(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】入出力パネル
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20220928BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20220928BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20220928BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20220928BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
G06F3/041 412
G06F3/044 120
G02F1/1368
G09F9/00 366A
G09F9/30 338
(21)【出願番号】P 2021131583
(22)【出願日】2021-08-12
(62)【分割の表示】P 2017195609の分割
【原出願日】2017-10-06
【審査請求日】2021-08-27
(31)【優先権主張番号】P 2016202528
(32)【優先日】2016-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】木村 肇
(72)【発明者】
【氏名】山崎 舜平
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-155320(JP,A)
【文献】特開2013-218659(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0169587(US,A1)
【文献】特開2009-258182(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
G02F 1/1368
G09F 9/00
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート配線と、
第1の電極と、
第2の電極と、
回路と、
画素と、を有し、
前記第1の電極は、前記ゲート配線と電気的に接続され、
前記第2の電極は、前記ゲート配線と交差し、
前記第2の電極は、前記第1の電極との間に容量を形成するように配置され、
前記回路は、前記第2の電極と電気的に接続され、
前記回路は、前記容量の変化を検知する機能を備え、
前記画素は、第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、発光素子と、を有し、
前記第1のトランジスタは、第1のゲート電極、第1のソース電極および第1のドレイン電極を有し、
前記第2のトランジスタは、第2のゲート電極、第2のソース電極および第2のドレイン電極を有し、
前記第1のゲート電極は、前記ゲート配線と電気的に接続され、
前記第1のソース電極または前記第1のドレイン電極は、前記第2のゲート電極と電気的に接続され、
前記第2のソース電極または前記第2のドレイン電極は、前記発光素子を駆動する電力を供給する、入出力パネル。
【請求項2】
請求項1において、
前記発光素子は、画素電極、発光性の材料を含む層、第3の電極が順に積層され、
前記第3の電極は、前記第2の電極と同層に配置され、かつ、前記第2の電極と同じ材料を含む、入出力パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、入出力パネル、半導体装置、駆動方法に関する。
【0002】
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の
一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明
の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・
オブ・マター)に関するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明
の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、
それらの駆動方法、または、それらの製造方法、を一例として挙げることができる。
【背景技術】
【0003】
液晶表示素子に元々備えられている表示用の共通電極を、一対のタッチセンサ用電極のう
ちの一方(駆動電極)として兼用し、他方の電極(センサ用検出電極)は新たに形成する
。また、表示用駆動信号としての既存のコモン駆動信号を、タッチセンサ用駆動信号とし
ても共用する構成が知られている(特許文献1)。
【0004】
表示画素スタックアップにおける駆動線及び感知線のようなタッチ信号線並びに接地領域
などの回路素子を共にグループ化し、ディスプレイ上又はその近傍のタッチを感知するタ
ッチ感知回路を形成する構成が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2009-244958号公報
【文献】特開2011-197685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一態様は、利便性または信頼性に優れた新規な入出力パネルを提供することを課
題の一とする。または、新規な入出力パネルまたは新規な半導体装置を提供することを課
題の一とする。
【0007】
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題
は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図
面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の一態様の入出力パネルは、ゲート配線と、第1の電極と、第2の電極と、
電流検出回路と、画素と、を有する。第1の電極は、ゲート配線と電気的に接続される。
第2の電極は、ゲート配線と交差し、第1の電極との間に容量を形成するように配置され
る。電流検出回路は、第2の電極と電気的に接続され、容量の変化を検知する機能を備え
る。画素は、トランジスタと、表示素子と、を備える。トランジスタは、ゲート電極、ソ
ース電極およびドレイン電極を備える。ゲート電極は、ゲート配線と電気的に接続される
。表示素子は第3の電極および液晶材料を備える。第3の電極はソース電極またはドレイ
ン電極と電気的に接続される。
【0009】
(2)上記構成において、第3の電極は、第2の電極との間に液晶材料の配向を制御する
電界を形成するよう配置されると好ましい。
【0010】
(3)上記各構成において、第3の電極は、液晶材料と、第2の電極と、の間に挟まれる
領域を有すると好ましい。
【0011】
(4)上記各構成において、表示素子は、第4の電極を有し、第3の電極は、第4の電極
との間に液晶材料の配向を制御する電界を形成するよう配置され、第4の電極は、共通電
位が与えられる配線と電気的に接続されると好ましい。
【0012】
(5)上記各構成において、第3の電極は、液晶材料と、第4の電極と、の間に挟まれる
領域を有すると好ましい。
【0013】
(6)上記各構成において、第1の電極は、第3の電極が含む材料と同じ材料を含み、第
2の電極は、第4の電極が含む材料と同じ材料を含むと好ましい。
【0014】
(7)上記各構成において、バックライトを有し、第2の電極と、第3の電極と、の何れ
か1または両方は、波長が400nm以上800nm未満の範囲の光に対し、反射率が5
%以上100%未満であり、かつ透過率が1%以上95%未満であり、バックライトは、
液晶材料を含む層に光を照射可能であると好ましい。
【0015】
(8)上記各構成において、バックライトを有し、第3の電極と、第4の電極と、の何れ
か1または両方は、波長が400nm以上800nm未満の範囲の光に対し、反射率が5
%以上100%未満であり、かつ透過率が1%以上95%未満であり、バックライトは、
液晶材料を含む層に光を照射可能であると好ましい。
【0016】
(9)本発明の一態様の入出力パネルは、ゲート配線と、第1の電極と、第2の電極と、
電流検出回路と、画素と、を有する。第1の電極は、ゲート配線と電気的に接続される。
第2の電極は、ゲート配線と交差し、第1の電極との間に容量を形成するように配置され
る。電流検出回路は、第2の電極と電気的に接続され、容量の変化を検知する機能を備え
る。画素は、第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、発光素子と、を備える。第
1のトランジスタは、第1のゲート電極、第1のソース電極および第1のドレイン電極を
有する。第2のトランジスタは、第2のゲート電極、第2のソース電極および第2のドレ
イン電極を有する。第1のゲート電極は、ゲート配線と電気的に接続される。第1のソー
ス電極または第1のドレイン電極は、第2のゲート電極と電気的に接続される。第2のソ
ース電極または第2のドレイン電極は、発光素子を駆動する電力を供給する機能を備える
。
【0017】
(10)本発明の一態様の半導体装置は、キーボード、ハードウェアボタン、ポインティ
ングデバイス、タッチセンサ、照度センサ、撮像装置、音声入力装置、視点入力装置、姿
勢検出装置、のうち一以上と、上記入出力パネルとを含む。
【0018】
(11)本発明の一態様の入出力パネルの駆動方法は、ゲート配線と、信号線と、画素と
、を有し、画素は、ゲート配線および信号線と電気的に接続される入出力パネルの駆動方
法であって、ゲート配線に選択信号を供給する期間において、ビデオ信号を信号線に供給
し、ゲート配線に近接する被検知体を検知する。
【0019】
(12)本発明の一態様の入出力パネルの駆動方法は、ゲート配線と、信号線と、画素と
、を有し、画素は、ゲート配線および信号線と電気的に接続され、画素は、表示素子を含
む入出力パネルの駆動方法であって、第1の期間乃至第3の期間を有する。第1の期間に
おいて、所定の電圧を信号線に供給し、第2の期間において、全てのゲート配線が選択信
号を供給されるように、所定の順番で前記ゲート配線の1つずつに選択信号を供給し、ゲ
ート配線に近接する被検知体を検知し、第3の期間において、全てのゲート配線が選択信
号を供給されるように、所定の順番でゲート配線に選択信号を供給し、ビデオ信号を信号
線に供給する。
【0020】
(13)本発明の一態様の入出力パネルの駆動方法は、ゲート配線と、信号線と、画素と
、を有し、画素は、ゲート配線および信号線と電気的に接続され、画素は、表示素子を含
む入出力パネルの駆動方法であって、第1の期間乃至第3の期間を有する。第1の期間に
おいて、所定の電圧を信号線に供給し、第2の期間において、全てのゲート配線が選択信
号を供給されるように、所定の順番で一群の隣り合うゲート配線毎に選択信号を供給し、
一群の隣り合うゲート配線に近接する被検知体を検知し、第3の期間において、全てのゲ
ート配線が選択信号を供給されるように、所定の順番で選択信号をゲート配線に供給し、
ビデオ信号を信号線に供給する。
【0021】
(14)本発明の一態様の入出力パネルの駆動方法は、第1の表示領域と、第2の表示領
域と、を有し、第2の表示領域は第1の表示領域と隣接し、第1の表示領域は一群のゲー
ト配線および信号線を備え、第2の表示領域は他の一群のゲート配線および信号線を備え
る入出力パネルの駆動方法であって、第1の期間乃至第6の期間を有し、第1の期間にお
いて、所定の電圧を信号線に供給し、第2の期間において、一群のゲート配線に選択信号
を供給し、一群のゲート配線に近接する被検知体を検知し、第3の期間において、一群の
ゲート配線が選択信号を供給されるように、所定の順番で選択信号を一群のゲート配線か
ら一ずつ選んで供給し、ビデオ信号を信号線に供給し、第4の期間において、所定の電圧
を信号線に供給し、第5の期間において、他の一群のゲート配線に選択信号を供給し、他
の一群のゲート配線に近接する被検知体を検知し、第6の期間において、他の一群のゲー
ト配線が選択信号を供給されるように、所定の順番で選択信号を他の一群のゲート配線か
ら一ずつ選んで供給し、ビデオ信号を信号線に供給する。
【0022】
本明細書においてトランジスタが有するソースとドレインは、トランジスタの極性及び各
端子に与えられる電位の高低によって、その呼び方が入れ替わる。一般的に、nチャネル
型トランジスタでは、低い電位が与えられる端子がソースと呼ばれ、高い電位が与えられ
る端子がドレインと呼ばれる。また、pチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えら
れる端子がドレインと呼ばれ、高い電位が与えられる端子がソースと呼ばれる。本明細書
では、便宜上、ソースとドレインとが固定されているものと仮定して、トランジスタの接
続関係を説明する場合があるが、実際には上記電位の関係に従ってソースとドレインの呼
び方が入れ替わる。
【0023】
本明細書においてトランジスタのソースとは、半導体膜の一部であるソース領域、或いは
上記半導体膜に接続されたソース電極を意味する。同様に、トランジスタのドレインとは
、上記半導体膜の一部であるドレイン領域、或いは上記半導体膜に接続されたドレイン電
極を意味する。また、ゲートはゲート電極を意味する。
【0024】
本明細書においてトランジスタが直列に接続されている状態とは、例えば、第1のトラン
ジスタのソースまたはドレインの一方のみが、第2のトランジスタのソースまたはドレイ
ンの一方のみに接続されている状態を意味する。また、トランジスタが並列に接続されて
いる状態とは、第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方が第2のトランジスタ
のソースまたはドレインの一方に接続され、第1のトランジスタのソースまたはドレイン
の他方が第2のトランジスタのソースまたはドレインの他方に接続されている状態を意味
する。
【0025】
本明細書において接続とは、電気的な接続を意味しており、電流、電圧または電位が、供
給可能、或いは伝送可能な状態に相当する。従って、接続している状態とは、直接接続し
ている状態を必ずしも指すわけではなく、電流、電圧または電位が、供給可能、或いは伝
送可能であるように、配線、抵抗、ダイオード、トランジスタなどの回路素子を介して間
接的に接続している状態も、その範疇に含む。
【0026】
本明細書において回路図上は独立している構成要素どうしが接続されている場合であって
も、実際には、例えば配線の一部が電極として機能する場合など、一の導電膜が、複数の
構成要素の機能を併せ持っている場合もある。本明細書において接続とは、このような、
一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
【0027】
また、本明細書中において、トランジスタの第1の電極または第2の電極の一方がソース
電極を、他方がドレイン電極を指す。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一態様によれば、利便性または信頼性に優れた新規な入出力パネルを提供できる
。または、新規な入出力パネルまたは新規な半導体装置を提供できる。
【0029】
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は
、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面
、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】実施の形態に係る入出力パネルの構成を説明する回路図。
【
図2】実施の形態に係る入出力パネルの構成を説明する平面図。
【
図3】実施の形態に係る入出力パネルの構成を説明する断面図および平面図。
【
図4】実施の形態に係る入出力パネルの構成を説明する断面図および平面図。
【
図5】実施の形態に係る相互容量方式のタッチセンサの構成を示す模式図と、入出力波形の模式図及びマトリクス状に配置された複数の容量を備えるタッチセンサの構成例。
【
図6】実施の形態に係る入出力パネルの構成を説明する断面図および平面図。
【
図7】実施の形態に係る入出力パネルの構成を説明する断面図および平面図。
【
図8】実施の形態に係る入出力パネルの構成を説明する断面図および平面図。
【
図9】実施の形態に係る配線のブロック図及び入出力波形のタイミングチャート。
【
図10】実施の形態に係る入出力波形のタイミングチャート。
【
図11】実施の形態に係る入出力波形のタイミングチャート。
【
図12】実施の形態に係る入出力波形のタイミングチャート。
【
図13】実施の形態に係る入出力波形のタイミングチャート。
【
図14】実施の形態に係るタッチパネルの配線のブロック図。
【
図15】実施の形態に係る入出力パネルの構成を説明する断面図および平面図。
【
図16】実施の形態に係る入出力パネルの構成を説明する断面図および平面図。
【
図17】実施の形態に係る入出力パネルの構成を説明する断面図および回路図。
【
図18】実施の形態に係る入出力パネルの構成を説明する断面図。
【
図19】実施の形態に係る入出力パネルを有する電子機器を説明する図。
【
図20】実施の形態に係る入出力パネルを有する電子機器を説明する図。
【
図21】実施の形態に係る入出力パネルに用いることができるトランジスタの一構成を説明する図。
【
図22】実施の形態に係る入出力パネルに用いることができるトランジスタの一構成を説明する図。
【
図23】実施の形態に係る入出力パネルを有する電子機器を説明する図。
【
図25】実施の形態に係る表示装置のブロック図及びタイミングチャート図。
【
図26】実施の形態に係る表示装置およびタッチセンサの動作を説明する図。
【
図27】実施の形態に係る表示装置およびタッチセンサの動作を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定さ
れず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変
更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形
態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0032】
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には
同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様
の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
【0033】
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、明
瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない
。
【0034】
なお、本明細書等における「第1」、「第2」等の序数詞は、構成要素の混同を避けるた
めに付すものであり、数的に限定するものではない。
【0035】
本明細書等において、金属酸化物(metal oxide)とは、広い表現での金属の
酸化物である。金属酸化物は、酸化物絶縁体、酸化物導電体(透明酸化物導電体を含む)
、酸化物半導体(Oxide Semiconductorまたは単にOSともいう)な
どに分類される。例えば、トランジスタの活性層に金属酸化物を用いた場合、当該金属酸
化物を酸化物半導体と呼称する場合がある。つまり、金属酸化物が増幅作用、整流作用、
及びスイッチング作用の少なくとも1つを有する場合、当該金属酸化物を、金属酸化物半
導体(metal oxide semiconductor)、略してOSと呼ぶこと
ができる。また、OS FETと記載する場合においては、金属酸化物または酸化物半導
体を有するトランジスタと換言することができる。
【0036】
また、本明細書等において、窒素を有する金属酸化物も金属酸化物(metal oxi
de)と総称する場合がある。また、窒素を有する金属酸化物を、金属酸窒化物(met
al oxynitride)と呼称してもよい。
【0037】
また、本明細書等において、CAAC(c-axis aligned crystal
)、及びCAC(cloud‐aligned composite)と記載する場合が
ある。なお、CAACは結晶構造の一例を表し、CACは機能、または材料の構成の一例
を表す。
【0038】
また、本明細書等において、CAC-OSまたはCAC-metal oxideとは、
材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料の全体では
半導体としての機能を有する。なお、CAC-OSまたはCAC-metal oxid
eを、トランジスタの活性層に用いる場合、導電性の機能は、キャリアとなる電子(また
はホール)を流す機能であり、絶縁性の機能は、キャリアとなる電子を流さない機能であ
る。導電性の機能と、絶縁性の機能とを、それぞれ相補的に作用させることで、スイッチ
ングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC-OSまたはCAC-metal
oxideに付与することができる。CAC-OSまたはCAC-metal oxid
eにおいて、それぞれの機能を分離させることで、双方の機能を最大限に高めることがで
きる。
【0039】
また、本明細書等において、CAC-OSまたはCAC-metal oxideは、導
電性領域、及び絶縁性領域を有する。導電性領域は、上述の導電性の機能を有し、絶縁性
領域は、上述の絶縁性の機能を有する。また、材料中において、導電性領域と、絶縁性領
域とは、ナノ粒子レベルで分離している場合がある。また、導電性領域と、絶縁性領域と
は、それぞれ材料中に偏在する場合がある。また、導電性領域は、周辺がぼけてクラウド
状に連結して観察される場合がある。
【0040】
また、CAC-OSまたはCAC-metal oxideにおいて、導電性領域と、絶
縁性領域とは、それぞれ0.5nm以上10nm以下、好ましくは0.5nm以上3nm
以下のサイズで材料中に分散している場合がある。
【0041】
また、CAC-OSまたはCAC-metal oxideは、異なるバンドギャップを
有する成分により構成される。例えば、CAC-OSまたはCAC-metal oxi
deは、絶縁性領域に起因するワイドギャップを有する成分と、導電性領域に起因するナ
ローギャップを有する成分と、により構成される。当該構成の場合、キャリアを流す際に
、ナローギャップを有する成分において、主にキャリアが流れる。また、ナローギャップ
を有する成分が、ワイドギャップを有する成分に相補的に作用し、ナローギャップを有す
る成分に連動してワイドギャップを有する成分にもキャリアが流れる。このため、上記C
AC-OSまたはCAC-metal oxideをトランジスタのチャネル領域に用い
る場合、トランジスタのオン状態において高い電流駆動力、つまり大きなオン電流、及び
高い電界効果移動度を得ることができる。
【0042】
すなわち、CAC-OSまたはCAC-metal oxideは、マトリックス複合材
(matrix composite)、または金属マトリックス複合材(metal
matrix composite)と呼称することもできる。
【0043】
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定さ
れず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し
得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の
記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において
、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、
その繰り返しの説明は省略する。
【0044】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力パネルに適用することのできる、被検知体の
近接または接触を検知可能なセンサ(以降、タッチセンサと呼ぶ)の構成例について説明
する。また、本発明の一態様の入出力パネルは、表示素子を有する。
【0045】
本発明の一態様のタッチセンサは、静電容量方式を用いる。静電容量方式のタッチセンサ
としては、代表的には表面型静電容量方式、投影型静電容量方式などがある。また、投影
型静電容量方式としては、主に駆動方法の違いから、自己容量方式、相互容量方式などが
ある。ここで、相互容量方式を用いると、同時に多点を検出すること(多点検出(マルチ
タッチ)ともいう)が可能となるため好ましい。
【0046】
本発明の一態様である入出力パネルは、静電容量方式センサを有する。静電容量方式セン
サは一対の電極を備え、一対の電極の間に容量が形成されている。この一対の電極のうち
一方はセンサ電極であり、このセンサ電極はゲート配線に接続されている。なお、このゲ
ート配線は、選択信号を供給する機能を有する。
【0047】
上記一対の電極のうち他方はゲート配線と交差する。
【0048】
本発明の一態様は、例えば、他方の電極は表示素子の電極から分離されている。この構成
について、
図1(A)を用いて説明する。また、本発明の一態様は、他方の電極が表示素
子の電極を兼ねる。この構成について、
図1(B)を用いて説明する。
【0049】
図1(A)及び
図1(B)は、本発明の一態様の入出力パネルの画素部の回路図である。
本発明の一態様の入出力パネルは表示素子を有し、当該表示素子は液晶材料を含む層を備
える。また、本発明の一態様の入出力パネルは画素部を備える。画素部は、液晶素子35
13と、容量部3514と、静電容量方式センサ部3515と、ゲート電極3516と、
ゲート配線3517と、コンタクト領域3518と、ソース配線3519と、トランジス
タ3521と、センサ電極3529と、を有する。また、画素部は、共通電極3522お
よび画素電極3523を含む。共通電極3522は、液晶素子3513を駆動するための
、共通電位が供給される。画素電極3523は、トランジスタ3521と電気的に接続さ
れる。なお、トランジスタ3521は、選択信号に基づいてソース配線3519からの信
号を画素電極3523に供給することができる。なお、トランジスタ3521を選択トラ
ンジスタとも言う。また、ソース配線3519を、単に信号線とも言う。
【0050】
コンタクト領域3518において、センサ電極3529は、ゲート配線3517と電気的
に接続されている。また、ゲート電極3516は、ゲート配線3517と電気的に接続さ
れている。すなわち、ゲート配線3517は、センサ電極3529の補助配線の機能と、
トランジスタ3521を駆動する選択信号を供給する配線の機能を有する。
【0051】
共通電極3522は、ソース配線3519と並行する領域を有する。尚、
図1(A)及び
図1(B)において、行方向は矢印Rで示す方向であり、列方向は矢印Cで示す方向であ
る。
【0052】
液晶素子3513は、共通電極3522および画素電極3523を備える。なお、共通電
極3522および画素電極3523を用いて、液晶材料を含む層における電界を変化する
ことができる。
【0053】
また、画素部は容量部3514を備える。容量部3514は、電荷を蓄積することができ
る。これにより、次にゲート配線3517が選択されるまでの期間(1フレーム期間とも
いう)、液晶素子3513の表示に必要な電圧を維持することができる。具体的には、共
通電極3522および画素電極3523の間の電圧を維持できる。なお、容量部3514
が備えるふたつの電極のうち、画素電極3523と電気的に接続されていない電極に、共
通電位を与える。なお、本明細書において、容量部3514の図示は省略することがある
。
【0054】
ここで、
図1(A)の回路図を用いて説明する入出力パネルは、センサ電極3527を有
する。センサ電極3527は、共通電極3522から分離されている。
【0055】
静電容量方式センサ部3515は、センサ電極3529およびセンサ電極3527を備え
る。本発明の一態様のタッチセンサは、指やスタイラスペン等が近づいたとき、センサ電
極3529とセンサ電極3527との間の容量値の変化を読み取ることができる。センサ
電極3527は、共通電位またはフローティング電位を供給される。
【0056】
センサ電極3527は、ソース配線3519と並行する領域を有する。なお、センサ電極
3527に補助配線を設けても良い。
【0057】
一方、
図1(B)の回路図を用いて説明する入出力パネルは、センサ電極3527を有さ
ない点が、
図1(A)を用いて説明する入出力パネルとは異なる。静電容量方式センサ部
3515は、センサ電極3529および共通電極3522を備える。本発明の一態様のタ
ッチセンサは、指やスタイラスペン等が近づいたとき、センサ電極3529および共通電
極3522の間の容量値の変化を読み取ることができる。
【0058】
図2(A)は、
図1(A)に示す回路図に、配線等の構造を重ねた平面図であり、
図2(
B)は、
図1(B)に示す回路図に、配線等の構造を重ねた平面図である。尚、説明の便
宜のため、これらの平面図は、実際の寸法や形状とは異なる部分を含む場合がある。また
、説明の便宜のため、配線の一部およびトランジスタ3521を記号で示す。なお、
図2
(A)、
図2(B)では、共通電極3522または画素電極3523と重ならない位置に
トランジスタ3521を示したが、トランジスタ3521を共通電極3522または画素
電極3523と重なる位置に配置しても良い。他の平面図でも同様に配置することができ
る。
【0059】
図2(A)を用いて説明する入出力パネルおよび
図2(B)を用いて説明する入出力パネ
ルは、いずれもゲート配線3517、共通電極3522、画素電極3523、センサ電極
3529およびコンタクト領域3518を備える。なお、いずれの図においても、容量部
3514の図示は省略されている。また、
図2(A)を用いて説明する入出力パネルは、
センサ電極3527を備える。
【0060】
図2(A)を用いて説明する入出力パネルおよび
図2(B)を用いて説明する入出力パネ
ルは、いずれも、共通電極3522が、ゲート配線3517およびセンサ電極3529の
間に挟まれる領域を有する。
【0061】
図2(A)を用いて説明する入出力パネルおよび
図2(B)を用いて説明する入出力パネ
ルは、いずれも、画素電極3523およびセンサ電極3529が、同じ材料を含む。これ
により、画素電極3523およびセンサ電極3529を、同一の工程で形成することがで
きる。また、
図2(A)を用いて説明する入出力パネルは、共通電極3522およびセン
サ電極3527が、いずれも、同じ材料を含む。これにより、共通電極3522およびセ
ンサ電極3527を、同一の工程で形成することができる。
【0062】
なお、補助配線を共通電極3522に設けることができる。これにより、配線抵抗を低く
することができる。または、画素を微細化することができる。
【0063】
また、共通電位またはフローティング(浮遊)電位が与えられる電極と重なるように、ソ
ース配線3519を配置してもよい。これにより、例えば、センサ電極または被検知体(
具体的には指等)に由来するノイズの影響を低減することができる。例えば、ソース配線
3519が供給するビデオ信号への影響を低減することができる。
【0064】
本発明の入出力パネルは、
図1(A)または
図1(B)に示す回路が形成されていれば良
く、その形成方法は、上記構成でなくても良い。例えば、基板に近い順に、ゲート配線3
517、次いでセンサ電極3529、次いで共通電極3522、が形成されていても良い
。また、画素電極3523は、センサ電極3529と異なる材料で形成されていても良い
。また、共通電極3522は、センサ電極3527と異なる材料で形成されていても良い
。
【0065】
《構成例1.》
図1(A)に示す回路図を用いて説明する入出力パネルは、センサ電極3527を有する
。センサ電極3527は、共通電極3522から分離されている。一例として、入出力パ
ネル3551の画素の一部の構造を、概略的に示す断面図を用いて説明する(
図3(A)
参照)。なお、入出力パネル3551は液晶材料を含む層3524を有する。入出力パネ
ル3551はFFS(Fringe Field Switching)モードで動作す
る液晶素子を有する。
【0066】
入出力パネル3551は、トランジスタ3521と、共通電極3522と、画素電極35
23と、液晶材料を含む層3524と、カラーフィルタ3525と、を備える(
図3(A
)参照)。画素電極3523は、画素電極3523Aおよび画素電極3523Bを含む。
画素電極3523Bは、画素電極3523Aと電気的に接続されている。液晶材料を含む
層3524は、配向膜3561および配向膜3562の間に挟まれている。画素電極35
23Aおよび画素電極3523Bは、トランジスタ3521のソース電極またはドレイン
電極の一方と電気的に接続される。
【0067】
画素電極3523Aおよび画素電極3523Bは画素電極の一部である。画素電極352
3Aおよび画素電極3523Bは、絶縁層を介して共通電極3522上に設けられる。液
晶素子は一対の電極を備える。画素電極3523Aおよび画素電極3523Bは一対の電
極の一方であり、共通電極3522は一対の電極の他方である。なお、液晶素子の一対の
電極間に電圧を印加することにより、液晶材料を含む層3524に含まれる液晶材料の配
向を制御することができる。
【0068】
ゲート配線3517は、トランジスタ3521のゲート電極3516が含む材料と同じ材
料を含む。これにより、ゲート配線3517およびゲート電極3516を、同一の工程で
形成することができる。また、ゲート配線3517およびゲート電極3516を電気的に
接続することができる。また、コンタクト領域3518にて、ゲート配線3517をセン
サ電極3529と電気的に接続することができる。
【0069】
センサ電極3527は、共通電極3522が含む材料と同じ材料を含む。これにより、セ
ンサ電極3527および共通電極3522を、同一の工程で形成することができる。
【0070】
図3(A)に示す入出力パネル3551は、センサ電極3529およびセンサ電極352
7を備える。センサ電極3529およびセンサ電極3527の間に形成される電界を破線
3563で示す。また、例えば、伝導性を有する被検知体3564がこの電界を横切る様
子を図示する。なお、センサ電極3529およびセンサ電極3527は、
図1(A)に示
す回路図を用いて説明する入出力パネルの静電容量方式センサ部3515に相当する。
【0071】
液晶材料を含む層3524は、基板3543と、基板3541とに挟まれる。
【0072】
図3(B)は、
図3(A)に示す入出力パネル3551の配線等の構造を概略的に示す平
面図である。
【0073】
なお、本明細書の各断面図にて示されるAmとAnとの間、BmとBnとの間は、各平面
図にて示されるAmとAnとの間、BmとBnとの間に対応する。但しm、nはいずれも
自然数である。
【0074】
トランジスタ3521は、共通電極3522や画素電極3523と重なるように配置する
ことができる。なお、トランジスタ3521のゲート電極3516は、ゲート配線351
7と電気的に接続されている。また、トランジスタ3521のソース電極およびドレイン
電極は、ソース配線3519が含む材料と同じ材料を含む。これにより、ソース電極、ド
レイン電極およびソース配線3519を、同一の工程で形成することができる。また、ソ
ース電極またはドレイン電極を、ソース配線3519と電気的に接続することができる。
なお、他の平面図においても、トランジスタは共通電極または画素電極と重ねて配置する
ことができる。
【0075】
また、トランジスタ3521は、実施の形態7で示すように、ボトムゲート型でも、トッ
プゲート型でも、ゲート電極を2つ有する型でも良い。
【0076】
センサ電極3529およびセンサ電極3527の間に形成される電界の一部を、破線35
63で示す(
図3(B)参照)。本発明の一態様のタッチセンサは、この電界を横切る被
検知体3564を検知することができる。なお、センサ電極3529およびセンサ電極3
527は、静電容量方式センサ部3515の一対の電極に相当する(
図1(A)参照)。
【0077】
《構成例2.》
図1(B)に示す回路図を用いて説明する入出力パネルは、共通電極3522およびセン
サ電極3529を備える。一例として、入出力パネル3552の画素の一部の構造を、概
略的に示す断面図を用いて説明する(
図4(A)参照)。なお、入出力パネル3552は
液晶材料を含む層3524を有する。入出力パネル3552はFFSモードで動作する液
晶素子を有する。
【0078】
図4(A)に示す入出力パネル3552は、センサ電極3527を備えない点で、
図3(
A)に示す入出力パネル3551とは異なる。
【0079】
図4(A)に示す入出力パネル3552は、センサ電極3529および共通電極3522
を備える。センサ電極3529および共通電極3522の間に形成される電界を破線35
63で示す。また、例えば、伝導性を有する被検知体3564がこの電界を横切る様子を
図示する。なお、上記以外の各部位は、
図3(A)に示す入出力パネル3551の各部位
と共通している。なお、センサ電極3529および共通電極3522は、
図1(B)に示
す回路図を用いて説明する入出力パネルの静電容量方式センサ部3515の一対の電極に
相当する。
【0080】
図4(B)は、
図4(A)に示す入出力パネル3552の配線等の構造を概略的に示す平
面図である。
【0081】
センサ電極3529および共通電極3522の間に形成される電界の一部を、破線356
3で示す(
図4(B)参照)。本発明の一態様のタッチセンサは、この電界を横切る被検
知体3564を検知することができる。なお、センサ電極3529および共通電極352
2は、静電容量方式センサ部3515の一対の電極に相当する(
図1(B)参照)。
【0082】
[センサの検知方法の例]
図5(A)、(B)は、相互容量方式のタッチセンサの構成を示す模式図と、入出力波形
の模式図である。タッチセンサは一対の電極を備え、これらの間に容量が形成されている
。一対の電極のうち一方の電極に入力電圧が入力される。また、他方の電極に流れる電流
(または、他方の電極の電位)を検出する電流検出回路を備える。
【0083】
例えば
図5(A)に示すように、入力電圧の波形として矩形波を用いた場合、出力電流波
形として鋭いピークを有する波形が検出される。
【0084】
また
図5(B)に示すように、伝導性を有する被検知体が容量に近接または接触した場合
、電極間の容量値が減少するため、これに応じて出力の電流値が減少する。
【0085】
このように、本発明の一態様のタッチセンサは、入力電圧に対する出力電流(または電位
)の変化を用いて、容量の変化を検出することにより、被検知体の近接、または接触を検
知することができる。
【0086】
[タッチセンサの構成例]
図5(C)は、マトリクス状に配置された複数の容量を備えるタッチセンサの構成例を示
す。
【0087】
タッチセンサは、X方向(紙面横方向)に延在する複数の配線3510と、これら複数の
配線と交差し、Y方向(紙面縦方向)に延在する複数の配線3511とを有する。交差す
る2つの配線間には容量3503が形成される。例えば、入出力パネル3551(
図3(
A)、(B)参照)においては、配線3510はゲート配線3517とセンサ電極352
9とに相当し、配線3511はセンサ電極3527に相当する。
【0088】
また、X方向に延在する配線3510には、入力電圧または共通電位(接地電位、基準電
位を含む)のいずれか一方が入力される。この電位は、例えば矩形波を入力するようなパ
ルス電圧出力回路3501から供給することができる。また、Y方向に延在する配線35
11には、電流検出回路3502(例えば、ソースメータ、センスアンプなど)が電気的
に接続され、当該配線に流れる電流(または電位)を検出することができる。
【0089】
タッチセンサは、X方向に延在する複数の配線3510に対して順に入力電圧が入力され
るように走査し、Y方向に延在する配線3511に流れる電流(または電位)の変化を検
出することで、2次元的な被検知体の検出(センシング)が可能となる。
【0090】
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力パネルに適用することのできる、実施の形態
1とは別の構成例について説明する。また、本発明の一態様の入出力パネルは、表示素子
を有する。本実施の形態で示す入出力パネルは、液晶材料を含む層を有するFFSモード
で動作する液晶素子を有する。
【0091】
《構成例3.》
図1(B)に示す回路図を用いて説明する入出力パネルは、共通電極3522およびセン
サ電極3529を備える。一例として、入出力パネル3553の画素の一部の構造を、概
略的に示す断面図を用いて説明する(
図6(A)参照)。
【0092】
入出力パネル3553は、トランジスタ3521と、共通電極と、画素電極3523と、
を備える(
図6(A)参照)。共通電極は、共通電極3522Aおよび共通電極3522
Bを含む。共通電極3522Bは、共通電極3522Aと電気的に接続されている。画素
電極3523は、センサ電極3529が含む材料と同じ材料を含む。これにより、画素電
極3523およびセンサ電極3529を、同一の工程で形成することができる。
【0093】
図6(B)は、
図6(A)に示す入出力パネル3553の配線等の構造を概略的に示す平
面図である。
【0094】
センサ電極3529および共通電極3522Aの間に形成される電界の一部を、破線35
63で示す(
図6(B)参照)。本発明の一態様のタッチセンサは、この電界を横切る被
検知体3564を検知することができる。また、共通電極3522Bは開口部が設けられ
ている。これにより、被検知体が横切りやすい電界を、センサ電極3529および共通電
極3522Aの間に形成することができる。なお、センサ電極3529および共通電極3
522Aは、静電容量方式センサ部3515の一対の電極に相当する(
図1(B)参照)
。
【0095】
入出力パネル3553のその他の構成は、入出力パネル3552の構成を参照することが
できる。
【0096】
《構成例4.》
図1(B)に示す回路図を用いて説明する入出力パネルは、共通電極3522およびセン
サ電極3529を備える。一例として、入出力パネル3554の画素の一部の構造を、概
略的に示す断面図を用いて説明する(
図7(A)参照)。
【0097】
入出力パネル3554は、トランジスタ3521と、共通電極と、画素電極3523と、
を備える(
図7(A)参照)。共通電極は、共通電極3522Aおよび共通電極3522
Bを含む。共通電極3522Bは、共通電極3522Aと電気的に接続されている。画素
電極3523は、センサ電極3529が含む材料と同じ材料を含む。これにより、画素電
極3523およびセンサ電極3529を、同一の工程で形成することができる。
【0098】
図7(B)は、
図7(A)に示す入出力パネル3554の配線等の構造を概略的に示す平
面図である。
【0099】
センサ電極3529および共通電極3522Aの間に形成される電界の一部を、破線35
63で示す(
図7(B)参照)。本発明の一態様のタッチセンサは、この電界を横切る被
検知体3564を検知することができる。また、共通電極3522Bは開口部を備え、セ
ンサ電極3529は当該開口部と重なる領域を備える。なお、共通電極3522Aおよび
センサ電極3529は、静電容量方式センサ部3515の一対の電極に相当する(
図1(
B)参照)。
【0100】
入出力パネル3554のその他の構成は、入出力パネル3552の構成を参照することが
できる。
【0101】
《構成例5.》
図1(A)に示す回路図を用いて説明する入出力パネルは、センサ電極3527およびセ
ンサ電極3529を備える。一例として、入出力パネル3555の画素の一部の構造を、
概略的に示す断面図を用いて説明する(
図8(A)参照)。
【0102】
入出力パネル3555は、トランジスタ3521と、共通電極と、センサ電極3527と
、画素電極3523と、を備える(
図8(A)参照)。共通電極は、共通電極3522A
および共通電極3522Bを含む。共通電極3522Bは、共通電極3522Aと電気的
に接続されている。共通電極は、センサ電極3527が含む材料と同じ材料を含む。これ
により、共通電極およびセンサ電極3527を、同一の工程で形成することができる。
【0103】
図8(B)は、
図8(A)に示す入出力パネル3555の配線等の構造を概略的に示す平
面図である。
【0104】
センサ電極3529およびセンサ電極3527の間に形成される電界の一部を、破線35
63で示す(
図8(B)参照)。本発明の一態様のタッチセンサは、この電界を横切る被
検知体3564を検知することができる。また、共通電極3522Bは開口部が設けられ
ている。これにより、被検知体が横切りやすい電界を、センサ電極3529およびセンサ
電極3527の間に形成することができる。なお、センサ電極3529およびセンサ電極
3527は、静電容量方式センサ部3515の一対の電極に相当する(
図1(A)参照)
。
【0105】
入出力パネル3555のその他の構成は、入出力パネル3551の構成を参照することが
できる。
【0106】
(実施の形態3)
本発明の一態様のタッチパネルの駆動方法の一例について、以下に説明を行う。
【0107】
図9(A)は、相互容量方式のタッチセンサの構成を示すブロック図である。
図9(A)
では、タッチセンサはパルス電圧出力回路3501、電流検出回路3502を有する。ま
た、パルス電圧が与えられる配線3510をX1-Xnとして、それぞれn本の配線で例
示している。電流の変化を検知する配線3511をY1-Ymとして、それぞれm本の配
線で例示している。また、
図9(A)は、複数ある配線3510と、複数ある配線351
1とが重畳することで、複数形成される容量3503を示している。なお、配線3510
と配線3511とはその機能を互いに置き換えてもよい。
【0108】
パルス電圧出力回路3501は、X1-Xnの配線に順にパルス電圧を印加するための回
路である。X1-Xnの配線にパルス電圧が印加されることで、容量3503を形成する
配線3510と配線3511との間に電界が生じる。この配線間に生じる電界が遮蔽等に
より容量3503の相互容量に変化を生じさせることを利用して、被検知体の近接、また
は接触を検出することができる。
【0109】
電流検出回路3502は、容量3503での相互容量の変化による、Y1-Ymの配線で
の電流の変化を検出するための回路である。Y1-Ymの配線では、被検知体の近接、ま
たは接触がないと検出される電流値に変化はないが、検出する被検知体の近接、または接
触により相互容量が減少する場合には電流値が減少する変化を検出する。なお電流の検出
は、積分回路等を用いて行えばよい。
【0110】
次に、
図9(B)には、
図9(A)で示す相互容量方式のタッチセンサにおける入出力波
形のタイミングチャートを示す。
図9(B)では、1フレーム期間で各行列での被検知体
の検出を行うものとする。また
図9(B)では、被検知体を検出しない場合(非タッチ)
の期間3601と被検知体を検出する場合(タッチ)の期間3602との2つの場合につ
いて示している。なおY1-Ymの配線については、検出される電流値に対応する電圧値
とした波形を示している。
【0111】
X1-Xnの配線には、順にパルス電圧が与えられ、該パルス電圧にしたがってY1-Y
mの配線での波形が変化する。被検知体の近接または接触がない場合には、X1-Xnの
配線の電圧の変化に応じてY1-Ymの波形が一様に変化する。一方、被検知体が近接ま
たは接触する箇所では、電流値が減少するため、これに対応する電圧値の波形も変化する
。
【0112】
図9(A)に示すブロック図中のX1-Xnまでの配線3510は、他の実施の形態に示
す入出力パネルのゲート配線3517に相当する。具体的には、入出力パネル3551乃
至入出力パネル3555のいずれかの入出力パネルのゲート配線3517に相当する。図
9(A)で示される容量3503の座標と、各配線との配置を説明するため、X1-Xn
の配線3510はそれぞれX1-Xn行に配設され、Y1-Ymの配線3511はそれぞ
れY1-Ym列に配設されるものとする。
【0113】
図10に示されるタイミングチャートは、X1-Xn行の各配線3510に与えられる電
圧の入力波形を示したものである。信号3611は、表示素子を駆動するための信号であ
る。信号3612は、タッチセンサを駆動するための信号である。本発明の一態様である
入出力パネルはゲート配線3517が両方の信号を流すことができることから、例えば同
じ行にある信号3611と信号3612とは、前記行に形成された同一のゲート配線35
17に流れる。すなわち信号3611と信号3612とは、は
図1(A)または
図1(B
)においてゲート配線3517に入力される選択信号ともいえる。
【0114】
図10に示されるタイミングチャートは、共通電極3522がセンサ電極3527から分
離されている入出力パネルの駆動方法、例えば、入出力パネル3551の駆動方法の一例
を示す。縦軸はゲート配線の電圧の変化である。X1-Xnの配線は、表示素子において
は共通電極3522に相当し、タッチセンサにおいてはセンサ電極3527に相当する。
この構造においては、タッチセンサでの被検知体の検出と、表示素子への書き込みと、が
同時に成される。換言すれば、ゲート配線に選択信号を入力する期間に、ビデオ信号をソ
ース配線に入力し、ゲート配線に近接する被検知体を検知する。
【0115】
この場合、ある座標の表示素子において、表示素子へのビデオ信号の書き込みを行う期間
3621と、次の同期間3621との間が、表示期間3622となる。またタッチセンサ
での被検知体の検出を行う期間3623は、上記のように期間3621と一致する。期間
3621の繰り返す周期が1フレーム期間3624となる。
【0116】
図11に示されるタイミングチャートは、共通電極3522が液晶素子3513の一方の
電極およびセンサ電極を兼ねる入出力パネルの駆動方法、例えば、入出力パネル3552
駆動方法の一例を示す。X1-Xnの配線は、表示素子およびタッチセンサにおいて共通
電極3522に相当する。この構造においては、タッチセンサでの被検知体の検出と、表
示素子への書き込みと、は時間差を有して行う。
【0117】
この場合、ある座標の表示素子において、表示素子とタッチセンサとのクロストークを避
けるため、表示素子へのビデオ信号の書き込みを行う期間3621を、全行分経過した後
、黒信号の書き込みを行う期間3625を設ける。すなわち期間3621と、期間362
5との間が、表示期間3622となる。期間3625が全行分経過した後、タッチセンサ
での被検知体の検出を行う期間3623が全行分設けられる。
図11におけるタッチセン
サでの被検知体の検出を行う期間3623において、タッチセンサはゲート電圧の上昇の
波形の違いを評価しているが、この波形は画素電極3523の電位によって変化する。上
記の検出への影響を低減するため、期間3623の間は、ソース配線3519には、黒信
号の書き込みを行う信号が供給されている。このように1フレーム期間3624が終了し
た後、再度表示素子のビデオ信号の書き込みが開始される。
【0118】
センシングの前に、上記黒信号の書き込みを行うことにより、
図5(C)に示す配線35
10と配線3511との電位は、画素電極3523の電位からの影響が一定となり、より
正確なセンシングを行うことができる。上記黒信号の代わりに、所定の色度の信号であっ
ても良い。あるいは、黒信号の書き込みとして、所定の電圧を画素電極3523に与えて
も良い。
【0119】
1フレーム期間3624を固定し、かつ表示期間3622を長くしたい場合、期間362
3を短くする、すなわち高速センシングすることで可能となる。
【0120】
図12に示されるタイミングチャートは、共通電極3522が、液晶素子3513を駆動
する、一方の電極であり、かつセンサ電極としての機能を有する構造の駆動方法の、別の
例を示す。
【0121】
この場合、タッチセンサでの被検知体の検出を行う期間3623は、一群の隣り合う行に
おいて同時である。一群の隣り合う行分の信号が、電流の変化を検知する配線3511に
流れるので、検出の空間分解能は、その分低くなる。但し、合計のセンシング期間362
6は短くなるため、高速センシングが可能となる。
【0122】
一群の隣り合う行としては、
図9(A)のブロック図に示される構造を例にすると、Xr
からXsまでの連続した行とすることができる。ここでrは1以上かつs以下の整数、s
はr以上かつn-1以下の整数である。このとき好ましくはsはr+1以上である。Xr
からXsまでの連続した行の処理が終了したとき、次いで未処理の行の処理を行うことが
できる。例えば、X(s+1)から同様に一群の隣り合う行にて処理を行うことができる
。こうしてX1からXn行までの処理を終了させる。尚、上記処理を終了させるまでの間
に、一の行についてのみ処理を行ってもよい。また、一定の数の行を一群の隣り合う行に
用いても良いし、一定でない数の行を一群の隣り合う行に用いることもできる。また、例
えば入出力パネル3552における共通電極3522(
図4(B)参照)は、電流の変化
を検知する配線3511(
図9(A)参照)に接続される。言い換えると、XrからXs
までの連続した行を繋げることができる。
【0123】
図13に示されるタイミングチャートは、共通電極3522が、液晶素子3513を駆動
する、一方の電極であり、かつセンサ電極としての機能を有する構造の駆動方法の、別の
例を示す。
【0124】
この場合、一群の隣り合う行分の表示素子に順次黒信号の書き込みを行い、次いで、上記
一群の隣り合う行分のセンシングを一度に行い、その後一群の隣り合う行分の表示素子へ
のビデオ信号の書き込みを順次行う。これらを期間3627にて行い、同様に次の一群の
隣り合う行の処理を行う。1フレーム期間を固定したとき、
図13に示されるタイミング
チャートのような駆動方法は、
図12の場合に比べて、表示期間3622を長くすること
ができる。
【0125】
なお、本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて用いる
ことができる。
【0126】
(実施の形態4)
本発明の一態様のタッチパネルの配線について、本実施の形態では、配線3510の本数
を倍にして、配線3511の数を半分にした構成を
図14に示されるブロック図を用いて
説明する。
【0127】
図14に示されるブロック図において、容量3503の数は、
図9(A)のブロック図が
示す容量3503の数と同じである。
【0128】
図14では、タッチセンサはパルス電圧出力回路3501A、およびパルス電圧出力回路
3501Bを有している。また、パルス電圧が与えられる配線3510をX1A-XnA
、X1B-XnBとして、それぞれ2n本の配線で例示している。電流の変化を検知する
配線3511をY1-Ymとして、それぞれm/2本の配線で例示している。
【0129】
例えば、パルス電圧出力回路3501Aに接続される容量3503Aと、パルス電圧出力
回路3501Bに接続される容量3503Bと、は互いに隣接するように配置することが
できる。
【0130】
このような配置を選択可能とすることで、画素のレイアウトの自由度が増える。例えば、
配線3511の抵抗を低くする必要があるとき、配線3511の線幅を大きくしつつ、C
方向の画素数を維持することができる。
【0131】
なお、本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて用いる
ことができる。
【0132】
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力パネルに適用することのできる、実施の形態
1または実施の形態2とは別の構成例について説明する。具体的には、本発明の一態様の
入出力パネルは、液晶素子または発光素子を有する。
【0133】
《構成例6.》
図1(A)に示す回路図を用いて説明する入出力パネルは、センサ電極3527を有する
。センサ電極3527は、共通電極3522から分離されている。一例として、入出力パ
ネル3556の画素の一部の構造を、概略的に示す断面図を用いて説明する(
図15(A
)参照)。
【0134】
図15(A)に示す入出力パネル3556は、IPS(In-Plane-Switch
ing)モードで動作する液晶素子を有する。
【0135】
入出力パネル3556は、トランジスタ3521と、共通電極と、画素電極3523と、
を備える(
図15(A)および
図15(B)参照)。共通電極は櫛歯状の形状を備え、共
通電極は共通電極3522Aおよび共通電極3522Bを含む。また、共通電極、画素電
極3523、センサ電極3527およびセンサ電極3529は同じ材料を含む。これによ
り、共通電極、画素電極3523、センサ電極3527およびセンサ電極3529を、同
一の工程で形成することができる。
【0136】
図15(B)は、
図15(A)に示す入出力パネル3556の配線等の構造を概略的に示
す平面図である。
【0137】
センサ電極3529およびセンサ電極3527の間に形成される電界の一部を、破線35
63で示す(
図15(B)参照)。本発明の一態様のタッチセンサは、この電界を横切る
被検知体3564を検知することができる。なお、センサ電極3529およびセンサ電極
3527は、静電容量方式センサ部3515の一対の電極に相当する(
図1(A)参照)
。
【0138】
入出力パネル3556のその他の構成は、入出力パネル3551の構成を参照することが
できる。
【0139】
《構成例7.》
図16(A)に示す入出力パネル3557は、VA(Vertical Alignme
nt)モードで動作する液晶素子を有する。
【0140】
共通電極3522は、液晶材料を含む層3524を介して画素電極3523と対向するよ
うに設けられている。また、共通電極3522と重ねて配線3526が設けられている。
配線3526は、例えば、
図16(A)に図示されていないブロック間を電気的に接続す
るために設けることができる。また共通電極3522と画素電極3523との間に、液晶
材料を含む層3524を有する。また、センサ電極3529および画素電極3523は、
同じ材料を含む。これにより、センサ電極3529および画素電極3523を、同一の工
程で形成することができる。
【0141】
図16(B)は、
図16(A)に示す入出力パネル3557の配線等の構造を概略的に示
す平面図である。
【0142】
センサ電極3529およびセンサ電極3527の間に形成される電界の一部を、破線35
63で示す(
図16(B)参照)。本発明の一態様のタッチセンサは、この電界を横切る
被検知体3564を検知することができる。なお、センサ電極3529およびセンサ電極
3527は、静電容量方式センサ部3515の一対の電極に相当する(
図1(A)参照)
。また、配線3526の一部および共通電極3522の一部は画素電極3523と重なる
。図の煩雑さを避けるため、配線3526および共通電極3522は、
図16(B)にお
いて省略されている。
【0143】
入出力パネル3557のその他の構成は、入出力パネル3551の構成を参照することが
できる。
【0144】
なお、
図16(A)及び
図16(B)に示す入出力パネルを用いて、液晶素子をTN(T
wisted Nematic)モードで動作させることができる。
【0145】
《構成例8.》
また、本発明の一態様であるタッチパネルは、発光素子を有しても良い。
【0146】
図17(A)に、入出力パネル3558の画素の一部の構造を、概略的に示す断面図を示
す。入出力パネル3558は、発光素子を有する。発光素子は、画素電極3523、電極
3572および発光性の材料を含む層3573を備える。発光性の材料を含む層3573
は、画素電極3523および電極3572の間に設けられる。
【0147】
可視光を透過する導電性材料を電極3572に用いる。これにより、発光素子から光を取
り出すことができる。または、取り出された光を視認することができる。例えば、可視光
を透過する導電性材料を、陰極または陽極に用いることができる。本実施の形態では、可
視光を透過する導電材料を電極3572に用い、電極3572を陰極とする(
図17(A
)参照)。
【0148】
可視光を反射する導電性材料を画素電極3523に用いることができる。具体的には、ア
ルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン
、銀、タンタル、もしくはタングステン等の金属、またはこれを主成分とする合金を単層
構造または積層構造を、画素電極3523に用いることができる。
【0149】
可視光を透過する導電性材料を電極3572に用いることができる。具体的には、酸化イ
ンジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した
酸化亜鉛などの導電性酸化物を、電極3572に用いることができる。可視光を透過する
導電膜については後述の部分で別に説明する。
【0150】
画素電極3523は、センサ電極3529が含む材料と同じ材料を含む。これにより、画
素電極3523およびセンサ電極3529を、同一の工程で形成することができる。なお
、画素電極3523は、センサ電極3529と接続されていない。また、電極3572は
、センサ電極3529と重ならない領域を備える。例えば、シャドーマスクを用いて形成
された開口部を備える。
【0151】
入出力パネル3558は、絶縁層3576と、樹脂層3577とを有する。絶縁層357
6は、樹脂層3577から発光性の材料を含む層3573への水の拡散を低減する。
【0152】
入出力パネル3558は、画素電極3523を備える。画素電極3523は、トランジス
タ3530のソース電極またはドレイン電極の一方に電気的に接続されている。トランジ
スタ3530のソース電極またはドレイン電極の他方は、電源線3531と電気的に接続
される(
図17(B)参考)。トランジスタ3530は、発光素子を制御する機能を備え
る。トランジスタ3530は、駆動用のトランジスタである。トランジスタ3530のゲ
ート電極は、スイッチング用のトランジスタ3521のソース電極またはドレイン電極の
一方と電気的に接続する。スイッチング用のトランジスタ3521のゲート電極は、ゲー
ト配線3517と電気的に接続する。画素電極3523とセンサ電極3529とを1対の
電極とし、容量の変化を検知することにより静電容量方式の検知を行う。
【0153】
また、各画素間の発光性の材料を含む層3573を塗り分けるために、画素電極3523
と、発光性の材料を含む層3573との間に、隔壁3578を形成する。隔壁3578と
しては、無機絶縁膜や有機絶縁膜を用いて形成する。無機絶縁膜としては、CVD法によ
って形成された窒化珪素膜あるいは窒化酸化珪素膜や、SOG法によって塗布された窒化
珪素膜あるいは窒化酸化珪素膜等を用いることができる。また、有機絶縁膜としては、ア
クリル樹脂膜等を用いることができる。
【0154】
ここで、隔壁3578を形成する際、ウエットエッチング法を用いることで容易にテーパ
ー形状の側壁とすることが出来る。隔壁3578の側壁が十分になだらかでないと段差に
起因するEL層の劣化が顕著な問題となってしまうため、注意が必要である。
【0155】
またコンタクト領域3518にも、隔壁3578を形成する。こうして、コンタクト領域
3518の凹凸による、画素電極の凹凸を隔壁3578によって埋めることにより、段差
に起因するEL層の劣化を防いでいる。
【0156】
センサ電極3529およびセンサ電極3527の間に形成される電界の一部を、破線35
63で示す(
図17(A)参照)。本発明の一態様のタッチセンサは、この電界を横切る
被検知体3564を検知することができる。なお、センサ電極3529およびセンサ電極
3527は、静電容量方式センサ部3515の一対の電極に相当する(
図1(A)参照)
。なお、
図11、
図12、
図13で示す駆動方法を入出力パネルに用いることができる。
【0157】
センサ電極3527は、電極3572が含む材料と同じ材料を含む。これにより、センサ
電極3527および電極3572を、同一の工程で形成することができる。また、センサ
電極3527を電極3572から分離して、形成することができる。また、センサ電極3
527を、共通電極とすることで、センサ電極3527とセンサ電極3529とを容量部
分の一対の電極とすることができる。
【0158】
《構成例9.》
図18(A)に示す入出力パネル3559は、
図3(A)に示す入出力パネル3551の
センサ電極3527を、基板3543上に形成したものである。このとき基板3543は
、センサ電極3527と、液晶材料を含む層3524との間に挟まれる。
【0159】
このようにセンサ電極3527を配置することで、センサ電極3529およびセンサ電極
3527の間に、被検知体3564が横切りやすい電気力線を、形成することができる。
その結果、静電容量方式センサの感度を向上することができる。
【0160】
《構成例10.》
可視光を透過する導電膜を、
図16(A)に示す入出力パネル3557の共通電極352
2または
図17(A)に示す入出力パネル3558の電極3572に用いることができる
。例えば、波長が400nm以上800nm未満の範囲の光に対する反射率が1%以上好
ましくは5%以上100%未満であって、且つ透過率が1%以上好ましくは10%以上1
00%未満である導電膜を、共通電極3522、または電極3572に用いることができ
る。
【0161】
具体的には、厚さ1nm乃至30nm、好ましくは1nm乃至15nmの銀(Ag)を含
む導電性材料、またはアルミニウム(Al)を含む導電性材料などを、共通電極3522
または電極3572に用いることができる。
【0162】
または、インジウム、錫、亜鉛、ガリウム、またはシリコンから選ばれた元素を含む材料
を、共通電極3522または電極3572に用いることができる。具体的には、In酸化
物、Zn酸化物、In-Sn酸化物(ITOともいう)、In-Sn-Si酸化物(IT
SOともいう)、In-Zn酸化物、In-Ga-Zn酸化物等を、共通電極3522ま
たは電極3572に用いることができる。
【0163】
または、グラフェンまたはグラファイトを含む膜を、共通電極3522または電極357
2に用いることができる。具体的には、酸化グラフェンを含む膜を形成し、酸化グラフェ
ンを含む膜を還元することにより形成されたグラフェンを含む膜を用いることができる。
なお、熱を加える方法や還元剤を用いる方法等を、還元する方法に用いることができる。
【0164】
また、In-Ga-Zn酸化物に代表される金属酸化物を、共通電極3522または電極
3572に用いることができる。また、例えば、窒化シリコン膜等の窒化物絶縁膜を当該
金属酸化物の上層に有する積層膜を共通電極3522または電極3572に用いることが
できる。なお、窒化物絶縁膜から当該金属酸化物に窒素または水素を熱拡散することがで
きる。これにより、キャリア密度を高めることができる。または、金属酸化物を、酸化物
導電体(OC:Oxide Conductor)にすることができる。
【0165】
または、30nm以上500nm以下または100nm以上400nm以下の厚さを備え
る酸化物導電体(OC)を、共通電極3522または電極3572に用いることができる
。
【0166】
また、可視光を透過する導電膜を、画素電極3523、センサ電極3527、センサ電極
3529、電極3572、の何れかまたは複数に用いることができる。または、表示素子
の表示領域を、可視光を透過する導電膜を用いたいずれかの電極に重なるように形成する
ことができる。これにより、当該表示素子の表示光は、画素電極3523、センサ電極3
527、センサ電極3529、電極3572の何れかまたは複数を透過することができる
。または、使用者は、画素電極3523、センサ電極3527、センサ電極3529、電
極3572の何れかまたは複数を透過して表示を視認させることができる。
【0167】
《構成例11.》
図18(B)に示す入出力パネル3560は、透過型、あるいは半透過型の液晶素子を有
する。入出力パネル3560は、バックライトBLを備える点が、例えば、実施の形態1
において、
図3(A)を用いて説明する入出力パネル3551とは異なる。また、共通電
極3522、画素電極3523Aおよび画素電極3523Bは、いずれも可視光を透過す
る。
【0168】
バックライトBLは、矢印3581の方向に光Lを射出する。バックライトBLは、液晶
材料を含む層3524に光を照射することができる。例えば、直下型の光源またはサイド
ライト型の光源を、バックライトBLに用いることができる。
【0169】
入出力パネル3560は、機能膜3582を有する。例えば、偏光板を機能膜3582に
用いることができる。なお、図示しないが、例えば、機能膜3582との間に液晶材料を
含む層を挟むように、別の機能膜を用いることもできる。
【0170】
可視光を透過する機能を有する導電膜を備える透過型の液晶素子を、本明細書中に記載す
る入出力パネルに用いることができる。また、フィールドシーケンシャル方式で各色の光
を順番に供給するバックライトを用いることにより、液晶素子上に着色膜を形成しなくて
も色表示が可能となる。なお、全ての色の光を同時に供給したとき、白色の表示が可能と
なる。
【0171】
例えば、反射型の液晶素子および偏光板を、入出力パネル3560に用いることができる
。具体的には、反射型の液晶素子の表示面側に偏光板を用いることができる。
【0172】
また、光拡散板をいずれの入出力パネルの表示面側に用いることができる。これにより、
視認性を向上することができる。
【0173】
なお、実施の形態1乃至実施の形態4または本実施の形態において説明する入出力パネル
の構成から、適宜2以上を選んで組み合わせることができる。例えば、FFSモードで動
作する液晶素子またはVAモードで動作する液晶素子以外の液晶素子に、3枚の電極を用
いることができる。あるいは、他の表示方法を用いる表示素子を用いることができる。
【0174】
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施すること
ができる。
【0175】
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様のタッチパネルの駆動方法の例について、図面を参照
して説明する。
【0176】
[センサの検知方法の例]
図9(A)ではタッチセンサとして配線の交差部に容量のみを設けるパッシブマトリクス
方式のタッチセンサの構成を示したが、トランジスタと容量とを備えたアクティブマトリ
クス方式のタッチセンサとしてもよい。
図24にアクティブマトリクス方式のタッチセン
サに含まれる一つのセンサ回路の例を示している。
【0177】
センサ回路は容量1503と、トランジスタ1511と、トランジスタ1512と、トラ
ンジスタ1513とを有する。トランジスタ1513はゲートに信号G2が与えられ、ソ
ース又はドレインの一方に電圧VRESが与えられ、他方が容量1503の一方の電極お
よびトランジスタ1511のゲートと電気的に接続する。トランジスタ1511はソース
又はドレインの一方がトランジスタ1512のソース又はドレインの一方と電気的に接続
し、他方に電圧VSSが与えられる。トランジスタ1512はゲートに信号G1が与えら
れ、ソース又はドレインの他方が信号線MLと電気的に接続する。容量1503の他方の
電極には電圧VSSが与えられる。
【0178】
続いて、センサ回路の動作について説明する。まず信号G2としてトランジスタ1513
をオン状態とする電位が与えられることで、トランジスタ1511のゲートが接続される
ノードnに電圧VRESに対応した電位が与えられる。次いで信号G2としてトランジス
タ1513をオフ状態とする電位が与えられることで、ノードnの電位が保持される。
【0179】
続いて、指等の被検知体の近接または接触により、容量1503の相互容量が変化するこ
とに伴い、ノードnの電位がVRESから変化する。
【0180】
読み出し動作は、信号G1にトランジスタ1512をオン状態とする電位を与える。ノー
ドnの電位に応じてトランジスタ1511に流れる電流、すなわち信号線MLに流れる電
流が変化する。この電流を検出することにより、被検知体の近接または接触を検出するこ
とができる。
【0181】
トランジスタ1511、トランジスタ1512、トランジスタ1513としては、チャネ
ルが形成される半導体層に酸化物半導体を適用したトランジスタを用いることが好ましい
。特にトランジスタ1513のチャネルを形成する半導体層に酸化物半導体を適用するこ
とにより、ノードnの電位を長期間に亘って保持することが可能となり、ノードnにVR
ESを供給しなおす動作(リフレッシュ動作)の頻度を減らすことができる。
【0182】
[表示装置の駆動方法例]
図25(A)は、一例として表示装置の構成を示すブロック図である。
図25(A)では
ゲート駆動回路GD、ソース駆動回路SD、画素pixを示している。なお
図25(A)
では、ゲート駆動回路GDに電気的に接続されるゲート線x_1乃至x_m(mは自然数
)、ソース駆動回路SDに電気的に接続されるソース線y_1乃至y_n(nは自然数)
に対応して、画素pixではそれぞれに(1,1)乃至(n,m)の符号を付している。
【0183】
次いで
図25(B)は、
図25(A)で示す表示装置におけるゲート線およびソース線に
与える信号のタイミングチャート図である。
図25(B)では、1フレーム期間ごとにデ
ータ信号を書き換える場合と、データ信号を書き換えない場合と、に分けて示している。
なお
図25(B)では、帰線期間等の期間を考慮していない。
【0184】
1フレーム期間ごとにデータ信号を書き換える場合、x_1乃至x_mのゲート線には、
順に走査信号が与えられる。走査信号がHレベルの期間である水平走査期間1Hでは、各
列のソース線y_1乃至y_nにデータ信号Dが与えられる。
【0185】
1フレーム期間ごとにデータ信号を書き換えない場合、ゲート線x_1乃至x_mに与え
る走査信号を停止する。また水平走査期間1Hでは、各列のソース線y_1乃至y_nに
与えるデータ信号を停止する。
【0186】
1フレーム期間ごとにデータ信号を書き換えない駆動方法は特に、画素が有するトランジ
スタとしてチャネルが形成される半導体層に酸化物半導体を適用する場合に有効である。
酸化物半導体が適用されたトランジスタはシリコン等の半導体が適用されたトランジスタ
に比べて極めてオフ電流を小さくすることが可能である。そのため、1フレーム期間ごと
にデータ信号の書き換えを行わずに前の期間に書き込んだデータ信号を保持させることが
でき、例えば1秒以上、好ましくは5秒以上に亘って画素の階調を保持することもできる
。
【0187】
また、画素が有するトランジスタとしてチャネルが形成される半導体層に多結晶シリコン
を適用する場合には、画素が有する保持容量の大きさをあらかじめ大きくしておくことが
好ましい。保持容量が大きいほど、画素の階調を長時間に亘って保持することができる。
保持容量の大きさは、保持容量に電気的に接続するトランジスタや表示素子のリーク電流
に応じて設定すればよいが、例えば、1画素あたりの保持容量を5fF以上5pF以下、
好ましくは10fF以上5pF以下、より好ましくは20fF以上1pF以下とすると、
1フレーム期間ごとにデータ信号の書き換えを行わずに前の期間に書き込んだデータ信号
を保持させることができ、例えば数フレームまたは数10フレームの期間に亘って画素の
階調を保持することが可能となる。
【0188】
[表示装置とタッチセンサの駆動方法の例]
図26(A)乃至(D)は、一例として
図9(A)、(B)で説明したタッチセンサと、
図25(A)、(B)で説明した表示装置とを1sec.(1秒間)駆動する場合に、連
続するフレーム期間の動作について説明する図である。なお
図26(A)では、表示装置
の1フレーム期間を16.7ms(フレーム周波数:60Hz)、タッチセンサの1フレ
ーム期間を16.7ms(フレーム周波数:60Hz)とした場合について示している。
【0189】
本実施の形態におけるタッチパネルは、表示装置とタッチセンサの動作は互いに独立して
おり、表示期間と平行してタッチ検知期間とすることができる。そのため
図26(A)に
示すように、表示装置およびタッチセンサの1フレーム期間を共に16.7ms(フレー
ム周波数:60Hz)と設定することができる。タッチセンサと表示装置のフレーム周波
数を異ならせてもよい。例えば
図26(B)に示すように、表示装置の1フレーム期間を
8.3ms(フレーム周波数:120Hz)と設定し、タッチセンサの1フレーム期間を
16.7ms(フレーム周波数:60Hz)とすることもできる。また、図示しないが、
表示装置の1フレーム期間を33.3ms(フレーム周波数:30Hz)としてもよい。
【0190】
また表示装置のフレーム周波数を切り替え可能な構成とし、動画像の表示の際にはフレー
ム周波数を大きく(例えば60Hz以上または120Hz以上)し、静止画像の表示の際
にはフレーム周波数を小さく(例えば60Hz以下、30Hz以下、または1Hz以下)
することで、表示装置の消費電力を抑えることができる。またタッチセンサのフレーム周
波数を切り替え可能な構成とし、待機時と、タッチを感知した時とでフレーム周波数を異
ならせてもよい。
【0191】
また本実施の形態におけるタッチパネルは、表示装置におけるデータ信号の書き換えを行
わずに、前の期間に書き換えたデータ信号を保持することで、表示装置の1フレーム期間
を16.7msよりも長い期間とすることができる。そのため、
図26(C)に示すよう
に、表示装置の1フレーム期間を1sec.(フレーム周波数:1Hz)と設定し、タッ
チセンサの1フレーム期間を16.7ms(フレーム周波数:60Hz)とすることもで
きる。
【0192】
また、本実施の形態におけるタッチパネルは、
図26(C)に示す駆動を行う場合、継続
してタッチセンサの駆動を行うことができる。そのため、
図26(D)に示すようにタッ
チセンサにおける被検知体の近接または接触を検知したタイミングで、表示装置のデータ
信号を書き換えることもできる。
【0193】
ここで、タッチセンサのセンシング期間に表示装置のデータ信号の書き換え動作を行うと
、表示装置を駆動させるときのノイズがタッチセンサに伝わることで、タッチセンサの感
度を低下させてしまう恐れがある。したがって特に、表示装置のデータ信号の書き換え期
間と、タッチセンサのセンシング期間とをずらすように駆動することが好ましい。
【0194】
図27(A)では、表示装置のデータ信号の書き換えと、タッチセンサのセンシングとを
交互に行う例を示している。また、
図27(B)では、表示装置のデータ信号の書き換え
動作を2回行うごとに、タッチセンサのセンシングを1回行う例を示している。なお、こ
れに限られず3回以上の書き換え動作を行うごとにタッチセンサのセンシングを1回行う
構成としてもよい。
【0195】
また、表示装置の画素に適用されるトランジスタが、チャネルが形成される半導体層に酸
化物半導体を用いる場合、オフ電流を極めて低減することが可能なため、データ信号の書
き換えの頻度を十分に低減することができる。具体的には、データ信号の書き換えを行っ
た後、次にデータ信号を書き換えるまでの間に、十分に長い休止期間を設けることが可能
となる。休止期間は、例えば0.5秒以上、1秒以上、または5秒以上とすることができ
る。休止期間の上限は、トランジスタに接続される容量や表示素子等のリーク電流によっ
て制限されるが、例えば1分以下、10分以下、1時間以下、または1日以下程度とする
ことができる。
【0196】
図27(C)では、5秒間に1度の頻度で表示装置のデータ信号の書き換えを行う例を示
している。
図27(C)では表示装置はデータ信号を書き換えたのち、次のデータ信号の
書き換え動作までの期間は動作を停止する休止期間が設けられている。休止期間では、タ
ッチセンサがフレーム周波数iHz(iは表示装置のフレーム周波数以上、ここでは0.
2Hz以上)で駆動することができる。また
図27(C)に示すように、タッチセンサの
センシングを休止期間に行い、表示装置のデータ信号の書き換え期間には行わないように
すると、タッチセンサの感度を向上させることができ好ましい。また、
図27(D)に示
すように、表示装置のデータ信号の書き換えとタッチセンサのセンシングを同時に行うと
、駆動のための信号を簡略化することができる。
【0197】
また、表示装置のデータ信号の書き換え動作を行わない休止期間では、駆動回路への信号
のみの供給を停止してもよいし、これに加えて電源電位の供給も停止することで、より消
費電力を低減することができる。
【0198】
本発明の一態様のタッチパネルは、可撓性を有する2つの基板に表示装置とタッチセンサ
が挟持された構成を有し、表示装置とタッチセンサの距離を極めて近づけることができる
。このとき、表示装置の駆動時のノイズがタッチセンサに伝搬しやすくなり、タッチセン
サの感度が低下してしまう恐れがあるが、本実施の形態で例示した駆動方法を適用するこ
とで、薄型化と高い検出感度を両立したタッチパネルを実現できる。
【0199】
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力パネルの有する、トランジスタ3521を例
とするトランジスタの一構成について、説明する。
【0200】
トランジスタ3521は、ボトムゲート型でも、トップゲート型でも、ゲート電極を2つ
有する型でも良い。
【0201】
図21(A)に、ボトムゲート型のトランジスタ151を示す。トランジスタ151は、
基板102上の導電膜106と、導電膜106上の絶縁膜104と、絶縁膜104上の金
属酸化物膜108と、金属酸化物膜108上の導電膜120a、120bと、金属酸化物
膜108、導電膜120a、120b上の絶縁膜118と、絶縁膜118上の絶縁膜12
2、とを有する。
【0202】
トランジスタ151において、導電膜106は、ゲート電極としての機能を有し、導電膜
120aは、ソース電極としての機能を有し、導電膜120bは、ドレイン電極としての
機能を有する。
【0203】
導電膜114を、絶縁膜122上に形成し、かつトランジスタ151のゲート電極である
導電膜106と電気的に接続させる場合、
図21(B)のように絶縁膜104と、絶縁膜
118と、絶縁膜122と、に開口部を設け、接続することができる。
【0204】
図21(C)は、トップゲート型のトランジスタ152を示す。トランジスタ152は、
基板102上の絶縁膜104と、絶縁膜104上の金属酸化物膜108と、金属酸化物膜
108上の絶縁膜110と、絶縁膜110上の導電膜112と、絶縁膜104、金属酸化
物膜108、及び導電膜112上の絶縁膜116と、を有する。また絶縁膜116上に絶
縁膜118を有する。
【0205】
金属酸化物膜108は、導電膜112が重畳せずに、且つ絶縁膜116が接する領域にお
いて、領域108nを有する。領域108nは、先に説明した金属酸化物膜108が、n
型化した領域である。なお、領域108nは、絶縁膜116と接し、絶縁膜116は、窒
素または水素を有する。そのため、絶縁膜116中の窒素または水素が領域108nに添
加されることで、キャリア密度が高くなりn型となる。
【0206】
トランジスタ152は、絶縁膜116上の絶縁膜118と、絶縁膜116、118に設け
られた開口部141aを介して、領域108nに電気的に接続される導電膜120aと、
絶縁膜116、118に設けられた開口部141bを介して、領域108nに電気的に接
続される導電膜120bと、を有している。
【0207】
トランジスタ152において、導電膜112は、ゲート電極としての機能を有し、導電膜
120aは、ソース電極としての機能を有し、導電膜120bは、ドレイン電極としての
機能を有する。
【0208】
導電膜114を、絶縁膜122上に形成し、かつトランジスタ152のゲート電極である
導電膜112と電気的に接続させる場合、
図21(D)のように絶縁膜116と、絶縁膜
118と、絶縁膜122と、に開口部を設け、接続することができる。
【0209】
図1(A)および
図1(B)で示す、トランジスタ3521において、ゲート電極351
6は、トランジスタ151においては導電膜106、トランジスタ152においては導電
膜112、を用いることができる。
【0210】
以上、ゲート電極を1つ有するトランジスタについて説明をしたが、以下にゲート電極を
2つ有するトランジスタ150について説明する。トランジスタ150は、トランジスタ
151とトランジスタ152との構成を合わせたものである。
【0211】
図22(A)は、トランジスタ150の上面図であり、
図22(B)は
図22(A)の一
点鎖線X1-X2間の断面図であり、
図22(C)は
図22(A)の一点鎖線Y1-Y2
間の断面図である。
【0212】
図22(A)(B)(C)に示すトランジスタ150は、基板102上の導電膜106と
、導電膜106上の絶縁膜104と、絶縁膜104上の金属酸化物膜108と、金属酸化
物膜108上の絶縁膜110と、絶縁膜110上の導電膜112と、絶縁膜104、金属
酸化物膜108、及び導電膜112上の絶縁膜116と、を有する。
【0213】
なお、金属酸化物膜108は、他の実施の形態に示すものと同様の構成である。
図22(
A)(B)(C)に示す、トランジスタ150は、導電膜106と、開口部143と、を
有する。
【0214】
開口部143は、絶縁膜104、110に設けられる。また、導電膜106は、開口部1
43を介して、導電膜112と、電気的に接続される。よって、導電膜106と導電膜1
12には、同じ電位が与えられる。なお、開口部143を設けずに、導電膜106と、導
電膜112と、に異なる電位を与えてもよい。または、開口部143を設けずに、導電膜
106を遮光膜として用いてもよい。例えば、導電膜106を遮光性の材料により形成す
ることで、金属酸化物膜108に照射される下方からの光を抑制することができる。
【0215】
また、トランジスタ150の構成とする場合、導電膜106は、第1のゲート電極(ボト
ムゲート電極ともいう)としての機能を有し、導電膜112は、第2のゲート電極(トッ
プゲート電極ともいう)としての機能を有する。また、絶縁膜104は、第1のゲート絶
縁膜としての機能を有し、絶縁膜110は、第2のゲート絶縁膜としての機能を有する。
【0216】
導電膜106としては、先に記載の導電膜112、120a、120bと同様の材料を用
いることができる。特に導電膜106として、銅を含む材料により形成することで抵抗を
低くすることができるため好適である。例えば、導電膜106を窒化チタン膜、窒化タン
タル膜、またはタングステン膜上に銅膜を設ける積層構造とし、導電膜120a、120
bを窒化チタン膜、窒化タンタル膜、またはタングステン膜上に銅膜を設ける積層構造と
すると好適である。この場合、トランジスタ150を表示装置の画素トランジスタ及び駆
動トランジスタのいずれか一方または双方に用いることで、導電膜106と導電膜120
aとの間に生じる寄生容量、及び導電膜106と導電膜120bとの間に生じる寄生容量
を低くすることができる。したがって、導電膜106、導電膜120a、及び導電膜12
0bを、トランジスタ150の第1のゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極として
用いるのみならず、表示装置の電源供給用の配線、信号供給用の配線、または接続用の配
線等に用いる事も可能となる。
【0217】
このように、
図22(A)(B)(C)に示すトランジスタ150は、金属酸化物膜10
8の上下にゲート電極として機能する導電膜を有する構造である。トランジスタ150に
示すように、本発明の一態様の半導体装置には、複数のゲート電極を設けてもよい。
【0218】
導電膜114を、絶縁膜122上に形成し、かつトランジスタ150のゲート電極である
導電膜112、または導電膜106、と電気的に接続させる場合、
図21(C)または図
21(D)のように、各絶縁膜に開口部を設け、接続することができる。
【0219】
また、
図22(B)(C)に示すように、金属酸化物膜108は、第1のゲート電極とし
て機能する導電膜106と、第2のゲート電極として機能する導電膜112のそれぞれと
対向するように位置し、2つのゲート電極として機能する導電膜に挟まれている。
【0220】
また、導電膜112のチャネル幅方向の長さは、金属酸化物膜108のチャネル幅方向の
長さよりも長く、金属酸化物膜108のチャネル幅方向全体は、絶縁膜110を間に挟ん
で導電膜112に覆われている。また、導電膜112と導電膜106とは、絶縁膜104
、及び絶縁膜110に設けられる開口部143において接続されるため、金属酸化物膜1
08のチャネル幅方向の側面の一方は、絶縁膜110を間に挟んで導電膜112と対向し
ている。
【0221】
別言すると、導電膜106及び導電膜112は、絶縁膜104、110に設けられる開口
部143において接続され、且つ金属酸化物膜108の側端部よりも外側に位置する領域
を有する。
【0222】
このような構成を有することで、トランジスタ150に含まれる金属酸化物膜108を、
第1のゲート電極として機能する導電膜106及び第2のゲート電極として機能する導電
膜112の電界によって電気的に取り囲むことができる。トランジスタ150のように、
第1のゲート電極及び第2のゲート電極の電界によって、チャネル領域が形成される金属
酸化物膜108を電気的に取り囲むトランジスタのデバイス構造をSurrounded
channel(S-channel)構造と呼ぶことができる。
【0223】
トランジスタ150は、S-channel構造を有するため、導電膜106または導電
膜112によってチャネルを誘起させるための電界を効果的に金属酸化物膜108に印加
することができるため、トランジスタ150の電流駆動能力が向上し、高いオン電流特性
を得ることが可能となる。また、オン電流を高くすることが可能であるため、トランジス
タ150を微細化することが可能となる。また、トランジスタ150は、金属酸化物膜1
08が、導電膜106、及び導電膜112によって取り囲まれた構造を有するため、トラ
ンジスタ150の機械的強度を高めることができる。
【0224】
なお、トランジスタ150のチャネル幅方向において、金属酸化物膜108の開口部14
3が形成されていない側に、開口部143と異なる開口部を形成してもよい。
【0225】
また、トランジスタ150に示すように、トランジスタが、半導体膜を間に挟んで存在す
る一対のゲート電極を有している場合、一方のゲート電極には信号Aが、他方のゲート電
極には固定電位Vbが与えられてもよい。また、一方のゲート電極には信号Aが、他方の
ゲート電極には信号Bが与えられてもよい。また、一方のゲート電極には固定電位Vaが
、他方のゲート電極には固定電位Vbが与えられてもよい。
【0226】
信号Aは、例えば、導通状態または非導通状態を制御するための信号である。信号Aは、
電位V1、または電位V2(V1>V2とする)の2種類の電位をとるデジタル信号であ
ってもよい。例えば、電位V1を高電源電位とし、電位V2を低電源電位とすることがで
きる。信号Aは、アナログ信号であってもよい。
【0227】
固定電位Vbは、例えば、トランジスタのしきい値電圧VthAを制御するための電位で
ある。固定電位Vbは、電位V1、または電位V2であってもよい。この場合、固定電位
Vbを生成するための電位発生回路を、別途設ける必要がなく好ましい。固定電位Vbは
、電位V1、または電位V2と異なる電位であってもよい。固定電位Vbを低くすること
で、しきい値電圧VthAを高くできる場合がある。その結果、ゲートーソース間電圧V
gsが0Vのときのドレイン電流を低減し、トランジスタを有する回路のリーク電流を低
減できる場合がある。例えば、固定電位Vbを低電源電位よりも低くしてもよい。一方で
、固定電位Vbを高くすることで、しきい値電圧VthAを低くできる場合がある。その
結果、ゲート-ソース間電圧Vgsが高電源電位のときのドレイン電流を向上させ、トラ
ンジスタを有する回路の動作速度を向上できる場合がある。例えば、固定電位Vbを低電
源電位よりも高くしてもよい。
【0228】
信号Bは、例えば、導通状態または非導通状態を制御するための信号である。信号Bは、
電位V3、または電位V4(V3>V4とする)の2種類の電位をとるデジタル信号であ
ってもよい。例えば、電位V3を高電源電位とし、電位V4を低電源電位とすることがで
きる。信号Bは、アナログ信号であってもよい。
【0229】
信号Aと信号Bが共にデジタル信号である場合、信号Bは、信号Aと同じデジタル値を持
つ信号であってもよい。この場合、トランジスタのオン電流を向上し、トランジスタを有
する回路の動作速度を向上できる場合がある。このとき、信号Aにおける電位V1及び電
位V2は、信号Bにおける電位V3及び電位V4と、異なっていても良い。例えば、信号
Bが入力されるゲートに対応するゲート絶縁膜が、信号Aが入力されるゲートに対応する
ゲート絶縁膜よりも厚い場合、信号Bの電位振幅(V3-V4)を、信号Aの電位振幅(
V1-V2)より大きくしても良い。そうすることで、トランジスタの導通状態または非
導通状態に対して、信号Aが与える影響と、信号Bが与える影響と、を同程度とすること
ができる場合がある。
【0230】
信号Aと信号Bが共にデジタル信号である場合、信号Bは、信号Aと異なるデジタル値を
持つ信号であってもよい。この場合、トランジスタの制御を信号Aと信号Bによって別々
に行うことができ、より高い機能を実現できる場合がある。例えば、トランジスタがnチ
ャネル型である場合、信号Aが電位V1であり、かつ、信号Bが電位V3である場合のみ
導通状態となる場合や、信号Aが電位V2であり、かつ、信号Bが電位V4である場合の
み非導通状態となる場合には、一つのトランジスタでNAND回路やNOR回路等の機能
を実現できる場合がある。また、信号Bは、しきい値電圧VthAを制御するための信号
であってもよい。例えば、信号Bは、トランジスタを有する回路が動作している期間と、
当該回路が動作していない期間と、で電位が異なる信号であっても良い。信号Bは、回路
の動作モードに合わせて電位が異なる信号であってもよい。この場合、信号Bは信号Aほ
ど頻繁には電位が切り替わらない場合がある。
【0231】
信号Aと信号Bが共にアナログ信号である場合、信号Bは、信号Aと同じ電位のアナログ
信号、信号Aの電位を定数倍したアナログ信号、または、信号Aの電位を定数だけ加算も
しくは減算したアナログ信号等であってもよい。この場合、トランジスタのオン電流が向
上し、トランジスタを有する回路の動作速度を向上できる場合がある。信号Bは、信号A
と異なるアナログ信号であってもよい。この場合、トランジスタの制御を信号Aと信号B
によって別々に行うことができ、より高い機能を実現できる場合がある。
【0232】
信号Aがデジタル信号であり、信号Bがアナログ信号であってもよい。または信号Aがア
ナログ信号であり、信号Bがデジタル信号であってもよい。
【0233】
トランジスタの両方のゲート電極に固定電位を与える場合、トランジスタを、抵抗素子と
同等の素子として機能させることができる場合がある。例えば、トランジスタがnチャネ
ル型である場合、固定電位Vaまたは固定電位Vbを高く(低く)することで、トランジ
スタの実効抵抗を低く(高く)することができる場合がある。固定電位Va及び固定電位
Vbを共に高く(低く)することで、一つのゲートしか有さないトランジスタによって得
られる実効抵抗よりも低い(高い)実効抵抗が得られる場合がある。
【0234】
また、トランジスタ150上にさらに、絶縁膜を形成してもよい。
図22(A)(B)(
C)に示すトランジスタ150は、導電膜120a、120b、及び絶縁膜118上に絶
縁膜122を有する。
【0235】
絶縁膜122は、トランジスタ等に起因する凹凸等を平坦化させる機能を有する。絶縁膜
122としては、絶縁性であればよく、無機材料または有機材料を用いて形成される。該
無機材料としては、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、窒化シ
リコン膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜等が挙げられる。該有機材料として
は、例えば、アクリル樹脂、またはポリイミド樹脂等の感光性の樹脂材料が挙げられる。
【0236】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる
。
【0237】
(実施の形態8)
本実施の形態では、本発明の一態様の情報処理装置の構成について、
図19および
図20
を参照しながら説明する。
【0238】
図19および
図20は、本発明の一態様の情報処理装置の構成を説明する図である。
図1
9(A)は情報処理装置のブロック図であり、
図19(B)乃至
図19(E)は情報処理
装置の構成を説明する斜視図である。また、
図20(A)乃至
図20(E)は情報処理装
置の構成を説明する斜視図である。
【0239】
<情報処理装置>
本実施の形態で説明する情報処理装置5200Bは、演算装置5210と、入出力装置5
220とを、有する(
図19(A)参照)。
【0240】
演算装置5210は、操作情報を供給される機能を備え、操作情報に基づいて画像情報を
供給する機能を備える。
【0241】
入出力装置5220は、表示部5230、入力部5240、検知部5250、通信部52
90、操作情報を供給する機能および画像情報を供給される機能を備える。また、入出力
装置5220は、検知情報を供給する機能、通信情報を供給する機能および通信情報を供
給される機能を備える。
【0242】
入力部5240は操作情報を供給する機能を備える。例えば、入力部5240は、情報処
理装置5200Bの使用者の操作に基づいて操作情報を供給する。
【0243】
具体的には、キーボード、ハードウェアボタン、ポインティングデバイス、タッチセンサ
、音声入力装置、視線入力装置などを、入力部5240に用いることができる。
【0244】
表示部5230は表示パネルおよび画像情報を表示する機能を備える。例えば、他の実施
の形態において説明する表示パネルを表示部5230に用いることができる。
【0245】
検知部5250は検知情報を供給する機能を備える。例えば、情報処理装置が使用されて
いる周辺の環境を検知して、検知情報として供給する機能を備える。
【0246】
具体的には、照度センサ、撮像装置、姿勢検出装置、圧力センサ、人感センサなどを検知
部5250に用いることができる。
【0247】
通信部5290は通信情報を供給される機能および供給する機能を備える。例えば、無線
通信または有線通信により、他の電子機器または通信網と接続する機能を備える。具体的
には、無線構内通信、電話通信、近距離無線通信などの機能を備える。
【0248】
<情報処理装置の構成例1.>
例えば、円筒状の柱などに沿った外形を表示部5230に適用することができる(
図19
(B)参照)。また、使用環境の照度に応じて、表示方法を変更する機能を備える。また
、人の存在を検知して、表示内容を変更する機能を備える。これにより、例えば、建物の
柱に設置することができる。または、広告または案内等を表示することができる。または
、デジタル・サイネージ等に用いることができる。
【0249】
<情報処理装置の構成例2.>
例えば、使用者が使用するポインタの軌跡に基づいて画像情報を生成する機能を備える(
図19(C)参照)。具体的には、対角線の長さが20インチ以上、好ましくは40イン
チ以上、より好ましくは55インチ以上の表示パネルを用いることができる。または、複
数の表示パネルを並べて1つの表示領域に用いることができる。または、複数の表示パネ
ルを並べてマルチスクリーンに用いることができる。これにより、例えば、電子黒板、電
子掲示板、電子看板等に用いることができる。
【0250】
<情報処理装置の構成例3.>
例えば、使用環境の照度に応じて、表示方法を変更する機能を備える(
図19(D)参照
)。これにより、例えば、スマートウオッチの消費電力を低減することができる。または
、例えば、晴天の屋外等の外光の強い環境においても好適に使用できるように、画像をス
マートウオッチに表示することができる。
【0251】
<情報処理装置の構成例4.>
表示部5230は、例えば、筐体の側面に沿って緩やかに曲がる曲面を備える(
図19(
E)参照)。または、表示部5230は表示パネルを備え、表示パネルは、例えば、前面
、側面および上面に表示する機能を備える。これにより、例えば、携帯電話の前面だけで
なく、側面および上面に画像情報を表示することができる。
【0252】
<情報処理装置の構成例5.>
例えば、使用環境の照度に応じて、表示方法を変更する機能を備える(
図20(A)参照
)。これにより、スマートフォンの消費電力を低減することができる。または、例えば、
晴天の屋外等の外光の強い環境においても好適に使用できるように、画像をスマートフォ
ンに表示することができる。
【0253】
<情報処理装置の構成例6.>
例えば、使用環境の照度に応じて、表示方法を変更する機能を備える(
図20(B)参照
)。これにより、晴天の日に屋内に差し込む強い外光が当たっても好適に使用できるよう
に、映像をテレビジョンシステムに表示することができる。
【0254】
<情報処理装置の構成例7.>
例えば、使用環境の照度に応じて、表示方法を変更する機能を備える(
図20(C)参照
)。これにより、例えば、晴天の屋外等の外光の強い環境においても好適に使用できるよ
うに、画像をタブレットコンピュータに表示することができる。
【0255】
<情報処理装置の構成例8.>
例えば、使用環境の照度に応じて、表示方法を変更する機能を備える(
図20(D)参照
)。これにより、例えば、晴天の屋外等の外光の強い環境においても好適に閲覧できるよ
うに、被写体をデジタルカメラに表示することができる。
【0256】
<情報処理装置の構成例9.>
例えば、使用環境の照度に応じて、表示方法を変更する機能を備える(
図20(E)参照
)。これにより、例えば、晴天の屋外等の外光の強い環境においても好適に使用できるよ
うに、画像をパーソナルコンピュータに表示することができる。
【0257】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる
。
【0258】
(実施の形態9)
本実施の形態では、本発明の一態様の電子機器の構成について、
図23を参照しながら説
明する。
【0259】
<電子機器>
図23は、折り畳みが可能な電子機器920を示している。
図23に示す電子機器920
は、筐体921a、筐体921b、表示部922、ヒンジ923、等を有する。表示部9
22は筐体921a、筐体921bに、組み込まれている。
【0260】
筐体921a、筐体921bとは、ヒンジ923で回転可能に連結されている。電子機器
920は、筐体921a、筐体921bとが閉じた状態と、
図23に示すように開いた状
態と、に変形することができる。これにより、持ち運ぶ際には可搬性に優れ、使用すると
きには大きな表示領域により、視認性に優れる。
【0261】
また、ヒンジ923は、筐体921a、筐体921bとを開いたときに、これらの角度が
所定の角度よりも大きい角度にならないように、ロック機構を有することが好ましい。例
えば、ロックがかかる(それ以上に開かない)角度は、90度以上180度未満であるこ
とが好ましく、代表的には、90度、120度、135度、150度、または175度な
どとすることができる。これにより、利便性、安全性、及び信頼性を高めることができる
。
【0262】
また電子機器920は、ヒンジ923により連結された筐体921aと筐体921bに亘
って、フレキシブルな表示部922が設けられている。
【0263】
また電子機器920は、筐体921aと筐体921bとを開いたときに、表示部922が
大きく湾曲した形態で保持されている。例えば、曲率半径を1mm以上50mm以下、好
ましくは5mm以上30mm以下の状態で、表示部922が保持された状態とすることが
できる。表示部922の一部は、筐体921aから筐体921bにかけて、連続的に画素
が配置され、曲面状の表示を行うことができる。
【0264】
ヒンジ923は、上述したロック機構を有しているため、表示部922に無理な力がかか
ることなく、表示部922が破損することを防ぐことができる。そのため、信頼性の高い
電子機器を実現できる。
【0265】
表示部922は、タッチパネルとして機能し、指やスタイラスなどにより操作することが
できる。
【0266】
筐体921a、筐体921bのいずれか一には、無線通信モジュールが設けられ、インタ
ーネットやLAN(Local Area Network)、Wi-Fi(登録商標)
などのコンピュータネットワークを介して、データを送受信することが可能である。
【0267】
表示部922には、一つのフレキシブルディスプレイで構成されていることが好ましい。
これにより、筐体921a、筐体921bの間で途切れることのない連続した表示を行う
ことができる。なお、筐体921a、筐体921bのそれぞれに、ディスプレイが設けら
れる構成としてもよい。
【0268】
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み
合わせて実施することができる。
【0269】
例えば、本明細書等において、XとYとが接続されている、と明示的に記載されている場
合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場
合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする
。したがって、所定の接続関係、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず
、図または文章に示された接続関係以外のものも、図または文章に記載されているものと
する。
【0270】
ここで、X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層
、など)であるとする。
【0271】
XとYとが直接的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能
とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイ
オード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に接続されていない場合であ
り、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量
素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)を介さずに
、XとYとが、接続されている場合である。
【0272】
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能
とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイ
オード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが
可能である。なお、スイッチは、オンオフが制御される機能を有している。つまり、スイ
ッチは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか
流さないかを制御する機能を有している。または、スイッチは、電流を流す経路を選択し
て切り替える機能を有している。なお、XとYとが電気的に接続されている場合は、Xと
Yとが直接的に接続されている場合を含むものとする。
【0273】
XとYとが機能的に接続されている場合の一例としては、XとYとの機能的な接続を可能
とする回路(例えば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変
換回路(DA変換回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電
源回路(昇圧回路、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)
、電圧源、電流源、切り替え回路、増幅回路(信号振幅または電流量などを大きく出来る
回路、オペアンプ、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成
回路、記憶回路、制御回路など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能であ
る。なお、一例として、XとYとの間に別の回路を挟んでいても、Xから出力された信号
がYへ伝達される場合は、XとYとは機能的に接続されているものとする。なお、XとY
とが機能的に接続されている場合は、XとYとが直接的に接続されている場合と、XとY
とが電気的に接続されている場合とを含むものとする。
【0274】
なお、XとYとが電気的に接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYと
が電気的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟んで
接続されている場合)と、XとYとが機能的に接続されている場合(つまり、XとYとの
間に別の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、XとYとが直接接続されている
場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟まずに接続されている場合)と
が、本明細書等に開示されているものとする。つまり、電気的に接続されている、と明示
的に記載されている場合は、単に、接続されている、とのみ明示的に記載されている場合
と同様な内容が、本明細書等に開示されているものとする。
【0275】
なお、例えば、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1を介して(又は介
さず)、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z
2を介して(又は介さず)、Yと電気的に接続されている場合や、トランジスタのソース
(又は第1の端子など)が、Z1の一部と直接的に接続され、Z1の別の一部がXと直接
的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2の一部と直接的
に接続され、Z2の別の一部がYと直接的に接続されている場合では、以下のように表現
することが出来る。
【0276】
例えば、「XとYとトランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2
の端子など)とは、互いに電気的に接続されており、X、トランジスタのソース(又は第
1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yの順序で電気的に
接続されている。」と表現することができる。または、「トランジスタのソース(又は第
1の端子など)は、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子な
ど)はYと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トラ
ンジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この順序で電気的に接続されている
」と表現することができる。または、「Xは、トランジスタのソース(又は第1の端子な
ど)とドレイン(又は第2の端子など)とを介して、Yと電気的に接続され、X、トラン
ジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など
)、Yは、この接続順序で設けられている」と表現することができる。これらの例と同様
な表現方法を用いて、回路構成における接続の順序について規定することにより、トラン
ジスタのソース(又は第1の端子など)と、ドレイン(又は第2の端子など)とを、区別
して、技術的範囲を決定することができる。
【0277】
または、別の表現方法として、例えば、「トランジスタのソース(又は第1の端子など)
は、少なくとも第1の接続経路を介して、Xと電気的に接続され、前記第1の接続経路は
、第2の接続経路を有しておらず、前記第2の接続経路は、トランジスタを介した、トラ
ンジスタのソース(又は第1の端子など)とトランジスタのドレイン(又は第2の端子な
ど)との間の経路であり、前記第1の接続経路は、Z1を介した経路であり、トランジス
タのドレイン(又は第2の端子など)は、少なくとも第3の接続経路を介して、Yと電気
的に接続され、前記第3の接続経路は、前記第2の接続経路を有しておらず、前記第3の
接続経路は、Z2を介した経路である。」と表現することができる。または、「トランジ
スタのソース(又は第1の端子など)は、少なくとも第1の接続経路によって、Z1を介
して、Xと電気的に接続され、前記第1の接続経路は、第2の接続経路を有しておらず、
前記第2の接続経路は、トランジスタを介した接続経路を有し、トランジスタのドレイン
(又は第2の端子など)は、少なくとも第3の接続経路によって、Z2を介して、Yと電
気的に接続され、前記第3の接続経路は、前記第2の接続経路を有していない。」と表現
することができる。または、「トランジスタのソース(又は第1の端子など)は、少なく
とも第1の電気的パスによって、Z1を介して、Xと電気的に接続され、前記第1の電気
的パスは、第2の電気的パスを有しておらず、前記第2の電気的パスは、トランジスタの
ソース(又は第1の端子など)からトランジスタのドレイン(又は第2の端子など)への
電気的パスであり、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)は、少なくとも第3
の電気的パスによって、Z2を介して、Yと電気的に接続され、前記第3の電気的パスは
、第4の電気的パスを有しておらず、前記第4の電気的パスは、トランジスタのドレイン
(又は第2の端子など)からトランジスタのソース(又は第1の端子など)への電気的パ
スである。」と表現することができる。これらの例と同様な表現方法を用いて、回路構成
における接続経路について規定することにより、トランジスタのソース(又は第1の端子
など)と、ドレイン(又は第2の端子など)とを、区別して、技術的範囲を決定すること
ができる。
【0278】
なお、これらの表現方法は、一例であり、これらの表現方法に限定されない。ここで、X
、Y、Z1、Z2は、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、
層、など)であるとする。
【0279】
なお、回路図上は独立している構成要素同士が電気的に接続しているように図示されてい
る場合であっても、1つの構成要素が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もあ
る。例えば配線の一部が電極としても機能する場合は、一の導電膜が、配線の機能、及び
電極の機能の両方の構成要素の機能を併せ持っている。したがって、本明細書における電
気的に接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場
合も、その範疇に含める。
【符号の説明】
【0280】
104 絶縁膜
110 絶縁膜
116 絶縁膜
118 絶縁膜
122 絶縁膜
150 トランジスタ
151 トランジスタ
152 トランジスタ
922 表示部
1503 容量
1511 トランジスタ
1512 トランジスタ
1513 トランジスタ
3503 容量
3503A 容量
3503B 容量
3510 配線
3511 配線
3513 液晶素子
3514 容量部
3515 静電容量方式センサ部
3516 ゲート電極
3517 ゲート配線
3518 コンタクト領域
3519 ソース配線
3521 トランジスタ
3522 共通電極
3522A 共通電極
3522B 共通電極
3523 画素電極
3523A 画素電極
3523B 画素電極
3524 液晶材料を含む層
3525 カラーフィルタ
3526 配線
3527 センサ電極
3529 センサ電極
3530 トランジスタ
3531 電源線
3551 入出力パネル
3552 入出力パネル
3553 入出力パネル
3554 入出力パネル
3555 入出力パネル
3556 入出力パネル
3557 入出力パネル
3558 入出力パネル
3559 入出力パネル
3560 入出力パネル
3561 配向膜
3562 配向膜
3572 電極
3573 発光性の材料を含む層
3578 隔壁
3581 矢印
5230 表示部