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特許7146822拡張可能な椎間インプラント及び関連する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】拡張可能な椎間インプラント及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/44 20060101AFI20220927BHJP
【FI】
A61F2/44
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019569466
(86)(22)【出願日】2018-06-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-06
(86)【国際出願番号】 US2018035798
(87)【国際公開番号】W WO2018231563
(87)【国際公開日】2018-12-20
【審査請求日】2021-03-22
(31)【優先権主張番号】62/519,470
(32)【優先日】2017-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514046806
【氏名又は名称】メドス・インターナショナル・エスエイアールエル
【氏名又は名称原語表記】Medos International SARL
【住所又は居所原語表記】Chemin-Blanc 38, CH-2400 Le Locle, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ルー・ファット
【審査官】寺澤 忠司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0119542(US,A1)
【文献】特表2016-508412(JP,A)
【文献】特表2016-529030(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0158668(US,A1)
【文献】特表2001-522291(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡張可能な椎間インプラントであって、
第1の方向に沿って互いに離間配置された第1のプレート及び第2のプレートであって、前記第1のプレートが、上方椎体に接触するように構成された第1の骨接触面を画定し、前記第2のプレートが、前記第1の方向に沿って前記第1の骨接触面とは反対側の第2の骨接触面を画定し、前記第2の骨接触面が、下方椎体に接触するように構成されている、第1のプレート及び第2のプレートと、
前記第1の方向に対して前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に少なくとも部分的に配置された第1の作動部材であって、前記第1の作動部材が、第1の軸、第1の端部、及び前記第1の軸に沿った第2の方向に沿って前記第1の端部から離間配置された第2の端部を画定し、前記第2の方向が、前記第1の方向に垂直である、第1の作動部材と、
前記第1の作動部材により支持され、かつ前記第1及び第2のプレートと係合する第1及び第2の楔部材と、
前記第1の作動部材により支持された第1の伝動部材と、
第2の軸、近位端部、及び前記第2の軸に沿った第3の方向に沿って前記近位端部から離間配置された遠位端部を画定する駆動部材であって、前記第3の方向が、前記第1の方向に垂直であり、かつ前記第2の方向から角度を持ってオフセットされている、駆動部材と、
前記駆動部材により支持された第2の伝動部材と、を備え、
前記駆動部材が、前記第1の作動部材を前記第1の軸を中心として回転させるように、前記第1の作動部材に駆動力を伝達するように構成され、また第1及び第2の楔部材のうちの少なくとも1つが、前記第1及び第2のプレートのうちの少なくとも一方を、前記第1の方向に沿って前記第1及び第2のプレートの他方に対して移動させるように、前記第1の軸を中心とした前記第1の作動部材の回転に応答して、前記第2の方向に沿って並進するように構成されており
前記第1及び第2の伝動部材が、前記駆動力の少なくとも一部分を前記第1の作動部材に伝達して、前記第1の作動部材を前記第1の軸を中心として回転させるように、互いに係合するように構成されており、
前記インプラントが、第3の方向に沿って前記第1の作動部材から間隔をあけて配置され、前記第1及び第2のプレートのうちの少なくとも一方を、前記第1の方向に沿って前記第1及び第2のプレートの他方に対して移動させるように前記駆動部材によって駆動されるように構成された、第2の作動部材をさらに備える、拡張可能なインプラント。
【請求項2】
前記第1の楔部材が、第1の中央楔軸、第1の端部、及び前記第2の方向に沿って前記第1の端部から離間配置された第2の端部を画定する第1の楔本体を画定し、前記第1の中央楔軸が前記第2の方向と平行である、請求項に記載のインプラント。
【請求項3】
前記第2の楔部材が、第2の楔本体を画定し、前記第2の楔本体が、第2の中央楔軸、並びに前記第2の方向に沿って互いに離間配置された前記第2の楔本体の第1及び第2の端部を画定し、前記第2の中央楔軸が前記第2の方向と平行である、請求項に記載のインプラント。
【請求項4】
前記第1の作動部材が、前記第2の方向に沿って互いに離間配置された第1のねじ付き領域及び第2のねじ付き領域を備えるロッドを画定し、前記第1の楔本体が、前記第1のねじ付き領域に係合するように構成された第1のねじ切りを画定し、また前記第2の楔本体が、前記第2のねじ付き領域に係合するように構成された第2のねじ切りを画定する、請求項に記載のインプラント。
【請求項5】
前記第1の楔本体が、前記第1の中央楔軸に沿って前記第1の楔本体を通って延在する第1の中央穴を画定し、前記第1の中央穴が前記第1のねじ切りを画定し、また前記第2の楔本体が、前記第2の中央楔軸に沿って前記第2の楔本体を通って延在する第2の中央穴を画定し、また前記第2の中央穴が前記第2のねじ切りを画定する、請求項に記載のインプラント。
【請求項6】
前記第1及び第2の楔本体のそれぞれが、前記それぞれの第1の端部と第2の端部との間に延在する上方傾斜面及び下方傾斜面を画定する、請求項に記載のインプラント。
【請求項7】
前記第1及び第2の楔本体の前記第2の端部が、前記第2の方向に沿って互いに面し、また前記第1及び第2の楔本体の前記第1の端部が、前記第2の方向に沿って互いから離れた方を向く、請求項に記載のインプラント。
【請求項8】
前記第1の楔本体の前記上方及び下方傾斜面が互いに対して配向され、その結果、1)前記第1の楔本体の前記第1の端部が、前記第1の方向に沿って第1の最大寸法を画定し、2)前記第1の楔本体の前記第2の端部が、前記第1の方向に沿って第2の最大寸法を画定し、また3)前記第2の最大寸法が、前記第1の最大寸法よりも大きい、請求項に記載のインプラント。
【請求項9】
前記第1の楔本体の前記上方及び下方傾斜面がそれぞれ、前記第1の軸に対して約15度~約30度の角度で配向される、請求項に記載のインプラント。
【請求項10】
前記鋭角が約21度~25度の間である、請求項に記載のインプラント。
【請求項11】
前記第2の楔本体の前記上方及び下方傾斜面が互いに対して配向され、その結果、1)前記第2の楔本体の前記第1の端部が、前記第1の方向に沿って第3の最大寸法を画定し、2)前記第2の楔本体の前記第2の端部が、前記第1の方向に沿って第4の最大寸法を画定し、また3)前記第4の最大寸法が、前記第3の最大寸法よりも大きい、請求項に記載のインプラント。
【請求項12】
前記第2の楔本体の前記上方及び下方傾斜面がそれぞれ、前記第1の軸に対して約30度~約60度の第2の角度で配向される、請求項に記載のインプラント。
【請求項13】
前記第2の鋭角が約40度~50度の間である、請求項に記載のインプラント。
【請求項14】
前記第1の伝動部材が第1の歯車であり、また前記第2の伝動部材が第2の歯車である、請求項2に記載のインプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡張可能な椎間インプラント、及び関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
椎間板が変性した場合、多くの場合、椎間板の除去が望ましい。このような症状の治療に脊椎固定術が使用されてよく、また椎間板腔の高さを復元し、装置を介して骨を成長させ、隣接する椎骨を融合させることができる、ケージ又はその他のスペーサなどの装置に、変性椎間板を置き換えることを含む。脊椎固定術は、正常な脊椎配列を復元し、適正な融合のために脊髄分節を安定化させ、最適な融合環境を作り出そうと試みており、また、脊髄脈管構造、硬膜、及び神経要素への損傷を最小限にすることにより、早期運動療法(early active mobilization)を可能にする。脊椎固定術がこれらの目的を満たす場合、治癒が早まり、また患者の機能、快適性、及び運動性が改善される。椎間板腔内へと押し込まれ、隣接する椎体からインプラントの上部表面及び下部表面を通って骨が成長することを可能にするスペーサ装置は、当該技術分野において周知である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
それにもかかわらず、措置上の侵襲性を最小限にしつつも、脊髄分節を安定化させ、かつ脊椎固定術のために最適な空間を作り出す装置に対する必要性が、引き続き存在する。椎間腔内へと横方向に(即ち、内側-外側方向に沿って)挿入することができる装置の必要性も、引き続き存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一実施形態によれば、拡張可能なインプラントは、第1のプレート、及び第1の方向に沿って互いに離間配置された第2のプレートを含む。第1のプレートは、上方椎体と接触するように構成された第1の骨接触面を画定し、また第2のプレートは、第1の方向に沿って第1の骨接触面に対向する第2の骨接触面を画定する。第2の骨接触面は、下方椎体と接触するように構成される。インプラントは、第1の方向に対して第1のプレートと第2のプレートとの間に少なくとも部分的に配設された、作動部材を含む。作動部材は、第1の軸、第1の端部、及び第1の軸に沿った第2の方向に沿って第1の端部から離間配置された、第2の端部を画定する。第2の方向は、第1の方向に垂直である。インプラントは、作動部材により支持され、また第1及び第2のプレートと係合する第1及び第2の楔部材を含み、また、第2の軸、近位端、及び第2の軸に沿った第3の方向に沿って近位端部から離間配置された遠位端部を画定する、駆動部材も含む。第3の方向は、第1の方向に垂直であり、また第2の方向からオフセットしている。駆動部材は、作動部材を第1の軸を中心として回転させるように、作動部材に駆動力を伝達するように構成され、また第1及び第2の楔部材のうちの少なくとも1つが、第1及び第2のプレートのうちの少なくとも一方を、第1の方向に沿って第1及び第2のプレートの他方に対して移動させるように、第1の軸を中心とした作動部材の回転に応答して、第2の方向に沿って並進するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
前述の概要、並びに本願の椎間インプラントの例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むことで、より理解されるであろう。本願の拡張可能な椎間インプラントを説明する目的で、図面にて例示的実施形態を示す。しかし、本出願が示される正確な配置及び手段に限定されないことを、理解しなければならない。図面は、以下のとおりである。
図1】本開示の一実施形態による、椎体間に位置付けられたインプラントの図である。
図2】畳まれた構成にある、図1に示すインプラントの、斜視図である。
図3】拡張された構成にある、図1に示すインプラントの、斜視図である。
図4】畳まれた構成にある、図1に示すインプラントの、平面図である。
図5】インプラントの拡張機構を示す、インプラントの上部プレートが取り除かれた、拡張された構成にある、図1に示すインプラントの、平面図である。
図6A図5に示す拡張された構成の、分解斜視図である。
図6B図1に示すインプラントの上部プレート及び下部プレートの斜視図であり、上部プレート及び下部プレートは、プレートの内面を例示するために異なる視点にて示されている。
図7図6Bに示すインプラントの上部プレートの、底面図である。
図8図4の切断線8-8に沿った、図7に示すインプラントの上部プレートの、断面端面図である。
図9図4の切断線8-8に沿った、図7に示すインプラントの底部プレートの、断面端面図である。
図10図4の切断線10-10に沿った、インプラントの上部プレートの一部の、断面図である。
図11図5及び図6Aに示す拡張機構の楔部材の、斜視図である。
図12図11に示す楔部材の、側面図である。
図13図11に示す楔部材の、対向する端面図である。
図14図11に示す楔部材の、対向する端面図である。
図15図5及び図6Aに示す拡張機構の別の楔部材の、斜視図である。
図16図15に示す楔部材の、側面図である。
図17図15に示す楔部材の、対向する端面図である。
図18図15に示す楔部材の、対向する端面図である。
図19図5及び図6Aに示す拡張機構の作動部材の、分解斜視図である。
図20図19に示す作動部材の、側面図である。
図21】畳まれた構成にあるインプラントを示す、図4の切断線21-21に沿ったインプラントの、断面端面図である。
図22】拡張された構成で示されるインプラントの、断面端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1を参照すると、上方椎体2及び隣接する下方椎体4は、椎体2と椎体4との間に延在する椎間腔5を画定する。上方椎体2は上方椎骨表面6を画定し、また隣接する下方椎体4は下方椎骨表面8を画定する。椎体2及び4は、解剖学的に隣接する椎体であってよい、又は中間椎体が椎体2と椎体4との間の部位から除去された後の、残りの椎体であってよい。椎間板切除術後の図1の椎間腔5が示されており、この椎間板切除術により、椎間板物質が除去される、又は少なくとも部分的に除去され、拡張可能な椎間インプラント10を受容するための椎間腔5が用意される。インプラント10は、椎間腔5内に(即ち、内側-外側軌道に沿って)横方向に挿入されるように構成することができる。一度椎間腔5に挿入されると、以下により詳細に開示されるように、インプラント10は、適切な高さの修復及び脊柱前湾を達成するために、頭蓋骨側仙骨方向に拡張することができる。椎間腔5は、所望により、脊椎の腰椎領域、胸椎領域、及び頸椎領域を含む、脊椎に沿った任意の箇所に配置することができる。インプラント10の特定の機構は、その開示全体が本発明において本参考として含まれる、米国特許公開公報第2014/0243982A1号(Millerの名義にて、2014年8月28日公開)に記載のものと同様であり得ることを理解されたい。
【0007】
以下の説明では、特定の専門用語は、単に便宜上使用されるに過ぎず、限定されるものではない。用語「右」、「左」、「下方」、及び「上方」は、参照される図面内での方向を指定する。用語「内側(inner)」、「内部(internal)」、及び「内部(interior)」とは、インプラントの幾何学的中心に向かう方向を意味する一方で、用語「外側(outer)」、「外部(external)」、及び「外部(exterior)」は、インプラントの幾何学的中心から離れる方向を意味する。用語「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「内側」、「外側」、並びに関連の用語及び/又は表現は、参照される人体における種々の位置及び向きを指定するために、使用される。インプラント10又はその構成要素に関連してこれらの単語が使用される場合、それらは、図1に示されるように体内に埋め込まれたインプラント10の相対位置を意味する、と理解されるべきである。専門用語には、上に列挙した用語、その派生語、及び同様の意味を有する語が含まれる。
【0008】
ここで図2を参照すると、インプラント10は、長手方向「L」及び横断方向「T」に沿って水平に、かつ垂直方向「V」に沿って垂直に延在するものとして、本明細書に記載されている。本明細書で特に指示がない限り、用語「長手方向」、「横断」、及び「垂直」とは、種々のインプラント構成要素及びインプラント構成要素軸の直交方向の構成要素を示すために、使用される。長手方向及び横断方向L、Tは水平面(本明細書では、長手方向横断面とも称される)に沿って延在し、かつそれを画定するものとして示されているが、垂直方向は、垂直平面(本明細書でそれぞれ言及されるような、「垂直長手方向平面」又は「垂直横断面」のいずれかなど)に沿って延在するものとして示されており、種々の方向を包含する平面は使用中に異なってもよい、と理解されるべきである。例えば、インプラント10が、椎間腔5内へと挿入される場合、垂直方向Vは、一般に、上方-下方(又は仙骨側-頭蓋骨側)の方向に沿って延在するが、水平面は、一般に、前方-後方方向及び内方-外方の方向により画定された解剖学的平面内に展開される。従って、「垂直」及び「水平」という方向に関する用語は、単に明瞭性及び説明を目的として、図示のようなインプラント10及びその構成要素を記載するために使用されてよい。
【0009】
図2では、インプラント10が、畳まれた構成Cにて示されている。インプラント10は、近位端部又は後端部12と、長手方向Lに沿って延在する長手方向のインプラント軸X1に沿って、前端部14から離間配置された、遠位端部又は先端部14との間に延在することができる。インプラント10が、前端部が最初に椎間腔5内へと挿入され得る故に、前端部12及び後端部14は、それぞれ、そのように称され得る。後端部12は、インプラント10を椎間腔5内へと支持及び送達するように構成された1つ以上の挿入器具と連結するように、構成することができる。インプラント10はまた、横断方向Tに沿って前方側面16と後方側面18との間に延在することができる。
【0010】
インプラント10は、第1のプレート又は上方プレート100、及び垂直方向Vに沿って上方プレート100に対向する第2のプレート又は下方プレート200を含むことができる。上方プレート100は、上方又は第1の骨接触面104を画定する上方プレート本体102を画定することができ、また下方プレート200は、垂直方向Vに沿って第1の骨接触面104から離間配置された下方又は第2の骨接触面204を画定する下方プレート本体202を画定することができる。上方及び下方骨接触面104、204は、対向する上方及び下方椎体4及び6にそれぞれ係合するように、構成することができる。各骨接触面104、204は、図示のように、実質的に平面的な様式で延在することができる。加えて、上方及び下方骨接触面104、204は、垂直横断面において互いに対して角度をなして、インプラント10の脊柱前弯角度αを画定することができる。加えて、挿入が容易にするために、上部プレート本体及び下方プレート本体102、202はそれぞれ、インプラント10の先端部14に隣接する先細面106、206を画定することができ、各先細面106、206は、一般に、遠位方向にてインプラント10の垂直中点に向かって内向きに先細になり、インプラント10の挿入が容易になる。
【0011】
上方及び下方骨接触面104、204はそれぞれ、実質的に平面であるものとして示されているが、その他の実施形態では、各骨接触面104、204は、例えば、実質的に凸状であることができる、若しくは少なくとも部分的に凸状であることができる、又は凸状である部分及び平面である別の部分を画定することができる。骨接触面104、204はまた、スパイク、隆起部、錐体、棘、窪部、又は小突起部などの外見(図示せず)を、少なくとも部分的に画定することもでき、これらは、インプラント10が椎間腔5内へと挿入される場合に、それぞれの椎体4及び6に係合するよう構成される。
【0012】
本明細書で使用する場合、用語「遠位」及びその派生語は、後端部12から前端部14に向かう方向を意味する。本明細書で使用する場合、用語「遠位」及びその派生語は、前端部14から後端部12に向かう方向を意味する。従って、本明細書で使用する場合、用語「長手方向L」は双方向であり、かつ一方向の遠位方向及び対向する近位方向により画定される。
【0013】
本明細書で使用する場合、用語「前方」及びその派生語は、インプラント10の後方側面18からインプラントの前方側面16に向かう方向を意味する。本明細書で使用する場合、用語「後方」及びその派生語は、前方側面16から後方側面18に向かう方向を意味する。従って、本明細書で使用する場合、用語「横断方向L」とは双方向であり、かつ一方向の前方方向及び対向する後方方向により画定される。
【0014】
本明細書で使用する場合、用語「上方」及びその派生語は、第2の骨接触面204から第1の骨接触面104に向かう方向を意味する。本明細書で使用する場合、用語「下方」及びその派生語は、第1の骨接触面104から第2の骨接触面204に向かう方向を意味する。従って、本明細書で使用する場合、用語「垂直方向V」とは双方向であり、かつ一方向の上方方向及び対向する下方方向により画定される。
【0015】
図2及び3を参照すると、インプラント10は、上方プレート100の一部と下方プレート200の一部との間に介在し、かつ垂直方向Vにて、互いに対して、上方プレート100及び下方プレート200を分離するように構成された、拡張機構300を含むことができる。例えば、拡張機構300は、図2にて示されるように、畳まれた構成Cから、図3にて示されるように、拡張された構成Eへと、インプラント10を作動させるように、構成され得る。インプラント10は、上方骨接触面104と下方骨接触面204との間でそれぞれ測定される、インプラント10の垂直高さ及び脊柱前弯角度αを、拡張させるように構成することができる。例えば、インプラント10が畳まれた構成にある場合(図2)、インプラント10の畳まれた前方高さHA1は、約4mm~約18mmであることができ、インプラント10の畳まれた後方高さHP1は、約3mm~約17mmであることができ、またインプラント10の畳まれた(即ち、「組み込まれた」)脊柱前弯角度α1は、0度~約15度であることができる。インプラント10が拡張された構成E(図3)にある場合、拡大された前方高さHA2は、約8mm~約24mmであることができ、拡張された後方高さHP2は、約7mm~約21mmであることができ、また拡張された脊柱前弯角度α2は、約15度~約45度であることができる。いくつかの実施形態では、インプラント10は、拡大された前方高さHA2が、畳まれた前方高さHA1よりも約三倍高くあり得、また拡張された後方高さHP2も同様に、畳まれた後方高さHP1よりも約三倍高くあり得るように、構成することができる、と理解されたい。
【0016】
上方プレート100及び下方プレート200は、拡張機構300の構成要素を収容するように構成された特徴部を、それぞれ画定することができる。例えば、図2及び3にて示されるように、上方プレート本体102は、第1の内腔108、及び第1の内腔108から遠位方向に離間配置された第2の内腔110を、画定することができる。従って、第1の内腔108は「近位」内腔と呼ばれることもあり、また第2の内腔210は「遠位」内腔と呼ばれることもある。加えて、図2又は3には見えないが、下方プレート本体202は、第3の内腔208、及び第3の内腔208から遠位方向に離間配置された第4の内腔210を、画定することができる。同様に、第3の内腔208は「近位」内腔と呼ばれることもあり、また第4の内腔210は「遠位」内腔と呼ばれることもある。上方プレート100の第1及び第2の内腔108、110は、垂直方向Vに沿って、下方プレート200の第3及び第4の内腔208、210とそれぞれ整列され、かつ対向し得る。内腔108、110、208、210のそれぞれは、第1又は前方内腔側108aから、横断方向Tに沿って第1の側面108aから離間配置された第2又は後方内腔側108bまで延在することができる。インプラント10は、インプラント10が畳まれた構成Cにある場合に、拡張機構300の種々の部分が、以下により詳細に記載されるように、内腔108、110、208、210、210内に少なくとも部分的に配置され得るように、構成される。参照のために、下方プレート200の第3及び第4の内腔208、210は、両方とも図5及び6Bにて視認可能であり、第3の内腔208もまた、図21及び22にて視認可能であり、かつ第4の内腔210もまた、図9にて視認可能である。
【0017】
図4を参照すると、インプラント10は、長手方向Lに沿ってインプラント10の後端部12から先端部14まで測定される、約25mm~約70mmのインプラント長さL0を画定することができる。インプラントはまた、横断方向Tに沿ってインプラント10の前方側面16から後方側面18まで測定される、約20mm~約50mmのインプラント幅W0を画定することができる。インプラント10はまた、垂直方向Vに沿って、インプラント10を通って(即ち、第1の骨接触面104から第2の骨接触面204へと)延在する、中央開口部111を画定することができる。長手方向Lに関して、中央開口部111は、上方プレート100の第1の内腔108と第2の内腔110との間、及び下方プレート200の第3の内腔208と第4の内腔210との間に配置することができる。中央開口部111は、横断方向Tに沿って前側から離間配置された第1又は前側111a及び第2の又は後側111bを画定することができる。中央開口部111は、第3の又は近位側111c、及び長手方向Lに沿って近位側から離間配置された第4の又は遠位側111dを更に画定することができる。中央開口部111は、垂直方向Vに沿ってインプラント10を通って、実質的に完全に閉塞されない状態で拡張することができる。中央開口部111は、インプラント10のかなりの容積を占有することができ、またインプラント10の挿入に先立って骨成長材料で事前充填又は充填され、これにより、上方及び下方椎体2、4間の後続の骨融合を強化することができる。
【0018】
ここで図5及び6Aを参照すると、拡張機構300は、駆動組立体301、並びに駆動組立体301及び垂直方向Vに沿った、その他のプレート100、200に対する、上方プレート100及び下方プレート200のうち少なくとも1つの作動動作により駆動されるように構成された、第1及び第2の作動組立体302a、302bなどの、1つ以上の作動装置を含むことがでる。第2の駆動組立体302bは、遠位方向にて、第1の作動組立体302aから離間配置され得る。従って、第1の作動組立体302aは、「近位」作動組立体と称することができ、また第2の作動組立体302bは、「遠位」作動組立体と称することができる。第1の作動組立体302aは、楔部材303の第1の対又は近位の対を含むことができ、また第2の作動組立体302bは、楔部材304の第2の対又は遠位の対を含むことができる。楔部材303、304の各対は、横断方向Tに沿って互いに離間配置された第1の楔部材306及び第2の楔部材308を含むことができる。第1の楔部材306は前方側面16に隣接して配置され、かつインプラント10の後方側面18から遠隔されてよい。第2の楔部材308は、後方側面18に隣接して、インプラント10の前方側面16から遠隔され得る。従って、各対の第1の楔部材306は「前方」楔部材と称されてよく、また各対の第2の楔部材308は「後方」楔部材と称されてよい。各対303、304の第1及び第2の楔部材306、308は、横断方向Tにて互いに対して並進するように構成することができる。その他の実施形態では、各対の楔部材306、308のうちの1つのみが、横断方向Tに沿って、そのその他の楔部材に対して並進する必要がある。
【0019】
楔部材の第1及び第2の対303、304は、横断方向Tに沿って第2の楔部材308に対する第1の楔部材306の並進が、垂直方向Vにおいて互いに離れる方向に、上方プレート100、下方プレート200の拡張を駆動させるように構成することができる。このようにして、インプラント10は、畳まれた構成Cから拡張された構成Eへと作動され得る。例示目的のために、図5は、分離された構成における各対の楔部材306、308を示し、一方で図6Aの楔部材の近位対303は、収縮された構成で示されている。各対303、304の上方プレート100及び下方プレート200並びに第1の楔部材306及び第2の楔部材308は、楔部材306、308の収縮された構成が、インプラント10の畳まれた構成Cに対応し、かつ楔部材306、308の分離された構成が、インプラント10の拡張された構成に対応するように、それぞれ形成、配向、ないしは構成され得る。しかし、その他の実施形態では、楔部材306、308の分離された構成は、インプラント10の折り畳まれた構成に対応することができ、また楔部材306、308の収縮された構成は、インプラント10の拡張された構成に対応することができることを、理解されたい。
【0020】
引き続き図5及び6Aを参照すると、第1の作動組立体302aは、第1の一対の楔部材303に連結された第1の又は近位作動部材310を含むことができ、また第2の作動組立体302bは、第2の一対の楔部材304に連結された第2の又は遠位作動部材312を含むことができる。第1及び第2の作動部材310、312は、互いに類似して、あるいは実質的に同一に構成され得る。従って、第1の作動部材310に関して以下に記載される以下の説明及び参照番号はまた、第2の作動部材312に関しても使用され得ることを、理解されたい。
【0021】
各作動部材310は、横断方向Tに沿って延在する中央ロッド軸Y1、及び中央ロッド軸Y1に沿って対向する第2の端部320から離間配置された第1の端部318を画定する、作動ロッド314を含むことができる。作動ロッド314は、第1の端部318と第2の端部320との間に延在する外側表面321を、更に画定することができる。各作動ロッド314は、第1の端部318から第2の端部320に向かって延在する第1の部分322、及び第2の端部320から第1の端部318に向かって延在する第2の部分324を、更に画定することができる。第1の部分322及び第2の部分324は、横断方向Tに沿って互いに分離及び離間配置させることができる。第1の端部318及び第1の部分322はそれぞれ、前方側面16に隣接し、かつインプラント10の後方側面18から遠隔に配置させることができる。第2の端部320及び第2の部分324はそれぞれ、後方側面18に隣接し、かつインプラント10の前方側面16から遠隔に配置させることができる。従って、第1の端部318、第1の部分322、又はそれに関連する任意の構成要素は、それぞれの「前方」端部、部分、又は構成要素と称されてもよく、また第2の端部320、第2の部分324、又はそれに関連する任意の構成要素は、「後方」端部、部分、又は構成要素と称されてもよい。作動ロッド310は、横断方向Tに沿って第1の部分322と第2の部分324との間に配置され、かつそれらを分離する、ロッド310の外側表面321に形成された環状陥没部326などの保持特徴部を、更に画定することができる。第1の部分322は、第1の又は前方ねじ山付き領域328を画定することができ、また第2の部分324は、第2の又は後方ねじ山付き領域330を画定することができる。第1の部分322はまた、所望により、横断方向Tに沿って第1のねじ山付き領域328と保持特徴部326との間に介在する第1の非ねじ山付き領域332を画定することができる。第2の部分324はまた、所望により、横断方向Tに沿って保持特徴部326と第2のねじ山付き領域330との間に介在する第2の非ねじ山付き領域334、及び第2のねじ山付き領域330から作動ロッド314の第2の端部320まで後方方向に延在する、第3の非ねじ山付き領域335を、画定することができる。作動ロッド314はまた、横断方向Tに沿って第2のねじ山付き領域330と第3の非ねじ山付き領域335との間に介在する当接面335aを画定することができる。当接面335aは、後方方向に向くことができる。各対303、304の第1の楔部材306は、関連する作動ロッド314の第1のねじ山付き領域328に沿って並進するように構成することができ、また各対303、304の第2の楔部材308は、以下により詳細に記載されるように、中央ロッド軸Y1を中心にしたロッド314の回転に応答して、ロッド314の第2のねじ山付き領域330に沿って並進するように、構成することができる。
【0022】
第1の作動組立体302aは、医師により操作される駆動ツールにより適用されるような駆動力の少なくとも一部分を、その中心ロッド軸Y1を中心とした第1の作動部材310の第1の回転力に変換するための第1の歯車336などの、第1の伝動部材を含むことができる。同様に、第2の作動組立体302bは、駆動力の追加部分を、その中心ロッド軸Y1を中心とした第2の作動部材312の第2の回転力に変換するための第2の歯車338などの、第2の伝動部材を含むことができる。例えば、図示のように、第1及び第2の歯車336、338は、作動ロッド314の後方端320に隣接して位置付けられた、かさ歯車であってよい。しかし、非限定的な例として、ウォームギア及びヘリカルギアを含むその他の歯車の種類は、本実施形態の範囲内である。
【0023】
駆動組立体301は、第1及び第2の作動部材310、312のそれぞれに回転可能に連結された駆動シャフト340などの、駆動部材を含むことができる。駆動シャフト340は、医師により操作される駆動ツールを受容するためのソケット342などの、係合特徴部を含むことができる。駆動シャフト340は、作動組立体302a、302bのそれぞれの第1及び第2の伝動部材336、338に駆動力を伝達するための、第3の歯車344などの第3の伝動部材、並びに第4の歯車346などの第4の伝動部材を、更に含むことができる。第3及び第4の歯車344、346は、溶接、ろう付け、機械的締結、又は任意のその他の技術により、駆動シャフト340に連結され得る。その他の実施形態では、第3及び第4のギヤ344、346の一方又はその両方は、駆動シャフト340と一体的に形成され得る。
【0024】
図示のように、駆動シャフト340は、中央シャフト軸X2、シャフト近位端部350、及び中央シャフト軸X2に沿った長手方向Lに沿ってシャフト近位端部350から離間配置された、シャフト遠位端部352を、画定することができる。第3及び第4の歯車344、346は、それぞれの第1及び第2の歯車336、338と噛合うように構成された、かさ歯車を備えることができる。第4の歯車346は、第3の歯車344から遠位方向に離間されてよく、従って、第3の歯車344は「近位」歯車と称することができ、また第4の歯車346は「遠位」歯車と称することができる。歯車344、346がかさ歯車である場合、図示のように、第1及び第3の歯車336、344は、互いに対して90度に配向されてよく、また第2及び第4の歯車338、346は、互いに対して90度に配向されてもよいが、その他の相対的な配向は、開示される実施形態の範囲内である。
【0025】
ソケット342は、シャフト近位端部350から駆動シャフト340内へと陥没し得る。ソケット342は、シャフト近位端部350から遠位方向に延在する駆動シャフト340のヘッド354により、画定することができる。ソケット342は、六角形、五角形、正方形、三角形、十字形、プラス記号形、線形、星形、又は駆動ツールと係合するように構成された任意のその他の形状のいずれか1つであり得る。駆動シャフト340のヘッド354は、第1の外側シャフト表面356を画定することができ、またヘッド354の遠位側に位置するシャフトの一部分は、第1の外側シャフト表面356が第2の外側シャフト表面358の直径よりも大きい直径を有するように、第2の外側シャフト表面358を画定することができる。
【0026】
駆動シャフト340は、ソケット342と流体連通する中央穴360、及び中央穴360と流体連通する複数の開口部362を、更に画定することができる。複数の開口部362は、第2の外側表面358から半径方向に内向きに(即ち、中央シャフト軸X2に垂直の半径方向)、中央穴360へと延在することができ、これにより、ソケット432、中央穴360、及び開口部362は、連続する流体通路を画定する。複数の開口部362は、追加の骨成長材料を(所望により、漏斗を使用して)ソケット342内に注入することができるように、インプラント10の中央開口部111に隣接して配置させることができ、特に、インプラントが拡張された構成Eにある場合に、中央穴360を通って、駆動シャフト340の複数の開口部からインプラント10の中央開口部111内へと入る。
【0027】
一度、インプラント10が所望に応じて椎間腔5内に挿入されると、医師は、駆動ツールを駆動シャフト340のソケット342内へと挿入して駆動ツールを回転させることにより、インプラント10を、畳まれた構成Cから拡張された構成Eへと作動させることができる。駆動ツールを回転させることにより、駆動シャフト340及び第3及び第4の歯車344、346を回転させることができ、これは次に、第1及び第2の歯車336、338及びそこへと連結された作動ロッド314を回転させる。作動ロッド314が回転する際に、各対303、304の第1の楔部材306及び第2の楔部材308は、横断方向Tに沿って、作動ロッド310、312のそれぞれの第1及び第2のねじ山付き領域328、330に沿って、互いから離れる方向に並進し、上方プレート100及び下方プレート200を、垂直方向Vに互いに分離させる。インプラント10が拡張された構成Eにある状態で、医師は、上記の方法にて、追加の骨成長材料を中央開口部111内へと注入することができる。
【0028】
拡張機構300は、駆動シャフト340を、第1及び第2の作動部材310、312にそれぞれ連結させるための、第1又は近位ブラケット364などの第1の取り付け要素、及び第2又は遠位ブラケット366などの第2の取り付け要素を、含むことができる。例えば、第1及び第2のブラケット364、366はそれぞれ、水平面に対して正方形(即ち、「直角」)のブラケットであり得る。具体的には、各ブラケット364、366は、後方ブラケット端部370から、前方方向に後方ブラケット端部370から離間配置された屈曲部372まで延在するように構成された、第1のブラケット部分368を、画定することができる。各ブラケット364、366は、屈曲部372から、長手方向Lに屈曲部372から離間配置された保持要素376まで延在する、第2のブラケット部分374を、更に画定することができる。図6Aにてより明瞭に示されるように、第1のブラケット部分368は、後方ブラケット端部370に隣接し、駆動シャフト340の第2の外側表面358を受容するように寸法付けられ構成された、穴連結部378を、画定することができる。穴連結部378は、ブラケット364、366が駆動シャフト340に連結された場合に、中心シャフト軸X2と同一の広がりを持つように構成された中央連結軸X3を、画定することができる。各穴連結部378は、駆動シャフト340の関連する当接フランジに隣接して、位置決めすることができる。
【0029】
各ブラケット364、366の保持要素376は、作動部材310、312を、駆動シャフト340に対して適所に、少なくとも部分的に保持する方法で、関連する作動部材310、312の保持特徴部326と係合するように、構成することができる。保持要素376は、長手方向Lに延在し、垂直方向Vにて互いに離間配置される一対の対向するアーム部380a、380bを画定することができ、これにより、アーム部380a、380bの内側表面381a、381bは、関連する作動部材310、312の環状陥没部326内に、延在することができる。内側アーム表面381a、381bはそれぞれ、長手方向Lと実質的に直線であり、かつ平行であることができる。アーム部380a、380bは、垂直長手方向平面内にC字形を集合的に画定するように、湾曲し、かつ凸状である外側アーム表面382a、382bを、更に画定することができる。保持要素376は、内側アーム表面381a、381bを垂直方向Vに接合する湾曲した凹状の中間表面383を、更に画定することができる。中間表面383は、環状陥没部326内の関連する作動ロッド314の外側表面321の輪郭と一致するように、輪郭付けることができる。ブラケット364、366がそれらの関連する作動部材310、312に連結された場合、内側アーム表面381a、381b及び各保持要素376の中間表面383は、作動ロッド314を、駆動シャフト340に対して、横断方向Tにて、垂直方向Vにて、並びに内側長手方向及び横方向の長手方向のうちの少なくとも1つにて、実質的に保持するように、環状陥没部326内の関連する作動ロッド314の外側表面321に軽く当接している、又は近接していることができる。換言すれば、各ブラケット364、366の保持要素376は、軸方向軸受として実質的に作用し、また少なくとも部分的に、関連する作動ロッド314のためのジャーナル軸受として機能するように、構成することができる。
【0030】
図示のように、近位ブラケット364及び遠位ブラケット366は、第1及び第2の作動部材310、312が、長手方向Lに対してそれぞれの第1のブラケット部分368の間に位置付けられるように、駆動シャフト340上に位置決めすることができる。このような実施形態では、近位ブラケット364の保持要素376のアーム部380a、380bを遠位方向に開放することができ、また遠位ブラケット366の保持要素376のアーム部380a、380bを、近位方向に開放することができる。従って、各保持要素376のアーム部380a、380bは、インプラント10の組み立て中に、陥没部326内のロッド314の、外側表面321の反対側の垂直側面上に、受容され得る。あるいは、近位ブラケット364及び遠位ブラケット366は、それぞれの第1のブラケット部分368が、長手方向Lに対してそれぞれの作動部材310、312の間に位置付けられるように、駆動シャフト340上に位置決めすることができる。このような実施形態では、近位ブラケット364のアーム部380a、380bを近位方向に開放することができ、また遠位ブラケット366のアーム部380a、380bを、遠位方向に開放することができる。
【0031】
ここで図6Bを参照すると、上方プレート本体102は、垂直方向Vに沿って第1の骨接触面104から離間配置され、かつそれとは反対側に位置する第1の内面112を画定することができ、また下方プレート本体202は、垂直方向Vに沿って第2の骨接触面204から離間配置された第2の内面212を画定することができる。第1及び第2の内面112、212は、互いに反対側に位置することができ、かつ垂直方向Vに沿って実質的に互いに対向し得る。第1及び第2の内面112、212はそれぞれ、インプラント10の後端部12から先端部14まで、並びにインプラント10の前方側面16から後方側面18まで、延在することができる。第1の内面112及び第2の内面212はそれぞれ、以下により詳細に記載されるように、楔部材306、308と連結するように構成することができる。
【0032】
第1の内面112は、第1の内部プレート接触面114を画定することができ、また第2の内部212面は、第2の内部プレート接触面214を画定することができる。第1及び第2の内部プレート接触面114、214は、インプラント10が畳まれた構成Cにある場合に互いに当接するように、構成することができる。第1及び第2の内部プレート接触面114、214のそれぞれは、長手方向及び横断方向L、Tに沿って互いに分離された、複数の接触面を含むことができる。
【0033】
上部プレート本体102の第1の内面112は、第1の空洞116、及び第1の空洞116から遠位方向に離間配置された第2の空洞118を、画定することができる。従って、第1の空洞116は「近位」空洞と称することができ、また第2の空洞118は「遠位」空洞と称することができる。第1及び第2の空洞116、118は、第1の内部プレート接触面114から第1の骨接触面104に向かって、垂直方向Vに沿って延在することができ、またインプラント10の前方側面16に隣接する、又は接触する位置から、インプラント10の後方側面18に隣接する位置まで、延在することができる。第1の空洞116は、第1の内腔108と接触することができ、また第2の空洞118は、第2の内腔110と隣接することができる。下方プレート本体202の第2の内面212は、第3の空洞216、及び第3の空洞216から遠位方向に離間配置された第4の空洞218を画定することができる。従って、第3の空洞216は「近位」空洞と称することができ、また第4の空洞218は「遠位」空洞と称することができる。第3及び第4の空洞216、218は、第2の内部プレート接触面214から第2の骨接触面204に向かって、垂直方向Vに沿って延在することができ、またインプラント10の前方側面16に隣接する、又は接触する位置から、インプラント10の後方側面18に隣接する位置まで、延在することができる。第3の空洞216は、第3の内腔208と接触することができ、また第4の空洞218は、第4の内腔210と接触することができる。
【0034】
第1及び第3の空洞116、216は、互いに対向して、垂直方向Vに沿って互いに面することができ、それにより、第1及び第3の空洞116、216は、少なくともインプラント10が畳まれた構成Cにある場合に、第1の楔部材303の対、第1の作動部材310、及び第1のブラケット364の少なくとも一部分を、一括して収容することができる。同様に、第2及び第4の空洞118、218は、互いに対向して、垂直方向Vに沿って互いに面することができ、それにより、インプラント10が畳まれた構成Cにある場合に、第2の楔部材304の対、第2の作動部材312、及び第2のブラケット366の少なくとも一部分を、一括して収容することができる。
【0035】
図6B及び7を参照すると、上方プレート本体102の第1及び第2の空洞116、118は、同様に形成され得る。第1及び第2の空洞116、118は、互いに類似して、あるいは実質的に同一に構成され得る。更に、第3及び第4の空洞216、218は、第1及び第2の空洞116、118が上部プレート本体102内に構成される方法と同様又は実質的に同一の様式にて、下方プレート本体202内に構成され得る。従って、第1の空洞116に関して以下に記載される以下の説明及び参照番号はまた、第2、第3、及び第4の空洞118、216、218のいずれか1つに関して使用され得ることを、理解されたい。
【0036】
図7を参照すると、各空洞116、118は、横断方向Tに沿って延在する中央空洞軸Y2に沿って、第1又は前方空洞端部120から第2又は後方空洞端部122まで延在することができる。前方空洞端部120は、インプラント10の前方側面16と接触することができ、また後方空洞端部122は、インプラント10の後方側面18に隣接して配置され得る。各空洞116、118はまた、第1の又は外部側面124、及び長手方向Lに沿って第1の側面から離間配置された対向する第2の又は内部側面126画定することができる。各空洞116の第1及び第2の側面は、長手方向Lに沿って互いに面することができる。
【0037】
上方プレート100及び下方プレート200のそれぞれは、拡張機構300が、垂直方向Vに沿ってプレート100、200を分離することを可能にする様式で、拡張機構300の対応する係合要素を係合するように構成された、1つ以上の係合要素を含むことができる。例えば、空洞116それぞれの内部で、プレート本体102は、第1及び第2の楔部材306、308の部分に沿って嵌合して摺動するように構成された一対の傾斜面などの、係合要素を画定することができる。一対の傾斜面は、横断方向Tに沿って第1の傾斜面130から離間配置された第1の又は前方傾斜面130、及び第2の又は後方傾斜面132を含むことができる。第1及び第2の傾斜面130、132は、横断方向Tに対して、空洞116と連通している内腔108、110の両側108a、108b上に位置付けることができる。第1の傾斜面130は、内腔の前方空洞端部120から前方側面108aまで延在することができ、また第2の傾斜面132は、内腔の後方側面108bから後方空洞端部122まで延在することができる。
【0038】
第1の傾斜面130は、第1の楔部材306の一部分に当接し、かつそれを摺動可能に受容するように傾斜しており、また第2の傾斜面132は、第2の楔部材308の一部分に当接し、かつそれを摺動可能に受容するように傾斜している。第1の傾斜面130は、関連するプレート本体102の内部プレート接触面114から第1の傾斜面130まで測定される垂直距離が、横断方向Tに沿って前方傾斜端から後方傾斜端まで増加するように傾斜され得る。第2の傾斜面132は、関連するプレート本体の内部プレート接触面から第2の傾斜面132まで測定された垂直距離が、横断方向Tに沿って前方傾斜端から後方傾斜端まで減少するように傾斜され得る。図8にて示されるように、上部プレート本体102に対して、第1の傾斜面130は、内部プレート接触面114に対して約10度~約40の間で、第1の鋭角傾斜角βS1で傾斜され得る。第2の傾斜面132は、内部プレート接触面114に対して約10度~約60度の間の第2の鋭角傾斜角βS2で、傾斜させることができる。同様に、下方プレート本体202に関して図9にて示すように、下方プレート本体202の関連する空洞216内の第1の傾斜面130は、内部プレート接触面214に対して約10度~約40度の間の第1の鋭角傾斜角βI1で傾斜することができる。下方プレート本体202の関連する空洞216内の第2の傾斜面132は、内部プレート接触面214に対して約10度~約60度の間の第2の鋭角傾斜角βI2で傾斜することができる。各空洞116、118、216、218内の傾斜面130、132の第1及び第2の傾斜角βS1、βS2、βI1、βI2は、必要に応じて変化し得る、と理解されたい。
【0039】
プレート本体102はまた、各空洞116、118内に、インプラント10の前方側面16に配置され、かつ第1の傾斜面130と連通している第1の曲線部分134、及び空洞116の後方端122に配置され、かつ第2の傾斜面132と連通する第2の曲線部分136を、画定することができる。第1及び第2の曲線部分134、136は、垂直方向Vに沿ってプレート本体102の骨接触面104に向かって、第1及び第2の傾斜面130、132からそれぞれ陥没することができる。第1及び第2の曲線部分134、136はそれぞれ、垂直長手方向平面内に曲線の輪郭を画定することができる。上方プレート100及び下方プレート200が畳まれた構成Cにある場合、上方プレート本体102及び下方プレート本体202の垂直に対向する第1の曲線部分134は、関連する作動部材310、312の第1の部分322のための第1又は前方アクセス開口部を、一括して画定することができ、またプレート本体102、202の垂直に対向する第2の曲線部分136は、関連する作動部材310、312の第2部分324のための第2又は後方アクセス開口部を、一括して画定することができる。
【0040】
空洞116の外側及び内部側面124、126のそれぞれにおいて、プレート本体102は、長手方向Lに沿って中央空洞軸Y2に向かって内向きに突出する1つ以上の突出部138を、画定することができる。突出部138は、空洞116内の1つ以上の突出部138と関連する傾斜面130、132との間に垂直に配置される1つ以上のチャネル140を、少なくとも部分的に画定することができる。突出部138及びチャネル140は、空洞116内の種々の表面により、画定され得る。例えば、図10にて示すように、空洞116の外部側面124及び内部側面126のそれぞれにおいて、プレート本体102は、垂直方向V及び横断方向Vにてそれぞれ延在する、第1の表面142及び第2の表面144を画定することができる。第1の表面は、プレート本体102の内部接触面114と隣接し得る。第2の表面144は、空洞116内の第1及び第2の傾斜面130、132のうちの1つ以上と隣接することができ、また垂直方向Vに対して、第1の表面142と関連する傾斜面130、132との間に位置することができる。長手方向Lに対して、第1の表面142は、第2の表面144と中央空洞軸Y2との間に位置することができる。プレート本体102は、長手方向Lにおいて、第1表面142と第2表面144との間に延在する第3の又は張り出し面146を画定することができる。張り出し面146は、第1表面142及び第2表面144の一方又は両方と、隣接し得る。第1及び第2の表面142、144は、互いに実質的に平行であり得る。張り出し面146は、第1及び第2の表面142、144の一方又は両方に対して、実質的に直交し得る。1つ以上の突起部138は、張り出し表面146及び第1の表面142により、少なくとも部分的に画定され得る。同様に、1つ以上のチャネル140は、第2の表面144及び張り出し表面146により、少なくとも部分的に画定され得る。従って、1つ以上の突出部130は、長手方向Lにおいて第1及び第2の傾斜面130、132の少なくとも一部に重なり合うことができる。
【0041】
空洞116の各側面上において、1つ以上の突出部138は、長手方向Lにおいて第1の146傾斜面130と部分的に重なり合う第1の又は前方突出部138a、及び長手方向Lにおいて第2の傾斜面132と部分的に重なり合う第2の又は後方突出部138bを含むことができる。加えて、1つ以上のチャネル140は、第1の突起部138aと第1の傾斜面130との間に垂直に位置付けられた、第1の又は前方チャネル140a、及び第2の突出部138bと第2の傾斜面132との間に垂直に位置付けられた、第2の又は後方チャネル140bを、含むことができる。このようにして、第1及び第2のチャネル140a、140bは、第1及び第2の突出部138a、138bのそれぞれ「下」に配置されることを、特徴とすることができる。第1のチャネル140aは、第1の傾斜面130と平行に傾斜することができ、また第2のチャネル140bは、第2の傾斜面132と平行になるように、傾斜することができる。従って、図8及び9にて示されるように、上方プレート本体102及び下方プレート本体202の関連空洞116、118、216、218内の第1チャネル140aは、それぞれ、それらの内部プレート接触面114、214に対して、約10度~約40度の第1の鋭角チャネル角δS1、δI1にて傾斜することができ、また第2のチャネル140bは、それぞれ、それらの内部プレート接触面114、214に対して、約10度~約60度の第2の鋭角チャネル角δS2、I2にて傾斜することができる。
【0042】
空洞116の内側126上の突出部138及びチャネル140は、空洞116の外側124側のものと同様に、サイズ決定、形成、及び配向することができる、と理解されたい。言い方を変えれば、空洞116の外部側面124及び内部側面126上の特徴部は、中央空洞軸Y2に沿って延在する垂直平面を中心にして、互いの鏡像であり得る。
【0043】
各空洞116、118に関連して、プレート本体102はまた、空洞の両側124、126上で互いに整列された、第1の又は外部長手方向スロット148及び第2の又は内部長手方向スロット150を、画定することができる。第1のスロット148は、プレート本体102の外側から長手方向Lに沿って空洞まで延在することができ、また第2のスロット150は、長手方向Lに沿って、空洞からプレート本体102の内部に向かって延在することができる。各空洞116の外側124上の前方及び後方突出部138a、138bは、第1のスロット148により、横断方向Tに沿って互いに分離することができ、また各空洞116の内側126上の前方及び後方突出部138a、138bは、第2のスロット150により、横断方向Tに沿って互いに分離することができる。加えて、各空洞116の各側面124、126上の前方及び後方チャネル140a、140bはまた、横断方向Tに対して、それぞれのスロット148、150の両側に位置することができる。
【0044】
プレート本体はまた、第1の空洞116に関連付けられた第1の又は近位ランディング面152、及び第2の空洞118に関連付けられた第2の又は遠位ランディング面154を、画定することができる。第1のランディング面152及び第2のランディング面154はそれぞれ、プレート本体102の内部プレート接触面114から、垂直方向Vに陥没することができる。第2のランディング面154は、第1及び第2の空洞116、118が、両方とも第1のランディング面152と第2のランディング面154との間に、遠位方向にて位置付けられるように、第1のランディング面152から遠位方向に離間配置されてよい。第1のランディング面152は、インプラント10の後端部12に隣接して、所望により、接触することができ、また第2のランディング面154は、インプラント10の前端部14に隣接して、所望により、接触してよい。第1及び第2のランディング面152、154はそれぞれ、後方側面18に隣接し、またインプラント10の前方側面16から遠隔することができる。第1及び第2のランディング面152、154はそれぞれ、関連する空洞116、118の外部スロット148から、後方方向に延在することができる。
【0045】
長手方向Lに関して、第1のランディング面152は、プレート本体102により画定された第1の壁156により、第1の空洞116の外部側面124から分離することができ、また第2のランディング面154は、プレート本体102により画定された第2の壁158により、第2の空洞118の外部側面124から分離することができる。
【0046】
それぞれの空洞116、118及びその関連する第1及び第2のスロット148、150並びに関連するランディング面152、154は、関連するブラケット364、366を受容するように構成される。例えば、第1の空洞116に関して、第1のブラケット364の第1の部分368は、横断方向Tにおいて、第1のランディング面152にわたって延在することができ、またブラケット364の第2の部分374は、長手方向Lに沿って、第1の空洞116にわたって、かつそれと関連付けられた外部スロット148、150内で、延在することができる。同様に、第2のブラケット366の第1の部分368は、横断方向Tにおいて、第2のランディング面154にわたって延在することができ、またブラケット366の第2の部分374は、長手方向Lに沿って、第2の空洞118にわたって、かつそれと関連付けられた外部スロット148、150内で、延在することができる。このようにして、ブラケット364、366は、例えば、図5にて示されるように、関連するプレート本体102に対して少なくとも部分的に定位置に保持することができる。内部スロット150は、所望により、関連するブラケット364、366の保持要素378の外側アーム表面382a、382bの湾曲した凸状輪郭に対応するように、垂直長手方向平面内に湾曲した凹状輪郭を有することができる。外部スロット148及び内部スロット150はそれぞれ、ブラケット364、366の第2の部分374の横方向幅よりも大きい、横断方向Tの幅を有することができ、これにより、ブラケット364、366は、畳まれた構成Cから拡張された構成Eへのインプラント10の拡張中に、横断方向Tに沿って上方プレート本体102及び下方プレート本体202に対するそれらの位置を、調節することができる。
【0047】
プレート本体102の内面112はまた、インプラント10の後方側面18に隣接し、かつっ所望により接触する第3のランディング面160を、画定することができる。第3のランディング面160は、インプラント10の近位端部12から遠位端部14まで、長手方向Lに沿って延在することができ、また第1及び第2の空洞116、118からインプラント10の後方側面18まで、後方方向に延在することができる。第3のランディング面160は、プレート本体102の、第1及び第2の空洞116、118、第1及び第2のランディング面152、154、及び第1及び第2の壁156、158の1つ以上と、接触することができる。第3のランディング面160は、駆動シャフト340、並びに拡張機構300の第1及び第2の伝動部材336、338を少なくとも部分的に収容するように、構成することができる。従って、第3のランディング面160は、第3のランディング面160からプレート本体102の骨接触面104まで測定された垂直距離が、後方方向に沿って減少するように、傾斜させることができる。第1及び第2の空洞116、118と接触する第3のランディング面160の一部分は、垂直横断面において、湾曲した凹状の傾斜輪郭を画定することができる。プレート本体102の内面112は、第1及び第2の伝動部材336、338を少なくとも部分的に収容するように、第1及び第2の空洞116、118の後方端122に隣接する、又は所望により接触する、第1及び第2の陥没部162、164を更に画定することができる。
【0048】
下方プレート200は、上方プレート100と同様に構成され得る。例えば、図示した実施形態に示されるように、上方プレート本体102及び下方プレート本体202は、インプラント10の幾何学的中心を通って延在する水平面を中心にして、互いの鏡像であることができる。従って、下方プレート200は、上方プレート100に関する上記の構造的特徴部に対応するような、構造的特徴部を含むことができる。従って、上方プレート本体102の特徴部の参照番号は、下方プレート本体202の対応する特徴部に関しても、使用することができる。例えば、下方プレート本体202により画定される第3及び第4の空洞216、218は、上方プレート本体102の第1及び第2の空洞116、118と同様に、構成することができる。従って、非限定的な例として、後方及び前方傾斜面130、132、突出部138及びチャネル140などの、第3及び第4の空洞216、218の特定の特徴部は、本明細書では明瞭に記載されていないが、第3及び第4の空洞216、218のそのような特徴は、第1及び第2の空洞116、118のような特徴と実質的に同じに構成することができ、またそれらの特徴の参照番号は、互換的に使用され得ることを、理解されたい。
【0049】
ここで図11及び14を参照すると、第1の又は前方楔部材306の種々の図が示されている。近位対及び遠位対303、304のそれぞれの第1の楔部材306は、同様に構成され得る。第1の楔部材306は、外端部402と、第1の中央楔軸Y3に対して外端部402から離間配置された内端部404との間で、第1の中央楔軸Y3沿って延在する第1の楔本体400を、画定することができる。外端部402は外面406を画定することができ、また内端部404は内面408を画定することができ、また各面406、408は、所望により平面であり、かつ第1の中央楔軸Y3に対して直角に配向することができる。第1の中央楔軸Y3は、一般に、第1の楔部材306を搬送する作動ロッド314の中央ロッド軸Y2と位置合わせされる。従って、第1の中央楔軸Y3及び中央ロッド軸Y2はそれぞれ、横断方向Tに沿って延在することができる。図5及び6Aにて示されるように、第1の楔本体400の外端部402は、前方方向に面するように位置付けられ、また内端部404は、後方方向に面するように位置付けられる。第1の楔本体400は、第1の楔本体400の外端部402から内端部404まで測定された、約1.5mm~約10mmの間の第1の楔長さL1を画定することができる。
【0050】
第1の楔本体400は、垂直方向Vにおいて、プレート100、200間を分離する様式で、上方プレート100及び下方プレート200の対応する係合要素と係合するように構成された、1つ以上の係合要素を画定することができる。第1の楔本体400の1つ以上の係合要素は、垂直方向Vに沿って互いに対向して離間配置された、第1の又は上方傾斜面410、及び第2の又は下方傾斜面412を含むことができる。上方及び下方傾斜面410、412は、第1の楔本体400の外端部402から内端部404まで、横断方向Tに沿って延在することができる。上方及び下方傾斜面410、412は、外端部が垂直方向Vにおいて内端部よりも狭くなるように、第1中央楔軸Y3に対してそれぞれ傾斜することができ、従って、楔形状を伴う第1の楔本体400を提供する。垂直方向Vにおける第1の楔本体400の外端部402の高さH1は、約2mm~約15mmの範囲であることができ、また垂直方向Vにおける第1の楔本体400の内端部404の高さH2は、約3.5mm~約17.5mmの範囲であることができる。上方傾斜面410は、上方プレート本体102の関連空洞116、118内の第1の傾斜面130と摺動可能に嵌合することができ、また第2の下方傾斜面78は、下方プレート本体202の関連する空洞216、218内の第1の傾斜面130と摺動可能に嵌合することができる。
【0051】
第1の楔本体400は、長手方向Lに沿って互いに離間配置された第1の側面414及び対向する第2の側面416を、更に画定することができる。第1及び第2の側面414、416は、横断方向Tに沿って、また垂直方向Vに沿った上方及び下方傾斜面410、412との間で、第1の楔本体400の外端部402から内端部404まで延在することができる。第1及び第2の側面414、416はそれぞれ平面的であることができ、また互いに平行であり得るが、その他の配向が本開示の範囲内である。
【0052】
第1の楔本体400はまた、長手方向Lに沿って第1及び第2の側面414、416から突出する、1つ以上の隆起部420を画定することができる。隆起部420は、上方プレート100及び下方プレート200を一緒に連結するように、第1の楔部材306を上方及び下方プレート100、200の一方又は両方と連結させるように構成される。例えば、1つ以上の隆起部420は、関連する空洞116内の前方チャネル140aの1つ以上内に摺動可能に受容されるように、構成される。従って、第1の楔本体400の隆起部420のそれぞれは、一般に、それらが受容される関連するチャネル140aと、平行であり得る。
【0053】
1つ以上の隆起部420は、長手方向Lに沿って第1の楔本体400の第1の側面414から外向きに突出する第1の隆起部420a及び第2の隆起部420bを含むことができ、また第1の楔本体400の第2の側面416から長手方向Lに沿って外向きに突出する、第3の隆起部420c及び第4の隆起部420dを、更に含むことができる。第1及び第3の隆起部420a、420cはそれぞれ、第1の楔本体400の上方傾斜面410に隣接して、又は所望により接触して配置されてよい。従って、第1及び第3の隆起部420a、420cはそれぞれ、上方隆起部と称される場合がある。第2及び第4の隆起部420b、420dはそれぞれ、第1の楔本体400の下方傾斜面412に隣接して、又は所望により接触して配置されてよく、また従って、それぞれ下方隆起部と称することができる。第1及び第3の隆起部420a、420cの一方又は両方は、第1の楔本体400の内端部404から外端部402まで延在することができ、また楔本体400の上方傾斜面410と平行であることができる。同様に、第2及び第4の隆起部420b、420dの一方又は両方は、第1の楔本体400の内端部404から外端部402まで延在することができ、また楔本体400の下方傾斜面412と平行であることができる。しかし、その他の実施形態では、隆起部420のうちのいずれか1つは、第1の楔本体400の外端部402と内端部404との間の完全な距離よりも、短く延在することができる。
【0054】
隆起部420a、420b、420c、420dのそれぞれは、上方隆起面422、対向する下方隆起面424、及び垂直方向Vにおいて上方隆起面422と下方隆起面424との間に延在する外側隆起面426を、画定することができる。第1の隆起部420a及び第3の隆起部420cの上方隆起面422は、第1の楔本体400の上方傾斜面410の一部と隣接することができる、若しくは接触することができる、又は図示した実施形態にて示されるように、第1の楔本体400の上方傾斜面410の一部を画定することができる。同様に、第2及び第4の隆起部420b、420dの下方隆起面424は、第1の楔本体400の下方傾斜面412の一部と隣接することができ、接触することができる、又は図示のように、第1の楔本体400の下方傾斜面412の一部を画定することができる。第1の楔本体400の上方及び下方傾斜面410、412は平面であることができる、又は図6A及び11~14にて示されるように、垂直横断面内に1つ以上の湾曲した輪郭を画定することができる、と理解されている。例えば、上方及び下方傾斜面410、412は、外端部402に隣接する又は接触する第1の領域428、内端部404に隣接する又は接触する第2の領域430、及び横断方向Tに対して第1の領域428と第2の領域430との間に位置する第3の中間領域432を、画定することができる。図に示されるように、第1及び第2の領域428、430は、第1及び第2の湾曲した凸状輪郭をそれぞれ画定することができ、また中間領域432は、垂直横断面において、線状輪郭を画定することができる。第1及び第2の領域428、430の湾曲した輪郭は、必要に応じて、同じ曲率半径又は異なる曲率半径を画定することができる。前述の第1、第2、及び中間輪郭はまた、特に、上方及び下方隆起面422、424が、第1の楔本体400の上方及び下方傾斜面410、412の一部を画定する場合に、第1及び第3の隆起部420a、420cの上方隆起面422上に、また第2及び第4の隆起部420b、420dの下方隆起面424上に存在し得ることを、理解されたい。
【0055】
上方及び下方傾斜面410、412のそれぞれの第1及び第2の領域428、430の湾曲した輪郭は、横断方向Tに沿って第1の楔本体400の並進中に、第1の楔本体400と上方及び下方プレート本体102、202との間の摩擦を低減することができる。湾曲した輪郭はまた、インプラント10の拡張中に、第1の楔形本体400及びプレート本体102、202にそれぞれ付与される内部応力を低減することに加えて、上部及び下部骨接触面104、204との間に、滑らかな並進を提供することができる。
【0056】
図13及び14に最もよく示されるように、第1の楔本体400は、長手方向Lに沿って、第1及び第3の隆起部420a、420d(又は第2及び第4の隆起部420b、420d)の外側表面426から測定された、約4mm~約7mmの間の第1の最大楔幅W1を画定することができる。加えて、上方傾斜面410は、所望により、第1の中央楔軸Y3に沿った各位置に対して、垂直長手方向平面内に円線状輪郭を画定することができる。
【0057】
特に図12を参照すると、第1の隆起部420aの外側隆起面426と下方隆起面424との間の第1の縁部434a、及び第2の隆起部420bの外側表面426と上方表面422との間の第2の縁部434bは、それぞれ、垂直横断方向平面内で、線状輪郭を画定することができる。同様に、第3隆起部420cの外側隆起面426と下方隆起面424との間の、及び第4の隆起部420dの外側表面426と上方上面422との間の、各第3及び第4の縁部434c、434dは、それぞれ垂直横断方向平面内で、線状輪郭を画定することができる。これらの縁部434a、434b、434c、434dのそれぞれは、それが受容されるそれぞれのチャネル140aと、平行に延在することができる。第1、第2、第3、及び第4の縁部434a、434b、434c、434dは、それぞれ、第1、第2、第3、及び第4の隆起部420a、420b、420c、420dの傾斜角度θを画定すると見なすことができる、と理解されたい。これは、第1及び第3の隆起部420a、420cの上部表面422、並びに第2及び第4の隆起部420b、420dの下方表面424がそれぞれ、垂直横断方向平面内で1つ以上の湾曲した輪郭を画定することができる、とも考慮している。従って、第1の縁部434a及び第3の縁部434cは互いに平行であることができ、また上方プレート本体102の関連する空洞116、118の両側上に、前方チャネル140aを伴うことができ、またそれぞれが、第1中央楔軸Y3に対して(又は第1の楔本体400が受容される、作動部材310の中央ロッド軸Y1に対して)、約10~40度の間の第1の又は上方隆起傾斜角度θSにて、傾斜することができる。同様に、第2の縁部434b及び第4の縁部434dは互いに平行であることができ、また下方プレート本体202の関連する空洞216、218の両側上に、前方チャネル140aを伴うことができ、またそれぞれが、第1中央楔軸Y3に対して(又は第1の楔本体400が受容される、作動部材310の中央ロッド軸Y1に対して)、約10~40度の間の第2の又は下方隆起傾斜角度θIにて、傾斜することができる。第1及び第2の隆起傾斜角度θS、θIは、必要に応じて変化し得る。第1の楔本体400の上方及び下方傾斜面410、412は、垂直横断方向平面内に1つ以上の湾曲した輪郭を画定することができるが、上方表面410及び下方表面412の一般的な傾斜角は、それぞれ上方及び下方隆起角度θS、θIにより画定され得る、又は少なくとも近似され得る、と理解されたい。
【0058】
第1隆起部420aの下方隆起面424及び第2隆起部420bの上方隆起面422は、それぞれ、第1の楔本体400の第1の側面414に隣接する、又は接触することができ、また、第3隆起部420cの下方隆起面424及び第4隆起部420dの上方隆起面422は、それぞれ、第1の楔本体400の第2の側面416に隣接している、又は接触することができる。第1及び第3の隆起部420a、420cの外側隆起面426は、長手方向Lに沿って互いに対向することができ、また第2及び第4の隆起部420b、420dの外側隆起面426は、長手方向Lに沿って互いに対向することができる。第1隆起部420aの下方隆起面424、及び第2隆起部420bの上方隆起面422は、垂直方向Vに対して互いに対向して面することができ、これにより、第1中央楔軸Y3は、第1隆起部420aの下方隆起面424と第2隆起部420bの上方隆起面422との間に、垂直方向Vに対して配置される。同様に、第3隆起部420cの下方隆起面424、及び第4隆起部420dの上方隆起面422は、垂直方向Vに対して対向して面することができ、これにより、第1中央楔軸Y3は、第3隆起部420cの下方隆起面424と第4隆起部420dの上方隆起面422との間に、垂直方向Vに対して位置付けられる。
【0059】
第1隆起部420aの下方隆起面424、第2隆起部420bの上方隆起面422、及び第1の側面424は、第1の楔本体400の第1の陥没部436を一括して画定することができ、これは、上方プレート本体102及び下部プレート本体202の関連する空洞116、216の関連する側部124、126上に画定された、前方突出部138aを、それぞれ受容することができる。同様に、第3隆起部420cの下方隆起面424、第4隆起部420dの上方隆起面422、及び第2の側面416は、第1の楔本体400の第2の陥没部438を一括して画定することができ、これは、上方プレート本体102及び下部プレート本体202の関連する空洞116、216の関連する両側部126、124上に画定された、前方突出部138aを、それぞれ受容することができる。同時に、第1及び第3の隆起部420a、420cは、上方プレート本体102の前方チャネル140a内に受容することができ、また第2及び第4の隆起部420b、420dは、下方プレート本体202の前方チャネル140a内に受容することができる。従って、プレート本体102、202の突出部138は、長手方向Lの関連する隆起部420と重なり合うことができる。言い方を変えれば、各突出部138の張り出し面146は、垂直方向Vに沿った、第1の楔本体400と上方及び下方プレート本体102、202との間の分離に抵抗する、機械的干渉を提供する様式にて、長手方向Lにおいて、第1の楔本体400の関連する隆起部420の縁部434と関連する側面414、416との間に、延在することができる。このようにして、隆起部420は、上方及び下方プレート100、200を一緒に連結するように、第1の楔本体400を上方及び下方プレート100、200のそれぞれに、連結させることができる。
【0060】
第1の楔本体400はまた、第1の中央楔軸Y3に沿って外端部402から内端部404まで延在する第1の穴440を、画定することができる。第1の穴440は、関連する作動部材310の少なくとも一部を受容するように、構成することができる。例えば、第1の穴440は、作動部材310の第1の又は前方ねじ山付き領域328と嵌合するように、雌ねじを有することができる。
【0061】
ここで図15~18を参照すると、第2の又は後方楔部材308の種々の図が、示されている。楔部材の近位対及び遠位対303、304の第2の楔部材308は、同様に構成され得る。更に、第2の楔部材308は、第1の楔部材306と実質的に同様に、又は所望により実質上に同一に構成され得ることも、理解されたい。従って、第1の楔部材306に関して上述した特徴及び参照番号のそれぞれは、第2の楔部材308関して繰り返すことができ、第2の楔部材308に関して使用される場合に、「プライム」表記にて本明細書に示される、と理解されたい。従って、第2の楔本体400’は、上方及び下方プレート100、200の対応する係合要素を、垂直方向Vにおいて、プレート100、200間を分離する様式にて係合するように構成された、上方及び下方傾斜面410’、412’などの、1つ以上の係合要素を画定することができる。簡潔にするために、第2の楔本体400’の以下の説明は、図示した実施形態の第1及び第2の楔部材306、308間の差に、焦点を合わせる。
【0062】
第2の楔本体400’の上方及び下方傾斜面410’、412’はそれぞれ、外端部402’から内端部404’まで、垂直横断面における線状輪郭を画定することができる。第2の楔本体400’の上方及び下方傾斜面410’、412’はそれぞれ、第2の中央楔軸Y3’から(又は、第2の楔本体400’が受容される作動部材310の中央ロッド軸Y1から)、約10度~約60度の間の傾斜角θS’、θI’にて、各上方及び下方傾斜面410’、412’へと配向され得る。第2の楔本体400’は、約1.5mm~約10mmの第2の楔部長さL1’、約4mm~約7mmの第2の最大楔幅W1’、約2mm~約15mmの外端部高さH1’、及び約3.5mm~約17.5mmの内端部高さH2’を、画定することができる。上方傾斜面410’は、上方プレート本体102の関連する空洞116、118内の第2の又は後方傾斜面132と、慴動可能に嵌合することができ、また第2の下方傾斜面412’は、下方プレート本体202の関連する空洞216、218内の第2の又は後方傾斜面132と、摺動可能に嵌合することができる。
【0063】
第2の楔本体400’の1つ以上の隆起部420’は、上方及び下方プレート本体102、202の関連する空洞116、118、216、218内の対応する後方チャネル140b内に、摺動可能に受容され、かつ一般に平行になるように構成される。第2の楔本体400’において、上方傾斜面410’は、上方表面422’及び下方表面424’のそれぞれ、並びに第1及び第3の(上方)隆起部420a’、420cの縁部434a’、434c’と平行であることができるが、下方傾斜面412’は、上方表面422’及び下方表面424’のそれぞれ、並びに第2及び第4の(下方)隆起部420b’、420dの縁部434a’、434c’と平行であることができる。
【0064】
第2の楔本体400’の第1の陥没部436’は、上部プレート本体102及び下部プレート本体202の関連する空洞116、118、216、218の関連する側部124、126上に画定された、後方突出部138bを受容することができ、また第2の楔本体400’の第2の陥没部438’は、上部プレート本体102及び下部プレート本体202の関連する空洞116、118、216、218の関連する両側部126、124上に画定された、後方突出部138bを受容することができる。同時に、第2の楔本体400’の隆起部420’は、関連する空洞116、118、216、218の後方チャネル140b内に、受容することができる。従って、プレート本体102、202の突出部138は、第2の楔本体400’を上方プレート100及び下方プレート200のそれぞれに連結させるように、第2の楔本体400’の関連する隆起部420’と、長手方向Lにて重なり合うことができる。第2の楔本体400’により画定される第2の穴440’は、関連する作動部材310の第2の又は後方ねじ山付き領域330と嵌合するように、雌ねじを有することができる。更に、第1の楔本体400及び第2の楔本体400’の一方又は両方は、その内部に埋め込まれたX線撮影マーカ(図示せず)を含むことができる。
【0065】
ここで図19及び20を参照すると、第1及び第2(即ち、近位及び遠位)作動部材310、312は、インプラント10の拡張中に、上方プレート100及び下方プレート200に安定性をも提供する一方で、各対303、304の第1及び第2楔部材306、308を一緒に連結するように、構成される。第1及び第2作動部材310、312は、互いに実質的に同様に、あるいは所望により実質上に同一に、構成することができる。従って、第1作動部材310のみが図19及び20にて示されているが、以下の説明及び参照番号が、第2の作動部材312に関連して使用され得ることを、理解されたい。
【0066】
第1の又は前方ねじ山付き領域328は、第2の又は後方ねじ山付き領域330の長さL6よりも約1.5~4倍大きい長さL2を、有することができる。第1の又は前方非ねじ山付き領域332は、前方楔部306の長さL1よりも短い長さL3を有することができる。同様に、第2の又は後方非ねじ山付き領域334は、第2の又は後方楔部308の長さL1’よりも短い長さL5を有することができる。いくつかの実施形態では、第1及び第2の非ねじ山付き領域332、334の長さL3、L5はそれぞれ、ゼロとすることができる。環状陥没部326は、約0.25mm~約2mmの範囲の長さL4を有することができる。第3の非ねじ山付き領域335は、少なくとも約3mmの長さL7を有することができる。作動ロッド314は、約18mm~約48mmの全長L8を有することができる。前述の長さL2~L8のそれぞれは、中央ロッド軸Y1に沿って測定される。環状陥没部326内の作動ロッド314の外側表面321は、約1mmを超える直径D1を画定することができる。
【0067】
後方ねじ山付き領域330は、関連する第1又は第2の伝動部材336、338に隣接して位置することができる。例えば、図示した実施形態では、後方ねじ山付き領域330は、関連するかさ歯車336の後面384と接触することができる。加えて、作動ロッド310の第3の非ねじ山付き領域335は、かさ歯車336の後面384に画定された中央キー付きスロット388内に嵌合的に受容されるように構成されたキー付きコネクタ386などの、取り付け形成物を画定することができる。このようにして、作動ロッド314上の少なくとも第2の又は後方楔部材308を組み立てるために、技術者は、第2のねじ山付き領域330を、第2の楔部材308の第2の穴440’内へと挿入して、第2の楔部材308が、第2のねじ山部分330に沿って、第2の楔本体400’の外面402’が前方方向にて当接面335aから遠隔配置される、又は少なくとも離間配置されるまで並進するまで、第2の楔部材308に対して作動ロッド314を回転させることができる。一度、第2の楔部材308が作動ロッド314上に配置されると、技術者は、かさ歯車336の後面384が当接面335aに当接するまで、キー付きコネクタ386をかさ歯車336の中央キー付きスロット388内へと挿入することができる。中央キー付きスロット388は、横断方向Tに沿って、後面384からかさ歯車336の前面390まで延在することができる。かさ歯車336及び中央キー付きスロット388はそれぞれ、第3の非ねじ山付き領域335の長さL7と実質的に同等である長さL9を有することができ、それにより、作動ロッド314の後方端320は、歯車336の後面384が当接面355aに当接する場合に、かさ歯車336の前面390と少なくとも実質的にぴったり重なる。従って、一度、かさ歯車336の後面384が当接面355aに当接すると、技術者は、かさ歯車336を作動ロッド314に溶接することができる。例えば、溶接部は、作動ロッド314の後方端320とかさ歯車336の前面390との間の接合部に、形成され得る。しかし、かさ歯車336を作動ロッド314に固定するその他の方法又は技術は、本開示の範囲内であることを理解されたい。
【0068】
各作動ロッド314は、インプラント10が畳まれた構成Cにある場合に、それぞれ、第1及び第2の楔本体400、400’の第1及び第2の穴440、440’を通って、関連する上方及び下方プレート100、200の実質上対向する空洞116、216及び118、218の、第1及び第2の曲線状部分134、136内へと延在するように、構成される。
【0069】
作動ロッド314の第1のねじ付き領域328は、第2のねじ山付き領域330上に形成された、ねじパターンの反対方向に配向された、ねじパターンを有することができる。従って第1及び第2の孔440、440’の雌ネジは、対向している配向にあることができ、これにより、作動部材314が回転する場合に、第1及び第2の楔部材306、308は、作動ロッド314の回転方向に応じて、作動ロッド314に沿って互いに向かって、又は互いから離れて、並進する。各ねじ山付き領域328、330上のねじ山パターンは、第1及び第2の楔部材306、308が、第1及び第2のねじ山付き領域328、330に沿って異なるそれぞれの速度にて並進するように、異なるねじピッチを有することができる。例えば、図示した実施形態では、第1のねじ山付き領域328のねじピッチは、第2のねじ山付き領域330のねじピッチよりも大きくてよく、これにより、第2の楔部材308が、中央ロッド軸Y1を中心とした作動ロッド314の回転に応答して、第2のねじ山付き領域330に沿って並進する距離よりもより大きい横断距離を、第1の楔部材306が、第1のねじ山付き領域328に沿って並進する。このようにして、インプラント10が畳まれた構成Cから拡張した構成へと拡張するにつれて、インプラント10の脊柱前弯角度αを増加させることができる。作動ロッド314は、第1のねじ山付き領域328と第2のねじ山付き領域330との間で、約3:1のピッチ比を画定することができる。その他の実施形態では、ピッチ比は、約1:1~約6:1の範囲であり得る。
【0070】
しかし、インプラント10の脊柱前弯角度はまた、第1及び第2の楔本体400、400’の上方及び下方傾斜面410、412のそれぞれの傾斜角度θS、θI、θS’、θI’、上方プレート本体102及び下方プレート本体202の垂直に対向する空洞116、216及び118、218内の、前方傾斜面130及び後方傾斜面132の傾斜角βS1、βI1、βS2、βI2、非限定的な例として、第1及び第2の楔本体400、400’の外端部402及び内端部404の相対高さH1、H2、H1’、H2’などの、追加の要因の任意の1つ又はそれらの組み合わせを調節することにより、インプラント10の拡張中に増加され得る、と理解されたい。前述の要因のいずれかは、単独で又は組み合わせて、インプラント10が拡張された構成Eにある場合に、所定の脊柱前弯伸延プロファイルを提供するように、所望に応じて調節又は調整することができる。また、医師は、椎間腔5内への挿入に先立って、インプラント10を長手方向インプラント軸X1を中心に180度回転させる(即ち、新プラント10を上下にフリップさせる)ことにより、脊柱前弯伸延プロファイルを達成することができることも、理解されたい。従って、本明細書にて開示されるインプラント10の単純な設計は、必要に応じて、隣接する椎体2、4の前彎又は脊柱前弯伸延を可能にする利点を提供する。
【0071】
図21及び22を参照すると、インプラント10の断面端面図は、畳まれた構成C(図21)及び拡張された構成E(図22)の両方に提供され、各図は、骨プレート100、200の第1及び第3の(即ち、近位)空洞116、216の外側124に沿っており、また遠位方向に面している。図21及び22は、第1及び第3の空洞116、216、第1の作動部材310、楔部材の第1の対303、並びに第1のブラケット364の、種々の態様、特徴、及び相対位置を示が、それらの以下の説明はまた、第2及び第4の空洞118、218、第2の作動部材312、楔部材の第2の対304、並びに第2のブラケット366と一致し得ることを、理解されたい。
【0072】
ここで図21を参照すると、畳まれた構成Cでは、上方プレート100及び下方プレート200の内部プレート接触面114、214は、互いに当接することができる。第1及び第3の空洞116、216は、第1の作動部材310、楔部材の第1の対303、及び第1のブラケット364の保持要素376の少なくとも一部分を収容するのに十分な空間を、提供することができる。第1及び第2の楔部材306、308の内端部404、404’は互いに面しており、また互いに離間配置されて、それらの間に間隙を画定する。第1のブラケット364の保持要素376は、横断方向Tに沿って、第1及び第2の楔部材306、308の内端部404、404’の間に配置することができる。内端部404、404’のうちの少なくとも1つは、保持要素376に隣接してよい、又は所望により当接してよい。図21では見えないが、作動ロッド314の第1のねじ山付き領域328は、第1の楔部材306の第1の穴440内に配置することができ、またロッド314の第2のねじ山付き領域330は、第2の楔部材308の第2の穴440’内に配置することができる。上方プレート本体102及び下方プレート本体202の第3のランディング面160は、第3の歯車344の外側半径に、少なくとも部分的に適合することができる。
【0073】
加えて、インプラント10が畳まれた構成Cにある場合に、楔部材306、308の上方傾斜面410、410’は、第1の空洞116内で、それぞれの第1及び第2の傾斜面130、132に隣接する、又は当接することができるが、楔部材306、308の下方傾斜面412、412’は、第3の空洞216内で、それぞれの第1及び第2の傾斜面130、132に隣接する、又は当接することができる。楔部の第1の隆起部420a、420a’は、第1の空洞116内のそれぞれの前方及び後方チャネル140a、140b内に配置することができ、また第2の隆起部420b、420b’は、第3の空洞216内のそれぞれの前方及び後方チャネル140a、140b内に配置することができる。図21では見えないが、楔部材306、308の第3の420c、420c’及び第4の隆起部420d、420d’もまた、それと関連付けられたチャネル140a、140b内に配置することができる、と理解されたい。引き続き図21を参照すると、第1及び第2の楔部材306、308の部分は、第1の空洞116と連通する第1の内腔108内へと延在することができ、また第3の空洞216と連通する第3の内腔208内へと延在することができ、これにより、コンパクト性が高められ、かつインプラント10の横方向全幅W0を低減する。内腔108及び208は、インプラント10が椎間腔5の中に移植された後に、骨の成長を促進する更なる効果を有する。
【0074】
インプラント10の拡張中(即ち、図21及び22に示されるそれぞれの構成の間)、駆動シャフト340は、中央シャフト軸X2を中心に回転することができ、これは、第3及び第4の歯車344、346を回転させ、次に、第1及び第2の歯車336、338及び作動ロッド314を、それらの中心ロッド軸線Y1を中心に、回転させる。作動ロッド314の回転は、各対302、304の第1の楔部材306を、第1のねじ山付き領域328に沿って前方方向(即ち、インプラント10の前方側面16に向かって)並進させ、また各対302、304の第2の楔部材308は、第2のねじ山付き領域330に沿って後方方向(即ち、インプラント10の後方側面18に向かって)並進させる。第1及び第2の楔部材306、308の上方及び下方傾斜面410、412、410’、412’は、プレート本体102、202の関連する傾斜面130、132に当接して、上方プレート本体102を、下方プレート本体202から垂直方向Vに沿って分離する。隆起部420a、420c、420a’、420c’は、関連するチャネル140a、140bに沿って摺動する。ブラケット364の保持要素376は、作動ロッド214の環状陥没部326内に配置されたままであり得、また、外部及び内部スロット148、150内に留まることができる。図22にて示すように、拡張された構成Eでは、第2の楔部材308の外端部404’は、第1のかさ歯車336の後面384に当接することができ、これは、拡張機構300の制動動作を弱め合う。加えて、拡張された構成Eでは、各対303、304の第1の楔部材306の外端部404は、インプラント10の前方側面16からわずかに突出することができる。しかし、その他の実施形態では、インプラント10が拡張された構成Eにある場合に、第1の楔部材306の外端部404は、インプラント10の前方側面16から後方方向に離間配置することができる。作動ロッド314、第1及び第2のかさ歯車336、338、並びに第1及び第2の楔部材306、308は、第1の楔部材306に停止面又は特徴部が必要でないように、一括して構成され得ることを、理解されたい。
【0075】
本明細書に記載される実施形態は、多数の利点を伴うインプラント10を証明する。例えば、インプラント10の長手方向長さL0は、インプラント10が畳まれた構成C又は拡張された構成Eにあるかにかかわらず、一貫していることができる。第1の楔部材306が、拡張された構成Eにおいて、インプラント10の前方側面16から突出しない実施形態では、インプラント10の幅W0はまた、インプラント10が畳まれた又は拡張された構成C、Eにあるかにかかわらず、一貫していることができる。
【0076】
上部プレート本体102、202、及び/又は拡張機構300の任意の構成要素のいずれかの部分は、インプラント10を挿入、位置付け、及び/又は拡張するための1つ以上のツールと係合するように構成された特徴部を含むことができる、と理解されたい。上方及び下方プレート本体102、202はそれぞれ、垂直方向に沿って互いに位置合わせされた1つ以上のX線撮影マーカ(図示せず)を含むことができ、それにより、画像解析にるプレート分離の程度は、位置合わせされたX線マーカの相対的な垂直位置を観察することにより、決定又は指示することができる。
【0077】
また、作動部材310、312及び駆動シャフト340の互いに対する相対的な配向、並びに上方及び下方プレート100、200に対する相対的な配向を、変更することができることも、理解されたい。例えば、各作動部材310、312の中央ロッド軸Y1は、駆動シャフト340の中心軸軸X2に対して、鈍角にて配向され得る。加えて、その他の実施形態では、インプラントは、1つの作動部材310のみ、及び1つの関連する一対の楔部材303のみを、含むことができる。
【0078】
また、本明細書にて開示されるインプラント10の特徴は、例えば、楔部材306、308のうちの1つのみが、駆動シャフト340の回転に応答して、横断方向に沿って並進する、又は上方及び下方プレート100、200のうちの1つのみが、インプラント10の拡張中に、垂直方向に沿って移動するように変更され得ることも、依然として理解されたい。
【0079】
インプラント10の種々の構成要素に関して上述した寸法は、前述の構成要素のサイズの単なる例を表すことを、更に理解されたい。前述の構成要素の寸法は、必要に応じて調整することができる。更に、インプラント10、及びその種々の構成要素はまた、本明細書にて開示されたサイズよりも大きく又は小さくスケーリングすることもできる。
【0080】
本明細書に記載された構成要素のそれぞれは、チタン、鋼、若しくはチタン-モリブデン合金等の任意の合金などの生体適合性金属、又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの任意の生体適合性高分子材料、又は任意のその他の好適な生体適合性材料で、作製することができる。
【0081】
本開示を詳細に説明したてきたが、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書において種々の変更、代用、及び改変を行い得る点を、理解するべきである。更に、本開示の範囲は、明細書に記載される特定の実施形態に限定されるものではない。当業者が、そのプロセスから容易に理解するように、本明細書において説明される対応する実施形態と実質的に同じ機能を実施する、又は実質的に同じ結果を達成する、現在存在する又は後に開発される、機械、製造法、組成物、手段、方法、又は工程は、本開示に従って利用され得る。
【0082】
〔実施の態様〕
(1) 拡張可能なインプラントであって、
第1の方向に沿って互いに離間配置された第1のプレート及び第2のプレートであって、前記第1のプレートが、上方椎体に接触するように構成された第1の骨接触面を画定し、前記第2のプレートが、前記第1の方向に沿って前記第1の骨接触面とは反対側の第2の骨接触面を画定し、前記第2の骨接触面が、下方椎体に接触するように構成されている、第1のプレート及び第2のプレートと、
前記第1の方向に対して前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に少なくとも部分的に配置された作動部材であって、前記作動部材が、第1の軸、第1の端部、及び前記第1の軸に沿った第2の方向に沿って前記第1の端部から離間配置された第2の端部を画定し、前記第2の方向が、前記第1の方向に垂直である、作動部材と、
前記作動部材により支持され、かつ前記第1及び第2のプレートと係合する第1及び第2の楔部材と、
第2の軸、近位端部、及び前記第2の軸に沿った第3の方向に沿って前記近位端部から離間配置された遠位端部を画定する駆動部材であって、前記第3の方向が、前記第1の方向に垂直であり、かつ前記第2の方向からオフセットされている、駆動部材と、を備え、
前記駆動部材が、前記作動部材を前記第1の軸を中心として回転させるように、前記作動部材に駆動力を伝達するように構成され、また第1及び第2の楔部材のうちの少なくとも1つが、前記第1及び第2のプレートのうちの少なくとも一方を、前記第1の方向に沿って前記第1及び第2のプレートの他方に対して移動させるように、前記第1の軸を中心とした前記作動部材の回転に応答して、前記第2の方向に沿って並進するように構成されている、拡張可能なインプラント。
(2) 前記作動部材により支持された第1の伝動部材、並びに
前記駆動部材により支持された第2の伝動部材であって、前記第1及び第2の伝動部材が、前記駆動力の少なくとも一部分を前記作動部材に伝達して、前記作動部材を前記第1の軸を中心として回転させるように、互いに係合するように構成されている、第2の伝動部材、を更に備える、実施態様1に記載のインプラント。
(3) 前記第1の楔部材が、第1の中央楔軸、第1の端部、及び前記第2の方向に沿って前記第1の端部から離間配置された第2の端部を画定する第1の楔本体を画定し、前記第1の中央楔軸が前記第2の方向と平行である、実施態様2に記載のインプラント。
(4) 前記第2の楔部材が、第2の楔本体を画定し、前記第2の楔本体が、第2の中央楔軸、並びに前記第2の方向に沿って互いに離間配置された前記第2の楔本体の第1及び第2の端部を画定し、前記第2の中央楔軸が前記第2の方向と平行である、実施態様3に記載のインプラント。
(5) 前記作動部材が、前記第2の方向に沿って互いに離間配置された第1のねじ付き領域及び第2のねじ付き領域を備えるロッドを画定し、前記第1の楔本体が、前記第1のねじ付き領域に係合するように構成された第1のねじ切りを画定し、また前記第2の楔本体が、前記第2のねじ付き領域に係合するように構成された第2のねじ切りを画定する、実施態様4に記載のインプラント。
【0083】
(6) 前記第1の楔本体が、前記第1の中央楔軸に沿って前記第1の楔本体を通って延在する第1の中央穴を画定し、前記第1の中央穴が前記第1のねじ切りを画定し、また前記第2の楔本体が、前記第2の中央楔軸に沿って前記第2の楔本体を通って延在する第2の中央穴を画定し、また前記第2の中央穴が前記第2のねじ切りを画定する、実施態様5に記載のインプラント。
(7) 前記第1及び第2の楔本体のそれぞれが、前記それぞれの第1の端部と第2の端部との間に延在する上方傾斜面及び下方傾斜面を画定する、実施態様6に記載のインプラント。
(8) 前記第1及び第2の楔本体の前記第2の端部が、前記第2の方向に沿って互いに面し、また前記第1及び第2の楔本体の前記第1の端部が、前記第2の方向に沿って互いから離れた方を向く、実施態様7に記載のインプラント。
(9) 前記第1の楔本体の前記上方及び下方傾斜面が互いに対して配向され、その結果、1)前記第1の楔本体の前記第1の端部が、前記第1の方向に沿って第1の最大寸法を画定し、2)前記第1の楔本体の前記第2の端部が、前記第1の方向に沿って第2の最大寸法を画定し、また3)前記第2の最大寸法が、前記第1の最大寸法よりも大きい、実施態様8に記載のインプラント。
(10) 前記第1の楔本体の前記上方及び下方傾斜面がそれぞれ、前記第1の軸に対して約15度~約30度の角度で配向される、実施態様9に記載のインプラント。
【0084】
(11) 前記鋭角が約21度~25度の間である、実施態様10に記載のインプラント。
(12) 前記第2の楔本体の前記上方及び下方傾斜面が互いに対して配向され、その結果、1)前記第2の楔本体の前記第1の端部が、前記第1の方向に沿って第3の最大寸法を画定し、2)前記第2の楔本体の前記第2の端部が、前記第1の方向に沿って第4の最大寸法を画定し、また3)前記第4の最大寸法が、前記第3の最大寸法よりも大きい、実施態様8に記載のインプラント。
(13) 前記第2の楔本体の前記上方及び下方傾斜面がそれぞれ、前記第1の軸に対して約30度~約60度の第2の角度で配向される、実施態様9に記載のインプラント。
(14) 前記第2の鋭角が約40度~50度の間である、実施態様10に記載のインプラント。
(15) 前記第1の伝動部材が第1の歯車であり、また前記第2の伝動部材が第2の歯車である、実施態様2に記載のインプラント。
【0085】
(16) 第1の歯車が前記第1の軸を中心に回転するように構成され、また前記第2の歯車が前記第2の軸を中心に回転するように構成されている、実施態様15に記載のインプラント。
(17) 前記第1及び第2の歯車が両方ともかさ歯車である、実施態様16に記載のインプラント。
(18) 前記第1及び第2の軸が互いに垂直である、実施態様16に記載のインプラント。
(19) 前記第1及び第2の軸がそれぞれ前記第1の方向に垂直である、実施態様18に記載のインプラント。
(20) 前記第1及び第2のプレートが前記第1の方向に沿って互いから最小限に離間配置されている場合に、前記第1及び第2の骨接触面が、前記第1及び第2の方向と同一の広がりを持つ平面内で、互いに対して約5度~10度の間の角度にて配向される、実施態様2に記載のインプラント。
【0086】
(21) 前記第1及び第2のプレートの前記少なくとも一方が、前記第1の方向に沿って、前記第1及び第2のプレートの前記他方に対して最大距離へと移動する場合に、前記第1及び第2の骨接触面が、前記平面内で互いに対して約12度~18度の間の角度にて配向される、実施態様20に記載のインプラント。
(22) 前記作動部材が第1の作動部材であり、前記インプラントが、前記第3の方向に沿って前記第1の作動部材から離間配置された第2の作動部材を更に備える、実施態様2に記載のインプラント。
(23) 前記第2の作動部材が、前記第2の方向に沿って延在する第3の軸を画定し、前記第2の作動部材が、第1の端部、及び前記第2の方向に沿って前記第1の端部から離間配置された第2の端部を更に画定する、実施態様22に記載のインプラント。
(24) 前記第2の作動部材により支持された第3及び第4の楔部材を更に備え、前記第3及び第4の楔部材が前記第1及び第2のプレートと係合し、前記第3及び第4の楔部材が、前記第3の軸を中心とした前記第2の作動部材の回転に応答して、前記第3の軸に沿って互いに向かって並進する、及び互いから離れるように並進する、のうち少なくとも一方で並進するように構成され、これにより、前記第1及び第2のプレートを、前記第1の方向に、互いから離れるように少なくとも部分的に移動させる、実施態様23に記載のインプラント。
(25) 前記第2の作動部材により支持される第3の伝動部材と、
前記駆動部材により支持される第4の伝動部材であって、前記第3及び第4の伝動部材が、前記駆動力の少なくとも第2の部分を前記第2の作動部材に伝達して、前記第2の作動部材を前記第3の軸を中心として回転させるように、互いに係合するように構成されている、第4の伝動部材と、を更に備える、実施態様24に記載のインプラント。
【0087】
(26) 前記第1の伝動部材が第1の歯車であり、前記第2の伝動部材が第2の歯車であり、前記第3の伝動部材が第3の歯車であり、また前記第4の伝動部材が第4の歯車である、実施態様25に記載のインプラント。
(27) 前記第1、第2、第3、及び第4の歯車のそれぞれがかさ歯車である、実施態様26に記載のインプラント。
(28) 前記第1のかさ歯車が前記第1の軸を中心に回転するように構成され、前記第3のかさ歯車が前記第3の軸を中心に回転するように構成され、また前記第2及び第4のかさ歯車が、前記第2の軸を中心に回転するようにそれぞれ構成されている、実施態様27に記載のインプラント。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
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図16
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図22