(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/08 20120101AFI20220927BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220927BHJP
【FI】
G06Q40/08
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021009507
(22)【出願日】2021-01-25
【審査請求日】2021-01-27
【審判番号】
【審判請求日】2022-01-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】300022951
【氏名又は名称】プルデンシャル生命保険株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】左右田 智宏
(72)【発明者】
【氏名】野沢 安彦
(72)【発明者】
【氏名】八巻 隆洋
【合議体】
【審判長】高瀬 勤
【審判官】梶尾 誠哉
【審判官】相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-47187(JP,A)
【文献】特開2011-209890(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのユーザ端末から、対象者の生涯収支に関する収支情報の登録を受け付ける登録受付部と、
前記収支情報に基づいて、前記生涯収支を算出する算出部と、
前記ユーザ端末から、前記生涯収支を変動させる複数の変動要因の設定を受け付ける設定受付部であって、前記複数の変動要因それぞれに対して前記生涯収支の推移の図表に反映させるか否かの設定を受け付ける設定受付部と、
前記ユーザ端末に、
前記設定の受け付けの事前に前記登録が受け付けられた前記収支情報に基づき前記算出部により算出された前記生涯収支の推移を図表で表示させる表示部であって、前記設定受付部が受け付けた前記複数の変動要因の設定に応じて、前記図表の表示を、前記複数の変動要因それぞれについて反映された状態の表示と反映されていない状態の表示とで切り替える表示部と、を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記変動要因は、前記対象者における家族構成の変化、または収支に関するリスクの発生の少なくともいずれかを含む、
請求項1の情報処理装置。
【請求項3】
前記登録受付部は、前記対象者に関するライフイベントを示すライフイベント情報の登録を受け付け、
前記表示部は、前記ライフイベント情報にさらに基づいて、前記ユーザ端末に、前記生涯収支の推移の図表と前記ライフイベントの図表とを、時間軸を合わせて並べて表示させる、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ライフイベントは、前記対象者の3親等内の家族のライフイベントを含む、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記ユーザ端末に、前記変動要因を前記ユーザが設定操作するため操作部を、前記生涯収支の推移の図表と同時に表示させる、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記登録受付部は、前記変動要因の発生に対して適用可能な保険に関する保険情報の登録を受け付け、
前記表示部は、前記保険情報にさらに基づいて、前記ユーザ端末に、前記生涯収支の推移を図表で表示させる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータに、
ユーザのユーザ端末から、対象者の生涯収支に関する収支情報の登録を受け付ける登録受付機能と、
前記収支情報に基づいて、前記生涯収支を算出する算出機能と、
前記ユーザ端末から、前記生涯収支を変動させる複数の変動要因の設定を受け付ける設定受付機能であって、前記複数の変動要因それぞれに対して前記生涯収支の推移の図表に反映させるか否かの設定を受け付ける設定受付機能と、
前記ユーザ端末に、
前記設定の受け付けの事前に前記登録が受け付けられた前記収支情報に基づき前記算出機能により算出された前記生涯収支の推移を図表で表示させる表示部であって、前記設定受付機能が受け付けた前記複数の変動要因の設定に応じて、前記複数の変動要因それぞれについて反映された状態の表示と反映されていない状態の表示とで切り替える表示機能と、を実現させる、
プログラム。
【請求項8】
コンピュータが、
ユーザのユーザ端末から、対象者の生涯収支に関する収支情報の登録を受け付け、
前記収支情報に基づいて、前記生涯収支を算出し、
前記ユーザ端末に、前記算出された前記生涯収支の推移を図表で表示させ、
前記ユーザ端末から、前記生涯収支を変動させる複数の変動要因それぞれに対して前記生涯収支の推移の図表に反映させるか否かの設定を受け付け、
前記複数の変動要因の設定に応じて、前記
設定の受け付けの事前に前記登録が受け付けられた前記収支情報に基づき算出された前記生涯収支の
推移の図表の表示を、前記複数の変動要因それぞれについて反映された状態の表示と反映されていない状態の表示とで切り替える、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、保険の営業活動などにおいて、対象者の今後のライフプランや収支をふまえてこの対象者に適した保険商品やその契約内容を担当者が提案することを支援する技術がある。例えば、下記特許文献1には、顧客に最適な保険の契約内容を自動で設計する生命保険設計シミュレーションシステムが開示されている。このシミュレーションシステムでは、設計対象者の世帯の基礎情報に基づいて世帯の収支が算出され、算出された収支と基礎情報とに基づいて、世帯に不測の事象が発生した場合の世帯の必要保障額が算出される。そして、このシミュレーションシステムでは、算出された必要保障額に基づいて世帯で加入する生命保険契約の主契約と特約とが選択される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、生涯で発生しうる不測の事象は、対象者の今後の収支に影響することがある。しかしながら、特許文献1のシミュレーションシステムでは、生涯で発生しうる不測の事象に対する必要保障額は分かるものの、その事象が対象者の今後の収支に影響するのか、またどのように影響するのかは把握できないという課題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題を解決するために、生涯で発生しうる事象が対象者の収支にどのように影響するかを可視化することができる情報処理装置、プログラム、および情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、ユーザのユーザ端末から、対象者の生涯収支に関する収支情報の登録を受け付ける登録受付部と、収支情報に基づいて、生涯収支を算出する算出部と、ユーザ端末から、生涯収支を変動させる変動要因の設定を受け付ける設定受付部と、ユーザ端末に、算出部により算出された生涯収支の推移を図表で表示させる表示部であって、設定受付部が受け付けた変動要因の設定に応じて、図表の表示を変更させる表示部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、ユーザのユーザ端末から、対象者の生涯収支に関する収支情報の登録を受け付ける登録受付機能と、収支情報に基づいて、生涯収支を算出する算出機能と、ユーザ端末から、生涯収支を変動させる変動要因の設定を受け付ける設定受付機能と、ユーザ端末に、算出機能により算出された生涯収支の推移を図表で表示させる表示部であって、設定受付機能が受け付けた変動要因の設定に応じて、図表の表示を変更させる表示機能と、を実現させる。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが、ユーザのユーザ端末から、対象者の生涯収支に関する収支情報の登録を受け付け、収支情報に基づいて、生涯収支を算出し、ユーザ端末に、算出機能により算出された生涯収支の推移を図表で表示させ、ユーザ端末から、生涯収支を変動させる変動要因の設定を受け付け、変動要因の設定に応じて、図表の表示を変更させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、生涯で発生しうる事象が対象者の収支にどのように影響するかを可視化することができる情報処理装置、プログラム、および情報処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態に係るライフプランニング支援システムのシステム構成例を説明するための図である。
【
図2】実施形態に係るライフプランニング支援システムの概要の一例を説明するための図である。
【
図3】実施形態に係るサーバ装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係るライフプランニング支援システムの画面例を示す図である。
【
図5】実施形態に係るライフプランニング支援システムの画面例を示す図である。
【
図6】実施形態に係るライフプランニング支援システムの画面例を示す図である。
【
図7】実施形態に係るライフプランニング支援システムの画面例を示す図である。
【
図8】実施形態に係るライフプランニング支援システムの画面例を示す図である。
【
図9】実施形態に係るライフプランニング支援システムの画面例を示す図である。
【
図10】実施形態に係るライフプランニング支援システムの動作例を示す図である。
【
図11】実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図12】実施形態に係るライフプランニング支援システムの画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態(以下、「本実施形態」という)について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0012】
本実施形態では、本実施形態に係るライフプランニング支援システム1を利用して、ライフプランナー(登録商標)等の保険の担当者が、対象者に対して、可視化された生涯収支などのシミュレーションを基に保険設計を行う例を説明するが、本発明をこれに限る趣旨ではない。ライフプランニング支援システム1は、生涯収支などのシミュレーションの可視化を利用するサービスであれば、保険サービス以外のサービスにも適用可能である。
【0013】
「対象者」とは、例えば、保険設計を行う対象の者をいい、典型的には顧客本人を指すが、例えば、顧客本人だけではなく、顧客の世帯全員またはその一部(配偶者や子供など)を含んでもよい。また、対象者の生涯収支には、例えば、保険設計対象の顧客の世帯の生涯収支を含んでもよい。なお、担当者と対象者とは、特に区別の必要が無い場合は、総称して「ユーザ」ともいう。
【0014】
<1.システム構成>
図1を参照して、本実施形態に係るライフプランニング支援システム1のシステム構成例を説明する。
【0015】
ライフプランニング支援システム1は、最適な保険プランの提案などのために、対象者の生涯収支のシミュレーション(以下、単に「シミュレーション」ともいう)をするシステムである。
図1に示すように、ライフプランニング支援システム1は、後述のライフプランニングサイトを提供するサーバ装置100と、担当者が使用する担当者端末200aと、対象者が使用する対象者端末200bとを含む。担当者端末200aと対象者端末200bとは、特に区別の必要が無い場合は、総称して「ユーザ端末200」ともいう。サーバ装置100と担当者端末200aと対象者端末200bとは、ネットワークNを介して互いに接続されている。
【0016】
ネットワークNは、無線ネットワークや有線ネットワークにより構成される。ネットワークの一例としては、携帯電話網や、PHS(Personal Handy-phone System)網、無線LAN(Local Area Network)、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMax(登録商標)、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、有線LAN、電話線、電灯線ネットワーク、IEEE1394等に準拠したネットワークがある。
【0017】
サーバ装置100は、対象者のライフプランニングをするサービスを提供するためのWebサイト(以下、「ライフプランニングサイト」ともいう)を提供可能な情報処理装置である。サーバ装置100は、Webサーバの機能の他に、アプリケーションサーバやデータベースサーバ等のサーバ機能を備えてもよい。サーバ装置100は、所定のプログラムを実行することにより、これらのサーバ機能を実現する。
【0018】
サーバ装置100は、例えば、担当者端末200aと対象者端末200bとで、ライフプランニングサイトの表示や操作入力などを変えてもよい。サーバ装置100は、例えば、対象者端末200bに対しては、ライフプランニングサイトで提供可能な一部の機能のみに限定して利用可能としてもよい。
【0019】
担当者端末200aは、例えば、スマートフォンやラップトップなどの端末装置であり、ライフプランニングサイトの表示やサーバ装置100との通信を行うことが可能である。担当者端末200aは、所定のプログラムを実行することにより、サーバ装置100と連携して表示する画面に関する情報を送受信したり、画面や音声を出力したり、担当者からの操作や音声の入力を受け付けたりする。
【0020】
対象者端末200bは、例えば、スマートフォンやラップトップなどの端末装置であり、ライフプランニングサイトの表示やサーバ装置100との通信を行うことが可能である。対象者端末200bは、所定のプログラムを実行することにより、サーバ装置100と連携して表示する画面に関する情報を送受信したり、画面や音声を出力したり、対象者からの操作や音声の入力を受け付けたりする。
【0021】
<2.概要>
図2を参照して、ライフプランニング支援システム1の概要の一例を説明する。
【0022】
図2に示すように、ライフプランニング支援システム1では、対象者からヒアリングした収支情報などを担当者が登録し、登録された内容に基づいて対象者の生涯収支のシミュレーションを行う。そして、担当者は、表示されたシミュレーション結果を参考に保険設計を行い、対象者に適した保険プランを提案する。ここで「収支情報」とは、対象者の生涯収支(収入と支出)に関する情報である。収支情報の詳細は後述する。
【0023】
ライフプランニング支援システム1は、具体的には、シミュレーションをするために、登録された収支情報に基づいて、年度別の生涯収支を算出する。サーバ装置100は、この算出した年度別の生涯収支に基づいて、対象者の世帯における年度別の収支グラフ(以下、単に「収支グラフ」ともいう)やキャッシュフロー(以下、単に「CF」ともいう)表を、担当者端末200aのライフプランニングサイト上に表示させる。
【0024】
ライフプランニング支援システム1では、表示させた収支グラフなどに対して、対象者の生涯において発生しうる事象の中で生涯収支を変動させる要因(以下、「変動要因」という)を担当者などが設定することができる。変動要因は、例えば、家族構成の変更や生涯収支に影響を与えうるリスク(以下、単に「リスク」または「収支に関するリスク」ともいう)などである。そして、ライフプランニング支援システム1は、設定された変動要因を収支グラフやCF表に反映して、変動要因が発生した場合の収支グラフに動的に変更させることができる。
【0025】
上記構成によれば、ライフプランニング支援システム1は、ユーザが変動要因を設定すれば、その設定に応じた収支グラフやCF表を表示することができる。このため、例えば、特定のリスクが発生するとどのように収支が変動するのかを、このリスクによる影響を反映して収支グラフなどの表示を変えることで、可視化することができる。したがって、上記構成によれば、ライフプランニング支援システム1は、生涯で発生しうる事象が対象者の収支にどのように影響するかを可視化することができる。
【0026】
<3.サーバ装置の機能構成>
図3を参照して、本実施形態に係るサーバ装置100の機能構成を説明する。
図3に示すように、サーバ装置100は、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、を備える。
【0027】
制御部110は、登録受付部111と、算出部112と、設定受付部113と、表示部114と、を備える。
【0028】
登録受付部111は、ユーザ端末200から、収支情報を含む顧客情報の登録を受け付ける。登録受付部111は、例えば、ユーザ端末200から、後述の住宅費設定画面A2(
図5参照)などの顧客情報設定画面群で顧客情報の登録を受け付ける。登録受付部111は、例えば、ユーザ端末200から、顧客情報設定画面群に対する顧客情報の入力を受信する。登録受付部111は、受信した顧客情報の入力を受け付けて、記憶部120などに記憶させる。すなわち、家族情報やリスク情報などの変動要因の内容を含む対象者の生涯収支のシミュレーションに必要な情報は、登録受付部111が事前にその登録を受け付ける。
【0029】
「顧客情報設定画面群」とは、ライフプランニングサイトの顧客情報を設定するための画面群をいう。
【0030】
「顧客情報」とは、対象者である顧客に関する情報である。顧客情報は、例えば、顧客の収支情報と、資産情報と、家族情報と、リスク情報と、を含む。
【0031】
収支情報は、例えば、対象者の収入に関する収入情報と、対象者の支出に関する支出情報と、を含む。収入情報は、収入項目として、例えば、対象者の職業に関する職業情報と、対象者の年金に関する年金情報と、対象者が加入している保険に関する保険情報と、を含む。支出情報は、支出項目として、例えば、生活費情報と、住宅費情報と、教育結婚情報と、車両情報と、を含む。
【0032】
「職業情報」は、例えば、対象者の職種(転職実績または転職予定がある場合には、転職前後の職種を含む)、職種ごとの収入金額(年収、毎月の給与額やボーナス支給額など)、転職予定の有無、開業予定の有無などを含む。
【0033】
「年金情報」は、例えば、対象者に支払われる年金の種類(例えば、公的年金(老齢年金・障害年金・遺族年金など)や私的年金など)、年金の種類ごとの単位期間あたりの支給額などを含む。
【0034】
「保険情報」は、例えば、対象者が加入している保険の種類(例えば、生命保険(定期保険や終身保険など)、学資保険、個人年金保険、それらの特約など)と、種類ごとの支給額などを含む。
【0035】
「生活費情報」は、例えば、世帯人数分の生活費、一時的な支出による一時金などを含む。「世帯人数分の生活費」は、例えば、対象者からヒアリングして設定されてもよいし、対象者の居住区での単位期間における平均生活費に基づいて設定されてもよい。
【0036】
「住宅費情報」は、例えば、現在または将来の住まいにおける、住宅種別と入居年と退去年、月当たりの住宅費、購入額、頭金、返済残高、月々の返済額、返済開始年月、返済期間、返済方法、金利、または住宅の維持費などを含む。
【0037】
「車両情報」は、例えば、対象者が現在所有する車両の車検にかかる費用、または月々の駐車の費用などを含む。また、車両情報は、例えば、対象者が将来購入する車両の金額、車両の車検にかかる費用、または月々の駐車の費用などを含んでもよい。
【0038】
「教育結婚情報」は、例えば、配偶者との結婚、子供の出産、または子供ごとの教育プランに基づく教育費(入学金や学費など)などを含む。
【0039】
「資産情報」とは、対象者の資産に関する情報であり、例えば、対象者の貯蓄額、金融資産または不動産資産などの情報を含んでもよい。
【0040】
「家族情報」とは、対象者の家族に関する情報である。家族情報は、例えば、設計対象の顧客を中心に、現在または将来の配偶者、現在または将来の子供、兄弟・姉妹、両親(祖父・祖母)それぞれの氏名、年齢、性別などを含む。家族情報は、言い換えれば、顧客の3親等内の家族それぞれの氏名、年齢、性別などを含む。
【0041】
「リスク情報」とは、収支に関するリスクを示す情報である。また、「収支に関するリスク」とは、例えば、対象者の生涯で発生しうるリスクであって生涯収支に影響を与えるリスクをいう。この「生涯収支に影響を与えるリスク」とは、例えば、リスク情報設定画面A3に表示されているリスク項目である、世帯主や配偶者の死亡、扶養家族の長生き、病気、就労不能、高度障害、または老齢介護などである。
【0042】
登録受付部111は、例えば、ライフイベント情報の登録を受け付けてもよい。ここで「ライフイベント情報」とは、対象者に関するライフイベントを示す情報である。ライフイベント情報は、例えば、ライフイベントの対象者、ライフイベントの内容(例えば、対象者の家族の誕生、就学、就職、出産・子育て、定年退職など)、またはライフイベントの発生時点(例えば、N年後(N:自然数)など)などを含めてもよい。
【0043】
ライフイベントは、例えば、対象者の3親等内の家族のライフイベントを含んでもよい。このような構成によれば、登録受付部111は、例えば、対象者である世帯主の両親(祖父・祖母)のライフイベントまで生涯収支の推移と並べて表示部114に表示させることができる。このため、登録受付部111は、対象者やその世帯員だけでなくより幅広い対象者の家族のライフイベントをカバーすることができる。
【0044】
登録受付部111は、ユーザ端末200から、後述の家族設定画面A1(
図4参照)などを介して家族情報の登録を受け付ける。
【0045】
登録受付部111は、ユーザ端末200から、後述のリスク情報設定画面A3(
図6参照)などを介してリスク情報の登録を受け付ける。
【0046】
算出部112は、登録受付部111により登録された収支情報に基づいて、対象者の生涯収支を算出する。算出部112は、例えば、年度別の収支を算出する場合、収入情報に基づいて、年度別の収入項目の金額(例えば、収入金額や支給額など)の合計を算出する。また、算出部112は、支出情報に基づいて、年度別の支出項目の金額(例えば、各費用や支払い金額など)の合計を算出する。
【0047】
算出部112は、例えば、登録受付部111により登録された収支情報と資産情報とに基づいて、対象者の生涯収支として、対象者のキャッシュフローを算出してもよい。算出部112は、例えば、収入情報に基づいて、収入項目として、世帯主と配偶者それぞれの年度別の可処分所得、退職金、および年金などを算出してもよい。算出部112は、例えば、支出情報に基づいて、支出項目として、年度別の生活費、住宅費、および教育費などを算出してもよい。算出部112は、例えば、収入情報と支出情報と資産情報とに基づいて、資産項目として、年度別の貯蓄額および預貯金残高などを算出してもよい。
【0048】
算出部112は、例えば、さらにリスク情報に基づいて、リスクが発生した場合の対象者の生涯収支を算出する。算出部112は、例えば、「就労不能」のリスクが3年後に発生するようリスク情報に設定された場合、3年後以降の職種ごとの収入金額を「0(ゼロ)」にして、生涯収支を算出してもよい。また併せて、算出部112は、3年後以降、失業手当金や傷病手当金などが支払われるようにして、生涯収支を算出してもよい。
【0049】
設定受付部113は、ユーザ端末200から、生涯収支の推移の図表に反映させる変動要因であって対象者の生涯収支を変動させる変動要因の設定を受け付ける。すなわち、生涯収支の推移の図表に変動要因の内容を実際に反映させるか否かのシミュレーションの可視化の設定を設定受付部113が受け付ける。なお、この変動要因の内容は、登録受付部111において事前に受け付けられたものである。
【0050】
変動要因は、例えば、対象者における家族構成の変化、または収支に関するリスクの発生の少なくともいずれかを含んでもよい。ここで「家族構成の変化」とは、例えば、配偶者との結婚や子供の出産、子供の独立などである。
【0051】
設定受付部113は、例えば、対象者の生涯収支を変動させる複数の変動要因の中から生涯収支の推移の図表に反映させる変動要因を一つ選択させる設定を、ユーザ端末200から受け付けてもよい。
【0052】
設定受付部113は、例えば、対象者の生涯収支を変動させる1以上の変動要因それぞれに対して生涯収支の推移の図表に反映させるか否かの設定を受け付けてもよい。
【0053】
設定受付部113は、例えば、ユーザ端末200から、対象者の世帯主と配偶者それぞれについて、収支に関するリスクの設定を受け付けてもよい。
【0054】
上記構成によれば、家族構成の変化や収支に関するリスクの発生による生涯収支の変動を可視化させることができる。
【0055】
表示部114は、ユーザ端末200に、ライフプランニングサイトを表示させる。ライフプランニングサイトは、例えば、後述する、メニューバーD1・D2(
図4~8参照)、家族設定画面A1(
図4参照)、住宅費設定画面A2(
図5参照)、リスク情報設定画面A3(
図6参照)、年度別シミュレーション画面A4(
図7参照)、CF表画面A5(
図8参照)、ライフイベントテーブル画面A6(
図9参照)などのWebページ群を含む。
【0056】
表示部114は、例えば、ライフプランニングサイトにおける上記画面を表示するための表示情報を生成してもよい。表示部114は、生成した表示情報をユーザ端末200に送信して、ユーザ端末200に上記画面を表示させる。
【0057】
表示部114は、算出部112により算出された生涯収支の推移を図表で表示させる。ここで「生涯収支の推移の図表」とは、例えば、
図7で示すような対象者の世帯における年度別の収支グラフや
図8で示すような対象者のキャッシュフロー表である。また、表示部114は、設定受付部113が受け付けた変動要因の設定に応じて、生涯収支の推移の図表の表示を変更させる。表示部114は、例えば、設定受付部113が受け付けた変動要因に関するリスク情報や家族情報にさらに基づいて算出部112に生涯収支を再度算出させて、再度算出された生涯収支の推移を図表で表示させる。言い換えれば、表示部114は、設定受付部113が受け付けた変動要因の設定に応じて、変動要因が反映された状態の図表の表示と反映されていない状態の図表の表示とを切り替える。
【0058】
上記構成によれば、表示部114は、ユーザが変動要因を設定すれば、ユーザ端末200に、その設定に応じた収支グラフを表示させることができる。このため、例えば、特定のリスクが発生するとどのように収支が変動するのかを、このリスクによる影響を反映して収支グラフの表示を変えることで、可視化することができる。したがって、上記構成によれば、表示部114は、生涯で発生しうる事象が対象者の収支にどのように影響するかを可視化することができる。
【0059】
上記構成によれば、表示部114は、変動要因の設定に応じて、変動要因が反映された状態の図表の表示と反映されていない状態の図表の表示とを切り替えることができるため、どの変動要因がどの収支の変動を引き起こしているかの因果関係を把握しやすくすることができる。
【0060】
表示部114は、例えば、登録受付部111により登録されたライフイベント情報にさらに基づいて、ユーザ端末200に、生涯収支の推移の図表とライフイベントの図表とを、時間軸を合わせて並べて表示させてもよい。ここで「ライフイベントの図表」とは、例えば、
図7や
図9で示すようなライフイベントテーブルである。
【0061】
上記構成によれば、表示部114は、生涯収支の推移の図表とライフイベントの図表とを並べて表示させることで、これらを比較可能に表示させることができる。このため、上記構成によれば、ユーザは、これらの図表を比較して視認することで、例えば、特定のライフイベントを契機に生涯収支の推移がどう変動するかを把握することが容易になる。したがって、上記構成によれば、表示部114は、生涯収支などのシミュレーションの可視化においてUI/UXを向上させることができる。
【0062】
表示部114は、例えば、ユーザ端末200に、変動要因をユーザが設定操作するため操作部と、生涯収支の推移の図表と、を同時に表示させてもよい。また、表示部114は、例えば、ユーザ端末200に、生涯収支の推移の図表を表示させ、他方、変動要因をユーザが設定操作するため操作部を非表示にしてもよい。操作部とは、例えば、ライフプランニングサイトの画面からプルダウン表示やポップアップ表示させるフォームであってユーザが変動要因を設定するためのフォームである。操作部は、例えば、年度別シミュレーション画面A4からプルダウン表示させるリスク設定エリアa42aやポップアップ表示させる家族構成設定エリアa43aのフォームである。このように操作部をプルダウン表示やポップアップ表示させることで、表示部114は、生涯収支の推移の図表を表示させている状態で、この操作部の表示と非表示を切り替えることができる。
【0063】
上記構成によれば、ユーザは、画面を遷移させることなく変動要因の設定操作と設定に応じた生涯収支の推移の図表の変更(更新表示)をさせることができる。このため、上記構成によれば、表示部114は、生涯収支などのシミュレーションの可視化においてUI/UXを向上させることができる。
【0064】
記憶部120は、顧客本人情報と、顧客情報(収支情報・資産情報・家族情報・リスク情報)と、を関連付けて記憶する。また、記憶部120は、表示情報を記憶する。記憶部120は、データベースマネジメントシステム(DBMS)を利用して各情報を記憶してもよいし、ファイルシステムを利用して各情報を記憶してもよい。DBMSを利用する場合は、上記情報ごとにテーブルを設けて、当該テーブル間を関連付けて各情報を管理してもよい。
【0065】
「顧客本人情報」とは、顧客本人に関する情報である。顧客本人情報は、例えば、顧客を識別するための顧客ID、顧客IDに対応するパスワード、顧客の氏名を示す顧客名、顧客の性別、もしくは顧客の連絡先を示すメールアドレス、住所または電話番号などを含む。
【0066】
通信部130は、ネットワークNを介して、ユーザ端末200などに表示情報を含む各種情報を送受信する。通信部130は、例えば、ネットワークNを介して、担当者端末200aがライフプランニングサイトへの入力を受信したり、ライフプランニングサイトを表示させるための表示情報をユーザ端末200に送信したりする。
【0067】
<4.画面例>
図4~9を参照して、ライフプランニング支援システム1の画面例を説明する。
【0068】
図4は、対象者の家族情報を設定するための家族設定画面A1と、ライフプランニングサイトの画面メニューを表示するためのメニューバーD1と、の一例を示す図である。
図4に示すように、家族設定画面A1は、家族構成図エリアa10を含む。家族構成図エリアa10では、表示部114は、家族情報に基づいて、家系図上に家族構成を表示させる。また、家系図上の各家族のアイコンがユーザにより指定されると、表示部114は、指定された家族の家族情報を編集入力するためのサブ画面(不図示)を表示させる。このサブ画面に編集入力された内容は、家族情報に反映され、ひいては、家族構成図エリアa10の家族構成の表示に反映される。
【0069】
メニューバーD1は、ライフプランニングサイトで表示される画面のツリー型メニューを表示するメニュー表示エリアd10と、シミュレーション結果を表示する画面群に遷移するための結果画面ボタンd11と、を含む。メニュー表示エリアd10に、表示部114は、各種情報を設定するための画面のメインメニューを表示させる。このメインメニューには、家族設定画面A1の画面タイトル(本例では、「家族構成図」と表記)と、顧客情報設定画面群のタイトル(本例では、「お客さま情報」と表記)と、リスク情報設定画面A3の画面タイトル(本例では、「リスク」と表記)と、が表示されており、各タイトルをユーザが指定すると対応する画面または画面群のトップページが表示される。結果画面ボタンd11がユーザにより指定されると、顧客情報設定群で設定された内容を確定させて、表示部114は、
図7の年度別シミュレーション画面A4や
図8のCF表画面A5を含むシミュレーション結果を表示する画面群のトップページ(不図示)に遷移する。
【0070】
図5は、対象者の住宅費情報を設定するための住宅費設定画面A2と、メニューバーD1aとの一例を示す図である。
図5に示すように、住宅費設定画面A2は、住宅費情報を設定するための住宅費設定フォーム群a20を含む。住宅費設定フォーム群a20に対してユーザにより住宅費情報が入力されると、登録受付部111は、入力された住宅費情報の登録を受け付ける。
【0071】
メニューバーD1aは、顧客情報設定画面群のタイトルが指定された状態のメニュー表示エリアd10aを含む。顧客情報設定画面群のタイトルが指定された場合、メニュー表示エリアd10aでは、顧客情報設定画面群の各画面(例えば、職業情報を設定する画面や年金情報を設定する画面など)のタイトルを含むメニューが展開表示される。
【0072】
図6は、対象者のリスク情報を設定するためのリスク情報設定画面A3の一例を示す図である。
図6に示すように、リスク情報設定画面A3は、世帯主・配偶者ごと、かつリスク項目ごとの設定をするためのリスク情報設定フォーム群a30を含む。
【0073】
リスク情報設定フォーム群a30では、表示部114は、世帯主と配偶者それぞれについて、死亡(本例では、「万一の場合」と表記)、扶養家族の長生き(本例では、「長生き」と表記)、病気、就労不能、高度障害、および老齢介護などのリスク項目とリスク項目ごとのフォーム群を表示させる。リスク情報設定画面A3には、リスク項目ごとに、設定された情報(以下、「設定情報」ともいう)を有効とするか無効とするかを指定する有効/無効スライドボタン、リスクの発生時点を設定するための発生時点プルダウンリスト、リスク発生が継続される期間を設定するための継続期間プルダウンリスト、リスクが発生した際に支払われる手当金や年金などの支給金を設定するためのテキストフォーム、リスクが発生した際にかかる費用(例えば、リスク項目「高度障害」の通院費など)を設定するためのテキストフォームなどのフォームが表示されている。リスク情報設定フォーム群a30に対して、リスク情報が入力されると、登録受付部111は、入力されたリスク情報の登録を受け付ける。
【0074】
図7(a)は、対象者の生涯収支の推移として年度別の収支グラフやライフイベントテーブルを表示するための年度別シミュレーション画面A4と、ライフプランニングサイトの画面メニューを表示するためのメニューバーD2と、の一例を示す図である。年度別シミュレーション画面A4は、収支グラフエリアa40と、ライフイベントテーブルエリアa41と、リスク設定エリア表示ボタンa42と、家族構成設定エリア表示ボタンa43と、を含む。
【0075】
収支グラフエリアa40は、対象者の世帯の年度別の収支グラフを表示する。収支グラフエリアa40は、プルダウンで表示されるリスク設定エリアa42aや家族構成設定エリアa43aの設定に応じて、この収支グラフの表示を変更する。
【0076】
ライフイベントテーブルエリアa41では、表示部114は、収支グラフエリアa40と時間軸を合わせて、対象者の家族のライフイベントのテーブル(以下、「ライフイベントテーブル」ともいう)を表示させる。ライフイベントテーブルエリアa41では、表示部114は、リスク設定エリアa42aや家族構成設定エリアa43aの設定に応じて、このライフイベントテーブル表示を変更させる。
【0077】
図7(b)に示すように、表示部114は、リスク設定エリア表示ボタンa42をユーザが指定すると、通常は非表示の状態(畳まれた状態)になっているリスク設定エリアa42aを、収支グラフの表示などと同時に表示させる。リスク設定エリアa42aは、収支に関するリスクを設定するためのフォーム群を含む。このフォーム群は、世帯主と配偶者それぞれについて、収支グラフやライフテーブルに反映させるリスクを設定するためのリスク設定ラジオボタンと、リスク設定ラジオボタンで設定した内容を収支グラフなどの表示に反映させるための設定ボタン(本例では、「設定する」と表記)と、を含む。ユーザは、リスク設定ラジオボタンで、表示されている複数のリスクまたはリスクなしから収支グラフに反映させるものを一つ選択する。この設定ボタンをユーザが指定すると、リスク設定ラジオボタンで選択した内容を、設定受付部113が、生涯収支を変動させるリスクの設定として受け付ける。そして、表示部114が、この設定を受け付けたリスクを、収支グラフやライフイベントテーブルの表示に反映させる。すなわち、この設定した内容に応じて、表示部114が、収支グラフやライフイベントテーブルの表示を変更させる。言い換えれば、表示部114は、設定受付部113が受け付けたリスクの設定が「長生き」であれば長生きが反映された状態の収支グラフを表示し、他方、リスクの設定が「リスク設定無し」であれば長生きが反映されていない状態の収支グラフを表示することができる。このため、表示部114は、長生きが反映された状態の収支グラフの表示と長生きが反映されていない状態の収支グラフの表示とを簡単な操作で切り替えることができる。
【0078】
図7(c)に示すように、表示部114は、家族構成設定エリア表示ボタンa43をユーザが指定すると、通常は非表示の状態になっている家族構成設定エリアa43aを、モーダルウィンドウとして、収支グラフの表示などと同時にポップアップ表示かつモーダル表示させる。家族構成設定エリアa43aは、配偶者との結婚と子供の出産それぞれにおける家族構成の変化を設定するためのフォーム群を含む。このフォーム群は、配偶者との結婚と子供の出産それぞれについて、その発生を有効にするか無効にするかを指定する有効/無効スライドボタンと、その発生時点を設定するための発生時点プルダウンリストと、これらのフォームで設定した内容を収支グラフなどの表示に反映させるための設定ボタン(本例では、「設定する」と表記)と、を含む。ユーザは、有効/無効スライドボタンで、結婚と出産それぞれについて、収支グラフに反映させるか否かの設定をする。この設定ボタンをユーザが指定すると、有効/無効スライドボタンと発生時点プルダウンリストとで設定した内容を、設定受付部113が、生涯収支を変動させる家族構成の変化として受け付ける。そして、表示部114が、この設定を受け付けた家族構成の変化を、収支グラフやライフイベントテーブルの表示に反映させる。すなわち、この設定した内容に応じて、表示部114が、収支グラフやライフイベントテーブルの表示を変更させる。言い換えれば、表示部114は、設定受付部113が受け付けた家族構成の変化の設定として結婚が「有効」であれば結婚が反映された状態の収支グラフを表示し、他方、結婚が「無効」であれば結婚が反映されていない状態の収支グラフを表示することができる。このため、表示部114は、結婚が反映された状態の収支グラフの表示と結婚が反映されていない状態の収支グラフの表示とを簡単な操作で切り替えることができる。
【0079】
メニューバーD2は、ライフプランニングサイトで表示される画面のツリー型メニューを表示するメニュー表示エリアd20と、シミュレーションのための各種情報を設定する画面群に遷移する設定画面ボタンd21(本例では、「入力画面」と表記)と、リスク情報設定画面A3に遷移するためのリスク情報設定画面ボタンd22(本例では、「リスク」と表記)と、を含む。メニュー表示エリアd20は、シミュレーション結果を表示するための画面のメニューが表示されている。このメニューには、年度別シミュレーション画面A4の画面タイトル(本例では、「年度別」と表記)、CF表画面A5のタイトル(本例では、「C/F」と表記)などが表示されており、各タイトルをユーザが指定すると対応する画面が表示される。設定画面ボタンd21がユーザにより指定されると、表示部114は、
図4~6で示した各種情報を設定するための画面群のトップページ(不図示)に遷移する。リスク情報設定画面ボタンd22がユーザにより指定されると、表示部114は、リスク情報設定画面A3に遷移する。
【0080】
図8は、対象者の生涯収支の推移としてキャッシュフロー表を表示するためのCF表画面A5の一例を示す図である。CF表画面A5は、ライフイベントテーブルエリアa50と、キャッシュフロー表エリアa51と、を含む。ライフイベントテーブルエリアa50は、年度別シミュレーション画面A4のライフイベントテーブルエリアa41と同様のため説明を割愛する。キャッシュフロー表エリアa51では、表示部114は、ライフイベントテーブルエリアa41のライフイベントテーブルと時間軸を合わせて、対象者のキャッシュフロー表を表示させる。
【0081】
図9は、対象者の家族のライフイベントテーブルを表示するためのライフイベントテーブル画面A6の一例を示す図である。ライフイベントテーブル画面A6は、リスク設定表示エリアa60と、ライフイベントテーブルエリアa61と、を含む。リスク設定表示エリアa60では、世帯主と配偶者それぞれについて、表示部114が、リスク情報設定画面A3でリスク項目ごとに指定された設定情報を有効とするか無効とするかを円グラフで表示させる。ライフイベントテーブルエリアa61では、表示部114は、対象者の3親等内の家族のライフイベントテーブルを表示させる。表示部114は、例えば、年度別シミュレーション画面A4で設定した変動要因に応じて、このライフイベントテーブルの表示を変更させてもよい。
【0082】
<5.動作例>
図10を参照して、本実施形態に係るライフプランニング支援システム1の動作例を説明する。
図10は、ユーザ端末200から収支情報の登録を受け付けてから変動要因の設定に応じて生涯収支の推移の図表の表示を変更させるまでの処理の流れを示すフロー図である。なお、以下に示す処理の順番は一例であって、適宜、変更されてもよい。
【0083】
図10に示すように、サーバ装置100の登録受付部111は、ユーザ端末200から、対象者の生涯収支に関する収支情報の登録を受け付ける(S10)。算出部112は、登録された収支情報に基づいて、対象者の生涯収支を算出する(S11)。
【0084】
表示部114は、ユーザ端末200に、算出部112により算出された生涯収支の推移を図表で表示させる(S12)。設定受付部113は、ユーザ端末200から、生涯収支を変動させる変動要因の設定を受け付ける(S13)。表示部114は、設定受付部113が受け付けた変動要因の設定に応じて、生涯収支の推移の図表の表示を変更させる(S14)。
【0085】
<6.ハードウェア構成>
図11を参照して、上述してきたサーバ装置100をコンピュータ800により実現する場合のハードウェア構成の一例を説明する。なお、それぞれの装置の機能は、複数台の装置に分けて実現することもできる。
【0086】
図11に示すように、コンピュータ800は、プロセッサ801と、メモリ803と、記憶装置805と、入力I/F部807と、データI/F部809と、通信I/F部811、及び表示装置813を含む。
【0087】
プロセッサ801は、メモリ803に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ800における様々な処理を制御する。例えば、サーバ装置100の制御部110が備える各機能部等は、メモリ803に一時記憶されたプログラムをプロセッサ801が実行することにより実現可能である。
【0088】
メモリ803は、例えばRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体である。メモリ803は、プロセッサ801によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0089】
記憶装置805は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体である。記憶装置805は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。この他、記憶装置805は、顧客本人情報や顧客情報を登録するテーブルと、当該テーブルを管理するDBを記憶することも可能である。このようなプログラムやデータは、必要に応じてメモリ803にロードされることにより、プロセッサ801から参照される。
【0090】
入力I/F部807は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部807の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイス等が挙げられる。入力I/F部807は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のインタフェースを介してコンピュータ800に接続されても良い。
【0091】
データI/F部809は、コンピュータ800の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部809の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置等がある。データI/F部809は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部809は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ800へと接続される。
【0092】
通信I/F部811は、コンピュータ800の外部の装置と有線又は無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部811は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部811は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ800に接続される。
【0093】
表示装置813は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置813の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイ等が挙げられる。表示装置813は、コンピュータ800の外部に設けられても良い。その場合、表示装置813は、例えばディスプレイケーブル等を介してコンピュータ800に接続される。また、入力I/F部807としてタッチパネルが採用される場合には、表示装置813は、入力I/F部807と一体化して構成することが可能である。
【0094】
なお、上記実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、上記に述べる各要素を均等なものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本発明の範囲に含まれる。
【0095】
[変形例]
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、以下のような場合も本発明に含まれる。
【0096】
[変形例1]
上記実施形態に係るサーバ装置100における各構成の少なくとも一部は、ユーザ端末200が備えていてもよい。例えば、サーバ装置100の上記の機能部を全てユーザ端末200に実装させてもよい。
【0097】
[変形例2]
上記実施形態では、Web技術を利用する例を説明したが、これに限定する趣旨ではない。例えば、Webアプリケーションプログラムを利用せずに、ライフプランニング支援システム1専用アプリケーションプログラムを用いてサーバ装置100の上記の機能を実現させてもよい。
【0098】
[変形例3]
上記実施形態では、表示部は、操作部を、生涯収支の推移の図表を表示する画面からプルダウン表示やポップアップ表示させる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。表示部114は、例えば、
図12で示すように、ユーザ端末200に、変動要因をユーザが設定操作するため操作部を、生涯収支の推移の図表と同じ画面で表示させてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1…ライフプランニング支援システム、100…サーバ装置、110…制御部、111…登録受付部、112…算出部、113…設定受付部、114…表示部、120…記憶部、130…通信部、200…ユーザ端末、200a…担当者端末、200b…対象者端末、800…コンピュータ、801…プロセッサ、803…メモリ、805…記憶装置、807…入力I/F部、809…データI/F部、811…通信I/F部、813…表示装置。