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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】CT撮影装置及び撮影方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/046 20180101AFI20220928BHJP
   G01N 23/083 20180101ALI20220928BHJP
【FI】
G01N23/046
G01N23/083
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018086237
(22)【出願日】2018-04-27
(65)【公開番号】P2019191072
(43)【公開日】2019-10-31
【審査請求日】2021-02-25
(73)【特許権者】
【識別番号】391017540
【氏名又は名称】東芝ITコントロールシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(72)【発明者】
【氏名】富澤 雅美
(72)【発明者】
【氏名】原 拓生
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 洋貴
【審査官】藤田 都志行
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-156607(JP,A)
【文献】特開2008-029828(JP,A)
【文献】特開2009-063387(JP,A)
【文献】特開平07-067867(JP,A)
【文献】特開2000-197627(JP,A)
【文献】米国特許第06504892(US,B1)
【文献】独国特許出願公開第102015111621(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 23/046
G01N 23/083
A61B 6/03
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体内の関心領域を画像化するCT撮影装置であって、
コーンビーム状の放射線を照射する放射線源と、
前記放射線を検出する検出器と、
載置面に前記被検体を載置させて、当該被検体を前記放射線源と前記検出器の間に介在させるステージと、
前記放射線源と前記検出器の組、又は前記ステージを前記放射線の光軸と直交する回転軸を中心に回転させる回転機構と、
前記回転機構による回転と放射線照射とにより前記検出器が得た各方向の透過像に基づき、前記関心領域の画像を再構成する画像処理部と、
を備え、
前記ステージの載置面は、前記関心領域内の全ての体軸断面と、前記放射線源の焦点から拡散する各放射線透過経路の一つとが、前記回転機構による回転と前記放射線の照射中に一度は平行となるように、前記回転軸と直交する方向に対して一定角度傾けられ、
前記一定角度である角度α°は、下式(1)で示される範囲であること、
を特徴とするCT撮影装置。
【請求項2】
前記関心領域の端面と前記放射線源の焦点が同一平面に載り、又は前記関心領域の端面が載る平面が、前記放射線の光軸と交差するまで、一定角度傾けられていること、
を特徴とする請求項1記載のCT撮影装置。
【請求項3】
前記一定角度は30°以内であること、
を特徴とする請求項1又は2記載のCT撮影装置。
【請求項4】
前記一定角度である角度α°は、下式(2)で示される範囲であること、
を特徴とする請求項1記載のCT撮影装置。
【請求項5】
前記一定角度傾ける傾倒機構を更に備えること、
を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のCT撮影装置。
【請求項6】
前記傾倒機構は、ゴニオステージであること、
を特徴とする請求項5記載のCT撮影装置。
【請求項7】
前記ゴニオステージは、前記回転軸上の点を回転中心として傾けること、
を特徴とする請求項6記載のCT撮影装置。
【請求項8】
前記一定角度を計算する傾倒角計算部を更に備え、
前記傾倒機構は、前記傾倒角計算部の計算結果に従って傾けること、
を特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載のCT撮影装置。
【請求項9】
前記画像処理部は、前記再構成の過程で生成される3次元CT像の傾きを補正する補正部を備えること、
を特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のCT撮影装置。
【請求項10】
被検体をステージに載置し、被検体に対して各角度からコーンビーム状の放射線を放射線源から照射し、放射線を検出器により検出し、被検体内の関心領域を画像として再構成するCT撮影装置の撮影方法であって、
前記放射線源と前記検出器の組、又は前記ステージを前記放射線の光軸と直交する回転軸を中心に回転させつつ、放射線を照射させ、
前記関心領域内の全ての体軸断面と、前記放射線の焦点から拡散する各放射線透過経路の一つとが、前記回転と前記放射線の照射中に一度は平行となるように、前記ステージの載置面を、前記ステージの回転軸と直交する方向に対して一定角度傾け、
前記一定角度である角度α°は、下式(1)で示される範囲であること、
を特徴とするCT撮影装置の撮影方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、CT撮影装置及び撮影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CT撮影装置は、例えば放射線としてX線ビームを照射する放射線源と、放射線源のX線ビームを2次元の分解能で検出する検出器が対向して配置される。放射線源と検出器との間には、被検体を載置するステージが配置され、ステージに載置された被検体は、放射線源と検出器との間に介在する。X線ビームを照射中にステージを1回転させることで、被検体の全方位からX線ビームを照射し、多数の透過像を獲得する。この透過像からボリュームデータ及び各種断面の画像が再構成され、表示部に表示される。
【0003】
ファンビーム状のX線ビームを照射する場合、被検体の体軸に沿って複数の体軸断面を得るためには、被検体の体軸方向に沿って位置を変え、その都度、X線ビームを照射しながらステージを1回転させなければならない。一方、コーンビーム状のX線ビームを照射する場合、即ち被検体の体軸方向にも開き角を有する放射線ビームを照射する場合、被検体の体軸方向の広範囲にX線ビームを照射させることができるので、X線ビームを照射しながらステージを1回転させるだけで、被検体の体軸に沿って複数の体軸断面が得られる。従って、コーンビーム状のX線ビームを照射するCT撮影装置は、被検体の関心領域の画像を高速に得ることができるというメリットがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2006-214841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、コーンビーム状のX線ビームを照射する場合には、コーンビームアーチファクトと呼ばれる現象が生じてしまう。即ち、被検体の回転軸に垂直な体軸断面の輪郭は、X線ビームの光軸上又は光軸に近い体軸断面に関しては鮮明であるが、X線ビームの光軸から離れるほど体軸断面の輪郭は不鮮明となり、体軸断面の層間などが明瞭に区別できなくなる。
【0006】
本実施形態は、上記課題を解決すべく、コーンビームアーチファクトを低減したCT撮影装置及びコーンビームアーチファクトを低減させる撮影方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本実施形態に係るCT撮影装置は、被検体内の関心領域を画像化するCT撮影装置であって、コーンビーム状の放射線を照射する放射線源と、前記放射線を検出する検出器と、載置面に前記被検体を載置させて、当該被検体を前記放射線源と前記検出器の間に介在させるステージと、前記放射線源と前記検出器の組、又は前記ステージを前記放射線の光軸と直交する回転軸を中心に回転させる回転機構と、前記回転機構による回転と放射線照射とにより前記検出器が得た各方向の透過像に基づき、前記関心領域の画像を再構成する画像処理部と、を備え、前記ステージの載置面は、前記関心領域内の全ての体軸断面と、前記放射線源の焦点から拡散する各放射線透過経路の一つとが、前記回転機構による回転と前記放射線の照射中に一度は平行となるように、前記回転軸と直交する方向に対して一定角度傾けられていること、を特徴とする。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本実施形態の他の一態様に係るCT撮影装置は、被検体内の関心領域を画像化するCT撮影装置であって、前記被検体を載置する載置面を有するステージと、前記ステージ上の被検体に向けてコーンビーム状の放射線を照射する放射線源と、前記ステージを挟んで前記放射線源と反対に位置し、前記被検体を透過した前記放射線を検出する検出器と、前記放射線源と前記検出器の組、又は前記ステージを前記載置面に垂直な法線を回転軸として回転させる回転機構と、前記回転機構による回転により前記検出器が得た各方向の透過像に基づき、前記関心領域の画像を再構成する画像処理部と、を備え、前記放射線源は、前記関心領域内の全ての体軸断面と、前記放射線の焦点から拡散する各放射線透過経路の一つとが、前記回転機構による回転及び前記放射線の照射中に、一度は平行となるように、前記回転軸と直交する方向に対して一定角度傾けられていること、を特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成するために、本実施形態に係るCT撮影装置の撮影方法は、被検体をステージに載置し、被検体に対して各角度からコーンビーム状の放射線を放射線源から照射し、放射線を検出器により検出し、被検体内の関心領域を画像として再構成するCT撮影装置の撮影方法であって、前記放射線源と前記検出器の組、又は前記ステージを前記放射線の光軸と直交する回転軸を中心に回転させつつ、放射線を照射させ、前記関心領域内の全ての体軸断面と、前記放射線の焦点から拡散する各放射線透過経路の一つとが、前記回転と前記放射線の照射中に一度は平行となるように、前記ステージの載置面を、前記ステージの回転軸と直交する方向に対して一定角度傾けること、を特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成するために、本実施形態に係る他の一態様のCT撮影装置の撮影方法は、被検体をステージに載置し、被検体に対して各角度からコーンビーム状の放射線を放射線源から照射し、放射線を検出器により検出し、被検体内の関心領域を画像として再構成するCT撮影装置の撮影方法であって、前記放射線源と前記検出器の組、又は前記ステージを前記放射線の光軸と直交する回転軸を中心に回転させつつ、放射線を照射させ、前記関心領域内の全ての体軸断面と、前記放射線の焦点から拡散する各放射線透過経路の一つとが、前記回転と前記放射線の照射中に一度は平行となるように、前記放射線源を、当該放射線源の光軸が前記回転軸と直交する方向に対して一定角度傾けること、を特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係るCT撮影装置の構成を示す図である。
図2】ステージの構成を示す模式図である。
図3】載置面の傾倒角度を説明する模式図である。
図4】制御部と画像処理部の構成を示すブロック図である。
図5】CT撮影装置の動作を示すフローチャートである。
図6】各傾倒角度及び各照射角度における体軸断面と平行な放射線透過経路の位置を示す画像である。
図7】各傾倒角度での被検体の矢状断面を示す画像である。
図8】各傾倒角度での被検体の体軸断面の画像である。
図9】ステージの他の構成を示す模式図である。
図10】CT撮影装置の他の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本実施形態に係るCT撮影装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、各図は明瞭化の観点から誇張されている場合があり、図中のスケールには限定されない。例えば実際の傾倒角度αと図中の傾倒角度αとは異なっているが、図中の傾倒角度αには限定されない。
【0013】
図1は、本実施形態に係るCT撮影装置1の全体構成を示す図である。CT撮影装置1は、被検体100内を画像化することで非破壊検査や医療用途に供する。このCT撮影装置1は、被検体100に対して回転軸Rを回転中心として360°に亘って放射線ビームを照射し、複数ビューの透過像を収集する。そして、CT撮影装置1は、複数ビューの透過像からボリュームデータを作成し、更にボリュームデータから被検体100の断面像を作成する。
【0014】
透過像は、被検体100を透過する過程で減弱した放射線強度の二次元分布データである。ボリュームデータはCT値の3次元分布であり、CT値は、水や空気の線減弱係数を基準として被検体100の各部の元素組成と密度に応じた線減弱係数を相対的に表現して規格化した値である。断面像は被検体100の体軸断面の画像であり、換言すると、放射線ビームの光軸CLと平行に拡がるアキシャル断面の画像である。その他、断面像として、矢状断面、冠状断面、オブリーク断面、MPR像を生成するようにしてもよい。
【0015】
このCT撮影装置1は、放射線源2、検出器3、ステージ4、制御部5及び画像処理部6を備えている。放射線源2と検出器3は対向配置されている。ステージ4は、放射線源2と検出器3の間に配置されている。制御部5は、放射線源2、検出器3及びステージ4に対して制御信号を送受信可能に信号線で接続されている。画像処理部6は、検出器3が出力する信号を受信可能に信号線で接続されている。制御部5と画像処理部6は、所謂コンピュータから成る処理装置8であり、プログラムに従って命令を実行するプロセッサ、プログラムが展開され、また命令の実行結果やデータを一時記憶するメモリ、プログラムを記憶するストレージ、及びCT撮影装置1の各部と制御信号又はデータを送受信可能なインターフェースから構成される。
【0016】
この放射線源2は、被検体100に向けて放射線ビームを照射する。放射線は例えばX線である。放射線ビームは、放射線源2の焦点Fを頂点とし、コーン角を有して円錐状に拡がるコーンビームである。この放射線源2は、例えば、反射型又は透過型のX線管である。X線管は、真空内にフィラメントとタングステン等のターゲットとを対向配置し、フィラメント側の陰極とターゲット側の陽極の間に管電圧を印加する。そうすると、フィラメントからは電子が放出され、電子はターゲットに向かって加速し、ターゲットに衝突する。この衝突時にX線が発生する。尚、放射線ビームには例えばγ線及び中性子線も含まれ、放射線源2はγ線又は中性子線を照射するようにしてもよい。
【0017】
検出器3は、放射線源2の焦点Fと対向して配置され、複数ビューの透過像を検出するエリア検出器である。この検出器3は例えばフラットパネルディテクタ(FPD)である。FPDには、放射線の検出素子が二次元状に並べられている。各検出素子は、シンチレータ面とフォトダイオードを有する。シンチレータ面は、放射線に励起されると発光するヨウ化セシウム等により成る。フォトダイオードは、シンチレータ面の蛍光像を電荷に変換して蓄積し、TFTスイッチにON信号を与えられると、蓄積されていた電荷を出力する。尚、検出器3としては、例えばイメージインテンシファイア(I.I.)とカメラにより構成されるようにしてもよい。
【0018】
ステージ4は、被検体100を載置する載置面45を有し、被検体100を放射線源2と検出器3との間に位置させる。図2は、ステージ4の詳細構成を示す模式図である。図2に示すように、ステージ4は、回転機構41、シフト機構42、昇降機構43及び傾倒機構44で支持されている。
【0019】
回転機構41は、回転軸Rを中心にしてステージ4を1回転させる。回転軸Rは、放射線ビームの光軸CLと直交して延び、ステージ4の中心を通る。シフト機構42は、ステージ4を放射線ビームの光軸CLに沿って回転軸Rと直交する方向に移動させ、放射線源2に対してステージ4を接近又は離反させる。また、シフト機構42は、ステージ4を回転軸Rと直交する方向に移動させる。昇降機構43は、ステージ4を回転軸Rに沿って移動させる。傾倒機構44は、ステージ4の載置面45を傾ける。換言すると、傾倒機構44は、載置面45の法線Nを回転軸Rに対して斜交させる。
【0020】
この回転機構41、シフト機構42及び昇降機構43は、一例としてボールネジ機構により構成される。即ち、レール、回転モータ、シャフト及びスライダが設けられている。レールは、移動対象を載せ、移動方向に延設されている。回転モータは、シャフトを軸回転させる。シャフトは、レールと平行に延び、またネジ溝が螺設され、また延び方向への移動が阻止されている。スライダは、シャフトに螺合し、移動対象と連結している。回転モータが稼働すると、シャフトが軸回転し、スライダがシャフトに沿って移動すると共に、スライダに連結された移動対象がレールに沿って摺動する。例えば、下層からシフト機構42、昇降機構43、回転機構41、傾倒機構44、及びステージ4の載置面45がこの順番で積層され、それぞれ上層全てを移動対象とする。
【0021】
傾倒機構44は、例えばゴニオステージである。ゴニオステージは、ベース441と摺動部442とを有する。ベース441は回転機構41に軸支され、摺動部442は載置面45を支持する。このベース441は凹状曲面441aを有し、摺動部442は凸状曲面442aを有し、凹状曲面441aと凸状曲面442aとは同じ曲率を有し、凹状曲面441aと凸状曲面442aとで摺り合わせられている。このベース441と摺動部442の凹状曲面441aと凸状曲面442aの円中心Cは、回転機構41のシャフトの軸の延長線上に位置し、換言すると回転軸R上に位置する。
【0022】
この傾倒機構44は、関心領域7の端面71と放射線の焦点Fとが同一平面Sに載るように、ステージ4の載置面45を傾ける。関心領域7は、ROIとも呼ばれ、ユーザが注目する被検体100内の空間領域である。端面71は、載置面45と平行な面の一方である。この傾倒機構44は、関心領域7の端面71と放射線の焦点Fとが同一平面Sに載るために、以下式(1)で表される一定の傾倒角度αだけ、ステージ4の載置面45を傾ける。傾倒角度αは、ステージ4の載置面45に垂直な法線Nと回転軸Rとが成す角度、換言すると載置面45と回転軸Rと直交する方向とが成す角度である。また、傾倒角度αは一定であり、ステージ4の回転中に傾倒角度αは不変である。
【0023】
【0024】
ここで、図3に示すように、上記式(1)のFCDは、放射線の焦点Fから光軸CL上の回転中心までの距離である。回転中心は、光軸CLと回転軸Rとの交点である。FOVxは、関心領域7が歳差運動により及ぶ空間範囲における光軸CL方向の長さである。Hは、焦点Fから光軸CLに沿って距離FCDだけ離れた位置から、光軸CLと直交する方向へ、関心領域7が歳差運動により及ぶ空間範囲の境界までの距離である。尚、画像再構成が可能な有効視野いっぱいに関心領域7を収める場合には、傾倒角度αは、上記式(1)に従う結果、光軸CLと放射線ビームの照射限界ラインとが成す角度、即ちコーン角の半分となる。
【0025】
制御部5は、所謂コンピュータであり、プログラムに従って命令を実行するプロセッサ、プログラムが展開され、また命令の実行結果やデータを一時記憶するメモリ、プログラムを記憶するストレージ、及び放射線源2、検出器3、ステージ4に対して制御信号を出力するインターフェースから構成される。図4に示すように、この制御部5は、ROI設定部51と傾倒角計算部52と傾倒制御部53を備え、放射線ビームの有効視野(FOV)に関心領域7を合わせ、また上記式(1)を計算し、更にステージ4の載置面45を傾倒角度αに傾ける。尚、関心領域7を有効視野に合わせる場合には、傾倒角計算部52による上記式(1)の計算を省き、予め記憶しているコーン角を用いてもよい。
【0026】
即ち、この制御部5は、シフト機構42及び昇降機構43を稼働させ、有効視野に対し関心領域7を一致させる。制御部5には、キーボード又はマウス等の操作部54、及びモニタ等の表示部55が接続されている。制御部5は、仮撮影した透過像を表示部55に表示させ、操作部54を用いた関心領域7の入力を受け付ける。典型的には、操作部54を用いて透過像上にユーザ所望の位置及び大きさの矩形図形が描画され、制御部5は、この矩形図形を関心領域7と認識し、描画された関心領域7が有効視野に一致するようにステージ4を移動させる。
【0027】
また、制御部5は、傾倒角計算部52として、放射線の焦点Fから光軸CL上の回転中心までの距離FCD、関心領域7が歳差運動により及ぶ範囲における光軸CL方向の長さFOVx、及び焦点Fから光軸CLに沿って距離FCDだけ離れた位置から、光軸CLと直交する方向へ、関心領域7が歳差運動により及ぶ範囲の境界までの距離Hを計算する。そして、制御部5は、傾倒角計算部52として、これらFCD、FOVx及びHとから上記式(1)に従って傾倒角度αを計算する。そして、制御部5は、傾倒制御部53として、傾倒機構44を稼働させ、ステージ4の載置面45に垂直な法線Nが回転軸Rに対して傾倒角度αだけ傾くように、載置面45を傾倒させる。傾倒の方向は何れでもよい。
【0028】
画像処理部6は、所謂コンピュータであり、プログラムに従って命令を実行するプロセッサ、プログラムが展開され、また命令の実行結果やデータを一時記憶するメモリ、プログラムを記憶するストレージ、及び検出器3が出力する信号を受け取る入力インターフェースから構成される。この画像処理部6と制御部5とは、単一のコンピュータにより構成されるようにしてもよい。図4に示すように、この画像処理部6は、複数ビュー数の透過像から被検体100内の画像を再構成する再構成部61と、三次元CT像の傾きを補正する補正部62を備えている。三次元CT像は、ボリュームデータが表す三次元画像である。
【0029】
この再構成部61は、傾倒角度αだけ傾いた被検体100の各方向の透過像を検出器3から受け取り、これら透過像からボリュームデータを生成し、ボリュームデータから断面像を生成する。この再構成では、例えばFDK(Feldkamp, Davis, Kress)法のフィルタ補正逆投影法又はART(Algebraic Reconstruction Technique)の逐次近似法などが使用される。補正部62は、傾倒機構44によって被検体100が傾いて撮像された際、この傾きによって生じる画像の傾きを元に補正して、三次元CT像を正立させる。この補正部62は、ボリュームデータに含まれる各CT値の座標を傾けた方向とは逆に傾倒角度αだけ回転移動させる座標変換を行う。
【0030】
このようなCT撮影装置1の動作につき、図5を参照しつつ詳細に説明する。図5は、CT撮影装置1の動作を示すフローチャートである。まず、CT撮影装置1は、関心領域7の設定を行う(ステップS01)。
【0031】
ステップS01においては、まず、被検体100をステージ4に載置し、管電圧、管電流などの撮影条件を設定し、仮撮影を開始する。この1回目の撮影は、被検体100が確実に有効視野内に入るように撮影倍率(=FDD/FCD)を小さく設定するとよい。ステージ4は、載置面45に垂直な法線Nを回転軸Rと一致させ、即ち傾倒角度αをゼロとしておく。ステージ4を非回転としたまま、放射線源2は放射線ビームを照射し、検出器3は、被検体100の透過像を検出する。画像処理部6は、検出器3から受信した透過像を表示部55に表示させる。ユーザは、表示された透過像上に操作部54を用いて関心領域7を表す矩形図形を描画する。
【0032】
描画により関心領域7が入力されると、制御部5は、関心領域7と有効視野とが一致するステージ4の移動量と、ステージ4の載置面45に垂直な法線Nの回転軸Rに対する傾倒角度αを計算する(ステップS02)。そして、シフト機構42、昇降機構43及び傾倒機構44は、制御部5による制御の下、この移動量及び傾倒角度αに従って、ステージ4を移動させ(ステップS03)、またステージ4の載置面45を傾倒させる(ステップS04)。
【0033】
ステップS02及びステップS03においては、制御部5は、関心領域7の中心を有効視野の中心に一致させるための移動量を計算する。例えば、表示部55に描画されている関心領域7及び有効視野の縦横の画素数及び中心座標を算出する。次に、関心領域の中心座標が有効視野の中心座標と一致する移動量を計算する。即ち、関心領域7の中心と有効視野の中心とが一致するために、光軸CLに沿った方向、回転軸R方向、及び光軸CLと回転軸Rとに直交する方向へそれぞれ何画素分移動させるか算出する。算出した各方向の画素分を、予め記憶している実空間の距離と画素数の関係に基づいて換算し、移動量を得る。
【0034】
また、制御部5は、関心領域7のサイズと有効視野のサイズとを合わせるためのステージ4の移動量を計算する。即ち、関心領域7の中心と有効視野の中心とが一致した状態から、関心領域7の縦横の画素数が有効視野の縦横の画素数とを一致させるための比率、換言すれば、撮影倍率(=FDD/FCD)を算出する。そして、算出したFDD値及びFCD値に基づいて、ステージ4の移動量を算出する。
【0035】
更に、ステップS02及びステップS04においては、制御部5は、傾倒角計算部52として、FCD値、FOVx値及びH値を算出し、上記式(1)を満たす傾倒角度αを計算する。そして、傾倒機構44の摺動部442は、制御部5の傾倒制御部53による制御の下、ベース441の凹状曲面441aに沿って移動し、回転軸R上の一点を円中心として、傾倒角度αだけ向きを変える。
【0036】
次に、CT撮影装置1は、被検体100の本撮影を開始する(ステップS05)。このとき、ステージ4の回転機構41は、回転軸Rを中心としてステージ4を1回転させる。ステージ4の載置面45に載置された被検体100も回転軸Rを中心として1回転することになる。この回転の最中、放射線源2は放射線ビームを照射し、検出器3は、被検体100の透過像を画像処理部6に出力する。
【0037】
被検体100の本撮影中、被検体100は、回転軸Rに対して傾倒角度αだけ傾いて歳差運動を行うことになる。図6は、各傾倒角度及び各照射角度における体軸断面と平行な放射線透過経路の位置を示す各画像である。各画像中、白い筋は体軸断面と平行な放射線透過経路の位置を表す。
【0038】
図6に示すように、傾倒角度が0°、即ち載置面45と回転軸Rとが直交する場合、被検体100の歳差運動が起こらないため、ステージ4の全回転角度に亘って、光軸CLと平行な体軸断面にのみ平行な放射線透過経路が生じている。一方、傾倒角度を約2.5°、即ち傾倒角度αの半分程度に傾けると、ステージ4の回転に応じて平行な放射線透過経路の位置が変化する。
【0039】
更に、図6に示すように、傾倒角度を約5°、即ち関心領域7の端面71と放射線焦点Fとが同一平面Sに載る傾倒角度αまで傾けると、ステージ4の回転角度に応じて、体軸断面と平行な放射線経路の位置が、被検体100の体軸方向に沿って変化することになる。ここで、関心領域7の端面71と放射線の焦点Fとが同一平面Sに載るように、被検体100は傾けられている。従って、回転中、関心領域7の体軸断面の全てに対して、平行な放射線透過経路が一度は作出されることになる。
【0040】
そして、被検体100の本撮影が終了すると、画像処理部6は、被検体100のボリュームデータを生成する(ステップS06)。ボリュームデータは傾倒角度αだけ傾いている。そこで、ボリュームデータが生成されると、画像処理部6は、補正部62として、ボリュームデータの傾きを補正し(ステップS07)、ボリュームデータが表す三次元CT像を正立させる。
【0041】
ボリュームデータが生成及び補正されると、画像処理部6は、操作部54に応じて、ボリュームデータから体軸断面、矢状断面、環状断面、オブリーク断面又はMPR像等の選択された断面の画像を生成し(ステップS08)、生成した画像を表示部55に表示させる(ステップS09)。
【0042】
図7は、各傾倒角度での被検体100の矢状断面を示す画像である。撮影した被検体100は、CD及びDVDといったディスクを多層に重ねて成る。この被検体100は、重なり合うディスクを接着テープにより固定している。この被検体100を傾倒角度が0°、傾倒角度約2.5°即ち傾倒角度αの半分、及び傾倒角度約5°即ち傾倒角度αで撮影した。
【0043】
図7に示すように、被検体100を傾けずに撮影すると、ディスクの上層及び下層の層間の区別が不明瞭となっている。一方、被検体100を傾倒角度αの半分まで傾けて撮影すると、体軸断面の輪郭が明瞭な範囲が拡大している。更に、関心領域7の端面71と放射線の焦点Fが同一平面Sに載るように、傾倒角度αだけ被検体100を傾けて撮影すると、被検体100の全体に亘って、各ディスクの輪郭がはっきりし、ディスクの層間が明瞭に区別されている。
【0044】
このように、コーンビームアーチファクトが関心領域7の全域に亘って低減されている。即ち、傾倒角度αだけ被検体100を傾けると、体軸方向の分解能が向上し、各体軸断面が明瞭に区別される。体軸断面に平行な放射線透過経路は、当該体軸断面の情報のみを有するか、当該体軸断面外の情報のみを有するか何れかであるので、層間が明瞭に区別されるものと考えられる。
【0045】
また、図8は、被検体100の体軸断面のうち、光軸CL付近、光軸CLよりも少し下方の層、及び光軸CLよりも更に下方の層を示す画像であり、傾倒角度αだけ被検体100を傾けて撮影したもの、及び被検体100を傾けずに撮影したものである。撮影した被検体100は、CD及びDVDといったディスクを多層に重ねて成る。尚、この被検体100は、重なり合うディスクを接着テープにより固定している。
【0046】
図8に示すように、関心領域7の端面71と放射線の焦点Fが同一平面Sに載るように、傾倒角度α、即ち傾倒角度約5°だけ被検体100を傾けて撮影すると、光軸CL付近の体軸断面であるディスクは、光軸CLよりも上層及び下層のディスクと同じ程度に明瞭となり、ディスク表面の文字も判別可能となっている。一方、被検体100を傾けずに撮影すると、光軸CL付近の体軸断面内が極めて不明瞭となっており、ディスク表面の文字は判別不能である。
【0047】
これは、傾倒角度αだけ傾倒させて撮影すると、光軸CL付近の体軸断面と交差する放射線透過経路が発生するため、光軸CL付近の体軸断面の透過距離が短くなり、放射線の減衰量が抑えられ、またディスク表面の文字による放射線の減衰量の差が増加するためであると考えられる。一方、被検体100を傾けずに撮影すると、光軸CL付近の体軸断面に対しては、この体軸断面と平行に近い放射線透過経路が発生することになり、体軸断面の透過距離が長くなり、放射線の減衰量が大きく、またディスク表面の文字による放射線の減衰量の差が低下するために、光軸CL付近の体軸断面内が不明瞭となっているものと考えられる。
【0048】
以上のように、このコーンビーム状の放射線を照射するCT撮影装置1においては、関心領域7の端面71と放射線の焦点Fとが同一平面Sに載るようにステージ4の載置面45を傾け、被検体100を歳差運動させつつ撮影するようにした。即ち、関心領域7の全ての体軸断面と、放射線透過経路の一つとが、ステージ4の回転と放射線の照射中に一度は平行になるようにした。
【0049】
このため、被検体100の体軸方向、即ち載置面45と垂直な法線Nの方向の分解能が向上し、コーンビームアーチファクトが低減して、層間が明確に区別可能となる。また、光軸CL付近の体軸断面と交差する放射線透過経路が発生するため、光軸CL付近の体軸断面の透過距離が短くなり、光軸CL付近の体軸断面が明瞭になる。
【0050】
ここで、関心領域7内の体軸断面の全てに対して平行な放射線透過経路が一度は作出されれば良く、平行な放射線透過経路が関心領域7を超えて作出されていてもよい。これによっても、関心領域7内の体軸断面が明確に区別される。つまり、関心領域7の端面71が載る平面Sが、焦点Fから延びる光軸CLと交差するように、載置面45を傾けてもよい。換言すれば、上記式(1)で示される傾倒角度α以上に傾倒させてもよい。例えば、回転軸Rに対して、載置面45の法線Nが成す角度を30°以内としてもよい。
【0051】
但し、上記式(1)を満たす傾倒角度αよりも3°超大きく傾けると、光軸CL付近の体軸断面の分解能がピーク値よりも下降し始める。光軸CL付近の体軸断面を交差する放射線透過経路が、隣の体軸断面も通過するためと考えられる。また、傾倒角度αが大きいほど、FOVxが大きくなるため、体軸断面の分解能が低下するためと考えられる。一方、傾倒角度α以上傾倒角度α+3°の範囲内であれば、光軸CL付近の体軸断面を交差する放射線透過経路が、隣の体軸断面も通過する可能性は低くなり、又は幾層もの体軸断面を通過する可能性は低く、更にFOVxを過大にすることがないので、光軸CL付近の体軸断面の良好な分解能が維持される。
【0052】
また、本実施形態のCT撮影装置1は、有効視野と関心領域7とを自動的に一致させるようにしたが、有効視野と関心領域7とを手動で一致させてもよいし、有効視野に関心領域7が収まれば、有効視野と関心領域7とを一致させなくともよい。手動による方法としては、操作部54の入力内容に応じてシフト機構42及び昇降機構43を稼働させればよい。有効視野と関心領域7とを一致させない場合には、上記式(1)が有用となり、有効視野と関心領域7とを一致させる場合には、上記式(1)を省いてコーン角の半分の角度で傾倒させればよい。
【0053】
また、このCT撮影装置1は、一定角度傾ける傾倒機構44を更に備えるようにしたが、これに代えて、被検体100と載置面45との間に部材を挟み込んで、被検体100を傾けるようにしてもよい。
【0054】
また、傾倒機構44はゴニオステージとし、回転軸R上の点を回転中心として傾けるようにした。これにより、関心領域7が歳差運動により及ぶ範囲のうち、光軸CL方向の長さFOVxを短くすることができる。そのため、再構成する画像の分解能を向上させることができる。
【0055】
但し、傾倒機構44はゴニオステージに限らず、載置面45を傾倒させることができる機構であれば何れをも用いてもよい。例えば、図9に示すように、載置面45の一辺に土台45aと接続されたヒンジ45bを取り付けておき、ヒンジ45bを取り付けた辺に対する対向辺に空気圧等によって伸縮する伸縮ロッド45cを固定し、伸縮ロッド45cの伸縮によりヒンジ45bを基点に載置面45を傾けるようにしてもよい。
【0056】
また、このCT撮影装置1は、一定の傾倒角度αを計算する傾倒角計算部52を更に備えるようにし、傾倒機構44は、傾倒角計算部52の計算結果に従って傾けるようにした。これにより、ステージ4の載置面45は、関心領域7内の全ての体軸断面と、放射線源2の焦点Fから拡散する各放射線透過経路の一つとが、ステージ4の回転と放射線の照射中に一度は平行となるように、精度良く傾けることができる。尚、ユーザが傾倒角度αを計算し、ユーザが傾倒機構44の摺動部442に対して外力を与え、手動により載置面45を傾倒させるようにしてもよい。
【0057】
また、このCT撮影装置1は、再構成の過程で生成される3次元CT像の傾きを補正する補正部62を備えるようにした。これにより、被検体100を傾けて撮影しても、ユーザに違和感を与えることが無い画像を再構成することができる。
【0058】
尚、本実施形態のCT撮影装置1は、例えば、図10に示すように、放射線源2及び検出器3をアーム(不図示)で接続する。傾倒機構44はアームを支持し、アームを介して、放射線源2と検出器3の組を傾倒させる。傾倒角度αは、回転軸Rと直交する方向に対する光軸CLの角度となる。一方、載置面45に垂直な法線Nは回転軸Rと一致させる。これによっても、関心領域7内の全ての体軸断面と、放射線の焦点Fから拡散する各放射線透過経路の一つとが、放射線源2と検出器3の並びの回転及び放射線の照射中に、一度は平行となる。従って、体軸断面の層間が明確に区別された画像が得られると共に、光軸CT付近の体軸断面が明瞭となる。
【0059】
また、本実施形態のCT撮影装置1は、ステージ4を回転させるようにしたが、放射線源2と検出器3の組を回転させてもよい。例えば、放射線源2及び検出器3をアームで接続する。回転機構41はアームを支持し、アームを介して、放射線源2と検出器3の組を回転軸R上の一点を中心として回転させるようにしてもよい。このとき、回転軸Rは、載置面45の傾倒角度が0°のときの法線Nと一致するので、被検体100に液体を含む場合などに被検体100を傾倒させずに済み、液体の液面と載置面45とを平行に維持することができる。
【0060】
(他の実施形態)
本明細書においては、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。上記のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0061】
1 CT撮影装置
2 放射線源
3 検出器
4 ステージ
41 回転機構
42 シフト機構
43 昇降機構
44 傾倒機構
441 ベース
441a 凹状曲面
442 摺動部
442a 凸状曲面
45 載置面
45a 土台
45b ヒンジ
45c 伸縮ロッド
5 制御部
51 ROI設定部
52 傾倒角計算部
53 傾倒制御部
54 操作部
55 表示部
6 画像処理部
61 再構成部
62 補正部
7 関心領域
71 端面
8 処理装置
CL 光軸
R 回転軸
S 同一平面
100 被検体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10