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特許7148831吸収性、吸湿性、拡張性のあるバンドロール、ウエストバンド、およびそれらを備えた衣服
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-28
(45)【発行日】2022-10-06
(54)【発明の名称】吸収性、吸湿性、拡張性のあるバンドロール、ウエストバンド、およびそれらを備えた衣服
(51)【国際特許分類】
   A41D 1/06 20060101AFI20220929BHJP
   A41D 27/00 20060101ALI20220929BHJP
   A41D 31/00 20190101ALI20220929BHJP
   A41D 31/12 20190101ALI20220929BHJP
【FI】
A41D1/06 501C
A41D1/06 501D
A41D1/06 B
A41D27/00 C
A41D31/00 503C
A41D31/00 503G
A41D31/12
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2021531668
(86)(22)【出願日】2019-11-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(86)【国際出願番号】 IB2019059858
(87)【国際公開番号】W WO2020115588
(87)【国際公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-08-02
(31)【優先権主張番号】62/775,841
(32)【優先日】2018-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/574,749
(32)【優先日】2019-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516102407
【氏名又は名称】タロン テクノロジーズ、インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ループ、ハーマン
(72)【発明者】
【氏名】ニールズ、トーマス
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0291177(US,A1)
【文献】特開平09-273007(JP,A)
【文献】特開平07-082640(JP,A)
【文献】特開平06-166901(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0110275(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 1/06- 1/16
A41D27/00-27/28
A41D31/00-31/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣服のウエストバンド用のバンドロールであって、
吸収層と吸湿層が融合した材料であって、伸縮性および回復性を有する材料を備え、
前記吸湿層が伸縮性および回復性を有し、前記吸収層の伸縮性および回復性を制御し、
前記吸湿層が、吸湿可融基材で構成され、
前記吸収層が、吸収性繊維を有する材料基材で構成され、
前記ウエストバンドが前記バンドロールおよび第2材料で構成され、前記吸湿可融基材の収縮率と前記第2材料の収縮率とが一致し、
前記吸湿可融基材が、2ウェイ可融基材で構成され、
前記吸収層の伸縮性は、少なくとも部分的に、前記材料基材が、
(i)圧縮されていること、またはそのバイアス上で切断されていること、および/または
(ii)機械的伸縮性を有すること、および/または
(iii)弾性ポリウレタン繊維または生地で構成されていることに起因し、
前記吸収層が35%~100%の綿、および最大65%のポリエステルで構成され、
前記材料基材の収縮率は2~15%であり、前記第2材料の収縮率は2~15%である、
バンドロール。
【請求項2】
前記吸湿層が吸湿性繊維で構成されている、請求項1に記載のバンドロール。
【請求項3】
前記吸湿性繊維がポリエステル繊維で構成されている、請求項2に記載のバンドロール。
【請求項4】
前記吸湿層が前記バンドロールに記憶力を提供する、請求項1から3のいずれか一項に記載のバンドロール。
【請求項5】
前記吸収性繊維が、綿繊維、麻繊維および竹繊維のうちの1または複数で構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載のバンドロール。
【請求項6】
前記吸収層が、綿、ポリ綿、圧縮された織布材料、および圧縮されたニット材料からなる群から選択された材料で構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のバンドロール。
【請求項7】
前記吸収層が1%~65%のポリエステルで構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載のバンドロール。
【請求項8】
前記吸収層の少なくとも一部が穿孔されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のバンドロール。
【請求項9】
前記吸収層の異なる部分は、数および/または形状および/またはサイズにおいて異なる程度の穿孔を有する、請求項8に記載のバンドロール。
【請求項10】
前記吸湿層の少なくとも一部が穿孔されている、請求項1から9のいずれか一項に記載のバンドロール。
【請求項11】
前記吸湿層の異なる部分が数および/または形状および/またはサイズにおいて異なる程度の穿孔を有する、請求項10に記載のバンドロール。
【請求項12】
前記バンドロールが穿孔されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のバンドロール。
【請求項13】
前記バンドロールの異なる部分が数および/または形状および/またはサイズにおいて異なる程度の穿孔を有する、請求項12に記載のバンドロール。
【請求項14】
前記バンドロールの穿孔は、1または複数の繰り返しパターンを形成するおよび/または備える、請求項12または13に記載のバンドロール。
【請求項15】
前記繰り返しパターンは、繰り返しロゴおよび/またはテキストを備える、請求項14に記載のバンドロール。
【請求項16】
前記ウエストバンドが直線状ウエストバンドまたは曲線状ウエストバンドである、請求項1から15のいずれか一項に記載のバンドロール。
【請求項17】
前記材料基材は、前記第2材料の収縮率と等しい収縮率を有する、請求項1から16のいずれか一項に記載のバンドロール。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載の第2材料と同一の生地で構成されている、衣服。
【請求項19】
前記第2材料が、パンツ生地、綿、ポリ綿、麻、デニム、圧縮された織布材料、および圧縮されたニット材料からなる群から選択される、請求項1に記載の衣服。
【請求項20】
前記衣服が、パンツ、ショートパンツ、オーバーオール、およびスカートからなる群から選択される、請求項1から1のいずれか一項に記載のバンドロール。
【請求項21】
請求項1から1、2のいずれか一項に記載のバンドロールを備える、ウエストバンド。
【請求項22】
前記第2材料が前記ウエストバンドの外層を構成し、前記バンドロールが前記ウエストバンドの内層を構成し、前記バンドロールの吸収層が前記第2材料から離れる方向を向いている、請求項2に記載のウエストバンド。
【請求項23】
前記バンドロールが前記ウエストバンドに記憶力を提供する、請求項2または2に記載のウエストバンド。
【請求項24】
請求項2から2のいずれか一項に記載のウエストバンドを備える、衣服。
【請求項25】
前記衣服は、パンツ、ショーツ、オーバーオール、およびスカートからなる群から選択される、請求項2に記載の衣服。
【請求項26】
衣服のウエストバンド用のバンドロールであって、
吸収層と吸湿層が融合した材料であって、伸縮性および回復性を有する材料を備え、
前記吸湿層が伸縮性および回復性を有し、前記吸収層の伸縮性および回復性を制御し、
前記吸湿層が、吸湿可融基材で構成され、
前記吸収層が、吸収性繊維を有する材料基材で構成され、
前記ウエストバンドが前記バンドロールおよび第2材料で構成され、前記吸湿可融基材の収縮率と前記第2材料の収縮率とが一致し、
前記吸湿可融基材が、2ウェイ可融基材で構成され、前記吸湿層が前記バンドロールに記憶力を提供し、
前記吸収層の伸縮性が、少なくとも部分的に、前記材料基材が圧縮されていること、またはそのバイアス上で切断されていること、および/または機械的伸縮性を有すること、および/または弾性ポリウレタン繊維または生地で構成されていることに起因し、
前記吸収層が35%~100%の綿および最大65%のポリエステルで構成され、前記吸湿層の少なくとも一部が穿孔され、
前記材料基材の収縮率は2~15%であり、前記第2材料の収縮率は2~15%である、
バンドロール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[著作権表記]
本特許文献は、著作権による保護の対象である資料を含む。著作権者は、本特許文献または米国特許商標庁のファイルにおけるあらゆる関連資料の複製に対して異議を唱えるものではないが、そうでなければ、いかなる理由があろうとも全ての著作権を留保する。
【0002】
[関連出願]
本出願は、2019年9月18日に出願された米国特許出願第16/574,749号および2018年12月5日に出願された第62/775,841号に関連し、その利益を主張するものである。その両方の内容全体がすべての目的のために参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【0003】
[発明の分野]
本発明は、衣服および衣服の製造に関するものである。より詳細には、本発明は、吸収性および吸湿性を有する拡張性バンドロール、ならびにそれを備えたウエストバンドおよび衣服に関するものである。
【背景技術】
【0004】
衣服の性能を向上させるために、弾性体から製作された、または弾性体が付いたインナーウエストバンドまたはカーテンを付けているものがある。時間が経つと、このインナーウエストバンドが伸びてしまい、形が崩れてしまうことがある。これは、着用者の体温の影響を受けている可能性がある。弾性体は、衣服の着心地を良くするため、過度な伸縮を避けるため、また、衣服のウエストバンドの伸びや変形からの回復のために加えられたものである。
【0005】
弾性ウエストバンドにはゴムが含まれており、時間が経つと、使用していくうちに弾性体内のゴムの回復性が失われ、緩みが生じ、最終的には完全に壊れてしまうことがある。洗濯(例えば、熱を加えた洗浄と乾燥)は、ゴムの破壊を促進し、その結果、弾性体の破壊を引き起こす可能性がある。
【0006】
また、弾性ウエストバンドは体温がこもりやすく、結果として、着用者が暑くて不快になる。
【0007】
さらに、弾性体は吸収性が(ある場合には)低いため、着用者のウエスト部分の水分(例えば、汗)が十分に吸収されず、不快感が増す可能性がある。
【0008】
さらに、多少の吸収力があったとしても、弾性ウエストバンド(または、着用者の身体に対して弾性のある部分を持つウエストバンド)は、着用者から水分を吸い上げることはできない。
【0009】
快適性を向上させるために必要に応じてウエスト周りに拡張し、形状を維持しつつ、拡張後は元の長さとサイズに戻るウエストバンドを備えた衣服を提供することは望ましいことであり、本発明の目的でもある。
【0010】
さらに、吸収性と吸湿性に優れた拡張可能なウエストバンドを提供することは望ましいことであり、本発明の目的でもある。
【0011】
さらに、熱を逃がすために通気性のある拡張可能なウエストバンドを提供することは望ましいことであり、本発明の目的でもある。
【発明の概要】
【0012】
本発明は、特許請求の範囲、並びに以下の説明において特定される。
【0013】
これらの特徴は、本発明のさらなる詳細とともに、本明細書の実施例でさらに説明される。これらの実施例は、本発明をさらに説明することを意図しているが、本発明の範囲をいかなる形でも限定することを意図していない。
【0014】
一つの一般的な態様は、衣服のウエストバンド用バンドロールを含み、前記バンドロールは、吸収層と吸湿層とを含む。
【0015】
実施形態は、以下の特徴のうち1または複数を、単独でおよび/または組み合わせて含むことができる。
・吸湿層が可融基材を含むバンドロール、および/または
・可融基材が吸湿可融基材を含むバンドロール、および/または
・可融基材が2ウェイ伸縮可融基材を含むバンドロール、および/または
・吸湿層が吸湿性繊維を含むバンドロール、および/または
・吸湿性繊維がポリエステル系繊維を含むバンドロール、および/または
・吸湿層が記憶力を提供するバンドロール、および/または
・吸収層が吸収性繊維を有する材料基材を含むバンドロール、および/または
・吸収性繊維が綿繊維、および/または麻繊維、および/または竹繊維の1または複数を含むバンドロール、および/または
・吸収層の伸縮性が少なくとも部分的に材料基材の圧縮に起因するバンドロール、および/または
・少なくとも一部の材料基材がバイアス上で切断されるバンドロール、および/または
・少なくとも一部の材料基材が機械的伸縮による伸縮性を有し、および/または弾性ポリウレタン繊維または生地(例えば、エラスタン-ライクラ)を含むバンドロール、および/または
・吸収層の伸縮性が少なくとも部分的に材料基材がそのバイアス上で切断されることに起因するバンドロール、および/または
・吸収層が綿、好ましくは100%の綿、またはそんなに好ましくなく、約90%から50%の綿を含むバンドロール、および/または
・吸収層が綿とポリエステルの混合物を含むバンドロール、および/または
・吸収層が約65%の綿と約35%のポリエステルを含み、またはそんなに好ましくなく、約60/40の綿/ポリエステル比、またはそんなに好ましくなく、約50/50の綿/ポリエステル比を有するバンドロール、および/または
・吸収層が、吸湿層と組み合わせる前に圧縮された材料基材を含むバンドロール、および/または
・吸収層が伸縮性を有し、吸湿層が吸収層の伸縮性を制御するバンドロール、および/または
・吸収層が、綿、ポリ綿、圧縮された織物材料、および圧縮されたニット材料を含む群から選択された材料を含むバンドロール、および/または
・前記吸収層の少なくとも一部が穿孔されているバンドロール、および/または
・吸収層の少なくとも一部が均一に穿孔されているバンドロール、および/または
・吸収層がその長さに沿って均一に穿孔されているバンドロール、および/または
・吸収層の異なる部分が異なる程度の穿孔を有するバンドロール、および/または
・吸湿層の少なくとも一部が均一に穿孔されているバンドロール、および/または
・吸湿層がその長さに沿って一様に穿孔されているバンドロール、および/または
・吸湿層の異なる部分が異なる程度の穿孔を有するバンドロール、および/または
・バンドロールの少なくとも一部が穿孔されているバンドロール、および/または
・バンドロールがその長さに沿って一様に穿孔されているバンドロール、および/または
・バンドロールの異なる部分が異なる程度の穿孔を有するバンドロール、および/または
・吸湿層と組み合わされた吸収層が吸湿層と融合しているバンドロール。
【0016】
別の一般的な態様は、衣服のウエストバンド用バンドロールを備え、前記バンドロールは、可融基材と融着された材料基材であって、前記可融基材が吸湿性を有し、前記可材料基材が吸収性を有する材料基材を含む。
【0017】
実施形態は、以下の特徴のうち1または複数を、単独でおよび/または組み合わせて含むことができる。
・可融基材が吸湿性可融基材を含むバンドロール、および/または
・材料基材が吸収性繊維を含むバンドロール、および/または
・吸収性繊維が、綿繊維および/または麻繊維および/または竹繊維のうちの1または複数を含むバンドロール、および/または
・可融基材が吸湿性繊維を含むバンドロール、および/または
・吸湿性繊維がポリエステル繊維を含むバンドロール、および/または
・材料基材が綿、好ましくは綿100%、またはそんなに好ましくなく、約90%から50%の綿を含むバンドロール、および/または
・材料基材が綿とポリエステルの混合物を含むバンドロール、および/または
・材料基材が約65%の綿と約35%のポリエステルを含み、またはそんなに好ましくなく、約60/40の綿/ポリエステル比、またはそんなに好ましくなく、約50/50の綿/ポリエステル比を有するバンドロール、および/または
・可融基材と融着する前に材料基材を圧縮したバンドロール、および/または
・材料基材が伸縮性を有し、前記可融基材が前記材料基材の伸縮性を制御するバンドロール、および/または
・材料基材が生地を含み、材料基材の伸縮性が、少なくとも部分的に、生地が圧縮されることに起因するバンドロール、および/または
・材料基材が生地を含み、その生地の少なくとも一部がバイアスで切断されているバンドロール、および/または
・材料基材が生地を含み、材料基材の伸縮性が、少なくとも部分的には、生地バイアスで切断されていることに起因するバンドロール、および/または
・材料基材が生地を含み、その生地が機械的伸縮を有するか、または弾性ポリウレタン繊維もしくは生地(例えば、エラスタン-ライクラ)からなるバンドロール、および/または
・材料基材が、綿、ポリ綿、圧縮された織物材料、および圧縮されたニット材料を含む群から選択されているバンドロール、および/または
・可融基材が2ウェイ伸縮可融基材を含むバンドロール、および/または
・可融基材がバンドロールに記憶および/または性能を提供するバンドロール、および/または
・材料基材の少なくとも一部が穿孔されているバンドロール、および/または
・材料基材の少なくとも一部が均一に穿孔されているバンドロール、および/または
・材料基材がその長さに沿って一様に穿孔されているバンドロール、および/または
・材料基材の異なる部分が異なる程度の穿孔を有するバンドロール、および/または
・可融基材の少なくとも一部が穿孔されているバンドロール、および/または
・可融基材の少なくとも一部が均一に穿孔されているバンドロール、および/または
・可融基材がその長さに沿って一様に穿孔されているバンドロール、および/または
・可融基材の異なる部分が異なる程度の穿孔を有するバンドロール、および/または
・バンドロールの少なくとも一部が穿孔されているバンドロール、および/または
・バンドロールがその長さに沿って一様に穿孔されているバンドロール、および/または
・バンドロールの異なる部分が異なる程度の穿孔を有するバンドロール、および/または
・穿孔が1または複数の繰り返しパターンを形成する、および/または、含むバンドロール、および/または
・穿孔が1または複数の繰り返しロゴおよび/またはテキストを形成する、および/または含むバンドロール、および/または
・ウエストバンドが直線状ウエストバンド、および/または
・ウエストバンドが曲線状ウエストバンド、および/または
・ウエストバンドが第2材料を含み、材料基材の収縮率が第2材料の収縮率と実質的に一致するバンドロール、および/または
・材料基材が、材料基材の収縮率から第2材料の収縮率を差し引いた値に概ね等しい量で圧縮されているバンドロール、および/または
・材料基材の収縮率が約2%~約15%の範囲で、第2材料の収縮率が約2%~約15%の範囲であるバンドロール、および/または
・可融基材の収縮率が第2材料の収縮率と同じであるバンドロール、および/または
・衣類が、パンツ、ショートパンツ、オーバーオール、およびスカートからなる群から選択されるバンドロール。
【0018】
別の一般的な態様は、衣服のウエストバンド用のバンドロールを含み、前記バンドロールは、吸収層および吸湿層を備え、前記吸収層が伸縮性を有し、前記吸湿層が前記吸収層の前記伸縮性を制御し、前記吸湿層が、吸湿可融基材を含み、前記吸収層が、吸収性繊維を有する材料基材を含み、前記ウエストバンドが第2材料からなり、前記材料基材の収縮率と前記第2材料の収縮率とが実質的に一致する。
【0019】
この態様の実施形態は、以下の特徴のうち1または複数を、単独でおよび/または組み合わせて含むことができる。
・可融基材が2ウェイ可融基材からなるバンドロール、および/または
・吸湿層が吸湿性繊維でからなるバンドロール、および/または
・吸湿性繊維がポリエステル繊維からなるバンドロール、および/または
・吸湿層がバンドロールに記憶力および/または性能を提供するバンドロール、および/または
・吸収性繊維が綿繊維、麻繊維、および竹繊維のうちの1または複数からなるバンドロール、および/または
・吸収層の伸縮性が、少なくとも部分的には、材料基材が圧縮されること、またはそのバイアス上で切断されていること、および/または機械的伸縮を有すること、および/または弾性ポリウレタン繊維または生地からなることに起因するバンドロール、および/または
・吸収層が、綿、ポリ綿、圧縮された織布材料および圧縮されたニット材料からなる群から選択された材料からなるバンドロール、および/または
・吸収層が35%~100%の綿で構成されているバンドロール、および/または
・吸収層が1%~65%のポリエステルで構成されているバンドロール、および/または
・吸収層の少なくとも一部が穿孔されているバンドロール、および/または
・吸収層の異なる部分が異なる程度の穿孔を有するバンドロール、および/または
・吸湿層の少なくとも一部が穿孔されているバンドロール、および/または
・吸湿層の異なる部分が異なる程度の穿孔を有するバンドロール、および/または
・バンドロールが穿孔されているバンドロール、および/または
・バンドロールの異なる部分が異なる程度の穿孔を有するバンドロール、および/または
・バンドロールの穿孔が1つ以上の繰り返しパターンを形成している、および/または、1つ以上の繰り返しパターンからなるバンドロール、および/または
・繰り返しパターンが繰り返しのロゴおよび/またはテキストで構成されているバンドロール、および/または
・吸収層が吸湿層と融合しているバンドロール、および/または
・ウエストバンドが直線状ウエストバンドまたは曲線状ウエストバンドであるバンドロール、および/または
・可融基材が、第2材料の収縮率と等しい収縮率を有するバンドロール、および/または
・材料基材の収縮率が2%~15%で、第2材料の収縮率が2%~15%であるバンドロール、および/または
・第2材料が衣服の生地と同じ生地で構成されているバンドロール、および/または
・第2材料が、パンツ生地、綿、ポリ綿、麻、デニム、圧縮された織物材料、および圧縮されたニット材料からなる群から選択されているバンドロール、および/または
・衣服が、パンツ、ショーツ、オーバーオール、およびスカートからなる群から選択されるバンドロール。
【0020】
別の一般的な態様は、上述した態様および/または実施形態によるバンドロールを含むウエストバンドを含む。このウエストバンドの態様の実施形態は、以下の特徴のうちの1または複数を、単独でおよび/または組み合わせて含むことができる。
・ウエストバンドが第2材料を含み、材料基材と第2材料が実質的に同じ形状およびサイズである、ウエストバンド、および/または
・第2材料がウエストバンドの外層を含み、バンドロールがウエストバンドの内層を含む、ウエストバンド、および/または
・バンドロールがウエストバンドに記憶力を提供するウエストバンド、および/または
・バンドロールが吸湿性と吸収性を提供するウエストバンド、および/または
・ウエストバンドが曲線状ウエストバンド、および/または
・ウエストバンドが直線状ウエストバンド。
【0021】
別の一般的な態様には、先行するウエストバンドの態様および/または実施形態のいずれか1つの衣服が含まれる。実施形態は、以下の特徴の1または複数を、単独でおよび/または組み合わせて含むことができる。
・第2材料が、パンツ生地、綿、ポリ綿、麻、デニム、圧縮された織物材料、および圧縮されたニット材料を含む群から選択されている衣服、および/または
・第2材料が、衣服の生地と同じ生地を含む衣服、および/または
・衣服が、パンツ、ショートパンツ、オーバーオール、およびスカートからなる群から選択される衣服。
【0022】
別の一般的な態様には、先行するバンドロールの項目のいずれか1つのバンドロールを製造する方法が含まれる。
【0023】
実施形態は、以下の特徴の1または複数を、単独でおよび/または組み合わせて含むことができる。
・(a)可融基材を材料基材上に配置する段階を含む方法、および/または
・(b)前記可融基材と前記材料基材とを融合させて、融着合成体を形成する段階を含む方法、および/または
・(c)前記融着合成体をバンドロールのスプールとして巻き取る段階を含む方法、および/または
・さらに、(a)の前記位置決めの前に、前記材料基材を圧縮する段階を含む方法、および/または
・さらに、(a)の前記位置決めの前に、前記可融基材および/または前記材料基材を穿孔する段階を含む方法、および/または
・前記融着合成体に指標を印刷することをさらに含む方法、および/または
・前記印刷が、前記融着合成体を穿孔する前に実行される方法、および/または
・前記印刷が、前記融着合成体に穿孔を入れるのと同時に行われる方法、および/または
・前記融着合成体の少なくとも一部を穿孔することをさらに含む方法、および/または
・前記融着合成体に一様に穿孔する方法、および/または
・融着合成体の異なる部分が異なる程度および/または量の穿孔を有する方法、および/または
・穿孔が1または複数の繰り返しパターンを形成および/または構成する方法、および/または
・穿孔が1または複数の繰り返しのロゴおよび/またはテキストを形成するおよび/または含む方法。
【0024】
別の一般的な態様には、先行する方法の態様のいずれか1つの方法によって形成されたバンドロールが含まれる。
【0025】
別の一般的な態様には、先行する方法の態様のいずれか1つの方法によって形成されたバンドロールのスプールが含まれる。
【0026】
以下は、バンドロールの実施形態を例挙する。これらには「BR」の文字が表示される。このような実施形態が言及される場合は常に、「BR」の実施形態に言及する。
BR1.
衣服のウエストバンドのためのバンドロールであって、バンドロールは、吸収層と吸湿層を含む。
BR2.
吸湿層が可融基材で構成されている、実施形態BR1のバンドロール。
BR3.
前記可融基材が、吸湿性可融基材を含む、実施形態BR2のバンドロール。
BR4.
実施形態BR2またはBR3に記載のバンドロールであって、可融基材が2ウェイに伸びる可融基材からなるバンドロール。
BR5.
前記吸湿層が吸湿性繊維からなる前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR6.
吸湿性繊維がポリエステル繊維で構成されている、実施形態BR5のバンドロール。
BR7.
前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロールであって、吸湿層がバンドロールに記憶力を提供するバンドロール。
BR8.
吸収層が、吸収性繊維を有する材料基材からなる前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR9.
吸収性繊維が、綿繊維および/または麻繊維および/または竹繊維のうちの1または複数からなる、実施形態BR8のバンドロール。
BR10.
実施形態BR8またはBR9のバンドロールであって、吸収層の伸縮性は、少なくとも部分的に、材料基材が圧縮されていることに起因する。
BR11.
材料基材の少なくとも一部がそのバイアス上で切断されている、実施形態BR8~BR10のいずれかに記載のバンドロール。
BR12.
吸収層の伸縮性は、少なくとも部分的には、材料基材がそのバイアス上で切断されることに起因する、実施形態BR11のバンドロール。
BR13.
吸収層が綿とポリエステルの混合物で構成されていることを特徴とする前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR14.
吸収層が、綿、好ましくは綿100%、またはそんなに好ましくなく、綿約90%~50%、綿約65%及びポリエステル約35%、またはそんなに好ましくなく、綿約60%及びポリエステル約40%、またはそんなに好ましくなく、綿約50%及びポリエステル約50%からなる、実施形態BR13のバンドロール。
BR15.
前記吸収層が、前記吸湿層と組み合わせる前に圧縮された材料基材からなる前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR16.
前記吸収層が伸縮性を有し、前記吸湿層が前記吸収層の前記伸縮性を制御する前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR17.
前記吸収層が、綿、ポリ綿、圧縮された織布材料、および圧縮されたニット材料からなる群から選択された材料からなる、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR18.
前記吸収層の少なくとも一部が穿孔されている、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR19. 吸収層の少なくとも一部が均一に穿孔されている前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR20.
吸収層がその長さに沿って一様に穿孔されている前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR21.
前記吸収層の異なる部分は、異なる程度の穿孔を有する、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR22.
前記吸湿層の少なくとも一部が穿孔されている、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR23.
前記吸湿層の少なくとも一部が均一に穿孔されている、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR24.
前記吸湿層は、その長さに沿って均一に穿孔されている、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR25.
前記吸湿層の異なる部分は、異なる程度の穿孔を有する、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR26.
穿孔が1または複数の繰り返しパターンを形成および/または構成している、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR27.
穿孔が1または複数の繰り返しのロゴおよび/またはテキストを形成および/または構成している、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR28.
バンドロールの少なくとも一部が穿孔されている、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR29.
前記バンドロールは、その長さに沿って均一に穿孔されている前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR30.
バンドロールの異なる部分が異なる程度の穿孔を有する、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR31.
前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロールであって、吸湿層と組み合わされた吸収層が吸湿層と融合しているバンドロール。
BR32.
衣服のウエストバンドのためのバンドロールであって、前記バンドロールは、可融基材と融着された材料基材を含み、前記可融基材は、吸湿性を有し、前記材料基材は、吸収性を有する。
BR33.
前記可融基材は、吸湿性可融基材を含む、実施形態BR32に記載のバンドロール。
BR34.
材料基材が吸収性繊維で構成されている、実施形態BR33のバンドロール。
BR35.
前記吸収性繊維が、綿繊維および/または麻繊維および/または竹繊維のうちの1または複数からなる、実施形態BR34に記載のバンドロール。
BR36.
可融基材が吸湿性繊維を含む、実施形態BR32~BR35のいずれかに記載のバンドロール。
BR37.
前記吸湿性繊維がポリエステル繊維を含む、実施形態BR36に記載のバンドロール。
BR38.
材料基材が綿または綿とポリエステルの混合物からなる、実施形態BR32~BR37のいずれか1つに記載のバンドロール。
BR39.
材料基材が、約65%の綿と35%のポリエステル、またはそんなに好ましくなく、約60%の綿と40%のポリエステル、またはそんなに好ましくなく、約50%の綿と50%のポリエステルで構成されている、実施形態BR38に記載のバンドロール。
BR40.
材料基材は、可融基材と融着する前に圧縮されたものである、実施形態BR32~BR39のいずれかに記載のバンドロール。
BR41.
前記材料基材は、伸縮性を有し、前記可融基材は、前記材料基材の前記伸縮性を制御する、実施形態BR32~BR40のいずれかに記載のバンドロール。
BR42.
材料基材が生地からなり、材料基材の伸縮性が、少なくとも部分的に、生地が圧縮されていることに起因している、実施形態BR32~BR41のいずれかに記載のバンドロール。
BR43.
材料基材が生地からなり、生地の少なくとも一部がそのバイアスで切断されている、実施形態BR32~BR42のいずれかに記載のバンドロール。
BR44.
材料基材が生地からなり、材料基材の伸縮性が、少なくとも部分的に、生地がそのバイアスで切断されていることに起因し、および/または、生地が機械的伸縮を有し、および/または、弾性ポリウレタン繊維または生地(例えば、エラスタン-ライクラ)からなる、実施形態BR32~BR43のいずれかに記載のバンドロール。
BR45.
前記材料基材が、綿、ポリ綿、圧縮された織布材料、および圧縮されたニット材料からなる群から選択される、実施形態BR32~BR44のいずれかに記載のバンドロール。
BR46.
前記可融基材は、2ウェイ伸縮性可融基材を含む、実施形態BR32~BR45のいずれかに記載のバンドロール。
BR47.
可融基材がバンドロールに記憶力を提供することを特徴とするバンドロール、実施形態BR32~BR46のいずれかに記載のバンドロール。
BR48.
材料基材の少なくとも一部が穿孔されている、実施形態BR32~BR47のいずれかに記載のバンドロール。
BR49.
材料基材の少なくとも一部が均一に穿孔されている、実施形態BR32~BR48のいずれかに記載のバンドロール。
BR50.
材料基材はその長さに沿って均一に穿孔されている、実施形態BR32~BR49のいずれかに記載のバンドロール。
BR51.
穿孔が1または複数の繰り返しパターンを形成および/または構成している、実施形態BR32~BR50のいずれかに記載のバンドロール。
BR52.
穿孔が1または複数の繰り返しロゴおよび/またはテキストを形成および/または構成している、実施形態BR32~BR51のいずれかに記載のバンドロール。
BR53.
前記材料基材の異なる部分は、異なる程度の穿孔を有する、実施形態BR32~BR52のいずれかに記載のバンドロール。
BR54.
可融基材の少なくとも一部が穿孔されている、実施形態BR32~BR53のいずれかに記載のバンドロール。
BR55.
可融基材の少なくとも一部が均一に穿孔されている、実施形態BR32~BR54のいずれかに記載のバンドロール。
BR56.
可融基材がその長さに沿って一様に穿孔されている、実施形態BR32~BR55のいずれかに記載のバンドロール。
BR57.
前記可融基材の異なる部分が異なる程度の穿孔を有する、実施形態BR32~BR56のいずれかに記載のバンドロール。
BR58.
バンドロールの少なくとも一部が穿孔されている、実施形態BR32~BR57のいずれかに記載のバンドロール。
BR59.
バンドロールがその長さに沿って均一に穿孔されている、実施形態BR32~BR58のいずれかに記載のバンドロール。
BR60.
前記バンドロールの異なる部分が異なる程度の穿孔を有する、実施形態BR32~BR59のいずれかに記載のバンドロール。
BR61.
ウエストバンドが直線状ウエストバンドである、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR62.
ウエストバンドが曲線状ウエストバンドである、実施形態BR1~BR61のいずれか1つに記載のバンドロール。
BR63.
ウエストバンドが第2材料からなり、材料基材の収縮率が第2材料の収縮率と実質的に一致する、実施形態BR32~BR62のいずれか1つに記載のバンドロール。
BR64.
前記材料基材は、前記材料基材の収縮率から前記第2材料の収縮率を差し引いた値に概ね等しい量だけ圧縮されている、実施形態BR63のバンドロール。
BR65.
前記可融基材は、前記第2材料の収縮率と等しい収縮率を有する、実施形態BR63~BR64に記載のバンドロール。
BR66.
材料基材の収縮率が約2%~約15%の範囲であり、第2材料の収縮率が約2%~約15%の範囲である、実施形態BR63~BR65のいずれかに記載のバンドロール。
BR67.
前記衣服は、パンツ、ショーツ、オーバーオール、およびスカートからなる群から選択される、前述の実施形態のいずれかに記載のバンドロール。
BR68.
衣服のウエストバンド用のバンドロールであって、吸収層および吸湿層を備え、前記吸収層が伸縮性を有し、前記吸湿層が前記吸収層の前記伸縮性を制御し、前記吸湿層が、吸湿可融基材を含み、前記吸収層が、吸収性繊維を有する材料基材を含み、前記ウエストバンドが第2材料からなり、前記材料基材の収縮率と前記第2材料の収縮率とが実質的に一致するバンドロール。
BR69.
前記可融基材は、2ウェイ可融基材を含む、実施形態BR68に記載のバンドロール。
BR70.
前記吸湿層が吸湿性繊維を含む、実施形態BR68~BR69に記載のバンドロール。
BR71.
前記吸湿性繊維がポリエステル繊維を含む、実施形態BR70のバンドロール。
BR72.
前記吸湿層がバンドロールに記憶力および/または性能を提供する、実施形態BR68~BR71のいずれかに記載のバンドロール。
BR73.
前記吸収性繊維が、綿繊維、麻繊維および竹繊維のうちの1または複数からなる、実施形態BR68~BR72のいずれかに記載のバンドロール。
BR74.
前記吸収層の伸縮性が、少なくとも部分的に、前記材料基材が圧縮されていること、またはそのバイアス上で切断されていること、および/または機械的伸縮性を有すること、および/または弾性ポリウレタン繊維または生地からなることに起因する、実施形態BR68~BR73のいずれかに記載のバンドロール。
BR75.
前記吸収層が、綿、ポリ綿、圧縮された織布材料、および圧縮されたニット材料からなる群から選択された材料からなる、実施形態BR68~BR74のいずれかに記載のバンドロール。
BR76.
前記吸収層が35%~100%の綿からなる、実施形態BR68~BR75のいずれかに記載のバンドロール。
BR77.
前記吸収層が1%~65%のポリエステルからなる、実施形態BR68~BR76のいずれかに記載のバンドロール。
BR78.
前記吸収層の少なくとも一部が穿孔されている、実施形態BR68~BR77のいずれかに記載のバンドロール。
BR79.
前記吸収層の異なる部分は、異なる程度の穿孔を有する、実施形態BR68~BR78のいずれかに記載のバンドロール。
BR80.
前記吸湿層の少なくとも一部が穿孔されている、実施形態BR68~BR79のいずれかに記載のバンドロール。
BR81.
前記吸湿層の異なる部分が異なる程度の穿孔を有する、実施形態BR68~BR80のいずれかに記載のバンドロール。
BR82.
前記バンドロールが穿孔されている、実施形態BR68~BR81のいずれかに記載のバンドロール。
BR83.
前記バンドロールの異なる部分が異なる程度の穿孔を有する、実施形態BR68~BR82のいずれかに記載のバンドロール。
BR84.
前記バンドロールの穿孔は、1または複数の繰り返しパターンを形成するおよび/または含む、実施形態BR68~BR83のいずれかに記載のバンドロール。
BR85.
前記繰り返しパターンは、繰り返しロゴおよび/またはテキストからなる、実施形態BR84に記載のバンドロール。
BR86.
前記吸収層が前記吸湿層と融合している、実施形態BR68~BR85のいずれかに記載のバンドロール。
BR87.
前記ウエストバンドが直線状ウエストバンドまたは曲線状ウエストバンドである、実施形態BR68~BR86のいずれかに記載のバンドロール。
BR88.
前記可融基材は、前記第2材料の収縮率と等しい収縮率を有する、実施形態BR68~BR87のいずれかに記載のバンドロール。
BR89.
前記材料基材の収縮率が2%~15%であり、前記第2材料の収縮率が2%~15%である、実施形態BR68~BR88のいずれかに記載のバンドロール。
BR90.
前記第2材料は、前記衣服の生地と同一の生地で構成されている、実施形態BR68~BR89のいずれかに記載の衣服。
BR91.
前記第2材料が、パンツ生地、綿、ポリ綿、麻、デニム、圧縮された織布材料、および圧縮されたニット材料からなる群から選択される、実施形態BR68~BR90のいずれかに記載の衣服。
BR92.前記衣服は、パンツ、ショーツ、オーバーオール、およびスカートからなる群から選択される、実施形態BR68~BR91のいずれかに記載のバンドロール。
【0027】
以下に、ウエストバンドの実施形態を列挙する。
それらには「WB」の文字が表示される。このような実施形態が言及される場合は常に、「WB」の実施形態に言及する。
WB93.前述のバンドロールの実施形態BR1~BR92のいずれか1つに記載のバンドロールを含むウエストバンド。
WB94.ウエストバンドが第2材料を含み、材料基材と第2材料が実質的に同じ形状およびサイズを有する、実施形態WB93に記載のウエストバンド。
WB95.
第2材料がウエストバンドの外層を構成し、バンドロールがウエストバンドの内層を構成する、実施形態WB94に記載のウエストバンド。
WB96.
バンドロールがウエストバンドに記憶力を提供する、実施形態WB93~WB95のいずれかに記載のウエストバンド。
WB97.バンドロールが吸湿性および吸収性を提供する、実施形態WB93~WB96のいずれかに記載のウエストバンド。
WB98.
前記ウエストバンドが第2材料からなり、前記第2材料が前記ウエストバンドの外層を構成し、前記バンドロールが前記ウエストバンドの内層を構成し、前記バンドロールの吸収層が前記第2材料から離れる方向を向いている、実施形態WB97に記載のウエストバンド。WB99.バンドロールがウエストバンドに記憶力を提供する、実施形態WB93~WB98に記載のウエストバンド。
【0028】
以下に、衣服の実施形態を例挙する。それらには「G」の文字が表示される。このような実施形態が言及される場合は常に、「G」の実施形態に言及する。
G100.
前記第2材料が、パンツ生地、綿、ポリ綿、麻、デニム、圧縮された織布材料、および圧縮されたニット材料からなる群から選択される、前述のウエストバンドの実施形態のいずれか1つに記載の衣服。
G101.
バンドロールの実施形態BR1~BR92のいずれかに記載のバンドロールを備える衣服。
G102.前記衣服は、パンツ、ショーツ、オーバーオール、およびスカートからなる群から選択される、実施形態G100~G101に記載の衣服。
G103.
前記ウエストバンドの実施形態WB93~WB99のいずれか1つに記載のウエストバンドを備える衣服。
G104.
前記第2材料は、前記衣服の生地と同一の生地で構成されている、実施形態G100~G103に記載の衣服。
【0029】
以下は方法の実施形態のリストである。これらは「M」という文字で示される。係る実施形態への言及があるときはいつでも、これは、実施形態「M」を参照することにより行われる。
M105.前記バンドロールの実施形態のいずれかのバンドロールの製造方法。
M106.実施形態M105の方法であって、
A)可融基材を材料基材上に配置する段階と、
B)前記可融基材と前記材料基材とを融着して、融着結合体を形成する段階と、
C)前記融着結合体をバンドロールのスプールとして巻き取る段階と
を含む方法。
M107.実施形態M106の方法であって、(A)の前記位置決めの前に、前記材料基材を圧縮することをさらに含む方法。
M108.実施形態M106またはM107の方法であって、(A)の前記位置決めの前に、前記可融基材および/または前記材料基材を穿孔することをさらに含む方法。
M109.融着結合体の少なくとも一部を穿孔することをさらに含む、実施形態M106~M108のいずれか1つに記載の方法。
M110.融着結合体が均一に穿孔されている、実施形態M106~M109のいずれか1つに記載の方法。
M111.融着結合体の異なる部分が、異なる程度および/または量の穿孔を有する、実施形態M106~M110のいずれか1つに記載の方法。
M112.穿孔が1または複数の繰り返しパターンを形成しているおよび/または含む、実施形態M106~M111のいずれか1つに記載の方法。
M113.穿孔が1または複数の繰り返しロゴおよび/またはテキストを形成しているおよび/または含む、実施形態M106~M112のいずれか1つに記載の方法。
M114.前記融着結合体に指標を印刷することをさらに含む、実施形態M106~M113のいずれか1つに記載の方法。
M115.前記印刷は、前記融着結合体に穿孔する前に行われる、実施形態M114の方法。
M116.前記印刷は、前記融着結合体に穿孔することと併せて行われる、実施形態M114~M115の方法。
【0030】
以下は他の実施形態である。
BR117.先行する方法の実施形態のいずれか1つの方法によって形成されたバンドロール。
SP118.
先行する方法の実施形態のいずれか1つの方法によって形成されたバンドロールのスプール。
【0031】
上記の特徴は、本発明のさらなる詳細とともに、本明細書の実施例でさらに説明される。これらの実施例は、本発明をさらに説明することを意図しているが、本発明の範囲をいかなる形でも限定することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明の様々な他の目的、特徴および付随する利点が、添付図面とともに考えられた場合により良く理解されるようになるとおりに、完全に理解されるようになるであろう。添付図面において、同様の参照符号は、いくつかの図面を通じて、同じか、または類似の部分を示す。
【0033】
図1A】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールを組み込んだ衣服の態様を示す図である。
図1B】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールを組み込んだ衣服の態様を示す図である。
【0034】
図2A】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールを組み込んだ衣服のウエストバンドの態様を示す図である。
図2B】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールを組み込んだ衣服のウエストバンドの態様を示す図である。
図2C】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールを組み込んだ衣服のウエストバンドの態様を示す図である。
【0035】
図3A】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールを組み込んだ衣服のウエストバンドの態様を示す図である。
図3B】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールを組み込んだ衣服のウエストバンドの態様を示す図である。
【0036】
図4図1Aから図1Bの衣服の態様を示す分解立体図である。
【0037】
図5】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールおよび/またはバンドロールを組み込んだウエストバンドの態様を示す図である。
図6A】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールおよび/またはバンドロールを組み込んだウエストバンドの態様を示す図である。
図6B】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールおよび/またはバンドロールを組み込んだウエストバンドの態様を示す図である。
図6C】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールおよび/またはバンドロールを組み込んだウエストバンドの態様を示す図である。
図7A】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールおよび/またはバンドロールを組み込んだウエストバンドの態様を示す図である。
図7B】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールおよび/またはバンドロールを組み込んだウエストバンドの態様を示す図である。
図7C】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールおよび/またはバンドロールを組み込んだウエストバンドの態様を示す図である。
図7D】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールおよび/またはバンドロールを組み込んだウエストバンドの態様を示す図である。
図7E】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールおよび/またはバンドロールを組み込んだウエストバンドの態様を示す図である。
【0038】
図8A】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの態様を示す図である。
図8B】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの態様を示す図である。
図8C】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの態様を示す図である。
図8D】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの態様を示す図である。
図8E】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの態様を示す図である。
図8F】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの態様を示す図である。
図8G】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの態様を示す図である。
図8H】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの態様を示す図である。
【0039】
図9A】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの製造システムを示す図である。
図9B】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの製造システムを示す図である。
図9C】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの製造システムを示す図である。
図9D】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの製造システムを示す図である。
【0040】
図10】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールの態様を示す図である。
【0041】
図11】本発明の例示的な実施形態によるバンドロールを組み込んだ衣服のウエストバンドの態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下の説明では、バンドロールとウエストバンドについて、パンツとの関連で説明する。当業者であれば、この説明を読めば、バンドロールが、スカート、ドレス、ジャンパー、ワンピーススーツなどの他のタイプの衣服に構成され、組み込まれてもよいことを理解し納得できるだろう。理解されるべきことであるが、本明細書に記載されている実施形態の範囲は、バンドロールが構成される衣服の種類によって何ら限定されるものではない。
【0043】
図1Aおよび図1Bはそれぞれ、パンツ本体を有し、本発明の例示的な実施形態によるバンドロールを含むウエストバンド12を組み込んだ一枚のパンツ10を示す。図1Aは、パンツ10を前面から見た図であり、図1Bは、パンツ10を背面から見た図である。ウエストバンド12は、例えば、左の線P-P'に沿って縫われ、右の線Q-Q'に沿って縫われることによって、パンツ本体14の前面に取り付けられてもよい。ウエストバンド12は、例えば、線Q'-Pに沿って縫われることによって、パンツ本体16の背面に取り付けられてもよい。
【0044】
パンツ10は、自己生地で作られていてもよく、この自己生地は、デニム、綿、ポリ綿、麻、ポリエステルなどの一般的なパンツの生地であってもよい。また、自己生地は、硬質材料、機械的伸縮材料、伸縮材料(例えば、エラスタン-ライクラやスパンデックス)または他の種類の材料やそれらの組み合わせであってもよい。
【0045】
パンツ10は、長ズボン、半ズボン、スリークォーターパンツ、カプリ、ミッドカーフ、またはその他の任意の種類のパンツを含むが、これらに限定されない任意のパンツであってもよい。
【0046】
なお、本明細書に記載されているいずれの実施形態においても、パンツ10の要素(例えば、ウエストバンド12)は、布の融着、接着剤などの縫製といった取り付け方法または、それ以外の取り付け方法を用いて取り付けてもよい。さらに、ウエストバンド12は、異なる場所または部分において、異なるおよび/または他の取り付け方法で取り付けられてもよい。例えば、パンツ10の前面の線P-P'および線Q-Q'に沿った接続(図1A)は、パンツの背面の線Q'-Pに沿った接続(図1B)と異なってもよい。また、ウエストバンド12の端部(例えば、P'およびQにおける端部)は、上述した方法のいずれか、またはその組み合わせを用いて互いに取り付けられてもよい。取り付け方法は、例えば方法の種類(例えば、縫い付けの方法と融接などの方法)が異なってもよく、縫い付けの種類が異なってもよい。端部(例えばP'とQにおける端部)の接続は任意であり、以下に説明するような取り付け機構18を含んでいてもいなくてもよい。
【0047】
ウエストバンド12や他のピースは、隣接するピースとの接続(例えば、縫い付け)に使用できるボーダー領域(図示せず)を有してもよい。一般に、図面では、ウエストバンド12、ウエストバンドピース、およびパンツピースは、形状が例示的であり、ボーダーまたは縫い付け領域が示されていない場合がある。
【0048】
[ウエストバンド]
ウエストバンド12は、ループ状に形成された帯状のものであってよい。ウエストバンド12が形成され得る態様および使用され得る材料は、本明細書の他のセクションで説明される。図2Aから図2Bは、図1Aのウエストバンド12を矢印A1の方向に見たときの一般的な表現を示している。本明細書の例示的な実施形態では、ウエストバンド12は、図1A図2A、および図2Bに示すように、開ループであってもよい。すなわち、ウエストバンド12は、一般的に、P'における一端とQにおける他端とを有していてもよく、パンツ10を着用していないときには、P'における端とQにおける端とが一緒に接合されていなくてもよい。このようにして、P'-Qの接合部は、パンツ10をより簡単に人の体に滑り込ませることができるように、ウエストバンド12の直径を広げることが可能にできる開放接合部であってもよい。ウエストバンド12は、パンツ10が着用される可能性があるときに、P'およびQ(開放接合部)における端部を結合することができる取り付け機構18を含むことが好ましい場合がある。
【0049】
取り付け機構18は、(図1Aに示すように)ボタンとボタン穴、スナップのオスとメスのコンポーネント、フックとループの材料、ジッパーおよび/または他の任意の種類の取り付け機構18、または取り付け機構18の組み合わせを含むことができる。いくつかの例示的な実施形態では(例えば、取り付け機構18としてボタンおよびボタン穴を使用する場合)、ウエストバンド12は、端部が接合され得るときに他端(例えば、Qにおける端部)と重なり得る一方の端部(例えば、P'における端部)上の延伸部19を含んでもよい。これは、図2Bに示されている。なお、延伸部19は、P'の端部の代わりにQの端部で構成され、Qの端部がPの端部と重なり得るようになってもよい。両端P'、Q、および/またはウエストバンド12が含んでよい任意の他の端部も、任意の端部が任意の他の対応する端部と重なり得るように、延伸部19を含んでよい。
【0050】
重複部19は、取り付け機構18を適切に係合させることを可能にできる。ボタンとそれに対応するボタン穴を使用する例では、重複部19がボタンを含み、ウエストバンドの他方の端部(例えば、Qの端部)がボタン穴を含んでよい。このようにして、ボタンは、パンツ10が着用されたときに、端部P'およびQを結合するために、ボタン穴と概ね位置合せて係合することができる。いくつかの実施形態では、延伸部19は、パンツ10のフライ21の上部と一緒に構成されてよい。ただし、フライ21は省略可能でよい。
【0051】
なお、図2Bは、重複部19を有する開ループを一般的に示すための概念的な説明を目的としたものであり、取り付け機構18を示すものではない。
【0052】
ウエストバンド12は、ベルトループ、ブランドラベル、サイズラベル、装飾要素(例えば、装飾的なステッチ)、および/または他の要素を含んでいてもいなくてもよい。
【0053】
図1A図2A、および図2Bは、ウエストバンド12の開口部(開放接合部)を、一般的に接合部P'-Qにおいてパンツ10の前面に位置するように描いているが、ウエストバンド12は、ウエストバンド12の長さに沿った任意の位置に配置されてもよい開放接合部を含んでよいことが理解される。また、ウエストバンド12は、複数の開放接合部を含んでもよく、開口部は、ウエストバンド12の長さ(または円周)に沿った任意の位置に配置されてもよい。例えば、ウエストバンド12は、左側(例えば、図1AのPに近接している)の開放接合部と、右側(例えば、図1AのQ'に近接している)の開放接合部とを含んでよい。この場合、ウエストバンド12は、複数のピース(例えば、前面に沿ってPとQ'の間に1ピース、背面に沿ってQ'とPの間に1ピース)で形成されてもよい。ウエストバンドは、各開放接合部に取り付け機構18を含んでいてもいなくてもよい。
【0054】
当業者が本明細書を読めば、本明細書に記載されている例示的な実施形態は、ウエストバンド12が含むことができる開放接合部の位置および/または数、あるいは接合部P'-Qで、または任意の他の接合部または接合部でウエストバンド12の端部を一緒に一般的に固定するために使用することができる取り付け機構(複数可)18のタイプによって、何ら限定されないことが理解されるであろう。
【0055】
例示的な実施形態では、ウエストバンド12は、図2Cに示すように、閉ループであってもよい。ウエストバンド12は、1つのセクションまたはピースで形成されてもよく、セクションの端部が一緒に接合されてもよい。例えば、ウエストバンド12は、P'での一端とQでの他端を有してよく、P'での端とQでの端は、閉ループを形成するために一緒に縫われるか、または他の方法で接合されてもよい。また、ウエストバンド12は、複数のセクションまたはピースで形成されてもよく、各セクションまたはピースの端部が一緒に接合されてウエストバンド12が形成されてもよい。
【0056】
他の実施形態において、ウエストバンド12は、(例えば織機で)直接ループとして形成されてもよい閉ループであってもよく、それによっていかなる開放端も含まない(例えばP'での端部とQでの端部とを含まない場合がある)ことがある。
【0057】
いずれにしても、また、本明細書に記載されているすべての実施形態において、ウエストバンド12は、任意の数のセクションで形成されてもよく、また、ウエストバンド12を一般的に形成するために一緒に接合されてもよい任意の数の端部で形成されてもよい、また、本明細書に記載されている実施形態の範囲は、ウエストバンド12を形成するために使用されるセクションまたはピースの数によって何ら限定されるものではないことが理解されている。さらに、ウエストバンド12を形成する可能性のあるセクションは、同じ材料または異なる材料で形成されてもよい。
【0058】
図3Aは、概して平坦にレイアウトされた(閉ループまたは開ループに形成されていない)ウエストバンド12の例示的な実施形態を示している。実例として、図3Aのウエストバンド12は、幅W1、長さL1、およびアウター対向面20、上縁または上端22、および下縁24を有する単一のピースまたはセグメントで形成されていると図示することができる。また、ウエストバンド12は、一緒に接合してウエストバンド12を形成することができる複数のセクションまたはピースで形成されてもよい。図示の例では、ウエストバンド12は、左(P')から右(Q)に向かって概ね直線状になってもよい。また、ウエストバンド12は、左(P')から右(Q)への長さに沿って一定の幅W1を含んでもよいが、これは必須ではなくてよい。このウエストバンド12は、当技術分野では、直線状ウエストバンド12-1と呼ばれることがある。図3Aの直線状ウエストバンド12-1がループ(例えば、図2Aおよび/または2Bの開ループまたは図2Cの閉ループ)に形成されてもよい場合、ループはその高さに沿って一定の直径Dを有してよい。これについては、図4を参照して以下で詳しく説明する。ウエストバンド12-1の長さL1は、一般的に、ウエストバンド12およびパンツ10のウエストサイズを決定してよい。
【0059】
ウエストバンドは、例えば、概して平坦にレイアウトされた(閉ループまたは開ループに形成されていない)例示的な曲線状ウエストバンド12-2を示す図3Bに示すように、曲線状ウエストバンド12-2(輪郭のあるウエストバンドとも呼ばれる)であってもよい。概念的な説明のために、図3Bの曲線状ウエストバンド12-2は、幅W2、外面26、上縁28、および下縁30を有する単一のピースまたはセグメントで形成されているものとして図示してよい。曲線状ウエストバンド12-2は、左(P')から右(Q)への曲率(例えば、図3Bの上向きの凹状の曲率)を含んでよいことが分かる。また、曲線状ウエストバンド12-2は、曲線状ウエストバンド12-2を形成するために一緒に接合され得る複数のセクションまたはピースで形成されてもよい。
【0060】
図3Bの曲線状ウエストバンド12-2がループ(例えば、図2Aおよび/または2Bの開ループまたは図2Cの閉ループ)に形成されてもよい場合、ループは、X軸に沿って一定の直径Dを有していなくてもよい。
【0061】
図4は、図1Aおよび図3Aまたは図3Bのウエストバンド12を含む図1Aのパンツ10の態様の分解立体図である。ウエストバンド12は、直線状ウエストバンド12-1(図3Aより)であってもよく、または曲線状ウエストバンド12-2(図3Bの)であってもよい。ウエストバンドは、アウター対向面20、上縁22、および下縁24を有するループに形成されてよい。ウエストバンド12は、直線状ウエストバンド12-1であってもよいので、P'およびQにおける端部が接合されると(例えば、取り付け機構18を用いて)、ループ状に形成された場合、上端22における直線状ウエストバンド12-1の直径D1は、下端24における直線状ウエストバンド12-1の直径D2と等しくなってもよい。なお、直径D2は、直線状ウエストバンド12-1が取り付けられるように、パンツ本体14の上端の直径と概ね一致し得ることが好ましい。さらに、直線状ウエストバンド12-1のアウター対向面20は、概して垂直上方に延びていてよい。当技術分野で知られているように、上縁または上端22および下縁または下端24にそれぞれ等しい直径D1およびD2を有するこの結果としてのウエストバンド12は、直線状ウエストバンド12-1から形成された結果としてのウエストバンド12を表している。
【0062】
ウエストバンド12は、外面26、上縁28、および下縁30を有するループに形成された曲線状ウエストバンド12-2(図3Bより)であってもよい。ウエストバンド12は、曲線状ウエストバンド12-2であってもよいので、P'およびQにおける端部が取り付け機構18(または他の取付手段)を用いて接合されるとき、上縁28における曲線状ウエストバンド12-2の直径D3は、下縁30における曲線状ウエストバンド12-2の直径D3よりも小さくてもよい。さらに、曲線状ウエストバンド12-2の外面26は、上方に延びるにつれて、ウエストバンド12-2の中心に向かって概ね内方側に傾斜していてもよい。当技術分野で知られているように、この結果として、上縁と下縁または下端28、30にそれぞれ不等の等直径D3、D4を有するウエストバンド12は、曲線状ウエストバンド12-2を使用した結果のウエストバンド12を表している。
【0063】
直径D3と直径D4との間の差は、ウエストバンド12-2が含むことができる輪郭の量(例えば、概して凹んでいる)に比例してよいことが分かる。すなわち、輪郭の量が多いウエストバンド12-2は、輪郭の量が少ないウエストバンド12-2に比べて、直径D3と直径D4との間に大きな差を示すことがある。
【0064】
パンツ10で構成された曲線状ウエストバンド12-2により、パンツ10を着用している間、曲線状ウエストバンド12-2は、人の身体のヒップおよびミッドセクションを横切る輪郭のあるフィット感を提供することができる。
【0065】
他の例示的な実施形態では、曲線状ウエストバンド12-2によって形成されたウエストバンド12は、より大きな直径D4を上縁とし、より小さな直径D3を下縁として配向してもよい。また、直径D3の小さい方の円周は、パンツ本体の上部と接合してもよい。曲線状ウエストバンド12-2の外面26は、上方に延びるにつれて、ウエストバンド12-2の中心から離れてアウターに概ね傾斜してよい。このようにして、パンツ10は、一般に、ウエストバンド12とパンツ10との間の接合部における開口部と比較して、ウエストバンドの上部におけるより広い開口部を含んでよい。これは、ハイウエストラインを持つ可能性のあるパンツ10やその他の衣服にとって好ましいことである。
【0066】
なお、本明細書の説明では、特に明記しない限り、ウエストバンド12に関連するすべての実施形態、例、参考文献、説明、および詳細は、直線状ウエストバンド12-1と曲線状ウエストバンド12-2の両方を参照し、それらに適用される。
【0067】
ウエストバンド12-1および12-2(集合的および個別にウエストバンド12とも呼ばれる)の本明細書に記載の実施形態では、ウエストバンド12は、その長さ(例えば、図3AのL1および図3Bのウエストバンド12-2の輪郭に沿った長さ)に沿って一定の幅(例えば、図3AのW1および図3BのW2)を含んでいてもいなくてもよい。また、ウエストバンド12は、ウエストバンド12の長さに沿って変化し得る幅(例えば、W1およびW2)を含んでよい。例えば、ウエストバンド12は、PとQ'の間のウエストバンド12のインナー領域の幅と比較して、ウエストバンド12の左側(Pの近傍)および右側(Q'の近傍)で大きくなり得る幅を含んでよい。この例では、ウエストバンド12は、着用時に、パンツ10の左右のヒップ領域のアウターで幅が大きくなってもよい。この例は例示を目的としたものであり、ウエストバンド12は、その長さに沿って任意の変化する幅または変化する幅の組み合わせを含んでよいことを理解されたい。
【0068】
また、ウエストバンド12は、直線的または滑らかな輪郭を有していなくてもよいが、代わりに、ウエストバンド12の長さに沿って異なる角度、波紋、切り抜き、形態、形状、または他の要素を含み得る縁(例えば、図3Aの上縁または上端22、下縁24、図3Bの上縁または上端28、下縁30)を含んでもよい。一例では、ウエストバンド12は、その長さに沿って花の形を表してよい、上下の縁22、24に沿った輪郭を含んでよい。また、ウエストバンド12の他の形状、形態、および異なる形状と形成の組み合わせも含まれており、これらの実施形態の範囲内である。ウエストバンド12がその長さに沿って含むことができる形状、形態、輪郭、波紋、またはその他の要素にかかわらず、ウエストバンド12は、機能的ウエストバンド12を形成するためにパンツ10と一緒に構成することができるループに一般的に形成されていることが好ましい場合がある。
【0069】
この明細書を読めば、当業者であれば、ウエストバンド12は、P-P'、Q-Q'およびQ'-Pの寸法および線を含むがこれらに限定されない、その寸法および線のすべてにわたって異なる曲率、形状および形態を含むことができ、本明細書に記載されている実施形態の範囲は、ウエストバンド12が含むことができる曲率、形状または形態に限定されないことが理解されるであろう。また、ウエストバンド12に関して本明細書に記載された詳細、要素、および特性のいずれかまたはすべてが、ウエストバンド12の特定の形状、形態、寸法、位置、または構成にかかわらず、本明細書の任意の実施形態に関連して記載された任意のウエストバンド12に直接適用可能であることが、当業者には理解されるであろう。また、パンツ10のウエストバンド12は、一般的に、パンツ10および/または本明細書に記載された例示的な実施形態によって必要とされるように、パンツ10の任意の部分を含み、および/または、パンツ10の任意の部分で構成されてもよいことが理解されるであろう。
【0070】
また、直線状ウエストバンド12-1および/または曲線状ウエストバンド12-2の実施形態のいずれかが、本明細書に記載されている直線状ウエストバンド12-1および/または曲線状ウエストバンド12-2の要素の一部または任意の組み合わせを含んでもよいことが理解されるであろう。例えば、図3Bに示すように、その長さに沿って輪郭を含んでよいウエストバンド12は、図3Aに示すように、その長さの一部が直線であってもよい。別の例では、直線状ウエストバンド12-2および/または曲線状ウエストバンド12-2の両方が、取り付け機構18を含んでいてもいなくてもよく、また、図2Cに示すように、閉ループに形成されてもよい。これらの例は説明のためのものであり、ウエストバンド12-1およびウエストバンド12-2に関して本明細書に記載されている様々な要素の任意およびすべての他の組み合わせが、本明細書に記載されている実施形態のいずれかに含まれてもよいし、含まれなくてもよいことは明らかである。
【0071】
[ウエストバンドの形成]
図5を参照すると、本明細書の例示的な実施形態によるウエストバンド12は、アウターピース32およびインナーピース34から形成されてよい。なお、本明細書では、インナーピース34をバンドロールまたはフレックスパネルと呼ぶことがある。
【0072】
アウターピース32は、着用時に、衣服に取り付けられたときに、ウエストバンド12のアウターに配置され、インナーピース34は、着用時に、衣服に取り付けられたときに、ウエストバンド12のインナーに配置されてよい。アウターおよびインナーピース32、34は、好ましくは、形状が実質的に一致してもよく、重ね合わせて組み合わせてウエストバンド12を形成してもよい。ウエストバンド12は、衣服に取り付けられて着用されたときに、一般的にウエストを包囲してよい。
【0073】
図5に示すように、ウエストバンド12は、長さ方向に重ねて接合されてウエストバンド12を一般的に形成し得るアウターピース32とインナーピース34とから構成されてよい。アウターピース32とインナーピース34は、上下のステッチ(例えば、対応する長さに沿って)、他の領域のステッチ(例えば、長さに沿った中央部や他の領域)、接着剤の使用、布の融着、グロメット、または他の任意の取り付け機構や取り付け機構の組み合わせによって接合されてよい。
【0074】
アウターピース32は、好ましくは、自己生地(例えば、ウエストバンドが取り付けられる衣服で使用されるものと同じ自己生地)、または他のタイプの材料で構成されてよく、アウターピース32の少なくとも一部は、好ましくは、その少なくとも1つの方向に伸縮性および回復性の特性を有する。アウターピース32のさらなる詳細については、本明細書の他の箇所で説明する。
【0075】
以下でより詳細に説明するように(図6Aを参照して)、インナーピース34は、好ましくは、伸縮性を有する材料基材または生地38と、伸縮性および回復性の特性を有する可融基材40とを組み合わせて構成されてよい。このようにして、インナーピース34が伸びて回復しても、可融基材40が回復を提供してよい。
【0076】
アウターピース32と組み合わせてウエストバンド12を形成すると、バンドロールまたはインナーピース34は、アウターピース32およびウエストバンド12に伸縮性および回復性を提供してよい。
【0077】
本発明の例示的な実施形態では、ウエストバンド12は、バンドロールまたはインナーピース34の連続的な流れ(例えばスプール)から単一のインナーピース34の長さを切断し、単一のインナーピース34を単一のアウターピース32の長さと組み合わせることによって形成されてよい。スプールされた連続的な流れのインナーピース34から切断されたインナーピース34とアウターピース32の長さは、形成されるウエストバンド12の所望の長さと同じまたは類似してもよい。このようにして、2つのピース(アウター32とインナー34)を組み合わせて、所望の長さのウエストバンド12を形成してよい。
【0078】
図5のウエストバンド12は、一般的に、図1A図1B図2A図2C図3A図3B、および図4を参照して上述したウエストバンド12に対応し得る。すなわち、例えば、図5に個別に示されているウエストバンド12は、直線状ウエストバンド12-1の形状や形態を概ね含んでよい。本説明の目的のために、ウエストバンド12を形成してよいプロセスおよび方法、ならびに形成されたウエストバンド12の結果としての特性は、一般に、図5に描かれたウエストバンド12に関連して説明される。しかし、図5に描かれたウエストバンド12は、説明のために示されたものであり、本明細書に記載された他の実施形態のウエストバンド12(例えば、図3Bの曲線状ウエストバンド12-2)も、本明細書に記載されたように形成されてもよいことが理解される。また、説明したようなウエストバンド12の形成に起因して生じる可能性のある材料特性および利点は、本明細書に含まれるすべての実施形態のウエストバンド12のすべてに適用されることが理解される。
【0079】
[A.アウターピース]
アウターピース32は、1枚のプライの材料(シングルプライピース)、2枚のプライの材料(ダブルプライピース)、または任意の他の数のプライまたは種類の材料またはピースであってよい。アウターピース32は、上述したウエストバンド12の一般的な形状(例えば、直線状ウエストバンド12-1および/または曲線状ウエストバンド12-2)に形成されていることが好ましい場合がある。
【0080】
アウターピース32を形成するために使用される生地は、ウエストバンド12を一般的に形成するのに十分な任意のタイプの生地であってよい。また、生地は、例えば、綿、ポリ綿、麻、デニム、ポリエステルなどの一般的なパンツ生地を構成することができる自己生地であってもよい。また、生地は、硬質材料、機械的伸縮材料、伸縮材料(例えば、エラスタン-ライクラやスパンデックス)など、または他の種類の材料であってもよい。生地は、ウエストバンドが取り付けられることになる/取り付けられる衣服を形成するために使用される生地と同じであってもよいが、同じである必要はない。1件の衣服に複数の自己生地が使用されることがある。
【0081】
アウターピース32は、単一のピースであってもよく、またはアウターピース32の長さを一般的に形成するように互いに接合され得る2つ以上のセクション(ピース)から構成されていてもよい。単一のピースの場合、アウターピース32は、例えば、その長さ、幅に沿って、またはバイアスに沿ってなど、任意の方法で切断してよい。セクションの場合、セクションはそれぞれ、例えば、長さ、幅、またはバイアスに沿ってなど、任意の方法で切断されてもよく、アウターピース32を形成するために、互いに端から端まで、重なり合って、または他の方向に接合されてもよい。各セクションは、互いに異なる方法で切断されてもよい。各セクションは同じ材料で構成されていても、そうでなくてもよい。セクションを接合した状態で、ウエストバンド12は、上述したようなウエストバンド12の一般的な形状(例えば、直線状ウエストバンド12-1および/または曲線状ウエストバンド12-2)に形成され得ることが好ましい場合がある。
【0082】
曲線状ウエストバンド12を形成する例では、アウターピース32をウエストバンド12の所望の輪郭に形成してもよい。アウターピース32は、単一のアウターピース32として所望の曲率に切断、縫製、またはその他の方法で形成してもよいし、所望の輪郭を一般的に形成するために接合してよいセクションで構成してもよい。各セクションは、端と端を結合したセクションの組み合わせが、アウターピース32(および結果として得られるウエストバンド12)の所望の全体的な輪郭を概して形成するように、輪郭を含んでもよい。全体的な輪郭のあるアウターピース32を形成するために結合される可能性のある、より小さな輪郭のあるセクションを切断することは、生地の面積をより有効に利用し、廃棄物を減らすことができる。複数のセクションまたはピースは、任意の方法で(例えば、その長さ、幅、またはバイアスに沿って)切断されてもよく、互いに同じ方法で切断されても、されなくてもよい。
【0083】
また、アウターピース32は、オフセット角度で端から端まで接合され得る直線状切断部分で形成されてもよく、オフセット角度での直線状部分の組み合わせにより、所望の全体的な輪郭を有するアウターピース32を概ね形成することができる。これを利用して、曲線状ウエストバンド12を形成してよい。また、一般的に、セクションを端から端まで直線的に接合して、直線状ウエストバンド12を形成するのに使用できる直線状アウターピース32を形成してよい。輪郭、曲線状、または直線状のいずれかのセクションを任意の組み合わせで使用して、直線状ウエストバンド12-1および/または曲線状ウエストバンド12-2を形成することができることは明らかである。
【0084】
アウターピース32を形成するために使用される生地を形成するとき、生地は、所望のウエストバンド12の類似または同じ所望の幅(例えば、図3AのW1、図3BのW2、または任意の寸法または寸法の組み合わせの他の所望の幅)を一般的に有する材料の長さに、切断、編み込み、またはその他の方法で形成されてよい。アウターピース32の長さは、図3AのL1よりも、または他のウエストバンド12の他の所望の長さ(例えば、個々のウエストバンド12の長さの25倍)よりも、実質的に長くてもよいセクションに形成されてよい。そして、アウターピース32の長さは、生産上必要なサイズにカットし、後述するインナーピース34と組み合わせて、ウエストバンド12を形成することができる。
【0085】
また、アウターピース32は、ウエストバンド12の所望の長さと概ね同等の個々の長さに形成されてよい。
【0086】
アウターピース32を形成するために使用される生地および/または自己生地は、最初は伸縮性があってもなくてもよい(例えば、圧縮された織物または圧縮されたニット材料、またはバイアスで切断されたもの)。いくつかの実施形態では、アウターピース32は、最初に生地および/または自己生地を圧縮して、伸縮性を与えることによって形成されてよい。アウターピース32が複数のセクションまたはピースを接合して構成されている場合、セクションまたはピースは、アウターピース32を形成するために一緒に接合される前に圧縮されてもよく、またはセクションおよびピースは、アウターピース32を形成するために一緒に接合された後に圧縮されてもよく、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。また、アウターピース32は、その少なくとも2つ以上の方向に伸縮性と回復性を有することが好ましい。伸びる方向と戻る方向は、相反する方向であってもよく、相反しない方向であってもよい。
【0087】
[B.インナーピース(バンドロール)]
図6Aを参照して、本明細書の例示的な実施形態によれば、インナーピース34(バンドロール)は、材料基材38(例えば、下地またはインナー生地)と、可融基材40(本明細書では可融材40とも呼ばれる)とを含み得る複合材料で構成されてよい。材料基材38は、織られたり、編まれたり、紡がれたり、その他の方法で形成されてもよい。なお、材料基材38と可融基材40を一緒に融着して、インナーピース34を形成してもよい。
【0088】
材料基材38は、好ましくは、吸収性を有する。したがって、本明細書の例示的な実施形態では、材料基材38は、吸収性のある繊維を含んでよい。吸収性繊維は、水分と接触したときに水分の表面張力を壊し、水分を繊維間の空間や繊維自体に移動させることができる分子(綿、麻、竹などのセルロースに含まれる糖分子など)を含んでもよい。例えば、綿はその重量の7%まで水を吸収してよいが、これは当技術分野ではかなりの量と見なされてよい。ある例示的な実施例では、材料基材38は、綿、麻、竹、その他の吸収性繊維、またはそれらの任意の組み合わせなどの吸収性繊維を含むことができる。このように、材料基材38は、吸収性材料であってよい。
【0089】
本明細書の例示的な実施形態では、材料基材38は100%の綿で構成されてよい。
【0090】
本明細書の例示的な実施形態では、材料基材38は、合成繊維(例えば、ポリエステル、ポリプロピレン)または天然繊維(例えば、メリノウール)などの他の種類の繊維を含んでもよい。本発明の例示的な実施形態では、材料基材38は、綿とポリエステルの混合物を含んでもよい。このように、材料基材38は、吸収性材料と吸湿性材料を同時に備えてもよい。すなわち、材料基材38のポリエステル繊維のコンテンツが吸湿性を発揮し、綿繊維のコンテンツが吸収性を発揮してもよい。これにより、着用者の肌から水分を吸い上げて吸収する可能性のあるバンドロール34を有する、より快適なウエストバンド12が得られる可能性がある。
【0091】
例示的な実施例では、材料基材38は、約65%の綿と約35%のポリエステルで構成されてもよい。別の実施形態では、材料基材38は、約50%の綿と約50%のポリエステルで構成されてもよい。綿とポリエステルの他の割合も使用することができ、材料基材38は、材料基材38内に含まれる綿(または他の吸収性繊維)と他の材料(例えば、ポリエステル)の割合によって何ら限定されるものではないことが、当業者によって理解される。また、材料基材38は、ポリエステルに加えて、またはポリエステルの代わりに、綿(または他の吸収性繊維)の含有量に関して同様または異なる割合で、他の材料を含んでいてもよいことが理解される。
【0092】
生地または材料基材38は、材料のシングルプライ、材料のダブルプライ、または任意の他の数のプライまたは材料またはピースの種類であってもよい。さらに、生地または材料基材38は、例えば、その長さ、幅、またはそのバイアスに沿ってなど、任意の方法で切断してもよい。
【0093】
材料基材38は、好ましくは伸縮性を有する。これらの伸縮性は、材料基材38のカット(例えば、そのバイアス上)および/または材料基材38を形成するために使用される生地または材料によって付与されてもよい。
【0094】
可融基材40は、好ましくは吸湿性を有する。このように、(吸湿性のある)可融基材40と(吸収性のある)材料基材38の組み合わせにより、着用者の肌から水分を吸い上げて吸収する可能性のあるバンドロール34が得られる。一般的に吸湿性とは、典型的に毛細管現象を利用して着用者の皮膚から水分(例えば、汗)を引き離す作用のことを指します。
【0095】
アウターピース32と組み合わせてウエストバンド12を形成する場合、インナーピース34は、材料基材38が着用者の身体に隣接または接触できるように、可融性側(すなわち、可融材が配置されたインナーの側)をアウターピース32に隣接させて配置してもよい(図6Bのウエストバンド12にあたる)。すなわち、衣服と一緒に使用する場合、バンドロール34の吸収側は好ましくは着用者に対向し、一方、バンドロールの吸湿側はアウターに隣接する。そのようにして、着用者からの水分(例えば、汗)は、材料基材38に吸収され、その後、可融材40によって拭き取られることがある。
【0096】
生地または材料基材38は、吸収層または基材とも呼ばれることがあり、可融基材40は、例えば、図6Cに示すように、吸湿層または基材とも呼ばれることがある。当業者であれば、この説明を読めば、吸収層/基材が何らかの吸収性を有していてもよく、吸湿層/基材が何らかの吸湿性を有してよいことが理解されるであろう。
【0097】
可融基材40は、好ましくは2ウェイ可融基材40であってもよいが、他の可融基材40(例えば、1ウェイ、4ウェイまたはnウェイ可融基材40であって、nウェイ可融基材40は、n方向に伸縮および回復を提供する可融基材40であり、nは任意の数に等しくてよい)も使用されてもよく、企図されている。2ウェイ可融基材は、その2つの方向(好ましくは、相反しない方向)、典型的には(必ずしもそうではないが)互いに直交する方向に伸縮と回復を提供する可融基材であってもよい。また、その方向は相反する方向であってよい。また、2ウェイ可融基材は、2ウェイ伸縮可融材または2ウェイ伸縮可融基材と呼ばれることもある。一般に、nウェイ可融基材は、nウェイ伸縮可融材またはnウェイ伸縮可融基材と呼ばれることもある。
【0098】
ここでの議論の目的のため、伸縮(および回復)方向の1つを水平方向と呼んでよい。生地38を可融基材40で融着して形成された融着材(例えば、バンドロールまたはインナー34)は、好ましくは、可融基材の水平方向がバンドロール34の長さに実質的に沿って形成されてよい。
【0099】
本明細書で用いられるように、材料の伸縮性(および/または回復性)に関連して、方向は、特定の点または位置もしくは方向に対する単一の方向、またはその特定の点または位置もしくは方向に対する実質的に反対方向を指すことがある。「反対方向」という用語は、互いに180度、または約180度、反対する方向を指す。言い換えれば、実質的に互いに対向する方向である。したがって、例えば、ウエストバンド12上の中間点に関して、水平方向の伸縮性(および回復性)を有する特定の生地は、左右に(すなわち、2つの反対方向に)伸縮性(および回復性)を有してよい。
【0100】
いくつかの好ましい実施形態では、可融基材40は、その水平方向または長さ方向に大きな伸縮性を有する2ウェイ可融基材であってもよく、好ましくは約90%の水平方向の伸縮性を有し、他の方向の伸縮性は約10%である。他の好ましい実施形態では、ツーウェイ可融基材40は、水平方向および垂直方向に幾分等しい伸縮性および回復性を有してよい。また、2ウェイ可融基材40は、垂直方向と比較して水平方向に他の量の伸縮回復を有してもよく、本明細書に記載の実施形態の範囲は、可融基材40が他の方向に対して任意の方向に有し得る伸縮回復の量によって限定されるものではない。
【0101】
なお、生地38と可融基材40とを融合して形成された材料は、性能材料と呼ばれることがある。本明細書では、性能材料とは、伸縮性と回復性を有する材料である。
【0102】
[穿孔]
いくつかの例示的な実施形態では、バンドロール34の1または複数の層は、穿孔を含んでよい。
【0103】
図7Aは、本発明の例示的な実施形態による穿孔されていないインナー/バンドロール34(およびウエストバンド12)を示しており、アウター生地またはアウターピース32およびバンドロールまたはインナー34を備え、インナー34は、例えば、図6A図6Bに関して上述したように、可融基材40(好ましくは吸収性を有する)と組み合わされた(例えば、融着された)生地38(好ましくは吸湿性を有する)から形成されている。
【0104】
バンドロール(またはその一部)の穿孔の様々な非限定的な例が、図7B図7Eの図面に示されている。
【0105】
図7Bの例のバンドロール34'(およびウエストバンド12')では、可融基材40'は穿孔されているが、他の層(すなわち、生地38)は穿孔されていない。図7Bの図面では、縦棒は、可融基材40'を通過する、可融基材40'の穴または穿孔を表している。結果として得られるバンドロール34'は、可融性部分を介して(すなわち、可融基材40'を介して)穿孔を有しているが、必ずしも生地38を介しているわけではない。
【0106】
図7Cの例では、(可融基材40'と生地38'からなる)インナーピースまたはインナー34''は、可融基材40'と生地38'の両方を介して穿孔されている。なお、この例では、穿孔は、可融材と生地が融着された後に整列して形成されることが好ましい(例えば、図9C図9Dに参照)。
【0107】
図7Dの例示的なインナー34'''では、生地38'は穿孔されているが、可融基材40は穿孔されていない。
【0108】
図7Eの例のインナー34''''では、生地38'と可融基材40'の両方が両方とも穿孔されているが、その穿孔は整列していない。これは、例えば、各層(すなわち、生地38'および可融基材40')を別々に、かつ接合する前に穿孔することによって形成してよい。
【0109】
また、図示していないが、アウター32は、別個に、またはインナーと接合した後に、穿孔されていてよい。
【0110】
穿孔は、インナーピースまたはインナー34の全長および/または全幅にわたって、又はその一部および/または層(例えば、材料基材38および/または可融材40)にわたって設けてもよい。場合によっては、ウエストバンドの異なる部分に異なる程度の穿孔を設けることも可能である。
【0111】
図8A図8Hは、本明細書の例示的な実施形態による穿孔および/または穿孔パターンの様々な非限定的な例を示している。例えば、図8A図8Bには、繰り返しパターンの穿孔が示されている。バンドロールまたはバンドロール層の穿孔は、例えば、図8A図8Hに示すように、例えば、テキスト、ロゴなどに対応するパターンを構成してもよい。図8D図8Hの例では、いくつかの穿孔が、バンドロールまたはバンドロール層の幅の実質的な部分に及んでいる場合がある。図8Fの例では、一部の穿孔(楕円形穿孔)は、バンドロールまたはバンドロール層の幅の実質的な部分に及んでいるが、他の穿孔は、パターン(例えば、ロゴなど)に対応してもよい。図8Hの例では、穿孔は、「T」の文字を形成する楕円形穿孔とその他の穿孔が交互に配置されたパターンで構成されている。バンドロールまたはバンドロール層の穿孔は、任意の形状、サイズ、および方向であってもよい。バンドロールやバンドロール層の穿孔は、すべてが同じ形状、サイズ、または方向である必要はない。穿孔は、繰り返しパターンを形成してもよい。バンドロールの特定の位置に、着用時の衣服の位置に対応するように穿孔を形成してもよい。このように、吸湿性を高めるために穿孔を使用することもできる。
【0112】
吸湿性は、ウエストバンドの全長および/または全幅、またはその一部に設けられている。場合によっては、ウエストバンドの異なる部分に異なる程度の吸湿性を持たせてもよい。
【0113】
[バンドロールの形成]
材料基材38および可融材40は、切断、編み込み、織り込み、紡ぎ込み、またはその他の方法で、一般的にバンドロール34および/またはバンドロールが使用されるウエストバンド12と同様または同じ所望の幅を有する材料の長さに形成されてもよい(例えば、図3AのW1、図3BのW2)。また、生地38および/または可融材40は、他の長さに形成してもよい。
【0114】
材料基材38の下地は、最初は伸縮性があってもなくてもよい。いくつかの実施形態では、バンドロール34は、まず材料基材38の下地を圧縮して伸縮性を与え、次に材料基材38の圧縮された下地を可融基材40と組み合わせる(圧縮によって課された伸縮を制御して記憶させる)ことによって形成されてもよい。理解されるべきであるように、材料基材38の下地は、伸縮する能力を有してもよく、その伸縮および回復は、可融基材40によって影響を受けてもよい。
【0115】
例示的な実施形態では、生地または材料基材38の長さおよび可融材40の長さはそれぞれ、図3AのL1よりも実質的に長い(例えば、個々のウエストバンド12の長さの25倍の)可能性があるセクションに形成されてもよい。このようにして、得られたウエストバンド12を一括して(連続流として)製造し、その後、パンツ10の製造工程で所望の長さに切断することができる。
【0116】
これを達成するために、下地材基材38および/または可融材40は、所望の長さに直接形成されてもよいし、または、所望の長さを形成するために端と端を組み合わせる(または、他の方法または方向で)ことができる短いセクションで形成されてもよい。
【0117】
図9Aおよび図9Bは、本発明の実施形態による連続バンドロールの製造のための例示的なシステムを示している。示され、説明されたシステムは例示的なものであり、システムは複数の個別のシステムまたはシステムの組み合わせで構成されることがあることを、当業者は理解している。さらに、説明された行為のいずれかは、任意の数のシステムによって実行される可能性がある。
【0118】
下地材基材38および可融基材40は、それぞれ、材料基材38および可融基材40の適切な量を、実質的に張力をかけずに定着プレスまたは定着器54に送り込むように配置され得るスプール、ロール、トラフなどに設けられてよい。スプールは、可融基材40が下地材基材38の上部(または底部)に適切に配置されるように配置されてよい。
【0119】
図9Aの例示的なシステム50に示すように、材料基材38は、既に圧縮されていてもよく、または(定着器54によって)可融基材40と融合される前に圧縮されるために、圧縮器52に供給されてよい。材料基材38の圧縮量は、本明細書の他のセクションで説明されるように、アプリケーションに依存してもよい。
【0120】
次に、材料基材38および可融基材40は、定着器または定着プレス54に供給されてよい。定着器54に入る前に、可融基材40は、例えば、可融材40の中心長手方向軸を、それらのそれぞれの長さに沿って(例えば、図3AのL1に沿って)、下地材基材38の中心長手方向軸に合わせることによって、圧縮生地42の上に配置されてもよい。その後、生地38と可融材40を一緒に融着してバンドロール34を形成してよい。また、可融材40は、定着プレス機54に投入される前に、材料基材38の底部に配置されてもよい。なお、定着プレス54の前面には、可融基材40と材料基材38との位置決めを行うためのガイド機構(図示せず)が配置されてよい。
【0121】
定着プレスまたは定着器54は、使用される材料に適した条件(例えば、温度、圧力、および速度)で、材料基材38および可融基材40を一緒に融合させてもよい。当業者であれば、下地材基材38および可融基材40に使用される材料に基づいて、定着器54にどのような設定を使用すべきかを知り、理解するであろう。定着器54の出力は、圧縮下地材基材38と可融基材40とからなる融着結合体34(例えば、図7Aのバンドロール34)であってもよい。
【0122】
定着器54を出た後、融着結合体(バンドロールの流れ)34は、冷却器56を通過することによって冷却されてもよい。冷却器56は、専用の冷却器(例えば、冷凍装置)であってもよいし、冷却ビン、冷却トラフ、および/または機器構成要素間の間隔で構成されてよい。結果として得られるバンドロール34の流れは、単一のウエストバンドよりも実質的に長くてよく(例えば、個々のウエストバンド12の長さの25倍)、バンドロール34の連続流と呼ばれてよい。その後、バンドロール34の連続流は、例えば、スプーラ58によって収集され、ロールまたはスプール60に巻き取られてもよいし、測定のために切断されてもよい。
【0123】
バンドロール34の連続流は、後で所望の長さに切断され、アウターピース32と一緒に形成され、ウエストバンド12を形成してよい。これにより、長い長さのバンドロール34をより簡単に運搬、保管、利用できるようになる可能性がある。例えば、スプールされたバンドロール34は、衣服のウエストバンド12の内層を形成するために使用されるように、衣服を製造する可能性のある事業体に提供されてよい。したがって、事業体は、バンドロール34のスプールされた流れを受け取り、その後、生産に必要な場合には、バンドロール34の流れを各衣服(例えば、一対のパンツなど)に必要な長さに切断してもよい。また、バンドロール34の連続流は、バンドロール34の連続流の長さに応じて適切と思われる他の方法で提供されてよい。
【0124】
図9Bに描かれているような本発明の他の例示的な実施形態では、システム50'において、圧縮された下地材基材38および可融材40は、上述したように、定着器54によって融着され、冷却器56によって冷却されてよい。バンドロール34の連続流は、次に、グラフィック、テキスト、ロゴ、バーコード、QRコード(登録商標)、指示、ラベル、および他の種類の画像および/または指標がバンドロール34に印刷されるように、プリンタ62に供給されてよい。また、圧縮下地材基材38の表面および/または可融材40の表面は印刷されてよい。プリンタ62の出力は、印刷されたバンドロール34'の連続流であってもよく、その後、例えばスプーラ58によってスプール60に集められてもよく、測定のために切断されてよい。
【0125】
この記述の目的のために、バンドロールおよび/またはバンドロールの連続流に関するすべての言及は、それぞれ印刷されたバンドロールおよび/または印刷されたバンドロールの連続流にも言及し、また、書面による明細書または図のいずれであっても、バンドロールおよび/またはバンドロールの連続流に言及した詳細、情報および記述は、それぞれ印刷されたバンドロールおよび/または印刷されたバンドロールの連続流にも関係する。
【0126】
また、バンドロール34を形成するために使用される材料基材38および/または可融材40は、ロールで提供されてもされなくてもよい短いセクションで形成されてよい。また、バンドロール34は、バンドロール34を概して形成するために端と端を接合してもよく、可融材40で融着された材料基材38のセクションを含んでもよい。
【0127】
上述したように、バンドロールまたはその一部は、ウエストバンドと同様に、穿孔されてよい。
【0128】
図7Bの穿孔されたインナー34'に対応する場合では、可融基材は穿孔されているが、他の層(生地38)は穿孔されていない。これは、図9A図9Bの例示的なシステム50、50'において、事前に穿孔された可融基材40を提供することによって達成され得る。あるいは、定着器54の前(例えば、図9A図9Bの位置P2)に穿孔器を配置して、可融材40を材料基材38と結合する前に穿孔してもよい。
【0129】
図7Cの内側インナー34''については、バンドロール34''は、(可融基材40'と材料基材38'の両方を介して)穿孔されている。これは、図9A図9Bの例示的なシステム50、50'と同様の図9C図9Dのシステム50''または50'''によって達成されてもよいが、好ましくは冷却器56の後に穿孔器64を含んでもよい。穿孔器64は、冷却器56から出てきたバンドロール34を穿孔するための1または複数のローラ等で構成されてよい。ローラは、例えば、図8A図8Cに示すように、テキストやロゴなどに対応する穿孔パターンを含む、任意の穿孔パターンを有してよい。穿孔器64の出力は、穿孔されたバンドロール34''(例えば、図7Cに示すようなもの)である。
【0130】
図9Dに示すシステム50'では、プリンタ62の前または後に穿孔器64を配置してもよく、印刷と穿孔の両方を行うために穿孔器64をプリンタ62と組み合わせてよい。このような場合、組み合わせたプリンタ/穿孔器は、穿孔パターンに対応するパターン(例えば、指標、ロゴ、テキストなど)を印刷してよい( または逆も同様である)。
【0131】
場合によっては、材料基材38'のみが穿孔される(例えば、図7Dに示すように)。これらの場合、(図9A図9Bにおいて)定着器54に送り込まれる生地は、事前に穿孔されてもよく、定着器54の前に穿孔器が配置されてもよい(例えば、図9A図9Bにおける位置P0またはP1。
【0132】
材料基材38および可融材40のいずれか(または両方)が事前に穿孔されてもよく、追加の穿孔を設けてもよい(例えば、個別に、可融材40については位置P2で、生地38についてはP0またはP1のいずれかで)。
【0133】
当業者であれば、この説明を読めば、定着器54を出るバンドロールに既に穿孔が存在する場合(生地および/または可融材が事前に穿孔されて提供されたため、および/または生地および/または可融材が融合される前に穿孔されたため)、システムは(図9C図9Dの穿孔器64を使用して)依然として穿孔する必要はない(が、穿孔してもよい)ことを理解するであろう。
【0134】
図9Bおよび図9Dに示すシステムでは、冷却器56の後にプリンタ62が配置されている。代わりに(または追加で)、再び図9Aを参照すると、1または複数のプリンタが、位置P0(圧縮器による圧縮前に材料基材38に印刷するため)および/または位置P1(圧縮器による圧縮後に材料基材38に印刷するため)および/または位置P3(定着器54による融合後に材料基材38に印刷するため)に配置されてもよい。
【0135】
圧縮量の判断および可融材と生地とのマッチング
説明したように、生地38は、圧縮されてもよい(例えば、図9Dの圧縮器52によって)。生地38に加わる圧縮量は、少なくとも部分的には、使用される可融材40の種類と、バンドロール34に望まれるまたは許容される収縮量に依存する可能性がある。
【0136】
本明細書の記述のために、収縮という用語は、例えば洗濯、使用、リラックスした後の、生地の長さおよび/または幅にわたる寸法の変化を指すことがある。収縮率は、例えば、パーセンテージで求められてよい。収縮率=(洗濯前の生地の長さ)-(洗濯後の生地の長さ))/(洗濯後の生地の長さ)÷(洗濯後の生地の長さ)×100
【0137】
収縮率の判断には様々な標準試験法が用いられる。例えば、AATCC(米国繊維化学者・色彩学者協会)の試験法135「家庭用洗濯機で洗濯した後の生地の寸法変化」により、消費者が家庭で洗濯した際の衣服の寸法変更を判断する。当業者であれば、この説明を読めば、収縮率の判断にはどのような方法でも使用できることを理解できるであろうが、好ましくはすべての構成要素に同じ方法を使用する。
【0138】
本発明の例示的な実施形態では、バンドロール34の収縮率は、アウター32に使用される生地の収縮率と概ね一致してよい。このようにして、バンドロール34とアウター32は、(例えば、洗濯したときに)同じまたは同程度の量を収縮させることができ、それにより、ウエストバンド12の全体的な収縮が生じたときに、束縛したり、パッカーしたり、または他の方法で変形したりしないことができる。バンドロール34、アウター32、結果として得られるウエストバンド12、および衣服(例えば、パンツ10)の収縮率がすべて概ね一致するように、アウター32が、パンツ10を形成することができる同一または類似の自己生地を含むことが好ましい場合がある。
【0139】
バンドロール34の収縮率は、材料基材38のための適切なインナー生地、インナー生地のための適切な圧縮量、および適切な可融材40を選択することによって、アウター32の収縮率と一致させることができる。いくつかの実施形態では、バンドロール34の収縮率とアウター32の収縮率を一致させるために、以下の行為を行ってもよい。
1.アウター生地32の収縮率を求める。
これは、2つの収縮率が一致するように、バンドロール34の所望のおよび/または許容可能な収縮率である場合もある。例えば、アウター生地の収縮率は4%とすることができる。
2.アウター生地32と同じ(または同程度の)収縮量の可融基材40を選ぶ。
3.収縮率がアウター生地32と可融基材40の収縮率よりも大きいインナー生地38を選ぶ。また、アウター生地32および可融基材40の収縮率よりも実質的に大きい(例えば、2倍、3倍、4倍など)収縮率を有するインナー生地38を選択することが好ましい場合もある。(1)のアウター生地32の収縮率を4%とした例では、インナー生地38の収縮率を12%程度とすることが好ましい場合がある。
4.インナー生地38の収縮率とアウター生地32の収縮率の差に相当する量だけ、インナー生地38を圧縮する。上記の数の例では、基材38を約8%(12%-4%=8%の量)圧縮したことになる。
5.(4)のインナーの圧縮生地38を、(2)で選んだ可融材40と融合させる。例の数字を使うと、これは4%の収縮率を持つバンドロール34になる場合がある(アウター生地32の4%の収縮率と一致する)。
【0140】
アウターピース32(および可融材40)よりも実質的に大きな収縮率(例えば、2倍、3倍、4倍など)を有するインナー生地38を選択することにより、より大きな圧縮量をインナー生地38に実施することができることが分かる。また、圧縮量が大きければ、伸びる量も大きくなることが理解される。このことを考えると、上記(2)の可融基材40は、インナー生地38に実施された圧縮量と同等以上の伸縮性および回復性の特性も含んでもよいものを選ぶのが好ましい場合がある。このようにして、インナー生地38は圧縮の全量を伸ばし、可融材40は伸びの全量を回復させることができる。
【0141】
収縮率と圧縮率のさらなる比較例を以下の表1に示す。
【表1】
【0142】
本明細書を読めば、当業者であれば、上述した例は例示を目的としたものであり、生地38は、所望の伸縮性/回復性および所望の収縮率をもたらすために必要な量の圧縮を受けてもよいことが理解される。また、バンドロール34およびウエストバンド12の範囲は、生地38に適用される圧縮の量および/または使用される可融材40の種類によって何ら限定されないことが理解される。また、上述の行為は異なる順序で行われてもよく、すべての行為が行われる必要はなく、必要に応じて説明されていない追加の行為が行われてもよいことも理解される。
【0143】
バンドロールとウエストバンドの特性とメリット
結果として得られるバンドロール34は、以下の1または複数の利点を提供することができる。
1.吸収性繊維(例えば、綿、麻、竹など)を含む可能性のある生地38から形成されることにより、バンドロール34は吸収性の特性を提供することができる。従って、バンドロール34で形成されたウエストバンド12は、吸収性を提供することもできる。
2.吸湿性繊維(例えば、ポリエステルなど)を含む可能性のある生地38から形成されることにより、バンドロール34は吸湿性を提供することができる。従って、バンドロール34で形成されたウエストバンド12は、吸湿性も備えてもよい。
3.吸収性繊維と吸湿性繊維の混合物を含む生地38から形成されることにより、バンドロール34は通気性を有することができる。従って、バンドロール34で形成されたウエストバンド12も、通気性を持ってもよい。
4.バンドロール34は、(少なくともいくつかの伸縮性を有する)生地38と(伸縮性および回復性の特性を有する)可融材40とを融合して形成されることにより、それが取り付けられ得るウエストバンド12に伸縮性および回復性の特性を提供することができる。
5.生地38が可融材40で融着されて形成されていることで、バンドロール34は長寿命である可能性がある。従って、バンドロール34で形成されたウエストバンド12も、耐久性があり、長寿命であってよい。
【0144】
上記項目(1)、(2)および(3)について、着用者の身体に向けてウエストバンド12の内側に構成されている場合、バンドロール34は着用者の身体から水分を吸い上げて吸収し、より快適な着心地を提供することができる。
【0145】
上記アイテム(4)の詳細については、図10および図11を参照してさらに詳しく説明する。
【0146】
図10に示すように、バンドロール34(例えば、バンドロール34の連続流)は、好ましくは、1方向、2方向、または他の数の方向に伸縮性と回復性を有する生地から形成されてよい。例示的な実施形態では、バンドロール34は、好ましくは、実質的に水平方向(例えば、バンドロール34の長さに沿って、一般的には、図10の矢印線A-A'、E-E'、I-I'の方向で、図面上で左から右、右から左)に伸縮および回復を有することができる。他の例示的な実施形態では、バンドロール34は、好ましくは、実質的に垂直な方向(例えば、バンドロール34の長さに概ね垂直な方向(例えば、一般的には、図10の矢印線B-B'、F-F'、J-J'の方向で、上から下、下から上へ)の伸縮および回復を有してよい。
【0147】
さらに(またはその代わりに)、いくつかの例示的な実施形態では、バンドロール34は、垂直方向または水平方向に対して異なる角度(オフセット角度)であってもよい他の方向(例えば、図10の矢印線C-C'および/またはD-D'、G-G'および/またはH-H'、ならびにK-K'および/またはL-L'の方向)への伸縮および回復を有してよい。なお、図10の図面では、角度のついた矢印線C-C'、D-D'、G-G'、H-H'、K-K'およびL-L'で表される伸縮および回復方向は、矢印線A-A'、B-B'、E-E'、F-F'、I-I'、J-J'に対してそれぞれ約45度ずれているように示されていることが、矢印線C-C'、D-D'、G-G'、H-H'、K-K'およびL-L'で表される伸縮および回復の方向は、矢印線A-A'とB-B'、E-E'とF-F'、I-I'とJ-J'に対して任意の角度または任意の角度の組み合わせでオフセットされてもよいことに留意されたい。
【0148】
図10は、バンドロール34の伸縮および回復の異なる方向を表す3つの矢印線のコンステレーション(例えば、矢印線A-A'、B-B'、 C-C'、D-D'からなる1つのコンステレーション、矢印線E-E'、F-F'、G-G'、H-H'からなる1つのコンステレーション、および矢状線I-I'、J-J'、K-K'、L-L'からなる1つのコンステレーション)を示すことがある。この明細書を読めば、当業者であれば、図に示された矢印線のコンステレーションは、説明のためのものであり、縮尺がなく、バンドロール34の長さに沿った伸縮および回復の特定の位置を表すものではないことが理解され、評価されるであろう。実際、バンドロール34上の任意の個々の点または位置は、任意の方向またはその角度で伸縮性および回復性を有することができる。さらに、描かれている矢印線の配置は、バンドロール34の長さまたは幅に沿った任意の点または位置に配置されてもよく、それによって伸縮および回復を表してもよいことが理解される。さらに、バンドロール34に沿った任意の点または位置は、バンドロール34の長さまたは幅に沿った任意の他の点または位置に対して、同じ、類似の、または異なる方向および/または角度で伸縮および回復してもよく、それらの任意の組み合わせで伸縮および回復してもよい。一般的に、バンドロール34は、任意の位置の点または位置で、またはその幅および長さに沿った任意の組み合わせの位置、点、および位置で、伸縮および回復の任意の方向または角度を有することができることが理解される。
【0149】
加えて、バンドロール34は、その長さおよび幅に沿った複数の方向および複数の場所で、同時に伸縮性および回復性を含んでもよいことが理解される。例えば、バンドロール34は、水平方向(例えば、矢印線A-A'、E-E'、I-I'の方向)だけでなく、角度のついた矢印線C-C'、D-D'、G-G'、H-H'、K-K'、L-L'で表される任意のオフセット角度の方向への伸縮と回復を同時に含んでもよい。矢印線C-C'、D-D'、G-G'、H-H'、K-K'、L-L'は、それぞれ矢印線A-A'とB-B'、E-E'とF-F'、I-I'とJ-J'に対して概ね45度であるように描かれている。角度のついた矢印線C-C'、D-D'、G-G'、H-H'、K-K'、L-L'は、矢印線A-A'とB-B'、E-E'とF-F'、I-I'とJ-J'に対して、任意のオフセット角度での伸縮と回復の方向を表している。バンドロール34は、複数の方向に同時に伸縮性および回復性の特性を含んでもよく、各方向は、矢印線C-C'、D-D'、G-G'、H-H'、K-K'、L-L'で表されるオフセット角度に対して、任意のオフセット角度であってもよい。この例は例示を目的としたものであり、バンドロール34は、角度および/または方向の任意の組み合わせで、バンドロール34上の任意の場所または任意の点で、伸縮性および回復性を同時に含むことができることを、当業者は理解している。
【0150】
バンドロール34は、垂直方向及び水平方向に実質的な伸縮性及び回復性を有していてもよいが、バンドロール34は、バンドロール34に対して他の方向に少なくともある程度の伸縮性及び回復性を有してもよい。さらに、好ましい実施形態は、実質的に水平方向(すなわち、図10の線A-A'、E-E'およびI-I'に沿って)、および/または実質的に垂直方向(すなわち、図10の線B-B'、F-F'、J-J'に沿って)に一次伸縮および回復(すなわち、最大限の伸縮および回復)を有するが、他の実施形態は、任意の他の方向または角度で、または他の方向または角度の任意の組み合わせで一次伸縮および回復を有してもよい。
【0151】
当業者であれば、この説明を読めば、バンドロールの一次伸縮および回復の方向は、パンツを着用する際に着用者が行う活動の種類にも依存することを理解できるであろう。例えば、配達員がユニフォームの一部として着用する作業用パンツは、水平方向の一次伸縮および回復が必要な場合があるが、左右に曲がる人が着用するパンツは、水平からゼロではない角度での一次伸縮が必要な場合がある(例えば、図10のD-D'とC-C'、G-G'とH-H'、K-K'とL-L'に沿った部分)。
【0152】
図10では、矢印線のコンステレーションで示した4つの概ね相反する方向(A-A'、B-B'、C-C'、D-D'、E-E'、F-F'、G-G'、H-H'、I-I'、J-J'、K-K'、L-L')がそれぞれ示されているが、当業者であれば、この説明を読めば、任意の方向や数の方向が可能であることを理解できるであろう。さらに、図9の矢印線の間の角度は、縮尺や実際の角度の代表ではない。
【0153】
本発明のいくつかの例示的な実施形態では、バンドロール34が、水平方向(例えば、バンドロール34の長さに沿った方向)に少なくとも1.5~2.0インチの伸縮性および回復性を有することが好ましい場合がある。しかし、より少ない量またはより多い量の伸縮と回復を使用することも可能であり、本明細書ではそのように考えられる。
【0154】
バンドロール34は、インナー(材料基材38)を内方側に向けた状態(例えば、パンツ10を着用する人の体の方に向けた状態)で、アウターピース32と接合されていてもよい。 着用時にインナー生地(材料基材38)が身体の方を向いていると、インナー生地38が身体から水分(例えば、汗)を吸収し、可融基材40がインナー生地38から水分(例えば、汗)を吸い上げてもよい。
【0155】
アウターピース32およびバンドロール34を形成するために使用される生地は、それぞれ実質的に長い長さのロールで提供されてもよく、アウターピースの生地とバンドロール34を接合して、より長い長さのウエストバンド12を形成することができる。これは、結果として得られるウエストバンド12が直線状ウエストバンド12であってもよい場合に好ましい。これにより、大量のウエストバンド12に相当する長さでウエストバンド12を形成することができる場合がある。その後、個々のウエストバンド12は、長い長さのウエストバンド材料から、個々のウエストバンド12の正確な仕様に合わせて切断することができる。これにより、製造コストの削減だけでなく、廃棄される材料の量も減らすことができる。
【0156】
また、アウターピース32およびバンドロール34はそれぞれ、ウエストバンド12の所望の長さと概ね同等の個々の長さに形成され、所望の長さのウエストバンド12を形成するために一緒に接合されてもよい。これは、結果的にウエストバンド12が曲線状ウエストバンド12であってもよい場合に好ましい。しかしながら、直線状または曲線状ウエストバンド12のいずれについても、アウター生地/ピース32およびバンドロール34は、個々のウエストバンド12を形成するために長さに切断されるウエストバンド材料の長い長さを形成するために一緒に接合されるように長い長さで提供されてもよく、一般的に個々のウエストバンド12のために一緒に接合されるように短いセクションで提供されてもよいことに留意されたい。
【0157】
一般に、アウターピース32は、バンドロール34と接合して、ウエストバンド12を形成してもよい。このように、ウエストバンド12は、ウエストバンド12の少なくとも一部(例えば、内層)としてバンドロール34を含む複合材料で形成されてもよい。ウエストバンド12は、伸縮性を有してもよく、バンドロール34の伸縮性および回復性の特性がウエストバンド12に影響を与えてもよい。例えば、ウエストバンド12が伸縮すると、バンドロール34の伸縮性および回復性の特性により、ウエストバンド12が回復することができる。
【0158】
また、ウエストバンド12は、アウターピース32を用いずにバンドロール34で形成してもよい。この場合、バンドロール34は、概してウエストバンド12を形成してもよい。
【0159】
この明細書を読めば、当業者にとっては、バンドロール34がウエストバンド12の少なくとも一部を構成することで、バンドロール34が、図12を参照して上述した伸縮性および回復性の特性のすべてまたは一部を、アウターピース32および全体のウエストバンド12に提供することができることが明らかであろう。また、結果として得られるウエストバンド12は、それによって、バンドロール34に関連して上述したような伸縮性および回復性の特性のすべてを含むことができることも明らかであろう。
【0160】
ウエストバンド12は、図2A、2B、および2Cを参照して上述したようにループに形成され、図1Aおよび図1Bに示すように衣服(例えば、パンツ)に取り付けられてもよい。図11は、図1Aの矢印A1の方向に見たウエストバンド12を示している。ウエストバンド12は、その外周または円周に沿って、概ね半径方向外側および内側に拡張性および収縮特性(伸縮性および回復性)を有していてもよい。なお、図11に示すウエストバンドは、図2Cの閉ループに似ている場合があるが、図11のウエストバンド12は、開ループ(図2A)、延長部を有する重なり合ったループ(図2B)(取り付け機構18の有無にかかわらず)、閉ループ(図2C)、または他のタイプまたはタイプの組み合わせを含むがこれらに限定されない、他の任意のタイプのウエストバンド12を表すことができることが理解され、評価されている。
【0161】
図11の矢印線で表されるように、ウエストバンド12は、任意またはすべての半径方向に同時に拡張し、その後、任意またはすべての半径方向に同時に収縮することができる。矢印線M-M'、N-N'、O-O'およびP-P'は、概念的な説明を目的としており、したがって、ウエストバンド12の一般的な周囲または円周に沿った任意の角度と位置、または任意の角度と位置の組み合わせにおいて、同時の半径方向の膨張とその後の収縮の方向と角度を表すことができることが理解される。なお、半径方向の膨張とそれに続く収縮は、図11を参照して上述した伸縮と回復に加えて、あるいはその結果として行われることがある。
【0162】
一例では、ウエストバンド12が上述のように形成され、パンツ10に接合され(例えば、ウエストバンド12をパンツ10のトップシームにトップステッチすることにより)、着用された状態では、パンツ10を着用した人が前屈みになることがあると、ウエストバンド12は、矢印線N'で表される方向および角度に沿って、また、矢印線PおよびO'で表されるオフセット方向および/またはオフセット角度に沿って、実質的に膨張することがある。折り返し時には、ウエストバンドは同様の軸に沿って収縮する。その後、人が左に曲がることがあれば、ウエストバンド12は、矢印線Mに沿って、また矢印線PおよびOで表されるオフセット方向および/またはオフセット角度に沿って、実質的に拡張することができる。上記の例は例示を目的としたものであり、ウエストバンド12が任意の方向および/または角度で、個別にまたは同時に膨張および収縮してもよく、個別または同時の膨張およびその後の収縮の方向および/または角度は、本明細書に記載された例示的な実施形態を何ら制限するものではないことは、当業者には明らかであろう。
【0163】
図11のウエストバンド12の一部を形成することができるバンドロール34は、図11を参照して説明した膨張および収縮(伸縮性および回復性)特性のすべてを含むことができることを理解されるであろう。また、バンドロール34は、ウエストバンド12の少なくとも一部を形成しているので、ウエストバンド12に説明した拡張と収縮(伸縮性および回復性)特性を提供することができることが理解されるであろう。
【0164】
本明細書に記載されているバンドロールを備えたウエストバンドは、従来のアプローチに比べて多くの利点がある。パンツ10が着用されると、ユーザが行う動作(例えば、箱を拾うために身をかがめる)によって、パンツ10のウエストバンド12が緊張し、パンツ10を着用している人に束縛されることがある。本明細書に記載されているウエストバンド12は、身体の動きにより良く対応するためにウエストバンド12が拡張する能力を提供し、その結果、衣服の張りと結合を最小限に抑えることができる。拡張したウエストバンド12は、運動が終わると、(バンドロール34によって付与された回復特性により)実質的に元の寸法に戻ることができる。これにより、バンドロール34を構成するウエストバンド12を備えて構成されたパンツ10を着用して、体を動かす可能性のある業務を行う可能性のある人に、より高いレベルの快適性を提供することができる。
【0165】
また、生地を圧縮および融着するための機械は、パンツ10を生産する各工場で購入、設置、運用、および維持するには、高価で現実的ではない。従って、バンドロール34をオフサイトで、第三者の場所で、または一般的に、上述のようにバンドロール34を形成するために材料を圧縮および融合するように最適化され得る連結場所で製造することが好ましい場合がある。このようにして、バンドロール34は、バンドロール34の全体的なコスト、したがって、結果として得られるウエストバンド12およびパンツ10のコストを低減することができる高効率で大量に製造されてもよい。アウターピース32は、パンツ製造施設で製造されてもよい(例えば、パンツの自己生地を使用する)。その後、バンドロール34は、所望のウエストバンド12を形成するためにアウターピース32と接合されるように、パンツ10の製造者に提供されてもよい。
【0166】
また、アウターピース32は、オフサイトで、第三者の場所で、または一般的に、上述のようにアウターピース32を形成するために最適化され得る連結された場所で生産されてもよいことが理解される。この場所または施設は、バンドロール34を製造する可能性のある同じ場所であっても、異なる場所であっても、またはそれらの組み合わせであってもよい。この場合、アウターピース32およびバンドロール34は、所望のウエストバンド12を形成するために使用するためにパンツメーカーに別々に提供されてもよく、または、所望の長さに切断することができる長い長さのウエストバンド12をパンツメーカーに提供するために一緒に結合されてもよい(例えば、ウエストバンド材料のロールとして提供される)。
【0167】
バンドロール34は、任意の色の生地および/または可融基材を使用して製造することができ、また、グラフィック、ロゴ、ブランディング、テキスト、または他のタイプの画像やパターンの印刷、縫い付け、または縫製を含むことができる。また、バンドロール34は印刷されていなくてもよい。また、バンドロール34には、サイズやフィット感のラベル、衣服の手入れ方法、および他のタイプのラベルなどのラベルが含まれていてもよい。
【0168】
このようにして、バンドロールと、その製造方法および使用方法、例えば、ウエストバンドや衣服に使用する方法が記載されている。
【0169】
[結論]
本明細書では、あるプロセスを説明しているが、当業者であれば、そのプロセスがユーザの介入なしに動作することを理解できるであろう。他の実施形態においては、プロセスは何らかの人間の介入を含む(例えば、ある行為が人間によってまたは人間の助けを借りて実行される)。
【0170】
特許請求の範囲を含め、本明細書において用いられるように、「少なくともいくつか」という表現は、「1または複数」を意味し、1つのみの場合を含む。故に、例えば、「少なくともいくつかのABC」という表現は、1または複数のABCを意味し、1つのみのABCの場合を含む。
【0171】
本明細書では、特許請求の範囲を含め、「少なくとも1つ」という用語は「1または複数」という意味に理解すべきであり、したがって、1または複数の構成要素を含む両方の実施形態を含む。さらに、「少なくとも1つ」と記載された特徴を説明する独立請求項を参照する従属請求項は、その特徴が「前記」および「前記少なくとも1つ」と称される両方の場合において同一の意味を有する。
【0172】
本明細書において用いられるように、「部分」という用語は、一部または全部を意味する。よって、例えば、「Pの一部分」は、「P」の一部または「P」の全部を含み得る。例えば、「一部分の生地」は、生地の一部または全部を意味する。
【0173】
特許請求の範囲を含め、本明細書において用いられるように、「を用いて」という表現は、「を少なくとも用いて」を意味し、排他的なものではない。したがって、例えば、「Pを使う」という表現は、「少なくともPを使う」ことを意味する。「のみ」という言葉を使って具体的に述べない限り、「Pを使う」という表現は、「Pだけを使う」という意味ではない。
【0174】
特許請求の範囲を含め、本明細書において使用されるように、「に基づいて」という表現は、「に部分的に基づいて」または「に少なくとも部分的に基づいて」を意味し、排他的なものではない。したがって、例えば、「ファクタPに基づく」という表現は、「ファクタPの一部に基づく」または「ファクタPの少なくとも一部に基づく」を意味する。また、「のみ」という言葉を使って具体的に述べない限り、「Pに基づく」という表現は、「Pだけに基づく」という意味ではない。
【0175】
一般に、特許請求の範囲を含め、本明細書において用いられるように、「のみ」という文言が表現中で特に用いられない限り、その表現に解釈されるべきではない。
【0176】
特許請求の範囲を含め、本明細書において用いられるように、「別個」という表現は、「少なくとも部分的に別個」を意味する。特に記載されない限り、別個は完全に別個を意味するものではない。したがって、例えば、「PはQと異なる」という表現は、「PはQと少なくとも部分的に異なる」ことを意味し、「PはQと完全に異なる」ことを意味するものではない。したがって、特許請求の範囲を含めて本明細書で使用される場合、「PはQと異なる」という表現は、Pが少なくとも何らかの方法でQと異なることを意味する。
【0177】
本明細書および特許請求の範囲における「第1」および「第2」という文言は、区別または識別するために用いられるものであって、連続的または数的な限定を示すものではないことを理解すべきである。同様に、(「(a)」、「(b)」等のような)文字または数的符号の使用は、区別および/または識別を助けるために使用されるものであって、いかなる連続的または数的限定もしくは順序も示すものではない。
【0178】
特許請求の範囲を含め、本明細書で使用される用語「多数」および「複数」は、「2つ以上」を意味し、「2」の場合を含む。したがって、例えば、「複数のABC」という表現は、「2つ以上のABC」を意味し、「2つのABC」を含む。同様に、例えば、「複数のPQR」という表現は、「2つ以上のPQR」を意味し、「2つのPQR」を含む。
【0179】
また、本発明は、これらの用語、特徴、値、範囲など約、程度、一般的に、実質的に、本質的に、少なくともなどの用語と一緒に使用されている場合、正確な用語、特徴、値、範囲なども対象となる(すなわち、「約3」は正確に3も対象となり、「実質的に一定」は正確に一定も対象となる)。
【0180】
特許請求の範囲を含む本明細書で用いられる場合、文脈からそうでないことが分かる場合を除き、用語の単数形は複数形も含むものと解釈されるべきであり、その逆も同様である。従って、本明細書において用いられるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、文脈がそうでないと明確に示さない限り、複数の参照を含むことに留意されるべきである。
【0181】
本明細書および特許請求の範囲において、「備える」、「含む」、「有する」、および「含有する」という用語とその変化形は、「~を含むが、~に限定されない」という意味に理解されるべきであり、特に明記しない限り、他の構成要素を除外することを意図したものではない。
【0182】
本発明の実施形態に対する変形例は、依然として本発明の範囲内にありながら行うことができることが理解されるであろう。別途述べられない限り、同一、等価、または類似する目的を果たす代替的な特徴が、明細書において開示された特徴の置き換えとなり得る。このため、別途記載されない限り、開示された各特徴は、一般的な一連の均等または同様の特徴の一例を表している。
【0183】
また、本発明は、これらの用語、特徴、値、範囲など約、程度、一般的に、実質的に、本質的に、少なくともなどの用語と一緒に使用されている場合、正確な用語、特徴、値、範囲なども対象となる(すなわち、「約3」は正確に3も対象となり、「実質的に一定」は正確に一定も対象となる)。
【0184】
「一例として」、「など」、「例えば」などの例示的な言語の使用は、単に本発明をよりよく説明することを意図したものであり、特にそう主張しない限り、本発明の範囲の制限を示すものではない。
【0185】
本発明を、現在最も実用的で好ましいと考えられる実施形態に関連して説明してきたが、本発明は開示された実施形態に限定されるものではなく、逆に、添付の特許請求の範囲の精神と範囲内に含まれる様々な変更と同等の配置をカバーすることが意図されていることを理解されるであろう。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11