(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】圧力カテーテル及びコネクタ装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20220927BHJP
A61M 39/10 20060101ALI20220927BHJP
【FI】
A61B5/00 101M
A61M39/10 130
(21)【出願番号】P 2018567025
(86)(22)【出願日】2017-03-10
(86)【国際出願番号】 US2017021893
(87)【国際公開番号】W WO2017156451
(87)【国際公開日】2017-09-14
【審査請求日】2020-03-09
(32)【優先日】2016-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518322632
【氏名又は名称】ラボリエ メディカル テクノロジーズ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ブライス スミス
(72)【発明者】
【氏名】イン ハン ゴピン
【審査官】山口 裕之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0266775(US,A1)
【文献】特表2007-504850(JP,A)
【文献】特開2006-142032(JP,A)
【文献】米国特許第05573007(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
感圧カテーテルのためのコネクタ装置であって、前記感圧カテーテルが、1つ以上の中空圧力順応性部材を備え、前記コネクタ装置が、
前記1つ以上の中空圧力順応性部材と流体連通する第1の相補型コネクタであって、前記第1の相補型コネクタが、前記第1の相補型コネクタの中心軸に沿って位置合わせ部分と装入部分とを、前記位置合わせ部分と前記装入部分との間に位置する弾性部材と共に有し、前記位置合わせ部分が、前記中心軸に垂直且つ、前記装入部分の前記中心軸に垂直な断面積より小さい断面積を有する、第1の相補型コネクタと、
その中心軸に沿ったアラインメント部と装入部とを有する近位カプラを有する第2の相補型コネクタであって、前記アラインメント部が、その中に前記位置合わせ部分を受容するように前記位置合わせ部分の断面積と相補的な断面積を有し、前記装入部が、その中に前記装入部分と前記弾性部材とを受容し、それらの間に液密シールを形成するように相補的な断面積を有し、
前記第1の相補型コネクタが、前記アラインメント部が前記位置合わせ部分を受容し、前記装入部が前記装入部分を受容し、前記弾性部材が前記装入部内で液密シールを形成する場合、所定体積の流体を前記近位カプラ内から前記1つ以上の中空圧力順応性部材へと移動させるように構成される、第2の相補型コネクタと、
前記1つ以上の中空圧力順応性部材に関連する圧力を検出するように、前記1つ以上の中空圧力順応性部材に流体的に結合された圧力検出装置と、を備え、
前記近位カプラは係合部を有し、該係合部は前記第1の相補型コネクタの係合部分と相補的な断面積を有し、前記係合部分
は凸部を有し、
前記係合部は、
前記凸部を摩擦して受容し
、導くための相補的な凹部につながる前面を有し、かつ、該前面は
前記係合部
の断面減少部を形成して前記相補的な凹部につながり、前記凸部は前記相補的な凹部に至る
手前の位置で前記断面減少部に出合い、前記凸部及び相補的な凹部が位置合わせされる場合、前記凸部及び相補的な凹部が、前記第1の相補型コネクタを前記第2の相補型コネクタ内で摩擦係合し、かつ保持するためのスナップフィットを形成する、
コネクタ装置。
【請求項2】
前記第1の相補型コネクタが、前記第1の相補型コネクタの長手軸の周りに配置されたモニタルーメンを備える、請求項1に記載のコネクタ装置。
【請求項3】
前記係合部が、該係合部の中に画定された複数の凹部を有する、請求項1または2に記載のコネクタ装置。
【請求項4】
前記係合部が、前記アラインメント部及び前記装入部の断面積より大きい断面積を有する、請求項3に記載のコネクタ装置。
【請求項5】
前記複数の凹部の各凹部が、前記第2の相補型コネクタの長手軸に対して垂直に配向される、請求項3に記載のコネクタ装置。
【請求項6】
前記第1の相補型コネクタの前記係合部分が、前記複数の凹部のうちの少なくとも1つの凹部内に受容される凸部を備える、請求項3に記載のコネクタ装置。
【請求項7】
前記複数の凹部の各凹部が、前記複数の凹部の別の凹部から円周方向に離間する、請求項3に記載のコネクタ装置。
【請求項8】
前記複数の凹部が、テーパ状前端部とテーパ状側面とを備える高くしたプラットフォーム内に配置される、請求項3に記載のコネクタ装置。
【請求項9】
前記弾性部材が、第1の軸長を有し、前記装入部が、前記第1の軸長より大きい第2の軸長を有し、前記装入部内に受容される場合、前記弾性部材が前記装入部に対して軸方向に摺動することを可能にする、請求項1~8のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項10】
前記第1の相補型コネクタが前記第2の相補型コネクタに接続される場合、前記圧力検出装置が、前記位置合わせ部分と同軸アラインメントとなるように配置される、請求項1~9のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項11】
前記第1の相補型コネクタに設けられた流体抵抗性カバーをさらに備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のコネクタ装置であって、前記第1の相補型コネクタが前記第2の相補型コネクタに接続される場合、前記流体抵抗性カバーが、少なくとも前記圧力検出装置を一般的に取り囲み、それによって流体的に隔離する、コネクタ装置。
【請求項12】
前記弾性部材が、前記第1の相補型コネクタの前記中心軸に垂直且つ、前記装入部の断面積より大きい断面積を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項13】
前記装入部の断面積が、その中に前記装入部分を受容するように前記装入部分の断面積と相補的である、請求項1~12のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願
本願は、その内容が参照により本明細書に組み込まれる、2016年3月11日に出願された米国仮特許出願第62/306,820号の利益を主張する。
【0002】
本願発明に関連する従来技術として、特許文献1~3に開示されているものが知られている。
圧力カテーテル装置は、体腔内の圧力の測定および分析に使用することができる。このような装置は、典型的には、カテーテルを通って長手方向に延在する少なくとも1つのガス充填圧力監視ルーメンを有する細長いカテーテルを備える。ガス充填膜(例えば、バルーン)をカテーテルの外面上に形成することができる。ガス充填膜は、ガス充填圧力監視ルーメンと流体連通することができる。ガス充填膜に対する圧力の変化は、ガス充填圧力監視ルーメン内のガスの圧力の変化をもたらし得る。ガス充填圧力監視ルーメンの近位端に接続された圧力トランスデューサは、カテーテルのガス充填圧力監視ルーメンを介して伝達され得る圧力変化を感知して表示または記録することができる。
【0003】
いくつかのこのような圧力カテーテルは、ガス充填膜を装入するのを可能にするために相補型コネクタによって接続され得る。例えば、相補型コネクタの係合は、ある体積の流体を移動させ、それによってガス充填膜を装入することができる。いくつかの既知の圧力カテーテル及びコネクタ装置は、繰り返し使用後に流体または他の生物学的材料で詰まり得る可動構成要素を有する。また、このような装置は、相補型コネクタを接続してカテーテルを装入するために複数のステップを必要とすることがある。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]米国特許出願公開第2014/266775(A1)号明細書
[特許文献2]米国特許第5573007号明細書
[特許文献3]米国特許出願公開第2016/029912(A1)号明細書
【発明の概要】
【0004】
一態様では、本開示は、カテーテルとコネクタ組立体とを備える、コネクタ装置及び感圧カテーテルシステムを提供する。カテーテルは、細長い部材と、細長い部材の外側遠位端の周りに位置する圧力順応性部材と流体連通する少なくとも1つのモニタルーメンとを備える。コネクタ組立体は、加圧装置を有する第1の相補型コネクタを備える。モニタルーメンの少なくとも一部分は、第1の相補型コネクタを通って延在する。コネクタ組立体は、加圧装置と係合可能なサイズのコネクタインターフェースを有する第2の相補型コネクタを備える。第1の相補型コネクタの加圧装置が第2の相補型コネクタのコネクタインターフェースと係合する場合、加圧装置は、圧力順応性部材を装入するために、コネクタインターフェース内のある体積の流体を細長い部材のモニタルーメンへと移動させる。
【0005】
別の態様では、第1の相補型コネクタは、第1の相補型コネクタの外面上に配置された弾性部材と、凸部とを備える。第2の相補型コネクタは、第1の相補型コネクタと第2の相補型コネクタとの係合を促進し、それによってある体積の流体を有する1つ以上の中空圧力順応性部材を装入することを可能にするために、その中に第1の相補型コネクタの凸部の少なくとも一部分を受容するように構成された複数のチャネルを備える。さらに、圧力検出装置は、その内部に収容されるように第2の相補型コネクタの基部に配置され、その圧力を検出するように1つ以上の中空圧力順応性部材に流体的に結合される。
【0006】
さらなる態様では、第1の相補型コネクタは、各々第1の相補型コネクタの内側に配置された、第1のルーメンと第2のルーメンとを備える。第2の相補型コネクタは、加圧装置に流体的に接続可能な第1のチャンバと、第1のチャンバと流体連通する第2のチャンバとを備える。第1の相補型コネクタの第1のルーメン及び第2のルーメンは、それぞれ、細長い部材の第1のルーメン及び第2のルーメンと流体連通することができる。第1の相補型コネクタは、所定体積の流体を第1のチャンバから細長い部材の第1のルーメンへと移動させ、所定体積の流体を第2のチャンバから細長い部材の第2のルーメンへと移動させるように構成することができるが、第1の相補型コネクタは、第2の相補型コネクタに接続される。
【0007】
さらなる態様では、マルチチャネル圧力検出装置カテーテルを装入する方法は、本明細書に開示される実施形態のいずれかによる圧力カテーテル装置及びコネクタ組立体を提供するステップを含むことができる。この方法は、第1の相補型コネクタを第2の相補型コネクタと接続するステップを含み、それによって第1の相補型コネクタを使用して、カテーテルの圧力順応性部材を装入するように、所定体積の流体を第2の相補型コネクタ内から1つ以上のモニタルーメンへと移動させることができる。
【0008】
1つ以上の例の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載される。他の特徴、目的、及び利点は、説明及び図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】非限定的な例示的実施形態による圧力カテーテルの斜視図である。
【
図2】
図1の圧力カテーテルに関連する第1の相補型コネクタの拡大斜視図である。
【
図3】
図2の第1の相補型コネクタの拡大側面図である。
【
図4】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの側断面図である。
【
図5】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの斜視断面図である。
【
図6】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの斜視図である。
【
図7A】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの別の斜視図である。
【
図7B】別の非限定的な例示的実施形態による第1の相補型コネクタ及び第2の相補型コネクタの斜視図及び断面図を示す。
【
図7C】別の非限定的な例示的実施形態による第1の相補型コネクタ及び第2の相補型コネクタの斜視図及び断面図を示す。
【
図7D】別の非限定的な例示的実施形態による第1の相補型コネクタ及び第2の相補型コネクタの斜視図及び断面図を示す。
【
図7E】別の非限定的な例示的実施形態による第1の相補型コネクタ及び第2の相補型コネクタの斜視図及び断面図を示す。
【
図8】非限定的な例示的実施形態による保護オーバーモールドを有する第2の相補型コネクタの斜視図である。
【
図9】非限定的な例示的実施形態によるカテーテルの近位端及びカテーテルの遠位端上の第1の相補型コネクタの斜視図である。
【
図10】非限定的な例示的実施形態によるカテーテルの近位端上の第1の相補型コネクタの斜視図である。
【
図11】非限定的な例示的実施形態によるカテーテルの近位端上の第1の相補型コネクタの側断面図である。
【
図12】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの斜視図である。
【
図13】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの側断面図である。
【
図14】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタ内に配置された第2の相補型コネクタの側断面図である。
【
図15A】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタ内に配置されているときの第1のコネクタの側断面図である。
【
図15B】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタ内に配置されているときの第1のコネクタの側断面図である。
【
図15C】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタ内に配置されているときの第1のコネクタの側断面図である。
【
図16】非限定的な例示的実施形態による第1の相補型コネクタの斜視図である。
【
図17A】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの異なる図である。
【
図17B】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの異なる図である。
【
図17C】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの異なる図である。
【
図18A】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの異なる図である。
【
図18B】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの異なる図である。
【
図18C】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの異なる図である。
【
図18D】非限定的な例示的実施形態による第2の相補型コネクタの異なる図である。
【発明の詳細な説明】
【0010】
本明細書で請求される方法およびシステムの様々な態様を例示する目的で、以下の議論は、尿動力学的圧力感知で使用される例示的実施形態及びそれに関連する改善されたコネクタを説明することに向けられる。しかしながら、本明細書で議論される要素および原理は、他の用途に適用可能であることに留意すべきである。例えば、本明細書に記載される例示的実施形態は、患者の体内の圧力の測定が所望される任意のタイプのカテーテルと共に使用することが考えられる。さらに、本明細書における方法及びシステムの議論は、特定の態様に関して互換性であり得る。言い換えれば、本明細書における1つの方法またはシステム(またはその構成要素)の特定の議論は、それらがシステムまたは方法に関連するように他の態様に等しく適用可能であり、逆も同様である。
【0011】
図1は、非限定的な例示的実施形態による圧力カテーテルの斜視図である。
図1に示すように、圧力監視カテーテル10が示される。カテーテル10の遠位端12は、カテーテル10の患者への挿入を促進する柔らかくしなやかな先端部14を備える。柔らかい先端部14は、好ましくは、先端部14が膀胱の壁のような抵抗力に直面するとき、曲がるまたはたわむのに十分にしなやかな材料で形成され得る。ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリウレタンのような低デュロメータプラスチックまたはエラストマーが適しているが、適切な剛直性/柔軟性を有し、被験者または患者の腔または管の内部での使用に安全な他の材料を使用することができる。
【0012】
引き続き
図1を参照すると、先端部14は、その遠位端の先端部14からその近位端の1つ以上の第1の相補型コネクタ50まで延在する、細長い中空チューブ15から形成される。中空チューブ15は、通常の条件下での崩壊に抵抗するための壁厚のような十分な特性を有し、患者の腔(例えば、消化管または尿路)内から患者の体外まで延在するような長さのサイズである、PVCまたはポリオレフィンのような、柔軟な生体適合性材料で形成される。
【0013】
図1から分かるように、1つ以上の弛緩した圧力順応性部材(例えば、医療用途で使用される医療グレードのバルーンまたは膀胱)40は、カテーテル10の遠位端12に位置する。バルーン40は、バルーン40の外部に作用する誘起圧力に対する抵抗を提供するために、所定体積の流体を受容するように構成される。誘起圧力は、バルーン40を通ってカテーテル10内のモニタルーメンへまで伝達され、コネクタ組立体によって測定される。細長い中央アーム18は、カテーテル10の近位端11からコネクタ19まで延在する。コネクタ19は、ひいては、患者の腔へまたはそこからの流体の収集(例えば、吸引)または送達(例えば、注入)のために使用される注射器または他の装置を取り付けるために使用され得る。
【0014】
カテーテル10が体腔に挿入される際、バルーン40は実質的に収縮した状態である。装入すると、バルーン40は、流体(例えば、空気)で少なくとも部分的に充填されるようになる。したがって、装入前にバルーン40内にどれだけの流体が存在するかに依存して、バルーン40は、装入後その容量の約40%~約70%で充填され得る。有利には、バルーン40は、バルーン40の構造を信号に導入しないように、過充填されないことがある。言い換えれば、部分的に充填された作業体積のバルーン40の弛緩は、(例えば、チャールズの法則からの)温度変化による圧力検出における異常な影響、もしくはバルーン壁内部力による信号人工物を導入し得る他の異常な影響、またはデブリからの外部バルーン圧縮を低減し得る。
【0015】
バルーン40の低デュロメータ材料は、バルーン40の表面が圧力の増加と共に変形することを可能にする。したがって、2mmHg~200mmHgの範囲の体腔圧力の増加は、バルーン40を変形させ、次に、バルーン40及び第2の(またはモニタ)ルーメン30内の流体カラム中の圧力を変更するであろう。圧力の変化は、流体カラムを介して圧力検出装置のダイアフラムに転換される。圧力の増加に起因するダイアフラムの偏差は、トランスデューサによって電気信号に変換され、ケーブルを介して、またはワイヤレスでモニタに中継される。同様に、その後の体腔圧力の低下は、バルーン40のその後の拡張によっても中継される。
【0016】
図1に示すように、2つのバルーン40a及び40bが開示され、別個のモニタルーメンを介して、それぞれ第1の相補型コネクタ50a及び50bに各々接続されている。したがって、いくつかの例では、流体カラムは、(第1の相補型コネクタ50内のモニタルーメンを含む)モニタルーメン及びバルーン40内の流体(例えば、空気)によって画定され得る。各バルーン40a、40bの(例えば、モニタルーメン及び内部バルーン体積で画定される)流体カラムは、互いに流体連通していなくてもよい。むしろ、バルーン40a及び40bは、それぞれの相補型コネクタ組立体の接続によって独立して装入され得る。例えば、
図1では、第1の相補型コネクタ50a及び対応する第2の相補型コネクタは、バルーン40aに関連する流体カラムを装入するために使用され得るが、第1の相補型コネクタ50b及び対応する雌型相補型コネクタは、バルーン40bに関連する流体カラムを装入するために使用することができる。
【0017】
図2及び3は、代表的な第1の相補型コネクタ50(例えば、50a及び50b)の詳細を示す。おそらく
図3で最もよく分かるように、第1の相補型コネクタ50は、第1の相補型コネクタ50の前側及び後側に切れ込み54を備え、その中に配置された(
図2で最もよく分かる)複数の溝56をさらに備える。第1の相補型コネクタ50は、いくつかの例では、そこから突出する加圧装置72(例えば、ピストンまたはプランジャ)を有する、雄型コネクタであり得る。そのような場合、加圧装置72の少なくとも一部分(例えば、装入部分73)は、以下でさらに議論するように、第2の相補型コネクタとの相補的な接続を可能にするようなサイズにすることができる。
【0018】
いくつかの有利な例では、第1の相補型コネクタは、第2の相補型コネクタと位置合わせする可変断面積を有する遠位部分を有することができる。例えば、可変断面部分は、位置合わせ部分57と、装入部分73と、係合部分75とを備えることができる。このようないくつかの例では、弾性部材80は、第2の相補型コネクタに接続される場合に液密シールを形成するように、位置合わせ部分57と装入部分73との間(例えば、傾斜部分74)に配置され得る。いくつかのそのような例では、弾性部材80は、液密接続を可能にするためにOリングを備えることができる。
【0019】
図2及び
図3から分かるように、位置合わせ部分57は、それぞれ装入部分73及び係合部分75とは異なる断面積を有することができる。例えば、位置合わせ部分57は、装入部分73及び係合部分75の両方の断面積よりも小さい断面積を有することができる。有利には、これは、傾斜部分74の近くに配置するように、位置合わせ部分57を介した弾性部材80の挿入を可能にし得る。いくつかのこのような場合、傾斜部分74は、位置合わせ部分57の断面積から係合部分75の断面積に移行する断面積を有することができる。係合部分75は、凸部の形態であり得、それによって係合部分75は、位置合わせ部分57及び装入部分73の両方の断面積よりも大きい断面積を有する。
【0020】
図4及び5は、いくつかの例による第2の相補型コネクタの断面図を示す。第2の相補型コネクタ98は、エンクロージャ100から延在する近位カプラ96を備える。近位カプラ96は、加圧装置72と係合するためのアラインメント部114を有することができる。いくつかの例では、アラインメント部114は、第1の相補型コネクタ50の遠位部分を摩擦して受容するような内径及び長さのサイズである穴または腔を有する雌型コネクタであり得る。例えば、近位カプラ96は、第1の相補型コネクタの特定の部分がその内部に受容されるようなサイズにすることができる。その内部の圧力検出装置94は、エンクロージャ100内に収容することができる。エンドキャップ104は、エンクロージャ100を閉じることができる。
【0021】
前に説明したように、
図3及び4を参照すると、第1の相補型コネクタ50が第2の相補型コネクタ98に接続される場合、(
図1に破線で示す)モニタルーメン30に関連する流体カラム及び(
図3および4には示されない)バルーン40は、移動させ、バルーンを装入するための「装入体積」の流体をもたらし得る。非限定的な例示的実施形態によれば、第1及び第2の相補型コネクタ50、98は、カテーテル10に導入される「装入体積」を生成するだけでなく、バルーン40及びモニタルーメンを介して伝達される圧力測定も提供するように、互いに作動的に接続可能である。本明細書で述べるように、装入体積とは、圧力測定のためにカテーテル10を「装入」または準備するために流体(例えば、空気)カラムに導入される流体の総量を指す。
【0022】
特定の実施形態では、圧力検出装置94は、ダイアフラム圧力検出装置、圧電圧力検出装置などであり得る。第1の相補型コネクタ及び第2の相補型コネクタ98が互いに接続される場合、圧力検出装置は、カテーテル10の流体カラムと整合(例えば、流体連通)して、バルーン40に作用する圧力(例えば、尿動力学的圧力)の変化を検出することができる。
【0023】
第2の相補型コネクタ98(及びひいては、第1の相補型コネクタの相補的な接続によってこれに接続されるカテーテル10)は、ケーブル組立体に着脱可能に取り付けることができ、プロセッサ及びモニタに(有線又は無線のいずれかで)結合することができる。ケーブル組立体が有線の再使用可能な組立体を備える一態様では、再使用可能な組立体は、その近位端に、プロセッサ及びモニタに接続されるように構成された電気コネクタを有することができる。このような実施形態では、圧力検出装置94は、再使用可能なインターフェースケーブル組立体のデータ/電源ケーブル101に結合して、圧力測定値をプロセッサに送信することができる。保護カバー108が、第2の相補型コネクタ98に適合するようなサイズの再使用可能なインターフェースケーブル組立体上に設けられていてもよい。
【0024】
第1の相補型コネクタ50は、別個の第2の相補型コネクタ98に接続可能なカテーテル10に取り付けられているように示されるが、代替配置では、第2の相補型コネクタ98は、別個の第1の相補型コネクタ50に接続可能なカテーテル10に結合され得る。その配置では、(
図1に破線で示され、その一部分が
図2に示される)圧力検出装置94及びモニタルーメン30は共に、第2の相補型コネクタ98の一部を形成することができ、第1の相補型コネクタ50は、圧力検出装置94へのプランジャ及び電気コネクタとして作用し得る。例えば、第1の相補型コネクタ50上に存在する電気接点は、第2の相補型コネクタ98上の電気接点と結合して、圧力検出装置94への電力ならびに圧力検出装置94からプロセッサ及び/又はモニタへのデータの両方を送信し得る。したがって、有線接続または無線送信機は、圧力検出装置をプロセッサならびにモニタ及び/またはデータベースに接続する。
【0025】
第1の相補型コネクタと第2の相補型コネクタとの間の相補的な接続及びバルーンの同時装入を説明するために、
図3及び
図5を参照する。第2の相補型コネクタ98のアラインメント部114における加圧装置72の挿入後、Oリング80は、液密フィットを形成するようにアラインメント部114の内壁に対して着座する。エンクロージャ100の近位端66及びモニタルーメン30の開放された近位端32は、システム内のデッドスペースを最小限に抑えるように、エンクロージャ100内に保持された圧力検出装置94に近接して配置される。圧力検出装置94は、非限定的な例では、近位カプラ96のアラインメント部114に向かって配置された変形可能なダイアフラムを有する圧力トランスデューサであってもよい。配線102は、プロセッサとの通信のために、圧力検出装置94からエンクロージャ100を通ってケーブル101の近位端まで延在する。
【0026】
引き続き
図3及び5では、第2の相補型コネクタは、第1の相補型コネクタ50の位置合わせ部57を受容することができるアラインメント部114を備える。さらに、第2の相補型コネクタは、第1の相補型コネクタ50の装入部分73を受容することができる装入部122を備える。第2の相補的な接続はまた、少なくともその一部分が第1の相補型コネクタ50の係合部分75と係合することができる係合部123を含む。いくつかの実施形態では、係合部123は、以下でさらに説明するように、流体の排出を可能にし、バルーンが過剰装入される可能性を低減するためのベントを有する「ベント部」とすることができる。
【0027】
図3、4、及び5から分かるように、アラインメント部114、装入部122、及び係合部123は、互いに異なる断面積を有することができる。有利には、アラインメント部114、装入部122、及び係合部123の断面積は、これとの嵌合接続を形成するように、第1の相補型コネクタ50の位置合わせ部分57、装入部分73、及び係合部分75の断面積と相補的である。さらに、いくつかのそのような実施形態は、(例えば、モニタルーメン30の近位端32を圧力検出装置94の近く且つこれと軸方向に位置合わせして配置することにより)利用可能な空間を効率的に使用し、圧力測定の不正確さを低減するために、近位カプラ96及び第1の相補型コネクタ50の遠位部分の容易な(例えば、同軸)アラインメントを可能にする。
【0028】
近位カプラ96の係合部123の間に位置するアラインメント部114及び装入部122は、第2の相補型コネクタ98の近位カプラ96への加圧装置72の挿入前に所定のまたは選択された体積の流体(例えば、装入体積)を含有する、内部空間126を画定する。よって、加圧装置72が、その位置合わせ部分57が第2の相補型コネクタ98のアラインメント部114に受容されたプランジャのように挿入されるとき、アラインメント部114の内部空間126内に含有される流体の体積の一部は、加圧装置72によって、流体の体積を流体カラムに加えるモニタルーメン30の端部32を通って移動させる。移動させた流体の体積は、バルーン40を膨張させて所与の範囲の圧力値に応答する所望の感度で機能するように、バルーン40を適切な量の流体で「装入」または部分的に充填するのに十分であり得る。言い換えれば、流体カラムに閉じ込められた有効な流体体積は、Oリング80が縦溝130を通過する点から、加圧装置72が第2の相補型コネクタ98に完全に挿入され、Oリング80が縦溝131をわずかに通過してアラインメント部114内に着座するまで、加圧装置72の内向きストロークまたは移動によって画定することができる。加えて、加圧装置72が完全に挿入される場合、第2の相補型コネクタ98の面124は、第1の相補型コネクタ50の面55に対して着座することができる。非限定的な例示的実施形態では、加圧装置72の前面は、所定体積の流体を含有するカップまたはボイドを備える。
【0029】
(
図2及び3で最もよく分かる)例示された実施形態では、加圧装置72の位置合わせ部分57は、アラインメント部114内に挿入される場合、位置合わせ部分57及びアラインメント部114の対応する面が摩擦して係合されるように、アラインメント部114の内径に実質的に同様な外径を有する。第1の相補型コネクタ50の装入部分73は、その外径が装入部122の内径と実質的に同様であるようなサイズである。位置合わせ部分57がアラインメント部114に受容される場合、装入部分73の傾斜部分74は、第2の相補型コネクタ98の縦溝131に立て掛ける。Oリング80の外径は、装入部122の側壁と係合し、圧縮下で、Oリング80とアラインメント部114の端部との間の流体の体積に対してシールを形成するように、装入部122の内径よりわずかに大きいサイズである。このようにして、Oリング80が近位カプラ96と共に前進されると、「装入体積」の流体がモニタルーメン30に押し込まれる。
【0030】
図4~8は、異なる実施形態による第2の相補型コネクタを示す。いくつかのそのような例では、
図4及び5を参照して、近位カプラ96の係合部123は、その内面の周りに所定の円周方向位置で配置された複数の高くしたプラットフォーム140を有する。高くしたプラットフォーム140は、(他の形状を備えてもよいが)長方形であり、近位カプラ96内の第1の相補型コネクタ50の(
図2に示される)加圧装置72及び装入部分73の配置を収容するテーパ状前面141を備える。
図4に戻ると、プラットフォーム140は、テーパ状側面142をさらに有する。チャネル143は、プラットフォーム140の中心近くに配置される。チャネル143は、プラットフォーム140の長手方向長さに垂直な方向に延在し、特定の円周方向(例えば、0度、90度、180度、及び270度)に配置される。あるいは、チャネル143は、係合部123の円周にわたって連続的に延在することができる。
【0031】
いくつかのそのような例では、チャネル143は、加圧装置72が近位カプラ96に挿入される方向に対して垂直である。チャネル143の各々は、係合部123内で同一平面上にあり、第1の相補型コネクタ50の装入部73に位置する係合部分75の幅にほぼ等しい幅で構成される。
【0032】
引き続き
図2及び4を参照すると、第1の相補型コネクタ50の加圧装置72及び装入部分73が、それぞれ、第2の相補型コネクタ98のアラインメント部114及び装入部122内に挿入される場合、係合部分75は、ロック機構として作用する高くしたプラットフォーム140に位置するチャネル143内に着座する。有利には、ロック機構は、可動部品を必要としないか、または液体に曝露されないこともある。例えば、係合部分75は、近位カプラ96内に完全に囲まれているので、コネクタ組立体のロック能力に干渉し得る異物に曝露されることはない。また、係合部分75がチャネル143内に着座すると、接続がなされたことをユーザに示す可聴「クリック」が形成される。加えて、チャネル143内の係合部分75の前進に関連する力は、一旦接続が行われると振動を生じ、ユーザに対する触覚的指示を形成し得る。
【0033】
再び
図2及び4を参照すると、加圧装置72及び装入部分73の近位カプラ96中への配置中、概して145で示される、係合部123における高くしたプラットフォーム140間の空間は、アラインメント部114及び装入部122内で「装入体積」の一部を形成し得ない、近位カプラ96内の流体のためのベントとして作用する。例えば、加圧装置72及び装入部分73が、装入部122の側面とのOリングの係合前だが、近位カプラ96中に配置されるとき、加圧装置72及び装入部分73によって近位カプラ96から移動させる流体は、加圧装置72及び装入部分73の側面ならびにベント145を通過する。さらに、いくつかのそのような場合には、バルーン40は、第1の相補型コネクタと第2の相補型コネクタとの間に適切な流体シールが構築されるまで、例えば、Oリング80が装入部122の側面上の所定の軸位置で(例えば、縦溝131を通過して)係合するまで、(例えば、流体の移動によって)装入されないことがある。したがって、バルーン40を適切に「装入」するための比体積の流体が流体カラムに導入される。有利には、このような実施形態は、バルーン40の過剰装入の可能性を低減し得る。
【0034】
図7B~7Eは、第1の相補型コネクタ50及び第2の相補型コネクタ98の様々な図を示す。
図7B及び7Cでは、流体抵抗カバーは、第1の相補型コネクタ上に設けられる。流体抵抗カバー150は、一般的に、加圧装置72を取り囲む。第2の相補型コネクタ98に接続される場合、流体抵抗カバー150は、流体の浸入に対して第1及び第2の相補型コネクタの構成要素を流体的に隔離することができる。例えば、流体抵抗カバー150は、他の体液の水分が第1及び第2の相補型コネクタの構成要素(例えば、その内部に収容された圧力検出装置94)に入らないように隔離することができる。
【0035】
図7D及び7Eは、別の実施形態による流体抵抗カバー150を有する第1の相補型コネクタ50を示す。この実施形態では、流体抵抗カバー150は、カバー150の間に環状開口部を形成するように、加圧装置72を取り囲む前面として形成される。第1の相補型コネクタが第2の相補型コネクタ98に接続される場合、カバー150は、近位カプラ96の少なくとも一部分を取り囲み、それにより、第1の相補型コネクタ50及び第2の相補型コネクタ98の構成要素を流体的に隔離することができる。
図7B~
図7Eの例示実施形態は、第1の相補型コネクタ50に設けられた流体抵抗カバー150を示すが、流体抵抗カバー150を第2の相補型コネクタ上に(例えば、第1及び/または第2の相補型コネクタの構成要素を流体的に隔離するように、近位カプラ96を取り囲んで)設けることもできることが理解されるべきである。
【0036】
前述の実施形態の態様はまた、「二重装入」コネクタシステムと共に使用され得る。例えば、上述の説明は、単一の流体カラムが(第1の相補型コネクタ50及び第2の相補型コネクタ98を備える)単一のコネクタ組立体によって装入されるカテーテル配置に焦点を当てるが、このような実施形態は、2つの別個の流体カラムを単一のコネクタ組立体で装入するためにも使用され得る。具体的には、コネクタ組立体は、第1の相補型コネクタの第2の相補型コネクタの受容ウェルへの単一のストロークが、互いに流体連通しない場合がある2つの流体カラムの装入イベントをもたらし得るように構成される。そのような場合には、(
図1~8を参照して説明されるような)第2の相補型コネクタの受容ウェル内に含有される流体の第1の相補型コネクタ中に延在するモニタルーメンへの移動に関する同様の原理が利用される。有利なことに、このような実施形態は、以下に説明するように、バルーンを装入するための構成要素及び接続の数がより少ないことに依存する。
【0037】
図9~11は、別の実施形態によるマルチルーメンカテーテルに接続された第1の相補型コネクタを示す。有利なことに、
図9~11の実施形態は、以下に説明するように、単一の第1の相補型コネクタ及び第2の相補型コネクタを使用して、2つ以上のカテーテルバルーンを独立して装入することを可能にし得る。
図9を参照すると、マルチルーメンカテーテル200は、中空チューブ210と、カテーテル200の近位端201からカテーテル200の遠位端202まで延在する中央ルーメン205とを有する。中央ルーメン205は、カテーテル200の遠位端202上の1つ以上の穴または開口204と流体連通する。中央ルーメン205は、カテーテル200の遠位端202に配置されたエンドコネクタ206と作動的に結合され、長手方向に位置合わせされる。
【0038】
非限定的な例では、エンドコネクタ206は、皮下注射器先端部及び針または活栓及び針を含む、医療及び実験室機器で使用される嵌合相補型流体コネクタ間に実質的に漏れのない接続を行うために使用される流体継手のための標準化コネクタシステムであるルアーコネクタを備える。ルアーコネクタが本明細書で具体的に参照されるが、流体の漏れを最小限にするために使用される他の適切なコネクタが本明細書では考慮される。有利には、エンドコネクタ206ならびに中央ルーメン205を通る流体吸引及び/または注入の方向は、カテーテル200に作用する吸引及び/または注入力に対する摩擦抵抗を減少させるために、中央ルーメン205の長手軸と同一線上にすることができる。
【0039】
二重バルーンシステムは
図9~10には示されないが、一般的に
図1に示され、上でより詳細に説明される。しかしながら、上記の二重バルーンシステムは、(2つ以上のバルーンが使用される場合)各感圧バルーンについて2つ以上の別個の装入コネクタ組立体を開示する。本開示の態様は、二重バルーンシステムが、
図9~11に示されるもののような、単一のコネクタ組立体で装入されることを可能にする。
【0040】
再び
図9を参照すると、非限定的な例示的実施形態では、タブ215は、カテーテル200の近位端201近くのカテーテル200の側面の周りに配置される。タブ215は、一般的には(他の形状を使用してもよいが)三角形であり、全体的に平面の構造を有する。タブ215の前側及び後側は、一例では医療従事者の親指及び/または人差し指で把持可能であり得る、把持面を提供するための切れ込みを備える。タブ215は、医療従事者が、本明細書でさらに説明されるカテーテルの使用中にカテーテル200の近位端201を保持することを容易にする。いくつかのそのような場合、タブ215は、医療従事者が、マルチバルーンシステムを「装入」し、患者の体内の圧力変化を測定するために、一対の相補型コネクタを押すことを可能にすることができる。
【0041】
引き続き
図9を参照し、ここで
図10及び11を参照すると、カテーテル組立体200の様々な図を示す。そこに示されているように、第1の相補型コネクタ220は、タブ215に対向してカテーテル200の遠位端202に配置することができる。第1の相補型コネクタ220は、本開示の範囲内で他の形状が考慮されるが、一般的には円筒形であり得る。第1の相補型コネクタ220は、第1の相補型コネクタ220の遠位端に位置する加圧装置221(例えば、ピストンまたはプランジャ)を備える。(
図9で最もよく分かる)環状溝222は、加圧装置221に隣接して配置され、その中に弾性環状部材223(例えば、ゴムOリングまたは他の弾性部材)を受容するように構成される。第1の相補型コネクタ220は、環状溝222に隣接して配置されたネック225をさらに備える。ネックは、加圧装置221及び第1の環状溝222の直径よりも大きい直径を有する。(
図9に示される)第2の環状溝227は、ネック225に隣接且つ第1の環状溝222に対向して配置される。第2の環状溝227は、第1の環状溝222よりも大きい直径を有し、またその上に弾性環状部材229を受容するように構成される。
【0042】
別の態様では、2つの溝222、227の相対直径は実質的に同様である。しかしながら、第2の環状溝227上に配置されたOリング223の外径は、Oリング229の外径よりも大きい。異なる環状弾性部材223、229が異なる外径を有する例では、一旦2つの溝222、227に配置されると、環状弾性部材223、229は、異なるサイズのチャンバの内面に係合することができ、二重装入作用を形成するように機能する。カラー228は、ネック225の周りにOリング229に隣接して配置され、Oリング229を第1の相補型コネクタ220の周りで安定化させる。
【0043】
引き続き
図11を参照すると、第1の相補型コネクタ220は、第2のOリング229に隣接して配置されたステム232をさらに備える。ステム232は、カテーテル200と一体的に形成され、剛性環状凸部233を備える。加えて、第1の相補型コネクタ220は、第1の相補型コネクタ220の長手軸の周りに配置された2つのモニタルーメン235、236を備える。モニタルーメン235、236の各々は、互いに独立している。例えば、各モニタルーメン235、236は、互いに流体連通しなくてもよく、カテーテル200を通って遠位端202から近位端201まで延在してもよい。さらに、各モニタルーメン230は、カテーテル200の遠位端202に配置されたバルーンと流体連通してもよい。
【0044】
本明細書の他の箇所に記載されるように、モニタルーメン及びバルーンの内部体積は共に、患者の体内の圧力変化を測定するために使用される流体(例えば、空気)カラムを画定する。非限定的な例示的実施形態では、モニタルーメン235の近位端235aは、第1の相補型コネクタ220の側面で終端し、一態様では、第1の相補型コネクタ220のネック225で終端する。モニタルーメン236の近位端236aは、加圧装置221の面で終端する。
【0045】
図12及び13は、第1の相補型コネクタ220と係合するための第2の相補型コネクタ250を示す。前に開示したように、そのような係合は、感圧バルーンの「装入」を可能にし得る。
図12~13を参照すると、第2の相補型コネクタ250は、2つの内部チャンバを有する中央受容ウェルを備える一般的には円筒形のハウジング252を備える。円筒形ハウジング252は、開放されたマウント253と囲まれた底部254とを備える。第1のチャンバ255は、受容ウェルの底部に位置し、第2のチャンバ256は、受容ウェルの上部に位置する。
【0046】
おそらく
図13で最もよく分かるように、非限定的な例示的実施形態では、第1のチャンバ255は、第2のチャンバ256の内径よりも小さい内径を有する。第1のチャンバは、第2のチャンバ256の長手方向長さより長い長手方向長さを有する。環状溝258は、第2のチャンバ256内に配置され、第1の相補型コネクタ220を第2の相補型コネクタ250内に固定するために、その中に第1の相補型コネクタ220の剛性環状凸部233の一部分を受容するように構成される。環状溝258は、コネクタ組立体を共に固定するための機構の一部として開示されているが、上で開示される高くしたプラットフォーム配置140を含む、他の機構を採用することができることが理解される。
【0047】
特定の非限定的な例示的実施形態では、
図13に示すように、第2の相補型コネクタ250は、円筒形ハウジング252の底部に配置された第1の圧力ポート260を備える。第1の圧力ポートは、第1のチャンバ255と流体連通する。第2の圧力ポート262は、円筒形ハウジング252の側壁に配置され、第2のチャンバ256と流体連通する。2つの異なる圧力ポートは各々、流体カラム内の圧力変化を検出するための圧力トランスデューサまたは他の適切な圧力感知機構のような、異なる圧力検出装置(図示せず)に結合される。例えば、各圧力ポートは、別個の流体カラムと流体連通し、各流体カラムは、モニタルーメン(例えば、235または236)及び対応するバルーンの内部体積によって画定される。
【0048】
図14、
図15a、
図15b、及び
図15cは、第1の相補型コネクタ220及び第2の相補型コネクタ250の組立体の流体カラムを通って各バルーンの独立した装入を提供する、第1の相補型コネクタ220及びカテーテル200の別個の流体カラムと流体連通する異なるチャンバ255、256内の圧力ポートの配置を示す。
【0049】
図15aを参照すると、第1の相補型コネクタ220の加圧装置221が第2の相補型コネクタ250の第1のチャンバ255に挿入されるとき、第1のOリング229は、第1のチャンバ255の内部側壁と係合して、第1の装入体積270を備える封止された環境を形成する。この時点で、第2のOリング229は、第2のチャンバ256の側壁と完全に係合しておらず、よって、第2のチャンバ256に関連する封止された装入体積は形成されていない。
【0050】
図15bに示すように、加圧装置221がさらに第1のチャンバ255に前進するとき、第1の装入体積270の一部分は、モニタルーメン236に関連した流体カラムに「装入」または導入される。第2のOリング229は、第2のチャンバ256にシールを形成し、よって第2の装入体積271を形成する環状溝258(または前述の高くしたプラットフォーム140)と係合するとき、第2のチャンバ256の側壁と係合する。
【0051】
図15cを参照すると、加圧装置221がさらに第1のチャンバ255に前進するとき、第1の装入体積270の残りの体積は、モニタルーメン236に関連する流体カラムに装入され、第2の装入体積271の全体は、モニタルーメン235に関連する流体カラムに装入または装填される。第1のチャンバの側壁とモニタルーメン235aの遠位端との間の空間は、第2の装入体積271を装填モニタルーメン235に関連する流体カラムに装填することをさらに促進する。
【0052】
いくつかのそのような例では、第1の相補型コネクタ220は、加圧装置221が第2の相補型コネクタ250内でその完全な「ストローク」を完了するとき、第1の装入体積270がモニタルーメン236に関連する流体カラムに装填または導入され、第2の装入体積がモニタルーメン235に関連する流体カラムに装填または導入され、剛性環状凸部233が環状溝258内に着座するように構成することができる。よって、2つの流体カラムは、独立して装入され、単一のコネクタ組立体で独立して監視することができる。
【0053】
非限定的な例示的実施形態では、第1及び第2の装入体積270、271の各々の相対的な装入体積は、実質的に同様であり得る。しかしながら、別の態様では、相対的な装入体積は、特定の目的に適合するように異なり得る。例えば、非限定的な例示的実施形態では、異なる装入体積は、異なるバルーンサイズを収容するために使用することができる。別の態様では、しかしながら、バルーンは実質的に同様のサイズであってもよいが、異なる装入体積範囲で体腔内での試験の結果を比較及び対比するために異なる装入体積が使用される。1つの非限定的な例では、第1及び第2の装入体積は、20マイクロリットル~90マイクロリットルの範囲である。
【0054】
いくつかのこのような実施形態では、第2の相補型コネクタ250は、(例えば、
図2~3に示されるもののような)単一装入の第1の相補型コネクタ50または第1の相補型コネクタの幾何学に依存する二重装入の第1の相補型コネクタ220のいずれかで使用され得る。例えば、特定の実施形態によれば、単一の第2の相補型コネクタ(例えば、98または250)は、(例えば、
図2~3に見られるような)単一のモニタルーメンまたは(例えば、
図9~11に見られるような)2つのモニタルーメンを有する第1の相補型コネクタ(例えば、50または220)を有するカテーテルに関連して使用することができる。
【0055】
図16は、
図9~11に示されるコネクタ組立体と実質的に同様である、非限定的な例示的実施形態によるコネクタ組立体180を示す。
図16から分かるように、コネクタ組立体180は、以下でさらに説明するように、流体のインライン注入または吸引に有用であり得る。コネクタ組立体180は、カテーテル(図示せず)の本体181に結合されるか、または一体的に形成され、カテーテルの近位端に配置される。一態様では、コネクタ組立体180は、円筒形の第1の相補型コネクタ183に対向して配置されたカテーテル本体181の第1の側面にタブ182を有するT形状コネクタを備える。カテーテルの本体181は、タブ182とT形状を形成する円筒形の第1の相補型コネクタ183との間に配置される。
【0056】
引き続き
図16を参照すると、カテーテル本体181の最近位端は、共にカテーテルを通って流体を吸引または注入するために使用され得る静脈内点滴(または他の流体源)または注射器に結合するためのルアーコネクタ184または他の接続機構を備える。円筒形の第1の相補型コネクタ183は、環状溝186に隣接するその遠位端に加圧装置185(例えば、ピストンまたはプランジャ)を備える。環状溝186は、その中に弾性環状部材(図示せず)を受容するように構成することができる。
【0057】
ネック187は、環状溝186に隣接する。カラー188は、ネック187に隣接して配置され、任意の第2の弾性環状部材(図示せず)を受容するように構成された第2の環状溝189を備える。剛性環状凸部190は、カラー188の上に配置される。非限定的な例示的実施形態では、第1の相補型コネクタ183は、第2の相補型コネクタ(例えば、本明細書で参照及び説明される第2の相補型コネクタ)に挿入され、第2の相補型コネクタ内のある体積の流体を、上述した円筒形の第1の相補型コネクタの機能と同様の第1の相補型コネクタ183内に配置されたモニタルーメンに移動させるように構成される。
【0058】
いくつかの実施形態では、しかしながら、剛性環状凸部190は、第1の相補型コネクタ183の他の直径よりも大きな外径を有するサイズであり、第2の相補型コネクタ98の係合部123の面124に近似する(例えば、
図5参照)。T形状幾何学は、流体のルアーコネクタ184及びカテーテル本体181に関連するルーメンへの注入/吸引を直接的に提供する。このようにして、溝189に配置されるであろう弾性環状部材は、コネクタ組立体180のためのシールとして作用することができ、剛性環状溝は、第1の相補型コネクタ183をその付随的な第2の相補型コネクタ内に囲むための止め具及び「キャップ」として作用する。別の態様では、溝189内に配置された弾性環状部材は存在しない。むしろ、溝189は、以下でより十分に説明され、
図17A~17Cに示されるディスクまたは他の摺動機構を着座させるために利用可能である。
【0059】
上述の相補型コネクタ間の接続インターフェースは、多くの可動構成要素を有さずに囲まれたシステムを備えるが、いくつかの例は、第1の相補型コネクタをその内部に固定するために第2の相補型コネクタの周りに配置された、付勢されたクラスプの使用を含む。
【0060】
図17A~Cは、第1の相補型コネクタの特定の幾何学に依存して単一モニタの第1の相補型コネクタまたは二重モニタの第1の相補型コネクタを装入するために、本明細書に記載されるような単一チャンバまたは二重チャンバ構成のいずれかを有して使用され得る、第2の相補型コネクタ300の異なる図を示す。第2の相補型コネクタ300は、係合部303に結合された面302を備える。係合部303は、その中に第1の相補型コネクタを受容及び係合し、本明細書に記載されているようにモニタルーメンを所定の装入体積の流体で装入することを可能にすることができる。
【0061】
引き続き
図17Cでは、付勢されたロッククラスプ306は、第2の相補型コネクタ300の面302と係合部303との間に配置される。クラスプ306は、タブ310に結合された平坦な環状ディスク308を備える。付勢部材(例えば、ばねまたは他の弾性装置)311は、タブ310と中央受容ウェルの外壁312との間に位置することができ、「ロック」位置のディスク308を付勢する。ポストまたはロックピン304は、係合部303から外側に延在し、ディスク308のスロット309内に配置される。ポスト314は、ディスク308の底部を第2の相補型コネクタ300の係合部303の周りに固定し、ばね311の付勢力からのディスク308の移動を制限する。
【0062】
図17A及び17Bに示すように、複数のベント320は、係合部303(またはその周り)に設けてもよい。ベント320は、本明細書に記載されるベント145に同様の機能を提供することができる。例えば、ベント320は、(例えば、第1の相補型コネクタを通って)第2の相補型コネクタ300に接続されたカテーテルのバルーンを過剰装入する可能性を低減することができる。いくつかのこのような場合、第1の相補型コネクタは、(
図2~6及び9~15cに示される実施形態に関して記載されるような)係合部303の対応する陥凹部分内に受容され得るOリング(80、223、229など)を有することができる。
【0063】
引き続き
図17A~17Cを参照すると、(本明細書に開示されるいずれかの実施形態による)第1の相補型コネクタと第2の相補型コネクタ300との接続中、流体は、係合部303の側面を通過するとき、加圧装置(例えば、72、221など)によって(例えば、係合部303内から)移動させ得る。そのような場合、加圧装置によって移動させる流体は、ベント320を通って排出されてもよい。さらに、いくつかのそのような場合には、バルーン40は、第1の相補型コネクタと第2の相補型コネクタとの間に適切な流体シールが構築されるまで、例えば、第1の相補型コネクタの弾性部材(例えば、Oリング80、223、229など)が係合部303の側面上の所定の軸位置で係合するまで、(例えば、流体の移動によって)装入されないことがある。したがって、バルーン40を適切に「装入」するための流体の比体積が流体カラムに導入され、それによりバルーン40を過剰装入する可能性を低減する。
【0064】
非限定的な例示的実施形態では、ユーザは、第2の相補型コネクタ300を片手で保持し、親指(または他の指)でタブ310をF方向に押し下げる。タブ310が押し下げられるとき、ディスク308は、第1の相補型コネクタ(例えば、72、183、または220)の挿入を可能にするために、下方に摺動して係合部303の実質的な一部を曝露する。ユーザは次に、第1の相補型コネクタを中央受容ウェルに挿入する。一旦完全に挿入されると、ユーザはタブ310を解放し、ばね311は、第1の相補型コネクタの表面(例えば、
図16の環状溝189など)と係合して第1の相補型コネクタをその中に保持するまで、ディスク308を上方に付勢する。第2の相補型コネクタは、本明細書でより十分に説明されるようなケーブル組立体315に囲まれた圧力検出装置に結合される。
【0065】
図18A~18Dは、同様の参照符号が同様の構成要素及び/または機能を示し、以下に説明する相違点を有する、
図4~8及び
図17A~17Cに示されるものと実質的に同様である、別の第2の相補型コネクタを示す。
図18A及び18Bは、単一の成形された構成要素として形成することができる、第2の相補型コネクタのより丸いハウジング330を有する第2の相補型コネクタを示す。
図18A~18Dの第2の相補型コネクタの構成要素および動作は、しかしながら、
図17A~17Cに関して記載されたものと実質的に同様である。
【0066】
様々な例が記載されている。これら及び他の例は、特許請求の範囲内にあるが、参考態様としては以下のようなものがある。
[参考態様1]
感圧カテーテルのためのコネクタ装置であって、前記感圧カテーテルが、1つ以上の中空圧力順応性部材を備え、前記コネクタ装置が、
前記1つ以上の中空圧力順応性部材と流体連通する第1の相補型コネクタであって、前記第1の相補型コネクタが、前記第1の相補型コネクタの中心軸に沿って位置合わせ部分と装入部分とを、前記位置合わせ部分と前記装入部分との間に位置する弾性部材と共に有し、前記位置合わせ部分が、前記中心軸に垂直且つ、前記装入部分の前記中心軸に垂直な断面積より小さい断面積を有する、第1の相補型コネクタと、
その中心軸に沿ったアラインメント部と装入部とを有する近位カプラを有する第2の相補型コネクタであって、前記アラインメント部が、その中に前記位置合わせ部分を受容するように前記位置合わせ部分の断面積と相補的な断面積を有し、前記装入部が、その中に前記装入部分と前記弾性部材とを受容し、それらの間に液密シールを形成するように相補的な断面積を有し、
前記第1の相補型コネクタが、前記アラインメント部が前記位置合わせ部分を受容し、前記装入部が前記装入部分を受容し、前記弾性部材が前記装入部内で液密シールを形成する場合、所定体積の流体を前記近位カプラ内から前記1つ以上の中空圧力順応性部材へと移動させるように構成される、第2の相補型コネクタと、
前記1つ以上の中空圧力順応性部材に関連する圧力を検出するように、前記1つ以上の中空圧力順応性部材に流体的に結合された圧力検出装置と、を備える、コネクタ装置。
[参考態様2]
前記第1の相補型コネクタが、前記第1の相補型コネクタの長手軸の周りに配置されたモニタルーメンを備える、参考態様1に記載のコネクタ装置。
[参考態様3]
前記近位カプラが、その中に画定された複数のチャネルを有する係合部を備え、前記係合部が、前記第1の相補型コネクタの係合部分と相補的な断面積を有する、請求項1または参考態様1~2のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様4]
前記係合部が、前記アラインメント部及び前記装入部の断面積より大きい断面積を有し、請求項3または参考態様1~3のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様5]
前記複数のチャネルの各チャネルが、前記第2の相補型コネクタの長手軸に対して垂直に配向される、参考態様3または参考態様1~4のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様6]
前記第1の相補型コネクタの前記係合部分が、前記複数のチャネルのうちの少なくとも1つのチャネル内に受容される凸部を備える、参考態様5または参考態様1~5のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様7]
前記複数のチャネルの各チャネルが、前記複数のチャネルの別のチャネルから円周方向に離間する、参考態様3または参考態様1~6のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様8]
前記複数のチャネルが、テーパ状前端部とテーパ状側面とを備える高くしたプラットフォーム内に配置される、参考態様7または参考態様1~7のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様9]
前記弾性部材が、第1の軸長を有し、前記装入部が、前記第1の軸長より大きい第2の軸長を有し、前記装入部内に受容される場合、前記弾性部材が前記装入部に対して軸方向に摺動することを可能にする、参考態様1または参考態様1~8のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様10]
前記第1の相補型コネクタが前記第2の相補型コネクタに接続される場合、前記圧力検出装置が、前記位置合わせ部分と同軸アラインメントとなるように配置される、参考態様1または参考態様1~9のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様11]
前記第1の相補型コネクタに設けられた流体抵抗性カバーをさらに備える、参考態様1または参考態様1~10のいずれか一項に記載のコネクタ装置であって、前記第1の相補型コネクタが前記第2の相補型コネクタに接続される場合、前記流体抵抗性カバーが、少なくとも前記圧力検出装置を一般的に取り囲み、それによって流体的に隔離する、コネクタ装置。
[参考態様12]
前記弾性部材が、前記第1の相補型コネクタの前記中心軸に垂直且つ、前記装入部の断面積より大きい断面積を有する、参考態様1または参考態様1~11のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様13]
前記装入部の断面積が、その中に前記装入部分を受容するように前記装入部分の断面積と相補的である、参考態様3または参考態様1~12のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様14]
前記係合部分及び前記係合部の一方が、凸部を有し、前記装入部分及び前記装入部の他方が、前記凸部を摩擦して受容するための相補的な凹部を有し、前記凸部及び凹部が位置合わせされる場合、前記凸部及び凹部が、前記第1の相補型コネクタを前記第2の相補型コネクタ内に保持するためのスナップフィットを形成する、参考態様13または参考態様1~13のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様15]
感圧カテーテルのためのコネクタ装置であって、前記感圧カテーテルが、1つ以上の中空圧力順応性部材を備え、前記コネクタ装置が、
前記1つ以上の中空圧力順応性部材と流体連通する第1の相補型コネクタであって、前記第1の相補型コネクタが、弾性部材を支持する装入部分を有する、第1の相補型コネクタと、
その中心軸に沿った装入部とベント部とを有する近位レセプタクルを有する第2の相補型コネクタであって、前記装入部が、前記中心軸に垂直且つ、その中に前記弾性部材を受容し、その間に液密シールを形成するように前記弾性部材と相補的な断面積を有し、前記ベント部が、前記中心軸に垂直且つ、その中に前記弾性部材を受容するように前記弾性部材と相補的な断面積を有し、前記ベント部が、1つ以上のベントを備え、前記弾性部材が前記ベント部に受容される場合、前記1つ以上のベント内の流体流動を可能にし、
前記第1の相補型コネクタが、前記装入部が前記弾性部材を受容する場合、所定体積の流体を前記近位レセプタクル内から前記1つ以上の中空圧力順応性部材へと移動させるように構成される、第2の相補型コネクタと、
前記1つ以上の中空圧力順応性部材に関連する圧力を検出するように、前記1つ以上の中空圧力順応性部材に流体的に結合された圧力検出装置と、を備える、コネクタ装置。
[参考態様16]
感圧カテーテルのためのコネクタ装置であって、前記感圧カテーテルが、第1のルーメンと第2のルーメンとを備える細長い部材を備え、前記細長い部材の前記第1のルーメン及び前記第2のルーメンが各々、前記細長い部材の外側遠位端の周りに配置されたそれぞれの圧力順応性部材と流体連通し、前記コネクタ装置が、
前記細長い部材に接続された第1の相補型コネクタであって、前記第1の相補型コネクタが、各々その内部に配置された、第1のルーメンと第2のルーメンとを有する、第1の相補型コネクタと、
第2の相補型コネクタであって、
前記第1の相補型コネクタに流体的に接続可能な第1のチャンバと、
前記第1のチャンバと流体連通し、前記第1のチャンバから軸方向に離れて位置する第2のチャンバと、を備え、
前記第1の相補型コネクタの前記第1のルーメン及び前記第2のルーメンが、前記細長い部材の前記第1のルーメン及び前記第2のルーメンとそれぞれ流体連通し、
前記第1の相補型コネクタが前記第2の相補型コネクタに接続される場合、前記第1の相補型コネクタが、
第1の所定体積の流体を前記第1のチャンバから前記細長い部材の前記第1のルーメンへと、
第2の所定体積の流体を前記第2のチャンバから前記細長い部材の前記第2のルーメンへと移動させるように構成される、第2の相補型コネクタと、を備える、コネクタ装置。
[参考態様17]
前記第2の所定体積が、前記第1の所定体積より大きい、参考態様16または参考態様1~16のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様18]
前記第2の相補型コネクタが、前記第1のチャンバと流体連通する第1の圧力ポートと、前記第2のチャンバと流体連通する第2の圧力ポートとを備える、参考態様16または参考態様1~17のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様19]
前記第1の相補型コネクタが前記第2の相補型コネクタに接続される場合、前記第1の圧力ポートが、前記第2の圧力ポートと流体連通しない、参考態様18または参考態様1~18のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様20]
前記第1の相補型コネクタの前記第1のルーメンが、前記第1の相補型コネクタの顔の周りまで延在して終端し、前記第1の相補型コネクタの前記第2のルーメンが、前記第1の相補型コネクタの首の側面の周りまで延在して終端する、参考態様16または参考態様1~19のいずれか一項に記載のコネクタ装置。
[参考態様21]
各々前記第1の相補型コネクタまたは前記第2の相補型コネクタのいずれかに設けられた、第1の弾性部材と第2の弾性部材とをさらに備える、参考態様16または参考態様1~20のいずれか一項に記載のコネクタ装置であって、
前記第1の相補型コネクタが前記第2の相補型コネクタに接続される場合、
前記第1の相補型コネクタの前記第1のルーメンが、前記第1の弾性部材及び前記第2の弾性部材を軸方向に通過して延在し、
前記第1の相補型コネクタの前記第2のルーメンが、前記第1の弾性部材及び前記第2の弾性部材の一方を軸方向に通過して延在し、前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材との間の軸方向距離で終端する、コネクタ装置。
[参考態様22]
前記第1の弾性部材及び前記第2の弾性部材が各々、前記第1の相補型コネクタの外側部分の周りに配置された溝内に配置されたゴムOリングを備える、参考態様21または参考態様1~21のいずれか一項に記載のコネクタ装置。