(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】腹腔鏡下拡張による酸素測定デバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 5/1459 20060101AFI20220927BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20220927BHJP
A61B 1/313 20060101ALI20220927BHJP
【FI】
A61B5/1459
A61B1/00 550
A61B1/313
(21)【出願番号】P 2019502216
(86)(22)【出願日】2017-07-17
(86)【国際出願番号】 US2017042458
(87)【国際公開番号】W WO2018017501
(87)【国際公開日】2018-01-25
【審査請求日】2020-07-16
(32)【優先日】2016-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507416414
【氏名又は名称】ビオプティックス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】VIOPTIX,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベクテル,ケイト・リーアン
(72)【発明者】
【氏名】ハリス,トッド・ルイス
(72)【発明者】
【氏名】ソロモン,エドワード・ジェラルド
(72)【発明者】
【氏名】サン,ウィンストン
(72)【発明者】
【氏名】ボールドウィン,アラン
(72)【発明者】
【氏名】コールリッジ,スコット
(72)【発明者】
【氏名】ロンジンガー,マーク
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-523368(JP,A)
【文献】米国特許第09339221(US,B1)
【文献】国際公開第2015/037475(WO,A1)
【文献】特表2007-516005(JP,A)
【文献】特表2015-528334(JP,A)
【文献】特表2011-529750(JP,A)
【文献】特表2007-535073(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/06 - 5/22
A61B 1/00 - 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスであって、
細長い腹腔鏡エレメントを備える第1の部分であって、前記腹腔鏡エレメントは第1の方向に伸び、近位端と、前記近位端の反対側の遠位端と、滑らかな外側表面と、内部管状空間とを備え、
前記内部管状空間が前記第1の方向を横切る第1の断面を備え、前記第1の断面が第1の長さを備える、第1の部分と、
前記腹腔鏡エレメントの前記遠位端に連結されたセンサヘッドであって、前記腹腔鏡エレメントの前記内部管状空間は、前記腹腔鏡エレメントの前記近位端の第1の開口から前記センサヘッドに伸び、
前記センサヘッドは第1の構造及び第2の構造を備え、前記第1の構造はエミッターであり、前記第2の構造は検出器である、センサヘッドと、
前記腹腔鏡エレメントの前記内部管状空間内の増幅回路であって、前記検出器に連結された増幅回路と、
前記腹腔鏡エレメントの前記近位端で前記第1の部分に連結された第2の部分であって、前記第2の部分は、前記第1の方向を横切る第2の断面を有する第1の格納装置を備え、前記第2の断面は、前記第1の長さより大きい第2の長さを備え、
前記第1の格納装置は、
アナログ-デジタル変換回路であって、前記腹腔鏡エレメントの前記内部管状空間内の前記増幅回路に連結されたアナログ-デジタル変換回路と、
前記アナログ-デジタル変換回路に連結されたインターフェース回路と、
前記アナログ-デジタル変換回路及びインターフェース回路に連結されたバッテリーとを備える、第2の部分とを備える、デバイス。
【請求項2】
前記第2の部分が、前記第1の部分に固定的に連結される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記第1の部分が第1のコネクタを備え、前記第2の部分が第2のコネクタを備え、前記第1のコネクタを前記第2のコネクタに嵌合させることによって、前記第2の部分が前記第1の部分に連結され、前記第1のコネクタと第2のコネクタとが嵌合すると、当該コネクタを介して、前記第1の部分と第2の部分とが互いに関して固定された位置で保持される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1の部分の前記細長い腹腔鏡エレメントがステンレス鋼の外側表面を備え、前記第2の部分の前記第1の格納装置がプラスチック材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記近位端と遠位端の間の前記内部管状空間が、均一な断面の寸法を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記第1の格納装置が、前記エミッターに連結された発光源と、前記バッテリーとを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記インターフェース回路が、第1の無線トランシーバー回路であり、前記デバイスが、前記第1の格納装置とは別の第2の格納装置を備える第3の部分を備え、前記第2の格納装置が、
前記第1の無線トランシーバー回路に無線で連結される第2の無線トランシーバー回路と、
前記アナログ-デジタル変換回路に前記第2の無線トランシーバー回路を通って連結されたプロセッシング回路と、
前記プロセッシング回路及び前記第1の格納装置のバッテリーとは別の電源に連結されたディスプレイとを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記インターフェース回路が第1の有線トランシーバー回路であり、前記デバイスが、前記第1の格納装置とは別の第2の格納装置を備える第3の部分を備え、
前記第2の格納装置が、
ケーブルを介して前記第1の有線トランシーバー回路に連結された第2の有線トランシーバー回路と、
前記アナログ-デジタル変換回路に前記第2の有線トランシーバー回路及びケーブルを通って連結されたプロセッシング回路と、
前記プロセッシング回路及び前記第1の格納装置のバッテリーとは別の電源に連結されたディスプレイとを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
第1の格納装置が、前記アナログ-デジタル変換器及びトランスミッター回路、並びに前記バッテリーに連結されたプロセッシング回路を備え、前記インターフェース回路が第1の無線トランシーバー回路であり、
前記デバイスが、前記第1の格納装置とは別の第2の格納装置を備える第3の部分を備え、
前記第2の格納装置が、
無線で前記第1の無線トランシーバー回路に連結された第2の無線トランシーバー回路、及び、
前記第2の無線トランシーバー回路及び前記第1の格納装置の前記バッテリーとは別の電源を通って前記プロセッシング回路に連結されたディスプレイを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
第1の格納装置が、前記アナログ-デジタル変換器及びトランスミッター回路、並びに前記バッテリーに連結されたプロセッシング回路を備え、前記インターフェース回路が第1の有線トランシーバー回路であり、
前記デバイスが、前記第1の格納装置とは別の第2の格納装置を備える第3の部分を備え、
前記第2の格納装置が、
ケーブルを介して前記第1の有線トランシーバー回路に連結された第2の有線トランシーバー回路、及び、
前記第2の有線トランシーバー回路及び前記第1の格納装置の前記バッテリーとは別の電源を通って、前記プロセッシング回路に連結されたディスプレイを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記第1の格納装置が、前記アナログ-デジタル変換器、前記トランスミッター回路及び前記バッテリーに連結されたプロセッシング回路と、前記トランスミッター回路を通って前記プロセッシング回路に連結され、前記バッテリーに連結されたディスプレイとを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記増幅回路は、電流電圧変換回路を備え、前記デバイスは、前記腹腔鏡エレメントの前記内部管状空間を通って前記電流電圧変換回路から前記アナログ-デジタル変換回路まで伸びる電気伝導体を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記第2の構造の前記検出器は光ファイバーを備え、前記第2の部分は光検出器を含み、前記光ファイバーは前記腹腔鏡エレメントの前記内部管状空間を通って伸び、前記光検出器に連結され、前記増幅回路は、前記光検出器と前記アナログ-デジタル変換回路との間で連結される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
前記第2の構造の前記検出器は光検出器を備え、
前記増幅回路は前記アナログ-デジタル変換回路に連結され、前記第1の部分が、前記第2の部分の前記増幅回路に連結するために、前記腹腔鏡エレメントの前記内部管状空間を通って前記光検出器から伸びる電気伝導体を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
前記第2の構造の前記検出器が光検出器を備え、
前記第1の部分は、プリント回路基板を備え、前記プリント回路基板が、その上に前記電流電圧変換回路のコンポーネントが形成される第1の表面及び第2の表面を備え、前記第1及び第2の表面の平面が前記第1の方向とほぼ平行であり、さらに、
前記増幅回路に連結された第1の電気伝導体であって、前記第1の電気伝導体が、前記腹腔鏡エレメントの前記内部管状空間を通って前記プリント回路基板の第1の末端から伸びて、前記アナログ-デジタル変換回路に連結される、第1の電気伝導体を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項16】
前記第1の部分が、前記第1の構造に連結された光ファイバーを備える、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記第1の部分は、前記増幅回路に連結された、第2の電気伝導体を備え、前記第2の電気伝導体が、前記光検出器に連結するため、前記腹腔鏡エレメントの前記内部管状空間を通って前記プリント回路基板の第2の末端から伸びる、請求項15に記載のデバイス。
【請求項18】
前記第2の部分の前記バッテリーからの電力が、前記第1の電気伝導体を通って前記電流電圧変換回路に供給され、前記第2の電気伝導体を通って前記光検出器に供給される、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
第3の構造を備えるデバイスであって、前記第3の構造が検出器であり、
第1の距離が前記第1の構造と前記第2の構造の間であり、
第2の距離が前記第1の構造と前記第3の構造の間であり、
前記第1の距離が前記第2の距離とは異なる、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記プリント回路基板が、前記腹腔鏡エレメントの前記内部管状空間において前記近位端よりも前記遠位端の近くに配置される、請求項15に記載のデバイス。
【請求項21】
請求項7または請求項9のいずれか1項に記載のデバイスに設けられるシステムユニットであって、
前記センサヘッドと前記第1の無線トランシーバー回路とを備えるオキシメータープローブと通信するために、前記第2の格納装置の前記第2の無線トランシーバー回路及び前記プロセッシング回路を備え、前記第2の無線トランシーバー回路が、直接的な無線接続によって前記第1の無線トランシーバー回路と無線で通信し、前記直接的な無線接続を介して、前記オキシメータープローブから送信されたデジタルシグナル情報を受信するように構成される、システムユニット。
【請求項22】
前記第2の無線トランシーバー回路を使用して、前記オキシメータープローブから前記デジタルシグナル情報を受信し、
酸素飽和値を得るために前記システムユニットの前記プロセッシング回路を使用して、前記デジタルシグナル情報を処理し、
前記システムユニットのディスプレイ上に前記酸素飽和値を表示するように構成される、請求項21に記載のシステムユニット。
【請求項23】
前記オキシメータープローブからの前記送信されたデジタルシグナル情報が、酸素飽和値を含まない、請求項21に記載のシステムユニット。
【請求項24】
前記システムユニットの前記プロセッシング回路を使用する前記デジタルシグナル情報の処理が、
前記デジタルシグナル情報に対して空間分解分光法を行うために実行可能なコードを保存し、
空間分解分光法を使用して、前記酸素飽和値を計算するために前記実行可能なコードを実行するように構成される、請求項22に記載のシステムユニット。
【請求項25】
前記システムユニットがタブレット型コンピューターを備える、請求項21に記載のシステムユニット。
【請求項26】
前記システムユニットが腹腔鏡タワーユニットを備える、請求項21に記載のシステムユニット。
【請求項27】
前記オキシメータープローブが、第1の有線トランシーバー回路及び第1のケーブルコネクタを備え、
前記システムユニットが、
前記システムユニットの第2のケーブルコネクタ及び第2の有線トランシーバー回路を介するケーブルを使用して、前記オキシメータープローブと通信するように構成され、
前記ケーブルが前記システムユニットに前記オキシメータープローブを接続するために使用される場合、前記直接的な無線接続は無効となり、前記デジタルシグナル情報は、前記オキシメータープローブと前記システムユニットの間の直接的な有線接続を通して送信される、請求項21に記載のシステムユニット。
【請求項28】
前記オキシメータープローブが、前記検出器に対する電源としてバッテリーを備え、システムユニットが、前記システムユニットの前記プロセッシング回路に対して別々の電源を備える、請求項22に記載のシステムユニット。
【請求項29】
前記システムユニットが、前記第2の無線トランシーバー回路によって、前記直接的な無線接続を介してエミッターシグナル情報を前記オキシメータープローブに送信するよう構成され、
前記オキシメータープローブが、前記第1の無線トランシーバー回路からの前記エミッターシグナル情報を得ると、
前記オキシメータープローブは、前記システムユニットからの前記エミッターシグナル情報に基づき、前記第1の構造を介して前記エミッターに光を発させる、請求項22に記載のシステムユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2016年7月18日に出願された米国特許出願第62/363,562号の利益を主張し、本出願において引用される全ての他の参照文献と共に、参照することにより本明細書の一部をなす。
【0002】
背景技術
本発明は、概して組織中の酸素レベルをモニターする光学システムに関する。より具体的には、本発明は、腹腔鏡プローブの先端にソース構造及び検出器構造を備える、オキシメーター等の光学プローブに関する。
【背景技術】
【0003】
オキシメーターは、様々な目的に対してヒト及び生き物において組織の酸素飽和度を測定するため使用される医療デバイスである。例えば、オキシメーターは、病院及び他の医療施設において医学的及び診断の目的(例えば外科、患者のモニター、又は例えば低酸素症の救急車若しくは他の可動性のモニタリング);競技場でのスポーツ及び運動競技の目的(例えばプロスポーツ選手のモニタリング);個人又は個々の自宅でのモニタリング(例えば、健康状態のモニタリング、又はマラソンのトレーニングをする人);並びに獣医学的な目的(例えば動物のモニタリング)で使用される。
【0004】
パルスオキシメータ及び組織オキシメーターは、異なる原理で作用する2種類のオキシメーターである。パルスオキシメータは、測定を行うためパルスを使用する。パルスオキシメータは、典型的には脈動する動脈血に起因する光の吸光度を測定する。対照的に、組織オキシメーターは機能するためにパルスを必要とせず、血液供給又は血液供給に接続されている内部臓器等の組織から分離された組織弁の酸素飽和測定を行うため使用され得る。
【0005】
ヒト組織は、例として、様々な吸光分子を含む。かかる発色団として、酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン、メラニン、水、脂質及びシトクロムが挙げられる。酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン及びメラニンは、可視及び近赤外のスペクトル範囲のほとんどに対して組織で最も優勢な発色団である。光吸収は、光の特定の波長で酸素化及び脱酸素化されたヘモグロビンに関して著しく異なる。組織オキシメーターは、これらの光吸収差を利用してヒト組織で酸素レベルを測定することができる。
【0006】
既存のオキシメーターの成功にもかかわらず、オキシメーター、例えばフォームファクタの改善;測定精度の改善;測定時刻の減少;コスト削減;サイズ、重量又はフォームファクタの減少;使用電力の減少;及び他の理由、並びにこれらの測定の任意の組み合わせを改善する要望が引き続き存在する。
【0007】
特に、局部的及び局所的な両方のレベルでの患者の酸素負荷状態の評価は、患者の局所組織の健康状態の指標であることから重要である。したがって、オキシメーターは、患者の組織酸素負荷状態が不安定であると疑われ得る、手術中及び回復間等の臨床状況でしばしば使用される。例えば、手術中、オキシメーターは、様々な理想でない条件下で正確な酸素飽和度の測定を迅速に伝えることができなければならない。既存のオキシメーターは、絶対的な精度は重要ではなく、トレンドデータ単独で十分であった手術後の組織モニタリングに十分であったが、組織が生存可能なままであるか又は摘除される必要があるかどうかを判断するため、抽出検査が使用され得る手術中においては、正確性が重要である。
【0008】
したがって、改善された組織オキシメータープローブ、及びこれらのプローブを使用して測定を行う方法に対するニーズが存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明の概要
腹腔鏡医療デバイスは、その先端に、腹腔鏡的に酸素飽和測定の成形を行うことを可能とするオキシメーターセンサーを備える。上記デバイスは、一体型の設計であってもよく、腹腔鏡エレメントは、遠位端(例えば先端反対側)にオキシメーターセンサー用のエレクトロニクスを備える。上記デバイスは、複数のピース設計(例えばツーピース設計)であってもよく、幾つかのエレクトロニクスが腹腔鏡エレメントのとは別のハウジングにあり、上記ピース(又は部分)が取り外し可能に接続される。腹腔鏡エレメントを取り除き、処分することができるため、エレクトロニクスは、腹腔鏡エレメントを取り換えて複数回再使用され得る。上記エレクトロニクスは、制御、算定若しくはディスプレイに対するプロセスユニット、又はこれら任意の組み合わせを備え得る。しかしながら、実施の際には、上記エレクトロニクスは、さらなる制御、計算若しくはディスプレイのために、又はこれら任意の組み合わせのため、他のエレクトロニクス(例えば別のプロセスユニット)に無線で接続され得る。
【0010】
実施では、オキシメータープローブは、取り付けられた腹腔鏡エレメントの先端に配置されるセンサヘッドを利用して、調査される患者の内部組織の酸素測定を行う。プローブは、調査されるかかる内部組織の光学的性質を迅速に決定するため、比較的多数の疑似反射率曲線と組み合わせて腹腔鏡エレメント上のセンサヘッド位置を使用することができる。組織の光学的性質は、組織の酸素飽和度と同様に、組織の酸素化ヘモグロビン及び脱酸素化ヘモグロビンの濃度のさらなる決定を可能とする。
【0011】
実施では、オキシメータープローブはハンドピース、及びハンドピースに接続された腹腔鏡エレメントを有する。ハンドピース及び腹腔鏡は、解放可能に接続され得る、又は解放不可能に接続され得る。ハンドピースと腹腔鏡エレメントの解放可能な接続及び解放可能でない接続は、使用後のハンドピースの再使用及び腹腔鏡エレメントの処分、又は多くの比較的高価な電気的コンポーネントを収容するハンドピースの再使用、及び腹腔鏡エレメントの処分を促進する。オキシメータープローブは、プローブによって生成されたオキシメーター情報のディスプレイへの送信を促進するトランスミッターを含む、多くの電気的コンポーネントを含む。次いで、上記ディスプレイは、オキシメータープローブから送信された1以上の単位のオキシメーター情報を表示する。上記ディスプレイは、腹腔鏡手術に使用される腹腔鏡タワーに含まれるディスプレイであってもよい。
【0012】
実施では、オキシメータープローブはハンドピース、及びハンドピースに接続された腹腔鏡エレメントを有する。ハンドピース及び腹腔鏡は、解放可能に接続され得る、又は解放不可能に接続され得る。ハンドピースと腹腔鏡エレメントの解放可能な接続及び解放可能でない接続は、使用後のハンドピースの再使用及び腹腔鏡エレメントの処分、又は多くの比較的高価な電気的コンポーネントを収容するハンドピースの再使用、及び腹腔鏡エレメントの処分を促進する。オキシメータープローブは、プローブによって生成されたオキシメーター情報のディスプレイへの送信を促進するトランスミッターを含む、多くの電気的コンポーネントを含む。次いで、上記ディスプレイは、オキシメータープローブから送信された1以上の単位のオキシメーター情報を表示する。上記ディスプレイは、腹腔鏡手術に使用される腹腔鏡タワーに含まれるディスプレイであってもよい。
【0013】
別の実施では、オキシメータープローブは、互いに関して堅く固定される、第1の部分と第2の部分を有する。第1の部分は、細長い腹腔鏡エレメントを有する。腹腔鏡エレメントは第1の方向に伸び、近位端、及び近位端の反対側に遠位端を備える。上記エレメントは滑らかな外側表面及び内部管状空間を有する。内部管状空間は、第1の方向に横断する第1の断面を有し、第1の断面は第1の長さを備える。
【0014】
プローブは、腹腔鏡エレメントの遠位端に接続されるセンサヘッドを備える。腹腔鏡エレメント内部の管状空間は、腹腔鏡エレメントの近位端の第1の開口からセンサヘッドに伸びる。センサヘッドは、第1の構造及び第2の構造を有し、第1の構造はエミッターであり、第2の構造は検出器である。
【0015】
第2の部分は、遠位端で第1の部分に接続される。第2の部分は、第1の方向に横断する第2の断面を有する第1の格納装置を有し、第2の横断面は、第1の長さより大きい第2の長さを備える。
【0016】
第1の格納装置は、センサヘッドの第2の構造に接続されたアナログ-デジタルコンバーター回路を有する。また、第1の格納装置は、アナログ-デジタルコンバーター回路に接続されたインターフェース回路を有する。また、第1の格納装置は、アナログ-デジタルコンバーター回路及びインターフェース回路に接続されたバッテリーを有する。
【0017】
実施では、オキシメータープローブは組織オキシメーターであり、脈拍や心拍動を必要とせずに、酸素飽和度を測定することができる。オキシメータープローブは、腹部手術、形成外科、乳房再建及び他の手術を含む医学及び外科の多くの領域に適用可能である。オキシメータープローブは、脈拍がない及び脈拍がある組織の酸素飽和度の測定を行うことができる。実施に際して、オキシメータープローブはパルスオキシメータである。組織オキシメータープローブとは対照的に、パルスオキシメータは測定を行なうために脈拍を使用する。パルスオキシメータは、典型的には脈動する動脈血に起因する光の吸収を測定する。
【0018】
実施では、方法は、第1の構造及び第2の構造を有するセンサヘッドを有するオキシメータープローブを提供することを含み、第1の構造はエミッターであり、第2の構造は検出器であり、オキシメータープローブは第1の無線トランシーバーを備える。オキシメータープローブはシステムユニットに接続される。システムユニットは、第2の無線トランシーバー及びプロセスユニットを備え、第2の無線トランシーバーは、直接的な無線接続によってオキシメータープローブの第1の無線トランシーバーと無線で通信する(例えばポイント・ツー・ポイント無線)。検出器を使用して、光は受信されて、電気シグナル情報へと変換される。受信された光に対する電気シグナル情報はデジタルシグナル情報に変換される。第1の無線トランシーバーを使用して、デジタルシグナル情報は直接的な無線接続を通して送信される。
【0019】
上記方法はさらに、第2の無線トランシーバーを使用して、オキシメータープローブからデジタルシグナル情報を得ることを含み得る。デジタルシグナル情報は、酸素飽和度値を得るため、システムユニットのプロセッシング回路を使用して処理される。酸素飽和度値は、システムユニットのディスプレイ(例えばLCD又はOLEDのパネル)上に表示される。
【0020】
本発明の他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な記載、及び同じ引用指定が図面を通して同じ特徴を表す添付の図面を考慮することにより明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施の際の腹腔鏡エレメントを有するオキシメータープローブの画像を示す。
【
図2】プローブがリモートディスプレイと通信するのに適合されているオキシメータープローブを示す。
【
図3】
図2及び
図3に示されるプローブと比較して、異なるフォームファクタを有するオキシメータープローブを示す。
【
図4】実施の際にオキシメータープローブ及びディスプレイを含む酸素測定システムのブロック線図を示す。
【
図6】実施の際にオキシメータープローブ及びディスプレイを含む酸素測定システムのブロック線図を示す。
【
図8】腹腔鏡チューブの端部に位置するセンサヘッドの透視図を示す。
【
図9】腹腔鏡チューブの端部に位置するセンサヘッドの端面図を示す。
【
図10】実施の際のオキシメータープローブのセンサヘッドの第1の透視図を示す。
【
図11】実施の際のオキシメータープローブのセンサヘッドの第2の透視図を示す。
【
図12】実施の際のオキシメータープローブのセンサヘッドの横断面図を示す。
【
図13】実施の際にオキシメータープローブ及びディスプレイを含む酸素測定システムのブロック線図を示す。
【
図14】実施の際のオキシメータープローブを示す。
【
図15】実施の際にオキシメータープローブ及びディスプレイを含む酸素測定システムのブロック線図を示す。
【
図16】実施の際のオキシメータープローブを示す。
【
図17】実施の際にオキシメータープローブ及びディスプレイを含む酸素測定システムのブロック線図を示す。
【
図18】実施の際のオキシメータープローブを示す。
【
図19】実施の際にオキシメータープローブ及びディスプレイを含む酸素測定システムのブロック線図を示す。
【
図20】実施の際のオキシメータープローブを示す。
【
図21】プローブ中のトランスミッターがプローブのプロセッサに電気的に接続される、オキシメータープローブ及びディスプレイを含む酸素測定システムのブロック線図を示す。
【
図22】プローブ中のトランスミッターがプローブのプレプロセッサに電気的に接続され、プロセッサがディスプレイに配置される、オキシメータープローブ及びディスプレイを含む酸素測定システムのブロック線図を示す。
【
図23】プローブ中のトランスミッターがプローブのアナログ-デジタル変換器に電気的に接続され、プレプロセッサ及びプロセッサがディスプレイに配置される、オキシメータープローブ及びディスプレイを含む酸素測定システムのブロック線図を示す。
【
図24】センサヘッドがプローブユニットのボタンによって腹腔鏡エレメントにおいて動かされる、プローブユニット及び腹腔鏡エレメントを含むオキシメータープローブのブロック線図を示す。
【
図25】実施の際に把持器を備える腹腔鏡エレメントの端部の画像を示す。
【
図26】実施の際に開創器を備える腹腔鏡エレメントの端部の画像を示す。
【
図27】腹腔鏡エレメントの端部が関節ジョイントよって関節で繋がれるように適合されている、腹腔鏡エレメントを示す。
【
図28】カメラに対する白色光源、及び酸素測定に対する発光源及び検出器として作動する腹腔鏡エレメントのセンサヘッドの端面図を示す。
【
図29】プローブの腹腔鏡エレメントに配置されたディスプレイを有するオキシメータープローブとして示す。
【
図30】オキシメータープローブがチャートに含まれる酸素測定情報を提供する実施の際の中間の手順に対する状態チャートの例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、実施の際のオキシメータープローブ101の画像を示す。オキシメータープローブ101は、内部組織等の組織の組織酸素測定を手術時に行うように構成される。オキシメータープローブ101は、プローブユニット105、及びプローブユニットから伸びる腹腔鏡エレメント108を含む手持ちのデバイスであってもよい。センサヘッドは、腹腔鏡エレメントの先端110に配置される。オキシメータープローブは、1以上のボタン119等の1以上のユーザ入力デバイスを含み得る。幾つかの実施では、ディスプレイは、ユーザ入力デバイスであり、タッチパッドを含む。
【0023】
オキシメータープローブ101は、患者の体腔中に腹腔鏡エレメントを配置することによって、及び組織中へのプローブチップ110から近赤外線等の光を発することによって内部組織の酸素飽和度を手術時に測定するように構成される。その後、内部組織から反射された光は、組織の酸素飽和度の決定のためにプローブチップによって収集される。オキシメータープローブ101は、オキシメータープローブによって行われたオキシメーター測定に対する酸素飽和度情報をユーザに通知するディスプレイ115又は他の通知デバイスを含む。
【0024】
オキシメータープローブ101は、使用のため医療提供者の手に持つことができる手持ちのデバイスである。プローブユニットは、腹腔鏡エレメントが患者の体腔に配置される間に保持されるように適合される。患者は、ヒト患者又は獣医学的な医療環境における動物患者であってもよい。プローブユニット及び腹腔鏡エレメントは分離可能であってもよく、又は分離不可能であってもよい。プローブユニット及び腹腔鏡エレメントが分離不可能である実施では、オキシメータープローブは使い捨てデバイスであってもよい。代替的には、プローブユニット及び腹腔鏡エレメントが分離可能である場合、プローブユニットは再使用可能であってもよく、腹腔鏡エレメントは使い捨てであってもよく、又は腹腔鏡エレメントは後の再使用のために殺菌されるように適合され得る。
【0025】
腹腔鏡エレメントは、1以上のコネクタ装置によってプローブユニットに取り外し可能に接続され得る。例えば、腹腔鏡エレメントは、プローブユニットに腹腔鏡エレメントをツイストロックするように適合されたツイストロックデバイスを含み得る。代替的には、腹腔鏡エレメントは、圧縮されてプローブユニットと接触され得て、ラッチ、止めねじ、腹腔鏡エレメントを引き込んでプローブユニットと接触させる回転可能なカラー、又は他のデバイスを介して適所へと固定され得る腹腔鏡エレメント及びプローブユニットは、登録と電気的コネクタの接続、並びに登録と光ファイバー等の光ガイド(例えば、時に導波路と称される)の接続、又はそれらの両方を容易にする、1以上の登録エレメント(例えばスロット及び溝)を含み得る。
【0026】
図2は、ディスプレイ215(時にシステムユニットと称される)と通信するように適合されたオキシメータープローブ201を示す。オキシメータープローブ201は、腹腔鏡エレメントが分離可能であってもよく、又はプローブユニットから分離不可能であってもよい、上に記載されるオキシメータープローブ101と類似し得る。プローブユニット及び腹腔鏡エレメントが分離不可能である場合、オキシメータープローブは使い捨てであってもよく、又はプローブユニット及び腹腔鏡エレメントが分離可能な場合、プローブユニットが再使用可能であってもよく、腹腔鏡エレメントは使い捨てであってもよい。代替的には、腹腔鏡エレメントは、腹腔鏡エレメントが取り外されたプローブユニット、又は異なるプローブユニットと共に再使用のため(例えばオートクレーブ滅菌によって)殺菌されるように適合され得る。
【0027】
ディスプレイ215は、オキシメータープローブによって生成され、プローブからディスプレイに送信された酸素飽和度測定に対する情報を表示するように適合される。オキシメータープローブ201及びディスプレイ215は、有線(例えばケーブル)通信又は無線通信を介して通信するように適合され得る。通信リンクは、ブルートゥース(登録商標)プロトコルの1つ(例えばBluetooth(登録商標)、Bluetooth SMART、Bluetooth Low Energy、その他)、IEEE 802.11プロトコルの1つ、ANT、6LoWPAN、MyriaNed、EnOcean、Z-Wave、Wi-Fi、ZigBee等のIEEE 802.15.4プロトコルの1つ等の様々なプロトコルの1つに従って作用し得る。これら又は他の無線通信プロトコルは、0.5キロヘルツ~500キロヘルツ、例えばおよそ250キロヘルツでデバイスからディスプレイまでデータを転送するためのデバイスによって使用され得る。ディスプレイからデバイスまでのデータ転送は、同様の速度であってもよい。
【0028】
オキシメータープローブとディスプレイの間の無線リンクは、実施の際には直接的な無線接続である。すなわち、仲介するトランスミッター回路、レシーバー回路又は、トランシーバー回路は、ディスプレイへの無線シグナルのその後の再送信のため、オキシメータープローブから送信された無線シグナルを受信しない。同様に、仲介するトランスミッター回路、レシーバー回路又はトランシーバー回路は、オキシメータープローブへの無線シグナルのその後の再送信のためディスプレイから送信された無線シグナルを受信しない。
【0029】
オキシメータープローブが酸素飽和測定に対する情報の表示のためディスプレイ215と通信するように適合される実施では、プローブは、ディスプレイ115等のディスプレイを含まない場合がある。この実施では、ディスプレイ215は、プローブに対するディスプレイとして作用する。代替的には、オキシメータープローブはディスプレイ115を含んでもよく、ディスプレイ215と通信するように適合され得て、2つのディスプレイは、同じ、異なる、又は相補的な酸素測定情報を表示し得る。
【0030】
ディスプレイ215は、タブレット型コンピューターであってもよく、又は腹腔鏡手術中に使用される他の腹腔鏡デバイスと共に使用される腹腔鏡タワーに含まれるディスプレイ等の他のディスプレイタイプであってもよい。ディスプレイがタブレット型コンピューターである実施では、ディスプレイは、他のディスプレイ及び他の医療デバイスを含み得る腹腔鏡タワーに付属させることができる。ディスプレイは、モバイルデバイスの使用に対して適合されたアンドロイドモバイルオペレーティングシステム又は他のオペレーティングシステムを操作することができる。
【0031】
ディスプレイ215は、オキシメータープローブによって生成されたオキシメーター測定に関する情報を受信するために適合された1以上のコンピューターアプリケーションを保存し、操作することができる。ディスプレイは、アプリケーションによって、情報を処理し、情報又は派生情報を表示することができる。例えば、オキシメータープローブは、血液酸素飽和度(StO2)、酸素化ヘモグロビン(HbO2)のパーセンテージ、脱酸素化ヘモグロビン(Hb)のパーセンテージ、血液量、メラニン濃度に対する情報、又は他の酸素測定情報(例えば値)を送信することができる。ディスプレイは、値それら自体又は値の派生物等のこれらの値に対する1以上の単位の情報を表示することができる。
【0032】
代替的には、オキシメータープローブは、ディスプレイにデジタル又はアナログ方式で実質的に生の測定データを送信することができる。実質的に生の測定データは、プロセッサ又はいかなるプレプロセッサによっても処理されていないデータを含む。実質的に生の測定データは、条件付け、増幅又はそれらの両方が行われ得る又はそれらが行われ得ない検出器によって生成されたアナログ検出器応答であってもよい。実質的に生の測定データは、オキシメータープローブ内に収容されたアナログ-デジタル変換器によってオキシメータープローブによってデジタル化される、デジタル化された検出器応答であってもよい。血液酸素飽和度(StO2)に対する値、酸素化ヘモグロビン(HbO2)のパーセンテージに対する値、脱酸素化ヘモグロビン(Hb)のパーセンテージに対する値、血液量、メラニン濃度又は他の値等の組織に対する最終測定情報を生成するため、ディスプレイは、アプリケーション使用によって、生の測定データに対してデータ処理を行なうことができる。ディスプレイは、アプリケーションによって、1以上の単位の酸素測定情報を表示することができる。
【0033】
代替的には、オキシメータープローブは、ディスプレイに部分的に処理された測定データを送信することができる。部分的に処理されたデータは、LEDによって発せられた光の強度差、光検出器の本来の感度差、又はそれらの両方に対して1以上の検量線補正が行われたデータを含み得る。ディスプレイは、アプリケーションの使用により、部分的に処理されたデータにデータ処理を行い、血液酸素飽和度(StO2)に対する値、酸素化ヘモグロビン(HbO2)のパーセンテージに対する値、脱酸素化ヘモグロビン(Hb)のパーセンテージに対する値、血液量、メラニン濃度又は他の値等の組織に対する最終測定情報を生成することができる。ディスプレイは、アプリケーションによって、1以上の単位の酸素測定情報を表示することができる。
【0034】
図3は、プローブユニット305及び腹腔鏡エレメント308を有するオキシメータープローブ301を示す。オキシメータープローブは、プローブ101及び201と比較して異なるフォームファクタを有する。本明細書に記載されるオキシメータープローブは、
図1~
図3に示されるフォームファクタ以外の様々なフォームファクタを有し得る。
【0035】
プローブユニット305(時に、再使用可能なハンドピース又は単にハンドピースと称される)は、オキシメータープローブの頂部に位置し、棒状等の様々な形状を有し得る。プローブユニット及び腹腔鏡エレメントは分離可能又は分離不可能であってもよく、オキシメータープローブはディスプレイ215との有線又は無線の通信に対して適合され得る。
【0036】
図4は、実施の際のオキシメータープローブ401及びディスプレイ415を含む酸素測定システム400のブロック線図を示す。酸素測定システムは、患者の組織467に関する、絶対StO2、相対StO2、総ヘモグロビン、血液量、メラニン濃度又は他の組織情報に対する値等の1以上の単位の酸素測定情報を決定するように適合される。オキシメータープローブは、酸素測定情報を決定するため、組織に光を発して、組織から反射された光を収集するように適合される。
【0037】
ディスプレイ415は、プロセッサ420、プロセッサに電気的に接続されたメモリ422、プロセッサに電気的に接続されたディスプレイエレメント115、バッテリー430、及びバッテリーからディスプレイの電気的コンポーネントまで動力を供給するように適合される電源ユニット435を含む。酸素測定システムの電気回路は、シグナルデータの処理、システムの操作の制御、計算の実施、酸素飽和度及び他のオキシメーター測定の決定並びに他の処理作業を行う。この電子回路はプロセッシング回路と称される場合があり、プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ゲートアレイ、マルチプレクサー、標準電池、制御論理(例えばプログラマブルロジック、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、CPLD他)、メモリ、参照テーブル、状態マシン、ロジックゲート、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の1以上の電気的コンポーネント又は回路を含み得る。実施では、プロセッシング回路は、デジタル(例えばブール論理)で操作を行う。しかしながら、他の実施では、プロセッシング回路はアナログであってもよい。
【0038】
ディスプレイの幾つかの実施は、ディスプレイに電気的に接続されるトランシーバー490(有線、無線又はそれらの両方)を含む。幾つかの実施では、トランシーバーは、有線若しくは無線のトランスミッター、又は有線若しくは無線のレシーバーである。ディスプレイは、ライトエンジン440及び検出器スタック445を含む。ディスプレイ415の異なる実施は、任意の組み合わせ又は構成で、任意の数の列挙されるコンポーネントを含み得て、示されていない他のコンポーネントも含み得る。ディスプレイは、カプラーエレメント419及び光学ポート449を含む。
【0039】
プロセッサ420は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、マルチコアプロセッサ又は他の種類のプロセッサの1以上を含み得る。メモリ422は、揮発性メモリ(例えばRAM)、不揮発性メモリ(例えばディスク又はFLASH)又は他のメモリタイプ等の1以上の様々なメモリを含み得る。
【0040】
バッテリー430は、1以上の使い捨てのバッテリー又は1以上の充電式バッテリー等の1以上の様々な種類のバッテリーを含み得る。それらの蓄積電荷が消費された後、使い捨てのバッテリーが廃棄される。幾つかの使い捨てのバッテリーの化学技術として、アルカリ、亜鉛炭素、又は酸化銀が挙げられる。バッテリーは、数時間に亘って手持ちのデバイスの使用を可能とするため十分な蓄積電荷を有する。実施では、オキシメータープローブは使い捨てである。
【0041】
バッテリーが再充電可能な実施では、バッテリーは、蓄積電荷が消費された後、複数回充電され得る。幾つかの充電式バッテリーの化学技術として、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル金属水素化物(NiMH)、リチウムイオン(リチウムイオン)及び亜鉛空気が挙げられる。バッテリーは、例えば、携帯ユニットに接続するコードでACアダプターを介して充電され得る。ディスプレイ中の回路構成は、再充電器回路(図示せず)を含み得る。
【0042】
ライトエンジンは、プロセッサに電気的に接続され、プロセッサは、組織467への発光のためライトエンジンによる光の発生を制御する。ライトエンジンは、可視光線、赤外光又はそれらの両方等の光を生成し送信する、1以上のソースを含む。ソースはそれぞれ、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、又は10個以上のLED等の1個以上の発光ダイオード(LED)を含み得る。LEDはそれぞれ、可視光線、赤外光又はそれらの両方等の1以上の波長の光を発するように適合される。LEDは、別々のLED、有機LED(OLED)、高輝度LED(HLED)、量子ドットLED、レーザーダイオード又は他の種類のLEDであってもよい。
【0043】
LEDは、ディスプレイに収容される1以上のソース光ガイド447の第1の末端に光学的に接続される。光ガイドは、光ファイバー又は他の光誘導エレメントであってもよい。1個、2個、3個、4個又は5個以上のLEDは、1つの光ガイド447に光学的に接続され得る。光ガイドの第2の末端は、ディスプレイの第1の光学ポート449に光学的に接続される。
【0044】
検出器スタック445は、PIN光ダイオード、光トランジスター、フォトレジスター又は他の種類の検出器等の1以上の光検出器455を含む。また、検出器スタックは、1以上のトランスインピーダンス増幅器(TIA)460を含む。光検出器は、受信光を電気的シグナルに変換し、TIAはそれを増幅する。光検出器はそれぞれ、1つのTIAに電気的に接続され得る。実施では、複数の光検出器は、例えばマルチプレクサーを介して、単一のTIAに接続される。TIAは、光検出器によって生成されたアナログ検出器応答を受信するように適合される。TIAは、アナログ検出応答に対する電流を電圧に変換し、電圧を増幅する。
【0045】
幾つかの実施では、ディスプレイは、1以上の電流電圧変換器及び1以上の電圧増幅器等のこれらの機能を行う1以上の電気的コンポーネントを含む。TIAが変換及び増幅を行うことができる電子回路の一例であることが理解される。
【0046】
光検出器は、検出光の強度の変化と共に比較的直線的に変化する出力電流(例えば検出器応答)を生成し得るが、生成された出力電圧の変化は検出光の強度の変化と共に比較的非線形に変化する。TIA又は電流電圧変換器は、電流電圧変換から比較的線形の電圧を出力することができる。その後、増幅された電圧もまた比較的線形である。
【0047】
検出器スタックは、1以上のアナログ-デジタル変換器(ADC)465を含む。TIAはそれぞれ、1つのADCに電気的に接続され得る。実施では、複数のTIAは、例えばマルチプレクサーを介して、1つのADCに接続される。また、ADCは、プロセッサに電気的に接続される。ADCは、TIAから受信した増幅された電圧シグナルをデジタル化し、デジタル化された検出器応答をプロセッサに転送する。
【0048】
ADCは、試料、サンプリング速度のアナログシグナルである。例えば、サンプリング速度は、約0.33ヘルツ、約1ヘルツ、約2ヘルツ、約3ヘルツ、又は約1~3ヘルツ(条件に応じて)であってもよい。他の実施では、速度は、3ヘルツ超、例えば約4ヘルツ~約1キロヘルツであってもよい。一般に、サンプリング速度が速くなると、消費されるよりも動力が多くなり、これはバッテリー駆動デバイスについて考慮すべき事項であって、また生成されるデータは、試料速度と共に増加する。約0.33~約3ヘルツの試料速度を使用する場合、データの量は、データを喪失することなく、Bluetooth及びWi-Fi等(及び本特許で言及されるその他の物)の技術を使用する無線通信で送信され得る。他の実施では、特許権者の無線技術は、より高いサンプリング速度が望まれる場合等に使用され得る。
【0049】
検出器スタックは、1以上の検出器光ガイド480を含み得る。光ガイドは、光ファイバー又は他の光誘導エレメントであってもよい。実施では、光検出器はそれぞれ、光ガイドの1つの第1の末端に光学的に接続され、光ガイドを通って送信された光を受信する。光ガイドの第2の末端は、ディスプレイの光学ポートに接続される。
【0050】
オキシメータープローブは、腹腔鏡チューブ452、腹腔鏡エレメントの第1の末端に配置され得るカプラー417、及び腹腔鏡エレメントの第2の末端に位置するセンサヘッド457を含む腹腔鏡エレメントとして構成され得る。
【0051】
腹腔鏡エレメントは、時にはソース光ガイドと称される光ガイド450を含み、時には検出器光ガイドと称される光ガイド464を含む。光ガイドは、光ファイバー又は他の光誘導エレメントであってもよい。光ガイド450及び464の第1の端部は、腹腔鏡エレメントの光学ポート478に光学的に接続される。光ガイド450及び464の第2の端部は、腹腔鏡エレメントを通ってセンサヘッド457まで伸びる。光学ポートは、センサヘッドに関して腹腔鏡エレメント上に遠位に配置される。
【0052】
カプラーエレメント417及び419に変わって、カプラーエレメントは、解放可能に互いに接続し、次にディスプレイにオキシメータープローブを解放可能に接続するように適合される。カプラー417及び419は、プローブ及びディスプレイを機械的に連結することができる、プローブ及びディスプレイを光学的に接続することができる、ディスプレイにプローブを電気的に接続することができる、又は任意の組み合わせでこれらの接続の1以上を促進することができる。
【0053】
具体的には、カプラー417及び419の接続は、第1及び第2の光学ポート449及び478の光学的な接続を促進し、それによって、光ガイド447及び450、並びに光ガイド464及び480の光学的な接続を促進する。
【0054】
実施では、オキシメータープローブ又はそのディスプレイは、ディスプレイ415をオキシメータープローブ401に光学的に連結する光学ケーブルを含む。具体的には、光学ケーブルは、光ガイド447及び450と、光ガイド464及び480とを光学的に連結する。
【0055】
光学ケーブルは、解放可能に又は解放不可能にディスプレイに接続され得る、解放可能に又は解放不可能にオキシメータープローブに接続され得る、及びカプラーエレメント419若しくは417、又は他のカプラーエレメントを含み得る。
【0056】
光学ケーブルは、0.5メートル、1メートル、1.5メートル、又は2メートル以上等の様々な長さを有し得る。光学ケーブルは比較的可撓性であってもよく、オキシメータープローブを手術のため比較的自由に動かすことを可能とする。
【0057】
カプラー417及び419が接続される場合、LEDから発せられた光は、光ガイド447へ送信され、その後、光ガイド477を通って光ガイド450に送信される。光ガイド450を通って送信された光は、センサヘッドに送信され、その後センサヘッドから組織467へと送信され得る。
【0058】
センサヘッドによって収集された光は、光ガイド464を通って光ガイド480に送信される。光ガイド480は、光検出器455に光を送信する。光検出器は、TIAによって増幅され、TIAからADCに送信されるアナログ検出器応答を生成する。ADCは、TIAからのアナログ検出器応答出力をデジタル化し、収集された光に関してデジタル化された検出器応答をプロセッサに送信する。プロセッサは、検出器応答に基づいて、絶対StO2、相対StO2、総ヘモグロビン、血液量又は他の情報等の検査中の組織に関する各種情報を決定することができる。プロセッサによって生成された酸素測定情報は、ディスプレイエレメント115に表示され得る、メモリ422に保存され得る、又は有線若しくは無線のトランシーバー490を介して他の電子デバイスへと送信され得る。
【0059】
実施では、腹腔鏡エレメントは、患者における手術時の使用に対して適合され、套管針485を通って患者の腹腔へと導入され得る。腹腔鏡エレメントが、套管針を通って滑らかに滑り込むことができ、套管針内で滑らかに回転することができ、また組織を擦過せずに滑らかに患者の組織へ滑り込んでその組織を通りぬけることができるように、腹腔鏡エレメントの外側表面は滑らかであってもよい。酸素測定システムは、組織に対する様々な酸素測定情報を決定するため、様々な内部組織に対して使用され得る。検査中の組織として、大腸、小腸等の腸組織、腸間膜組織等のこれらの組織を支持する組織、肝臓、腎臓又は他の組織が挙げられ得る。
【0060】
図5は、実施の際の酸素測定システム500を示す。酸素測定システム500は、オキシメータープローブ501及びディスプレイ515を含む。酸素測定システム500は、酸素測定システム400に類似するが、酸素測定システムのディスプレイ515が、ADC 465から酸素測定に関するデジタル化された情報を得るように適合され、後の送信及びプロセッサ420による処理のためデジタル化された情報を前処理する、シグナル取得プロセッサ520(時にプレプロセッサと称される)を含む点で異なる。
【0061】
シグナル取得プロセッサは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はコンプレックスPLD(CPLD)等のプログラマブルロジックデバイス(PLD)を含み得る。ディスプレイがFPGA又はCPLDを含む実施では、FPGA又はCPLDは、さらなる処理のためプロセッサに対して前処理された情報を送信する前に、収集された情報に対して前処理を行うように適合され得る。FPGA又はCPLDは、ADCとプロセッサの間に電気的に配置され得る。
【0062】
前処理は、データ上で1以上の較正工程を行う等、ADCから受信したデジタル化された検出器応答に1以上の相関計算を適用することを含み得る。較正は、LEDによって発せられた光の強度の本来の不一致に対して、光検出器の検知感度の本来不一致に対して、若しくはそれらの両方、又は他の相関計算に対して、デジタル化された検出器応答を較正することを含み得る。LED及び光検出器455の較正情報を予め決定し、メモリに保存することができる。
【0063】
実施では、ディスプレイは、LEDによる発光の強度が酸素測定システムの使用中に増加又は減少するかどうかを判断するため、ライトエンジン440のLEDによって発せられた光の一部を検出するように適合される、PINダイオード等の光検出器525を含む。光検出器は、1以上の電流電圧変換器460a及び増幅器460b(例えばTIA 460)を介して、取得プロセッサに電気的に接続され得る。LEDのドライバーシグナルは、取得プロセッサに提供される強度情報に基づいて出力される光の強度を比較的一定に維持するため、取得プロセッサ520、プロセッサ420、又はそれらの両方によって調整され得る。
【0064】
ライトエンジンは、1以上の電気回路、光学エレメント又はそれらの両方を含み得る。具体的には、ライトエンジンは、電圧電流変換器440a、LED 440b及び光コンバイナ440cを含み得る。変換器440aは、取得プロセッサ520からライトエンジンへと制御シグナルを供給するデジタルアナログ変換器(DAC)441に接続され得る。変換器440aによる制御シグナルの出力は、光産生のためLED 440bに供給される。LED 440bは、1対1の方式で1以上の光ファイバー447に光学的に接続され得る、又は複数のLEDからの光は、発光源コンバイナ440cによる単一の光ファイバーへと組み合わせられ得る。コンバイナ440cは、1以上のレンズ、反射エレメント、光学コンバイナ又は他の光学デバイスを含み得る。
【0065】
ディスプレイは、1以上の温度測定装置、例えばライトエンジンのLEDに隣接して位置するサーミスター(図示せず)を含んでもよい。サーミスターは、1以上の増幅器(図示せず)を介して取得プロセッサに接続され得る。サーミスターは、酸素測定システム、及びサーミスターから取得プロセッサに増幅されたアウトプットを送信する増幅器への温度に関する送信シグナルの使用中に、LEDの温度を検出するように適合される。取得プロセッサに提供された温度情報に基づいて比較的一定に出力される光の強度を維持するため、LEDに対する作動シグナルは取得プロセッサ、プロセッサ、又はそれらの両方によって調整され得る。
【0066】
図6は、実施の際のオキシメータープローブ601及びディスプレイ615を含む酸素測定システム600のブロック線図を示す。システムに対する酸素測定情報の決定に対して適合される光学及び電気コンポーネントの数がオキシメーターシステム500とは異なるオキシメーターシステム600は、ディスプレイではなくオキシメータープローブに収容される。
【0067】
オキシメータープローブ601は、絶対StO2、相対StO2、総ヘモグロビン、血液量、メラニン濃度に対する値、又は他の組織情報等の、患者の組織467に関する1以上の単位の酸素測定情報を決定するように適合される。オキシメータープローブは、表示のためディスプレイ615に酸素測定情報を送信するように適合される。
【0068】
オキシメータープローブ601は、オキシメータープローブ101、201、301に類似するフォームファクタを有し得る、又は他のフォームファクタを有し得る。オキシメータープローブは、プローブユニット605(時に再使用可能なハンドピース又は単にハンドピースと称される)、及び腹腔鏡エレメント608を含む。腹腔鏡エレメントは、プローブユニットから分離可能であってもよく、又は分離不可能であってもよい。オキシメータープローブが分離不可能な統合デバイスである実施において、オキシメータープローブは、一人の患者による使用の後に処分されてもよい使い捨てユニットであってもよい。オキシメータープローブ及び腹腔鏡のプローブユニットが分離可能である場合、オキシメータープローブは再使用可能であってもよく、腹腔鏡エレメントは一人の患者の使用後に処分されてもよい使い捨てのユニットであってもよい。代替的には、腹腔鏡エレメントは殺菌されて、プローブユニットと又は異なるプローブユニットと再使用されるように適合され得る。
【0069】
プローブユニット605は、プロセッサ420、プロセッサに電気的に接続されたメモリ422、プロセッサに(例えば有線又は無線で)電気的に接続されたトランシーバー490、バッテリー430、及び電源ユニット435を含む。本特許で記載される各トランスミッター及びレシーバーは、トランシーバーであってもよい。プローブユニットは、プロセッサに電気的に接続されたライトエンジン440、プロセッサに電気的に接続されたADC 465、及びアナログ配線束461を含む。プローブユニットの種々の実施は、任意の数の列挙されるコンポーネントを、任意の組み合わせ又は配置で含んでもよく、示されていない他のコンポーネントを含んでもよい。これらのエレメントの操作は、
図4に関して上に記載される。
【0070】
プローブユニット605は、カプラー419及びポート449を含む。カプラー419は、腹腔鏡エレメントとの機械的な接続、光学的な接続及び電気的な接続を促進し得る。ポート449は、光学ポート、電気的ポート、又は光学及び電気的なポートであってもよい。
【0071】
プローブユニット、腹腔鏡エレメントの部分又はそれらの両方は、バリア619で覆われてもよい。バリアは、バリアによって覆われたオキシメータープローブの部分が流体及び残骸と接触することを阻止することができ、無菌の手術野からオキシメータープローブの再使用可能で滅菌されていない部分を隔離する。バリアは、プローブがディスプレイ115等のディスプレイを含む実施において、オキシメータープローブのディスプレイ上に表示される情報に対して透明である。バリアは、柔軟で、オキシメータープローブの覆われた部分の周辺を包むことができるプラスチック又はプラスチック型の材料で形成され得る。バリアは、本出願に記載されるオキシメータープローブの1以上の部分を覆うように適合され得る。
【0072】
腹腔鏡エレメント608は腹腔鏡チューブ452を含み、カプラー417は腹腔鏡エレメントの第1の末端に配置され、センサヘッド657は腹腔鏡エレメントの第2の末端に配置される。腹腔鏡エレメントは光ガイド450を含む。光ガイド450の第1の末端は、腹腔鏡エレメントの光学ポート478に光学的に接続される。光ガイド450の第2の末端は、腹腔鏡エレメントを通してセンサヘッド657まで伸びる。光学ポートは、センサヘッドに関して腹腔鏡エレメント上に遠位に配置される。
【0073】
センサヘッドに加えて、腹腔鏡エレメントは光ダイオード455、TIA 460及びアナログ配線束462(例えばフレキシブルケーブル)を含む。センサヘッド657は、光ダイオード、TIA又はそれらの両方を含み得る。TIAは、光ダイオードとアナログ配線束の間で電気的に接続される。センサヘッド、光ダイオード、TIA及び配線束はそれぞれ、腹腔鏡チューブの中央開口部(例えば内部の管状開口)に配置される。中央開口部は、腹腔鏡チューブの頂部から腹腔鏡チューブの底部まで(例えば、断面は腹腔鏡エレメントの前後面を横断する)、一定の断面寸法を有し得る(例えば円形断面に対して一定の直径)。
【0074】
カプラー417及び419の接続は、第1及び第2の光学ポート449及び478の光学的な接続を促進し、それにより光ガイド447及び450の光学的な接続を促進する。また、カプラー417及び419の接続は、アナログ配線束461及び462の電気的な接続を促進する。また、カプラー417及び419の接続は、実施の際の腹腔鏡エレメントへのプローブユニットの機械的な接続(例えば固定され固い機械的な接続)を促進する。
【0075】
センサヘッドの先端は、例えばオキシメータープローブが使用される特定の医療処置に基づいて腹腔鏡エレメントの頂部からの様々な距離(例えば腹腔鏡チューブのおよその長さ)の1つであってもよい。例えば、距離は、10センチメートル、15センチメートル、20センチメートル、25センチメートル、30センチメートル、35センチメートル、40センチメートル、45センチメートル、50センチメートル、55センチメートル等の長さであり得る。
【0076】
カプラーが接続される場合、LEDから発せられた光は、光ガイド447へ送信され、その後、光ガイド450に光ガイド477を通して送信される。光ガイド450を通って送信された光は、センサヘッドに送信され、その後センサヘッドから組織467へと送信され得る。プローブユニット及び腹腔鏡エレメントが分離不可能な実施では、光ガイド450及び477は実質的に連続する光ガイドとして統合され、配線束461及び462は実質的に連続する配線束として統合される。
【0077】
センサヘッドの光検出器455は、組織から反射に続いて光を検出するように適合され、検出光からの検出器応答(例えばアナログシグナル)を生成する。検出器応答は、検出器から、検出器応答のシグナルを増幅するTIAに送信される。次いで、増幅された検出器応答は、アナログ配線束を介してプローブユニット中のADCに送信される。また、アナログ配線束は、TIA及び光ダイオードに動力及びアースを提供するように適合され得る。ADCからデジタル化された検出器応答を受信した後、プロセッサは、絶対StO2、相対StO2、総ヘモグロビン、血液量又は他の情報等の組織に対する1以上の単位の酸素測定情報を決定するため、検出器応答を使用する。
【0078】
プロセッサによって生成された酸素測定情報は、オキシメータープローブのディスプレイ115上に表示され得る、ディスプレイ615に表示するためにトランスミッターによって送信され得る、メモリ422に保存され得る、又は他の電気デバイスに送信され得る。ディスプレイ615は、オキシメーターデバイスから送信された情報を受信するレシーバー(例えば、有線又は無線)616を含み得る。ディスプレイ615は、プローブユニット中の電源とは異なるバッテリー源である、バッテリー電源等の電源を含む。ディスプレイ615における電源は、ディスプレイにおいて電子ユニットに電気的に接続され、レシーバー、ディスプレイ等の電子ユニットに動力を供給する。
【0079】
図7は、実施の際のオキシメータープローブ701を示す。オキシメータープローブ701は、プローブユニット715及び腹腔鏡エレメント708を含む。プローブユニット715は、上に記載されるディスプレイ615等のディスプレイと通信するように適合される。オキシメータープローブ701はオキシメータープローブ600に類似するが、オキシメータープローブのプローブユニット715が、ADC 465から酸素測定に対するデジタル化された検出器応答を受けるように適合され、処理用のプロセッサ420への後の転送のためデジタル化された検出器応答を前処理する、シグナル取得プロセッサ520を含む点で異なる。
【0080】
実施では、1以上の電流電圧変換器460aは、腹腔鏡エレメントに収容される。電流電圧変換器は、電気的に光検出器455に接続され、1以上の電圧増幅器460bに電気的に接続される。電圧増幅器は、プローブユニット715に収容されるが、代替的には、腹腔鏡エレメント708に収容され得る。電流電圧変換器及び電圧増幅器は、TIA又は他の種類の回路であってもよい。電流電圧変換器及び電圧増幅器は、カプラー417及び419を介して電気的に接続され得る。
【0081】
プローブユニットは、
図5に関して上に記載されたもの等の1以上のサーミスターを含んでもよい。サーミスターは、LEDの温度をモニターするライトエンジンのLEDに隣接して物理的に配置され得る。サーミスターは、1以上の増幅器によって取得プロセッサに電気的に接続される。サーミスターは、酸素測定システム、及び取得プロセッサに増幅シグナルを送信する増幅器への温度に関する送信シグナルの使用中に、LEDの温度を追跡するように適合される。増幅されたシグナルを使用して、取得プロセッサ、プロセッサ又はそれらの両方は、生成された光が実質的に一定の強度を有するようにLEDに提供された作動シグナルを変更し得る。
【0082】
プローブユニット715は、ディスプレイ115を含み得る。プローブユニットの幾つかの実施は、ディスプレイを含まない。プローブユニット715のディスプレイは、腹腔鏡タワーに付けられてもよいディスプレイ615と類似する又は異なる酸素測定情報を表示し得る。ディスプレイ115は、電気的にディスプレイと、プロセッサ又はプレプロセッサの間で配置されるインターフェース回路等(時にトランスミッターと称される)を介して、プロセッサ又はプレプロセッサに電気的に接続される。
【0083】
図8及び
図9は、腹腔鏡チューブ452の端部452aに位置するセンサヘッド657の透視図及び端面図を示す。センサヘッドは、実質的に、腹腔鏡エレメントの末端に適合する丸(例えば環状)であってもよい、プリント回路基板(PCB)658を含む。検出器構造(例えば導波路若しくは光検出器に達するために光が入り込む開口、導波路の先端、又は光検出器)544(455a~455hと標識される)は、腹腔鏡チューブの末端開口部から外に面する、センサヘッド(例えばPCBの表面上)に配置される。
図8及び
図9に示される実施では、検出器構造は、光検出器である。そこから光が発せられる、2つのソース構造(時にエミッターとも称される)(例えば、孔等の切り抜き、458a及び458bがPCBに形成される)がセンサヘッドに形成される。ソース構造は、導波路(例えば光ファイバーの末端)又は発光源(例えばLED)であってもよい。光ガイド450a及び450bの端部は孔に配置され、孔を通って伸びる。
【0084】
光検出器及び光ガイドの端部は、様々な配置に調整され得る。実施では、少なくとも1つのソース-検出器の距離は、1.5センチメートル未満であり、1センチメートル未満であってもよく、少なくとも2つのソース-検出器の距離は2.5センチメートル超である。別の実施では、少なくとも1つのソース-検出器の距離は、1.5ミリメートル未満であり、1ミリメートル未満であってもよく、少なくとも1つのソース-検出器の距離は、2.5ミリメートル超、又は少なくとも2つのソース-検出器の距離は2.5ミリメートル超である。実施では、最も大きなソース-検出器の距離は、約10ミリメートル以下、約5ミリメートル以下、約4.5ミリメートル以下、約4.1ミリメートル以下、約4ミリメートル以下等である。
【0085】
実施では、最短のソース-検出器の距離(検出器と光ガイドの端部の間の距離)は、ほぼ等しい。例えば、最短のソース-検出器の距離は、光ガイド450a及び光検出器455d(S1-D4)の間でほぼ等しく、光ガイド450b及び光検出器455a(S2-D8)の間でほぼ等しい。光ガイド450a及び光検出器455e(S1-D5)の間、並びに光ガイド450b及び光検出器455a(S2-D1)の間の次に長いソース-検出器の距離(例えば、S1-D4及びS2-D8のそれぞれより長い)は、ほぼ等しい。光ガイド450a及び光検出器455c(S1-D3)、並びに光ガイド450b及び光検出器455g(S2-D7)の間の次に長いソース-検出器の距離(例えば、S1-D5及びS2-D1のそれぞれより長い)は、ほぼ等しい。光ガイド450a及び光検出器455f(S1-D6)、並びに光ガイド450b及び光検出器455b(S2-D2)の間の次に長いソース-検出器の距離(例えば、S1-D3及びS2-D7のそれぞれより長い)は、ほぼ等しい。光ガイド450a及び光検出器455c(S1-D2)、並びに光ガイド450b及び光検出器455f(S2-D6)の間の次に長いソース-検出器の距離(例えば、S1-D6及びS2-D2のそれぞれより長い)は、ほぼ等しい。光ガイド450a及び光検出器455g(S1-D7)、並びに光ガイド450b及び光検出器455c(S2-D3)の間の次に長いソース-検出器の距離(例えば、S1-D2及びS2-D6のそれぞれより長い)は、ほぼ等しい。光ガイド450a及び光検出器455a(S1-D1)、並びに光ガイド450b及び光検出器455e(S2-D5)の間の次に長いソース-検出器の距離(例えば、S1-D7及びS2-D3のそれぞれより長い)は、ほぼ等しい。光ガイド450a及び光検出器455h(S1-D8)、並びに光ガイド450b及び光検出器455d(S2-D4)の間の次に長いソース-検出器の距離(例えば、最長のソース-検出器の距離、S1-D1及びS2-D5のそれぞれより長い)は、ほぼ等しい。他の実施では、ソース-検出器の距離は全て特有である、又はほぼ等しい8の距離よりも短い場合がある。
【0086】
以下の表は、実施に従って8つの特有のソース-検出器の距離を示す。最も近いソース-検出器の距離の増加は、およそ0.4ミリメートルである。
【0087】
【0088】
実施では、光検出器455a及び455eは、光ガイド450a及び450bをつなぐ直線上にある点について対称に配置される。光検出器455b及び455fは、上記点について対称に配置される。光検出器455c及び455gは、上記点について対称に配置される。光検出器455d及び455hは、上記点について対称に配置される。上記点は、光ガイド450aと450bの間で接続ライン上の中心にあり得る。
【0089】
測定点がX軸に沿って十分間を置いて配置される場合、光検出器455によって検出されたソース-検出器の距離対反射率のプロットは、反射率曲線を提供し得る。光ガイド450a及び450bと、光検出器455との間の距離のこれらの間隔は、データ冗長性を減少させて、比較的正確な反射率曲線の生成をもたらすことができる。
【0090】
実施では、光ガイド及び光検出器を、所望の(上に示されるような)距離を与えるためにプローブ表面上の様々な位置に並べることができる。例えば、2つの光ガイドはラインを形成し、このラインより上及びそのラインの下に同じ数の光検出器が存在する。さらに、光検出器(ラインの上)の位置は、2つの光ガイドのライン上に選択された点について別の光検出器(ラインの下)と点対称を有する。例として、選択された点は、2つの光ガイド間の中点であってもよいが、必ずしもそうでなくてもよい。他の実施では、位置調整は、第1の弧に並べられた光検出器455e、455f、455f及び455h、並びに第2の弧に並べられた光検出器455d、455c、455b及び455a等、円、楕円、卵形、ランダム、三角形、長方形、正方形、又は他の形状等の形状に基づいて配置されてもよい。第1及び第2の弧は、弧の1つを垂直及び水平に反転させた場合同一又は類似する形状を有し得る。
【0091】
オキシメーターデバイスは、組織の、血液酸素飽和度等のオキシメーター情報を決定するため空間分解分光法の手法を使用するように適合される。空間分解分光法は、少なくとも1つのソース-検出器の距離が1.5ミリメートル未満であり、また1ミリメートル未満となり得る、及び少なくとも1つのソース-検出器の距離が2.5ミリメートル超である、又は少なくとも2つのソース-検出器の距離が2.5ミリメートル超である場合、ソース-検出器の間隔によって促進される。これらのソース-検出器の距離は、1つのソース及び2つの検出器、2つのソース及び1つの検出器等の多数のソース及び検出器の組み合わせによって達成され得る。
【0092】
空間分解分光法は、メモリ保存及び多くの疑似反射率曲線を使用するプロセッサによってさらに促進され、各反射曲線は、センサヘッドのソース及び検出器の特定の配置に対する吸収係数及び散乱係数を表す。ソース-検出器間隔の或る一つの特定の配置は表1に列挙され、本特許に記載され、例えば、光検出器455a及び455eが、光ガイド450a及び450bをつなぐ直線上にある点について対称に配置される;光検出器455b及び455fが、上記点について対称に配置される;光検出器455c及び455gが、上記点について対称に配置される;並びに光検出器455d及び455hが、上記点について対称に配置され、上記点は、光ガイド450aと450bの間で接続ライン上の中心にあり得る。
【0093】
疑似反射率曲線は、オキシメーターデバイスから放射された様々な波長について、疑似組織から反射された光に対する(例えば任意単位の)反射強度を含む。疑似反射率曲線は、モンテカルロシュミレーション法を使用して、シミュレートされた組織であってもよい。
【0094】
プロセッサは、検出器によって生成された反射率データに最も適合する1以上の疑似反射率曲線を決定することができる(例えば、適合方法によって特定される最も低い適合エラー、最小二乗法等)。プロセッサは、反射率データに最も適合する1以上の疑似反射率曲線から組織に対する1以上の吸収係数及び1以上の散乱係数を決定することができる。次いで、吸収係数から、プロセッサは、酸素飽和度等の測定された組織に対する他のオキシメーター情報を決定することができる。センサヘッドのソース-検出器間隔(例えば、少なくとも1つのソース-検出器の距離は1.5ミリメートル未満であり、少なくとも1つのソース-検出器の距離は2.5ミリメートル超である)は、疑似反射率曲線から吸収係数及び散乱係数の減少を決定することを促進し、これらの係数は数学的に独立である。吸収係数及び散乱係数の減少が数学的に独立であることから、かかる空間分解分光法の使用によってさらなる組織測定、さらなる数学的な決定、又はそれらの両方が回避され得る。
【0095】
センサヘッドのソースのそれぞれによって放射された波長は、2、3、又は4以上の異なる光の波長(例えば、光は赤外線を含む)を含む。放射された波長は、或る一つの実施では、760ナノメートル、810ナノメートル、845ナノメートル及び895ナノメートルを含む。より短い及びより長い光の波長を含む光の他の波長は、他の実施において、オキシメーターデバイスによって放射される。
【0096】
図10、
図11及び
図12は、実施において、センサヘッド457の第1の透視図、第2の透視図及び断面図を示す。光ガイド450a及び450bの端部は、PCB 658に形成された孔に配置して示される。光ガイドの末端は、孔から伸びてもよく、孔に配置されてもよく、又は孔の後ろに配置されてもよい。
【0097】
TIA 460は、2つのアナログ配線束462の間に電気的に接続されるPCB 659上の光ガイド間に配置される。第1のアナログ配線束は、PCB 658とPCB 659の間に電気的に接続され、第2のアナログ配線束は、PCB 659とカプラー417の間に接続されるか、又は再使用可能なハンドピースまで伸び得る。第2のアナログ配線束は、再使用可能なハンドピースから腹腔鏡エレメントを通ってPCB 659及びTIAまで動力、アース、制御シグナル、又はこれらの任意の組み合わせを提供し、TIAからのシグナルを再び、再使用可能なハンドピースに送信する。
【0098】
第1のアナログ配線束は、PCB 659から腹腔鏡エレメントを通って光検出器に動力、アース及び制御シグナルを提供し、第2のアナログ配線束による再使用可能なハンドピース中のADCへのさらなる送信のため、光検出器によって生成された検出器シグナルをTIAに提供する。
【0099】
PCB 659は、1以上のTIAが取り付けられる第1の表面を有し、第1の表面と平行な第2の表面を有する。他の電気エレメントは、PCB 659の第2の表面に取り付けられてもよい。第1及び第2の表面は、腹腔鏡プローブが沿って伸びる横方向と平行である。PCB 659は、センサヘッドが、腹腔鏡エレメントの近位端よりも、腹腔鏡エレメントがプローブユニットに接続される腹腔鏡エレメントの遠位端にある場合、腹腔鏡エレメントの遠位端に接近してもよい。
【0100】
本出願は、具体的な寸法、測定及び値と共に幾つかの実施の例を記載する。これらは、網羅的とすること、又は本発明を、記載される正確な形態に限定することを意図するものではない。
【0101】
上記測定は、例えばミリメートル単位又はセンチメートル単位であり、近似値である。上記値は、例えば、測定若しくは製造の公差、又は他の因子により変化し得る(例えば、プラス若しくはマイナス5パーセント、プラス若しくはマイナス10パーセント、プラス若しくはマイナス15パーセント、又はプラス若しくはマイナス20パーセント)。さらに、上記測定は上記デバイスの特定の実施に対するものであり、他の実施は、より大きな手を収容するか又は身体の特定の位置の組織にアクセスするためより長くされた所定の寸法等の種々の値を有することができる。
【0102】
記載される特定の実施について、幾つかの具体的な値、値の範囲、及び数が提供される。これらの値は、例えば寸法、角度、範囲、周波数、波長、数、関係(例えば相対値)、及び他の量(例えばセンサー、ソース、検出器、ダイオード、ファイバー光ケーブル等の数)を指す。幾つかの測定はデバイスの特定の実施に対するものであり、他の実施は、よりサイズの大きな製品に対してより大きく、又はよりサイズの小さい製品に対してより小さくされた所定の寸法等、異なる値を有することができる。上記デバイスは、比較測定を比例的に(例えば、異なる測定間の同じ又はほぼ同じ比を維持して)調整することによって、比例的により大きく又はより小さくされ得る。様々な実施で、値(又は数若しくは量)は、所与の値と同じ、所与の値とほぼ同じ、少なくとも所与の値若しくはそれよりも大きくてもよく、又は最大で所与の値若しくはそれよりも小さい、又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。また、値(又は数若しくは量)は、任意の2つの所与の値の範囲、又は2つの所与の値を含む範囲であってもよい。範囲が与えられる場合、その範囲は、その範囲内の任意の他の数字までのその範囲内の任意の数字も含み得る。
【0103】
実施では、センサヘッドの直径(例えばPCB 658の直径)は、約3ミリメートル~約10ミリメートルである。別の実施では、センサヘッドの直径(例えばPCB 658の直径)は、約2ミリメートル~約10ミリメートルである。特定の実施では、センサヘッドの直径はおよそ5ミリメートルであるが、他の直径であってもよい。直径が5ミリメートル以下であるセンサヘッドは、ソース光ガイド及び検出器光ガイドに対する孔を有してもよい。実施では、直径は5ミリメートル以上である。光検出器がPCB 568上に配置され、光ガイド150がPCB中の孔を通って伸びる実施では、センサヘッドの直径は、およそ7ミリメートルであるが、他の直径であってもよい。他の実施では、直径は、7ミリメートル以下、又は7ミリメートル以上であってもよい。
【0104】
腹腔鏡エレメントの中央開口部の断面の寸法(例えば円の直径又は環状断面の寸法)は、約3ミリメートル~約10ミリメートルの直径を有するセンサヘッドを収容するため、約2ミリメートル~約10ミリメートル等の類似する長さを有してもよい。腹腔鏡エレメントの壁の厚さは、約0.5ミリメートル~約5ミリメートル範囲である。
【0105】
腹腔鏡エレメントの外部断面の寸法は、約3ミリメートル~約20ミリメートル、又はそれよりも大きい(例えば3ミリメートル、4ミリメートル、5ミリメートル、6ミリメートル、7ミリメートル、8ミリメートル、9ミリメートル、10ミリメートル、15ミリメートル、又は10ミリメートル等)範囲であってもよい。腹腔鏡エレメントの長さは、約10センチメートル~約60センチメートルで変動し得る(例えば15センチメートル、20センチメートル、21センチメートル、22センチメートル、23センチメートル、24センチメートル、25センチメートル、26センチメートル、27センチメートル、28センチメートル、29センチメートル、30センチメートル、31センチメートル、32センチメートル、33センチメートル、34センチメートル、35センチメートル、36センチメートル、37センチメートル、38センチメートル、39センチメートル、40センチメートル、又は45センチメートル(例えば肥満学の手技に対して)等)。
【0106】
プローブユニットと腹腔鏡エレメントの関係は、腹腔鏡エレメントの断面の幅(例えば3ミリメートル、5ミリメートル又は10ミリメートル)がプローブユニットの断面(例えば18ミリメートル、40ミリメートル、75ミリメートル又は95ミリメートル)より小さいことである。プローブユニット及び腹腔鏡エレメントの間の断面の幅(又は断面積)の比は、約32:1~約1.8:1の範囲であってもよい。例えば、上記比は、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、10:1、16:1、20:1、24:1又は30:1等であってもよく、又はこれらより大きい若しくは小さい任意の値(例えば、2:1以上、3:1以上若しくは4:1以上、又は30:1以下、24:1以下若しくは5:1以下)であってもよく、又はこれらの間の範囲であってもよい。
【0107】
また、断面形状は、プローブユニット及び腹腔鏡エレメントの間で異なってもよい。腹腔鏡エレメントの断面形状は、例えば円、楕円、卵形、又は任意の丸みを帯びた多角形(例えば丸みを帯びた正方形又は長方形)であってもよい。プローブユニットの断面形状は、円、楕円、卵形、任意の多角形(例えば長方形、五角形、六角形又は八角形)、又は任意の丸みを帯びた多角形であってもよい。実施では、腹腔鏡エレメントの断面形状は円であるのに対し、プローブユニットの断面形状は丸みを帯びた長方形である。また、腹腔鏡エレメントの断面形状は円であるのに対し、プローブユニットの断面形状はより大きな直径又は断面積を有する円である。実施では、多くのプローブユニットが、腹腔鏡エレメントより大きくなる。
【0108】
また、材料は、プローブユニット及び腹腔鏡エレメントの間で異なってもよい。例えば、腹腔鏡エレメントの材料は、金属であってもよいのに対し、プローブユニットはプラスチック(又は他の非金属若しくは絶縁体)である。腹腔鏡エレメントの材料は、金属(例えばステンレス鋼)であってもよいのに対し、プローブユニットはポリマー又は複合材料である。実施では、プローブユニット及び腹腔鏡エレメントは両方とも金属、例えば同じ金属又は異なる金属であってもよく、両方がステンレス鋼、プローブユニットがアルミニウム又はチタンであるが腹腔鏡エレメントがステンレス鋼である。他の実施では、腹腔鏡エレメントはチタンである。また、腹腔鏡エレメントは、表面絶縁体を作るためポリマーコーティング剤等で被覆されてもよい。
【0109】
腹腔鏡エレメントの壁は、金属(例えばステンレス鋼、チタン、その他)、プラスチック、複合材料、炭素繊維等を含む1以上の様々な材料で形成され得る。腹腔鏡エレメントの壁の外側表面は、套管針及び組織における滑らかな動き、並びに滅菌のため滑らかである。
【0110】
腹腔鏡エレメントの先端は、末端平滑又は丸みを帯びる等の様々な形状を有し得る。実施では、腹腔鏡エレメントの先端は、エレメントのチューブの横方向の広がりに関して横断していない。すなわち、センサヘッドのプローブ前面は、エレメントのチューブの横方向の広がりに対して横断していない。実施では、ソース構造及び検出器構造は、先端が標的組織と接触できない、又は先端とかかる接触をすることが難しい場合に構造が標的組織と接触することができるように腹腔鏡エレメントの側に沿って配置される。幾つかの実施形態では、センサヘッドは、腹腔鏡チューブの端と同じ高さにある、腹腔鏡チューブ内に引っ込められる、又は腹腔鏡チューブから伸びる。
【0111】
実施では、プローブユニット105は、概ね腹腔鏡エレメントより広い断面幅を有する。幅は、近位端から遠位端へと下がるにつれて先細り、プローブユニットは、腹腔鏡エレメントの近位端と一対になる又はそれに適合する。近位端でのその最も広い断面において、プローブユニットは約75ミリメートル~約95ミリメートルの幅を有し、ほぼこのサイズのプリント回路基板を収容する。近位端及び遠位端の間で、最も広い幅は約40ミリメートルであり、ほぼこのサイズのプリント回路基板を収容する。遠位端では、最も広い幅は約18ミリメートルであり、ほぼこのサイズのプリント回路基板を収容する。
【0112】
近位端から遠位端までのプローブユニットの長さは、約165ミリメートル(最も広い幅が約75ミリメートル~95ミリメートルである場合)であり、中間から遠位端までが約105ミリメートル(最も広い幅が約40ミリメートルである場合)であり、及び遠位端近くが約45ミリメートル(最も広い幅が約18ミリメートルである場合)である。幾つかの実施では、プローブユニットは、約5ミリメートル~約10ミリメートルの長さを有し得る。
【0113】
腹腔鏡エレメントの外部断面寸法は、実施の際のプローブユニットの最も広いものの幅よりも小さい。また、腹腔鏡エレメントの外部断面寸法は、実施の際のプローブユニットの最も狭いものの幅よりも小さい。
【0114】
プローブユニットの外側ハウジングは、腹腔鏡エレメントと同じ又は異なる材料で形成され得る。プローブユニットの外側ハウジングは、金属(例えばステンレス鋼、チタン、その他)、プラスチック、複合材料等を含む1以上の様々な材料で形成され得る。
【0115】
図13は、実施の際のオキシメータープローブ1301及びディスプレイ615を含む酸素測定システム1300のブロック線図を示す。酸素濃度計システム1300は、腹腔鏡エレメントではなくプローブユニットにTIA 460が位置する点でオキシメーターシステム600と異なる。
【0116】
オキシメータープローブ1301は、オキシメータープローブ101、201、301に類似するフォームファクタを有し得る、又は他のフォームファクタを有し得る。プローブユニット1305及び腹腔鏡エレメント1308は、分離可能であってもよく、又は分離不可能であってもよい。オキシメータープローブが分離不可能な統合デバイスである実施では、オキシメータープローブは、一人の患者による使用後に処分され得る使い捨てユニットであってもよい。オキシメータープローブ及び腹腔鏡のプローブユニットが分離可能である場合、オキシメータープローブは再使用可能であってもよく、腹腔鏡エレメントは一人の患者の使用後に処分されてもよい使い捨てのユニットであってもよい。
【0117】
酸素測定システム1300の操作は、上に記載される酸素測定システム600の操作に類似する。しかしながら、光ダイオードによって生成された検出器シグナルは、プローブユニットに位置するTIAへのアナログ配線束462及び461を通して送信される。実施では、プローブユニットは、オキシメータープローブによって生成された酸素測定情報を表示することができるディスプレイ115(図示せず)を含む。
【0118】
図14は、実施の際のオキシメータープローブ1401を示す。オキシメータープローブ1401は、プローブユニット1405及び腹腔鏡エレメント1408を含む。オキシメータープローブは、上に記載されるディスプレイ615等のディスプレイと通信するように適合される。オキシメータープローブ1401はオキシメータープローブ1301に類似するが、オキシメータープローブのプローブユニット1405が、ADC 465から酸素測定に関するデジタル化された検出器応答を受信するように適合され、プロセッサ420への後の送信のためデジタル化された検出器応答を前処理する、シグナル取得プロセッサ520を含む点で異なる。
【0119】
プローブユニット1405は、ディスプレイ115を含み得る。プローブユニットの幾つかの実施は、ディスプレイを含まない。プローブユニット1405のディスプレイは、取り外されたディスプレイ615と同様又はそれとは異なる酸素測定情報を表示することができる。
【0120】
図15は、実施の際のオキシメータープローブ1501及びディスプレイ615を含む酸素測定システム1500のブロック線図を示す。オキシメータープローブ1501は、プローブユニット1505及び腹腔鏡エレメント1508を含む。酸素測定システム1500の操作は、上に記載される酸素測定システム1300の操作に類似する。しかしながら、オキシメーターシステム1500は、ライトエンジン440がプローブユニット1505に位置するが、プローブユニットから分離可能な点でオキシメーターシステム1300とは異なる。カプラー417及び419は、プローブユニット中へのライトエンジンの解放可能な接続を促進する。また、カプラー417及び419は、アナログ配線束461及び462の電気的な接続を促進する。
【0121】
オキシメータープローブ1501は、オキシメータープローブ101、201、301に類似するフォームファクタを有し得る、又は他のフォームファクタを有し得る。プローブユニットは、再使用可能であってもよく、腹腔鏡エレメントはプローブユニットから分離され得て、使用後に処分され得る。
【0122】
図16は、実施の際のオキシメータープローブ1601を示す。オキシメータープローブ1601は、プローブユニット1605及び腹腔鏡エレメント1608を含む。プローブユニットは、上に記載されるディスプレイ615等のディスプレイと通信するように適合される。オキシメータープローブ1601は、オキシメータープローブ1401に類似するが、プローブユニット1605が、ADC 465からの酸素測定に関するデジタル化された反射データを受信するように適合され、後の処理のためのプロセッサ420への後の送信に対して、デジタル化された反射データを前処理する、シグナル取得プロセッサ520を含む点で異なる。
【0123】
電流電圧変換器460aとADC 465の間に電気的に接続される電圧増幅器460bは、プローブユニット1605に収容され得る、又は腹腔鏡エレメント1608に収容され得る。同様に、電圧電流変換器460a又はライトエンジン(例えば変換器440a及びLED 440b)は、プローブユニット、又は腹腔鏡エレメントに収容され得る。
【0124】
プローブユニット1605は、ディスプレイ115を含んでもよい。プローブユニットの幾つかの実施は、ディスプレイを含まない。プローブユニット1605のディスプレイは、取り外されたディスプレイ615と同様又はそれとは異なる酸素測定情報を表示することができる。
【0125】
図17は、実施の際のオキシメータープローブ1701及びディスプレイ615を含む酸素測定システム1700のブロック線図を示す。オキシメータープローブ1701は、プローブユニット1705及び腹腔鏡エレメント1708を含む。酸素測定システム1700の操作は、上に記載される酸素測定システム1500の操作に類似する。しかしながら、オキシメーターシステム1700は、TIA 460及び光検出器455がプローブユニット1705に収容される点でオキシメーターシステム1500とは異なる。光検出器は、光学ポート449に光学的に接続され、1セットの光ガイド480によってポートに接続され得る。ライトエンジン440も、光学ポート499に光学的に接続され、光ガイド447によってポートに接続され得る。
【0126】
腹腔鏡エレメント1708は、光ガイド450及び464を含む。光学ポート449及び478が接続されると、順番に、光ガイド480及び464を光学的に接続し、光ガイド447及び450を光学的に接続する。光学ポートは、カプラーエレメント417及び419の接続によって光学的に接続され得る。幾つかの実施では、光学ポート及びその関連するカプラーエレメントはそれぞれ統合エレメントである。
【0127】
ライトエンジン中のLEDから発せられた光は、光ガイド447へと送信され、その後光ガイド477を通って、光ガイド450に送信される。光ガイド450を通して送信された光は、センサヘッドに送信され、その後、センサヘッドから検査される組織467へと送信され得る。
【0128】
センサヘッドによって収集された光は、光ガイド480に光ガイド464を通って送信される。光ガイド480は、光検出器455に光を送信する。光検出器は、TIAによって増幅され、TIAからADCに送信される検出器応答を生成する。ADCは、TIAからのアナログ検出器応答のアウトプットをデジタル化し、収集した光に対するデジタル化された検出器応答をプロセッサに送信する。プロセッサは、絶対StO2、相対StO2、総ヘモグロビン、血液量又は他の情報等の検出器応答に基づく検査中の組織に対する各種情報を決定することができる。次いで、酸素測定情報は表示のためオキシメータープローブからディスプレイに送信される。酸素測定システム1700及びオキシメータープローブ1701によって行われる他の機能は、他の酸素測定プローブの実施に関して上に記載される。
【0129】
図18は、実施の際のオキシメータープローブ1801を示す。オキシメータープローブ1801は、プローブユニット1805及び腹腔鏡エレメント1808を含む。プローブユニットは、上に記載されるディスプレイ615等のディスプレイと通信するように適合される。オキシメータープローブ1801は、オキシメータープローブ1701に類似するが、プローブユニット1805が、ADC 465から酸素測定に関するデジタル化された情報を受信するように適合され、後の送信及びプロセッサ420による処理のため、デジタル化された情報を前処理するシグナル取得プロセッサ520を含む点で異なる。
【0130】
プローブユニット1805は、ディスプレイ115を含み得る。プローブユニットの幾つかの実施は、ディスプレイを含まない。プローブユニット1805のディスプレイは、取り外されたディスプレイ615と同様の又はそれとは異なる酸素測定情報を表示することができる。
【0131】
図19は、実施の際のオキシメータープローブ1901及びディスプレイ615を含む酸素測定システム1900のブロック線図を示す。オキシメータープローブ1901は、プローブユニット1905及び腹腔鏡エレメント1908を含む。オキシメータープローブ1901は、オキシメータープローブ101、201、301に類似するフォームファクタ、又は他のフォームファクタを有し得る。
【0132】
酸素測定システム1900の操作は、上に記載される酸素測定システム1700の操作に類似する。しかしながら、オキシメーターシステム1900は、プローブユニット1905が分離可能なプローブユニット部分1905a及び1905bで形成される点でオキシメーターシステム1700とは異なる。プローブユニット部分1905aは、ライトエンジン440、光検出器455、及びTIA 460を収容し、プローブユニット部分1905bは、ADC 465、プロセッサ420、メモリ422、トランスミッター490、電源435及びバッテリー430を収容する。プローブユニットの部分は、示されていない追加の又は代替の電気コンポーネントを含んでもよい。ライトエンジン440は、腹腔鏡エレメントの底部よりも腹腔鏡エレメントの頂部に接近し、腹腔鏡エレメントの底部はセンサヘッドを収容する。実施では、ライトエンジンは、腹腔鏡エレメントのカプラー417エレメントに収容される。実施では、発光源は、センサヘッド1957にあり、発光源は腹腔鏡エレメントの頂部よりも腹腔鏡エレメントの底部に接近する。
【0133】
カプラーエレメント419及び417は、プローブユニット部分1905a及び1905bを機械的に接続することができ、プローブユニット部分において電気コンポーネントを電気的に接続することができる。具体的には、カプラーコンポーネントは、アナログ配線束461及び462を電気的に接続することができる。アナログ配線束の接続は、プローブユニット部分1905bの中のADCに、プローブユニット部分1905aの中のTIAを電気的に接続する。接続されたアナログ配線束も、プローブユニットの2つの部分中の他の電気コンポーネントを電気的に接続することができ、例えば、ライトエンジンにプロセッサを電気的に接続し、TIA、光検出器及びライトエンジンに電源及びアースを接続する。
【0134】
実施では、プローブユニット部分1905aは腹腔鏡エレメント1908に接続される。プローブユニット部分1905a及び腹腔鏡エレメント1908は、オキシメータープローブの使い捨てエレメントであってもよく、またプローブユニットは再使用可能であってもよい。
【0135】
腹腔鏡エレメントは、ライトエンジン及び光検出器にそれぞれ光学的に接続される、光ガイド450及び464を含む。ライトエンジン中のLEDから発せられた光は、光ガイド450へ送信され、その後、センサヘッドに光ガイド450を通して送信される。光は、検査される組織467中へのセンサヘッドから送信され得る。
【0136】
センサヘッドによって収集された光は、光検出器455に光ガイド464を通して送信される。光検出器は、TIAによって増幅され、TIAからADCに送信される検出器応答を生成する。ADCは、TIAから出力されたアナログ検出器応答をデジタル化し、収集された光に関するデジタル化された検出器応答をプロセッサに送信する。プロセッサは、絶対StO2、相対StO2、総ヘモグロビン、血液量又は他の情報等の検出器応答に基づく検査中の組織に対する各種情報を決定することができる。次いで、酸素測定情報は表示のためオキシメータープローブからディスプレイに送信される。酸素測定システム1900及びオキシメータープローブ1901によって行われた他の機能は、他のオキシメータープローブの実施に関して上に記載される。
【0137】
図20は、実施の際のオキシメータープローブ2001を示す。オキシメータープローブ2001は、プローブユニット2005及び腹腔鏡エレメント2008を含む。プローブユニットは、上に記載されるディスプレイ615等のディスプレイと通信するように適合される。オキシメータープローブ2001は、オキシメータープローブ2001に類似するが、プローブユニット2005が、ADC 465からの酸素測定に関してデジタル化された情報を得るように適合され、後の送信及びプロセッサ420による処理のためデジタル化された情報を前処理する、シグナル取得プロセッサ520を含む点で異なる。
【0138】
プローブユニット2005は、ディスプレイ115を含み得る。プローブユニットの幾つかの実施は、ディスプレイを含まない。プローブユニット2005のディスプレイは、取り外されたディスプレイ615と同様又はそれとは異なる酸素測定情報を表示することができる。
【0139】
図21は、実施の際のオキシメータープローブ2101及びディスプレイ2115を含む酸素測定システム2100のブロック線図を示す。オキシメータープローブ2101は、プローブユニット2105及び腹腔鏡エレメント2108を含む。オキシメータープローブ2101は、オキシメータープローブ101、201及び301に類似するフォームファクタを有し得る、又は他のフォームファクタを有し得る。オキシメータープローブは、オキシメータープローブ101、401、501、601、701、1301、1401、1501、1601、1701、1801及び1901、又は光学的及び電気的なコンポーネントの配置の他の組み合わせに対して、上に記載される1以上の光学的及び電気的なコンポーネントの組み合わせを有し得る。オキシメータープローブの腹腔鏡エレメントは、プローブユニットから分離可能であってもよく、又は分離不可能であってもよく、プローブユニット、腹腔鏡エレメント又はそれらの両方の再使用を促進する。オキシメータープローブは統合ディスプレイを有し得る、ディスプレイ2115等の別々のディスプレイを使用するように適合され得る、又は酸素測定情報を表示するために両方のディスプレイを使用し得る。ディスプレイ2115は、プローブユニット中の電源とは異なるバッテリー源であるバッテリー電源等の電源を含む。ディスプレイ2115中の電源は、ディスプレイ中の電子ユニットに電気的に接続され、レシーバー、統合ディスプレイ、その他プロセッサ、プレプロセッサ又はメモリ等の電子ユニットに動力を供給する。
【0140】
オキシメータープローブのプロセッサ420は、プレプロセッサ520とトランスミッター490の間で電気的に接続される。プレプロセッサは、検出器によって収集された光に応じて検出器によって生成されるアナログ検出器応答をデジタル化するADCからのデジタル化された検出器応答を受信するように適合される。プレプロセッサは、最終処理等の追加処理のためプロセッサに前処理されたデータを転送する前に、デジタルデータを前処理するように適合される。
【0141】
プレプロセッサは、絶対StO2、相対StO2、総ヘモグロビン、血液量又は他の情報の特定等の追加の処理に対するプロセッサに前処理されたデータを転送するように適合される。プロセッサは、その後、ディスプレイへ送信するためのトランスミッターに処理されたデータを転送する。プロセッサ、トランスミッター又は他の回路は、送信のため処理されたデータをパケット化するように適合され得る。次いで、処理されたデータの受信後、レシーバーは、トランスミッターからの1以上の単位の酸素測定情報を表示することができる。
【0142】
トランスミッター及びレシーバーはそれぞれ、有線通信(例えばケーブル通信)、無線通信又は有線及び無線の両方の通信に対して適合され得る。トランスミッター及びレシーバーは、ワシントン州カークランドのBluetooth SIG,Inc.のBluetooth(登録商標)プロトコル、オレゴン州ポートランドのLattice Semiconductor CorporationのWirelessHD(商標)プロトコル、Wi-Fi、イーサネット(登録商標)又は他のプロトコルの1つ等の1以上の様々な送信プロトコルに従って操作するように適合され得る。
【0143】
プローブユニット(例えば第1のプローブユニット)は、実施の際の第1のプローブユニットとは異なるプローブユニットである第2のプローブユニットで代替可能である。第1のプローブユニットは、第1のプローブユニットと、1つ又はこれらの両方のエレメントから物理的に切り離されたディスプレイとの間の有線接続等によって、ディスプレイから切り離すことができ、有線接続はスイッチ(例えばソフトウェアスイッチ又はハードウェアスイッチ)によって切られる。
【0144】
第1のプローブユニットは、第1のプローブユニットと、1つ又はこれらの両方のエレメントから物理的に切り離されたディスプレイとの間の無線接続等によって、ディスプレイから切り離すことができ、無線接続はスイッチ(例えばソフトウェアスイッチ又はハードウェアスイッチ)によって切られる。例えば、第1のプローブユニット及びディスプレイがブルートゥースプロトコルの使用に適合される場合、ブルートゥースリンクはプローブユニット、ディスプレイ、又はそれらの両方から分離され得る。
【0145】
第2のプローブユニットは、その後、有線通信又は無線通信を介してディスプレイに接続され得る。無線接続は、ブルートゥースプロトコル(Bluetooth、Bluetooth SMART、Bluetooth Low Energy、その他)、IEEE 802.11プロトコル、ANT、6LoWPAN、MyriaNed、EnOcean、Z-Wave、Wi-Fiの1つ、ZigBee等のIEEE 802.15.4プロトコル、その他の1つ等の本特許に記載される無線通信のいずれかであってもよい。その後、第2のプローブユニットは、本特許に記載される第1のプローブユニットと同じ又はそれと同様に操作し得る。
【0146】
第2のプローブユニットは、第1のプローブユニットと同じに又は同様に構成され、組織に対する測定情報を生成することができ、ディスプレイに測定情報を転送することができ、ディスプレイは、絶対StO2値、相対StO2値、総ヘモグロビン値、血液量値、酸素化ヘモグロビン(HbO2)のパーセント値、脱酸素化ヘモグロビン(Hb)のパーセント値、メラニン濃度値又は他の酸素測定値等の酸素測定情報に由来する様々な酸素測定値を(例えば1以上の空間分解分光法の手法によって)決定する。
【0147】
図22は、実施の際のオキシメータープローブ2201及びディスプレイ2215を含む酸素測定システム2200のブロック線図を示す。オキシメータープローブ2201は、プローブユニット2205及び腹腔鏡エレメント2108を含む。オキシメータープローブ2201は、オキシメータープローブ101、201、301に類似するフォームファクタを有し得る、又は他のフォームファクタを有し得る。オキシメータープローブは、オキシメータープローブ101、401、501、601、701、1301、1401、1501、1601、1701、1801及び1901、又は光学的及び電気的なコンポーネントの配置の他の組み合わせに対して、上に記載される1以上の光学的及び電気的なコンポーネントの組み合わせを有し得る。オキシメータープローブの腹腔鏡エレメントは、分離可能であってもよく、又はプローブユニットから分離不可能であってもよい。オキシメータープローブは、統合ディスプレイを有し得、別々のディスプレイ又はそれらの両方を使用するように適合され得る。
【0148】
酸素測定システム2200は、上に記載されるオキシメーターシステム2100に類似するが、トランスミッター490がプローブユニット2205中のプレプロセッサ520に電気的に接続され、プロセッサ420及びメモリ422はディスプレイ2115に収容される点で異なる。プレプロセッサ、プロセッサ及びメモリは、酸素測定情報の決定のため、上に記載される1以上の機能を行うように適合される。実施では、酸素測定情報は、組織のStO2に対する値を含まない。さらなる実施では、酸素測定情報は、絶対StO2、相対的StO2、総ヘモグロビン、血液量又は他の情報に対する値を含まない。
【0149】
プレプロセッサ、トランスミッター又は他の回路は、前処理されたデータ(例えばデジタル化データ)をパケット化するように適合される。その後、プレプロセッサは、ディスプレイに収容されるレシーバー616への送信のため、パケット化されたデータをトランスミッターに転送することができる。
【0150】
トランスミッター及びレシーバーは、それぞれ、有線通信、無線通信、又は有線及び無線の両方の通信に適合されてもよく、1以上の様々な送信プロトコルを介する通信に適合され得る。
【0151】
ディスプレイに収容されるプロセッサ420は、レシーバーから前処理されたデータ(例えばデジタル化データ)を受信して、絶対StO2、相対StO2、総ヘモグロビン、血液量又は他の情報の決定等のデータに対して追加の処理を行うように適合される。すなわち、ディスプレイは、表示のため酸素測定情報を決定する、オキシメーターシステムの酸素測定データの処理の少なくとも一部を行うように適合される。幾つかの実施では、ディスプレイのプロセッサは、検出器応答に対する最終操作をオキシメータープローブより速く処理することができる、比較的「強力な」プロセッサであってもよい。最終処理の後、ディスプレイは、組織に対する1以上の単位の酸素測定情報を表示することができる。
【0152】
実施では、メモリ422は、実行のためメモリからプロセッサへと転送される実行可能コードを保存する。実行可能コードは、絶対StO2、相対StO2、総ヘモグロビン、血液量、酸素化ヘモグロビン(HbO2)のパーセンテージ、脱酸素化ヘモグロビン(Hb)のパーセンテージ、メラニン濃度又は他の酸素測定情報の1以上を決定するため、空間分解分光法の工程を行うようにプロセッサによる実行に対して適合される。すなわち、ディスプレイは、少なくとも本特許に記載される酸素測定データの空間分解分光法の処理の一部を行うように適合される。例えば、メモリ422は、組織に対する吸収係数及び散乱係数を決定するための曲線に反射率データをフィッティングするためプロセッサによって使用される疑似反射率曲線を保存し、それによって絶対StO2、相対StO2、総ヘモグロビン、血液量、HbO2、Hb、メラニン濃度又は他の情報等のオキシメーター情報を決定することができる。
【0153】
実施では、ディスプレイは、腹腔鏡タワーユニットに含まれる、又は腹腔鏡タワーユニットを含む。腹腔鏡タワーユニット中のディスプレイによって又は腹腔鏡タワーユニットを含むことにより、医療関係者は、実施されている腹腔鏡の処置に関する視野及び情報を表示する他のモニターを見ながら、酸素測定情報を見るために腹腔鏡タワーユニット上にないディスプレイへと眼をそらす必要なく、ディスプレイ及びディスプレイ上に表示された表示酸素飽和度情報を見ることができる。実施では、ディスプレイは、実施されている腹腔鏡処置に関する視野及び情報を表示し、酸素飽和度情報を表示するように適合される。
【0154】
実施では、プローブユニットがディスプレイに有線接続される場合、プローブユニットの無線トランスミッターは、無線通信リンクによってディスプレイに酸素測定情報を送信しない。すなわち、プローブユニット及びディスプレイが、酸素測定情報の通信のために有線接続される場合、無線トランスミッターは無効となり得る。実施では、プローブユニットとディスプレイの間の直接の有線及び無線の通信の両方は、情報を交換するためこれらのエレメントによって使用される。
【0155】
実施では、オキシメータープローブとディスプレイの間の有線リンクは、直接有線接続である。すなわち、仲介する有線トランスミッター回路、有線レシーバー回路又は有線トランシーバー回路は、ディスプレイへの有線シグナルのその後の再送信のために、オキシメータープローブから送信された有線シグナルを受信しない。同様に、仲介するトランスミッター回路、レシーバー回路又はトランシーバー回路は、オキシメータープローブへの有線シグナルのその後の再送信のために、ディスプレイから送信された有線シグナルを受信しない。
【0156】
ディスプレイは、プローブユニットにエミッター情報を送信する。プローブユニットは、光を発するエミッターを制御するためにエミッター情報を使用する。プローブユニットは、エミッターによる使用のためデジタル形態のエミッター情報をアナログ方式に変換する、デジタル-アナログ変換器(DAC)を含む。DACは、トランシーバー490とライトエンジン440の間に配置される。エミッター情報は、ディスプレイでメモリに保存され、プローブユニットへのエミッター情報の送信はプロセッサによって制御される。
【0157】
図23は、実施の際のオキシメータープローブ2301及びディスプレイ2315を含む酸素測定システム2300のブロック線図を示す。オキシメータープローブ2301は、プローブユニット2305及び腹腔鏡エレメント2308を含む。オキシメータープローブ2301は、オキシメータープローブ101、201、301に類似するフォームファクタを有し得る、又は他のフォームファクタを有し得る。オキシメータープローブは、オキシメータープローブ101、401、501、601、701、1301、1401、1501、1601、1701、1801及び1901、又は光学的及び電気的なコンポーネントの配置の他の組み合わせに対して、上に記載される1以上の光学的及び電気的なコンポーネントの組み合わせを有し得る。オキシメータープローブの腹腔鏡エレメントは、分離可能であってもよく、又はプローブユニットから分離不可能であってもよい。オキシメータープローブは、統合ディスプレイを有し得る、別々のディスプレイを使用するように適合され得る、又はその両方であってもよい。
【0158】
酸素測定システム2300は、上に記載されるオキシメーターシステム2100及び2200に類似するが、トランスミッター490がプローブユニット2305中のADC 465に電気的に接続され、プレプロセッサ520、プロセッサ420及びメモリ422がディスプレイ2315に収容される点で異なる。
【0159】
ADCは光検出器によって生成され、TIAによって増幅されたアナログ検出器応答をデジタル化するように適合される。次いで、ADCは、ディスプレイに位置するレシーバーへの送信のため、トランスミッターに対してデジタル化された検出器応答を転送する。ADCによって提供されるデジタル化された検出器応答は、デジタル化以外の処理をほとんど又は全く経ない、実質上、生のデータである。デジタル化された検出器応答は、パケット化されていないストリーム又はパケット化ストリームとしてトランスミッターから送信され得る。ADC、トランスミッター又は他の回路図は、送信のためデジタル化された検出器応答をパケット化することができる。
【0160】
実施では、ADCによってデジタル化される酸素測定情報は、組織のStO2に対する値を含んでいない。さらなる実施では、酸素測定情報は、絶対StO2、相対的StO2、総ヘモグロビン、血液量又は他の情報に対する値を含まない。
【0161】
ディスプレイに収容されるレシーバーは、トランスミッターによって送信されたデータを受信するように適合される。プレプロセッサは、レシーバーに電気的に接続され、レシーバーからのデジタル化された検出器応答を受信するように適合される。その後、プレプロセッサ、プロセッサ及びメモリは、絶対StO2、相対StO2、総ヘモグロビン、血液量又は他の情報の決定等の、酸素測定情報を生成するためのデジタル化された検出器応答を前処理する等、上に記載される機能を行うように適合される。ディスプレイは、これらの1以上の単位の情報について、1以上の単位の情報又は指標(例えば棒グラフ)を表示することができる。
【0162】
トランスミッター及びレシーバーは、それぞれ有線通信、無線通信又は有線及び無線の両方の通信に適合されてもよく、1以上の通信プロトコルに従って操作し得る。
【0163】
図24は、実施の際のプローブユニット2405及び腹腔鏡エレメント2408を含むオキシメータープローブ2400のブロック線図を示す。オキシメータープローブ2401は、オキシメータープローブ101、201、301に類似するフォームファクタを有し得る、又は他のフォームファクタを有し得る。オキシメータープローブは、オキシメータープローブ101、401、501、601、701、1301、1401、1501、1601、1701、1801、1901、2101、2201及び2301について上に記載される1以上の光学コンポーネント及び電気コンポーネントの組み合わせ、又は光学的及び電気的なコンポーネントの配置の他の組み合わせを有し得る。オキシメータープローブの腹腔鏡エレメントは、分離可能であってもよく、又はプローブユニットから分離不可能であってもよい。オキシメータープローブは、統合ディスプレイを有し得る、又は酸素測定情報の表示のために別々のディスプレイを使用するように適合され得る。
【0164】
オキシメータープローブは、押しボタン、スライドボタン、又はプローブユニット若しくは腹腔鏡エレメントのハウジングの外面からアクセス可能な他のデバイス等のユーザ入力デバイス2406を含む。ユーザ入力デバイスは、センサヘッド2457に機械的に接続され、組織結合を保証するため、ユーザ入力デバイスを始動する場合に、腹腔鏡チューブ中のセンサヘッドを動かすように適合される。ユーザ入力デバイスは、入力デバイスから伸びるカプラー2407によって再使用可能なハウジングを通ってセンサヘッドに、及び腹腔鏡エレメントを通ってセンサヘッドに接続され得る。カプラーは、腹腔鏡エレメントが可撓性の腹腔鏡エレメント(例えば軟式の腹腔鏡エレメント)である場合に屈曲するように適合され得る。
【0165】
実施では、ユーザ入力デバイスは、ユーザによって始動される場合、腹腔鏡中の第1の引き込み位置から腹腔鏡チューブ中の第2の位置にセンサヘッドを移動させるため、腹腔鏡チューブにおいてカプラーを移動させるように適合される。第2の位置では、センサヘッドは組織と接触し得て、組織へと光を発し、酸素測定のため組織から光を収集するように、オキシメータープローブによって使用され得る。
【0166】
オキシメータープローブは、第2の位置から第1の位置へセンサヘッドを引き込む、引き込みデバイス2409(ばね等)を含み得る。引き込みデバイスは、ユーザによってボタンが解放される場合等、入力デバイスがそれ以上始動されない場合に第1の位置へセンサヘッドを引き込むことができる。引き込みデバイスは、入力デバイス、カプラー、センサヘッド又はこれらのエレメントの任意の組み合わせに接続され得る。
【0167】
ユーザ入力デバイスは、ユーザ入力デバイスを始動した後、第2の位置で解放可能にセンサヘッドをロックするように適合され得る。ユーザ入力デバイスは、第2の位置でセンサヘッドをロックするように適合される、様々なロックデバイスを含み得る。ロックデバイスは、ユーザにボタンから圧力を解放させ、腸切除又は他の長期の一時的な処置の間等、オキシメータープローブを長時間使用する間の手の疲労を減少させる。
【0168】
実施では、オキシメータープローブは、組織に対するセンサヘッドの接触圧力を検出する圧力センサーを含む。圧力センサーは、圧力センサーが組織に対してセンサヘッドの圧力を検出することができるように、センサヘッドのプローブ前面に配置され得る。圧力センサーは、プロセッサ、プレプロセッサ又はそれらの両方に電気的に接続され得て、検出された圧力に対する情報はプロセッサによってディスプレイ上に表示され得る。
【0169】
図25は、実施における腹腔鏡エレメント2508の図を示す。腹腔鏡エレメントは、記載されたプローブユニットの1つに解放可能に接続する又は解放不可能に接続するように適合される。
【0170】
腹腔鏡エレメントは、腹腔鏡エレメントの第1の末端2508aに位置するセンサヘッド2557を含む。腹腔鏡エレメントは、把持器2506及びカメラ2507を含む。腹腔鏡エレメントは、開創器(図示せず)等の他の外科デバイスを含み得る。把持器及びカメラを制御するように適合される調節エレメントは、第1の末端2508aに関して遠位に配置される腹腔鏡エレメントの第2の末端2508bに接続され得る。調節エレメントの部分は、腹腔鏡エレメントを通って外科的エレメントまで伸びる。
【0171】
把持器及びカメラは、それぞれ腹腔鏡エレメントに接続されるコントロールアーム2509a及び2509bの末端に接続され得る。コントロールアームは、関節で繋がれてもよく、そうでない場合は、操作の位置へと把持器及びカメラを動かすように適合され得る。
【0172】
例えば、コントロールアーム2509aは、把持器が組織をつかむことができるように、把持器を組織(例えば腸組織)467と接触させるように動かすため適合され得る。把持器が組織をつかんだ場合、組織が移動してセンサヘッドと接触するように、コントロールアームは把持器を動かすことができる。それによって、センサヘッドは、組織の酸素測定を行なうことができる。
【0173】
同様に、センサヘッドの側面等からセンサヘッドを見るためカメラを配置し得るよう、関節でつなぐようにコントロールアーム2509bが構成され得る。それによって、センサヘッドが動いて組織と接触すると、カメラはセンサヘッドを見ることができる。カメラによって生成された画像情報は、表示のためトランスミッター490によって、タワー搭載ディスプレイ415に送信され得る。カメラ情報を見るオキシメーターシステムのユーザは、センサヘッドと組織の間の接触が酸素測定を行うのに適切かどうか判断することができる。
【0174】
コントロールアーム2509aの2以上の関節部分は、腹腔鏡エレメントに形成される用具保管チャネル2570での保管のため互いの上に「折り重なる」ように適合され得る。また、コントロールアーム2509bは、用具保管チャネル2570に関して反対に腹腔鏡上に配置され得る、用具保管チャネル(図示せず)へ折り重なるように適合され得る。また、関節アームは、アームが折り重ねられる又は折り重ねられない配置にある場合、保管のため腹腔鏡エレメントへと引き込まれるように適合され得る。
【0175】
図26は、実施の際の腹腔鏡エレメント2608の画像を示す。腹腔鏡エレメントは、記載されたプローブユニットの1つに解放可能に接続する又は解放不可能に接続するように適合される。
【0176】
腹腔鏡エレメントは、腹腔鏡エレメントの第1の末端2608aに位置するセンサヘッド2557を含む。腹腔鏡エレメントは、開創器2611及びカメラ2507を含む。腹腔鏡エレメントは、把持器等(図示せず)の他の外科的デバイスを含み得る。開創器及びカメラを制御するように適合される調節エレメントは、腹腔鏡エレメントの第2の末端2608bに接続され得る。調節エレメントの部分は、腹腔鏡エレメントを通って外科的エレメントまで伸びる。
【0177】
開創器及びカメラは、それぞれ腹腔鏡エレメントに接続されるコントロールアーム2509a及び2509bの末端に接続され得る。操作のため開創器及びカメラを位置に移動させるため、
図25に関して上に記載されるようにコントロールアームは関節で繋がれてもよい。
【0178】
例えば、コントロールアーム2509aは、開創器が組織を「引っ掛ける」ことができるように、開創器を動かして組織(例えば腸組織)467と接触させるように適合され得る。開創器が組織を引っ掛けた場合、組織を引き込むことができるように、コントロールアームは開創器を移動させることができる。実施では、開創器は組織を動かしてセンサヘッドと接触させることができる。それによって、センサヘッドは、組織の酸素測定を行うことができる。コントロールアーム2509bは、
図25に関して上に記載されるカメラを動かすように構成され得る。コントロールアームは、腹腔鏡エレメントに形成される用具保管チャネルの保管のため互いの上に「折り重なる」ように適合され得る。
【0179】
図27は腹腔鏡エレメント2708を示し、腹腔鏡エレメントの端部は、関節ジョイント2711に関節動作するように適合される。端部は、上に記載されるように構成され得るセンサヘッド2757を有し得る。腹腔鏡エレメントは、記載されたプローブユニットのいずれかに解放可能に接続される、又は解放不可能に接続されるように適合され得る。調節エレメントは、腹腔鏡エレメントに接続され得て、関節ジョイントの関節動作を制御するエレメントに配置され得る。
【0180】
図28は、実施における腹腔鏡エレメント2808のセンサヘッド2857の端面図を示す。腹腔鏡エレメントは、エレメントのチューブ部分に位置するカメラ2807を含む。腹腔鏡エレメントは、腹腔鏡エレメントを通って伸びる1以上のソース光ファイバー2855a及び1以上のソース-検出器光ファイバー2855bを含む。
【0181】
ソース光ファイバーはそれぞれ、2つの異なる発光源から光を送信することができる。具体的には、ソース光ファイバーはそれぞれ、白色光等の発光源に光学的に接続される。白色光源はLEDであってもよい。ソース光ファイバーはそれぞれ、カメラで見る組織を照らすためLEDから組織に白色光を送信することができる。また、ソース光ファイバーはそれぞれ、組織の酸素測定に対する発光源として作用するようにライトエンジン440に光学的に接続される。
【0182】
ソース-検出器光ファイバーはそれぞれ、発光源として、また光の収集のための検出器構造として作用するように適合される。具体的には、ソース-検出器光ファイバーはそれぞれ、白色光源に光学的に接続される。白色光源は、白色光LED又は他の発光源であってもよい。ソース-検出器光ファイバーは、カメラで見る組織を照らすために組織に白色光を送信することができる。
【0183】
また、ソース-検出器光ファイバーはそれぞれ、光検出器455の1つに光学的に接続される。すなわち、ソース-検出器光ファイバーはそれぞれ、組織から反射された光を収集する検出器構造として作用するように適合され、ソース光ファイバーはライトエンジンから組織へと光を送信する。すなわち、ソース-検出器光ファイバーは、オキシメーター測定に対する集光器として作用する。
【0184】
図28は、センサヘッドが2つのソース光ファイバー及び8つのソース-検出器光ファイバーを含むことを示すのに対し、センサヘッドはより多く又はより少ないソース光ファイバー、またより多く又はより少ないソース-検出器光ファイバーを含み得る。例えば、センサヘッドは1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10以上のソース光ファイバー及び1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10以上のソース-検出器光ファイバーを含み得る。センサヘッドは、任意の組み合わせで、ソース光ファイバー及びソース-検出器光ファイバーのこれらの数のいずれか1つを含み得る。例えば、センサヘッドは、1つのソース光ファイバー及び2つのソース-検出器光ファイバー、2つのソース光ファイバー及び1つのソース-検出器光ファイバー、2つのソース光ファイバー及び2つのソース-検出器光ファイバー、3つのソース光ファイバー及び1つのソース-検出器光ファイバー、3つのソース光ファイバー及び2つのソース-検出器光ファイバー、2つのソース光ファイバー及び3つのソース-検出器光ファイバー、又は他の組み合わせのソース光ファイバー及びソース-検出器光ファイバーを含み得る。ソース光ファイバー及びソース-検出器光ファイバーのこれらの組み合わせは、表で示され、上に記載されるソース及び検出器の間隔を有し得る。
【0185】
白色光源及びライトエンジンに光学的に接続されるソース光ファイバー2855aはそれぞれ、ファイバーの末端を介して、ファイバーに2つのソースからの光を配向する光ファイバーカプラーを介して、ファイバーに光学的に接続されるビームスプリッターを介して、又は他の光学的デバイスによってこれらのソースから光を受け取ることができる。
【0186】
白色光源及び光検出器の1つに光学的に接続されるソース-検出器光ファイバー2855bはそれぞれ、ファイバーの末端を介して、ファイバーに光学的に接続されるビームスプリッターを介して、又は他の光学デバイスによって白色光源から光を受けることができる。ソース光ファイバーによってライトエンジンから組織中へ送信され、ソース-検出器光ファイバーによって収集される光は、ソース-検出器光ファイバーから、ファイバー及び光検出器に光学的に接続されたビームスプリッターを介して、又は他の光学デバイスを介して、それを通って白色光源からの白色光が収集されるファイバーの末端から光検出器に配向され得る。
【0187】
図29は、実施の際のオキシメータープローブ2901として示す。オキシメータープローブは、プローブユニット2905及び腹腔鏡エレメント2908を含む。オキシメータープローブは、オキシメータープローブ101、401、501、601、701、1301、1401、1501、1601、1701、1801、1901、2101、2201、2301及び2401について上に記載される1以上の光学的及び電気的なコンポーネントの組み合わせ、又は光学的及び電気的なコンポーネントの配置の他の組み合わせを有し得る。オキシメータープローブの腹腔鏡エレメントは、プローブユニットから分離可能であってもよく、又は分離不可能であってもよい。オキシメータープローブは、統合ディスプレイを有し得る、又は酸素測定情報の表示のために別々のディスプレイを使用するように適合され得る。
【0188】
腹腔鏡エレメントは、エレメントに収容されたミニディスプレイ2915を含み、ミニディスプレイはエレメントの外部から目に見える。ミニディスプレイは、プローブユニットに収容される、又はディスプレイ615(図示せず)に収容される、プロセッサ420(図示せず)に電気的に接続される。プロセッサは、オキシメータープローブによって生成された1以上の単位の酸素測定情報を表示するミニディスプレイを制御するように適合される。
【0189】
ミニディスプレイは、腹腔鏡エレメントが、使用のため套管針等を通して患者の腹部へと挿入される場合、ミニディスプレイが目に見えるように、腹腔鏡エレメントの先端からの様々な長さに配置され得る。
【0190】
この位置のミニディスプレイは、別々の腹腔鏡用具上の腹腔鏡カメラの視野にミニディスプレイがあることを可能とする。カメラによって生成される画像情報(例えばビデオ)は、腹腔鏡タワーディスプレイ上に表示され得る。腹腔鏡タワーディスプレイは、外科的処置が行われている主な視野を示し得る。それによって、ミニディスプレイ上に表示されるオキシメーター情報は、腹腔鏡タワーディスプレイ上に表示され得て、その時に測定されている組織の部分に隣接し得る。腹腔鏡タワーディスプレイ上の酸素測定情報のディスプレイは、医療専門家が手術中に腹腔鏡タワーディスプレイから目を離さないようにし、酸素測定情報を見るため、オキシメータープローブに目をそらさなくてもよいようにする。ミニディスプレイは、腹腔鏡エレメントの先端から5センチメートル、6センチメートル、7センチメートル、8センチメートル、9センチメートル、10センチメートル、11センチメートル、12センチメートル、13センチメートル、14センチメートル、15センチメートル、又は16センチメートル以上等の様々な距離に配置され得る。
【0191】
カメラによって生成される手術の画像情報(例えばビデオ)は、メモリに保存され得る。カメラの視野のミニディスプレイで、オキシメーター情報は、画像情報によってメモリに保存される。記録画像情報は、オキシメーター情報が外科的処置の所与の瞬間について検索されることを可能とする。
【0192】
図30は、実施における状態チャート3001の例を示す。チャートは、患者に行なわれる手術中に生じる多くの処置に関する情報を含み、患者データに関する情報を含む。チャートは、タワーディスプレイ415、オキシメータープローブ上のディスプレイ115又は他のディスプレイ上に提示され得る。状態チャートの例は、具体的には患者からの腹腔鏡下胆嚢摘除に関するものである。チャートは、例示的であり、大腸切除、盲腸炎手術又は他の手術等の他の腹腔鏡手術について異なったものとなることが理解される。また、チャートは、脊椎穿刺等の手術ではない医療処置について、違ったものとなり得る。
【0193】
チャートは、多くの処置のグラフ(例えば棒グラフ)3005を含み、1つの患者データグラフ3010を含む。チャートは、1以上の追加の患者データグラフを含んでもよい。グラフは、チャートの左から右に亘って実質的に水平に伸びる。チャートでは、時間は左から右に向かって前進する。この例のチャートについては、水平軸は秒に分割される。他の状態チャートは、分に分割される水平軸があってもよい。
【0194】
処置グラフ3005はそれぞれ、手術中に生じる1つの処置と関連し、その事象が処置において生じる時を示す。処置の間に生じる事象は、グラフに沿って2進法の段階として表わされる。例えば、把持器の使用に関するグラフは、把持器は、処置へ400秒で組織に付けられ(グラフ中の第1のステップアップ)、処置へ1400秒で摘除され(グラフ中の第1のステップダウン)、処置へ1500秒で組織に再び付けられ(グラフ中の第2のステップアップ)、次いで、処置へ1600秒の最終時間に摘除された(グラフ中、第2のステップダウン)ことを示す。套管針の挿入及び摘除等に関する他のグラフは、手術中の処置の間に生じる事象を示すため、同様のステップアップ(例えば套管針の挿入)及びステップダウン(例えば套管針の摘除)を含む。
【0195】
患者データグラフ3010は、外科的な経過として測定されている患者の組織に対する酸素飽和度(StO2)を示す。酸素飽和度は、外科的処置が行なわれている患者の腹部の組織に対する、又は皮膚若しくは皮弁等の他の組織に対するものであってもよい。酸素飽和度に対する情報は、手術中に使用され得る記載されるオキシメータープローブの1つからディスプレイに提供され得る。酸素飽和度に対するグラフは、絶対酸素飽和度又は相対酸素飽和度を表すことができる。グラフは、相対酸素飽和度量の変化又は絶対酸素飽和度の情報を示す、1以上の指標(例えばパーセンテージ指標、数値又は他の指標)で表示され得る。
【0196】
状態チャートは、追加の患者データグラフを含み得る、又はグラフ3010は代替の患者情報を含み得る。追加の又は代替の患者データグラフは、総ヘモグロビン、血液量、酸素化ヘモグロビンのパーセンテージ、脱酸素化ヘモグロビンのパーセンテージ、メラニン濃度又は他の情報に関する情報を含み得る。
【0197】
実施では、状態チャートに示される1以上のグラフからの情報は、メモリに保存される。情報は、オキシメータープローブのメモリ、タワーディスプレイ、又はオキシメータープローブ、ディスプレイ若しくは仲介するデバイスから情報が送信されるサーバー等の他のデバイスに保存され得る。実施では、保存された情報は、患者に関する電子カルテに保存される。電子カルテは、患者に関する、病歴等の追加情報を含み得る。電子カルテは、データベースに保存することができ、データベースは多くの患者に対する電子カルテを含む。
【0198】
オキシメータープローブのメモリ又はディスプレイに保存される状態チャートからの情報は、外科的処置の間又はその後に有線又は無線の通信を介して、回収され得る。その後、情報は患者に関する電子カルテに保存され得る。
【0199】
実施では、オキシメータープローブは、医療処置中にセンサヘッドの動きを追跡するように適合される。例えば、オキシメータープローブは、医療処置が生じている間、患者腹部の中のセンサヘッドの三次元の位置及び動きを追跡するように適合される。オキシメータープローブは、センサヘッドが移動されるに伴って、センサヘッドの絶対位置又は相対位置を追跡するための1以上の電子デバイスを含み得る。オキシメータープローブは、ジャイロスコープデバイス、高周波位置検出デバイス(例えば、遠隔電波源から情報を受信するGPSレシーバーに類似する)又は位置情報を収集する他のデバイスを含み得る。
【0200】
三次元位置情報は、状態チャート3001のグラフに示され得て、上に記載されるメモリに保存され得る。三次元位置情報は、患者に関するメモリ中の電子カルテに保存することができる。
【0201】
本発明のこの明細書は、実例及び説明の目的で提示された。網羅的とすること、又は記載される正確な形態に本発明を限定することを意味するものではなく、多くの修飾及び変更が上記教示に照らして可能である。様々な実施の要素は、組み合わせ、置換又はそれらの両方の多くの方法で他の実施と共に使用され得る。上記実施は、本発明の原理及びその実用化の適用について最も詳しく説明するために選択され、記載された。本明細書は、当業者が、様々な実施において、また特定の使用に適するように様々な修飾を伴って本発明を最も良好に利用し、実施することを可能とする。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって定義される。