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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】無線通信装置および決済システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20220927BHJP
   G06Q 20/38 20120101ALI20220927BHJP
   G06Q 20/32 20120101ALI20220927BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20220927BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20220927BHJP
   G07G 1/14 20060101ALI20220927BHJP
【FI】
G06Q20/40
G06Q20/38 312
G06Q20/32 300
G06Q20/38 316
G07G1/00 301D
G07G1/12 321L
G07G1/14
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018537059
(86)(22)【出願日】2017-08-02
(86)【国際出願番号】 JP2017028069
(87)【国際公開番号】W WO2018043015
(87)【国際公開日】2018-03-08
【審査請求日】2020-06-24
(31)【優先権主張番号】P 2016168807
(32)【優先日】2016-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】504134520
【氏名又は名称】フェリカネットワークス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121131
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082131
【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100168686
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 勇介
(72)【発明者】
【氏名】関谷 秀一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 美奈子
(72)【発明者】
【氏名】井上 新太郎
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-145600(JP,A)
【文献】特開2009-181224(JP,A)
【文献】特開2007-102319(JP,A)
【文献】特開2002-342685(JP,A)
【文献】特開2016-133921(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07G 1/00
G07G 1/12
G07G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続装置との無線通信を行う通信部と、
認証局サーバの発行する電子証明書に基づいて、前記接続装置との無線通信路を暗号化する制御部と
を備え、
前記通信部は、暗号化された前記無線通信路を介して前記接続装置から決済情報および有効な決済種別を受信し、
前記制御部は、前記有効な決済種別と無線通信装置が保有する決済種別とに基づいて決済を実行する決済種別を決定し、決定した決済種別に対応する決済サーバを特定し、前記通信部に前記決済情報および前記有効な決済種別を前記認証局サーバに送信させ、前記認証局サーバから受信された決済承認に基づいて、前記通信部に前記決済情報に基づく決済要求を前記決済サーバに送信させる
無線通信装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記有効な決済種別と、無線通信装置が保有する決済種別とに基づいて、決済が実行可能な複数の決済種別を決定し、前記複数の決済種別から決済を実行する決済種別がユーザにより選択され、選択された決済種別に対応する前記決済サーバを特定する
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記通信部に前記決済情報および前記選択された決済種別を前記認証局サーバに送信させ、前記認証局サーバから受信された決済承認に基づいて、前記通信部に前記決済要求を前記決済サーバに送信させる
請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記通信部は、前記接続装置から店舗情報をさらに受信し、前記制御部による制御に基づいて、前記店舗情報を前記認証局サーバにさらに送信する
請求項3に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記ユーザが決済種別を選択するための入出力部
をさらに備える
請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記決済要求に基づく決済処理が完了したことに基づいて、前記通信部に、決済完了通知を前記接続装置へと送信させる
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記通信部は、前記接続装置からサーバ証明書を受信し、
前記制御部は、前記サーバ証明書および前記認証局サーバから発行されるCA証明書に基づいて、前記接続装置との前記無線通信路を暗号化する
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記有効な決済種別に対応する電子マネーを保持していることに基づいて、前記通信部に前記決済要求を送信させる
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項9】
前記決済情報は、少なくとも決済金額を含み、
前記制御部は、前記電子マネーの残高が前記決済金額以上であることに基づいて、前記通信部に前記決済要求を送信させる
請求項8に記載の無線通信装置。
【請求項10】
前記通信部は、前記接続装置から送信されるアドバタイズに基づいて前記接続装置との無線通信を確立する
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項11】
接続装置との無線通信を行う通信部と、
認証局の発行する電子証明書に基づき生成される前記接続装置の鍵情報に基づいて、前記接続装置との無線通信路に係る暗号化処理を行う制御部と
を備え、
前記制御部は、前記通信部に、暗号化された前記無線通信路を介して決済情報および有効な決済種別を受信し、前記有効な決済種別と無線通信装置が保有する決済種別とに基づいて決済を実行する決済種別を決定し、決定した決済種別に対応する決済サーバを特定し、前記決済情報および前記有効な決済種別を認証局サーバに送信させ、前記認証局サーバから受信された決済承認に基づいて、前記決済情報に基づく決済要求を前記決済サーバに送信させる前記接続装置に対して送信させる
無線通信装置。
【請求項12】
決済処理に係るアドバタイズを送信する第1の無線通信装置と、
前記アドバタイズに基づいて、前記第1の無線通信装置との無線通信を確立する第2の無線通信装置と、
前記決済処理に係る認証を行う認証局サーバと、
前記第2の無線通信装置からの決済要求に基づいて、前記第2の無線通信装置との間で
前記決済処理を実行する少なくとも1つ以上の決済サーバと
を備え、
前記第2の無線通信装置は、
前記第1の無線通信装置との無線通信を行う通信部と、
前記認証局サーバの発行する電子証明書に基づいて、前記第1の無線通信装置との無線通信路を暗号化する制御部と
を備え、
前記通信部は、暗号化された前記無線通信路を介して前記第1の無線通信装置から決済情報および有効な決済種別を受信し、
前記制御部は、前記有効な決済種別と無線通信装置が保有する決済種別とに基づいて決済を実行する決済種別を決定し、決定した決済種別に対応する前記決済サーバを特定し、前記通信部に前記決済情報および前記有効な決済種別を前記認証局サーバに送信させ、前記認証局サーバから受信された決済承認に基づいて、前記通信部に前記決済情報に基づく前記決済要求を前記決済サーバに送信させる
決済システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信装置および決済システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報通信技術の発展に伴い、電子決済に関する技術開発が多く行われている。具体的には、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)などの無線通信を利用した決済サービス技術が存在する。
【0003】
また、近年では、利用者が有する携帯端末を用いて店舗側に設置される決済端末の処理負担を軽減する手法を提案されている。例えば、特許文献1には、オフライン端末と電子マネーサーバとの通信を、携帯端末が中継する情報処理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-140453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の情報処理方法において、携帯端末は、情報通信の中継器として機能するに留まり、複数の決済種別が選択され得る、いわゆるマルチ決済の場合には、当該携帯端末を採用することが困難である。
【0006】
そこで、本開示では、マルチ決済における店舗側の処理負担をより軽減することが可能な、新規かつ改良された無線通信装置および決済システムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示においては、接続装置との無線通信を行う通信部と、認証局サーバの発行する電子証明書に基づいて、前記接続装置との無線通信路を暗号化する制御部とを備え、前記通信部は、暗号化された前記無線通信路を介して前記接続装置から決済情報および有効な決済種別を受信し、前記制御部は、前記有効な決済種別と無線通信装置が保有する決済種別とに基づいて決済を実行する決済種別を決定し、決定した決済種別に対応する決済サーバを特定し、前記通信部に前記決済情報および前記有効な決済種別を前記認証局サーバに送信させ、前記認証局サーバから受信された決済承認に基づいて、前記通信部に前記決済情報に基づく決済要求を前記決済サーバに送信させる無線通信装置が提供される。
【0008】
本開示においては、接続装置との無線通信を行う通信部と、認証局の発行する電子証明書に基づき生成される前記接続装置の鍵情報に基づいて、前記接続装置との無線通信路に係る暗号化処理を行う制御部とを備え、前記制御部は、前記通信部に、暗号化された前記無線通信路を介して決済情報および有効な決済種別を、前記決済情報および前記有効な決済種別を受信し、前記有効な決済種別と無線通信装置が保有する決済種別とに基づいて決済を実行する決済種別を決定し、決定した決済種別に対応する決済サーバを特定し、前記決済情報および前記有効な決済種別を認証局サーバに送信させ、前記認証局サーバから受信された決済承認に基づいて、前記決済情報に基づく決済要求を前記決済サーバに送信させる前記接続装置に対して送信させる無線通信装置が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、決済処理に係るアドバタイズを送信する第1の無線通信装置と、前記アドバタイズに基づいて、前記第1の無線通信装置との無線通信を確立する第2の無線通信装置と、前記決済処理に係る認証を行う認証局サーバと、前記第2の無線通信装置からの決済要求に基づいて、前記第2の無線通信装置との間で決済処理を実行する少なくとも1つ以上の決済サーバと、を備え、前記第2の無線通信装置は、前記第1の無線通信装置との無線通信を行う通信部と、前記認証局サーバの発行する電子証明書に基づいて、前記第1の無線通信装置との無線通信路を暗号化する制御部と、を備え、前記通信部は、暗号化された前記無線通信路を介して前記第1の無線通信装置から決済情報および有効な決済種別を受信し、前記制御部は、前記有効な決済種別と無線通信装置が保有する決済種別とに基づいて決済を実行する決済種別を決定し、決定した決済種別に対応する前記決済サーバを特定し、前記通信部に前記決済情報および前記選択された決済種別を前記認証局サーバに送信させ、前記認証局サーバから受信された決済承認に基づいて、前記通信部に前記決済情報に基づく決済要求を前記決済サーバに送信させる、決済システムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように本開示によれば、マルチ決済における店舗側の処理負担をより軽減することが可能となる。
【0011】
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の実施形態に係る決済システムの構成例を示す図である。
図2】本開示の関連技術に係るリッチクライアント型システムの構成例を示す図である。
図3】本開示の関連技術に係るシンクライアント型システムの構成例を示す図である。
図4】同実施形態に係る無線通信端末およびR/Wの機能ブロック図である。
図5】同実施形態に係る無線通信路の確立および暗号化に係る決済システムの動作を示すシーケンス図である。
図6】同実施形態に係る決済処理および請求処理に係る決済システムの動作を示すシーケンス図である。
図7】同実施形態に係る無線通信端末の入出力部に出力される電子マネー種別の選択画面の一例である。
図8】本開示に係るハードウェア構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
0.はじめに
0.1.本開示の概要
1.実施形態
1.1.本実施形態に係る決済システムの構成例
1.2.リッチクライアント型のR/Wを用いた決済システムとの比較
1.3.シンクライアント型のR/Wを用いた決済システムとの比較
1.4.無線通信端末10の機能構成
1.5.R/W20の機能構成
1.6.決済システムの動作
2.ハードウェア構成例
3.まとめ
【0015】
<0.はじめに>
<<0.1.本開示の概要>>
近年、IC(Integrated Circuit)カードやICカード機能を有する携帯端末を用いた決済種別が普及している。消費者は、例えば、店頭における商品購入において、現金に代わる支払手段として上記のような決済種別を選択することが可能である。具体的には、POS(Point Of Sales)端末と接続するR/W(Reader/Writer)などが、ICカードが保持する電子マネーの情報をNFCなどの無線通信を介して読み取ることで、決済処理が行われる。上記のような決済種別によれば、現金の受け渡しに係る煩雑さを排除し、消費者および販売者の双方の利便性を高めることができる。
【0016】
一方、上記のような決済に複数の電子マネーが選択され得る場合、携帯端末と無線通信を行うR/Wは、複数の電子マネーに係る鍵情報を扱うことが求められる。このため、店舗側にとっては、上記のようなリッチクライアント型のR/Wを設置するコストや、当該リッチクライアント型のR/Wによる処理負担を軽減する手法が求められている。
【0017】
他方、汎用的なシンクライアント型のR/Wが読み取った情報に基づいて、マルチ決済サービス事業者が電子マネー事業者との決済処理を仲介する手法も普及している。しかし、上記のような手法を用いる場合、店舗側とマルチ決済事業者との責任分界は複雑となる。
【0018】
本開示に係る技術思想は、上記の点に着目して発想されたものであり、マルチ決済における店舗側の処理負担を軽減すると共に、電子決済に係る責任分界を単純化することを可能とする。このため、本開示に係る無線通信端末は、暗号化されたR/Wとの無線通信路を介して受信した決済情報および有効な決済種別に基づいて決済サーバを決定し、当該決済サーバに上記決済情報に基づく決済要求を送信する機能を有する。
【0019】
以下における実施形態の説明では、本開示に係る無線通信端末、R/W、および決済システムが有する構成上の特徴や当該特徴が奏する効果について具体的に説明する。また、以下における実施形態の説明では、本開示に係る無線通信端末R/W、および決済システムが、商業店舗に適用される場合を例に述べる。しかし、本開示に係る無線通信端末、R/W、および決済システムは、係る例に限定されない。本開示に係る無線通信端末、R/W、および決済システムは、例えば、自動販売機やタクシーなどにおける電子決済にも適用可能である。無線通信端末、R/W、および決済システムは、電子決済を利用した種々のサービスに広く適用され得る。
【0020】
<1.実施形態>
<<1.1.本実施形態に係る決済システムの構成例>>
まず、本開示の実施形態に係る決済システムの構成例について説明する。図1は、本実施形態に係る決済システムの構成例を示す図である。図1を参照すると、本実施形態に係る決済システムは、無線通信端末10、R/W20、POS30、第1のサーバ40、第2のサーバ50、および第3のサーバ60により構成される。また、無線通信端末10と第2のサーバ50、および無線通信端末10と第3のサーバ60は、ネットワーク70を介して互いに通信が行えるように接続される。
【0021】
(無線通信端末10)
本実施形態に係る無線通信端末10は、SE(Secure Element)を備える種々の無線通信装置であってよい。本実施形態に係る無線通信端末10は、例えば、利用者が所持する携帯電話、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイスなどであり得る。
【0022】
また、本実施形態に係る無線通信端末10は、R/W20との無線通信路を暗号化し、R/W20から決済情報や有効な決済種別を受信する機能を有する。この際、本実施形態に係る無線通信端末10は、例えば、BLE(Bluetooth Low Energy)などを用いてR/W20との無線通信を行う。また、本実施形態に係る無線通信端末10は、受信した有効な決済種別に基づいて接続する第3のサーバ60を決定し、当該第3のサーバ60に、決済情報に基づく決済要求を送信する機能を有する。この際、本実施形態に係る無線通信端末10は、ユーザにより選択された決済種別に基づいて、接続する第3のサーバ60を決定してもよい。本実施形態に係る無線通信端末10が有する機能の詳細については、後述する。
【0023】
(R/W20)
本実施形態に係るR/W20は、店舗側に設置されるPOS30に接続され、無線通信端末10との無線通信を行う。また、本実施形態に係るR/W20は、事前認証に基づき第2のサーバ50から発行されるサーバ証明書を有することを特徴の一つとする。本実施形態に係るR/W20の有する機能の詳細については、後述する。
【0024】
(POS30)
本実施形態に係るPOS30は、店舗側に設置される情報管理システムである。本実施形態に係るPOS30は、R/W20が読み取った情報を受信し、第1のサーバ40に送信する。
【0025】
(第1のサーバ40)
本実施形態に係る第1のサーバ40は、店舗においてサービスを提供する事業者(以下、サービス提供事業者、とも称する)が設置する情報処理サーバであってよい。本実施形態に係る第1のサーバ40は、POS30から種々の情報を受信し、当該情報の保存や、当該情報に基づく種々の処理を行う機能を有してよい。また、本実施形態に係る第1のサーバ40は、第2のサーバ50が出力する処理ログに基づいて、第3のサーバ60に対する請求情報を出力する。
【0026】
(第2のサーバ50)
本実施形態に係る第2のサーバ50は、サービス提供事業者と電子マネー事業者との間の処理を仲介する中間事業者が設置する情報処理サーバであってよい。また、本実施形態に係る第2のサーバ50は、認証局サーバとしての役割を果たす。本実施形態に係る第2のサーバ50は、サービス提供事業者の認証を行い、当該認証に係る電子証明書を発行する。ここで、上記の電子証明書には、サーバ証明書およびCA証明書が含まれてよい。
【0027】
また、本実施形態に係る第2のサーバ50は、無線通信端末10から受信した決済情報、決済種別、店舗情報などに基づいて決済承認を行い、当該承認に係る情報を無線通信端末10に送信する。
【0028】
また、本実施形態に係る第2のサーバ50は、無線通信端末10から受信した決済情報、決済種別、店舗情報などに基づいて、定期または不定期に決済に係る処理ログを出力する機能を有する。ここで、上記の処理ログは、例えば、サービス事業者や店舗ごとに出力されてもよい。
【0029】
(第3のサーバ60)
本実施形態に係る第3のサーバ60は、電子マネー事業者が設置する決済サーバであってよい。すなわち、本実施形態に係る第3のサーバ60は、決済種別(以下、電子マネー種別、とも称する)ごとに異なる電子マネー事業者により設置され得る。このため、本実施形態に係る第3のサーバ60は、図1に示すように、複数台存在してよい。本実施形態に係る第3のサーバ60は、無線通信端末10から受信した決済要求に基づく決済処理を実行する機能を有する。この際、上記の決済処理は、無線通信端末10と第3のサーバ60との間において、E2E(End-to-End)に行われる。
【0030】
(ネットワーク70)
ネットワーク70は、無線通信端末10と第2のサーバ50、および無線通信端末10と第3のサーバ60を接続する機能を有する。ネットワーク70は、インターネット、電話回線網、衛星通信網などの公衆回線網や、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを含んでもよい。また、ネットワーク70は、IP-VPN(Internt Protocol-Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。また、ネットワーク70は、Wi-Fi(登録商標)、Bluetoothなど無線通信網を含んでもよい。
【0031】
<<1.2.リッチクライアント型のR/Wを用いた決済システムとの比較>>
次に、本実施系形態に係る決済システムとリッチクライアント型のR/Wを用いた決済システム(以下、リッチクライアント型システム、とも称する)との比較について述べる。まず、リッチクライアント型システムの構成について説明する。
【0032】
図2は、リッチクライアント型システムの構成例を示す図である。図2を参照すると、リッチクライアント型システムは、ICカード810、R/W820、POS830、POSサーバ840、および決済サーバ860により構成される。
【0033】
(ICカード810)
ICカード810は、複数の電子マネーに係る情報を保有する。また、ICカード810は、ICカード機能を有する移動端末であってもよい。
【0034】
(R/W820)
R/W820は、ICカード810と近距離無線通信を行い、ICカード810に記録される情報の読み取り、およびICカード810への情報の書き込みを行う機能を有する。この際、R/W820は、例えば、NFCなどを用いてICカード810との近距離無線通信を行う。また、R/W820は、ICカード810との間で、決定された電子マネー種別に基づく決済処理を実行するリッチクライアント型のR/Wである。このためR/W820は、複数の電子マネーに係る鍵情報を有する。
【0035】
(POS830)
POS830は、接続されるR/W820から電子決済に係る情報を受信し、また、決済に用いる電子マネー種別をR/W820に送信する機能を有する。ここで、上記の決済に用いる電子マネー種別は、店舗側における有効な電子マネー種別、ICカード810が有する電子マネー種別、および利用者または店舗側のスタッフにより選択された電子マネー種別により決定され得る。利用者または店舗側のスタッフは、例えば、POS830が備える表示部および入力部を介して、決済に用いる電子マネー種別を選択してよい。
【0036】
(POSサーバ840)
POSサーバ840は、サービス提供事業者により設置される情報処理サーバである。POSサーバ840は、POS830から電子決済に係る情報を取得し、当該電子決済に係る電子マネー種別ごとに決済サーバ860への請求処理を実行する。
【0037】
(決済サーバ860)
決済サーバ860は、電子マネー事業者により設定される情報処理サーバである。決済サーバ860は、POSサーバ840からの請求に基づく種々の処理を実行する。
【0038】
以上、リッチクライアント型システムの構成について述べた。上述したように、リッチクライアント型システムでは、複数の電子マネーに対応し、ICカード810との間で決済処理を実行するリッチクライアント型のR/W820を用いることを特徴とする。このため、リッチクライアント型システムは、本実施形態に係る汎用的なR/W20を採用できる決済システムと比較し、設置コストが高額となる傾向がある。すなわち、本実施形態に係る決済システムによれば、より安価なR/W20を用いることで、店舗側の設置コストを大きく削減することが可能である。
【0039】
また、図1および図2には、決済処理に係る通信が白抜きの矢印により示されている。ここで、図1を参照すると、本実施形態に係る決済システムにおいては、無線通信端末10と第3のサーバ60との間で決済処理が行われている。一方、図2を参照すると、リッチクライアント型システムにおいては、ICカード810、R/W820、およびPOS830の間で決済処理が実行される。このため、リッチクライアント型のシステムでは、本実施形態に係る決済システムと比較し、店舗側における処理負担が大きく、また、電子マネー事業者にとっても、自らの鍵情報をサービス事業者に預ける負担がある。一方、本実施形態に係る決済システムでは、利用者の所持する無線通信端末10と第3のサーバ60との間で決済処理を実行することで、店舗側の処理負担を大幅に削減すると同時に、電子マネー事業者の負担を軽減することが可能である。
【0040】
<<1.3.シンクライアント型のR/Wを用いた決済システムとの比較>>
次に、本実施系形態に係る決済システムとシンクライアント型のR/Wを用いた決済システム(以下、シンクライアント型システム、とも称する)との比較について述べる。まず、シンクライアント型システムの構成について説明する。
【0041】
図3は、シンクライアント型システムの構成例を示す図である。図3を参照すると、シンクライアント型システムは、ICカード910、R/W920、POS930、POSサーバ940、中間事業者サーバ970および決済サーバ960により構成される。以下における説明においては、リッチクライアント型システムとの差異について中心に述べ、リッチクライアント型システムと共通する構成および機能については、説明を省略する。
【0042】
(R/W920)
R/W920は、リッチクライアント型システムにおけるR/W820とは異なり、ICカード910との間における決済処理の機能を有さないR/Wであってよい。このため、R/W920は、NFCを用いた無線通信機能などの最小限の機能を有することを特徴とする。
【0043】
(POS930)
POS930は、接続されるR/W920から電子マネーに係る情報を受信する。また、POS930は、上記の電子マネーに係る情報、決済に用いる電子マネー種別、および決済金額を含む決済情報をPOSサーバ940に送信する。
【0044】
(POSサーバ940)
POSサーバ940は、POS930から受信した電子マネーに係る情報、決済に用いる電子マネー種別、および決済金額を含む決済情報を中間事業者サーバ970に送信する。
【0045】
(中間事業者サーバ970)
中間事業者サーバ970は、サービス提供事業者と電子マネー事業者との間の処理を仲介する中間事業者が設置する情報処理サーバであってよい。中間事業者サーバ970は、POSサーバ940から受信した電子マネーに係る情報、決済に用いる電子マネー種別、および決済金額を含む決済情報に基づく決済処理を実行し、決済サーバ960に当該決済処理に係る請求処理を実行する。
【0046】
以上、シンクライアント型システムの構成について述べた。上述したように、シンクライアント型システムでは、リッチクライアント型システムとは異なり、比較的安価なR/W920を用いることができる。一方、シンクライアント型システムでは、図3に示すように、決済処理がICカード910、R/W920、POS930、POSサーバ940、および中間事業者サーバ970の間で行われるため、店舗側における処理負担が大きくなる傾向がある。また、店舗側に設置される各構成は、中間事業者サーバ970と接続するために常にオンラインであることが求められる。一方、本実施形態に係る決済システムにおいては、店舗側に設置されるR/W20、POS30、および第1のサーバ40は、必ずしもオンラインである必要はなく、R/W20などがオフライン端末である場合や、店舗側においてネットワーク障害が発生した場合であっても、決済処理を実行することが可能である。
【0047】
また、図1図3には、決済処理に係るサービス事業者の責任範囲Aおよび中間事業者の責任範囲Bが示されている。ここで、図3を参照すると、シンクライアント型システムでは、サービス事業者の責任範囲Aと中間事業者の責任範囲Bとは大きく重複しており、責任分界が複雑なことがわかる。一方、図1に示す本実施形態に係る決済システムにおいては、サービス事業者の責任範囲Aと中間事業者の責任範囲Bとは、シンクライアント型システムと比較して非常に単純化されている。このように、本実施形態に係る決済システムによれば、店舗側の処理負担を大幅に軽減すると共に、サービス事業者と中間事業者の責任分界点を明確にすることが可能となる。
【0048】
<<1.4.無線通信端末10の機能構成>>
次に、本実施形態に係る無線通信端末10の機能構成について説明する。図4は、本実施形態に係る無線通信端末10およびR/W20の機能ブロック図である。図4を参照すると、本実施形態に係る無線通信端末10は、通信部110、制御部120、および入出力部130を備える。
【0049】
(通信部110)
通信部110は、接続装置との無線通信を行う機能を有する。通信部110は、例えば、BLEを用いて、接続装置としてのR/W20と無線通信を行う。本実施形態に係る通信部110は、R/W20が送信するアドバタイズに基づいて、R/W20との無線通信を確立することができる。
【0050】
また、本実施形態に係る通信部110は、R/W20との無線通信路の暗号化に係る情報を送受信する機能を有する。本実施形態に係る通信部110は、例えば、R/W20からサーバ証明書などを受信してよい。
【0051】
また、本実施形態に係る通信部110は、暗号化された無線通信路を介して、R/W20から決済情報、有効な決済種別、および店舗情報を受信する。ここで、上記の決済情報は、例えば、決済金額、決済品目、決済通貨種別などを含んでよい。また、上記の有効な決済種別とは、店舗側で対応可能な電子マネー種別であってよい。また、上記の店舗情報とは、R/W20が設置される店舗、またはサービス事業者を特定するための識別情報であってよい。
【0052】
また、本実施形態に係る通信部110は、制御部120による制御に基づいて、第3のサーバ60に決済要求を送信する。また、本実施形態に係る通信部110は、上記の決済要求に基づく決済処理が完了した場合、制御部120による制御に基づいて、決済完了通知をR/W20に送信する。
【0053】
(制御部120)
制御部120は、無線通信端末10の動作を全体的に制御する機能を有する。具体的には、本実施形態に係る制御部120は、第2のサーバ50が発行する電子証明書に基づいて、R/W20との無線通信路を暗号する機能を備える。上述したように、上記の電子証明書には、サーバ証明書およびCA証明書が含まれてよい。
【0054】
また、本実施形態に係る制御部120は、通信部110が受信した有効な電子マネー種別に基づいて、接続する第3のサーバ60を決定する機能を有する。この際、制御部120は、ユーザにより選択された電子マネー種別にさらに基づいて、接続する第3のサーバ60を決定してもよい。また、本実施形態に係る制御部120は、通信部110に、決済情報に基づく決済要求を上記のように決定した第3のサーバ60に送信させる。
【0055】
また、本実施形態に係る制御部120は、第3のサーバ60に対する決済要求の制御に先立ち、第2のサーバ50から決済承認を受けるための制御を行ってよい。具体的には、制御部120は、通信部110に、決済情報、店舗情報、および選択された電子マネー種別を第2のサーバ50に送信させてよい。この場合、制御部120は、上記の各情報に基づく決済承認を第2のサーバ50から受信したことに基づいて、通信部110に決済要求を送信させることができる。
【0056】
また、本実施形態に係る制御部120は、上述した決済承認または決済要求に係る通信制御を行う場合、無線通信端末10が保有する電子マネーの情報を判定する機能を有する。具体的には、制御部120は、通信部110が受信した有効な電子マネー種別に対応する電子マネーを保持していることに基づいて、上記の決済承認または決済承認に係る情報送信を通信部110に実行させてよい。また、制御部120は、電子マネーの残高が決済金額以上であることに基づいて、上記の決済承認または決済承認に係る情報送信を通信部110に実行させてもよい。
【0057】
また、本実施形態に係る制御部120は、上記の決済要求に基づく決済処理が完了したことに基づいて、通信部110に決済完了通知をR/W20へと送信させる。
【0058】
また、制御部120は、入出力部130に係る入出力を制御する機能を有してよい。制御部120は、例えば、入出力部130から入力された情報に基づいて種々の処理を実行し、当該処理の結果を入出力部130に出力させてもよい。
【0059】
なお、制御部120は、一部がSEとして動作してもよい。例えば、制御部120は、通信部110の通信における暗号化および復号に係る処理を実行する。
【0060】
(入出力部130)
入出力部130は、ユーザによる入力操作を受け付ける機能を有する。上記の機能は、例えば、各種のボタンやレバー、キーボード、マウス、タッチパネル、マイクロフォンなどにより実現されてもよい。また、入出力部130は、制御部120の制御に基づいて種々の情報を出力する機能を有する。本実施形態に係る入出力部130は、例えば、ユーザが決済種別を選択するためのUI(User Interface)を表示する機能を有する。なお、上記の機能は、例えば、各種の表示装置、音声出力装置、LED(Light Emitting Diode)などを含む光源などにより実現され得る。
【0061】
また、上記の表示装置は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置などにより実現されてもよい。
【0062】
以上、本実施形態に係る無線通信端末10の機能構成について説明した。図4を用いた上記の説明では、無線通信端末10が、通信部110、制御部120、および入出力部130を備える場合について説明したが、本実施形態に係る無線通信端末10の機能構成は、係る例に限定されない。本実施形態に係る無線通信端末10は、例えば、図4に示す以外の構成をさらに備えてもよい。無線通信端末10は、例えば、制御部120による処理に用いられる各種のデータを保持する記憶部などをさらに備えてよい。本実施形態に係る無線通信端末10の機能構成は、サービスの仕様や運用に応じて柔軟に変更され得る。
【0063】
<<1.5.R/W20の機能構成>>
引き続き図4を参照して、本実施形態に係るR/W20の機能構成について説明する。図4を参照すると、本実施形態に係るR/W20は、通信部210、制御部220、および入出力部230を備える。
【0064】
(通信部210)
通信部210は、接続装置との無線通信を行う機能を有する。通信部210は、例えばBLEを用いて、接続装置としての無線通信端末10との無線通信を行う。また、本実施形態に係る通信部210は、無線通信端末10との無線通信路の暗号化に係る情報を送受信する機能を有する。
【0065】
また、本実施形態に係る通信部210は、制御部220による制御に基づき、暗号化された無線通信路を介して、無線通信端末10に決済情報、有効な電子マネー種別、および店舗情報を送信する。
【0066】
また、本実施形態に係る通信部210は、暗号化された無線通信路を介して、無線通信端末10から決済完了通知を受信する。また、通信部210は、POS30に受信した決済完了通知を送信してよい。
【0067】
(制御部220)
制御部220は、R/W20の動作を全体的に制御する機能を有する。具体的には、本実施形態に係る制御部220は、第2のサーバ50が発行する電子証明書に基づき無線通信端末10が生成する鍵情報に基づいて、無線通信端末10との無線通信路に係る暗号化処理を行う機能を有する。
【0068】
また、本実施形態に係る制御部220は、通信部210に、暗号化された無線通信路を介して、決済情報、有効な電子マネー種別、および店舗情報を送信させる。
【0069】
また、本実施形態に係る制御部220は、入出力部230に係る入出力を制御する機能を有してよい。制御部220は、例えば、入出力部230から入力された情報に基づいて種々の処理を実行し、当該処理の結果を入出力部230に出力させてもよい。
【0070】
(入出力部230)
入出力部230は、ユーザまたは店舗オペレータによる入力操作を受け付ける機能を有する。上記の機能は、例えば、各種のボタンやレバー、キーボード、マウス、タッチパネルなどにより実現されてもよい。また、入出力部230は、制御部220の制御に基づいて種々の情報を出力する機能を有する。上記の機能は、例えば、各種の表示装置、音声出力装置、LEDなどを含む光源などにより実現され得る。
【0071】
また、上記の表示装置は、例えば、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、OLED装置などにより実現されてもよい。
【0072】
以上、本実施形態に係るR/W20の機能構成について説明した。図4を用いた上記の説明では、R/W20が、通信部210、制御部220、および入出力部230を備える場合について説明したが、本実施形態に係るR/W20の機能構成は、係る例に限定されない。本実施形態に係るR/W20は、例えば、図4に示す以外の構成をさらに備えてもよい。R/W20は、例えば、制御部220による処理に用いられる各種のデータを保持する記憶部などをさらに備えてもよい。
【0073】
また、R/W20は、入出力部230の入力機能もしくは出力機能のいずれか、または双方の機能を有していなくてもよい。この場合、R/W20の製造コストをより低減することが可能である。本実施形態に係るR/W20の機能構成は、サービスの仕様や運用に応じて柔軟に変更され得る。
【0074】
<<1.6.決済システムの動作>>
次に、本実施形態に係る決済システムの動作について具体的に説明する。本実施形態に係る決済システムの動作は、主に、無線通信端末10とR/W20との間における無線通信路の確立(S1010)、当該無線通信路の暗号化(S1020)、決済処理(S1030)、および請求処理(S1050)に大別される。
【0075】
(無線通信路の確立)
まず、本実施形態に係る無線通信端末10とR/W20との間における無線通信路の確立(S1010)の流れについて説明する。図5は、本実施形態に係る無線通信路の確立および暗号化に係る決済システムの動作を示すシーケンス図である。
【0076】
図5を参照すると、まず、本実施形態に係るPOS30は、利用者が購入した商品やサービスに応じた決済要求をR/W20に送信する(S1001)。なお、ステップS1001は、ステップS1010またはステップS1020のあとに実施されてもよい。
【0077】
次に、本実施形態に係るR/W20および無線通信端末10による無線通信路の確立が行われる(S1010)。ここでは、まず、R/W20が決済処理に係るアドバタイズを送信する(S1011)。
【0078】
次に、本実施形態に係る無線通信端末10は、ステップS1011で送信されるアドバタイズに基づいて、R/W20に接続要求を行う(S1012)。
【0079】
次に、R/W20は、ステップS1012で行われる接続要求に対し接続応答を実行する(S1013)。ステップS1012における接続要求およびステップS1013における接続応答により、無線通信端末10とR/W20との間の無線通信路が確立される。なお、この際、無線通信端末10は、接続が確立されたことを光源の点灯や振動を発生させることにより利用者に通知してもよい。
【0080】
(無線通信路の暗号化)
引き続き図5を参照し、本実施形態に係る無線通信路の暗号化(S1020)の流れについて説明する。ステップS1020における無線通信路の暗号化では、予め、第2のサーバ50が電子証明書を発行する(S1021)。具体的には、第2のサーバ50は、電信証明書およびCA証明書を発行してよい。
【0081】
ステップS1010において無線通信路が確立されると、まず、無線通信端末10は、R/W20にサーバ証明書の要求を行う(S1022)。
【0082】
次に、R/W20は、ステップS1022で行われる要求に対応して、ステップS1021で発行されたサーバ証明書およびサーバ公開鍵を無線通信端末10に送信する(S1023)。
【0083】
次に、無線通信端末10は、ステップS1021において発行されたCA証明書を用いて、ステップS1023で受信したサーバ証明書の検証を行う(S1024)。
【0084】
ここで、サーバ証明書の正当性が確認された場合、続いて、無線通信端末10は、一時鍵ペアの生成を行う(S1025)。この際、無線通信端末10は、例えば、クライアント一時秘密鍵およびクライアント一時公開鍵を生成してもよい。
【0085】
続いて、無線通信端末10は、ステップS1023で受信したサーバ公開鍵、およびステップS1025で生成したクライアント一時秘密鍵を用いて、セッションキーを生成する(S1026)。
【0086】
また、続いて、無線通信端末10は、ステップS1025で生成したクライアント一時公開鍵をR/W20に送信する(S1027)。
【0087】
次に、R/W20は、ステップS1027で受信したクライアント一時公開鍵と保有するサーバ秘密鍵とを用いてセッションキーの生成を行う(S1028)。
【0088】
次に、無線通信端末10およびR/W20は、ステップS1026およびステップS1028で生成したセッションキーを用いて無線通信路の暗号化を行う(S1029)。
【0089】
以上、本実施形態に係る無線通信路の確立および暗号化の流れについて述べた。本実施形態に係る無線通信端末10およびR/W20が有する上記の機能によれば、無線通信端末10は、予め第2のサーバ50が発行したサーバ証明書を有するR/W20のみと決済処理に係る通信を行うことが可能となる。このため、本実施形態に係る無線通信端末10、R/W20、および決済システムによれば、店舗側の処理負担を軽減しながらもセキュリティ性の高い電子決済を実現することができる。
【0090】
(決済処理)
次に、本実施形態に係る無線通信端末10と第3のサーバ60との間における決済処理(S1030)の流れについて説明する。図6は、本実施形態に係る決済処理および請求処理に係る決済システムの動作を示すシーケンス図である。
【0091】
図6を参照すると、まず、本実施形態に係るR/W20は、無線通信端末10に対し決済要求を行う(S1031)。具体的には、R/W20は、決済情報、店舗情報、および有効な電子マネー種別を送信する。ここで、上記の決済情報には、上述したとおり、決済金額、決済品目、および決済通貨種別などの情報が含まれてよい。
【0092】
次に、無線通信端末10は、ステップS1031で受信した決済要求に基づいて、電子マネー種別および残高の判定を行う(S1032)。具体的には、無線通信端末10は、ステップS1031で受信した有効な電子マネー種別と無線通信端末10が有する電子マネー種別を比較し、有効な電子マネー種別を判定する。
【0093】
また、無線通信端末10は、ステップS1031で受信した決済金額と、上記の有効な電子マネー種別の残高とを比較し、決済に用いることが可能な電子マネー種別を判定する。ここで、無線通信端末10が決済に用いることが可能な電子マネー種別を有していない場合、無線通信端末10は、決済処理に係る処理を終了してもよい。この際、無線通信端末10は、入出力部130に、決済に用いることが可能な電子マネー種別が存在しない旨を表示してもよい。
【0094】
一方、決済に用いることが可能な電子マネー種別が存在する場合、無線通信端末10は、入出力部130に、利用者が決済に用いる電子マネー種別を選択するためのUIを表示し、利用者による選択操作に基づいて、決済に用いる電子マネー種別を決定する(S1033)。
【0095】
図7は、無線通信端末10の入出力部130に出力される電子マネー種別の選択画面の一例である。図7を参照すると、電子マネー種別の選択画面には、決済金額と、無線通信端末10が有する複数の電子マネー種別が表示されている。ここで、図7に示す一例においては、電子マネーAおよび電子マネーBが選択可能な状態となっており、電子マネーCおよび電子マネーDは選択が不可能な状態となっている。このように、本実施形態に係る無線通信端末10は、店舗側が対応していない電子マネー種別や残高の足りない電子マネー種別を利用者が選択できないように制御してもよい。
【0096】
図7に示す一例の場合、電子マネーCは、店舗側で対応しているが残高が不足しているため、決済に利用できない電子マネー種別を示している。また、電子マネーDは、店舗側で対応していないため、決済に利用できない電子マネー種別を示している。無線通信端末10は、ステップS1031で受信する決済情報や有効な電子マネー種別に基づいて、上記のような制御を行うことが可能である。本実施形態に係る無線通信端末10が有する上記の機能によれば、サービス事業者が設置するPOS30が電子マネー種別の選択に係るUIを有する必要がないため、店舗側における設置コストや処理負担を低減することができる。
【0097】
なお、ステップS1033における利用者による電子マネー種別の選択は必ずしも実施されなくてもよい。本実施形態に係る無線通信端末10は、例えば、残高の多い有効な電子マネー種別を自動的に選択することもできる。また、無線通信端末10は、利用者が予め選択した優先度に基づいて、決済に用いる電子マネー種別を選択してもよい。本実施形態に係る無線通信端末10が上記のような処理を行うことで、決済処理に係る時間を短縮すると共に、利用者が画面を操作する煩雑さを排除することが可能である。
【0098】
再び図6を参照して、決済処理に係る動作について説明を続ける。利用者により決済に用いる電子マネー種別が選択されると、続いて、無線通信端末10は、第2のサーバ50に決済承認を送信する(S1034)。具体的には、無線通信端末10は、第2のサーバ50に、店舗情報、決済情報、および選択された電子マネー種別を送信する。
【0099】
次に、第2のサーバ50は、ステップS1034で受信した上記の情報を保存し、無線通信端末10に決済承認に係る通知を送信する(S1035)。第2のサーバ50が、ステップS1035における決済承認を行うことで、第2のサーバ50が電子決済に係る証跡を保存し、後の請求処理(S1050)を実現することが可能となる。また、第2のサーバ50を設置する中間事業者は、決済処理の代行に加え、利用者の購買情報を取得することができるため、当該情報をビッグデータとして解析、利用することが期待できる。
【0100】
ステップS1035において決済承認を受信すると、次に、無線通信端末10は、ステップS1033で選択された電子マネー種部に基づいて、接続する第3のサーバ60を決定し、当該第3のサーバ60に決済要求を送信する(S1036)。具体的には、無線通信端末10は、第3のサーバ60に、決済情報に含まれる決済金額を送信してよい。このように、無線通信端末10が接続する第3のサーバ60を判定することで、店舗側の処理負担を大幅に削減することが可能である。
【0101】
次に、第3のサーバ60は、ステップS1036で受信した決済要求に基づいて、無線通信端末10との間で決済処理を実行する(S1037)。このように、本実施形態では、決済処理が無線通信端末10と第3のサーバ60との間においてE2Eで行われることで、電子マネー事業者の負担も軽減することが可能である。
【0102】
ステップS1037における決済処理が完了すると、無線通信端末10は、第2のサーバ50に決済完了通知を送信する(S1038)。また、ステップS1038において決済完了通知を受信した第2のサーバ50は、無線通信端末10に決済完了通知応答を送信する(S1039)。
【0103】
次に、無線通信端末10は、ステップS1039において決済完了通知応答を受信したことに基づいて、R/W20に決済完了通知を送信する(S1040)。
【0104】
次に、R/W20は、ステップS1040で受信した決済完了通知をPOS30に送信し(S1041)、決済処理(S1030)を終了する。
【0105】
(請求処理)
引き続き図6を参照して、本実施形態に係る請求処理(S1050)の流れについて説明する。図6を参照すると、本実施形態に係る第2のサーバ50が決済に係る処理ログを出力し、また、第1のサーバ40が当該処理ログの取り込みを行う(S1051)。
【0106】
この際、第2のサーバ50は、ステップS1035で保存した店舗情報、決済情報、および選択された電子マネー種別に基づいて、上記の処理ログを出力することができる。また、第2のサーバ50は、店舗ごと、またはサービス事業者ごとに処理ログを出力してよい。また、第2のサーバ50による処理ログの出力は、定期または不定期に行われ得る。
【0107】
次に、第1のサーバ40は、ステップS1051で取り込んだ処理ログに基づいて、第3のサーバ60に対する請求処理を実施する(S1052)。ここで、ステップS1052における請求処理は、ステップS1051と同様に、請求ファイルの出力と当該請求ファイルの取り込みにより行われてもよい。また、この際、第1のサーバ40は、請求を行う第3のサーバ60ごとに上記の請求ファイルを出力してもよい。第1のサーバ40による請求処理は、定期または不定期に行われ得る。
【0108】
以上、本実施形態に係る請求処理について説明した。上述したように、本実施形態に係る請求処理は、ファイルの出力と当該ファイルの取り込みなどにより実現され得る。すなわち、本実施形態に係る請求処理は必ずしもオンライン上でリアルタイムに行われなくてもよい。このため、本実施形態に係る決済システムによれば、請求処理に係る負担を大幅に軽減することが可能である。
【0109】
<2.ハードウェア構成例>
次に、本実施形態に係る無線通信端末10およびR/W20に共通するハードウェア構成例について説明する。図8は、本実施形態に係る無線通信端末10およびR/W20のハードウェア構成例を示すブロック図である。図8を参照すると、無線通信端末10およびR/W20は、例えば、CPU871と、ROM872と、RAM873と、ホストバス874と、ブリッジ875と、外部バス876と、インターフェース877と、入力装置878と、出力装置879と、ストレージ880と、ドライブ881と、接続ポート882と、通信装置883と、を有する。なお、ここで示すハードウェア構成は一例であり、構成要素の一部が省略されてもよい。また、ここで示される構成要素以外の構成要素をさらに含んでもよい。
【0110】
(CPU871)
CPU871は、例えば、演算処理装置又は制御装置として機能し、ROM872、RAM873、ストレージ880、又はリムーバブル記録媒体901に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般又はその一部を制御する。
【0111】
(ROM872、RAM873)
ROM872は、CPU871に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータ等を格納する手段である。RAM873には、例えば、CPU871に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータ等が一時的又は永続的に格納される。
【0112】
(ホストバス874、ブリッジ875、外部バス876、インターフェース877)
CPU871、ROM872、RAM873は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス874を介して相互に接続される。一方、ホストバス874は、例えば、ブリッジ875を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス876に接続される。また、外部バス876は、インターフェース877を介して種々の構成要素と接続される。
【0113】
(入力装置878)
入力装置878には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、及びレバー等が用いられる。さらに、入力装置878としては、赤外線やその他の電波を利用して制御信号を送信することが可能なリモートコントローラが用いられることもある。また、入力装置878には、マイクロフォンなどの音声入力装置が含まれる。
【0114】
(出力装置879)
出力装置879は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD、又は有機EL等のディスプレイ装置、スピーカ、ヘッドホン等のオーディオ出力装置、プリンタ、携帯電話、又はファクシミリ等、取得した情報を利用者に対して視覚的又は聴覚的に通知することが可能な装置である。また、本開示に係る出力装置879には、振動を発生させるモータなど、利用者に触覚的感覚を提供する種々の装置が含まれてよい。
【0115】
(ストレージ880)
ストレージ880は、各種のデータを格納するための装置である。ストレージ880としては、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、又は光磁気記憶デバイス等が用いられる。
【0116】
(ドライブ881)
ドライブ881は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体901に記録された情報を読み出し、又はリムーバブル記録媒体901に情報を書き込む装置である。
【0117】
(リムーバブル記録媒体901)
リムーバブル記録媒体901は、例えば、DVDメディア、Blu-ray(登録商標)メディア、HD DVDメディア、各種の半導体記憶メディア等である。もちろん、リムーバブル記録媒体901は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード、又は電子機器等であってもよい。
【0118】
(接続ポート882)
接続ポート882は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)、RS-232Cポート、又は光オーディオ端子等のような外部接続機器902を接続するためのポートである。
【0119】
(外部接続機器902)
外部接続機器902は、例えば、プリンタ、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、又はICレコーダ等である。
【0120】
(通信装置883)
通信装置883は、ネットワークに接続するための通信デバイスであり、例えば、有線又は無線LAN、Bluetooth(登録商標)、BLE、NFC、又はWUSB(Wireless USB)用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、又は各種通信用のモデム等である。
【0121】
<3.まとめ>
【0122】
以上説明したように、本開示に係る無線通信端末10は、R/W20との無線通信路を暗号化し、当該暗号化した無線通信路を介して、R/W20から決済情報、店舗情報、および有効な電子マネー種別を取得する。また、本開示に係る無線通信端末10は、受信した有効な電子マネー種別、およびユーザにより選択された電子マネー種別に基づいて、接続する第3のサーバを決定し、当該第3のサーバに決済要求を送信することができる。係る構成によれば、マルチ決済における店舗側の処理負担をより軽減することが可能となる。
【0123】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0124】
例えば、上記実施形態では、R/W20がPeripheralであり、無線通信端末10がCentralである場合を例に説明したが、本技術はかかる例に限定されない。本開示に係るPeripheralおよびCentralの役割は、上記とは反対であってもよい。すなわち、本開示では、無線通信端末10がPeripheralであり、R/W20がCentralであってもよい。
【0125】
また、上記の実施形態では、無線通信端末10がSEを備える場合を例に説明したが、本開示に係る決済処理は、SEを用いる方式のほか、HCE(Host Card Emulation)などの方式により実現されてもよい。
【0126】
また、上記の実施形態では、無線通信端末10およびR/W20がECDHE(楕円曲線ディフィー・ヘルマン鍵共有)を用いて無線通信路を暗号化する場合を例に説明したが、本技術は係る例に限定されない。本開示に係る無線通信端末10およびR/W20は、広く用いられる他の暗号化手法を用いて、無線通信路を暗号化してもよい。
【0127】
また、本開示の無線通信端末10、R/W20、および決済システムの処理における各ステップは、必ずしもシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、無線通信端末10、R/W20、および決済システムの処理における各ステップは、シーケンス図に記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0128】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0129】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
接続装置との無線通信を行う通信部と、
認証局サーバの発行する電子証明書に基づいて、前記接続装置との無線通信路を暗号化する制御部と、
を備え、
前記通信部は、暗号化された前記無線通信路を介して前記接続装置から決済情報および有効な決済種別を受信し、
前記制御部は、前記有効な決済種別に基づいて決済サーバを決定し、前記通信部に、前記決済情報に基づく決済要求を前記決済サーバに送信させる、
無線通信装置。
(2)
前記制御部は、ユーザにより選択された決済種別にさらに基づいて、前記決済サーバを決定する、
前記(1)に記載の無線通信装置。
(3)
前記制御部は、前記通信部に前記決済情報および前記選択された決済種別を認証局サーバに送信させ、前記認証局サーバから受信された決済承認に基づいて、前記通信部に前記決済要求を前記決済サーバに送信させる、
前記(2)に記載の無線通信装置。
(4)
前記通信部は、前記接続装置から店舗情報をさらに受信し、前記制御部による制御に基づいて、前記店舗情報を前記認証局サーバにさらに送信する、
前記(3)に記載の無線通信装置。
(5)
ユーザが決済種別を選択するための入出力部、
をさらに備える、
前記(2)~(4)のいずれかに記載の無線通信装置。
(6)
前記制御部は、前記決済要求に基づく決済処理が完了したことに基づいて、前記通信部に、決済完了通知を前記接続装置へと送信させる、
前記(1)~(5)のいずれかに記載の無線通信装置。
(7)
前記通信部は、前記接続装置からサーバ証明書を受信し、
前記制御部は、前記サーバ証明書および前記認証局サーバから発行されるCA証明書に基づいて、前記接続装置との無線通信路を暗号化する、
前記(1)~(6)のいずれかに記載の無線通信装置。
(8)
前記制御部は、前記有効な決済種別に対応する電子マネーを保持していることに基づいて、前記通信部に前記決済要求を送信させる、
前記(1)~(7)のいずれかに記載の無線通信装置。
(9)
前記決済情報は、少なくとも決済金額を含み、
前記制御部は、前記電子マネーの残高が前記決済金額以上であることに基づいて、前記通信部に前記決済要求を送信させる、
前記(8)に記載の無線通信装置。
(10)
前記通信部は、前記接続装置から送信されるアドバタイズに基づいて前記接続装置との無線通信を確立する、
前記(1)~(9)のいずれかに記載の無線通信装置。
(11)
接続装置との無線通信を行う通信部と、
認証局の発行する電子証明書に基づき生成される前記接続装置の鍵情報に基づいて、前記接続装置との無線通信路に係る暗号化処理を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記通信部に、暗号化された前記無線通信路を介して決済情報および有効な決済種別を送信させる、
無線通信装置。
(12)
決済処理に係るアドバタイズを送信する第1の無線通信装置と、
前記アドバタイズに基づいて、前記第1の無線通信装置との無線通信を確立する第2の無線通信装置と、
前記第2の無線通信装置からの決済要求に基づいて、前記第2の無線通信装置との間で決済処理を実行する少なくとも1つ以上の決済サーバと、
を備え、
前記第2の無線通信装置は、
前記第1の無線通信装置との無線通信を行う通信部と、
認証局の発行する電子証明書に基づいて、前記第1の無線通信装置との無線通信路を暗号化する制御部と、
を備え、
前記通信部は、暗号化された前記無線通信路を介して前記第1の無線通信装置から決済情報および有効な決済種別を受信し、
前記制御部は、前記有効な決済種別に基づいて前記決済サーバを決定し、前記通信部に、前記決済情報に基づく決済要求を前記決済サーバに送信させる、
決済システム。
【符号の説明】
【0130】
10 無線通信端末
110 通信部
120 制御部
130 入出力部
20 R/W
210 通信部
220 制御部
230 入出力部
30 POS
40 第1のサーバ
50 第2のサーバ
60 第3のサーバ
70 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8