(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20220927BHJP
G02F 1/1335 20060101ALI20220927BHJP
G09F 9/302 20060101ALI20220927BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20220927BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20220927BHJP
H05B 33/12 20060101ALI20220927BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20220927BHJP
【FI】
G09F9/30 349C
G02F1/1335 500
G09F9/30 365
G09F9/302 C
H01L27/32
H05B33/02
H05B33/12 B
H05B33/14 A
(21)【出願番号】P 2018213048
(22)【出願日】2018-11-13
【審査請求日】2021-10-07
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】芳賀 祐太
(72)【発明者】
【氏名】冨沢 一成
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/008570(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第105911744(CN,A)
【文献】特開2009-300556(JP,A)
【文献】国際公開第2009/057342(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0231577(US,A1)
【文献】特表2007-532949(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108376523(CN,A)
【文献】特開2010-286825(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107422517(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0125448(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107731101(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F1/1335
1/13363
1/1343-1/1345
1/135-1/1368
G09F9/30-9/46
H01L27/32
51/50
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非矩形状に形成された表示領域に複数の画素が配置された表示パネルと、
前記表示領域に画像を表示する表示制御部と
を具備し、
前記複数の画素の各々は、互いに異なる色彩の波長帯域に対応する光を出力する複数の副画素を含み、
前記複数の画素は、画素配列の第1行を構成する複数の第1画素と、当該画素配列において前記第1行と列方向に隣接する第2行を構成する複数の第2画素とを含み、
前記複数の第1画素及び前記複数の第2画素は、同一の色彩の波長帯域に対応する光を出力する副画素同士が前記画素配列の列方向において隣接しないように、当該画素配列の列方向に交互に配置されており、
前記表示領域の端部に配置された第1及び第2画素に含まれる複数の副画素の開口部の大きさは、隣接する2つの副画素単位で、当該2つの副画素が配置された領域に対して当該領域と重畳する前記表示領域が占める割合に基づいて定められる
表示装置。
【請求項2】
前記
定められた大きさの開口部となるように前記2つの副画素が配置された領域と重畳する位置に設けられた遮光層を更に具備する請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記複数の副画素は、赤色の波長帯域に対応する光を出力する副画素、緑色の波長帯域に対応する光を出力する副画素、青色の波長帯域に対応する光を出力する副画素及び白色の波長帯域に対応する光を出力する副画素を含む請求項
1記載の表示装置。
【請求項4】
前記2つの副画素は、前記赤色の波長帯域に対応する光を出力する副画素及び前記緑色の波長帯域に対応する光を出力する副画素、または、前記青色の波長帯域に対応する光を出力する副画素及び前記白色の波長帯域に対応する光を出力する副画素である請求項
3記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置においては、当該表示装置(表示パネル)が有する表示領域に各種画像が表示される。
【0003】
このような表示装置が有する表示領域の形状は一般的には矩形状であるが、近年では、矩形状以外の様々な形状の表示領域を有する表示装置が開発されている。
【0004】
しかしながら、上記した表示領域の形状によっては、当該表示領域の端部(エッジ)においてがたつき等が目立つ場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、非矩形状の表示領域の端部におけるがたつきを抑制することが可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る表示装置は、非矩形状に形成された表示領域に複数の画素が配置された表示パネルと、前記表示領域に画像を表示する表示制御部とを具備する。前記複数の画素の各々は、互いに異なる色彩の波長帯域に対応する光を出力する複数の副画素を含む。前記複数の画素は、画素配列の第1行を構成する複数の第1画素と、当該画素配列において前記第1行と列方向に隣接する第2行を構成する複数の第2画素とを含む。前記複数の第1画素及び前記複数の第2画素は、同一の色彩の波長帯域に対応する光を出力する副画素同士が前記画素配列の列方向において隣接しないように、当該画素配列の列方向に交互に配置されている。前記表示領域の端部に配置された第1及び第2画素に含まれる複数の副画素の開口部の大きさは、隣接する2つの副画素単位で、当該2つの副画素が配置された領域に対して当該領域と重畳する前記表示領域が占める割合に基づいて定められる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る表示装置の構成を概略的に示す斜視図。
【
図5】非矩形状の表示領域について具体的に示す図。
【
図6】非矩形状の表示領域と非表示領域との境界部分について説明するための図。
【
図7】表示領域の端部に配置される画素の各々の開口部について説明するための図。
【
図9】第2実施形態における画素配列の一例について説明するための図。
【
図10】非矩形状の表示領域と非表示領域との境界部分を示す図。
【
図11】表示領域の端部に配置される画素に含まれる副画素の各々の開口部について説明するための図。
【
図12】各副画素の開口部について具体的に示す図。
【
図13】画素単位で開口部の大きさを調整した場合の表示領域の端部を示す図。
【
図14】2つの副画素単位で開口部の大きさを調整した場合の表示領域の端部を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の各実施形態について説明する。
なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の趣旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有される。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。各図において、連続して配置される同一または類似の要素については符号を省略することがある。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一または類似した機能を発揮する構成要素には、同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を省略することがある。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る表示装置の構成を概略的に示す斜視図である。
図1は、第1方向Xと、第1方向Xに垂直な第2方向Yと、第1方向X及び第2方向Yに垂直な第3方向Zによって規定される三次元空間を示している。なお、第1方向X及び第2方向Yは互いに直交しているが、90°以外の角度で交差していてもよい。また、
図1の説明においては、第3方向Zを上と定義し、第3方向Zと反対側の方向を下と定義する。「第1部材の上の第2部材」及び「第1部材の下の第2部材」とした場合、第2部材は、第1部材に接していてもよく、第1部材から離れていてもよい。
【0011】
以下、本実施形態においては、表示装置が液晶層を用いた液晶表示装置であるものとして説明するが、当該表示装置は、有機発光層を用いた有機エレクトロルミネッセンス(EL:Electro Luminescence)表示装置またはLED(Light Emitting Diode)を用いたLED表示装置等であってもよい。
【0012】
図1に示す表示装置10は、表示パネル11を備える。表示パネル11は、一例では矩形状である。図示した例では、表示パネル11の短辺は第1方向Xと並行であり、表示パネル11の長辺は第2方向Yと平行である。第3方向Zは、表示パネル11の厚さ方向に相当する。表示パネル11の主面は、第1方向Xと第2方向Yとにより規定されるX-Y平面に平行である。
【0013】
表示パネル11は、第1基板111(アレイ基板)と、当該第1基板111に対向配置された第2基板112(対向基板)と、第1基板111及び第2基板112の間に形成された液晶層(図示せず)とを備える。なお、例えば第1基板111上には、表示パネル11を駆動するパネルドライバ(表示制御部)113が搭載されている。
【0014】
また、
図1には示されていないが、表示パネル11は、画像を表示する領域である表示領域を有する。この表示領域には、複数の画素PXが配置(配列)されている。
【0015】
更に、表示パネル11の外部には例えばホスト装置HOSが設けられ、当該ホスト装置HOSは、フレキシブル配線基板FPC1及びパネルドライバ113を介して、表示パネル11に接続されている。
【0016】
パネルドライバ113は、例えばホスト装置HOSから出力される画像信号を入力し、当該画像信号に基づいて上記した複数の画素PXを駆動することによって、表示パネル11に画像を表示することができる。
【0017】
第1基板111の下側(つまり、表示パネル11の背面側)には、例えば表示パネル11に対して白色光を照射するバックライトユニット12(照明具)が配置されている。フレキシブル配線基板FPC2は、バックライトユニット12とホスト装置HOSとを接続する。バックライトユニット12としては種々の形態のものが利用可能であり、光源としては、発光ダイオード(LED)を利用したもの及び冷陰極管(CCFL)を利用したもの等がある。
【0018】
ここでは、表示パネル11の背面側に配置されるバックライトユニット12を使用する場合について説明したが、当該表示パネル11の表示面側に配置されるフロントライトが使用されても構わない。また、バックライトユニット12の代わりに、導光板とそのサイドに配置されるLEDまたは冷陰極管を用いた照明具が使用されてもよいし、発光素子を平面的に配列した点状光源を用いた照明具が使用されてもよい。なお、表示装置10が有機EL表示装置またはLED表示装置である場合には、表示装置10はバックライトユニット12に相当する照明具を備えない構成であってもよい。
【0019】
また、本実施形態における表示パネル11は、透過型、反射型、半透過型のいずれであってもよい。透過型の表示パネル11が適用された表示装置10は、上記したように第1基板111の背面側にバックライトユニット12を備え、当該バックライトユニット12からの光を選択的に透過させることで画像を表示する透過表示機能を有している。反射型の表示パネル11が適用される表示装置10は、光を反射する反射層を液晶層より表示パネル11の背面側に有し、第2基板112の前面側(表示面側)からの光を選択的に反射させることで画像を表示する反射表示機能を有している。なお、反射型の表示パネル11の前面側には、補助光源が備えられてもよい。また、反射層は、金属等の反射機能を有する材料で液晶層より表示パネル11の背面側にある電極を形成するように構成されていてもよい。半透過型の表示パネル11が適用される表示装置10は、上記した透過表示機能及び反射表示機能を有している。
【0020】
図2は、
図1に示す表示パネル11の回路構成の一例を示す。
図2に示すように、表示パネル11は、走査線駆動部21、データ信号線駆動部22及び電源線駆動部23を備える。
【0021】
ここで、上記したように表示パネル11(表示領域DA)には、複数の画素PXが配置されている。
図2においては、便宜的に、複数の画素PXのうちの1つのみが示されている。同様に、
図2においては、便宜的に、1つの画素PXが配置されている表示領域DAの一部のみが示されている。なお、本実施形態における複数の画素PXの配置(画素配列)及び表示領域DAの詳細については後述する。
【0022】
本実施形態において、画素PXは、例えば4つの副画素(サブピクセル)SR、SG、SB及びSWを含む。副画素SRは、赤色の波長帯域に対応する光(赤色成分の光)を出力する副画素である。副画素SGは、緑色の波長帯域に対応する光(緑色成分の光)を出力する副画素である。副画素SBは、青色の波長帯域に対応する光(青色成分の光)を出力する副画素である。副画素SWは、白色の波長帯域に対応する光(白色成分の光)を出力する副画素である。なお、画素PXにおいて、副画素SR、SG、SB及びSWは、例えば行方向(第2方向Y)に並べて配置されている。
【0023】
また、表示パネル11には、複数の画素PXの行方向に沿って延伸する複数の走査線WSLと、当該複数の走査線WSLと並行して延伸する複数の電源線DSLと、当該複数の画素PXの列方向(第1方向X)に沿って延伸する複数のデータ信号線SGLとが更に配置されている。走査線WSLの一端は、走査線駆動部21に接続される。データ信号線SGLの一端は、データ信号線駆動部22に接続される。電源線DSLの一端は、電源線駆動部23に接続される。
【0024】
上記した各副画素SR、SG、SB及びSWは、走査線WSLとデータ信号線SGLの交点に配置されている。
【0025】
ここで、副画素SRの構成について説明する。
図2に示すように、副画素SRは、画素スイッチSWを備える。画素スイッチSWは、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を含む。画素スイッチSWのゲート電極は、対応する走査線SWLと電気的に接続されている。画素スイッチSWのソース電極及びドレイン電極の一方は、対応する信号線SGLと電気的に接続されている。画素スイッチSWのソース電極及びドレイン電極の他方は、対応する画素電極PEと接続されている。
【0026】
なお、走査線駆動部21は、走査線WSLにオン電圧を印加して、当該走査線WSLに電気的に接続された画素スイッチSWのゲート電極にオン電圧を供給する。これによれば、ゲート電極にオン電圧が供給された画素スイッチSWのソース電極-ドレイン電極間が導通する。
【0027】
データ信号線駆動部22は、信号線SGLのそれぞれに対応する出力信号(画像信号)を供給する。信号線SGLに供給された信号は、ソース電極-ドレイン電極間が導通した画素スイッチSWを介して、対応する画素電極PEに印加される。
【0028】
電源線駆動部23は、共通電極COMEに駆動信号を供給する(駆動電圧を印加する)。上記した画素電極PE及び共通電極COMEは、絶縁膜を介して対向配置されている。画素電極PE、共通電極COME及び絶縁膜は、保持容量CSを形成する。
【0029】
ここでは副画素SRについて説明したが、他の副画素SG、SB及びSWについても同様の構成である。
【0030】
なお、走査線駆動部21、データ信号線駆動部22及び電源線駆動部23は、表示パネル11の周囲の領域(額縁)に配置され、上記したパネルドライバ113によって制御される。図示されていないが、パネルドライバ113は、バックライトユニット12の動作も制御する。
【0031】
図2においては1つの走査線駆動部21のみが示されているが、表示パネル11は、複数の走査線駆動部21を備える構成であってもよい。例えば2つの走査線駆動部21を備える場合、複数の走査線WSLのうちの一部が一方の走査線駆動部21に接続され、残りが他方の走査線駆動部21に接続されるように構成することができる。なお、2つの走査線駆動部21を備える場合、当該走査線駆動部21は、複数の画素PXを挟んで対向するように配置される。
【0032】
図2においては比較的簡易な回路構成(画素回路)について説明したが、本実施形態における表示パネル11は、他の回路構成を有していてもよい。
【0033】
図3は、表示パネル11の断面構造の一例を示す。
図3においては、便宜的に、1つの画素PXに含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの第2方向Yに沿う断面(つまり、表示パネル11の断面の一部)のみを示している。
【0034】
第1基板111は、光透過性を有するガラス基板または樹脂基板等の第1絶縁基板31を備えている。また、第1基板111は、スイッチング素子SW、画素電極PE、共通電極COME、第1絶縁層32、第2絶縁層33及び第1配向膜34を備えている。
【0035】
スイッチング素子SWは、副画素SR、SG、SB及びSWにそれぞれ配置されている。スイッチング素子SWは、第1絶縁基板31の第2基板112と対向する面に設けられて、第1絶縁層32によって覆われている。
【0036】
なお、
図3においては、走査線WSL、電源線DSL及びデータ信号線SGL等については省略されている。また、
図3においては、スイッチング素子SWは簡略化して示されている。具体的には、第1絶縁層32は複数の層を含んでおり、スイッチング素子SWは当該複数の層に形成された半導体層及び各種電極を含む。
【0037】
図3に示す例において、画素電極PEは副画素SR、SG、SB及びSWに対して1つずつ設けられており、共通電極COMEは副画素SR、SG、SB及びSWに亘って設けられている。共通電極COMEは、第1絶縁層32の上に形成されている。
図3に示すように、共通電極COMEは、各画素電極PEに対向する位置において開口するように形成されている。共通電極COMEは、第2絶縁層33によって覆われている。
【0038】
画素電極PEは、第2絶縁層33の上に形成され、共通電極COMEと対向している。各画素電極PEは、それぞれ副画素SR、SG、SB及びSWのスイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PE及び共通電極COMEは、例えばインジウム・ティン・オキサイド(ITO)等の透明な導電材料で形成することができる。
【0039】
第1配向膜34は、画素電極PEを覆い、液晶層LCと接している。第1配向膜34には、ラビング処理または光配向処理等の配向処理が施されている。
【0040】
一方、第2基板112は、光透過性を有するガラス基板または樹脂基板等の第2絶縁基板41を備えている。
【0041】
また、第2基板112は、副画素SR、SG、SB及びSWの各々に対応する位置にフィルタ層42R、42G、42B及び42Wを備えている。フィルタ層42R、42G、42B及び42Wは、第2絶縁基板41の第1基板111と対向する面に設けられている。
【0042】
なお、副画素SRは赤色の波長帯域に対応する光を出力する(つまり、赤色を表示する)副画素であるため、フィルタ層42Rは、赤色のカラーフィルタを含む。副画素SGは緑色の波長帯域に対応する光を出力する(つまり、緑色を表示する)副画素であるため、フィルタ層42Gは、緑色のカラーフィルタを含む。副画素SBは青色の波長帯域に対応する光を出力する(つまり、青色を表示する)副画素であるため、フィルタ層42Bは、青色のカラーフィルタを含む。なお、副画素SWは白色の波長帯域に対応する光を出力する(つまり、白色を表示する)副画素であるため、フィルタ層42Wは、例えば透明のフィルタ等であればよい。
【0043】
更に、第2基板112は、遮光層(ブラックマトリクス)43、オーバーコート層44及び第2配向膜45を備えている。
【0044】
遮光層43は、上記した第1基板111及び第2基板112に垂直な方向からの平面視において、副画素SR、SG、SB及びSWの境界に配置されている。具体的には、遮光層43は、上記した走査線WSL、電源線DSL及びデータ信号線SGLと重畳し、各副画素SR、SG、SB及びSWを区画するように配置されている。
【0045】
表示装置10においては、各画素PX(副画素SR、SG、SB及びSW)の遮光層43と重畳していない部分(開口部)から光が出力されることによって各種画像が表示される。なお、例えば表示領域DA以外の領域(以下、非表示領域と表記)に画素PXが配置されている場合には、当該画素PXと重畳する位置に遮光層43を配置することによって表示領域DAを形成することができる。
【0046】
オーバーコート層44は、フィルタ層42R、42G、42B及び42Wを覆うとともに、当該フィルタ層42R、42G、42B及び42Wの表面を平坦化している。
【0047】
第2配向膜45は、オーバーコート層44を覆っており、液晶層LCと接している。第2配向膜45には、第1配向膜34と同様に、ラビング処理または光配向処理等の配向処理が施されている。
【0048】
なお、第1絶縁基板31の第2基板112と対向する側とは反対側の面には、第1偏光板PL1を含む第1光学素子OD1が配置されている。また、第2絶縁基板41の第1基板111と対向する側とは反対側の面には、第2偏光板PL2を含む第2光学素子OD2が配置されている。第1偏光板PL1の第1偏光軸(または第1吸収軸)と第2偏光板PL2の第2偏光軸(または第2吸収軸)とは、互いに直交するクロスニコルの関係にある。
【0049】
ここで、
図4を参照して、本実施形態における画素配列について説明する。
図4は、本実施形態において表示パネル11に配置されている複数の画素PXの配列を簡易的に示している。
【0050】
本実施形態において、表示パネル11に配置されている画素PXの各々は、上記したように複数の副画素SR、SG、SB及びSWを含む。なお、
図4においてマトリクス状に配置されている各ブロックは、それぞれ各画素PXに含まれる副画素を表している。また、「R」と表記されているブロックは副画素SRを表し、「G」と表記されているブロックは副画素SGを表し、「B」と表記されているブロックは副画素SBを表し、「W」と表記されているブロックは副画素SWを表している。以下の図面についても同様である。
【0051】
本実施形態における画素配列では、例えば行方向に並べられた副画素SR、SG、SB及びSWを含む複数の画素PXが行方向に並べて配置されるとともに、このような複数の画素PXから構成される行が列方向に並べて配置される。
【0052】
また、
図4に示すように、本実施形態における画素配列においては、副画素SR、SG、SB及びSWがそれぞれ列方向にストライプ形状を形成するように複数の画素PX(副画素SR、SG、SB及びSW)が配置されている。換言すれば、画素配列の各行を構成する複数の画素PXは、同一の色彩の波長帯域に対応する光を出力する副画素同士が列方向において隣接するように配置されている。
【0053】
なお、上記したように各画素PXが副画素SR、SG、SB及びSWを含む構成によれば、例えば各画素PXが副画素SR、SG及びSBを含む構成と比較して、光が透過する面積が大きくなることにより明度を向上させることができるため、例えばバックライトユニット12の消費電力を抑制することが可能となる。
【0054】
ここで、上記した表示領域DAの形状は一般的には矩形状であるが、本実施形態において、表示領域DAは非矩形状に形成されているものとする。具体的には、
図5に示すように、例えば表示パネル11の角部等において表示領域DAが丸みを帯びた形状(ラウンド形状)となるように形成されている場合を想定する。
【0055】
なお、本実施形態における表示領域DAは、非矩形状であればよい。すなわち、表示領域DAは、
図5に示すように一部がラウンド形状となるように形成されたもの以外に、例えば全体として円形状となるように形成されたものであってもよいし、上記した画素配列における行方向または列方向と直交または平行する方向以外に延伸する辺を有する形状に形成されたものであってもよい。
【0056】
ここで、上記した
図4に示す画素配列において例えば
図6に示す非矩形状の表示領域DAを形成するために、複数の画素PX(副画素SR、SG、SB及びSW)の非表示領域NDAと重畳する位置に遮光層43を設ける(つまり、非表示領域NDAに該当する部分を遮光層43で覆う)構成を想定する。なお、
図6は、複数の画素PXが配置されている領域のうち表示領域DAと非表示領域NDAとの境界部分の一部を拡大した図である。
【0057】
このような構成の場合、例えば
図6に示す画素PX1においては、副画素SR、SG、SB及びSWのうちの副画素SRと副画素SGの一部とが遮光層43で覆われるのに対し、副画素SGの他の部分と副画素SB及びSWとは遮光層43で覆われない。このような画素PX1において例えば白色を表示する場合、当該画素PX1においては少なくとも赤色成分及び緑色成分が不足するため、当該画素PX1において表示すべき適切な色彩を表示することができない。すなわち、表示領域DAを形成するために単に非表示領域NDAと重畳する位置に遮光層43を設ける構成では、表示領域DAの端部において偏った色合いが視認される現象(以下、色づきと表記)が生じる。
【0058】
一方、上記した色づきを回避するために、例えば画素PX1(副画素SR、SG、SB及びSW)の全ての領域に遮光層43を設ける構成も考えられるが、このような構成によれば、表示領域DAの端部においてがたつきが目立つ。
【0059】
そこで、本実施形態においては、表示領域DAの端部に配置された画素PXの各々の開口部を当該表示領域DAの形状に応じた大きさに形成するものとする。なお、本実施形態において、画素PX(副画素SR、SG、SB及びSW)の開口部とは、当該画素PXの遮光層43と重畳していない部分(領域)であり、当該画素PXから出力される光を視認可能な部分をいう。また、例えば画素PXに含まれる副画素SR、SG、SB及びSWのうちの少なくとも1つ(例えば、副画素SW)の面積が他の副画素と異なる場合があるが、そのような場合において「画素PX(副画素SR、SG、SB及びSW)の開口部を表示領域DAの形状に応じた大きさに形成する」とは、当該開口部を表示領域DAの形状に応じた面積比で遮光することを含むものとする。
【0060】
以下、
図7を参照して、本実施形態において上記した
図6に示す表示領域DAを実現する際の当該表示領域DAの端部に配置される画素PX(副画素SR、SG、SB及びSW)の各々の開口部について説明する。
【0061】
ここで、
図7には画素PX1~PX5が示されているが、当該画素PX1~PX5の各々に含まれる各副画素を表すブロック内に表記されているL0~L4は、それぞれ当該副画素の開口率を示している。なお、副画素の開口率は、例えば当該副画素の開口部の最大の大きさに対する当該副画素の開口部の大きさの割合であり、当該開口部の大きさを表現するために用いられる。
【0062】
具体的には、L0は、当該L0が表記されているブロックが表す副画素の開口率が0%であることを示す。換言すれば、L0は、当該L0が表記されているブロックが表す副画素の全ての領域から画像を表示するための光が出力されないように、当該副画素と重畳する位置に遮光層43が設けられていることを示している。
【0063】
L1は、当該L1が表記されているブロックが表す副画素の開口率が25%であることを示す。換言すれば、L1は、当該L1が表記されているブロックが表す副画素の領域のうちの25%の領域から画像を表示するための光が出力されるように、当該副画素の75%の領域と重畳する位置に遮光層43が設けられていることを示している。
【0064】
L2は、当該L2が表記されているブロックが表す副画素の開口率が50%であることを示す。換言すれば、L2は、当該L2が表記されているブロックが表す副画素の領域のうちの50%の領域から画像を表示するための光が出力されるように、当該副画素の50%の領域と重畳する位置に遮光層43が設けられていることを示している。
【0065】
L3は、当該L3が表記されているブロックが表す副画素の開口率が75%であることを示す。換言すれば、L3は、当該L3が表記されているブロックが表す副画素の領域のうちの75%の領域から画像を表示するための光が出力されるように、当該副画素の25%の領域と重畳する位置に遮光層43が設けられていることを示している。
【0066】
L4は、当該L4が表記されているブロックが表す副画素の開口率が100%であることを示す。換言すれば、L4は、当該L4が表記されているブロックが表す副画素の全ての領域から画像を表示するための光が出力されるように、当該副画素と重畳する位置には必要最低限の遮光層43(つまり、当該副画素と周辺の他の副画素とを区画するための遮光層43)のみが設けられていることを示している。
【0067】
なお、
図7に示す例では、画素PX1に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々を表すブロックにはL3が表記されている。これによれば、画素PX1の開口率が75%であることが示されている。
【0068】
また、画素PX2に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々を表すブロックにはL2が表記されている。これによれば、画素PX2の開口率が50%であることが示されている。
【0069】
更に、画素PX3に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々を表すブロックにはL1が表記されている。これによれば、画素PX3の開口率が25%であることが示されている。
【0070】
同様に、画素PX4に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々を表すブロックにはL1が表記されている。これによれば、画素PX4の開口率が25%であることが示されている。
【0071】
更に、画素PX5に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々を表すブロックにはL0が表記されている。これによれば、画素PX5の開口率は0%であることが示されている。
【0072】
このように本実施形態においては、画素PX単位で開口率が定められており、同一の画素PXに含まれる副画素SR、SG、SB及びSWはそれぞれ開口率(開口部の大きさ)が同一となるように形成されている。
【0073】
また、
図7に示す画素PX1~PX5の右側に隣接する画素PX(すなわち、表示領域DAの端部以外に配置されている画素PX)の開口率はそれぞれ100%(L4)である。すなわち、本実施形態において、表示領域DAの端部に配置される画素PXの各々の開口部の大きさは、当該端部以外の表示領域DAに配置された画素PXの各々の開口部の大きさ以下となるように設計されている。
【0074】
ここで、本実施形態においては、表示領域DAの端部に配置された画素PX1~PX5の各々の開口部が当該表示領域DAの形状(輪郭)に応じた大きさとなるように、当該画素PX1~PX5と重畳する位置に遮光層43が設けられる(実装される)が、当該開口部の大きさ(つまり、開口率)は例えば以下のように定められるものとする。
【0075】
まず、上記した
図6に示すように複数の画素PXが配置された領域を表示領域DAと非表示領域NDAとに分割した場合において、各画素PXの領域に対して当該領域と重畳する表示領域DAが占める割合(以下、画素PXの表示領域率と表記)を特定する。
【0076】
このように特定された画素PXの表示領域率が例えば0%~12.5%の場合は、当該画素PXの開口率を0%(つまり、L0)と定める。
【0077】
画素PXの表示領域率が例えば12.5%~37.5%の場合は、当該画素PXの開口率を25%(つまり、L1)と定める。
【0078】
画素PXの表示領域率が例えば37.5%~62.5%の場合は、当該画素PXの開口率を50%(つまり、L2)と定める。
【0079】
画素PXの表示領域率が例えば62.5%~87.5%の場合は、当該画素PXの開口率を75%(つまり、L3)と定める。
【0080】
画素PXの表示領域率が例えば87.5%~100%の場合は、当該画素PXの開口率を100%(つまり、L4)と定める。
【0081】
具体的には、複数の画素PXが配置された領域を
図6に示す表示領域DAと非表示領域NDAとに分割した場合、画素PX1の表示領域率は62.5%~87.5%に該当する。このため、画素PX1の開口率は75%(L3)と定められている。
【0082】
また、画素PX2の表示領域率は37.5%~62.5%に該当するため、当該画素PX2の開口率は50%(L2)と定められている。同様に、画素PX3及びPX4の表示領域率は12.5%~37.5%に該当するため、当該画素PX3及びPX4の開口率は25%(L1)と定められている。更に、画素PX5の表示領域率は0%~12.5%に該当するため、当該画素PX5の開口率は0%(L0)と定められている。
【0083】
上記したように本実施形態においては、表示領域DAの形状(輪郭)に応じて当該表示領域DAの端部に配置された画素PXの各々の開口部の大きさ(開口率)を定めることにより、当該定められた開口部の大きさとなるように当該画素PXと重畳する位置に遮光層43を実装する(つまり、当該開口部を形成する)ことができる。
【0084】
なお、上記した表示領域率と開口率との対応関係は一例であり、例えば表示領域率が0%~33.3%の場合には開口率を0%とし、表示領域率が33.3%~66.7%の場合には開口率を50%とし、表示領域率が66.7%~100%の場合には開口率を100%としてもよい。すなわち、表示領域率と開口率との対応関係は、適宜、変更されても構わない。また、表示領域率と開口率との対応関係は、例えば表示装置10の性能(例えば、画素数または画素配列等)に応じて定められてもよい。
【0085】
また、本実施形態においては上記したように各画素PXの表示領域率に基づいて当該画素PXの開口率が定められるものとして説明したが、例えば当該画素PXの非表示領域率(つまり、当該画素PXの領域に対して当該領域と重畳する非表示領域NDAが占める割合)に基づいて当該画素PXの開口率が定められてもよい。
【0086】
更に、各画素PXの開口率は、上記した表示領域率及び非表示領域率以外の観点から定められたものであってもよい。
【0087】
ここで、
図8は、
図7において説明した各画素PX1~PX5の開口率に従って形成された当該各画素PX1~PX5の開口部について具体的に示している。なお、
図8において、斜線が施されている部分が遮光層43が設けられた部分を示しており、当該遮光層43が設けられていない部分が各画素PX1~PX5(副画素SR、SG、SB及びSW)の開口部に相当する。なお、上記したように各副画素SR、SG、SB及びSWを区画する位置には遮光層43が設けられているが、当該各副画素SR、SG、SB及びSWを区画するための遮光層43については、
図8では省略されている。
【0088】
図8に示すように、画素PX1に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々と重畳する位置には、当該副画素SR、SG、SB及びSWの開口率がそれぞれ75%となるように遮光層43が設けられている。なお、
図8に示す例では、画素PX1に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々の上下12.5%ずつの領域と重畳する位置に遮光層43が設けられることによって、当該画素PX1の開口率(75%)が実現されている。
【0089】
また、画素PX2に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々と重畳する位置には、当該副画素SR、SG、SB及びSWの開口率がそれぞれ50%となるように遮光層43が設けられている。なお、
図8に示す例では、画素PX2に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々の上下25%ずつの領域と重畳する位置に遮光層43が設けられることによって、当該画素PX2の開口率(50%)が実現されている。
【0090】
更に、画素PX3に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々と重畳する位置には、当該副画素SR、SG、SB及びSWの開口率がそれぞれ25%となるように遮光層43が設けられている。なお、
図8に示す例では、画素PX3に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々の上下37.5%ずつの領域と重畳する位置に遮光層43が設けられることによって、当該画素PX3の開口率(25%)が実現されている。画素PX4についても同様である。
【0091】
また、画素PX5に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々と重畳する位置には、当該副画素SR、SG、SB及びSWの開口率がそれぞれ0%となるように遮光層43が設けられている。なお、画素PX5の開口率(0%)は、画素PX5に含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの全ての領域と重畳する位置に遮光層43が設けられることによって実現されている。
【0092】
なお、
図8に示す例では副画素SR、SG、SB及びSWの上下の領域と重畳する位置に遮光層43が設けられるものとして説明したが、遮光層43は、各副画素SR、SG、SB及びSWの左右の領域と重畳する位置に遮光層43が設けられていてもよい。また、遮光層43は、各副画素と当該副画素に隣接する周辺の副画素との境界部分に沿うように(つまり、開口部を囲うように)設けられてもよい。すなわち、本実施形態においては、上記した画素PX(副画素SR、SG、SB及びSW)の開口率を実現可能であれば、遮光層43が
図8に示す例とは異なる位置に異なる形状で設けられていてもよい。
【0093】
上記したように本実施形態において、非矩形状に形成された表示領域DAの端部に配置された画素PXの各々の開口部は、当該表示領域DAの形状に応じた大きさに形成される(面積比で遮光される)。本実施形態においては、このような構成により、例えば全ての画素PXの開口部の大きさを同一とする構成と比較して、非矩形状の表示領域DAの端部におけるがたつきを抑制することが可能となる。
【0094】
また、本実施形態において、表示領域DAの端部に配置された画素PXの各々の開口部の大きさは、当該端部以外の表示領域DAに配置された画素の各々の開口部の大きさ以下となるように構成される。このような構成によれば、表示領域DAの端部以外の領域においては明度を確保することができるとともに、当該表示領域DAと非表示領域NDAとの境界部分を滑らかに表現することができる。
【0095】
なお、本実施形態においては、画素PXと重畳する位置に遮光層43を設けることによって、表示領域DAの端部に配置された画素PXの各々の開口部を当該表示領域DAの形状に応じた大きさとなるように形成することができる。
【0096】
また、例えば表示領域DAの形状に応じて
図6に示すように遮光層43を設けた場合には当該表示領域DAの端部において色づきが発生するが、本実施形態において、同一の画素PXに含まれる複数の副画素(例えば、副画素SR、SG、SB及びSW)の各々の開口部は、同一の大きさとなるように形成される。すなわち、本実施形態においては、このように画素単位で開口部の大きさを定める構成により、画素PXに含まれる副画素の各々の開口部の面積比のバランスを維持する(つまり、画素PXにおいて一部の色成分が不足することを避ける)ことが可能となり、上記した色づきの発生を回避することが可能となる。
【0097】
なお、本実施形態においては同一の画素PXに含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々の開口部が同一の大きさとなるように形成される(つまり、画素単位で開口部の大きさを調整する)ものとして説明したが、上記した色づきは例えば副画素SR、SG及びSBで表示される色成分のうちの少なくとも1つが不足することによって発生する。このため、画素PXが副画素SR、SG、SB及びSWを含む場合においては、例えば当該副画素SW以外の副画素SR、SG及びSBの開口部を同一の大きさとする構成としてもよい。
【0098】
また、本実施形態においては複数の画素PXの各々が副画素SR、SG、SB及びSWを含むものとして説明したが、当該複数の画素PXの各々は、副画素SR、SG及びSBを含む構成であってもよい。このような構成の場合であっても、画素単位で開口部の大きさを調整する(つまり、副画素SR、SG及びSBの開口部が同一の大きさとなるように形成する)ことによって色づきの発生を回避することが可能となる。
【0099】
また、本実施形態は、複数の画素PXの各々に含まれる副画素SWに代えて例えば黄色の波長帯域に対応する光を出力する副画素を含む構成に対して適用されてもよい。
【0100】
更に、本実施形態においては表示パネル11が
図4に示す画素配列を有するものとして説明したが、当該画素配列の行または列の向きは異なっていてもよいし、当該行と列とが入れ替えられた画素配列としてもよい。
【0101】
また、本実施形態においては表示パネル11の形状が矩形状であるものとして説明したが、当該表示パネル11は、例えば表示領域DAの形状(非矩形状)に応じた形状を有するものであってもよい。
【0102】
また、本実施形態においては例えば非表示領域NDAにも画素PXが配置され、当該画素PXと重畳する位置には遮光層43が設けられるものとして説明したが、画素PXは表示領域DAにのみ配置され、当該表示領域DAの端部に配置された画素PXの開口部が本実施形態において説明したように形成される構成であってもよい。
【0103】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、本実施形態に係る表示装置の構成等については、前述した第1の実施形態と同様であるため、適宜、
図1~
図3等を用いて説明する。
【0104】
ここで、前述した第1実施形態においては表示パネル11が
図4に示す画素配列を有するものとして説明したが、本実施形態においては、当該表示パネル11が有する画素配列が前述した第1実施形態とは異なる。
【0105】
まず、
図9を参照して、本実施形態における画素配列について説明する。
図9は、本実施形態において表示パネル11に配置されている複数の画素PXの配列を簡易的に示している。
【0106】
なお、本実施形態において、表示パネル11に配置されている画素PXの各々は、上記した第1実施形態と同様に、複数の副画素SR、SG、SB及びSWを含む。また、
図9においてマトリクス状に配置されている各ブロックは、それぞれ各画素PXに含まれる副画素を表している。なお、「R」と表記されているブロックが副画素SRを表し、「G」と表記されているブロックが副画素SGを表し、「B」と表記されているブロックが副画素SBを表し、「W」と表記されているブロックが副画素SWを表している点については、前述した
図4と同様である。
【0107】
ここで、本実施形態における画素配列の奇数行(例えば、1行目等)は、
図9に示すように、行方向に並べられた複数の副画素を含む複数の画素PXが行方向に配置されて構成される。同様に、本実施形態における画素配列の偶数行(例えば、2行目等)は、行方向に並べられた複数の副画素を含む複数の画素PXが行方向に配置されて構成される。表示パネル11には、このような奇数行を構成する複数の画素PX(以下、奇数行の画素PXと表記)及び偶数行を構成する複数の画素PX(以下、偶数行の画素PXと表記)が列方向に交互に配置されている。
【0108】
また、本実施形態において、奇数行の画素PX及び偶数行の画素PXは、例えば同一の色彩の波長帯域に対応する光を出力する(つまり、同一の色彩を表示する)副画素同士が画素配列の列方向において隣接しないように配置されている。
【0109】
このような画素配列によれば、例えば同一の色彩の波長帯域に対応する光を出力する副画素同士が列方向において隣接するように奇数行の画素PXと偶数行の画素PXとが配列された場合(つまり、前述した
図4に示す画素配列)と比較して、解像度を向上させることができるという利点がある。
【0110】
なお、本実施形態において、画素配列の奇数行の画素PXは当該画素配列の行方向に副画素SR、SG、SB及びSWを含み、当該画素配列の偶数行の画素PXは当該画素配列の行方向に副画素SB、SW、SR及びSGを含むものとして説明する。すなわち、
図9に示す画素配列において、奇数行の画素PX及び偶数行の画素PXは、当該奇数行の画素PXに含まれる副画素SRと偶数行の画素PXに含まれる副画素SBとが列方向において隣接するように配置されている。
【0111】
ここで、上記した
図9に示す画素配列において例えば
図10に示す非矩形状の表示領域DAを形成するために、複数の画素PX(副画素SR、SG、SB及びSW)の非表示領域NDAと重畳する位置に遮光層43を設ける(つまり、非表示領域NDAに該当する部分を遮光層43で覆う)構成を想定する。このような構成の場合には、前述した
図6において説明したように表示領域DAの端部において色づきが生じる。
【0112】
そこで、本実施形態においては、前述した第1実施形態と同様に、表示領域DAの端部に配置された画素PXの各々の開口部(当該画素PXの遮光層43と重畳していない部分)を当該表示領域DAの形状に応じた大きさに形成する(面積比で遮光する)ものとする。
【0113】
なお、前述した第1実施形態においては画素単位で開口部の大きさを調整する(つまり、同一の画素PXに含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々の開口部が同一の大きさとなるように形成される)ものとして説明したが、本実施形態においては、表示領域DAの端部に配置されている画素PXに含まれる副画素SR、SG、SB及びSWのうちの一部の副画素(第1副画素)の開口部と他の副画素(第2副画素)の開口部とがそれぞれ表示領域DAの形状に応じた大きさに形成されるものとする。具体的には、本実施形態においては、画素PXに含まれる副画素SR、SG、SB及びSWのうちの2つの副画素単位で開口部の大きさを調整するものとする。
【0114】
以下、
図11を参照して、本実施形態において上記した
図10に示す表示領域DAを実現する際の当該表示領域DAの端部に配置される画素PXに含まれる副画素SR、SG、SB及びSWの各々の開口部について説明する。
【0115】
なお、
図11において各副画素を表すブロック内に表記されているL0~L4は、前述した
図7において各副画素を表すブロック内に表記されているL0~L4と同様であり、それぞれ当該副画素の開口率を示している。
【0116】
ここで、表示領域DAの端部に
図11に示す画素PX1~PX5が配置されているものとすると、画素PX1に含まれる副画素SR及びSGの各々を表すブロックにはL1が表記されており、当該画素PX1に含まれる副画素SB及びSWの各々を表すブロックにはL4が表記されている。これによれば、画素PX1に含まれる副画素SR及びSGの各々の開口率が25%であり、当該画素PX1に含まれる副画素SB及びSWの各々の開口率が100%であることが示されている。
【0117】
また、画素PX2に含まれる副画素SB及びSWの各々を表すブロックにはL0が表記されており、当該画素PXに含まれる副画素SR及びSGの各々を表すブロックにはL3が表記されている。これによれば、画素PX2に含まれる副画素SB及びSWの各々の開口率が0%であり、当該画素PX2に含まれる副画素SR及びSGの開口率が75%であることが示されている。
【0118】
更に、画素PX3に含まれる副画素SR及びSGの各々を表すブロックにはL0が表記されており、当該画素PX3に含まれる副画素SB及びSWの各々を表すブロックにはL2が表記されている。これによれば、画素PX3に含まれる副画素SR及びSGの各々の開口率が0%であり、当該画素PX3に含まれる副画素SB及びSWの各々の開口率が50%であることが示されている。
【0119】
同様に、画素PX4に含まれる副画素SB及びSWの各々を表すブロックにはL0が表記されており、当該画素PX4に含まれる副画素SR及びSGの各々を表すブロックにはL1が表記されている。これによれば、画素PX4に含まれるSB及びSWの各々の開口率が0%であり、当該画素PX4に含まれる副画素SR及びSGの各々の開口率が25%であることが示されている。
【0120】
更に、画素PX5に含まれる副画素SR及びSGの各々を表すブロックにはL0が表記されており、当該画素PX5に含まれる副画素SB及びSWの各々を表すブロックにはL0が表記されている。これによれば、画素PX5に含まれる副画素SR及びSGの各々の開口率が0%(L0)であり、当該画素PX5に含まれる副画素SB及びSWの各々の開口率が0%であることが示されている。
【0121】
このように本実施形態においては、2つの副画素(副画素SR及びSGと副画素SB及びSW)単位で開口率が定められている。すなわち、各画素PXに含まれる副画素SR及びSGはそれぞれ開口率(開口部の大きさ)が同一となるように形成されており、各画素PXに含まれる副画素SB及びSWはそれぞれ開口率(開口部の大きさ)が同一となるように形成されている。
【0122】
なお、
図11に示す画素PX1~PX5の右側に隣接する画素PX(すなわち、表示領域DAの端部以外に配置されている画素PX)の開口率はそれぞれ100%(L4)である。
【0123】
また、本実施形態においては、表示領域DAの端部に配置された画素PX1~PX5の各々の開口部が当該表示領域DAの形状(輪郭)に応じた大きさとなるように、当該画素PX1~PX5と重畳する位置に遮光層43が設けられる(実装される)が、当該開口部の大きさ(つまり、開口率)は例えば以下のように定められるものとする。
【0124】
まず、上記した
図10に示すように複数の画素PXが配置された領域を表示領域DAと非表示領域NDAとに分割した場合において、各画素PXに含まれる副画素SR及びSGの領域に対して当該領域と重畳する表示領域DAが占める割合(以下、副画素SR及びSGの表示領域率と表記)を特定する。
【0125】
このように特定された副画素SR及びSGの表示領域率が例えば0%~12.5%の場合は、当該副画素SR及びSGの開口率を0%(つまり、L0)と定める。
【0126】
副画素SR及びSGの表示領域率が例えば12.5%~37.5%の場合は、当該副画素SR及びSGの開口率を25%(つまり、L1)と定める。
【0127】
副画素SR及びSGの表示領域率が例えば37.5%~62.5%の場合は、当該副画素SR及びSGの開口率を50%(つまり、L2)と定める。
【0128】
副画素SR及びSGの表示領域率が例えば62.5%~87.5%の場合は、当該副画素SR及びSGの開口率を75%(つまり、L3)と定める。
【0129】
副画素SR及びSGの表示領域率が例えば87.5%~100%の場合は、当該副画素SR及びSGの開口率を100%(つまり、L4)と定める。
【0130】
ここでは、各画素PXに含まれる副画素SR及びSGの開口率について説明したが、当該各画素PXに含まれる副画素SB及びSWの開口率についても同様に定められる。
【0131】
具体的には、複数の画素PXが配置された領域を
図10に示す表示領域DAと非表示領域NDAとに分割した場合、画素PX1に含まれる副画素SR及びSGの表示領域率は12.5%~37.5%に該当する。このため、画素PX1に含まれる副画素SR及びSGの開口率は25%(L1)と定められている。一方、画素PX1に含まれる副画素SB及びSWの表示領域率は100%に該当するため、当該副画素SB及びSWの開口率は100%(L4)と定められている。
【0132】
また、画素PX2に含まれる副画素SB及びSWの表示領域率は0%~12.5%に該当するため、当該副画素SB及びSWの開口率は0%(L0)と定められている。一方、画素PX2に含まれる副画素SR及びSGの表示領域率は62.5%~87.5%に該当するため、当該副画素SR及びSGの開口率は75%(L3)と定められている。
【0133】
更に、画素PX3に含まれる副画素SR及びSGの表示領域率は0%~12.5%に該当するため、当該副画素SR及びSGの開口率は0%(L0)と定められている。一方、画素PX3に含まれる副画素SB及びSWの表示領域率は37.5%~62.5%に該当するため、当該副画素SB及びSWの開口率は50%(L2)と定められている。
【0134】
また、画素PX4に含まれる副画素SB及びSWの表示領域率は0%~12.5%に該当するため、当該副画素SB及びSWの開口率は0%(L0)と定められている。一方、画素PX4に含まれる副画素SR及びSGの表示領域率は12.5%~37.5%に該当するため、当該副画素SR及びSGの開口率は25%(L1)と定められている。
【0135】
更に、画素PX5に含まれる副画素SR及びSGの表示領域率は0%~12.5%に該当するため、当該副画素SR及びSGの開口率は0%(L0)と定められている。一方、画素PX5に含まれる副画素SB及びSWの表示領域率は0%~12.5%に該当するため、当該副画素SB及びSWの開口率は0%と定められている。
【0136】
すなわち、本実施形態においては、表示領域DAの形状(輪郭)に応じて当該表示領域DAの端部に配置された画素PXの各々に含まれる副画素SR及びSGの開口部の大きさ(開口率)と副画素SB及びSWの開口部の大きさ(開口率)とを定めることにより、当該定められた開口部の大きさとなるように当該画素PXに含まれる副画素SR、SG、SB及びSWと重畳する位置にそれぞれ遮光層43を実装する(つまり、当該開口部を形成する)ことができる。
【0137】
なお、前述した第1実施形態と同様に、上記した表示領域率と開口率との対応関係は一例であり、当該対応関係は、適宜、変更されても構わない。また、表示領域率と開口率との対応関係は、例えば表示装置10の性能(例えば、画素数または画素配列等)に応じて定められてもよい。
【0138】
また、本実施形態においては上記したように例えば副画素SR及びSGの表示領域率に基づいて当該副画素SR及びSGの開口率が定められるものとして説明したが、例えば当該副画素SR及びSGの非表示領域率(つまり、当該副画素SR及びSGの領域に対して非表示領域NDAが占める割合)に基づいて当該副画素SR及びSGの開口率が定められてもよい。なお、副画素SB及びSWの開口率についても同様である。
【0139】
更に、副画素SR及びSGの開口率及び副画素SB及びSWの開口率は、上記した表示領域率及び非表示領域率以外の観点から定められたものであってもよい。
【0140】
ここで、
図12は、
図11において説明した各副画素の開口率に従って形成された当該各副画素の開口部について具体的に示している。なお、
図12において、斜線が施されている部分が遮光層43が設けられた部分を示しており、当該遮光層43が設けられていない部分が各副画素SR、SG、SB及びSWの開口部に相当する。なお、各副画素SR、SG、SB及びSWを区画する位置には遮光層43が設けられているが、当該各副画素SR、SG、SB及びSWを区画するための遮光層43については、
図12では省略されている。
【0141】
図12に示すように、画素PX1に含まれる副画素SR及びSGの各々と重畳する位置には、当該副画素SR及びSGの開口率がそれぞれ25%となるように遮光層43が設けられている。なお、
図12に示す例では、画素PX1に含まれる副画素SR及びSGの各々の上下37.5%ずつの領域と重畳する位置に遮光層43が設けられることによって、当該副画素SR及びSGの開口率(25%)が実現されている。一方、画素PX1に含まれる副画素SB及びSWの開口率は100%であるため、当該副画素SB及びSWの各々と重畳する位置には必要最低限の遮光層43以外は設けられていない。
【0142】
また、画素PX2に含まれる副画素SB及びSWの各々と重畳する位置には、当該副画素SB及びSWの開口率がそれぞれ0%となるように遮光層43が設けられている。なお、画素PX2に含まれる副画素SB及びSWの開口率(0%)は、当該副画素SB及びSWの全ての領域と重畳する位置に遮光層43が設けられることによって実現されている。一方、画素PX2に含まれる副画素SR及びSGの各々と重畳する位置には、当該副画素SR及びSGの開口率がそれぞれ75%となるように遮光層43が設けられている。なお、
図12に示す例では、画素PX2に含まれる副画素SR及びSGの各々の上下12.5%ずつの領域と重畳する位置に遮光層43が設けられることによって、当該副画素SR及びSGの開口率(75%)が実現されている。
【0143】
また、画素PX3に含まれる副画素SR及びSGの各々と重畳する位置には、当該副画素SR及びSGの開口率がそれぞれ0%となるように遮光層43が設けられている。一方、画素PX3に含まれる副画素SB及びSWの各々と重畳する位置には、当該副画素SB及びSWの開口率がそれぞれ50%となるように遮光層43が設けられている。なお、
図12に示す例では、画素PX3に含まれる副画素SB及びSWの各々の上下25%ずつの領域と重畳する位置に遮光層43が設けられることによって、当該副画素SB及びSWの開口率(50%)が実現されている。
【0144】
また、画素PX4に含まれる副画素SB及びSWの各々と重畳する位置には、当該副画素SB及びSWの開口率がそれぞれ0%となるように遮光層43が設けられている。一方、画素PX4に含まれる副画素SR及びSGの各々と重畳する位置には、当該副画素SR及びSGの開口率がそれぞれ25%となるように遮光層43が設けられている。なお、
図12に示す例では、画素PX4に含まれる副画素SR及びSGの各々の上下37.5%ずつの領域と重畳する位置に遮光層43が設けられることによって、当該副画素SR及びSGの開口率(25%)が実現されている。
【0145】
また、画素PX5に含まれる副画素SR及びSGの各々と重畳する位置には、当該副画素SR及びSGの開口率がそれぞれ0%となるように遮光層が設けられている。同様に、画素PX5に含まれる副画素SR及びSGの各々と重畳する位置には、当該副画素SB及びSWの開口率がそれぞれ0%となるように遮光層43が設けられている。
【0146】
なお、
図12に示す遮光層43が設けられる位置及び当該遮光層43の形状は一例である。すなわち、前述した第1実施形態と同様に、各副画素SR、SG、SB及びSWの開口率を実現可能であれば、遮光層43が
図12に示す例とは異なる位置に異なる形状で設けられていてもよい。
【0147】
上記したように本実施形態において、非矩形状の表示領域DAの端部に配置された画素PXに含まれる副画素SR、SG、SB及びSW(複数の副画素)のうちの2つの副画素SR及びSG(第1副画素)の開口部及び他の2つの副画素SB及びSW(第2副画素)の開口部は、それぞれ表示領域DAの形状に応じた大きさに形成される(面積比で遮光される)。
【0148】
本実施形態においては、このような構成により、例えば全ての画素PXの開口部の大きさを同一とする構成と比較して、非矩形状の表示領域DAの端部におけるがたつきを抑制することが可能となる。
【0149】
ここで、
図13は、前述した第1実施形態において説明した画素単位で開口部の大きさを調整した場合の表示領域DAの端部を
図8よりも広い範囲で示している。一方、
図14は、本実施形態において説明した2つの副画素単位で開口部の大きさを調整した場合の表示領域DAの端部を
図12よりも広い範囲で示している。
【0150】
図13及び
図14に示すように、本実施形態においては、画素PXよりも小さな単位(2つの副画素単位)で開口部の大きさを調整しているため、第1実施形態と比較して、表示領域DAと非表示領域NDAとの境界部分(非矩形状の部分)をより滑らかに表現することができる。
【0151】
なお、前述した第1実施形態においては、画素PX単位で開口部の大きさを調整する(つまり、副画素SR、SG、SB及びSWの開口部が同一の大きさとなるように形成される)ことによって、画素PXに含まれる副画素の各々の開口部の面積比のバランスを維持し、表示領域DAにおける色づきの発生を回避することができる。
【0152】
これに対して、本実施形態においては2つの副画素単位で開口部の大きさを調整するため、前述した第1実施形態とは異なり、画素PXに含まれる副画素の各々の開口部の面積比のバランスは崩れてしまう(つまり、副画素SR及びSGの開口部と副画素SB及びSWの開口部との大きさが異なる)ため、表示領域DAの端部において色づきが発生することが懸念される。
【0153】
しかしながら、本実施形態においては、上記した
図9において説明したように、画素配列の奇数行(第1行)を構成する複数の画素PX(第1画素)及び当該画素配列の偶数行(第2行)を構成する複数の画素PX(第2画素)を、同一の色彩を表示する副画素(同一の波長帯域に対応する光を出力する副画素)同士が当該画素配列の列方向において隣接しないように配置している。
【0154】
このような画素配列によれば、例えば
図12に示す画素PX1のように副画素SR及びSGの開口部が副画素SB及びSWの開口部よりも小さい場合であっても、当該副画素SR及びSGにおいて表現されるべき色彩を周辺の画素PX(副画素SR及びSG)で補完することが可能であるため、上記した表示領域DAの端部における色づきの発生を抑制する(つまり、偏った色合いが視認される程度を低減する)ことができる。
【0155】
なお、本実施形態は、副画素SR、SG及びSBを含む複数の画素PXが表示パネル11に配置される構成に適用されても構わない。具体的には、例えば
図15に示すように奇数行を構成する複数の画素PX及び偶数行を構成する複数の画素PXを、同一の色彩を表示する副画素同士が当該画素配列の列方向において隣接しないように配置する場合には、当該複数の画素PXの各々に含まれる副画素SR、SG及びSBのうちの隣接する2つの副画素単位で開口部の大きさを調整することが可能となる。この場合、例えば画素PXに含まれる副画素SR及びSGの開口部と、当該画素PXに含まれる副画素SB及び当該画素PXと行方向において隣接する画素PXに含まれる副画素SR(つまり、当該副画素SBに隣接する副画素SR)の開口部とを、それぞれ表示領域DAの形状に応じた大きさとなるように形成することができる。このような構成によれば、複数の画素PXが副画素SR、SG及びSBを含む構成であっても、上記したように表示領域DAと非表示領域NDAとの境界部分を滑らかに表現することができるとともに、当該表示領域DAの端部における色づきの発生を抑制することができる。
【0156】
また、本実施形態においては2つの副画素単位で開口部の大きさが調整されるものとして説明したが、
図9に示す画素配列の場合であっても、前述した第1実施形態において説明したように例えば副画素SW以外の副画素SR、SG及びSBの開口部を同一の大きさとする構成としてもよい。換言すれば、画素PXに含まれる副画素SR、SG及びSBと副画素SWとの単位で開口部の大きさを調整するようにしてもよい。
【0157】
更に、本実施形態においては複数の画素PXの各々が行方向に並べられた複数の副画素を含むものとして説明したが、当該複数の画素PXの各々は、
図16に示すように配置された副画素SR、SG、SB及びSWを含むように構成されていてもよい。複数の画素PXに含まれる副画素の各々が
図16に示すように配置されている場合であっても、上記したように2つの副画素(副画素SR及びSG、副画素SB及びSW)単位で開口部の大きさを調整することが可能である。なお、複数の画素PXに含まれる副画素の各々が
図16に示すように配置されている場合に、前述した第1実施形態において説明したように画素単位で開口部の大きさを調整する構成とすることも可能である。
【0158】
また、本実施形態においては複数の画素PXの各々が副画素SR、SG、SB及びSWを含むものとして説明したが、本実施形態は、当該副画素SWに代えて例えば黄色の波長帯域に対応する光を出力する副画素を含む構成に対して適用されてもよい。
【0159】
更に、本実施形態においては表示パネル11が
図9に示す画素配列を有するものとして説明したが、当該画素配列の行または列の向きは異なっていてもよいし、当該行と列とが入れ替えられた画素配列としてもよい。
【0160】
また、本実施形態における表示パネル11は、例えば表示領域DAの形状(非矩形状)に応じた形状を有するものであってもよい。
【0161】
また、本実施形態において、複数の画素PXは、表示領域DAにのみ配置される構成であってもよい。
【0162】
以下、本実施形態に係る発明を付記する。
[C1]
非矩形状に形成された表示領域に複数の画素が配置された表示パネルと、
前記表示領域に画像を表示する表示制御部と
を具備し、
前記表示領域の端部に配置された画素の各々の開口部は、当該表示領域の形状に応じた面積比で遮光される
表示装置。
[C2]
前記表示領域の端部に配置された画素の各々の開口部を当該表示領域の形状に応じた面積比で遮光するように当該画素と重畳する位置に設けられた遮光層を更に具備する[C1]記載の表示装置。
[C3]
前記表示領域の端部に配置された画素の各々の開口部は、当該画素の領域に対して当該画素の領域と重畳する当該表示領域が占める割合に応じた面積比で遮光される[C1]記載の表示装置。
[C4]
前記複数の画素の各々は、互いに異なる色彩の波長帯域に対応する光を出力する複数の副画素を含み、
前記複数の画素のうちの同一の画素に含まれる複数の副画素の各々の開口部は、同一の面積比で遮光されるように形成される
[C1]~[C3]のいずれか一項に記載の表示装置。
[C5]
前記複数の副画素は、赤色の波長帯域に対応する光を出力する副画素、緑色の波長帯域に対応する光を出力する副画素、青色の波長帯域に対応する光を出力する副画素及び白色の波長帯域に対応する光を出力する副画素を含む[C4]記載の表示装置。
[C6]
前記複数の画素の各々は、赤色の波長帯域に対応する光を出力する副画素、緑路の波長帯域に対応する光を出力する副画素、青色の波長帯域に対応する光を出力する副画素及び白色の波長帯域に対応する光を出力する副画素を含み、
前記複数の画素のうちの同一の画素に含まれる赤色の波長帯域に対応する光を出力する副画素、緑色の波長帯域に対応する光を出力する副画素、青色の波長帯域に対応する光を出力する副画素の各々の開口部は、同一の面積比で遮光するように形成される
[C1]~[C3]のいずれか一項に記載の表示装置。
[C7]
前記複数の画素の各々は、互いに異なる色彩の波長帯域に対応する光を出力する複数の副画素を含み、
前記複数の画素は、画素配列の第1行を構成する複数の第1画素と、当該画素配列において前記第1行と列方向に隣接する第2行を構成する複数の第2画素とを含み、
前記複数の第1画素及び前記複数の第2画素は、同一の色彩の波長帯域に対応する光を出力する副画素同士が前記画素配列の列方向において隣接しないように、当該画素配列の列方向に交互に配置されており、
前記表示領域の端部に配置された画素に含まれる複数の副画素のうちの第1副画素の開口部及び当該複数の副画素のうちの第2副画素の開口部は、それぞれ前記表示領域の形状に応じた面積比で遮光される
[C1]~[C3]のいずれか一項に記載の表示装置。
[C8]
前記第1副画素は、前記表示領域の端部に配置された画素において行方向に並べられた複数の副画素のうちの隣接する赤色の波長帯域に対応する光を出力する副画素及び緑色の波長帯域に対応する光を出力する副画素を含み、
前記第2副画素は、前記表示領域の端部に配置された画素において行方向に並べられた複数の副画素のうちの隣接する青色の波長帯域に対応する光を出力する副画素及び白色の波長帯域に対応する光を出力する副画素を含む
[C7]記載の表示装置。
【0163】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0164】
10…表示装置、11…表示パネル、12…バックライトユニット、21…走査線駆動部、22…データ信号線駆動部、23…電源線駆動部、31…第1絶縁基板、32…第1絶縁層、33…第2絶縁層、34…第1配向膜、41…第2絶縁基板、42R,42G,42B,42W…フィルタ層、43…遮光層、44…オーバーコート層、45…第2配向膜、111…第1基板、112…第2基板、113…パネルドライバ、DA…表示領域、PX…画素、SR,SG,SB,SW…副画素。