(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】電源回路、制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20220928BHJP
【FI】
H02M3/28 H
(21)【出願番号】P 2021083096
(22)【出願日】2021-05-17
【審査請求日】2021-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】安藤 勉
【審査官】東 昌秋
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-156133(JP,A)
【文献】特開平07-308066(JP,A)
【文献】特開昭57-196877(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チョークコイル
、第1ダイオード
、第2ダイオード
、第3ダイオード、第4ダイオード、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ、第1トランス、および第2トランスを備え、
前記チョークコイルの第1端子は、直流電圧源の正電圧側の端子に接続され、前記チョークコイルの第2端子は、前記第1ダイオードのアノードおよび前記第3ダイオードのアノードに接続され、前記第1ダイオードのカソードは、前記第1コンデンサの第1端子および前記第1スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第2ダイオードのアノードは、前記第2コンデンサの第1端子および前記第2スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第3ダイオードのカソードは、前記第3コンデンサの第1端子および前記第3スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第4ダイオードのアノードは、前記第4コンデンサの第1端子および前記第4スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第1コンデンサの第2端子は、前記第2コンデンサの第2端子および前記第1トランスの第1端子に接続され、前記第3コンデンサの第2端子は、前記第4コンデンサの第2端子および前記第2トランスの第1端子に接続され、前記第1スイッチング素子の第2端子は、前記第2スイッチング素子の第2端子、前記第3スイッチング素子の第2端子、前記第4スイッチング素子の第2端子、前記第1トランスの第2端子、および前記第2トランスの第2端子に接続され、前記第2ダイオードのカソードは、前記第4ダイオードのカソードおよび前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される
電源回路。
【請求項2】
前記直流電圧源は、
交流電圧を出力する交流電圧源と、
前記交流電圧を直流電圧に整流する整流回路と、
を備える請求項1に記載の電源回路。
【請求項3】
前記第1スイッチング素子
、前記第2スイッチング素子
、前記第3スイッチング素子、および前記第4スイッチング素子それぞれをオン状態またはオフ状態に制御する制御部、
を備える請求項1または請求項2に記載の電源回路。
【請求項4】
前記第1スイッチング素子
、前記第2スイッチング素子
、前記第3スイッチング素子、および前記第4スイッチング素子それぞれをオン状態またはオフ状態に制御する電圧を生成する生成部、
を備え、
前記制御部は、
前記生成部が生成した前記電圧を用いて、前記第1スイッチング素子
、前記第2スイッチング素子
、前記第3スイッチング素子、および前記第4スイッチング素子それぞれをオン状態またはオフ状態に制御する、
請求項3に記載の電源回路。
【請求項5】
チョークコイル、第1ダイオード、第2ダイオード、第3ダイオード、第4ダイオード、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ、第1トランス、および第2トランスを備え、前記チョークコイルの第1端子は、直流電圧源の正電圧側の端子に接続され、前記チョークコイルの第2端子は、前記第1ダイオードのアノードおよび前記第3ダイオードのアノードに接続され、前記第1ダイオードのカソードは、前記第1コンデンサの第1端子および前記第1スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第2ダイオードのアノードは、前記第2コンデンサの第1端子および前記第2スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第3ダイオードのカソードは、前記第3コンデンサの第1端子および前記第3スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第4ダイオードのアノードは、前記第4コンデンサの第1端子および前記第4スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第1コンデンサの第2端子は、前記第2コンデンサの第2端子および前記第1トランスの第1端子に接続され、前記第3コンデンサの第2端子は、前記第4コンデンサの第2端子および前記第2トランスの第1端子に接続され、前記第1スイッチング素子の第2端子は、前記第2スイッチング素子の第2端子、前記第3スイッチング素子の第2端子、前記第4スイッチング素子の第2端子、前記第1トランスの第2端子、および前記第2トランスの第2端子に接続され、前記第2ダイオードのカソードは、前記第4ダイオードのカソードおよび前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される電源回路を制御する制御方法であって、
前記第1スイッチング素子
、前記第2スイッチング素子
、前記第3スイッチング素子、および前記第4スイッチング素子それぞれをオン状態またはオフ状態に制御すること、
を含む制御方法。
【請求項6】
コンピュータに、
チョークコイル、第1ダイオード、第2ダイオード、第3ダイオード、第4ダイオード、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ、第1トランス、および第2トランスを備え、前記チョークコイルの第1端子は、直流電圧源の正電圧側の端子に接続され、前記チョークコイルの第2端子は、前記第1ダイオードのアノードおよび前記第3ダイオードのアノードに接続され、前記第1ダイオードのカソードは、前記第1コンデンサの第1端子および前記第1スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第2ダイオードのアノードは、前記第2コンデンサの第1端子および前記第2スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第3ダイオードのカソードは、前記第3コンデンサの第1端子および前記第3スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第4ダイオードのアノードは、前記第4コンデンサの第1端子および前記第4スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第1コンデンサの第2端子は、前記第2コンデンサの第2端子および前記第1トランスの第1端子に接続され、前記第3コンデンサの第2端子は、前記第4コンデンサの第2端子および前記第2トランスの第1端子に接続され、前記第1スイッチング素子の第2端子は、前記第2スイッチング素子の第2端子、前記第3スイッチング素子の第2端子、前記第4スイッチング素子の第2端子、前記第1トランスの第2端子、および前記第2トランスの第2端子に接続され、前記第2ダイオードのカソードは、前記第4ダイオードのカソードおよび前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される電源回路における前記第1スイッチング素子
、前記第2スイッチング素子
、前記第3スイッチング素子、および前記第4スイッチング素子それぞれをオン状態またはオフ状態に制御すること、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源回路、制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまな装置において電源回路が使用されている。
特許文献1には、関連する技術として、コンバータ回路に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、特許文献1に記載の電源回路では、入力チョークコイルに蓄積したエネルギーを放出する際に、トランスの1次側漏れインダクタンスにより電流が抑制されチョークコイルの両端にサージ電圧が発生する。このサージ電圧の発生を抑制するためには、例えば、スイッチング素子とコンデンサからなるスイッチスナバー回路が必要となる。
そのため、電源回路において、スイッチスナバー回路を設けなくても、チョークコイルの両端のサージ電圧を抑制することのできる技術が求められている。
【0005】
本発明の各態様は、上記の課題を解決することのできる電源回路、制御方法およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一態様によれば、電源回路は、チョークコイル、第1ダイオード、第2ダイオード、第3ダイオード、第4ダイオード、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ、第1トランス、および第2トランスを備え、前記チョークコイルの第1端子は、直流電圧源の正電圧側の端子に接続され、前記チョークコイルの第2端子は、前記第1ダイオードのアノードおよび前記第3ダイオードのアノードに接続され、前記第1ダイオードのカソードは、前記第1コンデンサの第1端子および前記第1スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第2ダイオードのアノードは、前記第2コンデンサの第1端子および前記第2スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第3ダイオードのカソードは、前記第3コンデンサの第1端子および前記第3スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第4ダイオードのアノードは、前記第4コンデンサの第1端子および前記第4スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第1コンデンサの第2端子は、前記第2コンデンサの第2端子および前記第1トランスの第1端子に接続され、前記第3コンデンサの第2端子は、前記第4コンデンサの第2端子および前記第2トランスの第1端子に接続され、前記第1スイッチング素子の第2端子は、前記第2スイッチング素子の第2端子、前記第3スイッチング素子の第2端子、前記第4スイッチング素子の第2端子、前記第1トランスの第2端子、および前記第2トランスの第2端子に接続され、前記第2ダイオードのカソードは、前記第4ダイオードのカソードおよび前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の別の態様によれば、制御方法は、チョークコイル、第1ダイオード、第2ダイオード、第3ダイオード、第4ダイオード、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ、第1トランス、および第2トランスを備え、前記チョークコイルの第1端子は、直流電圧源の正電圧側の端子に接続され、前記チョークコイルの第2端子は、前記第1ダイオードのアノードおよび前記第3ダイオードのアノードに接続され、前記第1ダイオードのカソードは、前記第1コンデンサの第1端子および前記第1スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第2ダイオードのアノードは、前記第2コンデンサの第1端子および前記第2スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第3ダイオードのカソードは、前記第3コンデンサの第1端子および前記第3スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第4ダイオードのアノードは、前記第4コンデンサの第1端子および前記第4スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第1コンデンサの第2端子は、前記第2コンデンサの第2端子および前記第1トランスの第1端子に接続され、前記第3コンデンサの第2端子は、前記第4コンデンサの第2端子および前記第2トランスの第1端子に接続され、前記第1スイッチング素子の第2端子は、前記第2スイッチング素子の第2端子、前記第3スイッチング素子の第2端子、前記第4スイッチング素子の第2端子、前記第1トランスの第2端子、および前記第2トランスの第2端子に接続され、前記第2ダイオードのカソードは、前記第4ダイオードのカソードおよび前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される電源回路を制御する制御方法であって、前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、および前記第4スイッチング素子それぞれをオン状態またはオフ状態に制御すること、を含む。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の別の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、チョークコイル、第1ダイオード、第2ダイオード、第3ダイオード、第4ダイオード、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ、第1トランス、および第2トランスを備え、前記チョークコイルの第1端子は、直流電圧源の正電圧側の端子に接続され、前記チョークコイルの第2端子は、前記第1ダイオードのアノードおよび前記第3ダイオードのアノードに接続され、前記第1ダイオードのカソードは、前記第1コンデンサの第1端子および前記第1スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第2ダイオードのアノードは、前記第2コンデンサの第1端子および前記第2スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第3ダイオードのカソードは、前記第3コンデンサの第1端子および前記第3スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第4ダイオードのアノードは、前記第4コンデンサの第1端子および前記第4スイッチング素子の第1端子に接続され、前記第1コンデンサの第2端子は、前記第2コンデンサの第2端子および前記第1トランスの第1端子に接続され、前記第3コンデンサの第2端子は、前記第4コンデンサの第2端子および前記第2トランスの第1端子に接続され、前記第1スイッチング素子の第2端子は、前記第2スイッチング素子の第2端子、前記第3スイッチング素子の第2端子、前記第4スイッチング素子の第2端子、前記第1トランスの第2端子、および前記第2トランスの第2端子に接続され、前記第2ダイオードのカソードは、前記第4ダイオードのカソードおよび前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される電源回路における前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、および前記第4スイッチング素子それぞれをオン状態またはオフ状態に制御すること、を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の各態様によれば、電源回路において、スイッチスナバー回路を設けなくても、チョークコイルの両端のサージ電圧を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態による電源回路1の構成の一例を示す図である。
【
図2】第1実施形態による電源回路1のタイムチャートの一例を示す図である。
【
図3】第2実施形態による電源回路1の構成の一例を示す図である。
【
図4】第2実施形態において制御部が生成する電圧の一例を示す図である。
【
図5】別の実施形態による電源回路の構成の一例を示す第1の図である。
【
図6】別の実施形態による電源回路の構成の一例を示す第2の図である。
【
図7】実施形態による電源回路の最小構成を示す図である。
【
図8】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態による電源回路1の構成の一例を示す図である。電源回路1は、
図1に示すように、直流電圧源Ei、チョークコイルL1、ダイオードD1(第1ダイオードの一例)、D2(第3ダイオードの一例)、D3(第2ダイオードの一例)、D4(第4ダイオードの一例)、D5、D6、D7、D8、スイッチング素子Q1(第1スイッチング素子の一例)、Q2(第1スイッチング素子の一例)、Q3(第2スイッチング素子の一例)、Q4(第2スイッチング素子の一例)、コンデンサC1(第1コンデンサの一例)、C2(第1コンデンサの一例)、C3(第2コンデンサの一例)、C4(第2コンデンサの一例)、C5、トランスT1、T2を備える。直流電圧源Eiの第1端子は、チョークコイルL1の第1端子に接続される。直流電圧源Eiの第2端子は、ダイオードD2のカソードおよびダイオードD4のカソードに接続される。チョークコイルL1の第2端子は、ダイオードD1のアノードおよびダイオードD3のアノードに接続される。ダイオードD1のカソードは、コンデンサC1の第1端子およびスイッチング素子Q1の第1端子に接続される。ダイオードD2のアノードは、コンデンサC2の第1端子およびスイッチング素子Q2の第1端子に接続される。ダイオードD3のカソードは、コンデンサC3の第1端子およびスイッチング素子Q3の第1端子に接続される。ダイオードD4のアノードは、コンデンサC4の第1端子およびスイッチング素子Q4の第1端子に接続される。ダイオードD5のアノードはトランスT1の第1端子に接続される。ダイオードD5のカソードは、コンデンサC5の第1端子、ダイオードD6のカソード、ダイオードD7のカソード、およびダイオードD8のカソードに接続される。ダイオードD6のアノードは、トランスT1の第2端子に接続される。ダイオードD7のアノードは、トランスT2の第1端子に接続される。ダイオードD8のアノードは、トランスT2の第2端子に接続される。コンデンサC1の第2端子は、コンデンサC2の第2端子およびトランスT1の第3端子に接続される。コンデンサC3の第2端子は、コンデンサC4の第2端子およびトランスT2の第3端子に接続される。コンデンサC5の第2端子は、トランスT1の第4端子およびトランスT2の第4端子に接続される。スイッチング素子Q1の第2端子は、スイッチング素子Q2の第2端子、スイッチング素子Q3の第2端子、スイッチング素子Q4の第2端子、トランスT1の第5端子、およびトランスT2の第5端子に接続される。なお、コンデンサC5の第1端子および第2端子間に負荷LDが接続される。また、トランスT1の第4端子は、トランスT1の2次巻線のセンタータップである。また、トランスT2の第4端子は、トランスT2の2次巻線のセンタータップである。また、スイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4それぞれの第3端子は、各スイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4のオン状態からオフ状態またはオフ状態からオン状態への切り替わりを制御するために用いられる端子である。スイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4のそれぞれは、例えば、NMOS(Negative-channel Metal Oxide Semiconductor)トランジスタである。
【0012】
次に、第1実施形態による電源回路1の動作について説明する。
図2は、電源回路1のタイムチャートの一例を示す図である。ここでは、
図2に示すタイムチャートを参照して、電源回路1の動作について説明する。なお、スイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4のそれぞれは、NMOSトランジスタであるものとする。
【0013】
まず、
図2に示すタイムチャートの期間Aにおける電源回路1の動作について説明する。スイッチング素子Q1およびQ4それぞれの第3端子には、
図2に示すようなHighレベルの電圧が印加される。また、スイッチング素子Q2およびQ3それぞれの第3端子には、
図2に示すようなLowレベルの電圧が印加される。そのため、スイッチング素子Q1およびQ4は、オン状態になる。また、スイッチング素子Q2およびQ3は、オフ状態になる。その結果、電流は、直流電圧源Ei、チョークコイルL1、ダイオードD1、スイッチング素子Q1、スイッチング素子Q4、ダイオードD4を通って直流電圧源Eiに戻る経路に流れる。この場合、チョークコイルL1は、直流電圧源EiからダイオードD1およびD4の順方向電圧を減じた電圧が印加され、エネルギーを蓄積する。
【0014】
また、スイッチング素子Q1はオン状態であるため、コンデンサC1に蓄積されている電荷は、スイッチング素子Q1、トランスT1の1次巻線に流れる。そして、トランスT1の2次巻線には、トランスT1の1次巻線数と2次巻線数との比に応じた電流が流れる。トランスT1の2次巻線に流れる電流は、ダイオードD5を通って負荷LDに供給される。
【0015】
また、スイッチング素子Q4はオン状態であるため、コンデンサC4に蓄積されている電荷は、スイッチング素子Q4、トランスT2の1次巻線に流れる。そして、トランスT2の2次巻線には、トランスT2の1次巻線数と2次巻線数との比に応じた電流が流れる。トランスT2の2次巻線に流れる電流は、ダイオードD8を通って負荷LDに供給される。
【0016】
次に、
図2に示すタイムチャートの期間Bにおける電源回路1の動作について説明する。期間Aから期間Bに切り替わると、スイッチング素子Q3の第3端子に印加される電圧は、
図2に示すようにLowレベルの電圧からHighレベルの電圧に切り替わる。また、期間Aから期間Bに切り替わると、スイッチング素子Q4の第3端子に印加される電圧は、
図2に示すようにHighレベルの電圧からLowレベルの電圧に切り替わる。そのため、スイッチング素子Q1およびQ3は、オン状態になる。また、スイッチング素子Q2およびQ4は、オフ状態になる。その結果、チョークコイルL1に印加されている電圧は途切れる。そして、チョークコイルL1に蓄積されているエネルギーにより、ダイードD1、コンデンサC1、コンデンサC2、ダイオードD2を通って電流が流れる。この電流により、コンデンサC1およびC2は、充電される。また、この場合、ダイオードD3、コンデンサC3、コンデンサC4、ダイオードD4にも電流が流れる。この電流により、コンデンサC3およびC4は、充電される。
【0017】
コンデンサC1に蓄積された電荷は、
図2に示すタイムチャートの期間Aと同様に、スイッチング素子Q1、トランスT1の1次巻線に流れる。そして、トランスT1の2次巻線には、トランスT1の1次巻線数と2次巻線数との比に応じた電流が流れる。トランスT1の2次巻線に流れる電流は、ダイオードD6を通って負荷LDに供給される。
【0018】
また、スイッチング素子Q3はオン状態であるため、コンデンサC3に蓄えられていた電荷は、スイッチング素子Q3、トランスT2の1次巻線を通って流れる。そして、トランスT2の2次巻線には、トランスT2の1次巻線数と2次巻線数との比に応じた電流が流れる。トランスT2の2次巻線に流れる電流は、ダイオードD7を通って負荷LDに供給される。
【0019】
次に、
図2に示すタイムチャートの期間Cにおける電源回路1の動作について説明する。期間Bから期間Cに切り替わると、スイッチング素子Q1の第3端子に印加される電圧は、
図2に示すようにHighレベルの電圧からLowレベルの電圧に切り替わる。また、期間Bから期間Cに切り替わると、スイッチング素子Q2の第3端子に印加される電圧は、
図2に示すようにLowレベルの電圧からHighレベルの電圧に切り替わる。そのため、スイッチング素子Q1およびQ4は、オフ状態になる。また、スイッチング素子Q2およびQ3は、オン状態になる。その結果、コンデンサC3に蓄積されている電荷は、スイッチング素子Q3、トランスT2の1次巻線を通って流れる。そして、トランスT2の2次巻線には、トランスT2の1次巻線数と2次巻線数との比に応じた電流が流れる。トランスT2の2次巻線に流れる電流は、ダイオードD7を通って負荷LDに供給される。
【0020】
また、スイッチング素子Q1はオン状態からオフ状態に切り替わり、スイッチング素子Q2は、オフ状態からオン状態に切り替わる。そのため、チョークコイルL1は、ダイオードD3、スイッチング素子Q3、スイッチング素子Q2、ダイオードD2を介して直流電圧源EiからダイオードD2およびD3の順方向電圧を減じた電圧が印加され、エネルギーを蓄積する。
【0021】
また、スイッチング素子Q2はオン状態であるため、コンデンサC2に蓄積されている電荷は、トランスT1の1次巻線、スイッチング素子Q2を流れる。そして、トランスT1の2次巻線には、トランスT1の1次巻線数と2次巻線数との比に応じた電流が流れる。トランスT1の2次巻線に流れる電流は、ダイオードD6を通って負荷LDに供給される。
【0022】
次に、
図2に示すタイムチャートの期間Dにおける電源回路1の動作について説明する。期間Cから期間Dに切り替わると、スイッチング素子Q3の第3端子に印加される電圧は、
図2に示すようにHighレベルの電圧からLowレベルの電圧に切り替わる。また、期間Cから期間Dに切り替わると、スイッチング素子Q4の第3端子に印加される電圧は、
図2に示すようにLowレベルの電圧からHighレベルの電圧に切り替わる。そのため、スイッチング素子Q1およびQ3は、オフ状態になる。また、スイッチング素子Q2およびQ4は、オン状態になる。スイッチング素子Q1およびQ2はオン状態であり、タイムチャートの期間Cと同様であるため、コンデンサC2に蓄積された電荷は、トランスT1の1次巻線を流れる。そして、トランスT1の2次巻線には、トランスT1の1次巻線数と2次巻線数との比に応じた電流が流れる。トランスT1の2次巻線に流れる電流は、ダイオードD6を通って負荷LDに供給される。
【0023】
また、スイッチング素子Q3はオン状態からオフ状態に切り替わり、スイッチング素子Q4はオフ状態からオン状態に切り替わる。そのため、チョークコイルL1に印加されている電圧は途切れる。そして、チョークコイルL1に蓄積されているエネルギーにより、ダイオードD1、コンデンサC1、コンデンサC2、ダイオードD2を通って電流が流れる。この電流により、コンデンサC1およびC2は、充電される。
【0024】
また、この場合、ダイオードD3、コンデンサC3、コンデンサC4、ダイオードD4にも電流が流れる。この電流により、コンデンサC3およびC4は、充電される。スイッチング素子Q4はオフ状態からオン状態に切り替わるため、コンデンサC4に蓄えられている電荷は、トランスT2の1次巻線、スイッチング素子Q4を通って流れる。そして、トランスT2の2次巻線には、トランスT2の1次巻線数と2次巻線数との比に応じた電流が流れる。トランスT2の2次巻線に流れる電流は、ダイオードD8を通って負荷LDに供給される。
【0025】
電源回路1は、上述した期間Aから期間Dまでの動作を繰り返して、動作を継続する。以上のことから、チョークコイルL1に蓄積されているエネルギーが放出される場合、チョークコイルL1から流れ出す電流に制限はなく、コンデンサC1、C2、C3、C4に電流が流れることができる。そのため、チョークコイルL1の両端に発生するサージ電圧は抑制される。その結果、サージ電圧を抑制するためのサージ電圧抑制回路が不要となる。また、トランスT1、T2は、全期間にわたって電流を流すことができる。そのため、トランスT1、T2に流れる電流の大きさを低減させることができ、トランスT1およびT2の損失を低減させることができる。
【0026】
以上、第1実施形態による電源回路1について説明した。電源回路1において、チョークコイルL1は、直流電圧源Eiの正電圧側の端子に接続される。ダイオードD1およびダイオードD3(第1ダイオードおよび第2ダイオードの一例)は、前記チョークコイルL1の後段に並列に接続される。スイッチング素子、コンデンサ、およびトランスを有する第1回路は、ダイオードD1およびダイオードD3の一方に接続される。スイッチング素子、コンデンサ、およびトランスを有する第2回路は、ダイオードD1およびダイオードD3の他方に接続される。ダイオードD2(第3ダイオードまたは第4ダイオード)は、前記第1回路に接続され、前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される。ダイオードD4(第4ダイオードまたは第3ダイオード)は、前記第2回路に接続され、前記ダイオードD2に並列に接続され、前記直流電圧源Eiの負電圧側の端子に接続される。
【0027】
こうすることにより、電源回路において、スイッチスナバー回路を設けなくても、チョークコイルの両端のサージ電圧を抑制することができる。
【0028】
<第2実施形態>
図3は、第2実施形態による電源回路1の構成の一例を示す図である。第2実施形態による電源回路1は、第1実施形態による電源回路1における直流電圧源Eiの代わりに、交流電圧源Viと、整流回路BD1とを備え、さらに、電流検出部DTと、制御部CT(生成部の一例、制御部の一例)とを備える回路である。
【0029】
交流電圧源Viは、交流電圧を生成し、生成した交流電圧を整流回路BD1に出力する。
図4は、第2実施形態による交流電圧源Viが出力する交流電圧の一例を示す図である。交流電圧源Viは、例えば、
図4に示すような、正弦波の電圧を生成し、生成した電圧を整流回路BD1に出力する。
【0030】
整流回路BD1は、交流電圧源Viが出力する交流電圧を直流電圧に整流する。整流回路BD1は、例えば、
図3に示すような、ダイオードにより構成されたブリッジ回路である。
【0031】
電流検出部DTは、交流電圧源Viへのリターン電流を検出する。電流検出部DTは、例えば、カレントトランスを用いて、流れる電流を抵抗で電圧に変換することにより、電流と等価な電圧として検出する。
【0032】
制御部CTは、電流検出部DTが検出する電流に基づいて、スイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4それぞれの第3端子に印加する電圧を生成する。例えば、制御部CTは、電流検出部DTが検出する電流の位相を交流電圧源Viが出力する位相に近づけるスイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4それぞれの第3端子に印加する電圧を生成する。制御部CTが生成する電圧の例としては、
図4に示すスイッチング素子Q1~Q4をオン状態またはオフ状態にする電圧などが挙げられる。そして、制御部CTは、生成した電圧をスイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4それぞれの第3端子に出力する。
【0033】
図3に示すように、交流電圧源Viの第1端子は、整流回路BD1の第1端子に接続される。交流電圧源Viの第2端子は、整流回路BD1の第2端子に接続される。整流回路BD1の第3端子は、チョークコイルL1の第1端子および、制御部CTに接続される。整流回路BD1の第4端子は、電流検出部DTに接続される。電流検出部DTは、ダイオードD2のカソードおよびダイオードD4のカソードに接続される。また、電流検出部DTは、制御部CTに接続される。また、制御部CTは、スイッチング素子Q1~Q4のそれぞれに接続される。また、制御部CTは、コンデンサC5の第1端子に接続される。なお、第2実施形態による電源回路1におけるその他の接続については、第1実施形態による電源回路1と同様である。
【0034】
次に、第2実施形態による電源回路1の動作について説明する。スイッチング素子Q1及びQ2は、制御部CTが出力する電圧に応じて、オンデュ-ティが50%の固定周波数でスイッチングし、スイッチング素子Q1がオン状態のときはスイッチング素子Q2がオフ状態となる。また、スイッチング素子Q1がオフ状態のときはスイッチング素子Q2がオン状態となる。また、スイッチング素子Q1およびスイッチング素子Q2が同時にオン状態にならないようデッドタイムが設けられる。また、スイッチング素子Q3およびQ4についても同様に、オンデュ-ティが50%の固定周波数でスイッチングし、スイッチング素子Q3がオン状態のときはスイッチング素子Q4がオフ状態となる。また、スイッチング素子Q3がオフ状態のときはスイッチング素子Q4がオン状態となる。また、スイッチング素子Q3およびスイッチング素子Q4が同時にオン状態にならないようデッドタイムが設けられる。
【0035】
制御部CTは、スイッチング素子Q1、Q2のスイッチ動作とスイッチング素子Q3、Q4のスイッチ動作の位相差をPWM制御することにより、負荷LDに供給する電圧Vo及び電流検出部DTが検出する電流(つまり、入力電流)を制御する。スイッチング素子Q1およびQ4がオン状態である期間、または、スイッチング素子Q3およびQ2がオン状態である期間がチョークコイルL1にエネルギーが蓄積される期間であり、それ以外の期間は、チョークコイルL1に蓄積されているエネルギーが放出される期間となる。チョークコイルL1にエネルギーが蓄積される期間の割合を制御することにより、電圧Voおよび入力電流を所望の値に制御することができる。
【0036】
なお、
図3に示す第2実施形態による電源回路1の動作は、
図2に示すタイムチャートの期間A~Dについて説明した第1実施形態による電源回路1の動作と同様に考えることができるため、ここでは省略する。
【0037】
以上、第2実施形態による電源回路1について説明した。電源回路1において、チョークコイルL1は、直流電圧源Eiの正電圧側の端子に接続される。ダイオードD1およびダイオードD3(第1ダイオードおよび第2ダイオードの一例)は、前記チョークコイルL1の後段に並列に接続される。スイッチング素子、コンデンサ、およびトランスを有する第1回路は、ダイオードD1およびダイオードD3の一方に接続される。スイッチング素子、コンデンサ、およびトランスを有する第2回路は、ダイオードD1およびダイオードD3の他方に接続される。ダイオードD2(第3ダイオードまたは第4ダイオード)は、前記第1回路に接続され、前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される。ダイオードD4(第4ダイオードまたは第3ダイオード)は、前記第2回路に接続され、前記ダイオードD2に並列に接続され、前記直流電圧源Eiの負電圧側の端子に接続される。制御部CTは、前記スイッチング素子をオン状態またはオフ状態に制御する。
【0038】
こうすることにより、電源回路において、スイッチスナバー回路を設けなくても、チョークコイルの両端のサージ電圧を抑制することができる。また、制御部CTによる制御により、電源回路1の力率を向上させることができる。
【0039】
なお、本発明の実施形態による電源回路1は、第1実施形態による電源回路1、第2実施形態による電源回路1に限定されるものではない。本発明の別の実施形態では、電源回路1は、例えば、
図5に示す電源回路1や
図6に示す電源回路1であってもよい。
図5に示す電源回路1は、
図3に示す第2実施形態による電源回路1におけるトランスT1およびトランスT2の2次巻線を1つの巻線とし、トランスT1およびトランスT2の2次巻線側の整流回路をブリッジ回路に変更した電源回路である。
図5に示す電源回路1の動作については、
図3に示す電源回路1と同様に考えることができる。また、
図6に示す電源回路1は、
図5に示す電源回路1におけるトランスT1およびトランスT2の2次巻線の電圧を全波整流する回路の接続を並列接続から直列接続に変更した電源回路である。
図6に示す電源回路1の動作についても、
図3に示す電源回路1と同様に考えることができる。
【0040】
図7は、実施形態による電源回路1の最小構成を示す図である。電源回路1は、
図7に示すように、チョークコイル10、第1ダイオード20a、第2ダイオード20b、第1回路30a、第2回路30b、第3ダイオード40a、および第4ダイオード40bを備える。
【0041】
チョークコイル10は、直流電圧源の正電圧側の端子に接続される。第1ダイオード20aおよび第2ダイオード20bは、前記チョークコイル10の後段に並列に接続される。
【0042】
第1回路30aは、第1スイッチング素子、第1コンデンサ、および第1トランスを有し、前記第1ダイオード20aおよび前記第2ダイオード20bの一方に接続される。第2回路30bは、第2スイッチング素子、第2コンデンサ、および第2トランスを有し、前記第1ダイオード20aおよび前記第2ダイオード20bの他方に接続される。
【0043】
第3ダイオード40aは、前記第1回路30aに接続され、前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される。第4ダイオード40bは、前記第2回路30bに接続され、前記第3ダイオード40aに並列に接続され、前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される。
【0044】
次に、本発明の実施形態による最小構成の電源回路1を制御する制御部50による処理について説明する。
【0045】
直流電圧源の正電圧側の端子に接続されたチョークコイルと、前記チョークコイルの後段に並列に接続される第1ダイオードおよび第2ダイオードと、第1スイッチング素子、第1コンデンサ、および第1トランスを有し、前記第1ダイオードおよび前記第2ダイオードの一方に接続される第1回路と、第2スイッチング素子、第2コンデンサ、および第2トランスを有し、前記第1ダイオードおよび前記第2ダイオードの他方に接続される第2回路と、前記第1回路に接続され、前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される第3ダイオードと、前記第2回路に接続され、前記第3ダイオードに並列に接続され、前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される第4ダイオードと、を備える電源回路を制御する制御部50が行う制御方法であって、制御部50は、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子それぞれをオン状態またはオフ状態に制御する。
【0046】
以上、本発明の実施形態による最小構成の電源回路1について説明した。電源回路1により、スイッチスナバー回路を設けなくても、チョークコイルの両端のサージ電圧を抑制することができる。
【0047】
なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0048】
本発明の実施形態について説明したが、上述の電源回路1、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図10は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、
図8に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述の電源回路1、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0049】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0050】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0051】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。
【符号の説明】
【0052】
1・・・電源回路
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10、L1・・・チョークコイル
20a・・・第1ダイオード
20b・・・第2ダイオード
30a・・・第1回路
30b・・・第2回路
40a・・・第3ダイオード
40b・・・第4ダイオード
50、CT・・・制御部
BD1・・・整流回路
C1~C5・・・コンデンサ
D1~D8・・・ダイオード
DT・・・電流検出部
Ei・・・直流電圧源
LD・・・負荷
Q1~Q4・・・スイッチング素子
T1、T2・・・トランス
Vi・・・交流電圧源
【要約】
【課題】スイッチスナバー回路を設けなくても、チョークコイルの両端のサージ電圧を抑制することのできる電源回路を提供する。
【解決手段】電源回路は、直流電圧源の正電圧側の端子に接続されたチョークコイルと、前記チョークコイルの後段に並列に接続される第1ダイオードおよび第2ダイオードと、第1スイッチング素子、第1コンデンサ、および第1トランスを有し、前記第1ダイオードおよび前記第2ダイオードの一方に接続される第1回路と、第2スイッチング素子、第2コンデンサ、および第2トランスを有し、前記第1ダイオードおよび前記第2ダイオードの他方に接続される第2回路と、前記第1回路に接続され、前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される第3ダイオードと、前記第2回路に接続され、前記第3ダイオードに並列に接続され、前記直流電圧源の負電圧側の端子に接続される第4ダイオードと、を備える。
【選択図】
図7