(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】プログラム、仮想空間提供方法、及び仮想空間提供システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5375 20140101AFI20220928BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20220928BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20220928BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20220928BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/58
A63F13/69
A63F13/79
(21)【出願番号】P 2022041450
(22)【出願日】2022-03-16
【審査請求日】2022-08-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519120525
【氏名又は名称】カバー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】森 耕平
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-186186(JP,A)
【文献】特開2021-145714(JP,A)
【文献】特開2021-106797(JP,A)
【文献】特開2021-83918(JP,A)
【文献】矢島 寛之,カプコンオフィシャルブックス モンスターハンター4 オフィシャルハンターズガイド,第1版,株式会社カプコン,2013年10月31日,pp. 44-46
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/00-13/98
G06F 3/01, 3/048-3/04895
G06T 1/00,11/00-11/40,
11/60-13/80,
15/00-17/00,
17/05,17/10-17/30,
19/00-19/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想空間を提供するコンピュータを、
前記仮想空間においてオブジェクトが使用する一又は複数のアイテムに関する一又は複数の種別を指定可能に画面上に提示する種別提示部と、
ユーザ入力に基づいて、前記種別のうち特定の種別を指定する種別指定部と、
指定された前記特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示するアイテム提示部と、
ユーザ入力に基づいて、前記一又は複数のアイテムのうち特定のアイテムを指定するアイテム指定部と、
指定された前記特定のアイテムに関連付けて、前記特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションのアイテムを指定可能に画面上に提示するバリエーション提示部と、
として機能させ
、
前記アイテム提示部は、所定の優先度に基づいて、指定された前記特定の種別に対応づけられた前記一又は複数のアイテムを提示し、
前記所定の優先度は、前記一又は複数のアイテムが、前記オブジェクトによって直近で使用されたアイテムに対して所定基準以上の回数又は頻度で使用されたことを含む、前記一又は複数のアイテムの使用状況に基づいて定められる、
プログラム。
【請求項2】
前記所定の優先度は、前記アイテムの識別情報、
及び、前記オブジェクトによる、前記一又は複数のアイテムの保有状
況の少なくとも一つの情報に
さらに基づいて定められる、
請求項
1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記バリエーション提示部は、前記特定のアイテムに関する複数のバリエーションのアイテムのうち、ユーザが保有している第1のバリエーションのアイテムと、ユーザが保有していない第2のバリエーションのアイテムとを異なる形態で提示する、
請求項
1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを、
ユーザ入力に基づいて、前記特定のアイテムに関する複数のバリエーションのアイテムのうち、ユーザが保有していない第
2のバリエーションのアイテムが指定される場合、前記ユーザが、少なくとも前記第
2のバリエーションのアイテムを取得するためのユーザ入力を受け付ける入力受付領域を前記画面上に出力する領域出力部としてさらに機能させる、
請求項1~3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記領域出力部は、前記入力受付領域を、前記画面上の前記第
2のバリエーションのアイテムの提示位置に応じた位置に出力する、
請求項
4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記領域出力部は、前記入力受付領域が複数の前記入力受付領域を含む場合、前記複数の入力受付領域を、前記画面上の前記第
2のバリエーションのアイテムの提示位置に応じた位置に出力し、かつ、複数の前記入力受付領域が所定の形状となるように前記画面上に出力する、
請求項
4又は
5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記入力受付領域が複数の前記入力受付領域を含む場合、複数の前記入力受付領域は、前記第
2のバリエーションのアイテムと、当該アイテムと同一のバリエーションであり、かつ、異なるタイプであるアイテムと、を取得するための入力受付領域を含む、
請求項
4~
6のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記アイテム提示部は、指定された前記特定の種別に対応づけられた前記一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示した後、指定された前記特定のアイテムに関連付けて前記特定のアイテムのユーザの保有数を提示する、
請求項1~
7のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項9】
仮想空間を提供するコンピュータが実行する仮想空間提供方法であって、
前記仮想空間においてオブジェクトが使用する一又は複数のアイテムに関する一又は複数の種別を指定可能に画面上に提示するステップと、
ユーザ入力に基づいて、前記種別のうち特定の種別を指定するステップと、
指定された前記特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示するステップと、
ユーザ入力に基づいて、前記一又は複数のアイテムのうち特定のアイテムを指定するステップと、
指定された前記特定のアイテムに関連付けて、前記特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションのアイテムを指定可能に画面上に提示するステップと、を含
み、
前記一又は複数のアイテムを提示するステップは、所定の優先度に基づいて、指定された前記特定の種別に対応づけられた前記一又は複数のアイテムを提示し、
前記所定の優先度は、前記一又は複数のアイテムが、前記オブジェクトによって直近で使用されたアイテムに対して所定基準以上の回数又は頻度で使用されたことを含む、前記一又は複数のアイテムの使用状況に基づいて定められる、
仮想空間提供方法。
【請求項10】
仮想空間を提供する仮想空間提供システムであって、
前記仮想空間においてオブジェクトが使用する一又は複数のアイテムに関する一又は複数の種別を指定可能に画面上に提示する種別提示部と、
ユーザ入力に基づいて、前記種別のうち特定の種別を指定する種別指定部と、
指定された前記特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示するアイテム提示部と、
ユーザ入力に基づいて、前記一又は複数のアイテムのうち特定のアイテムを指定するアイテム指定部と、
指定された前記特定のアイテムに関連付けて、前記特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションのアイテムを指定可能に画面上に提示するバリエーション提示部と、を備
え、
前記アイテム提示部は、所定の優先度に基づいて、指定された前記特定の種別に対応づけられた前記一又は複数のアイテムを提示し、
前記所定の優先度は、前記一又は複数のアイテムが、前記オブジェクトによって直近で使用されたアイテムに対して所定基準以上の回数又は頻度で使用されたことを含む、前記一又は複数のアイテムの使用状況に基づいて定められる、
仮想空間提供システム。
【請求項11】
仮想空間を提供するコンピュータを、
前記仮想空間においてオブジェクトが使用する一又は複数のアイテムに関する一又は複数の種別を指定可能に画面上に提示する種別提示部と、
ユーザ入力に基づいて、前記種別のうち特定の種別を指定する種別指定部と、
指定された前記特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示するアイテム提示部と、
ユーザ入力に基づいて、前記一又は複数のアイテムのうち特定のアイテムを指定するアイテム指定部と、
指定された前記特定のアイテムに関連付けて、前記特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションのアイテムを指定可能に画面上に提示するバリエーション提示部と、
ユーザ入力に基づいて、前記特定のアイテムに関する複数のバリエーションのアイテムのうち、ユーザが保有していないバリエーションのアイテムが指定される場合、前記ユーザが、少なくとも前記ユーザが保有していないバリエーションのアイテムを取得するためのユーザ入力を受け付ける入力受付領域を前記画面上に出力する領域出力部と、
として機能させ、
前記入力受付領域が複数の前記入力受付領域を含む場合、複数の前記入力受付領域は、前記ユーザが保有していないバリエーションのアイテムと、当該アイテムと同一のバリエーションであり、かつ、異なるタイプであるアイテムと、を取得するための入力受付領域を含む、
プログラム。
【請求項12】
仮想空間を提供するコンピュータが実行する仮想空間提供方法であって、
前記仮想空間においてオブジェクトが使用する一又は複数のアイテムに関する一又は複数の種別を指定可能に画面上に提示するステップと、
ユーザ入力に基づいて、前記種別のうち特定の種別を指定するステップと、
指定された前記特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示するステップと、
ユーザ入力に基づいて、前記一又は複数のアイテムのうち特定のアイテムを指定するステップと、
指定された前記特定のアイテムに関連付けて、前記特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションのアイテムを指定可能に画面上に提示するステップと、
ユーザ入力に基づいて、前記特定のアイテムに関する複数のバリエーションのアイテムのうち、ユーザが保有していないバリエーションのアイテムが指定される場合、前記ユーザが、少なくとも前記ユーザが保有していないバリエーションのアイテムを取得するためのユーザ入力を受け付ける入力受付領域を前記画面上に出力するステップと、を含み、
前記入力受付領域が複数の前記入力受付領域を含む場合、複数の前記入力受付領域は、前記ユーザが保有していないバリエーションのアイテムと、当該アイテムと同一のバリエーションであり、かつ、異なるタイプであるアイテムと、を取得するための入力受付領域を含む、
仮想空間提供方法。
【請求項13】
仮想空間を提供する仮想空間提供システムであって、
前記仮想空間においてオブジェクトが使用する一又は複数のアイテムに関する一又は複数の種別を指定可能に画面上に提示する種別提示部と、
ユーザ入力に基づいて、前記種別のうち特定の種別を指定する種別指定部と、
指定された前記特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示するアイテム提示部と、
ユーザ入力に基づいて、前記一又は複数のアイテムのうち特定のアイテムを指定するアイテム指定部と、
指定された前記特定のアイテムに関連付けて、前記特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションのアイテムを指定可能に画面上に提示するバリエーション提示部と、
ユーザ入力に基づいて、前記特定のアイテムに関する複数のバリエーションのアイテムのうち、ユーザが保有していないバリエーションのアイテムが指定される場合、前記ユーザが、少なくとも前記ユーザが保有していないバリエーションのアイテムを取得するためのユーザ入力を受け付ける入力受付領域を前記画面上に出力する領域出力部と、を備え、
前記入力受付領域が複数の前記入力受付領域を含む場合、複数の前記入力受付領域は、前記ユーザが保有していないバリエーションのアイテムと、当該アイテムと同一のバリエーションであり、かつ、異なるタイプであるアイテムと、を取得するための入力受付領域を含む、
仮想空間提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、仮想空間提供方法、及び仮想空間提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザがゲームで使用可能な所持アイテムの種類に対応する第1アイテムアイコンを所持数と対応付けて一覧表示する第1アイテム表示画面を表示する情報処理装置が記載されている。情報処理装置は、第1アイテム表示画面において第1アイテムアイコンが長押し操作された場合には、所持アイテムに対応する第2アイテムアイコンを使用期限に対応付けて一覧表示する第2アイテム表示画面に切り替えて表示することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているような従来のゲームシステムにおいては、ユーザの所持アイテムに対応するアイテムアイコンを使用期限に対応付けて一覧表示する表示画面を表示することが可能である。しかしながら、従来のゲームシステムでは、特定のアイテムに関するバリエーションのアイテムを効率的に指定できるとは言い難い。
【0005】
そこで、本発明のいくつかの態様はかかる事情に鑑みてなされたものであり、特定のアイテムに関するバリエーションのアイテムを効率的に指定可能な情報処理技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、仮想空間を提供するコンピュータを、仮想空間においてオブジェクトが使用する一又は複数のアイテムに関する一又は複数の種別を指定可能に画面上に提示する種別提示部と、ユーザ入力に基づいて、種別のうち特定の種別を指定する種別指定部と、指定された特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示するアイテム提示部と、ユーザ入力に基づいて、一又は複数のアイテムのうち特定のアイテムを指定するアイテム指定部と、指定された特定のアイテムに関連付けて、特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションのアイテムを指定可能に画面上に提示するバリエーション提示部と、として機能させるプログラム。
【0007】
本発明の一態様に係る仮想空間提供方法は、仮想空間を提供するコンピュータが実行する仮想空間提供方法であって、仮想空間においてオブジェクトが使用する一又は複数のアイテムに関する一又は複数の種別を指定可能に画面上に提示するステップと、ユーザ入力に基づいて、種別のうち特定の種別を指定するステップと、指定された特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示するステップと、ユーザ入力に基づいて、一又は複数のアイテムのうち特定のアイテムを指定するステップと、指定された特定のアイテムに関連付けて、特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションのアイテムを指定可能に画面上に提示するステップと、を含む。
【0008】
本発明の一態様に係る仮想空間提供システムは、仮想空間を提供する仮想空間提供システムであって、仮想空間においてオブジェクトが使用する一又は複数のアイテムに関する一又は複数の種別を指定可能に画面上に提示する種別提示部と、ユーザ入力に基づいて、種別のうち特定の種別を指定する種別指定部と、指定された特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示するアイテム提示部と、ユーザ入力に基づいて、一又は複数のアイテムのうち特定のアイテムを指定するアイテム指定部と、指定された特定のアイテムに関連付けて、特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションのアイテムを指定可能に画面上に提示するバリエーション提示部と、を備える。
【0009】
なお、本発明において、「部」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や装置が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」や装置の機能が1つの物理的手段や装置により実現されても良い。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、特定のアイテムに関するバリエーションのアイテムを効率的に指定可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理システムの概略構成図(システム構成図)である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係るクラフトゲームの一例を示す概要図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る情報処理サーバ及びプレイヤ端末の機能的構成の一例を示す概略構成図(ブロック図)である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係るアイテム情報の一例を示す図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に係る仮想倉庫の一例を説明するための図である。
【
図6】本発明の第1実施形態に係るプロテクトキューブ(PQ)の一例を示す図である。
【
図7】本発明の第1実施形態に係るPQの一例を示す図である。
【
図8】本発明の第1実施形態に係るPQの一例を示す図である。
【
図9】本発明の第1実施形態に係るクラフト処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の第1実施形態に係るプレイヤ端末の出力部の画面の一例を示す図である。
【
図11】本発明の第1実施形態に係るプレイヤ端末の出力部の画面の一例を示す図である。
【
図12】本発明の第1実施形態に係るプレイヤ端末の出力部の画面の一例を示す図である。
【
図13】本発明の第1実施形態に係る仮想構造物の変更処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】本発明の第1実施形態に係るプレイヤ端末の出力部の画面の一例を示す図である。
【
図15】本発明の第1実施形態に係るプレイヤ端末の出力部の画面の一例を示す図である。
【
図16】本発明の第1実施形態に係るプレイヤ端末の出力部の画面の一例を示す図である。
【
図17】本発明の第1実施形態に係る仮想構造物の移動処理の一例を示すフローチャートである。
【
図18】本発明の第1実施形態に係るプレイヤ端末の出力部の画面の一例を示す図である。
【
図19】本発明の第1実施形態に係る仮想構造物の配置処理の一例を示す概念図である。
【
図20】本発明の第2実施形態に係る情報処理サーバ及びプレイヤ端末の機能的構成の一例を示す概略構成図である。
【
図21】本発明の第3実施形態に係る情報処理サーバ及びプレイヤ端末の機能的構成の一例を示す概略構成図である。
【
図22】本発明の各実施形態に係る情報処理サーバ及びプレイヤ端末の概略構成図(ブロック図)である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な変形が可能である。さらに、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る情報処理システム100(仮想空間提供システム)の全体構成を示すブロック図である。
図1に示すように、情報処理システム100は、例示的に、情報処理サーバ1と、n台(nは、1以上の任意の整数値)のプレイヤ端末3と、ネットワークNとを含んで構成される。
【0014】
情報処理システム100は、いわゆるクライアント・サーバシステムである。情報処理システム100は、クライアントであるn台のプレイヤ端末3と、情報処理サーバ1とがネットワークNを介して相互に通信を行うことにより実現される。
【0015】
情報処理サーバ1は、例えば、一又は複数のサーバ装置により実現される。また、プレイヤ端末3は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、又は、ゲーム機により実現される。さらに、ネットワークNは、例えば、インターネット、携帯電話網といったネットワーク、LAN(Local Area Network)、あるいはこれらを組み合わせたネットワークにより実現される。なお、図中には、n台のプレイヤ端末3として、プレイヤ端末3a及びプレイヤ端末3nを図示している。ただし、以下の説明において、これらn台のプレイヤ端末3を区別することなく説明する場合には、符号を一部省略して、単に「プレイヤ端末3」と呼ぶ。
【0016】
図2は、本発明の第1実施形態に係るクラフトゲームの一例を示す概要図である。
図2に示すように、情報処理システム100は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタ(オブジェクトO)が、保有する一又は複数のアイテム(例えば、壁W)を構成要素とする仮想的な家H(仮想構造物)を仮想空間VSにおいて作製することが可能なクラフトゲームを実行可能である。クラフトゲームにおいては、プレイヤキャラクタが使用する仮想的な装備品、装置、及び、施設の少なくとも一つを製造可能である。
【0017】
「プレイヤ」とは、端末装置を操作するユーザであり、いわゆるクライアント・サーバシステムのクライアントにも該当する概念である。また、「プレイヤ」は、一般に、自身に代えて、仮想的なゲーム空間(仮想空間)において活動、行動等するいわゆるプレイヤキャラクタ(オブジェクトO)等を通して、仮想空間に参加し得る。
【0018】
「仮想空間」とは、オンライン上に構築された仮想的な空間であり、例えば三次元の仮想空間を含むが、二次元等の仮想空間を含んでもよい。以下では、「仮想空間」として、例えばクラフトゲームを実行するためのゲーム仮想空間を一例に挙げて説明するが、これに限られない。「仮想空間」は、単に、現実世界とは異なる三次元の仮想空間や当該仮想空間におけるサービス等を含んでもよい。例えば、「仮想空間」は、一プレイヤ(プレイヤキャラクタ)と他のプレイヤとがコミュニケーションをとることが可能な仮想的な空間を含んでもよい。
【0019】
「仮想空間」は、一又は複数の仮想空間(例えばメタバース空間)を含む。つまり、「仮想空間」は、複数の仮想空間の総称であってもよい。「仮想空間」が複数のメタバース空間を含む場合、ユーザは、自らに関連づけられた一のアバターを操作して、異なるメタバース空間を行き来することが可能である。さらに、第1の管理主体が生成し、管理する第1の仮想空間における仮想コンテンツが、第1の管理主体とは異なる第2の管理主体が生成し、管理する、第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間においても使用可能であってもよい。仮想コンテンツは、仮想空間におけるデジタルコンテンツであり、例えば、アバター、建物、及びファッション等を含む。仮想コンテンツは、ユーザが仮想空間上で作成し、他のユーザに販売等することが可能である。仮想コンテンツは、後述する「アイテム」を含んでもよい。
【0020】
「ゲーム」とは、例えば、プレイヤが保有するプレイヤキャラクタ(オブジェクト)を操作するゲームである。「ゲーム」は、一又は複数のプレイヤキャラクタが、自らが保有する複数のアイテムを構成要素とする仮想的な構造物等を作製するクラフトゲームを含む。ゲームは、一のプレイヤキャラクタで敵キャラクタと対戦する対戦ゲーム、複数のプレイヤキャラクタでパーティを組んで敵キャラクタと対戦する対戦ゲーム、プレイヤキャラクタ同士で対戦する対戦ゲーム等を含んでもよい。「ゲーム」は、プレイヤキャラクタが保有するアイテムを育成する(例えば、アイテムのパラメータを変化させる)ゲームを含んでもよい。なお、「ゲーム」は、上記のゲームに限らず、アクションゲーム、クイズゲーム、カードゲームなど種々のゲームを含んでよい。
【0021】
「アイテム」とは、プレイヤが参加する仮想空間において、プレイヤキャラクタが使用する媒体をいう。アイテムは、プレイヤが参加する仮想空間内において、他のプレイヤ又は敵キャラクタに対して、ゲームを進める上で相対的に優位に立てるような効果を生じせしめるものを含み、その種類は特に制限されない。
【0022】
「アイテム」は、例えば、仮想空間内における建材、家具、装備、素材、素材を作製するための中間素材を含む。「アイテム」は、仮想空間内における仮想施設、又は、仮想装置を含んでもよい。「アイテム」は、仮想空間において、プレイヤキャラクタが調理する料理、又は、調理に使用される材料を含んでもよい。「アイテム」には、例えば、プレイヤの攻撃力や防御力等を増大させる各種アイテムが含まれるが、これに限られず、他のプレイヤや敵キャラクタのダメージを増大させる各種アイテム、又は、プレイヤのスタミナを回復させる各種アイテム等が含まれてもよい。
【0023】
「パラメータ」とは、プレイヤキャラクタ又はアイテムに紐付いて管理される情報である。例えば、プレイヤキャラクタに関する「パラメータ」は、プレイヤキャラクタの攻撃力、防御力、又は、体力を示すスタミナ等のゲームの進行に関する情報を含む。また、アイテムに関する「パラメータ」は、例えばアイテムの重量に関するパラメータを含む。「パラメータ」は、ゲームプレイの内容によって決定されてもよい。「パラメータ」は、例えば、ゲームプレイの難易度や重要度に基づいて決定されてもよい。「パラメータ」は、プレイヤが参加するゲーム内において、特定のプレイヤキャラクタが他のプレイヤキャラクタに対して、例えば、ゲームを進める上で相対的に優位に、又は、劣位に立つような効果を生じせしめるものを示し、その種類は特に制限されない。
【0024】
図3は、本発明の第1実施形態に係る情報処理サーバ1の機能的構成と、プレイヤ端末3の機能的構成との一例を示すブロック図である。プレイヤ端末3は、例示的に、ゲームの実行を制御するゲーム制御部50と、ゲームに関する表示を制御する表示制御部40と、ゲームの実行に関する情報を記録する記録部38と、を備えて構成される。
【0025】
ゲーム制御部50は、機能的に、情報取得部51(取得部)と、仮想構造物形成部52(形成部)と、アイテム選択部53(選択部)と、アイテム置換部54(置換部)と、仮想施設配置部55と、仮想装置配置部56と、移動部57と、を含んで構成されている。なお、ゲーム制御部50の上記各部は、例えば、
図22に示すメモリ33や記録部38に格納されているプログラムをCPU31が実行したりすることにより実現することができる。
【0026】
情報取得部51は、仮想空間においてユーザが操作するプレイヤキャラクタが使用する複数のアイテムに関するアイテム情報を取得する。情報取得部51は、記録部38からアイテム情報IIを取得してもよいし、プレイヤ端末3の外部の装置又はデータベースからアイテム情報IIを取得してもよい。
【0027】
図4は、本発明の第1実施形態に係るアイテム情報の一例を示す図である。
図4に示すように、アイテム情報IIは、ゲームで使用される複数のアイテムのそれぞれが、「種別」、「タイプ」、及び「バリエーション」に関する情報と関連づけられている。例えば、一のアイテムは、種別「壁/天井装飾」のタイプ「木の壁A」のアイテムであって、バリエーション「赤色」の木の壁に関するアイテムである。
【0028】
「種別」とは、アイテムを区別又は分類するための情報である。例えば、「種別」は、一のアイテムが、「壁/天井装飾」、「建築資材」、「家具」、又は、「施設」に関するアイテムであることを示す情報を含む。
【0029】
「タイプ」とは、アイテムの形態又は形式等に関する情報である。例えば、「タイプ」は、上記「種別」に分類されるアイテムのうち、特定の形態のアイテムを区別するための情報である。「タイプ」は、例えば、どのような形態の壁又は天井であるのかを示す情報であり、「木の壁A」、「木の壁B」、「タイルの壁A」、又は、「天井A」等の情報を含む。
【0030】
「バリエーション」とは、アイテムの変型、又は、変種等に関する情報である。例えば、「バリーション」は、アイテムの大きさ、重さ、色、色彩、模様、又は、材質等に関する情報を含む。共通又は同一の「バリエーション」のアイテムとは、例えば、色が共通又は同一のアイテムをいい、異なる「バリエーション」のアイテムとは、例えば、色が異なるアイテムをいう。
【0031】
図3に戻り、仮想構造物形成部52は、複数のアイテムに基づいて一又は複数の仮想構造物を作製(形成)する。例えば、仮想構造物形成部52は、ユーザに入力によって指定されたアイテム、例えば、壁、天井、屋根、及び、扉等のアイテムを組み合わせて仮想的な建物を作製する。仮想構造物は、仮想的な建物として、例えば、家、又は、キッチンテーブル、照明、もしくは、本棚等の家具等を含む。なお、仮想構造物は、例えば、仮想的な施設である仮想施設を含んでもよい。仮想施設は、例えば、工場、研究所、橋、基地、道路、鉄道、塔、植林場、噴水、動物園、又は、水族館等を含む。仮想施設は、後述する仮想格納施設を含んでもよい。
【0032】
アイテム選択部53は、ユーザ入力に基づいて、複数のアイテムに対応づけられた共通のバリエーションのアイテムを選択する。例えば、仮想構造物である家を形成する複数の壁がそれぞれ異なる色の壁である場合に、アイテム選択部53は、共通の色(例えば赤色)の壁に揃える(模様替えする)ために、ユーザ入力に基づいて、当該複数の壁に対応づけられた共通の色(例えば赤色)の壁を選択する。ユーザ入力の手法は、任意であるが、例えば、プレイヤが操作するプレイヤ端末3の入力部36のマウスを操作することによって、所望するバリエーションのアイテムを選択する。
【0033】
アイテム置換部54は、一又は複数の仮想構造物を形成する複数のアイテムが所定の条件を満たす場合に、複数のアイテムの少なくとも一部を共通のバリエーションのアイテムで模様替えを行う(置換する)。
【0034】
置換対象である「一又は複数の仮想構造物」の決定手法は任意であるが、例えば、以下の(1)~(6)の手法を含む。
【0035】
(1)仮想空間における予め定められた範囲内(例えばクラフト作業の対象)の「一の構造物」を自動的に置換対象とする手法。
(2)仮想空間における予め定められた範囲内の「複数のすべての構造物」を自動的に置換対象とする手法。
(3)仮想空間における予め定められた範囲内の「選択された一又は複数の構造物」を自動的に置換対象とする手法。
(4)範囲を問わず(範囲不問で)、仮想空間内の「一の構造物」をユーザの選択操作に応じて置換対象とする手法。
(5)範囲を問わず(範囲不問で)、仮想空間内の「複数の構造物」を、ユーザの選択操作に応じて置換対象とする手法。
(6)範囲を問わず(範囲不問で)、仮想空間内の「複数のすべての構造物」を自動的に置換対象とする手法。
【0036】
また、「仮想構造物」であるか否かの判定手法は任意であるが、例えば、以下の(1)~(3)の手法を含む。
【0037】
(1)ユーザ操作によって仮想空間における所定の範囲が指定された場合、当該所定の範囲に配置された仮想構造物を「仮想構造物」として判定する手法。
(2)仮想空間において、例えば仮想建材(アイテム)が一又は複数配置されている場合、一又は複数の仮想建材を「仮想構造物」として判定する手法。つまり、仮想建材(アイテム)が一又は複数配置されてさえいれば、未完成の構造物であっても、「仮想構造物」として判定されうる。
(3)所定の空間が認識できる程度に仮想空間に配置された仮想壁、仮想床の組み合わせを「仮想構造物」として判定する手法。
【0038】
「所定の条件」は、例えば、以下の(1)~(4)を含む。なお、「複数のアイテムの少なくとも一部を…置換する」とは、複数のアイテムの全部を置換すること、及び、複数のアイテムの一部を置換することを含む。
【0039】
(1)一又は複数の仮想構造物を形成する複数のアイテムが、共通するタイプのアイテムであること
(2)一又は複数の仮想構造物を形成する複数のアイテムが、共通するタイプのアイテムであり、かつ、仮想空間において互いに隣接して配置されていること
(3)一又は複数の仮想構造物を形成する複数のアイテムが、共通するタイプのアイテムであり、かつ、ユーザによって指定された、仮想空間の所定の範囲に配置された複数のアイテムであること
(4)一又は複数の仮想構造物を形成する複数のアイテムが、共通するタイプのアイテムであり、かつ、ユーザによって指定された、仮想空間に配置された一の仮想構造物を形成する複数のアイテムであること
【0040】
条件(1)に関して、例えば、一又は複数の仮想構造物(例えば家)を形成する複数のアイテムが、共通するタイプ(例えば木の壁A)のアイテムである場合に、アイテム置換部54は、複数のアイテムの少なくとも一部(例えば木の壁Aのアイテム)を共通のバリエーションのアイテム(例えば赤色の木の壁Aのアイテム)で置換できる。
【0041】
条件(2)に関して、例えば、一又は複数の仮想構造物(例えば家)を形成する複数のアイテムが、共通するタイプ(例えば木の壁A)のアイテムであり、かつ、仮想空間において互いに隣接して配置されている場合に、アイテム置換部54は、複数のアイテムの少なくとも一部(例えば隣接する木の壁Aのアイテム)を共通のバリエーションのアイテム(例えば赤色の木の壁Aのアイテム)で置換できる。
【0042】
条件(3)に関して、例えば、一又は複数の仮想構造物(例えば家)を形成する複数のアイテムが、共通するタイプ(例えば木の壁A)のアイテムであり、かつ、ユーザによって指定された、仮想空間の所定の範囲に配置された複数のアイテムである場合に、アイテム置換部54は、複数のアイテムの少なくとも一部(例えば指定された所定の範囲内にある木の壁Aのアイテム)を共通のバリエーションのアイテム(例えば赤色の木の壁Aのアイテム)で置換できる。
【0043】
条件(4)に関して、例えば、一又は複数の仮想構造物(例えば家)を形成する複数のアイテムが、共通するタイプ(例えば木の壁A)のアイテムであり、かつ、ユーザによって指定された、仮想空間に配置された一の仮想構造物を形成する複数のアイテムである場合に、アイテム置換部54は、複数のアイテムの少なくとも一部(例えば指定された一の仮想構造物を形成する木の壁Aのアイテム)を共通のバリエーションのアイテム(例えば赤色の木の壁Aのアイテム)で置換できる。
【0044】
なお、置換対象となる「共通するタイプのアイテム」については、プレイヤ(ユーザ)により予め設定されてもよい。「共通するタイプのアイテム」は、一又は複数の共通するタイプのアイテムを含む。例えば、「共通するタイプのアイテム」は、「木の壁」のアイテムのみ、「木の壁」及び「柱」のアイテム、並びに「タイルの壁」及び「屋根」のアイテム等を含む。予め設定された「共通するタイプのアイテム」については、適宜変更されてもよい。
【0045】
上述した各条件においては、「一又は複数の仮想構造物を形成する複数のアイテムが、共通するタイプのアイテムであること」が共通の条件となっているが、これに限られない。例えば、各条件において共通する条件は、上記の共通の条件に代えて、「一又は複数の仮想構造物を形成する複数のアイテム」が、「共通する」種別のアイテムであることを含んでもよい。
【0046】
仮想施設配置部55は、仮想施設を仮想空間に配置する。例えば、仮想施設配置部55は、複数のアイテムを格納可能な仮想倉庫(仮想格納施設)を仮想空間に配置する。例えば、仮想施設配置部55は、仮想空間の所定の複数の仮想フィールド(エリア)ごとに対応づけられた特定の一又は複数の仮想施設を自動的に仮想空間に配置する。また、仮想施設配置部55は、ユーザ入力によって指定された一又は複数の仮想施設を仮想空間に配置してもよい。
図5を参照して、複数のアイテムを格納可能な仮想格納施設の一例である、仮想倉庫の特徴について説明する。
【0047】
図5に示すように、仮想施設配置部55は、一又は複数の仮想倉庫WH1,WH2,WH3を仮想空間における仮想フィールドVFに配置する。プレイヤが操作するオブジェクトOは、例えば仮想倉庫WH1に近づくと、オブジェクトOは、当該仮想倉庫WH1に格納されているアイテムIを取り出して、取り出したアイテムIを用いて所定の仮想構造物を製造可能である。各アイテムは、例えば重さのパラメータを有し、オブジェクトOには、一又は複数のアイテムを所持可能な重量制限が設けられている。よって、あるアイテムを新たに所持することによって、重量制限を超える場合には、当該アイテムを仮想倉庫に格納することが可能である。したがって、オブジェクトOは、上記アイテムを所持はできないものの、自らの保有アイテムとして管理可能である。なお、ユーザは、新たに取得しようとするアイテムの仮想倉庫への格納を望まない場合には、格納しない操作(つまり当該アイテムを取得しないこと)も可能である。また、オブジェクトОが所持している一又は複数のアイテムの総重量が、重量制限に到達している場合には、仮想倉庫から新たにアイテムを引き出すことはできない。
【0048】
また、オブジェクトOには、アイテムの所持個数制限が設定されてもよい。つまり、オブジェクトOは、制限以上の個数のアイテムを所持できないため、制限個数を超えるアイテムを仮想倉庫に格納しておくことが可能である。所持個数制限は、アイテムごとに設定されてもよい。所持個数制限は、単に、オブジェクトOが複数のアイテムを所持可能な限界値であってもよい。
【0049】
なお、仮想倉庫の数は任意であり、
図5に示す例ではその数は3つであるがこれに限られない。また、仮想格納施設は、地上に配置される仮想地上倉庫又は物置の他、地下に配置される仮想倉庫又は物置を含む。
【0050】
仮想装置配置部56は、仮想空間における、配置されるプロテクトキューブ(PQ)(仮想装置)の配置位置を基準とする所定の範囲に所定の効力を発揮するPQを仮想空間に配置する。例えば、仮想装置配置部56は、仮想空間の所定の複数のエリアごとに対応づけられた特定の一又は複数の仮想装置を自動的に仮想空間の所定位置に配置する。「エリア」は、仮想フィールド(例えばゲームにおけるマップ)上に一又は複数存在する。オブジェクトOが仮想フィールドを移動することにともない、一のエリアから異なるエリアに到達可能である。エリアの区分けは、仮想フィールド上の地形等によって行われてもよいし、ゲームシステム上、仮想フィールドの任意に行われてもよい。「エリア」は、例えば、仮想空間における平原、森、荒野、砂漠、又は、湿原等を含む。
【0051】
なお「エリア」は、ゲームにおけるロード(読み込み)処理を挟んでオブジェクトOが移動可能な異なるマップ(仮想フィールド)を含んでもよい。
【0052】
また、PQは、PQに対応づけられた「所定の範囲」は、一のエリアに含まれるように仮想空間に配置される。つまり、PQは、一のエリアにおいてその効力を発揮可能に構成される。
【0053】
また、仮想装置配置部56は、ユーザ入力によって指定された一又は複数の仮想装置を仮想空間の所定位置に配置してもよい。
図6から
図8を参照して、仮想装置の一例である、PQの特徴について説明する。
【0054】
図6に示すように、仮想フィールドVFには、例えば複数のプロテクトキューブPQ1,PQ3,PQ5が配置される。複数のプロテクトキューブPQ1,PQ3,PQ5のそれぞれは、仮想フォール度VFにおいて異なる形態で表示される。例えば、プロテクトキューブPQ1,PQ3,PQ5のそれぞれは、異なる表示サイズ(大きさ)を有する。そして、プロテクトキューブPQ1,PQ3,PQ5のそれぞれに対応づけられた安全地帯(所定の範囲)は、表示される形態に応じて設定される。例えば、最も大きい表示サイズのプロテクトキューブPQ1は、安全地帯R1が最も大きく表示される。他方で、最も小さい表示サイズのプロテクトキューブPQ5は、安全地帯R5が最も小さく表示される。表示サイズが中サイズのプロテクトキューブPQ3の安全地帯R3は、安全地帯R1よりも小さく表示され、安全地帯R5よりも大きく表示される。
【0055】
ここで「所定の範囲」における「所定の効力」は、他のプレイヤキャラクタ等に対して相対的に優位に立てるような効果を生じせしめるものを含み、その種類は特に制限されない。「所定の効力」は、例えば、安全地帯R1,R3,R5において、ユーザが操作するオブジェクトOとは異なる敵キャラクタEOが出現しないことを含む。また、オブジェクトOに関連づけられた安全地帯には、他のプレイヤが操作するプレイヤキャラクタが侵入できないような効力を付与してもよい。なお、PQの数は任意であり、
図6に示す例ではその数は3つであるがこれに限られない。
【0056】
「所定の効力」は、「所定の範囲」において、一又は複数の仮想構造物のうち特定の仮想構造物が配置可能であることを含む。
図7に示すように、プロテクトキューブPQの安全地帯Rにおいて、複数の仮想建物S1,S3,S5のうち特定の仮想建物S1,S3が仮想フィールドVFに配置可能であることを含む。仮想構造物のそれぞれには、仮想構造物の特殊性及び価値等を示すためのランクが対応づけられる。安全地帯Rには、仮想家等の、所定のランク以下のありふれた仮想建物S5、及び、所定のランク以上の特定の仮想建物S1,S3の双方が配置可能である。例えば、特定の仮想建物S1,S3は、それぞれ、仮想工場、仮想発電所である。つまり、安全地帯Rでは、安全地帯R以外の仮想フィールドVFには配置されない仮想工場、又は、仮想発電所等の特定の仮想建物が配置可能であり、動作可能である。特定の仮想建物は、さらに、工業炉、大型冷蔵庫、及び、テレポーター等を含んでもよい。
【0057】
図8に示すように、仮想倉庫WHがプロテクトキューブPQの安全地帯Rに配置されている場合に、オブジェクトOが安全地帯Rに滞在しているときは、
図3に示す仮想構造物形成部52は、オブジェクトOを操作するユーザの入力に基づいて、仮想倉庫WHから一又は複数のアイテムIを取得し、取得した当該一又は複数のアイテムIで一又は複数の仮想建物Sを形成する。つまり、オブジェクトOは、安全地帯Rであれば、仮想倉庫WHまで出向くことなく(仮想倉庫WHから離れた位置にいても)、仮想建物Sを作製することが可能である。
【0058】
通常、オブジェクトOが、ある仮想構造物を作製したい場合には、オブジェクトOが例えばリュックサック又は鞄等で所持しているアイテムのみを用いることができる。しかしながら、仮想倉庫WHによれば、オブジェクトOが所持できない、又は所持していないアイテムについても保管可能である。よって、安全地帯Rに滞在するオブジェクトOは、所望するアイテムを安全地帯Rに配置されている仮想倉庫WHからいつでも自由に取り出して仮想構造物を作製可能である。
【0059】
本実施形態では、オブジェクトOは、安全地帯R以外の仮想フィールドVFでは、仮想倉庫WHからアイテムの格納又は取り出しはできない。アイテムの取得及び使用に一定の制限を課すことによって、プレイヤに対して、クラフト作業のみならず、アイテムを取得するために敵キャラクタ等と戦闘を行う意欲を維持させ、また、ゲーム性を向上させることが可能である。
【0060】
他方で、ユーザがゲームを進行するうちにオブジェクトOのステータス(例えば攻撃力や防御力)が向上し、建材アイテムを多く所持した状態になると、敵キャラクタと戦闘を行うよりも、(やりこみ要素として)、クラフト作業をより進行したいというユーザの意欲が強くなることが考えられる。そこで、ゲームの攻略を進めることにより、一のプロテクトキューブPQにおける所定の範囲を広くすること、プロテクトキューブPQ自体をより大きいものと替えることが出来ること、又は、一のエリアに対して配置するプロテクトキューブPQの個数を増加させることが可能である。ゲームの攻略とは、例えば、敵キャラクタのうち、各エリアに存在するボス敵キャラクタに勝利すること、特定のアイテムを獲得すること、又は、特定のイベントを消化すること等を含む。
【0061】
図3に戻り、移動部57は、仮想空間における一又は複数の仮想構造物を移動させる。移動部57は、ユーザ入力に基づいて指定された一又は複数の仮想構造物を移動させる。例えば、移動部57は、仮想空間において一又は複数の仮想構造物が配置されている第1配置面から第1配置面とは異なる傾きを有する第2配置面に移動させる場合に、当該傾きに基づいて、一又は複数の仮想構造物を第2配置面に配置する。より具体的な移動手法については、
図19を参照して詳述する。なお、移動部57は、上記した仮想構造物を移動させる方法と同様の方法で、例えば、仮想空間における仮想施設、及び、仮想装置の少なくとも一方を移動させてもよい。
【0062】
表示制御部40は、機能的に、種別提示部41と、種別指定部42と、アイテム提示部43と、アイテム指定部44と、バリエーション提示部45と、領域出力部46と、を含んで構成されている。なお、表示制御部40の上記各部は、例えば、
図22に示すメモリ33や記録部38に格納されているプログラムをCPU31が実行したりすることにより実現することができる。
【0063】
種別提示部41は、仮想空間においてプレイヤキャラクタが使用する一又は複数のアイテムに関する一又は複数の種別を指定可能に画面上に提示する。
【0064】
種別指定部42は、ユーザ入力に基づいて、一又は複数の種別のうち特定の種別を指定する。
【0065】
アイテム提示部43は、種別指定部42により指定された特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示する。例えば、アイテム提示部43は、所定の優先度に基づいて、指定された特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを提示する。この構成によれば、例えば優先度の高いアイテムをプレイヤが指定しやすいように画面上に提示可能である。
【0066】
なお、提示手法は任意である。例えば、アイテム提示部43は、例えば
図11等の画面上における特定のタイプTPの提示領域において、より優先度の高いアイテムをより左側に、より優先度が低いアイテムをより右側に提示してもよい。また、複数のアイテムを画面上において上下方向にリストする場合、アイテム提示部43は、より優先度が高いアイテムをより上部に、より優先度が低いアイテムをより下部に提示してもよい。さらに、アイテム提示部43は、より優先度が高いアイテムをより優先度が低いアイテムと比べて強調表示してもよい。
【0067】
「所定の優先度」は、例えば、アイテムの識別情報、オブジェクトOによる、一又は複数のアイテムの保有状況、及び、オブジェクトOによる、一又は複数のアイテムの使用状況の少なくとも一つの情報に基づいて定められる。
【0068】
「一又は複数のアイテムの保有状況」は、オブジェクトOが一又は複数のアイテムを保有しているか否かの状況を含み、例えば、オブジェクトOが一又は複数のアイテムを購入済か否かの状況を含む。例えば、アイテム提示部43は、例えば
図11の画面上における特定のタイプTPの提示領域において、購入済みのアイテム(優先度が高いアイテム)をより左側に、未購入のアイテム(優先度が低いアイテム)をより右側に提示してもよい。
【0069】
「一又は複数のアイテムの使用状況」は、オブジェクトOによるアイテムの現在、又は、過去の使用状況を含む。現在の使用状況としては、例えば、オブジェクトOがクラフトを実行している場合に、現在クラフトに使用しているアイテム、又は、作製予定の仮想構造物に関連したアイテムの使用状況を含む。より具体的には、アイテム提示部43は、現在クラフトに使用しているアイテムと関連度が高いアイテム、又は、作製予定の仮想構造物に使用される可能性が高いアイテムを優先度が高いアイテムとして優先提示してもよい。
【0070】
過去の使用状況は、一又は複数のアイテムが、オブジェクトOによって直近で使用されたアイテムに対して所定基準以上の回数又は頻度で使用されたことを含む。オブジェクトOによって直近で使用されたアイテムに対して所定基準以上の回数又は頻度で使用されたアイテムは、オブジェクトOが使用可能性の高いアイテムであるため、オブジェクトOが指定しやすいように、より優先して提示される。
【0071】
また、オブジェクトOが敵キャラクタと戦闘を行っている場合は、アイテム提示部43は、クラフトで使用される可能性が高い壁や天井に関するアイテムよりも、戦闘で使用される可能性が高い武器に関するアイテムを優先的に提示してもよい。さらに、オブジェクトOのレベルに応じて使用できるアイテムに制限が定められている場合、アイテム提示部43は、あるレベルのオブジェクトOが使用可能なアイテムを優先的に提示してもよい。
【0072】
なお、「所定の優先度」は、プレイヤが適宜変更可能である。また、プレイヤは、この優先度に基づいて複数のアイテムをソート可能であってもよい。例えば、ソート機能によって、未購入(保有していない)アイテムを画面上で優先的に表示してもよい。この構成によれば、プレイヤは、未購入のアイテムを購入しやすくなる。
【0073】
アイテム提示部は、種別指定部42によって指定された特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示した後、後述するアイテム指定部44によって指定された特定のアイテムに関連付けて特定のアイテムのユーザの保有数を提示してもよい。
【0074】
アイテム指定部44は、ユーザ入力に基づいて、一又は複数のアイテムのうち特定のアイテムを指定する。
【0075】
バリエーション提示部45は、アイテム指定部44により指定された特定のアイテムに関連付けて、特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションのアイテムを指定可能に画面上に提示する。
【0076】
領域出力部46は、画面上においてユーザ入力を受け付ける所定の領域を出力する。例えば、領域出力部46は、ユーザ入力に基づいて、特定のアイテムに関する複数のバリエーションのアイテムのうち、ユーザが保有していない第1のバリエーションのアイテムが指定される場合、ユーザが、少なくとも第1のバリエーションのアイテムを取得するためのユーザ入力を受け付ける入力受付領域を画面上に出力する。
【0077】
記録部38は、例えば、プレイヤ情報PIと、アイテム情報IIと、優先度情報PIと、仮想構造物情報VSIと、仮想施設情報VFIと、仮想装置情報VAIと、置換条件情報RCIと、を記録する。アイテム情報IIと、優先度情報PIと、仮想構造物情報VSIと、仮想施設情報VFIと、仮想装置情報VAIと、置換条件情報RCIとは、プレイヤ(ユーザ)ごとに関連づけて記録される。
【0078】
プレイヤ情報PIは、例えば、一又は複数のプレイヤの識別情報、各プレイヤが所持するプレイヤキャラクタ、及び、各プレイヤがプレイヤキャラクタを用いて実行するゲームの識別情報等を関連づけて記録する。また、プレイヤ情報PIは、一又は複数のプレイヤ(プレイヤキャラクタ)ごとに、保有するアイテムに関するアイテム情報IIを関連づけて記録されてもよい。
【0079】
優先度情報PIは、アイテム提示部43がアイテムを提示する際の優先度に関する情報である。つまり、優先度情報PIは、上記した「所定の優先度」に関する情報である。
【0080】
仮想構造物情報VSIは、仮想構造物に関する情報である。仮想構造物情報VSIは、例えば、仮想構造物の識別情報、及び、仮想構造物を形成する一又は複数のアイテムの識別情報を含む。仮想構造物情報VSIは、仮想構造物が仮想空間において配置されるエリア、配置される位置、及び、配置される仮想フィールドにおける傾き等に関する情報を含む。
【0081】
仮想施設情報VFIは、仮想施設情報に関する情報である。仮想施設情報VFIは、例えば、仮想施設の識別情報、及び、仮想施設を形成する一又は複数のアイテムの識別情報を含む。仮想施設情報VFIは、仮想施設が仮想空間において配置されるエリア、配置される位置、及び、配置される仮想フィールドにおける傾き等に関する情報を含む。
【0082】
仮想装置情報VAIは、仮想装置に関する情報である。仮想装置情報VAIは、仮想装置の識別情報の他、仮想装置ごとの、仮想空間における表示サイズ、仮想装置に対応づけられた安全地帯の範囲(表示サイズ)、及び、「所定の効力」の内容に関する情報を含む。仮想装置情報VAIは、仮想装置が仮想空間において配置されるエリア、配置される位置、及び、配置される仮想フィールドにおける傾き等に関する情報を含んでもよい。
【0083】
置換条件情報RCIは、アイテム置換部54が置換処理を実行する際に参照する条件に関する情報である。置換条件情報RCIは、例えば上記した所定の条件(1)~(4)に関する情報を含む。
【0084】
なお、記録部38は、仮想空間を生成するための情報をさらに記録してもよい。記録部38は、例えば、
図2に示す仮想空間VSを定義するための1つ以上のゲーム仮想空間データテンプレート等を含む。
【0085】
情報処理サーバ1は、例示的に、クラフトゲームを管理するための情報処理を実行する情報処理部60と、クラフトゲームを管理するための情報処理に関する情報を記録する記録部18と、を備えて構成される。
【0086】
情報処理部60は、機能的に、ゲーム管理部62を含んで構成される。なお、情報処理部60は、例えば、
図22に示すメモリ13や記録部18に格納されているプログラムをCPU11が実行したりすることにより実現することができる。
【0087】
ゲーム管理部62は、ゲームを動作させ、かつ、管理するための処理を実行する。ゲーム管理部62は、記録部18に記録されたゲーム動作情報GOIに含まれるゲームソフトウェアと、
図22に示す入力部36から入力されたプレイヤの操作内容と、に基づいてゲームを動作させる。
【0088】
ゲーム管理部62は、例えば、クラフトゲームに参加する複数のプレイヤキャラクタのそれぞれに関連付けられたパラメータと、クラフトゲームに紐付く設定情報(例えば、クラフトゲームの種類や課題のクリアによってプレイヤ又はプレイヤキャラクタが得られる報酬)と、プレイヤ端末3を介して取得したプレイヤ入力情報(例えば、プレイヤが実行を希望するゲーム内容の選択)と、に基づいて情報処理サーバ1は自動的にクラフトゲームの管理処理を実行する。ゲーム管理部62は、クラフトゲーム処理の結果(例えばログ情報)を記録部18に記録する。
【0089】
なお、パラメータと、クラフトゲームに紐付く設定情報と、プレイヤ入力情報とは、ゲーム動作情報GOIとして、予め記録部18に記録されてもよい。また、ゲーム管理部62は、ゲーム動作情報GOIに更に含まれる画像データ、及び、ゲーム動作情報GOIに含まれる音楽データや音声データに基づいて、ゲーム管理処理を行う。
【0090】
上述したとおり、ゲーム管理部62が実行するゲームにおける各種情報、例えば、ゲーム動作情報GOIとログ情報とが情報処理サーバ1にて管理される。そのため、ゲーム管理部62は、ゲームにおいて、これらの各種情報の変化が伴う処理が発生する場合には、プレイヤ端末3との通信を行うことにより、プレイヤ端末3が管理する各種情報を更新させる。各種情報の変化が伴う処理とは、例えば、プレイヤキャラクタのパラメータ、プレイヤキャラクタの保有するアイテム、及び、プレイヤキャラクタが作製した施設等を含むゲーム内容の変更が伴う処理を含む。
【0091】
なお、ゲーム管理部62は、プレイヤ端末3においてゲームが管理される場合(後述する第2実施形態の場合)に、ゲームの管理等に必要な情報をプレイヤ端末3に提供する。ゲーム管理部62は、プレイヤ端末3で実行されるゲームの進捗に基づいて更新された情報をプレイヤ端末3から任意のタイミングで取得し管理してもよい。
【0092】
<第1例:クラフト処理>
図9~
図12を参照して、本発明の第1実施形態の第1例に係るクラフト処理を説明する。
図9は、本発明の第1実施形態に係るクラフト処理の一例を示すフローチャートである。
図10~
図12は、プレイヤ端末3の出力部37の画面の一例を示す図である。
図10~
図12は、特に、プレイヤ(ユーザ)のクラフト操作(例えば、建築モード)の一例を説明する画面例である。
【0093】
図9に示すように、情報処理システム100の情報取得部51は、仮想空間VSにおいてプレイヤ(ユーザ)が操作するオブジェクトOが使用する複数のアイテムに関するアイテム情報IIを取得する(ステップS1)。
【0094】
図10に示すように、情報処理システム100の種別提示部41は、仮想空間VSにおいてオブジェクトOが使用する一又は複数のアイテムに関する一又は複数の種別CLを指定可能に画面D上に提示する(ステップS3)。情報処理システム100は、ユーザ入力に基づいて、一又は複数の種別CLのうち特定の種別(例えば、「壁/天井装飾」)を指定する(
図9のステップS5)。
【0095】
「ユーザ入力」は、プレイヤ端末3の入力部36を介したユーザの入力を含む。例えば、「ユーザ入力」は、プレイヤ端末3の入力部36のマウス等のユーザの操作に応じて動作するカーソルCを介する入力(例えば、クリック操作、ダブルクリック操作、又は、種別CLのアイコン上に一定期間カーソルCを停止する操作)を含む。一又は複数の種別CLの提示手法は任意であり、一又は複数の種別CLは、例えば、
図10に示すように、画面Dの上部に左右方向に並ぶように提示される。例えば、ユーザが、入力部36のキーボードにおける「Q」キーK1を押下すると、一又は複数の種別CLは左向きにスクロールされ、「E」キーK3を押下すると、一又は複数の種別CLは右向きにスクロールされてもよい。
【0096】
図11に示すように、情報処理システム100のアイテム提示部44は、指定された特定の種別(例えば、「壁/天井装飾」)に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面D上に提示する(
図9のステップS7)。例えば、情報処理システム100は、指定された特定の種別における一又は複数のタイプTPのアイテムを画面Dの下側に、所定の優先度に応じた順番で左右方向に並べるように提示してもよい。
【0097】
情報処理システム100のアイテム指定部44は、ユーザ入力(例えばカーソルCの操作入力)に基づいて、一又は複数のアイテムのうち、特定のタイプTP1(例えば「木の壁」)のアイテムを指定する(
図9のステップS9)。
図11に示すように、特定のタイプTP1のアイテムが指定されると、特定のタイプTP1のアイテム情報IIが画面Dに出力される。この構成によれば、ユーザは、自らが指定した特定のタイプTP1のアイテムに関する情報を容易に把握可能である。
【0098】
アイテム情報IIのうち、「×120」N1は、例えば、オブジェクトOが所有する、タイプ「木の壁」のアイテムの個数を示す。例えば、120個のタイプ「木の壁」のアイテムのすべてを、共通のバリエーション(例えば赤色)のタイプ「木の壁」のアイテムとして使用可能であってもよいし、異なるバリエーション(例えば赤色及び青色)のタイプ「木の壁」のアイテムとして使用可能であってもよい。つまり、120個のタイプ「木の壁」のアイテムは、100個の「青色」のタイプ「木の壁」のアイテム、及び、20個の「赤色」のタイプ「木の壁」のアイテムとして使用可能であってもよい。リュックサックを模したアイコン及び「×24」N3は、オブジェクトOが所持する、タイプ「木の壁」のアイテムの個数を示す。倉庫を模したアイコン及び「×24」N5は、オブジェクトOが仮想倉庫に格納している、タイプ「木の壁」のアイテムの個数を示す。
【0099】
なお、タイプTPが表示される領域における空欄部分に関して、オブジェクトOが所持(保有)するタイプが増加するにつれて埋まる。
図11の例では、画面D上に表示可能な数は10タイプであるが、この10タイプを超えた場合には、例えば、ユーザは、画面D上で、例えばスクロール操作を行い、現時点で画面D上に表示されていない他のタイプも表示可能である。
【0100】
情報処理システム100のバリエーション提示部45は、例えば
図3に示す記録部38に記録されたアイテム情報IIを参照して、指定された特定のアイテムに関連づけられたバリエーションのアイテムの有無を判断する(
図9のステップS11)。指定された特定のアイテムに関連づけられたバリエーションのアイテムが無い場合(Noの場合)、ステップS13に進む。
図11に示すように、情報処理システム100は、ユーザ入力に基づいて指定されたタイプTP1の特定のアイテムを、クラフト途中の仮想家Hの壁部分Wに配置する(ステップS13)。
【0101】
他方で、指定された特定のアイテムに関連づけられたバリエーションのアイテムが有る場合(Yesの場合)、ステップS15に進む。
図12に示すように、バリエーション提示部45は、指定された特定のアイテムに関連付けて、特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションVRのアイテムを指定可能に画面D上に提示する(
図9のステップS15)。次に、
図11に示すように、情報処理システム100は、ユーザのカーソルCの操作入力に基づいて、特定のバリエーションVR1のアイテム(例えば、種別「壁/天井装飾」のタイプ「木の壁」のオレンジ色のアイテム)を指定すると、特定のバリエーションのアイテムを、クラフト途中の仮想家Hの壁部分Wに配置する(
図9のステップS17)。
【0102】
情報処理システム100のバリエーション提示部45は、特定のアイテムに関する複数のバリエーションのアイテムのうち、ユーザが保有している第1のバリエーションのアイテムと、ユーザが保有していない第2のバリエーションのアイテムとを異なる形態で提示してもよい。例えば、
図12に示すように、バリエーション提示部45は、第2のバリエーションのアイテムについては、鍵アイコンKIを重畳するように提示してもよい。他方で、ユーザが保有している第1のバリエーションのアイテムには、鍵アイコンを重畳せずに提示する。この構成によれば、ユーザが自ら保有するアイテムを容易に把握可能である。
【0103】
第2のバリエーションのアイテムに関する提示手法は任意である。例えば、鍵アイコンKIを重畳する手法の他、バリエーション提示部45は、第2のバリエーションのアイテムをグレーアウトしたり、半透明にしたり、又は、第1のバリエーションのアイテムよりも小さい表示サイズとしたりしてもよい。
【0104】
例えば、第2のバリエーションのアイテムが複数ある場合、複数の第2のバリエーションのアイテムのうち、一のアイテムについては購入可能な所持金をオブジェクトOは保有し、他のアイテムについては購入できないとき、当該一のアイテムに重畳される鍵アイコンと、他のアイテムに重畳される鍵アイコンとが異なる形態で表示されてもよい。例えば、当該一のアイテムに重畳される鍵アイコンが赤色で、他のアイテムに重畳される鍵アイコンが青色で表示されてもよい。
【0105】
本実施形態における第1例によれば、情報処理システム100では、指定された特定のアイテムに関連付けて、特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションのアイテムを指定可能に画面上に提示する。したがって、ユーザが、特定のアイテムに関するバリエーションのアイテムを効率的に指定可能である。
【0106】
<第2例:アイテム置換処理>
図13~
図15を参照して、本発明の第1実施形態の第2例に係るアイテム置換処理を説明する。
図13は、本発明の第1実施形態に係るアイテム置換処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示すように、
図3に示す情報取得部51は、仮想空間VSにおいてユーザが操作するオブジェクトOが使用する複数のアイテムに関するアイテム情報を取得する(ステップS21)。仮想構造物形成部52は、複数のアイテムに基づいて一又は複数の仮想構造物を形成する(ステップS23)。アイテム選択部53は、ユーザ入力に基づいて、複数のアイテムに対応づけられた共通のバリエーションVRのアイテムを選択する(ステップS25)。
【0107】
図14に示すように、ユーザがプレイヤ端末3を操作して、画面Dにおける「まとめて塗装」アイコンICを選択する場合、情報処理システム100は、複数のアイテムの少なくとも一部を共通のバリエーションのアイテムで置換する、例えば「まとめて塗装モード」を実行可能である。ユーザは、カーソルCを操作して、仮想家Hにおける共通のタイプTP1(例えば「木の壁」)である複数の壁アイテムW1,W3を指定する。その後、ユーザによって、複数の壁アイテムW1,W3に対応づけられた共通のバリエーションVR1(例えばタイプ「木の壁」の「オレンジ」色)の壁アイテムが選択され、「変更する」ボタンBが押下される。この場合、アイテム置換部54は、仮想家Hを形成する複数のアイテムW1,W3が複数のアイテムW1,W3の少なくとも一部を共通のバリエーションVR1のアイテムで置換する(ステップS27)。
【0108】
なお念のため述べると、仮想家Hにおいては、壁部分は4面、つまり、壁アイテムW1,W3に加えて、
図14では不図示であるが、壁アイテムW1,W3にそれぞれ対応する(例えば共通のタイプである)一の壁アイテムが存在する。したがって、上記の「まとめて塗装モード」では、これらの4つの壁アイテムすべてがまとめて塗装(置換)されうる。この構成によれば、ユーザの仮想視点によらず(ユーザから仮想空間上で見えなくても)、所定の条件を満たす複数のアイテムを容易に置換可能である。なお、仮想空間において見えない部分の壁が、壁アイテムW1,W3とは異なるタイプの壁(例えば鉄の壁)である場合は、所定の条件を満たさないため、置換されない。
【0109】
図14の例では、壁アイテムW1,W3のうち、窓や扉部分には穴が開いている箇所があり、仮想家Hの内部が一部視認可能である。ここで、置換対象として壁アイテムW1,W3には、他の部分と比較して選択エフェクトが付加(表示)されており、また、壁アイテムW1,W3のうち、窓や扉部分(視認可能な仮想家Hの内部)にも便宜上、当該選択エフェクトが付加されている。しかしながら、当然に、「まとめて塗装モード」によって、壁アイテムW1,W3を含む4つの壁部分がすべて置換される場合でも、視認可能な仮想家Hの内部については、色の変更等の置換処理は実行されない。
【0110】
図15は、仮想空間VSにおける「まとめて塗装モード」の他の一例を示す図である。
図15では、まず、タイプTP1の特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションVRのアイテムが指定可能に画面D上に提示される。その後、ユーザによって、特定のバリエーションVR1のアイテム(例えば、種別「壁/天井装飾」のタイプ「木の壁」のオレンジ色のアイテム)が指定され、かつ、例えば「つながっている壁をすべて同じパターンにする」に対応するラジオボタンRBが選択される場合、仮想家Hにおける、つながっている複数の壁アイテムW1,W3,W5,W7が共通のバリエーションVR1の壁アイテムに置換されてもよい。
【0111】
本実施形態における第2例によれば、情報処理システム100では、一又は複数の仮想構造物を形成する複数のアイテムを、まとめて一気に共通のバリエーションのアイテムに置換可能である。したがって、仮想空間の仮想構造物に対するユーザの操作に関する利便性を向上させる。より具体的には、仮想構造物の変更(例えば塗装作業)に関するユーザの利便性を向上させる。
【0112】
<第3例:領域出力処理>
図16を参照して、本発明の第1実施形態の第3例に係る領域出力処理を説明する。
図16に示すように、
図3に示す領域出力部46は、例えば、ユーザ入力に基づいて、特定のタイプTP1のアイテムに関する複数のバリエーションVRのアイテムのうち、ユーザが保有していない第1のバリエーションVR3のアイテムが指定される場合、ユーザが、少なくとも第1のバリエーションVR3のアイテム(例えば水色の木の壁)を購入(取得)するためのユーザ入力を受け付ける入力受付領域R1を画面D上に出力する。ここで、「ユーザが保有していない第1のバリエーションVR3のアイテムが指定される」とは、例えば、ユーザが画面D上において、カーソルCを操作して、第1のバリエーションVR3のアイテムのアイコンをクリックすることを含む。ユーザは、カーソルCを操作して、入力受付領域R1を例えば押下する場合、ユーザ(オブジェクトO)は、第1のバリエーションVR3のアイテムを購入可能である。
【0113】
領域出力部46は、ユーザが保有していない第1のバリエーションVR3のアイテムが指定される場合、複数の入力受付領域R1,R3,R5を、画面D上の第1のバリエーションVR3のアイテムの提示位置に応じた位置に出力する。例えば、領域出力部46は、複数の入力受付領域R1,R3,R5を、画面D上の第1のバリエーションVR3のアイテムの提示位置に関連づけて出力する。領域出力部46は、複数の入力受付領域R1,R3,R5を、画面D上の第1のバリエーションVR3のアイテムの提示位置に応じた位置に出力し、かつ、複数の入力受付領域R1,R3,R5が所定の形状(例えば、第1のバリエーションVR3のアイテムを囲むような形状)となるように画面D上に出力してもよい。所定の形状は、任意であり、上記の形状以外の形状を含む。
【0114】
ここで、画面Dがタッチパネル式の画面である場合、「ユーザが保有していない第1のバリエーションVR3のアイテムが指定される」とは、例えば、ユーザが指で第1のバリエーションVR3のアイテムのアイコンに触れた状態で一定期間経過する(当該アイコンを長押しする)ことを含む。そして、画面D上に複数の入力受付領域R1,R3,R5が表示された状態で、ユーザが指で、いずれかの領域をタップ(選択)すると、タップされた領域に対応する処理が実行される。
【0115】
複数の入力受付領域は、ユーザが保有していない第1のバリエーションVR3のアイテム(例えば水色の木の壁)と、当該アイテムと同一のバリエーションであり、かつ、異なるタイプであるアイテムと、をセットで購入(取得)するための入力受付領域R5を含む。例えば、入力受付領域R5は、例えば、水色の木の壁のアイテム、水色の天井のアイテム、及び、水色の扉のアイテムをセットで購入するための入力を受け付ける。
【0116】
なお、例えば水色のアイテムをセット購入する際に、セットに組み込まれたアイテムのうち、ユーザがある特定のタイプの水色アイテムを既に保有している場合、画面D上において、当該特定のタイプの水色アイテムに関して「水色の〇〇〇アイテムは既に保有しています。セット購入しますか?」等のダイアログが表示されてもよい。この構成によれば、ユーザに対して、購入予定のアイテムのセットに既に保有しているアイテムが含まれる旨、注意を促すことが可能である。
【0117】
本実施形態における第3例によれば、情報処理システム100は、ユーザが保有していないバリエーションのアイテムが画面D上の所定領域に出力され、ユーザは(画面Dとは別のアイテムの購入画面に遷移することなく)当該領域を指定するだけで、ユーザが保有していないバリエーションのアイテムを購入可能である。したがって、ユーザが保有していないバリエーションのアイテムを購入する際のユーザの利便性が向上する。より具体的には、本実施形態におけるクラフトゲームには、タイプ別、さらにはバリエーション別のアイテムを購入するためのアイテム購入のモードが実装されている。つまり、情報処理システム100は、ユーザ操作に応じてユーザが所望するアイテムが購入可能なように、アイテム購入処理を実行する機能を備える。ここで、ユーザがクラフト作業を行う状況において、わざわざ画面Dとは異なるアイテム購入モードの画面を表示させると、クラフト作業が中断されてしまう。そのため、同一画面上でカーソルを移動させるだけ、又は、同一画面上で指を移動させるだけ、という簡易な操作でバリエーションのアイテムを購入可能であることは、アイテム購入の際のユーザの利便性を向上させる。さらに、単にバリエーションを購入できるだけではなく、バリエーションを購入するにあたってもセット購入など様々な操作が可能であり、アイテム購入の際のユーザの利便性をより向上させる。
【0118】
なお、
図16の例に示すように、ユーザは、アイテムを、ユーザが有する法定通貨(例えば日本円)を使用して購入可能である。しかしながら、アイテム購入の手法は任意である。例えば、ユーザは、法定通貨によって、ゲーム内で使用可能なゲーム内通貨(例えばコインや石)を予め購入して、当該ゲーム内通貨を消費してアイテム購入を行ってもよい。なお、情報処理システム100は、法定通貨以外の仮想通貨等を用いてアイテム購入が可能となるように構成されてもよい。
【0119】
<第4例:仮想構造物の移動処理>
図17~
図19を参照して、本発明の第1実施形態の第4例に係る仮想構造物の移動処理を説明する。
図17は、本発明の第1実施形態に係る仮想構造物の移動処理の一例を示すフローチャートである。
【0120】
図17に示すように、情報処理システム100は、仮想空間VSにおける仮想構造物を移動対象として指定する(ステップS31)。
図18に示すように、
図3に示す情報処理システム100の移動部57は、ユーザのカーソルCの操作入力に基づいて、複数の頂点Vのそれぞれをつなぐ複数の破線DLで囲まれた所定範囲を設定する。当該所定範囲に含まれる仮想家Hは、移動対象の仮想構造物として指定される。移動対象の仮想構造物の数は、任意であり、単一でもよいし、複数でもよい。
【0121】
次に、
図18及び
図19に示すように、移動部57は、仮想家Hが配置されている、移動元である第1配置面PS1を検出する(ステップS33)。移動部57は、仮想家Hを、移動先である第2配置面PS2へ移動させる処理を開始する(ステップS35)。移動部57は、第2配置面PS2を検出する。移動部57は、第1配置面PS1と第2配置面PS2で傾きに変化があるか否かを判定する(ステップS37)。
【0122】
第1配置面PS1と第2配置面PS2で傾きに変化がない場合(Noの場合)は、ステップS41に進む。移動部57は、仮想家Hを第2配置面PS2に配置する(ステップS41)。他方で、第1配置面PS1と第2配置面PS2で傾きに変化がある場合(Yesの場合)は、ステップS39に進む。移動部57は、第1配置面PS1と第2配置面PS2の傾きの変化量(例えば
図19に示す角度α)に基づいて、仮想家のベース部分BS1にベース部分BS3を加えた上で、仮想家Hを第2配置面PS2に配置する(ステップS39)。
【0123】
本実施形態における第4例によれば、情報処理システム100は、仮想空間VSにおいて一又は複数の仮想構造物が配置されている第1配置面から第1配置面とは異なる傾きを有する第2配置面に移動させる場合に、当該傾きに基づいて、一又は複数の仮想構造物を第2配置面に配置する。よって、情報処理システム100は、ある配置面から異なる傾きを有する他の配置面に仮想構造物を移動させる際にも移動先の配置面の傾きに応じて適切に仮想構造物を配置可能である。
【0124】
なお、ステップS39に関して、仮に、ユーザが、ベース部分BS1に追加されるベース部分BS3に対応する部材アイテムを保有していない場合には、移動部57は、仮想構造物の第2配置面PS2への配置を許容しないように構成されてもよい。この場合、移動部57は、ユーザに対して、画面上において、仮想構造物の第2配置面PS2への配置を許容しない旨を報知してもよい。
【0125】
また、移動部57は、第2配置面PS2の形状(地形)に合わせて形状が可変のベース用部材アイテムを使用してもよい。形状が可変のベース用部材アイテムは、例えば高床の柱に関するアイテムを含み、当該アイテムは、第2配置面PS2の形状に応じて自動的に上下に伸びるように制御されてもよい。
【0126】
<第2実施形態>
第2実施形態は、クラフトゲームをプレイヤ端末3において管理する点において、クラフトゲームを情報処理サーバ1において管理する第1実施形態とは異なる。第2実施形態について、第1実施形態と異なる点について特に説明する。
【0127】
図20は、本発明の第2実施形態に係る情報処理サーバ及びプレイヤ端末の機能的構成の一例を示す概略構成図(ブロック図)である。プレイヤ端末3のクラフト制御部50は、ゲーム管理部62をさらに備える。記録部38は、ゲーム動作情報GOIをさらに記録する。
【0128】
図3に示すプレイヤ端末3におけるクラフト制御部50は、ゲーム管理部62を備えていないが、上記のとおり、
図20に示すプレイヤ端末3は、機能的に、クラフト制御部50にゲーム管理部62をさらに含んで構成されている。これは、情報処理サーバ1がこれらの構成を備えると、高頻度でプレイヤ端末3にクラフトゲームに関するデータを送信する必要があるので、情報処理サーバ1とプレイヤ端末3との間の通信量が膨大になる。よって、この通信量を削減するため、プレイヤ端末3が、上記構成を含むように構成したものである。
【0129】
プレイヤ端末3に各機能を集中させることで、プレイヤがプレイヤ端末3において、各種ゲーム媒体や各種パラメータ等の改竄のような不正行為が行われてしまう可能性が高まる。しかしながら、情報処理サーバ1に更新された最新の情報が管理されているので、情報処理サーバ1に管理されている情報と随時比較することで不正行為の有無を確認することができ、不正行為を未然に防ぐことが可能である。
【0130】
<第3実施形態>
第3実施形態は、第1実施形態のプレイヤ端末の表示制御部及びクラフト制御部が備える各構成を、情報処理サーバの情報処理部が備える点で第1実施形態と異なる。第3実施形態について、第1実施形態と異なる点について特に説明する。
【0131】
図21は、本発明の第3実施形態に係る情報処理サーバ及びプレイヤ端末の機能的構成の一例を示す概略構成図(ブロック図)である。情報処理サーバ1は、機能的に、第2実施形態(
図20)におけるプレイヤ端末3の表示制御部40及びクラフト制御部50が備える各構成を備える。
【0132】
第3実施形態によれば、情報処理サーバ1に各機能を集中させることで、プレイヤがプレイヤ端末3において、各種パラメータ等のゲームに関する情報の改竄のような不正行為を行うことを防止することができる。
【0133】
図22は、本発明の一実施形態に係る情報処理サーバ1のハードウェアの構成と、プレイヤ端末3のハードウェアの構成とを示すブロック図である。なお、図中では、情報処理サーバ1のハードウェアに対応する符号には括弧を付すことなく記載し、プレイヤ端末3のハードウェアに対応する符号には括弧を付して記載する。
【0134】
プレイヤ端末3は、例示的に、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなるメモリ33と、バス34と、入出力インターフェース35と、入力部36と、出力部37と、記録部38と、通信部39と、を備えている。
【0135】
CPU31は、メモリ33に記録されているプログラム、又は、記録部38からメモリ33にロードされたプログラムにしたがって各種の処理を実行する。
【0136】
メモリ33には、CPU31が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。CPU31及びメモリ33は、バス34を介して相互に接続されている。このバス34には、入出力インターフェース35も接続されている。入出力インターフェース35には、入力部36と、出力部37と、記録部38と、通信部39と、が接続されている。
【0137】
入力部36は、各種ボタン、タッチパネルあるいはマイク等で構成され、情報処理サーバ1の管理者等の指示操作に応じて各種情報を入力する。なお、入力部36は、情報処理サーバ1の他の各部を収容する本体とは独立した、キーボードやマウス等の入力装置により実現してもよい。
【0138】
出力部37は、ディスプレイやスピーカ等で構成されており、画像データや音楽データを出力する。出力部37が出力した画像データや音楽データは、ディスプレイやスピーカ等から、画像や音楽としてプレイヤが認識可能に出力される。
【0139】
記録部38は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリで構成され、各種データを記憶する。
【0140】
通信部39は、他の装置との間で行う通信を実現する。例えば、通信部39は、ネットワークNを介して、情報処理サーバ1との間で相互に通信を行う。
【0141】
なお、プレイヤ端末3には、不図示であるがドライブを必要に応じて適宜設けられる。ドライブには、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等から構成されるリムーバブルメディアが適宜装着される。リムーバブルメディアには、ゲーム実行するためのプログラムや、画像データ等の各種データが格納される。ドライブによってリムーバブルメディアから読み出されたプログラムや、画像データ等の各種のデータは、必要に応じて記録部38にインストールされる。
【0142】
次に、情報処理サーバ1のハードウェアの構成について説明をする。情報処理サーバ1は、例示的に、CPU11と、メモリ13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記録部18と、通信部19と、を備えている。これら各部は、上述のプレイヤ端末3が備える、符号のみが異なる同名の各部と同等の機能を有している。従って、重複する説明を省略する。
【0143】
なお、上記各実施形態、及び、各実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。また、本発明は、各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の開示を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素は削除してもよい。さらに、一の実施形態の構成要素を異なる実施形態に適宜組み合わせてもよい。
【0144】
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限定されない。
(付記1)
仮想空間を提供するコンピュータを、
前記仮想空間においてユーザが操作するオブジェクトが使用する複数のアイテムに関するアイテム情報を取得する取得部と、
前記複数のアイテムに基づいて一又は複数の仮想構造物を形成する形成部と、
ユーザ入力に基づいて、前記複数のアイテムに対応づけられた共通のバリエーションのアイテムを選択する選択部と、
前記一又は複数の仮想構造物を形成する前記複数のアイテムが所定の条件を満たす場合に、前記複数のアイテムの少なくとも一部を前記共通のバリエーションのアイテムで置換する置換部と、
として機能させるプログラム。
(付記2)
前記所定の条件は、前記一又は複数の仮想構造物を形成する前記複数のアイテムが、共通するタイプのアイテムであることを含む、
付記1に記載のプログラム。
(付記3)
前記所定の条件は、前記一又は複数の仮想構造物を形成する前記複数のアイテムが、共通するタイプのアイテムであり、かつ、前記仮想空間において互いに隣接して配置されていることを含む、
付記1又は2に記載のプログラム。
(付記4)
前記所定の条件は、前記一又は複数の仮想構造物を形成する前記複数のアイテムが、共通するタイプのアイテムであり、かつ、ユーザによって指定された、前記仮想空間の所定の範囲に配置された複数のアイテムであることを含む、
付記1から3のいずれか一項に記載のプログラム。
(付記5)
前記所定の条件は、前記一又は複数の仮想構造物を形成する前記複数のアイテムが、共通するタイプのアイテムであり、かつ、ユーザによって指定された、前記仮想空間に配置された一の仮想構造物を形成する複数のアイテムであることを含む、
付記1から4のいずれか一項に記載のプログラム。
(付記6)
前記コンピュータを、
前記複数のアイテムを格納可能な仮想格納施設を前記仮想空間に配置する仮想施設配置部としてさらに機能させる、
付記1から5のいずれか一項に記載のプログラム。
(付記7)
前記コンピュータを、
前記仮想空間における、自らを基準とする所定の範囲に所定の効力を発揮する仮想装置を前記仮想空間に配置する仮想装置配置部としてさらに機能させる、
付記1から6のいずれか一項に記載のプログラム。
(付記8)
前記形成部は、前記仮想格納施設が前記所定の範囲に配置されている場合に、ユーザが前記所定の範囲に滞在しているときは、ユーザ入力に基づいて、前記仮想格納施設から前記一又は複数のアイテムを取得し、取得した当該一又は複数のアイテムで前記一又は複数の仮想構造物を形成する、
付記7に記載のプログラム。
(付記9)
前記所定の効力は、前記所定の範囲において、前記一又は複数の仮想構造物のうち特定の仮想構造物が配置可能であることを含む、
付記7又は8に記載のプログラム。
(付記10)
前記所定の効力は、前記所定の範囲において、前記ユーザが操作するオブジェクトとは異なるオブジェクトが出現しないことを含む、
付記7から9のいずれか一項に記載のプログラム。
(付記11)
前記仮想装置は、複数の前記仮想装置を含み、
複数の前記仮想装置のそれぞれは、前記仮想空間において異なる形態で表示され、複数の前記仮想装置のそれぞれに対応づけられた前記所定の範囲は、表示される前記形態に応じて設定される、
付記7から10のいずれか一項に記載のプログラム。
(付記12)
前記コンピュータを、
ユーザ入力に基づいて指定された前記一又は複数の仮想構造物を移動させる移動部としてさらに機能させ、
前記移動部は、前記仮想空間において前記一又は複数の仮想構造物が配置されている第1配置面から前記第1配置面とは異なる傾きを有する第2配置面に移動させる場合に、前記傾きに基づいて、前記一又は複数の仮想構造物を前記第2配置面に配置する、
付記1から11のいずれか一項に記載のプログラム。
(付記13)
仮想空間を提供するコンピュータが実行する仮想空間提供方法であって、
前記仮想空間においてユーザが操作するオブジェクトが使用する複数のアイテムに関するアイテム情報を取得するステップと、
前記複数のアイテムに基づいて一又は複数の仮想構造物を形成するステップと、
ユーザ入力に基づいて、前記複数のアイテムに対応づけられた共通のバリエーションのアイテムを選択するステップと、
前記一又は複数の仮想構造物を形成する前記複数のアイテムが所定の条件を満たす場合に、前記複数のアイテムの少なくとも一部を前記共通のバリエーションのアイテムで置換するステップと、を含む、
仮想空間提供方法。
(付記14)
仮想空間を提供する仮想空間提供システムであって、
前記仮想空間においてユーザが操作するオブジェクトが使用する複数のアイテムに関するアイテム情報を取得する取得部と、
前記複数のアイテムに基づいて一又は複数の仮想構造物を形成する形成部と、
ユーザ入力に基づいて、前記複数のアイテムに対応づけられた共通のバリエーションのアイテムを選択する選択部と、
前記一又は複数の仮想構造物を形成する前記複数のアイテムが所定の条件を満たす場合に、前記複数のアイテムの少なくとも一部を前記共通のバリエーションのアイテムで置換する置換部と、を備える、
仮想空間提供システム。
【符号の説明】
【0145】
1…情報処理サーバ、3…プレイヤ端末、11(31)…CPU、13(33)…メモリ、14(34)…バス、15(35)…入出力インターフェース、16(36)…入力部、17(37)…出力部、18(38)…記録部、19(39)…通信部、40…表示制御部、41…種別提示部、42…種別指定部、43…アイテム提示部、44…アイテム指定部、45…バリエーション提示部、46…領域出力部、50…ゲーム制御部、51…情報取得部、52…仮想構造物形成部、53…アイテム選択部、54…アイテム置換部、55…仮想施設配置部、56…仮想装置配置部、57…移動部、60…情報処理部、62…ゲーム管理部
【要約】
【課題】特定のアイテムに関するバリエーションのアイテムを効率的に指定可能な情報処理技術を提供すること。
【解決手段】仮想空間VSを提供するコンピュータを、仮想空間VSにおいてオブジェクトOが使用する一又は複数のアイテムに関する一又は複数の種別を指定可能に画面上に提示する種別提示部41と、ユーザ入力に基づいて、種別のうち特定の種別を指定する種別指定部42と、指定された特定の種別に対応づけられた一又は複数のアイテムを指定可能に画面上に提示するアイテム提示部43と、ユーザ入力に基づいて、一又は複数のアイテムのうち特定のアイテムを指定するアイテム指定部44と、指定された特定のアイテムに関連付けて、特定のアイテムに関する一又は複数のバリエーションのアイテムを指定可能に画面上に提示するバリエーション提示部45と、として機能させるプログラム。
【選択図】
図1