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特許7146817保護防水シートシステムを備えた自動車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】保護防水シートシステムを備えた自動車両
(51)【国際特許分類】
   B60J 11/02 20060101AFI20220927BHJP
   B60J 11/04 20060101ALI20220927BHJP
【FI】
B60J11/02 K
B60J11/04 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019565457
(86)(22)【出願日】2018-05-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-16
(86)【国際出願番号】 FR2018000128
(87)【国際公開番号】W WO2018215702
(87)【国際公開日】2018-11-29
【審査請求日】2021-04-28
(31)【優先権主張番号】1754530
(32)【優先日】2017-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】519416314
【氏名又は名称】ア・セ・ペ・ヴェ
(74)【代理人】
【識別番号】110001900
【氏名又は名称】弁理士法人 ナカジマ知的財産綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】サッシ アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】サッシ ジョスリーヌ
【審査官】西田 侑以
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-507421(JP,A)
【文献】特開2002-178773(JP,A)
【文献】実開昭58-68317(JP,U)
【文献】米国特許第1804131(US,A)
【文献】中国実用新案第201922907(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 11/00 - 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のような自動車両(V)であって、
リヤバンパー(R)と、
フロントバンパー(F)と、
シル(C)と、
前記シル(C)から上方に、前記リヤバンパー(R)および前記フロントバンパー(F)の間を略延在する外側車体(E)と、
保護防水シートシステム(B)と、
前記外側車体(E)に沿って延在する2つの縦シース(42)と、
前記各縦シース(42)に迎え入れられるスライダー(4)と
を備え、
前記リヤバンパー(R)および前記フロントバンパー(F)の間の長さの方向を縦方向(L)と定義し、
前記保護防水シートシステム(B)は、
前記外側車体(E)を少なくとも部分的に覆って保護する柔軟性防水シート(1)と、
前記リヤバンパー(R)に装着され、前記防水シート(1)を巻き取り可能なリヤシャフト(2)と
を備え、
前記防水シート(1)は、前記リヤシャフト(2)に固定された接続縁(11)と、その反対側に自由縁(12)とを有し、
前記各縦シース(42)は、縦スロット(422)を有し、
前記各スライダー(4)には、牽引部材(43)が設けられ、
前記牽引部材(43)は、前記防水シートの前記自由縁(12)に接続され、前記縦スロット(422)を通じて延伸し、
前記各スライダー(4)が、前記フロントバンパー(F)に装着されたフロントシャフト(5)および前記リヤバンパー(R)に装着された前記リヤシャフト(2)の両方に、牽引ケーブル(41)を介して接続されることにより、前記シャフト(5,2)が回転して前記牽引ケーブル(41)の巻き取りおよび繰り出しを行うと、前記スライダー(4)が前記縦シース(42)の内部を移動して前記防水シート(1)を駆動し、
前記縦シース(42)は、柔軟性を有し、前記外側車体(E)の縦溝(E2;E3)に、有利にはスナップで固定することにより、着脱可能に装着される
ことを特徴とする自動車両。
【請求項2】
前記各縦シース(42)は、対応する前記スライダー(4)および前記牽引ケーブル(41)を有する
ことを特徴とする請求項に記載の自動車両。
【請求項3】
自動車のような自動車両(V)であって、
リヤバンパー(R)と、
フロントバンパー(F)と、
シル(C)と、
前記シル(C)から上方に、前記リヤバンパー(R)および前記フロントバンパー(F)の間を略延在する外側車体(E)と、
保護防水シートシステム(B)と、
前記外側車体(E)に沿って延在する2つの縦シース(42)と、
前記各縦シース(42)に迎え入れられるスライダー(4)と
を備え、
前記リヤバンパー(R)および前記フロントバンパー(F)の間の長さの方向を縦方向(L)と定義し、
前記保護防水シートシステム(B)は、
前記外側車体(E)を少なくとも部分的に覆って保護する柔軟性防水シート(1)と、
前記リヤバンパー(R)に装着され、前記防水シート(1)を巻き取り可能なリヤシャフト(2)と
を備え、
前記防水シート(1)は、前記リヤシャフト(2)に固定された接続縁(11)と、その反対側に自由縁(12)とを有し、
前記各縦シース(42)は、縦スロット(422)を有し、
前記各スライダー(4)には、牽引部材(43)が設けられ、
前記牽引部材(43)は、前記防水シートの前記自由縁(12)に接続され、前記縦スロット(422)を通じて延伸し、
前記各スライダー(4)が、前記フロントバンパー(F)に装着されたフロントシャフト(5)および前記リヤバンパー(R)に装着された前記リヤシャフト(2)の両方に、牽引ケーブル(41)を介して接続されることにより、前記シャフト(5,2)が回転して前記牽引ケーブル(41)の巻き取りおよび繰り出しを行うと、前記スライダー(4)が前記縦シース(42)の内部を移動して前記防水シート(1)を駆動し、
前記縦スロット(422)は、前記牽引部材(43)により開状態にされる閉鎖システム(424)を有する
ことを特徴とする自動車両。
【請求項4】
自動車のような自動車両(V)であって、
リヤバンパー(R)と、
フロントバンパー(F)と、
シル(C)と、
前記シル(C)から上方に、前記リヤバンパー(R)および前記フロントバンパー(F)の間を略延在する外側車体(E)と、
保護防水シートシステム(B)と、
前記外側車体(E)に沿って延在する2つの縦シース(42)と、
前記各縦シース(42)に迎え入れられるスライダー(4)と
を備え、
前記リヤバンパー(R)および前記フロントバンパー(F)の間の長さの方向を縦方向(L)と定義し、
前記保護防水シートシステム(B)は、
前記外側車体(E)を少なくとも部分的に覆って保護する柔軟性防水シート(1)と、
前記リヤバンパー(R)に装着され、前記防水シート(1)を巻き取り可能なリヤシャフト(2)と
を備え、
前記防水シート(1)は、前記リヤシャフト(2)に固定された接続縁(11)と、その反対側に自由縁(12)とを有し、
前記各縦シース(42)は、縦スロット(422)を有し、
前記各スライダー(4)には、牽引部材(43)が設けられ、
前記牽引部材(43)は、前記防水シートの前記自由縁(12)に接続され、前記縦スロット(422)を通じて延伸し、
前記各スライダー(4)が、前記フロントバンパー(F)に装着されたフロントシャフト(5)および前記リヤバンパー(R)に装着された前記リヤシャフト(2)の両方に、牽引ケーブル(41)を介して接続されることにより、前記シャフト(5,2)が回転して前記牽引ケーブル(41)の巻き取りおよび繰り出しを行うと、前記スライダー(4)が前記縦シース(42)の内部を移動して前記防水シート(1)を駆動し、
制御システム(2d,6d,7)が、前記牽引ケーブル(41)および前記防水シート(1)の巻き取りおよび繰り出しの同時実行を最適に制御し、
前記制御システムは、
前記各シャフト(2,5)に装着されたクラッチ-ブレーキ(2d,6d)と、
自動制御装置(7)と
を備え、
前記自動制御装置(7)は、前記2つのクラッチ-ブレーキ(2d,6d)を協働して制御して、前記牽引ケーブル(41)および前記防水シート(1)それぞれの巻き取りおよび繰り出し速度を調整することにより、各縦シース(42)における前記スライダー(4)の走行と、ドラム(2a)に対する前記防水シート(1)の巻き取りおよび繰り出しとを協働させる
ことを特徴とする自動車両。
【請求項5】
前記縦シース(42)は、前記自動車両(V)の内側で前記外側車体(E)の下方に主に延在することにより、前記外側車体(E)から前記自動車両(V)の外側には、突出するとしてもほんのわずかである
ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の自動車両。
【請求項6】
制御システム(2d,6d,7)が、前記牽引ケーブル(41)および前記防水シート(1)の巻き取りおよび繰り出しの同時実行を最適に制御する
ことを特徴とする請求項1から3および5のいずれか1項に記載の自動車両。
【請求項7】
前記リヤシャフト(2)における、前記防水シート(1)を巻き取るドラム(2a)を含む部分が、前記リヤバンパー(R)に着脱可能に装着されることにより、前記防水シート(1)の交換が容易かつ迅速に行え、
有利には、前記リヤバンパー(R)は、アクセスフラップ(R1)を有する
ことを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の自動車両。
【請求項8】
前記防水シート(1)は、開口(25)を通って前記リヤバンパー(R)から繰り出され、
前記開口(25)は、巻き取り前の前記防水シート(1)を清掃するためのブラッシングシステム(241)を有する
ことを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の自動車両。
【請求項9】
前記防水シート(1)は、磁性または強磁性要素(17)を有し、
前記要素(17)が、これと対応する前記自動車両(V)に固定された磁性または強磁性要素(M)と協働することにより、前記防水シート(1)が前記外側車体(E)に押し付けられ、
有利には、磁力が電磁開始パルスにより増幅される
ことを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の自動車両。
【請求項10】
前記保護防水シートシステム(B)と類似のまたは同一の太陽電池防水シートシステム(B´)をさらに備える
ことを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の自動車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保護防水シートシステムを備えた、自動車のような自動車両に関する。自動車両は、外側車体(ボディ)と、リヤバンパーとフロントバンパーとを備える。保護防水シートシステムは、柔軟性防水シートを備える。この防水シートは、自動車両のリヤバンパーからフロントバンパーまで広げられて、車体を少なくとも部分的に覆って保護するものである。防水シートの縦方向は、自動車両の後部から前部までの長手方向である。言い換えれば、防水シートは、自動車両の後部から前部にかけてまたは前部から後部にかけて、縦方向に伸ばされたり引っ張られたりすることで、自動車両を覆うものである。したがって、本発明の有利な適用分野は自家用車であるが、商用車、長距離バス、路線バス、トラック、トレーラー、船舶などの他の種類の自動車両に本発明を用いることも可能である。
【背景技術】
【0002】
自動車両用の保護防水シートは、古くから用いられてきた。最も簡易な型は、単純な柔軟性防水シートであり、自動車両の上部で広げられて引っ張られて自動車両を少なくとも部分的に覆うものである。定位置に着いた防水シートは、ゴムバンドやフックなどの各種技術により自動車両に固定できる。しかしながら、このような初歩的な防水シートには2つの問題がある。1つ目の問題は、防水シートを自動車両の上部で広げて自動車両に被せる操作にある。防水シートを正しく自動車両上に配置するには、作業者は自動車両の周囲を何度も回らなければならない。2つ目の問題は、防水シートの保管にある。防水シートは、自動車両で使用されないときは正しく折り畳んで、可能な限りその嵩を小さくしなければならない。より複雑な保護防水シートシステムでは、巻き取りドラムにより防水シートが保管位置まで巻き取られるので、保管に係る問題は部分的に解決される。使用時は、防水シートの自由端が引っ張られて巻き取りドラムからシートが繰り出される。このような巻き取りドラムは、自動車両の前部、後部またはルーフに搭載できる。また、自動車両のリヤトランク内に組み込むこともできる。しかしながら、従来の防水シートシステムでは、巻き取りドラムを用いても、防水シートを自動車両に被せる操作に係る問題は解決できていない。防水シートを自動車両の上部で正しく広げるために、作業者が防水シートの自由端を引っ張ったり動き回ったりしなければならないことに変わりはない。言い換えれば、巻き取りドラムは、防水シートを巻き取ったり自動車両から剥がしたりする操作では有益であり効果的であるが、シートを繰り出したり自動車両に被せたりする操作では全く無益である。
【0003】
従来技術としては、特許文献1の保護防水シートシステムも公知である。このシステムは、金属片または膨張式ホースからなる補強部材が設けられた防水シートを備える。補強部材が実質的に縦方向に延在することで柔軟性防水シートが所定の剛性を有するので、防水シートを自動車両に被せる操作が容易である。防水シートを定位置に着かせる操作においては、巻き取り機に装着された牽引ケーブルにより防水シートを牽引できる。しかしながら、補強部材により防水シートの厚みが増すので、特に風がある場合には効果がないことが判明した。
【0004】
また、特許文献2の保護防水シートシステムも公知である。このシステムは、リヤバンパーに配置された電動ドラムに巻き取り可能な防水シートを備える。防水シートの自由端に設けられた2本のケーブル、ワイヤまたはロープは、自動車両のフロントバンパーに配置された電動牽引シャフトに接続される。防水シートを縦方向に案内するために、車体に対向するシートの底面には、逆T字レールが2つ設けられる。各レールは、車体に固定された8個からなる1連のローラーガイドと係合する。電動牽引シャフトが作動すると、ケーブルが牽引されて、防水シートはガイドと係合するレールに案内されながら自動車両を覆い始める。この保護防水シートシステムには、深刻な問題が数多くある。まず、レールにより防水シートの剛性が増すので、ドラムへの巻き取りがより困難になる。また、レールにより防水シートの厚みも増すので、巻き取り直径がより大きくなる。さらに、レールが車体と摩擦接触するので、自動車両の塗装が劣化する。最後に、車体にはそれぞれ8個からなる2連のガイドが固定されるので、外観が損なわれる。
【0005】
さらに、特許文献3の保護防水シートシステムも公知である。このシステムが備える防水シートは、その自由端に強磁性材料からなる牽引部材を少なくとも1つ有する。自動車両は、縦方向の牽引経路に沿って外側車体の下方を移動可能な磁石を少なくとも1つ有する。この移動可能な磁石は、外側車体を介して防水シートの牽引部材を引き付けて牽引経路に沿って移動させて、防水シートを外側車体の上を摺動させて繰り出し位置に着かせる。しかしながら、この磁石を用いた保護防水シートシステムにも深刻な問題がいくつかある。まず、磁気接続が不十分な場合があるので、防水シートが外れるおそれがある。また、防水シートが磁力で車体と激しく摩擦するので、塗装の劣化が早い。最後に、磁気システムを用いるためには車体を鋼製にはできないので、自動車両のコストがかさむ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】国際公開第WO2011/004105号
【文献】米国特許第4432581号明細書
【文献】国際公開第2014/128413号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、車体の塗装が劣化したり自動車両の外観が損なわれたりすることのない、より産業的で信頼性および効率性が高い保護防水シートシステムを提供することにより、上述の先行技術における問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明に係る保護防水シートシステムの提案によれば、自動車両は、外側車体に沿って延在し、縦スロットを有する2つの縦シースと、各縦シースに迎え入れられるスライダーとを備える。各スライダーには、牽引部材が設けられる。牽引部材は、防水シートの自由縁に接続され、縦スロットを通じて延伸する。各スライダーが、フロントバンパーに装着されたフロントシャフトおよびリヤバンパーに装着されたリヤシャフトの両方に、牽引ケーブルを介して接続されることにより、シャフトが回転して牽引ケーブルの巻き取りおよび繰り出しを行うと、スライダーが縦シースの内部を移動して防水シートを駆動する。本発明に係る保護防水シートシステムは、特許文献2および3に開示の保護防水シートシステムを相乗的に組み合わせたことにより得られ、これら先行技術の利点を全て引き継ぐ一方で、その欠点を全て解決したものであると言える。具体的には、本発明は、磁石により牽引部材を案内する縦シースを用いるという特許文献3の特徴を引き継いでいる。その一方で、本発明は、特許文献3の技術を改善して防水シートを機械的に接続できる縦スロットを設けることにより、磁気接続できなかったり塗装が劣化したりする問題を解決している。また本発明は、防水シートを機械的に案内するという特許文献2の一般概念を採用している。その一方で、レールにより防水シートを車体の縦方向に案内すること、および、それぞれ8個からなる2連のガイドを車体から防水シートの自由端まで局所的に案内することについて変形を施すことにより、この一般概念を改良している。このようにして、2つの先行技術の保護防水シートシステムにおける問題の全てが解決される。
【0009】
また留意すべきは、ケーブルの巻き取りおよび繰り出しをフロントシャフトおよびリヤシャフトの両方で行うことにより、防水シートを車体に被せるときだけでなく車体から外すときでも、シートを正しく保持しながらスライダーを最適に移動させることができる点である。ケーブル用のリヤシャフトがなければ、防水シートを車体から外すときにスライダーを引っ張るのが、シートそのものということになる。これでは防水シートに不都合な張力がかかってしまう。ケーブルの巻き取りおよび繰り出しを2つのシャフトで行うことにより、制御された一定の張力をケーブルにかけ続けられるので、防水シートとの接続に関係なくスライダーを高精度に移動させることができる。
【0010】
有利には、縦シースは、柔軟性を有し、外側車体(ボディ)の縦溝または経路に、有利にはスナップで固定することにより、着脱可能に装着される。有利には、各縦シースは、対応するスライダーおよび牽引ケーブルを有する。したがって、特に縦シースが破損したりこれに対応するスライダーがブロックされたりする場合に、縦シースの交換を容易に行える。この操作は、自動車両の運転手のような資格のない作業者でも行うことができる。具体的には、縦シースを取り外すには、2つのシャフトからケーブルを外して、縦シースを縦溝から取り出すだけでよい。そして、新たな縦シースを縦溝に挿入して、ケーブルの両端を2つのシャフトに固定すれば、新たな縦シースが定位置に着く。
【0011】
好ましくは、縦シースは、自動車両の内側で外側車体の下方に主に延在することにより、外側車体から自動車両の外側には、突出するとしてもほんのわずかである。好ましくない変形例ではあるが、縦シースは、自動車両の外側で外側車体の上方に主に延在してもよい。
【0012】
本発明の実用的な態様としては、縦スロットは、牽引部材により開状態にされる閉鎖システムを有する。閉鎖システムは、ブラシまたは2つの接触リップとすることができる。接触リップの場合、牽引部材がこれらの間を通過する際に変形する。
【0013】
本発明の有利な特徴としては、制御システムが、牽引ケーブルおよび防水シートの巻き取りおよび繰り出しの同時実行を最適に制御する。好ましくは、制御システムは、各シャフトに装着されたクラッチ―ブレーキと、自動制御装置とを備え、自動制御装置は、2つのクラッチ―ブレーキを協働して制御して、牽引ケーブルおよび防水シートそれぞれの巻き取りおよび繰り出し速度を調整することにより、各縦シースにおけるスライダーの走行と、ドラムに対する防水シートの巻き取りおよび繰り出しとを協働させる。このシステムにより、防水シートおよびケーブルを、ずれ(先行または遅延)が生じることなく正しく巻き取ることができる。ケーブルがフロントシャフトにもリヤシャフトにも接続されていなければ、制御システムは不要である。防水シートが取り外される間は、スライダーは防水シートに受動的に追従しない。しかしながら、スライダーが防水シートを案内するので、防水シートおよびケーブルはリヤシャフトに正しく巻き取られる。
【0014】
本発明の別の有利な態様としては、リヤシャフトにおける、防水シートを巻き取るドラムを含む部分が、リヤバンパーに着脱可能に装着されることにより、防水シートの交換が容易かつ迅速に行えるとしてもよく、有利には、リヤバンパーは、アクセスフラップを有する。したがって、防水シートまたはリヤシャフトが劣化した場合は、運転手はリヤシャフトのこの部分を自分で交換することができる。
【0015】
本発明のさらに別の有利な態様としては、防水シートは、開口を通ってリヤバンパーから繰り出される。開口は、巻き取り前の防水シートを清掃するためのブラッシングシステムを有する。
【0016】
本発明のさらに別の実用的な態様としては、防水シートは、磁性または強磁性要素を有する。要素が、これと対応する自動車両に固定された磁性または強磁性要素と協働することにより、防水シートが外側車体に押し付けられる。有利には、磁力が電磁開始パルスにより増幅される。
【0017】
本発明の他の有利な特徴によれば、自動車両は、保護防水シートシステムと類似のまたは同一の太陽電池防水シートシステムをさらに備える。任意で設けられるこのシステムも、2つのシャフトと、2つの通路にそれぞれ収容される2つのシースと、2つのスライダーと、2つのケーブルとを備える。2つの防水シートシステムは、重ねられており、独立して用いることができる。
【0018】
本発明の特質は、巻き取り可能なケーブルによってシース内を移動可能なスライダーに、スロットが設けられたシースにより、防水シートを機械的に接続することで、防水シートの牽引および案内を同時に行うことにある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る保護防水シートシステムを備えた自動車両から、防水シートが取り外された状態を示す側面図である。
図2】本発明に係る保護防水シートシステムを備えた自動車両に、防水シートが被せられる途中の状態を示す側面図である。
図3図1の自動車両の平面図である。
図4】本発明に係る防水シートシステムの模式図である。
図5】本発明に係る防水シートシステムを示す、自動車両の後部の縦断面図である。
図6】本発明に係る防水シートの模式図である。
図7】(a)および(b)はそれぞれ、本発明に係る縦シースの実施形態を示す模式側面図である。
図8】2つの防水シートシステム(保護防水シートシステムおよび太陽電池防水シートシステム)を用いる実施形態の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、非限定的な例として複数の実施形態を示す添付図面を参照して、以下に詳述される。
【0021】
本発明に係る保護防水シートシステムは、自家用車、商用車、トラック、トレーラーや、船舶までをも含む自動車両に対して、取り付けられるまたは組み込まれるものである。本発明に係る保護防水シートシステムを用いて、可動性を問わない他の対象物や、さらには人工池やスイミングプールなどの構造物までをも覆うことも可能である。本発明の説明に用いる図1図3では、自家用車型の自動車両に保護防水シートシステムが組み込まれる。従来どおりに自動車両Vは、シルCと、複数の車輪と、エンジンと、車体とを備える。自動車両Vはまた、図1から分かるように、リヤバンパーRと、外側車体Eと、フロントバンパーFとを備える。自動車両Vの外側車体Eは、少なくともその一部が本発明に係る保護防水シートシステムの防水シートに覆われるものであり、リヤゲートまたはリヤトランクと、ルーフと、ボンネットと、ドアと、フェンダーと、リヤバンパーの一部と、フロントバンパーの一部とを主に備える。外側車体Eはさらにウィンドウも備える。本発明に係る保護防水シートシステムは、リヤバンパーおよび場合によってはシルCの高さまでの車輪の一部も含めた外側車体Eの全体を覆うことができる。なお、これは単なる非限定的な実施形態に過ぎない。
【0022】
本発明に係る保護防水シートシステムは、リヤバンパーRに配置されたリヤシャフト2と、リヤシャフト2と係合する防水シート1と、フロントバンパーFに配置されたフロントシャフト5と、リヤバンパーRからフロントバンパーFまで外側車体Eに沿って略平行に延在する2つの縦シース42とを備える。例えば、各縦シース42は、フロントバンパーFから、フロントフェンダーに沿ってフロントガラスに近接して、さらにルーフおよびリヤフェンダーに沿って、リヤバンパーRまで延在してもよい。各縦シース42の内部には、スライダー4が過度な摩擦が生じることなく摺動可能に設けられる。各スライダー4の形状は、任意の適切な形状であればよい。例えば、丸みを帯びた滑らかな本体に2つの先細端部を有するシャトル形状でもよい。スライダー4には、牽引ケーブル(ワイヤ、ライン、コードなどともいう)41が設けられる。牽引ケーブル41は、スライダー4の両端から延伸しており、スライダー4を通過することさえできる。
【0023】
図4からより詳細に分かるように、リヤシャフト2は、防水シート1の巻き取りおよび繰り出しを行うドラム2aと、ケーブルの巻き取りおよび繰り出しを行う2つのドラム2bとを有する。リヤシャフト2は、その一端に装着された、好ましくは電気モーターであるモーター3により回転する。リヤシャフト2の他端は、フリーホイールベアリング2fに装着される。モーター3の停止時は、リヤシャフト2の手動回転が可能である。有利には、ドラム2aを含むリヤシャフト2の中央部分は、2つのベアリング2cに着脱可能に装着される。よって、リヤシャフト2を、ベアリング2cから取り外して、ケース21ひいては図5のヒンジ付きフラップR1を介してリヤバンパーRから取り出すのは容易である。この操作は、自動車両Vの運転手など誰でも実行可能である。有利には、リヤシャフト2のこの着脱可能な部分はプラスチック製である。また以下に述べるように、有利には、クラッチ―ブレーキ2dを設けて、ドラム2aの回転をドラム2bの回転から切り離すことができる。有利には、クラッチ―ブレーキ2dは、ドラム2bとベアリング2cの間でリヤシャフト2に装着される。このように、リヤシャフト2における着脱可能な部分はドラム2aのみである。
【0024】
リヤシャフト2はケーシング21に収容される。ケーシング21の内部には、巻き取られた防水シート1を迎え入れるのに十分な空間がある。図から分かるように、リヤシャフト2およびそのモーター3ならびにケーシング21は、リヤバンパーRの内部に完全に収容される。
【0025】
本発明によれば、牽引ケーブル41はいずれも、その一端がリヤシャフト2に固定されるので、対応するドラム2bに対して、リヤシャフト2の回転方向に応じたケーブルの巻き取りおよび繰り出しが可能である。
【0026】
防水シート1は、縦開口25を通ってリヤバンパーRから繰り出される。有利には、縦開口25は、防水シート1がリヤバンパーRの内部へ巻き取られる前にシートを清掃するブラシ241が設けられた旋回可能なカバー24を有する。なお、ブラシ241の代わりに、ブラッシングシステムまたは清掃システムをカバー24に設けて、防水シート1の外表面に堆積する汚れを除去することもできる。デフレクターとして作用するカバー24の助けにより、防水シート1を外側車体Eに向けて案内することができる。
【0027】
本発明に係る防水シート1は、図6に示すとおりである。防水シート1は、厚みが小さい柔軟性フィルムまたはシートから形成できる。本発明に係る防水シート1の形成に適した材料は、多数あるが、具体的にはプラスチック材料である。非粘着処理または汚れ防止処理を(例えばナノテクノロジーにより)行えば有利である。防水シートの寸法(幅および長さ)は、被覆対象の自動車両の寸法に応じて調整される。例えば、長さ5.60メートル(m)および幅3.80mの防水シートの提供が可能である。防水シート1は、有利には太陽電池15が設けられた、縦方向に延在する中央領域14を有する。太陽電池15は、太陽光の下で十分な効果を発揮するが、日陰においても最低輝度があれば効果を発揮できる。中央領域14は、自動車両Vのボンネット、フロントガラス、ルーフおよびリヤトランクまたはリヤゲートにわたって延在してもよい。防水シート1は、中央領域14を間に挟んだ両側に、フラップ16を有する。フラップ16は、太陽電池15が設けられた中央領域14より高い柔軟性を有する。この柔軟性フラップ16は、自動車両Vの両側部、特にフェンダーおよびドアを覆うためのものである。またフラップ16は、太陽エネルギーを取り込むための太陽光発電繊維のような手段を備えてもよい。
【0028】
防水シート1は、2つのエンドプレート22の間で、回転するドラム2aに接続される接続縁11を有する。留意すべきは、中央領域14の幅がエンドプレート22間の間隔と略一致する点である。このような構成により、中央領域14は、エンドプレート22間で回転するドラム2aに巻き取られる。一方、柔軟性サイドフラップ16は、それぞれ対応するエンドプレート22の外側で回転するシャフト2に巻き取られる。中央領域14は、少なくともその一部が太陽電池15で覆われていることから、柔軟性フラップ16より相対剛性が高い。よって、中央領域14がしわにならないよう、巻き上げ式ブラインドのように中央領域14をドラム2aに巻き取れば有利である。ただし、フラップ16は非常に柔軟性が高いので、実際には中央領域14がしわになっても問題にならない。
【0029】
防水シート1はまた、接続縁11の反対側に自由端12を有する。本発明によれば、図6から分かるように、自由端12には2つの固定部材13が設けられる。各固定部材13は、防水シート1にしっかりと固定された板状部材とすることができ、タブまたはブレードを迎え入れるのに適したハウジング形の固定手段を含む。
【0030】
他の有利な特徴によれば、防水シート1の周縁部には、強磁性インサート17が少なくとも1つ設けられる。このインサート17は例えば、防水シート1の周縁に縫い付けられた連続する強磁性帯状部材でもよい。帯状部材は、自動車両VのシルCに、さらには固定磁石Mが設けられたフロントバンパーおよびリヤバンパーにまでわたって、外側車体Eに押し付けられた状態で保持される。なお、固定磁石Mは、永久磁石または電磁石である。このような構成により、風が吹いても、防水シート1のサイドフラップ16は外側車体Eに押し付けられた状態で保持される。電磁石が用いられる場合は、開始パルスを高くすれば磁力が瞬間的に強くなるので、帯状部材が固定磁石Mに張り付く助けとなる。
【0031】
本発明によれば、各固定部材13は対応するスライダー4に接続され、各スライダー4は対応する縦シース42に配置される。より正確には、各縦シース42には、場合によって両端は除くが、全長にわたってスロットが設けられるので、各縦シース42は中空内部420を有する。中空内部420は、外側車体Eの外表面に向かって開いた縦スロット422を通じて、外部と連通する。縦スロット422の幅は外観上可能な限り小さいことが好ましく、1ミリメートル(mm)以下にすることができる。よって、縦スロット422は実際には目に見えない。図7(a)および図7(b)から分かるように、有利には、縦シース42は、外側車体Eの全体または略全体の下方に配置される。
【0032】
図7(a)では、外側車体Eを単に途中で切断して設けられた、近接して対向する縁E1が2つある。縦シース42は、中空内部420を定義するシース本体421からなり、中空内部420の上部には縦スロット422が設けられる。縦シース42は、縦スロット422の両側それぞれにリップ423を有する。各リップ423は、対応する近接対向縁E1の上部外表面に、有利にはリップ同士が密着するように、載荷される。よって縦シース42は、2つの近接対向縁E1間で定義される縦溝E2に、具体的にはスナップで固定することにより、保持される。
【0033】
図7(b)では、外側車体Eは、スロットが設けられた縦シース42´を迎え入れる縦経路E3を有する。縦シース42´は外側車体Eの上方に突出しない。
【0034】
有利には、縦スロット422は閉鎖システム424を有する。閉鎖システム424は、ブラシまたは接触リップとすることができる。
【0035】
本発明によれば、縦シース42,42´に迎え入れられたスライダー4は、防水シート1の固定部材13に、縦スロット422を通過する牽引部材43を介して接続される。牽引部材43は、ピン、タブ、ペグ、ロッド、ブレード、プレートなどとすることができ、スライダー4に固定されてもよいし、スライダー4と一体形成されてもよい。牽引部材43が固定部材13の固定手段と分離可能に協働することにより、防水シート1をスライダー4から分離できる。
【0036】
防水シート1が完全に巻き取られた保管状態では、図5から分かるように、固定部材13はリヤバンパーRの縦開口25の下方に配置されて保持されてもよい。リヤバンパーRにおける固定部材13の最終位置は、近接または存在センサ26により決定できる。
【0037】
フロントバンパーFでは、フロントシャフト5がリヤシャフト2に平行して配置される。フロントシャフト5は、モーター6によりフリーホイールベアリング6f上で自軸回りに回転駆動される。有利には、クラッチ―ブレーキ6dがフロントシャフト5上に設けられる。各牽引ケーブル41の一端が回転するフロントシャフト5に固定されるので、フロントシャフト5に対して、回転方向に応じたケーブルの巻き取りおよび繰り出しが可能である。有利には、ストロークの終了を検知するためのセンサを設けて、防水シート1が自動車両Vを完全に覆ったら2本の牽引ケーブル41の巻き取りを終了させる。
【0038】
したがって、モーター3および6によりそれぞれ駆動されるリヤシャフト2およびフロントシャフト5に対して、牽引ケーブル41の巻き取りおよび繰り出しを行うことによって、スライダー4は縦シース42の内部を移動可能である。図5の開始位置では、スライダー4は、リヤバンパーRの縦開口25の近傍に配置される。防水シート1の固定部材13も、縦開口25の直下に配置される。固定部材13は牽引部材43を介してスライダー4に接続される。この直接的な機械接続により、スライダー4が移動すると、固定部材13が移動して縦開口25を通ってリヤバンパーRから出ていく。このようにして、牽引部材43は縦スロット422の内部を移動して、任意で設けられる閉鎖システム424を押しのける。有利には、自動制御装置7が設けられる。自動制御装置7は、2つのクラッチ―ブレーキ2dおよび6dを協働させて制御して、牽引ケーブル41および防水シート1それぞれの巻き取りおよび繰り出し速度を調整することにより、各縦シース42におけるスライダー4の走行と、ドラム2aに対する防水シート1の巻き取りおよび繰り出しとが協働する。防水シート1および牽引ケーブル41の間での巻き取りおよび繰り出しそれぞれのずれや遅延を回避するには、このような協働が必要である。自動制御装置7ならびに2つのクラッチ―ブレーキ2dおよび6dは、このようにして制御システムを構成して、牽引ケーブル41および防水シート1の巻き取りおよび繰り出しの同時実行を最適に制御できる。留意すべきは、2つのクラッチ―ブレーキ2dおよび6dを可変速モーターに置き換えられる点である。
【0039】
よって、スライダー4および固定部材13がフロントバンパーFに到達するまで、防水シート1を定位置に着かせる操作は継続する。そして、自動車両Vは、その上部に中央領域14の太陽電池15が配置され、その側部はサイドフラップ16に取り囲まれた状態で、防水シート1で完全に覆われる。このようにして、スライダー4に接続された固定部材13と、シルCに設けられて強磁性帯状部材17と協働する固定磁石Mとにより、防水シート1は自動車両Vの定位置に保持される。
【0040】
防水シート1を取り外す操作においては、モーター3および6は再び協働して駆動されることにより、防水シート1および牽引ケーブル41がリヤシャフト2に巻き取られる。このためには、牽引ケーブル41にかかる張力が全くないまたは極めて小さい状態が維持されるように、フロントシャフト5が駆動されなければならない。スライダー4は、防水シート1を定位置に着かせる操作のときのような牽引機能はもはや果たさない。ただし、単なる縦方向への案内機能は果たすので、防水シート1は横方向にずれることなく正しくドラム2aに巻き取られる。取り外し操作が終了すると、防水シート1は図5の状態に戻る。この操作の終了は、近接センサ26が固定部材13を検知することで制御される。
【0041】
留意すべきは、固定部材13が、縦シース42と接触するか否かにかかわらず、縦シース42の上に常に配置される点である。固定部材13は、縦シース42に接触してもしなくても、外側車体Eと接触することは決してないので、摩擦して劣化するおそれもない。
【0042】
図8は、同一または類似の2つの防水シートシステムを、入れ子にしてまたは重ねて用いる実施形態を模式的に示す。2つの防水シートシステムのうち、一方は上述の保護防水シートシステムから太陽電池を取り除いたものであり、他方は太陽電池防水シートシステムである。保護防水シートシステムの防水シートは、図6の防水シートシステムと同等の寸法を有する。一方、太陽電池防水シートシステムの防水シートは、図6の中央領域14と同一または類似の寸法を有する。これら2つの防水シートシステムは、同時にまたは個別に操作できる。
【0043】
以上、2つのシース42、2つのスライダー4、2つの固定部材13および2つの牽引ケーブル41を用いた実施形態に基づいて本発明を説明したが、シースを1つまたは3つ以上用いる他の実施形態も可能である。上述の実施形態では、シース42は外側車体の溝に挿入されていたが、例えば接着剤によりシースを外側車体に固定することも可能である。
【0044】
したがって、本発明に係る保護防水シートシステムは以下の利点を有する。
【0045】
・外側車体(車体の塗装)の劣化のおそれなく、防水シートを牽引して案内できること。
【0046】
・防水シートの厚みを過剰に大きくすることなく、防水シートを機械的に保持したまま牽引して案内できること。
【0047】
・シースが(スライダーおよび牽引ケーブルと一緒に)着脱可能であるので、交換可能であること
・リヤシャフトが(巻き取った防水シートと一緒に)着脱可能であるので、交換可能であること。
【0048】
本発明によれば、簡易で産業化可能な保護防水シートシステムが得られる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8