(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】蒸気タービン
(51)【国際特許分類】
F01D 11/08 20060101AFI20220928BHJP
【FI】
F01D11/08
(21)【出願番号】P 2018097316
(22)【出願日】2018-05-21
【審査請求日】2021-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】桑村 祥弘
(72)【発明者】
【氏名】小西 英治
【審査官】高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-057801(JP,A)
【文献】特開2014-084816(JP,A)
【文献】米国特許第5282718(US,A)
【文献】欧州特許出願公開第2096262(EP,A1)
【文献】国際公開第2012/036068(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線回りに回転する回転軸と、
該回転軸から径方向外側に延びる動翼本体、及び、該動翼本体の径方向外側の端部に設けられたシュラウドを有する動翼と、
前記動翼を径方向外側から囲うとともに、内周側に前記シュラウドを収容する凹部が形成されたケーシングと、
前記凹部における前記シュラウドに対向する対向面から径方向内側に突出して、前記シュラウドの外周面との間にクリアランスを形成するフィンと、
を備え、
前記凹部は、
前記クリアランスの軸線方向の下流側に対向するとともに下流側に向かうに従って径方向外側に延びる案内面と、
該案内面の下流側かつ径方向外側の端部から、前記対向面よりも径方向外側を経由
して上流側に向かうに従って径方向内側に向かって延びて、前記フィンの下流側を向く面における
径方向外側の端部に接続された還流面と、
を有
し、
前記案内面、前記還流面、前記前記フィンの下流側を向く面によって区画された領域に、前記案内面、前記還流面、前記前記フィンの下流側を向く面の順で旋回する渦が形成される蒸気タービン。
【請求項2】
軸線回りに回転する回転軸と、
該回転軸から径方向外側に延びる動翼本体、及び、該動翼本体の径方向外側の端部に設けられたシュラウドを有する動翼と、
前記動翼を径方向外側から囲うとともに、内周側に前記シュラウドを収容する凹部が形成されたケーシングと、
前記凹部における前記シュラウドに対向する対向面から径方向内側に突出して、前記シュラウドの外周面との間にクリアランスを形成するフィンと、
を備え、
前記凹部は、
前記クリアランスの軸線方向の下流側に対向するとともに下流側に向かうに従って径方向外側に延びる案内面と、
該案内面の下流側かつ径方向外側の端部から前記対向面よりも径方向外側を経由して前記フィンの下流側を向く面まで延びる還流面と、
を有
し、
前記還流面は、
前記案内面の下流側かつ径方向外側の端部から前記対向面よりも径方向外側の位置まで、径方向外側に向かうに従って上流側に延びる第一還流面と、
該第一還流面の径方向外側の端部から前記フィンの下流側を向く面まで、上流側に向かうに従って径方向内側に延びる第二還流面と、
を有する蒸気タービン。
【請求項3】
軸線回りに回転する回転軸と、
該回転軸から径方向外側に延びる動翼本体、及び、該動翼本体の径方向外側の端部に設けられたシュラウドを有する動翼と、
前記動翼を径方向外側から囲うとともに、内周側に前記シュラウドを収容する凹部が形成されたケーシングと、
前記凹部における前記シュラウドに対向する対向面から径方向内側に突出して、前記シュラウドの外周面との間にクリアランスを形成するフィンと、
を備え、
前記凹部は、
前記クリアランスの軸線方向の下流側に対向するとともに下流側に向かうに従って径方向外側に延びる案内面と、
該案内面の下流側かつ径方向外側の端部から前記対向面よりも径方向外側を経由して前記フィンの下流側を向く面まで延びる還流面と、
を有
し、
前記還流面は、
前記案内面の下流側かつ径方向外側の端部から前記対向面よりも径方向外側の位置まで、径方向外側に向かうに従って上流側に延びる第一還流面と、
該第一還流面の径方向外側の端部から径方向外側に向かうに従ってさらに上流側に延びる第二還流面と、
該第二還流面の径方向外側の端部から前記フィンの下流側を向く面まで、上流側に向かうに従って径方向内側に延びる第三還流面と、
を有する蒸気タービン。
【請求項4】
軸線回りに回転する回転軸と、
該回転軸から径方向外側に延びる動翼本体、及び、該動翼本体の径方向外側の端部に設けられたシュラウドを有する動翼と、
前記動翼を径方向外側から囲うとともに、内周側に前記シュラウドを収容する凹部が形成されたケーシングと、
前記凹部における前記シュラウドに対向する対向面から径方向内側に突出して、前記シュラウドの外周面との間にクリアランスを形成するフィンと、
を備え、
前記凹部は、
前記クリアランスの軸線方向の下流側に対向するとともに下流側に向かうに従って径方向外側に延びる案内面と、
該案内面の下流側かつ径方向外側の端部から前記対向面よりも径方向外側を経由して前記フィンの下流側を向く面まで延びる還流面と、
を有
し、
前記案内面の上流側かつ径方向内側の端部は、前記シュラウドの外周面よりも径方向内側に位置している蒸気タービン。
【請求項5】
前記還流面は、前記軸線を含む断面視で、該軸線に交差する方向に直線状に延びている請求項
1又は4に記載の蒸気タービン。
【請求項6】
前記還流面は、前記案内面の下流側かつ径方向外側の端部と前記フィンの下流側を向く面との間で、径方向外側に向かって膨らむ曲面状をなしている請求項
4に記載の蒸気タービン。
【請求項7】
前記案内面の下流側かつ径方向外側の端部は、前記シュラウドの外周面よりも径方向外側に位置している請求項1から6のいずれか一項に記載の蒸気タービン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気タービンに関する。
【背景技術】
【0002】
蒸気タービンやガスタービンを含むターボ機械は、外部から取り入れた流体のエネルギーをロータの回転運動に変換する。具体的には蒸気タービンは、軸線回りに回転するロータと、ロータを外周側から覆うケーシングと、を備えている。ロータの外周面には複数の動翼段(動翼)が設けられ、ケーシングの内周面には複数の静翼段(静翼)が設けられている。これら動翼段と静翼段とは、軸線方向に互い違いになるように配列される。ケーシング内に導かれた流体は、動翼段と静翼段とに交互に衝突することで上記ロータを回転させる。
【0003】
ところで、蒸気タービンでは、ロータの円滑な回転を実現するため、動翼の先端部(シュラウド)とケーシングの内周面との間に一定のクリアランスが設けられることが一般的である。しかしながら、当該クリアランスを流通する蒸気は、動翼や静翼に衝突することなく下流側に流れ去ってしまうことから、ロータの回転駆動に際して何ら寄与するところがない。したがって、このクリアランスにおける蒸気の流通(漏れ)を可能な限り低減するための技術が必要となる。このような技術の一例として、下記特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に係る装置では、静翼外輪の下流側に設けられた庇部の内周面と、動翼シュラウドの外周面との間に複数のフィンが設けられている。さらに、庇部の内周面は、静翼外輪の内周面よりも径方向外側に位置している。これにより、互いに隣接する一対の静翼外輪と、庇部の内周面とによって凹部が形成されている。動翼シュラウド及びフィンはこの凹部内に収容されている。フィンが設けられていることにより、主流蒸気から逸脱して凹部内に流れ込む漏れ蒸気が低減され、蒸気タービンの効率が向上するとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のフィンの先端と動翼シュラウドの外周面との間には隙間が形成されていることから、この隙間を流通する漏れ蒸気が依然として存在する。漏れ蒸気は、最も下流側のフィンと、凹部の下流側の面(下流側に位置する静翼外輪の上流側を向く面)との間で渦を形成する。この渦から逸脱した一部の成分は、凹部の下流側の面に衝突して向きを変え、主流蒸気に合流する。具体的には、この漏れ蒸気は径方向外側から内側に向かって流れる。一方で、主流蒸気は上流側から下流側に向かって流れている。このため、漏れ蒸気と主流蒸気とが交差する角度が大きくなり、両者の間で混合損失(ミキシングロス)が発生してしまう。その結果、蒸気タービンの効率が低下してしまう虞がある。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、ミキシングロスを低減することで効率の向上した蒸気タービンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の態様によれば、蒸気タービンは、軸線回りに回転する回転軸と、該回転軸から径方向外側に延びる動翼本体、及び、該動翼本体の径方向外側の端部に設けられたシュラウドを有する動翼と、前記動翼を径方向外側から囲うとともに、内周側に前記シュラウドを収容する凹部が形成されたケーシングと、前記凹部における前記シュラウドに対向する対向面から径方向内側に突出して、前記シュラウドの外周面との間にクリアランスを形成するフィンと、を備え、前記凹部は、前記クリアランスの軸線方向の下流側に対向するとともに下流側に向かうに従って径方向外側に延びる案内面と、該案内面の下流側かつ径方向外側の端部から、前記対向面よりも径方向外側を経由して上流側に向かうに従って径方向内側に向かって延びて、前記フィンの下流側を向く面における径方向外側の端部に接続された還流面と、を有し、前記案内面、前記還流面、前記前記フィンの下流側を向く面によって区画された領域に、前記案内面、前記還流面、前記前記フィンの下流側を向く面の順で旋回する渦が形成される。
【0008】
ここで、フィンの下流側を向く面と、案内面及び還流面とによって囲まれた空間内では、クリアランスを通過した蒸気によって、案内面から還流面を経てフィンに向かう方向に旋回する渦が形成される。上記の構成では、案内面は下流側に向かうに従って径方向外側に延びている。これにより、例えば案内面が軸線に対して直交する方向(径方向)に広がっている場合に比べて、蒸気の流れにおける軸線方向の成分が増加して、より強い渦が形成されやすくなる。さらに、還流面は、対向面よりも径方向外側を経由してフィンの下流側を向く面まで延びている。これにより、例えば還流面が径方向において対向面と同一の位置にある場合に比べて、渦が形成される領域を拡大することができる。その結果、渦の旋回中心は相対的に下流側に移動するとともに、渦の半径はより大きくなる。したがって、シュラウドと案内面との間では、渦が径方向内側に向かって膨らむ。具体的には、フィンの下流面を経てシュラウドの外周面に到達した蒸気の流れは、シュラウドの下流側の端部から下流側かつ径方向内側に向かって流れる。即ち、凹部から流れ出る蒸気の流れ方向が、動翼本体の周囲を流れる蒸気(主流)の流れ方向に近付き、両者の間におけるミキシングロスを低減することができる。
【0009】
本発明の第二の態様によれば、前記還流面は、前記軸線を含む断面視で、該軸線に交差する方向に直線状に延びていてもよい。
【0010】
この構成によれば、還流面が軸線に交差する直線状に延びていることから、例えば還流面が曲面状である場合や複数の面で構成されている場合に比べて、加工に要する時間やコストを低減することができる。
【0011】
本発明の第三の態様によれば、蒸気タービンは、軸線回りに回転する回転軸と、該回転軸から径方向外側に延びる動翼本体、及び、該動翼本体の径方向外側の端部に設けられたシュラウドを有する動翼と、前記動翼を径方向外側から囲うとともに、内周側に前記シュラウドを収容する凹部が形成されたケーシングと、前記凹部における前記シュラウドに対向する対向面から径方向内側に突出して、前記シュラウドの外周面との間にクリアランスを形成するフィンと、を備え、前記凹部は、前記クリアランスの軸線方向の下流側に対向するとともに下流側に向かうに従って径方向外側に延びる案内面と、該案内面の下流側かつ径方向外側の端部から前記対向面よりも径方向外側を経由して前記フィンの下流側を向く面まで延びる還流面と、を有し、前記還流面は、前記案内面の下流側かつ径方向外側の端部から前記対向面よりも径方向外側の位置まで、径方向外側に向かうに従って上流側に延びる第一還流面と、該第一還流面の径方向外側の端部から前記フィンの下流側を向く面まで、上流側に向かうに従って径方向内側に延びる第二還流面と、を有する。
【0012】
この構成では、還流面が第一還流面と第二還流面とを有している。第一還流面は径方向外側に向かうに従って上流側に延び、第二還流面は上流側に向かうに従って径方向内側に延びている。即ち、案内面と第一還流面とがなす角度、及び第一還流面と第二還流面とがなす角度が、それぞれ鈍角に近付く方向に大きくなる。これにより、例えば第一還流面と第二還流面とが面一である場合(即ち、還流面が1つのみの面で形成されている場合)に比べて、案内面と還流面との間に形成される渦の死水域を小さくすることができる。加えて、渦の旋回中心がさらに下流側に移動する。その結果、渦のエネルギーの散逸が抑制され、ミキシングロスをさらに低減することができる。
【0013】
本発明の第四の態様によれば、蒸気タービンは、蒸気タービンは、軸線回りに回転する回転軸と、該回転軸から径方向外側に延びる動翼本体、及び、該動翼本体の径方向外側の端部に設けられたシュラウドを有する動翼と、前記動翼を径方向外側から囲うとともに、内周側に前記シュラウドを収容する凹部が形成されたケーシングと、前記凹部における前記シュラウドに対向する対向面から径方向内側に突出して、前記シュラウドの外周面との間にクリアランスを形成するフィンと、を備え、前記凹部は、前記クリアランスの軸線方向の下流側に対向するとともに下流側に向かうに従って径方向外側に延びる案内面と、該案内面の下流側かつ径方向外側の端部から前記対向面よりも径方向外側を経由して前記フィンの下流側を向く面まで延びる還流面と、を有し、前記還流面は、前記案内面の下流側かつ径方向外側の端部から前記対向面よりも径方向外側の位置まで、径方向外側に向かうに従って上流側に延びる第一還流面と、該第一還流面の径方向外側の端部から径方向外側に向かうに従ってさらに上流側に延びる第二還流面と、該第二還流面の径方向外側の端部から前記フィンの下流側を向く面まで、上流側に向かうに従って径方向内側に延びる第三還流面と、を有する。
【0014】
この構成では、還流面が第一還流面と第二還流面と第三還流面とを有している。第一還流面は径方向外側に向かうに従って上流側に延び、第二還流面は径方向外側に向かうに従ってさらに上流側に延びている。第三還流面は上流側に向かうに従って径方向内側に延びている。即ち、案内面と第一還流面とがなす角度、第一還流面と第二還流面とがなす角度、及び第二還流面と第三還流面とがなす角度が、それぞれ鈍角に近付く方向に大きくなる。これにより、案内面と還流面との間に形成される渦の死水域をさらに小さくすることができる。加えて、渦の旋回中心がさらに下流側に移動する。その結果、渦のエネルギーの散逸をさらに抑制することができる。
【0015】
本発明の第五の態様によれば、前記還流面は、前記案内面の下流側かつ径方向外側の端部と前記フィンの下流側を向く面との間で、径方向外側に向かって膨らむ曲面状をなしていてもよい。
【0016】
この構成によれば、還流面が曲面状をなしていることから、渦は死水域を形成することなくこの還流面に沿って流れる。加えて、渦の旋回中心がさらに下流側に移動する。その結果、渦のエネルギーの散逸をさらに効果的に抑制することができる。
【0017】
本発明の第六の態様によれば、蒸気タービンは、蒸気タービンは、軸線回りに回転する回転軸と、該回転軸から径方向外側に延びる動翼本体、及び、該動翼本体の径方向外側の端部に設けられたシュラウドを有する動翼と、前記動翼を径方向外側から囲うとともに、内周側に前記シュラウドを収容する凹部が形成されたケーシングと、前記凹部における前記シュラウドに対向する対向面から径方向内側に突出して、前記シュラウドの外周面との間にクリアランスを形成するフィンと、を備え、前記凹部は、前記クリアランスの軸線方向の下流側に対向するとともに下流側に向かうに従って径方向外側に延びる案内面と、該案内面の下流側かつ径方向外側の端部から前記対向面よりも径方向外側を経由して前記フィンの下流側を向く面まで延びる還流面と、を有し、前記案内面の上流側かつ径方向内側の端部は、前記シュラウドの外周面よりも径方向内側に位置している。
【0018】
この構成では、案内面の上流側かつ径方向内側の端部が、シュラウドの外周面よりも径方向内側に位置している。これにより、シュラウドの外周面と案内面の端部との間では、渦は下流側に向かうに従って径方向内側に流れる。その結果、凹部から流れ出る蒸気の流れ方向が、動翼本体の周囲を流れる蒸気(主流)の流れ方向に近付き、両者の間におけるミキシングロスをさらに低減することができる。
【0019】
本発明の第七の態様によれば、前記案内面の下流側かつ径方向外側の端部は、前記シュラウドの外周面よりも径方向外側に位置していてもよい。
【0020】
この構成によれば、案内面の下流側かつ径方向外側の端部は、シュラウドの外周面よりも径方向外側に位置している。これにより、シュラウドの外周面を通過して下流側に向かって流れる蒸気の流れを、径方向外側かつ下流側に向かってより円滑に案内することができる。その結果、渦の形成をさらに促進することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ミキシングロスを低減することで効率の向上した蒸気タービンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る蒸気タービンの構成を示す模式図である。
【
図2】本発明の第一実施形態に係る蒸気タービンの要部拡大図である。
【
図3】本発明の第二実施形態に係る蒸気タービンの要部拡大図である。
【
図4】本発明の第三実施形態に係る蒸気タービンの要部拡大図である。
【
図5】本発明の第四実施形態に係る蒸気タービンの要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について、
図1と
図2を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る蒸気タービン1は、回転軸2と、軸受装置3と、複数の動翼段4と、ケーシング5と、複数の静翼段6と、フィン7(
図2参照)と、を備えている。回転軸2は軸線Oに沿って延びる柱状をなしており、当該軸線O回りに回転可能である。軸受装置3は、この回転軸2の軸端を支持している。軸受装置3は、一対のジャーナル軸受31と、1つのみのスラスト軸受32と、を有している。一対のジャーナル軸受31は、回転軸2の軸線O方向両側の端部にそれぞれ設けられている。各ジャーナル軸受31は、軸線Oに対する径方向への荷重を支持する。スラスト軸受32は、軸線O方向一方側にのみ設けられている。スラスト軸受32は、軸線O方向への荷重を支持する。回転軸2の外周面には、軸線O方向に間隔をあけて配列された複数の動翼段4が設けられている。各動翼段4は、軸線Oに対する周方向に間隔をあけて配列された複数の動翼40を有している。動翼40は、動翼プラットフォーム41と、動翼本体42と、動翼シュラウド43と、を有している。動翼プラットフォーム41は、回転軸2の外周面から径方向外側に向かって突出している。動翼本体42は、動翼プラットフォーム41の外周面に取り付けられている。動翼本体42は、径方向に延びるとともに、径方向から見て翼型の断面形状を有している。動翼本体42の径方向外側の端部には、動翼シュラウド43が取り付けられている。
【0024】
回転軸2、及び動翼段4(動翼40)は、径方向外側からケーシング5によって囲われている。ケーシング5は、軸線Oを中心とする筒状をなしている。ケーシング5の内周面には、軸線O方向に間隔をあけて配列された複数の静翼段6が設けられている。これら静翼段6は、軸線O方向において上記の動翼段4と交互に配列されている。各静翼段6は、軸線Oに対する周方向に間隔をあけて配列された複数の静翼60を有している。静翼60は、静翼本体61と、静翼シュラウド62と、を有している。静翼本体61は、ケーシング5の内周面に取り付けられている。静翼本体61は、径方向に延びるとともに、径方向から見て翼型の断面形状を有している。静翼本体61の径方向内側の端部には、静翼シュラウド62が取り付けられている。ケーシング5の内周面における互いに隣接する一対の静翼60同士の間には、ケーシング5の内周面から径方向外側に向かって凹む凹部8が形成されている。上述の動翼シュラウド43は、この凹部8に収容されている。
【0025】
ケーシング5の軸線O方向一方側の端部には、外部から供給された高温高圧の蒸気を導入する吸気口51が形成されている。ケーシング5の軸線O方向他方側の端部には、ケーシング5内を通過した蒸気を排出する排気口52が形成されている。吸気口51から導入された蒸気は、軸線O方向一方側から他方側にむかってケーシング5内を通過する中途で複数の動翼段4(動翼40)、及び複数の静翼段6(静翼60)に交互に衝突する。これにより、回転軸2に回転エネルギーが付与される。回転軸2の回転は軸端から取り出されて、例えば発電機(不図示)の駆動等に利用される。以降の説明では、軸線O方向一方側から他方側に向かってケーシング5内を流通する蒸気の流れを主流Fmと呼ぶ。さらに、主流Fmの流れて来る側(軸線O方向一方側)を上流側と呼び、主流Fmの流れ去る側(軸線O方向他方側)を下流側と呼ぶ。
【0026】
続いて、
図2を参照して上記の凹部8の周辺の構成について説明する。
図2は、軸線Oを含む断面における凹部8の周辺を拡大して示した図である。同図に示すように、凹部8はケーシング5の内周面(ケーシング内周面5A)から、径方向外側に向かって角溝状に凹んでいる。凹部8は、相対的に上流側に位置する第一領域81と、第一領域81の下流側に位置する第二領域82と、を有している。第一領域81を形成する各面のうち、下流側を向く面(即ち、第一領域81内における上流側に位置する面)は上流側壁面8Aとされている。第一領域81を形成する各面のうち、径方向内側を向く面は対向面8Bとされている。対向面8Bは軸線Oに沿って延びている。対向面8Bは上記の動翼シュラウド43の外周面(シュラウド外周面43A)に径方向外側から対向している。本実施形態では、断面視において上流側壁面8Aと対向面8Bとは互いに直交している。
【0027】
対向面8Bには、軸線O方向に間隔をあけて配列された複数(2つ)のケーシング側フィン71(フィン7)が設けられている。各ケーシング側フィン71は、対向面8Bから径方向内側に向かって延びる板状をなしている。各ケーシング側フィン71の先端部とシュラウド外周面43Aとの間には、径方向に広がる隙間(クリアランスC)が形成されている。さらに、シュラウド外周面43A上であって、上記2つのケーシング側フィン71同士の間には、動翼側フィン72(フィン7)が設けられている。動翼側フィン72は、シュラウド外周面43Aから径方向外側に向かって延びる板状をなしている。動翼側フィン72の先端部と対向面8Bとの間には、径方向に広がる隙間(クリアランスC)が形成されている。
【0028】
次に、第二領域82の構成について説明する。第二領域82は、上記2つのケーシング側フィン71のうち、最も下流側に位置するケーシング側フィン71(下流側フィン71D)を挟んで、第一領域81と隔てられている。第二領域82は、下流側フィン71Dの下流側を向く面である第二上流側壁面71Sと、第二上流側壁面71Sと軸線O方向から対向する案内面S1と、径方向内側を向く還流面S2と、を有している。第二上流側壁面71Sの径方向外側の端部L1は、上述の対向面8Bよりも径方向外側に位置している。さらに、この端部L1は、動翼シュラウド43の下流側の端縁S1よりも上流側に位置している。第二上流側壁面71Sは、端部L1から径方向内側に向かうに従って、下流側から上流側に向かって延びている。
【0029】
案内面S1は、下流側フィン71Dの先端部とシュラウド外周面43Aとの間に形成されたクリアランスCの下流側に対向している。即ち、案内面S1の径方向内側の端部L2は、シュラウド外周面43Aよりも径方向内側に位置している。案内面S1は、この端部L2から下流側に向かうに従って径方向外側に向かって平面状に延びている。言い換えると、案内面S1は軸線Oを含む断面視において、ケーシング内周面5A(又は、軸線O)に対して交差する方向に延びている。案内面S1の下流側かつ径方向外側の端部L3は、第二上流側壁面71Sの径方向外側の端部L1よりも径方向外側に位置している。なお、案内面S1と軸線Oとがなす角度θは、15°から75°までの範囲内にあることが望ましい。さらに望ましくは、角度θは、30°から60°までの範囲内とされる。最も望ましくは、角度θは、40°から50°までの範囲内とされる。
【0030】
端部L1と端部L3とを接続する面は還流面S2とされている。即ち、還流面S2は、上流側の端部L1から下流側の端部L3に向かうに従って径方向外側に向かって平面状(断面視においては直線状)に延びている。さらに言い換えれば、この還流面S2は案内面S1の端部L3から、対向面8Bよりも径方向外側を経由して第二上流側壁面71Sまで延びている。
【0031】
次に、本実施形態に係る蒸気タービン1の動作について説明する。蒸気タービン1を運転するに当たっては、外部の蒸気供給源(ボイラ等)から上述の吸気口51を通じてケーシング5内に蒸気が供給される。蒸気は、ケーシング5内を上流側から下流側に向かう主流Fmを形成する。主流Fmは、ケーシング5内を通過する中途で、複数の静翼段6、及び複数の動翼段4に交互に衝突する。静翼段6は蒸気の流れを整流する。この整流された蒸気の流れが動翼段4に衝突することで回転軸2に回転エネルギーが付与される。
【0032】
ここで、主流Fmの一部は上述の凹部8内に流れ込むことで副流Fsを形成する。より詳細には、副流Fsは、凹部8の上流側壁面8Aと動翼シュラウド43との間の隙間を通じて第一領域81内に流入する。副流Fsの一部の成分は、上述のフィン7によって阻止される。一方で、副流Fsの残余の成分は、ケーシング側フィン71とシュラウド外周面43Aとの間のクリアランスC、及び動翼側フィン72と対向面8Bとの間のクリアランスCを通じて下流側の第二領域82内に流入する。第二領域82内に流入した副流Fsは、クリアランスCと対向する案内面S1に衝突して向きを変え、当該案内面S1に沿って径方向外側に向かって流れる。案内面S1を経て径方向外側に到達した副流Fsは、還流面S2に衝突して向きを変え、当該還流面S2に沿って下流側から上流側に向かって流れる。その後、副流Fsは第二上流側壁面71Sに沿って径方向外側から内側に向かって流れる。即ち、第二領域82内では、案内面S1、還流面S2、及び第二上流側壁面71Sの順で旋回する渦V1が形成されている。なお、案内面S1と還流面S2とが形成する隅部では、この渦V1とは別の小さな渦(小渦V2)が形成されている。即ち、この隅部は死水域となる。
【0033】
上記の渦V1のうち、一部の成分Fp(即ち、副流Fsの一部の成分)は、動翼シュラウド43と案内面S1との間の隙間を通じて主流Fmに合流する(混合される)。ここで、上記の構成では、案内面S1は下流側に向かうに従って径方向外側に延びている。これにより、例えば案内面S1が軸線Oに対して直交する方向(径方向)に広がっている場合に比べて、蒸気の流れにおける軸線O方向の成分が増加して、より強い渦V1が形成されやすくなる。
【0034】
さらに、還流面S2は、対向面8Bよりも径方向外側を経由してフィン7の下流側を向く面まで延びている。これにより、例えば還流面S2が径方向において対向面8Bと同一の位置にある場合に比べて、渦V1が形成される領域の容積を拡大することができる。その結果、渦V1の旋回中心は相対的に下流側に移動するとともに、渦V1の半径はより大きくなる。したがって、シュラウドと案内面S1との間では、渦V1が径方向内側に向かって膨らむ。具体的には、フィン7の下流面を経てシュラウドの外周面に到達した蒸気の流れは、シュラウドの下流側の端縁S1から下流側かつ径方向内側に向かって流れる。即ち、凹部8(第二領域82)から流れ出る蒸気の流れ方向が、動翼本体42の周囲を流れる蒸気(主流Fm)の流れ方向に近付き、両者の間におけるミキシングロスを低減することができる。その結果、蒸気タービン1の効率を向上させることができる。
【0035】
さらに、上記の構成によれば、還流面S2が軸線Oに交差する直線状に延びていることから、例えば還流面S2が曲面状である場合や複数の面で構成されている場合に比べて、加工に要する時間やコストを低減することができる。
【0036】
加えて、上記の構成では、案内面S1の上流側かつ径方向内側の端部L2が、シュラウドの外周面よりも径方向内側に位置している。これにより、シュラウド外周面43Aと案内面S1の端部との間では、渦V1は下流側に向かうに従って径方向内側に流れる。その結果、凹部8から流れ出る蒸気の流れ方向が、動翼本体42の周囲を流れる蒸気(主流Fm)の流れ方向に近付き、両者の間におけるミキシングロスをさらに低減することができる。
【0037】
さらに加えて、上記の構成によれば、案内面S1の下流側かつ径方向外側の端部L3は、シュラウド外周面43Aよりも径方向外側に位置している。これにより、シュラウド外周面43Aを通過して下流側に向かって流れる蒸気の流れを、径方向外側かつ下流側に向かってより円滑に案内することができる。その結果、渦V1の形成をさらに促進することができる。
【0038】
以上、本発明の第一実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、上記実施形態では、ケーシング側フィン71が2つ設けられ、動翼側フィン72が1つのみ設けられている例について説明した。しかしながら、これらケーシング側フィン71、及び動翼側フィン72の数は上記に限定されず、設計や仕様に応じて適宜変更することが可能である。
【0039】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、
図3を参照して説明する。なお、上記第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。同図に示すように、本実施形態では、第二領域82の形状が第一実施形態とは異なっている。より具体的には、還流面S22は、第一還流面S221と、第二還流面S222と、を有している。
【0040】
第一還流面S221は、案内面S21の下流側かつ径方向外側の端部L3´から対向面8Bよりも径方向外側の位置まで延びている。より詳細には、第一還流面S221は、径方向外側に向かうに従って上流側に延びている。なお、この端部L3´は、上述の第一実施形態における端部L3よりも径方向内側かつ下流側に位置している。即ち、本実施形態では、案内面S21とケーシング内周面5A(又は、軸線O)とがなす角度θ´は、上述の第一実施形態における角度θよりも小さい。第二還流面S222は、第一還流面S221の径方向外側の端部L4から第二上流側壁面71Sまで延びている。第二還流面S222は、上流側に向かうに従って径方向内側に延びている。
【0041】
本実施形態に係る構成では、還流面S22が第一還流面S221と第二還流面S222とを有している。第一還流面S221は径方向外側に向かうに従って上流側に延び、第二還流面S222は上流側に向かうに従って径方向内側に延びている。即ち、案内面S21と第一還流面S221とがなす角度、及び第一還流面S221と第二還流面S222とがなす角度が、それぞれ鈍角に近付く方向に大きくなる。これにより、例えば第一還流面S221と第二還流面S222とが面一である場合(即ち、還流面S22が1つのみの面で形成されている場合)に比べて、案内面S21と還流面S22との間に形成される死水域を小さくすることができる。加えて、案内面S21と還流面S22とが互いに直交している従来の構成に比べて、渦V1の旋回中心がさらに下流側に移動する。その結果、渦V1をより大きく発達させることができるとともに、渦V1のエネルギーの散逸が抑制され、ミキシングロスをさらに低減することができる。
【0042】
以上、本発明の第二実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、上記実施形態では、ケーシング側フィン71が2つ設けられ、動翼側フィン72が1つのみ設けられている例について説明した。しかしながら、これらケーシング側フィン71、及び動翼側フィン72の数は上記に限定されず、設計や仕様に応じて適宜変更することが可能である。
【0043】
[第三実施形態]
続いて、本発明の第三実施形態について、
図4を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。同図に示すように、本実施形態では、第二領域82の形状が上記の各実施形態とは異なっている。より具体的には、還流面S32は、第一還流面S321と、第二還流面S322と、第三還流面S323と、を有している。
【0044】
第一還流面S321は、案内面S21の下流側かつ径方向外側の端部L3´から対向面8Bよりも径方向外側の位置まで延びている。より詳細には、第一還流面S321は、径方向外側に向かうに従って上流側に延びている。なお、この端部L3´は、上述の第一実施形態における端部L3よりも径方向内側かつ下流側に位置している。即ち、本実施形態では、案内面S21とケーシング内周面5A(又は、軸線O)とがなす角度θ´は、上述の第一実施形態における角度θよりも小さい。第二還流面S322は、第一還流面S321の径方向外側の端部L4´からさらに径方向外側に向かって延びている。第二還流面S322は、径方向外側に向かうに従って上流側に延びている。なお、第二還流面S322が軸線Oに対してなす角度は、第一還流面S321が軸線Oに対してなす角度よりも小さい。第三還流面S323は、第二還流面S322の径方向外側の端部L5から第二上流側壁面71Sまで延びている。第三還流面S323は、上流側に向かうに従って径方向内側に延びている。
【0045】
本実施形態に係る構成では、還流面S32が第一還流面S321と第二還流面S322と第三還流面S323とを有している。第一還流面S321は径方向外側に向かうに従って上流側に延び、第二還流面S322は径方向外側に向かうに従ってさらに上流側に延びている。第三還流面S323は上流側に向かうに従って径方向内側に延びている。即ち、案内面S21と第一還流面S321とがなす角度、第一還流面S321と第二還流面S322とがなす角度、及び第二還流面S322と第三還流面S323とがなす角度が、それぞれ鈍角に近付く方向に大きくなる。これにより、案内面S21と還流面S32との間に形成される死水域をさらに小さくすることができる。加えて、案内面S21と還流面S32とが互いに直交している従来の構成に比べて、渦V1の旋回中心がさらに下流側に移動する。その結果、渦V1をより大きく発達させることができるとともに、渦V1のエネルギーの散逸をさらに抑制することができる。
【0046】
以上、本発明の第三実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、上記実施形態では、ケーシング側フィン71が2つ設けられ、動翼側フィン72が1つのみ設けられている例について説明した。しかしながら、これらケーシング側フィン71、及び動翼側フィン72の数は上記に限定されず、設計や仕様に応じて適宜変更することが可能である。
【0047】
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について、
図5を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。同図に示すように、本実施形態では、第二領域82の形状が上記の各実施形態とさらに異なっている。より具体的には、還流面S42は、案内面S21の下流側かつ径方向外側の端部L3´と第二上流側壁面71Sとの間で、径方向外側に向かって膨らむ曲面状をなしている。言い換えると、この還流面S42は、端部L3´から当該端部L3´よりも下流側を経由するとともに、第二上流側壁面71Sの端部L1よりも径方向外側を経由して当該端部L1まで延びている。なお、還流面S42は、連続する一の曲面であることが望ましい。
【0048】
本実施形態に係る構成によれば、還流面S42が曲面状をなしていることから、渦V1は死水域を形成することなくこの還流面S42に沿って円滑に流れる。加えて、案内面S21と還流面S42とが互いに直交している従来の構成に比べて、渦V1の旋回中心がさらに下流側に移動する。その結果、渦V1をより大きく発達させることができるとともに、渦V1のエネルギーの散逸をさらに効果的に抑制することができる。
【0049】
以上、本発明の第四実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、上記実施形態では、ケーシング側フィン71が2つ設けられ、動翼側フィン72が1つのみ設けられている例について説明した。しかしながら、これらケーシング側フィン71、及び動翼側フィン72の数は上記に限定されず、設計や仕様に応じて適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0050】
1…蒸気タービン
2…回転軸
3…軸受装置
4…動翼段
5…ケーシング
6…静翼段
7…フィン
8…凹部
31…ジャーナル軸受
32…スラスト軸受
40…動翼
41…動翼プラットフォーム
42…動翼本体
43…動翼シュラウド
51…吸気口
52…排気口
60…静翼
61…静翼本体
62…静翼シュラウド
71…ケーシング側フィン
72…動翼側フィン
81…第一領域
82…第二領域
43A…シュラウド外周面
5A…ケーシング内周面
71D…下流側フィン
71S…第二上流側壁面
8A…上流側壁面
8B…対向面
C…クリアランス
Fm…主流
Fs…副流
O…軸線
S1,S21…案内面
S2,S22,S32,S42…還流面
S221,S321…第一還流面
S222,S322…第二還流面
S323…第三還流面
V1…渦
V2…小渦