(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-28
(45)【発行日】2022-10-06
(54)【発明の名称】デジタルメディアおよびマルチメディアのスケジューリングのためのプレイリスト作成器、並びに配信プラットフォーム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/262 20110101AFI20220929BHJP
H04N 21/266 20110101ALI20220929BHJP
【FI】
H04N21/262
H04N21/266
(21)【出願番号】P 2020205485
(22)【出願日】2020-12-11
【審査請求日】2021-04-07
(32)【優先日】2019-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520489374
【氏名又は名称】ロナルド コルデロ ナヴァロ
【氏名又は名称原語表記】Ronaldo Cordero Navarro
(73)【特許権者】
【識別番号】520387656
【氏名又は名称】ジョセリン コ
(74)【代理人】
【識別番号】100149032
【氏名又は名称】森本 敏明
(72)【発明者】
【氏名】ロナルド コルデロ ナヴァロ
(72)【発明者】
【氏名】ジョセリン コー
【審査官】大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-128694(JP,A)
【文献】特開2013-114043(JP,A)
【文献】特開2017-163486(JP,A)
【文献】特表2005-531205(JP,A)
【文献】特表2007-535881(JP,A)
【文献】特表2016-517675(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0309844(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/10
H04N 7/14 - 7/173
H04N 7/20 - 7/56
H04N 21/00 -21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータプロセッサにより、クライアントネットワーク内で利用可能な1つのデジタルディスプレイまたは複数のデジタルディスプレイ上で再生を保留している予定されたメディアおよび/またはマルチメディアファイルのデータベース中のレコードを特定する処理であって、
ユーザ定義の予定項目の前記保留しているレコードを、時間通りの再生が予定されている次のプレイリストに関連する時系列順に編成し、
前記次のプレイリストに含まれる期間内で、前記次のプレイリストの開始予定時間と、前記次のプレイリスト内の第1のメディアまたはマルチメディアファイルの開始予定時間との間、前記次のプレイリスト内の前記第1のメディアまたはマルチメディアファイルの終了予定時間と、前記次のプレイリスト内の第2のメディアまたはマルチメディアファイルの開始予定時間との間、それぞれの終了予定時間を含む同様のポイントと、前記次のプレイリスト内の一連のメディアおよび/またはマルチメディアファイルの開始予定時間との間、および/または、前記次のプレイリスト内の最後のメディアまたはマルチメディアの終了予定時間と、前記次のプレイリスト内の終了予定時間との間、に位置する可能性がある空時間帯または時間間隙を特定し、
期間固有のフィラーメディアおよび/またはマルチメディアファイル、またはデータベースから利用可能なさまざまな期間のフィラーメディアおよび/またはマルチメディアファイルの組み合わせを使用して、ユーザが予定したメディアおよび/またはマルチメディアファイルを含むスケジューリングの整合性を維持するため、各プレイリスト内で、クライアントシステム上で時間通りに再生するために前記空時間帯を埋め、
前記クライアントシステム上で前記次のプレイリストの再生を開始するタイミングを決定し、
1時間毎の閾値を超えて延長する選択可能な予定項目を実行する、
クライアントシステムのために予定された、ユーザ定義の期間および予定項目であるメディアおよびマルチメディアファイルを時間通りに再生するためのプレイリスト作成器のコンピュータ実装方法。
【請求項2】
コンピュータプロセッサ上でルーティングエンジンが実行及び構成される当該コンピュータプロセッサ
によって、クライアントネットワーク内で利用可能な1つのデジタルディスプレイまたは複数のデジタルディスプレイ上で再生を保留している予定されたメディアおよび/またはマルチメディアファイルのデータベース中のレコードを特定し、
ユーザ定義の予定項目の前記保留しているレコードを、時間通りの再生が予定されている次のプレイリストに関連する時系列順に編成し、
前記次のプレイリストに含まれる期間内で、前記次のプレイリストの開始予定時間と、前記次のプレイリスト内の第1のメディアまたはマルチメディアファイルの開始予定時間との間、前記次のプレイリスト内の前記第1のメディアまたはマルチメディアファイルの終了予定時間と、前記次のプレイリスト内の第2のメディアまたはマルチメディアファイルの開始予定時間との間、それぞれの終了予定時間を含む同様のポイントと、前記次のプレイリスト内の一連のメディアおよび/またはマルチメディアファイルの開始予定時間との間、および/または、前記次のプレイリスト内の最後のメディアまたはマルチメディアの終了予定時間と、前記次のプレイリスト内の終了予定時間との間、に位置する可能性がある空時間帯または時間間隙を特定し、
期間固有のフィラーメディアおよび/またはマルチメディアファイル、またはデータベースから利用可能なさまざまな期間のフィラーメディアおよび/またはマルチメディアファイルの組み合わせを使用して、ユーザが予定したメディアおよび/またはマルチメディアファイルを含むスケジューリングの整合性を維持するため、各プレイリスト内で、クライアントシステム上で時間通りに再生するために前記空時間帯を埋め、
前記クライアントシステム上で前記次のプレイリストの再生を開始するタイミングを決定し、
1時間毎の閾値を超えて延長する選択可能な予定項目を実行する、
クライアントシステムの時間通りの再生のための予定された、ユーザ定義の期間および予定項目であるメディアおよびマルチメディアプレイリスト作成システム。
【請求項3】
コンピュータプロセッサ上でルーティングエンジンが実行及び構成される当該コンピュータプロセッサ
によって、クライアントネットワーク内で利用可能な1つのデジタルディスプレイまたは複数のデジタルディスプレイ上で再生を保留している予定されたメディアおよび/またはマルチメディアファイルのデータベース中のレコードを特定し、
ユーザ定義の予定項目の前記保留しているレコードを、時間通りの再生が予定されている次のプレイリストに関連する時系列順に編成し、
前記次のプレイリストに含まれる期間内で、前記次のプレイリストの開始予定時間と、前記次のプレイリスト内の第1のメディアまたはマルチメディアファイルの開始予定時間との間、前記次のプレイリスト内の前記第1のメディアまたはマルチメディアファイルの終了予定時間と、前記次のプレイリスト内の第2のメディアまたはマルチメディアファイルの開始予定時間との間、それぞれの終了予定時間を含む同様のポイントと、前記次のプレイリスト内の一連のメディアおよび/またはマルチメディアファイルの開始予定時間との間、および/または、前記次のプレイリスト内の最後のメディアまたはマルチメディアの終了予定時間と、前記次のプレイリスト内の終了予定時間との間、に位置する可能性がある空時間帯または時間間隙を特定し、
持続時間固有のフィラーメディアおよび/またはマルチメディアファイル、またはデータベースから利用可能なさまざまな持続時間のフィラーメディアおよび/またはマルチメディアファイルの組み合わせを使用して、ユーザが予定したメディアおよび/またはマルチメディアファイルを含むスケジューリングの整合性を維持するため、各プレイリスト内で、クライアントシステム上で時間通りに再生するために前記空時間帯を埋め、
前記クライアントシステム上で前記次のプレイリストの再生を開始するタイミングを決定し、
1時間毎の閾値を超えて延長する選択可能な予定項目を実行する、
クライアントシステムのための予定された、ユーザ定義の期間および予定項目であるメディアまたはマルチメディアファイルのためのプレイリスト作成器のための複数の命令を含むコンピュータ読み取り可能な非一過性の記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の情報
本出願は、2017年3月16日に出願された米国仮出願第62/472,049号の利益を主張する2018年3月16日に出願された先願第15/924,159号に開示された主題のみを開示し、本出願は先願第15/924,159号で主張されたものとは独立して明確な発明に向けられた主題のみを主張し、先願に記載された発明者または少なくとも1人の共同発明者を示す。
【0002】
本開示は一般的に、メディアおよびマルチメディアの表示システムおよび配信システムの分野、より具体的には、さまざまな持続時間を有するメディアおよびマルチメディアを予定および表示するための、自律コンポーネントを用いるシステムの作成に関連する。
【背景技術】
【0003】
アウトオブホーム広告(OOH)は、広告を表示してブランド認識を引き起こすための様々な異なる手段を含む。具体的には、技術分野に関連して、静止画像、設定された持続時間または露出時間を有する静止画像のデジタル表示、および、映像メディアのより複雑なデジタル表示の形態で行われる。広告にポスターおよび広告板を使用する広く知られた慣習は、よりダイナミックなデジタルシステムの使用を取り入れるために進化している。これらのシステムは、デジタルポスター、デジタル広告板、さらには小型デジタルディスプレイなどのデジタルサイネージを介した魅力的な視覚的効果という特徴を有する。
【0004】
デジタルサイネージがより魅力的であり、特定の会社が、個人と企業にデジタル式の広告を行う実行可能な手段を提供している一方、残念ながら、これらの会社は、広告主に伝わる共通の欠点を共有する。これらの会社の多くは、時間を要し、時代遅れの慣習を要求しており、それらは以下を含む:スケジューリングを把握するために人と人との対話および通信を要求し、全体的な拡張可能性の範囲を制限する大型デジタル広告板などの高価な投資を要求し、受け入れられたファイルタイプに対して大きな制約を設け、非常に高価かつ不明瞭な料金に起因する多くのものへのアクセシビリティを制限する不公正な入札システムを強要し、ならびに、料金を低減し、アクセシビリティを向上し得る自動化および新規性に欠ける。
【0005】
一般的に、技術分野の現在の段階は、アクセシビリティを向上し得る複雑な自動化処理に欠け、価格とともに透明なスケジューリングを提供し得る構成に欠け、さまざまな持続時間の多種のメディアおよびマルチメディアファイルタイプを処理し得るサイネージシステムに欠け、全ての規模の企業の広告需要に対応し得る持続可能な成長モデルに欠ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
デジタル広告として位置付けられる現在のデジタルサイネージシステムの欠点に対処すべく、ユーザが簡単にアカウントを作成すること、メディアまたはマルチメディアファイル、広告もしくは告知をアップロードすること、及び、クライアントネットワークで利用可能なデジタルディスプレイまたはデジタルディスプレイの選択において当該ファイルまたは複数のファイルの再生を個別にスケジュールすることが可能であるシステムである、アクセス可能なインターネットプラットフォームを提供する。このタイプのシステムを用いると、様々なファイルフォーマットが受け入れられ、符号化処理に起因して、ユーザが画像およびビデオファイルを同様にアップロードすることと、それらを選択されたデジタルディスプレイ上に時間通りに表示されるようにスケジュールすることとを可能にする。システムは入札システムを含んでおらず、自動化された性質に起因して、運営コストが低く、節約した分を広告主に還元する。また、クライアントネットワークで利用可能なデジタルディスプレイの大多数は、主に屋内用であるが屋外で使用する場合もある小型ディスプレイで計画されていることに起因して、システムのスケーラビリティコストが低くなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】3つのメインモジュールのうち2つの「クライアント登録」および「アカウント作成」が示された、システムの実施形態の部分図を図示する。
【
図1B】3つめのメインモジュールの「ログイン」が示された、上記システムと同じ実施形態の部分図を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
このシステムは、「クライアント登録」モジュール(2)を含む。これは、外部のデジタルディスプレイまたは(縮尺ディスプレイを生成する)一連のデジタルディスプレイに接続されたWindows(登録商標)ベースのクライアントコンピュータがサーバへの接続を確立することを可能にする。このシステムは、サブモジュール「登録ID付与」(3)に示された独自の登録ID番号を、それぞれのクライアントコンピュータに対して作成し、この独自の識別子をデータベースに格納する。それぞれのクライアントコンピュータのオペレーターは、ウェブサイトを介してクライアントアプリケーションをダウンロードする(4)ように促される。クライアントアプリケーションをインストールすると、アプリケーションを実行し(5)、クライアントコンピュータの登録IDが認証されてサーバとの初期接続を確立する。登録に成功すると、サーバは、(メディアおよびマルチメディアコンテンツの)予め用意されたフィラーファイルをクライアントコンピュータにおける指定されたストレージに配信する(6)。これはクライアントコンピュータがそれぞれのフィラーファイルのディスプレイを開始することを可能にし、それぞれのユーザからの予定されたメディアおよびマルチメディアファイルからのプレイリストの順序を保留する。
【0009】
このシステムは、さらに、「アカウント作成」モジュール(7)を含む。これは、任意のユーザがアカウントを作成することを可能にして、ユーザは、登録されたクライアントデジタルディスプレイで再生するためのそれぞれのメディアおよび/またはマルチメディアファイルをアップロードおよびスケジュールすることが可能になる。eメールアドレス、企業名、企業住所および電話番号などの関連するユーザアカウント情報が提出(8)された後、ユーザのアカウントはアクティブ化され、ユーザはメディアおよび/またはマルチメディアファイルのいずれかをアップロードしてセッションを連続するように促されるか、または、後ほどアップロードすることを選択(9)し得る。ユーザがメディアおよび/またはマルチメディアファイルをその後にアップロードすることを決定したとき、ユーザはセッションを終了(10)し得る。ユーザがメディアおよび/またはマルチメディアファイルをアップロードすることを選択(11)したとき、ユーザは、画像をアップロードするか、または映像をアップロードするかを選択(12)するように促される。
【0010】
ユーザが画像ファイルをアップロードすることを選択(13)するとき、ユーザは、当該ファイルに所望の再生持続時間を割り当てるように促される。このシステムは、当該画像ファイルを、H.264 codecを用いたMP4フォーマットの映像ファイルに符号化し、これには前の段階でユーザに割り当てられた、帰属された再生持続時間を有する。ユーザが映像ファイルをアップロードすることを選択したとき、このシステムは、そのそれぞれのファイルプロパティに帰属された持続時間を有する当該映像ファイルを、H.264 codecを用いたMP4フォーマットで符号化する。持続時間情報は、符号化ファイルの他の関連するデータと共に、サーバ上の指定されたデータファイルにおけるレコードに書き込まれる。それぞれの映像ファイルは、サーバ上の別個のストレージに格納される。
【0011】
「符号化」サブモジュール(14)に関連する追加の処理は、予定されたファイルの再生間にメディアプレーヤにより課される移行時間と同等な時間的長さを短縮する編集処理である。この処理は開始予定時間を時間通りに維持するのに必要であり、クライアントアプリケーションにより実行されるそれぞれのプレイリストのスケジュール整合性を維持する。
【0012】
このシステムは、次に、スクリーニング処理(15)によりアクセスされることを意図したデータファイルフォルダに符号化ファイルを移動し、サーバアプリケーションを介して手動スクリーニングのために符号化ファイルにアクセスする。スクリーニングは、映像ファイルコンテンツの主題、符号化中に生じる任意の技術的問題、および正確なメタデータに基づいて行われ、内部プロトコルに基づいて承認または拒否される。各符号化ファイルには、合格または不合格の分類(16)が割り当てられる。ユーザは次に、eメールおよび/またはSMS(17)および(18)によりそれぞれの状態が通知される。合格分類は、ユーザがそれぞれのメディアまたはマルチメディアファイルのスケジュールすることに進むことを可能にする。不合格分類は、そのそれぞれのファイルのサイクルの終了を示す。ファイルは次に、それぞれの状態に拘わらず、全てのスクリーニングされたファイルのコピーを含む、サーバのデータレポジトリ内の特定のデータファイルフォルダに格納(19)される。
【0013】
図1Bは、「ログイン」手順(20)を含む3つめのメインモジュールを図示する。
図1Aで示されるものと同じサブモジュールである上述したサブモジュール11-19を含む。サブモジュールのひとつである、「スケジュールファイル」(21)はさらに、以下に説明される。
【0014】
ユーザがサブモジュール「スケジュールファイル」(21)に示されたそれぞれのメディアまたはマルチメディアファイルを選択すると、ユーザがそれぞれのアカウントに帰属された1つのメディアまたはマルチメディアファイルのみを有するとき、システムは、ユーザのメディアまたはマルチメディアファイルを予め選択する(22);ユーザがそれぞれのアカウントに帰属された1つ以上のメディアおよび/またはマルチメディアファイルを有するとき、システムは、選択(22)で利用可能なユーザのメディアおよび/またはマルチメディアファイルのドロップダウンリストを提供する。
【0015】
当該ユーザは次に、それぞれのクライアントアプリケーションは接続されており、ユーザが選択されたメディアまたはマルチメディアファイルの再生のスケジュールすることを望む、デジタルディスプレイ(23)を選択するように促される。デジタルディスプレイの利用可能性は、ユーザのメディアまたはマルチメディアファイルが、ディスプレイのスクリーンの向きおよび大きさ、コンテンツ主題、およびメタデータ精度などと関連するそれぞれのディスプレイの要件に適合しているかに依存する。
【0016】
ユーザがデジタルディスプレイを選択すると、ユーザは、それぞれのメディアまたはマルチメディアファイルのスケジューリングの手動処理またはスケジューリングのアシストされた処理のいずれかを選択(24)するように促される。手動スケジューリング(25)が選択されたとき、このシステムは、カレンダ日付を選択するようにユーザを促す。当該カレンダ日付が選択されると、このシステムは、利用可能な時間帯を含む全ての利用可能な予め定義された期間を表示させる。これにより、各時間帯はユーザのメディアまたはマルチメディアファイルの再生持続時間に等しい時間的長さを有することになる。加えて、ユーザは、利用可能な時間帯を含むユーザ定義の期間を入力するというオプションも有する。これにより、各時間帯はユーザのメディアまたはマルチメディアファイルの再生持続時間に等しい時間的長さを有することになる。このシステムは次に、選択された各々の予め定義されたまたは割り当てられたユーザ定義の期間内の利用可能な予定項目を表示する。
【0017】
アシストされたスケジューリング(26)が選択されたとき、ユーザは、ユーザのメディアまたはマルチメディアファイルの再生の選択された日付毎に、ユーザ定義の再生頻度およびユーザ定義の期間を入力するように促される。このシステムは、選択された日付毎に、適用可能な期間内で全ての可能な予定項目のスケジュールを生成し、ここでユーザの定義された頻度基準が満たされる。
【0018】
以下の説明は、予定項目とも称される時間帯がこのシステムによりどのように構成および生成されるかを伴う。予定項目は、生成されたスケジュールにおけるスケジューリング位置を保持し、各予定項目の時間的長さはそれぞれのユーザメディアまたはマルチメディアファイルの持続時間に等しい。これらの予定項目は、組み立てられる場合、選択されたカレンダ日付内で、選択された予め定義された期間内でまたは割り当てられたユーザ定義の期間内で、生成されたスケジュールリストで利用可能な合計時間を含む。それらは、前にユーザが提出したメディアおよび/またはマルチメディアファイルのスケジューリングされたレコードを、カレンダ日付ファイルが存在するとき、それぞれのカレンダ日付ファイル毎に、分析するアルゴリズムループにより生成される。スケジューリングされたレコードを有しない、任意の適用可能な予め定義された期間またはユーザ定義の期間は、それぞれの期間を当該メディアまたはマルチメディアファイルの持続時間により分割することと、各適用可能な期間の開始から始まる当該期間の終了までの時間を含む全ての数の予定項目を作成することと、予定項目を連続する時間帯に時系列で分配することとにより簡単に分析され、あらゆる剰余はリサイクルされる。前にスケジューリングされたレコードが当該期間内に存在するとき、このシステムは、承認されたスケジュールを用いて各レコードのそれぞれの期間を分析することで、連続的に、当該期間の開始時間と最初のレコードの開始予定時間との間、および、最初のレコードの終了予定時間と次のレコードの開始予定時間との間の時間間隙の差を分析し、当該特定の期間に含まれる第2のレコードから最後のレコードの終了予定時間と当該特定の期間に含まれる最後のレコードの開始予定時間との間の時間間隙の差が調査されるまで、または、該当する場合、当該特定の期間に含まれる最後のレコードの終了予定時間と当該特定の期間の終了時間との間の時間間隙の差が調査されるまで、このパターンを反復する。このシステムはさらに、それぞれのファイルの持続時間に少なくとも時間的に等しいまたは当該ファイルの持続時間により分割可能である間隙または時間帯を特定し、時系列で編成され、選択可能な予定項目に分割される。ここで、各部分は、当該ファイルの持続時間に等しい時間的長さを有し、選択可能な予定項目としてリストされ、あらゆる剰余はリサイクルされる。さらに柔軟なスケジューリングを提供するために、さらに段落[0021]の参照となるように、このシステムは、スケジュール作成プロセス中に、条件が許可するときにはいつでも、1時間毎の閾値を超えて延長する選択可能な予定項目を生成する。ここで、前の1時間の期間からの時間的剰余と次の1時間の期間の開始における時間間隙とが存在し、それぞれのユーザメディアまたはマルチメディアファイルの持続時間に少なくとも時間的に同等な連続的な時間帯に組み立てされる。
【0019】
ユーザが提出および承認(27)を行うと、ユーザメディアまたはマルチメディアファイル毎のスケジューリングデータに対する、そのそれぞれの暦月ファイル内の、且つ、そのそれぞれの暦年ファイル内のサーバのカレンダ日付と、クライアントコンピュータのストレージに位置する各々の当該カレンダタイプファイルの対応するコピーとは、当該提出されたスケジュールデータおよびそれぞれのメディアまたはマルチメディアファイルのメタデータを用いて更新される(29)。ユーザがキャンセルしたとき、アプリケーションはセッションを終了する(28)。
【0020】
ユーザがスケジュールデータ輸送の提出および承認を行うと、このシステムはまた、当該クライアントコンピュータがそのストレージに当該メディアまたはマルチメディアファイルを既に含まないとき、当該ユーザのメディアまたはマルチメディアファイル30のコピーをそれぞれのクライアントコンピュータに配信する。
【0021】
このシステムは、一方のプレイリストがアクティブ再生モードにあり、他方のプレイリストがアクティブプレイリストの終了前に組み立てられ、直近に組み立てられたプレイリストは、前のアクティブプレイリストの終了において開始する、交互のプレイリストを利用する。クライアントコンピュータ上のプレイリストデータは、時間通りの再生のために毎時30分に可能なアセンブリに対して分析される(31)か、または、毎時正時に、もしくはそれぞれ前のプレイリストの再生が直ちに終了するとき、それぞれのクライアントコンピュータのデジタルディスプレイを表示する。各プレイリストは、持続時間で1時間を含むことを意図しているが、前のプレイリストの最後のファイルの、その次の時間期間への任意の重複を含む発生可能なことに応じて変動し得る。プレイリスト作成処理は、それぞれのプレイリストに含まれるスケジュールされた項目毎に時刻同期を生成するように設計される。このシステムは、可能なプレイリスト作成のために毎時間30分に関連するファイルを常にスキャンする。プレイリストは、プレイリスト作成基準が満たされたときに組み立てられ、ここで、現在のプレイリストの作成のスケジュールされた組み立て時間より前の、且つ、当該プレイリスト作成のスケジュールされた組み立て時間と現在のアクティブプレイリストにおける最後のファイルの終了予定時間との間の時間間隙は、少なくとも30分であり、90分より長くない。現在のアクティブプレイリストに続くようにスケジュールされたプレイリストを組み立てる(32)べく、このシステムは、それぞれのユーザのメディアまたはマルチメディアファイルの開始予定時間および終了予定時間を含むメタデータを有するレコードを保持する毎日のカレンダファイルを、1時間毎に常にスキャンし、当該次のプレイリストに関連するレコードを時系列に組み立てる手順を含む。プレイリストの組み立て中に、以下の多数の位置の間にあり得る時間間隙が特定される:時間プレイリストの開始とその時間に対して最初に予定されたファイルの開始予定時間との間、最初に予定されたファイルの終了予定時間と次に予定されたファイルの開始予定時間との間、時間や期間の中間地点における任意の適用可能な各ファイルの、終了予定時間と開始予定時間との間、第2から最後に予定されたファイルの終了予定時間と最後に予定されたファイルの開始予定時間との間、または、最後に予定されたファイルの終了予定時間と時間プレイリストの終了との間。特定された間隙を用いて、プレイリストが組み立てられ、これらの間隙が、フィラーフォルダに見られるマルチメディアファイルと一致する。このファイルには、様々な持続時間のファイルが多く含まれており、この処理は、ユーザの予約された予定項目毎にそれぞれスケジューリングの整合性を維持すべく、当該間隙を当該ファイルで埋める。一方、可能な限り多くのフィラーファイルを使用することを試みて、プレイリストにおける同じフィラーファイルの再発を制限する。さらに柔軟なスケジューリングを提供するために、このシステムは、段落[0018]に説明したようにスケジュール作成プロセス中に、条件が許可するときにはいつでも、1時間毎の閾値を超えて延長する選択可能な予定項目を生成する。ここで、前の1時間の期間からの時間的剰余と次の1時間の期間の開始における時間間隙とが存在し、それぞれのユーザメディアまたはマルチメディアファイルの持続時間に少なくとも時間的に同等な連続的な時間帯に組み立てされる。そのような条件が発生し、選択可能な予定項目としてその選択が実行される場合、次のプレイリストの開始時間は、当該予定項目の終了予定時間に反映される。1時間毎の期間を埋め得るこのシステム容量は、ファイル毎に最大15ギガバイトのメディアまたはマルチメディアファイルサイズ、および、元のフォーマットに応じて最大約10時間の長さを処理するように拡張可能である。そのように構造化され、現在のプレイリストの作成の予定された組み立て時間との競合をもたらす拡張ファイルが含まれている場合、1時間毎に予定されたプレイリストの作成のシステム手順は、現在のプレイリストの作成の予定された組み立て時間が、現在のアクティブなプレイリストの最後のファイルの終了予定時間より少なくとも30分から90分前の時刻を反映するまで、その予定された時間において、1時間毎に自動的にバイパスされる。
【0022】
[最適な実装モード]
1.以下は、サーバに対する推奨されるハードウェア要件である。
インテルi5またはi7プロセッサ;
RAID1互換マザーボード;
Windows8またはより新しい運営システム;
Windows Server 2016 Essentials用の64GBのRAM;
運営システム用の2×500GBのRAID1;
データバックアップ用の1TB
2.以下は、クライアントコンピュータおよびユーザのコンピューティングデバイスに対して推奨されるハードウェア要件である。
デュアルコアプロセッサ;
2GBのRAM;
32ビットまたは64ビットの運営システム
3.以下は、システムが正確に実行するために要求される、組み込みオープンソースソフトウェアである。
1.オープンソースコードプラットフォームであり、メディアおよびマルチメディアデータの効率的な操作および符号化のためにシステムに統合されるFFMPEG。
ファイルはH.264 codecを用いてMP4フォーマットに符号化される。
FFMPEGは、GNU Lesser General Public License(LGPL)に基づいてライセンスされている。
2.オープンソースプログラムであり、メディアおよびマルチメディアファイルの必要なメタデータを読み出すべくシステムに統合されるMediaInfo 0.7.62。
MediaInfo 0.7.62は、GNU Lesser General Public License(LGPL)に基づいてライセンスされている。
【0023】
本出願の優先権主張の基礎となる米国出願(第16/726,983)の出願書類の原文を以下に示す。
【0024】