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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】免震装置
(51)【国際特許分類】
   F16F 15/04 20060101AFI20220928BHJP
   F16F 1/40 20060101ALI20220928BHJP
   E04H 9/02 20060101ALN20220928BHJP
【FI】
F16F15/04 P
F16F1/40
E04H9/02 331A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019097123
(22)【出願日】2019-05-23
(65)【公開番号】P2020190322
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2021-12-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186015
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100097238
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 治
(72)【発明者】
【氏名】加藤 秀章
【審査官】大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-243486(JP,A)
【文献】特開2002-188687(JP,A)
【文献】特開平11-153190(JP,A)
【文献】特開平06-229142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 15/04
F16F 1/40
E04H 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直方向に交互に積層された硬質材料層及び軟質材料層を有する積層構造体を備えた、免震装置であって、
鉛直方向において前記積層構造体の端部に位置する、前記積層構造体の少なくとも一方の端部領域における、前記軟質材料層のハードニング性は、鉛直方向において前記積層構造体の前記端部領域よりも中央側に位置する、前記積層構造体の中央領域における、前記軟質材料層のハードニング性より、高い、免震装置。
【請求項2】
前記積層構造体の両方の前記端部領域における、前記軟質材料層のハードニング性が、前記積層構造体の前記中央領域における、前記軟質材料層のハードニング性より、高い、請求項1に記載の免震装置。
【請求項3】
前記軟質材料層のハードニング性は、前記積層構造体の鉛直方向の端部に近いほど高い、請求項1又は2に記載の免震装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、免震装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の免震装置には、硬質材料層と軟質材料層とを軸線方向に交互に配置してなる積層構造体を備え、軟質材料層のハードニング性を高くしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の免震装置によれば、軟質材料層のハードニング性を高くすることによって、その変位を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-237962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の免震装置によれば、軟質材料層のハードニング性を高くすることによって、当該軟質材料層の剛性が高くなり、このため、固有振動周期が短くなる、すなわち、免震性能が低下するおそれがあった。また、免震装置では、座屈を抑制することが重要課題である。
【0005】
本発明の目的は、免震性能の低下を抑えつつ、耐座屈性能が向上した免震装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る免震装置は、
鉛直方向に交互に積層された硬質材料層及び軟質材料層を有する積層構造体を備えた、免震装置であって、
鉛直方向において前記積層構造体の端部に位置する、前記積層構造体の少なくとも一方の端部領域における、前記軟質材料層のハードニング性は、鉛直方向において前記積層構造体の前記端部領域よりも中央側に位置する、前記積層構造体の中央領域における、前記軟質材料層のハードニング性より、高い。
ここで、「鉛直方向において積層構造体の端部に位置する、積層構造体の端部領域」(以下、単に「端部領域」ともいう。)とは、積層構造体の鉛直方向端から鉛直方向中央側に連続する、仮想の領域であって、積層構造体の鉛直方向中央を含まない領域をいう。
また、「鉛直方向において積層構造体の端部領域よりも中央側に位置する、積層構造体の中央領域」(以下、単に「中央領域」ともいう。)とは、端部領域の鉛直方向中央側端から鉛直方向中央側に連続する、仮想の領域であって、積層構造体の鉛直方向中央を含む領域をいう。
なお、「端部領域」及び「中央領域」の鉛直方向の長さ(ひいては、それぞれに含まれる軟質材料層の数)は、特に限定されず、積層構造体の大きさや軟質材料層を構成する軟質材料等に応じて、任意に定めることができる。即ち、「積層構造体の端部領域における、軟質材料層のハードニング性が、積層構造体の中央領域における、軟質材料層のハードニング性より、高い」とは、いずれかの(即ち、ある鉛直方向長さの、又は、ある数の軟質材料層を含む)端部領域及び中央領域を仮想したときに、当該端部領域における、すべての軟質材料層のハードニング性が、当該中央領域における、すべての軟質材料層のハードニング性より、高い(そのような端部領域及び中央領域を、定めることができる)ことを意味する。なお、両端部領域それぞれの鉛直方向の長さ(ひいては、それぞれに含まれる軟質材料層の数)も、任意に定めることができ、例えば、互いに同一でなくてもよい。
「ハードニング」とは、せん断応力に対するせん断歪の変化率が、せん断歪が大きくなるに伴って急激に大きくなる現象を指し、免震装置において、より具体的には、地震等により積層構造体が水平方向の大変形を生じたときに、積層構造体を構成する軟質材料層が急激に硬化する現象を指す。
本明細書において、「ハードニング性」とは、せん断歪-せん断応力曲線における、せん断歪300%時の当該曲線の傾きを指す。ここで、「せん断歪300%」とは、軟質材料層の厚さ(鉛直方向の長さ)に対する、せん断応力の方向(水平方向)における変位の割合が、300%であることを指す。
本発明に係る免震装置によれば、免震性能の低下を抑えつつ、耐座屈性能を向上させることができる。
【0007】
本発明に係る免震装置においては、
前記積層構造体の両方の前記端部領域における、前記軟質材料層のハードニング性が、前記積層構造体の前記中央領域における、前記軟質材料層のハードニング性より、高いと、好適である。
これにより、免震性能の低下を抑えつつ、さらに、耐座屈性能を向上させることができる。
【0008】
本発明に係る免震装置においては、
前記軟質材料層のハードニング性は、前記積層構造体の鉛直方向の端部に近いほど高いと、好適である。
これにより、免震性能の低下の抑制と、耐座屈性能の向上とのバランスを適切にすることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、免震性能の低下を抑えつつ、耐座屈性能が向上した免震装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施形態に係る免震装置を、中心軸線を含む断面で示す、断面図である。
図2図1の免震装置の斜視図である。
図3】本発明の第2の実施形態に係る免震装置を、中心軸線を含む断面で示す、断面図である。
図4図3の免震装置の斜視図である。
図5】本発明の第3の実施形態に係る免震装置を、中心軸線を含む断面で示す、断面図である。
図6図5の免震装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の免震装置は、地震の揺れが構造物(例えば、ビル、マンション、戸建て住宅、倉庫等の建物、並びに、橋梁等)に伝わるのを抑制するために、構造物の上部構造と下部構造との間に配置されていると、好適なものである。
以下に、図面を参照しつつ、この発明に係る免震装置の実施形態を例示説明する。各図において共通する構成要素には同一の符号を付している。
【0012】
[第1の実施形態]
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態に係る免震装置1Aを説明するための図面である。図1は、第1の実施形態に係る免震装置1Aを、水平方向変形が生じていない状態で示す、軸線方向断面図(免震装置の中心軸線Oを含む断面で示す、断面図。以下、同じ。)である。図2は、図1に示す免震装置1Aの斜視図である。
図1に示すように、第1の実施形態の免震装置1Aは、上下一対のフランジプレート21、22(以下、それぞれ「上側フランジプレート21」、「下側フランジプレート22」ともいう。)と、積層構造体3と、を備えている。
【0013】
本明細書において、免震装置1A~1Cの中心軸線Oは、積層構造体3の中心軸線である。免震装置1A~1Cの中心軸線Oは、鉛直方向に延在するように指向される。本明細書において、免震装置1A~1Cの「軸線方向」とは、免震装置1A~1Cの中心軸線Oに平行な方向を指しており、中心軸線Oは、鉛直方向に延在するように指向されているため、免震装置1A~1Cの「軸線方向」は、免震装置1A~1Cの鉛直方向に相当する。「軸直方向」とは、軸線方向に垂直な方向である。また、「上」、「下」とは、軸線方向における「上」、「下」をそれぞれ指す。
【0014】
上側フランジプレート21は、上側フランジプレート21の上に構造物(例えば、ビル、マンション、戸建て住宅、倉庫等の建物、並びに、橋梁等)の上部構造(建物本体等)が載せられた状態で、当該上部構造に連結されるように、構成されている。下側フランジプレート22は、上側フランジプレート21よりも下側に配置され、構造物の下部構造(基礎等)に連結されるように構成されている。上側フランジプレート21及び下側フランジプレート22は、金属から構成されていると好適であり、鋼から構成されているとより好適である。第1の実施形態において、上側フランジプレート21及び下側フランジプレート22は、軸直方向断面において、円形の外縁形状を有している(図2)。しかし、上側フランジプレート21及び下側フランジプレート22は、軸直方向断面において、多角形状(四角形等)等、任意の外縁形状を有していてもよい。
【0015】
積層構造体3は、上側フランジプレート21及び下側フランジプレート22どうしの間に配置されている。第1の実施形態において、後述の被覆層6、ひいては積層構造体3は、軸直方向断面において、円形の外縁形状を有している(図2)。しかし、後述の被覆層6、ひいては積層構造体3は、軸直方向断面において、多角形状(四角形等)等、任意の外縁形状を有していてもよい。
積層構造体3は、複数の硬質材料層4と、複数の軟質材料層5と、被覆層6と、を有している。硬質材料層4と軟質材料層5とは、軸線方向に交互に積層されている。硬質材料層4及び軟質材料層5は、軸直方向断面において、円形の外縁形状を有している。しかし、硬質材料層4及び軟質材料層5は、軸直方向断面において、多角形状(四角形等)等、任意の外縁形状を有していてもよい。
なお、本明細書において、積層構造体3、硬質材料層4、軟質材料層5、及び被覆層6のそれぞれの「外径」とは、これらが軸直方向断面において非円形の外縁形状を有している場合、軸直方向断面におけるこれらの外接円の直径を指す。
各硬質材料層4と、各軟質材料層5とは、上側フランジプレート21及び下側フランジプレート22と同軸上に配置されている。すなわち、上側フランジプレート21及び下側フランジプレート22と、各硬質材料層4と、各軟質材料層5とのそれぞれの中心軸線は、免震装置1Aの中心軸線O上に位置している。
積層構造体3の上下両端には、軟質材料層5が配置されている。積層構造体3の上下両端に配置された一対の軟質材料層5は、上側フランジプレート21及び下側フランジプレート22にそれぞれ固定されている。
本実施形態において、積層構造体3の外径は、軸線方向において、略一定である。このため、積層構造体3の外径が軸線方向において一定でない場合に比べて、簡易に製造することができ、ひいては製造工数を削減することができる。
【0016】
積層構造体3は、2つの端部領域Eと、中央領域Cとの仮想的な領域に分けられる。端部領域Eとは、上述したように、積層構造体3の鉛直方向端から鉛直方向中央側に連続する、仮想の領域であって、積層構造体3の鉛直方向中央を含まない領域をいう。端部領域Eは、軸線方向の上側の端側に位置する領域である上端部領域EUと、軸線方向の下側の端側に位置する下端部領域EBとからなる。
中央領域Cは、上述したように、端部領域Eの鉛直方向中央側端から鉛直方向中央側に連続する、仮想の領域であって、積層構造体3の鉛直方向中央を含む領域をいう。
端部領域Eは、積層構造体3に含まれる全ての軟質材料層5の数の、例えば、1/5~1/3の個数の軟質材料層5と、これらの軟質材料層5の間に配置されている硬質材料層4とが配置されている連続した領域であって、フランジプレート21及び下側フランジプレート22の少なくとも一方に隣接している軟質材料層5を含む領域である。中央領域Cは、端部領域Eに含まれる軟質材料層5のうちの最も中央側の軟質材料層5に中央側で隣接している硬質材料層4と、当該硬質材料層4より中央側に位置する硬質材料層4及び軟質材料層5とを含む領域である。
【0017】
硬質材料層4は、硬質材料から構成されている。硬質材料層4を構成する硬質材料としては、金属が好適であり、鋼がより好適である。図1の例のように、硬質材料層4どうしの軸線方向の間隔は、均一(一定)であると、好適である。ここで、「硬質材料層4どうしの軸線方向の間隔」とは、互いに隣り合う一対の硬質材料層4の軸線方向中心どうしの間の軸線方向の距離を指す。また、図1の例のように、各硬質材料層4の厚さは、互いに同一であると、好適である。また、複数の硬質材料層4の外径は、互いに同一とすることができる。
複数の硬質材料層4の外径を、互いに同一とした場合、仮に、複数の硬質材料層4の外径が軸線方向において互いに異なる場合に比べて、硬質材料層4を容易に調達することができるため、積層構造体3を簡易に製造することができる。
【0018】
軟質材料層5は、硬質材料層4よりも剛性の低い、軟質材料から構成されている。軟質材料層5を構成する軟質材料については、追って詳細に説明する。図1の例のように、各軟質材料層5の厚さは、互いに同一であると、好適である。
本実施形態において、鉛直方向において積層構造体3の端部に位置する、積層構造体3の少なくとも一方の端部領域E(即ち、上端部領域EU及び/又は下端部領域EB)における、軟質材料層5のハードニング性は、鉛直方向において積層構造体3の端部領域Eよりも中央側に位置する、積層構造体3の中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より、高くされている。
【0019】
一例では、上端部領域EUにおける、軟質材料層5のハードニング性は、中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より、高い。この場合、上端部領域EUにおける、軟質材料層5のハードニング性は、下端部領域EBにおける、軟質材料層5のハードニング性と同一であってもよいし、下端部領域EBにおける、軟質材料層5のハードニング性より高くてもよい。また、この場合、下端部領域EBにおける、軟質材料層5のハードニング性は、中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性と同一であってもよいし、中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性と異なっていてもよい。
積層構造体3が備える軟質材料層5のハードニング性が高いほど、積層構造体3は、座屈しにくいことが発明者らによって見出された。シミュレーションにおいては、複数種類の軟質材料層5を備えた積層構造体3のそれぞれにせん断応力を加えたところ、積層構造体3に座屈が発生するときのせん断歪み、すなわち座屈歪みは、ハードニング性が高い軟質材料層5を備える積層構造体3であるほど、大きいことが見出された。
積層構造体3は、端部領域Eに生じる局所的な応力集中に伴う、端部領域Eの変形(変位)が原因となって座屈しやすい。したがって、上述したように、上端部領域EUにおける、軟質材料層5のハードニング性を中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より高くすることによって、上端部領域EUは変位しにくくなるため、積層構造体3の耐座屈性能を向上させることができるとともに、中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性が、上端部領域EUにおける、軟質材料層5のハードニング性と同等以上である場合に比べて、固有振動周期の低下が抑えられて免震性能の低下を抑えることができる。
軟質材料層5を構成する軟質材料としては、弾性体が好適であり、ゴムがより好適である。軟質材料層5を構成し得るゴムとしては、天然ゴム又は合成ゴム(高減衰ゴム等)が好適である。軟質材料層5のハードニング性は、例えば、当該軟質材料層5を構成し得るゴムの種類によって調整することができる。例えば、一般的に、ゴム成分として天然ゴムが多く含まれる軟質材料層5は、天然ゴムが少なく含まれる軟質材料層5に比べて、ハードニング性が高くなる。
軟質材料層5を構成し得るゴムには、配合剤が配合されていることが好適である。配合剤としては、例えば、カーボンブラック、シリカ、シランカップリング剤、硫黄系加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤(スコーチ防止剤)、各種プロセスオイル、酸化亜鉛、ステアリン酸等の脂肪酸、各種軟化剤、ワックス、老化防止剤、クレー、及び、炭酸カルシウム等の各種充填剤等の一般的に用いられる各種配合剤を挙げることができる。軟質材料層5のハードニング性は、これら配合剤の種類及び含有率によっても調整することができる。
【0020】
別の例では、下端部領域EBにおける、軟質材料層5のハードニング性は、中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より、高い。この場合、下端部領域EBにおける、軟質材料層5のハードニング性は、上端部領域EUにおける、軟質材料層5のハードニング性と同一であってもよいし、上端部領域EUにおける、軟質材料層5のハードニング性より高くてもよい。また、この場合、上端部領域EUにおける、軟質材料層5のハードニング性は、中央領域Cにおける軟質材料層5のハードニング性と同一であってもよいし、中央領域Cにおける軟質材料層5のハードニング性と異なっていてもよい。
下端部領域EBにおける、軟質材料層5のハードニング性が、中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より、高いことにより、下端部領域EBは、変位しにくくなるため、積層構造体3の耐座屈性能を向上させることができるとともに、中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性が、下端部領域EBにおける、軟質材料層5のハードニング性と同等以上である場合に比べて、固有振動周期の低下が抑えられて免震性能の低下を抑えることができる。
【0021】
積層構造体3の両方の端部領域Eにおける、軟質材料層5のハードニング性が、積層構造体3の中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より、高くてもよい。具体的には、上端部領域EU及び下端部領域EBにおける、軟質材料層5のハードニング性は、ともに中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より、高くてもよい。この場合、上端部領域EUにおける、軟質材料層5のハードニング性と、及び下端部領域EBにおける、軟質材料層5のハードニング性とは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
積層構造体3の両方の端部領域Eにおける、軟質材料層5のハードニング性が、積層構造体3の中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より、高いことにより、上端部領域EU及び下端部領域EBは、ともに中央領域Cより変位しにくくなるため、積層構造体3の耐座屈性能をより一層向上させることができるとともに、中央領域Cのハードニング性が、上端部領域EU及び下端部領域EBのそれぞれにおける、軟質材料層5のハードニング性と同等以上である場合に比べて、固有振動周期の低下が抑えられて免震性能の低下を抑えることができる。
【0022】
本実施形態では、積層構造体3は、被覆層6を有しており、被覆層6は、硬質材料層4及び軟質材料層5の外周側の表面を覆っている。本実施形態では、被覆層6は、軟質材料層5と一体に構成されている。
第1の実施形態において、被覆層6は、硬質材料層4及び軟質材料層5の外周側の表面の全体を覆っていており、ひいては、積層構造体3の外周側の表面の全体を構成している。ただし、被覆層6は、硬質材料層4及び軟質材料層5の外周側の表面の一部のみを覆っていてもよく、ひいては、積層構造体3の外周側の表面の一部のみを構成していてもよい。また、被覆層6は、設けられていなくてもよく、その場合、積層構造体3の外周側の表面は、硬質材料層4及び軟質材料層5の外周側の表面のみから構成される。
被覆層6を構成する材料は、軟質材料層5のいずれかの部分を構成する軟質材料と同一とすることができる。例えば、被覆層6の鉛直方向の各部分の材料は、当該部分が軸直方向に軟質材料層5に隣接している場合、当該軟質材料層5の材料と同一としてもよい。被覆層6の鉛直方向の各部分の材料は、当該部分が軸直方向に軟質材料層5に隣接していない場合(即ち、例えば、硬質材料層4に隣接している場合)、当該部分が軸線方向に隣接する、被覆層6の部分の材料と同一としてもよい。これにより、軸線方向における少なくとも一方の端部領域Eにおける、被覆層6のハードニング性は、軸線方向の中央側に位置する中央領域Cにおける、被覆層6のハードニング性より、高くなる。したがって、端部領域Eにおける被覆層6は変位しにくくなるため、積層構造体3をより一層座屈し難くすることができるとともに、中央領域Cにおける被覆層6のハードニング性が、端部領域Eにおける被覆層6のハードニング性と同等以上である場合に比べて、固有振動周期の低下が抑えられて免震性能の低下をより抑えることができる。
ただし、被覆層6を構成する材料は、軟質材料層5の鉛直方向の各部分を構成する軟質材料と異なっていてもよい。被覆層6の鉛直方向の各部分の材料は、当該部分が軸直方向に軟質材料層5に隣接していない場合(即ち、例えば、硬質材料層4に隣接している場合)、当該部分が軸線方向に隣接する、被覆層6の部分の材料と異なっていてもよい。被覆層6を構成する材料の全体が、軟質材料層5を構成する軟質材料の全てと異なっていてもよいし、被覆層6を構成する材料の全体が、軟質材料層5のいずれかの部分を構成する軟質材料と同一であってもよい。
【0023】
第1の実施形態の変形例として、軟質材料層5のハードニング性は、積層構造体3の鉛直方向の端部に近いほど高くてもよい。すなわち、各軟質材料層5のハードニング性は、当該軟質材料層5から中央側に向かったときに、次に位置する軟質材料層5のハードニング性より高くなっている。ただし、硬質材料層4を挟んで互いに隣接する2つ以上の軟質材料層5のハードニング性は同一であってもよい。
これにより、積層構造体3の座屈の原因となりやすい軸線方向における端に近い領域であるほど、変位しにくくなるため、積層構造体3を座屈し難くしつつ、ハードニング性を高めることによる免震性能の低下を抑えることができる。また、図1の例のように、端部領域E及び中央領域Cにおける軟質材料層5のハードニング性を異ならせる場合、すなわち2種類又は3種類の軟質材料層5のみを用いる場合に比べて、本変形例では、積層構造体3における免震性能の低下の抑制と、耐座屈性能の向上とのバランスを適切にすることができる。
なお、本変形例でも、被覆層6の各部分のハードニング性は、当該各部分に軸直方向に隣接している軟質材料層5のハードニング性と、又は、当該各部分に軸線方向に隣接している被覆層6の部分のハードニング性と、同一である。
ただし、被覆層6を構成する材料は、軟質材料層5の鉛直方向の各部分を構成する軟質材料と異なっていてもよい。被覆層6の鉛直方向の各部分の材料は、当該部分が軸直方向に軟質材料層5に隣接していない場合(即ち、例えば、硬質材料層4に隣接している場合)、当該部分が軸線方向に隣接する、被覆層6の部分の材料と異なっていてもよい。被覆層6を構成する材料の全体が、軟質材料層5を構成する軟質材料の全てと異なっていてもよいし、被覆層6を構成する材料の全体が、軟質材料層5のいずれかの部分を構成する軟質材料と同一であってもよい。
【0024】
[第2の実施形態]
つぎに、図3及び図4を参照しつつ、本発明の第2の実施形態に係る免震装置1Bについて、第1の実施形態とは異なる点を中心に、説明する。図3及び図4は、本発明の第2の実施形態に係る免震装置1Bを説明するための図面である。図3は、第2の実施形態に係る免震装置1Bを、水平方向変形が生じていない状態で示す、軸線方向断面図である。図4は、図3の免震装置1Bの斜視図である。
【0025】
第2の実施形態において、免震装置1Bは、第1の実施形態の免震装置1Aと同様に、上下一対のフランジプレート21、22と、積層構造体3と、を備えている。第2の実施形態の積層構造体3は、第1の実施形態と同様に、複数の硬質材料層4と、複数の軟質材料層5と、被覆層6とを有している。硬質材料層4と軟質材料層5とは、第1の実施形態と同様に、軸線方向に交互に積層されている。第2の実施形態の硬質材料層4、軟質材料層5、及び被覆層6、ひいては積層構造体3は、第1の実施形態の被覆層6、ひいては積層構造体3と同様に、軸直方向断面において、円形の外縁形状を有している(図4)。第2の実施形態の硬質材料層4及び軟質材料層5は、それぞれ、第1の実施形態の硬質材料層4及び軟質材料層5と同様に、軸直方向断面において、円形の外縁形状を有している。しかし、硬質材料層4、軟質材料層5、及び被覆層6は、それぞれ、軸直方向断面において、多角形状(四角形等)等の任意の非円形状の外縁形状を有していてもよい。
【0026】
第2の実施形態において、積層構造体3は、径変化積層部31と、径一定積層部32とを有している。
径変化積層部31は、積層構造体3の軸線方向の少なくとも一方の端部(図3の例では、両方の端部)に位置している。図3に示すように、径変化積層部31の外径は、軸線方向において積層構造体3の端から中央に向かうほど、小さくなっている。径変化積層部31に含まれている複数の硬質材料層4の外径は、積層構造体3の軸線方向において端から中央に向かうほど、小さくなっている。
径一定積層部32は、径変化積層部31に軸線方向に隣接して中央側に位置し、積層構造体3の鉛直方向中央を含んでいる。径一定積層部32の外径は、軸線方向において、略一定である。径一定積層部32の外径は、径変化積層部31の外径のうち最小の外径と同一ある。径一定積層部32に含まれている硬質材料層4の外径は、径変化積層部31に含まれている硬質材料層4の外径未満である。径一定積層部32に含まれている複数の硬質材料層4の外径は、互いに同一とすることができる。
このように、軸線方向の中央側に位置する径一定積層部32に含まれている硬質材料層4の外径を、軸線方向の端側に位置する径変化積層部31に含まれている硬質材料層4の外径より小さくすることにより、免震装置1Bに載せられた構造物の固有振動周期を長くする、ひいては、免震性能を向上させることができる。また、積層構造体3が急激に弾性変形したときでも、径一定積層部32より外径の大きい径変化積層部31が、径一定積層部32を支えることによって、当該積層構造体3の座屈の原因となる、端側の部分に生じる局所的な応力集中を抑制することができる。
【0027】
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、軟質材料層5は、2つの端部領域Eと、中央領域Cとの仮想的な領域に分けられる。
第2の実施形態の端部領域Eは、径変化積層部31の、軸線方向におけるフランジプレート21、22側の少なくとも一部のみから構成されてもよいし、径変化積層部31の全部と、径一定積層部32の、軸線方向における径変化積層部31側の一部とから構成されてもよい(図3の例では、上端部領域EUは、上側の径変化積層部31の全部のみから構成され、下端部領域EBは、下側の径変化積層部31の全部のみから構成されている)。
端部領域Eが、径変化積層部31の、軸線方向におけるフランジプレート21側の少なくとも一部から構成される場合、中央領域Cは、径変化積層部31の残りの一部と径一定積層部32の全部とから構成される。端部領域Eが、径変化積層部31の全部と、径一定積層部32の、軸線方向における径変化積層部31側の一部とから構成される場合、中央領域Cは、径一定積層部32の、端部領域Eを構成しない部分から構成される。(図3の例では、中央領域Cは、径一定積層部32の全部のみから構成されている。)
【0028】
鉛直方向において積層構造体3の端部に位置する、積層構造体3の少なくとも一方の端部領域Eにおける、軟質材料層5のハードニング性は、鉛直方向において積層構造体3の端部領域Eよりも中央側に位置する、積層構造体3の中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より、高い。
このように、少なくとも一方の端部領域Eにおける、軟質材料層5のハードニング性を、中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より、高くすることによって、少なくとも一方の端部領域Eは、中央領域Cより変位しにくくなるため、積層構造体3の耐座屈性能を向上させることができるとともに、中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性が、少なくとも一方の端部領域Eにおける、軟質材料層5のハードニング性以上である場合に比べて、固有振動周期の低下が抑えられて免震性能の低下を抑えることができる。
なお、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、積層構造体3の両方の端部領域Eにおける、軟質材料層5のハードニング性が、積層構造体3の中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より、高くてもよい。また、軟質材料層5のハードニング性は、積層構造体3の鉛直方向の端部に近いほど高くてもよい。この場合、第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
【0029】
[第3の実施形態]
つぎに、図5及び図6を参照しつつ、本発明の第3の実施形態に係る免震装置1Cについて、第1の実施形態とは異なる点を中心に、説明する。図5及び図6は、本発明の第3の実施形態に係る免震装置1Cを説明するための図面である。図5は、第3の実施形態に係る免震装置1Cを、水平方向変形が生じていない状態で示す、軸線方向断面図である。図6は、図5の免震装置1Cの斜視図である。
第3の実施形態において、免震装置1Cは、第1の実施形態の免震装置1Aと同様に、上下一対のフランジプレート21、22と、積層構造体3と、を備えている。第3の実施形態の積層構造体3は、第1の実施形態の積層構造体3と同様に、複数の硬質材料層4と、複数の軟質材料層5と、被覆層6とを有している。硬質材料層4と軟質材料層5とは、軸線方向に交互に積層されている。第3の実施形態の硬質材料層4、軟質材料層5、及び被覆層6、ひいては積層構造体3は、第1の実施形態の被覆層6、ひいては積層構造体3と同様に、軸直方向断面において、円形の外縁形状を有している(図6)。第3の実施形態の硬質材料層4及び軟質材料層5は、それぞれ、第1の実施形態の硬質材料層4及び軟質材料層5と同様に、軸直方向断面において、円形の外縁形状を有している。しかし、硬質材料層4、軟質材料層5、及び被覆層6は、それぞれ、軸直方向断面において、多角形状(四角形等)等の任意の非円形状の外縁形状を有していてもよい。
【0030】
第3の実施形態において、図5に示すように、積層構造体3は、大径一定積層部33と、径変化積層部34と、小径一定積層部35とを有している。
大径一定積層部33は、軸線方向の少なくとも一方の端部(図5の例では、両方の端部)に位置している。大径一定積層部32の外径は、軸線方向において、略一定である。大径一定積層部33に含まれている複数の硬質材料層4の外径は、互いに同一とすることができる。
径変化積層部34は、大径一定積層部33の軸線方向の中央側の端部に隣接して、大径一定積層部33より中央側に位置している。径変化積層部34の外径は、大径一定積層部33側の端において、大径一定積層部33の外径と略同じである。径変化積層部34の外径は、軸線方向において大径一定積層部33側の端から中央に向かうほど、小さくなっている。径変化積層部34に含まれている複数の硬質材料層4の外径は、積層構造体3の軸線方向において大径一定積層部33側の端から中央に向かうほど、小さくなっている。
小径一定積層部35は、径変化積層部34に軸線方向に隣接して、径変化積層部34より中央側に位置し、積層構造体3の鉛直方向中央を含んでいる。小径一定積層部35の外径は、軸線方向において、略一定である。小径一定積層部35の外径は、径変化積層部34の外径のうち最小の外径と同一である。小径一定積層部35に含まれている硬質材料層4の外径は、径変化積層部34に含まれている硬質材料層4の外径のうち最小の外径未満である。小径一定積層部35に含まれている複数の硬質材料層4の外径は、互いに同一とすることができる。
このように、軸線方向の中央側に位置する小径一定積層部35に含まれている硬質材料層4の外径を、軸線方向の端側に位置する大径一定積層部33に含まれている硬質材料層4の外径より小さくすることにより、免震装置1Cに載せられた構造物の固有振動周期を長くする、ひいては、免震性能を向上させることができる。また、積層構造体3が急激に弾性変形したときでも、径変化積層部34及び小径一定積層部35より外径の大きい大径一定積層部33が、径変化積層部34及び小径一定積層部35を支えることによって、当該積層構造体3の座屈の原因となる、端側の部分に生じる局所的な応力集中を抑制することができる。
【0031】
第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、軟質材料層5は、2つの端部領域Eと、中央領域Cとからなる。鉛直方向において積層構造体3の端部に位置する、積層構造体3の少なくとも一方の端部領域Eにおける、軟質材料層5のハードニング性は、鉛直方向において積層構造体3の端部領域Eよりも中央側に位置する、積層構造体3の中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より、高い。
【0032】
第3の実施形態の端部領域Eは、大径一定積層部33の、軸線方向におけるフランジプレート21、22側の少なくとも一部から構成されていてもよいし、大径一定積層部33の軟質材料層5の全部と、径変化積層部34の、軸線方向における大径一定積層部33側の少なくとも一部とから構成されていてもよいし、大径一定積層部33の全部と、径変化積層部34の全部と、小径一定積層部35の、軸線方向における径変化積層部34側の一部とから構成されていてもよい。(図5の例では、上端部領域EUは、上側の大径一定積層部33の全部と、上側の径変化積層部34の、軸線方向における当該大径一定積層部33側の一部とから構成され、下端部領域EBは、下側の大径一定積層部33の全部と、下側の径変化積層部34の、軸線方向における当該大径一定積層部33側の一部とから構成されている。)
端部領域Eが、大径一定積層部33の、軸線方向におけるフランジプレート21側の少なくとも一部から構成される場合、中央領域Cは、大径一定積層部33の残りの一部と、径変化積層部34の全部と、小径一定積層部35の全部とから構成される。端部領域Eが、大径一定積層部33の全部と、径変化積層部34の、軸線方向における大径一定積層部33側の少なくとも一部とから構成される場合、中央領域Cは、径変化積層部34における軟質材料層5の残りの一部と、小径一定積層部35に含まれている軟質材料層5の全部とから構成される。端部領域Eが、大径一定積層部33の全部と、径変化積層部34の全部と、小径一定積層部35の、軸線方向における径変化積層部34側の一部とから構成されている場合、中央領域Cは、小径一定積層部35の残りの一部から構成される。(図5の例では、中央領域Cは、径変化積層部34の端部領域Eを構成している部分の残りの一部(即ち、径変化積層部34の小径一定積層部35側の一部)と、小径一定積層部35における軟質材料層5の全部とから構成されている。)
【0033】
このように、少なくとも一方の端部領域Eにおける、軟質材料層5のハードニング性を、中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より高くすることによって、少なくとも一方の端部領域Eにおける、軟質材料層5は、中央領域Cより変位しにくくなるため、積層構造体3の耐座屈性能を向上させることができるとともに、中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性が、少なくとも一方の端部領域Eにおける、軟質材料層5のハードニング性以上である場合に比べて、固有振動周期の低下が抑えられて免震性能の低下を抑えることができる。
なお、第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、積層構造体3の両方の端部領域Eにおける、軟質材料層5のハードニング性が、積層構造体3の中央領域Cにおける、軟質材料層5のハードニング性より、高くてもよい。また、軟質材料層5のハードニング性は、積層構造体3の鉛直方向の端部に近いほど高くてもよい。この場合、第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
【0034】
また、本発明の各実施形態において、免震装置1A、1B、及び、1Cのそれぞれは、フランジプレート21、22と積層構造体3とを中心軸線Oを含んで軸線方向に貫通するプラグを有してもよい。プラグは、金属(例えば、鉛又は錫)から構成されていると好適である。これにより、免震装置1A、1B、及び、1Cのそれぞれは、プラグを有していない場合に比べて、地震等による振動をより減衰させやすい。
【0035】
上述のとおり、本発明の各実施形態によれば、免震性能の低下を抑えつつ、耐座屈性能が向上した免震装置を提供することができる。
【0036】
上述したところは、本発明のいくつかの実施形態を開示したにすぎず、特許請求の範囲に従えば、様々な変更が可能となる。上述した各実施形態に採用された様々な構成は、相互に適宜、置き換え又は組合せることができる。
【0037】
本発明の免震装置は、地震の揺れが構造物(例えば、ビル、マンション、戸建て住宅、倉庫等の建物、並びに、橋梁等)に伝わるのを抑制するために、構造物の上部構造と下部構造との間に配置されると、好適なものである。
【符号の説明】
【0038】
1A、1B、1C:免震装置、
21:上側フランジプレート、 22:下側フランジプレート
3:積層構造体、 31:径変化積層部、 32:径一定積層部、 33:大径一定積層部、 34:径変化積層部、 35:小径一定積層部、
4:硬質材料層、
5:軟質材料層、
6:被覆層、
C:中央領域、 E:端部領域、 EU:上端部領域、 EB:下端部領域、
O:中心軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6