(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】免疫調節剤としての複素環化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 491/048 20060101AFI20220928BHJP
C07D 413/06 20060101ALI20220928BHJP
C07D 263/57 20060101ALI20220928BHJP
C07D 413/14 20060101ALI20220928BHJP
C07D 413/10 20060101ALI20220928BHJP
C07D 417/06 20060101ALI20220928BHJP
C07D 277/66 20060101ALI20220928BHJP
A61P 31/12 20060101ALI20220928BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220928BHJP
A61P 37/04 20060101ALI20220928BHJP
A61K 31/4355 20060101ALI20220928BHJP
A61K 31/4545 20060101ALI20220928BHJP
A61K 31/423 20060101ALI20220928BHJP
A61K 31/454 20060101ALI20220928BHJP
A61K 31/4985 20060101ALI20220928BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20220928BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
C07D491/048 CSP
C07D413/06
C07D263/57
C07D413/14
C07D413/10
C07D417/06
C07D277/66
A61P31/12
A61P35/00
A61P37/04
A61K31/4355
A61K31/4545
A61K31/423
A61K31/454
A61K31/4985
A61K31/5377
A61P43/00 111
(21)【出願番号】P 2018526213
(86)(22)【出願日】2016-11-18
(86)【国際出願番号】 US2016062730
(87)【国際公開番号】W WO2017087777
(87)【国際公開日】2017-05-26
【審査請求日】2019-11-14
(32)【優先日】2015-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505193450
【氏名又は名称】インサイト・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】INCYTE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】リィ・ジンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ウー・リアンシン
(72)【発明者】
【氏名】ウェンチン・ヤオ
【審査官】武貞 亜弓
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/034820(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/033901(WO,A1)
【文献】特表2019-530732(JP,A)
【文献】国際公開第2015/197028(WO,A1)
【文献】特開2013-084945(JP,A)
【文献】NISHINO; ET AL,COPPER-MEDIATED C-H/C-H BIARYL COUPLING OF BENZOIC ACID DERIVATIVES AND 1,3-AZOLES,ANGEW. CHEM. INT. ED.,2013年03月19日,VOL. 52, NO. 16,PAGES: 4457 - 4461,http://dx.doi.org/10.1002/anie.201300587
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I’)
:
【化1】
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体
[式中:
X
1及びX
2の一方はOまたはSであり、X
1及びX
2の他方はN、CR
1、またはCR
2であり;
X
3はNまたはCR
3であり;
X
4はNまたはCR
4であり;
X
5はNまたはCR
5であり;
X
6はNまたはCR
6であり;
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、及びX
6の少なくとも1つはNであり;
Y
1はNまたはCHであり;
Y
2はNまたはCHであり;
Y
3はNまたはCHであり;
X
4がCR
4である場合、部分
【化2】
は、
【化3】
から選択され;
Cyは、フェニル、2-フルオロフェニル、シクロヘキサ-1-エン-1-イルまたは2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イルであり;
R
1、及びR
2はそれぞれ、Hであり;
R
9は、C
1-4アルキル、Cl、Br、またはCNであり;
R
3は、Hであり;
R
4、及びR
5はそれぞれ独立して、H、ハロ、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、NO
2、OR
a、SR
a、NHOR
a、C(O)R
a、C(O)NR
aR
a、C(O)OR
a、OC(O)R
a、OC(O)NR
aR
a、NHR
a、NR
aR
a、NR
aC(O)R
a、NR
aC(O)OR
a、NR
aC(O)NR
aR
a、C(=NR
a)R
a、C(=NR
a)NR
aR
a、NR
aC(=NR
a)NR
aR
a、NR
aS(O)R
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aS(O)
2NR
aR
a、S(O)R
a、S(O)NR
aR
a、S(O)
2R
a、及びS(O)
2NR
aR
aから選択され、ここで、R
4、及びR
5のC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、または4個のR
b置換基で置換され;
R
6は、HまたはCH
3であり;
ただし、R
4、R
5、及びR
6の少なくとも1つはH以外であり;
各R
aは独立して、H、CN、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
aのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、4、または5個のR
d置換基で置換され;
各R
dは独立して、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、ハロ、C
3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、CN、NH
2、NHOR
e、OR
e、SR
e、C(O)R
e、C(O)NR
eR
e、C(O)OR
e、OC(O)R
e、OC(O)NR
eR
e、NHR
e、NR
eR
e、NR
eC(O)R
e、NR
eC(O)NR
eR
e、NR
eC(O)OR
e、C(=NR
e)NR
eR
e、NR
eC(=NR
e)NR
eR
e、S(O)R
e、S(O)NR
eR
e、S(O)
2R
e、NR
eS(O)
2R
e、NR
eS(O)
2NR
eR
e、及びS(O)
2NR
eR
eから選択され、ここで、R
dのC
1-4アルキル、C
3-10シクロアルキル、及び4~10員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ場合により1~3個の独立して選択されるR
q置換基でさらに置換され;
各R
b置換基は独立して、ハロ、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、OH、NH
2、NO
2、NHOR
c、OR
c、SR
c、C(O)R
c、C(O)NR
cR
c、C(O)OR
c、OC(O)R
c、OC(O)NR
cR
c、C(=NR
c)NR
cR
c、NR
cC(=NR
c)NR
cR
c、NHR
c、NR
cR
c、NR
cC(O)R
c、NR
cC(O)OR
c、NR
cC(O)NR
cR
c、NR
cS(O)R
c、NR
cS(O)
2R
c、NR
cS(O)
2NR
cR
c、S(O)R
c、S(O)NR
cR
c、S(O)
2R
c、及びS(O)
2NR
cR
cから選択され;ここで、R
bのC
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれさらに場合により1~3個の独立して選択されるR
d置換基で置換され;
各R
cは独立して、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
cのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により
、1、2、3、4、または5個のR
f置換基で置換され;
各R
f
は、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4-10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、ハロ、CN、NHOR
g
、OR
g
、SR
g
、C(O)R
g
、C(O)NR
g
R
g
、C(O)OR
g
、OC(O)R
g
、OC(O)NR
g
R
g
、NHR
g
、NR
g
R
g
、NR
g
C(O)R
g
、NR
g
C(O)NR
g
R
g
、NR
g
C(O)OR
g
、C(=NR
g
)NR
g
R
g
、NR
g
C(=NR
g
)NR
g
R
g
、S(O)R
g
、S(O)NR
g
R
g
、S(O)
2
R
g
、NR
g
S(O)
2
R
g
、NR
g
S(O)
2
NR
g
R
g
、及びS(O)
2
NR
g
R
g
から独立して選択され、ここで、R
fのC
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により
、1、2、3、4、または5個のR
n置換基で置換され;
各R
n
は、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、ハロ、CN、R
o
、NHOR
o
、OR
o
、SR
o
、C(O)R
o
、C(O)NR
o
R
o
、C(O)OR
o
、OC(O)R
o
、OC(O)NR
o
R
o
、NHR
o
、NR
o
R
o
、NR
o
C(O)R
o
、NR
o
C(O)NR
o
R
o
、NR
o
C(O)OR
o
、C(=NR
o
)NR
o
R
o
、NR
o
C(=NR
o
)NR
o
R
o
、S(O)R
o
、S(O)NR
o
R
o
、S(O)
2
R
o
、NR
o
S(O)
2
R
o
、NR
o
S(O)
2
NR
o
R
o
、及びS(O)
2
NR
o
R
o
から独立して選択され;
各R
gは独立して、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
gのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により、独立して選択される1~3個のR
p置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
a置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、7員、8員、9員、または10員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により
、1、2、または3個のR
h置換基で置換されており、
各R
h
は、C
1-6
アルキル、C
3-10
シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール、5~6員ヘテロアリール、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、C
1-6
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、ハロ、CN、OR
i
、SR
i
、NHOR
i
、C(O)R
i
、C(O)NR
i
R
i
、C(O)OR
i
、OC(O)R
i
、OC(O)NR
i
R
i
、NHR
i
、NR
i
R
i
、NR
i
C(O)R
i
、NR
i
C(O)NR
i
R
i
、NR
i
C(O)OR
i
、C(=NR
i
)NR
i
R
i
、NR
i
C(=NR
i
)NR
i
R
i
、S(O)R
i
、S(O)NR
i
R
i
、S(O)
2
R
i
、NR
i
S(O)
2
R
i
、NR
i
S(O)
2
NR
i
R
i
、及びS(O)
2
NR
i
R
i
から独立して選択され、ここで、R
hのC
1-6アルキル、C
3-10シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれさらに場合により
、1、2、または3個のR
j置換基で置換され;
各R
j
は、C
3-6
シクロアルキル、C
6-10
アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
2-4
アルケニル、C
2-4
アルキニル、ハロ、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、CN、NHOR
k
、OR
k
、SR
k
、C(O)R
k
、C(O)NR
k
R
k
、C(O)OR
k
、OC(O)R
k
、OC(O)NR
k
R
k
、NHR
k
、NR
k
R
k
、NR
k
C(O)R
k
、NR
k
C(O)NR
k
R
k
、NR
k
C(O)OR
k
、C(=NR
k
)NR
k
R
k
、NR
k
C(=NR
k
)NR
k
R
k
、S(O)R
k
、S(O)NR
k
R
k
、S(O)
2
R
k
、NR
k
S(O)
2
R
k
、NR
k
S(O)
2
NR
k
R
k
、及びS(O)
2
NR
k
R
k
から独立して選択されるか;
または、4~10員ヘテロシクロアルキルの同じ炭素原子に結合する2つのR
h基は、それらが結合する炭素原子とともに、C
3-6シクロアルキル、または、O、N、及びSから選択される1~2個のヘテロ原子を環員として有する4~6員ヘテロシクロアルキルを形成するか;
あるいは、任意の2つのR
c置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
e置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
g置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
o置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されており;
各R
e、R
i、R
k、R
o、またはR
pは独立して、H、C
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
6-10アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
1-4ハロアルキル、C
2-4アルケニル、及びC
2-4アルキニルから選択され、ここで、R
e、R
i、R
k、R
o、またはR
pのC
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
6-10アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
2-4アルケニル、及びC
2-4アルキニルは、それぞれ場合により1、2、または3個のR
q置換基で置換され;
各R
qは独立して、OH、CN、-COOH、NH
2、ハロ、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4アルキルチオ、フェニル、5~6員ヘテロアリール、C
3-6シクロアルキル、NHR
12、NR
12R
12、及びC
1-4ハロアルコキシから選択され、ここで、R
qのC
1-4アルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールは、それぞれ場合により、OH、CN、-COOH、NH
2、C
1-4アルコキシ、C
3-10シクロアルキル、及び4~6員ヘテロシクロアルキルで置換され、各R
12は独立してC
1-6アルキルであり;
【化4】
は、環Aが芳香族であることを維持する単結合または二重結合である]。
【請求項2】
Cyが、フェニルである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項3】
式:
【化5】
を有する請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項4】
式:
【化6】
[式中、R
4は、ハロ、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、NO
2、OR
a、SR
a、NHOR
a、C(O)R
a、C(O)NR
aR
a、C(O)OR
a、OC(O)R
a、OC(O)NR
aR
a、NHR
a、NR
aR
a、NR
aC(O)R
a、NR
aC(O)OR
a、NR
aC(O)NR
aR
a、C(=NR
a)R
a、C(=NR
a)NR
aR
a、NR
aC(=NR
a)NR
aR
a、NR
aS(O)R
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aS(O)
2NR
aR
a、S(O)R
a、S(O)NR
aR
a、S(O)
2R
a、またはS(O)
2NR
aR
aであり、ここで、R
1のC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、または4個のR
b置換基で置換される]を有する請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項5】
式(IV):
【化7】
を有する請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項6】
式(VI):
【化8】
を有する請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項7】
式(VII):
【化9】
を有する請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項8】
式(VIII):
【化10】
を有する請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項9】
式:
【化11】
(式中、R
9はCH
3またはCNである)を有する請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項10】
R
5がHである、請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項11】
R
4及びR
6がそれぞれHである、請求項1~
3および5~9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項12】
R
4が-CH
2-R
bである、請求項1~
10のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項13】
R
5が-CH
2-R
bである、請求項1~9
、11および12のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項14】
R
bが-NHR
cである、請求項12または13に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項15】
R
cが場合によりR
d置換基で置換されるC
1-4アルキルである、請求項14に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項16】
R
4が2-ヒドロキシエチルアミノメチルである、請求項1~
10のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項17】
R
bが-NR
cR
cである、請求項12または13に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項18】
2つのR
c置換基が、それらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基が場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換される、請求項17に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項19】
2つのR
c置換基が、それらが結合する窒素原子とともに、1個のR
h置換基で置換された6員ヘテロシクロアルキルを形成する、請求項18に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項20】
R
4が、2-ヒドロキシエチルアミノメチル、2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(S)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、または(R)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチルである、請求項1~
10のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項21】
R
4及びR
5がそれぞれ独立して、2-ヒドロキシエチルアミノメチル、2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(S)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(R)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(3-シアノフェニル)メトキシ、シアノメトキシ、2-シアノエトキシ、3-シアノプロポキシ、2-モルホリノ-4-イルエトキシ、及びピリジン-2-イルメトキシから選択される、請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
【請求項22】
請求項1に記載の化合物であって、
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3ーイル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[2-(2-シアノビフェニル-3-イル)-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
3-(5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)ビフェニル-2-カルボニトリル;
(2S)-1-({2-[3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルフェニル]-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸;
2-[({2-[3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルフェニル]-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)アミノ]エタノール;
(2S)-1-({2-[2-シアノ-3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)フェニル]-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸;
2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-6-(5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)ベンゾニトリル;
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[4-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-6-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[4-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-6-イル]メチル}アミノ)エタノール;
2-({[6-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピラジン-2-イル]メチル}アミノ)エタノール;及び
(2S)-1-{[6-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピラジン-2-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
から選択される前記化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項23】
請求項1に記載の化合物であって、
(2S)-1-{[6-(シアノメトキシ)-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
{[5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}アセトニトリル;
(2S)-1-{[6-(3-シアノプロポキシ)-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
3-({[5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}メチル)ベンゾニトリル;
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-6-(ピリジン-2-イルメトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
2-({[6-メトキシ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-6-(2-モルホリン-4-イルエトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
4-{[5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}ブタンニトリル;
(2S)-1-({6-(シアノメトキシ)-2-[4-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-メチルピリジン-2-イル]-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸;
(2S)-1-({6-(シアノメトキシ)-2-[3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルフェニル]-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸;
(2S)-1-{[2-[2-シアノ-3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)フェニル]-6-(シアノメトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
[(2-(2’-フルオロ-2-メチルビフェニル-3-イル)-5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル)オキシ]アセトニトリル;及び
[(2-(3-シクロヘキサ-1-エン-1-イル-2-メチルフェニル)-5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル)オキシ]アセトニトリル
から選択される前記化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項24】
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)[1,3]オキサゾロ[5,4-c]ピリジン-6-イル]メチル}アミノ)エタノールである化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項25】
請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体、または請求項22~24のいずれか1項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、及び少なくとも1種の薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項26】
PD-1/PD-L1相互作用を阻害するための医薬であって、請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体、または請求項22~24のいずれか1項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、前記医薬。
【請求項27】
PD-1/PD-L1相互作用の阻害と関連する疾患または障害を治療するための医薬であって、請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体、または請求項22~24のいずれか1項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、前記医薬。
【請求項28】
前記疾患または障害がウイルス感染症である、請求項27に記載の医薬。
【請求項29】
前記疾患または障害ががんである、請求項27に記載の医薬。
【請求項30】
がんが、骨癌、膵臓癌、皮膚癌
、皮膚または眼内の悪性黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部癌、胃癌、精巣癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮体癌、子宮頸部癌、膣癌、外陰部癌
、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部肉腫、尿道癌、陰茎癌、慢性または急性白血病
、小児の固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌
、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の腫瘍、原発性
中枢神経系(CNS
)リンパ腫、腫瘍血管形成、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、表皮癌、扁平上皮癌、T細胞リンパ腫、環境誘発癌(アスベストによって誘発される癌を含む)、黒色腫、転移性悪性黒色腫、腎臓癌、明細胞癌、前立腺癌、乳癌、結腸癌、肺癌、非小細胞肺癌、固形腫瘍、食道癌、肝臓癌、胃癌、頭頸部癌、甲状腺癌、膠芽腫、肉腫
、血液癌、リンパ腫、白血病、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、
びまん性大細胞型リンパ腫(DLBCL
)、マントル細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、再発性または難治性
非ホジキンリンパ腫(NHL
)、再発性濾胞
非ホジキンリンパ腫(NHL
)、ホジキンリンパ腫、及び多発性骨髄腫から選択される、請求項29に記載の医薬。
【請求項31】
がんがPD-L1を発現する転移性がんである、請求項29に記載の医薬。
【請求項32】
がんが肺癌である、請求項29に記載の医薬。
【請求項33】
肺癌が非小細胞肺癌である、請求項32に記載の医薬。
【請求項34】
がんが肝臓癌である、請求項29に記載の医薬。
【請求項35】
がんが黒色腫である、請求項29に記載の医薬。
【請求項36】
がんが膀胱の癌である、請求項29に記載の医薬。
【請求項37】
がんが尿道の癌である、請求項29に記載の医薬。
【請求項38】
がんが腎臓癌(renal cancer)である、請求項29に記載の医薬。
【請求項39】
腎臓癌が腎細胞癌である、請求項
38に記載の医薬。
【請求項40】
がんが扁平上皮癌である、請求項29に記載の医薬。
【請求項41】
患者の免疫応答を増強、刺激、及び/または増加させるための医薬であって、請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体、または請求項22~24のいずれか1項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、前記医薬。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、薬学的に活性な化合物に関する。本開示は、化合物ならびにその組成物及び使用方法を提供する。本化合物は、PD-1/PD-L1のタンパク質/タンパク質相互作用を調節するものであり、感染性疾患及びがんを含む種々の疾患の治療に有用である。
【背景技術】
【0002】
免疫系は、がんなどの疾患を抑制及び根絶する上で重要な役割を果たす。しかしながら、がん細胞は、自らの増殖に有利になるように免疫系を回避または抑制する戦略を講じることが多い。そのような機構の1つが、免疫細胞に生じる共刺激分子及び共抑制分子の発現を変化させることである(Postow et al,J.Clinical Oncology 2015,1-9)。PD-1などの抑制性の免疫チェックポイントのシグナル伝達を遮断することは、有望かつ有効な治療法であることが証明されている。
【0003】
CD279とも称されるプログラム細胞死1(PD-1)は、活性化T細胞、ナチュラルキラーT細胞、B細胞、及びマクロファージに発現する細胞表面受容体である(Greenwald et al,Annu.Rev.Immunol 2005,23:515-548;Okazaki and Honjo,Trends Immunol 2006,(4):195-201)。これはT細胞の活性化を妨げる固有の負のフィードバックシステムとして機能し、それにより自己免疫を低下させ、自己寛容を促進する。さらに、PD-1は、がん及びウイルス感染症などの疾患における抗原特異的T細胞応答の抑制に重要な役割を果たすことも知られている(Sharpe et al,Nat Immunol 2007 8,239-245;Postow et al,J.Clinical Oncol 2015,1-9)。
【0004】
PD-1の構造は、細胞外免疫グロブリン可変様ドメインとそれに続く膜貫通領域及び細胞内ドメインからなる(Parry et al,Mol Cell Biol 2005,9543-9553)。細胞内ドメインは、免疫受容体チロシン依存性抑制モチーフ及び免疫受容体チロシン依存性スイッチモチーフに位置する2つのリン酸化部位で構成されており、このことはPD-1がT細胞受容体媒介性シグナルを負に制御することを示唆している。PD-1はPD-L1及びPD-L2という2つのリガンドを有し(Parry et al,Mol Cell Biol 2005,9543-9553;Latchman et al,Nat Immunol 2001,2,261-268)、それぞれ発現パターンが異なっている。PD-L1タンパク質は、マクロファージ及び樹状細胞ではリポ多糖及びGM-CSF処理に応答して上方制御され、またT細胞及びB細胞ではT細胞受容体及びB細胞受容体のシグナル伝達時に上方制御される。PD-L1はまた、ほとんどすべての腫瘍細胞で高度に発現し、IFN-γ治療後はさらに発現が増加する(Iwai et al,PNAS2002,99(19):12293-7;Blank et al,Cancer Res 2004,64(3):1140-5)。事実、腫瘍のPD-L1発現状態が複数の腫瘍型で予後予測されることが示されている(Wang et al,Eur J Surg Oncol 2015;Huang et al,Oncol Rep 2015;Sabatier et al,Oncotarget 2015,6(7):5449-5464)。対照的に、PD-L2の発現はPD-L1よりも限定的であり、主に樹状細胞に発現する(Nakae et al,J Immunol 2006,177:566-73)。PD-1がT細胞上でそのリガンドであるPD-L1及びPD-L2と結合すると、IL-2及びIFN-γ産生、ならびにT細胞受容体活性化時に誘導される細胞増殖を抑制するシグナルが供給される(Carter et al,Eur J Immunol 2002,32(3):634-43;Freeman et al,J Exp Med 2000,192(7):1027-34)。この機構には、Syk及びLckリン酸化などのT細胞受容体シグナル伝達を阻害するSHP-2またはSHP-1ホスファターゼの動員を伴う(Sharpe et al,Nat Immunol 2007,8,239-245)。PD-1シグナル伝達軸の活性化はまた、NF-κB及びAP1経路の活性化、ならびにIL-2、IFN-γ、及びTNFなどのサイトカイン産生に必要とされるPKC-θ活性化ループのリン酸化を減弱させる(Sharpe et al,Nat Immunol 2007,8,239-245;Carter et al,Eur J Immunol 2002,32(3):634-43;Freeman et al,J Exp Med 2000,192(7):1027-34)。
【0005】
前臨床動物試験から得られた一連の証拠のいくつかは、PD-1及びそのリガンドが免疫応答を負に制御することを示している。PD-1欠損マウスは、狼瘡様糸球体腎炎及び拡張型心筋症を発症することが示されている(Nishimura et al,Immunity 1999,11:141-151;Nishimura et al,Science 2001,291:319-322)。慢性感染のLCMVモデルの使用により、PD-1/PD-L1相互作用が、ウイルス特異的CD8 T細胞のエフェクター機能の活性化、拡大、及び獲得を阻害することが示されている(Barber et al,Nature 2006,439,682-7)。総合すると、これらのデータは、PD-1媒介性の抑制シグナル伝達カスケードを遮断することでT細胞応答を増強または「レスキュー」するという治療法の成果を裏付けるものである。したがって、PD-1/PD-L1のタンパク質/タンパク質相互作用を遮断する新たな化合物が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、とりわけ、式(I’):
【化1】
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供する(式中の成分変数は本明細書に定義する通りである)。
【0007】
本開示は、とりわけ、式(I):
【化2】
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供する(式中の成分変数は本明細書に定義する通りである)。
【0008】
本開示はさらに、本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体、及び少なくとも1種の薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0009】
本開示はさらに、個体におけるPD-1/PD-L1のタンパク質/タンパク質相互作用を調節または阻害する方法であって、本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を個体に投与することを含む方法を提供する。
【0010】
本開示はさらに、患者の疾患または障害を治療する方法であって、治療有効量の本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を患者に投与することを含む方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
I.化合物
本開示は、とりわけ、式(I’):
【化3】
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供し、式中:
X
1及びX
2の一方はOまたはSであり、X
1及びX
2の他方はN、CR
1、またはCR
2であり;
X
3はNまたはCR
3であり;
X
4はNまたはCR
4であり;
X
5はNまたはCR
5であり;
X
6はNまたはCR
6であり;
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、及びX
6の少なくとも1つはNであり;
Y
1はNまたはCR
8aであり;
Y
2はNまたはCR
8bであり;
Y
3はNまたはCR
8cであり;
Cyは、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、または4~10員ヘテロシクロアルキルであり、それぞれが場合により1、2、3、4、または5個の独立して選択されるR
7置換基で置換され;
R
1、R
2、R
8a、R
8b、及びR
8cはそれぞれ独立して、H、C
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル-、C
6-10アリール、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、C
2-4アルケニル、C
2-4アルキニル、ハロ、CN、OR
10、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、NH
2、-NHR
10、-NR
10R
10、NHOR
10、C(O)R
10、C(O)NR
10R
10、C(O)OR
10、OC(O)R
10、OC(O)NR
10R
10、NR
10C(O)R
10、NR
10C(O)OR
10、NR
10C(O)NR
10R
10、C(=NR
10)R
10、C(=NR
10)NR
10R
10、NR
10C(=NR
10)NR
10R
10、NR
10S(O)R
10、NR
10S(O)
2R
10、NR
10S(O)
2NR
10R
10、S(O)R
10、S(O)NR
10R
10、S(O)
2R
10、及びS(O)
2NR
10R
10から選択され、ここで、各R
10は独立して、H、C
1-4アルキル、C
2-4アルケニル、C
2-4アルキニル、C
1-4アルコキシ、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル-、C
6-10アリール、C
6-10アリール-C
1-4アルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、R
1、R
2、R
8a、R
8b、R
10、及びR
8cのC
1-4アルキル、C
2-4アルケニル、C
2-4アルキニル、C
1-4アルコキシ、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル-、C
6-10アリール、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
d置換基で置換され;
R
9は、Cl、Br、I、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、NO
2、OR
11a、SR
11、NH
2、-NHR
11、-NR
11R
11、NHOR
11、C(O)R
11、C(O)NR
11R
11、C(O)OR
11、OC(O)R
11、OC(O)NR
11R
11、NR
11C(O)R
11、NR
11C(O)OR
11、NR
11C(O)NR
11R
11、C(=NR
11)R
11、C(=NR
11)NR
11R
11、NR
11C(=NR
11)NR
11R
11、NR
11S(O)R
11、NR
11S(O)
2R
11、NR
11S(O)
2NR
11R
11、S(O)R
11、S(O)NR
11R
11、S(O)
2R
11、及びS(O)
2NR
11R
11であり、ここで、R
9のC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、または3個のR
b置換基で置換され;
各R
11は独立して、H、C
1-6アルキル、C
1-6ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
11のC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
b置換基で置換され;
R
11aは、C
1-6アルキル、C
1-6ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、それぞれが場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
b置換基で置換され;
R
3、R
4、R
5、R
6、及びR
7はそれぞれ独立して、H、ハロ、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、NO
2、OR
a、SR
a、NHOR
a、C(O)R
a、C(O)NR
aR
a、C(O)OR
a、OC(O)R
a、OC(O)NR
aR
a、NHR
a、NR
aR
a、NR
aC(O)R
a、NR
aC(O)OR
a、NR
aC(O)NR
aR
a、C(=NR
a)R
a、C(=NR
a)NR
aR
a、NR
aC(=NR
a)NR
aR
a、NR
aS(O)R
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aS(O)
2NR
aR
a、S(O)R
a、S(O)NR
aR
a、S(O)
2R
a、及びS(O)
2NR
aR
aから選択され、ここで、R
3、R
4、R
5、R
6、及びR
7のC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、または4個のR
b置換基で置換され、ただしその場合、R
3、R
4、R
5、及びR
6の少なくとも1つはH以外であるか;
または、Cy環上の2つの隣接するR
7置換基は、それらが結合する原子とともに縮合フェニル環、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環、縮合5員もしくは6員ヘテロアリール環、または縮合C
5-6シクロアルキル環を形成し、その場合、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環及び縮合5員または6員ヘテロアリール環はそれぞれ、環員としてN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を有し、縮合フェニル環、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環、縮合5員または6員ヘテロアリール環、及び縮合C
5-6シクロアルキル環は、それぞれ場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
b置換基で置換され;
各R
aは独立して、H、CN、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
aのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、4、または5個のR
d置換基で置換され;
各R
dは独立して、C
1-6アルキル、C
1-6ハロアルキル、ハロ、C
6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、NH
2、NHOR
e、OR
e、SR
e、C(O)R
e、C(O)NR
eR
e、C(O)OR
e、OC(O)R
e、OC(O)NR
eR
e、NHR
e、NR
eR
e、NR
eC(O)R
e、NR
eC(O)NR
eR
e、NR
eC(O)OR
e、C(=NR
e)NR
eR
e、NR
eC(=NR
e)NR
eR
e、NR
eC(=NOH)NR
eR
e、NR
eC(=NCN)NR
eR
e、S(O)R
e、S(O)NR
eR
e、S(O)
2R
e、NR
eS(O)
2R
e、NR
eS(O)
2NR
eR
e、及びS(O)
2NR
eR
eから選択され、ここで、R
dのC
1-6アルキル、C
1-6ハロアルキル、C
6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1~3個の独立して選択されるR
h置換基で置換され;
各R
b置換基は独立して、ハロ、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、OH、NH
2、NO
2、NHOR
c、OR
c、SR
c、C(O)R
c、C(O)NR
cR
c、C(O)OR
c、OC(O)R
c、OC(O)NR
cR
c、C(=NR
c)NR
cR
c、NR
cC(=NR
c)NR
cR
c、NHR
c、NR
cR
c、NR
cC(O)R
c、NR
cC(O)OR
c、NR
cC(O)NR
cR
c、NR
cS(O)R
c、NR
cS(O)
2R
c、NR
cS(O)
2NR
cR
c、S(O)R
c、S(O)NR
cR
c、S(O)
2R
c、及びS(O)
2NR
cR
cから選択され;ここで、R
bのC
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれさらに場合により1~3個の独立して選択されるR
d置換基で置換され;
各R
Cは独立して、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
CのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4-10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、ハロ、CN、NHOR
g、OR
g、SR
g、C(O)R
g、C(O)NR
gR
g、C(O)OR
g、OC(O)R
g、OC(O)NR
gR
g、NHR
g、NR
gR
g、NR
gC(O)R
g、NR
gC(O)NR
gR
g、NR
gC(O)OR
g、C(=NR
g)NR
gR
g、NR
gC(=NR
g)NR
gR
g、S(O)R
g、S(O)NR
gR
g、S(O)
2R
g、NR
gS(O)
2R
g、NR
gS(O)
2NR
gR
g、及びS(O)
2NR
gR
gから独立して選択される1、2、3、4、または5個のR
f置換基で置換され;その場合、R
fのC
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、ハロ、CN、R
o、NHOR
o、OR
o、SR
o、C(O)R
o、C(O)NR
oR
o、C(O)OR
o、OC(O)R
o、OC(O)NR
oR
o、NHR
o、NR
oR
o、NR
oC(O)R
o、NR
oC(O)NR
oR
o、NR
oC(O)OR
o、C(=NR
o)NR
oR
o、NR
oC(=NR
o)NR
oR
o、S(O)R
o、S(O)NR
oR
o、S(O)
2R
o、NR
oS(O)
2R
o、NR
oS(O)
2NR
oR
o、及びS(O)
2NR
oR
oから独立して選択される1、2、3、4、または5個のR
n置換基で置換され;
各R
gは独立して、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
gのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-6アルキル、C
1-6ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4-10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、ハロ、CN、NHOR
r、OR
r、SR
r、C(O)R
r、C(O)NR
rR
r、C(O)OR
r、OC(O)R
r、OC(O)NR
rR
r、NHR
r、NR
rR
r、NR
rC(O)R
r、NR
rC(O)NR
rR
r、NR
rC(O)OR
r、C(=NR
r)NR
rR
r、NR
rC(=NR
r)NR
rR
r、NR
rC(=NOH)NR
rR
r、NR
rC(=NCN)NR
rR
r、S(O)R
r、S(O)NR
rR
r、S(O)
2R
r、NR
rS(O)
2R
r、NR
rS(O)
2NR
rR
r、及びS(O)
2NR
rR
rから独立して選択される1~3個のR
p置換基で置換され、R
pのC
1-6アルキル、C
1-6ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、場合により1、2、または3個のR
q置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
a置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、7員、8員、9員、または10員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により、C
1-6アルキル、C
3-10シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、ハロ、CN、OR
i、SR
i、NHOR
i、C(O)R
i、C(O)NR
iR
i、C(O)OR
i、OC(O)R
i、OC(O)NR
iR
i、NHR
i、NR
iR
i、NR
iC(O)R
i、NR
iC(O)NR
iR
i、NR
iC(O)OR
i、C(=NR
i)NR
iR
i、NR
iC(=NR
i)NR
iR
i、S(O)R
i、S(O)NR
iR
i、S(O)
2R
i、NR
iS(O)
2R
i、NR
iS(O)
2NR
iR
i、及びS(O)
2NR
iR
iから独立して選択される1、2、または3個のR
h置換基で置換されており、ここで、R
hのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-10シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれさらに場合により、C
3-6シクロアルキル、C
6-10アリール、5または6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
2-4アルケニル、C
2-4アルキニル、ハロ、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、CN、NHOR
k、OR
k、SR
k、C(O)R
k、C(O)NR
kR
k、C(O)OR
k、OC(O)R
k、OC(O)NR
kR
k、NHR
k、NR
kR
k、NR
kC(O)R
k、NR
kC(O)NR
kR
k、NR
kC(O)OR
k、C(=NR
k)NR
kR
k、NR
kC(=NR
k)NR
kR
k、S(O)R
k、S(O)NR
kR
k、S(O)
2R
k、NR
kS(O)
2R
k、NR
kS(O)
2NR
kR
k、及びS(O)
2NR
kR
kから独立して選択される1、2、または3個のR
j置換基で置換され、R
jのC
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
6-10アリール、5員または6員ヘテロアリール、4~6員ヘテロシクロアルキル、C
2-4アルケニル、C
2-4アルキニル、C
1-4ハロアルキル、及びC
1-4ハロアルコキシは、それぞれ場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
q置換基で置換されるか;または、4~10員ヘテロシクロアルキルの同じ炭素原子に結合する2つのR
h基は、それらが結合する炭素原子とともに、O、N、及びSから選択される1~2個のヘテロ原子を環員として有するC
3-6シクロアルキルもしくは4~6員ヘテロシクロアルキルを形成するか;
あるいは、任意の2つのR
c置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
e置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
g置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
i置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
k置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
o置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されており;
各R
e、R
i、R
k、R
o、またはR
pは独立して、H、C
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
6-10アリール、5員または6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-4アルケニル、及びC
2-4アルキニルから選択され、ここで、R
e、R
i、R
k、R
o、またはR
pのC
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
6-10アリール、5員または6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
2-4アルケニル、及びC
2-4アルキニルは、それぞれ場合により1、2、または3個のR
q置換基で置換され;
各R
qは独立して、OH、CN、-COOH、NH
2、ハロ、C
1-6ハロアルキル、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6アルキルチオ、フェニル、5~6員ヘテロアリール、4~6員ヘテロシクロアルキル、C
3-6シクロアルキル、NHR
12、NR
12R
12、及びC
1-4ハロアルコキシから選択され、ここで、R
qのC
1-6アルキル、フェニル、C
3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、及び5~6員ヘテロアリールは、それぞれ場合により、ハロ、OH、CN、-COOH、NH
2、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、フェニル、C
3-10シクロアルキル、5~6員ヘテロアリール、及び4~6員ヘテロシクロアルキルで置換され、各R
12は独立してC
1-6アルキルであり;
【化4】
は、環Aが芳香族であることを維持する単結合または二重結合であり;
式(I’)の部分
【化5】
が、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、Cl、Br、及びフェニルから独立して選択される1~3個の置換基で置換された2-ベンゾオキサゾリルであるとき、Cyは、-COOH、-C(O)NH
2、-C(O)OC
1-2アルキル、または-C(O)Clで置換された4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル、5-メチル-2-ベンゾオキサゾリル、または2-オキソピロリジニルではなく;
化合物は1-[3-(6-クロロ-2-ベンゾオキサゾリル)-5-(3,5-ジメチルフェニル)-4-ピリジニル]-4-ピペリジンアミンではない。
【0012】
本開示は、式(I’)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供し、式中:
X
1及びX
2の一方はOまたはSであり、X
1及びX
2の他方はN、CR
1、またはCR
2であり;
X
3はNまたはCR
3であり;
X
4はNまたはCR
4であり;
X
5はNまたはCR
5であり;
X
6はNまたはCR
6であり;
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、及びX
6の少なくとも1つはNであり;
Y
1はNまたはCR
8aであり;
Y
2はNまたはCR
8bであり;
Y
3はNまたはCR
8cであり;
Cyは、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、または4~10員ヘテロシクロアルキルであり、それぞれが場合により1、2、3、4、または5個の独立して選択されるR
7置換基で置換され;
R
1、R
2、R
8a、R
8b、及びR
8cはそれぞれ独立して、H、C
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
2-4アルケニル、C
2-4アルキニル、ハロ、CN、OH、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、NH
2、-NH-C
1-4アルキル、-N(C
1-4アルキル)
2、NHOR
10、C(O)R
10、C(O)NR
10R
10、C(O)OR
10、OC(O)R
10、OC(O)NR
10R
10、NR
10C(O)R
10、NR
10C(O)OR
10、NR
10C(O)NR
10R
10、C(=NR
10)R
10、C(=NR
10)NR
10R
10、NR
10C(=NR
10)NR
10R
10、NR
10S(O)R
10、NR
10S(O)
2R
10、NR
10S(O)
2NR
10R
10、S(O)R
10、S(O)NR
10R
10、S(O)
2R
10、及びS(O)
2NR
10R
10から選択され、ここで、各R
10は独立して、H、またはハロ、OH、CN、及びC
1-4アルコキシから独立して選択される1個もしくは2個の基で場合により置換されるC
1-4アルキルであり、かつ、R
1、R
2、R
8a、R
8b、またはR
8cのC
1-4アルキル、C
3-4シクロアルキル、C
2-4アルケニル、及びC
2-4アルキニルは、それぞれ場合により、ハロ、OH、CN、C
1-4アルキル、及びC
1-4アルコキシから独立して選択される1個または2個の置換基で置換され;
R
9は、C
1-4アルキル、Cl、Br、CN、シクロプロピル、C
2-4アルキニル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、NH
2、-NH-C
1-4アルキル、-N(C
1-4アルキル)
2、NHOR
11、C(O)R
11、C(O)NR
11R
11、C(O)OR
11、OC(O)R
11、OC(O)NR
11R
11、NR
11C(O)R
11、NR
11C(O)OR
11、NR
11C(O)NR
11R
11、C(=NR
11)R
11、C(=NR
11)NR
11R
11、NR
11C(=NR
11)NR
11R
11、NR
11S(O)R
11、NR
11S(O)
2R
11、NR
11S(O)
2NR
11R
11、S(O)R
11、S(O)NR
11R
11、S(O)
2R
11、及びS(O)
2NR
11R
11であり、ここで、R
9のC
1-4アルキル、シクロプロピル、C
2-4アルキニル、及びC
1-4アルコキシは、それぞれ場合により、1個または2個のハロ、OH、CN、またはOCH
3置換基で置換され、各R
11は独立して、H、または1個もしくは2個のハロ、OH、CN、もしくはOCH
3で場合により置換されるC
1-4アルキルであり;
R
3、R
4、R
5、R
6、及びR
7はそれぞれ独立して、H、ハロ、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、NO
2、OR
a、SR
a、NHOR
a、C(O)R
a、C(O)NR
aR
a、C(O)OR
a、OC(O)R
a、OC(O)NR
aR
a、NHR
a、NR
aR
a、NR
aC(O)R
a、NR
aC(O)OR
a、NR
aC(O)NR
aR
a、C(=NR
a)R
a、C(=NR
a)NR
aR
a、NR
aC(=NR
a)NR
aR
a、NR
aS(O)R
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aS(O)
2NR
aR
a、S(O)R
a、S(O)NR
aR
a、S(O)
2R
a、及びS(O)
2NR
aR
aから選択され、ここで、R
3、R
4、R
5、R
6、及びR
7のC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、または4個のR
b置換基で置換され、ただしその場合、R
3、R
4、R
5、及びR
6の少なくとも1つはH以外であるか;
または、Cy環上の2つの隣接するR
7置換基は、それらが結合する原子とともに縮合フェニル環、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環、縮合5員もしくは6員ヘテロアリール環、または縮合C
5-6シクロアルキル環を形成し、その場合、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環及び縮合5員または6員ヘテロアリール環はそれぞれ、環員としてN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を有し、縮合フェニル環、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環、縮合5員または6員ヘテロアリール環、及び縮合C
5-6シクロアルキル環は、それぞれ場合により1もしくは2個の独立して選択されるR
b置換基、または1個もしくは2個の独立して選択されるR
q置換基で置換され;
各R
aは独立して、H、CN、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
aのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、4、または5個のR
d置換基で置換され;
各R
dは独立して、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、ハロ、C
3-10シクロアルキル、4-10員ヘテロシクロアルキル、CN、NH
2、NHOR
e、OR
e、SR
e、C(O)R
e、C(O)NR
eR
e、C(O)OR
e、OC(O)R
e、OC(O)NR
eR
e、NHR
e、NR
eR
e、NR
eC(O)R
e、NR
eC(O)NR
eR
e、NR
eC(O)OR
e、C(=NR
e)NR
eR
e、NR
eC(=NR
e)NR
eR
e、S(O)R
e、S(O)NR
eR
e、S(O)
2R
e、NR
eS(O)
2R
e、NR
eS(O)
2NR
eR
e、及びS(O)
2NR
eR
eから選択され、ここで、R
dのC
1-4アルキル、C
3-10シクロアルキル、及び4~10員ヘテロシクロアルキルは、それぞれさらに場合により1~3個の独立して選択されるR
q置換基で置換され;
各R
b置換基は独立して、ハロ、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、OH、NH
2、NO
2、NHOR
c、OR
c、SR
c、C(O)R
c、C(O)NR
cR
c、C(O)OR
c、OC(O)R
c、OC(O)NR
cR
c、C(=NR
c)NR
cR
c、NR
cC(=NR
c)NR
cR
c、NHR
c、NR
cR
c、NR
cC(O)R
c、NR
cC(O)OR
c、NR
cC(O)NR
cR
c、NR
cS(O)R
c、NR
cS(O)
2R
c、NR
cS(O)
2NR
cR
c、S(O)R
c、S(O)NR
cR
c、S(O)
2R
c、及びS(O)
2NR
cR
cから選択され;ここで、R
bのC
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれさらに場合により1~3個の独立して選択されるR
d置換基で置換され;
各R
Cは独立して、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
CのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、ハロ、CN、NHOR
g、OR
g、SR
g、C(O)R
g、C(O)NR
gR
g、C(O)OR
g、OC(O)R
g、OC(O)NR
gR
g、NHR
g、NR
gR
g、NR
gC(O)R
g、NR
gC(O)NR
gR
g、NR
gC(O)OR
g、C(=NR
g)NR
gR
g、NR
gC(=NR
g)NR
gR
g、S(O)R
g、S(O)NR
gR
g、S(O)
2R
g、NR
gS(O)
2R
g、NR
gS(O)
2NR
gR
g、及びS(O)
2NR
gR
gから独立して選択される1、2、3、4、または5個のR
f置換基で置換され;その場合、R
fのC
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、ハロ、CN、R
o、NHOR
o、OR
o、SR
o、C(O)R
o、C(O)NR
oR
o、C(O)OR
o、OC(O)R
o、OC(O)NR
oR
o、NHR
o、NR
oR
o、NR
oC(O)R
o、NR
oC(O)NR
oR
o、NR
oC(O)OR
o、C(=NR
o)NR
oR
o、NR
oC(=NR
o)NR
oR
o、S(O)R
o、S(O)NR
oR
o、S(O)
2R
o、NR
oS(O)
2R
o、NR
oS(O)
2NR
oR
o、及びS(O)
2NR
oR
oから独立して選択される1、2、3、4、または5個のR
n置換基で置換され;
各R
gは独立して、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
gのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1~3個の独立して選択されるR
p置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
a置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、7員、8員、9員、または10員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により、C
1-6アルキル、C
3-10シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、C
1-6ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、ハロ、CN、OR
i、SR
i、NHOR
i、C(O)R
i、C(O)NR
iR
i、C(O)OR
i、OC(O)R
i、OC(O)NR
iR
i、NHR
i、NR
iR
i、NR
iC(O)R
i、NR
iC(O)NR
iR
i、NR
iC(O)OR
i、C(=NR
i)NR
iR
i、NR
iC(=NR
i)NR
iR
i、S(O)R
i、S(O)NR
iR
i、S(O)
2R
i、NR
iS(O)
2R
i、NR
iS(O)
2NR
iR
i、及びS(O)
2NR
iR
iから独立して選択される1、2、または3個のR
h置換基で置換されており、ここで、R
hのC
1-6アルキル、C
3-10シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれさらに場合により、C
3-6シクロアルキル、C
6-10アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
2-4アルケニル、C
2-4アルキニル、ハロ、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、CN、NHOR
k、OR
k、SR
k、C(O)R
k、C(O)NR
kR
k、C(O)OR
k、OC(O)R
k、OC(O)NR
kR
k、NHR
k、NR
kR
k、NR
kC(O)R
k、NR
kC(O)NR
kR
k、NR
kC(O)OR
k、C(=NR
k)NR
kR
k、NR
kC(=NR
k)NR
kR
k、S(O)R
k、S(O)NR
kR
k、S(O)
2R
k、NR
kS(O)
2R
k、NR
kS(O)
2NR
kR
k、及びS(O)
2NR
kR
kから独立して選択される1、2、または3個のR
j置換基で置換されるか;または、4~10員ヘテロシクロアルキルの同じ炭素原子に結合する2つのR
h基は、それらが結合する炭素原子とともに、O、N、もしくはSから選択される1~2個のヘテロ原子を環員として有するC
3-6シクロアルキルもしくは4~6員ヘテロシクロアルキルを形成するか;
あるいは、任意の2つのR
c置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
e置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
g置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
i置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
k置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
o置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されており;
各R
e、R
i、R
k、R
o、またはR
pは独立して、H、C
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
6-10アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
1-4ハロアルキル、C
2-4アルケニル、及びC
2-4アルキニルから選択され、ここで、R
e、R
i、R
k、R
o、またはR
pのC
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
6-10アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
2-4アルケニル、及びC
2-4アルキニルは、それぞれ場合により1、2、または3個のR
q置換基で置換され;
各R
qは独立して、OH、CN、-COOH、NH
2、ハロ、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4アルキルチオ、フェニル、5~6員ヘテロアリール、C
3-6シクロアルキル、NHR
12、NR
12R
12、及びC
1-4ハロアルコキシから選択され、ここで、R
qのC
1-4アルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールは、それぞれ場合により、OH、CN、-COOH、NH
2、C
1-4アルコキシ、C
3-10シクロアルキル、及び4~6員ヘテロシクロアルキルで置換され、各R
12は独立してC
1-6アルキルであり;
【化6】
は、環Aが芳香族であることを維持する単結合または二重結合であり;
式(I’)の部分
【化7】
が、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、Cl、Br、及びフェニルから独立して選択される1~3個の置換基で置換された2-ベンゾオキサゾリルであるとき、Cyは、-COOH、-C(O)NH
2、-C(O)OC
1-2アルキル、または-C(O)Clで置換された4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル、5-メチル-2-ベンゾオキサゾリル、または2-オキソピロリジニルではない。
【0013】
式(I’)の化合物の特定の実施形態では、式(I’)の部分
【化8】
が、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、ハロ、及びフェニルから独立して選択される1~3個の置換基で置換された2-ベンゾオキサゾリルであるとき、Cyは、-COOH、-C(O)NH
2、-C(O)OC
1-2アルキル、または-C(O)Clで場合により置換される4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル、5-メチル-2-ベンゾオキサゾリル、または2-オキソピロリジニルではない。
【0014】
式(I’)の化合物の他の実施形態では、式(I’)の部分
【化9】
が、C
1-3アルキル、C
1-3アルコキシ、ハロ、及びフェニルから独立して選択される1~3個の置換基で置換された2-ベンゾオキサゾリルであるとき、Cyは、R
7基で場合により置換される4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル、5-メチル-2-ベンゾオキサゾリル、または2-オキソピロリジニルではない。
【0015】
式(I’)の化合物の他の実施形態では、式(I’)の部分
【化10】
が、X
3がCR
3、X
4がCR
4、X
5がCR
5、及びX
6がCR
6である2-ベンゾオキサゾリルであるとき、Cyは、R
7基で置換される4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル、5-メチル-2-ベンゾオキサゾリル、または2-オキソピロリジニルではない。
【0016】
式(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、Cyは、1~5個の独立して選択されるR7置換基で場合により置換されるC6-10アリールである。ある特定の実施形態では、Cyはフェニルまたはナフチルであり、それぞれが場合により1~4個の独立して選択されるR7置換基で置換される。ある特定の実施形態では、Cyは、1~5個の独立して選択されるR7置換基で場合により置換されるフェニルである。ある特定の実施形態では、Cyは非置換のフェニルである。ある特定の実施形態では、Cyは、1~5個の独立して選択されるR7置換基で場合により置換される2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イルである。
【0017】
式(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、Cyは、1~5個の独立して選択されるR7置換基で場合により置換されるC3-10シクロアルキルである。ある特定の実施形態では、Cyは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、またはシクロオクチルであり、それぞれが場合により1~5個の独立して選択されるR7置換基で置換される。
【0018】
式(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、Cyは、1~5個の独立して選択されるR7置換基で場合により置換される5~14員ヘテロアリールである。ある特定の実施形態では、Cyは、ピリジル(pyridy)、プリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ピロリル、ピラゾリル、アゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、インドリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイソオキサゾリル、イミダゾ[1,2-b]チアゾリル、プリニル、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、1,2,3-トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及び1,3,4-オキサジアゾリルであり、それぞれが場合により1~5個の独立して選択されるR7置換基で置換される。
【0019】
式(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、Cyは、1~5個の独立して選択されるR7置換基で場合により置換される4~10員ヘテロシクロアルキルである。ある特定の実施形態では、Cyは、アゼチジニル、アゼパニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、モルホリノ、3-オキサ-9-アザスピロ[5.5]ウンデカニル、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキソピペラジニル、ピラニル、ピロリジニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、トロパニル、2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル、またはチオモルホリノであり、それぞれが場合により1~4個の独立して選択されるR7置換基で置換される。いくつかの実施形態では、Cyは、1~5個の独立して選択されるR7置換基で場合により置換される3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イルである。
【0020】
式(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、Cyは、フェニル、5員もしくは6員ヘテロアリール、C3-6シクロアルキル、または5員もしくは6員ヘテロシクロアルキルであり、それぞれが1~5個の独立して選択されるR7置換基で場合により置換される。場合によっては、Cyは、フェニル、2-チオフェニル、3-チオフェニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、C3-6シクロアルキル、または3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イルであり、それぞれが1~5個のR7置換基で場合により置換される。
【0021】
式(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、Y1、Y2、及びY3はそれぞれCHである。
【0022】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(I):
【化11】
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供し、式中:
X
1及びX
2の一方はOまたはSであり、X
1及びX
2の他方はN、CR
1、またはCR
2であり;
X
3はNまたはCR
3であり;
X
4はNまたはCR
4であり;
X
5はNまたはCR
5であり;
X
6はNまたはCR
6であり;
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、及びX
6の少なくとも1つはNであり;
R
1、R
2、及びR
8はそれぞれ独立して、H、C
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
2-4アルケニル、C
2-4アルキニル、ハロ、CN、OH、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、NH
2、-NH-C
1-4アルキル、-N(C
1-4アルキル)
2、NHOR
10、C(O)R
10、C(O)NR
10R
10、C(O)OR
10、OC(O)R
10、OC(O)NR
10R
10、NR
10C(O)R
10、NR
10C(O)OR
10、NR
10C(O)NR
10R
10、C(=NR
10)R
10、C(=NR
10)NR
10R
10、NR
10C(=NR
10)NR
10R
10、NR
10S(O)R
10、NR
10S(O)
2R
10、NR
10S(O)
2NR
10R
10、S(O)R
10、S(O)NR
10R
10、S(O)
2R
10、及びS(O)
2NR
10R
10から選択され、ここで、各R
10は独立して、H、またはハロ、OH、CN、及びC
1-4アルコキシから独立して選択される1個もしくは2個の基で場合により置換されるC
1-4アルキルであり、かつ、R
1、R
2、またはR
8のC
1-4アルキル、C
3-4シクロアルキル、C
2-4アルケニル、及びC
2-4アルキニルは、それぞれ場合により、ハロ、OH、CN、C
1-4アルキル、及びC
1-4アルコキシから独立して選択される1個または2個の置換基で置換され;
R
9は、C
1-4アルキル、Cl、Br、CN、シクロプロピル、C
2-4アルキニル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、NH
2、-NH-C
1-4アルキル、-N(C
1-4アルキル)
2、NHOR
11、C(O)R
11、C(O)NR
11R
11、C(O)OR
11、OC(O)R
11、OC(O)NR
11R
11、NR
11C(O)R
11、NR
11C(O)OR
11、NR
11C(O)NR
11R
11、C(=NR
11)R
11、C(=NR
11)NR
11R
11、NR
11C(=NR
11)NR
11R
11、NR
11S(O)R
11、NR
11S(O)
2R
11、NR
11S(O)
2NR
11R
11、S(O)R
11、S(O)NR
11R
11、S(O)
2R
11、及びS(O)
2NR
11R
11であり、ここで、各R
11は独立して、H、または1個もしくは2個のハロ、OH、CN、もしくはOCH
3で場合により置換されるC
1-4アルキルであり;
R
3、R
4、R
5、R
6、及びR
7はそれぞれ独立して、H、ハロ、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、NO
2、OR
a、SR
a、NHOR
a、C(O)R
a、C(O)NR
aR
a、C(O)OR
a、OC(O)R
a、OC(O)NR
aR
a、NHR
a、NR
aR
a、NR
aC(O)R
a、NR
aC(O)OR
a、NR
aC(O)NR
aR
a、C(=NR
a)R
a、C(=NR
a)NR
aR
a、NR
aC(=NR
a)NR
aR
a、NR
aS(O)R
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aS(O)
2NR
aR
a、S(O)R
a、S(O)NR
aR
a、S(O)
2R
a、及びS(O)
2NR
aR
aから選択され、ここで、R
3、R
4、R
5、R
6、及びR
7のC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、または4個のR
b置換基で置換され、ただしその場合、R
3、R
4、R
5、及びR
6の少なくとも1つはH以外であるか;
または、フェニル環上の2つの隣接するR
7置換基は、それらが結合する炭素原子とともに縮合フェニル環、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環、縮合5員もしくは6員ヘテロアリール環、または縮合C
5-6シクロアルキル環を形成し、その場合、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環及び縮合5員または6員ヘテロアリール環はそれぞれ、環員としてN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を有し、縮合フェニル環、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環、縮合5員または6員ヘテロアリール環、及び縮合C
5-6シクロアルキル環は、それぞれ場合により1個または2個の独立して選択されるR
q置換基で置換され;
各R
aは独立して、H、CN、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
aのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、4、または5個のR
d置換基で置換され;
各R
dは独立して、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、ハロ、C
3-10シクロアルキル、4-10員ヘテロシクロアルキル、CN、NH
2、NHOR
e、OR
e、SR
e、C(O)R
e、C(O)NR
eR
e、C(O)OR
e、OC(O)R
e、OC(O)NR
eR
e、NHR
e、NR
eR
e、NR
eC(O)R
e、NR
eC(O)NR
eR
e、NR
eC(O)OR
e、C(=NR
e)NR
eR
e、NR
eC(=NR
e)NR
eR
e、S(O)R
e、S(O)NR
eR
e、S(O)
2R
e、NR
eS(O)
2R
e、NR
eS(O)
2NR
eR
e、及びS(O)
2NR
eR
eから選択され、ここで、R
dのC
1-4アルキル、C
3-10シクロアルキル、及び4~10員ヘテロシクロアルキルは、それぞれさらに場合により1~3個の独立して選択されるR
q置換基で置換され;
各R
b置換基は独立して、ハロ、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、OH、NH
2、NO
2、NHOR
c、OR
c、SR
c、C(O)R
c、C(O)NR
cR
c、C(O)OR
c、OC(O)R
c、OC(O)NR
cR
c、C(=NR
c)NR
cR
c、NR
cC(=NR
c)NR
cR
c、NHR
c、NR
cR
c、NR
cC(O)R
c、NR
cC(O)OR
c、NR
cC(O)NR
cR
c、NR
cS(O)R
c、NR
cS(O)
2R
c、NR
cS(O)
2NR
cR
c、S(O)R
c、S(O)NR
cR
c、S(O)
2R
c、及びS(O)
2NR
cR
cから選択され;ここで、R
bのC
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれさらに場合により1~3個の独立して選択されるR
d置換基で置換され;
各R
cは独立して、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
cのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4-10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、ハロ、CN、NHOR
g、OR
g、SR
g、C(O)R
g、C(O)NR
gR
g、C(O)OR
g、OC(O)R
g、OC(O)NR
gR
g、NHR
g、NR
gR
g、NR
gC(O)R
g、NR
gC(O)NR
gR
g、NR
gC(O)OR
g、C(=NR
g)NR
gR
g、NR
gC(=NR
g)NR
gR
g、S(O)R
g、S(O)NR
gR
g、S(O)
2R
g、NR
gS(O)
2R
g、NR
gS(O)
2NR
gR
g、及びS(O)
2NR
gR
gから独立して選択される1、2、3、4、または5個のR
f置換基で置換され;その場合、R
fのC
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、ハロ、CN、R
o、NHOR
o、OR
o、SR
o、C(O)R
o、C(O)NR
oR
o、C(O)OR
o、OC(O)R
o、OC(O)NR
oR
o、NHR
o、NR
oR
o、NR
oC(O)R
o、NR
oC(O)NR
oR
o、NR
oC(O)OR
o、C(=NR
o)NR
oR
o、NR
oC(=NR
o)NR
oR
o、S(O)R
o、S(O)NR
oR
o、S(O)
2R
o、NR
oS(O)
2R
o、NR
oS(O)
2NR
oR
o、及びS(O)
2NR
oR
oから独立して選択される1、2、3、4、または5個のR
n置換基で置換され;
各R
gは独立して、H、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-から選択され、ここで、R
gのC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1~3個の独立して選択されるR
p置換基で置換さるか;
あるいは、任意の2つのR
a置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、7員、8員、9員、または10員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により、C
1-6アルキル、C
3-10シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、C
1-6ハロアルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、ハロ、CN、OR
i、SR
i、NHOR
i、C(O)R
i、C(O)NR
iR
i、C(O)OR
i、OC(O)R
i、OC(O)NR
iR
i、NHR
i、NR
iR
i、NR
iC(O)R
i、NR
iC(O)NR
iR
i、NR
iC(O)OR
i、C(=NR
i)NR
iR
i、NR
iC(=NR
i)NR
iR
i、S(O)R
i、S(O)NR
iR
i、S(O)
2R
i、NR
iS(O)
2R
i、NR
iS(O)
2NR
iR
i、及びS(O)
2NR
iR
iから独立して選択される1、2、または3個のR
h置換基で置換されており、ここで、R
hのC
1-6アルキル、C
3-10シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれさらに場合により、C
3-6シクロアルキル、C
6-10アリール、5または6員ヘテロアリール、C
2-4アルケニル、C
2-4アルキニル、ハロ、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、CN、NHOR
k、OR
k、SR
k、C(O)R
k、C(O)NR
kR
k、C(O)OR
k、OC(O)R
k、OC(O)NR
kR
k、NHR
k、NR
kR
k、NR
kC(O)R
k、NR
kC(O)NR
kR
k、NR
kC(O)OR
k、C(=NR
k)NR
kR
k、NR
kC(=NR
k)NR
kR
k、S(O)R
k、S(O)NR
kR
k、S(O)
2R
k、NR
kS(O)
2R
k、NR
kS(O)
2NR
kR
k、及びS(O)
2NR
kR
kから独立して選択される1、2、または3個のR
j置換基で置換されるか;または、4~10員ヘテロシクロアルキルの同じ炭素原子に結合する2つのR
h基は、それらが結合する炭素原子とともに、O、N、もしくはSから選択される1~2個のヘテロ原子を環員として有するC
3-6シクロアルキルもしくは4~6員ヘテロシクロアルキルを形成するか;
あるいは、任意の2つのR
c置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
e置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
g置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
i置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
k置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
o置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h置換基で置換されており;
各R
e、R
i、R
k、R
o、またはR
pは独立して、H、C
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
6-10アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
1-4ハロアルキル、C
2-4アルケニル、及びC
2-4アルキニルから選択され、ここで、R
e、R
i、R
k、R
o、またはR
pのC
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
6-10アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
2-4アルケニル、及びC
2-4アルキニルは、それぞれ場合により1、2、または3個のR
q置換基で置換され;
各R
qは独立して、OH、CN、-COOH、NH
2、ハロ、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4アルキルチオ、フェニル、5~6員ヘテロアリール、C
3-6シクロアルキル、NHR
12、NR
12R
12、及びC
1-4ハロアルコキシから選択され、ここで、R
qのC
1-4アルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールは、それぞれ場合により、OH、CN、-COOH、NH
2、C
1-4アルコキシ、C
3-10シクロアルキル、及び4~6員ヘテロシクロアルキルで置換され、各R
12は独立してC
1-6アルキルであり;
【化12】
は、環Aが芳香族であることを維持する単結合または二重結合であり;
下付き文字nは、整数1、2、3、4または5であり;下付き文字mは、整数1、2、3または4である。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、下付き文字mは、整数1、2、または3である。本明細書に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体は、PD-1/PD-L1のタンパク質/タンパク質相互作用の阻害剤として有用である。例えば、本明細書に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体は、PD-1経路におけるPD-1/PD-L1のタンパク質/タンパク質相互作用を妨害することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(II):
【化13】
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供し、式中、R
4は、ハロ、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、NO
2、OR
a、SR
a、NHOR
a、C(O)R
a、C(O)NR
aR
a、C(O)OR
a、OC(O)R
a、OC(O)NR
aR
a、NHR
a、NR
aR
a、NR
aC(O)R
a、NR
aC(O)OR
a、NR
aC(O)NR
aR
a、C(=NR
a)R
a、C(=NR
a)NR
aR
a、NR
aC(=NR
a)NR
aR
a、NR
aS(O)R
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aS(O)
2NR
aR
a、S(O)R
a、S(O)NR
aR
a、S(O)
2R
a、及びS(O)
2NR
aR
aであり、ここで、R
1のC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、または4個のR
b置換基で置換される。式(II)の他の変数は、式(I’)、式(I)、または本明細書に記載の式(I’)もしくは式(I)の化合物の任意の実施形態で定義される通りである。式(II)の化合物の一実施形態では、R
9は、CN、または場合によりR
qで置換されるC
1-4アルキルである。別の実施形態では、R
9はCH
3またはCNである。
【0024】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(IIa):
【化14】
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供し、式中、R
5は、ハロ、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-、CN、NO
2、OR
a、SR
a、NHOR
a、C(O)R
a、C(O)NR
aR
a、C(O)OR
a、OC(O)R
a、OC(O)NR
aR
a、NHR
a、NR
aR
a、NR
aC(O)R
a、NR
aC(O)OR
a、NR
aC(O)NR
aR
a、C(=NR
a)R
a、C(=NR
a)NR
aR
a、NR
aC(=NR
a)NR
aR
a、NR
aS(O)R
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aS(O)
2NR
aR
a、S(O)R
a、S(O)NR
aR
a、S(O)
2R
a、及びS(O)
2NR
aR
aであり、ここで、R
1のC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
6-10アリール、C
3-10シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10アリール-C
1-4アルキル-、C
3-10シクロアルキル-C
1-4アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、または4個のR
b置換基で置換される。式(IIa)の他の変数は、式(I’)、式(I)、または本明細書に記載の式(I’)もしくは式(I)の化合物の任意の実施形態で定義される通りである。式(IIa)の化合物の一実施形態では、R
9は、CN、または場合によりR
qで置換されるC
1-4アルキルである。別の実施形態では、R
9はCH
3またはCNである。
【0025】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(III):
【化15】
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供し、その場合の式(III)の変数は、式(I’)、式(I)、または本明細書に記載の式(I’)もしくは式(I)の化合物の任意の実施形態で定義される通りである。
【0026】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(IV):
【化16】
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供し、その場合の式(IV)の変数は、式(I’)、式(I)、または本明細書に記載の式(I’)もしくは式(I)の化合物の任意の実施形態で定義される通りである。
【0027】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(V):
【化17】
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供し、その場合の式(V)の変数は、式(I’)、式(I)、または本明細書に記載の式(I’)もしくは式(I)の化合物の任意の実施形態で定義される通りである。
【0028】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(VI):
【化18】
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供し、その場合の式(VI)の変数は、式(I’)、式(I)、または本明細書に記載の式(I’)もしくは式(I)の化合物の任意の実施形態で定義される通りである。
【0029】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(VII):
【化19】
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供し、その場合の式(VII)の変数は、式(I’)、式(I)、または本明細書に記載の式(I’)もしくは式(I)の化合物の任意の実施形態で定義される通りである。
【0030】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(VIII):
【化20】
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供し、その場合の式(VIII)の変数は、式(I’)、式(I)、または本明細書に記載の式(I’)もしくは式(I)の化合物の任意の実施形態で定義される通りである。
【0031】
いくつかの実施形態では、本開示は、式(IX):
【化21】
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を提供し、その場合の式(IX)の変数R
4、R
5、X
3、X
6、R
7、R
9、及びnは、式(I’)、式(I)、または本明細書に記載の式(I’)もしくは式(I)の化合物の任意の実施形態で定義される通りである。
【0032】
式(I’)、(I)、(II)、(IIa)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体のいくつかの実施形態では、部分
【化22】
は、
【化23】
から選択され、式中、置換基R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6は、式(I’)、式(I)、または本明細書に記載の式(I’)もしくは式(I)の化合物の任意の実施形態で定義される通りである。
【0033】
いくつかの実施形態では、部分
【化24】
は、
【化25】
から選択され、式中、置換基R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、及びR
6は、式(I’)、式(I)、または本明細書に記載の式(I’)もしくは式(I)の化合物の任意の実施形態で定義される通りである。
【0034】
ある特定の実施形態では、それぞれ個別に、R1、R2、R3、及びR5がそれぞれHである。いくつかの実施形態では、R1、R3、及びR5はそれぞれHである。いくつかの実施形態では、R3及びR5はそれぞれHである。いくつかの実施形態では、R1及びR3はそれぞれHである。いくつかの実施形態では、R2及びR5はそれぞれHである。
【0035】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はCHであり、X2はOであり、X3はNであり、X5及びX6はそれぞれCHである。
【0036】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はOであり、X2はCHであり、X3はNであり、X5はCHであり、X6はCR6である。一実施形態では、R6は、H、または1個もしくは2個のRqで場合により置換されるC1-6アルキルである。
【0037】
式I’、I、II、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はOであり、X2はCHであり、X3はCHであり、X5はNであり、X6はCR6である。一実施形態では、R6は、H、または1個もしくは2個のRqで場合により置換されるC1-6アルキルである。
【0038】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はOであり、X2はNであり、X3はCHであり、X5はCHであり、X6はCR6である。一実施形態では、R6は、H、または1個もしくは2個のRqで場合により置換されるC1-6アルキルである。
【0039】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はOであり、X2はCHであり、X3はCHであり、X5はCHであり、X6はNである。
【0040】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はSであり、X2はNであり、X3はCHであり、X5はCHであり、X6はCR6である。一実施形態では、R6は、H、または1個もしくは2個のRqで場合により置換されるC1-6アルキルである。
【0041】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はNであり、X2はSであり、X3はCHであり、X5はCHであり、X6はCR6である。一実施形態では、R6は、H、または1個もしくは2個のRqで場合により置換されるC1-6アルキルである。
【0042】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はOであり、X2はCHであり、X3はCHであり、X5はCHであり、X6はNである。
【0043】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はNであり、X2はOであり、X3はCHであり、X5はCHであり、X6はCR6である。一実施形態では、R6は、H、または1個もしくは2個のRqで場合により置換されるC1-6アルキルである。
【0044】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はOであり、X2はCHであり、X3はCHであり、X5はCHであり、X6はCR6である。一実施形態では、R6は、H、または1個もしくは2個のRqで場合により置換されるC1-6アルキルである。
【0045】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はOであり、X2はCHであり、X3はCHであり、X5はCHであり、X6はCR6である。一実施形態では、R6は、H、または1個もしくは2個のRqで場合により置換されるC1-6アルキルである。
【0046】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はCHであり、X2はOであり、X3はCHであり、X5はCHであり、X6はCR6である。一実施形態では、R6は、H、または1個もしくは2個のRqで場合により置換されるC1-6アルキルである。
【0047】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X1はOまたはSであり、X2はNまたはCR2である。
【0048】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X2はOまたはSであり、X1はNまたはCR1である。
【0049】
いくつかの実施形態では、R9は、C1-4アルキル、F、Cl、Br、CN、OH、シクロプロピル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、NH2、-NH-C1-4アルキル、-N(C1-4アルキル)2、NHOR11、C(O)R11、C(O)NR11R11、C(O)OR11、OC(O)R11、OC(O)NR11R11、NR11C(O)R11、NR11C(O)OR11、NR11C(O)NR11R11、C(=NR11)R11、C(=NR11)NR11R11、NR11C(=NR11)NR11R11、NR11S(O)R11、NR11S(O)2R11、NR11S(O)2NR11R11、S(O)R11、S(O)NR11R11、S(O)2R11、及びS(O)2NR11R11であり、ここで、各R11は独立して、H、または1個もしくは2個のハロ、OH、CN、もしくはOCH3で場合により置換されるC1-4アルキルであり、ただし、R9がF、OH、またはC1-4アルコキシである場合、R4は、CN、C(=NR11)NR11R11、または1個もしくは2個のRq置換基で場合により置換されるC1-6アルキル以外である。場合によっては、R9がF、OH、またはC1-4アルコキシである場合、R4は、CN、C(=NH)NH2、または1個もしくは2個のRq置換基で場合により置換されるC1-6アルキル以外である。場合によっては、R9がF、OH、またはOCH3である場合、R4は、CN、C(=NH)NH2、t-ブチル、または-CH(Rq)2以外である。場合によっては、R9がF、OH、またはOCH3である場合、R4は、CN、C(=NH)NH2、t-ブチル、または-CH(COOH)(OC(CH3)3)以外である。場合によっては、R9がFである場合、R4は-CH(COOH)(OC(CH3)3)以外である。場合によっては、R9がOHである場合、R4は、CN、C(=NH)NH2、またはC1-6アルキル以外である。場合によっては、R9がOHである場合、R4は、CN、C(=NH)NH2、またはt-ブチル以外である。
【0050】
いくつかの実施形態では、R9は、CN、または場合によりRqで置換されるC1-4アルキルである。
【0051】
いくつかの実施形態では、R9はCNである。
【0052】
いくつかの実施形態では、R9は、場合によりRqで置換されるC1-4アルキルである。
【0053】
いくつかの実施形態では、R9はCH3またはCNである。いくつかの実施形態では、R9はCH3である。いくつかの実施形態では、R9はCNである。
【0054】
いくつかの実施形態では、R7及びR8はそれぞれHである。
【0055】
式I’、I、II、III、IV、V、VI、VII、またはVIIIの化合物のいくつかの実施形態では、X3、X5、及びX6はそれぞれCHである。式IIaの化合物の他の実施形態では、X3、X4、及びX6はそれぞれCHである。式IXの化合物のいくつかの実施形態では、X3及びX6はそれぞれCHであり、R5はHである。
【0056】
式I’、I、II、III、IV、V、VI、VII、またはVIIIの化合物のいくつかの実施形態では、X5及びX6はそれぞれCHであり、X3はNである。式IIaの化合物のいくつかの実施形態では、X4及びX6はそれぞれCHであり、X3はNである。式IXの化合物のいくつかの実施形態では、X6はCHであり、R5はHであり、X3はNである。
【0057】
式I’、I、II、III、IV、V、VI、VII、またはVIIIの化合物のいくつかの実施形態では、X3はNであり、X5はCHであり、X6はCR6である。式IIaまたはIXの化合物のいくつかの実施形態では、X3はNであり、R5はHであり、X6はCR6である。一実施形態では、R6は、H、または1個もしくは2個のRqで場合により置換されるC1-6アルキルである。
【0058】
式I’、I、II、III、IV、V、VI、VII、またはVIIIの化合物のいくつかの実施形態では、X3はCHであり、X5はNであり、X6はCR6である。式IIaまたはIXの化合物のいくつかの実施形態では、X3はCHであり、X6はCR6である。一実施形態では、R6は、H、または1個もしくは2個のRqで場合により置換されるC1-6アルキルである。
【0059】
式I’、I、II、III、IV、V、VI、VII、またはVIIIの化合物のいくつかの実施形態では、X3及びX5はそれぞれCHであり、X6はNである。式IIaの化合物のいくつかの実施形態では、X3及びX4はそれぞれCHであり、X6はNである。式IXの化合物のいくつかの実施形態では、X3はCHであり、R5はHであり、X6はNである。他の実施形態では、X3及びX4はそれぞれCHであり、X6はNである。
【0060】
式I’、I、II、III、IV、V、VI、VII、またはVIIIの化合物のいくつかの実施形態では、X3及びX5はそれぞれCHであり、X6はCR6である。式IIaまたはIXの化合物のいくつかの実施形態では、X3はCHであり、R5はHであり、X6はCR6である。他の実施形態では、X3及びX4はそれぞれCHであり、X6はCR6である。一実施形態では、R6は、H、または1個もしくは2個のRqで場合により置換されるC1-6アルキルである。
【0061】
式I’、I、II、III、IV、V、VI、VII、またはVIIIの化合物のいくつかの実施形態では、X3及びX6はそれぞれNであり、X5はCHである。式IIaまたはIXの化合物のいくつかの実施形態では、X3及びX6はそれぞれNであり、R5はHである。他の実施形態では、X3及びX6はそれぞれNであり、X4はCHである。
【0062】
式I’、I、II、III、IV、V、VI、VII、またはVIIIの化合物のいくつかの実施形態では、X3及びX5はそれぞれNであり、X6はCR6である。他の実施形態では、X4及びX6はそれぞれNであり、X2はCR2である。
【0063】
式I’、I、II、III、IV、V、またはVIの化合物のいくつかの実施形態では、X5及びX6はそれぞれNであり、X2はCR2である。
【0064】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、VI、VII、VIII、またはIXの化合物のいくつかの実施形態では、R4は、Rbで置換されたC1-4アルキルである。ある特定の実施形態では、RbはNHRcまたはNRcRcである。いくつかの実施形態では、RbはNHRcである。いくつかの実施形態では、RbはNRcRcである。他の実施形態では、Rbは、2-ヒドロキシエチルアミノ、2-ヒドロキシエチル(メチル)アミノ、2-カルボキシピペリジン-1-イル、(シアノメチル)アミノ、(S)-2-カルボキシピペリジン-1-イル、(R)-2-カルボキシピペリジン-1-イル、または2-カルボキシピペリジン-1-イルである。
【0065】
他の実施形態では、R4は、Rdで置換されたC1-4アルキルである。他の実施形態では、R4は、Rfで置換されたC1-4アルキルである。他の実施形態では、R4は、Rhで置換されたC1-4アルキルである。他の実施形態では、R4は、Rjで置換されたC1-4アルキルである。他の実施形態では、R4は、Rnで置換されたC1-4アルキルである。他の実施形態では、R4は、Rqで置換されたC1-4アルキルである。
【0066】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、VI、VII、VIII、またはIXの化合物のいくつかの実施形態では、R4は-CH2Rbである。ある特定の実施形態では、RbはNHRcまたはNRcRcである。いくつかの実施形態では、RbはNHRcである。いくつかの実施形態では、Rcは、場合により1個のRd置換基で置換されるC1-4アルキルである。いくつかの実施形態では、RbはNRcRcである。いくつかの実施形態では、2つのRc置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるRh置換基で置換される。いくつかの実施形態では、2つのRc置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、1個のRh置換基で置換された6員ヘテロシクロアルキルを形成する。他の実施形態では、Rbは、2-ヒドロキシエチルアミノ、2-ヒドロキシエチル(メチル)アミノ、2-カルボキシピペリジン-1-イル、(シアノメチル)アミノ、(S)-2-カルボキシピペリジン-1-イル、(R)-2-カルボキシピペリジン-1-イル、または2-カルボキシピペリジン-1-イルである。
【0067】
他の実施形態では、R4は-CH2-Rdである。他の実施形態では、R4は-CH2-Rfである。他の実施形態では、R4は-CH2-Rhである。他の実施形態では、R4は-CH2-Rjである。他の実施形態では、R4は-CH2-Rnである。他の実施形態では、R4は-CH2-Rqである。
【0068】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、VI、VII、VIII、またはIXの化合物のいくつかの実施形態では、R4は、2-ヒドロキシエチルアミノメチル、2-ヒドロキシエチル(メチル)アミノメチル、2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(シアノメチル)アミノメチル、(S)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(R)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、または2-カルボキシピペリジン-1-イルメチルである。他の実施形態では、R4は、2-ヒドロキシエチルアミノメチル、2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(S)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、または(R)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチルである。他の実施形態では、R4は、2-ヒドロキシエチルアミノメチルである。他の実施形態では、R4は、2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(S)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、または(R)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチルである。他の実施形態では、R4は、2-ヒドロキシエチルアミノメチル、2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(S)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(R)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(3-シアノフェニル)メトキシ、シアノメトキシ、2-シアノエトキシ、3-シアノプロポキシ、2-モルホリノ-4-イルエトキシ、またはピリジン-2-イルメトキシである。
【0069】
いくつかの実施形態では、R4及びR5はそれぞれ独立して、2-ヒドロキシエチルアミノメチル、2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(S)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(R)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(3-シアノフェニル)メトキシ、シアノメトキシ、2-シアノエトキシ、3-シアノプロポキシ、2-モルホリノ-4-イルエトキシ、またはピリジン-2-イルメトキシである。
【0070】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、VI、VII、VIII、またはIXの化合物のいくつかの実施形態では、R6は、H、ハロ、または場合により1~3個のRq置換基で置換されるC1-6アルキルである。
【0071】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、VI、VII、VIII、またはIXの化合物のいくつかの実施形態では、R6は、H、ハロ、またはCH3である。
【0072】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、VI、VII、VIII、またはIXの化合物のいくつかの実施形態では、R6は、HまたはCH3である。
【0073】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、VI、VII、VIII、またはIXの化合物のいくつかの実施形態では、R6はHである。
【0074】
式I’、I、II、IIa、III、IV、V、VI、VII、VIII、またはIXの化合物のいくつかの実施形態では、R6はCH3である。
【0075】
さらに、明確性を目的として個々の実施形態に関連して記載される本発明の特定の特徴は、組み合わせることで単一の実施形態としても提供され得るものと理解される(ただし、各実施形態は、多数項引用形式で記載される通りに組み合わされることを意図する)。逆に、簡潔性を目的として単一の実施形態に関連して記載される本発明の種々の特徴は、個別に提供することも、または任意の好適なサブコンビネーションで提供することもできる。したがって、式(I’)、式(I)の化合物の実施形態として記載された特徴を組み合わせて、任意の好適な組み合わせにできるとみなされる。
【0076】
本明細書の様々な箇所において、化合物の特定の特徴は、群または範囲で開示される。具体的には、そのような開示は、そのような群及び範囲に属する要素のあらゆる個々のサブコンビネーションを含むことが意図される。例えば、用語「C1-6アルキル」とは、具体的には、メチル、エチル、C3アルキル、C4アルキル、C5アルキル、及びC6アルキル(限定されない)を個別に開示することを意図する。
【0077】
用語「n員」(nは整数)とは、通常、環形成原子の数がnである部分における環形成原子の数を表す。例えば、ピペリジニルは6員ヘテロシクロアルキル環の例であり、ピラゾリルは5員ヘテロアリール環の例であり、ピリジルは6員ヘテロアリール環の例であり、1,2,3,4-テトラヒドロ-ナフタレンは10員シクロアルキル基の例である。
【0078】
本明細書の様々な箇所で、二価結合基を規定する変数が記載されている場合がある。具体的には、各結合置換基には、順方向形態及び逆方向形態両方の結合置換基を含むことが意図される。例えば、-NR(CR’R’’)n-は、-NR(CR’R’’)n-及び-(CR’R’’)nNR-の両方を含み、それぞれの形態を個別に開示することを意図する。構造が結合基を必要とする場合、その基について列挙されるマーカッシュ変数は結合基であると理解される。例えば、その構造が結合基を必要とし、その変数を定義したマーカッシュ群に「アルキル」または「アリール」が列挙されている場合、「アルキル」または「アリール」とは、それぞれ結合しているアルキレン基またはアリーレン基を表すと理解される。
【0079】
用語「置換された」とは、原子または原子群が、別の基に結合した「置換基」として水素を形式的に置換することを意味する。用語「置換された」とは、特に記載のない限り、そのような置換が許容される任意のレベルの置換、例えばモノ置換、ジ置換、トリ置換、テトラ置換、またはペンタ置換を指す。置換基は独立して選択され、置換は化学的に接近可能な任意の位置で起こり得る。所与の原子での置換は価数によって制限されると理解すべきである。所与の原子での置換により、化学的に安定な分子が生じることを理解すべきである。「場合により置換される」という語句は、非置換または置換を意味する。用語「置換された」とは、水素原子が除去され、置換基に置き換わることを意味する。単一の二価の置換基、例えばオキソは、2個の水素原子を置換することができる。
【0080】
用語「Cn-m」は端点を含む範囲を示し、その場合、n及びmは整数であり、炭素数を示す。例として、C1-4、C1-6などが挙げられる。
【0081】
単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される用語「アルキル」は、直鎖または分枝鎖であり得る飽和炭化水素基を指す。用語「Cn-mアルキル」とは、n~m個の炭素原子を有するアルキル基を指す。アルキル基は、形式上、1つのC-H結合が、アルキル基と化合物の残部との結合点によって置換されたアルカンに対応する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6個の炭素原子、1~4個の炭素原子、1~3個の炭素原子、または1~2個の炭素原子を含む。アルキル部分の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、sec-ブチルなどの化学基;2-メチル-1-ブチル、n-ペンチル、3-ペンチル、n-ヘキシル、1,2,2-トリメチルプロピルなどの高級同族体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される用語「アルケニル」は、1つ以上の炭素-炭素二重結合を有するアルキル基に対応する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を指す。アルケニル基は、形式上、1つのC-H結合が、アルケニル基と化合物の残部との結合点によって置換されたアルケンに対応する。用語「Cn-mアルケニル」とは、n~m個の炭素を有するアルケニル基を指す。いくつかの実施形態では、アルケニル部分は、2~6個、2~4個、または2~3個の炭素原子を含む。アルケニル基の例としては、エテニル、n-プロペニル、イソプロペニル、n-ブテニル、sec-ブテニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0083】
単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される用語「アルキニル」は、1つ以上の炭素-炭素三重結合を有するアルキル基に対応する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を指す。アルキニル基は、形式上、1つのC-H結合が、アルキル基と化合物の残部との結合点によって置換されたアルキンに対応する。用語「Cn-mアルキニル」とは、n~m個の炭素を有するアルキニル基を指す。アルキニル基の例としては、エチニル、プロピン-1-イル、プロピン-2-イルなどが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アルキニル部分は、2~6個、2~4個、または2~3個の炭素原子を含む。
【0084】
単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される用語「アルキレン」は、二価のアルキル結合基を指す。アルキレン基は、形式上、2つのC-H結合が、アルキレン基と化合物の残部との結合点によって置換されたアルカンに対応する。用語「Cn-mアルキレン」とは、n~m個の炭素原子を有するアルキレン基を指す。アルキレン基の例としては、エタン-1,2-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、プロパン-1,2-ジイル、ブタン-1,4-ジイル、ブタン-1,3-ジイル、ブタン-1,2-ジイル、2-メチル-プロパン-1,3-ジイルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0085】
単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される用語「アルコキシ」は、式-O-アルキルの基を指し、その場合、アルキル基は上記で定義した通りである。用語「Cn-mアルコキシ」とは、アルキル基がn~m個の炭素を有するアルコキシ基を指す。アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n-プロポキシ及びイソプロポキシ)、t-ブトキシなどが挙げられる。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6個、1~4個、または1~3個の炭素原子を有する。
【0086】
用語「アミノ」とは、式-NH2の基を指す。
【0087】
用語「カルバミル」とは、式-C(O)NH2の基を指す。
【0088】
単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される用語「カルボニル」は、-C(=O)-基を指し、C(O)と記述される場合もある。
【0089】
用語「シアノ」または「ニトリル」とは、式-C≡Nの基を指し、-CNと記述される場合もある。
【0090】
単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される用語「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを指す。いくつかの実施形態では、「ハロ」は、F、Cl、またはBrから選択されるハロゲン原子を指す。いくつかの実施形態では、ハロ基はFである。
【0091】
本明細書で使用される場合、用語「ハロアルキル」は、1個以上の水素原子がハロゲン原子で置換されているアルキル基を指す。用語「Cn-mハロアルキル」とは、n~m個の炭素原子、及び同一でも異なっていてもよい、少なくとも1個から最大{2(n~m)+1}個のハロゲン原子を有するCn-mアルキル基を指す。いくつかの実施形態では、ハロゲン原子はフルオロ原子である。いくつかの実施形態では、ハロアルキル基は、1~6個または1~4個の炭素原子を有する。ハロアルキル基の例としては、CF3、C2F5、CHF2、CCl3、CHCl2、C2Cl5などが挙げられる。いくつかの実施形態では、ハロアルキル基はフルオロアルキル基である。
【0092】
単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される用語「ハロアルコキシ」は、式-O-ハロアルキルの基を指し、その場合、ハロアルキル基は上記で定義した通りである。用語「Cn-mハロアルコキシ」とは、ハロアルキル基がn~m個の炭素を有するハロアルコキシ基を指す。ハロアルコキシ基の例としては、トリフルオロメトキシなどが挙げられる。いくつかの実施形態では、ハロアルコキシ基は、1~6個、1~4個、または1~3個の炭素原子を有する。
【0093】
用語「オキソ」とは、二価の置換基である酸素原子を指し、炭素に結合したときにカルボニル基を形成するか、またはヘテロ原子に結合してスルホキシドもしくはスルホン基、またはN-オキシド基を形成する。いくつかの実施形態では、複素環基は、場合により1個または2個のオキソ(=O)置換基で置換されていてもよい。
【0094】
用語「スルフィド」とは、二価の置換基である硫黄原子を指し、炭素に結合したときにチオカルボニル基(C=S)を形成する。
【0095】
用語「芳香族」とは、芳香族性質を有する1つ以上の多価不飽和環(すなわち、nが整数であるとき、(4n+2)の非局在化π(パイ)電子を有する)を有する炭素環または複素環を指す。
【0096】
単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される用語「アリール」は、単環式または多環式(例えば、2個の縮合環を有する)であり得る芳香族炭化水素基を指す。用語「Cn-mアリール」とは、n~m個の環炭素原子を有するアリール基を指す。アリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル、インダニル、インデニルなどが挙げられる。いくつかの実施形態では、アリール基は6~約10個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アリール基は6個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アリール基は10個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アリール基はフェニルである。いくつかの実施形態では、アリール基はナフチルである。
【0097】
単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される用語「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」は、硫黄、酸素、及び窒素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子環員を有する単環式または多環式の芳香族複素環を指す。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール環は、窒素、硫黄、及び酸素から独立して選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子環員を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール部分において環を形成する任意のNは、N-オキシドであり得る。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、炭素原子、ならびに窒素、硫黄、及び酸素から独立して選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子環員を含む5~14個の環原子を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、炭素原子、ならびに窒素、硫黄、及び酸素から独立して選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子環員を含む5~10個の環原子を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、5~6個の環原子と、窒素、硫黄、及び酸素から独立して選択される1個または2個のヘテロ原子環員を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは5員または6員のヘテロアリール環である。他の実施形態では、ヘテロアリールは、8員、9員、または10員の縮合二環式ヘテロアリール環である。ヘテロアリール基の例としては、ピリジニル(ピリジル)、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、アゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル(1,2-、1,3-、1,4-、1,5-、1,6-、1,7-、1,8-、2,3-、及び2,6-ナフチリジンを含む)、インドリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイソオキサゾリル、イミダゾ[1,2-b]チアゾリル、プリニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0098】
5員ヘテロアリール環とは、1個以上(例えば、1、2、または3個)の環原子が、N、O、及びSから独立して選択される5個の環原子を有するヘテロアリール基である。例示的な5員環ヘテロアリールとしては、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、1,2,3-トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及び1,3,4-オキサジアゾリルが挙げられる。
【0099】
6員ヘテロアリール環とは、1個以上(例えば、1、2、または3個)の環原子が、N、O、及びSから独立して選択される6個の環原子を有するヘテロアリール基である。例示的な6員環ヘテロアリールは、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニル、及びピリダジニルである。
【0100】
単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される用語「シクロアルキル」は、環式のアルキル基及びアルケニル基を含む非芳香族炭化水素環系(単環式、二環式、または多環式)を指す。用語「Cn-mシクロアルキル」とは、n~m個の環員炭素原子を有するシクロアルキルを指す。シクロアルキル基は、単環式または多環式の(例えば、2、3、または4個の縮合環を有する)基及びスピロ環を含み得る。シクロアルキル基は、3、4、5、6、または7個の環形成炭素(C3-7)を有することができる。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、3~6環員、3~5環員、または3~4環員を有する。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は単環式である。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は単環式または二環式である。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基はC3-6単環式シクロアルキル基である。シクロアルキル基の環形成炭素原子は、場合により酸化されて、オキソまたはスルフィド基を形成することができる。シクロアルキル基には、シクロアルキリデンも含まれる。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。また、シクロアルキルの定義には、シクロアルキル環と縮合された(すなわち、共有結合を有する)1つ以上の芳香族環を有する部分、例えばシクロペンタン、シクロヘキサンなどのベンゾ誘導体またはチエニル誘導体が含まれる。縮合芳香族環を含むシクロアルキル基は、縮合芳香族環の環形成原子を含む任意の環形成原子を介して結合することができる。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプタトリエニル、ノルボルニル、ノルピニル、ノルカルニル、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル、ビシクロ[2.1.1]ヘキサニルなどが挙げられる。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。
【0101】
単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される用語「ヘテロシクロアルキル」は、窒素、硫黄、酸素、及びリンから独立して選択される少なくとも1個のヘテロ原子環員を有し、かつ、4~10個の環員、4~7個の環員、または4~6個の環員を有する、環構造の一部として1個以上のアルケニレン基を場合により含んでもよい、非芳香族環または非芳香族環系を指す。用語「ヘテロシクロアルキル」には、単環式の4員、5員、6員、及び7員ヘテロシクロアルキル基が含まれる。ヘテロシクロアルキル基は、単環式または二環式の(例えば、2つの縮合環または架橋環を有する)環系を含み得る。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、窒素、硫黄、及び酸素から独立して選択される1、2、または3個のヘテロ原子を有する単環基である。ヘテロシクロアルキル基の環形成炭素原子及びヘテロ原子が、場合により酸化され、オキソ基もしくはスルフィド基または他の酸化結合(例えば、C(O)、S(O)、C(S)、またはS(O)2、N-オキシドなど)を形成していても、あるいは窒素原子が四級化されていてもよい。ヘテロシクロアルキル基は、環形成炭素原子または環形成ヘテロ原子を介して結合することができる。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、0~3個の二重結合を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、0~2個の二重結合を含む。また、ヘテロシクロアルキルの定義には、ヘテロシクロアルキル環と縮合された(すなわち、共有結合を有する)1つ以上の芳香族環を有する部分、例えばピペリジン、モルホリン、アゼピンなどのベンゾ誘導体またはチエニル誘導体が含まれる。縮合芳香族環を含むヘテロシクロアルキル基は、縮合芳香族環の環形成原子を含む任意の環形成原子を介して結合することができる。ヘテロシクロアルキル基の例としては、アゼチジニル、アゼパニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、モルホリノ、3-オキサ-9-アザスピロ[5.5]ウンデカニル、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキソピペラジニル、ピラニル、ピロリジニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、トロパニル、及びチオモルホリノが挙げられる。
【0102】
ある特定の場所では、定義または実施形態は具体的な環(例えば、アゼチジン環、ピリジン環など)を指す。特に記載のない限り、これらの環は、その原子の価数を超えないという条件で任意の環員に結合することができる。例えば、アゼチジン環は、その環のどの位置で結合してもよいが、アゼチジン-3-イル環は3位で結合している。
【0103】
本明細書に記載の化合物は、非対称(例えば、1つ以上の立体中心を有する)であり得る。特に記載のない限り、エナンチオマー及びジアステレオマーなどの立体異性体すべてを意図する。不斉置換された炭素原子を含む本発明の化合物は、光学活性体またはラセミ体に単離することができる。光学不活性の出発物質から光学活性形態をどのように調製するかに関する方法は、当技術分野で既知であり、ラセミ混合物の分割または立体選択的合成によるものなどがある。オレフィン、C=N二重結合などの多くの幾何異性体もまた、本明細書に記載の化合物に存在し得るが、本発明ではそのような安定な異性体のすべてを企図する。本発明の化合物のシス及びトランスの幾何異性体が記載されているが、これらは異性体の混合物として単離されていても、分離された異性体形態として単離されていてもよい。
【0104】
化合物のラセミ混合物の分割は、当技術分野で既知である多数の方法のいずれかによって実施することができる。一方法として、光学活性な塩生成有機酸である酸性キラル分割剤を使用する分別再結晶が挙げられる。分別再結晶法に適した分割剤は、例えば光学活性酸、例えば、D体及びL体の酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、またはβ-カンファースルホン酸などの種々の光学活性カンファースルホン酸である。分別結晶化法に適した他の分割剤としては、立体異性体的に純粋な形態のα-メチルベンジルアミン(例えば、S体及びR体、またはジアステレオマー的に純粋な形態)、2-フェニルグリシノール、ノルエフェドリン、エフェドリン、N-メチルエフェドリン、シクロヘキシルエチルアミン、1,2-ジアミノシクロヘキサンなどが挙げられる。
【0105】
ラセミ混合物の分割はまた、光学活性分割剤(例えば、ジニトロベンゾイルフェニルグリシン)を充填したカラムへの溶出によって行うこともできる。好適な溶出溶媒組成は、当業者が決定することができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は(R)配置を有する。他の実施形態では、化合物は(S)配置を有する。特に記載のない限り、複数のキラル中心を有する化合物の場合、化合物中のキラル中心のそれぞれが独立して(R)または(S)であり得る。
【0107】
本発明の化合物には互変異性体も含まれる。互変異性体は、プロトンの移動に伴った、単結合と隣接する二重結合との交換により生じる。互変異性体は、同じ実験式及び同じ全電荷を有するプロトン化状態の異性体であるプロトトロピー互変異性体を含む。プロトトロピー互変異性体の例としては、ケトン-エノール対、アミド-イミド酸対、ラクタム-ラクチム対、エナミン-イミン対、及びプロトンが複素環系の2つ以上の位置を占め得る環状形態、例えば1H-及び3H-イミダゾール、1H-、2H-、及び4H-1,2,4-トリアゾール、1H-及び2H-イソインドール、ならびに1H-及び2H-ピラゾールが挙げられる。互変異性体は、該当する置換によって、平衡状態となるか、または立体的に1つの形態に固定され得る。
【0108】
本発明の化合物はまた、中間体または最終化合物中に存在する原子の同位体すべてを包含することができる。同位体には、原子番号は同じであるが質量数が異なる原子が含まれる。例えば、水素の同位体には、三重水素及び重水素が含まれる。本発明の化合物の1つ以上の構成原子を、天然存在度または非天然存在度の原子の同位体で置き換えるまたは置換することができる。いくつかの実施形態では、化合物は、少なくとも1つの重水素原子を含む。例えば、本開示の化合物中の1つ以上の水素原子を重水素で置き換えるまたは置換することができる。いくつかの実施形態では、化合物は、2つ以上の重水素原子を含む。いくつかの実施形態では、化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個の重水素原子を含む。同位体を有機化合物に組み込むための合成方法は、当技術分野で既知である。
【0109】
本明細書で使用される場合、用語「化合物」は、図示された構造の立体異性体、幾何異性体、互変異性体、及び同位体すべてを含むことを意味する。この用語はまた、例えば、合成、生物学的過程(例えば、代謝または酵素変換)、またはそれらの組み合わせによって、化合物がどのように調製されるかにかかわらず、本発明の化合物を指すことを意味する。
【0110】
すべての化合物及びその薬学的に許容される塩は、水及び溶媒などの他の物質とともに存在していても(例えば、水和物及び溶媒和物)、または単離されていてもよい。固体状態である場合、本明細書に記載の化合物及びその塩は、様々な形態で存在してもよく、例えば、水和物を含む溶媒和物の形態を取ってもよい。化合物は、多形体または溶媒和物などのいずれの固体形態であってもよく、したがって特に明示されない限り、本明細書で参照される化合物及びその塩は、化合物のいずれの固体形態をも包含すると理解されるべきである。
【0111】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物またはその塩は、実質的に単離されている。「実質的に単離された」とは、化合物が形成または検出された環境から少なくとも部分的にまたは実質的に化合物が分離されていることを意味する。部分的分離物には、例えば、本発明の化合物中で豊富な組成物を含み得る。実質的な分離物には、本発明の化合物またはその塩を少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約97重量%、または少なくとも約99重量%含有する組成物を含み得る。
【0112】
「薬学的に許容される」という語句を本明細書で用いる場合、このような化合物、物質、組成物、及び/または剤形が、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴うことなく、堅実な医学的判断の範囲内で、ヒト及び動物の組織に接触させて使用するのに適しており、妥当なベネフィット/リスク比に見合うことを指す。
【0113】
本明細書で使用される場合、「周囲温度」及び「室温」という表現は、当技術分野で理解されており、一般に、例えば反応温度、すなわち反応が実施される部屋の温度付近の温度、例えば約20℃~約30℃の温度を指す。
【0114】
本発明は、本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩も含む。用語「薬学的に許容される塩」とは、既存の酸部分または塩基部分をその塩形態に変換することによって親化合物が修飾されている、本開示の化合物の誘導体を指す。薬学的に許容される塩の例としては、アミンなどの塩基性残基の無機酸塩または有機酸塩;カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の薬学的に許容される塩には、例えば非毒性の無機酸または有機酸から形成された親化合物の非毒性塩が含まれる。本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法によって、塩基性部分または酸性部分を含む親化合物から合成することができる。一般に、そのような塩は、遊離酸形態または遊離塩基形態のこれらの化合物を化学量論量の適切な塩基または酸と、水中もしくは有機溶媒中、またはその2種の混合物中(一般に、エーテル、酢酸エチル、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、またはブタノール)、またはアセトニトリル(MeCN)などの非水性媒が好ましい)で反応させることで調製することができる。好適な塩の一覧は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th Ed.,(Mack Publishing Company,Easton,1985),p.1418、Berge et al.,J.Pharm.Sci.,1977,66(1),1-19、及びStahl et al.,Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use,(Wiley,2002)に記載されている。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、N-オキシド形態を含む。
【0115】
II.合成
本発明の化合物(その塩を含む)は、既知の有機合成技術を使用して調製することができ、以下のスキームに示すような多数の可能な合成経路のいずれかに従って合成することができる。
【0116】
本発明の化合物を調製する際の反応は、好適な溶媒中で実施することができ、溶媒は有機合成の当業者が容易に選択することができる。好適な溶媒は、反応が実施される温度、例えば、溶媒の凍結温度から溶媒の沸点までの範囲であり得る温度で、出発物質(反応物質)、中間体、または生成物と実質的に非反応性であり得る。所与の反応は、1種の溶媒または複数の溶媒の混合物中で行うことができる。個々の反応工程に応じて、個々の反応工程に適した溶媒を当業者が選択することができる。
【0117】
本発明の化合物の調製には、種々の化学基の保護及び脱保護を含み得る。保護及び脱保護の必要性、ならびに適切な保護基の選択は、当業者が容易に決定することができる。保護基の化学反応は、例えば、Kocienski,Protecting Groups,(Thieme,2007);Robertson,Protecting Group Chemistry,(Oxford University Press,2000);Smith et al.,March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,6th Ed.(Wiley,2007);Peturssion et al.,“Protecting Groups in Carbohydrate Chemistry,” J.Chem.Educ.,1997,74(11),1297;及びWuts et al.,Protective Groups in Organic Synthesis,4th Ed.,(Wiley,2006)に記載されている。
【0118】
当技術分野で既知の任意の好適な方法に従って、反応をモニターすることができる。例えば、生成物の形成を、核磁気共鳴分光法(例えば、1Hまたは13C)、赤外分光法、分光光度法(例えばUV可視)などの分光法、質量分析法、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)もしくは薄層クロマトグラフィー(TLC)などのクロマトグラフィー法によってモニターすることができる。
【0119】
以下のスキームは、本発明の化合物の調製と関連する一般的な指針を示すものである。当業者であれば、本スキームに示す調製物を、有機化学の一般的な知識を利用して修飾または最適化して本発明の種々の化合物を調製できることを理解されよう。
【0120】
式(I’)、式(I)の化合物を、例えば、スキーム1~9に示す方法を用いて調製することができる。
【0121】
【化26】
式4の化合物をスキーム1に従って調製することができる。ビフェニル化合物1のハロ基(例えば、Hal
1=Cl、Br、またはI)を、標準条件下で対応するボロン酸エステル2に[例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)などのパラジウム触媒の存在下でビス(ピナコラト)ジボロンに]変換することができる。標準的な鈴木カップリング条件下(例えば、パラジウム触媒及び好適な塩基の存在下)でホウ酸塩2とハロゲン化複素環3(Hal
2=I、Br、またはCl)とのカップリングにより、ヘテロ二環式化合物4を得ることができる。
【0122】
【化27】
ハロゲン化二環式化合物3(Hal
2=I、Br、またはCl)を、スキーム2に従って調製することができる。二環式化合物5(例えば、R=SiR’
3、NH
2など)を、好適な条件下で適切な求電子試薬(例えば、RがSiR’
3である場合にはN-ヨードスクシンイミドなどのハロゲン源とフッ化物源との組み合わせ、あるいはRがNH
2である場合にはヨウ素などのハロゲン源と亜硝酸アルキルとの組み合わせ)で処理して化合物3を得ることができる。
【0123】
【化28】
式9の化合物をスキーム3に従って調製することができる。置換ビフェニル化合物6のメチレンヒドロキシル基を、デス・マーチン酸化、スワーン型酸化を含むがこれに限定されない標準的な酸化条件を用いて、対応するアルデヒド7に酸化させることができる。好適な温度で、及び場合によりルイス酸(例えば、Zn(OTf)
2)の存在下で、複素環式アミン8(例えば、X
1=OまたはS)でアルデヒド7を環化して、環化中間体を形成し、さらにそれを(例えば、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノベンゾキノンを酸化剤として)酸化して芳香族二環式化合物9を得ることができる。
【0124】
【化29】
式12の化合物をスキーム4に従って調製することができる。置換ビフェニル化合物7のアルデヒド基を、塩基性条件(例えば、MeOH中のK
2CO
3)でジメチルジアゾ-2-オキソプロピルホスホネート(大平・ベストマン試薬としても知られる)を用いるセイファース・ギルバート増炭条件下で、対応する末端アルキン10に変換することができる。標準的な薗頭カップリング条件下で(例えば、パラジウム触媒、銅(I)塩、及びトリエチルアミンまたはピリジンなどの好適な塩基の存在下で)末端アルキン10を複素環ハロゲン化物11(例えば、Hal
3=Cl、Br、I;X
1=OまたはS)と反応させアルキン中間体を形成し、続いてin situ分子内環化により、ヘテロ二環式化合物12を得ることができる。
【0125】
【化30】
式7のアルデヒドをスキーム5に従って調製することができる。標準的な鈴木カップリング下(例えば、パラジウム触媒及び好適な塩基の存在下)で、置換ベンゼン13のHal
4基(例えば、Hal
4=IまたはBr)を置換フェニルボロン酸エステル14と選択的にカップリングして、ビアリール化合物1を得ることができる。ビアリール化合物1を、標準的な鈴木カップリング条件下でビニル置換ビアリール化合物15に変換することができる。ジヒドロキシル化に次ぐin situ開裂条件(例えば、触媒量のOsO
4存在下のNaIO
4)で、ビアリール化合物15中のビニル基を酸化的開裂させアルデヒド7を形成することができる。あるいは、金属-ハロゲン交換と、それに続く低温でのジメチルホルムアミド(DMF)によるクエンチによってビアリール化合物1を有機金属中間体に変換して、アルデヒド7を得ることができる。
【0126】
【化31】
式18のヘテロアリール化合物をスキーム6に従って調製することができる。還元(例えば、還元試薬としてLiAlH
4またはLiBH
4)した後に酸化(例えば、酸化剤としてデス・マーチンペルヨージナン)するという一連の手順によってヘテロアリールエステル16をアルデヒド17に還元することができる。次いで、標準的な還元的アミノ化条件下(例えば、還元試薬としてトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムまたはシアノ水素化ホウ素ナトリウム)でアルデヒド17を様々なアミンと反応させ、式18の化合物を得る。
【0127】
【化32】
あるいは、アルデヒド17はまた、スキーム7に示すようにハロゲン化ヘテロアリール19(例えば、Hal
5=Cl、Br、またはI)から調製することもできる。標準的な鈴木カップリング条件下(例えば、パラジウム触媒及び好適な塩基の存在下のビニルボロン酸ピナコ酸エステル)で、化合物19のハロ基をビニル基に変換し、オレフィン20を形成することができる。触媒量のOsO
4の存在下でNaIO
4により、化合物20のビニル基を酸化的開裂させアルデヒド17を生成することができる。
【0128】
【化33】
式25の化合物をスキーム8に示す手順を用いて調製することができる。ヘテロアリール化合物3のハロ基(例えば、Hal
2=Cl、Br、I)を、標準条件下で[例えば、ビス(ピナコラト)ジボロン、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)などのパラジウム触媒の存在下で]ボロン酸エステル21に変換することができる。好適な鈴木カップリング条件下で(例えば、パラジウム触媒及び好適な塩基の存在下で)ホウ酸塩21とハロゲン化アリール22(Hal
6=Cl、Br、I)との選択的カップリングにより、二環式化合物23を得ることができる。鈴木カップリング条件下(例えば、パラジウム触媒及び好適な塩基の存在下)、またはスティルカップリング条件下(例えば、パラジウム触媒の存在下)、または根岸カップリング条件下(例えば、パラジウム触媒の存在下)で、化合物23のハロゲン化物(例えば、Hal
7=Cl、Br、I)を式24の化合物(式中、Mはボロン酸、ボロン酸エステル、または適切に置換された金属である)[例えば、MはB(OR)
2、Sn(アルキル)
4、またはZn-Halである]とカップリングして、式25の誘導体を得ることができる。あるいは、化合物24は環状アミン(式中、MがHであり、環Cyのアミン窒素に結合している)であってもよく、バックワルドアミノ化条件下で(例えば、パラジウム触媒及びナトリウムtert-ブトキシドなどの塩基の存在下で)ハロゲン化アリール23と環状アミン24とのカップリングを行うことができる。
【0129】
【化34】
式28の化合物をスキーム9に示す手順を用いて調製することができる。スキーム3の記載と同様の条件下で、アルデヒド26を複素環アミン8(例えば、X
1=OまたはS)と環化した後、酸化することにより、芳香族二環式化合物27を得ることができる。スキーム8の記載と同様の条件下で、ハロゲン化アリール27と化合物24とのカップリングを行い、式28の化合物を得ることができる。
【0130】
III.化合物の使用
本開示の化合物はPD-1/PD-L1のタンパク質/タンパク質相互作用の活性を阻害することができるため、PD-1の活性に関連する疾患及び障害、ならびにPD-1及びB7-1(CD80)などの他のタンパク質との相互作用を含めた、PD-L1に関連する疾患及び障害の治療に有用である。ある特定の実施形態では、本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体は、ワクチン接種に対する応答の増強を含め、がんまたは慢性感染において免疫を増強、刺激、及び/または増加させるための治療投与に有用である。いくつかの実施形態では、本開示は、PD-1/PD-L1のタンパク質/タンパク質相互作用を阻害する方法を提供する。この方法は、式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、もしくは請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を個体または患者に投与することを含む。本開示の化合物は、がんまたは感染性疾患を含む疾患または障害の治療のために、単独で、他の薬剤もしくは療法と組み合わせて、またはアジュバントもしくはネオアジュバントとして使用することができる。その実施形態のいずれを含め、本開示の化合物はいずれも本明細書に記載される用途に使用することができる。
【0131】
本開示の化合物は、PD-1/PD-L1のタンパク質/タンパク質相互作用を阻害することで、PD-1経路の遮断を生じさせる。PD-1の遮断は、ヒトを含む哺乳動物のがん細胞及び感染性疾患に対する免疫応答を増強することができる。いくつかの実施形態では、本開示は、式(I’)、式(I)の化合物、またはその塩もしくは立体異性体をin vivoに用いてがん腫瘍の増殖を抑制することで個体または患者の治療を提供する。式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、もしくは請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩もしくは立体異性体を使用して、がん腫瘍の成長を抑制することができる。あるいは、式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、もしくは請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩もしくは立体異性体を、以下に記載する他の薬剤または標準的ながん治療と併用することができる。一実施形態では、本開示は、in vitroで腫瘍細胞の成長を抑制する方法を提供する。この方法には、式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、もしくは請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩もしくは立体異性体と、in vitroで腫瘍細胞を接触させることを含む。別の実施形態では、本開示は、個体または患者における腫瘍細胞の成長を抑制する方法を提供する。この方法には、治療有効量の式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、もしくは請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩もしくは立体異性体を、それを必要とする個体または患者に投与することを含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、がんの治療方法を本明細書で提供する。この方法には、治療有効量の式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、もしくは請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩を、それを必要とする患者に投与することを含む。がんの例としては、本開示の化合物を使用して増殖が抑制できるもの、及び免疫療法に一般的に応答するがんが挙げられる。
【0133】
いくつかの実施形態では、本開示は、患者の免疫応答を増強、刺激、及び/または増加させる方法を提供する。この方法には、治療有効量の式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、もしくは請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物もしくは組成物、またはそれらの塩を、それを必要とする患者に投与することを含む。
【0134】
本開示の化合物を使用して治療可能ながんの例としては、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頚部癌、皮膚または眼内の悪性黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部癌、胃癌、精巣癌、子宮癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮体癌、子宮頸部癌、膣癌、外陰部癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部肉腫、尿道癌、陰茎癌、慢性または急性白血病(急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ芽球性白血病を含む)、小児の固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿道の癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の腫瘍、原発性CNSリンパ腫、腫瘍血管形成、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、表皮癌、扁平上皮癌、T細胞リンパ腫、環境誘発癌(アスベストによって誘発される癌を含む)、及び前記がんの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。本開示の化合物は、転移性がん、特にPD-L1を発現する転移性がんの治療にも有用である。
【0135】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物で治療可能ながんには、黒色腫(例えば、転移性悪性黒色腫)、腎臓癌(例えば、明細胞癌)、前立腺癌(例えば、ホルモン不応性前立腺腺癌)、乳癌、結腸癌、及び肺癌(例えば、非小細胞肺癌)が含まれる。さらに、本開示には、本開示の化合物を使用して成長を抑制し得る難治性または再発性悪性腫瘍を含む。
【0136】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物を使用して治療可能ながんとして、固形腫瘍(例えば、前立腺癌、結腸癌、食道癌、子宮体癌、卵巣癌、子宮癌、腎臓癌、肝臓癌、膵臓癌、胃癌、乳癌、肺癌、頭頸部癌、甲状腺癌、膠芽腫、肉腫、膀胱癌など)、血液癌(例えば、リンパ腫、白血病、例えば急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)など、DLBCL、マントル細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(再発性または難治性NHL及び再発性濾胞を含む)、ホジキンリンパ腫、または多発性骨髄腫)、及び前記がんの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0137】
本開示の化合物を用いたPD-1経路遮断はまた、ウイルス感染、細菌感染、真菌感染、及び寄生虫感染などの感染症の治療に利用することができる。本開示は、ウイルス感染などの感染症を治療するための方法を提供する。この方法には、治療有効量の式(I’)、式(I)、または本明細書に記載のいずれかの式の化合物、請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、それらの塩を、それを必要とする患者に投与することを含む。本開示の方法によって治療可能である感染症を引き起こすウイルスの例としては、ヒト免疫不全ウイルス、ヒトパピローマウイルス、インフルエンザ、A型、B型、C型またはD型肝炎ウイルス、アデノウイルス、ポックスウイルス、単純ヘルペスウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、重症急性呼吸器症候群ウイルス、エボラウイルス、及び麻疹ウイルスが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、本開示の方法によって治療可能である感染症を引き起こすウイルスとして、肝炎(A型、B型、またはC型)、ヘルペスウイルス(例えば、VZV、HSV-1、HAV-6、HSV-II、及びCMV、エプスタインバーウイルス)、アデノウイルス、インフルエンザウイルス、フラビウイルス、エコーウイルス、ライノウイルス、コクサッキーウイルス、コロナウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、ムンプスウイルス、ロタウイルス、麻疹ウイルス、風疹ウイルス、パルボウイルス、ワクシニアウイルス、HTLVウイルス、デングウイルス、パピローマウイルス、軟疣ウイルス、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、JCウイルス、及びアルボウイルス脳炎ウイルスが挙げられるが、これらに限定されない。
【0138】
本開示は、細菌感染症を治療するための方法を提供する。この方法には、治療有効量の式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩を、それを必要とする患者に投与することを含む。本開示の方法によって治療可能である感染症を引き起こす病原菌の非限定的な例としては、クラミジア、リケッチア細菌、マイコバクテリア、ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌、髄膜炎菌及びコノコッカス(conococci)、クレブシエラ菌、プロテウス菌、セラチア菌、シュードモナス菌、レジオネラ菌、ジフテリア菌、サルモネラ菌、桿菌、コレラ菌、破傷風菌、ボツリヌス菌、炭疽菌、ペスト、レプトスピラ菌、ならびにライム病菌が挙げられる。
【0139】
本開示は、真菌感染症を治療するための方法を提供する。この方法には、治療有効量の式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩を、それを必要とする患者に投与することを含む。本開示の方法によって治療可能である感染症を引き起こす病原真菌の非限定的な例としては、Candida(albicans、krusei、glabrata、tropicalisなど)、Cryptococcus neoformans、Aspergillus(fumigatus、nigerなど)、Genus Mucorales(mucor、absidia、rhizophus)、Sporothrix schenkii、Blastomyces dermatitidis、Paracoccidioides brasiliensis、Coccidioides immitis、及びHistoplasma capsulatumが挙げられる。
【0140】
本開示は、寄生虫感染症を治療するための方法を提供する。この方法には、治療有効量の式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩を、それを必要とする患者に投与することを含む。本開示の方法によって治療可能である感染症を引き起こす病原寄生虫の非限定的な例としては、Entamoeba histolytica、Balantidium coli、Naegleriafowleri、Acanthamoeba sp.、Giardia lambia、Cryptosporidium sp.、Pneumocystis carinii、Plasmodium vivax、Babesia microti、Trypanosoma brucei、Trypanosoma cruzi、Leishmania donovani、Toxoplasma gondi、及びNippostrongylus brasiliensisが挙げられる。
【0141】
同義に使用される用語「個体」または「患者」は、哺乳動物を含む任意の動物、好ましくはマウス、ラット、他の齧歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、または霊長類、及び最も好ましくはヒトを指す。
【0142】
語句「治療有効量」とは、組織、系、動物、個体、またはヒトにおいて、研究者、獣医、医師、またはその他の臨床医が求める生物学的反応または薬効反応を誘発する活性化合物または医薬品の量を指す。
【0143】
本明細書で使用される場合、用語「治療する」または「治療」とは、(1)疾患を抑制すること、例えば、疾患、病態、または障害の病変または症候を生じているかまたは発症している個体において疾患、病態、または障害を抑制すること(すなわち、病変及び/または症候のさらなる発現を阻止すること);及び(2)疾患を改善すること、例えば、疾患、病態、または障害の病変または症候を生じているかまたは発症している個体において、疾患、病態、または障害を改善すること(すなわち、病変及び/または症候を逆転させること)、例えば疾患の重篤度を低下させることなどのうち1つ以上を指す。
【0144】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、本明細書で参照する疾患のいずれかを発現するリスクを予防または軽減する、例えば、疾患、病態、または障害に罹患しやすい可能性があるが、疾患の病変または症候がまだ生じていないか、または発症していない個体において、疾患、病態、または障害を発現するリスクを予防または軽減するのに有用である。
【0145】
併用療法
がん細胞の成長及び生存は、複数のシグナル伝達経路によって影響される可能性がある。したがって、活性を調節する標的について異なった選択性を示す、異なる酵素/タンパク質/受容体阻害剤を組み合わせることは、そのような病態の治療に有用である。複数のシグナル伝達経路(または所与のシグナル伝達経路に関与する複数の生物学的分子)を標的とすることで、細胞集団に生じる薬物耐性の可能性を低減する、及び/または治療の毒性を低下させることができる。
【0146】
本開示の化合物は、がんまたは感染症などの疾患の治療のために、1種以上の他の酵素/タンパク質/受容体阻害剤と組み合わせて使用することができる。がんの例としては、固形腫瘍及び液性腫瘍、例えば血液癌が挙げられる。感染症の例としては、ウイルス感染症、細菌感染症、真菌感染症、または寄生虫感染症が挙げられる。例えば、本開示の化合物は、がん治療のために、以下のキナーゼの1種以上の阻害剤と組み合わせることができる:Akt1、Akt2、Akt3、TGF-βR、PKA、PKG、PKC、CaMキナーゼ、ホスホリラーゼキナーゼ、MEKK、ERK、MAPK、mTOR、EGFR、HER2、HER3、HER4、INS-R、IGF-1R、IR-R、PDGFαR、PDGFβR、CSFIR、KIT、FLK-II、KDR/FLK-1、FLK-4、flt-1、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、c-Met、Ron、Sea、TRKA、TRKB、TRKC、FLT3、VEGFR/Flt2、Flt4、EphA1、EphA2、EphA3、EphB2、EphB4、Tie2、Src、Fyn、Lck、Fgr、Btk、Fak、SYK、FRK、JAK、ABL、ALK、及びB-Raf。いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、がんまたは感染症の治療のために、以下の1種以上の阻害剤と組み合わせることができる。がん及び感染症の治療のために、本開示の化合物と組み合わせることができる阻害剤の非限定的な例としては、FGFR阻害剤(FGFR1、FGFR2、FGFR3、またはFGFR4)、JAK阻害剤(JAK1及び/またはJAK2、例えば、ルキソリチニブ、バリシチニブ、またはINCB39110)、IDO阻害剤(例えば、エパカドスタット及びNLG919)、TDO阻害剤、PI3Kデルタ阻害剤、PI3Kガンマ阻害剤、Pim阻害剤、CSF1R阻害剤、TAM受容体チロシンキナーゼ(Tyro-3、Axl、及びMer)、血管形成阻害剤、インターロイキン受容体阻害剤、及びアデノシン受容体アンタゴニスト、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0147】
本開示の化合物はさらに、例えば化学療法、放射線療法、腫瘍標的療法、アジュバント療法、免疫療法、または外科手術による、他のがん治療方法と組み合わせて使用することができる。免疫療法の例としては、サイトカイン治療(例えば、インターフェロン、GM-CSF、G-CSF、IL-2)、CRS-207免疫療法、がんワクチン、モノクローナル抗体、T細胞養子移入、腫瘍溶解性ウイルス療法、及びサリドマイドまたはJAK1/2阻害剤を含む免疫調節性小分子などが挙げられる。化合物は、化学療法剤などの1つ以上の抗がん剤と組み合わせて投与することができる。化学療法剤の例としては、アバレリクス、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アロプリノール、アルトレタミン、アナストロゾール、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アザシチジン、ベバシズマブ、ベキサロテン、バリシチニブ、ブレオマイシン、ボルテゾムビ(bortezombi)、ボルテゾミブ、ブスルファン静注、ブスルファン経口、カルステロン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、セツキシマブ、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダルテパリンナトリウム、ダサチニブ、ダウノルビシン、デシタビン、デニロイキン、デニロイキンディフティトックス、デクスラゾキサン、ドセタキセル、ドキソルビシン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エクリズマブ、エピルビシン、エルロチニブ、エストラムスチン、リン酸エトポシド、エトポシド、エキセメスタン、クエン酸フェンタニル、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブオゾガマイシン、酢酸ゴセレリン、酢酸ヒストレリン、イブリツモマブチウキセタン、イダルビシン、イホスファミド、メシル酸イマチニブ、インターフェロンアルファ2a、イリノテカン、ニトシル酸ラパチニブ、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、酢酸リュープロリド、レバミゾール、ロムスチン、メクロレタミン、酢酸メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトキサレン、マイトマイシンC、ミトタン、ミトキサントロン、フェンプロピオン酸ナンドロロン、ネララビン、ノフェツモマブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロネート、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペメトレキセド二ナトリウム、ペントスタチン、ピポブロマン、プリカマイシン、プロカルバジン、キナクリン、ラスブリカーゼ、リツキシマブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スニチニブ、マレイン酸スニチニブ、タモキシフェン、テモゾロミド、テニポシド、テストラクトン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレチノイン、ウラシロマスタード、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ボリノスタット、及びゾレドロネートのいずれかが挙げられる。
【0148】
他の抗がん剤(複数可)としては、トラスツズマブ(ハーセプチン)などの抗体治療薬、CTLA-4、4-1BBなどの共刺激分子に対する抗体(例えば、イピリムマブ)、PD-1及びPD-L1に対する抗体、またはサイトカイン(IL-10、TGF-βなど)に対する抗体が挙げられる。がん、またはウイルス感染、細菌感染、真菌感染、及び寄生虫感染などの感染症の治療のために本開示の化合物と組み合わせることができるPD-1及び/またはPD-L1に対する抗体の例として、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、MPDL3280A、MEDI-4736、及びSHR-1210が挙げられるが、これらに限定されない。
【0149】
本開示の化合物は、がんまたは感染症などの疾患の治療のために、1種以上の免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて使用することができる。例示的な免疫チェックポイント阻害剤としては、CD27、CD28、CD40、CD122、CD96、CD73、CD47、OX40、GITR、CSF1R、JAK、PI3Kデルタ、PI3Kガンマ、TAM、アルギナーゼ、CD137(別名4-1BB)、ICOS、A2AR、B7-H3、B7-H4、BTLA、CTLA-4、LAG3、TIM3、VISTA、PD-1、PD-L1、及びPD-L2などの免疫チェックポイント分子に対する阻害剤が挙げられる。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子は、CD27、CD28、CD40、ICOS、OX40、GITR、及びCD137から選択される刺激チェックポイント分子である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子は、A2AR、B7-H3、B7-H4、BTLA、CTLA-4、IDO、KIR、LAG3、PD-1、TIM3、及びVISTAから選択される抑制チェックポイント分子である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、KIR阻害剤、TIGIT阻害剤、LAIR1阻害剤、CD160阻害剤、2B4阻害剤、及びTGFRベータ阻害剤から選択される1種以上の薬剤と組み合わせて使用することができる。
【0150】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、抗PD1抗体、抗PD-L1抗体、または抗CTLA-4抗体である。
【0151】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-1の阻害剤、例えば、抗PD-1モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗PD-1モノクローナル抗体は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ(別名MK-3475)、ピジリズマブ、SHR-1210、PDR001、またはAMP-224である。いくつかの実施形態では、抗PD-1モノクローナル抗体は、ニボルマブまたはペムブロリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体はペムブロリズマブである。
【0152】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-L1の阻害剤、例えば、抗PD-L1モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1モノクローナル抗体は、BMS-935559、MEDI4736、MPDL3280A(別名RG7446)、またはMSB0010718Cである。いくつかの実施形態では、抗PD-L1モノクローナル抗体は、MPDL3280AまたはMEDI4736である。
【0153】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CTLA-4の阻害剤、例えば、抗CTLA-4抗体である。いくつかの実施形態では、抗CTLA-4抗体はイピリムマブである。
【0154】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、LAG3の阻害剤、例えば、抗LAG3抗体である。いくつかの実施形態では、抗LAG3抗体はBMS-986016またはLAG525である。
【0155】
本開示の化合物はさらに、1種以上の抗炎症剤、ステロイド、免疫抑制剤、または治療用抗体と組み合わせて使用することができる。
【0156】
式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩を、がん細胞、精製された腫瘍抗原(組換えタンパク質、ペプチド、及び糖分子を含む)、細胞、及び免疫刺激サイトカインをコードする遺伝子でトランスフェクトされた細胞などの別の免疫原性剤と組み合わせることができる。使用することができる腫瘍ワクチンの非限定的な例としては、黒色腫抗原のペプチド、例えばgp100、MAGE抗原、Trp-2、MARTI、及び/もしくはチロシナーゼのペプチド、またはサイトカインGM-CSFを発現するようにトランスフェクトされた腫瘍細胞が挙げられる。
【0157】
がん治療のために、式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩をワクチン接種プロトコルと組み合わせて使用することができる。いくつかの実施形態では、腫瘍細胞はGM-CSFを発現するように形質導入される。いくつかの実施形態では、腫瘍ワクチンには、ヒトパピローマウイルス(HPV)、肝炎ウイルス(HBV及びHCV)、及びカポジ病ヘルペス肉腫ウイルス(KHSV)などの、ヒトがんに関与するウイルス由来のタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、腫瘍組織自体から単離された熱ショックタンパク質などの腫瘍特異的抗原と組み合わせて使用することができる。いくつかの実施形態では、式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩を樹状細胞免疫接種と組み合わせると、強力な抗腫瘍応答を活性化することができる。
【0158】
本開示の化合物を二重特異性大環状ペプチドと組み合わせて使用し、Feアルファ受容体またはFeガンマ受容体発現エフェクター細胞を腫瘍細胞に標的化することができる。本開示の化合物は、宿主免疫応答性を活性化する大環状ペプチドと組み合わせることもできる。
【0159】
本開示の化合物は、造血起源の様々な腫瘍の治療のために、骨髄移植と組み合わせて使用することができる。
【0160】
式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩をワクチンと組み合わせて使用すると、病原体、毒素、自己抗原に対する免疫応答を刺激することができる。この治療手法が特に有用であり得る病原体の例として、現在有効なワクチンが存在しない病原体、または従来のワクチンが完全に有効であるとはいえない病原体が挙げられる。このような病原体としては、HIV、肝炎(A型、B型、C型)、インフルエンザ、ヘルペス、ジアルジア、マラリア、リーシュマニア、Staphylococcus aureus、Pseudomonas aeruginosaが挙げられるが、これらに限定されない。
【0161】
本開示の方法によって治療可能である感染症を引き起こすウイルスとしては、ヒトパピローマウイルス、インフルエンザ、A型、B型、C型またはD型肝炎ウイルス、アデノウイルス、ポックスウイルス、単純ヘルペスウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、重症急性呼吸器症候群ウイルス、エボラウイルス、麻疹ウイルス、ヘルペスウイルス(例えば、VZV、HSV-1、HAV-6、HSV-II、及びCMV、エプスタインバーウイルス)、フラビウイルス、エコーウイルス、ライノウイルス、コクサッキーウイルス、コロナウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、ムンプスウイルス、ロタウイルス、麻疹ウイルス、風疹ウイルス、パルボウイルス、ワクシニアウイルス、HTLVウイルス、デングウイルス、パピローマウイルス、軟疣ウイルス、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、JCウイルス、及びアルボウイルス脳炎ウイルスが挙げられるが、これらに限定されない。
【0162】
本開示の方法によって治療可能である感染症を引き起こす病原菌としては、クラミジア、リケッチア細菌、マイコバクテリア、ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌、髄膜炎菌及びコノコッカス(conococci)、クレブシエラ菌、プロテウス菌、セラチア菌、シュードモナス菌、レジオネラ菌、ジフテリア菌、サルモネラ菌、桿菌、コレラ菌、破傷風菌、ボツリヌス菌、炭疽菌、ペスト、レプトスピラ菌、ならびにライム病菌が挙げられるが、これらに限定されない。
【0163】
本開示の方法によって治療可能である感染症を引き起こす病原真菌としては、Candida(albicans、krusei、glabrata、tropicalisなど)、Cryptococcus neoformans、Aspergillus(fumigatus、nigerなど)、Genus Mucorales(mucor、absidia、rhizophus)、Sporothrix schenkii、Blastomyces dermatitidis、Paracoccidioides brasiliensis、Coccidioides immitis、及びHistoplasma capsulatumが挙げられるが、これらに限定されない。
【0164】
本開示の方法によって治療可能である感染症を引き起こす病原寄生虫としては、Entamoeba histolytica、Balantidium coli、Naegleriafowleri、Acanthamoeba sp.、Giardia lambia、Cryptosporidium sp.、Pneumocystis carinii、Plasmodium vivax、Babesia microti、Trypanosoma brucei、Trypanosoma cruzi、Leishmania donovani、Toxoplasma gondi、及びNippostrongylus brasiliensisが挙げられるが、これらに限定されない。
【0165】
複数の医薬剤が患者に投与される場合、それらは同時に、別々に、逐次的に、また(例えば、複数の薬剤の)合剤として投与され得る。
【0166】
IV.製剤、剤形、及び投与
医薬として使用する場合、本開示の化合物は、医薬組成物の形態で投与することができる。したがって、本開示は、式(I’)、式(I)、もしくは本明細書に記載のいずれかの式の化合物、請求項のいずれかに列挙される及び本明細書に記載される化合物、もしくはそれらの薬学的に許容される塩、またはそれらのいずれかの実施形態と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む組成物を提供する。これらの組成物は、製薬分野で周知の方法で調製することができ、局所処置または全身処置いずれに適応であるか、及び処置されるべき領域に応じて、様々な経路で投与することができる。投与は、局所(経皮、上皮、眼内、ならびに鼻腔内送達、膣送達、及び直腸送達を含む経粘膜)、肺(例えば、ネブライザーを含む、粉末またはエアロゾルの吸引または吸入による;気管内または鼻腔内)、経口、または非経口であり得る。非経口投与には、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、もしくは筋肉内への注射もしくは注入;または頭蓋内、例えば、くも膜下腔内または脳室内投与が含まれる。非経口投与は、単回ボーラス投与の形態であってもよく、または例えば、連続灌流ポンプによるものであってもよい。局所投与用の医薬組成物及び製剤には、経皮パッチ剤、軟膏剤、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、滴剤、坐剤、スプレー剤、液状剤、及び散剤が含まれ得る。従来の医薬担体、水性、粉末、または油性の基剤、粘稠剤などが必要とされる、または望ましい場合がある。
【0167】
本発明はまた、1種以上の薬学的に許容される担体または賦形剤と組み合わせて、本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩を活性成分として含有する医薬組成物を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は局所投与に適している。本発明の組成物の製造において、活性成分は通常、賦形剤と混合されるか、賦形剤で希釈されるか、またはそのような担体内部に、例えばカプセル、サシェ、紙、または他の容器の形態で封入される。賦形剤が希釈剤として機能する場合、それは、活性成分にとってビヒクル、担体、または媒体として作用する固体、半固体、または液体の物質であり得る。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、散剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液、乳濁液、溶液、シロップ剤、エアロゾル(固体として、または液体媒中)、例えば、最大10重量%の活性化合物を含有する軟膏剤、軟質及び硬質ゼラチンカプセル剤、坐剤、滅菌注射溶液、ならびに滅菌包装散剤の形態であり得る。
【0168】
製剤を調製する際、他の成分と合剤にする前に、活性化合物を粉砕して適切な粒径にすることができる。活性化合物が実質的に不溶性である場合、200メッシュ未満の粒径に粉砕することができる。活性化合物が実質的に水溶性である場合、粉砕により粒径を例えば約40メッシュに調整し、製剤中でほぼ均一に分散させることができる。
【0169】
本発明の化合物を湿式粉砕などの既知の粉砕手順を使用して粉砕し、錠剤製剤及び他の製剤型に適した粒径を得ることができる。本発明の化合物の微粉化(ナノ粒子状)調製物は、当技術分野で既知の方法(例えば、WO2002/000196を参照)によって調製することができる。
【0170】
好適な賦形剤のいくつかの例として、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、及びメチルセルロースが挙げられる。製剤はさらに、タルク、ステアリン酸マグネシウム、及び鉱油などの滑沢剤;湿潤剤;乳化剤及び懸濁化剤;メチルベンゾエート及びプロピルヒドロキシベンゾエートなどの保存剤;甘味剤;ならびに着香剤を含み得る。本発明の組成物は、当技術分野で既知の手順を用いることにより、患者への投与後に活性成分の迅速な放出、持続放出、または遅延放出を得るように製剤化することができる。
【0171】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、ケイ化微結晶セルロース(SMCC)、及び本明細書に記載の少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、ケイ化微結晶セルロースは、約98%の微結晶セルロースと、約2%の二酸化ケイ素(w/w)を含む。
【0172】
いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に記載の少なくとも1つの化合物またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む持続放出性組成物である。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に記載の少なくとも1つの化合物またはその薬学的に許容される塩と、微結晶セルロース、ラクトース一水和物、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリエチレンオキシドから選択される少なくとも1つの成分とを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に記載の少なくとも1つの化合物またはその薬学的に許容される塩と、微結晶セルロース、ラクトース一水和物、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースとを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に記載の少なくとも1つの化合物またはその薬学的に許容される塩と、微結晶セルロース、ラクトース一水和物、及びポリエチレンオキシドとを含む。いくつかの実施形態では、組成物はさらにステアリン酸マグネシウムまたは二酸化ケイ素を含む。いくつかの実施形態では、微結晶セルロースはAvicel PH102(商標)である。いくつかの実施形態では、ラクトース一水和物はFast-flo 316(商標)である。いくつかの実施形態では、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208 K4M(例えば、Methocel K4 M Premier(商標))及び/またはヒドロキシプロピルメチルセルロース2208 K100LV(例えば、Methocel K00LV(商標))である。いくつかの実施形態では、ポリエチレンオキシドは、ポリエチレンオキシドWSR1105(例えば、Polyox WSR1105(商標))である。
【0173】
いくつかの実施形態では、湿式造粒法を使用して組成物を製造する。いくつかの実施形態では、乾式造粒法を使用して組成物を製造する。
【0174】
組成物は、各用量に約5~約1,000mg(1g)、より一般的には約100mg~約500mgの活性成分を含有する単位剤形で製剤化することができる。いくつかの実施形態では、各用量に約10mgの活性成分を含有する。いくつかの実施形態では、各用量に約50mgの活性成分を含有する。いくつかの実施形態では、各用量に約25mgの活性成分を含有する。用語「単位剤形」は、ヒト対象及び他の哺乳動物に対する単位用量として適した物理的な個別単位を指し、各単位に、好適な医薬賦形剤とともに望ましい治療効果を得るように計算された所定量の活性物質を含有する。
【0175】
医薬組成物の製剤化に使用される成分は高純度であり、潜在的に有害な混入物を実質的に含まない(例えば、少なくともナショナルフード等級、一般に少なくとも分析等級、より一般的には少なくとも医薬等級)。特にヒトに使用する場合、組成物は、米国食品医薬品局の適用規制に定義されたGood Manufacturing Practice基準の下で製造また製剤化されることが好ましい。例えば、好適な製剤は、滅菌性及び/もしくは実質的に等張性であり得、ならびに/または米国食品医薬品局のGood Manufacturing Practice規制のすべてに完全に適合したものであり得る。
【0176】
活性化合物は、広い用量範囲にわたって有効であり得るが、一般に治療有効量で投与される。ただし、実際に投与される化合物の量は通常、処置される病態、選択された投与経路、投与される実際の化合物、個々の患者の年齢、体重、及び反応、患者の症状の重症度などを含む関連する状況に応じて、医師が決定することになることが理解されよう。
【0177】
本発明の化合物の治療用量は、例えば、治療を行う個々の用途、化合物の投与方法、患者の健康状態及び病態、処方する医師の判断に従って変えることができる。本発明の化合物の医薬組成物中の比率または濃度は、用量、化学的特性(例えば、疎水性)、及び投与経路を含むいくつかの要因に応じて変えることができる。例えば、本発明の化合物は、非経口投与の場合、約0.1~約10%w/vの化合物を含有する水性生理緩衝溶液の形態で提供することができる。一定の一般的な投与量範囲は、約1μg/kg体重/日~約1g/kg体重/日である。いくつかの実施形態では、投与量範囲は、約0.01mg/kg体重/日~約100mg/kg体重/日である。用量は、疾患または障害の進行型及び進行度、特定の患者の全体的な健康状態、選択された化合物の相対的生物学的有効性、賦形剤の配合、及びその投与経路などの変数に応じて決定されると思われる。有効量は、in vitroまたは動物モデルでの試験系から導出される用量反応曲線から推定することができる。
【0178】
錠剤などの固体組成物を調製する場合、主な活性成分を医薬賦形剤と混合して、本発明の化合物の均質な混合物を含有する固体の予備製剤組成物を形成する。このような予備製剤組成物を均質と称する場合、一般的に活性成分は、組成物を錠剤、丸剤、及びカプセルなどの有効性の等しい単位剤形に容易に再分割できるように組成物全体に均一に分散されている。この固体予備製剤はさらに、例えば約0.1~約1000mgの本発明の活性成分を含有する上記の種類の単位剤形に再分割される。
【0179】
本発明の錠剤または丸剤をコーティングまたは他の方法で複合化することで、作用持続性の利点をもたらす剤形を得ることができる。例えば、錠剤または丸剤は、内部投与成分及び外部投与成分を含み、外部投与成分が内部投与成分を覆う外被の形態であり得る。胃で崩壊しにくく、内部成分を完全な状態で十二指腸に送る、または放出を遅延させることを可能にする作用がある腸溶層によって2つの成分を隔てることができる。そのような腸溶層またはコーティングには種々の材料を使用することができ、そのような材料には、多数のポリマー酸、及びポリマー酸とセラック、セチルアルコール、及び酢酸セルロースのような材料との混合物を含む。
【0180】
経口投与または注射により投与する場合に本発明の化合物及び組成物を組み込むことができる液体形態として、水溶液、適切に着香されたシロップ、水性または油性懸濁液、及び食用油(綿実油、ゴマ油、ココナッツ油、またはピーナッツ油など)による着香乳濁液、ならびにエリキシル剤及び同様の医薬ビヒクルが挙げられる。
【0181】
吸引または吸入用の組成物として、薬学的に許容される水性溶媒もしくは有機溶媒、またはその混合物中の溶液及び懸濁液、ならびに粉末が挙げられる。液体組成物または固体組成物には、上記のような好適な薬学的に許容される賦形剤を含有することができる。いくつかの実施形態では、組成物は、局所効果または全身効果を目的として経口または経鼻の呼吸経路によって投与される。組成物は、不活性ガスを使用して噴霧することができる。噴霧される溶液は、噴霧装置から直接吸気されてもよく、または噴霧装置が顔面マスク、テント、または間欠的陽圧呼吸装置に取り付けられていてもよい。溶液、懸濁液、または粉末組成物は、適切な方法で製剤を送達するデバイスから経口または経鼻により投与することができる。
【0182】
局所製剤には、1種以上の従来の担体を含有することができる。いくつかの実施形態では、軟膏には、水、及び1種以上の疎水性担体(例えば流動パラフィン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、プロピレングリコール、白色ワセリンなどから選択される)を含有することができる。クリームの担体組成物は、グリセロール及び1種以上の他の成分、例えばグリセリンモノステアレート、PEG-グリセリンモノステアレート、及びセチルステアリルアルコールと組み合わせた水系成分であり得る。ゲルは、イソプロピルアルコール及び水を用いて、好適には例えばグリセロール、ヒドロキシエチルセルロースなどの他の成分と組み合わせて製剤化することができる。いくつかの実施形態では、局所製剤は、本発明の化合物を少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.25重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約2重量%、または少なくとも約5重量%含有する。局所製剤は、好適には、例えば100gのチューブで包装することができ、場合により、選ばれた適応症、例えば乾癬または他の皮膚病態の治療に関する説明書が付属している。
【0183】
患者に投与される化合物または組成物の量は、投与されるもの、予防または治療のような投与の目的、患者の状態、投与方法などに応じて変えることになる。治療用途の場合、組成物は、既に疾患に罹患している患者に、疾患の症状及びその合併症を治癒または少なくとも部分的に阻止するのに十分な量で投与することができる。有効量は、治療される疾患の病態、ならびに疾患の重篤度、患者の年齢、体重、及び全身状態などの要因に応じた担当臨床医の判断によって決定することになる。
【0184】
患者に投与される組成物は、上記の医薬組成物の形態であり得る。これらの組成物は、従来の滅菌技術によって滅菌すること、または滅菌濾過することができる。水溶液は、そのまま使用するため包装しても、または凍結乾燥してもよく、この凍結乾燥製剤は投与前に滅菌水性担体と混合される。化合物調製物のpHは、一般的に3~11、より好ましくは5~9、最も好ましくは7~8となる。ある種の上記の賦形剤、担体、または安定剤を使用すると、医薬塩の形態になることが理解されるであろう。
【0185】
本発明の化合物の治療用量は、例えば、治療を行う個々の用途、化合物の投与方法、患者の健康状態及び病態、処方する医師の判断に従って変えることができる。本発明の化合物の医薬組成物中の比率または濃度は、用量、化学的特性(例えば、疎水性)、及び投与経路を含むいくつかの要因に応じて変えることができる。例えば、本発明の化合物は、非経口投与の場合、約0.1~約10%w/vの化合物を含有する水性生理緩衝溶液の形態で提供することができる。一定の一般的な投与量範囲は、約1μg/kg体重/日~約1g/kg体重/日である。いくつかの実施形態では、投与量範囲は、約0.01mg/kg体重/日~約100mg/kg体重/日である。用量は、疾患または障害の進行型及び進行度、特定の患者の全体的な健康状態、選択された化合物の相対的生物学的有効性、賦形剤の配合、及びその投与経路などの変数に応じて決定されると思われる。有効量は、in vitroまたは動物モデルでの試験系から導出される用量反応曲線から推定することができる。
【0186】
V.標識化合物及びアッセイ方法
本開示の化合物はさらに、正常組織及び異常組織における生物過程の調査に有用であり得る。したがって、本発明の別の態様は、イメージング技術のみならず、in vitro及びin vivo両方のアッセイにおいて、ヒトを含む組織サンプル中のPD-1またはPD-L1タンパク質を局在確認及び定量する、ならびに標識化合物の結合阻害によりPD-L1リガンドを同定するために有用である本発明の標識化合物(放射性標識、蛍光標識など)に関する。したがって、本発明には、そのような標識化合物を含むPD-1/PD-L1結合アッセイを含む。
【0187】
本発明はさらに、本開示の同位体置換化合物を含む。「同位体置換」化合物とは、1つ以上の原子が、自然界に通常見られる(すなわち天然に存在する)原子質量または質量数とは相違する原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられているまたは置換されている本発明の化合物である。「放射性標識」化合物とは、放射性である少なくとも1つの同位体(例えば、放射性核種)を組み込んだ化合物であると理解されるべきである。本発明の化合物に組み込むことができる好適な放射性核種には、3H(三重水素についてはTとも記載される)、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、18F、35S、36Cl、82Br、75Br、76Br、77Br、123I、124I、125I、及び131Iが含まれるが、これらに限定されない。本放射性標識化合物に組み込まれる放射性核種は、その放射性標識化合物の具体的な用途に応じて決定されることになる。例えば、in vitroでのPD-L1タンパク質標識及び競合アッセイの場合、3H、14C、82Br、125I、131I、または35Sを組み込む化合物が一般に最も有用となる。放射性イメージング用途では、11C、18F、125I、123I、124I、131I、75Br、76Br、または77Brが一般に最も有用となる。
【0188】
いくつかの実施形態では、放射性核種は、3H、14C、125I、35S、及び82Brからなる群から選択される。放射性同位体を有機化合物に組み込むための合成方法は、当技術分野で既知である。
【0189】
具体的には、本発明の標識化合物は、化合物を同定及び/または評価するためのスクリーニングアッセイに使用することができる。例えば、新たに合成または同定された化合物(すなわち試験化合物)を標識し、その標識を追跡して、PD-L1タンパク質との接触時の濃度変化をモニターすることによって、試験化合物がPD-L1タンパク質と結合する能力を評価することができる。例えば、PD-L1タンパク質に結合することが知られている別の化合物(すなわち、標準化合物)の結合を、試験化合物(標識済み)が低減させる能力について評価することができる。したがって、試験化合物がPD-L1タンパク質への結合を標準化合物と競合する能力は、試験化合物の結合親和性と直接相関する。逆に、いくつかの他のスクリーニングアッセイでは、標準化合物を標識し、試験化合物を標識しない。その場合、標識した標準化合物の濃度をモニターして、標準化合物と試験化合物との間の競合を評価し、それによって試験化合物の相対結合親和性を確認する。
【0190】
VI.キット
本開示はまた、例えばPD-1及びB7-1(CD80)などの他のタンパク質とのその相互作用を含むPD-L1の活性に関連する疾患または障害、例えばがんまたは感染症の治療または予防に有用な医薬キットを含み、これには、治療有効量の式(I’)、式(I)の化合物、またはその実施形態のいずれかを含む医薬組成物が収容されている1つ以上の容器が含まれる。そのようなキットはさらに、例えば、当業者にとっては容易に明らかであるような、1種以上の薬学的に許容される担体を有する容器、追加の容器などのように1つ以上の様々な従来の医薬キット構成品を含み得る。投与すべき成分の量、投与のためのガイドライン、及び/または成分を混合するためのガイドラインを示す、添付文書またはラベルいずれかの形態の説明書もまたキットに含めることができる。
【0191】
具体的な実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例は例示目的で記載するものであり、いかなる方法によっても本発明を限定することを意図しない。当業者は、様々な重大でないパラメーターを容易に認識し、本質的に同じ結果が得られるように変更または修正することができる。各実施例の化合物は、本明細書に記載の少なくとも1つのアッセイに従って、PD-1/PD-L1のタンパク質/タンパク質相互作用の活性を阻害することが見出されている。
【実施例】
【0192】
本発明の化合物の実験手順を以下に示す。調製したいくつかの化合物のオープンアクセス分取LCMS精製は、Waters製の質量誘導分取システムで行った。このシステムの動作に適した基本的な機器設定、プロトコル、及び制御ソフトウェアは、文献に詳細に記載されている。例えば、Blom,“Two-Pump At Column Dilution Configuration for Preparative LC-MS”,K.Blom,J.Combi.Chem.,2002,4,295-301;Blom et al.,“Optimizing Preparative LC-MS Configurations and Methods for Parallel Synthesis Purification”,J.Combi.Chem.,2003,5,670-83;及びBlom et al.,“Preparative LC-MS Purification:Improved Compound Specific Method Optimization”,J.Combi.Chem.,2004,6,874-883を参照のこと。
【0193】
実施例1
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化35】
【0194】
ステップ1:2-メチルビフェニル-3-カルバルデヒド
【化36】
(2-メチルビフェニル-3-イル)メタノール(TCI、カタログ番号H0777:1.45g、7.31mmol)の塩化メチレン(15mL)溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(3.26g、7.68mmol)を室温で分割添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌した後、NaHCO
3溶液及びNa
2S
2O
3溶液でクエンチした。混合物を塩化メチレンで抽出し、合一した抽出物をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~5%EtOAc)により精製して、目的生成物を得た。C
14H
13Oに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=197.1;実測値197.1。
【0195】
ステップ2:3-エチニル-2-メチルビフェニル
【化37】
2-メチルビフェニル-3-カルバルデヒド(589mg、3.00mmol)及びジメチル(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホネート(650mg、4.00mmol)のメタノール(10mL)溶液に、炭酸カリウム(830mg、6.00mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、水でクエンチした。混合物をジエチルエーテルで抽出した。有機相を合一し、MgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(100%ヘキサン)により精製して、目的生成物を得た。
【0196】
ステップ3:2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルボン酸メチル
【化38】
5-ブロモ-6-ヒドロキシピリジン-2-カルボン酸メチル(Ark Pharm、カタログ番号AK100454:99mg、0.42mmol)の乾燥1,4-ジオキサン(1mL)溶液に、3-エチニル-2-メチルビフェニル(90mg、0.47mmol)、ジクロロ[ビス(トリフェニルホスホラニル)]パラジウム(10mg、0.02mmol)、ヨウ化銅(I)(4mg、0.02mmol)、及びトリエチルアミン(200μL)を添加した。混合物をN
2でパージした後、7時間還流した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、次いでセライトパッドに通して濾過した。濾液を水及びブラインで洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過して濃縮した。0~10%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製して、目的生成物を得た。C
22H
18NO
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=344.1;実測値344.1。
【0197】
ステップ4:2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒド
【化39】
2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルボン酸メチル(144mg、0.42mmol)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に、THF中のテトラヒドロアルミン酸リチウム(1.0M、300μL、0.3mmol)を0℃で滴加した。混合物をゆっくりと室温まで温めた。次いで、混合物を酢酸エチル、続いて水及び水酸化ナトリウム溶液でクエンチした。混合物を酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合一し、MgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をさらに精製することなく次の工程で使用した。C
21H
18NO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=316.1;実測値316.0。
【0198】
上記残渣を塩化メチレン(1mL)に溶解し、次いでデス・マーチンペルヨージナン(180mg、0.42mmol)を室温で添加した。得られた混合物を10分間撹拌した後、NaHCO3溶液及びNa2S2O3溶液でクエンチした。混合物を塩化メチレンで抽出した。有機相を合一し、MgSO4で乾燥させて濃縮した。0~25%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製して、目的生成物を得た。C21H16NO2に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=314.1;実測値314.1。
【0199】
ステップ5:2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-イル}メチル}アミノ)エタノール
2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒド(10mg、0.03mmol)及びエタノールアミン(5.5μL、0.092mmol)の塩化メチレン(0.4mL)溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(19mg、0.092mmol)及び酢酸(3.5μL、0.061mmol)を添加し、その混合物を一晩撹拌した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C23H23N2O2に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=359.2;実測値359.2。
【0200】
実施例2
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化40】
この化合物は、ステップ5でエタノールアミンの代わりに(S)-ピペリジン-2-カルボン酸を用いて、実施例1の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
27H
27N
2O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=427.2;実測値427.2。
【0201】
実施例3
2-({[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3ーイル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化41】
【0202】
ステップ1:6-クロロ-2-ヨード-4-メチルピリジン-3-オール
【化42】
6-クロロ-4-メチルピリジン-3-オール(AstaTech、カタログ番号BL009435:200.mg、1.39mmol)及び炭酸ナトリウム(440mg、4.2mmol)の、水(5mL)及びテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、ヨウ素(530mg、2.1mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した後、水で希釈し、EtOAcで抽出した。合一した抽出物をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~50%EtOAc)により精製して、目的生成物を得た。C
6H
6ClINOに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=269.9;実測値269.9。
【0203】
ステップ2:5-クロロ-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン
【化43】
この化合物は、5-ブロモ-6-ヒドロキシピリジン-2-カルボキシレートの代わりに6-クロロ-2-ヨード-4-メチルピリジン-3-オールを用いて、実施例1ステップ3の記載と同様の手順を使用して調製した。粗物質をさらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。C
21H
17ClNOに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=334.1;実測値334.1。
【0204】
ステップ3:7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-5-ビニルフロ[3,2-b]ピリジン
【化44】
1,4-ジオキサン(3mL)及び水(0.6mL)中の、4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロラン(89μL、0.52mmol)、5-クロロ-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン(120mg、0.35mmol)、リン酸カリウム(186mg、0.875mmol)、及びジクロロ[1,1’-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(10mg、0.02mmol)の混合物をN
2でパージした後、100℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、EtOAc及び水で希釈した。水相をEtOAcで抽出し、合一した有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をさらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。C
23H
20NOに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=326.2;実測値326.2。
【0205】
ステップ4:7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-カルバルデヒド
【化45】
テトラヒドロフラン(3mL)及び水(0.4mL)中の、7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-5-ビニルフロ[3,2-b]ピリジン(110mg、0.34mmol)、メタ過ヨウ素酸ナトリウム(400mg、2mmol)の混合物に、四酸化オスミウム水溶液(0.16M、200μL、0.03mmol)を添加した。得られた混合物を室温で0.5時間撹拌した後、塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO
3溶液、水、及びブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~10%EtOAc)により精製して、目的生成物を得た。C
22H
18NO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=328.1;実測値328.1。
【0206】
ステップ5:2-({[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3ーイル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-カルバルデヒド(ステップ4の生成物)を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C24H25N2O2に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=373.2;実測値373.2。
【0207】
実施例4
(2S)-1-{[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化46】
この化合物は、ステップ5でエタノールアミンの代わりに(S)-ピペリジン-2-カルボン酸を用いて、実施例3の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
28H
29N
2O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=441.2;実測値441.2。
【0208】
実施例5
2-({[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化47】
【0209】
ステップ1:5-ヒドロキシ-6-メチルピリジン-2-カルボン酸メチル
【化48】
1,4-ジオキサン(8mL)中の、6-ブロモ-5-ヒドロキシピリジン-2-カルボン酸メチル(Ark Pharm、カタログ番号AK25486:205mg、0.884mmol)、炭酸カリウム(300mg、2.2mmol)、ジクロロ[1,1’-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(67mg、0.088mmol)、及びトリメチルボロキシン(140μL、0.97mmol)の混合物をN
2でパージした後、100℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、EtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~15%EtOAcの勾配)により精製して、目的生成物を得た。C
8H
10NO
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=168.1;実測値168.1。
【0210】
ステップ2:4-ブロモ-5-ヒドロキシ-6-メチルピリジン-2-カルボン酸メチル
【化49】
5-ヒドロキシ-6-メチルピリジン-2-カルボン酸メチル(35.0mg、0.209mmol)のメタノール(550μL)溶液に、メタノール中のナトリウムメトキシド(4.89M、43μL、0.21mmol)を0℃で添加した。室温で30分間撹拌した後、N-ブロモスクシンイミド(37.3mg、0.209mmol)を混合物に添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した後、酢酸でクエンチし、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~25%EtOAcの勾配)により精製して、目的生成物を得た。C
8H
9BrNO
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=246.0;実測値246.0。
【0211】
ステップ3:7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸メチル
【化50】
この化合物は、5-ブロモ-6-ヒドロキシピリジン-2-カルボキシレートの代わりに4-ブロモ-5-ヒドロキシ-6-メチルピリジン-2-カルボン酸メチルを用いて、実施例1ステップ3の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈した後、セライトに通して濾過した。濾液を濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフ(0~10%EtOAc)により精製して、目的生成物を得た。C
23H
20NO
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=358.1;実測値358.1。
【0212】
ステップ4:7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド
【化51】
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルボン酸メチルの代わりに7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルボン酸メチル(ステップ3の生成物)を用いて、実施例1ステップ4の記載と同様の手順を使用して調製した。0~35%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した。C
22H
18NO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=328.1;実測値328.1。
【0213】
ステップ5:2-({[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド(ステップ4の生成物)を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。粗物質をメタノールで希釈し、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH4OH)により精製し、目的生成物を得た。C24H25N2O2に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=373.2;実測値373.2。
【0214】
実施例6
(2S)-1-{[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化52】
この化合物は、ステップ5でエタノールアミンの代わりに(S)-ピペリジン-2-カルボン酸を用いて、実施例5の記載と同様の手順を使用して調製した。得られた混合物を分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
28H
29N
2O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=441.2;実測値441.1。
【0215】
実施例7
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化53】
【0216】
ステップ1:2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸メチル
【化54】
エタノール(1.5mL)中の3-アミノ-4-ヒドロキシ安息香酸メチル(Ark Pharm、カタログ番号AK-76584:49mg、0.29mmol)、2-メチルビフェニル-3-カルバルデヒド(69mg、0.35mmol)、及び亜鉛トリフラート(10mg、0.03mmol)の混合物を一晩還流した。反応混合物を室温に冷却した後、濃縮した。残渣を塩化メチレン(1.5mL)に溶解した後、ジクロロジシアノキノン(100mg、0.6mmol)を添加した。混合物を室温で0.5時間撹拌した後、酢酸エチルで希釈し、NaHCO
3溶液、Na
2S
2O
3溶液、水、及びブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。C
22H
18NO
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=344.1;実測値344.1。
【0217】
ステップ2:2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルバルデヒド
【化55】
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルボン酸メチルの代わりに2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸メチル(ステップ1の生成物)を用いて、実施例1ステップ4の記載と同様の手順を使用して調製した。0~50%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製して、目的生成物を得た。C
21H
16NO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=314.1;実測値314.1。
【0218】
ステップ3:(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルバルデヒド(ステップ2の生成物)、エタノールアミンの代わりに(S)-ピペリジン-2-カルボン酸を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C27H27N2O3に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=427.2;実測値427.2。
【0219】
実施例8
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化56】
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルバルデヒド(実施例7、ステップ2)を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C
23H
23N
2O
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=359.2;実測値359.2。
【0220】
実施例9
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化57】
【0221】
ステップ1:2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸メチル
【化58】
この化合物は、5-ブロモ-6-ヒドロキシピリジン-2-カルボキシレートの代わりに5-ブロモ-6-ヒドロキシニコチン酸メチル(Ark Pharm、カタログ番号AK-25063)を用いて、実施例1ステップ3の記載と同様の手順を使用して調製した。粗生成物をシリカゲルカラムでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。C
22H
18NO
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=344.1;実測値344.1。
【0222】
ステップ2:2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-5-カルバルデヒド
【化59】
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルボン酸メチルの代わりに2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸メチル(ステップ1の生成物)を用いて、実施例1ステップ4の記載と同様の手順を使用して調製した。0~30%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製して、目的生成物を得た。C
21H
16NO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=314.1;実測値314.1。
【0223】
ステップ3:(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-5-カルバルデヒド(ステップ2の生成物)、エタノールアミンの代わりに(S)-ピペリジン-2-カルボン酸を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C27H27N2O3に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=427.2;実測値427.2。
【0224】
実施例10
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化60】
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-5-カルバルデヒド(実施例9、ステップ2)を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C
23H
23N
2O
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=359.2;実測値359.2。
【0225】
実施例11
(2S)-1-{[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化61】
【0226】
ステップ1:5-ブロモ-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール
【化62】
この化合物は、3-アミノ-4-ヒドロキシ安息香酸メチル(Ark Pharm、カタログ番号AK-76584)の代わりに2-アミノ-4-ブロモ-6-メチルフェノール(Combi-Blocks、カタログ番号AN-2889)を用いて、実施例7ステップ1の記載と同様の手順を使用して調製した。有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をさらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。C
21H
17BrNOに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=378.0;実測値378.0。
【0227】
ステップ2:7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-5-ビニル-1,3-ベンゾオキサゾール
【化63】
この化合物は、5-クロロ-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジンの代わりに5-ブロモ-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール(ステップ1の生成物)を用いて、実施例3ステップ3の記載と同様の手順を使用して調製した。粗生成物をさらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。C
23H
20NOに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=326.2;実測値326.2。
【0228】
ステップ3:7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルバルデヒド
【化64】
この化合物は、7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-5-ビニルフロ[3,2-b]ピリジンの代わりに7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-5-ビニル-1,3-ベンゾオキサゾール(ステップ2の生成物)を用いて、実施例3ステップ4の記載と同様の手順を使用して調製した。残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~10%EtOAcの勾配)により精製して、目的生成物を得た。C
22H
18NO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=328.1;実測値328.1。
【0229】
ステップ4:(2S)-1-{[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルバルデヒド(ステップ3の生成物)、エタノールアミンの代わりに(S)-ピペリジン-2-カルボン酸を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。粗物質を分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH4OH)により精製し、目的生成物を得た。C28H29N2O3に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=441.2;実測値441.2。
【0230】
実施例12
2-({[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化65】
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルバルデヒド(実施例11、ステップ3)を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C
24H
25N
2O
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=373.2;実測値373.2。
【0231】
実施例13
(2S)-1-{[2-(2-シアノビフェニル-3-イル)-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化66】
【0232】
ステップ1:3-ブロモビフェニル-2-カルボニトリル
【化67】
1,4-ジオキサン(10mL)及び水(3mL)中の、2-ブロモ-6-ヨードベンゾニトリル(Combi-Blocks、カタログ番号QA-5802:1.51g、4.90mmol)、フェニルボロン酸(0.627g、5.14mmol)、ジクロロ[1,1’-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(0.2g、0.05mmol)、及びリン酸カリウム(2.6g、12mmol)の混合物をN
2でパージした後、80℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、EtOAc及び水で希釈した。混合物をEtOAcで抽出し、有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~20%EtOAcの勾配)により精製して、目的生成物を得た。C
13H
9BrNに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=258.0;実測値257.9。
【0233】
ステップ2:3-ホルミルビフェニル-2-カルボニトリル
【化68】
3-ブロモビフェニル-2-カルボニトリル(222mg、0.86mmol)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、テトラヒドロフラン中の塩化イソプロピルマグネシウム(2.0M、520μL、1.0mmol)を-30℃で添加した。混合物を-30℃で3時間撹拌した後、N,N-ジメチルホルムアミド(200μL、2.6mmol)を添加した。反応混合物をゆっくりと室温まで温め、30分間撹拌した。反応混合物をリン酸二水素ナトリウムの水溶液でクエンチした後、EtOAcで抽出した。合一した有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~40%EtOAcの勾配)により精製して、目的生成物を得た。C
14H
10NOに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=208.1;実測値208.0。
【0234】
ステップ3:(2S)-1-{[2-(2-シアノビフェニル-3-イル)-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
この化合物は、ステップ1で2-メチルビフェニル-3-カルバルデヒドの代わりに3-ホルミルビフェニル-2-カルボニトリル(ステップ2の生成物)を用いて、実施例11の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物を分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH4OH)により精製し、目的生成物を得た。C28H26N3O3に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=452.2;実測値452.2。
【0235】
実施例14
3-(5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)ビフェニル-2-カルボニトリル
【化69】
この化合物は、最後のステップで(S)-ピペリジン-2-カルボン酸の代わりにエタノールアミンを用いて、実施例13の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
24H
22N
3O
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=384.2;実測値384.2。
【0236】
実施例15
(2S)-1-({2-[3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルフェニル]-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸
【化70】
【0237】
ステップ1:[3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルフェニル]メタノール
【化71】
1,4-ジオキサン(2mL)及び水(0.5mL)中の、(3-ブロモ-2-メチルフェニル)メタノール(139mg、0.69mmol)、リン酸カリウム(360mg、1.7mmol)、2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イルボロン酸(0.130g、0.724mmol)、及びジクロロ[1,1’-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(0.03g、0.03mmol)の混合物をN
2でパージした後、90℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合一した有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をさらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。C
16H
15O
2に対するLC-MS計算値(M+H-H
2O)
+:m/z=239.1;実測値239.1。
【0238】
ステップ2:3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルベンズアルデヒド
【化72】
[3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルフェニル]メタノール(171mg、0.667mmol)の塩化メチレン(3.4mL)溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(280mg、0.67mmol)を室温で添加した。混合物を室温で30分間撹拌した後、NaHCO
3溶液とNa
2S
2O
3溶液との混合物でクエンチし、塩化メチレンで抽出した。合一した有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~40%EtOAc)により精製して、目的生成物を得た。C
16H
15O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=255.1;実測値255.1。
【0239】
ステップ3:(2S)-1-({2-[3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルフェニル]-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸
この化合物は、ステップ1で2-メチルビフェニル-3-カルバルデヒドの代わりに3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルベンズアルデヒド(ステップ2の生成物)を用いて、実施例11の記載と同様の手順を使用して調製した。得られた混合物を分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH4OH)により精製し、目的生成物を得た。C30H31N2O5に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=499.2;実測値499.2。
【0240】
実施例16
2-[({2-[3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルフェニル]-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)アミノ]エタノール
【化73】
この化合物は、最後のステップで(S)-ピペリジン-2-カルボン酸の代わりにエタノールアミンを用いて、実施例15の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
26H
27N
2O
4に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=431.2;実測値431.2。
【0241】
実施例17
(2S)-1-({2-[2-シアノ-3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)フェニル]-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸
【化74】
【0242】
ステップ1:2-ブロモ-6-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)ベンゾニトリル
【化75】
1,4-ジオキサン(2mL)及び水(0.4mL)中の、2-ブロモ-6-ヨードベンゾニトリル(Combi-Blocks、カタログ番号QA-5802:198mg、0.64mmol)、2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イルボロン酸(110mg、0.61mmol)、ジクロロ[1,1’-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(0.02g、0.03mmol)、及びリン酸カリウム(340mg、1.6mmol)の混合物をN
2でパージした後、80℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、水で希釈し、EtOAcで抽出した。合一した抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~30%EtOAcの勾配)により精製して、目的生成物を得た。C
15H
11BrNO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=316.0;実測値316.0。
【0243】
ステップ2:2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-6-ビニルベンゾニトリル
【化76】
1,4-ジオキサン(3mL)及び水(0.8mL)中の、4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロラン(110μL、0.66mmol)、2-ブロモ-6-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)ベンゾニトリル(140mg、0.44mmol)、リン酸カリウム(235mg、1.11mmol)、及びジクロロ[1,1’-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(20mg、0.02mmol)の混合物をN
2でパージした後、100℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、水で希釈し、EtOAcで抽出した。合一した有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をさらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。C
17H
14NO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=264.1;実測値264.1。
【0244】
ステップ3:2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-6-ホルミルベンゾニトリル
【化77】
テトラヒドロフラン(3mL)及び水(0.5mL)中の、2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-6-ビニルベンゾニトリル(100mg、0.40mmol)、メタ過ヨウ素酸ナトリウム(400mg、2mmol)の混合物に、四酸化オスミウム水溶液(0.16M、200μL、0.04mmol)を添加した。得られた混合物を室温で0.5時間撹拌した後、塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO
3溶液、水、及びブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~30%EtOAc)により精製して、目的生成物を得た。C
16H
12NO
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=266.1;実測値266.1。
【0245】
ステップ4:(2S)-1-({2-[2-シアノ-3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)フェニル]-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸
この化合物は、ステップ1で2-メチルビフェニル-3-カルバルデヒドの代わりに3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルベンズアルデヒド(ステップ3の生成物)を用いて、実施例11の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物を分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH4OH)により精製し、目的生成物を得た。C30H28N3O5に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=510.2;実測値510.2。
【0246】
実施例18
2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-6-(5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)ベンゾニトリル
【化78】
この化合物は、最後のステップで(S)-ピペリジン-2-カルボン酸の代わりにエタノールアミンを用いて、実施例17の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
26H
24N
3O
4に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=442.2;実測値442.2。
【0247】
実施例19
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化79】
【0248】
ステップ1:2-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-5-カルバルデヒド
【化80】
2-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-5-カルボニトリル(Ark Pharm、カタログ番号AK-80680:48mg、0.25mmol)のトルエン(1mL)と塩化メチレン(1mL)との混合溶液に、THF中の1.0Mジイソブチルアルミニウムヒドリド(100μL、0.10mmol)を-78℃でゆっくりと添加した。反応混合物を-78℃で2時間撹拌した後、-10℃までゆっくりと温め、ロッシェル塩溶液でクエンチした。混合物を1時間激しく撹拌した。有機相を分離し、MgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~30%EtOAcの勾配)により精製して、目的生成物を得た。C
8H
5ClNOSに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=198.0;実測値198.0。
【0249】
ステップ2:メチル(2S)-1-[(2-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)メチル]ピペリジン-2-カルボキシレート
【化81】
2-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-5-カルバルデヒド(18mg、0.091mmol)、(2S)-ピペリジン-2-カルボン酸メチル塩化水素(30mg、0.2mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(30μL、0.2mmol)の塩化メチレン(0.4mL)溶液に、酢酸(5μL)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(80mg、0.4mmol)を添加した。得られた混合物を45℃で1時間撹拌した後、室温に冷却して、水酸化アンモニウム溶液でクエンチし、塩化メチレンで抽出した。合一した有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~30%EtOAc)により精製して、目的生成物を得た。C
15H
18ClN
2O
2Sに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=325.1;実測値325.1。
【0250】
ステップ3:4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン
【化82】
1,4-ジオキサン(10mL)中の、3-クロロ-2-メチルビフェニル(0.440mL、2.47mmol)(Aldrich、カタログ番号361623)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’-オクタメチル-[2,2’]ビ[[1,3,2]ジオキサボロラニル](1.88g、7.40mmol)、酢酸パラジウム(22.2mg、0.0987mmol)、K
3PO
4(1.57g、7.40mmol)、及び2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル(101mg、0.247mmol)の混合物を窒素でパージした後、室温で48時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(DCM)で希釈した後、水及びブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過して濃縮した。0~5%EtOAc/DCMで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製して、目的生成物(656mg、90%)を得た。C
19H
24BO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=295.2;実測値295.2。
【0251】
ステップ4:(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸メチル
【化83】
1,4-ジオキサン(0.5mL)及び水(0.1mL)中の、4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(17mg、0.058mmol)、リン酸カリウム(18.0mg、0.0847mmol)、ジクロロ[1,1’-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(2.6mg、0.0034mmol)、及び(2S)-1-[(2-クロロ-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)メチル]ピペリジン-2-カルボン酸メチル(11mg、0.034mmol)の混合物をN
2でパージした後、90℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~30%EtOAcの勾配)により精製して、目的生成物を得た。C
28H
29N
2O
2Sに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=457.2;実測値457.2。
【0252】
ステップ5:(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
テトラヒドロフラン(0.1mL)及びメタノール(0.1mL)中の、(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸メチル(7.0mg、0.015mmol)の混合物に、水酸化リチウム水和物(8mg、0.2mmol)及び水(0.1mL)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C27H27N2O2Sに対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=443.2;実測値443.2。
【0253】
実施例20
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化84】
【0254】
ステップ1:[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メタノール
【化85】
この化合物は、5-ブロモ-6-ヒドロキシピリジン-2-カルボキシレートの代わりに2-ブロモ-6-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-オール(Oakwood、カタログ番号047047)を用いて、実施例1ステップ3の記載と同様の手順を使用して調製した。粗物質をさらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。C
21H
18NO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=316.1;実測値316.1。
【0255】
ステップ2:2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-カルバルデヒド
【化86】
[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メタノール(87mg、0.28mmol)の塩化メチレン(1.4mL)溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(120mg、0.28mmol)を添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌した後、NaHCO
3溶液及びNa
2S
2O
3溶液でクエンチした。混合物を塩化メチレンで抽出した。有機相を合一し、MgSO
4で乾燥させて濃縮した。0~30%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製して、目的生成物を得た。C
21H
16NO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=314.1;実測値314.1。
【0256】
ステップ3:(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-カルバルデヒド(ステップ2の生成物)、エタノールアミンの代わりに(S)-ピペリジン-2-カルボン酸を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C27H27N2O3に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=427.2;実測値427.2。
【0257】
実施例21
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化87】
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-カルバルデヒド(実施例20、ステップ2)を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C
23H
23N
2O
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=359.2;実測値359.2。
【0258】
実施例22
(2S)-1-{[4-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-6-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化88】
【0259】
ステップ1:6-ブロモ-2-ヨード-4-メチル-1,3-ベンゾチアゾール
【化89】
6-ブロモ-4-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-2-アミン(ChemBridge、カタログ番号4029174:284mg、1.17mmol)及びヨウ素(590mg、2.3mmol)のアセトニトリル(11.3mL)懸濁液に、亜硝酸tert-ブチル(0.33mL、2.8mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で10分間撹拌した後、80℃で1時間撹拌した。室温に冷却後、反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をさらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。C
8H
6BrINSに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=353.8;実測値353.8。
【0260】
ステップ2:4-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-6-ビニル-1,3-ベンゾチアゾール
【化90】
1,4-ジオキサン(2mL)及び水(0.5mL)中の、4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(実施例19、ステップ3:88mg、0.30mmol)、リン酸カリウム(159mg、0.748mmol)、ジクロロ[1,1’-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(10mg、0.01mmol)、及び6-ブロモ-2-ヨード-4-メチル-1,3-ベンゾチアゾール(60mg、0.2mmol)の混合物をN
2でパージした後、100℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、次いでジクロロ[1,1’-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(10mg、0.01mmol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロラン(76μL、0.45mmol)、及びリン酸カリウム(159mg、0.748mmol)を添加した。得られた混合物をN
2でパージした後、100℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をさらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。C
23H
20NSに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=342.1;実測値342.1。
【0261】
ステップ3:4-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルバルデヒド
【化91】
この化合物は、7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-5-ビニルフロ[3,2-b]ピリジンの代わりに4-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-6-ビニル-1,3-ベンゾチアゾール(ステップ2の生成物)を用いて、実施例3ステップ4の記載と同様の手順を使用して調製した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~10%EtOAc)により精製して、目的生成物を得た。C
22H
18NOSに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=344.1;実測値344.1。
【0262】
ステップ4:(2S)-1-{[4-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-6-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに4-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルバルデヒド(ステップ3の生成物)、エタノールアミンの代わりに(S)-ピペリジン-2-カルボン酸を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH4OH)により精製し、目的生成物を得た。C28H29N2O2Sに対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=457.2;実測値457.2。
【0263】
実施例23
2-({[4-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-6-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化92】
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに4-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルバルデヒド(実施例22、ステップ3)を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
24H
25N
2OSに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=389.2;実測値389.2。
【0264】
実施例24
2-({[6-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピラジン-2-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化93】
【0265】
ステップ1:6-ブロモ-5-ヒドロキシピラジン-2-カルボン酸メチル
【化94】
5-ヒドロキシピラジン-2-カルボン酸メチル(Ark Pharm、カタログ番号24812:145mg、0.94mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(4mL)溶液に、N-ブロモスクシンイミド(200mg、1.13mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を室温で5時間撹拌した後、NaHCO
3溶液でクエンチした。混合物を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(DCM中、0~80%MeOHの勾配)により精製して、目的生成物を得た。C
6H
6BrN
2O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=233.0;実測値232.9。
【0266】
ステップ2:6-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピラジン-2-カルボン酸メチル
【化95】
この化合物は、5-ブロモ-6-ヒドロキシピリジン-2-カルボキシレートの代わりに6-ブロモ-5-ヒドロキシピラジン-2-カルボン酸メチル(ステップ1の生成物)を用いて、実施例1ステップ3の記載と同様の手順を使用して調製した。粗物質をカラムクロマトグラフ(ヘキサン中、0~40%EtOAc)により精製して、目的生成物を得た。C
21H
17N
2O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=345.1;実測値345.1。
【0267】
ステップ3:6-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピラジン-2-カルバルデヒド
【化96】
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルボン酸メチルの代わりに6-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピラジン-2-カルボン酸メチル(ステップ2の生成物)を用いて、実施例1ステップ4の記載と同様の手順を使用して調製した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~25%EtOAcの勾配)により精製して、目的生成物を得た。C
20H
15N
2O
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=315.1;実測値315.1。
【0268】
ステップ4:2-({[6-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピラジン-2-イル]メチル}アミノ)エタノール
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに6-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピラジン-2-カルバルデヒド(ステップ3の生成物)を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH4OH)により精製し、目的生成物を得た。C22H22N3O2に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=360.2;実測値360.2。
【0269】
実施例25
(2S)-1-{[6-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピラジン-2-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化97】
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに6-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピラジン-2-カルバルデヒド(実施例24、ステップ3)、エタノールアミンの代わりに(S)-ピペリジン-2-カルボン酸を用いて、実施例1ステップ5の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
26H
26N
3O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=428.2;実測値428.2。
【0270】
実施例26
(2S)-1-{[6-(シアノメトキシ)-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化98】
【0271】
ステップ1:2,4-ジヒドロキシ-5-ニトロ安息香酸メチル
【化99】
2,4-ジヒドロキシ安息香酸メチル(Aldrich、カタログ番号M42505:9.15g、54.4mmol)の、無水酢酸(34mL)及び酢酸(66mL)溶液に、酢酸(30mL)中の硝酸(3.82mL、63.8mmol)混合物を0℃でゆっくりと添加した。添加後、淡褐色の溶液が形成された。次に、混合物を室温で30分間撹拌し、その後、懸濁液が形成された。水(130mL)を添加し、その後混合物を撹拌せずにさらに30分間置いた。沈殿物を濾過し、少量の水ですすぎ、真空下で乾燥して粗生成物を得、これをさらに精製することなく次の工程でそのまま使用した。C
8H
8NO
6に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=214.0;実測値214.0。
【0272】
ステップ2:5-アミノ-2,4-ジヒドロキシ安息香酸メチル
【化100】
2,4-ジヒドロキシ-5-ニトロ安息香酸メチル(592mg、2.78mmol)を、酢酸エチル(30mL)中の炭素担持パラジウム(10重量%、300mg、0.28mmol)を用いて周囲圧力の水素下で3時間水素化した。得られた懸濁液をセライトパッドに通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、減圧下で溶媒を除去して粗生成物を得、これをさらに精製することなくそのまま使用した。C
8H
10NO
4に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=184.1;実測値184.0。
【0273】
ステップ3:6-ヒドロキシ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸メチル
【化101】
エタノール(23mL)中の、5-アミノ-2,4-ジヒドロキシ安息香酸メチル(660mg、3.60mmol)、2-メチルビフェニル-3-カルバルデヒド(777.8mg、3.96mmol)の混合物をバイアルに入れ、室温で一晩撹拌した。C
22H
20NO
4に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=362.1;実測値362.1。次に混合物を濃縮した。残渣を塩化メチレン(20mL)に再溶解し、ジクロロジシアノキノン(981mg、4.32mmol)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。反応物を塩化メチレンで希釈し、Na
2S
2O
3溶液及びNaHCO
3溶液で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。0~50%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗残渣を精製した。C
22H
18NO
4に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=360.1;実測値360.1。
【0274】
ステップ4:5-(ヒドロキシメチル)-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-オール
【化102】
6-ヒドロキシ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸メチル(845.3mg、2.35mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に、THF中のテトラヒドロアルミン酸リチウム(1.0M、1600μL)を0℃で滴加した。混合物をゆっくりと室温まで温めた。次いで、混合物を酢酸エチル、続いて水及び水酸化ナトリウム溶液でクエンチした。混合物を酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合一し、MgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をさらに精製することなく次の工程で使用した。C
21H
18NO
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=332.1;実測値332.1。
【0275】
ステップ5:{[5-(ヒドロキシメチル)-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}アセトニトリル
【化103】
N,N-ジメチルホルムアミド(0.64mL)中の5-(ヒドロキシメチル)-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-オールに、炭酸カリウム(34.1mg、0.247mmol)及びブロモアセトニトリル(17.2μL、0.247mmol)を添加した。混合物を50℃で40分間撹拌した。次に、反応物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、水でクエンチした。抽出後、有機相をMgSO
4で乾燥させて濃縮した。残渣をさらに精製することなくそのまま使用した。C
23H
19N
2O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=371.1;実測値371.1。
【0276】
ステップ6:{[5-ホルミル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}アセトニトリル
【化104】
{[5-(ヒドロキシメチル)-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}アセトニトリル(52mg、0.14mmol)を塩化メチレン(0.4mL)に溶解し、室温にてデス・マーチンペルヨージナン(60.1mg、0.142mmol)で処理した。反応物を室温で10分間撹拌し、次いでNaHCO
3溶液及びNa
2S
2O
3溶液でクエンチした。混合物を塩化メチレンで抽出した。有機相を合一し、MgSO
4で乾燥させて濃縮した。0~45%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製した。C
23H
17N
2O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=369.1;実測値369.2。
【0277】
ステップ7:(2S)-1-{[6-(シアノメトキシ)-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
この化合物は、2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに{[5-ホルミル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}アセトニトリル(ステップ6の生成物)を、ステップ5でエタノールアミンの代わりに(S)-ピペリジン-2-カルボン酸を用いて、実施例1の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH4OH)により精製し、目的生成物を得た。C29H28N3O4に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=482.2;実測値482.2。
【0278】
実施例27
{[5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}アセトニトリル
【化105】
この化合物は、ステップ7で(S)-ピペリジン-2-カルボン酸の代わりにエタノールアミンを用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
25H
24N
3O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=414.2;実測値414.2。
【0279】
実施例28
(2S)-1-{[6-(3-シアノプロポキシ)-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化106】
この化合物は、ステップ5でブロモアセトニトリルの代わりに4-ブロモブタンニトリル(Aldrich、カタログ番号B59802)を用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
31H
32N
3O
4に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=510.2;実測値510.3。
【0280】
実施例29
3-({[5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}メチル)ベンゾニトリル
【化107】
この化合物は、ステップ5でブロモアセトニトリルの代わりにm-シアノベンジルブロミド(Aldrich、カタログ番号145610)、ステップ7で(S)-ピペリジン-2-カルボン酸の代わりにエタノールアミンを用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
31H
28N
3O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=490.2;実測値490.2。
【0281】
実施例30
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-6-(ピリジン-2-イルメトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化108】
この化合物は、ステップ5でブロモアセトニトリルの代わりに2-(ブロモメチル)ピリジン、ステップ7で(S)-ピペリジン-2-カルボン酸の代わりにエタノールアミンを用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C
29H
28N
3O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=466.2;実測値466.3。
【0282】
実施例31
2-({[6-メトキシ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化109】
この化合物は、ステップ5でブロモアセトニトリルの代わりにヨウ化メチル、ステップ7で(S)-ピペリジン-2-カルボン酸の代わりにエタノールアミンを用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
24H
25N
2O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=389.2;実測値389.2。
【0283】
実施例32
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-6-(2-モルホリン-4-イルエトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化110】
この化合物は、ステップ5でブロモアセトニトリルの代わりに4-(2-ブロモエチル)モルホリン塩化水素、ステップ7で(S)-ピペリジン-2-カルボン酸の代わりにエタノールアミンを用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をメタノールで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
29H
34N
3O
4に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=488.2;実測値488.2。
【0284】
実施例33
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)[1,3]オキサゾロ[5,4-c]ピリジン-6-イル]メチル}アミノ)エタノール
【化111】
【0285】
ステップ1:6-クロロ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)[1,3]オキサゾロ[5,4-c]ピリジン
【化112】
この化合物は、ステップ1で2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルボン酸メチルの代わりに、4-アミノ-6-クロロピリジン-3-オール塩酸塩(Anichem、カタログ番号K10684)を用いて、実施例7の記載と同様の手順を使用して調製した。0~30%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製した。C
19H
14ClN
2Oに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=321.1;実測値321.1。
【0286】
ステップ2:2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-6-ビニル[1,3]オキサゾロ[5,4-c]ピリジン
【化113】
この化合物は、ステップ3で5-クロロ-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジンの代わりに6-クロロ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)[1,3]オキサゾロ[5,4-c]ピリジンを用いて、実施例3の記載と同様の手順を使用して調製した。残渣を次の工程でそのまま使用した。C
21H
17N
2Oに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=313.1;実測値313.1。
【0287】
ステップ3:2-(2-メチルビフェニル-3-イル)[1,3]オキサゾロ[5,4-c]ピリジン-6-カルバルデヒド
【化114】
この化合物は、ステップ4で7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-5-ビニルフロ[3,2-b]ピリジンの代わりに2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-6-ビニル[1,3]オキサゾロ[5,4-c]ピリジンを用いて、実施例7の記載と同様の手順を使用して調製した。0~40%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製した。C
20H
15N
2O
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=315.1;実測値315.0。
【0288】
ステップ4:2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)[1,3]オキサゾロ[5,4-c]ピリジン-6-イル)メチル}アミノ)エタノール
この化合物は、ステップ5で2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに2-(2-メチルビフェニル-3-イル)[1,3]オキサゾロ[5,4-c]ピリジン-6-カルバルデヒド(ステップ3の生成物)を用いて、実施例1の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C22H22N3O2に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=360.2;実測値360.1。
【0289】
実施例34
4-{[5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}ブタンニトリル
【化115】
【0290】
ステップ1:7-ブロモ-6-ヒドロキシ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸メチル
【化116】
6-ヒドロキシ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸メチル(実施例26のステップ3の生成物:223.1mg、0.621mmol)のアセトニトリル(4mL)及びN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に、N-ブロモスクシンイミド(122mg、0.683mmol)をゆっくりと添加した。混合物を室温で30分間撹拌した後、1時間還流させた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。別のバッチのN-ブロモスクシンイミド(122mg、0.683mmol)を添加し、得られた混合物を50℃で30分間撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し、水でクエンチした。混合物をEtOAcで抽出し、有機相をMgSO
4で乾燥させた後、濃縮して残渣を得、これをさらに精製することなくそのまま使用した。C
22H
17BrNO
4に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=438.0,440.0;実測値438.0,440.0
【0291】
ステップ2:6-ヒドロキシ-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸メチル
【化117】
この化合物は、ステップ1で6-ブロモ-5-ヒドロキシピリジン-2-カルボン酸メチルの代わりに7-ブロモ-6-ヒドロキシ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸メチル(ステップ1の生成物)を用いて、実施例5の記載と同様の手順を使用して調製した。0~20%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製した。C
23H
20NO
4に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=374.1;実測値374.1。
【0292】
ステップ3:4-{[5-ホルミル-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ]ブタンニトリル
【化118】
この化合物は、ステップ4~6で6-ヒドロキシ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸メチルの代わりに6-ヒドロキシ-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-カルボン酸メチル(ステップ2の生成物)を用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。0~60%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製した。C
26H
23N
2O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=411.2;実測値411.1。
【0293】
ステップ4:4-{[5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}ブタンニトリル
この化合物は、ステップ5で2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに4-{[5-ホルミル-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}ブタンニトリル(ステップ3の生成物)を用いて、実施例1の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH4OH)により精製し、目的生成物を得た。C28H30N3O3に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=456.2;実測値456.2。
【0294】
実施例35
(2S)-1-({6-(シアノメトキシ)-2-[4-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-メチルピリジン-2-イル]-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸
【化119】
【0295】
ステップ1:4-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-メチルピリジン-2-カルバルデヒド
【化120】
この化合物は、ステップ1~3で2-ブロモ-6-ヨードベンゾニトリルの代わりに2-クロロ-4-ヨード-3-メチルピリジン(Aldrich、カタログ番号724092)を用いて、実施例17の記載と同様の手順を使用して調製した。0~50%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製した。C
15H
14NO
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=256.1;実測値256.1。
【0296】
ステップ2:({2-[4-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-メチルピリジン-2-イル]-5-ホルミル-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル}オキシ)アセトニトリル
【化121】
この化合物は、ステップ3~6で2-メチルビフェニル-3-カルバルデヒドの代わりに4-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-メチルピリジン-2-カルバルデヒド(ステップ1の生成物)を用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。0~50%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製した。C
24H
18N
3O
5に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=428.1;実測値428.1。
【0297】
ステップ3:(2S)-1-({6-(シアノメトキシ)-2-[4-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-メチルピリジン-2-イル]-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸
この化合物は、最後のステップで2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに({2-[4-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-メチルピリジン-2-イル]-5-ホルミル-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル}オキシ)アセトニトリル(ステップ2の生成物)を用いて、実施例2の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C30H29N4O6に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=541.2;実測値541.3。
【0298】
実施例36
(2S)-1-({6-(シアノメトキシ)-2-[3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルフェニル]-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸
【化122】
この化合物は、ステップ3で2-メチルビフェニル-3-カルバルデヒドの代わりに3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルベンズアルデヒド(実施例15のステップ2の生成物)を用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH
4OH)により精製し、目的生成物を得た。C
31H
30N
3O
6に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=540.2;実測値540.2。
【0299】
実施例37
(2S)-1-{[2-[2-シアノ-3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)フェニル]-6-(シアノメトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化123】
【0300】
ステップ1:1,5-ビス(ベンジルオキシ)-2-クロロ-4-ニトロベンゼン
【化124】
5-ブロモ-4-クロロ-2-ニトロフェノール(Combi-Blocks、カタログ番号LD-1305:1603mg、6.352mmol)及び臭化ベンジル(831μL、7.00mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)及びアセトニトリル(6mL)溶液に、炭酸カリウム(1050mg、7.62mmol)を添加した。混合物を50℃で30分間撹拌した。濾過後、溶液を濃縮し、次の工程でそのまま使用した。
【0301】
ベンジルアルコール(3200μL、31mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(12mL)溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散体、324mg、8.10mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で5分間撹拌した。この混合物を、粗1-(ベンジルオキシ)-5-ブロモ-4-クロロ-2-ニトロベンゼンのN,N-ジメチルホルムアミド(6mL)溶液に滴加した。得られた混合物を50℃で1時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、濾過した後、濃縮し、粗生成物を得た。C20H17ClNaNO4に対するLC-MS計算値(M+Na)+:m/z=392.1;実測値392.1。
【0302】
ステップ2:4-アミノ-6-クロロベンゼン-1,3-ジオール
【化125】
メタノール(3.0mL)中の、粗1,5-ビス(ベンジルオキシ)-2-クロロ-4-ニトロベンゼン(319.1mg、0.8629mmol)及び炭素担持パラジウム(10重量%、63mg、0.059mmol)の混合物に、トリエチルシラン(1380μL、8.63mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を室温で10分間撹拌した。完了後に混合物を濾過し、その濾液を濃縮し、そのまま使用した。C
6H
7ClNO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=160.0;実測値160.0。
【0303】
ステップ3:2-(5-クロロ-6-ヒドロキシ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-6-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)ベンゾニトリル
【化126】
この化合物は、5-アミノ-2,4-ジヒドロキシ安息香酸メチルの代わりに4-アミノ-6-クロロベンゼン-1,3-ジオール(ステップ2の生成物)、ステップ3で2-メチルビフェニル-3-カルバルデヒドの代わりに2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-6-ホルミルベンゾニトリルを用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。0~60%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製した。C
22H
14ClN
2O
4に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=405.1;実測値405.0。
【0304】
ステップ4:2-[6-(シアノメトキシ)-5-ビニル-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]-6-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)ベンゾニトリル
【化127】
水(0.5mL)とtert-ブタノール(0.5mL)との混合溶媒中の、トリフルオロ(ビニル)ホウ酸カリウム(22.7mg、0.169mmol)、2-[5-クロロ-6-(シアノメトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]-6-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)ベンゾニトリル(50.1mg、0.113mmol)、リン酸カリウム(71.9mg、0.339mmol)、及びジクロロ[1,1’-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(10mg、0.02mmol)の混合物をN
2でパージした後、100℃で一晩撹拌した。反応物を室温に冷却した後、EtOAc及び水で希釈した。水相をEtOAcで抽出した。有機相をMgSO
4で乾燥させた後、真空下で濃縮した。粗物質をさらに精製することなくそのまま使用した。C
26H
18N
3O
4に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=436.1;実測値436.1。
【0305】
ステップ5:2-[6-(シアノメトキシ)-5-ホルミル-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]-6-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)ベンゾニトリル
【化128】
この化合物は、ステップ4で7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-5-ビニルフロ[3,2-b]ピリジンの代わりに2-[6-(シアノメトキシ)-5-ビニル-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]-6-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)ベンゾニトリル(ステップ4の生成物)を用いて、実施例3の記載と同様の手順を使用して調製した。0~50%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製した。C
25H
16N
3O
5に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=438.1;実測値438.1。
【0306】
ステップ6:(2S)-1-{[2-[2-シアノ-3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)フェニル]-6-(シアノメトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
この化合物は、最後のステップで{[5-ホルミル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}アセトニトリルの代わりに2-[6-(シアノメトキシ)-5-ホルミル-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]-6-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)ベンゾニトリル(ステップ5の生成物)を用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH4OH)により精製し、目的生成物を得た。C31H27N4O6に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=551.2;実測値551.2。
【0307】
実施例38
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
【化129】
【0308】
ステップ1:6-ブロモ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール
【化130】
この化合物は、ステップ3で5-アミノ-2,4-ジヒドロキシ安息香酸メチルの代わりに2-アミノ-5-ブロモフェノール(Combi-Blocks、カタログ番号SS-6172)を用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。粗物質をさらに精製することなくそのまま使用した。C
20H
15BrNOに対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=364.0;実測値364.0。
【0309】
ステップ2:2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-カルバルデヒド
【化131】
この化合物は、ステップ3~4で5-クロロ-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジンの代わりに6-ブロモ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾールを用いて、実施例3の記載と同様の手順を使用して調製した。0~30%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製した。C
21H
16NO
2に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=314.1;実測値314.1。
【0310】
ステップ3:(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸
この化合物は、ステップ5で2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-カルバルデヒドの代わりに2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-カルバルデヒド(ステップ2の生成物)を用いて、実施例2の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=10、アセトニトリル/水+NH4OH)により精製し、目的生成物を得た。C27H27N2O3に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=427.2;実測値427.1。
【0311】
実施例39
[(2-(2’-フルオロ-2-メチルビフェニル-3-イル)-5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル)オキシ]アセトニトリル
【化132】
【0312】
ステップ1:3-ブロモ-2-メチルベンズアルデヒド
【化133】
この化合物は、ステップ1で(2-メチルビフェニル-3-イル)メタノールの代わりに(3-ブロモ-2-メチルフェニル)メタノール(Aurum Pharmtech、カタログ番号q-7366)を用いて、実施例1の記載と同様の手順を使用して調製した。TLCにより、反応の完了をモニターした。0~50%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製した。
【0313】
ステップ2:{[2-(3-ブロモ-2-メチルフェニル)-5-ホルミル-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}アセトニトリル
【化134】
この化合物は、ステップ3~6で2-メチルビフェニル-3-カルバルデヒドの代わりに3-ブロモ-2-メチルベンズアルデヒドを用いて、実施例26の記載と同様の手順を使用して調製した。0~50%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製した。C
17H
12BrN
2O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=371.0,373.0;実測値371.0,373.0。
【0314】
ステップ3:[(2-(3-ブロモ-2-メチルフェニル)-5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル)オキシ]アセトニトリル
【化135】
この化合物は、最後のステップで{[5-ホルミル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}アセトニトリルの代わりに{[2-(3-ブロモ-2-メチルフェニル)-5-ホルミル-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}アセトニトリルを用いて、実施例27の記載と同様の手順を使用して調製した。0~70%EtOAc/ヘキサンで溶出する、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより粗物質を精製した。C
19H
19BrN
3O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=416.1,418.1;実測値416.1,418.1
【0315】
ステップ4:[(2-(2’-フルオロ-2-メチルビフェニル-3-イル)-5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル)オキシ]アセトニトリル
tert-ブチルアルコール(0.1mL)と水(0.05mL)との混合溶媒中の、[(2-(3-ブロモ-2-メチルフェニル)-5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル)オキシ]アセトニトリル(10.7mg、0.0257mmol)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(4.32mg、0.0308mmol)、ジクロロ[1,1’-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(0.97mg、0.0013mmol)、及び炭酸ナトリウム(6.81mg、0.0643mmol)のN2脱気溶液を3時間かけて100℃に加熱した。反応物を室温に冷却した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C25H23FN3O3に対するLC-MS計算値(M+H)+:m/z=432.2;実測値432.2。
【0316】
実施例40
[(2-(3-シクロヘキサ-1-エン-1-イル-2-メチルフェニル)-5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル)オキシ]アセトニトリル
【化136】
この化合物は、ステップ4で(2-フルオロフェニル)ボロン酸の代わりに2-シクロヘキサ-1-エン-1-イル-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(Aldrich、カタログ番号650277)を用いて、実施例39の記載と同様の手順を使用して調製した。反応混合物をMeOHで希釈した後、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)により精製し、目的生成物をTFA塩として得た。C
25H
28N
3O
3に対するLC-MS計算値(M+H)
+:m/z=418.2;実測値418.2。
【0317】
実施例A.PD-1/PD-L1ホモジニアス時間分解蛍光(HTRF)結合アッセイ
本アッセイは、最終容積20μLの標準的な黒色384ウェルポリスチレンプレート中で実施した。最初に阻害剤をDMSOで連続希釈してからプレートのウェルに添加し、その後、他の反応成分を添加した。アッセイ時のDMSOの最終濃度は1%であった。0.05%Tween(登録商標)-20及び0.1%BSAを加えたPBS緩衝液(pH7.4)中、25℃でアッセイを実施した。組換えヒトPD-L1タンパク質(19-238)のC末端にHisタグを付加したもの(PD1-H5229)をAcroBiosystemsから購入した。組換えヒトPD-1タンパク質(25-167)のC末端にFcタグを付加したもの(PD1-H5257)もAcroBiosystemsから購入した。PD-L1タンパク質及びPD-1タンパク質をアッセイ緩衝液で希釈し、10μLをプレートのウェルに添加した。プレートを遠心分離し、タンパク質を阻害剤と40分間プレインキュベートした。インキュベーションに続いて、Fcに特異的なユーロピウムクリプテート標識抗ヒトIgG(PerkinElmer-AD0212)、及びSureLight(登録商標)-アロフィコシアニン(APC、PerkinElmer-AD0059H)にコンジュゲートした抗His抗体を補充したHTRF検出緩衝液10μLを添加した。遠心分離後、プレートを25℃で60分間インキュベートした後、PHERAstar FSプレートリーダー(665nm/620nm比)で読み取った。アッセイ時の最終濃度は、PD1が3nM、PD-L1が10nM、ユーロピウム抗ヒトIgGが1nM、及び抗His-アロフィコシアニンが20nMであった。GraphPad Prism 5.0ソフトウェアを使用して、阻害剤濃度の対数に対する対照の活性比の曲線をフィッティングすることによりIC50の測定を実施した。
【0318】
実施例1~40に例示される本開示の化合物は、以下の範囲のIC50値を示した:+=IC50≦10nM;++=10nM<IC50<100nM;+++=100nM<IC50≦1000nM。
【0319】
実施例Aに記載のPD-1/PD-L1ホモジニアス時間分解蛍光(HTRF)結合アッセイを用いて、各実施例の化合物について得られたデータを表1に示す。
【表1】
【0320】
また、本願は下記の態様も包含する。
[態様1]
式(I’):
【化137】
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体
[式中:
X
1
及びX
2
の一方はOまたはSであり、X
1
及びX
2
の他方はN、CR
1
、またはCR
2
であり;
X
3
はNまたはCR
3
であり;
X
4
はNまたはCR
4
であり;
X
5
はNまたはCR
5
であり;
X
6
はNまたはCR
6
であり;
X
1
、X
2
、X
3
、X
4
、X
5
、及びX
6
の少なくとも1つはNであり;
Y
1
はNまたはCR
8a
であり;
Y
2
はNまたはCR
8b
であり;
Y
3
はNまたはCR
8c
であり;
Cyは、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、または4~10員ヘテロシクロアルキルであり、それぞれが場合により1、2、3、4、または5個の独立して選択されるR
7
置換基で置換され;
R
1
、R
2
、R
8a
、R
8b
、及びR
8c
はそれぞれ独立して、H、C
1-4
アルキル、C
3-6
シクロアルキル、C
3-6
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、C
6-10
アリール、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、C
2-4
アルケニル、C
2-4
アルキニル、ハロ、CN、OR
10
、C
1-4
ハロアルキル、C
1-4
ハロアルコキシ、NH
2
、-NHR
10
、-NR
10
R
10
、NHOR
10
、C(O)R
10
、C(O)NR
10
R
10
、C(O)OR
10
、OC(O)R
10
、OC(O)NR
10
R
10
、NR
10
C(O)R
10
、NR
10
C(O)OR
10
、NR
10
C(O)NR
10
R
10
、C(=NR
10
)R
10
、C(=NR
10
)NR
10
R
10
、NR
10
C(=NR
10
)NR
10
R
10
、NR
10
S(O)R
10
、NR
10
S(O)
2
R
10
、NR
10
S(O)
2
NR
10
R
10
、S(O)R
10
、S(O)NR
10
R
10
、S(O)
2
R
10
、及びS(O)
2
NR
10
R
10
から選択され、ここで、各R
10
は独立して、H、C
1-4
アルキル、C
2-4
アルケニル、C
2-4
アルキニル、C
1-4
アルコキシ、C
3-6
シクロアルキル、C
3-6
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、C
6-10
アリール、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-から選択され、R
1
、R
2
、R
8a
、R
8b
、R
10
、及びR
8c
のC
1-4
アルキル、C
2-4
アルケニル、C
2-4
アルキニル、C
1-4
アルコキシ、C
3-6
シクロアルキル、C
3-6
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、C
6-10
アリール、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
d
置換基で置換され;
R
9
は、Cl、Br、I、C
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
1-6
ハロアルキル、C
1-6
ハロアルコキシ、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、CN、NO
2
、OR
11a
、SR
11
、NH
2
、-NHR
11
、-NR
11
R
11
、NHOR
11
、C(O)R
11
、C(O)NR
11
R
11
、C(O)OR
11
、OC(O)R
11
、OC(O)NR
11
R
11
、NR
11
C(O)R
11
、NR
11
C(O)OR
11
、NR
11
C(O)NR
11
R
11
、C(=NR
11
)R
11
、C(=NR
11
)NR
11
R
11
、NR
11
C(=NR
11
)NR
11
R
11
、NR
11
S(O)R
11
、NR
11
S(O)
2
R
11
、NR
11
S(O)
2
NR
11
R
11
、S(O)R
11
、S(O)NR
11
R
11
、S(O)
2
R
11
、及びS(O)
2
NR
11
R
11
であり、ここで、R
9
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
1-6
ハロアルキル、C
1-6
ハロアルコキシ、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1、2、または3個のR
b
置換基で置換され;
各R
11
は独立して、H、C
1-6
アルキル、C
1-6
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-から選択され、ここで、R
11
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
b
置換基で置換され;
R
11a
は、C
1-6
アルキル、C
1-6
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-から選択され、それぞれが場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
b
置換基で置換され;
R
3
、R
4
、R
5
、R
6
、及びR
7
はそれぞれ独立して、H、ハロ、C
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
1-6
ハロアルキル、C
1-6
ハロアルコキシ、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、CN、NO
2
、OR
a
、SR
a
、NHOR
a
、C(O)R
a
、C(O)NR
a
R
a
、C(O)OR
a
、OC(O)R
a
、OC(O)NR
a
R
a
、NHR
a
、NR
a
R
a
、NR
a
C(O)R
a
、NR
a
C(O)OR
a
、NR
a
C(O)NR
a
R
a
、C(=NR
a
)R
a
、C(=NR
a
)NR
a
R
a
、NR
a
C(=NR
a
)NR
a
R
a
、NR
a
S(O)R
a
、NR
a
S(O)
2
R
a
、NR
a
S(O)
2
NR
a
R
a
、S(O)R
a
、S(O)NR
a
R
a
、S(O)
2
R
a
、及びS(O)
2
NR
a
R
a
から選択され、ここで、R
3
、R
4
、R
5
、R
6
、及びR
7
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、または4個のR
b
置換基で置換され、ただしその場合、R
3
、R
4
、R
5
、及びR
6
の少なくとも1つはH以外であるか;
または、Cy環上の2つの隣接するR
7
置換基は、それらが結合する原子とともに縮合フェニル環、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環、縮合5員もしくは6員ヘテロアリール環、または縮合C
5-6
シクロアルキル環を形成し、その場合、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環及び縮合5員または6員ヘテロアリール環はそれぞれ、環員としてN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を有し、縮合フェニル環、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環、縮合5員または6員ヘテロアリール環、及び縮合C
5-6
シクロアルキル環は、それぞれ場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
b
置換基で置換され;
各R
a
は独立して、H、CN、C
1-6
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-から選択され、ここで、R
a
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、4、または5個のR
d
置換基で置換され;
各R
d
は独立して、C
1-6
アルキル、C
1-6
ハロアルキル、ハロ、C
6-10
アリール、5~10員ヘテロアリール、C
3-10
シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、CN、NH
2
、NHOR
e
、OR
e
、SR
e
、C(O)R
e
、C(O)NR
e
R
e
、C(O)OR
e
、OC(O)R
e
、OC(O)NR
e
R
e
、NHR
e
、NR
e
R
e
、NR
e
C(O)R
e
、NR
e
C(O)NR
e
R
e
、NR
e
C(O)OR
e
、C(=NR
e
)NR
e
R
e
、NR
e
C(=NR
e
)NR
e
R
e
、NR
e
C(=NOH)NR
e
R
e
、NR
e
C(=NCN)NR
e
R
e
、S(O)R
e
、S(O)NR
e
R
e
、S(O)
2
R
e
、NR
e
S(O)
2
R
e
、NR
e
S(O)
2
NR
e
R
e
、及びS(O)
2
NR
e
R
e
から選択され、ここで、R
d
のC
1-6
アルキル、C
1-6
ハロアルキル、C
6-10
アリール、5~10員ヘテロアリール、C
3-10
シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1~3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換され;
各R
b
置換基は独立して、ハロ、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
1-4
ハロアルコキシ、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、CN、OH、NH
2
、NO
2
、NHOR
c
、OR
c
、SR
c
、C(O)R
c
、C(O)NR
c
R
c
、C(O)OR
c
、OC(O)R
c
、OC(O)NR
c
R
c
、C(=NR
c
)NR
c
R
c
、NR
c
C(=NR
c
)NR
c
R
c
、NHR
c
、NR
c
R
c
、NR
c
C(O)R
c
、NR
c
C(O)OR
c
、NR
c
C(O)NR
c
R
c
、NR
c
S(O)R
c
、NR
c
S(O)
2
R
c
、NR
c
S(O)
2
NR
c
R
c
、S(O)R
c
、S(O)NR
c
R
c
、S(O)
2
R
c
、及びS(O)
2
NR
c
R
c
から選択され;ここで、R
b
のC
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
1-4
ハロアルコキシ、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれさらに場合により1~3個の独立して選択されるR
d
置換基で置換され;
各R
c
は独立して、H、C
1-6
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-から選択され、ここで、R
c
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4-10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、ハロ、CN、NHOR
g
、OR
g
、SR
g
、C(O)R
g
、C(O)NR
g
R
g
、C(O)OR
g
、OC(O)R
g
、OC(O)NR
g
R
g
、NHR
g
、NR
g
R
g
、NR
g
C(O)R
g
、NR
g
C(O)NR
g
R
g
、NR
g
C(O)OR
g
、C(=NR
g
)NR
g
R
g
、NR
g
C(=NR
g
)NR
g
R
g
、S(O)R
g
、S(O)NR
g
R
g
、S(O)
2
R
g
、NR
g
S(O)
2
R
g
、NR
g
S(O)
2
NR
g
R
g
、及びS(O)
2
NR
g
R
g
から独立して選択される1、2、3、4、または5個のR
f
置換基で置換され;その場合、R
f
のC
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、ハロ、CN、R
o
、NHOR
o
、OR
o
、SR
o
、C(O)R
o
、C(O)NR
o
R
o
、C(O)OR
o
、OC(O)R
o
、OC(O)NR
o
R
o
、NHR
o
、NR
o
R
o
、NR
o
C(O)R
o
、NR
o
C(O)NR
o
R
o
、NR
o
C(O)OR
o
、C(=NR
o
)NR
o
R
o
、NR
o
C(=NR
o
)NR
o
R
o
、S(O)R
o
、S(O)NR
o
R
o
、S(O)
2
R
o
、NR
o
S(O)
2
R
o
、NR
o
S(O)
2
NR
o
R
o
、及びS(O)
2
NR
o
R
o
から独立して選択される1、2、3、4、または5個のR
n
置換基で置換され;
各R
g
は独立して、H、C
1-6
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-から選択され、ここで、R
g
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-6
アルキル、C
1-6
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4-10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、ハロ、CN、NHOR
r
、OR
r
、SR
r
、C(O)R
r
、C(O)NR
r
R
r
、C(O)OR
r
、OC(O)R
r
、OC(O)NR
r
R
r
、NHR
r
、NR
r
R
r
、NR
r
C(O)R
r
、NR
r
C(O)NR
r
R
r
、NR
r
C(O)OR
r
、C(=NR
r
)NR
r
R
r
、NR
r
C(=NR
r
)NR
r
R
r
、NR
r
C(=NOH)NR
r
R
r
、NR
r
C(=NCN)NR
r
R
r
、S(O)R
r
、S(O)NR
r
R
r
、S(O)
2
R
r
、NR
r
S(O)
2
R
r
、NR
r
S(O)
2
NR
r
R
r
、及びS(O)
2
NR
r
R
r
から独立して選択される1~3個のR
p
置換基で置換され、R
p
のC
1-6
アルキル、C
1-6
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、場合により1、2、または3個のR
q
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
a
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、7員、8員、9員、または10員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により、C
1-6
アルキル、C
3-10
シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール、5~6員ヘテロアリール、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、C
1-6
ハロアルキル、C
1-6
ハロアルコキシ、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、ハロ、CN、OR
i
、SR
i
、NHOR
i
、C(O)R
i
、C(O)NR
i
R
i
、C(O)OR
i
、OC(O)R
i
、OC(O)NR
i
R
i
、NHR
i
、NR
i
R
i
、NR
i
C(O)R
i
、NR
i
C(O)NR
i
R
i
、NR
i
C(O)OR
i
、C(=NR
i
)NR
i
R
i
、NR
i
C(=NR
i
)NR
i
R
i
、S(O)R
i
、S(O)NR
i
R
i
、S(O)
2
R
i
、NR
i
S(O)
2
R
i
、NR
i
S(O)
2
NR
i
R
i
、及びS(O)
2
NR
i
R
i
から独立して選択される1、2、または3個のR
h
置換基で置換されており、ここで、R
h
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
3-10
シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール、5~6員ヘテロアリール、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれさらに場合により、C
3-6
シクロアルキル、C
6-10
アリール、5員または6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
2-4
アルケニル、C
2-4
アルキニル、ハロ、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、CN、NHOR
k
、OR
k
、SR
k
、C(O)R
k
、C(O)NR
k
R
k
、C(O)OR
k
、OC(O)R
k
、OC(O)NR
k
R
k
、NHR
k
、NR
k
R
k
、NR
k
C(O)R
k
、NR
k
C(O)NR
k
R
k
、NR
k
C(O)OR
k
、C(=NR
k
)NR
k
R
k
、NR
k
C(=NR
k
)NR
k
R
k
、S(O)R
k
、S(O)NR
k
R
k
、S(O)
2
R
k
、NR
k
S(O)
2
R
k
、NR
k
S(O)
2
NR
k
R
k
、及びS(O)
2
NR
k
R
k
から独立して選択される1、2、または3個のR
j
置換基で置換され、R
j
のC
1-4
アルキル、C
3-6
シクロアルキル、C
6-10
アリール、5員または6員ヘテロアリール、4~6員ヘテロシクロアルキル、C
2-4
アルケニル、C
2-4
アルキニル、C
1-4
ハロアルキル、及びC
1-4
ハロアルコキシは、それぞれ場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
q
置換基で置換されるか;または、4~10員ヘテロシクロアルキルの同じ炭素原子に結合する2つのR
h
基は、それらが結合する炭素原子とともに、O、N、及びSから選択される1~2個のヘテロ原子を環員として有するC
3-6
シクロアルキルもしくは4~6員ヘテロシクロアルキルを形成するか;
あるいは、任意の2つのR
c
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
e
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
g
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
i
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
k
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
o
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されており;
各R
e
、R
i
、R
k
、R
o
、またはR
p
は独立して、H、C
1-4
アルキル、C
3-6
シクロアルキル、C
6-10
アリール、5員または6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-4
アルケニル、及びC
2-4
アルキニルから選択され、ここで、R
e
、R
i
、R
k
、R
o
、またはR
p
のC
1-4
アルキル、C
3-6
シクロアルキル、C
6-10
アリール、5員または6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
2-4
アルケニル、及びC
2-4
アルキニルは、それぞれ場合により1、2、または3個のR
q
置換基で置換され;
各R
q
は独立して、OH、CN、-COOH、NH
2
、ハロ、C
1-6
ハロアルキル、C
1-6
アルキル、C
1-6
アルコキシ、C
1-6
アルキルチオ、フェニル、5~6員ヘテロアリール、4~6員ヘテロシクロアルキル、C
3-6
シクロアルキル、NHR
12
、NR
12
R
12
、及びC
1-4
ハロアルコキシから選択され、ここで、R
q
のC
1-6
アルキル、フェニル、C
3-6
シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、及び5~6員ヘテロアリールは、それぞれ場合により、ハロ、OH、CN、-COOH、NH
2
、C
1-4
アルキル、C
1-4
アルコキシ、C
1-4
ハロアルキル、C
1-4
ハロアルコキシ、フェニル、C
3-10
シクロアルキル、5~6員ヘテロアリール、及び4~6員ヘテロシクロアルキルで置換され、各R
12
は独立してC
1-6
アルキルであり;
【化138】
は、環Aが芳香族であることを維持する単結合または二重結合であり;
式(I’)の部分
【化139】
が、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、Cl、Br、及びフェニルから独立して選択される1~3個の置換基で置換された2-ベンゾオキサゾリルであるとき、Cyは、-COOH、-C(O)NH
2
、-C(O)OC
1-2
アルキル、または-C(O)Clで置換された4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル、5-メチル-2-ベンゾオキサゾリル、または2-オキソピロリジニルではなく;
前記化合物は1-[3-(6-クロロ-2-ベンゾオキサゾリル)-5-(3,5-ジメチルフェニル)-4-ピリジニル]-4-ピペリジンアミンではない]。
[態様2]
態様1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体
[式中:
X
1
及びX
2
の一方はOまたはSであり、X
1
及びX
2
の他方はN、CR
1
、またはCR
2
であり;
X
3
はNまたはCR
3
であり;
X
4
はNまたはCR
4
であり;
X
5
はNまたはCR
5
であり;
X
6
はNまたはCR
6
であり;
X
1
、X
2
、X
3
、X
4
、X
5
、及びX
6
の少なくとも1つはNであり;
Y
1
はNまたはCR
8a
であり;
Y
2
はNまたはCR
8b
であり;
Y
3
はNまたはCR
8c
であり;
Cyは、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、または4~10員ヘテロシクロアルキルであり、それぞれが場合により1、2、3、4、または5個の独立して選択されるR
7
置換基で置換され;
R
1
、R
2
、R
8a
、R
8b
、及びR
8c
はそれぞれ独立して、H、C
1-4
アルキル、C
3-6
シクロアルキル、C
2-4
アルケニル、C
2-4
アルキニル、ハロ、CN、OH、C
1-4
アルコキシ、C
1-4
ハロアルキル、C
1-4
ハロアルコキシ、NH
2
、-NH-C
1-4
アルキル、-N(C
1-4
アルキル)
2
、NHOR
10
、C(O)R
10
、C(O)NR
10
R
10
、C(O)OR
10
、OC(O)R
10
、OC(O)NR
10
R
10
、NR
10
C(O)R
10
、NR
10
C(O)OR
10
、NR
10
C(O)NR
10
R
10
、C(=NR
10
)R
10
、C(=NR
10
)NR
10
R
10
、NR
10
C(=NR
10
)NR
10
R
10
、NR
10
S(O)R
10
、NR
10
S(O)
2
R
10
、NR
10
S(O)
2
NR
10
R
10
、S(O)R
10
、S(O)NR
10
R
10
、S(O)
2
R
10
、及びS(O)
2
NR
10
R
10
から選択され、ここで、各R
10
は独立して、H、またはハロ、OH、CN、及びC
1-4
アルコキシから独立して選択される1個もしくは2個の基で場合により置換されるC
1-4
アルキルであり、かつ、R
1
、R
2
、R
8a
、R
8b
、またはR
8c
のC
1-4
アルキル、C
3-4
シクロアルキル、C
2-4
アルケニル、及びC
2-4
アルキニルは、それぞれ場合により、ハロ、OH、CN、C
1-4
アルキル、及びC
1-4
アルコキシから独立して選択される1個または2個の置換基で置換され;
R
9
は、C
1-4
アルキル、Cl、Br、CN、シクロプロピル、C
2-4
アルキニル、C
1-4
ハロアルキル、C
1-4
ハロアルコキシ、NH
2
、-NH-C
1-4
アルキル、-N(C
1-4
アルキル)
2
、NHOR
11
、C(O)R
11
、C(O)NR
11
R
11
、C(O)OR
11
、OC(O)R
11
、OC(O)NR
11
R
11
、NR
11
C(O)R
11
、NR
11
C(O)OR
11
、NR
11
C(O)NR
11
R
11
、C(=NR
11
)R
11
、C(=NR
11
)NR
11
R
11
、NR
11
C(=NR
11
)NR
11
R
11
、NR
11
S(O)R
11
、NR
11
S(O)
2
R
11
、NR
11
S(O)
2
NR
11
R
11
、S(O)R
11
、S(O)NR
11
R
11
、S(O)
2
R
11
、及びS(O)
2
NR
11
R
11
であり、ここで、R
9
のC
1-4
アルキル、シクロプロピル、C
2-4
アルキニル、及びC
1-4
アルコキシは、それぞれ場合により、1個または2個のハロ、OH、CN、またはOCH
3
置換基で置換され、かつ、各R
11
は独立して、H、または1個もしくは2個のハロ、OH、CN、もしくはOCH
3
で場合により置換されるC
1-4
アルキルであり;
R
3
、R
4
、R
5
、R
6
、及びR
7
はそれぞれ独立して、H、ハロ、C
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
1-6
ハロアルキル、C
1-6
ハロアルコキシ、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、CN、NO
2
、OR
a
、SR
a
、NHOR
a
、C(O)R
a
、C(O)NR
a
R
a
、C(O)OR
a
、OC(O)R
a
、OC(O)NR
a
R
a
、NHR
a
、NR
a
R
a
、NR
a
C(O)R
a
、NR
a
C(O)OR
a
、NR
a
C(O)NR
a
R
a
、C(=NR
a
)R
a
、C(=NR
a
)NR
a
R
a
、NR
a
C(=NR
a
)NR
a
R
a
、NR
a
S(O)R
a
、NR
a
S(O)
2
R
a
、NR
a
S(O)
2
NR
a
R
a
、S(O)R
a
、S(O)NR
a
R
a
、S(O)
2
R
a
、及びS(O)
2
NR
a
R
a
から選択され、ここで、R
3
、R
4
、R
5
、R
6
、及びR
7
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、または4個のR
b
置換基で置換され、ただしその場合、R
3
、R
4
、R
5
、及びR
6
の少なくとも1つはH以外であるか;
または、Cy環上の2つの隣接するR
7
置換基は、それらが結合する原子とともに縮合フェニル環、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環、縮合5員もしくは6員ヘテロアリール環、または縮合C
5-6
シクロアルキル環を形成し、その場合、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環及び縮合5員または6員ヘテロアリール環はそれぞれ、環員としてN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を有し、縮合フェニル環、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環、縮合5員または6員ヘテロアリール環、及び縮合C
5-6
シクロアルキル環は、それぞれ場合により1個または2個の独立して選択されるR
b
置換基で置換され;
各R
a
は独立して、H、CN、C
1-6
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-から選択され、ここで、R
a
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、4、または5個のR
d
置換基で置換され;
各R
d
は独立して、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、ハロ、C
3-10
シクロアルキル、4-10員ヘテロシクロアルキル、CN、NH
2
、NHOR
e
、OR
e
、SR
e
、C(O)R
e
、C(O)NR
e
R
e
、C(O)OR
e
、OC(O)R
e
、OC(O)NR
e
R
e
、NHR
e
、NR
e
R
e
、NR
e
C(O)R
e
、NR
e
C(O)NR
e
R
e
、NR
e
C(O)OR
e
、C(=NR
e
)NR
e
R
e
、NR
e
C(=NR
e
)NR
e
R
e
、S(O)R
e
、S(O)NR
e
R
e
、S(O)
2
R
e
、NR
e
S(O)
2
R
e
、NR
e
S(O)
2
NR
e
R
e
、及びS(O)
2
NR
e
R
e
から選択され、ここで、R
d
のC
1-4
アルキル、C
3-10
シクロアルキル、及び4~10員ヘテロシクロアルキルは、それぞれさらに場合により1~3個の独立して選択されるR
q
置換基で置換され;
各R
b
置換基は独立して、ハロ、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
1-4
ハロアルコキシ、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、CN、OH、NH
2
、NO
2
、NHOR
c
、OR
c
、SR
c
、C(O)R
c
、C(O)NR
c
R
c
、C(O)OR
c
、OC(O)R
c
、OC(O)NR
c
R
c
、C(=NR
c
)NR
c
R
c
、NR
c
C(=NR
c
)NR
c
R
c
、NHR
c
、NR
c
R
c
、NR
c
C(O)R
c
、NR
c
C(O)OR
c
、NR
c
C(O)NR
c
R
c
、NR
c
S(O)R
c
、NR
c
S(O)
2
R
c
、NR
c
S(O)
2
NR
c
R
c
、S(O)R
c
、S(O)NR
c
R
c
、S(O)
2
R
c
、及びS(O)
2
NR
c
R
c
から選択され;ここで、R
b
のC
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
1-4
ハロアルコキシ、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれさらに場合により1~3個の独立して選択されるR
d
置換基で置換され;
各R
c
は独立して、H、C
1-6
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-から選択され、ここで、R
c
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4-10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、ハロ、CN、NHOR
g
、OR
g
、SR
g
、C(O)R
g
、C(O)NR
g
R
g
、C(O)OR
g
、OC(O)R
g
、OC(O)NR
g
R
g
、NHR
g
、NR
g
R
g
、NR
g
C(O)R
g
、NR
g
C(O)NR
g
R
g
、NR
g
C(O)OR
g
、C(=NR
g
)NR
g
R
g
、NR
g
C(=NR
g
)NR
g
R
g
、S(O)R
g
、S(O)NR
g
R
g
、S(O)
2
R
g
、NR
g
S(O)
2
R
g
、NR
g
S(O)
2
NR
g
R
g
、及びS(O)
2
NR
g
R
g
から独立して選択される1、2、3、4、または5個のR
f
置換基で置換され;その場合、R
f
のC
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、ハロ、CN、R
o
、NHOR
o
、OR
o
、SR
o
、C(O)R
o
、C(O)NR
o
R
o
、C(O)OR
o
、OC(O)R
o
、OC(O)NR
o
R
o
、NHR
o
、NR
o
R
o
、NR
o
C(O)R
o
、NR
o
C(O)NR
o
R
o
、NR
o
C(O)OR
o
、C(=NR
o
)NR
o
R
o
、NR
o
C(=NR
o
)NR
o
R
o
、S(O)R
o
、S(O)NR
o
R
o
、S(O)
2
R
o
、NR
o
S(O)
2
R
o
、NR
o
S(O)
2
NR
o
R
o
、及びS(O)
2
NR
o
R
o
から独立して選択される1、2、3、4、または5個のR
n
置換基で置換され;
各R
g
は独立して、H、C
1-6
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-から選択され、ここで、R
g
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1~3個の独立して選択されるR
p
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
a
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、7員、8員、9員、または10員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により、C
1-6
アルキル、C
3-10
シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール、5~6員ヘテロアリール、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、C
1-6
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、ハロ、CN、OR
i
、SR
i
、NHOR
i
、C(O)R
i
、C(O)NR
i
R
i
、C(O)OR
i
、OC(O)R
i
、OC(O)NR
i
R
i
、NHR
i
、NR
i
R
i
、NR
i
C(O)R
i
、NR
i
C(O)NR
i
R
i
、NR
i
C(O)OR
i
、C(=NR
i
)NR
i
R
i
、NR
i
C(=NR
i
)NR
i
R
i
、S(O)R
i
、S(O)NR
i
R
i
、S(O)
2
R
i
、NR
i
S(O)
2
R
i
、NR
i
S(O)
2
NR
i
R
i
、及びS(O)
2
NR
i
R
i
から独立して選択される1、2、または3個のR
h
置換基で置換されており、ここで、R
h
のC
1-6
アルキル、C
3-10
シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール、5~6員ヘテロアリール、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれさらに場合により、C
3-6
シクロアルキル、C
6-10
アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
2-4
アルケニル、C
2-4
アルキニル、ハロ、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、CN、NHOR
k
、OR
k
、SR
k
、C(O)R
k
、C(O)NR
k
R
k
、C(O)OR
k
、OC(O)R
k
、OC(O)NR
k
R
k
、NHR
k
、NR
k
R
k
、NR
k
C(O)R
k
、NR
k
C(O)NR
k
R
k
、NR
k
C(O)OR
k
、C(=NR
k
)NR
k
R
k
、NR
k
C(=NR
k
)NR
k
R
k
、S(O)R
k
、S(O)NR
k
R
k
、S(O)
2
R
k
、NR
k
S(O)
2
R
k
、NR
k
S(O)
2
NR
k
R
k
、及びS(O)
2
NR
k
R
k
から独立して選択される1、2、または3個のR
j
置換基で置換されるか;または、4~10員ヘテロシクロアルキルの同じ炭素原子に結合する2つのR
h
基は、それらが結合する炭素原子とともに、O、N、及びSから選択される1~2個のヘテロ原子を環員として有するC
3-6
シクロアルキルもしくは4~6員ヘテロシクロアルキルを形成するか;
あるいは、任意の2つのR
c
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
e
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
g
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
i
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
k
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
o
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されており;
各R
e
、R
i
、R
k
、R
o
、またはR
p
は独立して、H、C
1-4
アルキル、C
3-6
シクロアルキル、C
6-10
アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
1-4
ハロアルキル、C
2-4
アルケニル、及びC
2-4
アルキニルから選択され、ここで、R
e
、R
i
、R
k
、R
o
、またはR
p
のC
1-4
アルキル、C
3-6
シクロアルキル、C
6-10
アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
2-4
アルケニル、及びC
2-4
アルキニルは、それぞれ場合により1、2、または3個のR
q
置換基で置換され;
各R
q
は独立して、OH、CN、-COOH、NH
2
、ハロ、C
1-4
アルキル、C
1-4
アルコキシ、C
1-4
アルキルチオ、フェニル、5~6員ヘテロアリール、C
3-6
シクロアルキル、NHR
12
、NR
12
R
12
、及びC
1-4
ハロアルコキシから選択され、ここで、R
q
のC
1-4
アルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールは、それぞれ場合により、OH、CN、-COOH、NH
2
、C
1-4
アルコキシ、C
3-10
シクロアルキル、及び4~6員ヘテロシクロアルキルで置換され、各R
12
は独立してC
1-6
アルキルであり;
【化140】
は、環Aが芳香族であることを維持する単結合または二重結合であり;
式(I’)の部分
【化141】
が、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、Cl、Br、及びフェニルから独立して選択される1~3個の置換基で置換された2-ベンゾオキサゾリルであるとき、Cyは、-COOH、-C(O)NH
2
、-C(O)OC
1-2
アルキル、または-C(O)Clで置換された4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル、5-メチル-2-ベンゾオキサゾリル、または2-オキソピロリジニルではない]。
[態様3]
Cyが、1、2、3、4、または5個のR
7
置換基で場合により置換されるフェニルである、態様1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様4]
式(I):
【化142】
を有する態様1~3のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体
[式中:
X
1
及びX
2
の一方はOまたはSであり、X
1
及びX
2
の他方はN、CR
1
、またはCR
2
であり;
X
3
はNまたはCR
3
であり;
X
4
はNまたはCR
4
であり;
X
5
はNまたはCR
5
であり;
X
6
はNまたはCR
6
であり;
X
1
、X
2
、X
3
、X
4
、X
5
、及びX
6
の少なくとも1つはNであり;
R
1
、R
2
、及びR
8
はそれぞれ独立して、H、C
1-4
アルキル、C
3-6
シクロアルキル、C
2-4
アルケニル、C
2-4
アルキニル、ハロ、CN、OH、C
1-4
アルコキシ、C
1-4
ハロアルキル、C
1-4
ハロアルコキシ、NH
2
、-NH-C
1-4
アルキル、-N(C
1-4
アルキル)
2
、NHOR
10
、C(O)R
10
、C(O)NR
10
R
10
、C(O)OR
10
、OC(O)R
10
、OC(O)NR
10
R
10
、NR
10
C(O)R
10
、NR
10
C(O)OR
10
、NR
10
C(O)NR
10
R
10
、C(=NR
10
)R
10
、C(=NR
10
)NR
10
R
10
、NR
10
C(=NR
10
)NR
10
R
10
、NR
10
S(O)R
10
、NR
10
S(O)
2
R
10
、NR
10
S(O)
2
NR
10
R
10
、S(O)R
10
、S(O)NR
10
R
10
、S(O)
2
R
10
、及びS(O)
2
NR
10
R
10
から選択され、ここで、各R
10
は独立して、H、またはハロ、OH、CN、及びC
1-4
アルコキシから独立して選択される1個もしくは2個の基で場合により置換されるC
1-4
アルキルであり、かつ、R
1
、R
2
、またはR
8
のC
1-4
アルキル、C
3-4
シクロアルキル、C
2-4
アルケニル、及びC
2-4
アルキニルは、それぞれ場合により、ハロ、OH、CN、C
1-4
アルキル、及びC
1-4
アルコキシから独立して選択される1個または2個の置換基で置換され;
R
9
は、C
1-4
アルキル、Cl、Br、CN、シクロプロピル、C
2-4
アルキニル、C
1-4
ハロアルキル、C
1-4
ハロアルコキシ、NH
2
、-NH-C
1-4
アルキル、-N(C
1-4
アルキル)
2
、NHOR
11
、C(O)R
11
、C(O)NR
11
R
11
、C(O)OR
11
、OC(O)R
11
、OC(O)NR
11
R
11
、NR
11
C(O)R
11
、NR
11
C(O)OR
11
、NR
11
C(O)NR
11
R
11
、C(=NR
11
)R
11
、C(=NR
11
)NR
11
R
11
、NR
11
C(=NR
11
)NR
11
R
11
、NR
11
S(O)R
11
、NR
11
S(O)
2
R
11
、NR
11
S(O)
2
NR
11
R
11
、S(O)R
11
、S(O)NR
11
R
11
、S(O)
2
R
11
、及びS(O)
2
NR
11
R
11
であり、ここで、各R
11
は独立して、H、または1個もしくは2個のハロ、OH、CN、もしくはOCH
3
で場合により置換されるC
1-4
アルキルであり;
R
3
、R
4
、R
5
、R
6
、及びR
7
はそれぞれ独立して、H、ハロ、C
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
1-6
ハロアルキル、C
1-6
ハロアルコキシ、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、CN、NO
2
、OR
a
、SR
a
、NHOR
a
、C(O)R
a
、C(O)NR
a
R
a
、C(O)OR
a
、OC(O)R
a
、OC(O)NR
a
R
a
、NHR
a
、NR
a
R
a
、NR
a
C(O)R
a
、NR
a
C(O)OR
a
、NR
a
C(O)NR
a
R
a
、C(=NR
a
)R
a
、C(=NR
a
)NR
a
R
a
、NR
a
C(=NR
a
)NR
a
R
a
、NR
a
S(O)R
a
、NR
a
S(O)
2
R
a
、NR
a
S(O)
2
NR
a
R
a
、S(O)R
a
、S(O)NR
a
R
a
、S(O)
2
R
a
、及びS(O)
2
NR
a
R
a
から選択され、ここで、R
3
、R
4
、R
5
、R
6
、及びR
7
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、または4個のR
b
置換基で置換され、ただしその場合、R
3
、R
4
、R
5
、及びR
6
の少なくとも1つはH以外であるか;
または、フェニル環上の2つの隣接するR
7
置換基は、それらが結合する炭素原子とともに縮合フェニル環、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環、縮合5員もしくは6員ヘテロアリール環、または縮合C
5-6
シクロアルキル環を形成し、その場合、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環及び縮合5員または6員ヘテロアリール環はそれぞれ、環員としてN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を有し、縮合フェニル環、縮合5~7員ヘテロシクロアルキル環、縮合5員または6員ヘテロアリール環、及び縮合C
5-6
シクロアルキル環は、それぞれ場合により1個または2個の独立して選択されるR
q
置換基で置換され;
各R
a
は独立して、H、CN、C
1-6
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-から選択され、ここで、R
a
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、4、または5個のR
d
置換基で置換され;
各R
d
は独立して、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、ハロ、C
3-10
シクロアルキル、4-10員ヘテロシクロアルキル、CN、NH
2
、NHOR
e
、OR
e
、SR
e
、C(O)R
e
、C(O)NR
e
R
e
、C(O)OR
e
、OC(O)R
e
、OC(O)NR
e
R
e
、NHR
e
、NR
e
R
e
、NR
e
C(O)R
e
、NR
e
C(O)NR
e
R
e
、NR
e
C(O)OR
e
、C(=NR
e
)NR
e
R
e
、NR
e
C(=NR
e
)NR
e
R
e
、S(O)R
e
、S(O)NR
e
R
e
、S(O)
2
R
e
、NR
e
S(O)
2
R
e
、NR
e
S(O)
2
NR
e
R
e
、及びS(O)
2
NR
e
R
e
から選択され、ここで、R
d
のC
1-4
アルキル、C
3-10
シクロアルキル、及び4~10員ヘテロシクロアルキルは、それぞれさらに場合により1~3個の独立して選択されるR
q
置換基で置換され;
各R
b
置換基は独立して、ハロ、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
1-4
ハロアルコキシ、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、CN、OH、NH
2
、NO
2
、NHOR
c
、OR
c
、SR
c
、C(O)R
c
、C(O)NR
c
R
c
、C(O)OR
c
、OC(O)R
c
、OC(O)NR
c
R
c
、C(=NR
c
)NR
c
R
c
、NR
c
C(=NR
c
)NR
c
R
c
、NHR
c
、NR
c
R
c
、NR
c
C(O)R
c
、NR
c
C(O)OR
c
、NR
c
C(O)NR
c
R
c
、NR
c
S(O)R
c
、NR
c
S(O)
2
R
c
、NR
c
S(O)
2
NR
c
R
c
、S(O)R
c
、S(O)NR
c
R
c
、S(O)
2
R
c
、及びS(O)
2
NR
c
R
c
から選択され;ここで、R
b
のC
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
1-4
ハロアルコキシ、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれさらに場合により1~3個の独立して選択されるR
d
置換基で置換され;
各R
c
は独立して、H、C
1-6
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-から選択され、ここで、R
c
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4-10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、ハロ、CN、NHOR
g
、OR
g
、SR
g
、C(O)R
g
、C(O)NR
g
R
g
、C(O)OR
g
、OC(O)R
g
、OC(O)NR
g
R
g
、NHR
g
、NR
g
R
g
、NR
g
C(O)R
g
、NR
g
C(O)NR
g
R
g
、NR
g
C(O)OR
g
、C(=NR
g
)NR
g
R
g
、NR
g
C(=NR
g
)NR
g
R
g
、S(O)R
g
、S(O)NR
g
R
g
、S(O)
2
R
g
、NR
g
S(O)
2
R
g
、NR
g
S(O)
2
NR
g
R
g
、及びS(O)
2
NR
g
R
g
から独立して選択される1、2、3、4、または5個のR
f
置換基で置換され;その場合、R
f
のC
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、ハロ、CN、R
o
、NHOR
o
、OR
o
、SR
o
、C(O)R
o
、C(O)NR
o
R
o
、C(O)OR
o
、OC(O)R
o
、OC(O)NR
o
R
o
、NHR
o
、NR
o
R
o
、NR
o
C(O)R
o
、NR
o
C(O)NR
o
R
o
、NR
o
C(O)OR
o
、C(=NR
o
)NR
o
R
o
、NR
o
C(=NR
o
)NR
o
R
o
、S(O)R
o
、S(O)NR
o
R
o
、S(O)
2
R
o
、NR
o
S(O)
2
R
o
、NR
o
S(O)
2
NR
o
R
o
、及びS(O)
2
NR
o
R
o
から独立して選択される1、2、3、4、または5個のR
n
置換基で置換され;
各R
g
は独立して、H、C
1-6
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-から選択され、ここで、R
g
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~10員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~10員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1~3個の独立して選択されるR
p
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
a
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、7員、8員、9員、または10員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により、C
1-6
アルキル、C
3-10
シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール、5~6員ヘテロアリール、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、C
1-6
ハロアルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、ハロ、CN、OR
i
、SR
i
、NHOR
i
、C(O)R
i
、C(O)NR
i
R
i
、C(O)OR
i
、OC(O)R
i
、OC(O)NR
i
R
i
、NHR
i
、NR
i
R
i
、NR
i
C(O)R
i
、NR
i
C(O)NR
i
R
i
、NR
i
C(O)OR
i
、C(=NR
i
)NR
i
R
i
、NR
i
C(=NR
i
)NR
i
R
i
、S(O)R
i
、S(O)NR
i
R
i
、S(O)
2
R
i
、NR
i
S(O)
2
R
i
、NR
i
S(O)
2
NR
i
R
i
、及びS(O)
2
NR
i
R
i
から独立して選択される1、2、または3個のR
h
置換基で置換されており、ここで、R
h
のC
1-6
アルキル、C
3-10
シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール、5~6員ヘテロアリール、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~6員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~7員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれさらに場合により、C
3-6
シクロアルキル、C
6-10
アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
2-4
アルケニル、C
2-4
アルキニル、ハロ、C
1-4
アルキル、C
1-4
ハロアルキル、CN、NHOR
k
、OR
k
、SR
k
、C(O)R
k
、C(O)NR
k
R
k
、C(O)OR
k
、OC(O)R
k
、OC(O)NR
k
R
k
、NHR
k
、NR
k
R
k
、NR
k
C(O)R
k
、NR
k
C(O)NR
k
R
k
、NR
k
C(O)OR
k
、C(=NR
k
)NR
k
R
k
、NR
k
C(=NR
k
)NR
k
R
k
、S(O)R
k
、S(O)NR
k
R
k
、S(O)
2
R
k
、NR
k
S(O)
2
R
k
、NR
k
S(O)
2
NR
k
R
k
、及びS(O)
2
NR
k
R
k
から独立して選択される1、2、または3個のR
j
置換基で置換されるか;または、4~10員ヘテロシクロアルキルの同じ炭素原子に結合する2つのR
h
基は、それらが結合する炭素原子とともに、O、N、及びSから選択される1~2個のヘテロ原子を環員として有するC
3-6
シクロアルキルもしくは4~6員ヘテロシクロアルキルを形成するか;
あるいは、任意の2つのR
c
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
e
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
g
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
i
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
k
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されるか;
あるいは、任意の2つのR
o
置換基はそれらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基は場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換されており;
各R
e
、R
i
、R
k
、R
o
、またはR
p
は独立して、H、C
1-4
アルキル、C
3-6
シクロアルキル、C
6-10
アリール、5員または6員ヘテロアリール、C
1-4
ハロアルキル、C
2-4
アルケニル、及びC
2-4
アルキニルから選択され、ここで、R
e
、R
i
、R
k
、R
o
、またはR
p
のC
1-4
アルキル、C
3-6
シクロアルキル、C
6-10
アリール、5または6員ヘテロアリール、C
2-4
アルケニル、及びC
2-4
アルキニルは、それぞれ場合により1、2、または3個のR
q
置換基で置換され;
各R
q
は独立して、OH、CN、-COOH、NH
2
、ハロ、C
1-4
アルキル、C
1-4
アルコキシ、C
1-4
アルキルチオ、フェニル、5~6員ヘテロアリール、C
3-6
シクロアルキル、NHR
12
、NR
12
R
12
、及びC
1-4
ハロアルコキシから選択され、ここで、R
q
のC
1-4
アルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールは、それぞれ場合により、OH、CN、-COOH、NH
2
、C
1-4
アルコキシ、C
3-10
シクロアルキル、及び4~6員ヘテロシクロアルキルで置換され、各R
12
は独立してC
1-6
アルキルであり;
【化143】
は、環Aが芳香族であることを維持する単結合または二重結合であり;
下付き文字nは、整数1、2、3、4または5であり;下付き文字mは、整数1、2、または3である]。
[態様5]
式(II):
【化144】
[式中、R
4
は、ハロ、C
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
1-6
ハロアルキル、C
1-6
ハロアルコキシ、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-、CN、NO
2
、OR
a
、SR
a
、NHOR
a
、C(O)R
a
、C(O)NR
a
R
a
、C(O)OR
a
、OC(O)R
a
、OC(O)NR
a
R
a
、NHR
a
、NR
a
R
a
、NR
a
C(O)R
a
、NR
a
C(O)OR
a
、NR
a
C(O)NR
a
R
a
、C(=NR
a
)R
a
、C(=NR
a
)NR
a
R
a
、NR
a
C(=NR
a
)NR
a
R
a
、NR
a
S(O)R
a
、NR
a
S(O)
2
R
a
、NR
a
S(O)
2
NR
a
R
a
、S(O)R
a
、S(O)NR
a
R
a
、S(O)
2
R
a
、及びS(O)
2
NR
a
R
a
であり、ここで、R
1
のC
1-6
アルキル、C
2-6
アルケニル、C
2-6
アルキニル、C
6-10
アリール、C
3-10
シクロアルキル、5~14員ヘテロアリール、4~10員ヘテロシクロアルキル、C
6-10
アリール-C
1-4
アルキル-、C
3-10
シクロアルキル-C
1-4
アルキル-、(5~14員ヘテロアリール)-C
1-4
アルキル-、及び(4~10員ヘテロシクロアルキル)-C
1-4
アルキル-は、それぞれ場合により1、2、3、または4個のR
b
置換基で置換される]を有する態様1~4のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様6]
式(III):
【化145】
を有する態様1~5のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様7]
式(IV):
【化146】
を有する態様1~6のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様8]
式(V):
【化147】
を有する態様1~5のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様9]
式(VI):
【化148】
を有する態様1~5のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様10]
式(VII):
【化149】
を有する態様1~5のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様11]
式(VIII):
【化150】
を有する態様1~5のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様12]
式(IX):
【化151】
(式中、R
9
はCH
3
またはCNである)を有する態様1~5のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様13]
前記部分
【化152】
が、
【化153】
から選択される、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様14]
R
1
、R
2
、R
3
、及びR
5
が存在する場合、それぞれHである、態様1~13のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様15]
R
3
及びR
5
がそれぞれHである、態様1~14のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様16]
R
4
及びR
6
がそれぞれHである、態様1~15のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様17]
X
1
がCHであり、X
2
がOであり、X
3
がNであり、X
5
及びX
6
がそれぞれCHである、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様18]
X
1
がOであり、X
2
がCHであり、X
3
がNであり、X
5
がCHであり、X
6
がCR
6
である、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様19]
X
1
がOであり、X
2
がCHであり、X
3
がCHであり、X
5
がNであり、X
6
がCR
6
である、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様20]
X
1
がOであり、X
2
がNであり、X
3
がCHであり、X
5
がCHであり、X
6
がCR
6
である、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様21]
X
1
がOであり、X
2
がCHであり、X
3
がCHであり、X
5
がCHであり、X
6
がNである、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様22]
X
1
がSであり、X
2
がNであり、X
3
がCHであり、X
5
がCHであり、X
6
がCR
6
である、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様23]
X
1
がNであり、X
2
がSであり、X
3
がCHであり、X
5
がCHであり、X
6
がCR
6
である、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様24]
X
1
がOであり、X
2
がCHであり、X
3
がCHであり、X
5
がCHであり、X
6
がNである、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様25]
X
1
がOであり、X
2
がNであり、X
3
がCHであり、X
6
がCR
6
である、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様26]
X
2
がOであり、X
1
がNであり、X
3
がCHであり、X
6
がCR
6
である、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様27]
X
1
がOであり、X
2
がNであり、X
3
がCHであり、X
5
がNであり、X
6
がCR
6
である、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様28]
X
1
がOまたはSであり、X
2
がNまたはCR
2
である、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様29]
X
2
がOまたはSであり、X
1
がNまたはCR
1
である、態様1~9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様30]
R
4
が-CH
2
-R
b
である、態様1~15及び17~29のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様31]
R
5
が-CH
2
-R
b
である、態様1~13、16、及び25~29のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様32]
R
b
が-NHR
c
である、態様30または31に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様33]
R
c
が場合によりR
d
置換基で置換されるC
1-4
アルキルである、態様32に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様34]
R
4
が2-ヒドロキシエチルアミノメチルである、態様1~15及び17~33のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様35]
R
b
が-NR
c
R
c
である、態様30または31に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様36]
2つのR
c
置換基が、それらが結合する窒素原子とともに、4員、5員、6員、または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それらの基が場合により1、2、または3個の独立して選択されるR
h
置換基で置換される、態様35に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様37]
2つのR
c
置換基が、それらが結合する窒素原子とともに、1個のR
h
置換基で置換された6員ヘテロシクロアルキルを形成する、態様36に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様38]
R
4
が、2-ヒドロキシエチルアミノメチル、2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(S)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、または(R)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチルである、態様1~15及び17~31のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様39]
R
4
及びR
5
がそれぞれ独立して、2-ヒドロキシエチルアミノメチル、2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(S)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(R)-2-カルボキシピペリジン-1-イルメチル、(3-シアノフェニル)メトキシ、シアノメトキシ、2-シアノエトキシ、3-シアノプロポキシ、2-モルホリノ-4-イルエトキシ、及びピリジン-2-イルメトキシから選択される、態様1~13及び25~29のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様40]
態様1~4のいずれか1つに記載の化合物であって、
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-6-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3ーイル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[2-(2-シアノビフェニル-3-イル)-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
3-(5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)ビフェニル-2-カルボニトリル;
(2S)-1-({2-[3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルフェニル]-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸;
2-[({2-[3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルフェニル]-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)アミノ]エタノール;
(2S)-1-({2-[2-シアノ-3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)フェニル]-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸;
2-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-6-(5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-7-メチル-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)ベンゾニトリル;
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[3,2-b]ピリジン-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
(2S)-1-{[4-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-6-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
2-({[4-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾチアゾール-6-イル]メチル}アミノ)エタノール;
2-({[6-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピラジン-2-イル]メチル}アミノ)エタノール;及び
(2S)-1-{[6-(2-メチルビフェニル-3-イル)フロ[2,3-b]ピラジン-2-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸から選択される前記化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様41]
態様1~4のいずれか1つに記載の化合物であって、
(2S)-1-{[6-(シアノメトキシ)-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
{[5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}アセトニトリル;
(2S)-1-{[6-(3-シアノプロポキシ)-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
3-({[5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}メチル)ベンゾニトリル;
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-6-(ピリジン-2-イルメトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
2-({[6-メトキシ-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-6-(2-モルホリン-4-イルエトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}アミノ)エタノール;
2-({[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)[1,3]オキサゾロ[5,4-c]ピリジン-6-イル]メチル}アミノ)エタノール;
4-{[5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-7-メチル-2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]オキシ}ブタンニトリル;
(2S)-1-({6-(シアノメトキシ)-2-[4-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-メチルピリジン-2-イル]-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸;
(2S)-1-({6-(シアノメトキシ)-2-[3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-メチルフェニル]-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル}メチル)ピペリジン-2-カルボン酸;
(2S)-1-{[2-[2-シアノ-3-(2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)フェニル]-6-(シアノメトキシ)-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
(2S)-1-{[2-(2-メチルビフェニル-3-イル)-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル]メチル}ピペリジン-2-カルボン酸;
[(2-(2’-フルオロ-2-メチルビフェニル-3-イル)-5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル)オキシ]アセトニトリル;及び
[(2-(3-シクロヘキサ-1-エン-1-イル-2-メチルフェニル)-5-{[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル)オキシ]アセトニトリルから選択される前記化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体。
[態様42]
態様1~41のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体、及び少なくとも1種の薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
[態様43]
個体におけるPD-1/PD-L1相互作用を阻害する方法であって、態様1~41のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体を前記個体に投与することを含む、前記方法。
[態様44]
PD-1/PD-L1相互作用の阻害と関連する疾患または障害の治療方法であって、治療有効量の、態様1~41のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体、または態様42に記載の組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む、前記方法。
[態様45]
前記疾患または障害がウイルス感染症またはがんである、態様44に記載の方法。
[態様46]
患者の免疫応答を増強、刺激、及び/または増加させる方法であって、治療有効量の、態様1~41のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは立体異性体、または態様42に記載の組成物を、それを必要とする前記患者に投与することを含む、前記方法。
上記の説明から、本明細書に記載されたものに加えて本発明の様々な変形例が当業者に明らかであろう。そのような変形例も、添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されることを意図する。すべての特許、特許出願、及び刊行物を含むがこれらに限定されない、本出願に引用される各参照文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。