(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】茶道必携小物入れ
(51)【国際特許分類】
A45C 3/06 20060101AFI20220927BHJP
【FI】
A45C3/06 C
(21)【出願番号】P 2022022478
(22)【出願日】2022-01-28
【審査請求日】2022-03-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522061028
【氏名又は名称】石原 あけみ
(72)【発明者】
【氏名】石原 あけみ
【審査官】程塚 悠
(56)【参考文献】
【文献】実開昭63-194623(JP,U)
【文献】登録実用新案第3035929(JP,U)
【文献】登録実用新案第3190320(JP,U)
【文献】登録実用新案第3175901(JP,U)
【文献】特開平09-318250(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 3/00-3/06
A45C 11/00
A45C 13/00-13/02
A45C 13/10
A41B 15/00-15/02
B42F 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項3】
背面部6と前面部3の間の帛紗掛けの横に、筒状で扇子を上から収納出来る扇子入れ10が取付けられており、ポケット状の楊枝入れ11は前面部3の手前に取付けられた、
請求項1又は請求項2に記載の茶道必携小物入れ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、茶道の必携小物をコンパクトにまとめ、素早く出し入れが出来る小物入れである。
【背景技術】
【0002】
近年では洋服での茶会参加も増えており、茶道必携小物入れに、茶席で必要な小物を入れて持って席入りすればコンパクトで邪魔にならず、小物の出し入れも素早く出来、余裕を持って楽しめる。
又、仕事帰りのお稽古や和服の時も、茶道必携小物入れは携帯に最適である。この様な小物入れは益々必要になって来ると思われる。
(従来の小物入れは、大きくて出しにくく特に扇子、楊枝は底に落ちる事があり、そのような時は取り出すのに時間を要した)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
帛紗や古帛紗等を水平に置いて収納の為、和服のお太鼓に入れると縦になり、帛紗等は、ずれて皺になる恐れがある。
【0005】
特許文献1は、小物入れを平らに置き、上下に蓋と正面部を重ね、左右に翼片を重ねて収納されており、小物を出す時は上下左右と全て開かねばならず場所と多くの時間が必要となる。
【0006】
特許文献1は、お稽古や、お茶会は和服での参加を想定し考案された物と思われる。
近年、洋服での茶会参加が増えており、その時にはこの茶道用小物収納バッグを持って茶席に入るのは不向きである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
茶道では帛紗を二回畳んだ状態、古帛紗は広げた状態での携帯が奨励されている。茶道必携小物入れは、帛紗15を一回畳み長方形になった中心線(初めの畳み線と直角に交わる線)を帛紗掛け4又は5の上端部に置き、両端を帛紗掛けの両脇に垂らす(以後掛けると表現)事により立てて収納、古帛紗は広げた状態で立てて収納出来る様に、その事により帛紗と古帛紗は奨励されている大きさであるにも係わらず、コンパクトに皺や型崩れの心配も無く携帯できる小物入れとした。
【0008】
茶道必携小物入れは、他の小物も一つにまとめて嵩張らず、必要に応じて素早く出し入れが出来る。
茶道必携小物入れはハンドバッグにも容易に入るが、懐紙等が少ない時はより薄くコンパクトになる。
今後、茶道に親しんでいる方に広く利用されると考えられる。
帛紗掛け4と5は帛紗15を掛けた時、
図2の左側面図の様に下に余裕のある高さとした。
古帛紗16は広げて立てて収納(布に挟まれているのでズレない)
【009】
扇子は、帛紗掛け4と5の横のスペースに筒状の扇子入れ10を設けた、扇子17は立てて収納の為、素早い出し入れが可能となった。
【0010】
茶券挟み2は、最前面部1と前面部3の間に設置、茶券挟み2の上にマグネット13を入れ、前面部3にマグネット14を入れる、13と14を吸着させる事により茶券挟み2と前面部3の口を閉じ、お茶券のサイズが限定されるファスナー付きポケットより簡単で、大きなお茶券も傷を付けず保管できる、又素早く出し入れも可能。
マグネット13と14で挟む事により茶券を簡単、安全に保管するだけでなく懐紙の出し入れもスムーズにできる。
【0011】
ポケット状の楊枝入れ11は同時に使うことの多い懐紙の近く前面部3に設置した。
楊枝入れ11は、新型コロナウイルスやSDGs等を考慮して、二つ折りのフイルム20に楊枝19を挟んで楊枝入れ11に入れる事とした。
この事により
1、楊枝19はスムーズに出し入れ出来る。
2、帰宅後にフイルム20と共に楊枝19を出し、それぞれ洗って、乾燥、元に戻す。
3、2の作業が出来る事により不潔に成りがちな楊枝19と楊枝入れ11は清潔が保てる為、茶道必携小物入れも長く使える。
【0012】
茶道必携小物入れは背面部6の上辺から続いたベルト(又は被せ)9と最前面部1又は前面部3の係止部12により簡単に素早く開閉出来る。
係止部はマグネットボタン等を用いる事が出来る。
小物は全て立てて収納の為ハンドバッグにも立てて入れる事が出来、嵩張らず楽に出し入れ出来る。
従来の小物入れは、帛紗は三回畳み、古帛紗は一回畳まなければならず小物の出し入れには時間を要し、ハンドバッグに入れにくく、入れると型崩れがした。
【発明の効果】
【0013】
本発明は帛紗を掛けて収納する為、帛紗は二回畳み古帛紗は広げた状態であるが薄くコンパクトにまとまり、尚且つこの茶道必携小物入れを、お茶席に持って入れば必要な小物が必要な時に素早く出し入れ出来るので最適である。
薄くコンパクトである為、和服、洋服共に携帯にも都合が良い。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】 本発明に係る茶道必携小物入れの全体図である。
【
図2】 本発明に係る茶道必携小物入れの使用図である。破線は中に入れた小物を表す。
【
図3】 本発明に係る茶道必携小物入れを開いた時の構造を示す図で茶券挟み等、詳しく表示するものである。二重線は芯を入れた厚みを表現。
【発明を実施するための形態】
【0015】
帛紗掛け4と5(今回は二枚の例を示す)の芯は二つ折りの帛紗の中央線を掛ける事により、立てて携帯可能な為、最前面部1と茶券挟み2と前面部3と背面部6の芯は小物を保護する為に入れ、それぞれの底辺を底7とつなげる。
古帛紗16は広げて立てて収納するが布に挟まれているのでズレない。
【0016】
筒状の扇子入れ10は背面部6の内側の帛紗掛け4と5の横に付ける。
ポケット状の楊枝入れ11は前面部3に付ける。
最前面部1の両横にマチ8を付け、もう一方を前面部3の横に付け袋状の懐紙入れとする。
底7とマチ8とベルト(又は被せ)9には芯を入れない為、懐紙等小物の量が少ない時には、より薄くコンパクトになる。
【実施例】
【0017】
図1は本発明の全体図である。
図2は使用図で破線は全体図に収納した小物である。
図3は本発明を開いた図である。
茶券入れ、扇子入れ、楊枝入れ等を詳しく表示するものである。
一重線は、表布と裏布のみ
二重線は、芯を入れた厚みを表現したものである。
【産業上の利用可能性】
【0018】
近年、仕事帰りに洋服で茶道のお稽古に通う方や、洋服でお茶会へ参加する方が増え、従来のお茶用のバッグは大きく嵩張りハンドバッグ等へ入らず、無理に入れても型崩れがし、帛紗と古帛紗も小さく畳まなければ入らない、等困っている方の声があり、そこで今回の茶道必携小物入れを考えた。
帛紗は掛ける事により立てて収納可能に、他の小物も立てて収納する事によりコンパクトになり茶席に持って入れば邪魔にならず、素早く小物の出し入れが出来るので最適である。
又、和服の時も小物がコンパクトにまとまっている為、携帯に便利である。
ハンドバッグにも容易に入れる事が出来、お茶を楽しむ多くの方に受け入れられると考える。
【符号の説明】
【0019】
1 最前面部
2 茶券挟み
3 前面部
4 第一帛紗掛け
5 第二帛紗掛け
6 背面部
7 底
8 マチ
9 ベルト(又は被せ)
10扇子入れ
11楊枝入れ
12係止部
13茶券挟みのマグネット
14前面部のマグネット
15の破線は、帛紗
16の破線は、古帛紗
17の破線は、扇子
18の破線は、懐紙
19の破線は、楊枝
20の破線は、フイルム
【要約】
【課題】茶道の稽古や茶会参加に必携の小物を理想の状態でコンパクトに収納、茶席に持って入れば必要に応じて素早く出し入れが出来る小物入れが必要である。
【解決手段】帛紗は芯入りの帛紗掛け4と5に掛ける事により立てて収納、扇子17と楊枝19等の小物も立てて収納する事により素早く出し入れが出来る。
楊枝19は二つ折りのフイルム20に挟み楊枝入れ11に入れるので楊枝19がスムーズに出し入れ出来、帰宅後フイルムと共に出して洗い乾燥、元に戻せばいつまでも清潔に使用可能。
お茶券は茶券挟み2と前面部3の間に入れれば二つのマグネット13と14で挟んで収納されるので安心。
帛紗と古帛紗は二枚ずつ入れる事が出来るが、底7とマチ8とベルト(又は被せ)9には芯を入れない為、懐紙等が少ない時にはより薄く、よりコンパクトになり和服、洋服に関係なく携帯にも最適である。
【選択図】
図1