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  • 特許-端末装置及び通信方法 図1
  • 特許-端末装置及び通信方法 図2
  • 特許-端末装置及び通信方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】端末装置及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20220928BHJP
   H04B 5/02 20060101ALI20220928BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20220928BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20220928BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20220928BHJP
   H04B 1/401 20150101ALI20220928BHJP
【FI】
H04M1/00 V
H04B5/02
H04R3/00 310
H04W48/16 133
H04W84/10 110
H04B1/401
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019505736
(86)(22)【出願日】2018-01-22
(86)【国際出願番号】 JP2018001734
(87)【国際公開番号】W WO2018168200
(87)【国際公開日】2018-09-20
【審査請求日】2020-12-15
(31)【優先権主張番号】P 2017047677
(32)【優先日】2017-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082762
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 正知
(74)【代理人】
【識別番号】100123973
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 拓真
(72)【発明者】
【氏名】高山 怜也
【審査官】志津木 康
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-106920(JP,A)
【文献】国際公開第2016/126733(WO,A1)
【文献】特開2016-225734(JP,A)
【文献】特開2008-061034(JP,A)
【文献】特開2009-247011(JP,A)
【文献】アンドロイドは初期設定で使うな,日経BP社,2015年03月14日,p.71,146
【文献】田中 拓也 他,今すぐ使えるかんたんmini 全部使える!iPhone 6s/6s Plus 150ワザ,初版,株式会社技術評論社,2016年02月05日,p.158
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B1/38-1/58
H04B5/00-5/06
H04M1/00
H04M1/24-1/82
H04R3/00
H04R3/02-3/14
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスポイントを使用して通信を行う第1のワイヤレス通信方式、並びにアクセスポイントを使用しないで通信を行い、前記第1のワイヤレス通信方式と比較して帯域幅が小さい第2のワイヤレス通信方式の両方でもってオーディオ機器との接続が可能な端末装置であって、
端末自身が保持している音源のリストを表示するためにタップされるボタンが前記第1のワイヤレス通信方式及び前記第2のワイヤレス通信方式で共通とされ、
前記ボタンをタップしたときに、前記第1のワイヤレス通信方式で接続されているかどうかを判定し、
判定結果が肯定の場合には、前記第1のワイヤレス通信方式でもって前記リストにおいて指定された音源を再生可能とし、
前記判定結果が否定の場合には、前記第2のワイヤレス通信方式でもって前記リストにおいて指定された音源を再生可能とするようにした端末装置。
【請求項2】
前記第1のワイヤレス通信方式がwifiであり、前記第2のワイヤレス通信方式がBluetooth である請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
AndroidをOSとするモバイル端末である請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
アクセスポイントを使用して通信を行う第1のワイヤレス通信方式、並びにアクセスポイントを使用しないで通信を行い、前記第1のワイヤレス通信方式と比較して帯域幅が小さい第2のワイヤレス通信方式の両方でもってオーディオ機器との接続が可能な通信方法であって、
前記第1のワイヤレス通信方式及び前記第2のワイヤレス通信方式で共通のボタンであって、端末自身が保持している音源のリストを表示するためのボタンをタップしたときに、前記第1のワイヤレス通信方式で接続されているかどうかを判定し、
判定結果が肯定の場合には、前記第1のワイヤレス通信方式でもって前記リストにおいて指定された音源を再生可能とし、
前記判定結果が否定の場合には、前記第2のワイヤレス通信方式でもって前記リストにおいて指定された音源を再生可能とするようにした通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、例えばワイヤレス環境でオーディオ再生に適用される端末装置及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近では、ネットワーク技術の発展によってワイヤレスでオーディオを再生することがなされている。例えばスマートフォンとスピーカ装置のようなオーディオ機器をワイヤレスで接続してスマートフォンに保持されている楽曲をオーディオ機器で再生することがなされている。ワイヤレス接続の種類としては、Bluetooth(登録商標)(以下、煩雑さを避けるために(登録商標)の表記を省略する。)が知られている。
【0003】
Bluetoothでは、オーディオデータのためのプロファイルとして「A2DP」(Advanced Audio Distribution Profile)が存在している。Bluetoothの場合、一度に伝送できるデータ量が多くないので、すなわち、帯域幅が広くないので、オーディオデータが圧縮されて伝送される。帯域幅は、伝送可能なビットレートのことである。「A2DP」では、「SBC」(SubBand Codec)が必須のコーデック方式として定められている。
【0004】
「SBC」は、圧縮効率を優先しているために、コーデック方式としては、音質面で不十分なものであった。但し、必須の方式であるため、Bluetoothの機器同士で必ずオーディオデータを通信することができる利点がある。Bluetoothに関しても、音質面の改善を意図して他のコーデック方式例えばAACなども開発されている。さらに、メーカー独自のコーデック方式も開発されている。これらを利用することによって音質面を改善することが可能であるが、Bluetoothの規格の機器のすべてが対応することができるわけではない。特許文献1には、複数の通信方式を介して通信を確立することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5120474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ワイヤレス方式の他のものとして、無線LAN例えば「Wi-Fi」(登録商標)(以下煩雑さを避けるために登録商標)の表記を省略し、「wifi」という)が知られている。また、異なるメーカー間の機器の相互接続を容易とするための規格(ガイドライン)として「DLNA」(Digital Living Network Alliance)が知られている。wifiで接続した機器間でDLNAに基づいてオーディオ再生を行うことが可能である。
【0007】
wifiの場合、Bluetoothと比較して帯域幅がより大きいので、オーディオデータを圧縮しないで伝送したり、高音質のコーデックを採用することが可能となる。端末例えば「Android」スマートフォンの場合では、Bluetoothとwifiの両方に対応した構成が可能である。Bluetooth及びwifiの両方の接続が可能なスマートフォンの場合、音質面ではwifiの接続を選択した方が好ましい。また、ユーザがwifiを選択する操作を行った時に、wifiの接続がなされていない場合、従来ではwifiの接続操作を行うことを促すメッセージを表示するようしていた。しかしながら、Bluetoothの接続が可能であれば、wifiの接続の処理を行わないで、Bluetoothによってオーディオ再生を行った方がユーザにとっては便利である。
【0008】
したがって、本技術は、二つのワイヤレス通信が可能な場合に、音質面で有利な通信方式を接続することができ、また、ユーザの操作性が改善できる端末装置及び通信方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本技術は、アクセスポイントを使用して通信を行う第1のワイヤレス通信方式、並びにアクセスポイントを使用しないで通信を行い、第1のワイヤレス通信方式と比較して帯域幅が小さい第2のワイヤレス通信方式の両方でもってオーディオ機器との接続が可能な端末装置であって、
端末自身が保持している音源のリストを表示するためにタップされるボタンが第1のワイヤレス通信方式及び第2のワイヤレス通信方式で共通とされ、
タンをタップしたときに、第1のワイヤレス通信方式で接続されているかどうかを判定し、
判定結果が肯定の場合には、第1のワイヤレス通信方式でもってリストにおいて指定された音源を再生可能とし、
判定結果が否定の場合には、第2のワイヤレス通信方式でもってリストにおいて指定された音源を再生可能とするようにした端末装置である。
【0010】
また、本技術は、アクセスポイントを使用して通信を行う第1のワイヤレス通信方式、並びにアクセスポイントを使用しないで通信を行い、第1のワイヤレス通信方式と比較して帯域幅が小さい第2のワイヤレス通信方式の両方でもってオーディオ機器との接続が可能な通信方法であって、
第1のワイヤレス通信方式及び第2のワイヤレス通信方式で共通のボタンであって、端末自身が保持している音源のリストを表示するためのボタンをタップしたときに、第1のワイヤレス通信方式で接続されているかどうかを判定し、
判定結果が肯定の場合には、第1のワイヤレス通信方式でもってリストにおいて指定された音源を再生可能とし、
判定結果が否定の場合には、第2のワイヤレス通信方式でもってリストにおいて指定された音源を再生可能とするようにした通信方法である。
【発明の効果】
【0011】
少なくとも一つの実施形態によれば、第1及び第2の通信方式で端末とオーディオ再生装置が接続されている状態において、帯域幅がより小さい第1の通信方式が優先的に選択できる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本技術中に記載されたいずれかの効果又はそれらと異質な効果であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は本技術の一実施の形態のシステム構成を示すブロック図である。
図2図2はオーディオ再生装置の一例のブロック図である。
図3図3は本技術の一実施の形態の画面表示の例を示す略線図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本技術の実施形態等について図面を参照しながら説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
<1.一実施の形態>
<2.変形例>
以下に説明する実施の形態等は本技術の好適な具体例であり、本技術の内容がこれらの実施形態等に限定されるものではない。
【0014】
<1.一実施の形態>
「通信システム」
図1は、本技術の一実施の形態の通信システムを示す。端末装置例えばスマートフォン1がオーディオ機器としてのオーディオ再生装置2とワイヤレス通信で接続される。スマートフォン1は、OS(Operating System)としてAndoroidを使用するものである。但し、本技術においては、スマートフォンに限らず、タブレット端末、モバイルゲーム機などに対しても適用できる。
【0015】
スマートフォン1及びオーディオ再生装置2の間の第1のワイヤレス通信方式がwifiである。例えばアクセスポイント3を経由してオーディオ再生装置2とワイヤレス接続される。但し、破線で示すように、アクセスポイントを介さずにスマートフォン1及びオーディオ再生装置を接続することもできる。さらに、オーディオ再生装置2自身がwifi通信機能を持たないで、wifi用のレシーバを使用するようにしてもよい。wifiの場合にDLNAに基づいてスマートフォン1及びオーディオ再生装置2間が接続される。
【0016】
スマートフォン1及びオーディオ再生装置2の間の第2のワイヤレス通信方式がBluetoothである。Bluetoothでは、「A2DP」のプロファイルが使用される。また、「SBC」が必須のコーデック方式として使用されるが、他のより高品質なコーデック方式を使用可能としてもよい。
【0017】
Bluetoothは、wifiに比較して帯域幅が小さい、すなわち、伝送可能なビットレートが小さい。したがって、Bluetooth接続においては、スマートフォン1においてBluetoothにおいて規定されているコーデック方式で圧縮されたデータがオーディオ再生装置2に対して伝送される。wifiの場合では、非圧縮又は高音質の圧縮方式のオーディオデータが伝送される。
【0018】
「オーディオ再生装置」
オーディオ再生装置2は、二つのワイヤレス通信方式(Bluetooth及びwifi)に対応している。オーディオ再生装置2は、スピーカ4L及び4Rを有している。オーディオ再生装置2の一例の構成を図2に示す。
【0019】
制御部の一例であるCPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)/RAM(Random Access Memory)12と、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)13と、入力I/F(Interface)14と、操作入力部15と、表示I/F16と、表示部17と、電源検出部18と、wifi通信部21aと、アンテナ等の通信入出力部22aと、Bluetooth通信部21bと、アンテナ等の通信入出力部22bと、オーディオ入力端子(AUDIO IN)23と、DSP(Digital Signal Processor)24と、D/A(Digital to Analog)25と、アンプ(AMP)26と、スピーカ4L及びスピーカ4Rとが設けられている。CPU11と、ROM/RAM12と、EEPROM13と、入力I/F14と、表示I/F16と、電源検出部18と、メッシュ通信部21とが、バスBSを介して相互に接続されている。
【0020】
CPU11は、オーディオ再生装置の各部を制御する。例えば、上述したwifi通信機能及びBluetooth通信機能を実行する。ROM/RAM12は、ROM及びRAMを総称したものである。ROMにはCPU11が実行するプログラムが格納されている。RAMは、CPU11がプログラムを実行する際のワークエリアとして使用される他に、オーディオデータのバッファメモリとして使用される。EEPROM13は、オーディオ再生装置の設定に関する情報等を記憶するものである。
【0021】
入力I/F14は、操作入力部15からの操作信号をCPU11等に出力するためのインタフェースである。操作入力部15は、キーやタッチパネル、音声、ジェスチャ等によるユーザの操作を受け付ける構成を総称したものである。操作入力部15により受け付けられた操作に応じて操作信号が生成され、生成された操作信号が入力I/F14を介してCPU11に送信される。CPU11は操作信号に応じた制御を実行する。
【0022】
表示I/F16は、表示に関する表示制御信号を表示部17に対して出力するインタフェースである。表示部17は、表示I/F16を介して供給される表示制御信号に応じた制御を行う。表示部17としては、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)を挙げることができる。表示部17がタッチパネルとして構成されてもよく、タッチパネルを使用した操作信号が表示I/F16を介してCPU11に供給されるようにしてもよい。
【0023】
wifi通信部21aは、CPU11の制御に応じて端末(スマートフォン1)と通信を行い、端末からオーディオデータを受信する。Bluetooth通信部21bは、CPU11の制御に応じて端末(スマートフォン1)と通信を行い、端末からオーディオデータを受信する。通信入出力部22a、22bは、通信を行うためのアンテナ等である。
【0024】
オーディオ入力端子23は、オーディオデータが入力される端子である。オーディオデータ入力端子には、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ、インターネット等を介して取得されたオーディオデータが入力される。さらに、USB(Universal Serial Bus)インタフェース27を介してUSBメモリのデータを取り込むことが可能とされている。
【0025】
DSP24は、通信部21a、通信部21b若しくはオーディオ入力端子23又はUSBインタフェース27から入力されるオーディオデータに対して、デジタル信号処理を行う。デジタル信号処理としては、イコライザによるオーディオ信号の周波数特性を補正する処理やレベル調整処理が挙げられる。なお、オーディオ入力端子23等を介して入力されるオーディオデータがアナログオーディオデータである場合には、例えば、DSP24が有するA/D(Analog to Digital)変換機能により当該オーディオデータがデジタルオーディオデータに変換される。
【0026】
D/A25は、DSP24による信号処理が施されたオーディオデータをアナログオーディオデータに変換する。D/A25の出力がアンプ26に供給される。アンプ26により所定の増幅率でもって増幅されたオーディオデータがスピーカ4L、4Rから再生される。
なお、図2に示すオーディオ再生装置は、一例であって、ヘッドホンなどの他の種類のオーディオ機器の構成であってもよい。
【0027】
「スマートフォンにおける表示及び制御」
スマートフォン1のアプリケーションソフトウェア(以下アプリという)によってなされる処理について図3を参照して説明する。wifi又はBluetoothを介してオーディオ再生装置2とのワイヤレス接続が確立すると、スマートフォン1の画面に図3に示すブラウジング表示31が表示される。なお、Bluetooth接続の後にwifi接続を行ったり、又はその逆の順序の接続を行った結果、スマートフォン1がwifi及びBluetoothの両方の通信方式でもってオーディオ再生装置2と接続される場合もある。
【0028】
ブラウジング表示31には、機器ボタン32が含まれる。機器ボタン32は、ワイヤレス接続(wifi及び/又はBluetooth)している相手の機器を表すボタンである。具体的には、相手の機器の写真、機器の種類、機種名などが表示される。「マイライブラリ」の文字が付されたブラウジングボタン33が表示される。ブラウジングボタン33をタップすると、後述するように、スマートフォン1のメモリに保持されている音源のリストを表示するブラウジング画面に切り替わる。ここで、音源とは、楽曲、アーティスト名、アルバム、楽曲のジャンルなど、タグに基づいて表示される情報を意味している。
【0029】
「USB DAC」の文字が付されたUSBメモリボタン34は、オーディオ再生装置2に装着されているUSBメモリに格納されているオーディオデータを再生する場合に選択されるボタンである。「AUDIO IN」の文字が付されたボタンは、オーディオ再生装置2に対して入力されているオーディオデータを再生する場合に選択されるボタンである。さらに、ボタン36は、再生している楽曲のアルバムのジャケット写真、アーティスト名、アルバム名などを表示するエリアである。スマートフォン1にインストールされているコントロールアプリによってオーディオ再生装置2の動作が制御できる。
【0030】
スマートフォン1において、ブラウジング画面31でブラウジングボタン33をユーザがタップすると、ステップST1として示すように、スマートフォン1のコントロールアプリがwifi接続か否かを判定する。この判定結果が肯定、すなわち、wifi接続と判定されると、ブラウジング画面41が表示される。ブラウジング画面41は、アーティスト、アルバム、ジャンルなどのフォルダを表示する画面である。
【0031】
判定のステップST1の判定結果が否定、すなわち、Bluetooth接続と判定されると、ブラウジング画面42が表示される。ブラウジング画面42は、アーティスト名、アルバム名、曲名、ジャンルが横軸に表示され、縦軸に国名が表示される画面である。なお、これらのブラウジング画面41及び42が異なったものであるが、同一のブラウジング画面としてもよい。ユーザが二つのワイヤレス接続のいずれで接続しているかを意識しないで単一の操作を実現するためには、ブラウジング画面が同一の方が好ましい。
【0032】
本技術の一実施の形態において、wifiによってスマートフォン1がオーディオ再生装置2に接続されている場合では、判定ST1の結果が肯定となり、ブラウジング画面41が表示される。ユーザがブラウジング画面41で表示されている音源のリストを選択的にタップすることによって所望の楽曲を選択することができ、さらに再生ボタンをタップすることによって選択した楽曲をオーディオ再生装置2によって再生することができる。
【0033】
Bluetoothによってスマートフォン1がオーディオ再生装置2に接続されている場合では、判定ST1の結果が否定となり、ブラウジング画面42が表示される。ユーザがブラウジング画面42で表示されている音源のリストを選択的にタップすることによって所望の楽曲を選択することができ、さらに再生ボタンをタップすることによって選択した楽曲をオーディオ再生装置2によって再生することができる。
【0034】
wifi及びBluetoothの両方によってスマートフォン1がオーディオ再生装置2に接続されている場合では、判定ST1の結果が肯定となり、ブラウジング画面41が表示される。ユーザがブラウジング画面41で表示されている音源のリストを選択的にタップすることによって所望の楽曲を選択することができ、さらに再生ボタンをタップすることによって選択した楽曲をオーディオ再生装置2によって再生することができる。
【0035】
上述したように、本技術の一実施の形態では、wifi接続が確立されている場合では、wifi接続がBluetoothに優先して使用される。したがって、wifi及びBluetoothの両方でスマートフォン1がオーディオ再生装置2と接続されている場合、音質面で有利なwifi接続が選択できる。なお、wifi及びBluetoothのいずれにも接続されていない場合には、ブラウジング画面が表示されないようになされている。
【0036】
また、現在どの方式を用いて接続しているかにかかわりなく、アプリのトップ画面に配置されたブラウジング画面31において、ブラウジングボタン33をwifiとBluetoothで共通のものとしている。したがって、ユーザがワイヤレス接続の方式を意識しないで、ブラウジングボタン33を押すのみでブラウジングを行うことができる。従来の端末装置では、接続経路によってブラウジングボタンが別々とされていた。すなわち、wifi用のブラウジングボタンとBluetooth用のブラウジングボタンが別々とされていた。もし、Bluetooth接続時に、wifi用のブラウジングボタンをユーザがタップすると、wifi接続を促す次のようなメッセージが表示され、ユーザがwifi接続のための操作を行う必要があった。
【0037】
「モバイル機器のコンテンツを再生するにはネットワーク接続が必要です。(設定>ネットワーク設定)からオーディオ機器のネットワーク設定を行って下さい。」
本技術の一実施の形態では、ユーザが接続方式を意識する必要がなく、ネットワーク設定を行う煩わしさがない利点がある。
【0038】
<2.変形例>
以上、本技術の一実施の形態について具体的に説明したが、本技術は、上述の一実施の形態に限定されるものではなく、本技術の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。また、上述の実施形態において挙げた構成、方法、工程、形状、材料及び数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料及び数値などを用いてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1・・・スマートフォン、2・・・オーディオ再生装置、4L,4R・・・スピーカ、21a・・・wifi通信部、21b・・・Bluetooth通信部、31・・・ブラウジング表示、33・・・ブラウジングボタン、41,42・・・ブラウジング画面
図1
図2
図3