特許7147767IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

導電フィラーとバインダー樹脂からなる導電性ペーストに関し、特に詳しくは伸縮特性を有する導電体を形成可能な導電性ペーストに関する。また本発明は導電性ペーストを用いて作製した伸縮性導体、電子部品、衣服型電子機器

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

伸縮性導電ペーストを用いて回路を形成する場合、デバイスの小型化の観点から5mm以下の配線幅とすることが一般には求められる。しかしながら配線幅が細くなるほど、基材を伸長させたときに配線にかかる応力が大きくなるため、何度も基材を伸長させたときの抵抗上昇は大きくなる。すでに開示されている導電性ペースト組成では数回基材を伸長させただけで断線が生じるため、衣服型のウェアラブルデバイスの洗濯耐久性が悪いといった問題があった。本発明はのような事情に着目してなされたものであって、繰返し伸縮時の抵抗上昇の小さい配線を形成できる伸縮性導電ペーストを提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者は、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果、特定のウレタン基量をもつウレタンエラストマーを樹脂バインダーとしてペースト成分に配合することにより、線幅が細くても数千回伸縮可能な組成を見出し、以下の発明に到達した。

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

樹脂1000kgあたりのウレタン基当量が3000以下のウレタンエラストマーをバインダーとして用いた導電ペーストを印刷して作製した配線は、ペースト中に含まれる銀とウレタン基の相互作用が弱く、数100回の繰返し試験で導電性を損なうため、数1000回繰り返して使用することが想定されるウェアラブル用途には適していない。樹脂1000kgあたりのウレタン基量が3000以下のウレタンエラストマーを架橋させると樹脂と銀との相互作用が向上し、配線を繰り返して使用することが可能となるが、通常、樹脂を架橋する際には高温での乾燥が必要となり、伸縮性を有する基材は一般には耐熱性がないため架橋剤の使用が困難である。樹脂1000kgあたりのウレタン基当量が4500以上であると、樹脂と銀との相互作用が強くなり導電性粒子の分散性が低下し、作製した配線の構造が不均一になるため繰り返し試験時の導電性が悪くなる。
なお、本発明では便宜上、樹脂1000kgあたりのウレタン基当量をm当量/kgにて表す。m当量のmは1/1000を表すミリである。

本発明では特定の範囲内のウレタン基当量をもつウレタンエラストマーをバインダーに用いるため、の問題を回避することができる。
当範囲内にウレタン基当量を収めることによって良好な印刷性を維持することができるため、細線印刷物を形成することができる。また、銀とバインダーとの相互作用が高いため架橋剤を使用せずとも高い繰返し伸縮特性を保持することができるため、伸縮性基材を使用することができ、基材の選択性を大きくすることができる。結果として、本発明の導電ペーストを用いることにより線幅5mm以下、好ましくは3mm以下の線幅の印刷が可能であり、さらに線間隔が1mm以下のパターンを印刷可能となる。

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