(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】文字入力装置、文字入力方法、及び、文字入力プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 40/129 20200101AFI20220928BHJP
【FI】
G06F40/129
(21)【出願番号】P 2019046953
(22)【出願日】2019-03-14
【審査請求日】2021-03-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 堂弘
(72)【発明者】
【氏名】笹野 泰正
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-056164(JP,A)
【文献】国際公開第2012/132767(WO,A1)
【文献】特開2016-162267(JP,A)
【文献】特表2014-505939(JP,A)
【文献】特開2011-233051(JP,A)
【文献】特開2004-038797(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F40/00-40/197
G06F3/048-3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力文字を受け付ける文字入力部と、
前記入力文字を変換する候補一覧管理部と、
前記入力文字を変換することによって、変換候補一覧を作成する候補一覧作成部と、
前記変換候補一覧を表示する標準候補表示領域を有する候補表示部と、
前記変換候補一覧に含まれる分割候補の移動を検知する操作検出部と、
前記分割候補の移動に基づいて、前記候補表示部に前記標準候補表示領域とは異なる分割候補表示領域を生成する、候補分割管理部と、
前記分割候補表示領域の選択回数をカウントする領域選択検出部と、
前記選択回数のカウント値に応じて前記分割候補表示領域のサイズを調整する候補サイズ調整部と、
を備え、
前記候補分割管理部は、
前記分割候補と前記分割候補表示領域を紐付けし、前記分割候補を前記分割候補表示領域に出力する、文字入力装置。
【請求項2】
前記候補一覧管理部は、前記分割候補に関連する候補が存在する場合、
前記関連する候補を前記分割候補表示領域に出力する、請求項1に記載の文字入力装置。
【請求項3】
前記操作検出部が、前記分割候補が前記分割候補表示領域から移動したことを検知することによって、
前記候補分割管理部は、前記分割候補と前記分割候補表示領域の紐づけを解除する、請求項1に記載の文字入力装置。
【請求項4】
前記入力文字に関連する候補および関連度に応じて、有効候補数を算出する有効候補数検出部を備え、
前記候補サイズ調整部は、前記有効候補数に応じて、前記分割候補表示領域のサイズを調整する、請求項
1に記載の文字入力装置。
【請求項5】
入力文字を受け付ける
第1ステップと、
前記
入力文字を変換する
第2ステップと、
前記
入力文字を変換することによって、変換候補一覧を作成する
第3ステップと、
標準候補表示領域に前記変換候補一覧を表示する
第4ステップと、
前記変換候補一覧に含まれる分割候補の移動を検知する
第5ステップと、
前記分割候補の移動に基づいて、前記
第4ステップにおける前記標準候補表示領域とは異なる分割候補表示領域を生成する
第6ステップと、
前記分割候補表示領域の選択回数をカウントする第7ステップと、
前記選択回数のカウント値に応じて前記分割候補表示領域のサイズを調整する第8ステップと、
をコンピュータが実行し、
前記第6ステップにおいて、前記分割候補と前記分割候補表示領域を紐付けし、前記分割候補を前記分割候補表示領域に出力する、文字入力方法。
【請求項6】
入力文字を受け付ける
第1ステップと、
前記
入力文字を変換する
第2ステップと、
前記
入力文字を変換することによって、変換候補一覧を作成する
第3ステップと、
標準候補表示領域に前記変換候補一覧を表示する
第4ステップと、
前記変換候補一覧に含まれる分割候補の移動を検知する
第5ステップと、
前記分割候補の移動に基づいて、前記
第4ステップにおける前記標準候補表示領域とは異なる分割候補表示領域を生成する
第6ステップと、
前記分割候補表示領域の選択回数をカウントする第7ステップと、
前記選択回数のカウント値に応じて前記分割候補表示領域のサイズを調整する第8ステップと、
をコンピュータに実行させ、
前記第6ステップにおいて、前記分割候補と前記分割候補表示領域を紐付けし、前記分割候補を前記分割候補表示領域に出力する、文字入力プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、タッチパネル式入力デバイスの文字入力技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の構成では、入力した文字に対応した変換候補を表示し、該変換候補を選択することによって文字を出力している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の構成では、既定のルールに則って計算された優先順位の順番に並べた一次元リストとして変換候補を表示している。すなわち、変換候補が一次元であるため、単一の評価基準に基づいた表示順で表示されている。このことから、利用者が文字を入力する際に複数の評価基準を用いた変換候補を求める場合には対応出来ない虞があった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、複数の評価基準を備えた変換候補を出力し、利便性の高い文字入力を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この文字入力装置は、入力文字を受け付ける文字入力部と、入力文字を変換する候補一覧管理部と、入力文字を変換することによって変換候補一覧を作成する候補一覧作成部と、変換候補一覧を表示する標準候補表示領域を有する候補表示部と、変換候補一覧に含まれる分割候補の移動を検知する操作検出部と、分割候補の移動に基づいて候補表示部に標準候補表示領域とは異なる分割候補表示領域を生成する候補分割管理部を備える。候補分割管理部は、分割候補と分割候補表示領域を紐付けし、分割候補を分割候補表示領域に出力する。
【0007】
この構成では、変換候補一覧が表示される領域を利用者の意図に応じて分割することができる。このことによって、利用者の利便性が向上する。
【0008】
この文字入力装置の候補一覧管理部は、分割候補に関連する候補が存在する場合、関連する候補を分割候補表示領域に出力してもよい。
【0009】
この構成では、分割した変換候補に関連する候補を表示できるため、利用者の利便性がさらに向上する。
【0010】
この文字入力装置の操作検出部は、分割候補が前記分割候補表示領域から移動したことを検知することによって、候補分割管理部は、分割候補と分割候補表示領域の紐づけを解除してもよい。
【0011】
この構成では、分割した変換候補をリセットすることができる。
【0012】
この文字入力装置は、分割候補表示領域の領域サイズを調整する候補サイズ調整部を備えていてもよい。
【0013】
この構成では、分割した変換候補を表示する領域のサイズをカスタマイズできる。
【0014】
この文字入力装置は、分割候補表示領域の選択回数をカウントする領域選択検出部を備えていてもよい。候補サイズ調整部は、選択回数に応じて分割候補表示領域のサイズを調整する。
【0015】
この構成では、分割した変換候補を表示する領域の選択回数に応じて、分割した変換候補を表示する領域のサイズを調整できる。すなわち、利用者の操作状況に応じた環境を提供できる。
【0016】
この文字入力装置は、文字入力に関連する候補および関連度に応じて、有効候補数を算出する有効候補数検出部を備えていてもよい。候補サイズ調整部は、有効候補数に応じて分割候補表示領域のサイズを調整する。
【0017】
この構成では、文字入力に関連する候補および関連度に応じて、分割した変換候補を表示する領域のサイズを調整できる。すなわち、利用者の操作状況に応じた環境を提供できる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、複数の評価基準を備えた変換候補を出力し、利便性の高い文字入力を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る文字入力装置のブロック図である。
【
図2】(A),(B)は、本発明の第1の実施形態に係る文字入力装置の概要図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る文字入力装置の動作を表すフローチャートである。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係る文字入力装置の動作を表すフローチャートである。
【
図5】本発明の第2の実施形態に係る文字入力装置のブロック図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態に係る文字入力装置の概要図である。
【
図7】本発明の第3の実施形態に係る文字入力装置のブロック図である。
【
図8】(A),(B)は、本発明の第3の実施形態に係る文字入力装置の概要図である。
【
図9】本発明の第3の実施形態に係る文字入力装置の動作を表すフローチャートである。
【
図10】本発明の第4の実施形態に係る文字入力装置のブロック図である。
【
図11】本発明の第4の実施形態に係る文字入力装置の動作を表すフローチャートである。
【
図12】本発明の第4の実施形態に係る文字入力装置の動作を表すフローチャートである。
【
図13】本発明の第4の実施形態に係る文字入力装置の動作を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態について、幾つかの図を参照して説明する。
【0021】
・適用例
まず、
図1を用いて、本発明が適用される一例について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る文字入力装置のブロック図である。文字入力装置10は、例えば、スマートフォン等の携帯通信端末等に備えられており、タッチパネル式の表示画面を操作することで、文字入力を行える機器で使用される。
【0022】
文字入力装置10は、候補表示管理部100、候補管理部200、候補一覧管理部400、辞書DB450、制御部500、文字入力部600、操作検出部700、出力部800を備える。
【0023】
候補表示管理部100は、候補分割管理部101を備える。候補一覧管理部400は、評価基準生成部401、類似候補判定部402、辞書引き部403を備える。出力部800は、候補表示部810、入力文字表示部850を備える。なお、候補表示部810は、標準候補表示領域と分割候補表示領域を有する。
【0024】
なお、文字入力操作は、文字入力部600を用いる。より具体的には、文字入力部600は、タッチパネル式の表示画面を有するソフトウェアキーボードである。以下の例では、日本語入力を例として用いるが、アルファベット入力にも適用できる。
【0025】
文字入力部600は、利用者からの文字入力を受け付ける。例えば、利用者は文字入力部600を用いて、「いい」と入力する。文字入力部600は、文字列「いい」を制御部500に出力する。
【0026】
制御部500は、文字列「いい」を候補管理部200に出力する。候補管理部200は、文字列「いい」を候補一覧管理部400に出力する。
【0027】
候補一覧管理部400の辞書引き部403は、文字列「いい」を用いて、辞書DB450から変換候補を検索する。辞書引き部403は、例えば、変換候補一覧「良い」、「唯々」、「衣斐」、「飯井」等(以下、例示として「良い」、「衣斐」を用いる。)を出力する。辞書引き部403は、変換候補一覧「良い」、「衣斐」を候補一覧作成部300に出力する。
【0028】
候補一覧作成部300は、変換候補一覧「良い」、「衣斐」を候補管理部200に出力する。候補管理部200は、変換候補一覧「良い」、「衣斐」を制御部500に出力する。
【0029】
制御部500は、変換候補一覧「良い」、「衣斐」を候補表示部810の標準候補表示領域に出力する。なお、標準候補表示領域とは、文字入力の変換時における初期表示領域であり、二次元の平面領域である。
【0030】
利用者は、候補表示部810の標準候補表示領域に出力された、変換候補一覧「良い」、「衣斐」から、「衣斐」を選択する。このとき、利用者は、変換候補一覧「衣斐」を候補表示部810の標準候補表示領域から外部に移動させる。より具体的には、利用者は、候補表示部810において、文字列「衣斐」を選択し、かつドラッグすることによって、候補表示部810の標準候補表示領域から移動させる。
【0031】
操作検出部700は、文字列「衣斐」の移動を検出する。操作検出部700は、文字列「衣斐」の移動を制御部500に出力する。制御部500は、文字列「衣斐」の移動を候補管理部200に出力する。
【0032】
まず、候補管理部200は、文字列「衣斐」の移動を候補表示管理部100に出力する。候補表示管理部100の候補分割管理部101は、標準候補表示領域とは異なる分割候補表示領域を作成する。候補分割管理部101は、該分割候補表示領域と、文字列「衣斐」を紐付ける。
【0033】
分割候補表示領域とは、標準候補表示領域とは異なる領域であり、二次元の平面領域である。また、分割表示領域は、候補表示部810の任意の座標位置に表示されてもよいし、候補表示部810において利用者が文字列を移動させた位置に形成されていてもよい。
【0034】
次に、候補管理部200は、文字列「衣斐」に関連する文字列が存在するかどうかを検索する。候補管理部200は、候補一覧作成部300に文字列「衣斐」を出力する。候補一覧作成部300は、文字列「衣斐」を候補一覧管理部400に出力する。
【0035】
類似候補判定部402は、文字列「衣斐」を判定する。この際、文字列「衣斐」が人名(名字)に関連すると判断する。次に、評価基準生成部401は、評価基準「人名」を作成する。類似候補判定部402は、辞書引き部403に文字列「衣斐」と評価基準「人名」を検索条件として、辞書DB450を検索するように指示する。
【0036】
辞書引き部403は、文字列「衣斐」と評価基準「人名」に基づいて、辞書DB450を検索する。辞書引き部403は、検索結果として、関連候補「井伊」、「飯井」を候補一覧作成部300に出力する。
【0037】
なお、辞書DB450は、評価基準に応じた分類を有する。すなわち、評価基準生成部401は、辞書DB450に登録されている評価基準に応じて分類する。このことによって、辞書引き部403は、文字列「衣斐」と評価基準「人名」に応じた検索を容易に行うことができる。
【0038】
候補一覧作成部300は、関連候補「井伊」、「飯井」を一覧として、候補管理部200に出力する。候補管理部200は、文字列「衣斐」、分割候補表示領域、関連候補「井伊」、「飯井」を制御部500に出力する。
【0039】
制御部500は、候補表示部810に分割候補表示領域を作成する。さらに、分割候補表示に、文字列「衣斐」と関連候補「井伊」、「飯井」を出力する。
【0040】
このように構成することで、利用者の意図に応じて、変換候補を表示する領域を分割できる。さらに、利用者が選択した文字列に関連する文字列を表示することができる。このことによって、利便性が高い文字入力を行うことができる。
【0041】
・構成例1
図1は本発明の第1の実施形態に係る文字入力装置のブロック図である。
図2(A)、
図2(B)は、本発明の第1の実施形態に係る文字入力装置の概要図である。
図3は本発明の第1の実施形態に係る文字入力装置の動作を表すフローチャートである。
【0042】
上述の
図1の文字入力装置10の構成に基づき、
図2(A)、
図2(B)を用いて、より具体的な構成例を説明する。
図2(B)は、
図2(A)の一部の構成を拡大した図である。
【0043】
図1、
図2(A)に示すように、文字入力装置10は、文字入力部600と、候補表示部810と、入力文字表示部850を備える。候補表示部810は、標準候補表示領域801と、分割候補表示領域802を備える。
【0044】
図2(A)に示すように、利用者は、「いい」と入力する。文字入力部600は、文字列「いい」を制御部500に出力する。
【0045】
制御部500は、文字列「いい」を候補管理部200に出力する。候補管理部200は、文字列「いい」を候補一覧管理部400に出力する。
【0046】
候補一覧管理部400の辞書引き部403は、文字列「いい」を用いて、辞書DB450から変換候補を検索する。辞書引き部403は、例えば、変換候補一覧「良い」、「唯々」、「衣斐」、「飯井」を出力する。辞書引き部403は、変換候補一覧「良い」、「唯々」、「衣斐」、「飯井」を候補一覧作成部300に出力する。
【0047】
候補一覧作成部300は、変換候補一覧「良い」、「唯々」、「衣斐」、「飯井」を候補管理部200に出力する。候補管理部200は、変換候補一覧「良い」、「唯々」、「衣斐」、「飯井」を制御部500に出力する。
【0048】
制御部500は、変換候補一覧「良い」、「唯々」、「衣斐」、「飯井」を標準候補表示領域801に出力する。
【0049】
利用者は、標準候補表示領域801に出力された、変換候補一覧「良い」、「唯々」、「衣斐」、「飯井」から、文字列「衣斐」を選択する。このとき、利用者は、文字列「衣斐」を標準候補表示領域801から外部に移動させる。
【0050】
操作検出部700は、文字列「衣斐」の移動を検出する。操作検出部700は、文字列「衣斐」の移動を制御部500に出力する。制御部500は、文字列「衣斐」の移動を候補管理部200に出力する。
【0051】
まず、候補管理部200は、文字列「衣斐」の移動を候補表示管理部100に出力する。候補表示管理部100の候補分割管理部101は、分割候補表示領域802を作成する。候補分割管理部101は、分割候補表示領域802と文字列「衣斐」を紐付ける。
【0052】
次に、候補管理部200は、文字列「衣斐」に関連する文字列が存在するかどうかを検索する。候補管理部200は、候補一覧作成部300に文字列「衣斐」を出力する。候補一覧作成部300は、文字列「衣斐」を候補一覧管理部400に出力する。
【0053】
類似候補判定部402は、文字列「衣斐」を判定する。この際、文字列「衣斐」が人名(名字)に関連すると判断する。
【0054】
次に、評価基準生成部401は、評価基準「人名」を作成する。類似候補判定部402は、辞書引き部403に文字列「衣斐」と評価基準「人名」を検索条件として、辞書DB450を検索するように指示する。
【0055】
辞書引き部403は、文字列「衣斐」と評価基準「人名」に基づいて、辞書DB450を検索する。評価基準とは、文字列「衣斐」に関連する候補(以下、関連候補)を検索するための基準である。より具体的には、関連候補とは、共起頻度が高い候補、同じカテゴリに分類される候補、利用者が関連していると定義した候補等である。なお、関連候補は、機械学習で関連性を判定した候補であってもよい。
【0056】
辞書引き部403は、検索結果として、関連候補「井伊」、「飯井」を候補一覧作成部300に出力する。
【0057】
候補一覧作成部300は、関連候補「井伊」、「飯井」を一覧として、候補管理部200に出力する。候補管理部200は、文字列「衣斐」と、関連候補「井伊」、「飯井」を制御部500に出力する。
【0058】
図2(B)に示すように、制御部500は、分割候補表示領域802を作成する。さらに分割候補表示領域802に、文字列「衣斐」と関連候補「井伊」、「飯井」を出力する。この際、文字列「衣斐」は、標準候補表示領域801から削除される。
【0059】
なお、関連候補が多い場合には、分割候補表示領域802にスクロールバーを設ける構成であってもよい。このことによって、分割候補表示領域802に対する関連候補の出力数に制限を設ける必要がない。さらに、スクロールバーをスクロールすることによって、関連候補を素早く選択することができる。
【0060】
図3のフローチャートを用いて、文字入力装置10の分割候補表示領域を表示する処理の流れを示す。
【0061】
利用者は、標準候補表示領域801に表示されている候補の一覧から、文字列を選択し、標準候補表示領域801から移動される。操作検出部700は、文字列の移動を検出する(S101)。
【0062】
候補分割管理部101は、分割候補表示領域802を作成する(S102)。
【0063】
候補一覧管理部400は、関連候補を検索する(S103)。
【0064】
候補一覧管理部400は、関連候補が存在するかどうかを判断する(S104)。候補一覧管理部400は、関連候補が存在しないと判断した場合(S104:No)、制御部500は文字列を分割候補表示領域802に表示する(S105)。
【0065】
候補一覧管理部400は、関連候補が存在すると判断した場合(S104:Yes)、文字列に関連候補を追加する(S111)。制御部500は、文字列と関連候補を分割候補表示領域802に表示する(S105)。
【0066】
次に、
図4のフローチャートを用いて、分割候補表示領域が既に存在する場合の処理の流れを示す。
【0067】
利用者は、標準候補表示領域801に表示されている候補の一覧から、文字列を選択し、標準候補表示領域801から移動される。操作検出部700は、文字列の移動を検出する(S121)。
【0068】
候補分割管理部101は、既存の分割候補表示領域802に文字列を追加する(S122)。
【0069】
候補一覧管理部400は、関連候補が存在するかどうかを判断する(S123)。候補一覧管理部400は、関連候補が存在しないと判断した場合(S123:No)、制御部500は文字列を分割候補表示領域802に表示する(S124)。
【0070】
候補一覧管理部400は、関連候補が存在すると判断した場合(S123:Yes)、文字列に関連候補を追加する(S131)。制御部500は、文字列と関連候補を分割候補表示領域802に表示する(S124)。
【0071】
このような構成を備えることで、利用者の意図に応じて、変換候補を表示する領域を分割できる。さらに、利用者が選択した文字列に関連する関連候補が存在する場合には、該関連候補も表示することができる。このことによって、利便性が高い文字入力を実現できる。
【0072】
上述の構成は、分割候補表示領域802を1つ設ける例を示した。しかしながら、評価基準生成部401は複数の評価基準を作成することによって、分割候補表示領域802を複数設けることができる。また、初期設定において、複数の分割候補表示領域802を設けてもよい。このことによって、さらに利便性が高い文字入力を実現できる。
【0073】
・構成例2
次に、
図5、
図6を用いて、入力判定領域を調整する具体的な動作について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る文字入力装置のブロック図である。
図6は本発明の第2の実施形態に係る文字入力装置の概要図である。
【0074】
第2の実施形態においては、第1の実施形態と比較して、候補表示管理部100Aが候補サイズ調整部102を備えている点で異なる。その他の点については、第1の実施形態と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0075】
図5、
図6に示すように、利用者は、分割候補表示領域802の表示サイズを変更する。より具体的には、分割候補表示領域802の一方端を選択し、ドラッグすることによって、表示サイズを変更する。操作検出部700は、分割候補表示領域802の表示サイズの変更(以下、表示サイズ変更)を検知する。
【0076】
操作検出部700は、表示サイズ変更を制御部500に出力する。制御部500は、表示サイズ変更を候補管理部200に出力する。
【0077】
候補管理部200は、表示サイズ変更を候補サイズ調整部102に出力する。候補サイズ調整部102は、表示サイズ変更が可能かを判断する。候補サイズ調整部102は、表示サイズ変更が可能な場合、表示サイズを保存する。
【0078】
候補サイズ調整部102は、表示サイズ変更が可能な旨を候補管理部200に出力する。候補管理部200は、表示サイズが可能な旨を制御部500に出力する。
【0079】
制御部500は、分割候補表示領域802の表示サイズ変更を確定する。
【0080】
この構成を用いることで、利用者の視覚的なニーズに応じた文字入力装置10Aを提供できる。
【0081】
また、候補サイズ調整部102が、表示サイズ変更が不可であると判断した場合、ポップアップ表示等で変更が不可である旨を通知する構成であってもよい。
【0082】
・構成例3
次に、
図7、
図8(A)、
図8(B)、
図9を用いて、入力判定領域を調整する具体的な動作について説明する。
図7は本発明の第3の実施形態に係る文字入力装置のブロック図である。
図8(A)、
図8(B)は、本発明の第3の実施形態に係る文字入力装置の概要図である。
図9は本発明の第3の実施形態に係る文字入力装置の動作を表すフローチャートである。
【0083】
第3の実施形態においては、第1の実施形態と比較して、候補表示管理部100Bが候補移動部103を備えている点で異なる。その他の点については、第1の実施形態と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0084】
図7、
図8(A)を用いて、分割候補表示領域802を削除する例を用いて説明する。利用者は、分割候補表示領域802の表示されている文字列「唯唯」を選択し、さらに、候補表示部810の領域外へドラッグする。操作検出部700は、文字列「唯唯」の移動を検出する。
【0085】
操作検出部700は、文字列「唯唯」の移動を制御部500に出力する。制御部500は、文字列「唯唯」の移動を候補管理部200に出力する。
【0086】
候補管理部200は、文字列「唯唯」の移動を候補移動部103に出力する。候補移動部103は、文字列「唯唯」の位置が候補表示部810の領域外であると判断する。候補移動部103は、文字列「唯唯」が候補表示部810の領域外に移動された旨を候補分割管理部101に出力する。候補分割管理部101は、文字列「唯唯」と分割候補表示領域802の紐付けを解除する。
【0087】
候補分割管理部101は、文字列「唯唯」を削除するよう、候補管理部200に出力する。候補管理部200は、文字列「唯唯」を削除するよう制御部500に出力する。制御部500は、分割候補表示領域803から文字列「唯唯」を削除する。
【0088】
候補分割管理部101は、分割候補表示領域802に文字列「唯唯」以外の候補が表示されているかどうかを判断する。文字列「唯唯」以外の文字列が登録されていないと判断した場合、候補分割管理部101は、文字列「唯唯」と分割候補表示領域802を削除するよう、候補管理部200に出力する。
【0089】
候補管理部200は、分割候補表示領域802を削除するよう、制御部500に出力する。制御部500は、分割候補表示領域802を候補表示部810から削除する。
【0090】
次に、
図7、
図8(B)を用いて、分割候補表示領域802から文字列を移動する例を用いて説明する。候補表示部810は、分割候補表示領域802と分割候補表示領域803を備える。以下の例では、分割候補表示領域802から分割候補表示領域803に文字列を移動する。
【0091】
利用者は、分割候補表示領域802の表示されている文字列「唯唯」を選択し、さらに、分割候補表示領域802から分割候補表示領域803へドラッグする。操作検出部700は、文字列「唯唯」の移動を検出する。
【0092】
操作検出部700は、文字列「唯唯」の移動を制御部500に出力する。制御部500は、文字列「唯唯」の移動を候補管理部200に出力する。
【0093】
候補管理部200は、文字列「唯唯」の移動を候補移動部103に出力する。候補移動部103は、文字列「唯唯」の位置が分割候補表示領域802から分割候補表示領域803に移動されたと判断する。候補移動部103は、文字列「唯唯」の位置が分割候補表示領域802から分割候補表示領域803に移動された旨を候補分割管理部101に出力する。
【0094】
候補分割管理部101は、文字列「唯唯」と分割候補表示領域802の紐付けを解除する。候補分割管理部101は、文字列「唯唯」と分割候補表示領域803の紐付けを実行する。
【0095】
候補分割管理部101は、文字列「唯唯」と分割候補表示領域803の紐付けるよう、候補管理部200に出力する。
【0096】
候補管理部200は、文字列「唯唯」と分割候補表示領域803の紐付けるよう、制御部500に出力する。制御部500は、文字列「唯唯」を分割候補表示領域803に表示させる。
【0097】
この構成を用いることで、利用者のニーズに応じた文字入力装置10Bを提供できる。また、文字列を移動させる際には、該文字列に関連する候補をさらに表示する構成であってもよい。
【0098】
図9のフローチャートを用いて、分割候補表示領域の削除、移動を行う処理の流れを示す。
【0099】
利用者は、文字列をドラッグする(S201)。操作検出部700は、ドラッグが完了したかどうかを判断する(S202)。
【0100】
ドラッグが完了していない場合(S202:No)、ステップS201を再度実行する。
【0101】
ドラッグが完了した場合(S202:Yes)、操作検出部700は、ドラッグした文字列が候補表示部810の領域内に移動したかどうかを判断する(S203)。
【0102】
操作検出部700は、文字列が候補表示部810の領域外であると判断した場合(S203:No)、制御部500は文字列を削除する(S204)。
【0103】
候補管理部200は、分割候補表示領域にその他の候補が存在するかどうかを判断する(S205)。候補管理部200は、分割候補表示領域にその他の候補が存在しない場合、(S205:候補数=0)、分割候補表示領域を削除する(S206)。
【0104】
候補管理部200は、分割候補表示領域にその他の候補が存在する場合、(S205:候補数が1以上)、処理を終了する。
【0105】
操作検出部700は、ドラッグした文字列が候補表示部810の領域内であると判断した場合(S203:Yes)、候補分割管理部101は、既存の分割候補表示領域が存在するかどうかを判断する(S211)。
【0106】
候補分割管理部101は、既存の分割候補表示領域が存在しないと判断した場合(S211:No)、分割候補表示領域を新規作成する(S212)。候補分割管理部101は、ドラッグした文字列と新規作成した分割候補表示領域を紐付けて表示する(S213)。
【0107】
候補分割管理部101は、既存の分割候補表示領域が存在すると判断した場合(S211:No)、候補分割管理部101は、ドラッグした文字列とドラッグ元の分割候補表示領域との紐付けを解除する(S221)。候補分割管理部101は、ドラッグした文字列と既存の分割候補表示領域を紐付けて表示する(S222)。
【0108】
・構成例4
次に、
図10、
図11、
図12、
図13を用いて、入力判定領域を調整する具体的な動作について説明する。
図10は本発明の第4の実施形態に係る文字入力装置のブロック図である。
図11は本発明の第4の実施形態に係る文字入力装置の動作を表すフローチャートである。
図12は本発明の第4の実施形態に係る文字入力装置の動作を表すフローチャートである。
図13は本発明の第4の実施形態に係る文字入力装置の動作を表すフローチャートである。
【0109】
第4の実施形態においては、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態を組み合わせた構成と比較して、動的調整部、動的調整情報DBを備えている点で異なる。その他の点については、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0110】
図10に示すように、動的調整部250は、領域選択検出部251、状況適応度検出部252、有効候補数検出部253を備えている。領域選択検出部251は、利用者が任意の分割候補表示領域を選択した回数を統計的に判定する。状況適応度検出部252は、文脈等から利用者が任意の変換候補を選択した際に任意の変換候補を選択した回数を統計的に判定する。有効候補数検出部253は、分割候補表示領域において、変換候補に関連する関連候補の数、または、関連度が高い関連候補の数(以下、有効候補数)を統計的に判定する。
【0111】
領域選択検出部251、状況適応度検出部252、有効候補数検出部253は、それぞれの判定した結果を動的調整情報DB260に保存する。
【0112】
動的調整部250は、領域選択検出部251、状況適応度検出部252、有効候補数検出部253の判定結果を用いて、分割候補表示領域の領域サイズを動的に決定する。領域選択検出部251、状況適応度検出部252、有効候補数検出部253を用いた、より具体的な処理の流れを次に示す。
【0113】
(領域選択回数の統計量を検出する構成)
図10、
図11を用いて、領域選択検出部251を用いた分割候補表示領域の領域サイズの調整方法を説明する。候補表示管理部100の候補分割管理部101は、分割候補表示領域の選択回数を動的調整情報DB260に保存する。このことによって、分割候補表示領域における領域選択を行った結果が統計的に保存される。
【0114】
制御部500は、候補表示部810において分割候補表示領域の一覧を取得する(S301)。
【0115】
制御部500は、分割候補表示領域の一覧を候補管理部200に出力する。候補管理部200は候補分割管理部101に分割候補表示領域の一覧を出力する。候補分割管理部101は、分割候補表示領域の数、サイズを検索し、サイズ変更が可能かどうかを判断する(S302)。
【0116】
候補分割管理部101は、分割候補表示領域のサイズ変更が可能であると判断した場合(S302:Yes)、領域選択検出部251にサイズ変更が可能である旨を出力する。
【0117】
領域選択検出部251は、動的調整情報DB260を参照し、領域選択の統計量を算出する(S303)。
【0118】
領域選択検出部251は、候補表示部810における全ての分割候補表示領域について領域選択の判定が完了したかどうかを判断する(S304)。
【0119】
領域選択検出部251は、候補表示部810における全ての分割候補表示領域について領域選択の判定が完了したと判断した場合(S304:Yes)、判定結果を候補サイズ調整部102に出力する。候補サイズ調整部102は、判定結果から分割候補表示領域のサイズを計算する(S305)。
【0120】
候補サイズ調整部102は、候補管理部200に分割候補表示領域のサイズを出力する。候補管理部200は、分割候補表示領域のサイズを制御部500に出力する。制御部500は、候補表示部810に表示されている分割候補表示領域のサイズを変更する(S306)。
【0121】
ステップS302において、候補分割管理部101が分割候補表示領域のサイズ変更が不可であると判断した場合(S302:No)、処理を終了する。
【0122】
また、ステップS304において、領域選択検出部251が候補表示部810における全ての分割候補表示領域について領域選択の判定が完了していないと判断した場合(S304:No)、ステップS303を再度実行する。
【0123】
このような構成を用いることで、利用者が任意の分割候補表示領域を選択した回数に応じて、分割候補表示領域のサイズを決定することができる。すなわち、利用者の利用状況に応じた文字入力装置10Cを提供できる。
【0124】
(変換候補の選択回数の統計量を用いた構成)
図10、
図12を用いて、状況適応度検出部252を用いた分割候補表示領域の領域サイズの調整方法を説明する。候補表示管理部100の候補分割管理部101は、変換候補の選択回数を動的調整情報DB260に保存する。このことによって、分割候補表示領域における変換候補の選択回数が統計的に保存される。
【0125】
制御部500は、候補表示部810において分割候補表示領域の一覧を取得する(S311)。
【0126】
制御部500は、分割候補表示領域の一覧を候補管理部200に出力する。候補管理部200は候補分割管理部101に分割候補表示領域の一覧を出力する。候補分割管理部101は、分割候補表示領域の数、サイズを検索し、サイズ変更が可能かどうかを判断する(S312)。
【0127】
候補分割管理部101は、分割候補表示領域のサイズ変更が可能であると判断した場合(S312:Yes)、状況適応度検出部252にサイズ変更が可能である旨を出力する。
【0128】
状況適応度検出部252は、動的調整情報DB260を参照し、出力履歴すなわち、変換候補の選択回数をカウントすることによって状況適応度の統計量を算出する(S313)。
【0129】
状況適応度検出部252は、候補表示部810における全ての分割候補表示領域について状況適応度の判定が完了したかどうかを判断する(S314)。
【0130】
状況適応度検出部252は、候補表示部810における全ての分割候補表示領域について状況適応度の判定が完了したと判断した場合(S314:Yes)、判定結果を候補サイズ調整部102に出力する。候補サイズ調整部102は、判定結果から分割候補表示領域のサイズを計算する(S315)。
【0131】
候補サイズ調整部102は、候補管理部200に分割候補表示領域のサイズを出力する。候補管理部200は、分割候補表示領域のサイズを制御部500に出力する。制御部500は、候補表示部810に表示されている分割候補表示領域のサイズを変更する(S316)。
【0132】
ステップS312において、候補分割管理部101が分割候補表示領域のサイズ変更が不可であると判断した場合(S312:No)、処理を終了する。
【0133】
また、ステップS314において、状況適応度検出部252が候補表示部810における全ての分割候補表示領域について状況適応度の判定が完了していないと判断した場合(S314:No)、ステップS313を再度実行する。
【0134】
このような構成を用いることで、利用者が任意の変換候補を選択した回数に応じて、分割候補表示領域のサイズを決定することができる。すなわち、利用者の利用状況に応じた文字入力装置10Cを提供できる。
【0135】
(有効候補数の統計量を用いた構成)
図10、
図13を用いて、有効候補数検出部253を用いた分割候補表示領域の領域サイズの調整方法を説明する。候補表示管理部100の候補分割管理部101は、有効候補数を動的調整情報DB260に保存する。このことによって、分割候補表示領域における有効候補数が統計的に保存される。
【0136】
制御部500は、候補表示部810において分割候補表示領域の一覧を取得する(S321)。
【0137】
制御部500は、分割候補表示領域の一覧を候補管理部200に出力する。候補管理部200は候補分割管理部101に分割候補表示領域の一覧を出力する。候補分割管理部101は、分割候補表示領域の数、サイズを検索し、サイズ変更が可能かどうかを判断する(S322)。
【0138】
候補分割管理部101は、分割候補表示領域のサイズ変更が可能であると判断した場合(S322:Yes)、有効候補数検出部253にサイズ変更が可能である旨を出力する。
【0139】
有効候補数検出部253は、動的調整情報DB260を参照し、有効候補数の統計量を算出する(S323)。
【0140】
有効候補数検出部253は、候補表示部810における全ての分割候補表示領域について有効候補数の判定が完了したかどうかを判断する(S324)。
【0141】
有効候補数検出部253は、候補表示部810における全ての分割候補表示領域について有効候補数の判定が完了したと判断した場合(S324:Yes)、判定結果を候補サイズ調整部102に出力する。候補サイズ調整部102は、判定結果から分割候補表示領域のサイズを計算する(S325)。
【0142】
候補サイズ調整部102は、候補管理部200に分割候補表示領域のサイズを出力する。候補管理部200は、分割候補表示領域のサイズを制御部500に出力する。制御部500は、候補表示部810に表示されている分割候補表示領域のサイズを変更する(S326)。
【0143】
ステップS312において、候補分割管理部101が分割候補表示領域のサイズ変更が不可であると判断した場合(S322:No)、処理を終了する。
【0144】
また、ステップS314において、有効候補数検出部253が候補表示部810における全ての分割候補表示領域について有効候補数の判定が完了していないと判断した場合(S324:No)、ステップS323を再度実行する。
【0145】
このような構成を用いることで、有効候補数に応じて、分割候補表示領域のサイズを決定することができる。すなわち、利用者の利用状況に応じた文字入力装置10Cを提供できる。
【0146】
上述の構成では、
図11、
図12、
図13の処理をそれぞれ行う構成について説明した。しかしながら、それぞれの判定を1つの処理フローで行うこともできる。この場合、文字入力装置10Cは、利用者のさらに詳細な利用状況に応じた変換処理、変換候補の表示を提供できる。また、
図11、
図12、
図13の処理は全てを一度に行わなくとも、2つ以上の処理の組み合わせであってもよい。
【0147】
また、上述の構成において、分割候補表示領域のサイズを幅方向である例を示した。しかしながら、候補表示部810の縦方向にサイズを変更する構成であってもよい。
【0148】
さらに、この発明に係る構成と上述した実施形態に係る構成との対応関係は、以下の付記のように記載できる。
<付記>
入力文字を受け付ける文字入力部(600)と、
前記入力文字を変換する候補一覧管理部(400)と、
前記入力文字を変換することによって、変換候補一覧を作成する候補一覧作成部(300)と、
前記変換候補一覧を表示する標準候補表示領域を有する候補表示部(810)と、
前記変換候補一覧に含まれる分割候補の移動を検知する操作検出部(700)と、
前記分割候補の移動に基づいて、前記候補表示部に前記標準候補表示領域とは異なる分割候補表示領域を生成する、候補分割管理部(101)と、
を備え、
前記候補分割管理部(101)は、
前記分割候補と前記分割候補表示領域(802)を紐付けし、前記分割候補を前記分割候補表示領域(802)に出力する、文字入力装置(10)。
【符号の説明】
【0149】
10、10A、10B、10C…文字入力装置
100、100A、100B…候補表示管理部
101…候補分割管理部
102…候補サイズ調整部
103…候補移動部
200…候補管理部
250…動的調整部
251…領域選択検出部
252…状況適応度検出部
253…有効候補数検出部
260…動的調整情報DB
300…候補一覧作成部
400…候補一覧管理部
401…評価基準生成部
402…類似候補判定部
450…辞書DB
500…制御部
600…文字入力部
700…操作検出部
800…出力部
801…標準候補表示領域
802、803…分割候補表示領域
810…候補表示部
850…入力文字表示部