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特許7146980コネクタ又はバヨネット式コネクタ、及びコネクタの組込み又は使用のための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】コネクタ又はバヨネット式コネクタ、及びコネクタの組込み又は使用のための方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/629 20060101AFI20220927BHJP
   H01R 13/625 20060101ALI20220927BHJP
【FI】
H01R13/629
H01R13/625
【請求項の数】 21
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021022884
(22)【出願日】2021-02-16
(65)【公開番号】P2021153043
(43)【公開日】2021-09-30
【審査請求日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】62/980,717
(32)【優先日】2020-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596130705
【氏名又は名称】キヤノン ユーエスエイ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CANON U.S.A.,INC
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】アルトシュラー アレクサンダー
【審査官】松原 陽介
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-113934(JP,A)
【文献】特開2002-329551(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第02411527(GB,A)
【文献】実開平03-112888(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/56-13/72
H01R 12/00-12/91,24/00-24/86
G02B 6/24,6/255,6/36-6/40
F16B 7/20
F16B 21/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続及び/又は取外しのデバイスであって、
前記デバイスのコネクタ、又は、前記デバイスに対して接続及び/又は取外しされるように動作する別の部品のコネクタを受けるように動作する内容積を有するレシーバ又はレセプタクルであって、前記レシーバ又はレセプタクルの前記内容積の一部に向かって移動し少なくとも部分的に配置されるように動作する歯止め又はロック機構を有する、レシーバ又はレセプタクルと、
しボタン又はアクチュエータと、
アクチュエータピンが設けられたリニアステージと、
を備え
(i)前記コネクタは、前記レシーバ又はレセプタクルの前記内容積に配置されるように構成され、前記コネクタは、当該コネクタの一部又は側面に窓又は開口を含み、前記コネクタは、当該コネクタの外表面を越えて突出する少なくとも1つのボスを含み、(ii)前記歯止め又はロック機構は、前記コネクタの前記窓又は開口に係合され、かつ/又は、前記窓又は開口から離脱するように更に動作し、(iii)前記レシーバ又はレセプタクルは、前記コネクタの前記ボスをスライド自在に受け入れ又は解放し、かつ誘導するように機能するチャネルを含み、(iv)前記ボスが前記レシーバ又はレセプタクルの前記チャネルの第1の端部に達する場合、前記歯止め又はロック機構が前記コネクタに係合するとともに前記コネクタを所定の位置にロックするように、前記コネクタの前記窓又は開口が前記歯止め又はロック機構と位置合わせされ、かつ/又は、前記歯止め又はロック機構が前記コネクタから離脱する場合、前記コネクタが前記レシーバ又はレセプタクルから離脱するように、前記ボスは、前記レシーバ又はレセプタクルの前記チャネルの第2の端部まで誘導されるように構成され、
前記押しボタン又はアクチュエータは、(i)前記歯止め又はロック機構が前記レシーバ又はレセプタクルの前記内容積から離れかつ/又は前記内容積から出るように動作するように、かつ、前記歯止め又はロック機構が前記コネクタの前記窓又は開口から離脱するように、前記歯止め又はロック機構を移動又はロック解除するように動作し、かつ/又は、(ii)前記歯止め又はロック機構が前記レシーバ又はレセプタクルの前記内容積に向かって移動しかつ/又は前記内容積に入るように動作するように、かつ、前記歯止め又はロック機構が前記コネクタの前記窓又は開口に係合するように、前記歯止め又はロック機構を移動又はロックするように動作し、
前記コネクタが前記レシーバ又はレセプタクルから取り外される場合、前記歯止め又はロック機構が前記コネクタの前記窓又は開口から離脱するように、前記リニアステージは、前記アクチュエータピンを並進させて前記押しボタン又はアクチュエータの第1の端部を押すように動作する、
デバイス。
【請求項2】
前記レシーバ又はレセプタクル及び/又は前記歯止め又はロック機構は、前記デバイスのユーザが、前記ユーザの片手のみを用いて前記コネクタを挿入及びロックし、かつ/又はロック解除及び除去することができるように、動作する、
請求項に記載のデバイス。
【請求項3】
(i)前記レシーバ又はレセプタクルの前記チャネルが、実質的に軸方向の引込み部と実質的に周方向のカム部とを有し、
ii)前記ボスが前記チャネルの前記実質的に周方向のカム部の端部に達する場合、前記歯止め又はロック機構が前記コネクタに係合するとともに、前記コネクタを所定の位置にロックするように、前記コネクタの前記窓又は開口が前記歯止め又はロック機構と位置合せされ、
iii)前記ボスが前記実質的に軸方向の引込み部から前記実質的に周方向のカム部に入り、前記実質的に周方向のカム部に沿って進むにつれて、前記コネクタが所定の角度だけ回転する、
請求項に記載のデバイス。
【請求項4】
前記歯止め又はロック機構が前記コネクタの前記開口又は窓と位置合せされていない場合、前記コネクタは、前記コネクタが前記内容積の中又は外へスライドするにつれて、前記レシーバ又はレセプタクルの前記内容積から前記歯止め又はロック機構を外すように動作し、
前記歯止め又はロック機構が前記コネクタの前記開口又は窓と位置合せされている場合、前記歯止め又はロック機構は、前記コネクタに係合し、前記コネクタを所定の位置にロックする、
請求項に記載のデバイス。
【請求項5】
(i)前記歯止め又はロック機構が、前記レシーバ又はレセプタクルに枢動自在に取り付けられること、
(ii)ばねが、前記内容積に向かう一方向又は前記内容積から離れる別の方向に前記歯止め又はロック機構に付勢するように、前記歯止め又はロック機構が前記ばねによって付勢され、前記押しボタン又はアクチュエータが、前記ばねの前記付勢を打ち消すか又は無効にするように動作すること、
(iii)前記歯止め又はロック機構の一端では、前記歯止め又はロック機構が、ピンを介して前記レシーバ又はレセプタクルの側部に取り付けられ、前記歯止め又はロック機構の他端が、前記押しボタン又はアクチュエータと相互作用するように動作すること、及び/又は、
(iv)前記ばねが、前記歯止め又はロック機構の一部の表面上、又は前記一部内に位置すること、
のうち1つ以上である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
(i)前記押しボタン又はアクチュエータが、前記歯止め又はロック機構に向かって、かつ/又は、前記歯止め又はロック機構から離れるように、直線的に動くように動作すること、
(ii)前記押しボタン又はアクチュエータがリニアアクチュエータであり、前記リニアアクチュエータは、少なくとも直線的に動き、かつ/又は、前記歯止め又はロック機構に直線力を与えるように動作すること、及び/又は、
(iii)前記押しボタン又はアクチュエータが、前記歯止め又はロック機構と前記リニアステージの前記アクチュエータピンとの間に位置する中間スライド部材として動作し、前記押しボタン又はアクチュエータが、前記歯止め又はロック機構及び前記リニアステージの前記アクチュエータピンとは別個であること、
のうち1つ以上である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記リニアステージに接続されたモータを更に備え、
前記アクチュエータピンは、前記モータのシャフト又は一部に配置され、
前記アクチュエータピンが前記押しボタン又はアクチュエータの前記第1の端部に位置するとともに前記第1の端部を押し、前記押しボタン又はアクチュエータの第2の端部が前記歯止め又はロック機構に係合するか、又は前記歯止め又はロック機構と相互作用するように、前記リニアステージは、前記モータ及び前記アクチュエータピンを並進させるように動作し、前記モータは、前記モータの前記シャフト又は一部に配置された前記アクチュエータピンを回転させるように動作する、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記歯止め又はロック機構が前記レセプタクル又はレシーバの前記内容積から取り外されるように、前記リニアステージ及び前記モータは、自動又は手動で前記アクチュエータピンを移動又は位置付けして、前記歯止め又はロック機構をロック解除又は離脱させるように動作する、
請求項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記レシーバ又はレセプタクル内に前記コネクタが位置し、前記歯止め又はロック機構が前記コネクタと係合し、前記コネクタを所定の位置にロックしている場合、前記デバイスのユーザが前記ユーザの片手のみを使って前記レシーバ又はレセプタクルから前記コネクタを取り外せるように、前記リニアステージ及び前記モータは、自動又は手動で前記アクチュエータピンを移動又は位置付けして、前記コネクタから前記歯止め又はロック機構をロック解除又は離脱させるように動作する、
請求項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記デバイスが静止し、又は固定され、又は軸方向の力なしで前記歯止め又はロック機構を離脱させ、又は前記レシーバ又はレセプタクルの前記内容積から前記歯止め又はロック機構を取り外すように動作するように、前記リニアステージは、平坦であるか又は静止しており、平坦であるか又は静止した表面上に位置する、
請求項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記レシーバ又はレセプタクル内に前記コネクタが位置し、前記歯止め又はロック機構が前記コネクタと係合し、前記コネクタを所定の位置にロックしている場合、前記デバイスのユーザが前記ユーザの片手のみで前記レシーバ又はレセプタクルから前記コネクタを取り外せるように、前記デバイスは、前記コネクタから前記歯止め又はロック機構をロック解除する、
請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
離脱に軸方向の力の付加を必要としないバヨネット式コネクタであって、
コネクタ部であって、実質的に円筒状の外表面を有し、前記実質的に円筒状の外表面によって画定される軸を有し、前記コネクタ部に固く取り付けられるとともに前記実質的に円筒状の外表面から外に向かって突出するボスを有し、窓又は開口を有する、コネクタ部と、
前記コネクタ部をスライド自在に受け入れるように動作する実質的に円筒状の内表面を有するレセプタクル部であって、前記レセプタクル部は、前記ボスをスライド自在に受け入れるように動作するチャネルを有し、前記チャネルは、実質的に軸方向の引込み部と実質的に周方向のカム部とを含み、前記レセプタクル部は、前記レセプタクル部に動作自在に取り付けられるとともに、前記内表面の内側に向かって内部に少なくとも部分的に突出するようにばね状かつ復帰可能に付勢される歯止めを有する、レセプタクル部と、
前記歯止めに力を与えるように動作するアクチュエータと、
を備え、
前記コネクタ部の前記窓又は開口は、前記歯止めの少なくとも一部を受けるように動作し、前記アクチュエータは、前記バヨネット式コネクタのユーザが前記ユーザの片手のみを使って前記コネクタ部を取り外せるように、前記窓又は開口から前記歯止めを引っ込めるように動作する、
バヨネット式コネクタ。
【請求項13】
前記歯止めは枢動自在に取り付けられる、請求項12に記載のバヨネット式コネクタ。
【請求項14】
前記歯止めは、ばねによって付勢される、請求項12に記載のバヨネット式コネクタ。
【請求項15】
前記アクチュエータはリニアアクチュエータを含、前記リニアアクチュエータは、少なくとも直線的に動き、かつ/又は、前記歯止め又はロック機構に直線力を与えるように動作する、
請求項12に記載のバヨネット式コネクタ。
【請求項16】
前記アクチュエータは、前記リニアアクチュエータに動的に接続された中間スライド部材を更に有する、請求項15に記載のバヨネット式コネクタ。
【請求項17】
デバイスの制御方法であって、
前記デバイスは、当該デバイスのコネクタ、又は、前記デバイスに対して接続及び/又は取外しされるように動作する別の部品のコネクタを受けるように動作する内容積を有するレシーバ又はレセプタクルであって、前記レシーバ又はレセプタクルの前記内容積の一部に向かって移動し少なくとも部分的に配置されるように動作する歯止め又はロック機構を有する、レシーバ又はレセプタクルを備え、(i)前記コネクタは、前記レシーバ又はレセプタクルの前記内容積に配置されるように構成され、前記コネクタは、当該コネクタの一部又は側面に窓又は開口を含み、前記コネクタは、当該コネクタの外表面を越えて突出する少なくとも1つのボスを含み、(ii)前記歯止め又はロック機構は、前記コネクタの前記窓又は開口に係合され、かつ/又は、前記窓又は開口から離脱するように更に動作し、(iii)前記レシーバ又はレセプタクルは、前記コネクタの前記ボスをスライド自在に受け入れ又は解放し、かつ誘導するように機能するチャネルを含み、(iv)前記ボスが前記レシーバ又はレセプタクルの前記チャネルの第1の端部に達する場合、前記歯止め又はロック機構が前記コネクタに係合するとともに前記コネクタを所定の位置にロックするように、前記コネクタの前記窓又は開口が前記歯止め又はロック機構と位置合わせされ、かつ/又は、前記歯止め又はロック機構が前記コネクタから離脱する場合、前記コネクタが前記レシーバ又はレセプタクルから離脱するように、前記ボスは、前記レシーバ又はレセプタクルの前記チャネルの第2の端部まで誘導されるように構成され、かつ、前記デバイスは押しボタン又はアクチュエータを備え、前記押しボタン又はアクチュエータは、(i)前記歯止め又はロック機構が前記レシーバ又はレセプタクルの前記内容積から離れかつ/又は前記内容積から出るように動作するように、かつ、前記歯止め又はロック機構が前記コネクタの前記窓又は開口から離脱するように、前記歯止め又はロック機構を移動又はロック解除するように動作し、かつ/又は、(ii)前記歯止め又はロック機構が前記レシーバ又はレセプタクルの前記内容積に向かって移動しかつ/又は前記内容積に入るように動作するように、かつ、前記歯止め又はロック機構が前記コネクタの前記窓又は開口に係合するように、前記歯止め又はロック機構を移動又はロックするように動作し、かつ、前記デバイスは、アクチュエータピンが設けられたリニアステージを備え、
前記制御方法は、
前記歯止め又はロック機構が前記コネクタの前記窓に係合し、少なくとも部分的に前記窓に配置されるように、前記レシーバ又はレセプタクルに前記コネクタを配置するステップと、
前記コネクタが前記レシーバ又はレセプタクルから取り外される場合、前記デバイスのユーザが前記ユーザの片手のみを使って前記レセプタクル又はレシーバから前記コネクタを取り外せるように、前記コネクタの前記窓から前記歯止め又はロック機構が取り外され離脱されるように、前記リニアステージを制御して前記アクチュエータピンを並進させて、前記押しボタン又はアクチュエータの第1の端部を押し、かつ、前記アクチュエータピンを介して前記押しボタン又はアクチュエータを作動させて、前記歯止め又はロック機構を移動又はロック解除するステップと、
を含む、制御方法。
【請求項18】
前記制御のステップ及び/又は作動のステップは、自動又は手動で実行される、請求項17に記載の制御方法。
【請求項19】
前記制御のステップは、前記リニアステージに接続されたモータを制御するステップ、を更に含み、
前記アクチュエータピンは、前記デバイスの前記モータのシャフト又は一部に配置され、
前記アクチュエータピンが前記押しボタン又はアクチュエータの前記第1の端部に位置するとともに前記第1の端部を押し、前記押しボタン又はアクチュエータの第2の端部が前記歯止め又はロック機構に係合するか、又は前記歯止め又はロック機構と相互作用するように、前記リニアステージは、前記モータ及び前記アクチュエータピンを並進させるように動作し、前記モータは、前記モータの前記シャフト又は一部に配置された前記アクチュエータピンを回転させるように動作する、
請求項17に記載の制御方法。
【請求項20】
前記歯止め又はロック機構が前記レセプタクル又はレシーバの前記内容積から取り外されるように、前記リニアステージ及び前記モータは、自動又は手動で前記アクチュエータピンを移動又は位置付けして、前記歯止め又はロック機構をロック解除又は離脱させるように動作する、
請求項19に記載の制御方法。
【請求項21】
前記デバイスが静止し、又は固定され、又は軸方向の力なしで前記歯止め又はロック機構を離脱させ、又は前記レシーバ又はレセプタクルの前記内容積から前記歯止め又はロック機構を取り外すように動作するように、前記リニアステージ及び/又は前記デバイスを、平坦又は実質的に平坦な表面上に配置するステップ、
を更に含む、請求項19に記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2020年2月24日に提出された米国特許出願第62/980,717号に関連し、それに対する優先権を主張し、その開示全体は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、バヨネット式コネクタ及び当該コネクタの使用方法に関し、より詳細には、ユーザによる片手操作を用いて動作するバヨネット式コネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
バヨネットコネクタやRJ-xx電気コネクタ、LC及びE2000光ファイバコネクタ、又は他のタイプの信号又は媒体(気体や液体等)を伝達するためのコネクタ等の押込みコネクタは、多数の業界において、幅広い機械及び部品での使用のために取り入れられている。
【0004】
例として、バヨネット式コネクタがよく知られており、様々な異なる用途で幅広く使用されており、簡易な片手での接続及び取外し用に設計されている。一般に、バヨネットコネクタは、回転カム運動の最後にコネクタを適所にロックするために、アキシャルスプリング要素を用いる(図1を参照)。このようなタイプのコネクタは、大型の、又は重量のある、又は固定されたレシーバ(及び/又は、大型で、重量があり、かつ/又は固定された他のデバイス)に対する片手での接続/取外しのための機能をもつ。
【0005】
しかしながら、軽量かつ/又は取り付けられていないレシーバ(及び/又は他のデバイス)で片手での接続/取外しを試みると、レシーバ(又は他のデバイス)の不安定さに、接続/取外し動作によって加えられる力が組み合さった結果、レシーバ(又は他のデバイス)が動いてしまうので、コネクタにかかる力に対抗するために、第2の手でレシーバを受け入れなければならない。
【0006】
したがって、レシーバ(又は他のデイバス)の重量、サイズ及び/又は安定性に関係なく、本当に片手で(例えば、別個又は追加のツールを用いることなく)操作することのできるバヨネット式コネクタの改善が必要である。
【発明の概要】
【0007】
したがって、本開示は、レシーバ(又は他のデイバス)に対するコネクタの片手での係合及び離脱が可能な装置の使用のための接続装置及び方法を提供する。
【0008】
1つ以上の実施形態では、接続及び/又は取外しのデバイス又はシステムは、以下を含んでよい:コネクタを受けるように動作する内容積を有するレシーバ又はレセプタクルであって、レシーバ又はレセプタクルの内容積の一部に向かって移動し少なくとも部分的に配置されるように動作する歯止め又はロック機構を有する、レシーバ又はレセプタクル;及び、歯止め又はロック機構がレシーバ又はレセプタクルの内容積から離れかつ/又は内容積から出るように動作するように、歯止め又はロック機構を移動又はロック解除するように動作し、かつ/又は、歯止め又はロック機構がレシーバ又はレセプタクルの内容積に向かって移動しかつ/又は内容積に入るように動作するように、歯止め又はロック機構を移動又はロックするように動作する、押しボタン又はアクチュエータ。
【0009】
1つ以上の実施形態では、デバイス又はシステムは、レシーバ又はレセプタクルの内容積に配置されたコネクタを更に備えてよい。歯止め又はロック機構は、コネクタの一部又は側面の窓又は開口に係合され、かつ/又は、窓又は開口から離脱するように更に動作する。押しボタン又はアクチュエータは、(i)歯止め又はロック機構がコネクタから離脱するように、歯止め又はロック機構を移動又はロック解除し、かつ/又は、(ii)歯止め又はロック機構がコネクタと係合するように、歯止め又はロック機構を移動又はロックするように動作する。レシーバ若しくはレセプタクル及び/又は歯止め若しくはロック機構は、デバイス又はシステムのユーザが、ユーザの片手のみを使ってコネクタを挿入及びロックし、かつ/又はロック解除及び除去することができるように、動作することができる。1つ以上の実施形態では、以下のうちの1つ以上が発生又は存在してよい:(i)コネクタが、コネクタの外表面を越えて突出する少なくとも1つのボスを含むこと;(ii)レシーバ又はレセプタクルが、ボスをスライド自在に受け入れるように動作するチャネルを含み、チャネルが、実質的に軸方向の引込み部と実質的に周方向のカム部とを有すること;(iii)ボスがチャネルの端部及び/又はチャネルの実質的に周方向のカム部の端部に達する場合、歯止め又はロック機構がコネクタに係合し、コネクタを所定の位置にロックするように、コネクタの窓又は開口が歯止め又はロック機構と位置合せされること;及び、(iv)ボスが実質的に軸方向の引込み部から実質的に周方向のカム部に入り、実質的に周方向のカム部に沿って進むにつれて、コネクタが所定の角度だけ回転すること。歯止め又はロック機構がコネクタの開口又は窓と位置合せされていない場合、コネクタは、コネクタが内容積の中又は外へスライドするにつれて、レシーバ又はレセプタクルの内容積から歯止め又はロック機構を外すように動作してよく、歯止め又はロック機構がコネクタの開口又は窓と位置合せされている場合、歯止め又はロック機構は、コネクタに係合してよく、コネクタを所定の位置にロックしてよい。
【0010】
1つ以上の実施形態では、以下のうちの1つ以上が発生又は存在してよい:(i)歯止め又はロック機構が、レシーバ又はレセプタクルに枢動自在に取り付けられること;(ii)ばねが、内容積に向かう一方向又は内容積から離れる別の方向に歯止め又はロック機構に付勢するように、歯止め又はロック機構がばねによって付勢され、押しボタンが、ばねの付勢を打ち消すか又は無効にするように動作すること;(iii)歯止め又はロック機構の一端では、歯止め又はロック機構が、ピンを介してレシーバ又はレセプタクルの側部に取り付けられ、歯止め又はロック機構の他端が、押しボタンと相互作用するように動作すること;及び/又は、(iv)ばねが、歯止め又はロック機構の一部の表面上、又は一部内に位置すること。
【0011】
1つ以上の実施形態では、以下のうちの1つ以上が発生又は存在してよい:(i)押しボタン又はアクチュエータが、歯止め又はロック機構に向かって、かつ歯止め又はロック機構から離れるように、直線的に動くように動作すること;(ii)押しボタン又はアクチュエータがリニアアクチュエータであること;及び/又は、(iii)押しボタン又はアクチュエータが、リニアアクチュエータにしっかりと接続されていない中間スライド部材を更に有すること。
【0012】
1つ以上の実施形態は、リニアステージと、モータと、モータのシャフト上に配置されたアクチュエータピンとを更に備えてよい。アクチュエータピンが押しボタン又はアクチュエータの第1の端部に位置するとともに第1の端部を押し、押しボタン又はアクチュエータの第2の端部が歯止め又はロック機構に係合するか、又は歯止め又はロック機構と相互作用するように、リニアステージは、モータ及びアクチュエータピンを並進させるように動作し、モータは、モータのシャフト上のアクチュエータピンを回転させるように動作する。歯止め又はロック機構がレセプタクル又はレシーバの内容積から取り外されるように、リニアステージ及びモータは、自動又は手動でアクチュエータピンを移動又は位置付けして、歯止め又はロック機構をロック解除又は離脱させるように動作してよい。レシーバ又はレセプタクル内にコネクタが位置し、歯止め又はロック機構がコネクタと係合し、コネクタを所定の位置にロックしている場合、デバイス又はシステムのユーザがユーザの片手のみを使ってレシーバ又はレセプタクルからコネクタを取り外せるように、リニアステージ及びモータは、自動又は手動でアクチュエータピンを移動又は位置付けして、コネクタから歯止め又はロック機構をロック解除又は離脱させるように動作してよい。デバイス又はシステムが静止し、又は固定され、又は軸方向の力なしでレシーバ又はレセプタクルの内容積から歯止め又はロック機構を離脱させ、又は歯止め又はロック機構を取り外すように動作するように、リニアステージは、平坦又は実質的に平坦であってよく、平坦又は実質的に平坦な表面上に配置されてよい。レシーバ又はレセプタクル内にコネクタが位置し、歯止め又はロック機構がコネクタと係合し、コネクタを所定の位置にロックしている場合、デバイス又はシステムのユーザがユーザの片手のみでレシーバ又はレセプタクルからコネクタを取り外せるように、デバイス又はシステムは、コネクタから歯止め又はロック機構をロック解除してよい。
【0013】
1つ以上の実施形態では、バヨネット式コネクタは、離脱のために軸方向の力の付加を必要としなくてよく、また、以下を含んでよい:コネクタ部であって、実質的に円筒状の外表面を有し、実質的に円筒状の外表面によって画定される軸を有し、コネクタ部に固く取り付けられるとともに実質的に円筒状の外表面から外に向かって突出するボスを有し、窓又は開口を有する、コネクタ部;コネクタ部をスライド自在に受け入れるように動作する実質的に円筒状の内表面を有するレセプタクル部であって、レセプタクル部は、ボスをスライド自在に受け入れるように動作するチャネルを有し、チャネルは、実質的に軸方向の引込み部と実質的に周方向のカム部とを含み、レセプタクル部は、レセプタクル部に動作自在に取り付けられるとともに、内表面の内側に向かって内部に少なくとも部分的に突出するようにばね状かつ復帰可能に付勢される歯止めを有する、レセプタクル部;及び、歯止めに力を与えるように動作するアクチュエータ。コネクタ部の窓又は開口は、歯止めの少なくとも一部を受けるように動作し、アクチュエータは、バヨネット式コネクタのユーザがユーザの片手のみを使ってコネクタ部を取り外せるように、窓又は開口から歯止めを引っ込めるように動作する。歯止めは、枢動自在に取り付けられてよく、かつ/又は、ばねによって付勢されてよい。アクチュエータは、リニアアクチュエータを含んでよく、かつ/又は、リニアアクチュエータにしっかりと接続されていない中間スライド部材を更に有してよい。
【0014】
1つ以上の実施形態では、窓のあるコネクタを受けるように動作する内容積を有するレシーバ又はレセプタクルであって、レシーバ又はレセプタクルの内容積の一部に向かって移動し少なくとも部分的に配置されるように動作する歯止め又はロック機構を有する、レシーバ又はレセプタクルを備え、かつ、押しボタン又はアクチュエータであって、歯止め又はロック機構がレシーバ又はレセプタクルの内容積から離れかつ/又は内容積から出るように動作するように、歯止め又はロック機構を移動又はロック解除するように動作し、かつ/又は、歯止め又はロック機構がレシーバ又はレセプタクルの内容積に向かって移動しかつ/又は内容積に入るように動作するように、歯止め又はロック機構を移動又はロックするように動作する、押しボタン又はアクチュエータを備えるデバイス又はシステムの制御方法は、歯止め又はロック機構がコネクタの窓に係合し、少なくとも部分的に窓に配置されるように、レシーバ又はレセプタクルにコネクタを配置するステップと、デバイス又はシステムのユーザがユーザの片手のみを使ってレセプタクル又はレシーバからコネクタを取り外せるように、コネクタの窓から歯止め又はロック機構が取り外され離脱されるように、押しボタン又はアクチュエータを作動させて、歯止め又はロック機構を移動又はロック解除するステップと、を含んでよい。作動させるステップは、自動又は手動で実行されてよい。本方法は、デバイス又はシステムのリニアステージと、モータと、モータのシャフト上に配置されたアクチュエータピンとを制御するステップ、を更に含んでよい。アクチュエータピンが押しボタン又はアクチュエータの第1の端部に位置するとともに第1の端部を押し、押しボタン又はアクチュエータの第2の端部が歯止め又はロック機構に係合するか、又は歯止め又はロック機構と相互作用するように、リニアステージは、モータ及びアクチュエータピンを並進させるように動作し、モータは、モータのシャフト上のアクチュエータピンを回転させるように動作する。歯止め又はロック機構がレセプタクル又はレシーバの内容積から取り外されるように、リニアステージ及びモータは、自動又は手動でアクチュエータピンを移動又は位置付けして、歯止め又はロック機構をロック解除又は離脱させるように動作する。本方法は、デバイス又はシステムが静止し、又は固定され、又は軸方向の力なしでレシーバ又はレセプタクルの内容積から歯止め又はロック機構を離脱させ、又は歯止め又はロック機構を取り外すように動作するように、リニアステージ及び/又はデバイス若しくはシステムを、平坦又は実質的に平坦な表面上に配置するステップ、を更に含んでよい。コントローラを有するデバイス又はシステムを制御するための1つ以上の方法、及び/又は、バヨネット式コントローラを制御するための1つ以上の方法は、本明細書で論じられるその他の特徴(それらの組合せを含む)を含んでよい。
【0015】
1つ以上の実施形態では、コネクタ又はバヨネット式コネクタは、デバイス若しくはシステム、及び/又はデバイス若しくはシステムのレシーバ若しくはレセプタクルからの離脱に、軸方向の力の付加を用いなくてよい。
【0016】
少なくとも1つの例として、接続装置の少なくとも1つの実施形態は円筒ハウジングを備えてよく、円筒ハウジングは、円筒ハウジングの外表面上に構成された少なくとも1つのボスを有するとともに、円筒ハウジングの外表面上に構成された少なくとも1つのロックボスと、米国特許公開第2017/0294741号(2017年4月12日出願、2017年10月12日公開、参照により全体として本明細書に組み込まれる)に図示及び記載された他の特徴、及び/又は、米国特許第9,869,828号(2018年1月16日発行、その開示は参照により全体として本明細書に組み込まれる)に図示及び記載された他の特徴を有する。
【0017】
本開示の一実施形態では、ロックボスは、ロックボスが円筒ハウジングの円筒状の外表面の下に弾性的に押し下げられることを可能にするように構成された弾性部材に取り付けられる。
【0018】
別の例示の実施形態では、接続装置を受けるためのレシーバが提供され、レシーバは、円筒ハウジングを受けるように構成された円筒空洞と、少なくとも1つのボスを受けるように構成された少なくとも1つの螺旋カムチャネルと、少なくとも1つのロックボスに接触するように構成された面取り部とを含む。別の例示の実施形態では、レシーバは、接続装置をレシーバ内に誘導するように構成された、円筒空洞から突出するビーム受材(shelf)も含む。
【0019】
更に別の実施形態では、少なくとも1つのボスは、円筒ハウジングの円筒状の外表面を越えて突出する。別の実施形態によれば、少なくとも1つのロックボスが用いられてよく、円筒ハウジングの円筒状の外表面を越えて突出してよい。
【0020】
本開示の更に別の例示の実施形態によれば、ロックボスを制御し、又はロックボスに作用するために、ハンドルを用いることができ、弾性ヒンジを介してロックボスと間接的に連通することができる。
【0021】
本開示のこれら及び他の目的、特徴及び利点は、本開示の例示の実施形態の以下の詳細な説明を添付の図面及び提供された段落と併せて読むと、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本開示の様々な態様を図示する目的で(同様の数字は同様の要素を示す)、図面には、採用され得る単純化された形態が示されている。しかし、当然のことながら、本開示は、図示されている精確な配置及び手段によって限定されず、又はそれに限定されない。添付の段落によって定義される本開示の真の範囲及び主旨から逸脱することなく、説明される実施形態に対して変更及び修正を行うことができることが意図される。当業者が本明細書の主題を作製及び使用することを支援するために、添付の図面及び図を参照する。
【0023】
図1図1は、従来技術の例示のバヨネット式コネクタの側面斜視図である。
図2図2は、本開示の1つ以上の態様に係る、デバイス又はシステムにおけるコネクタ及びレシーバの少なくとも1つの実施形態の斜視図である。
図3図3は、本開示の1つ以上の態様に係る、デバイス又はシステムにおけるコネクタ及びレシーバの少なくとも1つの実施形態の斜視図である。
図4図4は、本開示の1つ以上の態様に係る、デバイス又はシステムの別の側面から見た、デバイス又はシステムにおけるコネクタ及びレシーバの少なくとも1つの実施形態の斜視図である。
図5図5は、本開示の1つ以上の態様に係る、デバイス又はシステムにおいてレシーバにコネクタが配置されていない、レシーバの静止状態又は初期状態の少なくとも1つの実施形態例を示す図である。
図6図6は、本開示の1つ以上の態様に係る、デバイス又はシステムにおいてレシーバの中にコネクタがスライド又は配置された後の、レシーバの状態の少なくとも1つの実施形態例を示す図である。
図7図7は、本開示の1つ以上の態様に係る、デバイス又はシステムにおいて、コネクタがレシーバ内にスライド又は配置され、レシーバ内で回転した後に、歯止め又はロック部がコネクタの窓又は開口に係合している、レシーバの状態の少なくとも1つの実施形態例を示す図である。
図8図8は、本開示の1つ以上の態様に係る、コネクタが片手でデバイス又はシステムから取り外されるように、コネクタの窓又は開口から歯止め又はロック部を離脱させるように作動した押しボタン又は解除機構の、少なくとも1つの実施形態例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照して実施形態を説明する。同じ番号は全体を通して同じ要素を指す。なお、以下の説明は、本質的に例証及び例示にすぎず、本開示及びその用途又は使用を限定することを意図するものではない。実施形態に記載される構成要素及びステップの相対的な配置、数値表現及び数値は、具体的に別段の記載がない限り、本開示の範囲を限定しない。当業者に周知の技術、方法及びデバイスは、当業者であれば以下に論じられる実施形態を使用可能にするためにそれらの詳細を知る必要がないので、詳述されない場合がある。
【0025】
本明細書では、1つ以上のデイバス若しくはシステム、及び/又はその使用方法が提供される。1つ以上の実施形態では、1つ以上の技術及び/又は構造を用いて、片手で操作することのできるコネクタ(例えばバヨネット式コネクタ)を達成することができる。1つ以上の実施形態では、本開示の1つ以上の特徴を備えたコネクタを用いるデバイス又はシステムは、表面(例えば平坦な表面)上で静止していてよく、固定されてよく、表面(例えば平坦な表面)上にあるが移動可能であってよく、表面(例えば平坦な表面)上で加重されている等であってよい。
【0026】
次に図の詳細を見てみると、図2は、コネクタ(例えば図2に示されるコネクタ2等)を受けるように動作するレシーバ(本明細書では「レセプタクル」又は「円筒レセプタクル」とも呼ばれる)3を有するデバイス又はシステム1の少なくとも1つの実施形態を示す。図2に示されるように、コネクタ2がレシーバ3の外側にある(かつ/又は、レシーバ3に接続されていない)ように、コネクタ2は、引き抜かれた状態又は取り外された状態で図示されている。1つ以上の実施形態では、デバイス又はシステム1は、デバイス又はシステム1に固く取り付けられた円筒レセプタクル3を有してよい。
【0027】
レセプタクル又はレシーバ3は、レセプタクル又はレシーバ3がその中にコネクタ2を受け入れるようなサイズ及び形状をもつような内部又は内径を有する。好ましくは、レセプタクル又はレシーバ3の内部又は内径は、コネクタ2を密接に受け入れるようなサイズ及び形状をもつ。1つ以上の実施形態では、レセプタクル又はレシーバ3は、片手のみでレセプタクル又はレシーバ3に対してコネクタ2を挿入及び/又は取外しできるように、コネクタ2の一部(例えば、後述する窓又は開口12等の窓又は開口)に対して係合及び/又は離脱するように動作する歯止め又はロック機構(例えば後述される歯止め又はロック機構7)を含む。1つ以上の実施形態では、デバイス又はシステム1のユーザがユーザの片手のみを使ってコネクタ2を取り外せるようにするために、歯止め又はロック機構7は、デバイス又はシステム1によって手動又は自動でロック解除又は離脱させることができる。
【0028】
1つ以上の実施形態では、レセプタクル又はレシーバ3はチャネルを有してよく、チャネルは、軸方向に位置合せされた引込み部5と、ほぼ円周方向又は螺旋状のカム部6とを有してよい(図3で最も分かりやすい)。標準的なバヨネットコネクタとは対照的に、1つ以上の実施形態では、チャネルのカム部6の端部にロック部がなくてもよい。1つ以上の実施形態では、チャネルは、異なるサイズ又は形状であってよい(例えば、カム部なしで、後述するボスとは異なる構造的形状又はサイズを有するコネクタ2の一部を受け入れるため等)。1つ以上の実施形態では、レセプタクル又はレシーバ3及びコネクタ2の構成のロック及びロック解除の機能を実行するために、レセプタクル又はレシーバ3の歯止め7又は他のロック機構がコネクタ2に対して係合及び/又は離脱できるように、レセプタクル又はレシーバ3は、追加のチャネルを含まなくてよい。
【0029】
1つ以上の実施形態では、コネクタ2は、レセプタクル又はレシーバ3のチャネル(例えば引込み部5、螺旋カム部6、引込み部5及び螺旋カム部6等)にスライド自在に収まるようなサイズ及び/又は形状をもつボス(例えば円筒ボス)4(例えば図2を参照)を含んでよい。ボス4は、レセプタクル又はレシーバ3の中及び/又は外にコネクタ2を誘導するのを助けるように動作することができる。
【0030】
1つ以上の実施形態では、コネクタ2は、レセプタクル又はレシーバ3内への挿入後に回転又は方向転換することができる。例えば、レセプタクル又はレシーバ3内へのコネクタ2の挿入後、コネクタ2は、ボス4がチャネル6の端部に達して停止するまで、事前設定された角度αだけ方向転換することができる。別の例として、レセプタクル又はレシーバ3内へのコネクタ2の挿入後、コネクタ2は、コネクタ2の所定の位置(例えば図3に示される開口又は窓12)が、レセプタクル又はレシーバ3のロック歯止め7又は他のロック機構(図5図8で最も分かりやすい)と位置合せされるまで、事前設定された角度αだけ方向転換することができる。
【0031】
図5図8で最もよく分かるように、レセプタクル又はレシーバ3は、歯止め又はロック機構7と、後述するように歯止め又はロック機構7を作動させるように動作する押しボタン14とを含んでよい。歯止め又はロック歯止め7は、コネクタ2の所定の位置(例えば開口又は窓12)に収まるようなサイズ及び/又は形状を有してよく、かつ/又は、該所定の位置から取り外すことができる。歯止め又はロック機構7は、レセプタクル又はレシーバ3のピン13に枢動自在に取り付けることができ、コネクタ2の所定の位置(例えば開口又は窓12)の反対の位置に位置付けることができる(例えば、コネクタ2がチャネル又はカム部6に挿入され、かつ/又は、チャネル又はカム部6内で所定の角度αだけ(例えば挿入位置から)方向転換されるとき等)。少なくとも1つの実施形態では、ロック歯止め7は、円筒レセプタクル又はレシーバ3の軸に向かって、レセプタクル又はレシーバ3の円筒状の内表面の内側に向けて、ねじりばね9によって付勢されてよい(例えば、図5の初期状態、静止状態又は離脱状態に示されるように)。押しボタン14は、ブッシング15(例えば図4を参照)にスライド自在に保持されてよく、歯止め又はロック機構7のロック端部に配置されてよく、また、作動された(例えば、押された)とき(又はその場合)に、円筒レセプタクル又はレシーバ3の軸から、又は軸から離れるように、付勢ばね9に逆らってレセプタクル又はレシーバ3の円筒状の内表面の外側へ、歯止め又はロック機構7に付勢するように動作してよい。
【0032】
1つ以上の実施形態では、歯止め又はロック機構7及び押しボタン14の配置は、逆の配置又は異なる配置で動作することができる。例えば、1つ以上の実施形態では、付勢ばね9又は他の付勢要素は、レセプタクル又はレシーバ3の軸から離れるように歯止め又はロック機構7に付勢することができ(例えば、付勢ばね9は、反対方向又は異なる方向に動作することができる)、また、押しボタン14が作動された(例えば、押された、又は圧迫された)とき又はその場合に、円筒レセプタクル又はレシーバ3の軸に向かって歯止め又はロック機構7に付勢して、歯止め又はロック機構7をコネクタ2の所定の位置(例えば窓又は開口)にロックする(或いは、歯止め又はロック機構7を該所定の位置に係合させる)ように動作するように、押しボタン14を配置することができる。
【0033】
1つ以上の実施形態では、デバイス又はシステム1は、デバイス又はシステム1の押しボタン14を作動させるためのモータ(例えばロータリモータ)17を含んでよい(図3図4に示される)。1つ以上の実施形態(図2図4で最も分かりやすい)では、モータ17は、デバイス又はシステム1のステージ(リニアステージ18等)上に設置されてよい。1つ以上の実施形態では、モータ17は、モータ17のシャフト上に位置付け又は配置された(又は、固く設置された)アクチュエータピン16を含んでよい。1つ以上の実施形態では、リニアステージ18及びモータ17の配置は、(i)押しボタン14の内側端部(例えば、歯止め又はロック機構7の反対側に面する、押しボタン14の端部)に対してアクチュエータピン16を位置付けて押し(図8で最も分かりやすい)、かつ/又は、(ii)コネクタ2がレセプタクル又はレシーバ3から取り外せるように(例えば、デバイス又はシステム1のユーザの片手を使って)、歯止め又はロック機構7がコネクタ2から離脱し、かつ/又はレセプタクル又はレシーバ3の軸から離れるように移動するように、押しボタン14を作動させるように動作する。モータ17は、リニアステージ18を介して、レセプタクル又はレシーバ3に向かって、又はレセプタクル又はレシーバ3から離れるように、スライドすることができる。デバイス又はシステム1のユーザに、ユーザの片手のみを使ってレセプタクル又はレシーバ3からコネクタ2を取り外すことが可能であるという特徴を提供するように、モータ17及び/又はピン16は、歯止め又はロック機構7を自動又は手動でロック及び/又はロック解除するように動作してよい。
【0034】
本開示の図5図8の詳細に着目すると、デバイス又はシステム1は、少なくとも以下の実施形態例を用いて、かつ/又は、以下のロック/ロック解除の方法若しくは技術を用いて、コネクタ2をロック又はロック解除することができる。例えば、図5に示されるように、レセプタクル又はレシーバ3の初期状態又は静止状態では(例えばコネクタ2から取り外されている、又はコネクタ2に接続されていない)、歯止め又はロック機構7は前述のように動作することができる。少なくとも1つの例として、図5に示されるように、歯止め又はロック機構7の一部又は端部が、押しボタン14の外側端部(例えば歯止め又はロック機構7に面する端部)に対して付勢されるように、歯止め又はロック機構7(又はその一部)は、レセプタクル又はレシーバ3の内径の内側で又は内側に突出していてよい(例えば、歯止め又はロック機構7がばね9によって内側に付勢されるとき)。別の例として、1つ以上の実施形態では、チャネルの引込み部5にボス4が収まっている状態で、コネクタ2がレシーバ又はレセプタクル3内に軸方向に挿入されるとき(又はその場合)(図6を参照)、コネクタ2の円筒状の外表面は、ばね9に逆らって、レセプタクル又はレシーバ3の円筒状の内容積から歯止め又はロック機構7を持ち上げることができる。コネクタ2が引込み部5の端部に達したとき(又はその場合)、コネクタ2及び/又はコネクタ2のボス4は、カム部6を上り始め、コネクタ2が角度αまで方向転換し、回転移動の終わりに達するまで続く。この時点で、コネクタの窓又は開口12は、歯止め又はロック機構7の反対側(又は真向い)に位置し(又は歯止め又はロック機構7に位置合せされ)、ばね9は、歯止め又はロック機構7がコネクタ2をデバイス又はシステム1にロックするように動作するとともにコネクタ2の離脱を防止するように、歯止め又はロック機構7のロック部7a(例えば図6図8を参照)を窓又は開口12(図7を参照)に押し込むように動作する。1つ以上の実施形態では、コネクタ2を回転させることによって生じる非常に低い摩擦力モーメントは、任意の静止面又は平坦な静止面に配置されたデバイス又はシステム1のハウジング(例えばリニアステージ18を参照)の実質的に平坦な底部によって打ち消され得る。
【0035】
デバイス又はシステム1からコネクタ2を取り外すために(図8を参照)、1つ以上の実施形態では、ロータリモータ17は、アクチュエータピン16を押しボタン14に直接合わせて配置することができ、次いで、リニアステージ18は、アクチュエータピン16が押しボタン14の内側端部(例えば歯止め又はロック機構7の反対側に面する端部)を押し下げるまで、デイバス1のコネクタ部(例えばレシーバ3及びコネクタ2の配置/組合せを参照)に向けて、アクチュエータピン16とともにロータリモータ17を並進させる。前述したように、デバイス又はシステム1は、モータ17が自動又は手動で押しボタン14を作動させ、ユーザが片手を使ってコネクタ2を動かすことを可能にするように、動作することができる。押し下げられた又は押された押しボタン14は、押しボタン14の外側端部(例えば歯止め又はロック機構7に面する端部)に線形運動を変換し、歯止め又はロック機構7のカム部7b(例えば図6図8を参照)を押して、歯止め又はロック機構7をコネクタ2の窓又は開口12から外へ枢動させ、デバイス又はシステム1からコネクタ2を解放する。この段階では、コネクタ2は、デバイス又はシステム1にロックされておらず、例えばデバイス又はシステム1のユーザの片手を使うこと等により、取り外すことができる。繰り返すが、本開示の1つ以上の特徴により、デバイス又はシステム1のユーザは、片手のみを使って、コネクタ(例えばバヨネット式コネクタ、別のタイプのコネクタ等)の差込み/接続又は引抜き/取外しを行うことができる。前述したように、コネクタ2は、デバイス又はシステム1の内側に対して、又はデバイス又はシステム1内に対して、自動でロック解除又はロックすることができ、かつ/又は、ユーザによってコネクタ2が不意にロック解除又はロックされることを回避又は防止することができる。
【0036】
当然のことながら、1つ以上の実施形態では、接続及び/又は取外しのサイクルのどの時点でも、軸方向又は横方向の力がデバイス又はシステム1に加えられて、デバイス又はシステム1を変位又は移動させることはない。好ましくは、デバイス又はシステム1は、デバイス又はシステム1を設置又は配置する表面(例えば、平坦な静止面、静止面等)によって、外部から支持される。1つ以上の実施形態では、デバイス又はシステム1の唯一の外部支持は、デバイス又はシステム1を置くための平坦な底部を備えた平坦な静止面の存在であってよい。
【0037】
好ましくは、コネクタ2はバヨネット式コネクタである。ただし、1つ以上の実施形態では、コネクタ2は、異なる構造、サイズ及び/又は形状を有してよい。
【0038】
デバイス又はシステム1の1つ以上の実施形態は、本明細書で論じられ、添付の図面に示され、米国特許公開第2017/0294741号(2017年4月12日出願、2017年10月12日公開、その開示は参照により全体として本明細書に組み込まれる)に記載又は図示され、かつ/又は、米国特許第9,869,828号(2018年1月16日発行、その開示は参照により全体として本明細書に組み込まれる)に図示又は記載される、任意の他のコネクタの特徴を用いてよい。
【0039】
1つ以上の実施形態では、ロック機構7(又は別のロック機構)がロックボスに係合して、レシーバ又はレセプタクル3に対してコネクタ2をロック/ロック解除するように、コネクタ2上にロックボスが用いられてよい。ロック機構7(又は別のロック機構)がロックボスに係合して、レシーバ又はレセプタクル3に対してコネクタ2をロック/ロック解除するように(また、ロックボスが、係合位置と後退位置の間で弾性的に動くことができるように)、ロックボスは、コネクタ2上のヒンジとともに用いることができる。歯止め又はロック機構7をロック又はロック解除するようにモータ17を作動させるために、デバイス又はシステム1に解除ハンドル又はボタンが追加されてよい(モータ17が歯止め又はロック機構7の作動を終えると、ユーザの片手を用いて、デバイス又はシステム1に対してコネクタ2のロック又はロック解除、挿入又は除去等を実行することができるように)。レセプタクル又はレシーバ3は、コネクタ2を受け入れるための内部空洞等、レシーバ(例えばバヨネット式レシーバ)の1つ以上の特徴を含んでよく、内部空洞は、コネクタ2の外径よりもわずかに大きく構成された内径を有してよい。
【0040】
本明細書の開示は特定の実施形態を参照して説明されてきたが、当然のことながら、これらの実施形態は、本開示の原理及び用途の例示にすぎず(それに限定されない)、本発明は開示の実施形態に限定されない。したがって、当然のことながら、例示の実施形態には多くの変更を加えることができ、本開示の主旨及び範囲から逸脱することなく他の構成を考案することができる。以下の特許請求の範囲は、そのような変更並びに均等の構造及び機能を全て包含するように、最も広い解釈が与えられるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8