(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-28
(45)【発行日】2022-10-06
(54)【発明の名称】シート貼付装置および貼付方法
(51)【国際特許分類】
B65C 9/18 20060101AFI20220929BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20220929BHJP
B65H 19/20 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
B65C9/18
H01L21/68 N
B65H19/20
(21)【出願番号】P 2017169772
(22)【出願日】2017-09-04
【審査請求日】2020-07-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】上道 厚史
【審査官】杉田 剛謙
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-058370(JP,A)
【文献】特開2003-267331(JP,A)
【文献】特開2012-153434(JP,A)
【文献】登録実用新案第3212700(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2016/0152369(US,A1)
【文献】特開昭63-012440(JP,A)
【文献】特開2015-117117(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2009-0119684(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65C 1/00-11/06
H01L 21/683
B65H 19/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の剥離シートに複数の接着シートが所定間隔で仮着された先の原反を支持する第1支持手段と、
帯状の剥離シートに複数の接着シートが所定間隔で仮着された他の原反を支持する第2支持手段と、
前記第1支持手段または第2支持手段から前記先の原反または他の原反を繰り出す繰出手段と、
前記剥離シートから前記接着シートを剥離する剥離手段と、
前記接着シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段と、
所定の切断位置で前記先の原反を切断し、当該先の原反に後端部を形成する切断手段と、
前記先の原反に形成された前記後端部に前記他の原反を接続する接続手段とを備え、
前記繰出手段は、前記先の原反を巻き戻す巻戻手段を有し、
前記切断手段は、前記先の原反における原反繰出方向の先頭に位置する接着シートが前記所定の切断位置よりも原反繰出方向上流側に位置したことを検知する検知手段を有し、
前記先の原反が前記巻戻手段で巻き戻され、前記先頭に位置する接着シートが前記所定の切断位置よりも原反繰出方向上流側に位置する
とともに、前記先頭に位置する接着シートの繰出方向先端部から前記所定の切断位置までの前記剥離シートの長さが前記所定の切断位置から前記剥離手段までの長さよりも短くなるように前記先の原反が巻き取られたことが前記検知手段に検知されると、前記巻戻手段が前記先の原反の巻き取りを停止し、巻き取りが停止された当該先の原反を前記切断手段が切断して前記後端部を形成することを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
帯状の剥離シートに複数の接着シートが所定間隔で仮着された先の原反を支持する第1支持工程と、
帯状の剥離シートに複数の接着シートが所定間隔で仮着された他の原反を支持する第2支持工程と、
前記先の原反または他の原反を繰り出す繰出工程と、
前記剥離シートから前記接着シートを
剥離手段で剥離する剥離工程と、
前記接着シートを被着体に押圧して貼付する押圧工程と、
所定の切断位置で前記先の原反を切断し、当該先の原反に後端部を形成する切断工程と、
前記先の原反に形成された前記後端部に前記他の原反を接続する接続工程とを備え、
前記繰出工程は、前記先の原反を巻き戻す巻戻工程を有し、
前記切断工程は、前記先の原反における原反繰出方向の先頭に位置する接着シートが前記所定の切断位置よりも原反繰出方向上流側に位置したことを検知する検知工程を有し、
前記先の原反が巻き戻され、前記先頭に位置する接着シートが前記所定の切断位置よりも原反繰出方向上流側に位置する
とともに、前記先頭に位置する接着シートの繰出方向先端部から前記所定の切断位置までの前記剥離シートの長さが前記所定の切断位置から前記剥離手段までの長さよりも短くなるように前記先の原反が巻き取られたことが検知されると、前記先の原反の巻き取りを停止し、巻き取りが停止された当該先の原反を切断して前記後端部を形成することを特徴とするシート貼付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート貼付装置および貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、帯状の剥離シートに複数の接着シートが仮着された先の原反を切断して後端部を形成し、当該後端部に他の原反を接続するシート貼付装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたような従来のシート貼付装置は、旧長尺体(先の原反)に仮着された接着シートAS(接着シート)を使い切る前に、種類の異なる接着シートが仮着された新長尺体(他の原反)を先の原反に接続し、当該他の原反の接着シートを図示しない被着体(被着体)に貼付する場合、先の原反の終端縁RS1r(後端部)よりも原反繰出方向下流側に位置する接着シートが、使用されることなく剥離シートRLとともに巻取軸26に巻き取られるので、接着シートを無駄に消費するという不都合がある。
【0005】
本発明の目的は、接着シートを無駄に消費することを防止することができるシート貼付装置および貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、先の原反を所定長さ巻き戻してから後端部を形成し、当該後端部に他の原反を接続するので、先の原反における未使用の接着シートを次回のシート貼付に使用することができ、接着シートを無駄に消費することを防止することができる。
また、先の原反における原反繰出方向の先頭に位置する接着シートが切断位置よりも原反繰出方向上流側に位置するまで先の原反を巻き戻すようにすれば、先の原反の未使用の接着シートを全て次回のシート貼付に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係るシート貼付装置の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な
図1中手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な
図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。
また、本明細書および特許請求の範囲において、「先の原反」および「他の原反」とは、2つの原反を接続するにあたって、相対的に先に繰り出す方を「先の原反」、後に繰り出す方を「他の原反」とする。従って、他の原反を繰り出して当該他の原反の後端部に他の原反を接続する場合、繰り出した他の原反が先の原反となり、接続する他の原反が他の原反となる。
【0010】
図1において、シート貼付装置10は、帯状の剥離シートRLに複数の接着シートASが所定間隔で仮着された先の原反RS1(以下、単に「原反RS1」という場合がある)を支持する第1支持手段としての支持ローラ20と、帯状の剥離シートRLに複数の接着シートASが所定間隔で仮着された他の原反RS2(以下、単に「原反RS2」という場合がある)を支持する第2支持手段としての支持ローラ30と、支持ローラ20または支持ローラ30から先の原反RS1または他の原反RS2を繰り出す繰出手段40と、剥離シートRLから接着シートASを剥離する剥離手段としての剥離板50と、接着シートASを被着体WKに押圧して貼付する押圧手段としての押圧ローラ60と、所定の切断位置で先の原反RS1を切断し、当該先の原反RS1に後端部RS1R(
図2(B)参照)を形成する切断手段70と、先の原反RS1に形成された後端部RS1Rに他の原反RS2を接続する接続手段80とを備え、被着体WKを支持する支持手段90の近傍に配置されている。
【0011】
繰出手段40は、駆動機器としての回動モータ41Aの出力軸41Bに支持された支持アーム41と、支持アーム41の一端側に支持され、その図示しない出力軸で支持ローラ20を支持し、原反RS1を巻き戻す巻戻手段であって駆動機器としての回動モータ42と、支持アーム41の他端側に支持され、その図示しない出力軸で支持ローラ30を支持する駆動機器であって巻戻手段としての回動モータ43と、原反RS1を案内するガイドローラ44と、駆動機器としての回動モータ45Aによって駆動され、ピンチローラ46とで剥離シートRLを挟み込む駆動ローラ45と、剥離シートRLを回収する回収ローラ47と、駆動機器としての直動モータ48の出力軸48Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段によって保持面49Aで原反RS2を吸着保持可能なテーブル49とを備えている。
【0012】
切断手段70は、駆動機器としての直動モータ71と、直動モータ71の出力軸71Aにブラケット72を介して支持された駆動機器としての回動モータ73と、回動モータ73の出力軸73Aに支持された回動体74と、回動体74の上面に支持されたリニアモータ75と、リニアモータ75のスライダ75Aに支持された切断刃76と、駆動機器としての直動モータ77の出力軸77Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段によって保持面78Aで原反RS1を吸着保持可能なテーブル78と、原反RS1における原反繰出方向の先頭に位置する接着シートASが所定の切断位置よりも原反繰出方向上流側に位置するまで原反RS1が巻き取られたことを検知する検知手段79とを備えている。
テーブル78は、切断刃76を受ける溝78Bを備えている。
検知手段79は、保持面78Aの開口から外部に臨む光学センサや超音波センサ等のセンサを複数備えている。
【0013】
接続手段80は、直動モータ71と、直動モータ71の出力軸71Aにブラケット72および回動モータ73を介して支持された回動体74の側面に支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段によって保持面81Aで接続テープCTを吸着保持可能な保持部材であって押圧部材としての保持プレート81を備えている。
【0014】
支持手段90は、駆動機器としてのリニアモータ91のスライダ91Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段によって支持面92Aで被着体WKを吸着保持可能なテーブル92を備えている。
【0015】
以上のシート貼付装置10において、被着体WKに接着シートASを貼付する手順について説明する。
先ず、各部材が初期位置に配置された
図1中実線で示す状態のシート貼付装置10に対し、当該シート貼付装置10の使用者(以下、単に「使用者」という)が原反RS1、RS2および接続テープCTを同図に示すようにセットし、操作パネルやパーソナルコンピュータ等の図示しない操作手段を介して自動運転開始の信号を入力する。すると、繰出手段40および接続手段80が各々の図示しない減圧手段を駆動し、保持面49Aでの原反RS2の吸着保持を開始するとともに、保持面81Aでの接続テープCTの吸着保持を開始する。また、繰出手段40が回動モータ42、45Aを駆動し、原反RS1を繰り出す。そして、先頭の接着シートASが剥離板50で所定長さ剥離されたことがカメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等の図示しない検知手段に検知されると、繰出手段40が回動モータ42、45Aの駆動を停止し、スタンバイ状態となる。
【0016】
次に、使用者または、ベルトコンベアや多関節ロボット等の図示しない搬送手段が、
図1中実線で示すように、支持面92A上に被着体WKを載置すると、支持手段90が図示しない減圧手段を駆動し、支持面92Aでの被着体WKの吸着保持を開始する。次いで、支持手段90がリニアモータ91を駆動し、テーブル92を左方に移動させる。そして、被着体WKが所定の位置に到達したことがカメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等の図示しない検知手段に検知されると、繰出手段40が回動モータ42、45Aを駆動し、テーブル92の移動速度に合わせて原反RS1を繰り出す。これにより、接着シートASは、剥離板50で剥離シートRLから剥離され、押圧ローラ60によって被着体WKに押圧されて貼付される。
【0017】
図1中二点鎖線で示すように、被着体WKへの接着シートASの貼付が完了し、次の接着シートASが剥離板50で所定長さ剥離されたことが図示しない検知手段に検知されると、繰出手段40が回動モータ42、45Aの駆動を停止するとともに、支持手段90がリニアモータ91および図示しない減圧手段の駆動を停止する。そして、使用者または図示しない搬送手段が被着体WKを次工程に搬送した後、支持手段90がリニアモータ91を駆動し、テーブル92を初期位置に復帰させる。
【0018】
その後、上記同様の動作が繰り返された後、原反RS1における接着シートASを使い切る前に、当該原反RS1に原反RS2を接続する場合、使用者が図示しない操作手段を介して原反型換の信号を入力する。すると、繰出手段40が回動モータ42、45Aを駆動し、原反RS1を巻き戻す。そして、原反RS1が所定長さ巻き戻され、原反RS1の先頭の接着シートASが所定の切断位置よりも原反繰出方向上流側に位置するまで原反RS1が巻き取られたことが検知手段79に検知されると、繰出手段40が回動モータ42、45Aの駆動を停止する。次に、切断手段70が直動モータ77および図示しない減圧手段を駆動し、
図2(A)に示すように、テーブル78を下降させ、保持面78Aでの原反RS1の吸着保持を開始する。その後、切断手段70が直動モータ71およびリニアモータ75を駆動し、
図2(A)中二点鎖線で示すように、切断刃76を上昇させた後、当該切断刃76を溝78Bに沿って前後方向に移動させる。これにより、原反RS1が切断され、
図2(B)に示すように、原反RS1に後端部RS1Rが形成される。その後、切断手段70が直動モータ71を駆動し、切断刃76を下降させる。
【0019】
次いで、繰出手段40が回動モータ42、45Aを駆動し、
図2(B)に示すように、後端部RS1Rから切り離された原反RS1を支持ローラ20に巻き取った後、回動モータ42、45Aの駆動を停止する。その後、繰出手段40が直動モータ48を駆動し、
図2(B)に示すように、テーブル49を上昇させて原反RS2の先端部RS2Fを原反RS1の後端部RS1Rに隣接させる。そして、接続手段80が回動モータ73および直動モータ71を駆動し、
図2(B)に示すように、原反RS1の後端部RS1Rおよび原反RS2の先端部RS2Fに接続テープCTを対向させた後、保持プレート81を上昇させる。これにより、接続テープCTが保持プレート81で原反RS1の後端部RS1Rおよび原反RS2の先端部RS2Fに押圧されて貼付され、後端部RS1Rに原反RS2が接続される。
【0020】
その後、繰出手段40、切断手段70、および接続手段80が各々の図示しない減圧手段の駆動を停止し、原反RS1、RS2および接続テープCTの吸着保持を解除する。次いで、繰出手段40および切断手段70が直動モータ48、71、77および回動モータ73を駆動し、テーブル49、78および回動体74を初期位置に復帰させる。その後、繰出手段40が回動モータ41A、43を駆動し、原反RS2に所定の張力が及ぶようにしながら、支持アーム41を回動させ、支持ローラ30を上側に位置させる。これにより、支持ローラ30が第1支持手段となって、当該支持ローラ30で支持していた他の原反RS2が先の原反RS1となるとともに、支持ローラ20が第2支持手段となって、当該支持ローラ20で支持していた先の原反RS1または当該支持ローラ20に付け換えた別の原反が他の原反RS2となり、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0021】
以上のような実施形態によれば、原反RS1を所定長さ巻き戻してから後端部RS1Rを形成し、当該後端部RS1Rに原反RS2を接続するので、原反RS1における未使用の接着シートASを次回のシート貼付に使用することができ、接着シートASを無駄に消費することを防止することができる。
【0022】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれる。
【0023】
例えば、繰出手段40は、帯状の接着シート基材に閉ループ状の切込が形成されることで、その内側が接着シートASとされ、所定の間隔を隔てて複数の接着シートASが剥離シートRLに仮着された原反を繰り出してもよいし、帯状の接着シート基材に切断手段で接着シートASを形成してもよい。
巻戻手段は、原反RS1における所定の切断位置から剥離板50までの全ての接着シートASを巻き戻さなくてもよく、接着シートASを1枚のみ巻き戻すようにしてもよいし、何枚巻き戻せば全て巻き戻せるかが解っている場合、原反RS1を巻き戻しながら接着シートASの枚数をカウントする構成であってもよい。
【0024】
切断手段70は、テーブル78を所定の切断位置よりも原反繰出方向下流側に配置してもよいし、保持面78Aにおける所定の切断位置よりも原反繰出方向下流側の領域のみで原反RS1を保持してもよい。
検知手段79は、テーブル78内に配置されていなくてもよく、カメラや投影機等の撮像手段で構成されてもよいし、単数のセンサで構成されてもよいし、巻き戻す量と巻き取る速度から計算した時間をタイマー等の計時手段で計時することで、原反RS1が所定長さ巻き戻されたことを検知してもよいし、回動モータ42の駆動信号から原反RS1が所定長さ巻き戻されたことを検知してもよい。
【0025】
接続手段80は、接続テープCTに代えてまたは併用して、接着剤、粘着剤、ステープラ等の接続部材で原反RS1に原反RS2を接続してもよいし、原反RS1と原反RS1との接続部分を溶融して接続してもよい。
接続手段80は、切断手段70とは別体の独立した構成としてもよいし、大気やガス等のエアの吹き付けにより接続テープCTを押圧して貼付する構成を採用してもよい。
【0026】
原反RS1の後端部RS1Rに原反RS2を接続するタイミングとしては、所定数の被着体WKに接着シートASを貼付し終わったときや、原反RS1における接着シートASを所定枚数使い終わったときや、原反RS1を所定長さ繰り出したとき等、任意のタイミングもよいし、このようなタイミングをカメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等の図示しない検知手段で検知し、原反RS1に原反RS2を自動的に接続してもよい。
【0027】
また、接着シートAS、接続テープCT、および被着体WKの材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートASは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性の接着シートASが採用された場合は、当該接着シートASを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプ等の加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。また、このような接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材シートと接着剤層との間に中間層を有するもの、基材シートの上面にカバー層を有する等3層以上のもの、更には、基材シートを接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層又は複層の中間層を有するものや、中間層のない単層又は複層のものであってよい。
また、被着体WKとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂板等、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASを機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意の形状の任意のシート、フィルム、テープ等を前述のような任意の被着体WKに貼付することができる。
【0028】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、剥離手段は、剥離シートから接着シートを剥離可能なものであれば、出願当初の技術常識に照らし合わせ、その技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(他の手段および工程についての説明は省略する)。
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
前記実施形態において、ローラが採用されている場合、各ローラを回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、各ローラの表面をゴムや樹脂等の弾性変形が可能な部材で構成してもよいし、各ローラを弾性変形しない部材で構成してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材が採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、ローラ、丸棒、ブレード材、ゴム、樹脂、スポンジ等による押圧部材を採用したり、大気やガス等のエアの吹き付けにより押圧する構成を採用したりしてもよいし、押圧手段や押圧部材の押圧部をゴムや樹脂等の弾性変形が可能な部材で構成してもよいし、弾性変形しない部材で構成してもよいし、剥離手段や剥離部材が採用されている場合は、板状部材、丸棒、ローラ等で構成してもよいし、支持(保持)手段や支持(保持)部材等の被支持部材を支持または保持する構成のものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤、粘着剤、磁力、ベルヌーイ吸着、駆動機器等で被支持部材を支持(保持)する構成を採用してもよいし、切断手段や切断刃が採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、カッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等の切断部材を採用したり、適宜な駆動機器を組み合わせたもので切断部材を移動させて切断するようにしたりしてもよい。
【符号の説明】
【0029】
10 シート貼付装置
20 支持ローラ(第1支持手段)
30 支持ローラ(第2支持手段)
40 繰出手段
42 回動モータ(巻戻手段)
43 回動モータ(巻戻手段)
50 剥離板(剥離手段)
60 押圧ローラ(押圧手段)
70 切断手段
80 接続手段
AS 接着シート
RL 剥離シート
RS1 先の原反
RS1R 後端部
RS2 他の原反
WK 被着体