(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】自走式清掃装置
(51)【国際特許分類】
A47L 11/24 20060101AFI20220928BHJP
A47L 11/18 20060101ALI20220928BHJP
A47L 11/282 20060101ALI20220928BHJP
A47L 9/00 20060101ALI20220928BHJP
A47L 9/28 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
A47L11/24
A47L11/18
A47L11/282
A47L9/00 102Z
A47L9/28 E
(21)【出願番号】P 2021545921
(86)(22)【出願日】2019-08-20
(86)【国際出願番号】 CN2019101635
(87)【国際公開番号】W WO2020252884
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】201920910431.X
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521273938
【氏名又は名称】美智縦横科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Midea Robozone Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.39 Caohu Avenue,Xiangcheng Economic Development Zone,Suzhou,Jiangsu 215131,China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】宣曉剛
(72)【発明者】
【氏名】馮書鵬
(72)【発明者】
【氏名】魏顯民
(72)【発明者】
【氏名】陳遠
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第208851402(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第104644066(CN,A)
【文献】特表2016-506788(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 11/24
A47L 11/18
A47L 11/282
A47L 9/00
A47L 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部に取付け部が設置されたハウジングと、
前記取付け部に取り外し可能に取り付けられる水タンクと、
前記取付け部に設置される、及び/又は、前記水タンクの前記取付け部とのマッチング位置に設置される凹溝と、
前記取付け部に伸縮可能に取り付けられ、前記水タンクが前記ハウジングに取り付けられた状態では、前記凹溝内に収縮して収縮状態になり、前記水タンクが前記ハウジングから取り外された状態では、伸長状態になるローラアセンブリと、を含む、
ことを特徴とする自走式清掃装置。
【請求項2】
前記ローラアセンブリは、ローラブラケット及びローラを含み、前記ローラブラケットの一端は前記取付け部に取り付けられ、前記ローラブラケットの他端は前記ローラに回転可能に接続され、前記ローラブラケットは、前記ローラを伴って前記凹溝内に収縮するか、又は前記凹溝から延出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の自走式清掃装置。
【請求項3】
前記ローラアセンブリは、弾性部材をさらに含み、前記弾性部材の一端は前記取付け部に取り付けられ、前記弾性部材の他端は前記ローラブラケットに接続され、前記水タンクが前記ハウジングから取り外された状態では、前記弾性部材は前記ローラブラケットと前記ローラを伸長状態になるように駆動する、
ことを特徴とする請求項2に記載の自走式清掃装置。
【請求項4】
前記ローラブラケットの一端は、ピボット軸を介して前記取付け部に取り付けられ、前記ローラブラケットは、回転により前記凹溝内に収縮するか、または前記凹溝から延出する、
ことを特徴とする請求項3に記載の自走式清掃装置。
【請求項5】
前記弾性部材はトーションスプリングであり、前記トーションスプリングの支持部は前記取付け部に設置され、前記トーションスプリングのトーションコイル部は前記ピボット軸に嵌設される、
ことを特徴とする請求項4に記載の自走式清掃装置。
【請求項6】
前記ローラはワンウェイホイールであり、前記ローラブラケットには、前記ワンウェイホイールと結合する転動軸が設置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の自走式清掃装置。
【請求項7】
前記ローラはユニバーサルホイールであり、前記ローラブラケットには、前記ユニバーサルホイールと結合する転動溝が設置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の自走式清掃装置。
【請求項8】
前記ハウジングの底部に前記水タンクとずらして設置されたフロントユニバーサルホイールをさらに含み、前記ローラアセンブリが伸長状態にある場合、前記ローラアセンブリの前記ローラと前記フロントユニバーサルホイールは同一水平面にある、
ことを特徴とする請求項2に記載の自走式清掃装置。
【請求項9】
前記水タンクの底部には支持ホイールが取り付けられ、前記水タンクが前記取付け部に取り付けられた状態では、前記支持ホイールと前記フロントユニバーサルホイールは同一水平面にある、
ことを特徴とする請求項8に記載の自走式清掃装置。
【請求項10】
床面清掃ロボット又はガラス拭きロボットである、
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の自走式清掃装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年06月17日に中国特許庁に提出された、出願番号が201920910431.Xで、発明の名称が「自走式清掃装置」である中国特許出願の優先権を主張し、そのすべての内容が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、自走式清掃技術の分野に関し、具体的には自走式清掃装置に関する。
【背景技術】
【0003】
この部分に提供されるのは、本開示に関連する背景技術にすぎず、必ずしも先行技術であるとは限らない。
【0004】
図1に示すように、ロボット掃除機は、ハウジングの底部に水タンクが設置され、水タンクの底部にローラが設置され、そして、ハウジングの底部の水タンクからずれた位置にローラと協働するユニバーサルホイールが設置され、ロボット掃除機が動作している時、ユニバーサルホイールはローラと協働してロボット掃除機に支持力を提供し、これにより、ロボット掃除機が床面で滑らかに作動することができる。しかし、水タンクは、ハウジングの底部に取り外し可能に取り付けられているため、ロボット掃除機は、実際に適用される時、水タンクがハウジングから取り外されてから床面を移動して、ロールブラシやサイドブラシで床面を清掃する場合があり、この場合、ローラが水タンクの底部に取り付けられているため、ローラが、水タンクと共にロボット掃除機から取り外されると、ロボット掃除機の水タンクに対応する部分の支持力が失われ、その結果、ロボット掃除機が床面を移動する時に揺れる現象が発生し、ロボット掃除機の正常な動作に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、水タンクを取り外した後に安定性が悪くなるという既存の自走式清掃装置の技術的問題を少なくともある程度解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本願の第1の態様では、自走式清掃装置を提供し、当該自走式清掃装置は、底部に取付け部が設置されたハウジングと、取付け部に取り外し可能に取り付けられる水タンクと、取付け部に設置される、及び/又は、水タンクの取付け部とのマッチング位置に設置される凹溝と、取付け部に伸縮可能に取り付けられ、水タンクがハウジングに取り付けられた状態では、凹溝内に収縮して収縮状態になり、水タンクがハウジングから取り外された状態では、伸長状態になるローラアセンブリと、を含む。
【0007】
本願は、自走式清掃装置の凹溝内にローラアセンブリを設置することにより、水タンクが自走式清掃装置から取り外された状態では、ローラアセンブリが凹溝から延出することができるため、自走式清掃装置に対して支持効果を果たし、水タンクが取り外された後に自走式清掃装置の移動の安定性が悪くなるという現象を低減する。
【0008】
また、本願の上記の自走式清掃装置は、次のような付加的な技術特徴を有することもできる。
【0009】
本願の一実施例によれば、ローラアセンブリは、ローラブラケット及びローラを含み、ローラブラケットの一端は取付け部に取り付けられ、ローラブラケットの他端はローラに回転可能に接続され、ローラブラケットは、ローラを伴って凹溝内に収縮するか、又は凹溝から延出する。
【0010】
本願の一実施例によれば、ローラアセンブリは、弾性部材をさらに含み、弾性部材の一端は取付け部に取り付けられ、弾性部材の他端はローラブラケットに接続され、水タンクがハウジングから取り外された状態では、弾性部材はローラブラケットとローラを伸長状態になるように駆動する。
【0011】
本願の一実施例によれば、ローラブラケットの一端はピボット軸を介して取付け部に取り付けられ、ローラブラケットは回転により凹溝内に収縮するか、又は凹溝から延出する。
【0012】
本願の一実施例によれば、弾性部材はトーションスプリングであり、トーションスプリングの支持部は取付け部に設置され、トーションスプリングのトーションコイル部はピボット軸に嵌設される。
【0013】
本願の一実施例によれば、ローラはワンウェイホイールであり、ローラブラケットには、ワンウェイホイールと結合する転動軸が設置されている。
【0014】
本願の一実施例によれば、ローラはユニバーサルホイールであり、ローラブラケットにはユニバーサルホイールと結合する転動溝が設置されている。
【0015】
本願の一実施例によれば、自走式清掃装置は、さらに、ハウジングの底部に水タンクとずらして設置されたフロントユニバーサルホイールを含み、ローラアセンブリが伸長状態にある場合、ローラアセンブリのローラとフロントユニバーサルホイールは同一水平面にある。
【0016】
本願の一実施例によれば、水タンクの底部には支持ホイールが取り付けられ、水タンクが取付け部に取り付けられた状態では、支持ホイールとフロントユニバーサルホイールは同一水平面にある。
【0017】
本願の一実施例によれば、自走式清掃装置は床面清掃ロボット又はガラス拭きロボットである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読むことにより、様々な他の長所と利点は当業者にとって明らかになるであろう。なお、図面は、好ましい実施形態を示す目的に使用されるだけで、本願に対する限定とは見なされない。また、全部の図面において、同じ参照符号で同じ部材を示す。
【0019】
【
図1】従来技術のロボット掃除機構造の概略図である。
【
図2】本願の一実施例による自走式清掃装置の分解構造の概略図である。
【
図4】
図2に示す自走式清掃装置の組立構造の概略図である。
【
図6】
図2に示す自走式清掃装置の部分的な構造の概略図である。
【
図7】本願の一実施例によるローラアセンブリ構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しながら、本開示の例示的な実施形態について詳細に説明する。本開示の例示的な実施形態が図面に示されているが、本開示は、様々な形態で実施されることができ、本明細書に記載された実施形態に限定されるべきではないことを理解されたい。むしろ、これらの実施形態は、本開示をより完全に理解できるように、且つ当業者に本開示の範囲をより完全に伝えるようにするために提供される。なお、本願では、床面清掃ロボットで自走式清掃装置を説明し、これは本願の好ましい実施例にすぎず、本願の自走式清掃装置の保護範囲を限定するものではなく、例えば、本願の自走式清掃装置は、ガラス拭きロボットなどの他の自走式清掃装置であってもよく、このような調整は本願の自走式清掃装置の保護範囲に属する。
【0021】
本明細書で使用される用語は、特定の例示的な実施形態を説明する目的のためのものにすぎず、限定することを意図するものではないことを理解されたい。また、文脈上特に明記しない限り、本明細書に使用される単数形の「一」、「1つ」及び「前記」は、複数形を含むことも意図している。「含む」、「備える」、「有する」という用語は包括的なものであるため、記載された特徴、素子、及び/又は部材の存在を示すが、1つ又は複数の他の特徴、素子、部材及び/又はそれらの組み合わせの存在又は追加が除外するわけではない。
【0022】
本願の説明において、特に明確に定義及び限定しない限り、用語「設置」及び「接続」は、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定接続であっても、取り外し可能な接続であっても、又は一体型接続であってもよく、直接的に接続されてもよいし、中間媒体を介して間接的に接続されてもよい。当業者にとって、本願における上記の用語の具体的な意味を具体的な状況に応じて理解することができる。
【0023】
説明を容易にするために、本明細書において、相対的な空間関係の用語を使用して、図面に示すようなある素子又は特徴が別の素子又は特徴に対する関係を説明することができ、これらの相対的な関係の用語は、例えば、「内」、「下部」、「端」、「前向き」、「後方」、「長さ」、「両側」、「上」などである。このような相対的な空間関係の用語は、図面に描かれた方位以外の、使用時や操作時における機構の異なる方位を含むことを意図している。例えば、図における機構がひっくり返すと、「他の素子又は特徴の下にある」又は「他の素子又は特徴の下方にある」と記載された素子は、「他の素子又は機能の上」又は「他の素子又は機能の上方」に配向されると説明する。したがって、例示での「…の下方にある」という用語は、上にある方位及び下にある方位を含み得る。機構は、別の方向(90度に回転するか又は他の方向にある)に配向されてもよく、そして、明細書に使用される相対的な空間関係に応じて解釈することができる。
【0024】
図2及び
図3に示すように、本願の実施例によれば、本願の第1の態様は、自走式清掃装置(床面清掃ロボット100)を提供し、当該自走式清掃装置は、ハウジング10と、水タンク20と、ローラアセンブリ30と、を含み、ハウジング10の底部には取付け部11が設置され、水タンク20は取付け部11に取り外し可能に取り付けられ、そして、取付け部11には凹溝111が設置され(
図3に示すように)、ローラアセンブリ30は取付け部11に伸縮可能に取り付けられ、水タンク20がハウジング10に取り付けられた状態では、ローラアセンブリ30は凹溝111に収縮して収縮状態になり、水タンク20がハウジング10から取り外された状態では、ローラアセンブリ30は凹溝111から延出して伸長状態になる。
【0025】
本願は、自走式清掃装置の底部にローラアセンブリ30を設置することにより、水タンク20がハウジング10の底部の取付け部11に取り付けられると、ローラアセンブリ30は水タンク20の作用力又は手動方式により凹溝111内に収縮し、これにより、ローラアセンブリ30と水タンク20との間の干渉現象が低減し、また、水タンク20がハウジング10から取り外された後、ローラアセンブリ30は、自動的に又は手動方式により凹溝111から延出されて床面に接触することができ、これにより、自走式清掃装置の水タンク20が取り外されたときに、自走式清掃装置を支持できる効果が実現でき、移動中に自走式清掃装置の作動が滑らかではない現象を低減する。具体的には、
図4及び
図5に示すように、水タンク20がハウジング10の底部の取付け部11に取り付けられた場合、自走式清掃装置は、動作時に水タンク20から自走式清掃装置の雑巾(図示せず)に水を供給し、自走式清掃装置は雑巾で床面を清掃し、水タンク20がハウジング10から取り外された後、自走式清掃装置は、床面を移動してロールブラシ13及びサイドブラシ14で床面を清掃し、この時、水タンク20が自走式清掃装置から取り外されることにより自走式清掃装置の作動が滑らかではない現象を低減するために、本実施例では、ハウジング10の底部の取付け部11に凹溝111が設置され、凹溝111内に収縮可能なローラアセンブリ30が取付け部11に設置され、ローラアセンブリ30は、凹溝111内に収縮して水タンク20との干渉現象を低減できるだけでなく、凹溝111から延出して自走式清掃装置に対して支持効果を果たすこともでき、水タンク20が取り外された後、自走式清掃装置の作動が滑らかではない現象を低減する。
【0026】
なお、上記の実施例は、取付け部11に凹溝111が設置された構造について詳細に説明しただけで、凹溝111の具体的な位置を限定するものではなく、例えば、本願の一部の実施例では、水タンク20の上部に凹溝を設置してもよいし、取付け部11及び水タンク20の両方の上部に凹溝111を設置してもよく、水タンク20がハウジング10の底部の取付け部11に取り付けられた場合、ローラアセンブリ30は、水タンクの作用力又は手動方式により凹溝111内に収縮することができ、これにより、ローラアセンブリ30と水タンク20との間の干渉現象を低減し、水タンク20がハウジング10から取り外されると、ローラアセンブリ30は自動的に又は手動方式により凹溝111から延出して床面に接触し、これにより、自走式清掃装置に対して支持効果を果たす。さらに、上記の実施例は、ローラアセンブリ30の具体的な構造及び移動方式を限定せず、すなわち、凹溝111内への安定的な収縮を実現でき、かつ、凹溝111から延出して安定的な状態になることができるローラアセンブリ30であれば、いずれも本実施例のローラアセンブリ30の保護範囲に属し、以下、ローラアセンブリ30の具体的な構造及び移動方式について詳細に説明する。
【0027】
引き続き
図2及び
図6並びに
図7を参照し、本願の一部の実施例では、ローラアセンブリ30は、ローラブラケット32及びローラ31を含み、ローラブラケット32の一端は取付け部11に取り付けられ、ローラブラケット32の他端はローラ31に回転可能に接続され、ローラブラケット32は、ローラ31を伴って、凹溝111内に収縮するか、又は凹溝111から延出する。
【0028】
本実施例では、ローラブラケット32は、ローラ31が凹溝111から延出して床面に接触するための支持作用を提供し、これにより、ローラ31が凹溝111から延出した後に床面に接触できない現象が低減し、具体的には、本願の好ましい一実施例によれば、ローラブラケット32の一端はピボット軸(ローラブラケット32にはピボット軸に嵌合するピボット孔321が設置されている)を介して取付け部11に取り付けられ、ローラ31は、ローラブラケット32は、回転により凹溝111内に収縮するか、又は凹溝111から延出することができる。さらに、ローラ31を凹溝111に収縮させるローラブラケット32の回転による作用力は水タンク20によって提供されてもよく、ローラブラケット32は水タンク20の推力によって凹溝111内に圧迫され、手動方式でローラ31を凹溝111内に収縮させるローラブラケット32の回転による作用力を実現することもでき、ローラ31を凹溝111から延出させるローラブラケット32の回転による作用力は、弾性部材の弾性力によって提供されてもよく、ローラブラケット32は、水タンク20の拘束力を失うと、弾性部材によって凹溝111の外に押し出され、手動方式でローラ31を凹溝111から延出させるローラブラケット32の回転による作用力を実現することもでき、以下では、弾性部材の実施例について詳細に説明する。
【0029】
なお、ローラブラケット32の一端はピボット軸を介して取付け部11に取り付けられることは、本願の好ましい実施例に過ぎず、ローラブラケット32を取付け部11に取り付ける方式に対する限定ではなく、例えば、ローラブラケット32はボルトを介して取付け部11に接続されてもよく、水タンク20がハウジング10の取付け部11に取り付けられると、ローラブラケット32はボルトを介して取付け部11に水平に取り付けられ、それにより、ローラアセンブリ30が凹溝111内に収縮することができ、水タンク20がハウジング10から取り外された後、ローラブラケット32はボルトを介して取付け部11に垂直に取り付けられ、それにより、ローラアセンブリ30が凹溝111から延出して自走式清掃装置を支持することができ、このような調整は本願のローラブラケット32の取り付け方法の保護範囲に属する。
【0030】
引き続いて
図2、
図6及び
図7を参照し、本願の一実施例によれば、ローラアセンブリ30は、弾性部材をさらに含み、弾性部材の一端は取付け部11に取り付けられ、弾性部材の他端はローラブラケット32に接続され、水タンク20がハウジング10から取り外された状態では、弾性部材は、ローラブラケット32及びローラ31を駆動して、凹溝111から延出して伸長状態になるようにする。
【0031】
本実施例では、弾性部材が取付け部11及びローラブラケット32のそれぞれに接続され、これにより、ローラブラケット32は、水タンク20の拘束力を失うと、弾性部材によって凹溝111の外に押し出されることができ、ローラアセンブリ30の使用体験を向上させる。具体的には、ローラブラケット32の一端がピボット軸を介して取付け部11に取り付けられることを例とすると、本実施例の弾性部材は、トーションスプリング33であってもよく、トーションスプリング33の支持部331は取付け部11に固定設置され、トーションスプリング33のトーションコイル部332はピボット軸に嵌設され、水タンク20がハウジング10の底部の取付け部11に取り付けられた状態では、ローラアセンブリ30及びトーションスプリング33が水タンク20に押されて、トーションスプリング33が変形し、ローラアセンブリ30が水タンク20によって凹溝111内に圧縮され、水タンク20がハウジング10から取り外されると、ローラアセンブリ30及びトーションスプリング33は水タンク20の拘束力を失い、このとき、ローラアセンブリ30は、トーションスプリング33の元の状態への回復に駆動されて、凹溝111から延出して床面に接触し、ローラアセンブリ30は自走式清掃装置に対して支持効果を果たすとともに、トーションスプリング33自体のねじり力でローラアセンブリ30に対して支持効果を果たすこともでき、ローラアセンブリ30が自走式清掃装置の重力作用で再び凹溝111内に収縮する現象を低減する。
【0032】
なお、弾性部材としてトーションスプリング33を設置したのは本願の好ましい実施例に過ぎず、弾性部材の保護範囲に対する限定ではなく、例えば、ローラブラケット32は、板バネ又はバネを介して取付け部11に直接取り付けられてもよく、水タンク20がハウジング10の取付け部11に取り付けられると、水タンク20がローラアセンブリ30を介して板バネを圧迫して変形させ、それにより、ローラアセンブリ30が凹溝111内に収縮することができ、水タンク20がハウジング10から取り外されると、ローラブラケット32は、バネの元の状態への回復に駆動されて、凹溝111から延出して床面に接触することにより、自走式清掃装置に対して支持効果を果たし、したがって、このような調整は本願の弾性部材の保護範囲に属する。
【0033】
引き続き
図6及び
図7を参照し、本願の一実施例によれば、ローラ31はワンウェイホイールであり、ローラブラケット32にはワンウェイホイールと結合する転動軸311が設置されている。
【0034】
本実施例では、ローラアセンブリ30上のローラ31は、主に、自走式清掃装置に対して支持効果を果たし、自走式清掃装置が移動する時、ローラ31は自走式清掃装置の移動方向に沿って移動することができ、これにより、自走式清掃装置の移動の円滑性を向上させる。具体的には、本実施例のローラ31は中実ホイールであってもよいし、空気入りホイールであってもよく、ローラ31の具体的な構造及び取り付け方式について、ここでは説明を省略する。
【0035】
なお、本実施例では、ローラ31としてワンウェイホイールを設置することは1つの好ましい実施例に過ぎず、ローラ31を限定するものではなく、例えば、ローラ31は、ユニバーサルホイールであってもよく、ローラブラケット32にはユニバーサルホイールと結合する転動溝が設置され、ローラ31としてユニバーサルホイールを設置することにより、自走式清掃装置の移動と転舵の柔軟性を向上させることができ、したがって、このような調整は本願のローラ31の保護範囲に属する。
【0036】
引き続き
図2及び
図7を参照し、本願の一実施例によれば、自走式清掃装置は、さらに、ハウジング10の底部に水タンク20とずれして設置されたフロントユニバーサルホイール12を含み、ローラアセンブリ30が凹溝111から延出した後、ローラアセンブリ30上のローラ31とフロントユニバーサルホイール12は同一水平面にある。
【0037】
本実施例では、フロントユニバーサルホイール12は、自走式清掃装置に、移動のための前部支持力を提供することができ、ローラアセンブリ30上のローラ31は、フロントユニバーサルホイール12を補助して自走式清掃装置に後部支持作用を提供するために用いられ、本実施例では、ローラアセンブリ30上のローラ31とフロントユニバーサルホイール12を同一水平面に設置することにより、水タンク20がハウジング10から取り外されると、ローラアセンブリ30はフロントユニバーサルホイール12と協働して自走式清掃装置に対して支持効果を果たすことができ、自走式清掃装置が、移動中に、ローラ31が床面から離れるか、又はフロントユニバーサルホイール12が床面から離れる現象を低減する。
【0038】
引き続き
図2及び
図7を参照し、本願の一実施例によれば、水タンク20の底部に支持ホイール(図示せず)が取り付けられ、水タンク20がハウジング10の取付け部11に取り付けられた場合、支持ホイールとフロントユニバーサルホイール12は同一水平面にある。
【0039】
本実施例では、水タンク20の底部に支持ホイールが取り付けられることにより、水タンク20がハウジング10の底部に取り付けられると、支持ホイールは、フロントユニバーサルホイール12と協働して自走式清掃装置に対して支持効果を果たし、自走式清掃装置の移動中に、水タンク20と床面との接触摩擦が発生する現象を低減する。本実施例の自走式清掃装置は、ハウジング10の底部にローラアセンブリ30が設置され、水タンク20の底部に支持ホイールが設置され、水タンク20が自走式清掃装置のハウジング10に取り付けられると、水タンク20の底部の支持ホイールが自走式清掃装置に対して支持効果を果たし、水タンク20が自走式清掃装置のハウジング10から取り外されると、ハウジング10の底部のローラアセンブリ30が自走式清掃装置に対して支持効果を果たし、本実施例はローラアセンブリ30及び支持ホイールで自走式清掃装置の動作の安定性を向上させる。
【0040】
なお、本実施例は、本願の発明ポイントに関連する床面清掃ロボット100の構造について説明しただけで、床面清掃ロボット100が他の構造を持たないことを意味するものではなく、床面清掃ロボット100の他の構造は、当業者が利用できる従来の装置であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0041】
なお、本実施例の自走式清掃装置は、さらに、ガラス拭きロボットであってもよく、ガラス拭きロボットの内部構造及び動作方法は床面清掃ロボット100と類似するため、ガラス拭きロボットの具体的な実施形態について、ここでは詳細な説明を省略する。
【0042】
以上、本願の好ましい具体的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲はこれに限定されるものではなく、当業者が本願に披露された技術的範囲内で容易に想到できる変更又は置換は、いずれも本願の保護範囲に含まれるべきである。したがって、本願の保護範囲は特許請求の保護範囲に準じるべきである。
【符号の説明】
【0043】
100’ ロボット掃除機
10’ ハウジング
11’ ユニバーサルホイール
20’ 水タンク
30’ ローラ
100 床面清掃ロボット
10 ハウジング
11 取付け部
111 凹溝
12 フロントユニバーサルホイール
13 ロールブラシ
14 サイドブラシ
20 水タンク
30 ローラアセンブリ
31 ローラ
311 転動軸
32 ローラブラケット
321 ピボット孔
33 トーションスプリング
331 支持部
332 トーションコイル部