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  • 特許-ニコチン含有シートの作製方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】ニコチン含有シートの作製方法
(51)【国際特許分類】
   A24B 3/14 20060101AFI20220927BHJP
   A24B 15/12 20060101ALI20220927BHJP
   A24B 15/14 20060101ALI20220927BHJP
【FI】
A24B3/14
A24B15/12
A24B15/14
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019530128
(86)(22)【出願日】2017-12-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-30
(86)【国際出願番号】 EP2017084095
(87)【国際公開番号】W WO2018122097
(87)【国際公開日】2018-07-05
【審査請求日】2020-12-11
(31)【優先権主張番号】16207611.1
(32)【優先日】2016-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】デフォレル コリーヌ
(72)【発明者】
【氏名】ウォーラー ジュディス
(72)【発明者】
【氏名】ズベール ジェラール
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】特開昭51-148099(JP,A)
【文献】米国特許第03385303(US,A)
【文献】特公昭55-002275(JP,B2)
【文献】特表2016-536008(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24B 3/14
A24B 15/12
A24B 15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニコチン含有シートを作製する方法であって、
乾燥質量基準で約5重量%未満のセルロース含有量を有するニコチン塩の供給源と、別個の、乾燥質量基準で約5重量%未満のニコチン塩含有量を有する繊維質材料の供給源とを組み合わせて、総ニコチン塩含有量が乾燥質量基準で少なくとも約1重量%である混合物であって、該混合物は実質的にたばこ材料を含まない混合物を形成する工程と、
前記混合物を乾燥してシートを形成する工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記ニコチン塩の供給源が、酢酸、安息香酸、没食子酸、乳酸、ラウリン酸、レブリン酸、パルミチン酸、ピルビン酸、ソルビン酸、およびステアリン酸から成る群から選択される一塩基カルボン酸の一種以上のニコチン塩を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記混合物における繊維質材料とニコチン塩との乾燥質量基準での重量比が約15:1~約1:3である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ニコチン塩の供給源が一種以上の一塩基ニコチン塩を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記組み合わせる工程が、セルロース粉末と前記ニコチン塩の供給源および前記繊維質材料の供給源とを組み合わせて前記混合物を形成することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記セルロース粉末が、約60ミクロン未満の平均粒子サイズを有する、請求項5に記載のシート。
【請求項7】
前記組み合わせる工程が、糖と前記ニコチン塩の供給源および前記繊維質材料の供給源とを組み合わせて前記混合物を形成する、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記糖が、マンニトール、ソルビトール、またはそれらの組み合わせを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記組み合わせる工程が、結合剤を前記ニコチン塩の供給源および前記繊維質材料の供給源と組み合わせて前記混合物を形成することを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記結合剤が、グアーガム、キサンタンガムおよびアラビアゴムから成る群から選択される一つ以上の天然ガム結合剤を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記組み合わせる工程が、エアロゾル形成体と前記ニコチン塩の供給源および前記繊維質材料の供給源とを組み合わせて前記混合物を形成することを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記乾燥する工程が、少なくとも2分間、前記混合物を約100°C~約170°Cの間の温度で乾燥することを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記乾燥する工程の前に前記混合物を支持表面上に流し込む工程、をさらに含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記シートをその長軸方向軸に対して横方向に集合させる工程と、
前記シートの集合体をラッパーで囲んでロッドを形成する工程と、
前記ロッドを複数の個別のエアロゾル発生ロッドに切断する工程と、をさらに含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記集合させる工程の前に、前記シートを捲縮する工程、をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニコチンを含むシートを作製する方法に関連する。本発明はまた、ニコチンを含むシートの集合体を含むエアロゾル発生ロッドを作製する方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーによって吸入されるニコチン含有エアロゾルを形成するためにニコチンを含む液剤を気化させる電子たばこ(いわゆる「電子たばこ」)およびその他の電気的に作動する喫煙装置は、当業界で公知である。例えば、WO2009/132793A1号は、シェルおよび交換可能なマウスピースを含む電気加熱式の喫煙システムであって、シェルが電源および電気回路を含む電熱喫煙装置を開示する。マウスピースは液体貯蔵部分、その中の液体との接触のための液体貯蔵部に延びる第一の端を有する毛細管芯、および毛細管芯の第二の端を加熱するための発熱体を含む。使用時に、液体は芯内での毛細管作用によって、液体貯蔵部から発熱体に向かって移動される。液体は芯の第二の端で発熱体によって気化される。
【0003】
電子たばこで使用される液剤の取り扱いは、ユーザーにとって煩わしいかまたは好ましくないことがある。従来的な紙巻たばこに類似したニコチン送達を提供し、ユーザーによる液剤の取り扱いを必要としないエアロゾル発生物品を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本発明によると、乾燥質量基準で約5重量%未満のセルロース含有量を有するニコチン塩の供給源と、別個の、乾燥質量基準で約5重量%未満のニコチン塩含有量を有する繊維質材料の供給源とを組み合わせて混合物を形成する工程と、混合物を乾燥してシートを形成する工程と、を含む、ニコチン含有シートを作製する方法が提供されている。
【0005】
また、本発明によると、乾燥質量基準で約5重量%未満のセルロース含有量を有するニコチンの供給源と、別個の、乾燥質量基準で約5重量%未満のニコチン塩含有量を有する繊維質材料の供給源とを組み合わせて混合物を形成する工程と、混合物を乾燥してシートを形成する工程と、シートをその長軸方向軸に対して横方向に集合させる工程と、シートの集合体をラッパーで囲んでロッドを形成する工程と、ロッドを複数の個別のエアロゾル発生ロッドに切断する工程と、を含む、エアロゾル発生ロッドを作製する方法が提供されている。
【0006】
本発明に関連して本明細書で使用される「シート」という用語は、その厚さよりも実質的に大きい幅および長さを有する薄層状の要素を意味する。
【0007】
本発明に関連して本明細書で使用される「ロッド」という用語は、実質的に円形、長円形または楕円形の断面の一般的に円柱状の要素を記述するために使用される。
【0008】
本発明に関連して本明細書で使用される「集合」という用語は、シートが、巻き込まれ、折り畳まれ、または他の方法でロッドの円筒軸方向に対して実質的に横断する方向に圧縮または収縮されていることを意味する。
【0009】
本発明による方法によって作製されたシートは、流動性のある液体を含まない。その結果、本発明による方法によって作製されたエアロゾル発生ロッドを含むエアロゾル発生物品のユーザーは、有利なことに、液剤を取り扱う必要がない。
【0010】
電子たばこは一般に、遊離ニコチン塩基を含む液剤を使用する。ニコチン塩は、遊離ニコチン塩基よりも安定しうる。結果として、本発明による方法によって作製されたシートおよび本発明による方法によって作製されたエアロゾル発生ロッドは、有利なことに、電子たばこで一般的に使用される液剤よりも長い貯蔵寿命を有しうる。
【0011】
本発明によって作製されたエアロゾル発生ロッドは、約300°C未満の温度にまで加熱された時にニコチン含有エアロゾルを生成しうる。例えば、本発明によって作製されたエアロゾル発生ロッドは、約250°C未満、または約220°C未満にまで加熱された時にニコチン含有エアロゾルを生成しうる。本発明によって作製されたエアロゾル発生ロッドは、低くとも約120°C~約140°Cの間にまで加熱された時にエアロゾルを生成しうる。その結果、有利なことに、本発明によって作製されたエアロゾル発生ロッドから高いレベルのニコチンを有するエアロゾルを生成するために、高い電池電力を備えた大規模な装置を使用する必要がなくなりうる。
【0012】
ニコチン塩の供給源のセルロース含有量は、乾燥質量基準で約4重量%未満、乾燥質量基準で約3重量%未満、乾燥質量基準で約2重量%未満、または乾燥質量基準で約1重量%未満でありうる。
【0013】
ニコチン塩の供給源は、実質的にセルロース系材料を含まない場合がある。
【0014】
ニコチン塩の供給源のニコチン塩含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約96重量%、乾燥質量基準で少なくとも約97重量%、乾燥質量基準で少なくとも約98重量%、または乾燥質量基準で少なくとも約99重量%でありうる。ニコチン塩の供給源のニコチン塩含有量は、乾燥質量基準で約100重量%でありうる。
【0015】
有利なことに、ニコチン塩の供給源におけるニコチン塩とセルロースとの乾燥質量基準での重量比は、少なくとも25:1、少なくとも40:1、少なくとも50:1、または少なくとも100:1である。
【0016】
ニコチン塩の供給源は、一種以上のニコチン塩を含みうる。
【0017】
例えば、ニコチン塩の供給源は、酢酸、安息香酸、炭酸、クエン酸、没食子酸、塩酸、乳酸、ラウリン酸、レブリン酸、リンゴ酸、マロン酸、シュウ酸、オキサロ酢酸、パルミチン酸、ピルビン酸、リン酸、サリチル酸、ソルビン酸、ステアリン酸、硫酸および酒石酸から成る群から選択される酸の一種以上の塩を含んでもよい。
【0018】
有利なことに、ニコチン塩の供給源はカルボン酸の一種以上のニコチン塩を含みうる。
【0019】
有利なことに、ニコチン塩の供給源は、一種以上の一塩基ニコチン塩を含みうる。
【0020】
本明細書で使用される場合、「一塩基ニコチン塩」という用語は、一塩基酸のニコチン塩を記述するために使用される。
【0021】
有利なことに、ニコチン塩の供給源は一塩基カルボン酸の一種以上のニコチン塩を含みうる。
【0022】
有利なことに、ニコチン塩の供給源は、酢酸、安息香酸、没食子酸、乳酸、ラウリン酸、レブリン酸、パルミチン酸、ピルビン酸、ソルビン酸、およびステアリン酸から成る群から選択される一塩基カルボン酸の一種以上のニコチン塩を含みうる。
【0023】
ニコチン塩の供給源は、一種以上の多塩基ニコチン塩を含みうる。
【0024】
本明細書で使用される場合、「多塩基ニコチン塩」という用語は、多塩基酸のニコチン塩を記述するために使用される。
【0025】
例えば、ニコチン塩の供給源は、リンゴ酸、シュウ酸および酒石酸などの二塩基カルボン酸の一種以上のニコチン塩を含みうる。
【0026】
例えば、ニコチン塩の供給源は、クエン酸などの三塩基カルボン酸のニコチン塩をさらに一種含みうる。
【0027】
有利なことに、ニコチン塩の供給源におけるニコチン塩の少なくとも約20重量%は一塩基である。
【0028】
例えば、ニコチン塩の供給源におけるニコチン塩の少なくとも30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、または少なくとも約90重量%は一塩基でありうる。
【0029】
有利なことに、ニコチン塩の供給源は、五つ以下のニコチン塩を含みうる。
【0030】
ニコチン塩の供給源は、四つ以下のニコチン塩、三つ以下のニコチン塩、または二つ以下のニコチン塩を含みうる。
【0031】
有利なことに、ニコチン塩の供給源における主要ニコチン塩と総ニコチン塩との乾燥質量基準での重量比は、少なくとも約2:3でありうる。
【0032】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「主要ニコチン塩」という用語は、ニコチン塩の供給源における、乾燥質量基準で最大量のニコチン塩を記述するために使用される。
【0033】
ニコチン塩の供給源における主要ニコチン塩と総ニコチン塩の乾燥質量基準での重量比は、有利なことに、少なくとも約3:4、少なくとも約4:5、または少なくとも約5:6でありうる。
【0034】
有利なことに、ニコチン塩の供給源は、単一のニコチン塩を含みうる。
【0035】
ニコチン塩の供給源は、単一の一塩基ニコチン塩を含みうることがより有利である。
【0036】
ニコチン塩の供給源は、一塩基カルボン酸の単一のニコチン塩を含みうることが最も有利である。
【0037】
有利なことに、ニコチン塩の供給源は約150°C~約350°Cの大気沸点を有する酸の一種以上のニコチン塩を含みうる。
【0038】
ニコチン塩の供給源は、有利なことに、約230°C~約270°Cの大気沸点を有する酸の一種以上のニコチン塩を含みうる。
【0039】
組み合わせる工程は、ニコチン塩の供給源および繊維質材料の供給源と一つ以上の追加的な構成要素とを組み合わせて混合物を形成することを含みうる。
【0040】
有利なことに、混合物におけるニコチン塩の少なくとも約20重量%は一塩基である。
【0041】
例えば、混合物におけるニコチン塩の少なくとも30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、または少なくとも約90重量%は一塩基でありうる。
【0042】
当然のことながら、本発明による方法によって作製されたシートは、本発明による方法の組み合わせる工程で形成される混合物と乾燥質量基準で同一の重量パーセントおよび乾燥質量基準で同一の重量比の構成要素を有しうる。
【0043】
有利なことに、混合物は五つ以下のニコチン塩を含みうる。
【0044】
混合物は、四つ以下のニコチン塩、三つ以下のニコチン塩、または二つ以下のニコチン塩を含みうる。
【0045】
有利なことに、混合物における主要ニコチン塩と総ニコチン塩との乾燥質量基準での重量比は、少なくとも約2:3でありうる。
【0046】
混合物に関連して本明細書で使用される場合、「主要ニコチン塩」という用語は、混合物における、乾燥質量基準で最大量のニコチン塩を記述するために使用される。
【0047】
有利には、混合物は単一のニコチン塩を含みうる。
【0048】
混合物における主要ニコチン塩と総ニコチン塩との乾燥質量基準での重量比は、少なくとも約3:4、少なくとも約4:5、または少なくとも約5:6であることが有利でありうる。
【0049】
混合物は、単一の一塩基ニコチン塩を含みうることがより有利である。
【0050】
混合物は、一塩基カルボン酸の単一のニコチン塩を含みうることが最も有利である単一のニコチン塩を包含することにより、有利なことに、シートを含むエアロゾル発生ロッドを特定の温度および経時で加熱することによって形成されるエアロゾルをより良好に制御することが可能となりうる。
【0051】
有利なことに、混合物の総ニコチン塩含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約1重量%でありうる。
【0052】
有利なことに、混合物の総ニコチン塩含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約2重量%、または乾燥質量基準で少なくとも約3重量%でありうる。
【0053】
有利なことに、混合物の総ニコチン塩含有量は乾燥質量基準で約30重量%未満でありうる。
【0054】
混合物の総ニコチン塩含有量は、有利なことに、乾燥質量基準で約30重量%未満、乾燥質量基準で約20重量%未満、乾燥質量基準で約10重量%未満、または乾燥質量基準で約6重量%未満でありうる。
【0055】
混合物の総ニコチン塩含有量は、乾燥質量基準で約5重量%未満、または乾燥質量基準で約4重量%未満でありうる。
【0056】
混合物の総ニコチン塩含有量は、乾燥質量基準で約1重量%~約30重量%の間、乾燥質量基準で約1重量%~約20重量%の間、乾燥質量基準で約1重量%~約10重量%の間、乾燥質量基準で約1重量%~約6重量%の間、乾燥質量基準で約1重量%~約5重量%の間、または乾燥質量基準で約1重量%~約4重量%の間でありうる。
【0057】
混合物の総ニコチン塩含有量は、乾燥質量基準で約2重量%~約30重量%の間、乾燥質量基準で約2重量%~約20重量%の間、乾燥質量基準で約2重量%~約10重量%の間、乾燥質量基準で約2重量%~約6重量%の間、乾燥質量基準で約2重量%~約5重量%の間、または乾燥質量基準で約2重量%~約4重量%の間でありうる。
【0058】
混合物の総ニコチン塩含有量は、乾燥質量基準で約3重量%~約30重量%の間、乾燥質量基準で約3重量%~約20重量%の間、乾燥質量基準で約3重量%~約10重量%の間、乾燥質量基準で約3重量%~約6重量%の間、乾燥質量基準で約3重量%~約5重量%の間、または乾燥質量基準で約3重量%~約4重量%の間でありうる。
【0059】
有利なことに、混合物のたばこニコチン塩含有量は、乾燥質量基準で約0.5重量%未満でありうる。
【0060】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「たばこニコチン塩」という用語は、混合物における任意のたばこ材料の天然のニコチン塩を記述するために使用される。
【0061】
混合物のたばこニコチン塩含有量は、乾燥質量基準で約0.4重量%未満、乾燥質量基準で約0.3重量%未満、乾燥質量基準で約0.2重量%未満、または0.1重量%未満でありうる。
【0062】
有利なことに、混合物におけるたばこニコチン塩と総ニコチン塩との乾燥質量基準での重量比は、約1:5未満でありうる。
【0063】
混合物におけるたばこニコチン塩と総ニコチン塩との乾燥質量基準での重量比は、有利なことに、約1:10未満、約1:15未満、または約1:25未満でありうる。
【0064】
混合物は実質的にたばこニコチン塩を含まない場合がある。
【0065】
本明細書で列挙したニコチン塩の重量パーセントおよび重量比は、液体クロマトグラフィーによって測定されるものである。
【0066】
有利なことに、繊維質材料の供給源はセルロース繊維またはナイロンを含みうる。
【0067】
繊維質材料の供給源はセルロース繊維を含みうることがより好ましい。
【0068】
繊維質材料の供給源のたばこニコチン塩含有量は、乾燥質量基準で約4重量%未満、乾燥質量基準で約3重量%未満、乾燥質量基準で約2重量%未満、または乾燥質量基準で約1重量%未満でありうる。
【0069】
繊維質材料の供給源は、実質的にニコチン塩を含まない場合がある。
【0070】
繊維質材料の供給源の繊維質材料含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約96重量%、乾燥質量基準で少なくとも約97重量%、乾燥質量基準で少なくとも約98重量%、または乾燥質量基準で少なくとも約99重量%でありうる。繊維質材料の供給源の繊維質材料含有量は、約100%でありうる。
【0071】
有利なことに、繊維質材料の供給源における繊維質材料とニコチン塩との乾燥質量基準での重量比は、少なくとも25:1、少なくとも40:1、少なくとも50:1、または少なくとも100:1である。
【0072】
有利なことに、混合物の総繊維質材料含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約1重量%でありうる。
【0073】
有利なことに、混合物の総繊維質材料含有量は、乾燥質量基準で約70重量%未満でありうる。
【0074】
混合物の総繊維質材料含有量は、乾燥質量基準で約60重量%未満、乾燥質量基準で約50重量%未満、乾燥質量基準で約40重量%未満、乾燥質量基準で約30重量%未満、乾燥質量基準で約20重量%未満、または乾燥質量基準で約10重量%未満でありうる。
【0075】
混合物の総繊維質材料含有量は、乾燥質量基準で約1重量%~約70重量%の間、乾燥質量基準で約1重量%~約60重量%の間、乾燥質量基準で約1重量%~約50重量%の間、乾燥質量基準で約1重量%~約40重量%の間、乾燥質量基準で約1重量%~約30重量%の間、乾燥質量基準で約1重量%~約20重量%の間、または乾燥質量基準で約30重量%~約10重量%の間でありうる。
【0076】
有利なことに、混合物における繊維質材料とニコチン塩との乾燥質量基準での重量比は、約30:1~約1:5の間、または約15:1~約1:3の間でありうる。
【0077】
組み合わせる工程は、ニコチン塩の供給源、繊維質材料の供給源、および一つ以上の追加的な構成要素を単一の工程で組み合わせて混合物を形成することを含みうる。
【0078】
組み合わせる工程は、ニコチン塩の供給源、繊維質材料の供給源、および一つ以上の追加的な構成要素を複数の工程で組み合わせて混合物を形成することを含みうる。
【0079】
組み合わせる工程は、ニコチン塩の供給源、繊維質材料の供給源、および一つ以上の追加的な構成要素を二つまたは三つの工程で組み合わせて混合物を形成することを含みうる。
【0080】
組み合わせる工程は、ニコチン塩の供給源と繊維質材料の供給源とを組み合わせて予混合物を形成する第一の工程と、一つ以上の追加的な構成要素を予混合物と組み合わせて混合物を形成する第二の工程と、を含みうる。
【0081】
組み合わせる工程は、ニコチン塩の供給源と一つ以上の追加的な構成要素とを組み合わせて予混合物を形成する第一の工程と、繊維質材料の供給源を予混合物と組み合わせて混合物を形成する第二の工程と、を含みうる。
【0082】
組み合わせる工程は、繊維質材料の供給源と一つ以上の追加的な構成要素とを組み合わせて予混合物を形成する第一の工程と、ニコチン塩の供給源を予混合物と組み合わせて混合物を形成する第二の工程と、を含みうる。
【0083】
組み合わせる工程は、ニコチン塩の供給源と繊維質材料の供給源とを組み合わせて第一の予混合物を形成する第一の工程と、一つ以上の追加的な構成要素を組み合わせて第二の予混合物を形成する第二の工程と、第一の予混合物と第二の予混合物とを組み合わせて混合物を形成する第三の工程と、を含みうる。
【0084】
組み合わせる工程は、ニコチン塩の供給源と一つ以上の追加的な構成要素とを組み合わせて第一の予混合物を形成する第一の工程と、繊維質材料の供給源と一つ以上の追加的な構成要素とを組み合わせて第二の予混合物を形成する第二の工程と、第一の予混合物と第二の予混合物とを組み合わせて混合物を形成する第三の工程と、を含みうる。
【0085】
有利なことに、組み合わせる工程は、セルロース粉末とニコチン塩の供給源および繊維質材料の供給源とを組み合わせて混合物を形成することを含みうる。
【0086】
有利なことに、セルロース粉末は約60ミクロン未満の平均粒子サイズを有しうる。約60ミクロン未満の平均粒子サイズを有するセルロース粉末の包含により、シートの形成が容易になりうる。
【0087】
有利なことに、混合物におけるセルロース粉末と総セルロース系材料との乾燥質量基準での重量比は、約1:2より大きくてもよい。
【0088】
混合物におけるセルロース粉末と総セルロース系材料との乾燥質量基準での重量比は、有利なことに、約2:3より大きく、約3:4より大きく、約4:5より大きく、または約5:6より大きくてもよい。
【0089】
有利なことに、混合物におけるセルロース粉末とニコチン塩との乾燥質量基準での重量比は、約18:1~約5:1の間、または約16:1~約8:1の間でありうる。
【0090】
有利なことに、混合物におけるセルロース粉末と繊維質材料との乾燥質量基準での重量比は、約30:1~約10:1の間、または約25:1~約15:1の間でありうる。
【0091】
有利なことに、混合物の総セルロース系材料含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約30重量%でありうる。
【0092】
混合物の総セルロース系材料含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約35重量%、または乾燥質量基準で少なくとも約40重量%でありうる。
【0093】
有利なことに、混合物の総セルロース系材料含有量は、乾燥質量基準で約60重量%未満でありうる。
【0094】
混合物の総セルロース系材料含有量は、乾燥質量基準で約55重量%未満、または乾燥質量基準で約50重量%未満でありうる。
【0095】
混合物の総セルロース系材料含有量は、乾燥質量基準で約30重量%~約60重量%の間、乾燥質量基準で約30重量%~約55重量%の間、または乾燥質量基準で約30重量%~約50重量%の間でありうる。
【0096】
混合物の総セルロース系材料含有量は、乾燥質量基準で約35重量%~約60重量%の間、乾燥質量基準で約35重量%~約55重量%の間、または乾燥質量基準で約35重量%~約50重量%の間でありうる。
【0097】
混合物の総セルロース系材料含有量は、乾燥質量基準で約40重量%~約60重量%の間、乾燥質量基準で約40重量%~約55重量%の間、または乾燥質量基準で約40重量%~約50重量%の間でありうる。
【0098】
有利なことに、組み合わせる工程は、糖とニコチン塩の供給源および繊維質材料の供給源とを組み合わせて混合物を形成することを含みうる。
【0099】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「糖」という用語は、単糖類、二糖類、3~10個の単糖単位および糖アルコールを含む少糖類を記述するために使用される。
【0100】
糖の包含により、糖が含まれていないシートと比較して、有利なことに、シートの展性および柔軟性が有利に改善しうる。これにより、以下にさらに説明する通り、シートの集合を容易にしてロッドを形成しうる。
【0101】
混合物は、有利なことに、二糖類および糖アルコールから成る群から選択される一種以上の糖を含みうる。
【0102】
例えば、混合物は、ラクトース、スクロースおよびトレハロースなどの一種以上の二糖類、マンニトールおよびソルビトールなどの一種以上の糖アルコール、または一種以上の二糖類および一種以上の糖アルコールの組み合わせを含みうる。
【0103】
有利なことに、混合物における還元糖と総糖との乾燥質量基準での重量比は、約1:2未満でありうる。
【0104】
本明細書で列挙した糖の重量パーセントおよび重量比は、液体クロマトグラフィーによって測定されるものである。
【0105】
混合物における還元糖と総糖との乾燥質量基準での重量比は、有利なことに、約1:4未満、約1:6未満、約1:8未満、または約1:10未満でありうる。
【0106】
混合物は、実質的に還元糖を含まない場合がある。
【0107】
有利なことに、混合物における環式糖と総糖との乾燥質量基準での重量比は、約1:3未満でありうる。
【0108】
混合物における環式糖と総糖との乾燥質量基準での重量比は、有利なことに、約1:4未満、約1:6未満、約1:8未満、または約1:10未満でありうる。
【0109】
混合物は、実質的に環式糖を含まない場合がある。
【0110】
有利なことに、混合物におけるホルムアルデヒド生成糖と総糖との乾燥質量基準での重量比は、約1:3未満でありうる。
【0111】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「ホルムアルデヒド発生糖」という用語は、熱分解がホルムアルデヒドの形成につながる可能性がある糖を記述するために使用される。
【0112】
混合物におけるホルムアルデヒド生成糖と総糖との乾燥質量基準での重量比は、有利なことに、約1:4未満、約1:6未満、約1:8未満、または約1:10未満でありうる。
【0113】
混合物は、実質的にホルムアルデヒド発生糖を含まない場合がある。
【0114】
有利なことに、混合物は一種以上の糖アルコールを含みうる。
【0115】
有利なことに、混合物の糖アルコール含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約10重量%でありうる。
【0116】
混合物の糖アルコール含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約15重量%、乾燥質量基準で少なくとも約20重量%、または乾燥質量基準で少なくとも約25重量%でありうる。
【0117】
有利なことに、混合物の糖アルコール含有量は、乾燥質量基準で約40重量%未満でありうる。
【0118】
混合物の糖アルコール含有量は、乾燥質量基準で約35重量%未満、または乾燥質量基準で約30重量%未満でありうる。
【0119】
混合物の糖アルコール含有量は、乾燥質量基準で約10重量%~約40重量%の間、乾燥質量基準で約10重量%~約35重量%の間、または乾燥質量基準で約10重量%~約30重量%の間でありうる。
【0120】
混合物の糖アルコール含有量は、乾燥質量基準で約15重量%~約40重量%の間、乾燥質量基準で約15重量%~約35重量%の間、または乾燥質量基準で約15重量%~約30重量%の間でありうる。
【0121】
混合物の糖アルコール含有量は、乾燥質量基準で約20重量%~約40重量%の間、乾燥質量基準で約20重量%~約35重量%の間、または乾燥質量基準で約20重量%~約30重量%の間でありうる。
【0122】
混合物の糖アルコール含有量は、乾燥質量基準で約25重量%~約40重量%の間、乾燥質量基準で約25重量%~約35重量%の間、または乾燥質量基準で約25重量%~約30重量%の間でありうる。
【0123】
有利なことに、混合物はマンニトール、ソルビトール、またはそれらの組み合わせを含みうる。
【0124】
混合物はマンニトールを含みうることがより有利である。
【0125】
ソルビトールおよびマンニトールの熱分解は、有利なことに、ホルムアルデヒドの形成につながらない。
【0126】
有利なことに、混合物における糖アルコールと総糖との重量比は、少なくとも約2:3でありうる。
【0127】
混合物における糖アルコールと総糖との乾燥質量基準での重量比は、有利なことに、少なくとも約3:4、少なくとも約4:5、または少なくとも約5:6でありうる。
【0128】
有利なことに、混合物の総糖含有量は乾燥質量基準で少なくとも約15重量%でありうる。
【0129】
混合物の総糖含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約20重量%、乾燥質量基準で少なくとも約25重量%、または乾燥質量基準で少なくとも約30重量%でありうる。
【0130】
有利なことに、混合物の総糖含有量は乾燥質量基準で約45重量%未満でありうる。
【0131】
混合物の総糖含有量は乾燥質量基準で約40重量%未満、乾燥質量基準で約35重量%未満、または乾燥質量基準で約30重量%未満でありうる。
【0132】
混合物の総糖含有量は、乾燥質量基準で約15重量%~約45重量%の間、乾燥質量基準で約15重量%~約40重量%の間、乾燥質量基準で約15重量%~約35重量%の間、または乾燥質量基準で約15重量%~約30重量%の間でありうる。
【0133】
混合物の総糖含有量は、乾燥質量基準で約20重量%~約45重量%の間、乾燥質量基準で約20重量%~約40重量%の間、乾燥質量基準で約20重量%~約35重量%の間、または乾燥質量基準で約20重量%~約30重量%の間でありうる。
【0134】
混合物の総糖含有量は、乾燥質量基準で約25重量%~約45重量%の間、乾燥質量基準で約25重量%~約40重量%の間、乾燥質量基準で約25重量%~約35重量%の間、または乾燥質量基準で約25重量%~約30重量%の間でありうる。
【0135】
有利なことに、混合物のフルクトースおよびグルコースの組み合わせの含有量は、乾燥質量基準で約5重量%未満でありうる。
【0136】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「組み合わされたフルクトースおよびグルコースの組み合わせの含有量」という用語は、混合物におけるフルクトースおよびグルコースの重量パーセントを記述するために使用される。
【0137】
混合物のフルクトースとグルコースの組み合わせの含有量は、乾燥質量基準で約3重量%未満、乾燥質量基準で約2重量%未満、または乾燥質量基準で約1重量%未満でありうる。
【0138】
有利なことに、混合物におけるフルクトースおよびグルコースと総糖との乾燥質量基準での重量比は、約1:5未満でありうる。
【0139】
有利なことに、混合物におけるフルクトースおよびグルコースと総糖との乾燥質量基準での重量比は、約1:10未満、約1:15未満、または約1:25未満でありうる。
【0140】
混合物は、実質的にフルクトースまたはグルコースを含まない場合がある。
【0141】
有利なことに、混合物における糖とニコチン塩との乾燥質量基準での重量比は、約12:1~約5:2の間、または約10:1~約5:1の間でありうる。
【0142】
有利なことに、混合物における糖と繊維質材料との乾燥質量基準での重量比は、約25:1~約1:3の間、または約20:1~約1:2の間でありうる。
【0143】
有利なことに、混合物における糖とセルロース粉末との乾燥質量基準での重量比は、約4:3~約1:2の間、または約1:1~約5:9の間でありうる。
【0144】
有利なことに、組み合わせる工程は、結合剤とニコチン塩の供給源および繊維質材料の供給源とを組み合わせて混合物を形成することを含みうる。
【0145】
結合剤の包含により、有利なことに、シートの製造が容易になりうる。
【0146】
結合剤の包含により、結合剤が含まれていないシートと比較して、有利なことに、シートの均質性が改善しうる。
【0147】
混合物はガム結合剤を含んでもよい。
【0148】
有利なことに、混合物は天然ガム結合剤を含みうる。
【0149】
有利なことに、混合物は、グアーガム、キサンタンガムおよびアラビアゴムから成る群から選択される一つ以上の天然ガム結合剤を含みうる。
【0150】
有利なことに、混合物の結合剤含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約1重量%でありうる。
【0151】
混合物の結合剤含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約2重量%でありうる。
【0152】
有利なことに、混合物の結合剤含有量は、乾燥質量基準で約10重量%未満でありうる。
【0153】
混合物の結合剤含有量は、乾燥質量基準で約8重量%未満、乾燥質量基準で約6重量%未満、または乾燥質量基準で約4重量%未満でありうる。
【0154】
混合物の結合剤含有量は、乾燥質量基準で約1重量%~約10重量%の間、乾燥質量基準で約1重量%~約8重量%の間、乾燥質量基準で約1重量%~約6重量%の間、または乾燥質量基準で約1重量%~約4重量%の間でありうる。
【0155】
混合物の結合剤含有量は、乾燥質量基準で約2重量%~約10重量%の間、乾燥質量基準で約2重量%~約8重量%の間、乾燥質量基準で約2重量%~約6重量%の間、または乾燥質量基準で約2重量%~約4重量%の間でありうる。
【0156】
有利なことに、混合物における結合剤とニコチン塩との乾燥質量基準での重量比は、約2:1~約1:2の間、または約3:2~約2:3の間でありうる。
【0157】
有利なことに、混合物における結合剤と繊維質材料との乾燥質量基準での重量比は、約3:1~約1:25の間、または約2:1~約1:10の間でありうる。
【0158】
有利なことに、混合物における結合剤とセルロース粉末との乾燥質量基準での重量比は、約1:10~約1:20の間、または約1:12~約の間でありうる。
【0159】
有利なことに、混合物における結合剤と糖との乾燥質量基準での重量比は、約1:5~約1:15の間、または約1:8~約1:12の間でありうる。
【0160】
1:18
有利なことに、組み合わせる工程は、エアロゾル形成体とニコチン塩の供給源および繊維質材料の供給源とを組み合わせて混合物を形成することを含みうる。
【0161】
エアロゾル形成体の包含により、有利なことに、シートを含むエアロゾル発生ロッド上の加熱に伴うニコチン含有エアロゾルの形成が容易になりうる。
【0162】
エアロゾル形成体は、使用時に、密度が高く安定したエアロゾルの形成を促進し、シートを含むエアロゾル形成基体を含むエアロゾル生成物品の使用温度で実質的に熱劣化耐性のある任意の適切な公知の化合物または化合物の混合物としうる。
【0163】
適切なエアロゾル形成体は当業界で公知であり、多価アルコール(トリエチレングリコール、1、3-ブタンジオール、およびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これらに限定されない。
【0164】
有利には、混合物は、一種以上の多価アルコールを含みうる。
【0165】
混合物は、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールおよびグリセリンから成る群から選択される一つ以上のエアロゾル形成体を含みうることがより有利である。
【0166】
混合物のエアロゾル形成体含有量は、有利なことに、乾燥質量基準で少なくとも約5重量%でありうる。
【0167】
混合物のエアロゾル形成体含有量は、乾燥質量基準で少なくとも約10重量%、または乾燥質量基準で少なくとも約15重量%でありうる。
【0168】
混合物のエアロゾル形成体含有量は、有利なことに、乾燥質量基準で約35重量%未満でありうる。
【0169】
混合物のエアロゾル形成体含有量は、乾燥質量基準で約30重量%未満、または乾燥質量基準で約25重量%未満でありうる。
【0170】
混合物のエアロゾル形成体含有量は、乾燥質量基準で約5重量%~約35重量%の間、乾燥質量基準で約5重量%~約30重量%の間、または乾燥質量基準で約5重量%~約25重量%の間でありうる。
【0171】
混合物のエアロゾル形成体含有量は、乾燥質量基準で約10重量%~約35重量%の間、乾燥質量基準で約10重量%~約30重量%の間、または乾燥質量基準で約10重量%~約25重量%の間でありうる。
【0172】
混合物のエアロゾル形成体含有量は、乾燥質量基準で約15重量%~約35重量%の間、乾燥質量基準で約15重量%~約30重量%の間、または乾燥質量基準で約15重量%~約25重量%の間でありうる。
【0173】
有利なことに、混合物におけるエアロゾル形成体とニコチン塩との乾燥質量基準での重量比は、約15:1~約3:1の間、または約10:1~約4:1の間でありうる。
【0174】
有利なことに、混合物におけるエアロゾル形成体と繊維質材料との乾燥質量基準での重量比は、約15:1~約1:4の間、または約8:1~約1:2の間でありうる。
【0175】
有利なことに、混合物におけるエアロゾル形成体とセルロース粉末との乾燥質量基準での重量比は、約2:3~約1:3の間、または約1:2~約2:5の間でありうる。
【0176】
有利なことに、混合物におけるエアロゾル形成体と糖との乾燥質量基準での重量比は、約2:3~約1:3、または約1:2~約2:5の間でありうる。
【0177】
有利なことに、混合物におけるエアロゾル形成体と結合剤との乾燥質量基準での重量比は、約15:1~約1:4の間、または約10:1~約1:3の間でありうる。
【0178】
有利なことに、混合物におけるエアロゾル形成体と総ニコチンとの乾燥質量基準での重量比は、約15:1未満でありうる。
【0179】
混合物におけるエアロゾル形成体と総ニコチンとの乾燥質量基準での重量比は、有利なことに、約3:1~約10:1の間、または約4:1~約8:1の間でありうる。
【0180】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「総ニコチン」という用語は、混合物におけるニコチン、ニコチン塩基、およびニコチン塩を記述するために使用される。
【0181】
電子たばこは一般に、エアロゾル形成体とニコチンとの乾燥質量基準での重量比が約20:1~約100:1の範囲である液剤を使用する。こうした液剤を加熱すると、低いニコチン濃度を有するエアロゾルが発生されうる。その結果、ユーザーは所望のニコチン摂取量を提供するために、より深くより長い吸煙をするようになりうる。
【0182】
組み合わせる工程は、一つ以上の風味剤とニコチン塩の供給源および繊維質材料の供給源とを組み合わせて混合物を形成することを含みうる。
【0183】
本発明に関して本明細書に使用される場合、「風味剤」という用語は、使用時に、シートを含むエアロゾル形成基体によって生成されるエアロゾルに味覚または芳香の一方または両方を付与する任意の薬剤を記述するために使用される。
【0184】
混合物は、一つ以上の天然風味剤、一つ以上の人工風味剤または一つ以上の天然風味剤および一つ以上の人工風味剤の組み合わせを含んでもよい。
【0185】
例えば、混合物は、メントール、レモン、バニラ、オレンジ、ウインターグリーン、チェリー、およびシナモンから成る群から選択される風味を提供する一つ以上の風味剤を含みうる。
【0186】
組み合わせる工程は、一つ以上の化学感覚剤とニコチン塩の供給源および繊維質材料の供給源とを組み合わせて混合物を形成することを含みうる。
【0187】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「化学感覚剤」という用語は、使用時に、味覚受容体または嗅覚受容体細胞を介した知覚以外の、またはそれに加えた手段によってユーザーの口または嗅空洞において知覚される任意の薬剤を記述するために使用される。化学感覚剤の知覚は、三叉神経、舌咽神経、迷走神経またはこれらのいくつかの組み合わせのいずれかを経て、典型的には「三叉神経応答」を経る。典型的には、化学感覚剤は、辛い、香辛料のきいた、冷却するまたは和らげる感覚として知覚される。
【0188】
混合物は、風味剤および化学感覚剤の両方である一つ以上の薬剤を含みうる。例えば、混合物は、冷却する化学感覚効果を提供するメントールまたはもう一つの風味剤を含んでもよい。
【0189】
本発明に関して本明細書で使用される場合、「メントール」という用語は、その異性体のいずれかにおける化合物2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサノールを記述するために使用される。
【0190】
有利なことに、混合物は、乾燥質量基準で約15重量%未満のたばこ材料を含みうる。
【0191】
混合物のたばこ材料含有量は、有利なことに、乾燥質量基準で約10重量%未満、乾燥質量基準で約5重量%未満、乾燥質量基準で約3重量%未満、乾燥質量基準で約2重量%未満、または乾燥質量基準で約3重量%未満でありうる。
【0192】
混合物は実質的にたばこ材料を含まない場合がある。
【0193】
有利なことに、組み合わせる工程は、水とニコチン塩の供給源および繊維質材料の供給源とを組み合わせて混合物を形成することを含みうる。
【0194】
組み合わせる工程が水とニコチン塩の供給源および繊維質材料の供給源とを組み合わせことを含む場合、混合物は水性スラリーでありうる。
【0195】
例えば、方法は、ニコチン塩の供給源、繊維質材料の供給源、および、セルロース粉末、糖、結合剤およびエアロゾル形成体などの任意のその他の追加的な構成要素を組み合わせて水性スラリーを形成することを含みうる。
【0196】
有利なことに、乾燥する工程は、混合物を少なくとも約100°Cの温度で乾燥することを含む。
【0197】
乾燥する工程は、有利なことに、混合物を少なくとも約110°Cまたは少なくとも約120°Cの温度で乾燥することを含みうる。
【0198】
有利なことに、乾燥する工程は、混合物を約170°C未満の温度で乾燥することを含む。
【0199】
乾燥する工程は、有利なことに、混合物を約160°C未満または少なくとも約150°Cの温度で乾燥することを含みうる。
【0200】
乾燥する工程は、混合物を約100°C~約170°Cの間、約100°C~約160°Cの間、または約100°C~約150°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0201】
乾燥する工程は、混合物を約110°C~約170°Cの間、約110°C~約160°Cの間、または約110°C~約150°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0202】
乾燥する工程は、混合物を約120°C~約170°Cの間、約120°C~約160°Cの間、または約120°C~約150°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0203】
有利なことには、乾燥工程は、少なくとも約5秒間、混合物を少なくとも約100°Cの温度で乾燥することを含む。
【0204】
乾燥する工程は、有利なことに、少なくとも約30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、混合物を少なくとも約100°Cの温度で乾燥することを含みうる。
【0205】
乾燥する工程は、有利なことに、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、混合物を少なくとも約110°Cの温度で乾燥することを含みうる。
【0206】
乾燥する工程は、有利なことに、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、混合物を少なくとも約120°Cの温度で乾燥することを含みうる。
【0207】
乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、混合物を約100°C~約170°Cの間の温度で混合物を乾燥することを含みうる。
【0208】
乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、混合物を約100°C~約160°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0209】
乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、混合物を約100°C~約150°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0210】
乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、混合物を約110°C~約170°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0211】
乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、混合物を約110°C~約160°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0212】
乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、混合物を約110°C~約150°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0213】
乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、混合物を約120°C~約170°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0214】
乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、混合物を約120°C~約160°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0215】
乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、混合物を約120°C~約150°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0216】
有利なことに、乾燥する工程は、混合物の水含有量を少なくとも約50パーセント減少させる。
【0217】
乾燥する工程は、有利なことに、混合物の水含有量を少なくとも約60パーセント、少なくとも約70パーセント、少なくとも約80パーセント、少なくとも約90パーセント、または少なくとも約95パーセント減少させうる。
【0218】
乾燥する工程は、適切な公知の機械およびプロセスを使用して混合物を乾燥することを含みうる。
【0219】
乾燥する工程は、蒸気および加熱空気の一方または両方を使用して混合物を乾燥することを含みうる。
【0220】
方法はさらに、乾燥する工程の前に混合物を拡散する工程を含んでもよい。
【0221】
方法はさらに、乾燥する工程の前に混合物を成形する工程を含んでもよい。
【0222】
方法はさらに、混合物を押し出す工程を含んでもよい。
【0223】
方法はさらに、混合物を圧延する工程を含んでもよい。
【0224】
有利なことに、方法はさらに、混合物を支持表面上に流し込む工程を含んでもよい。
【0225】
方法は、混合物を支持表面上に流し込む工程と、キャスト混合物を乾燥してシートを形成する工程と、シートを支持表面から取り外す工程と、を含みうることがより好ましい。
【0226】
方法は、取り外し工程後にシートを乾燥する工程をさらに含んでもよい。すなわち、方法は、支持表面上でキャスト混合物を乾燥してシートを形成する第一の乾燥する工程と、シートを支持表面から取り外す工程後にシートを乾燥する第二の乾燥する工程と、を含みうる。
【0227】
有利なことに、第二の乾燥する工程は、シートを少なくとも約90°Cの温度で乾燥することを含む。
【0228】
第二の乾燥する工程は、有利なことに、シートを少なくとも約100°Cまたは少なくとも約110°Cの温度で乾燥することを含みうる。
【0229】
有利なことに、第二の乾燥する工程は、シートを約150°C未満の温度で乾燥することを含む。
【0230】
第二の乾燥する工程は、有利なことに、シートを約140°C未満または少なくとも約130°Cの温度で乾燥することを含みうる。
【0231】
第二の乾燥する工程は、シートを約90°C~約150°Cの間、約90°C~約140°Cの間、または約90°C~約130°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0232】
第二の乾燥する工程は、シートを約100°Cから約150°Cの間、約100~約140°Cの間、または約100°C~約130°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0233】
第二の乾燥する工程は、シートを約110°Cから約150°Cの間、約110~約140°Cの間、または約110°C~約130°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0234】
有利なことに、第二の乾燥する工程は、少なくとも約5秒間、シートを少なくとも約90°Cの温度で乾燥することを含む。
【0235】
第二の乾燥する工程は、有利なことに、少なくとも約30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、シートを少なくとも約90°Cの温度で乾燥することを含みうる。
【0236】
第二の乾燥する工程は、有利なことに、少なくとも約5秒、少なくとも約30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、シートを少なくとも約100°Cの温度で乾燥することを含みうる。
【0237】
第二の乾燥する工程は、有利なことに、少なくとも約5秒、少なくとも約30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、シートを少なくとも約110°Cの温度で乾燥することを含みうる。
【0238】
第二の乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、シートを約90°C~約150°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0239】
第二の乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、シートを約90°C~約140°Cの温度で乾燥することを含みうる。
【0240】
第二の乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、シートを約90°C~約130°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0241】
第二の乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、シートを約100°C~約150°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0242】
第二の乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、シートを約100°C~約140°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0243】
第二の乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、シートを約100°C~約130°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0244】
第二の乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、シートを約110°C~約150°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0245】
第二の乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、シートを約110°C~約140°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0246】
第二の乾燥する工程は、少なくとも約5秒、少なくとも30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、少なくとも約4分、または少なくとも約5分間、シートを約110°C~約130°Cの間の温度で乾燥することを含みうる。
【0247】
第二の乾燥する工程は、適切な公知の機械およびプロセスを使用してシートを乾燥することを含みうる。
【0248】
乾燥する工程は、蒸気および加熱空気の一方または両方を使用してシートを乾燥することを含みうる。
【0249】
シートの幅は少なくとも約20mmでありうる。
【0250】
有利なことに、シートの幅は、少なくとも約40mm、少なくとも約60mm、または少なくとも約80mmでありうる。
【0251】
シートの幅は、約20mm~約300mmの間、約40mm~約300mmの間、約60mm~約300mmの間、または約80mm~約300mmの間でありうる。
【0252】
シートの厚さは少なくとも約50ミクロンでありうる。
【0253】
有利なことに、シートの厚さは、少なくとも約75ミクロン、少なくとも約100ミクロン、または少なくとも約125ミクロンでありうる。
【0254】
シートの厚さは、約50ミクロン~約300ミクロンの間、約75ミクロン~約300ミクロンの間、約100ミクロン~約300ミクロンの間、または約125ミクロン~約300ミクロンの間でありうる。
【0255】
有利なことに、方法は、シートをその長軸方向軸に対して横方向に集合させる工程と、シートの集合体をラッパーで囲んでロッドを形成する工程と、をさらに含んでもよい。
【0256】
有利なことに、方法は、ロッドを複数の個別のエアロゾル発生ロッドに切断する工程をさらに含んでもよい。
【0257】
方法は、その長手方向軸に対して横方向にシートを集合させ、かつシートの集合体をラッパーで囲んで、従来的な紙巻たばこフィルター作製機械を使用してロッドを形成することを含みうる。
【0258】
例えば、方法は、その長軸方向軸に対して横方向にシートを集合させること、およびCH-A-691156号に記載されたタイプの捲縮した紙シートを含むフィルターロッドを形成するための機械類を用いてシートの集合体を囲むことを含みうる。
【0259】
シートの集合体は、実質的にエアロゾル発生ロッドの全長に沿って、かつ実質的にエアロゾル発生ロッドの断面積全体を横切って延びることが好ましい。
【0260】
有利なことに、エアロゾル発生ロッドは実質的に均一な断面でありうる。
【0261】
エアロゾル発生ロッドのロッド長さは、有利なことに、約5mm~約25mmの間、約5mm~約20mmの間、または約5mm~約15mmの間でありうる。
【0262】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「ロッド長さ」という用語は、エアロゾル発生ロッドの円筒軸の方向における最大寸法を記述するために使用される。
【0263】
エアロゾル発生ロッドのロッド直径は、有利なことに、約6mm~約10mmの間、約6mm~約9mmの間、または約6mm~約8mmの間でありうる。
【0264】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「ロッド直径」という用語は、エアロゾル発生ロッドの円筒軸に対して実質的に直角をなす方向における最大寸法を記述するために使用される。
【0265】
本方法は、シート集合体を多孔性ラッパーで囲むことを含みうる。
【0266】
本方法は、シートの集合体を非多孔性ラッパーで囲むことを含みうる。
【0267】
エアロゾル発生ロッドは、エアロゾル発生物品の構成部品として使用されうる。
【0268】
エアロゾル発生ロッドは、有利なことに、エアロゾル発生物品内のエアロゾル発生基体として使用されうる。
【0269】
エアロゾル発生ロッドは、加熱式エアロゾル発生物品でエアロゾル発生基体として特に有利に使用されうる。
【0270】
本明細書で使用される「エアロゾル発生基体」という用語は、加熱に伴い揮発性化合物を放出してエアロゾルを生成する能力を有する物質を記述するために使用される。
【0271】
吸入可能なニコチン含有エアロゾルは、エアロゾル発生ロッドを含むエアロゾル発生基体の加熱に伴い生成される。
【0272】
エアロゾル形成基体が燃焼するよりはむしろ加熱される多くのエアロゾル発生物品が、当業界において提唱されてきた。加熱式エアロゾル発生物品では通常、エアロゾルは、熱源、例えば、化学的、電気的または可燃性の熱源から、熱源の内部、周囲、または下流に位置しうる物理的に分離されたエアロゾル発生基体に熱伝達することにより生成される。
【0273】
エアロゾル発生ロッドは、可燃性熱源および可燃性熱源の下流にあるエアロゾル発生基体を含む加熱式エアロゾル発生物品でエアロゾル発生基体として使用されうる。
【0274】
例えば、エアロゾル発生ロッドは、WO2009/022232A2号で開示されたタイプの加熱式エアロゾル発生物品でエアロゾル発生基体として使用されうるが、これは可燃性炭素系熱源と、可燃性熱源の下流にあるエアロゾル発生基体と、可燃性炭素系熱源の後方部分およびエアロゾル発生基体の隣接した前方部分の周りにありそれらと接触した熱伝導性要素とを備える。当然のことながら、エアロゾル発生ロッドはまた、その他の構造を有する可燃性熱源を含む加熱式エアロゾル発生物品でエアロゾル発生基体として使用されうる。
【0275】
エアロゾル発生ロッドは、加熱式エアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体が電気的な熱源により加熱される電気的に作動するエアロゾル発生システムで使用するための加熱式エアロゾル発生物品でエアロゾル発生基体として使用されうる。
【0276】
例えば、エアロゾル発生ロッドは、EP0822760A2号で開示されたタイプのエアロゾル発生物品でエアロゾル発生基体として使用されうる。
【0277】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生ロッドおよび一つ以上のその他の要素を含むエアロゾル形成基体を備えうる。
【0278】
一つ以上のその他の要素には、支持要素、スペーサー要素、エアロゾル冷却要素、およびマウスピースのうちの一つ以上が含まれうる。
【0279】
有利なことに、本方法は、集合させる工程の前にシートにきめを施す工程をさらに含んでもよい。これは、その長軸方向軸に対して横断する方向にシートを集合させることを容易にしうる。
【0280】
本発明に関連して本明細書で使用される「きめを施す」という用語は、捲縮、型押し、デボス加工、穿孔、または別途変形することを説明するために使用される。きめのあるシートは、複数の間隔を置いたへこみ、突起、穿孔またはそれらの組み合わせを含みうる。
【0281】
より有利なことに、本方法は、集合させる工程の前にシートにきめを施す工程をさらに含んでもよい。
【0282】
本発明に関連して本明細書で使用される「捲縮したシート」という用語は、「しわ付けしたシート」という用語と同義語であることが意図され、複数の実質的に平行な隆起または波型形状を有するシートを記述するために使用される。
【0283】
有利なことに、捲縮したシートは、実質的にエアロゾル発生ロッドの円筒軸に平行な複数の隆起または波型形状を有しうる。これは有利なことに、捲縮したシートをその長軸方向軸に対して横方向に集合させることを容易にしうる。
【0284】
本方法は、フィルタートウ、紙およびその他の材料にきめを施すための適切な公知の機械類を使用してきめを施すことを含みうる。
【0285】
本方法は、回転可能な一対の捲縮ローラーを備えるCH-A-691156号に記載されているタイプの捲縮ユニットを使用して捲縮することを含みうる。ところが、当然のことながら、本方法は、シートを変形または穿孔するその他の適切な機械類およびプロセスを使用してシートにきめを施してもよい。
【0286】
混合物内の糖の包含により、有利なことに、シートにきめを施すことが容易になりうる。
【0287】

表1に示す組成物を有するシートは、本発明による方法によって調製される。
【0288】
【表1】

表1
シートを調製するために、セルロース繊維、グリセリン、ニコチン乳酸(溶液)および水をタンク内に配置し、1000rpmの速度で1分間攪拌する。別の容器では、セルロース粉末、ソルビトールおよびグアーガムが手動で予混合される。予混合されたセルロース粉末、ソルビトールおよびグアーガムは、セルロース繊維、グリセリン、ニコチン乳酸(溶液)および水を含むタンクに添加される。得られた混合物を、5000rpmの速度で4分間、真空(0.8mbar)下で攪拌する。
【0289】
得られたスラリーを、支持面上に流し込んだ後に乾燥させてシートを形成する。
【0290】
シートの厚さは約175ミクロンである。
【0291】
本発明を、添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0292】
図1図1は、実施例1の方法によって作製された連続的なシートからエアロゾル発生ロッドを形成するための器具の概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0293】
図1に示す器具は一般的に、連続的なシートを供給する供給手段と、連続的なシートを捲縮する捲縮手段と、連続的に捲縮したシートを集合させて、集合した材料をラッパーで囲んで連続的なロッドを形成するロッド形成手段と、連続的なロッドを複数の個々のエアロゾル発生ロッドに切断する切断手段とを含む。器具はまた、供給手段からロッド形成手段へ捲縮手段を経由して、器具を通して下流に、連続的なシートを搬送する搬送手段を含む。
【0294】
図1に示す通り、連続的なシートを供給するための供給手段は、ボビン4に取り付けられた実施例1の方法によって作製された連続的なシート2を含む。
【0295】
捲縮手段は1対の回転可能な捲縮ローラー6を含む。使用中、連続的なシート2は第一のボビン4から引き出され、一対の捲縮ローラー6まで、一連のガイドおよびテンションローラーを経由して搬送機構によって下流に搬送される。連続的なシート2が一対の捲縮ローラー6間に供給されると、捲縮ローラーが噛み合い、シート2を捲縮して、器具を通して、シートの長軸方向軸に対して実質的に平行な複数の間隙を介した隆起または波型形状を有する、連続的に捲縮したシート8を形成する。
【0296】
連続的に捲縮したシート8は、1対の捲縮ローラー6からロッド形成手段へと下流に搬送され、そこで先細の漏斗またはホーン10を通して供給される。先細の漏斗10は、連続的なシート8をその長軸方向の軸に対して横方向に集合させる。材料シート8は、先細の漏斗10を通過する際は実質的に円筒形の構造であると想定される。
【0297】
先細の漏斗10を出ると、シートの集合体は、ラッパー材料12の連続的なシートで包まれる。ラッパーは紙ラッパーであり、ボビン14から供給され、エンドレスベルトコンベアまたは装具によって、連続的に捲縮したシートの集合体の周りで包まれる。図1に示す通り、ロッド形成手段は、ラッパーの対向にある長軸方向の端が接触すると互いに接着して連続的なロッドを形成するように、ラッパーの長軸方向の端のうち片方に接着剤を塗布する接着剤塗布手段16を含む。
【0298】
ロッド形成手段は、接着剤塗布手段16の下流にある乾燥手段18をさらに含むが、これは使用中に、連続的なロッドがロッド形成手段から切断手段へと下流に搬送される際に、連続的なロッドの継ぎ目に塗布された接着剤を乾燥させる。
【0299】
切断手段は、連続的なロッドを単位ロッド長さまたは複数単位ロッド長さの複数の個々のエアロゾル発生ロッド22に切断するロータリーカッター20を含む。
図1