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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】歯科用粉末クリーナー
(51)【国際特許分類】
   A61C 3/025 20060101AFI20220928BHJP
   A61C 17/00 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
A61C3/025
A61C17/00 Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019547297
(86)(22)【出願日】2018-03-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-02
(86)【国際出願番号】 IB2018051550
(87)【国際公開番号】W WO2018163116
(87)【国際公開日】2018-09-13
【審査請求日】2021-02-16
(31)【優先権主張番号】102017000026863
(32)【優先日】2017-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】509287902
【氏名又は名称】メクトロン ソシエタ ペル アチオニ
【氏名又は名称原語表記】MECTRON S.P.A.
【住所又は居所原語表記】Via Loreto 15,16042 Carasco(Genova),ITALY
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】レッツォーニコ,ファビオ
(72)【発明者】
【氏名】ギアチェロ,ダヴィデ
【審査官】井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-286268(JP,A)
【文献】特開平05-023351(JP,A)
【文献】特開2000-051235(JP,A)
【文献】特開2010-051343(JP,A)
【文献】特表2005-521511(JP,A)
【文献】特開2009-066169(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 3/025
A61C 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科用粉末洗浄デバイス(1)であって、
圧縮空気源への取り付けのために構成されるとともに第1の主な方向(DP)に従って延在する基端側アーム(2)と、
空気と研磨粉との混合物を分注するために構成されるとともに第2の主な方向(DD)に従って延在する先端部分(30)を有する先端側アーム(3)と、
乱流室(4)であって、前記第1(DP)及び第2(DD)の主な方向により規定された平面(P)に実質的に直交する装填方向(A)による前記室自体への前記研磨粉の挿入のために構成された装填側ドア(40)を有し、前記乱流室(4)が前記基端側アーム(2)と前記先端側アーム(3)との間に挿入されるとともに、前記圧縮空気が前記基端側アーム(2)を通じて前記乱流室(4)において付加され得るとともに空気と粉末との前記混合物が前記先端側アーム(3)内で出ることができるような方法で両方と流体連通している乱流室(4)と、を備え、
前記デバイス(1)が、前記基端側(2)及び/又は先端側アーム(3)でオペレータにより把持されるようにハンドピースとして構成される、歯科用粉末洗浄デバイス(1)。
【請求項2】
前記第1(DP)及び第2(DD)の主な方向が互いに傾斜している、請求項1に記載のデバイス(1)。
【請求項3】
前記乱流室(4)が、デバイス(1)が前記装填ドア(40)の反対側(42)に載り、並びに前記基端側(2)及び先端側(3)アームに載っている状態で前記研磨粉を装填可能であるような形状を有する、請求項1又は2に記載のデバイス(1)。
【請求項4】
前記乱流室(4)が、それぞれのベース又は壁(41、42)により両側で閉鎖された円筒形の展開部を備えた側方スカート(400)を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載のデバイス(1)。
【請求項5】
前記乱流室(4)が実質的に全体的に円筒形状を有する、請求項4に記載のデバイス(1)。
【請求項6】
前記ベース又は壁(41、42)の一方又は両方が実質的にドーム形態を有する、請求項4又は5に記載のデバイス(1)。
【請求項7】
前記装填側ドア(40)が、前記ベース又は壁(41、42)の一方で形成される、請求項4~6のいずれか1項に記載のデバイス(1)。
【請求項8】
前記装填側ドア(40)の閉鎖ドア(5)を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のデバイス(1)。
【請求項9】
前記ドア(5)が、デバイス(1)の外箱(100)とのねじ継手により開くことができるとともに閉じることができ、前記ドア(5)の把持部分がリングとして構成される、請求項8に記載のデバイス(1)。
【請求項10】
前記乱流室(4)が、オペレータが内部を見ることを可能にするように構成された透明部分(50)を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のデバイス(1)。
【請求項11】
前記先端側アーム(3)の前記端部分(30)に1つ又は複数の出口ノズルを有する、水のジェットを分注するための手段(7)を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載
のデバイス(1)。
【請求項12】
前記乱流室(4)の上流で前記基端側アーム(2)に配置された、圧縮空気流のためのコントローラ(10)を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載のデバイス(1)。
【請求項13】
前記コントローラ(10)が、プラグ又はピン(11)であって、前記基端側アーム(2)の圧縮空気の供給チャネル(21)を塞ぐために選択的に並進運動させられ得るプラグ又はピン(11)を含む、請求項12に記載のデバイス(1)。
【請求項14】
前記コントローラ(10)がオペレータにより作動可能である駆動要素(12)を含む、請求項12又は13に記載のデバイス(1)。
【請求項15】
前記駆動要素(12)が回転駆動され得る、請求項14に記載のデバイス(1)。
【請求項16】
前記駆動要素(12)又は前記プラグ又はピン(11)が、カムプロファイルを備えた、1つ又はそれぞれの形状結合面(112、121)を含む、請求項13~15のいずれか1項に記載のデバイス(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に空気及び研磨粉の圧力下で混合物を、典型的には水のジェットと一緒に分注するタイプの歯科用粉末クリーナーに関する。
【背景技術】
【0002】
粉末クリーナーは、歯科医術において歯科衛生中に歯石を取り除くために一般に使用される。これらはまた、例えば部分除去又は補綴治療の後の歯の表面の仕上げにも使用される。
【0003】
そのようなクリーナーは厳密には、空気及び研磨粉の圧力下でジェットを分注することにより、材料の表面的な除去を行う。概して、同じ器具はまた、チャネルを通じた水流を管理し、このチャネルは、空気のチャネルから離れているとともに空気の分注出口と隣接するか同心で外側にある分注出口を有する。
【0004】
既知の粉末クリーナーは、ハンドピースであって、オペレータにより把持され得るとともに歯科技工室において一般的に存在する圧縮空気及び水の源又は接続部へ接続され得るハンドピースの形である。一般に使用されるタイプのデバイスは長楕円形アームの対、具体的には、上記空気及び水接続部のための接続部を収納するオペレータに対して基端側のもの、及び患者での分注出口で終端する先端側のものを含む。これらのアーム間には、一般に球状の中間室があり、この中間室には粉末を中に装填することを可能にするために上部の入口がある。
【0005】
圧縮空気は上記の中間室内へ運ばれ、中間室内では、乱流が生成され、これにより空気が粉末と混合され、次いで、患者への分注方向での室の出口に向かっての粉末の取り込みが引き起こされる。
【0006】
先行技術のクリーナーの欠点の1つは、それらの各モデルが、研磨粉の機械的特性及び/又は寸法の点で実質的に研磨粉のタイプに対して決まっているという点である。特に、市場には、各粒子の平均で直径又は線寸法が120ミクロンから12ミクロンまでに及び得る様々な粒子サイズの粉末がある。最適な混合及び取り込みのために、各タイプの粉末は乱流室内部に特定の流体力学的条件を必要とし、この条件は、先行技術においては、例えば、室自体の形状を修正することによるか、室に含まれるノズルの形状を修正することにより得られる。
【0007】
結果として、既に述べたとおり、粉末クリーナーの製造業者は、異なる粒子サイズ及び/又はタイプの粉末をカバーするために異なるデバイスを提供する。
【0008】
さらなる欠点は、中間乱流室は容易でない充填モードを必要とし、例えばそれは粉末を挿入する間手動で支持されなければならないという事実により表される。結果として、既知のクリーナーはしばしば粉末の厳密な用量を確保することができず、装填作業中の環境への粉末の散らばりを防止することもできない。
【発明の概要】
【0009】
本発明により提示及び解決される技術的問題は、従って、先行技術を参照して言及された欠点の1つ又は複数を克服することを可能にする歯科用粉末洗浄デバイスを提供するという問題である。
【0010】
この問題は、請求項1に記載の洗浄デバイスにより解決される。
【0011】
本発明の好ましい特徴は、従属請求項の主題である。
【0012】
本発明の洗浄デバイスは、圧縮空気源への取付けのための基端側アームと、患者への分注のための先端側アームと、内部に研磨粉が装填され得る中間乱流室と、を主として含む。
【0013】
有利には、デバイスは、略ハンドピース形の構造を有し、その結果、それは、基端又は先端側アームで治療を行うオペレータにより把持され得る。
【0014】
本発明の第1態様によると、洗浄デバイスは乱流室に入る空気流のコントローラであって、従って混合工程に対して上流に配置されたコントローラを有する。
【0015】
このようにして、同じデバイスにおいて、粒子の機械的特性及びサイズの点で異なるタイプの粉末を使用することが可能となる。実際は、最適な混合条件は、室に入る空気の流量、従って室自体内部に生じる乱流の流体力学的パラメータを修正することにより厳密に得られ得る。
【0016】
本発明の第2態様によると、乱流室は装填側ドアを有し、この装填側ドアは、粉末が、2つのアームの主な延在方向に実質的に直交する軸に沿って挿入されることを可能にする。
【0017】
このようにして、ハンドピースは支持平面に置かれ得るとともにオペレータによる支持を必要とせずに装填に好適な位置にとどまり得ることから、装填作業は極めて単純化されるとともにより効率的になる。
【0018】
本発明の使用のさらなる利点、特徴及び方法は、非限定的な例としてなされる、そのいくつかの実施形態の以下の詳細な説明から明らかとなるだろう。
【0019】
添付図面の図が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1A】本発明による粉末洗浄デバイスの好ましい実施形態の斜視側面図を示す。
図1B図1Aにおけるデバイスの正面図を示す。
図1C図1Aにおけるデバイスの背面図を示す。
図1D図1Aにおけるデバイスの下面図を示す。
図2A】それぞれの制御バルブが開いた構成の、図1Aにおけるデバイスの長手方向断面図を示す。
図2B図2Aの拡大詳細図を示す。
図3A】それぞれの制御バルブが閉じた構成の、図1Aにおけるデバイスの長手方向断面図を示す。
図3B図3Aの拡大詳細図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
上記の図に示された寸法及び曲線は、例として理解されるものであり、必ずしも比例して示されていない。
【0022】
最初に図1A図1Dを参照すると、本発明の好ましい実施形態による粉末洗浄デバイスが全体として参照符号1で表示されている。
【0023】
デバイス1は、歯科用、特に、歯石を除去することを狙いとした歯科クリーニングのため、又は上で言及したとおりの他の用途のための使用を目的とするものである。
【0024】
デバイス1は主に、
第1アーム2であって、オペレータへのその近さとの関連で基端側として定義される第1アーム2と、
先端側として定義される第2アーム3と、
基端側アーム2と先端側アーム3との間に、両方と内部で流体連通した状態で挿入された乱流室4と、を含む。
【0025】
上記のコンポーネントは、デバイスの外箱100により、及びそれぞれの内部要素により規定される。
【0026】
基端側アーム2は、特に、それ自体既知のタイプの基端側接続部20による、例えばねじ継手に基づいた、圧縮空気源への取付けのために構成される。基端側アーム2は、長楕円形の形態を有するとともに、第1の主な方向DPに従って延在する。
【0027】
先端側アーム3もまた、長楕円形の形態を有するとともに、本発明の例においては第1方向DPに対して傾斜した、すなわち角度が付いている第2の主な方向DDに従って延在する。
【0028】
先端側アーム3は、先端側端部分30であって、注ぎ口又は分注用ノズルとして成形されるとともに、以下で説明されるモードに従い、空気と粉末との混合物を患者へ分注するために構成された先端側端部分30を有する。好ましくは、端部分30は、第2の主な延在方向DDに対して傾斜している。
【0029】
本発明の実施形態例において、以下で説明されるとおり、水のジェットもまた先端側部分30を通じて分注される。
【0030】
デバイス1は、基端側2及び/又は先端側アーム3でオペレータにより把持されるように、一般にハンドピースとして構成される。
【0031】
乱流室4は、この実施形態例において、好ましくは、それぞれのベース又は壁41、42により両側で閉鎖された円筒形の展開部を備えた側方スカート400により規定される。本発明の例においては、ベース41及び42は両方とも、平面図においてみられる実質的に円形のプロファイルを有する。これらのベース41、42の一方又は両方は、ドーム構成を有してもよい。
【0032】
図示の変形形態において、乱流室4は、実質的に円筒形の全体的形状を有する。
【0033】
乱流室4は、室自体への研磨粉の挿入のために構成された装填側ドア40を有する。装填ドア40で、室4は、好ましくは取り外し可能であるポート又はドア5により閉じられ得る。
【0034】
図示の形状によると、装填ドア40及び対応するドア5はベース41全体を実質的に占める、従ってベース41はドア5自体により規定される。
【0035】
本発明の例においては、ドア5は、外箱100が乱流室4を側方に規定する部分において外箱100とのねじ継手により開閉され得る。図示の例において、従って、ドア5は回転軸Aに従って回転可能である。特に、本発明の実施形態において、ドア5は回して外すことができないリングの形で作られる。
【0036】
軸Aは、アーム2及び3の主な展開方向DP及びDDにより規定された平面Pに対して実質的に直交又は少なくとも斜めである。このような平面Pは、実質的に図2A及び図3Aの長手方向断面を表すものである。軸Aはまた、本発明の例においては、室4の装填方向、すなわちドア40を通じたアクセスとも一致する。
【0037】
本発明の実施形態において、説明された構成のために、デバイス1をドア40自体の反対側に、すなわち実質的に第2ベース又は壁42に、及び好ましくはまたアーム2及び3に載っているように置いた状態で、乱流室4はドア40を通じて研磨粉で充填され得る。他の幾何学的形状も同じ結果を得るために可能であり、これによると充填操作が、デバイス1を手動で支持することも専用の支持工具を持つことも必要のない1人のオペレータにより、容易に実施され得る。
【0038】
有利には、ドア5は透明な窓又は部分50を有し、これはオペレータが、室4内部に含まれている粉末の量及び/又は中で確立された乱流条件を見ること、及び、概して、デバイス1の局所的作動をチェックすることを可能にする。本発明の例においては、この透明な窓50は、ドア5の平面延在部に対して主な領域を占めるとともに、円形プロファイルを有するか、又は、いずれの場合もドア5自体の円形プロファイルに対応する。
【0039】
好ましい実施形態によると、ドア5は周辺把持部分51を有し、これは本発明の例においては形状が実質的に円形のリングである。把持部分51は、把持及び回転を円滑にするために実質的に線形の展開部を備えた半径方向縁又は突出部52を有し得る。
【0040】
ドア5は、特にリングの形である場合、ステンレス鋼で作られ得る。
【0041】
適用例において、乱流室4は、約9バールでの安全なサイジングで、約3バールに等しい内部作動圧力のための大きさにされ得る。
【0042】
本発明の実施形態のデバイス1はまた、乱流室4に入る空気流量の変動を可能にするように構成されたフローコントローラ10を含む。コントローラ10は、乱流室4の上流の基端側アーム2に配置される。
【0043】
有利には、コントローラ10は、好ましくはゼロフローに対応する最小空気供給の状態と最大空気供給の状態との間の前記流量の調整を可能にする。
【0044】
図2A及び図2Bは最大又はほぼ最大流量の状態を指し、一方で、図3A及び図3Bは特にゼロであり得る最小流量の状態を指す。
【0045】
図2A及び図2Bを参照すると、コントローラ10は空気供給チャネル21のところに置かれ、この空気供給チャネル21は、基端側アーム2を通過して、継手20から乱流室4の吸気口へ圧縮空気を供給する。
【0046】
本発明の実施形態において、コントローラ10はプラグ又はピン11を含む。プラグ又はピン11は、頭部111と柄部114とを有する。
【0047】
頭部111には、特に実質的に弓形のプロファイルを備え、なおより好ましくは球状の形状を備えた成形された端面112が設けられる。シール、特にOリング113が、例えば、頭部111自体において形成された座部に受け入れられた状態で頭部111に提供され得る。
【0048】
柄部114は、頭部111に隣接する第1長楕円形部分115と、断面が減少した中間部116と、端部分117とを規定する。第1部分115と中間部116との間及び中間部116と端部分117との間の移行部は、局所的先細プロファイルにより規定される。
【0049】
ピン11は、方向DPに実質的に直交するとともに実質的に上記の平面P上にあるか上記の平面Pと平行である方向Tに従って、基端側アーム2の座部211内へ選択的に並進可能である。座部211は、方向Tにおいて、第1拡大部分212であって、内部で頭部111が移動する第1拡大部分212と、第2縮小部分213であって、内部で柄部114が移動する第2縮小部分213とを有する。
【0050】
柄部114で、頭部111に最も近い部分において、弾性戻り要素120、特にらせん状ばねが関連し得る。弾性戻り要素120は、頭部111の当接面と座部211の当接面との間に挿入され、座部211は2つの部分212及び213の間の移行部に位置付けられる。
【0051】
ピン11は、オペレータにより作動され得る駆動要素12により、並進するように駆動される。特に、駆動要素12は、本発明の例においては、デバイス1の外箱100に回転可能に結合されるリングの形で作られる。この場合も本発明の例においては、駆動要素12は方向DPに実質的に対応する軸を中心として回転する。
【0052】
説明された配置構成において、駆動要素12は、成形されたガイド面121であって、特に、頭部111に、特にその成形された面112で当接して作用するカムプロファイルを備えた成形されたガイド面121を有する。
【0053】
このような形状結合により、ピン11は、図2A及び図2Bに対応する最大空気供給又は最大フローの位置と図3A及び図3Bに示された最小供給位置との間で座部211内へと選択的に摺動する。最大又は非ゼロの位置(図2B)において、柄部114の中間部116は拡大座部212内に部分的に配置され、縮小座部213内で、次いでチャネル21の下流部分において、拡大座部212を空気が通過することを可能にする。換言すると、ピン11は、継手20から来る空気流を通過させるために、デバイス1の外側に向かって上昇している。最小フロー位置(図3B)において、ピン11はデバイス1の内部に向かって下げられる。この位置において、部分115は縮小座部213内の拡大座部212からの空気の通過を阻止し、供給チャネル21を塞ぐ。
【0054】
前述のとおり、中間位置が、コントローラ10の上流及び下流のチャネル21のルーメン部分間の空気通路領域を減らすために提供される。
【0055】
ばね120は2つの表面112及び121の間の連続的な当接を確実にし、上昇位置にあるピン11の、デバイス1の外側に向かっての復帰動作を確実にする。
【0056】
ピン11の上流及び/又は下流で、逆流防止フロー制御手段、例えば、継手20に向かっての空気の逆流を防ぐのに好適なバルブ22がチャネル21に施され得る。
【0057】
デバイス1はまた、有利には水のジェットを分注するための手段、特に、2つのアーム2及び3内部にあり乱流室4の壁を通過するチャネル7を含む。チャネル7は、流体源への取付けのために構成された基端部と先端側アーム3の端部分30に配置された先端部との間に延在する。
【0058】
実施形態の変形形態において、圧縮空気供給チャネル21は少なくとも局所的に変形可能な材料で作られてもよく、例えば、チャネル自体の上にある外側プラグ又はピンによりフロー制御が得られた。
【0059】
使用の際、洗浄デバイス1は、継手20で、及び場合によりそれ自体知られているコネクタを通じて歯科医の椅子又は異なる電源へ接続される。
【0060】
前述のとおり、乱流室4はアーム2及び3の両方と流体連通しており、その結果、圧縮空気は、流量がコントローラ10により管理された状態で、基端側アーム2を通じて室内へ供給され得る。
【0061】
圧縮空気が室4に入るとすぐに、それは空気と粉末との混合物を作り出す乱流を作り出し、これは、環境圧力より高い圧力で、先端側アーム3を通じてデバイス出口の方に向けられる。
【0062】
流量の変更は室4内部の乱流を変化させ、従って異なるタイプの粉末の使用を可能にする。
【0063】
さらに、乱流室の上流で実施される空気流の制御は、粉末が制御手段を通過すること無しにオペレータが患者に到達するフローの量を調節することを可能にし、従って浸入又は妨害のリスクを回避する。
【0064】
水は、既に述べたとおり、代わりに、デバイス1の出口の方に直接向けられる。
【0065】
上述のハンドピースクリーナーはまた、制御ユニットであって、例えば任意選択的に局所センサーと関連するクリーナーの状態を決定するために選択的にクリーナーに接続可能な制御ユニットと関連し得る。
【0066】
本発明はここまでその好ましい実施形態を参照して説明されてきた。以下のクレームの保護の範囲により定義されるとおり、同じ発明性のある範囲に関連する他の実施形態も存在し得ることが理解される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3A
図3B