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特許7148827情報処理装置、動画配信方法、及び動画配信プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-28
(45)【発行日】2022-10-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、動画配信方法、及び動画配信プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/258 20110101AFI20220929BHJP
   H04N 21/2668 20110101ALI20220929BHJP
   H04L 67/00 20220101ALI20220929BHJP
【FI】
H04N21/258
H04N21/2668
H04L67/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021122370
(22)【出願日】2021-07-27
(62)【分割の表示】P 2017155790の分割
【原出願日】2017-08-10
(65)【公開番号】P2021176238
(43)【公開日】2021-11-04
【審査請求日】2021-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社ミクシィ
(72)【発明者】
【氏名】木村 真
【審査官】川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-067414(JP,A)
【文献】特開2011-234301(JP,A)
【文献】特開2003-069979(JP,A)
【文献】特開2008-072244(JP,A)
【文献】特開2014-191312(JP,A)
【文献】特開2007-259245(JP,A)
【文献】特開2014-021988(JP,A)
【文献】特開2008-017136(JP,A)
【文献】特開2016-189801(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0082666(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0182406(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 - 21/858
H04L 67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画の進行の分岐まで、グループに登録された第1端末と第2端末を含む複数の端末に第1動画を表示させ、
前記分岐の後に、前記第1端末に第2動画を表示させるとともに、前記第2端末に前記第2動画と画像又は音の少なくとも一方が異なる第3動画を表示させる、情報処理装置。
【請求項2】
前記第1端末に、前記第2端末と異なる動画が表示されていることを報知する
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1端末に、前記第2動画を前記第2端末に共有する共有ボタンを表示させ、
前記共有ボタンの操作に基づき、前記第2端末に前記第2動画と前記第3動画を共に表示させる、
請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンピュータに、動画の進行の分岐まで、グループに登録された第1端末と第2端末を含む複数の端末に第1動画を表示させ、
コンピュータに、前記分岐より後に、前記第1端末に第2動画を表示させるとともに、前記第2端末に前記第2動画と画像又は音の少なくとも一方が異なる第3動画を表示させる、情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータに、
動画の進行の分岐まで、グループに登録された第1端末と第2端末を含む複数の端末に第1動画を表示させ、
前記分岐より後に、前記第1端末に第2動画を表示させるとともに、前記第2端末に前記第2動画と画像又は音の少なくとも一方が異なる第3動画を表示させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、動画配信方法、及び動画配信プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型の情報処理端末を用いて映画やドラマ、アニメーション等の動画を視聴するユーザが増加している。このため、ユーザがより楽しんで動画を視聴可能とする技術開発が進められている。
【0003】
特許文献1には、距離の離れた複数ユーザからなるコミュニティにおいて映像を共有し、あたかもユーザ全員が一箇所に集まって一緒に同じ映像を視聴しているような一体感を実現することを目的とした映像再生制御方法が開示されている。特許文献1に記載の映像再生制御方法は、ユーザが入力したコメントに対し他のユーザが与えたコメント評価情報に基づいて、コミュニティ内で好感度の高いユーザが発信した再生制御コマンドを優先的に実行するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-163911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の映像再生制御方法は、距離の離れた複数ユーザからなるコミュニティを対象としたものであり、ユーザ全員が至近距離に集まって一緒に同じ映像を視聴しているコミュニティを対象としたものではない。
【0006】
すなわち、ユーザ全員が至近距離に集まって一緒に同じ映像を視聴している場合においても、ユーザがより動画を楽しんで視聴可能とする技術開発が望まれている。この技術開発のコンセプトの一つとして、至近距離に集まっているユーザ同士でコミュニケーションを取りながら動画視聴を行うというものが新たに望まれている。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ユーザ同士でコミュニケーションを取りながら動画を視聴することを促すことができる、情報処理装置、動画配信方法、及び動画配信プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の情報処理装置、動画配信方法、及び動画配信プログラムは以下の手段を採用する。
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の一態様である「情報処理装置」は、複数の情報処理端末へ動画データを配信する情報処理装置であって、至近距離に位置する複数の情報処理端末で構成されるグループの登録を受け付けるグループ登録手段と、前記グループとして登録された複数の情報処理端末へ前記動画データを配信する動画データ配信手段と、を備え、前記動画データ配信手段は、前記グループとして登録された前記情報処理端末へ、前記グループとして登録されなければ視聴できない動画を示すグループ用動画データを配信する。
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の一態様である「動画配信方法」は、複数の情報処理端末へ動画データを配信する動画配信方法であって、至近距離に位置する複数の情報処理端末で構成されるグループの登録を受け付ける第1工程と、前記グループとして登録された複数の情報処理端末へ前記動画データを配信する第2工程と、を有し、前記第2工程は、前記グループとして登録された前記情報処理端末へ、前記グループとして登録されなければ視聴できない動画を示すグループ用動画データを配信する。
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の一態様である「動画配信プログラム」は、コンピュータを、至近距離に位置する複数の情報処理端末で構成されるグループの登録を受け付けるグループ登録手段と、前記グループとして登録された前記情報処理端末へ、前記グループとして登録されなければ視聴できない動画を示す動画データを配信する動画データ配信手段と、して機能させる。
【0012】
上記「情報処理装置」には、以下に例示するように、種々の技術的限定を加えてもよい。また、同趣旨の技術的限定を、「動画配信方法」が実行する処理ステップや「動画配信プログラム」の機能に加えてもよい。
【0013】
前記動画データ配信手段は、前記グループとして登録された複数の前記情報処理端末で同時に再生することで一つの動画とされる前記グループ用動画データを配信する。
【0014】
前記動画データ配信手段は、複数の前記情報処理端末を平面的又は立体的に並べてユーザが視聴することで、一つの動画とされる前記グループ用動画データを配信する。
【0015】
前記動画データ配信手段は、前記グループとして登録された前記情報処理端末の少なくとも一部において、再生される画像及び音の少なくとも一方が異なるように前記グループ用動画データを配信する。
【0016】
前記動画データ配信手段は、一部の前記情報処理端末に配信した前記グループ用動画データを、その後他の前記情報処理端末に配信する。
【0017】
前記動画データ配信手段は、前記グループとして登録されていない前記情報処理端末では視聴できない要素を含む前記グループ用動画データを、前記グループとして登録された前記情報処理端末に配信する。
【0018】
前記要素は、再生される画像及び音の少なくとも一方である。
【0019】
前記動画データ配信手段は、前記情報処理端末の視聴環境が所定条件を満たした場合に、前記グループ用動画データを配信する。
【0020】
前記視聴環境は、前記情報処理端末が検知する明るさ及び音の少なくとも一つである。
【0021】
前記グループ登録手段は、前記情報処理端末を介して前記情報処理端末の位置情報を取得し、前記至近距離として予め定められた範囲内にある複数の前記情報処理端末をグループとして登録する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ユーザ同士がコミュニケーションを取りながら動画を視聴することを促すことができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態に係る動画配信システムの構成図である。
図2】本発明の実施形態に係るサーバの電気的構成を示すブロック図である。
図3】本発明の第1実施形態に係るサーバの動画配信機能に関する機能ブロック図である。
図4】本発明の第1実施形態に係るグループ登録された携帯端末に表示される動画を示す図である。
図5】本発明の第1実施形態に係るクループ視聴動画を視聴する場合における複数の携帯端末の配置を示す模式図である。
図6】本発明の第1実施形態に係るグループ登録された携帯端末に表示される動画を示す図である。
図7】本発明の第1実施形態に係るグループ登録された携帯端末に表示される動画を示す図である。
図8】本発明の第1実施形態に係るグループ視聴動画配信処理の流れを示すフローチャートである。
図9】本発明の第2実施形態に係るグループ登録された携帯端末に表示される動画を示す図である。
図10】本発明の第3実施形態に係るサーバの動画配信機能に関する機能ブロック図である。
図11】本発明の第3実施形態に係るグループ視聴動画配信処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明に係る情報処理装置、動画配信方法、及び動画配信プログラムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0025】
[1.第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
【0026】
[1-1.動画配信システムの構成]
図1は、本実施形態に係る動画配信システム1の概略構成図である。動画配信システム1は、通信回線2、複数の携帯端末3、及びサーバ4を含んで構成される。
【0027】
通信回線2は、コンピュータネットワークを形成するものであり、例えば、電気事業者によって提供される広域通信回線である。
【0028】
携帯端末3は、例えば、スマートフォンやタブレット端末、ノートパソコン等の情報処理端末である。携帯端末3は、画像を表示するタッチパネルディスプレイ3a、音を出力するスピーカー3b、音が入力されるマイク3c、及び被写体を撮像するカメラ3d等を備える。携帯端末3は、サーバ4から配信される動画データを再生するために、一例として、専用のアプリケーションソフトウエアがインストールされる。
【0029】
サーバ4は、通信回線2を介して、複数の携帯端末3へ動画データを配信する情報処理装置である。動画データは、例えばアニメやドラマ等のようにストーリーが存在し、ストーリーに沿って物語が進行する動画を示すものである。サーバ4は、動画データを、例えばライブ配信ではなく非ライブ配信によって携帯端末3へ配信する。動画データを受信した携帯端末3は、動画データを再生してタッチパネルディスプレイ3aに表示したり、音をスピーカー3bから出力する。
【0030】
動画データが配信される複数の携帯端末3は、至近距離に位置し、グループ5としてサーバ4に登録(以下「グループ登録」という。)される。すなわち、グループ登録された複数の携帯端末3は、サーバ4から配信された動画データに基づく動画を同じタイミングで、換言すると同期してタッチパネルディスプレイ3aに表示する。そして、グループ登録された携帯端末3の各ユーザは、同時に動画を視聴することとなる。
【0031】
図1では、グループ5を構成する携帯端末3を4台としているが、これは一例であり、グループ5は複数の携帯端末3で構成されていればその台数は限定されない。また、グループ5を構成する携帯端末3の種類も限定されず、スマートフォンやタブレット端末、ノートパソコン等が混在してもよい。
【0032】
[1-2.サーバの構成]
図2は、本実施形態に係るサーバ4の電気的構成を示すブロック図である。
【0033】
本実施形態に係るサーバ4は、サーバ4全体の動作を司る主制御部であるCPU(Central Processing Unit)20、各種プログラム及び各種データ等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)22、CPU20による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)24、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶手段としてのHDD(Hard Disk Drive)26を備えている。
【0034】
HDD26は、登録されたグループ5に関する情報や、携帯端末3に配信する動画データを記憶する。なお、記憶手段は、HDD26に限らず、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリ等の他の記憶媒体であってもよい。
【0035】
さらに、サーバ4は、キーボード及びマウス等で構成されて各種操作の入力を受け付ける操作入力部28、各種画像を表示する例えば液晶ディスプレイ装置等のモニタ30、通信回線2を介して携帯端末3等の他の情報処理装置等と接続され、他の情報処理装置等との間で各種データの送受信を行う外部インタフェース32を備えている。
【0036】
これらCPU20、ROM22、RAM24、HDD26、操作入力部28、モニタ30、及び外部インタフェース32は、システムバス34を介して相互に電気的に接続されている。従って、CPU20は、ROM22、RAM24、及びHDD26へのアクセス、操作入力部28に対する操作状態の把握、モニタ30に対する画像の表示、並びに外部インタフェース32を介した他の情報処理装置等との各種データの送受信等を各々行なうことができる。
【0037】
[1-3.本実施形態に係るサーバの動画配信機能]
図3は、本実施形態に係るサーバ4の動画配信機能に関する機能ブロック図である。
【0038】
サーバ4が備えるCPU20は、グループ登録部40、動画データ配信部42、及び配信動画選択部44を備える。CPU20が備える各機能は、HDD26に記憶されているプログラムによって実現される。
【0039】
グループ登録部40は、至近距離に位置する複数の携帯端末3で構成されるグループ5の登録を受け付ける。
【0040】
グループ登録部40は、例えば、携帯端末3を介して携帯端末3の位置情報を取得し、至近距離として予め定められた範囲内(例えば10m内、以下「至近距離範囲」という。)にある複数の携帯端末3をグループ5として登録する。なお、携帯端末3の位置情報と共に、ユーザID(identification)も取得される。ユーザIDは、ユーザが動画配信サービスを受ける場合に、ログイン画面に入力するIDとして用いられる。
【0041】
至近距離範囲に携帯端末3があるか否かは、例えば、ホストとされた一台の携帯端末3
(以下「ホスト端末」という。)を中心として直径10m以内に位置する携帯端末3が至近距離範囲にあるか否かによって判定される。より具体的には、まず、ホストとなる携帯端末3が動画配信サービスに最初にログインすることによって、グループ5の登録が開始され、登録されたグループ5に入る許可申請を他の携帯端末3が行う。他の携帯端末3による許可申請は、ホスト端末によって可否が決定されると共に、ホスト端末と他の携帯端末3との距離が至近距離範囲内であるか否かがグループ登録部40によって判定される。
【0042】
グループ登録部40は、他の携帯端末3が至近距離範囲内であると判定した場合にのみ、ホスト端末の許可に追従して他の携帯端末3がグループ5へ登録されることを許可する。一方、他の携帯端末3が至近距離範囲内でないと判定した場合、グループ登録部40は、ホスト端末が許可しても、他の携帯端末3がグループ5へ登録されることを許可しない。
【0043】
なお、グループ登録部40は、携帯端末3の位置情報を取得することなく、ユーザIDの登録のみによってグループ5の登録を行ってもよい。この場合、他の携帯端末3による許可申請は、ホスト端末によってのみ可否が決定される。
【0044】
動画データ配信部42は、グループ登録された複数の携帯端末3へ動画データを配信する。一例として、動画データ配信部42は、グループ登録されている携帯端末3の全てに動画データを配信する。なお、動画データの配信は、一例として、ストリーミング再生によって行われる。
【0045】
本実施形態に係る動画データ配信部42は、グループ登録されていない携帯端末3に対しても動画データを配信可能とする。一方で、グループ登録された携帯端末3に対して、動画データ配信部42は、グループ登録されなければ視聴できない動画を示す動画データ
(以下「グループ用動画データ」という。)を配信する。
【0046】
以下の説明において、グループ登録されていない携帯端末3に対して配信される動画データを通常動画データという。本実施形態に係る動画配信システム1では、通常動画データを再生して視聴可能な動画は完成されているものであり、通常動画データの再生のみでもユーザは動画の進行を理解できる。
【0047】
また、グループ用動画データを配信する処理をグループ視聴動画配信処理という。本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理は、一例として、グループ登録された携帯端末3に対して、動画の進行に応じて通常動画データからグループ用動画データに切り替えて配信する。
【0048】
通常動画データからグループ用動画データの配信に切り替わる動画進行のタイミングをグループ視聴分岐という。なお、グループ登録されていない携帯端末3に対しては、グループ視聴分岐に至っても通常動画データからグループ用動画データへの配信に切り替わらずに、通常動画データの配信が継続される。
【0049】
配信動画選択部44は、動画データ配信部42に配信させる動画データを選択し、HDD26から読み出す。すなわち、グループ登録された携帯端末3に対して配信動画選択部44は、動画の進行がグループ視聴分岐に至った場合、グループ用動画データを選択してHDD26から読み出し、動画データ配信部42に配信させる。一方、動画の進行がグループ視聴分岐でない場合、配信動画選択部44は、通常動画データを選択してHDD26から読み出し、動画データ配信部42に配信させる。
【0050】
[1-4.本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理の詳細]
図4から図7を参照して本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理を説明する。
【0051】
図4は、グループ視聴分岐においてグループ登録された携帯端末3A~3Dに表示される動画50の一例を示す図である。
【0052】
図4を用いて説明するグループ視聴動画配信処理は、グループ登録された複数の携帯端末3A~3Dで同時に再生することで一つの動画50とされるグループ用動画データを配信するものであり、全ての携帯端末3で再生される動画が異なる。なお、図4の例では、動画の進行がグループ視聴分岐に至った場合、ユーザが複数の携帯端末3A~3Dを平面的に並べて視聴することを想定している。
【0053】
携帯端末3Dに表示される動画50A1は、通常動画データを再生することで表示される動画50、すなわちグループ登録されていない携帯端末3でも表示される動画50である。一方、携帯端末3A~3Cに表示される動画50B1-1~50B1-3は、グループ用動画データを再生することで表示される動画50である。従って、動画50B1-1~50B1-3は、グループ登録されていない携帯端末3では視聴できない動画である。
【0054】
図4の例では、動画50B1-1~50B1-3は動画50A1の背景を表示するものであり、動画50A1に動画50B1-1~50B1-3が組み合わされることで、動画A1のみが再生される場合に比べて画角の広い動画が形成されることになる。そして、ユーザは、動画50B1-1~50B1-3を動画50A1と同時に視聴することで一つの動画として理解できる。
【0055】
このように、図4を用いて説明したグループ視聴動画配信処理は、グループ登録された複数の携帯端末3を並べてユーザに動画を視聴させるので、ユーザ同士がコミュニケーションを取りながら動画を視聴することを促すことができる。
【0056】
なお、グループ用動画データが配信される携帯端末3は、一例として、動画データ配信部42がランダムに決定する。
【0057】
また、図4の例では、グループ登録された携帯端末3の数と一つの動画50とするために必要な携帯端末3(以下「必要端末数」という。)の数が一致しているが、グループ登録された携帯端末3の数と必要端末数が一致しない場合もある。
【0058】
グループ登録された携帯端末3の数が必要端末数よりも多い場合は、例えば、各グループ用動画データを再生させる携帯端末3を一台ずつとし、通常動画データを再生させる携帯端末3の数を2つ以上としてもよい。また、グループ登録された携帯端末3の数が必要端末数よりも少ない場合は、通常動画データを再生させる携帯端末3の数を少なくとも1つとし、複数のグループ用動画データのうち一部を他の携帯端末3で再生させる。
【0059】
なお、図4では、グループ登録された複数の携帯端末3を平面的(2次元状)に並べる形態について説明したが、これに限らず、図5に示されるようにグループ登録された複数の携帯端末3を立体的(3次元状)に並べる形態としてもよい。図5の例では、2つの携帯端末3の長軸方向に対して他の2つの携帯端末3が略直角となるように配置されているが、立体的な配置はこれに限られない。
【0060】
複数の携帯端末3を立体的に並べることにより、例えば、洞窟や迷宮のようなダンジョンを舞台とした動画において、ユーザに対して立体的な視野を与えることができる。
【0061】
図6は、グループ登録された携帯端末3A~3Dの少なくとも一部において再生される画像が異なる場合を示している。
【0062】
携帯端末3A,3C,3Dに表示される動画50A2は、通常動画データを再生することで表示される動画50、すなわちグループ登録されていない携帯端末3でも表示される動画50である。一方、携帯端末3Bで再生される動画50B2は、グループ用動画データを再生することで表示される動画50である。すなわち、携帯端末3Bに表示される動画50B2は、グループ登録されていない携帯端末3では視聴できない動画である。
【0063】
図6の例では、動画50B2は動画50A2に表示される人物と会話している人物も表示するものであり、換言すると、動画50B2は動画50A2とはカメラアングルが異なる動画である。そして、動画50A2を視聴しているユーザは、動画50B2も同時に視聴することで、動画50A2の人物が誰と会話しているかを明確に知ることができる。
【0064】
図6のように、カメラアングルが異なるようなグループ視聴分岐をアングル分岐という。このアングル分岐としては、例えば、同じシーンで一部の携帯端末3の動画では主人公がアップになる形態や、一部の携帯端末3の動画に伏線となる事象が表示される形態、掛け声に対し複数のキャラクターが個別に応じるシーンで携帯端末3毎に一人ずつキャラクターを表示する形態等がある。
【0065】
なお、アングル分岐では、図4に示すように、必ずしも複数の携帯端末3を並べる必要はない。携帯端末3のユーザ各々が自身の携帯端末3で再生される動画のみを視聴してもよい。
【0066】
図7は、アングル分岐において、一部の携帯端末3に配信したグループ用動画データを、その後、他の携帯端末3に配信する形態を示した図である。
【0067】
図7(A)は、グループ用動画データが再生される携帯端末3Bにおける動画表示の態様が示されている。図7(A)の例では、携帯端末3Bに表示されている動画が他の携帯端末3A,3C,3Dとは異なるオリジナルの動画50B3であることをユーザが認識できるように「オリジナル画面表示中」とのような報知画像52が表示される。また、携帯端末3Bには動画を共有するための共有ボタン54が表示される。
【0068】
そして、自身の携帯端末3Bに表示されている動画が他の携帯端末3A,3C,3Dには表示されていないことに気が付いたユーザは、共有ボタン54をタップすることで、他の携帯端末3A,3C,3Dに自身の動画と同じ動画を表示させることができる。
【0069】
すなわち、共有ボタン54がタップされた場合、サーバ4は、他の携帯端末3A,3C,3Dに対してもグループ用動画データを配信する。新たにグループ用動画データが配信された他の携帯端末3A,3C,3Dは、一例として、図7(B)に示されるように、グループ用動画データを再生した動画50B3をワイプ56によって通常動画データを再生した動画50A3に重畳させて表示してもよいし、通常動画データの再生からグループ用動画データの再生へ切り替えてもよい。
【0070】
図6,7に示されるようなグループ視聴動画配信処理は、グループ登録された一部の携帯端末3Bにグループ用動画データを配信するので、他の携帯端末3A,3C,3Dのユーザは、携帯端末3Bのユーザとコミュニケーションをとることで、グループ用動画データを再生した動画50B3を視聴する必要が生じる。このため、グループ視聴動画配信処理は、ユーザ同士がコミュニケーションを取りながら動画を視聴することを促すことができる。また、他の携帯端末3A,3C,3Dのユーザは、1回の動画視聴だけではグループ用動画データを再生した動画を視聴できない場合がある。このため、2回目の動画視聴は、複数の携帯端末3A~3Dを並べて視聴する欲求が生じることが期待されるので、グループ視聴動画配信処理は、ユーザ同士がコミュニケーションを取りながら動画を視聴することを促すことができる。
【0071】
また、グループ視聴動画配信処理は、再生される画像及び音の少なくとも一方が異なるようにグループ用動画データを配信してもよい。すなわち、一部の携帯端末3が出力する音が他の携帯端末3が出力する音と異なってもよい。また、一部の携帯端末3では、再生される画像及び音声が他の携帯端末3で異なってもよい。
【0072】
例えば、グループ登録されていない携帯端末3の一部から、動画の登場人物の一人の悲鳴が出力され、その後、全ての携帯端末3において他の登場人物が振り向く動画が再生される。なお、グループ登録されていない携帯端末3には、悲鳴は出力されないため、その後に他の登場人物が振り向く動画が再生されても、動画を視聴しているユーザは何が起きたのかをすぐには理解できないこととなる。
【0073】
そして、一部の携帯端末3の音声が他の携帯端末3の音声と異なっている場合には、他の携帯端末3のユーザは至近距離に居るため、そのことを必然的に知ることになる。このため、他の携帯端末3のユーザは、その音声が何であるのかを知るために、一部の携帯端末3のユーザとコミュニケーションを取ることになる。また、2回目の動画視聴において複数の携帯端末3を並べて視聴する欲求が生じることが期待されるので、グループ視聴動画配信処理は、ユーザ同士がコミュニケーションを取りながら動画を視聴することを促すことができる。
【0074】
[1-5.本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理のフロー]
図8は、サーバ4が備えるCPU20によって実行される本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理の流れを示すフローチャートである。グループ視聴動画配信処理を実行するためのプログラムはHDD26の所定領域に予め記憶されている。グループ視聴動画配信処理は、通常動画データの配信開始と共に開始される。
【0075】
まず、ステップ100では、動画の進行がグループ視聴分岐に至ったか否かを配信動画選択部44が判定し、肯定判定の場合にステップ102へ移行し、否定判定の場合はステップ110へ移行する。
【0076】
ステップ102では、携帯端末3はグループ登録されているか否かを配信動画選択部44が判定し、肯定判定の場合はステップ104へ移行し、否定判定の場合はステップ106へ移行する。
【0077】
ステップ104では、配信動画選択部44がグループ視聴分岐に応じたグループ用動画データ及び通常動画データを選択し、ステップ108へ移行する。なお、選択されたグループ用動画データ及び通常動画データは、動画データ配信部42によってグループ登録された携帯端末3へ配信される。
【0078】
ステップ106では、配信動画選択部44が通常動画データのみを選択し、ステップ108へ移行する。なお、選択された通常動画データは、動画データ配信部42によってグループ登録されていない携帯端末3へ配信される。
【0079】
ステップ108では、ステップ104又はステップ106で選択された動画データを動画データ配信部42が携帯端末3に配信する。
【0080】
次のステップ110では、動画の配信が終了したか否かを配信動画選択部44が判定し、否定判定の場合はステップ100へ戻り、肯定判定の場合はグループ視聴動画配信処理を終了する。
【0081】
以上説明したように、本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理は、グループ登録された携帯端末3へ、グループ登録されなければ視聴できない動画を示すグループ用動画データを配信する。従って、グループ用動画データで再生される動画を視聴するためには、複数のユーザの携帯端末3をグループ登録し、ユーザ同士が至近距離で動画を視聴する必要が生じるので、グループ視聴動画配信処理は、ユーザ同士でコミュニケーションを取りながら動画を視聴することを促すことができる。
【0082】
[2.第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
【0083】
本実施形態に係る動画配信システム1及びサーバ4の構成は、図1~3に示す第1実施形態に係る動画配信システム1及びサーバ4の構成と同様であるので説明を省略する。
【0084】
なお、本実施形態に係る動画データ配信部42は、グループ登録されていない携帯端末3では視聴できない要素(以下「グループ視聴要素」という。)を含むグループ用動画データを、グループ登録された携帯端末3に配信する。
【0085】
[2-1.本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理の詳細]
図9を参照して本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理を説明する。図9に示される例では、グループ視聴要素は画像とされる。なお、本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理では、一例として、グループ視聴分岐においてグループ登録された携帯端末3全てで同じ動画データが配信され、同じ動画が再生される。すなわち、本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理では、グループ登録された全ての携帯端末3でグループ視聴要素を視聴可能とするが、これに限らず、グループ登録された一部の携帯端末3のみがグループ視聴要素を視聴可能としてもよい。
【0086】
図9(A)は、グループ登録されていない携帯端末3に表示される動画50A4を示しており、図9(B),(C)はグループ登録された携帯端末3に表示される動画50B4-1,50B4-2を示している。
【0087】
図9(B)では、動画50B4-1に含まれる画像70がグループ視聴要素であり、グループ登録されていない携帯端末3では画像70をユーザは見ることができない。
【0088】
なお、本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理では、グループ視聴分岐に至った場合に、グループ登録された携帯端末3全てにグループ視聴要素が視聴可能なグループ用動画データを配信する一方、グループ登録されていない携帯端末3には、グループ視聴要素が視聴できない通常動画データを配信する。
【0089】
また、これに限らず、グループ用動画データは、グループ視聴要素に画像処理が施され、携帯端末3において画像処理を解除可能とされてもよい。すなわち、動画の進行がグループ視聴分岐に至った場合、グループ登録されていない携帯端末3は、グループ用動画データの画像処理を解除することなく動画を再生する一方、グループ登録された携帯端末3は、グループ用動画データから画像処理を解除して動画を再生する。なお、画像処理は、そこにグループ視聴要素が存在することを示唆する画像処理であればよく、例えば、モザイク処理や所定色による塗り潰し処理である。これにより、ユーザは、グループ登録されていない携帯端末3でグループ用動画データを再生すると、画像処理がされている動画を視聴していること認識できる。このような画像処理は、ユーザに対して携帯端末3に対してグループ登録を行うことを促すことができる。
【0090】
図9(C)では、動画50B4-2において、動画50A4に比較して画角を拡大した破線で示される範囲(以下「拡大画像範囲」という。)72がグループ視聴要素である。すなわち、グループ登録されていない携帯端末3では、拡大画像範囲72をユーザは見ることができない。
【0091】
本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理では、グループ用動画データの再生サイズを変化させることで、グループ視聴要素の視聴可又は視聴不可を制御してもよい。すなわち、動画の進行がグループ視聴分岐に至った場合、グループ登録されていない携帯端末3は、拡大画像範囲72を視聴できないようにグループ用動画データの再生サイズ(縦横サイズ)を拡大して再生する。一方、グループ登録された携帯端末3は拡大画像範囲72を視聴できるように、拡大することなく動画を再生する。
【0092】
なお、グループ視聴要素は、グループ用動画データから再生される音であってもよい。この形態の場合、グループ視聴要素とされる音は、グループ登録されていない携帯端末3で再生される場合、例えば規制音(いわゆるピー音)が重畳されてユーザに聞こえないようにされる。
【0093】
また、グループ登録されていない携帯端末3で再生する動画の進行がグループ視聴分岐に至った場合、グループ視聴要素が視聴できないことを示すメッセージを表示する等の報知が行われてもよい。
【0094】
以上説明したように、本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理は、グループ登録されていない携帯端末3では視聴できない要素を含むグループ用動画データを、グループ登録された携帯端末に配信する。従って、グループ用動画データで再生される動画を視聴するためには、複数のユーザの携帯端末3をグループ登録し、ユーザ同士が至近距離で動画を視聴する必要が生じるので、グループ視聴動画配信処理は、ユーザ同士でコミュニケーションを取りながら動画を視聴することを促すことができる。
【0095】
[3.第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
【0096】
本実施形態に係る動画配信システム1及びサーバ4の構成は、図1,2に示す第1実施形態に係る動画配信システム1及びサーバ4の構成と同様であるので説明を省略する。
【0097】
[3-1.本実施形態に係るサーバの動画配信機能]
図10は、本実施形態に係るサーバ4の動画配信機能に関する機能ブロック図である。
【0098】
サーバ4が備えるCPU20は、グループ登録部40、動画データ配信部42、及び配信動画選択部44に加え、視聴環境判定部80を備える。
【0099】
視聴環境判定部80は、携帯端末3の視聴環境が所定条件(以下「グループ視聴条件」という。)を満たしたか否かを判定する。グループ視聴条件は、グループ視聴分岐に応じて定められている。
【0100】
視聴環境は、携帯端末3が検知する情報、例えば明るさや音等である。明るさは、携帯端末3が備えるカメラ3dによって検知され、音は、携帯端末3が備えるマイク3cによって検知される。すなわち、携帯端末3は、視聴環境を示す明るさ情報や音情報をサーバ4へ送信する。視聴環境を検知する携帯端末3は、例えばホスト端末である。なお、視聴環境は、明るさや音の他に、時刻や天候であってもよい。
【0101】
さらに、視聴環境には、携帯端末3に対するユーザの操作状態が含まれてもよい。ユーザの操作状態とは、例えば、携帯端末3が備えるタッチパネルディスプレイ3aへのタッチ操作や携帯端末3に対するシェイク操作(携帯端末3を振る操作)等である。携帯端末3に対するユーザの操作状態は、タッチパネルディスプレイ3aや加速度センサ等によって検知され、タッチ操作やシェイク操作の強度や回数も検知される。なお、タッチ操作やシェイク操作の強度や回数は、グループ登録されている携帯端末3の個々の値であってもよいし、複数の携帯端末3の総合値であってもよい。また、同時にタッチ操作やシェイク操作を行った携帯端末3の台数がグループ視聴条件に含まれてもよい。このように、音やタッチ操作、シェイク操作を視聴環境として検知することは、動画を視聴しているユーザの盛り上がり状態を検知することになる。
【0102】
なお、マイク3cは、再生している動画の音も入力される可能性がある。そこで、携帯端末3は、動画の音の逆位相となる音情報を、マイク3cで取得した音情報に重畳させることで、マイク3cで取得した音情報から動画の音をキャンセルしてもよい。また、携帯端末3は、動画の音だけでなく、携帯端末3の周囲の雑音をキャンセルしてもよい。雑音とは、例えば、車の走行音や電車の音等である。
【0103】
配信動画選択部44は、携帯端末3の視聴環境がグループ視聴条件を満たした場合に、動画データ配信部42に配信させるグループ用動画データを選択し、HDD26から読み出す。すなわち、動画データ配信部42は、携帯端末3の視聴環境がグループ視聴条件を満たした場合に、グループ用動画データを配信する。
【0104】
[3-2.グループ視聴条件]
以下にグループ視聴条件の例について説明する。
【0105】
例えば、グループ視聴条件を第1閾値以上の明るさとし、動画の進行がグループ視聴分岐に至った場合に携帯端末3で検知した明るさが第1閾値以上であると、暗かった動画が明るくなり、見えなかった画像が見えるグループ用動画データが配信される。このグループ視聴条件は、例えば、洞窟のシーン等で適用される。
【0106】
また、グループ視聴条件を第2閾値以下の明るさとし、動画の進行がグループ視聴分岐に至った場合に携帯端末3で検知した明るさが第2閾値以下であると、明るかった動画が暗くなり、見えなかった画像が見えるグループ用動画データが配信される。このグループ視聴条件は、例えば、幽霊が出現するシーン等で適用される。
【0107】
また、グループ視聴条件を第3閾値以上の音(ユーザの音声)とし、動画の進行がグループ視聴分岐に至った場合に携帯端末3で検知した音が第3閾値以上であると、聞こえていなかった音声が聞こえるグループ用動画データが配信される。このグループ視聴条件は、例えば、コンサートのシーン等で適用される。
【0108】
また、グループ視聴条件を第4閾値以下の音(ユーザの音声)とし、動画の進行がグループ視聴分岐に至った場合に携帯端末3で検知した音が第4閾値以下であると、聞こえていなかった音声が聞こえるグループ用動画データが配信される。このグループ視聴条件は、例えば、鳥の鳴き声を出力するシーン等で適用される。
【0109】
なお、グループ視聴分岐に至る前に、グループ登録された携帯端末3に対してグループ視聴条件が表示される等の報知がされてもよい。
【0110】
[3-3.本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理のフロー]
図11は、サーバ4が備えるCPU20によって実行される本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理の流れを示すフローチャートである。なお、図11における図8と同一のステップについては図8と同一の符号を付して、その説明を一部又は全部省略する。
【0111】
ステップ102において、携帯端末3はグループ登録されているか否かを配信動画選択部44が判定し、肯定判定の場合はステップ200へ移行し、否定判定の場合はステップ106へ移行する。
【0112】
ステップ200では、視聴環境がグループ視聴分岐に応じたグループ視聴条件を満たすか否かを視聴環境判定部80が判定し、肯定判定の場合はステップ202へ移行し、否定判定の場合はステップ106へ移行する。
【0113】
ステップ202では、配信動画選択部44がグループ視聴分岐に応じたグループ用動画データを選択し、ステップ108へ移行する。
【0114】
以上説明したように、本実施形態に係るグループ視聴動画配信処理は、携帯端末3の視聴環境がグループ視聴条件を満たした場合に、グループ用動画データを配信する。従って、グループ視聴条件を満たすためにユーザ同士でコミュニケーションをとる必要が生じるので、グループ視聴動画配信処理は、ユーザ同士でコミュニケーションを取りながら動画を視聴することを促すことができる。
【0115】
[4.他の実施形態]
以上、本発明を、上記各実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
【0116】
また、上記各実施形態においてサーバ4が行っていた処理の一部を、動画50が配信される携帯端末3で行う形態としてもよい。
【0117】
また、上記各実施形態で説明した各フローで説明した各種処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【符号の説明】
【0118】
3 携帯端末(情報処理端末)
4 サーバ(情報処理装置)
5 グループ
40 グループ登録部(グループ登録手段)
42 動画データ配信部(動画データ配信手段)
50 動画
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11