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特許7148651制御プログラム、制御方法、ゲーム装置及び端末装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】制御プログラム、制御方法、ゲーム装置及び端末装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/46 20140101AFI20220928BHJP
   A63F 13/822 20140101ALI20220928BHJP
   A63F 13/847 20140101ALI20220928BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20220928BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20220928BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20220928BHJP
【FI】
A63F13/46
A63F13/822
A63F13/847
A63F13/79
A63F13/69
A63F13/798
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021001257
(22)【出願日】2021-01-07
(62)【分割の表示】P 2019236620の分割
【原出願日】2017-03-31
(65)【公開番号】P2021053480
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2021-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100196829
【弁理士】
【氏名又は名称】中澤 言一
(72)【発明者】
【氏名】小沢 祐介
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-073201(JP,A)
【文献】特開2014-104269(JP,A)
【文献】“夢幻戦紀ドラゴノア”,「電撃ゲームアプリ Vol.10 マックピープル 2013年7月号増刊」,日本,株式会社アスキー・メディアワークス,2013年06月14日,第10巻,p.28
【文献】“[iPhoneおすすめアプリ]大塚角満が太鼓判を押すボードゲーム『スモールワールド』”,ファミ通App,日本,株式会社KADOKAWA Game Linkage,2011年08月30日,pp.1-8,https://app.famitsu.com/20110830_3627/,[2022年2月24日検索]
【文献】“ボクのモンスター”,「アプリFan Vol.5 韓流旋風11月号増刊」,日本,株式会社コスミック出版,2012年11月01日,第5巻,p.150
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部を有し、複数の地点を含むゲームフィールドにおいて進行するゲームを実行するゲーム装置の制御プログラムであって、
前記記憶部には、前記複数の地点のそれぞれに関連付けられた属性と、それぞれが少なくとも1のプレイヤを含む複数のグループとが記憶され、
前記ゲーム装置に、
前記複数のグループのそれぞれに対して互いに異なる属性を自動的に対応付け、
プレイヤによって指定された前記地点に対してポイント対応付け指示が行われた場合、前記プレイヤによって指定された前記地点に関連付けられた属性及び前記地点を指定した前記プレイヤを含む前記グループに対応付けられた属性の関係に基づいて、前記対応付け指示に係る前記ポイントを変更し、指定された前記地点における、前記プレイヤを含む前記グループの合計ポイントに、変更後の前記ポイント加算し、
前記地点ごと各グループの合計ポイントに基づいて前記ゲームを進行させる、
ことを実行させるための制御プログラム。
【請求項2】
前記ゲーム装置に、
所定のタイミングにおいて、所定の地点における前記各グループの前記合計ポイントの中で最も多い合計ポイントのグループを特定し、
前記所定の地点を、前記特定されたグループの占有地点として設定し、
前記特定されたグループの前記占有地点における前記グループの前記合計ポイントの総計を算出し算出された前記占有地点の前記合計ポイントの総計を前記特定されたグループの獲得ポイントとして前記記憶部に記憶する、ことを更に実行させる、請求項1に記載の制御プログラム。
【請求項3】
前記ゲーム装置に、
記グループごとに、各地点における前記合計ポイントの総計算出し
前記グループごとに算出された前記合計ポイントの総計を、前記各グループのグループポイントとして前記記憶部に記憶し、
前記各グループの前記獲得ポイント及び前記グループポイントに応じて、前記各グループの順位を決定する、ことを更に実行させる、請求項2に記載の制御プログラム。
【請求項4】
前記記憶部には、前記ゲームフィールドの少なくとも一部の領域に関連付けられた領域属性が更に記憶され、
前記ゲーム装置に、所定の条件を満たした場合、前記領域属性を変更し、前記変更された領域属性に対応する前記領域に含まれる地点の属性を変更することを更に実行させる、請求項2又は3に記載の制御プログラム。
【請求項5】
前記ゲーム装置に、前記ゲームフィールドにおける前記各地点の位置と前記各地点の属性とに応じて、前記領域を決定することを更に実行させる、請求項4に記載の制御プログラム。
【請求項6】
前記領域の決定において、前記ゲーム装置に、
第1の領域と前記第1の領域と同一の領域属性を有する第2の領域との距離が所定値以下である場合、前記第1の領域と、前記第2の領域と、前記第1の領域及び前記第2の領域の間の領域とを、一の領域として決定し、
前記第1の領域と前記第2の領域との距離が所定値を超える場合、前記第1の領域及び前記第2の領域を、それぞれ異なる領域として決定する、ことを実行させる、請求項5に記載の制御プログラム。
【請求項7】
前記ゲーム装置に、前記占有地点の属性と前記特定されたグループに関連付けられた属性との関係に応じて、前記複数の地点のうちの前記占有地点とは異なる地点の属性を変更することを実行させる、請求項2~6のいずれか一項に記載の制御プログラム。
【請求項8】
記憶部を有し、複数の地点を含むゲームフィールドにおいて進行するゲームを実行するプレイヤの端末装置の制御プログラムであって、
前記記憶部には、前記複数の地点のそれぞれに関連付けられた属性と、前記プレイヤを含むグループとが記憶され、
前記端末装置に、
前記グループに対して、他のグループと異なる属性を自動的に対応付け、
プレイヤによって指定された前記地点に対してポイント対応付け指示が行われた場合、前記プレイヤによって指定された前記地点に関連付けられた属性及び前記地点を指定した前記プレイヤを含む前記グループに対応付けられた属性の関係に基づいて、前記対応付け指示に係る前記ポイントを変更し、指定された前記地点における、前記プレイヤを含む前記グループの合計ポイントに、変更後の前記ポイント加算し、
前記地点ごと各グループの合計ポイントに基づいて前記ゲームを進行させる、
ことを実行させるための制御プログラム。
【請求項9】
記憶部を有し、複数の地点を含むゲームフィールドにおいて進行するゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、
前記記憶部には、前記複数の地点のそれぞれに関連付けられた属性と、それぞれが少なくとも1のプレイヤを含む複数のグループとが記憶され、
前記ゲーム装置が、
前記複数のグループのそれぞれに対して互いに異なる属性を自動的に対応付け、
プレイヤによって指定された前記地点に対してポイント対応付け指示が行われた場合、前記プレイヤによって指定された前記地点に関連付けられた属性及び前記地点を指定した前記プレイヤを含む前記グループに対応付けられた属性の関係に基づいて、前記対応付け指示に係る前記ポイントを変更し、指定された前記地点における、前記プレイヤを含む前記グループの合計ポイントに、変更後の前記ポイント加算し、
前記地点ごと各グループの合計ポイントに基づいて前記ゲームを進行させる、
ことを含む制御方法。
【請求項10】
記憶部を有し、複数の地点を含むゲームフィールドにおいて進行するゲームを実行するプレイヤの端末装置の制御方法であって、
前記記憶部には、前記複数の地点のそれぞれに関連付けられた属性と、前記プレイヤを含むグループとが記憶され、
前記端末装置が、
前記グループに対して、他のグループと異なる属性を自動的に対応付け、
プレイヤによって指定された前記地点に対してポイント対応付け指示が行われた場合、前記プレイヤによって指定された前記地点に関連付けられた属性及び前記地点を指定した前記プレイヤを含む前記グループに対応付けられた属性の関係に基づいて、前記対応付け指示に係る前記ポイントを変更し、指定された前記地点における、前記プレイヤを含む前記グループの合計ポイントに、変更後の前記ポイント加算し、
前記地点ごと各グループの合計ポイントに基づいて前記ゲームを進行させる、
ことを含む制御方法。
【請求項11】
複数の地点を含むゲームフィールドにおいて進行するゲームを実行するゲーム装置であって、
前記複数の地点のそれぞれに関連付けられた属性と、それぞれが少なくとも1のプレイヤを含む複数のグループとを記憶する記憶部と、
前記複数のグループのそれぞれに対して互いに異なる属性を自動的に対応付ける対応付け部と、
プレイヤによって指定された前記地点に対してポイント対応付け指示が行われた場合、前記プレイヤによって指定された前記地点に関連付けられた属性及び前記地点を指定した前記プレイヤを含む前記グループに対応付けられた属性の関係に基づいて、前記対応付け指示に係る前記ポイントを変更し、指定された前記地点における、前記プレイヤを含む前記グループの合計ポイントに、変更後の前記ポイント加算するポイント設定部と、
前記地点ごと各グループの合計ポイントに基づいて前記ゲームを進行させるゲーム進行部と、
を有することを特徴とするゲーム装置。
【請求項12】
複数の地点を含むゲームフィールドにおいて進行するゲームを実行するプレイヤの端末装置であって、
前記複数の地点のそれぞれに関連付けられた属性と、前記プレイヤを含むグループとを記憶する記憶部と、
前記グループに対して、他のグループと異なる属性を自動的に対応付ける対応付け部と、
プレイヤによって指定された前記地点に対してポイント対応付け指示が行われた場合、前記プレイヤによって指定された前記地点に関連付けられた属性及び前記地点を指定した前記プレイヤを含む前記グループに対応付けられた属性の関係に基づいて、前記対応付け指示に係る前記ポイントを変更し、指定された前記地点における、前記プレイヤを含む前記グループの合計ポイントに、変更後の前記ポイント加算するポイント設定部と、
前記地点ごと各グループの合計ポイントに基づいて前記ゲームを進行させるゲーム進行部と、
を有することを特徴とする端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御プログラム、制御方法、ゲーム装置及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレイヤがゲームフィールド上に設定された領地に対して仮想通貨等のポイントを対応付け、当該領地に対して最も多いポイントを対応付けたプレイヤが当該領地を所有することが可能な陣取りゲームが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、端末装置と当該端末装置に領域争奪ゲームを提供するサーバ装置とを含むゲームシステムが開示されている。このゲームシステムでは、プレイヤがプレイヤポイントを領域に設定する指示を行った場合、当該領域に既に設定されている他のプレイヤのプレイヤポイントよりも、指示を行ったプレイヤのプレイヤポイントが大きい場合に限り、指示を行ったプレイヤのプレイヤポイントが当該領域に設定される。そして、プレイヤポイントが設定された領域は、当該プレイヤポイントに対応するプレイヤの領地として設定される。このように、特許文献1に開示されているゲームシステムでは、対戦ゲームの要素を含む陣取りゲームをプレイヤに提供することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-46033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のゲームでは、各プレイヤが対応付けたポイントの総量のみによって、各プレイヤの領地の所有可否が決まるため、プレイヤがゲームに勝利するために戦略を練る必要性は低かった。また、従来のゲームでは、ゲームの終盤において、プレイヤがゲームの勝敗を予見できてしまい、当該ゲームを継続するモチベーションが減少する場合があった。
【0006】
本発明は、このような課題を解決すべくなされたものであり、プレイヤの操作対象のゲーム媒体に関連付けられた属性に応じて、目標達成のための高度な戦略が必要とされるゲームを、初心者でも容易に操作可能なユーザインターフェースによって進行させることができる制御プログラム、制御方法、ゲーム装置及び端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る制御プログラムは、記憶部を有し、複数の地点を含むゲームフィールドにおいて進行するゲームを実行するゲーム装置の制御プログラムであって、複数の地点のそれぞれに関連付けられた属性と、少なくとも1のプレイヤを含むグループと、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体と、ゲーム媒体に関連付けられた属性とに関する情報を記憶部に記憶し、プレイヤの要求に従って、複数の地点の中からプレイヤによって指定された地点に対して、ゲーム媒体を地点媒体として対応付け、地点媒体の属性と指定された地点の属性との関係に基づいて、地点媒体に応じたポイントを決定し、複数の地点のそれぞれについて、グループに含まれるプレイヤによって対応付けられた地点媒体に応じたポイントの合計を、各地点におけるグループの地点ポイントとして記憶部に記憶し、各地点におけるグループの地点ポイントに基づいてゲームを進行させる、ことをゲーム装置に実行させる。
【0008】
また、本発明に係る制御プログラムにおいて、複数のグループを、記憶部に更に記憶し、所定のタイミングにおいて、所定の地点における地点ポイントの中で最も多い地点ポイントに対するグループを特定し、所定の地点を、特定されたグループの占有地点として設定し、占有地点における複数のグループに対する地点ポイントの合計を、特定されたグループの獲得ポイントとして集計することが好ましい。
【0009】
また、本発明に係る制御プログラムにおいて、グループに含まれる各プレイヤによって複数の地点に対して対応付けられた地点媒体に応じたポイントの合計を、グループのグループポイントとして記憶部に記憶し、グループの獲得ポイント及びグループポイントに応じて、グループの順位を決定することが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る制御プログラムにおいて、ゲームフィールドの少なくとも一部の領域に関連付けられた領域属性を記憶部に更に記憶し、所定の条件を満たした場合、領域属性を変更し、変更された領域属性に対応する領域に含まれる地点の属性を変更することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る制御プログラムにおいて、ゲームフィールドにおける各地点の位置と各地点の属性とに応じて、領域を決定することが好ましい。
【0012】
また、本発明に係る制御プログラムにおいて、領域を決定することにおいて、第1の領域と第1の領域と同一の領域属性を有する第2の領域との距離が所定値以下である場合、第1の領域と、第2の領域と、第1の領域及び第2の領域の間の領域とを、一の領域として決定し、第1の領域と第2の領域との距離が所定値を超える場合、第1の領域及び第2の領域を、それぞれ異なる領域として決定することが好ましい。
【0013】
また、本発明に係る制御プログラムにおいて、グループに関連付けられた属性を記憶部に更に記憶し、占有地点の属性と特定されたグループの属性との関係に応じて、複数の地点のうちの占有地点とは異なる地点の属性を変更することが好ましい。
【0014】
本発明に係る制御プログラムは、記憶部を有し、複数の地点を含むゲームフィールドにおいて進行するゲームを実行する端末装置の制御プログラムであって、複数の地点のそれぞれに関連付けられた属性と、プレイヤに関連付けられたグループと、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体と、ゲーム媒体に関連付けられた属性とに関する情報を記憶部に記憶し、複数の地点の中からプレイヤによって指定された地点に対して、ゲーム媒体を地点媒体として対応付け、地点媒体の属性と指定された地点の属性との関係に基づいて、地点媒体に応じたポイントを決定し、複数の地点のそれぞれについて、プレイヤによって対応付けられた地点媒体に応じたポイントと、グループに関連付けられた他のプレイヤによって対応付けられた地点媒体に応じたポイントとの合計を、各地点におけるグループの地点ポイントとしてプレイヤに提示し、各地点におけるグループの地点ポイントに基づいてゲームを進行させる、ことを端末装置に実行させる。
【0015】
本発明に係る制御方法は、記憶部を有し、複数の地点を含むゲームフィールドにおいて進行するゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、複数の地点のそれぞれに関連付けられた属性と、少なくとも1のプレイヤを含むグループと、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体と、ゲーム媒体に関連付けられた属性とに関する情報を記憶部に記憶し、プレイヤの要求に従って、複数の地点の中からプレイヤによって指定された地点に対して、ゲーム媒体を地点媒体として対応付け、地点媒体の属性と指定された地点の属性との関係に基づいて、地点媒体に応じたポイントを決定し、複数の地点のそれぞれについて、グループに含まれるプレイヤによって対応付けられた地点媒体に応じたポイントの合計を、各地点におけるグループの地点ポイントとして記憶部に記憶し、各地点におけるグループの地点ポイントに基づいてゲームを進行させる、ことを含む。
【0016】
本発明に係る制御方法は、記憶部を有し、複数の地点を含むゲームフィールドにおいて進行するゲームを実行する端末装置の制御方法であって、複数の地点のそれぞれに関連付けられた属性と、プレイヤに関連付けられたグループと、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体と、ゲーム媒体に関連付けられた属性とに関する情報を記憶部に記憶し、複数の地点の中からプレイヤによって指定された地点に対して、ゲーム媒体を地点媒体として対応付け 、地点媒体の属性と指定された地点の属性との関係に基づいて、地点媒体に応じたポイントを決定し、複数の地点のそれぞれについて、プレイヤによって対応付けられた地点媒体に応じたポイントと、グループに関連付けられた他のプレイヤによって対応付けられた地点媒体に応じたポイントとの合計を、各地点におけるグループの地点ポイントとしてプレイヤに提示し、各地点におけるグループの地点ポイントに基づいてゲームを進行させる、ことを含む。
【0017】
本発明に係るゲーム装置は、複数の地点を含むゲームフィールドにおいて進行するゲームを実行するゲーム装置であって、複数の地点のそれぞれに関連付けられた属性と、少なくとも1のプレイヤを含むグループと、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体と、ゲーム媒体に関連付けられた属性とに関する情報を記憶する記憶部と、プレイヤの要求に従って、複数の地点の中からプレイヤによって指定された地点に対して、ゲーム媒体を地点媒体として対応付ける対応付け部と、地点媒体の属性と指定された地点の属性との関係に基づいて、地点媒体に応じたポイントを決定し、複数の地点のそれぞれについて、グループに含まれるプレイヤによって対応付けられた地点媒体に応じたポイントの合計を、各地点におけるグループの地点ポイントとして記憶部に記憶するポイント設定部と、各地点におけるグループの地点ポイントに基づいてゲームを進行させるゲーム進行部と、を有する。
【0018】
本発明に係る端末装置は、複数の地点を含むゲームフィールドにおいて進行するゲームを実行する端末装置であって、複数の地点のそれぞれに関連付けられた属性と、プレイヤに関連付けられたグループと、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体と、ゲーム媒体に関連付けられた属性とに関する情報を記憶する記憶部と、複数の地点の中からプレイヤによって指定された地点に対して、ゲーム媒体を地点媒体として対応付ける対応付け部と 、地点媒体の属性と指定された地点の属性との関係に基づいて、地点媒体に応じたポイントを決定し、複数の地点のそれぞれについて、プレイヤによって対応付けられた地点媒体に応じたポイントと、グループに関連付けられた他のプレイヤによって対応付けられた地点媒体に応じたポイントとの合計を、各地点におけるグループの地点ポイントとしてプレイヤに提示するポイント設定部と、各地点におけるグループの地点ポイントに基づいてゲームを進行させるゲーム進行部と、を有す。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る制御プログラム、制御方法、ゲーム装置及び端末装置によって、プレイヤの操作対象のゲーム媒体に関連付けられた属性に応じて、目標達成のための高度な戦略が必要とされるゲームを、初心者でも容易に操作可能なユーザインターフェースによって進行させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】ゲーム装置によって提供されるゲームの一例について説明するための模式図である。
図2】ゲーム装置によって提供されるゲームの一例について説明するための模式図である。
図3】ゲームシステム1の概略構成の一例を示す図である。
図4】携帯端末2の概略構成の一例を示す図である。
図5】(a)及び(b)は携帯端末2の表示部24に表示される画面の一例を示す図である。
図6】(a)及び(b)は携帯端末2の表示部24に表示される画面の一例を示す図である。
図7】サーバ3の概略構成の一例を示す図である。
図8】(a)及び(b)は各種テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図9】(a)及び(b)は各種テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図10】(a)及び(b)は各種テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図11】(a)及び(b)は各種テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図12】ゲームシステム1の動作シーケンスの一例を示す図である。
図13】進行処理の動作フローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0022】
(本実施形態の概要)
図1及び2は、ゲーム装置が提供するゲームの一例について説明するための図である。以下、図1及び2を参照しつつ、本実施形態のゲーム装置が提供するゲームの一例について説明する。ゲーム装置は、ゲームに参加する各プレイヤが所有する携帯端末、又は、各プレイヤが所有する携帯端末と通信するサーバ等である。
【0023】
本実施形態では、ゲーム装置は、少なくとも1のプレイヤが関連付けられたグループ間の対戦を実行するゲーム実行機能を有する。グループ間の対戦ゲームは、複数のグループのそれぞれに所属する各プレイヤに関連付けられたゲーム媒体が用いられて対戦が実行される所謂GvG(Guild vs Guild)ゲームである。本実施形態のゲーム装置では、グループにプレイヤが関連付けられることによって、プレイヤは、当該グループに所属する。以降、グループに関連付けられているプレイヤを、当該グループの所属プレイヤと称する場合がある。なお、グループの所属プレイヤは、ゲーム上、当該グループに所属しているプレイヤに限らず、プレイヤがゲームにおいて当該グループと所定の関係にあるプレイヤ等であってもよい。
【0024】
グループは、ゲーム装置が提供するゲームの全て又は一部に参加するための、少なくとも1の所属プレイヤで構成されるプレイヤ群であり、所謂ギルド、クラン又はパーティ等である。ゲーム媒体とは、ゲームに使用される電子データであり、例えば、アイテム等である。なお、ゲーム媒体は、アイテムに限らず、例えば、キャラクタ、アバタ、又はカード等であってもよく、また、ゲーム媒体は、ポイント、又はパラメータ等であってもよい。ゲーム媒体は、ゲームの進行に応じ、所属プレイヤによって、ゲーム内で、取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び/又は贈与等され得る電子データであればどのようなデータであってもよく、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものには限られない。
【0025】
本実施形態のゲーム装置では、一又は複数のアイテムがプレイヤに関連付けられることによって、プレイヤはアイテムを所有している。以降、プレイヤに関連付けられているアイテムを、所有アイテムと称する場合がある。なお、所有アイテムは、ゲーム上、プレイヤが所有又は占有しているものに限らず、プレイヤがゲームにおいて使用可能なアイテムであれば、どのようなアイテムでもよい。
【0026】
以下、ゲーム装置が進行させるゲームとして、複数のグループ(グループA、グループB及びグループC)が参加するゲームを例に説明する。各グループの所属プレイヤは、複数の地点を含むゲームフィールドを表示画面に表示するゲーム装置を操作することによって、複数の地点の中から任意の地点を指定して、指定した地点に所属プレイヤの所有アイテムを対応付けるゲームを行う。
【0027】
図1の(1)に示されるように、ゲームフィールドは、ゲーム装置の表示画面に表示される2次元又は3次元の仮想ゲーム空間である。地点S1~地点S4は、ゲームフィールド内に配置され且つ所属プレイヤによって指定される所定の点又は閉領域である。なお、各地点S1~地点S4には、各地点を示す地点マークが表示される。
【0028】
ゲーム装置は、ゲームの進行中、複数のグループのそれぞれにおける各所属プレイヤの指示に従って、各所属プレイヤの所有アイテムを、各所属プレイヤによって指定された各地点に対応付ける。例えば、グループAの所属プレイヤによって地点S1が指定された場合、当該所属プレイヤの所有アイテムaが地点S1に対応付けられる。また、グループBの所属プレイヤによって地点S2が指定された場合、当該所属プレイヤの所有アイテムbが地点S2に対応付けられる。また、グループCの所属プレイヤによって地点S3が指定された場合、当該所属プレイヤの所有アイテムcが地点S3に対応付けられる。
【0029】
所有アイテムには、固有のアイテムポイントが対応付けられており、所属プレイヤの所有アイテムが各地点に対応付けられた場合、当該所有アイテムのアイテムポイントが各地点に対応付けられる。例えば、グループAの所属プレイヤによって所有アイテムaが地点S1に対応付けられた場合、所有アイテムaのアイテムポイント(例えば、1000ポイント)が地点S1に対応付けられる。また、グループBの所属プレイヤによって所有アイテムbが地点S2に対応付けられた場合、所有アイテムbのアイテムポイント(例えば、800ポイント)が地点S2に対応付けられる。また、グループCの所属プレイヤによって所有アイテムcが地点S3に対応付けられた場合、所有アイテムcのアイテムポイント(例えば、1200ポイント)が地点S3に対応付けられる。
【0030】
本実施形態のゲーム装置では、ゲーム開始の時点において、各グループ及び各地点に対して属性が関連付けられる。また、所有アイテムの属性として、当該所有アイテムを所有する所属プレイヤが所属するグループに対応付けられた属性が関連付けられる。例えば、図1の(1)及び(2)に示されるように、地点S1には属性「火」が関連付けられ、地点S2には属性「水」が関連付けられ、地点S3には属性「木」が関連付けられ、地点S4には属性「火」が関連付けられている。また、グループAの各所属プレイヤの所有アイテムaには、属性「火」が関連付けられ、グループBの各所属プレイヤの所有アイテムbには、属性「水」が関連付けられ、グループCの各所属プレイヤの所有アイテムcには、属性「木」が関連付けられている。なお、所有アイテムには、当該所有アイテムを所有する所属プレイヤと同じ又は異なる属性が予め関連付けられていてもよい。
【0031】
これらの「火」、「水」及び「木」の各属性間には、優劣関係が設定されており、例えば、属性「火」よりも属性「水」は優れ、属性「水」よりも属性「木」は優れ、且つ、属性「木」よりも属性「火」は優れるように、各属性間に優劣関係が設定されている。
【0032】
そして、上述したアイテムポイントを地点に対応付ける処理において、各地点に対応付けられた所有アイテムの属性と各地点の属性との優劣関係に基づいて、各地点に対応付けられた所有アイテムのアイテムポイントが変更される。例えば、各地点に対応付けられた所有アイテムの属性が、各地点の属性よりも優れている場合、所有アイテムのアイテムポイントの1.2倍のポイントが各地点に対応付けられる。また、各地点に対応付けられた所有アイテムの属性と、各地点の属性とが同一である場合、所有アイテムのアイテムポイントの1.0倍のポイントが各地点に対応付けられる。また、各地点に対応付けられた所有アイテムの属性が、各地点の属性よりも劣っている場合、所有アイテムのアイテムポイントの0.8倍のポイントが各地点に対応付けられる。以降、所属プレイヤによって各地点に対応付けられた変更後のアイテムポイントを、対応付けポイントと称する場合がある。
【0033】
図1の(2)に示される例では、グループAの所属プレイヤの所有アイテムaの属性は「火」であるので、同一の属性の地点S1に所有アイテムaが対応付けられた場合、所有アイテムaのアイテムポイントの1.0倍の対応付けポイントが地点S1に対応付けられる。また、グループAの所属プレイヤの所有アイテムaが、属性「水」の地点S2に対応付けられた場合、所有アイテムaのアイテムポイントの0.8倍の対応付けポイントが地点S2に対応付けられる。また、グループAの所属プレイヤの所有アイテムaが、属性「木」の地点S3に対応付けられた場合、所有アイテムaのアイテムポイントの1.2倍の対応付けポイントが地点S3に対応付けられる。このように、地点に対応付けられた所有アイテムと当該地点との関係に基づいて、所有アイテムに応じた対応付けポイントが決定される。なお、地点に対応付けられた所有アイテムは、地点媒体の一例である。
【0034】
次に、地点S1~地点S4のそれぞれについて、各グループの所属プレイヤによって対応付けられた対応付けポイントの合計が、地点S1~地点S4のそれぞれにおける各グループの地点ポイントとして記憶される。地点ポイントの記憶処理は、所定のタイミングで実行される。なお、所定のタイミングは、例えば、一定期間(1秒等)ごとに経過したとき、プレイヤによって所有アイテムが選択された又は対応付けポイントが対応付けられたとき、若しくは、ゲームの進行が終了したとき等である。
【0035】
図2の(1)には、ゲームの進行が終了したときの、地点S1~地点S4のそれぞれの地点ポイントの例が示されている。例えば、地点S1におけるグループAの地点ポイントは、ゲーム開始からゲーム終了までの間に、グループAの各所属プレイヤによって地点S1に対応付けられた所有アイテムaに応じた対応付けポイントの合計(114,521ポイント)である。
【0036】
次に、地点S1~地点S4のそれぞれは、地点S1~地点S4のそれぞれにおける最も多い地点ポイントに対応するグループの占有地点として設定される。例えば、地点S1における最も多い地点ポイントに対応するグループはグループBであり、地点S1はグループBの占有地点として設定される。また、地点S2における最も多い地点ポイントに対応するグループはグループAであり、地点S2はグループAの占有地点として設定される。また、地点S3における最も多い地点ポイントに対応するグループはグループCであり、地点S3はグループCの占有地点として設定される。また、地点S4における最も多い地点ポイントに対応するグループはグループAであり、地点S4はグループAの占有地点として設定される。なお、各地点を占有地点としたグループを、各地点の地点占有グループと称する場合がある。
【0037】
そして、各地点における、グループA、グループB及びグループCのそれぞれの地点ポイントの合計を、各地点の地点占有グループの獲得ポイントとして集計する。図2の(2)に示される例では、地点S1の地点占有グループであるグループBの獲得ポイントとして、地点S1のグループA、グループB及びグループCのそれぞれの地点ポイントの合計の565,697ポイントが集計される。また、地点S2の地点占有グループであるグループAの獲得ポイントは、677,478ポイントであり、地点S3の地点占有グループであるグループCの獲得ポイントは、638,626ポイントであり、地点S4の地点占有グループであるグループAの獲得ポイントは、573,681ポイントである。したがって、ゲームの進行が終了した場合において、グループAの総獲得ポイントは、1,251,159ポイントであり、グループBの総獲得ポイントは、565,697ポイントであり、グループCの総獲得ポイントは、638,626ポイントである。
【0038】
以上、図1及び図2を参照しつつ説明したとおり、本実施形態のゲーム装置では、地点S1~地点S4のそれぞれについて、各グループの所属プレイヤによって対応付けられた所有アイテムに応じた対応付けポイントの合計を、地点S1~地点S4のそれぞれにおける各グループの地点ポイントとし、地点S1~地点S4のそれぞれにおける各グループの地点ポイントに基づいてゲームが進行する。したがって、このゲーム装置では、例えば、あるグループにとって占有地点とすることができないような地点には、当該グループの所属プレイヤは所有アイテムを対応付けない、等の戦略立案をプレイヤに要求するゲームが実現され、当該ゲーム装置は、ゲームの興趣性を向上させることを可能とする。
【0039】
なお、上述した図1の説明は、本発明の内容への理解を深めるための説明にすぎない。本発明は、具体的には、次に説明する各実施形態において実施され、且つ、本発明の原則を実質的に超えずに、さまざまな変形例によって実施されてもよい。このような変形例はすべて、本発明および本明細書の開示範囲に含まれる。
【0040】
(ゲームシステム1の構成)
図3は、ゲームシステム1の概略構成の一例を示す図である。
【0041】
ゲームシステム1は、複数のプレイヤのそれぞれが操作する複数の携帯端末2と、サーバ3とを備える。携帯端末2及びサーバ3は、例えば、基地局4、移動体通信網5、ゲートウェイ6、及びインターネット7等の通信ネットワークを介して相互に接続される。携帯端末2で実行されるプログラム(例えば、表示処理プログラム)と、サーバ3で実行されるプログラム(例えば、ゲームプログラム)とは、ハイパーテキスト転送プロトコル(Hypertext Transfer Protocol, HTTP)等の通信プロトコルを用いて通信を行う。なお、携帯端末2は、ゲームを提供するゲーム装置の一例であるが、ゲーム装置は、携帯端末2に限られない。例えば、サーバ3をゲーム装置として用いてもよい。また、携帯端末2とサーバ3とを備えるゲームシステム1をゲーム装置として用いてもよい。なお、携帯端末2は、端末装置の一例である。
【0042】
なお、携帯端末2としては多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)を想定するが、本発明はこれに限定されない。携帯端末2は、本発明が適用可能であればよく、例えば、携帯電話(所謂「フィーチャーフォン」)、携帯情報端末(Personal Digital Assistant, PDA)、携帯ゲーム機、携帯音楽プレイヤ、タブレット端末、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC等の情報処理装置でもよい。
【0043】
(携帯端末2の構成)
図4は、携帯端末2の概略構成の一例を示す図である。
【0044】
携帯端末2は、基地局4、移動体通信網5、ゲートウェイ6、及びインターネット7を介してサーバ3に接続し、サーバ3と通信を行う。携帯端末2は、プレイヤによる操作部23(タッチパネル等)の操作に応じて、ゲームの進行を制御する。また、携帯端末2は、サーバ3から表示データを受信してゲームの進行に係る各種画面を表示する。そのために、携帯端末2は、端末通信部21と、端末記憶部22と、操作部23と、表示部24と、端末処理部25とを備える。
【0045】
端末通信部21は、所定の周波数帯を感受帯域とするアンテナを含む、通信インターフェース回路を備え、携帯端末2を無線通信ネットワークに接続する。端末通信部21は、基地局4により割り当てられるチャネルを介して、基地局4との間でCDMA(Code Division Multiple Access)方式等による無線信号回線を確立し、基地局4との間で通信を行う。そして、端末通信部21は、端末処理部25から供給されたデータを、サーバ3等に送信する。また、端末通信部21は、サーバ3等から受信したデータを端末処理部25に供給する。
【0046】
端末記憶部22は、例えば、半導体メモリ装置を備える。端末記憶部22は、端末処理部25での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、ゲーム制御プログラムを含むアプリケーションプログラム及びデータ等を記憶する。例えば、端末記憶部22は、ドライバプログラムとして、操作部23を制御する入力デバイスドライバプログラムや、表示部24を制御する出力デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、端末記憶部22は、アプリケーションプログラムとして、プレイヤによる操作部23の操作に応じて入力された指示データ及びサーバ3から取得したデータ等に基づいてゲームを進行させ、ゲームの進行に係る表示データの表示を行う表示処理プログラム等を記憶する。端末記憶部22は、データとして、サーバ3から取得されたデータ(後述する各種テーブル等)、属性間の優劣関係を示すデータ及び地点IDに対応付けられた対応付けポイント等のゲームデータ、ゲームの進行に係る表示データや、映像データ、画像データ等を記憶する。さらに、端末記憶部22は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
【0047】
操作部23は、携帯端末2の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル等のポインティングデバイスである。プレイヤは、操作部23を用いて、文字や数字、記号、及び、表示部24の表示画面上の位置、等を入力することができる。操作部23は、プレイヤにより操作されると、その操作に対応する信号を発生する。そして、発生した信号は、プレイヤの指示として、端末処理部25に供給される。
【0048】
表示部24は、映像や画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等である。表示部24は、端末処理部25から供給された映像データに応じた映像や、画像データに応じた画像等を表示する。
【0049】
端末処理部25は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。端末処理部25は、携帯端末2の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。端末処理部25は、携帯端末2の各種処理が端末記憶部22に記憶されているプログラムや操作部23の操作等に基づいて適切な手順で実行されるように、端末通信部21や表示部24等の動作を制御する。端末処理部25は、端末記憶部22に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、端末処理部25は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
【0050】
端末処理部25は、少なくとも端末送受信部251、表示処理部252、ゲーム進行部253、入力処理部254、及び対応付け部255を備える。これらの各部は、端末処理部25が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとして携帯端末2に実装されてもよい。
【0051】
以下、図5及び図6を参照して、携帯端末2の表示部24に表示される各種画面の一例について説明する。
【0052】
図5(a)は、携帯端末2の表示部24に表示されるゲーム画面500の一例を示す図である。
【0053】
ゲーム画面500は、対戦ゲームを行うグループの各所属プレイヤが所有する携帯端末2の表示部24に表示される。ゲームシステム1には、複数のグループが登録されており、複数のグループの中のいずれかのグループの所定の所属プレイヤによって対戦ゲームへの参加募集が行われ、且つ、他のグループの所定の所属プレイヤが当該参加募集に応募した場合、当該対戦ゲームが開始される。対戦ゲームは、例えば、3つのグループによって所定のゲーム実行期間(例えば、所定のゲーム開始時間から30分間)において実行される。なお、対戦ゲームに参加可能なグループの数は3つに限らず、少なくとも2つのグループが参加すれば対戦ゲームは実行される。
【0054】
対戦ゲームが開始されると、対戦ゲームに参加した各グループに対して、互いに異なる属性が自動的に対応付けられる。そして、各グループに自動的に対応付けられた属性が、各グループにおける所定の所属プレイヤの所有アイテムに対応する属性として設定される。以降、ゲーム画面500を表示する携帯端末2を所有する所属プレイヤを、単にプレイヤと称する場合がある。
【0055】
ゲーム画面500には、ゲームフィールド表示領域501、消費ポイントゲージ502、消費ポイント増加ボタン503、所有アイテム選択ボタン504、ポイント表示領域505等が表示される。なお、ゲーム画面500は、携帯端末2にインストールされているネイティブアプリによって表示されるネイティブ表示による画面であるが、ゲームフィールド表示領域501等の一部の表示は、サーバ3が生成した表示データに基づいて表示されるウェブ表示による画面としてもよい。
【0056】
ゲームフィールド表示領域501は、対戦ゲームのゲームフィールドを表示するための表示領域であり、ゲームフィールド内には、複数の地点(地点S1~地点S4)を示す地点マークが配置される。
【0057】
消費ポイントゲージ502は、プレイヤが所有する消費ポイントを示すゲージである。消費ポイントは、プレイヤごとに対応付けられたポイントであり、プレイヤによって所有アイテムが地点に対応付けられるたびに、1ポイントずつ減少する。図5(a)に示される例では、消費ポイントゲージ502によって、プレイヤに最大の消費ポイント(例えば、250ポイント)が対応付けられていることが示されている。
【0058】
消費ポイント増加ボタン503は、プレイヤに対応付けられた消費ポイントを増加させるための操作ボタンである。プレイヤの操作部23の操作に応じて消費ポイント増加ボタンが選択された場合、プレイヤに対応付けられた消費ポイントに、例えば25ポイントが加算される。この場合、消費ポイントゲージ502には、加算後の消費ポイントを示すゲージが表示される。なお、プレイヤによって消費ポイント増加ボタンが選択された場合、プレイヤに関連付けられた特定のゲーム媒体が消費されてもよい。特定のゲーム媒体は、例えば、他のゲーム又はイベント等の進行に際してプレイヤが取得したポイント、アイテム、仮想通貨等である。
【0059】
所有アイテム選択ボタン504は、プレイヤが地点に対応付ける所有アイテムを選択するための選択ボタンである。図5(a)に示される例では、プレイヤの所有アイテムa1~所有アイテムa6が表示されている。なお、ゲーム画面500に表示される所有アイテムの数は6つに限らない。ゲーム画面500には、プレイヤの全ての所有アイテムが表示されてもよく、また、プレイヤによって予め選択された又はランダムに決定された所有アイテムのみが表示されてもよい。また、所有アイテム選択ボタン504に、当該所有アイテム選択ボタン504に対応する所有アイテムの所有数が表示されてもよい。
【0060】
以下、地点に対する所有アイテムの対応付け操作方法について説明する。まず、プレイヤは、ゲームフィールド表示領域501に表示されたゲームフィールド内に配置された地点S1~地点S4の中のいずれか1つの地点の地点マークの表示位置をタップ操作することによって、任意の地点が選択される。次に、プレイヤは、所有アイテム選択ボタン504のうちのいずれか1つの所有アイテム選択ボタン504をタップ操作することによって、所有アイテム選択ボタン504が選択される。そして、プレイヤによって選択された地点に対して、プレイヤによって選択された所有アイテム選択ボタン504に対応する所有アイテムが対応付けられる。
【0061】
なお、プレイヤによって地点が選択された後に、プレイヤによって所有アイテム選択ボタン504のうちの複数の所有アイテム選択ボタン504が選択されてもよい。例えば、プレイヤによって地点S1が選択された後に、プレイヤによって所有アイテムa1に対応する所有アイテム選択ボタン504が2回選択され、さらに、プレイヤによって所有アイテムa2に対応する所有アイテム選択ボタン504が3回選択されてもよい。この場合、地点S1に対して、プレイヤの所有アイテムa1が2つ対応付けられるとともに、プレイヤの所有アイテムa2が3つ対応付けられる。このように、プレイヤは、複数の所有アイテムを短時間で地点に対応付けたい場合、所有アイテム選択ボタン504に対する連続操作を行うことができる。これにより、ゲームシステム1は、簡易なユーザインターフェースによって、アクションゲームと同様の面白さをプレイヤに提供することができるとともに、プレイヤの操作性を向上させることが可能となる。
【0062】
ポイント表示領域505には、対戦ゲームに参加したグループごとに、地点S1~地点S4の全てに対応付けられた地点ポイントの合計と、プレイヤによって地点S1~地点S4の全てに対応付けられた対応付けポイントの合計とが表示される。以降、各グループにおける地点S1~地点S4の全てに対応付けられた地点ポイントの合計を、グループポイントと称する場合があり、また、プレイヤによって地点S1~地点S4の全てに対応付けられた対応付けポイントの合計をプレイヤポイントと称する場合がある。なお、図2の(1)に示される例では、グループAのグループポイントは、931,810ポイント(114,521+321,654+85,621+410014)である。
【0063】
図5(b)は、携帯端末2の表示部24に表示されるゲーム画面510の一例を示す図である。なお、図5(b)において、図5(a)に示すゲーム画面500と同一の構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0064】
ゲーム画面510には、進行中の対戦ゲームを示す画像等が表示される。ゲームフィールド表示領域511には、進行中の対戦ゲームのゲームフィールドが表示される。ゲームフィールド内に配置された地点S1~地点S4のそれぞれには、グループごとの地点ポイントが対応付けられており、各グループの地点ポイントに基づいて、地点S1~地点S4のそれぞれの地点占有グループが特定される。図5(b)に示される例では、地点S1の地点占有グループはグループAであり、地点S2の地点占有グループはグループBであり、地点S3の地点占有グループはグループCであり、地点S4の地点占有グループはグループAである。また、各地点の地点マークには、各地点の地点占有グループが識別できる画像が表示されている。
【0065】
消費ポイントゲージ512には、プレイヤの現在の消費ポイントを示すゲージが表示される。また、ポイント表示領域515には、対戦ゲームに参加した各グループの現在のグループポイントと、プレイヤの現在のプレイヤポイントとが表示される。
【0066】
なお、ゲームフィールド内に配置された地点S1~地点S4のそれぞれを示す地点マークの近傍に、各地点の獲得ポイント又は各地点における各グループの地点ポイントが提示されてもよい。なお、各地点の近傍に表示される獲得ポイント又は地点ポイントは、数値によって表示されるが、符号、イメージ図等によって表示されてもよい。例えば、獲得ポイント又は地点ポイントの量が「+」の図柄の数で表示される場合、グループAについては「A+++」、グループBについては「B++」、グループCについては「C+」等の表示態様で表示される。
【0067】
図6(a)は、携帯端末2の表示部24に表示されるゲーム画面600の一例を示す図である。なお、図6(a)において、図5(a)に示すゲーム画面500と同一の構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0068】
ゲーム画面600には、ゲーム画面510から更に進行した対戦ゲームを示す画像等が表示される。ゲームフィールド表示領域601には、進行中の対戦ゲームのゲームフィールドが表示される。ゲームフィールド内には、地点S1~地点S4の他に、特定地点S5が表示される。特定地点S5は、進行中の対戦ゲームのゲーム実行期間と同じ特定地点有効期間又は当該ゲーム実行期間よりも短い特定地点有効期間(例えば、2分間)において表示される地点である。特定地点S5には、地点S1~地点S4と同様に、各グループの所属プレイヤによって、所有アイテム及び当該所有アイテムに応じた対応付けポイントが対応付けられる。なお、特定地点S5には、属性が対応付けられていないため、どのグループの所属プレイヤが所有アイテムを特定地点S5に対応付けても、所有アイテムのアイテムポイントの1.0倍の対応付けポイントが特定地点S5に対応付けられる。なお、特定地点S5には、地点S1~地点S4のいずれかに対応付けられている属性が対応付けられてもよい。
【0069】
消費ポイントゲージ602には、プレイヤの現在の消費ポイントを示すゲージが表示される。また、ポイント表示領域605には、対戦ゲームに参加した各グループ現在のグループポイントと、プレイヤの現在のプレイヤポイントとが表示される。
【0070】
図6(b)は、携帯端末2の表示部24に表示されるゲーム画面610の一例を示す図である。なお、図6(b)において、図5(a)に示すゲーム画面500と同一の構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0071】
ゲーム画面610には、ゲーム画面600から更に進行した対戦ゲームを示す画像等が表示される。ゲームフィールド表示領域611には、進行中の対戦ゲームのゲームフィールドが表示される。特定地点S5には、地点S1~地点S4と同様に、所属プレイヤによって対応付けられた対応付けポイントに応じて、グループごとの地点ポイントが対応付けられており、各グループの地点ポイントに基づいて、特定地点S5の地点占有グループが特定される。図6(b)に示される例では、特定地点S5の地点占有グループはグループAである。
【0072】
消費ポイントゲージ612には、プレイヤの現在の消費ポイントを示すゲージが表示される。また、ポイント表示領域615には、対戦ゲームに参加した各グループの現在のグループポイントと、プレイヤの現在のプレイヤポイントとが表示される。
【0073】
なお、特定地点S5が表示されてから特定地点有効期間が過ぎた場合、各グループの所属プレイヤは特定地点S5を指定できなくなる。この場合、特定地点有効期間が過ぎた時点における特定地点S5の地点占有グループの属性が、進行中の対戦ゲームのゲーム実行期間よりも短い属性設定期間(例えば、3分間)において、ゲームフィールドの所定の領域に対して設定される。なお、所定の領域は、ゲームフィールド全体の領域又はゲームフィールド内の特定の領域である。以降、領域に設定された属性を領域属性と称する場合がある。
【0074】
属性設定期間において、ゲームフィールドの所定の領域の領域属性と同一の属性のグループの所属プレイヤ(すなわち、当該所定の領域の領域属性と同一の属性の所有アイテムを所有する所属プレイヤ)によって、所定の領域内に配置された地点のいずれかに、所有アイテムが対応付けられた場合、所有アイテムに応じた対応付けポイントの所定倍(例えば、2倍)のポイントが、所有アイテムが対応付けられた地点の新たな対応付けポイントとして設定されてもよい。
【0075】
また、属性設定期間において、ゲームフィールドの所定の領域の領域属性よりも劣る属性のグループの所属プレイヤによって、所定の領域内に配置された地点のいずれかに、所有アイテムが対応付けられた場合、所有アイテムに応じた対応付けポイントの所定倍(例えば、1.2倍)のポイントが、所有アイテムが対応付けられた地点の新たな対応付けポイントとして設定されてもよい。なお、ゲームフィールドの所定の領域の領域属性よりも劣る属性のグループの所属プレイヤにおけるポイントの所定倍率として、ゲームフィールドの所定の領域の領域属性と同一の属性のグループの所属プレイヤにおけるポイントの所定倍率とは異なる値が設定される。
【0076】
なお、所有アイテムが地点に対応付けられた場合、所有アイテム(所有アイテムを対応付けた所属プレイヤのグループ)の属性と、地点の属性との関係とともに、ゲームフィールドの所定の領域の領域属性と、所有アイテムの属性との関係に基づいて、対応付けポイントが設定されてもよい。例えば、領域属性「水」が設定されたゲームフィールドの所定の領域に、属性「火」が関連付けられた地点S1が配置されている場合、属性「木」のグループの所属プレイヤが所有アイテム(例えば、アイテムポイントが1000ポイント)を地点S1に対応付けると、地点S1の属性「火」よりもグループの属性「木」は劣っているため、まず、アイテムポイント「1000」の0.8倍に当たる「800」ポイントが算出される。次に、ゲームフィールドの所定の領域の領域属性「水」よりもグループの属性「木」は優れているため、算出された「800」ポイントの1.2倍に当たる「960」ポイントが対応付けポイントとして算出される。このように、地点の属性だけでなく、フィールドの所定の領域の領域属性が、対応付けポイントの設定に影響するため、所有アイテムの対応付け操作において戦略が必要とされるゲームをプレイヤに提供することが可能となる。
【0077】
このように、特定地点S5を所定のグループの占有地点とすることによって、他の地点S1~S4も、所定のグループの占有地点となる可能性が高くなるため、特定地点S5が表示される特定地点有効期間の間、対戦ゲームへの所属プレイヤの参加率を高めることが可能となる。なお、対戦ゲームのゲーム実行期間内において、複数種類の特定地点が表示されてもよい。この場合、複数種類の特定地点のそれぞれの特定地点有効期間が過ぎるたびに、各属性設定期間が設定される。
【0078】
なお、ポイント表示領域505,515,605,615に表示される各グループのグループポイントは、地点S1~地点S4のうちの一部の地点に対応付けられた当該グループの地点ポイントの合計でもよい。また、ポイント表示領域505,515,605,615に表示されるプレイヤのプレイヤポイントは、地点S1~地点S4のうちの一部の地点に対応付けられた当該プレイヤの地点ポイントの合計でもよい。
【0079】
(サーバ3の構成)
図7は、サーバ3の概略構成の一例を示す図である。また、図8~11は、サーバ記憶部32が記憶する各種テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【0080】
サーバ3は、サーバ通信部31と、サーバ記憶部32と、サーバ処理部33とを備える。サーバ3は、携帯端末2からの要求に応じて、対戦ゲームを進行させる。また、サーバ3は、対戦ゲームの進行に係る表示データ等を作成して携帯端末2に送信する。
【0081】
サーバ通信部31は、サーバ3をインターネット7に接続するための通信インターフェース回路を備え、インターネット7との間で通信を行う。そして、サーバ通信部31は、携帯端末2等から受信したデータをサーバ処理部33に供給する。また、サーバ通信部31は、サーバ処理部33から供給されたデータを携帯端末2等に送信する。
【0082】
サーバ記憶部32は、例えば、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、又は光ディスク装置のうちの少なくとも一つを備える。サーバ記憶部32は、サーバ処理部33での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、サーバ記憶部32は、アプリケーションプログラムとして、対戦ゲームを進行させ、その結果に係る表示データを作成するゲームプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD-ROM、DVD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて端末記憶部22にインストールされてもよい。
【0083】
サーバ記憶部32は、データとして、図8(a)に示されるアイテムテーブル、図8(b)に示されるプレイヤテーブル、図9(a)に示されるグループテーブル、図9(b)に示されるゲームフィールドテーブル、図10(a)に示される地点テーブル、図10(b)に示されるゲーム管理テーブル、図11(a)に示される対応付けポイントテーブル、及び図11(b)に示される地点ポイントテーブル等を記憶する。また、サーバ記憶部32は、対戦ゲームの進行に係る様々な画像データ等を記憶する。さらに、サーバ記憶部32は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。すなわち、サーバ記憶部32は、揮発性のメモリ(Random Access Memory, RAM)を備え、対戦ゲームの進行に応じて変動する動的データを記憶してもよい。
【0084】
図8(a)は、アイテムを管理するアイテムテーブルを示す。アイテムテーブルには、各アイテムについて、当該アイテムのアイテムID(identification)、アイテム名称、アイテムポイント等が、互いに関連付けて記憶されている。アイテムIDは、各アイテムを一意に識別するための識別情報の一例である。
【0085】
図8(b)は、プレイヤを管理するプレイヤテーブルを示す。プレイヤテーブルには、各プレイヤについて、当該プレイヤのプレイヤID、プレイヤ名称、所有アイテム、消費ポイント等が、互いに関連付けて記憶されている。プレイヤIDは、各プレイヤを一意に識別するための識別情報の一例である。所有アイテムとして、各プレイヤが現在所有している各所有アイテムのアイテムID及びその所有数等が関連付けて記憶される。消費ポイントは、各プレイヤが現在所有している消費ポイントである。
【0086】
図9(a)は、グループを管理するグループテーブルを示す。グループテーブルには、各グループについて、当該グループのグループID、グループ名称、所属プレイヤ等が関連付けて記憶される。グループIDは、各グループを一意に識別するための識別情報の一例である。また、所属プレイヤとして、各グループにおける所属プレイヤのプレイヤIDが記憶される。
【0087】
図9(b)は、ゲームフィールドを管理するゲームフィールドテーブルを示す。ゲームフィールドテーブルには、各ゲームフィールドについて、当該ゲームフィールドのゲームフィールドID、地点、及び特定地点等が関連付けて記憶される。ゲームフィールドIDは、各ゲームフィールドを一意に識別するための識別情報の一例である。また、地点として、各ゲームフィールド内に配置された各地点の地点IDが記憶される。また、特定地点として、各ゲームフィールド内に配置された各特定地点の地点ID及びその特定地点有効期間が関連付けて記憶される。なお、特定地点有効期間は、例えば、特定地点有効期間の開始時間及び終了時間が、ゲーム開始時間からの経過時間によって規定される。図9(b)に示される例では、F001のゲームフィールドIDに関連付けられた特定地点(地点ID「S905」)には、ゲーム開始時間から10分0秒後が特定地点有効期間の開始時間であり、ゲーム開始時間から12分0秒後が特定地点有効期間の終了時間であることが示されている。
【0088】
図10(a)は、ゲームフィールド内に配置される地点を管理する地点テーブルを示す。地点テーブルは、ゲームフィールドごとに管理され、また、地点テーブルには、各地点について、当該地点の地点ID、位置、及び属性等が関連付けて記憶される。地点IDは、各地点を一意に識別するための識別情報の一例である。位置は、各地点のゲームフィールド内の配置位置情報であり、ゲームフィールドが2次元の仮想ゲーム空間である場合、配置位置情報は2次元座標を示す位置情報であり、ゲームフィールドが3次元の仮想ゲーム空間である場合、配置位置情報は3次元座標を示す位置情報である。
【0089】
図10(b)は、対戦ゲームを管理するゲーム管理テーブルを示す。ゲーム管理テーブルには、ゲームシステム1によって実行される各対戦ゲームについて、当該対戦ゲームのゲームID、ゲームフィールド、ゲーム実行期間及び対戦情報等が関連付けて記憶される。ゲームIDは、各対戦ゲームを一意に識別するための識別情報の一例である。また、ゲームフィールドとして、各対戦ゲームで使用されるゲームフィールドのゲームフィールドIDが記憶される。
【0090】
また、ゲーム実行期間として、各対戦ゲームのゲーム開始時間及びゲーム終了時間が記憶される。図10(b)に示される例では、ゲーム開始時間からゲーム終了時間までの時間は30分である。また、対戦情報として、各対戦ゲームに参加するグループのグループID及び属性が記憶される。
【0091】
ゲーム管理テーブルに記憶される各レコードは、例えば、サーバ3によってグループテーブルに記憶された複数のグループの中のいずれかのグループの所定の所属プレイヤによって対戦ゲームへの参加募集が行われ、且つ、当該参加募集に対して他のグループの所定の所属プレイヤが応募した場合に作成される。例えば、対戦ゲームに参加するグループが所定数(例えば、3つ)決定されると、サーバ3は、ゲーム管理テーブルに、新たなゲームIDを記憶する。次に、サーバ3は、記憶された新たなゲームIDに関連付けて、自動的にサーバ3によって選択された又は対戦ゲームに参加するグループの所定のプレイヤによって選択されたゲームフィールドのゲームフィールドIDを、ゲーム管理テーブルに記憶する。次に、サーバ3は、自動的にサーバ3によって決定された又は対戦ゲームに参加するグループの所定のプレイヤによって指示されたゲーム開始時間と、当該ゲーム開始時間から30分後のゲーム終了時間とを、ゲーム実行期間として、新たなゲームIDに関連付けてゲーム管理テーブルに記憶する。なお、ゲーム開始時間からゲーム終了時間までの時間は、30分に限らず、例えば、1時間であってもよい。そして、サーバ3は、対戦ゲームに参加する各グループのグループIDを、自動的に選択された属性とともに、対戦情報として、新たなゲームIDに関連付けてゲーム管理テーブルに記憶する。
【0092】
図11(a)は、進行中の対戦ゲームにおける対応付けポイントを管理する対応付けポイントテーブルを示す。対応付けポイントテーブルは、対戦ゲームごとにサーバ3によって作成される。対応付けポイントテーブルには、対戦ゲームで使用されるゲームフィールド内に配置された各地点において、当該地点の地点ID、1グループ目の対応付けポイント、2グループ目の対応付けポイント及び3グループ目の対応付けポイント等が関連付けて記憶される。1グループ目の対応付けポイントとして、対戦ゲームに参加するグループのうちの1つのグループのグループID、当該グループにおける所属プレイヤのプレイヤID、及び所属プレイヤの対応付けポイントが記憶される。所属プレイヤの対応付けポイントは、関連付けられた地点IDによって示される地点に対する当該所属プレイヤの対応付けポイントである。2グループ目の対応付けポイントとして、対戦ゲームに参加するグループのうちの、1グループ目とは異なる1つのグループのグループID、当該グループにおける所属プレイヤのプレイヤID、及び所属プレイヤの対応付けポイントが記憶される。3グループ目の対応付けポイントとして、対戦ゲームに参加するグループのうちの、1グループ目及び2グループ目とは異なる1つのグループのグループID、当該グループにおける所属プレイヤのプレイヤID、及び所属プレイヤの対応付けポイントが記憶される。
【0093】
図11(b)は、進行中の対戦ゲームにおける地点ポイントを管理する地点ポイントテーブルを示す。地点ポイントテーブルは、対戦ゲームごとにサーバ3によって作成される。地点ポイントテーブルには、対戦ゲームで使用されるゲームフィールド内に配置された各地点において、当該地点の地点ID、地点ポイント、地点占有グループ及び獲得ポイント等が関連付けて記憶される。なお、地点ポイントとして、ゲームに参加する各グループのグループIDと、各グループが各地点に対応付けた地点ポイントとが記憶される。地点ポイントは、グループごとに、地点ポイントが加算(更新)されるたびに記憶される。地点占有グループは、各地点の地点占有グループのグループIDがサーバ3によって記憶される。地点占有グループには、地点ポイントが更新されるたびに、各グループの地点ポイントの中で最も多いポイントに対するグループのグループIDがサーバ3によって記憶される。獲得ポイントは、各地点に対して全てのグループによって対応付けられた地点ポイントの合計であり、地点ポイントが更新されるたびに、サーバ3によって集計される。
【0094】
図7に戻り、サーバ処理部33は、少なくとも、サーバ送受信部331及び進行制御部332を備える。これらの各部は、サーバ処理部33が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとしてサーバ3に実装されてもよい。
【0095】
以下、携帯端末2の端末処理部25が備える端末送受信部251、表示処理部252、ゲーム進行部253、入力処理部254及び対応付け部255、並びに、サーバ3のサーバ処理部33が備えるサーバ送受信部331及び進行制御部332のそれぞれの機能の一例について説明する。
【0096】
(端末送受信部251の機能)
端末送受信部251は、ゲーム参加時にサーバ3から送信されたゲーム制御データを、端末通信部21を介して受信する。なお、ゲーム参加時に携帯端末2に送信されるゲーム制御データは、例えば、アイテムテーブルと、プレイヤテーブルに記憶された、送信先の携帯端末2を所有するプレイヤに係るレコード(当該プレイヤのプレイヤID、プレイヤ名称、所有アイテム、消費ポイント等)と、ゲームフィールドテーブルに記憶された、プレイヤが参加する対戦ゲームで用いられるゲームフィールドに係るレコード(ゲームフィールドID、地点、特定地点等)と、プレイヤが参加するゲームで用いられるゲームフィールドに係る地点テーブルと、ゲーム管理テーブルに記憶された、プレイヤが参加する対戦ゲームに係るレコード(ゲームID、ゲームフィールドID、ゲーム実行期間、対戦情報等)と、地点ポイントテーブル等を含む。なお、ゲーム制御データに、グループテーブルに記憶された、プレイヤが所属するグループに係るレコード(グループID、グループ名称、所属プレイヤ)が含まれてもよい。
【0097】
また、端末送受信部251は、ゲームの進行中にサーバ3から送信されたゲーム制御データを、端末通信部21を介して受信すると、受信したゲーム制御データをゲーム進行部253に渡す。なお、ゲームの進行中に送信されたゲーム制御データは、ゲームの進行に応じてサーバよって更新された地点ポイントテーブルを含む。
【0098】
また、端末送受信部251は、サーバ3から送信された終了指示を、端末通信部21を介して受信する。
【0099】
(表示処理部252の機能)
表示処理部252は、端末送受信部251が受信したゲーム制御データに基づいて、描画データを生成し、ゲームの進行に応じたゲーム画面500,510,600又は610を表示部24に表示する。
【0100】
(ゲーム進行部253の機能)
ゲーム進行部253は、ゲーム参加時にサーバ3から送信されたゲーム制御データに基づくゲーム画面の表示を表示処理部252に指示する。また、ゲーム進行部253は、当該ゲーム制御データに含まれる、プレイヤの所有アイテム、消費ポイントを端末記憶部22に記憶する。
【0101】
また、ゲーム進行部253は、所定のタイミングで、端末通信部21を介してサーバ3にゲーム進行データを送信する。ゲーム進行データは、プレイヤに操作に応じて変更された各種データであり、例えば、プレイヤの所有アイテムの所有数、プレイヤが現在所有する消費ポイント、及び各地点のプレイヤの対応付けポイント等を含む。なお、ゲーム進行データには、これらの各種データに関連付けて、プレイヤのプレイヤIDが含まれる。なお、所定のタイミングは、例えば、一定期間(1秒等)ごとに経過したとき、プレイヤによって所有アイテムが選択された又は対応付けポイントが対応付けられたとき、若しくは、ゲームの進行が終了したとき等である。
【0102】
また、ゲーム進行部253は、サーバ3から送信された終了指示に応じて、後述する進行処理が実行されないように制御するとともに、端末通信部21を介してサーバ3にゲーム進行データを送信する。
【0103】
また、ゲーム進行部253は、入力処理部254によって検出された入力位置に応じて、所有アイテムボタンが選択されたと判定された場合、端末記憶部22に記憶されたプレイヤの消費ポイントが所定のポイント(例えば、0(ゼロ)ポイント)よりも多いか否かを判定する。そして、ゲーム進行部253によってプレイヤの消費ポイントが所定のポイントであると判定された場合、対応付けポイントを地点に対応付ける処理を実行しない。なお、所定のポイントは、1以上のポイント値でもよい。
【0104】
また、ゲーム進行部253は、入力処理部254によって検出された入力位置に応じて消費ポイント増加ボタンが選択されたと判定された場合、端末記憶部22に記憶されたプレイヤの消費ポイントが、増加許可ポイント以下であるか否かを判定する。なお、増加許可ポイントは、プレイヤが保有可能な最大の消費ポイントから、消費ポイント増加ボタンの1回の操作による消費ポイントの増加量を減算した値以下であればどのような値でもよい。例えば、最大の消費ポイントが250ポイントであり、且つ、消費ポイント増加ボタンの1回の操作による消費ポイントの増加量が25ポイントである場合、増加許可ポイントは225ポイント以下であればよい。これによって、消費ポイント増加ボタン503の1回の操作によって増加する消費ポイントが、規定の増加量よりも少ない場合を防ぐことが可能になる。そして、ゲーム進行部253は、端末記憶部22に記憶されたプレイヤの消費ポイントが、増加許可ポイント以下であると判定された場合、プレイヤIDに対応付けられた消費ポイントに25ポイントを加算し、加算後の消費ポイントをプレイヤIDに関連付けて端末記憶部22に記憶する。
【0105】
(入力処理部254の機能)
入力処理部254は、プレイヤによる操作部23に応じて入力された入力位置を検出する。入力位置は、例えば、操作部23がタッチパネル等のポインティングデバイスである場合では、プレイヤによって指示入力された表示画面の位置である。
【0106】
また、入力処理部254は、検出した入力位置に応じて、表示部24に表示されたゲームフィールド内に配置された地点が選択されたか否かを判定する。例えば、入力処理部254は、ゲームフィールド内に配置された各地点の位置を、地点テーブルから抽出し、検出した入力位置が、ゲームフィールド内に配置された各地点の位置を中心とする所定領域内に含まれるか否かを判定する。
【0107】
また、入力処理部254は、検出した入力位置に応じて地点が選択されたと判定した場合、プレイヤによる操作部23に応じて次に入力された入力位置を検出する。
【0108】
また、入力処理部254は、検出した入力位置に応じて、表示部24に表示された所有アイテムボタンが選択されたか否かを判定する。例えば、入力処理部254は、検出した入力位置が所有アイテムボタンの表示領域内に含まれるか否かを判定する。
【0109】
また、入力処理部254は、検出した入力位置に応じて、表示部24に表示された消費ポイント増加ボタンが選択されたか否かを判定する。例えば、入力処理部254は、検出した入力位置が消費ポイント増加ボタンの表示領域内に含まれるか否かを判定する。
【0110】
(対応付け部255の機能)
対応付け部255は、入力処理部254によって検出された入力位置に応じて、所有アイテムボタンが選択されたと判定された場合において、ゲーム進行部253によってプレイヤの消費ポイントが所定のポイント(例えば、0(ゼロ)ポイント)よりも多いと判定された場合、対応付け処理を実行する。
【0111】
以下、対応付け処理について説明する。まず、対応付け部255は、地点テーブルを参照して、入力処理部254によって選択されたと判定された地点の地点IDを特定するとともに、アイテムテーブルを参照して、入力処理部254によって選択されたと判定された所有アイテムボタンに対応するプレイヤの所有アイテムのアイテムIDを特定する。次に、対応付け部255は、端末記憶部22に記憶されたプレイヤの消費ポイントから1ポイントを減算する。次に、対応付け部255は、端末記憶部22に記憶された、特定されたアイテムIDに対応する所有アイテムの所有数を1つ減算する。
【0112】
次に、対応付け部255は、端末記憶部22に記憶されたアイテムテーブルを参照して、特定されたアイテムIDに対応するアイテムポイントを抽出する。次に、対応付け部255は、端末記憶部22に記憶された対戦情報からプレイヤが所属するグループの属性を抽出し、抽出した属性を、選択されたと判定された所有アイテムの属性として設定する。次に、対応付け部255は、地点テーブルを参照して、特定した地点IDに対応する属性を抽出する。
【0113】
次に、対応付け部255は、端末記憶部22に記憶された、所有アイテムの属性と各地点の属性との優劣関係と、設定された所有アイテムの属性と、特定した地点IDに対応する属性とに基づいて、抽出されたアイテムポイントを変更し、変更後のアイテムポイントを対応付けポイントとして、特定した地点IDに対応付けて端末記憶部22に記憶する。なお、対応付け部255は、地点IDごとに、各地点IDに対応付けられた対応付けポイントの合計をグループごとに記憶する。以上により、対応付け処理は終了する。
【0114】
(サーバ送受信部331の機能)
サーバ送受信部331は、プレイヤが所有する携帯端末2から送信されたゲーム進行データを、サーバ通信部31を介して受信し、サーバ通信部31を介してゲーム制御データを、プレイヤが所有する携帯端末2に送信する。
【0115】
また、サーバ送受信部331は、現在時刻がゲーム管理テーブルにおけるゲーム実行期間のゲーム終了時間となった場合、サーバ通信部31を介して、プレイヤが所有する携帯端末2に終了指示を送信する。
【0116】
(進行制御部332の機能)
進行制御部332は、プレイヤからのゲーム参加要求に従って、サーバ送受信部331に、ゲーム制御データの送信を指示する。プレイヤからのゲーム参加要求は、対戦ゲームの開始時又は対戦ゲームのゲーム実行期間内において、プレイヤがゲームに参加する場合に、プレイヤが所有する携帯端末2から送信される。
【0117】
また、進行制御部332は、サーバ送受信部331から受け取ったゲーム進行データに基づいて進行制御処理を実行する。進行制御処理では、まず、進行制御部332は、ゲーム進行データに含まれるプレイヤのプレイヤID、プレイヤの所有アイテムの所有数、プレイヤが現在所有する消費ポイントに基づいて、サーバ記憶部32に記憶されたプレイヤテーブルを更新する。すなわち、プレイヤテーブルにおいて、プレイヤIDに関連付けられたプレイヤの所有アイテムの所有数及び消費ポイントとして、ゲーム進行データに含まれるプレイヤの所有アイテムの所有数、消費ポイントを記憶する。次に、進行制御部332は、ゲーム進行データに含まれる各地点のプレイヤの対応付けポイントに基づいて、対応付けポイントテーブルを更新する。すなわち、対応付けポイントテーブルにおいて、プレイヤIDに対応付けられる各地点の対応付けポイントとして、ゲーム進行データに含まれる各地点のプレイヤの対応付けポイントを記憶する。そして、進行制御部332は、更新された対応付けポイントテーブルに基づいて、地点ポイントテーブルを更新する。すなわち、進行制御部332は、対応付けポイントテーブルが更新されるたびに、各地点における各グループの所属プレイヤの対応付けポイントの合計を、各地点における各グループの地点ポイントとして算出し、地点ごとに、各グループのグループIDと算出された地点ポイントとを対応付けて、地点ポイントテーブルに記憶する。また、進行制御部332は、地点ポイントが記憶されるたびに、地点ごとに、各グループの地点ポイントの中で最も多いポイントに対するグループのグループIDを、地点占有グループとして地点ポイントテーブルに記憶する。また、進行制御部332は、各地点に対して全てのグループによって対応付けられた地点ポイントの合計を、獲得ポイントとして地点ポイントテーブルに記憶する。以上により、進行制御部332による進行制御処理は終了する。なお、進行制御部332は、ポイント設定部の一例である。
【0118】
また、進行制御部332は、進行制御処理によって更新された地点ポイントテーブルを含むゲーム制御データを、サーバ通信部31を介して携帯端末2に送信する。
【0119】
また、進行制御部332は、終了指示を受け取った携帯端末2から送信されたゲーム進行データに基づいて集計処理を実行する。集計処理では、進行制御処理と同様に、プレイヤテーブル、対応付けポイントテーブル、地点ポイントテーブルを更新する。なお、進行制御部332は、ゲーム結果として、各グループの獲得ポイントを、サーバ通信部31を介して携帯端末2に送信してもよい。なお、ゲーム結果は、各グループの獲得ポイントに基づいて決定された各グループの順位であってもよい。
【0120】
(ゲームシステム1の動作シーケンス)
図12は、ゲームシステム1の動作シーケンスの一例を示す図である。この動作シーケンスは、予め端末記憶部22及びサーバ記憶部32に記憶されているプログラムに基づいて、主に端末処理部25及びサーバ処理部33により、携帯端末2及びサーバ3の各要素と協働して実行される。
【0121】
最初に、サーバ3の進行制御部332は、プレイヤからのゲーム参加要求に従って、サーバ送受信部331に、ゲーム制御データの送信を指示する。サーバ送受信部331は、進行制御部332からの指示に応じて、サーバ通信部31を介してゲーム制御データを、プレイヤが所有する携帯端末2に送信する(ステップS101)。
【0122】
次に、携帯端末2の端末送受信部251は、サーバ3から送信されたゲーム制御データを、端末通信部21を介して受信すると、受信したゲーム制御データをゲーム進行部253に渡す。次に、ゲーム進行部253は、表示処理部252に、端末送受信部251から受け取ったゲーム制御データを渡すとともにゲーム画面の表示を指示する。次に、表示処理部252は、受け取ったゲーム制御データに基づいて、描画データを生成し、ゲームの進行に応じたゲーム画面500,510,600又は610を表示部24に表示する(ステップS102)。
【0123】
次に、携帯端末2のゲーム進行部253、入力処理部254、及び対応付け部255は、プレイヤによる操作部23の操作に応じて進行処理を実行する(ステップS103)。進行処理の詳細は後述する。
【0124】
次に、ゲーム進行部253は、所定のタイミングで、端末通信部21を介してサーバ3にゲーム進行データを送信する(ステップS104)。
【0125】
次に、サーバ3のサーバ送受信部331は、携帯端末2から送信されたゲーム進行データを、サーバ通信部31を介して受信すると、受信したゲーム進行データを進行制御部332に渡す。進行制御部332は、受け取ったゲーム進行データに基づいて進行制御処理を実行する(ステップS105)。
【0126】
次に、進行制御部332は、進行制御処理によって更新された地点ポイントテーブルを含むゲーム制御データを、サーバ通信部31を介して携帯端末2に送信する(ステップS106)。
【0127】
次に、携帯端末2の端末送受信部251は、サーバ3から送信されたゲーム制御データを、端末通信部21を介して受信すると、受信したゲーム制御データをゲーム進行部253に渡す。次に、ゲーム進行部253は、表示処理部252に、端末送受信部251から受け取ったゲーム制御データを渡すとともにゲーム画面の表示を指示する。次に、表示処理部252は、受け取ったゲーム制御データに基づいて、描画データを生成し、ゲームの進行に応じたゲーム画面510,600又は610を表示部24に表示する(ステップS107)。
【0128】
なお、上述のステップS104~S107は、所定のタイミング(例えば、一定期間(1秒等)ごと)で複数回実行されてもよい。なお、ステップS106において、サーバ3のサーバ送受信部331は、現在時刻がゲームフィールドテーブルにおける特定地点の特定地点有効期間の開始時間となった場合、当該特定地点の表示指示をゲーム制御データに含めてもよい。また、サーバ送受信部331はステップS106において当該特定地点の表示指示をゲーム制御データに含めずに、端末処理部25の表示処理部252が、ステップS101において取得したゲーム制御データに含まれる特定地点に基づいて、現在時刻が特定地点の特定地点有効期間の開始時間となった場合、当該特定地点を表示部24に表示してもよい。
【0129】
また、ステップS106において、サーバ3のサーバ送受信部331は、現在時刻がゲームフィールドテーブルにおける特定地点の特定地点有効期間の終了時間となった場合、当該特定地点の表示終了指示をゲーム制御データに含めてもよい。また、サーバ送受信部331はステップS106において当該特定地点の表示終了指示をゲーム制御データに含めずに、端末処理部25の表示処理部252が、ステップS101において取得したゲーム制御データに含まれる特定地点に基づいて、現在時刻が特定地点の特定地点有効期間の終了時間となった場合、当該特定地点の表示を終了してもよい。
【0130】
次に、サーバ3のサーバ送受信部331は、現在時刻がゲーム管理テーブルにおけるゲーム実行期間のゲーム終了時間となった場合、サーバ通信部31を介して、プレイヤが所有する携帯端末2に終了指示を送信する(ステップS108)。
【0131】
次に、携帯端末2の端末送受信部251は、サーバ3から送信された終了指示を、端末通信部21を介して受信すると、受信した終了指示をゲーム進行部253に渡す。次に、ゲーム進行部253は、端末送受信部251から終了指示を受け取ると、ステップS103の進行処理が実行されないように制御するとともに、端末通信部21を介してサーバ3にゲーム進行データを送信する(ステップS109)。
【0132】
そして、サーバ3のサーバ送受信部331は、携帯端末2から送信されたゲーム進行データを、サーバ通信部31を介して受信すると、受信したゲーム進行データを進行制御部332に渡す。進行制御部332は、受け取ったゲーム進行データに基づいて集計処理を実行する(ステップS110)。
【0133】
(進行処理)
図13は、携帯端末2のゲーム進行部253、入力処理部254、及び対応付け部255による進行処理の動作フローの一例を示す図である。図13に示される進行処理は、図12のステップS103において実行される。
【0134】
最初に、入力処理部254は、プレイヤによる操作部23に応じて入力された入力位置を検出する(ステップS201)。
【0135】
次に、入力処理部254は、検出した入力位置に応じて、表示部24に表示されたゲームフィールド内に配置された地点が選択されたか否かを判定する(ステップS202)。
【0136】
入力処理部254は、検出した入力位置に応じて地点が選択されたと判定した場合(ステップS202-Yes)、プレイヤによる操作部23に応じて次に入力された入力位置を検出する(ステップS203)。
【0137】
次に、入力処理部254は、検出した入力位置に応じて、表示部24に表示された所有アイテムボタンが選択されたか否かを判定する(ステップS204)。
【0138】
入力処理部254は、検出された入力位置に応じて所有アイテムボタンが選択されていないと判定した場合(ステップS204-No)、ステップS202の処理が実行される。
【0139】
入力処理部254が、検出した入力位置に応じて、所有アイテムボタンが選択されたと判定した場合(ステップS204-Yes)、ゲーム進行部253は、端末記憶部22に記憶されたプレイヤの消費ポイントが0(ゼロ)ポイントよりも多いか否かを判定する(ステップS205)。
【0140】
ゲーム進行部253によってプレイヤの消費ポイントが0(ゼロ)ポイントよりも多いと判定された場合(ステップS205-Yes)、対応付け部255は、対応付け処理を実行し、対応付け処理の実行後に、ステップS203の処理が実行される(ステップS206)。
【0141】
ゲーム進行部253によってプレイヤの消費ポイントが0であると判定された場合(ステップS205-No)、一連のステップを終了する。
【0142】
入力処理部254は、検出した入力位置に応じて地点が選択されていないと判定した場合(ステップS202-No)、検出した入力位置に応じて、表示部24に表示された消費ポイント増加ボタンが選択されたか否かを判定する(ステップS207)。
【0143】
検出した入力位置に応じて消費ポイント増加ボタンが選択されていないと判定された場合(ステップS207-No)、一連のステップを終了する。
【0144】
検出した入力位置に応じて消費ポイント増加ボタンが選択されたと判定された場合(ステップS207-Yes)、ゲーム進行部253は、端末記憶部22に記憶されたプレイヤの消費ポイントが、増加許可ポイント以下であるか否かを判定する。
【0145】
端末記憶部22に記憶されたプレイヤの消費ポイントが、増加許可ポイントよりも多いと判定された場合(ステップS208-No)、一連のステップを終了する。
【0146】
端末記憶部22に記憶されたプレイヤの消費ポイントが、増加許可ポイント以下であると判定された場合(ステップS208-Yes)、ゲーム進行部253は、プレイヤIDに対応付けられた消費ポイントに、例えば、25ポイントを加算し、加算後の消費ポイントをプレイヤIDに関連付けて端末記憶部22に記憶し(ステップS209)、一連のステップを終了する。
【0147】
以上、詳述したとおり、複数の地点のそれぞれについて、各グループの所属プレイヤによって対応付けられた所有アイテムに応じた対応付けポイントの合計を、複数の地点のそれぞれにおける各グループの地点ポイントとし、複数の地点のそれぞれにおける各グループの地点ポイントに基づいてゲームが進行する。したがって、このゲーム装置では、例えば、グループが占有地点とすることができない地点には、所有アイテムを対応付けない等の戦略立案をプレイヤに要求するゲームが実現され、当該ゲーム装置は、ゲームの興趣性を向上させることを可能とする。
【0148】
(変形例1)
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、進行制御部332は、グループごとに、各グループの獲得ポイントに、各グループのグループポイントを、ゲーム結果として算出し、各グループのゲーム結果を、サーバ通信部31を介して携帯端末2に送信してもよい。なお、ゲーム結果は、各グループの獲得ポイントに、各グループのグループポイントに基づいて決定された各グループの順位であってもよい。図2(1)に示される例では、全ての地点におけるグループAの地点ポイントの合計は、114,521ポイントと、321,654ポイントと、85,621ポイントと、410,014ポイントとの合計931,810ポイントである。よって、グループAのゲーム結果は、2,182,969ポイントとなる。これにより、ゲームシステム1では、プレイヤがゲームに参加した結果(グループポイント)と、戦略を要する陣取りゲームの結果(獲得ポイント)とによってゲーム結果が異なる。このように、ゲームシステム1によって、プレイヤに戦略立案を要求するゲームが実現され、ゲームの興趣性を格段に向上させることが可能になる。
【0149】
(変形例2)
また、特定地点に属性が対応付けられている場合、当該特定地点の地点占有グループに対して、特定地点に属性と地点占有グループとの属性に応じて、地点占有グループに特典を与えてもよい。
【0150】
例えば、特定地点の属性と同一の属性のグループが特定地点の地点占有グループとなった場合、特定地点以外の地点のうち当該地点占有グループの占有地点となった地点における地点占有グループの獲得ポイントは、通常の獲得ポイントに対して所定ポイントが加算された値でもよい。例えば、当該地点における地点占有グループの獲得ポイントは、当該地点に対して全てのグループによって対応付けられた地点ポイントの合計の所定倍(例えば、2倍)のポイントが、地点占有グループの獲得ポイントとして設定されてもよい。これにより、通常では、各地点に対して全てのグループによって対応付けられた地点ポイントの合計が、地点占有グループの獲得ポイントとして設定されるが、同一の属性の特定地点を占有地点としたグループに対しては、獲得ポイントにボーナスを与えることが可能になる。
【0151】
また、例えば、特定地点の属性とは異なる属性のグループが、特定地点の地点占有グループとなった場合、特定地点以外の地点のうち、特定地点の属性と同一の属性の地点のうちの一つが、地点占有グループの属性に変更されてもよい。
【0152】
なお、地点占有グループに特典を付与する処理において、特定地点及び地点占有グループの属性関係の条件と付与される特典との組合せは、上述の例に限らない。例えば、特定地点の属性と同一の属性のグループが特定地点の地点占有グループとなった場合に、特定地点以外の地点のうち、特定地点の属性と同一の属性の地点のうちの一つが、地点占有グループの属性に変更されてもよい。また、特定地点の属性とは異なる属性のグループが、特定地点の地点占有グループとなった場合、特定地点以外の地点のうち当該地点占有グループの占有地点となった地点における地点占有グループの獲得ポイントは、通常の獲得ポイントに対して所定ポイントが加算された値とされてもよい。
【0153】
このように、特定地点の属性と各グループの属性との関係に応じて、地点の属性又は獲得ポイントに変更が発生するため、プレイヤが更に戦略を巡らせて地点を占有するか否かを考える必要があり、興趣性の高いゲームを提供することが可能となる。
【0154】
(変形例3)
また、ゲーム進行部253は、属性設定期間において、ゲームフィールドの少なくとも一部の領域に対して、当該属性設定期間に係る特定地点の地点占有グループの属性を設定してもよい。この場合、ゲームフィールドの一部に設定された属性と同一の属性のグループの所属プレイヤによって、属性が設定された領域に含まれる地点に対して所有アイテムが対応付けられた場合、当該地点に対応付ける所有アイテムに応じた対応付けポイントが増加又は減少してもよい。例えば、所有アイテムに応じた対応付けポイントの所定倍(例えば、2倍)のポイントが、新たな対応付けポイントとして、所有アイテムが対応付けられた地点に対応付けられてもよい。
【0155】
(変形例4)
また、ゲーム進行部253は、ゲーム開始時間又はゲーム実行期間中の所定のタイミングにおいて、ゲームフィールドに含まれる複数の領域のそれぞれに領域属性を設定してもよい。この場合、各領域の領域属性と同一の属性のグループの所属プレイヤによって、各領域に含まれる地点に対して所有アイテムが対応付けられた場合、所有アイテムに応じた対応付けポイントが増加又は減少してもよい。例えば、所有アイテムに応じた対応付けポイントの所定倍(例えば、2倍)のポイントが、新たな対応付けポイントとして、所有アイテムが対応付けられた地点に対応付けられてもよい。
【0156】
(変形例5)
また、ゲームフィールドに含まれる領域に対応付けられた特定地点が設定されている場合、ゲーム進行部253は、所定の条件を満たすと、複数の領域の少なくとも一つの領域の領域属性を変更し、変更された領域属性の対応する領域に含まれる地点の属性を変更してもよい。例えば、所定の条件は、領域に対応付けられた特定地点の属性が、特定地点の地点占有グループの属性に変更されたという条件等である。この場合、特定地点に対応付けられた領域の領域属性が、特定地点の地点占有グループの属性に変更されてもよい。
【0157】
また、ゲーム進行部253は、属性設定期間中又は属性設定期間後において、特定地点に対応する領域の領域属性を、特定地点の地点占有グループの属性に変更してもよい。属性設定期間中では、地点ポイントが更新されるたびに、特定地点の地点占有グループが都度変更されることがある。この場合、ゲームの進行に応じて各領域の領域属性も都度変更されることになり、リアルタイム性が高く且つプレイヤにとって興趣性の高いゲームを提供することが可能になる。例えば、領域属性が設定された領域に含まれる地点に対して、当該領域に設定された領域属性と同一の属性のグループの所属プレイヤによって対応付けられた対応付けポイントが増加又は減少する場合では、ゲームの進行に応じて各領域の領域属性も都度変更されることで、対応付けポイントが増加又は減少するような地点が都度変更される。これにより、プレイヤに対して、対応付けポイントの量が予想できない面白みを与えることができ、リアルタイム性が高く且つ多様な戦略が必要とされるゲームを提供することが可能となる。
【0158】
(変形例6)
また、ゲームフィールドに含まれる複数の領域のそれぞれに対して領域属性が設定され、且つ各領域の領域属性と同一の属性を有する特定地点が複数設定されている場合、ゲーム進行部253は、特定地点の地点占有グループの属性に応じて、特定地点に対応する領域の大きさを変更してもよい。例えば、ゲーム進行部253は、特定地点の属性が当該特定地点の地点占有グループの属性に変更されると、所定の領域の領域属性と同一の属性の特定地点の数に応じて、所定の領域の大きさを変更してもよい。また、例えば、各所属プレイヤが所有アイテムを各地点に対応付けることによって各地点の属性が変更され、それに伴い領域の領域属性が変更する場合では、ゲームの進行に応じて各領域のサイズも都度変更される。このように、領域属性が設定された領域の大きさがゲーム進行に応じて変更されることにより、プレイヤに対して、対応付けポイントの量が予想できない面白みを与えることが可能となる。
【0159】
(変形例7)
また、ゲーム進行部253は、複数の領域のうち、同一の領域属性の領域を特定し、特定された領域間の距離を算出し、さらに、算出された距離に応じて領域を変更してもよい。例えば、特定された領域間の距離は、各領域の形状を規定する外形形状枠同士の最短距離、外形形状枠同士の最遠端同士の距離、各領域の重心間の距離等である。そして、算出された距離が所定値以下である少なくとも2つの領域が抽出された場合、抽出された領域を包含する合成領域を決定してもよい。なお、当該合成領域は、所定値以下の距離の少なくとも2つの領域と、当該2つの領域間の領域とが含まれ、合成領域には、当該少なくとも2つの領域と同一の領域属性が設定される。また、算出された距離が所定値以下である少なくとも2つの領域が抽出されない場合、上述の合成領域の生成処理は実行せずに、複数の領域のそれぞれを異なる領域として決定する。なお、特定された領域間の距離が所定値以下である少なくとも2つの領域を算出する処理を、特定された領域を包含する最も面積の小さい矩形領域を特定し、特定した矩形領域の面積が所定値以下である2つの領域を算出する処理としてもよい。なお、2つの領域は、第1の領域及び第2の領域の一例である。
【0160】
(変形例8)
また、上述した携帯端末2のゲーム進行部253、入力処理部254、対応付け部255によって実行される各種処理の少なくとも一部の処理を、サーバ3のサーバ処理部33でも実行するように構成してもよい。これにより、サーバ3は、携帯端末2の所定の処理の結果を含むゲーム進行データを受信し、サーバ処理部33によって実行された所定の処理の結果と、ゲーム進行データに含まれる所定処理の結果とを比較して、携帯端末2で実行された処理の整合性を確認することができる。
【0161】
(変形例9)
また、上述した携帯端末2のゲーム進行部253、入力処理部254、対応付け部255を、サーバ3のサーバ処理部33が実行してもよい。この場合、サーバ3は、各種テーブルを携帯端末2に送信する必要がなく、処理の都度、各種ゲーム画面を表示するための表示データを携帯端末2に送信する。この場合、例えば、各ゲーム画面は、サーバ3が生成した表示データに基づいて携帯端末2に表示されるウェブ表示とする。
【0162】
(変形例10)
また、ゲームシステム1は、複数のプレイヤのそれぞれが操作する複数の携帯端末2のみを備える構成としてもよい。複数の携帯端末2のそれぞれは、他の携帯端末2と所定の通信方式による無線通信を行い、複数の携帯端末2によってアドホックネットワークが構成される。この場合、複数の携帯端末2のうちの特定の携帯端末2がホストとして機能し、上述したサーバ3の各機能を実行する。複数の携帯端末2のうちの特定の携帯端末2以外の携帯端末2が、サーバ3の各機能を実行する特定の携帯端末2と通信することで、上述したゲームが実行される。なお、ホストとして機能する特定の携帯端末2は、サーバ3の各機能と、携帯端末2の各機能の両方の機能を実行する。また、所定の通信方式は、例えば、IEEE802.11規格の無線通信方式等である。
【0163】
(変形例11)
また、本実施形態のゲームシステム1によって実行される対戦ゲームとして、GvGゲームを例にして説明したが、ゲームシステム1は、PvP(Player vs Player)ゲームを実行してもよい。この場合、ゲームシステム1は、各グループに所属するプレイヤが1名である場合におけるGvGゲームにおける処理と実質的に同じ処理が実行される。
【0164】
(変形例12)
また、対戦ゲームが開始される前に、サーバ3の進行制御部332は、各プレイヤの所有アイテムのうちの少なくとも2つの所有アイテムに対して、互いに異なる属性を自動的に設定してもよい。また、アイテムテーブルにおいて各アイテムに関連付けられた属性が予め記憶されている場合、進行制御部332は、各プレイヤの所有アイテムの属性として、アイテムテーブルから抽出された、当該所有アイテムに対応するアイテムに関連付けられた属性を設定してもよい。なお、各プレイヤの所有アイテムとして、アイテムID、所有数、属性がプレイヤテーブルに記憶されことにより、各プレイヤの所有アイテムの属性が設定される。この場合、各地点の地点ポイントは、グループごとに集計せずに、属性ごとに集計される。そして、属性ごとに集計された地点の地点ポイントのうち、最も多い地点ポイントの属性に対応するグループが、当該地点の地点占有グループとなる。これにより、プレイヤは、他のグループに地点占有グループになってもらいたい地点がある場合、他のグループの属性に対応する所有アイテムを当該地点に対応付けることで、他のグループをサポートすることができる。このように、新たなインターフェースを追加することなく、多様な戦略を必要とするゲームを実現することが可能となる。
【0165】
(変形例13)
また、対戦ゲームが開始される前に、サーバ3の進行制御部332は、グループに所属するプレイヤのうちの少なくとも1人のプレイヤに対して、グループの属性とは異なる属性を自動的に設定してもよい。この場合、進行制御部332は、プレイヤの所有アイテムに対応する属性として、各プレイヤに設定された属性を設定する。なお、各プレイヤに対応付けて属性がプレイヤテーブルに記憶されることにより、各プレイヤの属性が設定され、また、各プレイヤの所有アイテムとして、アイテムID、所有数、属性がプレイヤテーブルに記憶されことにより、各プレイヤの所有アイテムの属性が設定される。この場合、各地点の地点ポイントは、グループごとに集計せずに、属性ごとに集計される。そして、属性ごとに集計された地点の地点ポイントのうち、最も多い地点ポイントの属性に対応するグループが、当該地点の地点占有グループとなる。これにより、グループにとって、他のグループに地点占有グループになってもらいたい地点がある場合、グループに所属するプレイヤのうち、その他のグループの属性に対応するプレイヤが所有アイテムを当該地点に対応付けることで、他のグループをサポートすることができる。このように、新たなインターフェースを追加することなく、多様な戦略を必要とするゲームを実現することが可能となる。
【0166】
(変形例14)
また、ゲームフィールド内の領域の属性に応じて、特定地点が変更されてもよい。例えば、表示処理部252は、ゲームの進行に応じて、ゲームフィールド内の領域の大きさが変更された場合、領域の大きさに応じて、当該領域の領域属性に対応する特定地点が表示されてもよい。例えば、領域が大きくなるに従い、当該領域の領域属性に対応する特定地点の数が設定される。なお、領域属性に対応する特定地点は、例えば、領域属性と同一の属性に対応する特定地点、領域属性と所定の関係を有する属性(領域属性より優れた属性等)に対応する特定地点等である。これにより、プレイヤのゲームへの参加意欲を向上させることが可能となる。
【0167】
(変形例15)
また、同時期に複数の対戦ゲームが進行する場合、グループに所属するプレイヤが、複数の対戦ゲームのいずれかに分散して参加できるようにしてもよい。この場合、各対戦ゲームにおけるゲームフィールドは、互いに他のゲームフィールドに影響を与えるようにしてもよい。
【0168】
例えば、所定のゲーム空間内において各ゲームフィールドが隣接して配置されている場合、各ゲームフィールド内で大きさが変更された所定の領域属性に対応する領域が、隣接する他のゲームフィールド内へ拡大してもよい。すなわち、それぞれが異なる対戦ゲームが進行する複数のゲームフィールドは、領域属性の設定に関しては一つのゲームフィールドの一部として機能することになる。
【0169】
また、例えば、各ゲームフィールド内の所定の位置又は領域が他のゲームフィールドの所定の位置又は領域と関連していてもよい。この場合、各ゲームフィールド内の所定の位置又は領域の領域属性が変更されると、他のゲームフィールドの関連する位置又は領域の領域属性も、所定期間中、変更される。例えば、各ゲームフィールドは、所定の2次元平面の高さ方向に重畳する階層関係となるように構成し、各ゲームフィールド間において重畳する位置度又は領域が、互いに関連するように構成してもよい。
【0170】
このように、各対戦ゲームにおけるゲームフィールドが、他の対戦ゲームにおけるゲームフィールドに影響を与えるようにすることにより、他の対戦ゲームの状況を閲覧できる機能を追加するだけで、他の対戦ゲームの進行に応じた戦略が必要とされるゲームを提供することができる。
【0171】
(変形例16)
また、対戦ゲームの進行中における、各グループの地点ポイントの合計又は獲得ポイントに応じて、各グループの属性に対応する属性の特定地点が表示されてもよい。例えば、表示処理部252は、複数のグループのそれぞれの地点ポイントの合計又は獲得ポイントのうち、最も多い地点ポイントの合計又は獲得ポイントのグループを特定し、特定したグループと同一の属性の特定地点を新たに表示してもよい。また、例えば、表示処理部252は、各グループの地点ポイントの合計又は獲得ポイントが、地点発生ポイントを超えた場合に、地点発生ポイント地点ポイントの合計又は獲得ポイントのグループを特定し、特定したグループと同一の属性の特定地点を新たに表示してもよい。このように、プレイヤの参加度合いに応じて、グループが対戦ゲームを有利に進めることができるゲームを提供することが可能になる。
【0172】
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換、及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0173】
1 ゲームシステム
2 携帯端末
21 端末通信部
22 端末記憶部
23 操作部
24 表示部
25 端末処理部
251 端末送受信部
252 表示処理部
253 ゲーム進行部
254 入力処理部
255 対応付け部
3 サーバ
31 サーバ通信部
32 サーバ記憶部
33 サーバ処理部
331 サーバ送受信部
332 進行制御部
図1
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