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特許7149076ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤の薬学的製剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-28
(45)【発行日】2022-10-06
(54)【発明の名称】ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤の薬学的製剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/519 20060101AFI20220929BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20220929BHJP
   A61K 9/26 20060101ALI20220929BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20220929BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20220929BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20220929BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20220929BHJP
   A61K 47/04 20060101ALI20220929BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20220929BHJP
   A61K 47/40 20060101ALI20220929BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20220929BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20220929BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220929BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20220929BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
A61K31/519
A61K9/20
A61K9/26
A61K47/26
A61K47/38
A61K47/32
A61K47/20
A61K47/04
A61K47/12
A61K47/40
A61K47/36
A61P29/00
A61P43/00 111
A61P35/00
A61P35/02
【請求項の数】 34
(21)【出願番号】P 2017541753
(86)(22)【出願日】2016-03-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-03-15
(86)【国際出願番号】 US2016020467
(87)【国際公開番号】W WO2016141068
(87)【国際公開日】2016-09-09
【審査請求日】2019-02-28
(31)【優先権主張番号】62/193,518
(32)【優先日】2015-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/127,717
(32)【優先日】2015-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515255733
【氏名又は名称】ファーマサイクリックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】アトラリ,ハリシャ
(72)【発明者】
【氏名】チョン,チン,ワー
(72)【発明者】
【氏名】キュール,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】タン,ヘオウ
【審査官】榎本 佳予子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0338172(US,A1)
【文献】国際公開第2014/004707(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00-31/80
A61K 9/00- 9/72
A61K 47/00-47/69
A61P 1/00-43/00
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イブルチニブと1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む即時放出の高負荷の固形錠剤製剤であって、
a)約69%w/w~約71%w/wのイブルチニブと、
b)約13%w/w~約15%w/wのラクトース一水和物と、
c)約2%w/w~約5%w/wの微結晶性セルロースと、
d)約1%w/w~約3%w/wのポリビニルピロリドンと、
e)約6%w/w~約8%w/wのクロスカルメロースナトリウムと、
f)約1%w/w~約4%w/wのラウリル硫酸ナトリウムと、
g)約0.4%w/w~約0.6%w/wのコロイド状二酸化ケイ素と、
h)約0.4%w/w~約0.6%w/wのステアリン酸マグネシウムと、を含む、
即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項2】
イブルチニブと1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む即時放出の高負荷の固形錠剤製剤であって、
a)約70%w/wのイブルチニブと、
b)約14%w/wのラクトース一水和物と、
c)約5%w/wの微結晶性セルロースと、
d)約2%w/wのポリビニルピロリドンと、
e)約7%w/wのクロスカルメロースナトリウムと、
f)約1%w/wのラウリル硫酸ナトリウムと、
g)約0.5%w/wのコロイド状二酸化ケイ素と、
h)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウムと、を含む、
即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項3】
イブルチニブと1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む即時放出の高負荷の固形錠剤製剤であって、
a)約70%w/wのイブルチニブと、
b)約14%w/wのラクトース一水和物と、
c)約2%w/wの微結晶性セルロースと、
d)約2%w/wのポリビニルピロリドンと、
e)約7%w/wのクロスカルメロースナトリウムと、
f)約4%w/wのラウリル硫酸ナトリウムと、
g)約0.5%w/wのコロイド状二酸化ケイ素と、
h)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウムと、を含む、
即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項4】
イブルチニブと1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む即時放出の高負荷の固形錠剤製剤であって、
a)約65%w/w~約75%w/wのイブルチニブと、
b)約14%w/w~約18%w/wのラクトース一水和物と、
c)約1%w/w~約3%w/wのポリビニルピロリドンと、
d)約0.5%w/w~約1.5%w/wのラウリル硫酸ナトリウムと、
e)約5%w/w~約15%w/wのクロスポビドンと、
f)約0.3%w/w~約0.7%w/wのコロイド状二酸化ケイ素と、
g)約0.3%w/w~約0.7%w/wのステアリン酸マグネシウムと、を含む、
即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項5】
イブルチニブと1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む即時放出の高負荷の固形錠剤製剤であって、
a)約59%w/w~約61%w/wのイブルチニブと、
b)約13%w/w~約15%w/wのラクトースと、
c)約13%w/w~約15%w/wの微結晶性セルロースと、
d)約4%w/w~約6%w/wのクロスカルメロースナトリウムと、
e)約5%w/w~約7%w/wのラウリル硫酸ナトリウムと、
f)約0.4%w/w~約0.6%w/wのコロイド状二酸化ケイ素と、
g)約0.4%w/w~約0.6%w/wのステアリン酸マグネシウムと、を含む、
即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項6】
イブルチニブと1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む即時放出の高負荷の固形錠剤製剤であって、
a)約59%w/w~約61%w/wのイブルチニブと、
b)約13%w/w~約14%w/wのラクトースと、
c)約13%w/w~約14%w/wの微結晶性セルロースと、
d)約2%w/w~約3%w/wのクロスカルメロースナトリウム(顆粒内)と、
e)約0.8%w/w~約1.2%w/wのヒドロキシプロピルセルロースと、
f)約2%w/w~約3%w/wのクロスカルメロースナトリウム(顆粒外)と、
g)約5.5%w/w~約6.5%w/wのラウリル硫酸ナトリウムと、
h)約0.4%w/w~約0.6%w/wのコロイド状二酸化ケイ素と、
i)約0.4%w/w~約0.6%w/wのステアリン酸マグネシウムと、を含む、
即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項7】
イブルチニブと1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む即時放出の高負荷の固形錠剤製剤であって、
a)約69%w/w~約71%w/wのイブルチニブと、
b)約8%w/w~約9%w/wのラクトースと、
c)約8%w/w~約9%w/wの微結晶性セルロースと、
d)約2.5%w/w~約3.5%w/wのクロスカルメロースナトリウム(顆粒内)と、
e)約2.5%w/w~約3.5%w/wのクロスカルメロースナトリウム(顆粒外)と、
g)約5.5%w/w~約6.5%w/wのラウリル硫酸ナトリウムと、
h)約0.4%w/w~約0.6%w/wのコロイド状二酸化ケイ素と、
i)約0.4%w/w~約0.6%w/wのステアリン酸マグネシウムと、を含む、
即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項8】
絶食状態の健康なヒトの大人の集団に560mgのイブルチニブを送達するのに十分な量での1以上の固形錠剤製剤の経口投与は、約465ng*h/mL+/-248ng*h/mLの平均AUC 0-∞ をもたらす、請求項1-4のいずれか1項に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項9】
イブルチニブと1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む即時放出の高負荷の固形錠剤製剤であって、
前記固形錠剤製剤が約60%w/w~約75%w/wのイブルチニブを含み、賦形剤が、
ラクトース、スクロース、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、化工デンプン、セルロース、微結晶性セルロース、微小セルロース、及びタルクからなる群から選択される、1つ以上の希釈剤、
天然デンプン、プレゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、架橋デンプン、架橋ポリマー、架橋ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、粘土、及びゴムからなる群から選択される、1つ以上の崩壊剤、
ヒドロキシプロピルセルロース及びポリビニルピロリドンからなる群から選択される、1つ以上の結合剤、
コロイド状二酸化ケイ素、並びに
ステアリン酸マグネシウム
を含む、
即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項10】
1つ以上の崩壊剤が、クロスカルメロースナトリウムおよびクロスポビドンからなる群から選択される、請求項9に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項11】
希釈剤が微結晶性セルロースである、請求項9に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項12】
結合剤がポリビニルピロリドンである、請求項9に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項13】
賦形剤が微結晶性セルロース、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む、請求項9に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項14】
コロイド状二酸化ケイ素が約0.1%w/w~約1.5%w/wの量で存在する、請求項9に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項15】
ステアリン酸マグネシウムが約0.01%w/w~約5%w/wの量で存在する、請求項9に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項16】
ステアリン酸マグネシウムが約0.01%w/w~約2%w/wの量で存在する、請求項9に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項17】
ステアリン酸マグネシウムが約0.1%w/w~約0.7%w/wの量で存在する、請求項9に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項18】
イブルチニブと1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む即時放出の高負荷の固形錠剤製剤であって、
前記固形錠剤製剤が約60%w/w~約75%w/wのイブルチニブを含み、賦形剤が、
約1%w/w~約20%w/wの量の微結晶セルロースと、
約1%w/wから約10%w/wの量のクロスカルメロースナトリウムと、
約5%w/w~約15%w/wの量のクロスポビドンと、
約1%w/w~約5%w/wの量のポリビニルピロリドンと、
約0%w/w~約10%w/wの量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.1%w/w~約1.5%w/wの量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.01%w/w~約5%w/wの量のステアリン酸マグネシウムと、
を含む、即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項19】
微結晶性セルロースが約1%w/w~約10%w/wの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項20】
微結晶性セルロースが約5%w/w~約20%w/wの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項21】
微結晶性セルロースが約8%w/w~約20%w/wの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項22】
微結晶性セルロースが約8%w/w~約15%w/wの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項23】
クロスカルメロースナトリウムが約5%w/w~約10%w/wの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項24】
ポリビニルピロリドンが、約1%w/w~約3%w/wの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項25】
ラウリル硫酸ナトリウムが約0.5%w/w~約5%w/wの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項26】
コロイド状二酸化ケイ素が、約0.4%w/w~約0.8%w/wの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項27】
ステアリン酸マグネシウムが、約0.1%w/w~約1.5%w/wの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項28】
ステアリン酸マグネシウムが約0.01%w/w~約2%w/wの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項29】
ステアリン酸マグネシウムが、約0.1%w/w~約0.7%w/wの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項30】
微結晶性セルロースが約1%w/w~約10%w/wの量で存在し、クロスカルメロースナトリウムが約5%w/w~約10%w/wの量で存在し、ポリビニルピロリドンが約1%w/w~約3%w/wの量で存在し、そして、ステアリン酸マグネシウムが約0.01%w/w~約5%w/wの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項31】
イブルチニブが、約140mg、約280mg、約420mg、または約560mgの量で存在する、請求項18に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項32】
イブルチニブと1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む即時放出の高負荷の固形錠剤製剤であって、
前記固形錠剤製剤は、約60%w/w~約75%w/wのイブルチニブを含み、
賦形剤は、顆粒内賦形剤及び顆粒外賦形剤を含み、前記顆粒内賦形剤は、微結晶性セルロース及びポリビニルピロリドンを含み、前記顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む、
即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項33】
顆粒外賦形剤は微結晶性セルロースをさらに含む、請求項32に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【請求項34】
イブルチニブが、約140mg、約280mg、約420mg、または約560mgの量で存在する、請求項2に記載の即時放出の高負荷の固形錠剤製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年3月3日に出願された米国仮出願第62/127,717号及び2015年7月16日に出願された米国仮出願第62/193,518号(これらは参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる)の利益を主張する。
【0002】
ブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)阻害剤1-((R)-3-(4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン(その薬学的組成物、溶媒和物、及び薬学的に許容される塩を含む)、ならびにBtk阻害剤を含む薬学的製剤、及びBtk活性の阻害が有益であろう疾患または状態の治療においてBtk阻害剤組成物または製剤を使用する方法が、本明細書に記載される。
【背景技術】
【0003】
非受容体チロシンキナーゼのTecファミリーのメンバーであるブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)は、Tリンパ球及びナチュラルキラー細胞以外のすべての造血細胞において発現される主要なシグナル伝達酵素である。Btkは、B細胞シグナル伝達経路において、細胞表面B細胞受容体(BCR)刺激を下流の細胞内応答に繋げる必須の役割を果たす。
【0004】
Btkは、B細胞の発達、活性化、シグナル伝達、及び生存の重要な調節因子である。加えて、Btkは、例えば、マクロファージ中のトール様受容体(TLR)及びサイトカイン受容体により媒介されるTNF-αの産生、肥満細胞中のIgE受容体(FcepsilonRI)のシグナル伝達、B系統リンパ球様細胞中のFas/APO-1のアポトーシス性シグナル伝達の阻害、及びコラーゲン刺激による血小板凝集等のいくつかの他の造血細胞シグナル伝達経路において役割を果たす。
【0005】
1-((R)-3-(4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オンはまた、そのIUPAC名で、1-{(3R)-3-[4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-イル}プロプ-2-エン-1-オン、または2-プロペン-1-オン、1-[(3R)-3-[4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]-1-ピペリジニル-オンとして知られ、かつUSAN名、イブルチニブが与えられている。イブルチニブに対して与えられた様々な名称は、本明細書では同義に使用される。
【発明の概要】
【0006】
Btk阻害剤1-((R)-3-(4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン(その薬学的に許容される組成物、製剤、及び使用方法を含む)が、本明細書に記載される。また、Btk活性と関連する疾患または状態の治療のための薬剤の製造において使用される、Btk阻害剤1-((R)-3-(4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オンの薬学的に許容される組成物及び製剤も記載される。1-((R)-3-(4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オンは、不可逆的Btk阻害剤である。Btk阻害剤1-((R)-3-(4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オンの薬学的組成物及び製剤、ならびに疾患または状態(Btkの不可逆的阻害が疾患または状態を有する哺乳動物に治療的有用性を提供する、疾患または状態を含む)の治療の際にBtk阻害剤を使用する方法が、さらに記載される。
【0007】
湿式造粒法によって、1-((R)-3-(4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オンの薬学的組成物を調製するためのプロセスもまた、本明細書に記載される。湿式造粒法によって調製される1-((R)-3-(4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オンの薬学的組成物を含む薬学的製剤が、さらに記載される。
【0008】
一態様では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、イブルチニブが、化合物1の構造を有する化合物であり、
【0009】
【化1】
薬学的組成物は、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブを含む。
【0010】
別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、顆粒内及び顆粒外成分を含む。別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、湿式造粒法を用いて調製される。別の実施形態では、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブを含む薬学的組成物である。
【0011】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、または約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む薬学的組成物を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、または約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む薬学的組成物を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、1つ以上の賦形剤は、約10%(w/w)~約50%(w/w)の量で存在する。
【0012】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、または約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、1つ以上の賦形剤は、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、及び界面活性剤からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、希釈剤である。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース、スクロース、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、化工デンプン、セルロース、微結晶性セルロース、微小セルロース、及びタルクからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、希釈剤は、セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、1%(w/w)~約2%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)または約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース及び微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約10%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約14%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、崩壊剤である。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、天然デンプン、プレゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム等の架橋デンプン、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン等の架橋ポリマー、アルギン酸ナトリウム、粘土、及びゴムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、クロスカルメロースナトリウムは、約0~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、結合剤である。いくつかの実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースであり、ヒドロキシプロピルセルロースは、約0~約10%(w/w)、約0~約5%(w/w)、約0~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、結合剤は、ポリビニルピロリドンである。いくつかの実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約0~約10%(w/w)、約1~約5%(w/w)、または約2%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、界面活性剤である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、約0~約10%(w/w)、約0.5~約5%(w/w)、約1~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、流動促進剤である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)であり、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)は、約0~約5%(w/w)、0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、滑沢剤である。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムであり、ステアリン酸マグネシウムは、約0.01%(w/w)~約5%(w/w)、0.01%(w/w)~約2%(w/w)、0.1%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む、本質的にそれらからなる、またはそれらからなる。別の実施形態では、賦形剤は、ラクトース、ポリビニルピロリドン、ラウリル硫酸ナトリウム、クロスポビドン、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む、本質的にそれらからなる、またはそれらからなる。
【0013】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、または約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む、本質的にそれらからなる、またはそれらからなり、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、または約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約15%(w/w)、または約8%(w/w)~約14%(w/w)の量のラクトースと、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量のヒドロキシプロピルセルロースと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約5%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。
【0014】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、または約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及びクロスカルメロースナトリウムを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、または約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、
約10%(w/w)~約20%(w/w)または約12%(w/w)~約15%(w/w)の量のラクトースと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のポリビニルピロリドンと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)または約3%(w/w)~約7%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0~約10%(w/w)または約0%(w/w)~約4%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。
【0015】
別の実施形態では、
a)約69%(w/w)~約71%(w/w)のイブルチニブと、
b)約13%(w/w)~約15%(w/w)のラクトースと、
c)約2%(w/w)~約5%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約1%(w/w)~約3%(w/w)のポリビニルピロリドンと、
e)約6%(w/w)~約8%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムと、
f)約1%(w/w)~約4%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
g)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
h)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。
【0016】
別の実施形態では、
a)約70%(w/w)のイブルチニブと、
b)約14%(w/w)のラクトース一水和物と、
c)約5%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約2%(w/w)のポリビニルピロリドンと、
e)約7%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムと、
f)約1%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
g)約0.5%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
h)約0.5%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。
【0017】
別の実施形態では、
a)約70%(w/w)のイブルチニブと、
b)約14%(w/w)のラクトース一水和物と、
c)約2%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約2%(w/w)のポリビニルピロリドンと、
e)約7%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムと、
f)約4%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
g)約0.5%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
h)約0.5%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。
【0018】
別の実施形態では、
a)約70%(w/w)のイブルチニブと、
b)約16%(w/w)のラクトースと、
c)約2%(w/w)のポリビニルピロリドンと、
d)約1%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
e)約10%(w/w)のクロスポビドンと、
f)約0.5%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
g)約0.5%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。
【0019】
別の実施形態では、
a)約59%(w/w)~約61%(w/w)のイブルチニブと、
b)約13%(w/w)~約15%(w/w)のラクトースと、
c)約13%(w/w)~約15%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約4%(w/w)~約6%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムと、
e)約5%(w/w)~約7%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
f)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
g)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。
【0020】
いくつかの実施形態では、錠剤の総重量は、約934mgである。
【0021】
別の実施形態では、
a)約59%(w/w)~約61%(w/w)のイブルチニブと、
b)約13%(w/w)~約14%(w/w)のラクトースと、
c)約13%(w/w)~約14%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約2%(w/w)~約3%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(顆粒内)と、
e)約0.8%(w/w)~約1.2%(w/w)のヒドロキシプロピルセルロースと、
f)約2%(w/w)~約3%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(顆粒外)と、
g)約5.5~約6.5%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
h)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
i)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。
【0022】
いくつかの実施形態では、錠剤の総重量は、約934mgである。
別の実施形態では、
a)約69%(w/w)~約71%(w/w)のイブルチニブと、
b)約8%(w/w)~約9%(w/w)のラクトースと、
c)約8~約9%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約2.5~約3.5%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(顆粒内)と、
e)約2.5~約3.5%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(顆粒外)と、
g)約5.5~約6.5%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
h)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
i)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。
【0023】
本明細書に使用されるラクトースは、無水ラクトース及び/または含水ラクトース、例えばラクトース一水和物であり得る。いくつかの実施形態では、ラクトースは、無水ラクトースである。いくつかの特定の実施形態では、ラクトースは、含水ラクトースである。さらに特定の実施形態では、ラクトースは、ラクトース一水和物である。
【0024】
いくつかの実施形態では、錠剤の総重量は、約800mgである。
【0025】
本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、イブルチニブは、1錠剤当たり約35mg~約840mgの量である。本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、イブルチニブは、1錠剤当たり約140mg~約840mgの量である。本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、イブルチニブは、1錠剤当たり約140mg、約280mg、約420mg、約560mg、または約840mgの量、または端点を含めたそれらの値のうちの任意の2つの間の任意の範囲である。本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、イブルチニブは、約560mgの量である。本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、イブルチニブは、微粒子形態である。本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、製剤は、1日1回の投与のために使用される。本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、製剤は、治療上有効な量のイブルチニブを含有する経口投与形態である。
【0026】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、疾患の治療を必要とする患者における疾患を治療する方法である。
【0027】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、自己免疫疾患の治療を必要とする患者における自己免疫疾患を治療する方法である。いくつかの実施形態では、自己免疫疾患は、リウマチ性関節炎または狼瘡である。
【0028】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、異種免疫疾患の治療を必要とする患者における異種免疫疾患を治療する方法である。
【0029】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞増殖性障害である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞増殖性障害であり、B細胞増殖性障害は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、または慢性リンパ球性白血病である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞悪性腫瘍である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞悪性腫瘍、ならびに慢性リンパ球性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、及び多発性骨髄腫から選択されるB細胞悪性腫瘍である。いくつかの実施形態では、癌は、リンパ腫、白血病、または固形腫瘍である。いくつかの実施形態では、癌は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、B細胞性前リンパ急性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫/ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、脾性辺縁帯リンパ腫、形質細胞性骨髄腫、形質細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、縦隔の(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、またはリンパ腫様肉芽腫症である。
【0030】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、肥満細胞症の治療を必要とする患者における肥満細胞症を治療する方法である。
【0031】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、骨粗鬆症または骨吸収障害の治療を必要とする患者における骨粗鬆症または骨吸収障害を治療する方法である。
【0032】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、炎症性疾患または状態の治療を必要とする患者における炎症性疾患または状態を治療する方法である。
【0033】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、狼瘡の治療を必要とする患者における狼瘡を治療する方法である。
【0034】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される製剤及び方法は、脳、腎臓、肝臓、副腎、膀胱、胸部、胃、胃腫瘍、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣、頸部、精巣、泌尿生殖器、食道、喉頭、皮膚、骨、もしくは甲状腺の癌腫、肉腫、膠芽腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫、消化管癌、特に結腸癌もしくは結腸直腸腺腫、頭頸部の腫瘍、表皮過剰増殖、乾癬、前立腺肥大、新生物、上皮内新生物、腺腫、腺癌、角化棘細胞腫、上皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌、リンパ腫、ホジキン病及び非ホジキン病、乳癌、濾胞腺癌、未分化癌、乳頭癌、セミノーマ、黒色腫、またはくすぶり型の無痛性多発性骨髄腫を治療するために使用することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される製剤及び方法は、中枢神経系(CNS)悪性腫瘍を治療するために使用することができる。いくつかの実施形態では、CNS悪性腫瘍は、原発性CNSリンパ腫である。いくつかの実施形態では、原発性CNSリンパ腫は、神経膠腫である。いくつかの実施形態では、神経膠腫は、星状細胞腫、上衣腫、乏突起神経膠腫である。いくつかの実施形態では、CNS悪性腫瘍は、星状細胞の腫瘍、例えば、若年性毛様細胞、上衣下、高分化型または中分化型未分化の星状細胞腫;未分化の星状細胞腫;多形性膠芽腫;上衣腫瘍、例えば、粘液乳頭型脳室及び高分化型上衣腫、未分化の上衣腫、上衣芽細胞腫;高分化型乏突起神経膠腫及び未分化の乏突起神経膠腫を含む乏突起膠細胞系腫瘍;混合腫瘍、例えば、混合星状細胞腫-上衣腫、混合星状細胞腫-乏突起神経膠腫、混合上衣腫-乏突起神経膠腫;または髄芽細胞腫である。
【0036】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される製剤及び方法は、白血病、リンパ腫、骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、T細胞悪性腫瘍、またはB細胞悪性腫瘍が挙げられるが、これらに限定されない、血液学的悪性腫瘍を治療するために使用することができる。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、治療未経験の血液学的悪性腫瘍である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性または難治性の血液学的悪性腫瘍である。
【0037】
いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、T細胞悪性腫瘍である。いくつかの実施形態では、T細胞悪性腫瘍は、末梢T細胞リンパ腫、非特異型(PTCL-NOS)、未分化大細胞リンパ腫、血管免疫芽球性リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)、芽球性NK細胞リンパ腫、腸症型腸管T細胞リンパ腫、肝脾ガンマ-デルタT細胞リンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、鼻NK/T細胞リンパ腫、または治療関連T細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、T細胞悪性腫瘍は、再発性または難治性のT細胞悪性腫瘍である。いくつかの実施形態では、T細胞悪性腫瘍は、治療未経験のT細胞悪性腫瘍である。
【0038】
いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、B細胞増殖性障害である。いくつかの実施形態では、癌は、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、高リスクCLL、非CLL/SLLリンパ腫、または前リンパ球性白血病(PLL)である。いくつかの実施形態では、癌は、濾胞性リンパ腫(FL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、多発性骨髄腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、非バーキット高悪性度B細胞リンパ腫、縦隔原発性B細胞リンパ腫(PMBL)、免疫芽細胞性大細胞型リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾性辺縁帯リンパ腫、形質細胞性骨髄腫、形質細胞腫、縦隔の(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、またはリンパ腫様肉芽腫症である。いくつかの実施形態では、DLBCLは、亜型:活性化B細胞びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC-DLBCL)、胚中心びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(GCB DLBCL)、及びダブルヒット(DH)DLBCLにさらに分類される。いくつかの実施形態では、ABC-DLBCLは、CD79B突然変異を特徴とする。いくつかの実施形態では、ABC-DLBCLは、CD79A突然変異を特徴とする。いくつかの実施形態では、ABC-DLBCLは、MyD88、A20、またはこれらの組み合わせにおける突然変異を特徴とする。いくつかの実施形態では、癌は、急性または慢性骨髄性(または骨髄性)白血病、骨髄異形成症候群、または急性リンパ芽球性白血病である。いくつかの実施形態では、B細胞増殖性障害は、再発性または難治性のB細胞増殖性障害である。いくつかの実施形態では、B細胞増殖性障害は、治療未経験のB細胞増殖性障害である。
【0039】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される製剤及び方法は、線維症を治療するために使用することができる。いくつかの実施形態では、線維症は、移植片対宿主病(GVHD)と関連しない。いくつかの実施形態では、線維症は、強皮症GVHD、肺慢性GVHD、または肝慢性GVHDと関連しない。いくつかの実施形態では、線維症は、肝臓、肺、膵臓、腎臓、骨髄、心臓、皮膚、腸、または関節の線維症である。いくつかの実施形態では、線維症は、肝臓の線維症である。いくつかの実施形態では、線維症は、肺の線維症である。いくつかの実施形態では、線維症は、膵臓の線維症である。いくつかの実施形態では、患者は、肝硬変、慢性膵炎、または嚢胞性線維症を患っている。
【0040】
別の態様では、本明細書に記載されるイブルチニブを含む薬学的組成物または錠剤製剤を調製するためのプロセスであり、このプロセスは、湿式造粒法を含む。
【0041】
別の態様では、イブルチニブを含む高負荷の固形錠剤製剤であり、イブルチニブは、化合物1の構造を有する化合物であり、
【0042】
【化2】
錠剤は、約560mgのイブルチニブを含む。
【0043】
別の実施形態では、高負荷の固形錠剤製剤であり、イブルチニブは、微粒子形態である。別の実施形態では、イブルチニブは、スプレー乾燥形態である。別の実施形態では、イブルチニブは、スプレー乾燥形態ではない。別の実施形態では、粒径は、約30ミクロンまたは30ミクロン未満である。一実施形態では、イブルチニブは、微粒子形態であり、粒径は、約1~30ミクロンである。別の実施形態では、粒径は、約10ミクロンまたは10ミクロン未満である。別の実施形態では、粒径は、1ミクロン未満である。別の実施形態では、高負荷の固形錠剤製剤であり、錠剤は、1日1回の経口投与のために使用される。
【0044】
別の態様では、化合物1を投与することによって患者を治療するための方法が、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、哺乳動物に、治療上有効な量の化合物1、または薬学的に許容される塩、薬学的に活性な代謝産物、薬学的に許容されるプロドラッグ、または薬学的に許容される溶媒和物を投与することを含む、哺乳動物においてBtk等のチロシンキナーゼ(複数を含む)を阻害する、またはBtk等のチロシンキナーゼ(複数を含む)の阻害が有益であろう、疾患、障害、もしくは状態を治療する方法が、本明細書に提供される。
【0045】
別の態様では、ブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)活性を阻害するための、またはブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)活性の阻害が有益であろう、疾患、障害、もしくは状態を治療するための化合物1の使用が、本明細書に提供される。
【0046】
いくつかの実施形態では、結晶性化合物1を含む薬学的組成物が、ヒトに投与される。いくつかの実施形態では、非晶質の化合物1を含む薬学的組成物が、ヒトに投与される。
【0047】
いくつかの実施形態では、結晶性化合物1を含む薬学的組成物が、経口投与される。いくつかの実施形態では、非晶質の化合物1を含む薬学的組成物が、経口投与される。
【0048】
いくつかの実施形態では、結晶性化合物1を含む薬学的組成物が、チロシンキナーゼ活性の阻害のための薬剤の製剤化のために使用される。いくつかの他の実施形態では、結晶性化合物1を含む薬学的組成物が、ブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)活性の阻害のための薬剤の製剤化のために使用される。いくつかの実施形態では、非晶質の化合物1を含む薬学的組成物が、チロシンキナーゼ活性の阻害のための薬剤の製剤化のために使用される。いくつかの他の実施形態では、非晶質の化合物1を含む薬学的組成物が、ブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)活性の阻害のための薬剤の製剤化のために使用される。
【0049】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかでは(組成物、方法、使用、製剤、併用療法等を含む)、化合物1またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、光学的に純粋である(すなわち、HPLCによって99%超のキラル純度)。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかでは(組成物、方法、使用、製剤、併用療法等を含む)、化合物1またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は、a)より低いキラル純度の化合物1またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、b)任意の光学純度の1-((S)-3-(4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、あるいはc)ラセミ1-(3-(4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物で置き換えられる。
【0050】
本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかでは(組成物、方法、使用、製剤、併用療法等を含む)、非晶質の化合物1が使用される。本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかでは(組成物、方法、使用、製剤、併用療法等を含む)、結晶性化合物1が使用される。
【0051】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかでは(組成物、方法、使用、製剤、併用療法等を含む)、化合物1またはその薬学的に許容される塩は、化合物1の活性代謝産物で置き換えられる。いくつかの実施形態では、活性代謝産物は、結晶形態である。いくつかの実施形態では、活性代謝産物は、非晶質相である。さらなる実施形態では、代謝産物は、単離される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかでは(組成物、方法、使用、製剤、併用療法等を含む)、化合物1またはその薬学的に許容される塩は、化合物1のプロドラッグ、または化合物1の重水素化類似体、またはその薬学的に許容される塩で置き換えられる。
【0052】
本明細書に記載される方法及び組成物の他の目的、特徴、及び利点は、後述する詳細な説明から明らかになるだろう。しかしながら、詳細な説明及び特定の例は、特定の実施形態を示しているものの、本開示の趣旨及び範囲内での様々な変化及び修正が、この詳細な説明から当業者に明白となるので、単なる例示目的として与えられることを理解されたい。本明細書に使用される節の見出しは、系統立てることのみを目的としており、記載される主題を制限すると解釈されるものではない。特許、特許出願、論文、書籍、マニュアル、及び論説を含むが、これらに限定されない、本出願に引用されるすべての文書、または文書の一部は、参照によりそれらの全体があらゆる目的で本明細書に明示的に組み込まれる。
【0053】
参照による組み込み
本明細書において言及されるすべての刊行物及び特許出願は、適用可能かつ関連する程度まで参照により本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】絶食ビーグル犬へのカプセル製剤対3つの異なる湿式錠剤製剤の単回経口投与(用量=140mg)後のイブルチニブの平均血漿濃度-時間プロファイルを示す。
図2】絶食ビーグル犬へのカプセル製剤対2つの異なる乾式錠剤製剤の単回経口投与(用量=140mg)後のイブルチニブの平均血漿濃度-時間プロファイルを示す。
図3】(A)140mgのイブルチニブを含むカプセル(製剤A)、ならびにそれぞれ、560mg、420mg、280mg、及び140mgのイブルチニブを含む本発明の錠剤(B~E)の実施例の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
様々な造血細胞機能、例えば、B細胞受容体活性化においてBtkシグナル伝達によって果たされる多様な役割は、化合物1等の小分子Btk阻害剤が、造血系の多くの細胞型により影響を受けるかまたはそれに影響を及ぼす、様々な疾患、例えば、自己免疫疾患、異種免疫状態または疾患、炎症性疾患、癌(例えばB細胞増殖性障害)、及び血栓塞栓症障害の危険性を減少させること、またはそれらを治療することに役立つことを示唆している。さらに、化合物1等の不可逆的Btk阻害化合物は、不可逆的阻害剤との共有結合を形成することができるシステイン残基(システイン481残基を含む)を有することによりBtkとの相同を共有する、他のチロシンキナーゼの小さなサブセットを阻害するために使用することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、化合物1を含む組成物または錠剤製剤は、哺乳動物における自己免疫疾患の処置に使用することができ、自己免疫疾患としては、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、骨関節炎、スティル病、若年性関節炎、狼瘡、糖尿病、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、Ord甲状腺炎、グレーブス病、シェーグレン症候群、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、アジソン病、眼球クローヌス・ミオクローヌス症候群、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、無形成性貧血、自己免疫性肝炎、セリアック病、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病、視神経炎、硬皮症、原発性胆汁性肝硬変、ライター症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎、温式自己免疫性溶血性貧血、ウェゲナー肉芽腫症、乾癬、全身性脱毛症、ベーチェット病、慢性疲労、自律神経障害、子宮内膜症、間質性膀胱炎、神経性筋緊張病、硬皮症、及び外陰部痛が挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
いくつかの実施形態では、化合物1を含む組成物または錠剤製剤は、哺乳動物における異種免疫疾患または状態の処置に使用することができ、異種免疫疾患または状態としては、移植片対宿主病、移植、輸血、アナフィラキシー、アレルギー(例えば、植物の花粉、ラテックス、薬物、食物、昆虫毒、獣毛、動物の鱗屑、イエダニ、またはゴキブリの萼に対するアレルギー)、I型過敏症、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、及びアトピー性皮膚炎が挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
いくつかの実施形態では、化合物1を含む組成物または錠剤製剤は、哺乳動物における炎症性疾患の処置に使用することができ、炎症性疾患としては、喘息、炎症性腸疾患、虫垂炎、眼瞼炎、毛細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頚管炎、胆管炎、胆嚢炎、大腸炎、結膜炎、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、全腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、肝炎、化膿性汗腺炎、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、耳管炎、静脈洞炎、口内炎、関節滑膜炎、腱炎、扁桃腺炎、ブドウ膜炎、膣炎、脈管炎、及び外陰炎が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、炎症性疾患は、喘息、虫垂炎、眼瞼炎、毛細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頚管炎、胆管炎、胆嚢炎、大腸炎、結膜炎、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、全腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、肝炎、化膿性汗腺炎、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、耳管炎、静脈洞炎、口内炎、関節滑膜炎、腱炎、扁桃腺炎、ブドウ膜炎、膣炎、脈管炎、または外陰炎である。いくつかの実施形態では、自己免疫疾患は、炎症性腸疾患、関節炎、狼瘡、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、骨関節炎、スティル病、若年性関節炎、糖尿病、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、Ord甲状腺炎、グレーブス病、シェーグレン症候群、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、アジソン病、眼球クローヌス・ミオクローヌス症候群、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、無形成性貧血、自己免疫性肝炎、セリアック病、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病、視神経炎、硬皮症、原発性胆汁性肝硬変、ライター症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎、温式自己免疫性溶血性貧血、ウェゲナー肉芽腫症、乾癬、全身性脱毛症、ベーチェット病、慢性疲労、自律神経障害、子宮内膜症、間質性膀胱炎、神経性筋緊張病、硬皮症、または外陰部痛である。
【0059】
さらに他の実施形態では、本明細書に記載される方法は、癌、例えば、B細胞増殖性障害を治療するために使用することができ、癌としては、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、B細胞性前リンパ急性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫/ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、脾性辺縁帯リンパ腫、形質細胞性骨髄腫、形質細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、縦隔の(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、及びリンパ腫様肉芽腫症が挙げられるが、これらに限定されない。
【0060】
さらなる実施形態では、本明細書に記載される方法は、血栓塞栓性障害を治療するために使用することができ、血栓塞栓性障害としては、心筋梗塞、狭心症(不安定狭心症を含む)、血管形成または大動脈冠動脈バイパスの後の再閉塞または再狭窄、脳卒中、一過性虚血、末梢動脈閉鎖性障害、肺塞栓症、及び深部静脈血栓症が挙げられるが、これらに限定されない。
【0061】
血液学的悪性腫瘍
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、治療を必要とする個体における血液学的悪性腫瘍を治療するための方法が、本明細書に開示される。
【0062】
いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、非ホジキンリンパ腫(NHL)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、高リスクCLL、または非CLL/SLLリンパ腫である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、濾胞性リンパ腫(FL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、多発性骨髄腫(MM)、辺縁帯リンパ腫、バーキットリンパ腫、非バーキット高悪性度B細胞リンパ腫、または節外性辺縁帯B細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、急性または慢性骨髄性(または骨髄性)白血病、骨髄異形成症候群、急性リンパ芽球性白血病、または前駆B細胞急性リンパ芽球性白血病である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、慢性リンパ球性白血病(CLL)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、マントル細胞リンパ腫(MCL)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、ABC亜型である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、GCB亜型である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症(WM)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、多発性骨髄腫(MM)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、バーキットリンパ腫である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、濾胞性リンパ腫(FL)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、形質転換した濾胞性リンパ腫である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、辺縁帯リンパ腫である。
【0063】
いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性または難治性の非ホジキンリンパ腫(NHL)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、再発性または難治性のマントル細胞リンパ腫(MCL)、再発性または難治性の濾胞性リンパ腫(FL)、再発性または難治性のCLL、再発性または難治性のSLL、再発性または難治性の多発性骨髄腫、再発性または難治性のヴァルデンストレームマクログロブリン血症、再発性または難治性の多発性骨髄腫(MM)、再発性または難治性の辺縁帯リンパ腫、再発性または難治性のバーキットリンパ腫、再発性または難治性の非バーキット高悪性度B細胞リンパ腫、再発性または難治性の節外性辺縁帯B細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性もしくは難治性の急性または慢性骨髄性(または骨髄性)白血病、再発性もしくは難治性の骨髄異形成症候群、再発性もしくは難治性の急性リンパ芽球性白血病、または再発性もしくは難治性の前駆B細胞急性リンパ芽球性白血病である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性または難治性の慢性リンパ球性白血病(CLL)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性または難治性のマントル細胞リンパ腫(MCL)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、ABC亜型である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、GCB亜型である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性または難治性のヴァルデンストレームマクログロブリン血症(WM)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性または難治性の多発性骨髄腫(MM)である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性または難治性のバーキットリンパ腫である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、再発性または難治性の濾胞性リンパ腫(FL)である。
【0064】
いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、高リスクとして分類される血液学的悪性腫瘍である。いくつかの実施形態では、血液学的悪性腫瘍は、高リスクCLLまたは高リスクSLLである。
【0065】
B細胞リンパ増殖障害(BCLD)は、血液の腫瘍であり、とりわけ、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、及び白血病を包含する。BCLDは、リンパ組織(リンパ腫の場合のように)、または骨髄(白血病と髄腫の場合のように)のいずれかにおいて生じ得、それらはすべて、リンパ細胞または白血球の未制御成長と関連する。BCLD、例えば、慢性リンパ球性白血病(CLL)、及び非ホジキンリンパ腫(NHL)の多くの亜型が存在する。BCLDの疾患経過及び治療は、BCLDの亜型に依存する;しかしながら、各亜型内でさえ、臨床所見、形態学的外観、及び治療に対する反応は、種々雑多である。
【0066】
悪性リンパ腫は、リンパ組織内に優勢的に存在する細胞の悪性形質転換である。悪性リンパ腫の2つの群は、ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫(NHL)である。両方の型のリンパ腫は、網内皮系の組織に侵入する。しかしながら、それらは、起源の新生細胞、疾患の部位、全身病徴の存在、及び治療に対する反応において異なる(Freedman et al.,“Non-Hodgkin’s Lymphomas” Chapter 134,Cancer Medicine,(the American Cancer Society,B.C.Decker Inc.,Hamilton,Ontario,2003の承認された刊行物)。
【0067】
非ホジキンリンパ腫
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、治療を必要とする個体における非ホジキンリンパ腫を治療するための方法が、本明細書に開示される。
【0068】
ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を投与することを含む、治療を必要とする個体における再発性または難治性の非ホジキンリンパ腫を治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。いくつかの実施形態では、非ホジキンリンパ腫は、再発性もしくは難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、再発性もしくは難治性のマントル細胞リンパ腫、再発性もしくは難治性の濾胞性リンパ腫、または再発性もしくは難治性のCLLである。
【0069】
非ホジキンリンパ腫(NHL)は、優勢的にB細胞起源である悪性腫瘍の多様な群である。NHLは、脾臓、リンパ節、または扁桃腺等のリンパ系に関連した任意の臓器において進行し得、任意の年齢で生じ得る。NHLは、しばしば、リンパ節腫大、熱、及び体重減少を特徴とする。NHLは、B細胞またはT細胞のNHLのいずれかとして分類される。骨髄または幹細胞の移植後のリンパ増殖性障害に関係するリンパ腫は、通常、B細胞NHLである。Working Formulation分類体系において、NHLは、それらの自然歴によって、低度、中度、または高度のカテゴリーに分けられた(“The Non-Hodgkin’s Lymphoma Pathologic Classification Project,” Cancer 49(1982):2112-2135を参照のこと)。低度のリンパ腫は、無痛性であり、5~10年の生存期間中央値を有する(Horning and Rosenberg(1984) N.Engl.J.Med.311:1471-1475)。化学療法は、大多数の緩慢性リンパ腫の緩解を誘発することができるが、治療は稀であり、ほとんどの患者は結局再発し、さらなる治療を必要とする。中度及び高度のリンパ腫は、より活動的な腫瘍であるが、それらは、化学療法による治療のためのより大きな機会を有する。しかしながら、有意な割合のこれらの患者は、再発し、さらなる治療を必要とするであろう。
【0070】
B細胞NHLの制限しない一覧は、バーキットリンパ腫(例えば、風土病性のバーキットリンパ腫及び散発性のバーキットリンパ腫)、皮膚のB細胞リンパ腫、皮膚の辺縁帯リンパ腫(MZL)、びまん性大細胞型リンパ腫(DLBCL)、びまん性混合小細胞及び大細胞型リンパ腫、びまん性小正円形細胞、びまん性小リンパ球性リンパ腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、濾胞性小正円形細胞(グレード1)、濾胞性混合小正円形細胞及び大正円形細胞(グレード2)、濾胞の大型細胞(グレード3)、血管内の大細胞型B細胞リンパ腫、血管内のリンパ腫症、大型免疫芽球性リンパ腫、大細胞型リンパ腫(LCL)、リンパ芽球性リンパ腫、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、免疫芽細胞性大細胞型リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、リンパ節周辺帯B細胞性リンパ腫、脾臓の辺縁帯B細胞リンパ腫、縦隔原発B細胞リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、有毛細胞白血病、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、及び原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫を含む。さらなる非ホジキンリンパ腫は、本発明の範囲内で企図され、当業者に明白である。
【0071】
DLBCL
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、DLCBLの治療を必要とする個体におけるDLCBLを治療するための方法が、本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、再発性または難治性のDLCBLの治療を必要とする個体における再発性または難治性のDLCBLを治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。
【0072】
本明細書に使用される、「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)」という用語は、びまん性成長パターン及び高度-中度の増殖指数を有する胚中心Bリンパ球の新生物を指す。DLBCLは、すべてのリンパ腫のおよそ30%を表わし、胚中心細胞、免疫芽細胞性、T細胞/組織球が豊富、未分化及び形質芽球性の亜型を含む、様々な形態学的変異と共に存在し得る。遺伝子検査は、DLBCLの異なる亜型が存在することを示した。これらの亜型は、異なる外観(予後)及び治療に対する反応を有するように思われる。DLBCLは、任意の年齢集団に影響を及ぼし得るが、大抵は、高齢者(平均年齢は60歳代中頃である)において生じる。
【0073】
ある特定の実施形態では、個体に、300mg/日~1000mg/日の量で不可逆的Btk阻害剤を投与することを含む、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、活性化B細胞様亜型(ABC-DLBCL)の治療を必要とする個体におけるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫、活性化B細胞様亜型(ABC-DLBCL)を治療するための方法が、本明細書に開示される。ABC亜型のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC-DLBCL)は、血漿分化中に阻止される、ポスト胚中心(post germinal center)B細胞から生じると考えられる。ABC亜型のDLBCL(ABC-DLBCL)は、合計のDLBCL診断のおよそ30%を占める。DLBCL分子亜型の最も治療が難しいもの、及びABC-DLBCLと診断された患者等は典型的に、他の型のDLBCLを持つ個体と比較して、著しい生存率の低下を表示すると、考慮される。ABC-DLBCLは、胚中心主要制御因子BCL6を調節解除する染色体転座、及び、形質細胞分化に必要な転写抑制因子をコードするPRDM1遺伝子を不活性化する突然変異に、最も共通して関連する。
【0074】
ABC-DLBCLの病因において特に関連するシグナル伝達経路は、核因子(NF)-κB転写複合体によって媒介されるものである。NF-κBファミリーは、5つのメンバー(p50、p52、p65、c-rel、及びRelB)を含み、それは、ホモダイマー及びヘテロダイマーを形成し、かつ、様々な増殖、アポトーシス、炎症性、及び免疫応答を媒介する転写因子として機能し、かつ、標準のB細胞の成長及び生存に重要である。NF-κBは、細胞増殖及び細胞生存を制御する遺伝子の制御因子として、真核細胞によって広く使用される。そのため、多くの異なる型のヒト腫瘍は、誤調節されたNF-κBを有し:すなわち、NF-κBは本質的に活性である。活性NF-κBは、細胞を増殖させ続け、アポトーシスを介して死滅させ得る状態から細胞を保護する遺伝子の発現を開始する。
【0075】
NF-kBに対するABC DLBCLの依存性は、CARD11、BCL10、及びMALT1(CBM複合体)からなるIkBキナーゼの上流のシグナル伝達経路に応じて異なる。CBM経路による干渉は、ABC DLBCL細胞におけるNF-kBシグナル伝達を消滅させ、アポトーシスを誘発する。NF-kB経路の恒常的活性の基礎の分子は、現在の研究の対象であるが、ABC DLBCLのゲノムへのいくつかの体細胞変異が、この経路を明白に呼び出す。例えば、DLBCLにおけるCARD11のコイルドコイルドメインの体細胞突然変異により、このシグナル伝達骨格タンパク質は、MALT1とBCL10とのタンパク質間相互作用から自発的に核を形成できるようになり、IKK活性及びNF-kB活性化を引き起こす。B細胞受容体シグナル伝達経路の恒常的活性は、野生型CARD11によりABC DLBCLにおけるNF-kBの活性化に結び付けられ、これは、B細胞受容体サブユニットCD79A及びCD79Bの細胞質尾部内の突然変異に関係している。シグナル伝達アダプターMYD88における、腫瘍形成性活性化突然変異は、NF-kBを活性化し、ABC DLBCL細胞の生存を持続する際にB細胞受容体シグナル伝達との相乗作用を示す。加えて、NF-kB経路の負の制御因子(A20)における不活性化変異が、ABC DLBCLにおいてほぼ排他的に生じる。
【0076】
実際は、NF-κBシグナル経路の複合成分に影響する遺伝的改変は、これらの病変が構成性のNF-κB活性化を促進し、それによりリンパ腫増殖に寄与する、50%超のABC-DLBCL患者において、近年同定されてきた。これらは、CARD11(その場合、約10%)、MALT1とBCL10と共にBCRシグナロソームを形成する、リンパ球に特異的な細胞質の足場タンパク質の突然変異を含み、それは、抗原受容体からNF-κB活性化の下流の媒介物質までシグナルを中継する。より大きな画分の場合(約30%)でさえ、負のNF-κB制御因子A20を不活性化する、2対立遺伝子の遺伝子病変を運ぶ。さらに、NF-κB標的遺伝子の高レベルの発現が、ABC-DLBCL腫瘍サンプルで観察された。例えば、U.Klein et al.,(2008),Nature Reviews Immunology 8:22-23、R.E.Davis et al.,(2001),Journal of Experimental Medicine 194:1861-1874、G.Lentz et al.,(2008),Science 319:1676-1679、M.Compagno et al.,(2009),Nature 459:712-721、及びL.Srinivasan et al.,(2009),Cell 139:573-586を参照のこと)。
【0077】
OCI-Ly10等のABC亜型のDLBCL細胞は、慢性活性BCRシグナル伝達を有し、本明細書に記載されるBtk阻害剤に非常に敏感である。本明細書に記載される不可逆的Btk阻害剤は、OCI-Ly10の増殖を、強力かつ不可逆的に阻害する(EC50連続曝露=10nM、EC50 1時間のパルス=50nM)。加えて、カプサーゼ活性化、Annexin-Vフローサイトメトリー、及びサブG0の画分の増加によって示される、アポトーシスの誘発が、OCILy10で観察される。感受性かつ耐性の細胞は、同様のレベルでBtkを発現し、Btkの活性部位は、蛍光性に標識化した親和性プローブを使用して示されるように、両方において阻害剤により完全に占められている。OCI-Ly10細胞は、本明細書に記載されるBtk阻害剤によって従属的に阻害された用量である、NF-kBへの慢性的に活性なBCRシグナル伝達を有すると示される。本明細書で検討される、細胞株におけるBtk阻害剤の活性はまた、BCR刺激によって、及びBCR刺激なしで、シグナル変換プロファイル(Btk、PLCγ、ERK、NF-kB、AKT)、サイトカイン分泌特性、及びmRNA発現プロファイルを比較することにより特徴づけられ、Btk阻害剤処置に最も敏感な患者集団を同定する臨床的バイオマーカーに通じるこれらのプロファイルにおける有意差が観察される。米国特許第7,711,492号及びStaudt et al.,Nature,Vol.463,Jan.7,2010,pp.88-92を参照されたく、これらの内容は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。
【0078】
濾胞性リンパ腫
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、濾胞性リンパ腫の治療を必要とする個体における濾胞性リンパ腫を治療するための方法が、本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、再発性または難治性の濾胞性リンパ腫の治療を必要とする個体における再発性または難治性の濾胞性リンパ腫を治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。
【0079】
本明細書に使用される、「濾胞性リンパ腫」という用語は、リンパ腫細胞が小結節または濾胞にクラスター化される、様々な型の非ホジキンリンパ腫のうちのいずれかを指す。細胞は、リンパ節において環状または節状のパターンで成長する傾向があるため、「濾胞性」という用語が使用される。このリンパ腫を持つ人々の平均年齢は約60歳である。
【0080】
CLL/SLL
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、CLLまたはSLLの治療を必要とする個体におけるCLLまたはSLLを治療するための方法が、本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、再発性または難治性のCLLまたはSLLの治療を必要とする個体における再発性または難治性のCLLまたはSLLを治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。
【0081】
慢性リンパ球性白血病及び小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)は、兆候がわずかに異なるものと同じ疾患として、一般的に考えられる。癌細胞が集まる場所によって、それがCLLまたはSLLと呼ばれるかを決定する。癌細胞がリンパ節(リンパ系(主として身体で見出される小さな血管の系)のアオイマメ形状の構造)において主に見出される場合、それはSLLと呼ばれる。SLLは、すべてのリンパ腫の約5%~10%を占める。ほとんどの癌細胞が血流と骨髄にある場合、それはCLLと呼ばれる。
【0082】
CLL及びSLLの両方は、成長の遅い疾患であるが、はるかに一般的なCLLは、成長が遅い傾向がある。CLL及びSLLは、同じ方法で処置される。それらは通常、標準処置で治癒できるとは考えられないが、疾患の段階及び成長速度に応じて、ほとんどの患者は10年より長く生きている。時に経時的に、これらの成長の遅いリンパ腫は、より活動的な型のリンパ腫に変形し得る。
【0083】
慢性リンパ性白血病(CLL)は、最も一般的な型の白血病である。米国の100,760人が、CLLに罹患して生活している、またはCLLからの寛解状態にあると推測される。新たにCLLであると診断されたほとんどの人々(75%超)は、50歳以上である。現在、CLL治療は、徹底的な治療ではなく、疾患及びその症状を制御することに焦点を当てている。CLLは、化学療法、放射線治療、生物学的治療、または骨髄移植によって治療される。症状は時に、外科的に(脾腫の脾摘除術)、または放射線治療(リンパ節腫脹を「減量させる」)によって治療される。CLLは、ほとんどの場合、ゆっくりと進行するが、一般的に治療不能であると考慮される。ある特定のCLLは、高リスクとして分類される。本明細書に使用される、「高リスクCLL」は、1)17p13-、2)11q22-、3)ZAP-70+及び/もしくはCD38+と共に未変異のIgVH、または4)トリソミー12のうちの少なくとも1つを特徴とするCLLを意味する。
【0084】
患者の臨床症状または血球数が、患者のクオリティオブライフに影響し得る時点にまで疾患が進行したことを示す場合、CLL治療が典型的に施される。
【0085】
小リンパ球性白血病(SLL)は、上述のCLLに非常に類似し、B細胞の癌でもある。SLLにおいて、異常なリンパ球は、主としてリンパ節に影響する。しかしながら、CLLにおいて、異常細胞は、主として血液及び骨髄に影響する。脾臓は、両方の状態で影響され得る。SLLは、非ホジキンリンパ腫のすべての場合の25件において、約1件を占める。それは、青年期から老年までのいかなる時も生じ得るが、50歳未満では稀である。SLLは緩慢性リンパ腫と考えられる。これは、疾患が非常にゆっくりと進行し、患者が診断後に何年も生きる傾向があることを意味する。しかしながら、ほとんどの患者は、進行疾患と診断され、SLLは様々な化学療法剤に十分に反応するが、それは一般的に不治であると考えられる。いくつかの癌は、どちらかの性別においてより頻繁に生じる傾向があるが、SLLによる場合及び死は、男性と女性の間で平等に分かれる。診断時の平均年齢は60歳である。
【0086】
SLLは無痛性であるが、永続的に進行性である。この疾患の通常のパターンは、疾患緩解の期間で、放射線治療及び/または化学療法に対する高い反応率があるものである。これは、不可避の再発を伴い、後に数か月または数年続く。再治療は再び反応に通じるが、疾患が再び再発するであろう。これは、SLLの短期の予後がかなり優れているが、経時的に、多くの患者が再発性疾患の致死的な合併症を進行させることを意味する。CLL及びSLLと典型的に診断された個体の年齢を考慮すると、患者のクオリティオブライフを妨げない、最小限の副作用を持つ、疾患の単純かつ効果的な治療についての、当該技術分野における必要性が存在する。本発明は、当該技術分野におけるこの長年の必要性を満たす。
【0087】
マントル細胞リンパ腫
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、マントル細胞リンパ腫の治療を必要とする個体におけるマントル細胞リンパ腫を治療するための方法が、本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、再発性または難治性のマントル細胞リンパ腫の治療を必要とする個体における再発性または難治性のマントル細胞リンパ腫を治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。
【0088】
本明細書に使用される、「マントル細胞リンパ腫」という用語は、標準の胚中心濾胞を囲む外套帯内の、CD5の陽性の抗原未処理の前胚中心B細胞のため、B細胞リンパ腫の亜型を指す。MCL細胞は一般的に、DNAにおけるt(11:14)染色体転座のため、サイクリンD1を過剰発現する。より具体的には、転座は、t(11;14)(q13;q32)にある。リンパ腫のわずか約5%がこの型である。細胞は、小型から中型の大きさである。人が最も頻繁に影響を受ける。患者の平均年齢は、60歳代初期である。リンパ節は、診断されると通常は広範囲であり、リンパ節、骨髄、及び非常に頻繁には脾臓に関係する。マントル細胞リンパ腫は、非常に急成長するリンパ腫でないが、処置するのが難しい。
【0089】
辺縁帯B細胞リンパ腫
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、辺縁帯B細胞リンパ腫の治療を必要とする個体における辺縁帯B細胞リンパ腫を治療するための方法が、本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、再発性または難治性の辺縁帯B細胞リンパ腫の治療を必要とする個体における再発性または難治性の辺縁帯B細胞リンパ腫を治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。
【0090】
本明細書に使用される、「辺縁帯B細胞リンパ腫」という用語は、辺縁帯(濾胞の外套帯の外側のまだら状の領域)においてリンパ組織を含む、関連するB細胞新生物の群を指す。辺縁帯リンパ腫は、リンパ腫の約5%~10%を占める。これらのリンパ腫における細胞は、顕微鏡下では小さく見える。節外性周辺帯B細胞性リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、及び脾臓周辺帯リンパ腫を含む、3つの主な型の辺縁帯リンパ腫がある。
【0091】
MALT
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を投与することを含む、MALTの治療を必要とする個体におけるMALTを治療するための方法が、本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、再発性または難治性のMALTの治療を必要とする個体における再発性または難治性のMALTを治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。
【0092】
「粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫」という用語は、本明細書に使用される場合、辺縁帯リンパ腫の結節外の発現を指す。ほとんどのMALTリンパ腫は低悪性度であるが、少数は、中悪性度の非ホジキンリンパ腫(NHL)として初めに明白である、または低悪性度形態から進展するかのいずれかである。ほとんどのMALTリンパ腫が胃に生じ、胃のMALTリンパ腫のおよそ70%は、ヘリコバクターピロリ感染に関連する。様々な細胞遺伝学的異常が同定された、最も一般的なものは3染色体性またはt(11;18)である。これら他のMALTリンパ腫の多くはまた、細菌またはウィルスによる感染に関連付けられた。MALTリンパ腫を持つ患者の平均年齢は約60歳である。
【0093】
節性辺縁帯B細胞リンパ腫
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、節性辺縁帯B細胞リンパ腫の治療を必要とする個体における節性辺縁帯B細胞リンパ腫を治療するための方法が、本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、再発性または難治性の節性辺縁帯B細胞リンパ腫の治療を必要とする個体における再発性または難治性の節性辺縁帯B細胞リンパ腫を治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。
【0094】
「節性辺縁帯B細胞リンパ腫」という用語は、リンパ節においてほとんど見出される、無痛性のB細胞リンパ腫を指す。疾患は稀であり、すべての非ホジキンリンパ腫(NHL)の1%しか占めない。それは、高齢患者において最も共通して診断され、男性よりも女性が影響を受けやすい。突然変異がB細胞の辺縁帯で生じるため、疾患は、辺縁帯リンパ腫として分類される。リンパ節におけるその制限のため、この疾患は、結節性としても分類される。
【0095】
脾性辺縁帯B細胞リンパ腫
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、脾性辺縁帯B細胞リンパ腫の治療を必要とする個体における脾性辺縁帯B細胞リンパ腫を治療するための方法が、本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、再発性または難治性の脾性辺縁帯B細胞リンパ腫の治療を必要とする個体における再発性または難治性の脾性辺縁帯B細胞リンパ腫を治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。
【0096】
「脾性辺縁帯B細胞リンパ腫」という用語は、世界保健機関の分類において組み込まれる、特異的な低悪性度の小B細胞リンパ腫を指す。特徴は、絨毛状の形態、様々な臓器の関与の洞様毛細血管内のパターン、特に骨髄、及び相対的な無痛期間を備える、脾腫の中程度のリンパ球増多症である。芽細胞の形態及び攻撃的行動が増加する腫瘍発達は、少数の患者において観察される。分子及び細胞遺伝学的研究は、恐らく標準化された診断基準の欠如のため、種々雑多な結果を示した。
【0097】
バーキットリンパ腫
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、バーキットリンパ腫の治療を必要とする個体におけるバーキットリンパ腫を治療するための方法が、本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、再発性または難治性のバーキットリンパ腫の治療を必要とする個体における再発性または難治性のバーキットリンパ腫を治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。
【0098】
「バーキットリンパ腫」という用語は、子供に共通して影響する、一種の非ホジキンリンパ腫(NHL)を指す。それは、リンパ節以外の身体部分から頻繁に始まりかつそれに関係する、極めて侵攻性の高い型のB細胞リンパ腫である。急成長する性質にもかかわらず、バーキットリンパ腫は、大抵、現代の集中治療で治療可能である。バーキットリンパ腫の2つの広範囲の型(散発性及び風土病性の変種)が存在する。
【0099】
風土病性のバーキットリンパ腫:この疾患は、成人よりもはるかに子供に関係しており、95%の場合において、エプスタイン・バーウイルスウイルス(EBV)感染に関係する。それは元来、赤道アフリカで生じ、そこでは、すべての小児癌の約半分がバーキットリンパ腫である。それは、特徴的に、顎骨に関係する高い可能性、すなわち、散発性のバーキットにおいて稀である、かなり際立った特徴を有する。それはまた、共通して腹部に関係する。
【0100】
散発性のバーキットリンパ腫:ヨーロッパと南北アメリカを含む、世界のその他の国々に影響するバーキットリンパ腫の型は、散発性の型である。ここでも、それは、主として子供の疾患である。エプスタイン・バーウイルス(EBV)感染の直接証拠は、5人の患者のうちの1人に存在するが、EBV間のつながりは、風土病性の変種ほど強くない。リンパ節の関与以上に、90%超の子供に顕著に影響されるのは腹部である。骨髄の関与は、散発性の変種におけるよりも一般的である。
【0101】
ヴァルデンストレームマクログロブリン血症
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症の治療を必要とする個体におけるヴァルデンストレームマクログロブリン血症を治療するための方法が、本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、再発性または難治性のヴァルデンストレームマクログロブリン血症の治療を必要とする個体における再発性または難治性のヴァルデンストレームマクログロブリン血症を治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。
【0102】
リンパ形質細胞性リンパ腫としても知られている、「ヴァルデンストレームマクログロブリン血症」という用語はまた、リンパ球と呼ばれる白血球の亜型に関する癌である。それは、末端に分化されたBリンパ球の制御されないクローン増殖を特徴とする。それはまた、免疫グロブリンM(IgM)と呼ばれる抗体を作るリンパ腫細胞を特徴とする。IgM抗体は、大量に血液中で循環し、血液の液体部分をシロップのように濃くする。これは、多くの臓器への血流の減少に通じ得、それは、視覚に関する問題(目の後部の血管における血行不良のため)、及び脳内の不十分な血流によって引き起こされる神経学的問題(頭痛、めまい、及び錯乱等)を引き起こし得る。他の症状は、疲れ及び弱りの感覚、ならびに容易に出血する傾向性を含み得る。根本的な病因論は完全には理解されないが、多くの危険因子が同定され、染色体6上の位置6p21.3を含む。肝炎、ヒト免疫不全ウィルス、及びリケッチア症に関連した、自己抗体及び特に高い危険性を備えた自己免疫疾患の個人歴を持つ人々において進行するWMの危険性が2-3倍増加する。
【0103】
多発性骨髄腫
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、骨髄腫の治療を必要とする個体における骨髄腫を治療するための方法が、本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、再発性または難治性の骨髄腫の治療を必要とする個体における再発性または難治性の骨髄腫を治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。
【0104】
MMとしても知られている多発性骨髄腫、骨髄腫、形質細胞性骨髄腫、またはカーレル病(Otto Kahlerの後)は、形質細胞として知られる白血球の癌である。B細胞の一種である、形質細胞は、ヒト及び他の脊椎動物の抗体産生に関与する免疫系の重要な部分である。それらは、骨髄中で産生され、リンパ系を通って輸送される。
【0105】
白血病
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、白血病の治療を必要とする個体における白血病を治療するための方法が、本明細書に開示される。ある特定の実施形態では、個体に、治療上有効な量の化合物1を含む本明細書に記載される組成物または錠剤製剤を投与することを含む、再発性または難治性の白血病の治療を必要とする個体における再発性または難治性の白血病を治療するための方法が、本明細書にさらに開示される。
【0106】
白血病は、血液細胞、通常は白血球(leukocyte(white blood cell))の異常な増加を特徴とする、血液または骨髄の癌である。白血病は、疾患の範囲を網羅する広義語である。第一分裂は、その急性及び慢性の形態の間にある:(i)急性白血病は、未熟血球の急速な増加を特徴とする。この密集により、骨髄は健康な血液細胞を産生できなくなる。緊急治療は、悪性細胞の急速進行及び蓄積のため、急性白血病に必要とされ、それはその後、血流に波及し、身体の他の臓器に拡散する。白血病の急性の形態は、子供の白血病の最も一般的な形態である;(ii)慢性白血病は、比較的成熟しているが、未だに異常な白血球の、過度の蓄積によって見分けられる。典型的には、進行に数か月または数年を要するため、細胞は、正常細胞よりはるかに高速で生成され、血液中の多くの異常な白血球を結果として生じる。慢性白血病は、大抵、高齢者に生じるが、理論上は任意の年齢集団において生じ得る。加えて、この疾患は、どの血液細胞の種類が影響を受けるかに従って、細分される。これは、リンパ芽球性またはリンパ性白血病、及び骨髄性または骨肉腫性白血病へと分類される:(i)リンパ芽球性またはリンパ性白血病、癌の変化は、感染を退ける免疫系細胞である、リンパ球を形成するために通常進行する、一種の骨髄細胞において生じる;(ii)骨髄性または骨肉腫性白血病、癌の変化は、赤血球、白血球のいくつかの他の型、及び血小板を形成するために通常進行する、一種の骨髄細胞において生じる。
【0107】
これらの主なカテゴリーの中に、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、前駆B細胞急性リンパ芽球性白血病(前駆B-ALL;前駆Bリンパ芽球性白血病とも呼ばれる)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、及び有毛細胞白血病(HCL)を含むが、これらに限定されない、様々なサブカテゴリーが存在する。従って、ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を投与することを含む、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、前駆B細胞急性リンパ芽球性白血病(前駆B-ALL;前駆Bリンパ芽球性白血病とも呼ばれる)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、または有毛細胞白血病(HCL)の治療を必要とする個体における急性リンパ芽球性白血病(ALL)、前駆B細胞急性リンパ芽球性白血病(前駆B-ALL;前駆Bリンパ芽球性白血病とも呼ばれる)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、または有毛細胞白血病(HCL)を治療するための方法が、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、白血病は、再発性または難治性の白血病である。いくつかの実施形態では、白血病は、再発性もしくは難治性のリンパ芽球性白血病(ALL)、再発性もしくは難治性の前駆B細胞急性リンパ芽球性白血病(前駆B-ALL;前駆Bリンパ芽球性白血病とも呼ばれる)、再発性もしくは難治性の急性骨髄性白血病(AML)、再発性もしくは難治性の慢性骨髄性白血病(CML)、または再発性もしくは難治性の有毛細胞白血病(HCL)である。
【0108】
上述の状態の各々に関する症状、診断テスト、及び予診検査は、既知である。例えば、Harrison’s Principles of Internal Medicine(c),” 16th ed.,2004,The McGraw-Hill Companies,Inc.Dey et al.(2006),Cytojournal 3(24)、及びthe “Revised European American Lymphoma”(REAL) classification systemを参照のこと(例えば、国立癌研究所によって維持されるウェブサイトを参照のこと)。
【0109】
多くの動物モデルは、前述の疾患のうちのいずれかの治療のための、化合物1等の不可逆的Btk阻害化合物の一連の効果的な用量を確立するのに役立つ。
【0110】
前述の疾患のうちのいずれか1つのための化合物1治療効果は、治療の経過中に最適化され得る。例えば、治療されている対象は、所与の用量の化合物1の投与により達成された、インビボのBtk活性の阻害に対する病徴または病状の軽減と相関するために、診断の評価を受け得る。当該技術分野で既知の細胞アッセイは、不可逆的Btk阻害剤の存在下、または不在下で、Btkのインビボの活性を決定するために使用され得る。例えば、活性化Btkがチロシン223(Y223)及びチロシン551(Y551)でリン酸化されるので、P-Y223またはP-Y551陽性細胞の、リン特異的免疫細胞化学的染色を使用して、細胞集団中のBtkの活性化を検出または定量化することができる(例えば、染色細胞対非染色細胞のFACS分析によって)。例えば、Nisitani et al.(1999),Proc.Natl.Acad.Sci,USA 96:2221-2226を参照のこと。従って、対象に投与されるBtk阻害剤化合物の量は、対象の病状を治療するのに最適なBtk阻害レベルを維持するように必要に応じて増加または減少され得る。
【0111】
化合物1は、不可逆的にBtkを阻害し、かつ、ブルトン型チロシンキナーゼ依存性またはブルトン型チロシンキナーゼ媒介性の状態または疾患(癌、自己免疫疾患、及び他の炎症性疾患を含むが、これらに限定されない)に苦しんでいる哺乳動物を処置するために使用され得る。化合物1は、有効性が、本明細書に記載される多種多様な疾患及び状態であることを示した。
【0112】
いくつかの実施形態では、化合物1は、前述の状態(例えば、自己免疫疾患、炎症性疾患、アレルギー性障害、B細胞増殖性障害、または血栓塞栓性障害)のうちのいずれかを処置するための薬剤の製造に使用される。
【0113】
化合物1及びその薬学的に許容される塩
本明細書に記載されるBtk阻害剤化合物(すなわち、化合物1)は、Btkにおけるシステイン481のアミノ酸配列位置に相同する、チロシンキナーゼのアミノ酸配列位置においてシステイン残基を有するBtk及びキナーゼに対して選択的である。Btk阻害剤化合物は、(例えば、マイケル反応を介して)Btkのシステイン481との共有結合を形成することができる。
【0114】
「化合物1」または「1-((R)-3-(4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン」または「1-{(3R)-3-[4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]ピペリジン-1-イル}プロプ-2-エン-1-オン」または「2-プロペン-1-オン、1-[(3R)-3-[4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]-1-ピペリジニル」またはイブルチニブ、あるいは他の好適な名称は、構造:
【0115】
【化3】
を有する化合物を指す。
【0116】
多種多様な薬学的に許容される塩は、化合物1から形成され、以下のものを含む:
-化合物1を有機酸(脂肪酸モノ-及びジカルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシルアルカン酸、アルカン二酸、芳香族酸、脂肪酸及び芳香族スルホン酸、アミノ酸等を含む)と反応させることによって形成され、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸等を含む、酸付加塩。
-化合物1を無機酸(塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、亜リン酸等を含む)と反応させることによって形成される、酸付加塩。
【0117】
化合物1に関連して、「薬学的に許容される塩」という用語は、化合物1の塩を指し、それは、投与される哺乳動物に対して著しい刺激を引き起こさず、化合物の生物学的活性及び特性をほとんど抑止しない。
【0118】
薬学的に許容される塩に対する言及が、その溶媒付加形態(溶媒和物)を含むことを理解されたい。溶媒和物は、溶媒和物の化学量論または非化学量論のいずれかの量を含み、薬学的に許容可能な溶媒(水、エタノール、メタノール、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)、ジイソプロピルエーテル(DIPE)、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、イソプロピルアルコール、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ニトロメタン、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM)、ジオキサン、ヘプタン、トルエン、アニソール、アセトニトリル等)による、生成物の形成または単離のプロセス中に形成される。一態様では、溶媒和物は、限定されないが、クラス3の溶媒(複数を含む)を使用して形成される。溶媒のカテゴリーは、例えば、International Conference on Harmonization of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use(ICH)、“Impurities:Guidelines for Residual Solvents,Q3C(R3),(November 2005)において定義されている。水和物は、溶媒が水であるときに形成され、またはアルコラートは、溶媒がアルコールであるときに形成される。いくつかの実施形態では、化合物1の溶媒和物、またはその薬学的に許容される塩は、本明細書に記載されるプロセス中で好都合に調製または形成される。いくつかの実施形態では、化合物1の溶媒和物は、無水である。いくつかの実施形態では、化合物1、またはその薬学的に許容される塩は、非溶媒和形態である。いくつかの実施形態では、化合物1、またはその薬学的に許容される塩は、非溶媒和形態で存在し、無水である。
【0119】
さらに他の実施形態では、化合物1、またはその薬学的に許容される塩は、非晶質相、結晶性形態、粉砕された形態、及びナノ微粒子形態が挙げられるが、これらに限定されない、様々な形態で調製される。いくつかの実施形態では、化合物1、またはその薬学的に許容される塩は、非晶質である。いくつかの実施形態では、化合物1、またはその薬学的に許容される塩は、非晶質及び無水である。いくつかの実施形態では、化合物1、またはその薬学的に許容される塩は、結晶性である。いくつかの実施形態では、化合物1、またはその薬学的に許容される塩は、結晶性及び無水である。
【0120】
いくつかの実施形態では、化合物1は、米国特許第7,514,444号に概説されるように調製される。
【0121】
ある特定の技術
他に定義されない限り、本明細書に使用されるすべての技術的及び科学的用語は、特許請求された事柄が属する分野の当業者により一般的に理解されるものと同一の意味を持つ。前述の概要及び以下の詳細な説明が、例示及び説明的のみのものであり、特許請求されたいかなる事柄も制限しないことを理解されたい。この出願では、単数の使用は、特に別記しない限り、複数を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、他にその内容が明確に指示しない限り、複数の指示対象を含むということを留意しなければならない。この出願では、「または」の使用は、特に明記しない限り、「及び/または」を意味する。さらに、「含んでいる(including)」という用語の使用は、「含む(include)」、「含む(includes)」、及び「含まれる(included)」といった他の形態と同じく、制限はない。
【0122】
本明細書に使用される項の表題は、組織的な目的だけのためで、記載される主題を制限すると解釈されるものではない。特許、特許出願、論文、書籍、マニュアル、及び論説を含むが、これらに限定されない、本出願に引用されるすべての文書、または文書の一部は、参照によりそれらの全体があらゆる目的で本明細書に明示的に組み込まれる。
【0123】
数値の前に使用されるときの「約」という用語は、値が規定された値の±10%、±5%、または±1%以内のような妥当な範囲内で異なり得る。
【0124】
本明細書に使用される、「を含んでいる」という用語またはその文法的な変形は、組成物及び方法等が、列挙された要素を含むが、他のものも除外しないことを意味することを意図する。組成物及び方法を定義するために使用されるときの「本質的にからなる(Consisting essentially of)」またはその文法的な変形は、意図される使用のための組み合わせに対するいかなる本質的な意義の他の要素を排除するが、組成物または方法の特徴(複数を含む)に実質的に影響しない要素を排除しないことを意味するものとする。「からなる(consisting of)」またはその文法的な変形は、具体的に言及されない要素を排除しないことを意味するものとする。これらの移行用語(transition term)のそれぞれによって定義された態様は、本発明の範囲内である。例えば、製剤は、成分A、B、及びCを含むように記載されるとき、本質的にA、B、及びCからなる製剤、ならびにA、B、及びCからなる製剤は、独立して、本発明の範囲内である。
【0125】
本明細書に使用される、製剤、組成物、または成分に関して、「許容される」または「薬学的に許容される」という用語は、治療される対象の全般的な健康に対し、持続的な有害な効果を及ぼさないこと、または、化合物の生物学的活性もしくは特性を抑止せず、比較的無毒である、ということを意味する。
【0126】
本明細書に使用される、「アゴニスト」という用語は、化合物を指し、その存在は、例えばBtk等のタンパク質のための自然発生のリガンドの存在から結果として生じる生物学的活性と同じである、タンパク質の生物学的活性を結果として生じる。
【0127】
本明細書に使用される、「部分アゴニスト」という用語は、化合物を指し、その存在は、タンパク質のための自然発生のリガンドの存在から結果として生じるのと同じタイプであるが、程度の低い、タンパク質の生物学的活性を結果として生じる。
【0128】
本明細書に使用される、「アンタゴニスト」という用語は、化合物を指し、その存在は、タンパク質の生物学的活性の程度の減少を結果として生じる。ある特定の実施形態では、アンタゴニストの存在は、例えば、Btk等のタンパク質の生物学的活性の完全な阻害を結果として生じる。ある特定の実施形態では、アンタゴニストは阻害剤である。
【0129】
本明細書に使用される、特定の化合物または薬学的組成物の投与による特定の疾患、障害、または状態の症状の「緩和」は、化合物または組成物の投与に起因する、または関連付けられ得る、重症度の任意の軽減、発症の遅れ、進行の遅延、または持続期間の短縮(永久的または一時的、持続的または一過的であろうとなかろうと)を指す。
【0130】
「バイオアベイラビリティ」は、研究される動物またはヒトの全身循環に送達される、投与される化合物1のパーセンテージを指す。静脈内に投与されたときの薬物の総曝露(AUC(0-∞))は、通常、100%生物学的に利用可能である(bioavailable)(F%)ものとして定義される。「経口バイオアベイラビリティ」は、静脈注射と比較して、薬学的組成物が経口で投与されるときに化合物1が全身循環に吸収される程度を指す。
【0131】
「血漿濃度」は、対象の血液の血漿成分中の化合物1の濃度を指す。代謝及び/または他の治療剤との考えられる相互作用に関する変動性のため、化合物1の血漿濃度は、対象間で著しく異なり得ることが理解される。本明細書に開示される一実施形態に従って、化合物1の血漿濃度は、対象毎に異なり得る。同様に、最大血漿濃度(Cmax)もしくは最大血漿濃度(Tmax)に達するまでの時間、または血漿濃度時間曲線下の合計領域(AUC(0-∞))等の値は、対象毎に異なり得る。この変動性のため、化合物1の「治療上有効な量」を構成するのに必要な量は、対象毎に異なり得る。
【0132】
本明細書に使用される、「ブルトン型チロシンキナーゼ」という用語は、例えば、米国特許第6,326,469号に開示されるホモサピエンスからのブルトン型チロシンキナーゼを指す(GenBank Accession No.NP_000052)。
【0133】
本明細書に使用される、「同時投与」等の用語は、1人の患者に対して選択された治療剤の投与を包含することを意味し、同じもしくは異なる投与経路によって、または同じもしくは異なる時間に、薬剤が投与される治療レジメンを含むように意図されている。いくつかの実施形態では、「同時投与」等の用語は、同じサイクル(複数を含む)で選択された治療剤の投与を包含することを意味する。これらの実施形態では、選択された治療剤は、同じまたは異なる日数のサイクル(複数を含む)で投与され得る。
【0134】
本明細書に使用される、「有効な量」または「治療上有効な量」という用語は、治療される疾患または状態の症状のうちの1つ以上の症状をある程度和らげるであろう、投与される薬剤または化合物の十分な量を指す。その結果、疾患の兆候、症状、または原因を減少及び/または軽減であり得るか、あるいは生物系の任意の他の所望の変化であり得る。例えば、治療用途で「有効な量」は、過度の有害な副作用を生じずに、疾患症状を臨床的に十分に減らすのに必要な、本明細書に開示した化合物を含む組成物の量である。いかなる個体の場合でも、適切で「効果的な量」は、用量漸増試験等の技術を使用して決定され得る。「治療上有効な量」という用語は、例えば、予防に有効な量を含む。本明細書に開示される化合物の「有効な量」は、過度の有害な副作用を生じずに、所望の薬理学的効果または治療の向上を達成するのに有効な量である。「有効な量」または「治療上有効な量」が、化合物1の代謝、体重、対象の一般状態、治療されている状態、治療されている状態の重症度、及び処方医師の判断における変化により、対象間で異なり得ることを理解されたい。ほんの一例として、治療上有効な量は、用量漸増臨床試験を含むが、これに限定されない、日常的実験によって決定され得る。
【0135】
「増強する」または「増強すること」という用語は、有効性または持続時間のいずれかにおいて、所望の効果を増加または延長することを意味する。一例として、治療剤の効果を「増強すること」は、有効性または持続時間のいずれかにおいて、疾患、障害、または状態の治療時の治療剤の効果を増加または延長する能力を指す。本明細書に使用される、「増強するのに有効な量」は、疾患、障害、または状態の治療において、治療剤の効果を増強するのに適切な量を指す。患者に用いる場合、この用途にとって有効な量は、疾患、障害、または疾病の重篤度及び経過、以前の治療、患者の健康状態、及び薬物に対する応答、治療医師の判断に応じて異なるであろう。
【0136】
本明細書に使用される、「阻害する」、「阻害すること」、またはキナーゼの「阻害剤」は、酵素のリン酸転移酵素活性の阻害を指す。
【0137】
本明細書に使用される、「不可逆的阻害剤」という用語は、標的タンパク質(例えばキナーゼ)と接触して、該タンパク質を含む、または、該タンパク質内に、新しい共有結合の形成をもたらす化合物を指し、それによって、標的タンパク質の生物学的活性(例えば、リン酸転移酵素活性)のうちの1つ以上は、不可逆的阻害剤のその後の存在または不在に関係なく減少するまたは無効にされる。
【0138】
本明細書に使用される、「不可逆的Btk阻害剤」という用語は、Btkのアミノ酸残基との共有結合を形成することができるBtkの阻害剤を指す。一実施形態では、Btkの不可逆的阻害剤は、BtkのCys残基との共有結合を形成することができ、特定の実施形態では、不可逆的阻害剤は、BtkのCys481残基(またはそのホモログ)、または別のチロシンキナーゼの相同的な対応する位置のシステイン残基との共有結合を形成することができる。
【0139】
本明細書に使用される、「調節する」という用語は、ほんの一例ではあるが、標的の活性を増強させる、標的の活性を阻害する、標的の活性を制限する、または標的の活性を拡大させることを含む、標的の活性を変化させるために、標的と直接的または間接的に相互作用することを意味する。
【0140】
本明細書に使用される、「調節物質」という用語は、分子の活性を変化させる化合物を指す。例えば、調節物質は、調節物質の不在下で活性の大きさと比較して、分子の活性の大きさの増加または減少を引き起こし得る。ある特定の実施形態では、調節物質は、分子の1つ以上の活性の大きさを減少させる阻害剤である。ある特定の実施形態では、阻害剤は、分子の1つ以上の活性を完全に防ぐ。ある特定の実施形態では、調節物質は、分子の少なくとも1つの活性の大きさを増加させる活性化因子である。ある特定の実施形態では、調節物質の存在は、調節物質がない状態において生じない活性を結果として生じる。
【0141】
本明細書に使用される、「予防的に有効な量」は、治療される疾患、状態、または障害の症状のうちの1つ以上の症状をある程度まで和らげるであろう、患者に適用された組成物の量を指す。そのような予防的な適用では、かかる量は、患者の健康状態、体重等に応じて異なり得る。用量漸増臨床試験を含むが、これに限定されない、日常的実験によってこのような予防的に有効な量を決定することは、十分に当該技術分野の技量内であると見なされる。
【0142】
本明細書に使用される、「個体」、「対象」、または「患者」は、治療、観察、または実験の対象物である動物を指す。ほんの一例として、対象は、ヒトを含むが、これに限定されない、哺乳動物であり得るが、これに限定されない。
【0143】
本明細書に使用される、「湿式造粒法」という用語は、造粒液体(水、有機溶媒、または溶液)を用いた造粒の形成を指す。
【0144】
本明細書に使用される、「乾式造粒法」という用語は、造粒液体(水、有機溶媒、または溶液)を用いない造粒の形成を指す。
【0145】
本明細書に使用される、「高負荷の固形錠剤製剤」という用語は、1錠剤当たり少なくとも50%(w/w)のイブルチニブを含む固形錠剤製剤を指す。
【0146】
本明細書に使用される、IC50は、そのように反応を測定するアッセイにおいて、Btkの阻害のような、最大の反応の50%阻害を達成する、特定の試験化合物の量、濃度、または投与量を指す。
【0147】
本明細書に使用される、EC50は、特定の試験化合物によって誘発され、引き起こされ、または、強化される特定の反応の最大の50%発現で用量依存性の反応を誘い出す特定の試験化合物の投与量、濃度、または量を指す。
【0148】
薬学的組成物/製剤
本明細書に使用される、薬学的組成物または薬学的製剤は、化合物1と、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、及び/または賦形剤等の他の化学成分との混合物を指す。薬学的組成物は、哺乳動物への化合物の投与を促進する。化合物は、混合物の成分として、単独でまたは1つ以上の治療剤と組み合わせて使用され得る。
【0149】
本明細書に使用される、「薬学的組み合わせ」という用語は、1つを超える活性成分の混合または組み合わせにより得られ、固定及び非固定の両方の活性成分の組み合わせを含む製品を意味する。「固定の組み合わせ」という用語は、活性成分、例えば、化合物1及び共薬剤の両方が単一の要素または投薬の形態で患者に同時に投与されることを意味する。「非固定の組み合わせ」という用語は、活性成分、例えば、化合物1及び共薬剤が個別の要素として、中断の制限時間は特になく、同時に、並行して(concurrently)、または連続して患者に投与されることを意味し、そのような投与により、有効レベルの2つの化合物が患者の体にもたらされる。後者はまた、カクテル療法、例えば、3つ以上の活性成分の投与にも適用する。
【0150】
いくつかの実施形態では、結晶性化合物1を薬学的組成物に組み込んで、粉末、即時放出製剤、制御放出製剤、速溶性製剤、錠剤、カプセル剤、丸剤、遅延放出製剤、持続放出製剤、パルス放出製剤、多粒子状製剤、ならびに混合即時放出及び制御放出製剤等の固形経口剤形を得る。
【0151】
イブルチニブは、現在、1カプセル剤当たり140mgのイブルチニブを含む3錠または4錠のカプセル剤で経口投与される、420mgまたは560mgの単位用量で診療所において使用される。高負荷の錠剤製剤は、1用量当たり1錠の錠剤の投与を許容し得る。しかしながら、投与されるときの好適な圧縮性、圧縮成形、粒状の流動性、粒状の密度、製造、出荷、及び保存時の完全性、適切な硬度、安定性、飲み込み(swallowbility)及び崩壊特性のような薬学的に許容される特性を満たす高負荷の錠剤製剤は、錠剤特性に適合させるために使用することができる賦形剤の量が限られているため、カプセル剤製剤よりも調製するのがより困難であると考えられる。さらに、錠剤製剤は、特に、非常に低い水溶性を有するイブルチニブにおいては、投与後の崩壊及び吸収のプロセスにより、カプセル剤製剤と比較して、Cmaxが低い傾向がある。高いCmax等の、薬学的に許容される特性及び所望のPK特性の両方を有する高負荷の錠剤製剤のイブルチニブを調製することは、困難である。
【0152】
いくつかの実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、イブルチニブは、化合物1の構造を有する化合物であり、
【0153】
【化4】
薬学的組成物は、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブを含む。
【0154】
別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、少なくとも約20%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約20%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約30%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約40%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約40%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約50%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、顆粒内及び顆粒外成分を含む。別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブを含む薬学的組成物であり、薬学的組成物は、湿式造粒法を用いて調製される。別の実施形態では、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブを含む薬学的組成物である。
【0155】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物は、湿式造粒法を含むプロセスによって調製される。
【0156】
別の実施形態では、イブルチニブを含む固形錠剤製剤であり、固形錠剤製剤は、少なくとも約20%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む固形錠剤製剤であり、固形錠剤製剤は、約20%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、少なくとも20%(w/w)または30%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。別の実施形態では、少なくとも40%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。別の実施形態では、約30%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。別の実施形態では、約40%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。別の実施形態では、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。別の実施形態では、約40%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。別の実施形態では、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。別の実施形態では、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。別の実施形態では、約50%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。別の実施形態では、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤である。
【0157】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、1つ以上の賦形剤は、約10%(w/w)~約50%(w/w)の量で存在する。別の実施形態では、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、1つ以上の賦形剤は、約10%(w/w)~約50%(w/w)の量で存在する。別の実施形態では、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、1つ以上の賦形剤は、約20%(w/w)~約40%(w/w)の量で存在する。別の実施形態では、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、1つ以上の賦形剤は、約25%(w/w)~約40%(w/w)の量で存在する。
【0158】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、1つ以上の賦形剤は、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、及び界面活性剤からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、希釈剤である。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース、スクロース(例えば、Dipac(登録商標))、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール(例えば、Xylitab(登録商標))、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、化工デンプン、セルロース、微結晶性セルロース(例えば、Avicel(登録商標))、微小セルロース、及びタルクからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、希釈剤は、セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、1%(w/w)~約2%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)または約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース及び微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約10%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約14%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、崩壊剤である。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、天然デンプン、プレゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース(例えば、Methocel(登録商標))、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム等の架橋デンプン、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン等の架橋ポリマー、アルギン酸ナトリウム、粘土、及びゴムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、クロスカルメロースナトリウムは、約0~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、結合剤である。いくつかの実施形態では、結合剤は、ポリビニルピロリドン(例えば、PVP K15、PVP K19、PVP K25、PVP K30、Povidone(登録商標)CL、Kollidon(登録商標)CL、Polyplasdone(登録商標)XL-10、及びPovidone(登録商標)K-12)である。いくつかの実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約0~約10%(w/w)、約1~約5%(w/w)、または約2%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースであり、ヒドロキシプロピルセルロースは、約0~約10%(w/w)、約0~約5%(w/w)、約0~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、界面活性剤である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、約0~約10%(w/w)、約0.5~約5%(w/w)、約1~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、流動促進剤である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)であり、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)は、約0~約5%(w/w)、0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、滑沢剤である。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムであり、ステアリン酸マグネシウムは、約0.01%(w/w)~約5%(w/w)、0.01%(w/w)~約2%(w/w)、0.1%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0159】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、顆粒内賦形剤は、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約15%(w/w)、または約8%(w/w)~約14%(w/w)の量のラクトースと、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量のヒドロキシプロピルセルロースと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約5%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0160】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及びクロスカルメロースナトリウムを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、顆粒内賦形剤は、
約10%(w/w)~約20%(w/w)または約12%(w/w)~約15%(w/w)の量のラクトースと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のポリビニルピロリドンと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)または約3%(w/w)~約7%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)または約0%(w/w)~約4%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0161】
別の実施形態では、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、1つ以上の賦形剤は、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、及び界面活性剤からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、希釈剤である。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース、スクロース、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、化工デンプン、セルロース、微結晶性セルロース、微小セルロース、及びタルクからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、希釈剤は、セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、1%(w/w)~約2%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)または約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース及び微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約10%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約14%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、崩壊剤である。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、天然デンプン、プレゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム等の架橋デンプン、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン等の架橋ポリマー、アルギン酸ナトリウム、粘土、及びゴムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、クロスカルメロースナトリウムは、約0~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、結合剤である。いくつかの実施形態では、結合剤は、ポリビニルピロリドンである。いくつかの実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約0~約10%(w/w)、約1~約5%(w/w)、または約2%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースであり、ヒドロキシプロピルセルロースは、約0~約10%(w/w)、約0~約5%(w/w)、約0~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、界面活性剤である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、約0~約10%(w/w)、約0.5~約5%(w/w)、約1~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、流動促進剤である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)であり、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)は、約0~約5%(w/w)、0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、滑沢剤である。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムであり、ステアリン酸マグネシウムは、約0.01%(w/w)~約5%(w/w)、0.01%(w/w)~約2%(w/w)、0.1%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0162】
別の実施形態では、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、顆粒内賦形剤は、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約15%(w/w)、または約8%(w/w)~約14%(w/w)の量のラクトースと、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量のヒドロキシプロピルセルロースと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約5%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0163】
別の実施形態では、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及びクロスカルメロースナトリウムを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、顆粒内賦形剤は、
約10%(w/w)~約20%(w/w)または約12%(w/w)~約15%(w/w)の量のラクトースと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のポリビニルピロリドンと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)または約3%(w/w)~約7%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)または約0%(w/w)~約4%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0164】
別の実施形態では、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、1つ以上の賦形剤は、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、及び界面活性剤からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、希釈剤である。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース、スクロース、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、化工デンプン、セルロース、微結晶性セルロース、微小セルロース、及びタルクからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、希釈剤は、セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、1%(w/w)~約2%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)または約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース及び微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約10%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約14%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、崩壊剤である。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、天然デンプン、プレゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム等の架橋デンプン、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン等の架橋ポリマー、アルギン酸ナトリウム、粘土、及びゴムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、クロスカルメロースナトリウムは、約0~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、結合剤である。いくつかの実施形態では、結合剤は、ポリビニルピロリドンである。いくつかの実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約0~約10%(w/w)、約1~約5%(w/w)、または約2%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースであり、ヒドロキシプロピルセルロースは、約0~約10%(w/w)、約0~約5%(w/w)、約0~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、界面活性剤である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、約0~約10%(w/w)、約0.5~約5%(w/w)、約1~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、流動促進剤である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)であり、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)は、約0~約5%(w/w)、0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、滑沢剤である。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムであり、ステアリン酸マグネシウムは、約0.01%(w/w)~約5%(w/w)、0.01%(w/w)~約2%(w/w)、0.1%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0165】
別の実施形態では、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、顆粒内賦形剤は、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約15%(w/w)、または約8%(w/w)~約14%(w/w)の量のラクトースと、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量のヒドロキシプロピルセルロースと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約5%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0166】
別の実施形態では、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、ラクトース、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及びクロスカルメロースナトリウムを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、微結晶性セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、顆粒内賦形剤は、
約10%(w/w)~約20%(w/w)または約12%(w/w)~約15%(w/w)の量のラクトースと、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のポリビニルピロリドンと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)または約3%(w/w)~約7%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)または約0%(w/w)~約4%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0167】
別の実施形態では、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、1つ以上の賦形剤は、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、及び界面活性剤からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、希釈剤である。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース、スクロース、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、化工デンプン、セルロース、微結晶性セルロース、微小セルロース、及びタルクからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、希釈剤は、セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、1%(w/w)~約2%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)または約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース及び微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約10%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約14%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、崩壊剤である。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、天然デンプン、プレゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム等の架橋デンプン、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン等の架橋ポリマー、アルギン酸ナトリウム、粘土、及びゴムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、クロスカルメロースナトリウムは、約0~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、結合剤である。いくつかの実施形態では、結合剤は、ポリビニルピロリドンである。いくつかの実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約0~約10%(w/w)、約1~約5%(w/w)、または約2%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースであり、ヒドロキシプロピルセルロースは、約0~約10%(w/w)、約0~約5%(w/w)、約0~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、界面活性剤である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、約0~約10%(w/w)、約0.5~約5%(w/w)、約1~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、流動促進剤である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)であり、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)は、約0~約5%(w/w)、0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、滑沢剤である。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムであり、ステアリン酸マグネシウムは、約0.01%(w/w)~約5%(w/w)、0.01%(w/w)~約2%(w/w)、0.1%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0168】
別の実施形態では、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、顆粒内賦形剤は、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約15%(w/w)、または約8%(w/w)~約14%(w/w)の量のラクトースと、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量のヒドロキシプロピルセルロースと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約5%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0169】
別の実施形態では、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及びクロスカルメロースナトリウムを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、顆粒内賦形剤は、
約10%(w/w)~約20%(w/w)または約12%(w/w)~約15%(w/w)の量のラクトースと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のポリビニルピロリドンと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)または約3%(w/w)~約7%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)または約0%(w/w)~約4%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0170】
別の実施形態では、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、1つ以上の賦形剤は、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、及び界面活性剤からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、希釈剤である。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース、スクロース、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、化工デンプン、セルロース、微結晶性セルロース、微小セルロース、及びタルクからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、希釈剤は、セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、1%(w/w)~約2%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)または約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース及び微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約10%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約14%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、崩壊剤である。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、天然デンプン、プレゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム等の架橋デンプン、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン等の架橋ポリマー、アルギン酸ナトリウム、粘土、及びゴムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、クロスカルメロースナトリウムは、約0~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、結合剤である。いくつかの実施形態では、結合剤は、ポリビニルピロリドンである。いくつかの実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約0~約10%(w/w)、約1~約5%(w/w)、または約2%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースであり、ヒドロキシプロピルセルロースは、約0~約10%(w/w)、約0~約5%(w/w)、約0~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、界面活性剤である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、約0~約10%(w/w)、約0.5~約5%(w/w)、約1~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、流動促進剤である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)であり、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)は、約0~約5%(w/w)、0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、滑沢剤である。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムであり、ステアリン酸マグネシウムは、約0.01%(w/w)~約5%(w/w)、0.01%(w/w)~約2%(w/w)、0.1%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0171】
別の実施形態では、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、顆粒内賦形剤は、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約15%(w/w)、または約8%(w/w)~約14%(w/w)の量のラクトースと、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量のヒドロキシプロピルセルロースと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約5%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0172】
別の実施形態では、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤であり、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及びクロスカルメロースナトリウムを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、顆粒内賦形剤は、
約10%(w/w)~約20%(w/w)または約12%(w/w)~約15%(w/w)の量のラクトースと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のポリビニルピロリドンと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)または約3%(w/w)~約7%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)または約0%(w/w)~約4%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0173】
別の実施形態では、高負荷の固形錠剤製剤であり、
a)約69%(w/w)~約71%(w/w)のイブルチニブと、
b)約13%(w/w)~約15%(w/w)のラクトース一水和物と、
c)約2%(w/w)~約5%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約1%(w/w)~約3%(w/w)のポリビニルピロリドンと、
e)約6%(w/w)~約8%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムと、
f)約1%(w/w)~約4%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
g)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
h)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0174】
別の実施形態では、高負荷の固形錠剤製剤であり、
a)約70%(w/w)のイブルチニブと、
b)約14%(w/w)のラクトース一水和物と、
c)約5%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約2%(w/w)のポリビニルピロリドンと、
e)約7%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムと、
f)約1%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
g)約0.5%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
h)約0.5%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0175】
一実施形態では、錠剤製剤は、上述の通りであり、クロスカルメロースナトリウムは、約5%以内で約2%以上である。別の実施形態では、ラウリル硫酸ナトリウムは、約1%以内で約0%以上である。
【0176】
別の実施形態では、高負荷の固形錠剤製剤であり、
a)約70%(w/w)のイブルチニブと、
b)約14%(w/w)のラクトース一水和物と、
c)約2%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約2%(w/w)のポリビニルピロリドンと、
e)約7%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムと、
f)約4%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
g)約0.5%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
h)約0.5%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0177】
一実施形態では、錠剤製剤は、上述の通りであり、クロスカルメロースナトリウムは、約5%以内で約2%以上である。別の実施形態では、ラウリル硫酸ナトリウムは、約1%以内で約3%以上である。
【0178】
別の実施形態では、高負荷の固形錠剤は、ラクトース、ポリビニルピロリドン、ラウリル硫酸ナトリウム、クロスポビドン、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、高負荷の固形錠剤製剤であり、
a)約65%(w/w)~約75%(w/w)、または約70%(w/w)のイブルチニブと、
b)約14%(w/w)~約18%(w/w)、または約16%(w/w)のラクトース一水和物と、
c)約1%(w/w)~約3%(w/w)、または約2%(w/w)のポリビニルピロリドンと、
d)約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)、または約1%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
e)約5%(w/w)~約15%(w/w)、または約10%(w/w)のクロスポビドンと、
f)約0.3%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
g)約0.3%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0179】
別の実施形態では、高負荷の固形錠剤製剤であり、
a)約59%(w/w)~約61%(w/w)のイブルチニブと、
b)約13%(w/w)~約15%(w/w)のラクトースと、
c)約13%(w/w)~約15%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約4%(w/w)~約6%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムと、
e)約5%(w/w)~約7%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
f)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
g)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0180】
いくつかの実施形態では、錠剤の総重量は、約934mgである。
【0181】
別の実施形態では、高負荷の固形錠剤製剤であり、
a)約59%(w/w)~約61%(w/w)のイブルチニブと、
b)約13%(w/w)~約14%(w/w)のラクトースと、
c)約13%(w/w)~約14%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約2%(w/w)~約3%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(顆粒内)と、
e)約0.8%(w/w)~約1.2%(w/w)のヒドロキシプロピルセルロースと、
f)約2%(w/w)~約3%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(顆粒外)と、
g)約5.5~約6.5%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
h)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
i)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0182】
いくつかの実施形態では、錠剤の総重量は、約934mgである。
【0183】
別の実施形態では、高負荷の固形錠剤製剤であり、
a)約69%(w/w)~約71%(w/w)のイブルチニブと、
b)約8%(w/w)~約9%(w/w)のラクトースと、
c)約8~約9%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約2.5~約3.5%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(顆粒内)と、
e)約2.5~約3.5%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(顆粒外)と、
g)約5.5~約6.5%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
h)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
i)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0184】
本明細書に記載される錠剤のいくつかの実施形態では、錠剤の総重量は、約50mg~約1.2g、例えば、約50mg、約100mg、約200mg、約400mg、約600mg、約800mg、または約1.2g、または端点を含めたそれらの値のうちの任意の2つの間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、錠剤の総重量は、約800mgである。
【0185】
本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、イブルチニブは、1錠当たり約35mg~約840mg、例えば、約35mg、約70mg、約140mg、約280mg、約420mg、約560mg、または約840mgの量、または端点を含めたそれらの値のうちの任意の2つの間の任意の範囲である。本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、イブルチニブは、約560mgの量である。本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、イブルチニブは、微粒子形態である。本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、製剤は、1日1回の投与のために使用される。本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、製剤は、治療上有効な量のイブルチニブを含有する経口投与形態である。
【0186】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤は、湿式造粒法を含むプロセスによって調製される。
【0187】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、疾患の治療を必要とする患者における疾患を治療する方法である。
【0188】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、自己免疫疾患の治療を必要とする患者における自己免疫疾患を治療する方法である。いくつかの実施形態では、自己免疫疾患は、リウマチ性関節炎または狼瘡である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、リウマチ性関節炎の治療を必要とする患者におけるリウマチ性関節炎を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、狼瘡の治療を必要とする患者における狼瘡を治療する方法である。
【0189】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、異種免疫疾患の治療を必要とする患者における異種免疫疾患を治療する方法である。
【0190】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞増殖性障害である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞増殖性障害であり、B細胞増殖性障害は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、または慢性リンパ球性白血病である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞増殖性障害であり、B細胞増殖性障害は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞増殖性障害であり、B細胞増殖性障害は、濾胞性リンパ腫である。
【0191】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、B細胞悪性腫瘍である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞増殖性障害、ならびに慢性リンパ球性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、及び多発性骨髄腫から選択されるB細胞悪性腫瘍である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞増殖性障害であり、B細胞悪性腫瘍は、慢性リンパ球性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞増殖性障害であり、B細胞悪性腫瘍は、マントル細胞リンパ腫(MCL)である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞増殖性障害であり、B細胞悪性腫瘍は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。いくつかの実施形態では、癌は、B細胞増殖性障害であり、B細胞悪性腫瘍は、多発性骨髄腫である。
【0192】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、リンパ腫、白血病、または固形腫瘍である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、リンパ腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、白血病である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、固形腫瘍である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。
【0193】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、B細胞性前リンパ急性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫/ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、脾性辺縁帯リンパ腫、形質細胞性骨髄腫、形質細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、縦隔の(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、またはリンパ腫様肉芽腫症である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、濾胞性リンパ腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、慢性リンパ球性リンパ腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、慢性リンパ球性白血病である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、B細胞性前リンパ急性白血病である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、リンパ形質細胞性リンパ腫/ヴァルデンストレームマクログロブリン血症である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、脾性辺縁帯リンパ腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、形質細胞性骨髄腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、形質細胞腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、節性辺縁帯B細胞リンパ腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、マントル細胞リンパ腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、縦隔の(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、血管内大細胞型B細胞リンパ腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、原発性滲出液リンパ腫である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、バーキットリンパ腫/白血病である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、リンパ腫様肉芽腫症である、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法である。
【0194】
いくつかの実施形態では、組成物は、肉腫または癌腫の治療で用いるものである。いくつかの実施形態では、組成物は、肉腫の治療で用いるものである。いくつかの実施形態では、組成物は、癌腫の治療で用いるものである。いくつかの実施形態では、肉腫は、胞巣状横紋筋肉腫、胞巣状軟部肉腫、エナメル上皮腫、血管肉腫、軟骨肉腫、脊索腫、軟部組織の明細胞肉腫、脱分化型脂肪肉腫、デスモイド、線維形成性小円形細胞腫瘍、胎児性横紋筋肉腫、類上皮線維肉腫、類上皮血管内皮腫、類上皮肉腫、鼻腔神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、腎外性ラブドイド腫瘍、骨外性粘液型軟骨肉腫、骨外性骨肉腫、線維肉腫、巨細胞腫瘍、血管周囲細胞腫、乳児型線維肉腫、炎症性筋線維芽細胞腫瘍、カポシ肉腫、骨の平滑筋肉腫、脂肪肉腫、骨の脂肪肉腫、悪性線維性組織球腫(MFH)、骨の悪性線維性組織球腫(MFH)、悪性間葉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍、間葉性軟骨肉腫、粘液線維肉腫、粘液型脂肪肉腫、粘液炎症性線維芽細胞肉腫、血管周囲類上皮細胞分化を伴う新生物(複数を含む)、骨肉腫、傍骨性骨肉腫、血管周囲類上皮細胞分化を伴う新生物、骨膜性骨肉腫、多形型脂肪肉腫、多形型横紋筋肉腫、PNET/骨外性ユーイング腫瘍、横紋筋肉腫、円形細胞型脂肪肉腫、小細胞型骨肉腫、孤在線維性腫瘍、滑膜肉腫、毛細血管拡張型骨肉腫から選択される。いくつかの実施形態では、癌腫は、腺癌、扁平上皮細胞癌腫、腺扁平上皮癌腫、未分化癌腫、大細胞癌腫、または小細胞癌腫から選択される。いくつかの実施形態では、固形腫瘍は、肛門癌、虫垂癌、胆管癌(すなわち、胆管癌)、膀胱癌、脳腫瘍、乳癌、HER2増幅性乳癌、子宮頸癌、結腸癌、原発不明癌(CUP)、食道癌、眼癌、卵管癌、腎臓癌、腎細胞癌腫、肝臓癌、肺癌、髄芽細胞腫、黒色腫、口腔癌、卵巣癌、膵臓癌、膵管癌、上皮小体疾患、陰茎癌、下垂体部腫瘍、前立腺癌、直腸癌、皮膚癌、胃癌、精巣癌、咽喉癌、甲状腺癌、子宮癌、膣癌、または外陰癌から選択される。いくつかの実施形態では、癌腫は、乳癌である。いくつかの実施形態では、乳癌は、浸潤性腺管癌腫、非浸潤性乳管癌腫、浸潤性小葉癌腫、または上皮内小葉癌腫である。いくつかの実施形態では、癌腫は、膵臓癌である。いくつかの実施形態では、膵臓癌は、腺癌または島細胞癌腫である。いくつかの実施形態では、癌腫は、結腸直腸癌である。いくつかの実施形態では、結腸直腸癌は、腺癌である。いくつかの実施形態では、固形腫瘍は、結腸ポリープである。いくつかの実施形態では、結腸ポリープは、家族性腺腫性ポリポーシスに関連する。いくつかの実施形態では、癌腫は、膀胱癌である。いくつかの実施形態では、膀胱癌は、移行細胞膀胱癌、扁平上皮細胞、または腺癌である。いくつかの実施形態では、癌腫は、肺癌である。いくつかの実施形態では、肺癌は、非小細胞肺癌である。いくつかの実施形態では、非小細胞肺癌は、腺癌、扁平上皮細胞肺癌、または大細胞肺癌腫である。いくつかの実施形態では、非小細胞肺癌は、大細胞肺癌である。いくつかの実施形態では、肺癌は、小細胞肺癌である。いくつかの実施形態では、癌腫は、前立腺癌である。いくつかの実施形態では、前立腺癌は、腺癌または小細胞癌腫である。いくつかの実施形態では、癌腫は、卵巣癌である。いくつかの実施形態では、卵巣癌は、上皮性卵巣癌である。いくつかの実施形態では、癌腫は、胆管癌である。いくつかの実施形態では、胆管癌は、近位胆管癌腫または遠位胆管癌腫である。
【0195】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、肥満細胞症の治療を必要とする患者における肥満細胞症を治療する方法である。
【0196】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、骨粗鬆症または骨吸収障害の治療を必要とする患者における骨粗鬆症または骨吸収障害を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、骨粗鬆症の治療を必要とする患者における骨粗鬆症を治療する方法である。別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、骨吸収障害の治療を必要とする患者における骨吸収障害を治療する方法である。
【0197】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、炎症性疾患または状態の治療を必要とする患者における炎症性疾患または状態を治療する方法である。
【0198】
別の実施形態では、患者に、治療上有効な量の本明細書に記載される薬学的組成物または製剤を投与することを含む、狼瘡の治療を必要とする患者における狼瘡を治療する方法である。
【0199】
別の態様では、本明細書に記載される薬学的組成物を調製するためのプロセスであり、このプロセスは、湿式造粒法を含む。
【0200】
別の態様では、イブルチニブを含む薬学的組成物を調製するためのプロセスであり、イブルチニブは、化合物1の構造を有する化合物であり、
【0201】
【化5】
このプロセスは、湿式造粒法を含み、薬学的組成物は、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブを含む。
【0202】
別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物を調製するためのプロセスであり、このプロセスは、湿式造粒法を含み、薬学的組成物は、約30%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物を調製するためのプロセスであり、このプロセスは、湿式造粒法を含み、薬学的組成物は、約40%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物を調製するためのプロセスであり、このプロセスは、湿式造粒法を含み、薬学的組成物は、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物を調製するためのプロセスであり、このプロセスは、湿式造粒法を含み、薬学的組成物は、約40%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物を調製するためのプロセスであり、このプロセスは、湿式造粒法を含み、薬学的組成物は、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物を調製するためのプロセスであり、このプロセスは、湿式造粒法を含み、薬学的組成物は、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物を調製するためのプロセスであり、このプロセスは、湿式造粒法を含み、薬学的組成物は、約50%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブを含む。別の実施形態では、イブルチニブを含む薬学的組成物を調製するためのプロセスであり、このプロセスは、湿式造粒法を含み、薬学的組成物は、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブを含む。
【0203】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、または約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、少なくとも30%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、少なくとも40%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、約30%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、約40%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、約40%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、約50%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。
【0204】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブ、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブ、または約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、約10%(w/w)~約50%(w/w)の総重量で存在する1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブと、約50%(w/w)以下の総重量で存在する1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、約10%(w/w)~約50%(w/w)の総重量で存在する1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、約20%(w/w)~約50%(w/w)の総重量で存在する1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、約20%(w/w)~約40%(w/w)の総重量で存在する1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。別の実施形態では、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、約25%(w/w)~約40%(w/w)の総重量で存在する1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。
【0205】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブと、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、及び界面活性剤からなる群から選択される1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、希釈剤である。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース、スクロース、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、化工デンプン、セルロース、微結晶性セルロース、微小セルロース、及びタルクからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、希釈剤は、セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、1%(w/w)~約2%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)または約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース及び微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約10%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約14%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、崩壊剤である。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、天然デンプン、プレゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム等の架橋デンプン、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン等の架橋ポリマー、アルギン酸ナトリウム、粘土、及びゴムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、クロスカルメロースナトリウムは、約0~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、結合剤である。いくつかの実施形態では、結合剤は、ポリビニルピロリドンである。いくつかの実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約0~約10%(w/w)、約1~約5%(w/w)、または約2%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースであり、ヒドロキシプロピルセルロースは、約0~約10%(w/w)、約0~約5%(w/w)、約0~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、界面活性剤である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、約0~約10%(w/w)、約0.5~約5%(w/w)、約1~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、流動促進剤である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)であり、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)は、約0~約5%(w/w)、0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、滑沢剤である。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムであり、ステアリン酸マグネシウムは、約0.01%(w/w)~約5%(w/w)、0.01%(w/w)~約2%(w/w)、0.1%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0206】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約15%(w/w)、または約8%(w/w)~約14%(w/w)の量のラクトースと、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量のヒドロキシプロピルセルロースと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約5%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0207】
別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及びクロスカルメロースナトリウムを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、少なくとも50%(w/w)のイブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、
約10%(w/w)~約20%(w/w)または約12%(w/w)~約15%(w/w)の量のラクトースと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のポリビニルピロリドンと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)または約3%(w/w)~約7%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)または約0%(w/w)~約4%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0208】
別の実施形態では、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、及び界面活性剤からなる群から選択される1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、希釈剤であり、本プロセスは、湿式造粒法を含む。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース、スクロース、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、化工デンプン、セルロース、微結晶性セルロース、微小セルロース、及びタルクからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、希釈剤は、セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、1%(w/w)~約2%(w/w)、5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)または約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース及び微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約10%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約14%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、崩壊剤である。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、天然デンプン、プレゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム等の架橋デンプン、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン等の架橋ポリマー、アルギン酸ナトリウム、粘土、及びゴムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、クロスカルメロースナトリウムは、約0~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、結合剤である。いくつかの実施形態では、結合剤は、ポリビニルピロリドンである。いくつかの実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約0~約10%(w/w)、約1~約5%(w/w)、または約2%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースであり、ヒドロキシプロピルセルロースは、約0~約10%(w/w)、約0~約5%(w/w)、約0~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、界面活性剤である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、約0~約10%(w/w)、約0.5~約5%(w/w)、約1~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、流動促進剤である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)であり、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)は、約0~約5%(w/w)、0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、滑沢剤である。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムであり、ステアリン酸マグネシウムは、約0.01%(w/w)~約5%(w/w)、0.01%(w/w)~約2%(w/w)、0.1%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0209】
別の実施形態では、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約15%(w/w)、または約8%(w/w)~約14%(w/w)の量のラクトースと、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量のヒドロキシプロピルセルロースと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約5%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0210】
別の実施形態では、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及びクロスカルメロースナトリウムを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、約50%(w/w)~約90%(w/w)のイブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、
約10%(w/w)~約20%(w/w)または約12%(w/w)~約15%(w/w)の量のラクトースと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のポリビニルピロリドンと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)または約3%(w/w)~約7%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)または約0%(w/w)~約4%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0211】
別の実施形態では、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、及び界面活性剤からなる群から選択される1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、希釈剤である。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース、スクロース、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、化工デンプン、セルロース、微結晶性セルロース、微小セルロース、及びタルクからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、希釈剤は、セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、1%(w/w)~約2%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)または約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース及び微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約10%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約14%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、崩壊剤である。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、天然デンプン、プレゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム等の架橋デンプン、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン等の架橋ポリマー、アルギン酸ナトリウム、粘土、及びゴムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、クロスカルメロースナトリウムは、約0~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、結合剤である。いくつかの実施形態では、結合剤は、ポリビニルピロリドンである。いくつかの実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約0~約10%(w/w)、約1~約5%(w/w)、または約2%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースであり、ヒドロキシプロピルセルロースは、約0~約10%(w/w)、約0~約5%(w/w)、約0~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、界面活性剤である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、約0~約10%(w/w)、約0.5~約5%(w/w)、約1~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、流動促進剤である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)であり、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)は、約0~約5%(w/w)、0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、滑沢剤である。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムであり、ステアリン酸マグネシウムは、約0.01%(w/w)~約5%(w/w)、0.01%(w/w)~約2%(w/w)、0.1%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0212】
別の実施形態では、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約15%(w/w)、または約8%(w/w)~約14%(w/w)の量のラクトースと、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量のヒドロキシプロピルセルロースと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約5%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0213】
別の実施形態では、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及びクロスカルメロースナトリウムを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、約50%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、
約10%(w/w)~約20%(w/w)または約12%(w/w)~約15%(w/w)の量のラクトースと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のポリビニルピロリドンと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)または約3%(w/w)~約7%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)または約0%(w/w)~約4%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0214】
別の実施形態では、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、及び界面活性剤からなる群から選択される1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、希釈剤である。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース、スクロース、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、化工デンプン、セルロース、微結晶性セルロース、微小セルロース、及びタルクからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、希釈剤は、セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、1%(w/w)~約2%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)または約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース及び微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約10%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約14%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、崩壊剤である。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、天然デンプン、プレゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム等の架橋デンプン、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン等の架橋ポリマー、アルギン酸ナトリウム、粘土、及びゴムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、クロスカルメロースナトリウムは、約0~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、結合剤である。いくつかの実施形態では、結合剤は、ポリビニルピロリドンである。いくつかの実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約0~約10%(w/w)、約1~約5%(w/w)、または約2%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースであり、ヒドロキシプロピルセルロースは、約0~約10%(w/w)、約0~約5%(w/w)、約0~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、界面活性剤である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、約0~約10%(w/w)、約0.5~約5%(w/w)、約1~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、流動促進剤である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)であり、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)は、約0~約5%(w/w)、0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、滑沢剤である。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムであり、ステアリン酸マグネシウムは、約0.01%(w/w)~約5%(w/w)、0.01%(w/w)~約2%(w/w)、0.1%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0215】
別の実施形態では、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約15%(w/w)、または約8%(w/w)~約14%(w/w)の量のラクトースと、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量のヒドロキシプロピルセルロースと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約5%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0216】
別の実施形態では、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及びクロスカルメロースナトリウムを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、約60%(w/w)~約80%(w/w)のイブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、
約10%(w/w)~約20%(w/w)または約12%(w/w)~約15%(w/w)の量のラクトースと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のポリビニルピロリドンと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)または約3%(w/w)~約7%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)または約0%(w/w)~約4%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0217】
別の実施形態では、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、及び界面活性剤からなる群から選択される1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、希釈剤である。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース、スクロース、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、化工デンプン、セルロース、微結晶性セルロース、微小セルロース、及びタルクからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、希釈剤は、セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトースであり、ラクトースは、約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、1%(w/w)~約2%(w/w)、約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースであり、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)または約8.5%(w/w)または約14%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、希釈剤は、ラクトース及び微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約10%(w/w)~約15%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約1%(w/w)~約6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、ラクトースは、約14%(w/w)の量で存在し、微結晶性セルロースは、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、崩壊剤である。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、天然デンプン、プレゼラチン化デンプン、デンプンナトリウム、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、デンプングリコール酸ナトリウム等の架橋デンプン、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン等の架橋ポリマー、アルギン酸ナトリウム、粘土、及びゴムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、クロスカルメロースナトリウムは、約0~約20%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、結合剤である。いくつかの実施形態では、結合剤は、ポリビニルピロリドンである。いくつかの実施形態では、ポリビニルピロリドンは、約0~約10%(w/w)、約1~約5%(w/w)、または約2%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースであり、ヒドロキシプロピルセルロースは、約0~約10%(w/w)、約0~約5%(w/w)、約0~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、製剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、界面活性剤である。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、約0~約10%(w/w)、約0.5~約5%(w/w)、約1~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、流動促進剤である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)である。いくつかの実施形態では、流動促進剤は、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)であり、シリカ(コロイド状二酸化ケイ素)は、約0~約5%(w/w)、0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの賦形剤は、滑沢剤である。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。いくつかの実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムであり、ステアリン酸マグネシウムは、約0.01%(w/w)~約5%(w/w)、0.01%(w/w)~約2%(w/w)、0.1%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量で存在する。いくつかの実施形態では、賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0218】
別の実施形態では、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、及びヒドロキシプロピルセルロースを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約15%(w/w)、または約8%(w/w)~約14%(w/w)の量のラクトースと、
約5%(w/w)~約20%(w/w)、約8%(w/w)~約20%(w/w)、または約8%(w/w)~約15%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約4%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約1.1%(w/w)、または約0.1%(w/w)~約1%(w/w)の量のヒドロキシプロピルセルロースと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、または約2%(w/w)~約5%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、または約5%(w/w)~約6%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0219】
別の実施形態では、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブと、顆粒内及び顆粒外賦形剤と、を含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、ラクトース、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及びクロスカルメロースナトリウムを含み、顆粒外賦形剤は、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む。別の実施形態では、約60%(w/w)~約75%(w/w)のイブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、顆粒内賦形剤は、
約10%(w/w)~約20%(w/w)または約12%(w/w)~約15%(w/w)の量のラクトースと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)の量の微結晶性セルロースと、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のポリビニルピロリドンと、
約1%(w/w)~約10%(w/w)または約3%(w/w)~約7%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、を含み、
顆粒外賦形剤は、
約0%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)の量のクロスカルメロースナトリウムと、
約0%(w/w)~約10%(w/w)または約0%(w/w)~約4%(w/w)の量のラウリル硫酸ナトリウムと、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のコロイド状二酸化ケイ素と、
約0.4%(w/w)~約0.8%(w/w)または約0.5%(w/w)~約0.6%(w/w)の量のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0220】
別の実施形態では、イブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、この製剤は、
a)約69%(w/w)~約71%(w/w)のイブルチニブと、
b)約13%(w/w)~約15%(w/w)のラクトースと、
c)約2%(w/w)~約5%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約1%(w/w)~約3%(w/w)のポリビニルピロリドンと、
e)約6%(w/w)~約8%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムと、
f)約1%(w/w)~約4%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
g)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
h)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0221】
別の実施形態では、イブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、この製剤は、
a)約70%(w/w)のイブルチニブと、
b)約14%(w/w)のラクトースと、
c)約5%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約2%(w/w)のポリビニルピロリドンと、
e)約7%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムと、
f)約1%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
g)約0.5%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
h)約0.5%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0222】
別の実施形態では、イブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、この製剤は、
a)約70%(w/w)のイブルチニブと、
b)約14%(w/w)のラクトースと、
c)約2%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約2%(w/w)のポリビニルピロリドンと、
e)約7%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムと、
f)約4%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
g)約0.5%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
h)約0.5%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0223】
別の実施形態では、イブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、この製剤は、
a)約65%(w/w)~約75%(w/w)、または約70%(w/w)のイブルチニブと、
b)約14%(w/w)~約18%(w/w)、または約16%(w/w)のラクトース一水和物と、
c)約1%(w/w)~約3%(w/w)、または約2%(w/w)のポリビニルピロリドンと、
d)約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)、または約1%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
e)約5%(w/w)~約15%(w/w)、または約10%(w/w)のクロスポビドンと、
f)約0.3%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
g)約0.3%(w/w)~約0.7%(w/w)、または約0.5%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0224】
別の実施形態では、イブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、この製剤は、
a)約59%(w/w)~約61%(w/w)のイブルチニブと、
b)約13%(w/w)~約15%(w/w)のラクトースと、
c)約13%(w/w)~約15%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約4%(w/w)~約6%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムと、
e)約5%(w/w)~約7%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
f)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
g)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
いくつかの実施形態では、錠剤の総重量は、約934mgである。
【0225】
別の実施形態では、イブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、この製剤は、
a)約59%(w/w)~約61%(w/w)のイブルチニブと、
b)約13%(w/w)~約14%(w/w)のラクトースと、
c)約13%(w/w)~約14%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約2%(w/w)~約3%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(顆粒内)と、
e)約0.8%(w/w)~約1.2%(w/w)のヒドロキシプロピルセルロースと、
f)約2%(w/w)~約3%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(顆粒外)と、
g)約5.5~約6.5%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
h)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
i)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0226】
いくつかの実施形態では、錠剤の総重量は、約934mgである。
【0227】
別の実施形態では、イブルチニブを含む、高負荷の固形錠剤製剤を調製するためのプロセスが提供され、本プロセスは、湿式造粒法を含み、この製剤は、
a)約69%(w/w)~約71%(w/w)のイブルチニブと、
b)約8%(w/w)~約9%(w/w)のラクトースと、
c)約8~約9%(w/w)の微結晶性セルロースと、
d)約2.5~約3.5%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(顆粒内)と、
e)約2.5~約3.5%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(顆粒外)と、
g)約5.5~約6.5%(w/w)のラウリル硫酸ナトリウムと、
h)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のコロイド状二酸化ケイ素と、
i)約0.4%(w/w)~約0.6%(w/w)のステアリン酸マグネシウムと、を含む。
【0228】
いくつかの実施形態では、錠剤の総重量は、約800mgである。
【0229】
イブルチニブを含み、かつ湿式造粒法を用いて調製された、本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、イブルチニブは、約560mgの量である。イブルチニブを含み、かつ湿式造粒法を用いて調製された、本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、イブルチニブは、微粒子形態である。イブルチニブを含み、かつ湿式造粒法を用いて調製された、本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、製剤は、1日1回の投与のために使用される。イブルチニブを含み、かつ湿式造粒法を用いて調製された、本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤のいくつかの実施形態では、製剤は、治療上有効な量のイブルチニブを含有する経口投与形態である。
【0230】
さらに、化合物1を含む、本明細書に記載される薬学的組成物は、固形経口剤形、制御放出製剤、高速溶解製剤、発泡性製剤、錠剤、粉末、丸剤、カプセル剤、遅延放出製剤、持続放出製剤、パルス放出製剤、多粒子状(multiparticulate)製剤、ならびに混合即時放出及び制御放出製剤が挙げられるが、これらに限定されない、任意の好適な剤形に製剤化され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される錠剤は、即時放出のためのものであり、プロキサマーまたはベヘン酸グリセリル等の粘度増加剤を含まない。
【0231】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される固形剤形は、懸濁錠剤、速溶性錠剤、咬合崩壊錠剤(bite-disintegration tablet)、急速崩壊錠剤(rapid-disintegration tablet)、発泡性錠剤、またはカプレットを含む、錠剤の形態であり得る。他の実施形態では、薬学的製剤は、粉末の形態である。さらに他の実施形態では、薬学的製剤は、速溶性錠剤を含むが、これに限定されない、錠剤の形態である。さらに、本明細書に記載される固形剤形は、単一のカプセルとしてまたは複数のカプセル剤形で投与され得る。いくつかの実施形態では、薬学的製剤は、2つ、または3つ、または4つの錠剤で投与される。
【0232】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物は、化合物1の粒子を1つ以上の薬学的賦形剤と混合して、バルクブレンド組成物を形成することによって調製される。このようなバルクブレンド組成物が均一であると言う場合、化合物1の粒子が、組成物の全体に均一に分散しており、このため、組成物が、錠剤、丸剤、及びカプセル等の同等に有効な単位投与剤形に容易に細分され得ることを意味する。個々の単位用量はまた、経口摂取時または希釈剤との接触時に崩壊するフィルムコーティングを含み得る。
【0233】
いくつかの実施形態では、湿式造粒法は、イブルチニブ及び顆粒内賦形剤の混合物を、高せん断造粒条件等の造粒条件下で、精製水等の造粒液体により造粒して、顆粒を形成することを含む。
【0234】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物または製剤は、(1)イブルチニブを充填剤、結合剤、崩壊剤、及び界面活性剤等の顆粒内賦形剤と混合することと、(2)イブルチニブ及び顆粒内賦形剤の混合物を、高せん断造粒条件下で、精製水または結合剤水溶液により造粒して、顆粒を形成することと、(3)顆粒を乾燥させて、乾燥顆粒を形成することと、(4)乾燥顆粒を粉砕することと、(5)粉砕顆粒を充填剤、崩壊剤、界面活性剤、及び滑沢剤等の顆粒外賦形剤とブレンドすることと、(6)粉砕顆粒及び顆粒外賦形剤の混合物を圧縮して、錠剤を形成することと、を含む、方法によって調製される。
【0235】
本明細書に記載される薬学的組成物または製剤は、香味剤、甘味剤、着色剤、酸化防止剤、保存剤、またはこれらの1つ以上の組み合わせをさらに含み得る。さらに他の態様では、Remington’s Pharmaceutical Sciences,20th Edition(2000)に記載されているような標準的なコーティング手順を用いて、膜コーティングを、化合物1の製剤の周囲に設ける。一実施形態では、化合物1の粒子の一部または全部をコーティングする。別の実施形態では、化合物1の粒子の一部または全部をマイクロカプセル化する。さらに別の実施形態では、化合物1の粒子は、マイクロカプセル化もコーティングもされていない。
【0236】
本明細書に記載される組成物または製剤で用いるために好適な酸化防止剤としては、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、アスコルビン酸ナトリウム、及びトコフェロールが挙げられる。
【0237】
本明細書に記載される固形剤形で使用される添加剤間でかなり重複があることを理解されるべきである。それ故に、上記の添加剤は、本明細書に記載される組成物または製剤に含めることができる添加剤のタイプについて例示するものにすぎず、限定するものではないと解釈すべきである。このような添加剤の量は、所望の特定の特性に従って、当業者により容易に決定され得る。
【0238】
圧縮錠は、上述するバルクブレンドの製剤を圧縮することによって調製される固形剤形である。様々な実施形態では、口中で溶解するように設計されている圧縮錠は、1つ以上の香味剤を含む。他の実施形態では、圧縮錠は、最終圧縮錠を取り囲むフィルムを含むであろう。いくつかの実施形態では、膜コーティングにより、製剤から化合物1の遅延放出をもたらすことができる。他の実施形態では、膜コーティングは、患者の服薬順守に役立つ(例えば、Opadry(登録商標)コーティングまたは糖衣)。Opadry(登録商標)を含む膜コーティングは、通常、錠剤重量の約1%-約3%である。他の実施形態では、圧縮錠は、1つ以上の賦形剤を含む。
【0239】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物または製剤を、腸溶性コーティング遅延放出経口剤形として、すなわち腸溶性コーティングを利用して、胃腸管の小腸での放出に影響する本明細書に記載されるような薬学的組成物の経口剤形として製剤化することができる。腸溶性コーティング剤形は、それ自体コーティングされているまたはコーティングされていない活性成分及び/または他の組成物成分の顆粒、粉末、ペレット、ビーズ、または粒子を含有する、(コーティングされたまたはコーティングされていない)圧縮または成形または押出錠剤/成形であり得る。腸溶性コーティング経口剤形はまた、それ自体コーティングされているまたはコーティングされていない固体担体または組成物のペレット、ビーズ、または顆粒を含有する、(コーティングされたまたはコーティングされていない)カプセル剤であり得る。
【0240】
本明細書に使用される、「遅延放出」という用語は、遅延放出の変化がなかった場合、行われたであろう場所からより遠位にある、腸管中のいくつかの概して予測可能な場所で放出が行われ得るような、送達を指す。いくつかの実施形態では、放出を遅延させるための方法は、コーティングである。任意のコーティングが十分な厚みまで適用されるべきであり、その結果、コーティング全体は、pHが約5未満の胃腸液中では溶解しないが、pHが約5以上では溶解する。pH依存性溶解性プロファイルを示す任意のアニオン性ポリマーが、下部胃腸管への送達を達成するために本明細書に記載される方法及び組成物において腸溶性コーティングとして使用され得ることが予想される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるポリマーは、アニオン性カルボン酸ポリマーである。他の実施形態では、ポリマー及びこれらの適合性の混合物、ならびにそれらの特性のいくつかとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない。
【0241】
シェラック、精製ラックとも呼ばれ、昆虫の樹脂状分泌物から得られた精製生成物。このコーティングは、7超のpHの媒体に溶解する。
【0242】
アクリルポリマー。アクリルポリマーの性能(主に、生体液に対するその溶解性)は、置換の程度及びタイプに基づいて変わり得る。好適なアクリルポリマーとしては、例えば、メタクリル酸コポリマー及びアンモニアメタクリラートコポリマーが挙げられる。EudragitシリーズE、L、S、RL、RS、及びNE(Rohm Pharma)が、有機溶媒、水性分散液、または乾燥粉末に可溶化として利用可能である。EudragitシリーズRL、NE、及びRSは、胃腸管において不溶であるが、透過性があり、主に結腸を標的として使用される。EudragitシリーズEは、胃において溶解する。EudragitシリーズL、L-30D、及びSは、胃において不溶であるが、腸で溶解する。
【0243】
セルロース誘導体。好適なセルロース誘導体の例は、エチルセルロース;セルロースの部分酢酸エステルとフタル酸無水物との反応混合物。性能は、置換の程度及びタイプに基づいて変わり得る。セルロースアセタートフタラート(CAP)は6超のpHで溶解する。Aquateric(FMC)は、水性系であり、1μm未満の粒子を含む、スプレー乾燥されたCAP擬ラテックスである。Aquateric中の他の成分は、プルロニック、Tweens、及びアセチルモノグリセリドを含むことができる。他の好適なセルロース誘導体は、セルロースアセタートトリメリタート(Eastman);メチルセルロース(Pharmacoat、Methocel);ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート(HPMCP);ヒドロキシプロピルメチルセルローススクシナート(HPMCS);及びヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートスクシナート(例えば、AQOAT(Shin Etsu))を含む。性能は、置換の程度及びタイプに基づいて変わり得る。例えば、HP-50、HP-55、HP-55S、HP-55F等の等級のHPMCPが適している。性能は、置換の程度及びタイプに基づいて変わり得る。例えば、好適な等級のヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートスクシナートとしては、pH5で溶解するAS-LG(LF)、pH5.5で溶解するAS-MG(MF)、及びより高いpHで溶解するAS-HG(HF)が挙げられるが、これらに限定されない。これらのポリマーは、水性分散液用の顆粒、または細粉末として提供される。ポリビニルアセタートフタラート(PVAP)。PVAPは5超のpHで溶解し、水蒸気及び胃液に対して透過性があまりない。
【0244】
いくつかの実施形態では、コーティングは、可塑剤と、恐らく着色剤、タルク、及び/またはステアリン酸マグネシウム等、当技術分野で周知の他のコーティング賦形剤とを含有することができ、一般には含有する。好適な可塑剤は、クエン酸トリエチル(Citroflex 2)、トリアセチン(三酢酸グリセリル)、アセチルクエン酸トリエチル(Citroflec A2)、Carbowax 400(ポリエチレングリコール400)、フタル酸ジエチル、クエン酸トリブチル、アセチル化モノグリセリド、グリセロール、脂肪酸エステル、プロピレングリコール、及びフタル酸ジブチルを含む。具体的には、アニオン性カルボン酸アクリルポリマーは、通常、10-25重量%の可塑剤、特にフタル酸ジブチル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、及びトリアセチンを含有するであろう。スプレーまたはパンコーティング等の従来のコーティング技法を使用して、コーティングを塗布する。コーティング膜厚は、経口剤形が腸管における所望の局所送達部位に達するまで損なわれていないことを確実にするのに十分な程度でなければならない。
【0245】
着色剤、脱粘着付与剤、界面活性剤、消泡剤、滑沢剤(例えば、カルナバ蝋またはPEG)をコーティングに添加して、コーティング材料を可溶化または分散し、コーティング性能及びコーティングされた生成物を改善することができる。
【0246】
他の実施形態では、化合物1を含む本明細書に記載される製剤は、パルス剤形を用いて送達される。パルス剤形は、制御された遅延時間後の所定の時点でまたは特定の部位で1つ以上の即時放出パルスを提供することができる。他の多くのタイプの制御放出系は、当業者に周知であり、本明細書に記載される製剤で用いるために適している。このような送達システムの例としては、例えば、ポリ乳酸及びポリグリコール酸、ポリ酸無水物、及びポリカプロラクトン等のポリマーベース系;多孔性マトリックス;コレステロール、コレステロールエステル、及び脂肪酸、またはモノ、ジ、及びトリグリセリド等の中性脂肪等の、ステロールを含む、脂質である非ポリマーベース系;ヒドロゲル放出系;シラスチック系;ペプチドベース系;従来の結合剤等を使用するワックスコーティング、生体内分解性剤形、圧縮錠が挙げられる。例えば、Liberman et al.,Pharmaceutical Dosage Forms,2 Ed.,Vol.1,pp.209-214(1990)、Singh et al.,Encyclopedia of Pharmaceutical Technology,2nd Ed.,pp.751-753(2002)、米国特許第4,327,725号、同第4,624,848号、同第4,968,509号、同第5,461,140号、同第5,456,923号、同第5,516,527号、同第5,622,721号、同第5,686,105号、同第5,700,410号、同第5,977,175号、同第6,465,014号、及び同第6,932,983を参照されたく、これらのそれぞれは、参照により特に組み込まれる。
【0247】
いくつかの実施形態では、対象への経口投与のための、化合物1の粒子及び少なくとも1つの分散剤または懸濁化剤を含む薬学的製剤が、提供される。製剤は、懸濁液のための、粉末及び/または顆粒であり得、水と混合すると、実質的に均一な懸濁剤が得られる。
【0248】
所与の添加剤が、しばしば、この分野において異なる医師よって異なって分類されるか、またはいくつかの異なる機能のうちのいずれかにおいて一般的であるため、本明細書に記載される、水性分散剤または懸濁液において使用される上記の添加剤間で重複があることを理解されるべきである。それ故に、上記の添加剤は、本明細書に記載される製剤に含めることができる添加剤のタイプについて例示するものにすぎず、限定するものではないと解釈すべきである。このような添加剤の量は、所望の特定の特性に従って、当業者により容易に決定され得る。
【0249】
投薬及び治療レジメン
いくつかの実施形態では、哺乳動物に投与される化合物1の量は、300mg/日~1000mg/日である。いくつかの実施形態では、哺乳動物に投与される化合物1の量は、420mg/日~840mg/日である。いくつかの実施形態では、哺乳動物に投与される化合物1の量は、約420mg/日、約560mg/日、または約840mg/日である。いくつかの実施形態では、哺乳動物に投与される化合物1の量は、約420mg/日である。いくつかの実施形態では、哺乳動物に投与される化合物1の量は、約560mg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1のAUC0~24は、約150~約3500ng*h/mLである。いくつかの実施形態では、化合物1のAUC0~24は、約500~約1100ng*h/mLである。いくつかの実施形態では、化合物1は、経口投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、1日1回、1日2回、または1日3回投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、毎日投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、1日1回投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、1日おきに投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、維持療法である。
【0250】
化合物1は、Btkもしくはそのホモログの阻害、または血液学的悪性腫瘍があると診断される対象を含む、少なくとも一部分において、Btkもしくはそのホモログの阻害が有益であろう疾患または状態の治療のための薬剤の調製において使用され得る。加えて、治療を必要とする対象における本明細書に記載される疾患または状態のうちのいずれかを治療するための方法は、当該対象への治療上有効な量で、化合物1またはその薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるN-オキシド、薬学的に活性な代謝産物、薬学的に許容されるプロドラッグ、または薬学的に許容される溶媒和物を含有する薬学的組成物の投与を含む。
【0251】
化合物1を含有する組成物は、予防、治療、または維持治療のために投与され得る。いくつかの実施形態では、化合物1を含有する組成物は、治療的適応のために投与される(例えば、血液学的悪性腫瘍があると診断される対象に投与される)。いくつかの実施形態では、化合物1を含有する組成物は、治療的適応のために投与される(例えば、血液学的悪性腫瘍の影響を受けやすいまたはそうでなければ血液学的悪性腫瘍を発症する危険性がある対象に投与される)。いくつかの実施形態では、化合物1を含有する組成物は、維持療法として寛解期である患者に投与される。
【0252】
化合物1の量は、使用(例えば、治療、予防、または維持)に応じて異なるであろう。化合物1の量は、疾患または状態の重症度及び経過、以前の療法、患者の健康状態、体重、及び薬物に対する反応、及び治療医師の判断に応じて異なるであろう。日常的実験(用量漸増臨床試験を含むが、これに限定されない)によってこのような治療上有効な量を決定することは、十分に当該技術分野の技量内であると見なされる。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、300mg/日~1000mg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、420mg/日~840mg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、400mg/日~860mg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、約360mg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、約420mg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、約560mg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、約840mg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、2mg/kg/日~13mg/kg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、2.5mg/kg/日~8mg/kg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、2.5mg/kg/日~6mg/kg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、2.5mg/kg/日~4mg/kg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、約2.5mg/kg/日である。いくつかの実施形態では、化合物1の量は、約8mg/kg/日である。
【0253】
一実施形態では、イヌにおける140mgの用量を含む本発明の錠剤製剤は、約260~400ng/mL(給餌)及び約300~400ng/mL(絶食)のCmaxを生成する。別の実施形態では、この製剤は、約280~380ng/mL(給餌)及び約360~380ng/mL(絶食)のCmaxを生成する。特定の実施形態では、この製剤は、約290ng/mL(給餌)及び約370ng/mL(絶食)のCmaxを生成する。別の特定の実施形態では、この製剤は、約370ng/mL(給餌)及び約370ng/mL(絶食)のCmaxを生成する。一実施形態では、この製剤は、湿式造粒製剤である。一実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK02、BK21A、またはBK21Bである。特定の実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK21Aである。別の特定の実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK21Bである。(表1E及び1F)。
【0254】
一実施形態では、イヌにおける140mgの用量を含む本発明の錠剤製剤は、約850~1050ng*h/mL(給餌)及び約850~1050ng*h/mL(絶食)のAUCを生成する。別の実施形態では、この製剤は、約870~1050ng*h/mL(給餌)及び約840~1000ng*h/mL(絶食)のAUCを生成する。特定の実施形態では、この製剤は、約875ng*h/mL(給餌)及び約1000ng*h/mL(絶食)のAUCを生成する。別の特定の実施形態では、この製剤は、約1000ng*h/mL(給餌)及び約850ng*h/mL(絶食)のAUCを生成する。一実施形態では、この製剤は、湿式造粒製剤である。一実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK02、BK21A、またはBK21Bである。特定の実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK21Aである。別の特定の実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK21Bである。(表1E及び1F)。
【0255】
一実施形態では、イヌにおける140mgの用量を含む本発明の錠剤製剤は、約150~250(給餌)及び100~160(絶食)のFrel(%)(錠剤/カプセル剤)(Cmax)値を生成する。特定の実施形態では、この製剤は、約170(給餌)及び約110(絶食)のFrel(%)(錠剤/カプセル剤)(Cmax)値を生成する。別の特定の実施形態では、この製剤は、約230(給餌)及び約150(絶食)のFrel(%)(錠剤/カプセル剤)(Cmax)値を生成する。一実施形態では、この製剤は、湿式造粒製剤である。一実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK02、BK21A、またはBK21Bである。特定の実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK21Aである。別の特定の実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK21Bである。(表1E及び1F)。
【0256】
一実施形態では、イヌにおける140mgの用量を含む本発明の錠剤製剤は、約110~150(給餌)及び100~140(絶食)のFrel(%)(錠剤/カプセル剤)(AUC)値を生成する。特定の実施形態では、この製剤は、約120(給餌)及び約110(絶食)のFrel(%)(錠剤/カプセル剤)(AUC)値を生成する。別の特定の実施形態では、この製剤は、約150(給餌)及び約130(絶食)のFrel(%)(錠剤/カプセル剤)(AUC)値を生成する。一実施形態では、この製剤は、湿式造粒製剤である。一実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK02、BK21A、またはBK21Bである。特定の実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK21Aである。別の特定の実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK21Bである。(表1E及び1F)。
【0257】
一実施形態では、イヌにおける140mgの用量を含む本発明の錠剤製剤は、約90~105のFrel(%)(給餌/絶食)(Cmax)値を生成する。特定の実施形態では、この製剤は、約95のFrel(%)(給餌/絶食)(Cmax)値を生成する。別の特定の実施形態では、この製剤は、約100のFrel(%)(給餌/絶食)(Cmax)値を生成する。一実施形態では、この製剤は、湿式造粒製剤である。一実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK02、BK21A、またはBK21Bである。特定の実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK21Aである。別の特定の実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK21Bである。(表1E及び1F)。
【0258】
一実施形態では、イヌにおける140mgの用量を含む本発明の錠剤製剤は、約90~140のFrel(%)(給餌/絶食)(AUC)値を生成する。特定の実施形態では、この製剤は、約100のFrel(%)(給餌/絶食)(AUC)値を生成する。一実施形態では、この製剤は、湿式造粒製剤である。一実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK02、BK21A、またはBK21Bである。特定の実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK21Aである。別の特定の実施形態では、錠剤製剤は、製剤BK21Bである。(表1E及び1F)。
【0259】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物は、約140mgの化合物1を含む。いくつかの実施形態では、約140mgの化合物1を含む錠剤製剤が、調製される。いくつかの実施形態では、2、3、4、または5錠の錠剤製剤が、毎日投与される。いくつかの実施形態では、3または4錠のカプセル剤が、毎日投与される。いくつかの実施形態では、錠剤が、1日1回投与される。いくつかの実施形態では、カプセル剤が、1日1回投与される。他の実施形態では、錠剤が、1日複数回投与される。
【0260】
別の態様では、イブルチニブを含む高負荷の固形錠剤製剤であり、イブルチニブは、化合物1の構造を有する化合物であり、
【0261】
【化6】
錠剤は、約560mgのイブルチニブを含む。
【0262】
別の実施形態では、高負荷の固形錠剤製剤であり、錠剤は、1日1回の経口投与のために使用される。本明細書に記載される高負荷の固形錠剤製剤は、1日1回1錠の投与を可能にし、1錠剤当たり約420mg~約840mg、例えば、約420mg、約560mg、または約840mg、または端点を含めたそれらの値のうちの任意の2つの間の任意の範囲の大量のイブルチニブを含有する。別の実施形態では、高負荷の固形錠剤製剤であり、錠剤は、560mgのイブルチニブを含む。別の実施形態では、高負荷の固形錠剤製剤であり、イブルチニブは、微粒子形態である。
【0263】
いくつかの実施形態では、化合物1は、毎日投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、1日おきに投与される。
【0264】
いくつかの実施形態では、化合物1は、1日1回投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、1日2回投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、1日3回投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、1日4回投与される。
【0265】
いくつかの実施形態では、化合物1は、疾患の進行、許容できない毒性、または個人の選択まで投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、疾患の進行、許容できない毒性、または個人の選択まで毎日投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、疾患の進行、許容できない毒性、または個人の選択まで1日おきに投与される。
【0266】
患者の状態が改善している場合、医者の裁量に応じて、化合物の投与は、持続的に行われ得る;代替的に、投与される薬物の用量は、ある特定の期間、一時的に減少され得るか、または一時的に中止され得る(すなわち、「休薬日」)。休薬日の長さは、2日~1年の間で変えることができ、ほんの一例として、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、12日、15日、20日、28日、35日、50日、70日、100日、120日、150日、180日、200日、250日、280日、300日、320日、350日、または365日が含まれる。休薬日の間の用量の減少は、10%~100%であり得、ほんの一例として、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%が含まれる。
【0267】
一旦患者の状態の改善が起こった場合には、必要に応じて維持用量が投与される。続いて、投薬量もしくは投与の頻度、またはその両方は、症状の機能として、改善された疾患、障害、もしくは状態が維持されるレベルまで減らすことができる。しかしながら、患者は、いずれかの症状が再発した際には、長期にわたる間欠的な処置を必要とし得る。
【0268】
そのような量に相当するであろう所与の薬剤の量は、特定の化合物、疾患の重症度、治療を必要とする対象または宿主の識別(例えば、体重)といった要因に応じて異なるであろうが、それでもやはり、例えば、投与されている特定の薬剤、投与経路、及び治療されている対象または宿主、を含む、症例を取り囲む特定の状況に従って、当該技術分野において周知の様式において日常的に決定され得る。しかしながら、一般に、成人の治療に用いられる用量は、典型的には、1日当たり0.02~5000mg、または1日当たり約1~1500mgの範囲内であろう。所望の用量は、都合よく、単回用量、または分割用量として存在し、同時に(または短期間に)、または適切な間隔、例えば、1日当たり2、3、4、もしくはそれ以上の副用量で投与され得る。
【0269】
本明細書に記載される薬学的組成物または製剤は、正確な投薬量を単回投与するのに適している単位剤形であり得る。単位剤形では、製剤は、1つ以上の化合物の適切な量を含む単位投与量に分けられる。単位投与量は、製剤の個々の量を含むパッケージの形であり得る。非限定の例は、包装された錠剤またはカプセル剤、及びバイアルまたはアンプルの中の粉末である。水性懸濁組成物は、単回投与の再び密閉できない容器にパッケージ化され得る。代替的に、複数回用量の再び密閉できる容器を用いることができ、その場合、組成物中に保存剤を含むことが典型的である。いくつかの実施形態では、各単位剤形は、140mgの化合物1を含む。いくつかの実施形態では、個体は、1日当たり1つの単位剤形を投与される。いくつかの実施形態では、個体は、1日当たり2つの単位剤形を投与される。いくつかの実施形態では、個体は、1日当たり3つの単位剤形を投与される。いくつかの実施形態では、個体は、1日当たり4つの単位剤形を投与される。
【0270】
個々の処置レジメンに関して変数の数が大きく、これらの推奨値からかなり偏位することは珍しくないため、前述の範囲は、単に示唆的なものである。そのような用量は、使用される化合物の活性、治療している疾患もしくは状態、投与の形態、個々の対象の必要条件、治療している疾患もしくは状態の重症度、及び医者の判断に限定されない、多くの変化するものに応じて変化し得る。
【0271】
そのような治療レジメンの毒性及び治療効果は、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手順によって決定することができ、それには、LD50(集団の50%致死量)及びED50(集団の50%治療に有効な用量)の決定が含まれるが、これらに限定されない。毒性効果と治療効果の間の用量比は、治療指数であり、かつLD50とED50の間の割合として示され得る。高い治療指数を示す化合物が好ましい。細胞培養アッセイ及び動物研究から得られたデータは、ヒトで使用するための様々な範囲の投与量を処方する際に使用することができる。そのような化合物の投与量は、好ましくは、最小限の毒性のED50を含む血中濃度の範囲内にある。投与量は、用いられる剤形、及び利用される投与経路に応じて、この範囲内で変わり得る。
【0272】
併用療法
場合によっては、別の治療剤と組み合わせて化合物1を投与することが適切である。
【0273】
一実施形態では、本明細書に記載される組成物及び方法はまた、治療される状態に対するそれらの特定の実用性に対して選択される他の治療試薬と併せて使用される。一般に、併用療法が用いられる実施形態では、本明細書に記載される組成物及び他の薬剤は、同じ薬学的組成物において投与される必要はなく、異なる物理的及び化学的特徴のため、異なる経路によって投与される。一実施形態では、初期投与は、確立されたプロトコルに従って行われ、観察された効果、投与様式、及び投与時間に基づいて、さらに変更される。
【0274】
様々な実施形態では、化合物は、疾患の性質、患者の状態、及び使用される化合物の実際の選択に応じて、並行して(例えば、同時に、本質的に同時に、もしくは同じ治療プロトコル内で)、または連続して投与される。ある特定の実施形態では、投与の順序の決定と、治療プロトコル中の各々の治療剤の投与の反復の数は、治療されている疾患と患者の状態の評価に基づいている。
【0275】
本明細書に記載される併用療法については、併用投与される化合物の投与量は、用いられる併用薬物の種類、用いられる特定の薬物、治療される疾患もしくは状態等に応じて異なる。
【0276】
そのような組み合わせの個々の化合物は、別々にまたは組み合わせた薬学的製剤において連続してまたは同時に投与される。一実施形態では、個々の化合物は、組み合わせた薬学的製剤において同時に投与されるであろう。周知の治療剤の適切な用量は、当業者によって理解されるであろう。
【0277】
本明細書に言及される組み合わせは、都合よく、薬学的に許容される希釈剤(複数を含む)または担体(複数を含む)と一緒に薬学的組成物の形態で用いるために提示される。
【0278】
ある特定の実施形態では、個体に、ある量の化合物1を投与することを含む、癌の治療を必要とする個体における癌を治療するための方法が、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、本方法は、第2の癌治療レジメンを投与することをさらに含む。
【0279】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンの前にBtk阻害剤を投与することにより、第2の癌治療レジメンに対する免疫媒介性反応を軽減する。いくつかの実施形態では、オファツムマブの前に化合物1を投与することにより、オファツムマブに対する免疫媒介性反応を軽減する。
【0280】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、化学療法剤、ステロイド、免疫療法剤、標的療法、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、B細胞受容体経路阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、B細胞受容体経路阻害剤は、CD79A阻害剤、CD79B阻害剤、CD19阻害剤、Lyn阻害剤、Syk阻害剤、PI3K阻害剤、Blnk阻害剤、PLCγ阻害剤、PKCβ阻害剤、またはこれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、抗体、B細胞受容体シグナル伝達阻害剤、PI3K阻害剤、IAP阻害剤、mTOR阻害剤、免疫化学療法、放射免疫治療剤、DNA損傷剤、プロテオソーム阻害剤、Cyp3A4阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、タンパク質キナーゼ阻害剤、ヘッジホッグ阻害剤、Hsp90阻害剤、テロメラーゼ阻害剤、Jak1/2阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、PKC阻害剤、PARP阻害剤、またはこれらの組み合わせを含む。
【0281】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、クロラムブシル、イホスファミド、ドキソルビシン、メサラジン、サリドマイド、レナリドマイド、テムシロリムス、エベロリムス、フルダラビン、ホスタマチニブ、パクリタキセル、ドセタキセル、オファツムマブ、リツキシマブ、デキサメタゾン、プレドニゾン、CAL-101、イブリツモマブ、トシツモマブ、ボルテゾミブ、ペントスタチン、エンドスタチン、EPOCH-R、DA-EPOCH-R、リファンピン、selinexor、ゲムシタビン、オビヌツズマブ、カルムスチン、シタラビン、メルファラン、ウブリツキシマブ、パルボシクリブ、ACP-196(Acerta Pharma BV)、TGR-1202(TG Therapeutics,Inc.)、TEDDI、TEDD、MEDI4736(AstraZeneca)、ABT-0199(AbbVie)、CC-122(Celgene Corporation)、LD-AraC、ケトコナゾール、エトポシド、カルボプラチン、モキシフロキサシン、シトロボラム、メトトレキサート、フィルグラスチム、メスナ、ビンクリスチン、シクロホスファミド、エリスロマイシン、ボリコナゾール、ニボルマブ、またはこれらの組み合わせを含む。
【0282】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、シクロホスファミド、ヒドロキシダウノルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾン、及び任意にリツキシマブを含む。
【0283】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、ベンダムスチン及びリツキシマブを含む。
【0284】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、フルダラビン、シクロホスファミド、及びリツキシマブを含む。
【0285】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、シクロホスファミド、ビンクリスチン、及びプレドニゾン、及び任意にリツキシマブを含む。
【0286】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、エトポシド、ドキソルビシン、ビンリスチン(vinristine)、シクロホスファミド、プレドニゾロン、及び任意にリツキシマブを含む。
【0287】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、デキサメタゾン及びレナリドマイドを含む。
【0288】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、プロテアソーム阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、ボルテゾミブを含む。いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、エポキシケトンを含む。いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、エポキソミシンを含む。いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、テトラペプチドエポキシケトンを含む。いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、カーフィルゾミブを含む。いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、ジスルフラム、エピガロカテキン-3-没食子酸塩、サリノスポラミドA、ONX 0912m CEP-18770、MLN9708、またはMG132を含む。
【0289】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、Cyp3A4阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、インジナビル、ネルフィナビル、リトナビル、クラリスロマイシン、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ネファゾドンを含む。いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、ケトコナゾールを含む。
【0290】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、第2の治療は、レスタウルチニブ、トファシチニブ、ルキソリチニブ、CYT387、バリシチニブ、またはパクリチニブを含む。
【0291】
いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤(HDAC阻害剤、HDI)を含む。いくつかの実施形態では、第2の癌治療レジメンは、トリコスタチンA、ボリノスタット(SAHA)、ベリノスタット(PXD101)、LAQ824、及びパノビノスタット(LBH589)等のヒドロキサム酸(またはヒドロキサメート)、トラポキシンB等の環状テトラペプチド、デプシペプチド、エンチノスタット(MS-275)、CI994、及びモセチノスタット(MGCD0103)等のベンズアミド、求電子性ケトン、またはフェニル酪酸塩及びバルプロ酸等の脂肪酸化合物を含む。
【0292】
さらなる癌治療レジメンには、例えばベンダムスチン、クロラムブシル、クロルメチン、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン、プレドニムスチン、トロフォスファミド等のナイトロジェンマスタード;ブスルファン、マンノスルファン、トレオスルファン等のスルホン酸アルキル;カルボコン、チオテパ、トリアジコン等のエチレンイミン;カルムスチン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、セムスチン、ストレプトゾシン等のニトロソウレア;例えばエトグルシド等のエポキシド;例えばダカルバジン、ミトブロニトール、ピポブロマン、テモゾロミド等の他のアルキル化剤;例えばメトトレキサート、ペメトレキセド(permetrexed)、プララトレキサート、ラルチトレキセド等の葉酸類似体;例えばクラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、メルカプトプリン、ネララビン、チオグアニン等のプリン類似体;例えばアザシチジン、カペシタビン、カルモフール、シタラビン、デシタビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、テガフール等のピリミジン類似体;例えばビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビンフルニン、ビノレルビン等のビンカアルカロイド;例えばエトポシド、テニポシド等のポドフィロトキシン誘導体;例えばデメコルチン等のコルヒチン誘導体;例えばドセタキセル、パクリタキセル、パクリタキセルポリグルメックス等のタキサン;例えばトラベクテジン等の他の植物アルカロイド及び天然産物;例えばダクチノマイシン等のアクチノマイシン;例えばアクラルビシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ピラルビシン、バルルビシン、ゾルビンシン等のアントラサイクリン;例えばブレオマイシン、イクサベピロン、マイトマイシン、プリカマイシン等の他の細胞傷害性抗生物質;例えばカルボプラチン、シスプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン等の白金化合物;例えばプロカルバジン等のメチルヒドラジン;例えばアミノレブリン酸、エファプロキシラル、メチルアミノレブリネート、ポルフィマーナトリウム、テモポルフィン等の増感剤;例えばダサチニブ、エルロチニブ、エベロリムス、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾナニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、テムシロリムス等のタンパク質キナーゼ阻害剤;例えばアリトレチノイン、アルトレタミン、アムザクリン、アナグレリド、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、ベキサロテン、ボルテゾミブ、セレコキシブ、デニロイキンジフチトクス、エストラムスチン、ヒドロキシカルバミド、イリノテカン、ロニダミン、マソプロコール、ミルテホシン、ミトグアゾン、ミトタン、オブリメルセン、ペガスパルガーゼ、ペントスタチン、ロミデプシン、シチマジーンセラデノベック、チアゾフリン、トポテカン、トレチノイン、ボリノスタット等の他の抗悪性腫瘍薬;例えばジエチルスチルベノール、エチニルエストラジオール、ホスフェストロール、リン酸ポリエストラジオール等のエストロゲン;例えばゲストノロン、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール等のプロゲストゲン;例えばブセレリン、ゴセレリン、リュープロレリン、トリプトレリン等のゴナドトロピン放出ホルモン類似体;例えばフルベストラント、タモキシフェン、トレミフェン等の抗エストロゲン;例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミド等の抗アンドロゲン;酵素阻害剤、アミノグルテチミド、アナストロゾール、エキセメスタン、フォルメスタン、レトロゾール、ボロゾール;例えばアバレリクス、デガレリクス等の他のホルモン拮抗薬;例えばヒスタミン二塩酸塩、ミファムルチド、ピドチモド、プレリキサフォル、ロキニメックス、サイモペンチン等の免疫賦活剤;例えばエベロリムス、グスペリムス、レフルノミド、ミコフェノール酸、シロリムス等の免疫抑制剤;例えばシクロスポリン、タクロリムス等のカルシニューリン阻害剤;例えばアザチオプリン、レナリドミド、メトトレキサート、サリドマイド等の他の免疫刺激剤;例えばシクロスポリン、タクロリムス等のカルシニューリン阻害剤;例えばアザチオプリン、レナリドマイド、メトトレキサート、サリドマイド等の他の免疫抑制剤;例えばイオベングアン等の放射性医薬品が含まれる。
【0293】
さらなる癌治療レジメンには、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子、増殖因子等が含まれる。
【0294】
さらなる癌治療レジメンには、例えばアンセスチム、フィルグラスチム、レノグラスチム、モルグラモスチム、ペグフィルグラスチム、サルグラモスチム等の免疫刺激剤;例えばインターフェロンアルファ天然、インターフェロンアルファ-2a、インターフェロンアルファ-2b、インターフェロンアルファコン-1、インターフェロンアルファ-n1、インターフェロンベータ天然、インターフェロンベータ-1a、インターフェロンベータ-1b、インターフェロンガンマ、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペグインターフェロンアルファ-2b等のインターフェロン;例えばアルデスロイキン、オプレルベキン等のインターロイキン;例えばBCGワクチン、酢酸グチラマー、ヒスタミン二塩酸塩、イムノシアニン、レンチナン、黒色腫ワクチン、ミファムルチド、ペガデマーゼ、ピドチモド、プレリキサフォル、ポリI:C、ポリICLC、ロキニメックス、タソネルミン、チモペンチン等の他の免疫刺激剤;例えばアバタセプト、アベチムス、アレファセプト、抗リンパ球免疫グロブリン(ウマ)、抗胸腺免疫グロブリン(ウサギ)、エクリズマブ、エファリズマブ、エベロリムス、グスペリムス、レフルノミド、ムロマブ-CD3、ミコフェノール酸、ナタリズマブ、シロリムス等の免疫抑制剤;例えばアダリムマブ、アフェリモマブ、セルトリズマブペゴル、エタネルセプト、ゴリムマブ、インフリキシマブ等のTNFアルファ阻害剤;例えばアナキンラ、バシリキシマブ、カナキヌマブ、ダクリズマブ、メポリズマブ、リロナセプト、トシリズマブ、ウステキヌマブ等のインターロイキン阻害剤;例えばシクロスポリン、タクロリムス等のカルシニューリン阻害剤;例えばアザチオプリン、レナリドミド、メトトレキサート、サリドマイド等の他の免疫抑制剤が含まれる。
【0295】
さらなる癌治療レジメンには、アダリムマブ、アレムツズマブ、バシリキシマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、セルトリズマブペゴル、ダクリズマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、ゲムツズマブ、イブリツモマブチウキセタン、インフリキシマブ、ムロモナブ-CD3、ナタリズマブ、パニツムマブ、ラニビズマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ等、またはこれらの組み合わせが含まれる。
【0296】
さらなる癌治療レジメンには、例えばアレムツズマブ、ベバシズマブ、カツマキソマブ、セツキシマブ、エドレコロマブ、ゲムツズマブ、オファツムマブ、パニツムマブ、リツキシマブ、トラスツズマブ、免疫抑制剤、エクリズマブ、エファリズマブ、ムロマブ-CD3、ナタリズマブ等のモノクローナル抗体;例えばアダリムマブ、アフェリモマブ、セルトリズマブペゴル、ゴリムマブ、インフリキシマブ、インターロイキン阻害剤、バシリキシマブ、カナキヌマブ、ダクリズマブ、メポリズマブ、トシリズマブ、ウステキヌマブ、放射性医薬品、イブリツモマブチウキセタン、トシツモマブ等のTNFアルファ阻害剤;例えばアバゴボマブ、アデカツムマブ、アレムツズマブ、抗CD30モノクローナル抗体Xmab2513、抗METモノクローナル抗体MetMAb、アポリズマブ、アポマブ、アルシツモマブ、バシリキシマブ、二重特異性抗体2B1、ブリナツモマブ、ブレンツキシマブベドチン、カプロマブペンデチド、シクツムマブ、クロディシマブ、コナツムマブ、ダセツズマブ、デノスマブ、エクリズマブ、エプラツズマブ、エプラツズマブ、エルツマクソマブ、エタラシズマブ、フィギツムマブ、フレソリムマブ、ガリキシマブ、ガニツマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、グレンバツムマブ、イブリツモマブ、イノツズマブ、オゾガマイシン、イピリムマブ、レキサツムマブ、リンツズマブ、リンツズマブ、ルカツムマブ、マパツムマブ、マツズマブ、ミラツズマブ、モノクローナル抗体CC49、ネシツズマブ、ニモツズマブ、オファツムマブ、オレゴボマブ、ペルツズマブ、ラマクリマブ、ラニビズマブ、シプリズマブ、ソネプシズマブ、タネズマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレメリムマブ、ツコツズマブセルモロイキン、ベルツズマブ、ビジリズマブ、ボロシキシマブ、ザルツムマブ等の他のモノクローナル抗体が含まれる。
【0297】
さらなる癌治療レジメンには、細胞内シグナル伝達ネットワーク(例えば、B細胞受容体及びIgE受容体からのシグナル伝達のホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)シグナル伝達経路)等の腫瘍微小環境に影響を与える薬剤を含む。いくつかの実施形態では、第2の薬剤は、PI3Kシグナル伝達阻害剤またはsycキナーゼ阻害剤である。一実施形態では、syk阻害剤は、R788である。別の実施形態では、ほんの一例として、エンザスタウリン等のPKCγ阻害剤である。
【0298】
いくつかの実施形態では、さらなる治療剤は、アセトアミノフェン等の鎮痛剤を含む。
【0299】
いくつかの実施形態では、さらなる治療剤は、LYN、SYK、JAK、PI3K、PLCγ、MAPK、MEK、またはNFκBの阻害剤から選択される薬剤を含む。
【0300】
腫瘍微小環境に影響を与える薬剤の例には、PI3Kシグナル伝達阻害剤、sycキナーゼ阻害剤、例えばダサチニブ、エルロチニブ、エベロリムス、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾナニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、テムシロリムス等のタンパク質キナーゼ阻害剤;例えば、GT-111、JI-101、R1530等の他の血管新生阻害剤;例えばAC220、AC480、ACE-041、AMG900、AP24534、Arry-614、AT7519、AT9283、AV-951、アキシチニブ、AZD1152、AZD7762、AZD8055、AZD8931、バフェチニブ、BAY73-4506、BGJ398、BGT226、BI811283、BI6727、BIBF1120、BIBW2992、BMS-690154、BMS-777607、BMS-863233、BSK-461364、CAL-101、CEP-11981、CYC116、DCC-2036、ジナシクリブ、ドビチニブ乳酸塩、E7050、EMD1214063、ENMD-2076、ホスタマチニブジナトリウム、GSK2256098、GSK690693、INCB18424、INNO-406、JNJ-26483327、JX-594、KX2-391、リニファニブ、LY2603618、MGCD265、MK-0457、MK1496、MLN8054、MLN8237、MP470、NMS-1116354、NMS-1286937、ON01919.Na、OSI-027、OSI-930、Btk阻害剤、PF-00562271、PF-02341066、PF-03814735、PF-04217903、PF-04554878、PF-04691502、PF-3758309、PHA-739358、PLC3397、プロゲニポイエチン、R547、R763、ラムシルマブ、レゴラフェニブ、RO5185426、SAR103168、SCH727965、SGI-1176、SGX523、SNS-314、TAK-593、TAK-901、TKI258、TLN-232、TTP607、XL147、XL228、XL281RO5126766、XL418、XL765等の他のキナーゼ阻害剤が含まれる。
【0301】
Btk阻害剤化合物と組み合わせて用いる抗癌剤のさらなる例には、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼシグナル伝達の阻害剤、例えばU0126、PD98059、PD184352、PD0325901、ARRY-142886、SB239063、SP600125、BAY 43-9006、ウォルトマンニン、またはLY294002;Syk阻害剤;mTOR阻害剤;及び抗体(例えば、リツキサン)が含まれる。
【0302】
Btk阻害剤化合物と組み合わせて用いることができる他の抗癌剤には、アドリアマイシン、ダクチノマイシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、シスプラチン、アシビシン、アクラルビシン;塩酸アコダゾ-ル;アクロニン;アドゼレシン;アルデスルロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;酢酸アメタントロン;アミノグルテチミド;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;塩酸ビサントレン;ビスナフィドジメシラート;ビゼレシン;硫酸ブレオマイシン;ブレキナールナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセマイド;カルベチマー;カルボプラチン;カルムスチン;塩酸カルブシン;カルゼレシン;セデフィンゴール;クロラムブシル;シロールマイシン;クラドリビン;メシル酸クリスナトール;シクロホスファミド;シタラビン;ダカルバジン;塩酸ダウノルビシン;デシタビン;デキソルマプラチン;デザグアニン;デザグアニンメシラート;ジアジコン;ドキソルビシン;塩酸ドキソルビシン;ドロロキシフェン;クエン酸ドロロキシフェン;プロピオン酸ドロモスタノロン;デュアゾマイシン;エダトレキセート;塩酸エフロルニチン;エルサミツルシン;エンロプラチン;エンプロマート;エピロプロピジン;塩酸エピルビシン;エルブロゾール;塩酸エソルビシン;エストラムスチン;エストラムスチンリン酸ナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;リン酸エトポシド;エタプリン;塩酸ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フロクスウリジン;リン酸フルダラビン;フルオロウラシル;フルロシタビン;フォスキドン;フォストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;塩酸ゲムシタビン;ヒドロキシウレア;塩酸イダルビシン;イホスファミド;イイモホシン;インターロイキンIl(組換えインターロイキンIIまたはrlL2を含む)、インターフェロンアルファ-2a;インターフェロンアルファ2b;インターフェロンアルファ-n1;インターフェロンアルファ-n3;インターフェロンベータ-la;インターフェロンガンマ-lb;イプロプラチン;塩酸イリノテカン;酢酸ランレオチド;レトロゾール;酢酸ロイプロリド;塩酸リアロゾール;ロメトレキソールナトリウム;ロムスチン;塩酸ロソキサントロン;マソプロコール;メイタンシン;塩酸メクロレタミン;酢酸メゲストロール;酢酸メレンゲストロール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトトレキサートナトリウム;メトプリン;メツレデパ;ミンチドミド;マイトカルシン;マイトクロミン;マイトギリン;マイトマルシン;マイトマイシン;ミトスペール;ミトタン;塩酸ミトキサントロン;ミコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オルマプラチン;オキシスラン;ペガスパルガーゼ;パリオマイシン;ペンタマスチン;硫酸ペプロマイシン;ペルフォスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;塩酸ピロキサントロン;プリカマイシン;プロメスタン;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;塩酸プロカルバジン;ピューロマイシン;塩酸ピューロマイシン;ピラゾフリン;リボプリン;ログレチミド;サフィンゴール;塩酸サフィンゴール;セムスチン;シムトラゼン;スパルフォセートナトリウム;スパルソマイシン;塩酸スピロゲルマニウム;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌル;タリソマイシン;テコガランナトリウム;テガフール;塩酸テロキサントロン;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;クエン酸トレミフェン;酢酸トレストロン;リン酸トリシリビン;トリメトレキサート;トリグルクロン酸トリメトレキサート;トリプトレリン;塩酸ツブロゾール;ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;硫酸ビンブラスチン;硫酸ビンクリスチン;ビンデシン;硫酸ビンデシン;硫酸ビネピジン;硫酸ビングリシネート;硫酸ビンロイロシン;酒石酸ビノレルビン;硫酸ビンロシジン;硫酸ビンゾリジン;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;塩酸ゾルビシン塩が含まれる。
【0303】
Btk阻害剤化合物と組み合わせて用いることができる他の抗癌剤には、20-epi-1,25ジヒドロキシビタミンD3;5-エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL-TKアンタゴニスト;アルトレタミン;アンバスムスチン;アミドックス;アミフォスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラホリド;血管新生阻害剤;アンタゴニストD;アンタゴニストG;アンタレリックス;抗背側化形態形成タンパク質-1;抗アンドロゲン、前立腺癌;抗エストロゲン;抗新生物薬;アンチセンスオリゴヌクレオチド;アフィディコリングリシネート;アポトーシス遺伝子調節因子;アポトーシス調節因子;アプリン酸;ara-CDP-DL-PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1;アキシナスタチン2;アキシナスタチン3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABLアンタゴニスト;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;ベータラクタム誘導体;ベータ-アレチン;ベータアクラマイシンB;ベツリン酸;bFGF阻害剤;ビカルタミド;ビサントレン;ビサジリヂニルスペルミン;ビスナフィド;ビストラテンA;ビゼレシン;ブレフラート;ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシミン;カルシポトリオール;カルホスチンC;カンプトテシン誘導体;カナリア痘IL-2;カペシタビン;カルボキサミド-アミノ-トリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRestM3;CARN700;軟骨由来阻害剤;カルゼレシン;カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリクス;クロルンス;スルホンアミドクロロキノキサリン;スルホンアミド;シカプロスト;シス-ポルフィリン;クラドリビン;クロミフェン類似体;クロトリマゾール;コリスマイシンA;コリスマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチン類似体;コナゲニン;クラムベシジン816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;クラシンA;シクロペンタアントラキノン;シクロプラタム;シペマイシン;シタラビンオクホスファート;細胞溶解性因子;サイトスタチン;ダクリキシマブ;デシタビン;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デキサメタゾン;デキシフォスファミド;デクスラゾキサン;デキサヴェラパミル;ジアジコン;ジデムニンB;ジドックス;ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ-5-アザシチジン;9-ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;デュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルフォシン;エドレコロマブ;エフロルニチン;エレメン;エミテフール;エピルビシン;エプリステリド;エストラムス類似体;エストロゲンアゴニスト;エストロゲンアンタゴニスト;エタニダゾール;リン酸エトポシド;エキセメスタン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フィナステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルダラビン;塩酸フルオロダウノルニシン;フォルフェニメックス;フォルメスタン;フォストリエシン;フォテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン;ガニレリクス;ゼラチナーゼ阻害剤;ゲムシタビン;グルタチオン阻害剤;ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントーネ;イルモホシン;イロマスタット;イミダゾアクリドーネ;イミキモド;免疫刺激ペプチド;例えば増殖因子-1受容体阻害剤等のインスリン;インターフェロンアゴニスト;インターフェロン;インターロイキン;イオベングアン;ヨードドキソルビシン;イポメアノール,4-;イロプラクト;イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;ラメラリン-Nトリアセテート;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチム;硫酸レンチナン;レプトルスタチン;レトロゾール;白血病抑制因子;白血球アルファインターフェロン;ロイプロリド+エストロゲン+プロゲステロン;リュープロレリン;レバミゾール;リアロゾール;リニアポリアミン類似体;親油性二糖ペプチド;親油性白金化合物;リッソクリナミド7;ロバプラチン;ロンブリシン;ロメトレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;ロバスタチン;ロキソリビン;ルルトテカン;ルテチウムテキサフィリン;リソフィリン;溶解性ペプチド;マイタンシン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリリシン阻害剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤;メノガリル;メルバロン;メテレリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MIF阻害剤;ミフェプリストン;ミルテホシン;ミリモスチム;ミスマッチの二本鎖RNA;ミトグアゾン;ミトラクトール;マイトマイシン類似体;ミトナフィド;マイトトキシン線維芽細胞増殖因子-サポリン;ミトキサントロン;モファロテン;モルグラモスチム;モノクローナル抗体、ヒト絨毛性ゴナドトロピン;モノホスホリルリピドA+ミオバクテリウム細胞壁sk;モピダモル;多剤耐性遺伝子阻害剤;複数の腫瘍抑制剤1に基づく治療;マスタード抗癌剤;ミカペルオキシドB;マイコバクテリア細胞壁抽出物;ミリアポロン;N-アセチルジナリン;N-置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスチブ;ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン;ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;中性エンドペプチダーゼ;ニルタミド;ニサマイシン;一酸化窒素調節因子;ニトロキシド酸化防止剤;ニトルリン;O6-ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン;オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;経口サイトカイン誘発剤;オルマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オグサウノマイシン;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペガスパルガーゼ;ペルデシン;ペントサンポリサルフェートナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール;パーフルブロン;ペルフォスファミド;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;フェニル酢酸;ホスファターゼ阻害剤;ピシバニール;塩酸ピロカルピン;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノーゲン活性化因子阻害剤;白金錯体;白金化合物;白金トリアミン複合体;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニゾン;プロピルビス-アクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム阻害剤;タンパク質Aに基づく免疫調節剤;タンパク質キナーゼC阻害剤;タンパク質キナーゼC阻害剤、微細藻類;タンパク質チロシンホスファターゼ阻害剤;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ピリドキシル化ヘモグロビンポリオキシエチレン共役;rafアンタゴニスト;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;ras阻害剤、ras-GAP阻害剤;脱メチル化レテルリプチン;レニウムRe186エチドロン酸;リゾキシン;リボザイム;RIIレチンアミド;ログレチミド;ロヒツキン;ロムルチド;ロキニメックス;ルビギノンB1;ルボキシル;サフィンゴール;セイントピン;SarCNU;サルコフィトールA;サルグラモスチム;Sdi 1模倣物;セムスチン;老化由来抑制剤1、センスオリゴヌクレオチド;シグナル変換阻害剤;シグナル伝達変調因子;単鎖抗原結合タンパク質;シゾフィラン;ソブゾキサン;ナトリウムボロカプテート;フェニル酢酸ナトリウム;ソルベロール;ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルフォシン酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンギスタチン1;スクアラミン;幹細胞阻害剤;幹細胞分裂阻害剤;スチピアミド;ストロメリシン阻害剤;スルフィノジン;超活性血管作動性腸管ペプチドアンタゴニスト;スラジスタ;スラミン;スワインソニン;合成グリコサミノグリカン;タルリムスチン;タモキシフェンメチオジド;タウロムスチン;タザロテン;テコガランナトリウム;テガフール;テルラピリリウム;テロメラーゼ阻害剤;テモポルフィン;テモゾロミド;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;タリブラスチン;チオコラリン;トロンボポイエチン;トロンボポイエチン模倣物;チマルファシン;サイモポエチン受容体アゴニスト;チモトリナン;甲状腺刺激ホルモン;スズエチルエチオプルプリン;チラパザミン;チタノセンジクロリド;トプセンチン;トレミフェン;全能性幹細胞因子;翻訳阻害剤;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシリビン;トリメトレキセート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ阻害剤;チルホスチン;UBC阻害剤;ウベニメクス;尿生殖洞由来増殖抑制因子;ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;バプレオチド;バリオリンB;ベクター系、赤血球遺伝子治療;ベラレゾール;ベラミン;ベルジン;ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン;ビタキシン;ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコノブ;及びジノスタチンスチマラマーが含まれる。
【0304】
Btk阻害剤化合物と組み合わせて用いることができるさらに他の抗癌剤は、アルキル化剤、代謝拮抗剤、天然産物、またはホルモン、例えば、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロロエタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル等)、アルキルスルホン酸(例えば、ブスルファン)、ニトロソ尿素(例えば、カルムスチン、ロムスチン等)、またはトリアゼン(ダカルバジン等)を含む。代謝拮抗剤の例としては、葉酸類似体(例えばメトトレキサート)、またはピリミジン類似体(例えばシタラビン)、プリン類似体(例えばメルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0305】
Btk阻害剤化合物と組み合わせて用いることができるアルキル化剤の例としては、ナイトロジェンマスタード(例えばメクロロエタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン等)、エチレンイミン及びメチルメラミン(例えばヘキサメチルメラミン、チオテパ)、スルホン酸アルキル(例えばブスルファン)、ニトロソ尿素(例えばカルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾシン等)、またはトリアゼン(ダカルバジン等)が挙げられるが、これらに限定されない。代謝拮抗剤の例としては、葉酸類似体(例えばメトトレキサート)、またはピリミジン類似体(例えばフルオロウラシル、フロクスウリジン、シタラビン)、プリン類似体(例えばメルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0306】
ホルモン及びアンタゴニストの例としては、副腎皮質ステロイド(例えばプレドニゾン)、プロゲスチン(例えばカプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸メドキシプロゲステロン)、エストロゲン(例えばジエチルスチルベストロール、エチニルエストラジオール)、抗エストロゲン(例えばタモキシフェン)、アンドロゲン(例えばプロピオン酸テストステロン、フルオキシメステロン)、抗アンドロゲン(例えばフルタミド)、ゴナドトロピン放出ホルモン類似体(例えばロイプロリド)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0307】
癌の治療または予防のために本明細書に記載される方法及び組成物に使用することができる他の薬剤には、白金配位錯体(例えばシスプラチン、カルボプラチン)、アントラセンジオン(例えばミトキサントロン)、置換された尿素(例えばヒドロキシ尿素)、メチルヒドラジン誘導体(例えばプロカルバジン)、副腎皮質の抑制薬(例えばミトタン、アミノグルエチミド)を含む。
【0308】
安定した微小管によりG2-M期の中の細胞を阻止することにより作用し、かつBtk阻害化合物と組み合わせて使用することができる抗癌剤の例は、エルブロゾール(また、R-55104としても知られている)、ドラスタチン10(また、DLS-10及びNSC-376128としても知られている)、イセチオン酸ミボブリン(また、CI-980としても知られている)、ビンクリスチン、NSC-639829、ディスコデルモリド(また、NVP-XX-A-296としても知られている)、ABT-751(Abbott、また、E-7010としても知られている)、アルトリルチン(アルトリルチンA、及びアルトリルチンC等)、スポンジスタチン(スポンジスタチン1、スポンジスタチン2、スポンジスタチン3、スポンジスタチン4、スポンジスタチン5、スポンジスタチン6、スポンジスタチン7、スポンジスタチン8、及びスポンジスタチン9等)、塩酸セマドチン(また、LU-103793及びNSC-D-669356としても知られている)、エポチロン(エポチロンA、エポチロンB、エポチロンC(また、デソキシエポチロン AまたはdEpoAとしても知られている)、エポチロンD(また、KOS-862、dEpoB、及びデソキシエポチロンBとも呼ばれる)、エポチロンE、エポチロンF、エポチロンB N-オキシド、エポチロンA N-オキシド、16-アザ-エポチロンB、21-アミノエポチロンB(また、BMS-310705としても知られている)、21-ヒドロキシエポチロンD(また、デスオキシエポチロン F及びdEpoFとしても知られている)、26-フルオロエポチロン)、アウリスタチンPE(また、NSC-654663としても知られている)、ソブリドチン(また、TZT-1027としても知られている)、LS-4559-P(Pharmacia、また、LS-4577としても知られている)、LS-4578(Pharmacia、また、LS-477-Pとしても知られている)、LS-4477(Pharmacia)、LS-4559(Pharmacia)、RPR-112378(Aventis)、硫酸ビンクリスチン、DZ-3358(Daiichi)、FR-182877(Fujisawa、また、WS-9885Bとしても知られている)、GS-164(Takeda)、GS-198(Takeda)、KAR-2(Hungarian Academy of Sciences)、BSF-223651(BASF、また、ILX-651及びLU-223651としても知られている)、SAH-49960(Lilly/Novartis)、SDZ-268970(Lilly/Novartis)、AM-97(Armad/Kyowa Hakko)、AM-132(Armad)、AM-138(Armad/Kyowa Hakko)、IDN-5005(Indena)、クロプトフィシン52(また、LY-355703としても知られている)、AC-7739(Ajinomoto、また、AVE-8063A及びCS-39.HCIとしても知られている)、AC-7700(Ajinomoto、また、AVE-8062、AVE-8062A、CS-39-L-Ser.HCI、及びRPR-258062Aとしても知られている)、ビチレブアミド、ツブリシンA、カナデンソル、センタウレイジン(また、NSC-106969としても知られている)、T-138067(Tularik、また、T-67、TL-138067、及びTI-138067としても知られている)、COBRA-1(Parker Hughes Institute、また、DDE-261及びWHI-261としても知られている)、H10(Kansas State University)、H16(Kansas State University)、オンコシジンA1(また、BTO-956及びDIMEとしても知られている)、DDE-313(Parker Hughes Institute)、フィジアノリドB、ラウリマリド、SPA-2(Parker Hughes Institute)、SPA-1(Parker Hughes Institute、また、SPIKET-Pとしても知られている)、3-IAABU(Cytoskeleton/Mt.Sinai School of Medicine、また、MF-569としても知られている)、ナルコシン(また、NSC-5366としても知られている)、ナスカピン、D-24851(Asta Medica)、A-105972(Abbott)、ヘミアステルリン、3-BAABU(Cytoskeleton/Mt.Sinai School of Medicine、またMF-191としても知られている)、TMPN(Arizona State University)、バナドセンアセチルアセトネート、T-138026(Tularik)、モンサトロール、イナノシン(また、NSC-698666としても知られている)、3-lAABE(Cytoskeleton/Mt.Sinai School of Medicine)、A-204197(Abbott)、T-607(Tuiarik、また、T-900607としても知られている)、RPR-115781(Aventis)、エリウセロビン(デスメチルエロイテロビン、デスアセチルエロイテロビン、イソエロイテロビンA、及びZ-エリウセロビン等)、カリバエオシド、カリバエオリン、ハリコンドリンB、D-64131(Asta Medica)、D-68144(Asta Medica)、ジアゾナミドA、A-293620(Abbott)、NPI-2350(Nereus)、タッカロノリドA、TUB-245(Aventis)、A-259754(Abbott)、ジオゾスタチン、(-)-フェニラヒスチン(また、NSCL-96F037としても知られている)、D-68838(Asta Medica)、D-68836(AstaMedica)、ミオセベリンB、D-43411(Zentaris、また、D-81862としても知られている)、A-289099(Abbott)、A-318315(Abbott)、HTI-286(また、SPA-110、トリフルオロ酢酸塩としても知られている)(Wyeth)、D-82317(Zentaris)、D-82318(Zentaris)、SC-12983(NCI)、リン酸レスベラスタチンナトリウム、BPR-OY-007(National Health Research Institutes)、及びSSR-250411(Sanofi)、の市販薬物及び開発中の薬物を含むが、これらに限定されない。
【0309】
製剤は、血栓塞栓性障害(例えば卒中)を治療または予防するために1つ以上の他の抗血栓塞栓症の薬剤と任意に組み合わせて使用され得る。抗血栓塞栓症の薬剤の例としては、血栓溶解剤(例えばアルテプラーゼアニストレプラーゼ、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、または組織プラスミノーゲン活性化因子)、ヘパリン、チンザパリン、ワルファリン、ダビガトラン(例えばダビガトランエテキシレート)、因子Xa阻害剤(例えばフォンダパリヌクス、ドラパリヌクス、リバロキサバン、DX-9065a、オタミキサバン、LY517717、またはYM150)、チクロピジン、クロピドグレル、CS-747(プラスグレル、LY640315)、キシメラガトランまたはBIBR 1048が挙げられるが、これらに限定されない。
【0310】
いくつかの実施形態では、Bcl-2阻害剤であるさらなる抗癌剤。
【0311】
いくつかの実施形態では、さらなる抗癌剤は、免疫チェックポイント阻害剤である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、プログラムされた死-リガンド1(PD-L1、B7-H1、CD274としても知られている)、プログラムされた死1(PD-1)、CTLA-4、PD-L2(B7-DC、CD273)、LAG3、TIM3、2B4、A2aR、B7H1、B7H3、B7H4、BTLA、CD2、CD27、CD28、CD30、CD40、CD70、CD80、CD86、CD137、CD160、CD226、CD276、DR3、GAL9、GITR、HAVCR2、HVEM、IDO1、IDO2、ICOS(誘導性T細胞共刺激因子)、KIR、LAIR1、LIGHT、MARCO(コラーゲン様構造を有するマクロファージ受容体)、PS(ホスファチジルセリン)、OX-40、SLAM、TIGHT、VISTA、VTCN1、またはこれらの任意の組み合わせ、の阻害剤である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1、PD-1、CTLA-4、LAG3、またはTIM3の阻害剤である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1の阻害剤である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1の阻害剤である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA-4の阻害剤である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、LAG3の阻害剤である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、TIM3の阻害剤である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L2の阻害剤である。
【0312】
いくつかの実施形態では、製剤は、CD20阻害剤と組わせて投与される。例示的なCD20阻害剤としては、イブリツモマブチウキセタン、オファツムマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、及びオビヌツズマブが挙げられるが、これらに限定されない。
【0313】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される製剤と組み合わせて使用されるさらなる抗癌剤は、CDK4阻害剤(例えばパルボシクリブ)を含む。
【0314】
いくつかの実施形態では、さらなる癌剤は、プロテオソーム阻害剤である。いくつかの実施形態では、プロテアソーム阻害剤は、ボルテゾミブまたはカーフィルゾミブから選択される。
【0315】
いくつかの実施形態では、製剤と組み合わせて投与され得るさらなる癌剤は、HDAC阻害剤である。いくつかの実施形態では、HDAC阻害剤は、アベキシノスタットまたはその塩である。いくつかの実施形態では、アベキシノスタットまたはその塩は、アベキシノスタットHClである。いくつかの実施形態では、アベキシノスタットまたはその塩は、アベキシノスタットトシル酸塩である。
【0316】
いくつかの実施形態では、製剤と組み合わせて投与され得るさらなる癌剤は、MALT1阻害剤、MCL-1阻害剤、IDH1阻害剤、TLR阻害剤、またはPIM阻害剤である。
【0317】
いくつかの実施形態では、製剤と組み合わせて投与され得るさらなる抗癌剤は、免疫調節薬剤である。例示的な免疫調節薬剤としては、レナリドマイド、サリドマイド、及びポマリドマイドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0318】
個体が、自己免疫疾患、炎症性疾患、またはアレルギー性疾患を患っているか、またはこれらを患う危険性がある場合、化合物1は、任意の組み合わせで以下の治療剤のうちの1つ以上と使用され得る:免疫抑制剤(例えばタクロリムス、シクロスポリン、ラパマイシン、メトトレキサート、シクロホスファミド、アザチオプリン、メルカプトプリン、ミコフェノレート、またはFTY720)、グルココルチコイド(例えば、プレドニゾン、コルチゾン酢酸塩、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン、ベータメタゾン、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、フルドロコルチゾン酢酸塩、デオキシコルチコステロン酢酸塩、アルドステロン)、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、サリチル酸塩、アリールアルカン酸、2-アリールプロピオン酸、N-アリールアントラニル酸、オキシカム、コキシブ、またはスルホンアニリド)、Cox-2-特異的阻害剤(例えばバルデコキシブ、セレコキシブ、またはロフェコキシブ)、レフルノミド、金チオグルコース、金チオマレート、アウロフィン、スルファサラジン、ヒドロキシクロロキニン、ミノサイクリン、TNF-α結合タンパク質(例えばインフリキシマブ、エタネルセプト、またはアダリムマブ)、アバタセプト、アナキンラ、インターフェロン-β、インターフェロン-γ、インターロイキン-2、アレルギーワクチン、抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、ベータ-アゴニスト、テオフィリン、及び抗コリン作用薬。
【0319】
キット/製品
本明細書に記載される使用の治療方法で使用するために、キット及び製品もまた、本明細書に記載される。このようなキットは、バイアル、チューブ等の1つ以上の容器を収容するために区分化される、担体、パッケージ、または容器を備え、容器(複数を含む)のそれぞれは、本明細書に記載される方法で使用される別個の要素のうちの1つを含む。好適な容器は、例えば、瓶、バイアル、注射器、及び試験管を含む。一実施形態では、容器は、ガラスまたはプラスチック等の様々な材料から形成される。
【0320】
本明細書に提供される製品は、包装材料を含む。薬学的製剤の包装に使用される包装材料は、例えば、米国特許第5,323,907号を含む。薬学的包装材料の例としては、ブリスターパック、瓶、チューブ、バッグ、容器、瓶、及び選択された製剤及び意図された様式による投与及び治療に適している任意の包装材料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0321】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物または組成物は、活性成分を含有する1つ以上の単位剤形を含有し得るパッケージまたはディスペンサ装置に提示される。本明細書に記載される化合物または組成物は、単独でパッケージ化されるか、または別の化合物または別の成分もしくは添加剤と共にパッケージ化される。いくつかの実施形態では、パッケージは、薬学的組成物の成分のうちの1つ以上で充填された1つ以上の容器を含有する。いくつかの実施形態では、パッケージは、ブリスターパック等の金属またはプラスチック箔を含む。いくつかの実施形態では、パッケージまたはディスペンサ装置は、腫瘍性疾患を治療するための化合物または組成物を投与するための取扱説明書等の投与のための取扱説明書が添えられている。いくつかの実施形態では、パッケージまたはディスペンサは、製薬の製造、使用、または販売を規制する政府機関によって規定された形態で容器に付随した通知が添えられ、その通知は、ヒトまたは獣医学の投与のため薬物の形態の機関による承認を反映する。いくつかの実施形態では、そのような通知は、例えば、処方薬のためアメリカ食品薬品局に承認されたラベリング、または承認された製品挿入物(product insert)である。いくつかの実施形態では、適合性の薬学的担体において製剤化された、本明細書に記載される化合物を含む組成物は、調製され、適切な容器中に入れられ、示された状態の治療のためにラベル化される。
【0322】
例えば、容器(複数を含む)は、任意に、組成物中または本明細書に開示される別の薬剤と組み合わせて化合物1を含む。このようなキットは、任意に、本明細書に記載される方法におけるその使用に関する、同定する解説書またはラベルまたは取扱説明書を含む。
【0323】
キットは、典型的には、内容物を列挙するラベル及び/または使用のための取扱説明書、ならびに使用のための取扱説明書を含むパッケージ挿入物を含む。典型的には、一連の取扱説明書もまた、含まれるであろう。
【0324】
一実施形態では、ラベルは、容器の上にある、または容器に付随する。一実施形態では、ラベルを形づくる文字、数字、または他の特徴が、容器それ自体に貼り付けられるか、成形されるか、または刻まれている場合は、ラベルは容器の上にあり;ラベルが、例えば、パッケージ挿入物として、容器を保持するレセプタクルまたは担体内に存在する場合、容器に付随する。一実施形態では、ラベルは、内容物が特定の治療的適応に用いられるべきものであるということを示すために用いられる。ラベルはまた、本明細書に記載される方法等で、内容物の使用のための指示も示す。
【0325】
ある特定の実施形態では、薬学的組成物は、本明細書に提供される化合物を含有する1つ以上の単位剤形を含有するパックまたはディスペンサ装置に提示される。パックは、例えば、ブリスターパック等の金属またはプラスチック箔を含む。一実施形態では、パックまたはディスペンサ装置は、投与のための取扱説明書が添えられている。一実施形態では、パックまたはディスペンサはまた、製薬の製造、使用、または販売を規制する政府機関によって規定された形態で容器に付随した通知が添えられ、その通知は、ヒトまたは獣医学の投与のため薬物の形態の機関による承認を反映する。そのような通知は、例えば、処方薬のためアメリカ食品薬品局に承認されたラベリング、または承認された製品挿入物である。一実施形態では、適合性の薬学的担体において製剤化された、本明細書に提供される化合物を含む組成物もまた、調製され、適切な容器中に入れられ、示された状態の治療のためにラベル化される。
【実施例
【0326】
本明細書に開示される方法を実行するための以下の成分、製剤、プロセス、及び手順は、上に記載されるものに相当する。
【0327】
実施例1:高負荷の錠剤製剤のイブルチニブの調製のための湿式造粒法
高いせん断混合器に、表1A~1F中に記載されるW/Wの割合で、イブルチニブと、ラクトース一水和物、任意に、微結晶性セルロース、及び任意に、クロスカルメロースナトリウム及びヒドロキシプロピルセルロース等の顆粒内成分と、を充填する。次いで、これらの成分を混合し、水(または結合剤水溶液)を徐々に添加した。一旦造粒したら、湿式顆粒を、乾燥減量(LOD)が1.5%未満になるまで60℃の吸入温度で流動床乾燥機において乾燥させた。次いで、乾燥させた造粒材料を、0.04インチのスクリーンが装備されているコミルを通過させた。次いで、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びコロイド状二酸化ケイ素等の顆粒外成分を、ミキサー中で顆粒と20分間混合した。ステアリン酸マグネシウムをミキサーに充填した。最終混合物をさらに2分間ブレンドした。次いで、最終ブレンドを取り出し、錠剤に圧縮した。錠剤は、使用されるまで室温で保存する。
【0328】
以下の表1A~1F中に示される、湿式造粒錠剤製剤W1~W19、W22、W23~W24、及びBK01~BK02、BK04、BK06~BK09、BK21A、及びBK21Bは、上に記載されるもののように、またはそれらと同様に調製された。
【0329】
【表1-1】
【0330】
【表1-2】
【0331】
【表1-3】
【0332】
【表1-4】
【0333】
【表1-5】
【0334】
【表1-6】
【0335】
【表1-7】
【0336】
【表1-8】
【0337】
実施例2:錠剤製剤のイブルチニブの調製のための乾式造粒法
イブルチニブ、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及び任意に、ステアリン酸マグネシウムは、1000ミクロンの篩を通過させた。次いで、混合物を10分間ブレンドした。予めブレンドしたものをローラー圧縮機に充填し、0.6kN/cmで圧縮した。得られたリボンを、0.8mmのスクリーンが装備されている振動ミルを通過させた。次いで、粉砕した顆粒を、顆粒外成分:微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及び任意に、ステアリン酸マグネシウムと組み合わせて、10分間ブレンドした。次いで、ブレンドを、単一ステーションの手動プレスを用いて錠剤に圧縮した。
【0338】
以下の表2中に示される、乾式造粒錠剤製剤D1及びD5を、上に記載されるように調製した。
【0339】
【表2】
【0340】
実施例3:即時放出の高負荷の錠剤製剤のイブルチニブの調製
即時放出の錠剤製剤を、実施例1からの手順後に、表3中に示される成分を用いて調製した。
【0341】
【表3】
【0342】
実施例4:カプセル剤製剤のイブルチニブの調製
カプセル剤製剤Aを製造するプロセスは、指示された量の成分を計量し、一緒に混合し、適切な大きさのカプセルに添加し、カプセルを閉口するステップを含む。カプセルは、使用されるまで室温で保存される。
【0343】
実施例5:高負荷の湿式及び乾式造粒錠剤製剤のイブルチニブ及びイブルチニブカプセル製剤のインビボ評価
カプセル中のイブルチニブ(製剤A)対異なる湿式造粒(実施例1における製剤W8、W10、及びW11にそれぞれ対応する、製剤B、C、及びD)ならびに乾式造粒(実施例2における製剤D1及びD5にそれぞれ対応する、製剤E及びF)の錠剤製剤の薬物動態は、ラテン方格交差法において投与される140mgのイブルチニブ製剤の単回経口投与後の絶食雄ビーグル犬において研究された。湿式造粒(製剤B、C、及びD)ならびに乾燥造粒(製剤E及びF)錠剤は、群のそれぞれにおける内部対照としてカプセル剤を用いた2つの並列群において研究された。錠剤製剤組成及び薬物負荷を表4中に示す。
【0344】
【表4】
【0345】
図1及び図2は、それぞれ、絶食ビーグル犬への3つの異なる湿式及び2つの乾式のイブルチニブ錠剤製剤の単回経口投与(用量=140mg)後のイブルチニブの平均血漿濃度-時間プロファイルを示す。一般的に、試験した湿式造粒錠剤製剤(B、C、及びD)はすべて、カプセル剤製剤と同等の濃度を示した。具体的には、湿式造粒錠剤製剤B、C、及びDは、72~110%の範囲の平均Frel値の割合(%)を示した(表5)。しかしながら、乾式造粒錠剤製剤E及びFは、43~52%の範囲の平均Frel値の割合(%)を有するカプセルと比較して低い濃度を示した(表6)。さらに、イブルチニブ曝露における変動の減少は、カプセル剤製剤と比較したときに、湿式造粒製剤で観察された(表5及び7)。いくつかの実施形態では、錠剤製剤は、絶食及び給餌条件下で投与されたとき、Cmax及びAUCの両方に対するCVの割合(%)に関して、イブルチニブの曝露において予想外に低い変動をもたらし、例えば、カプセル剤製剤Aならびに錠剤製剤BK02及びBK21Aと比較した場合の製剤BK21Bを参照のこと(表7)。いくつかの実施形態では、錠剤製剤は、絶食条件と比較して給餌条件下で投与されたとき、Cmax及びTmaxにおける食物効果が予想外にないことを示し、これにより、給餌するまたは給餌しないとき、より予測可能な治療的有効性及び副作用をもたらすことが企図される、例えば、表7を参照のこと。
【0346】
【表5】
【0347】
【表6】
【0348】
【表7】
【0349】
実施例6:イブルチニブのカプセル剤製剤Aと比較した、健常成人対象におけるイブルチニブの錠剤製剤の薬物動態を評価するために、単回投与非盲検ランダム化交差研究
これは、健常成人における単一施設非盲検ランダム化交差の単回用量研究である。書面によるインフォームドコンセントを提供した後に、対象を、21日(-21日目~-2日目)内にスクリーニングした。
【0350】
主要な組み入れ基準:18~30kg/mのボディー・マス・インデックス(BMI)を含み、50kg以上の体重を含む、18~55歳の健常な男性及び女性。女性は、更年期後または手術未経験でなければならない。
【0351】
適格な対象は、各用量の少なくとも10時間絶食した後に各治療時間の1日目に、240mLの非炭酸水により560mgのイブルチニブの単回経口投与を受容した(1カプセル剤当たり140mgのイブルチニブを含むカプセル剤製剤Aまたは1錠剤当たり560mgのイブルチニブを含む錠剤製剤のいずれかで)。水は、各用量を開始してから2時間後に自由に摂取し、昼食は、各用量を開始してから4時間後に提供された。
【0352】
イブルチニブの薬物動態(PK)分析のための血液試料は、投与前及び各治療期間における投与から48時間後に採血された。
【0353】
研究の全持続時間は、約70日間であった(21日のスクリーニング期間、期間中に7日間の洗い出しを含む4×3日の治療期間、及び7日間の追跡段階)。
【0354】
以下のものを含むPKパラメータを計算し、これらの結果は表8中にある:
【0355】
【表8】
【0356】
【表9-1】
【0357】
【表9-2】
【0358】
いくつかの実施形態では、高負荷の錠剤製剤は、カプセル剤製剤(例えば、BK21A)のものと同様に、高いCmax等の薬学的に許容される特性及び所望のPK特性の両方を有する。
【0359】
実施例7:慢性リンパ球性白血病における化合物1の安全性及び耐性研究
目的:この研究の目的は、B細胞慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫/びまん性高分化型リンパ球性リンパ腫に罹患している患者において、高負荷の錠剤の化合物1(420mg/日)を経口投与する際の安全かつ最適な用量を確立することである。
【0360】
主要評価基準:化合物1の安全性及び耐性(有害事象の頻度、重症度、及び関連性)
【0361】
二次評価基準:薬物動態/薬力学的評価腫瘍反応-CLL及びSLL(B細胞リンパ腫)に関する最新のガイドラインによって定義される全奏功率及び反応の持続期間。
【0362】
適格:18歳以上;両方の性別が適格である。
【0363】
試験対象患者基準:1.治療未経験群のみに関して:NCIまたは国際ワーキンググループガイドライン11~14毎に治療を必要とする、CLL/SLLの確定診断された65歳以上の男性及び女性。2.再発性/難治性群のみに関して:治療法に反応しない再発性/難治性CLL/SLLの確定診断された18歳以上の男女(すなわち、CLL/SLLのための2つ以上の前処置を失敗し、かつ少なくとも1つのレジメンは、CLLを患っている対象のプリン類似体[例えばフルダラビン]を有しなければならなかった)。3.40kg以上の体重。4.2以下のECOG一般状態。5.性的に活発であり、子供を出産可能である場合、研究中及び研究薬物の最終投与から30日後の避妊の使用の合意。6.難なく錠剤を飲み込むことを含む、本研究プロトコルにおけるすべての必要とされる評価及び手順に参加することを厭わず、かつ可能である。7.研究の目的及び危険性を理解し、かつ(国立及び地方の対象プライバシー規制に従って)保護された健康情報を使用するための署名及び日付のあるインフォームドコンセント及び許可を提供する能力。
【0364】
除外基準:1.治験責任医師の判断において、対象の安全性を障害し、化合物1POの経口の吸収もしくは代謝を妨げるか、または研究の成果を過度に危険にさらし得る、生命にかかわる疾患、医学的状態、または臓器系機能不全。2.研究薬物の初回投与前に4週間以内の任意の免疫療法、化学療法、放射線療法、または実験的治療(疾患関連の症状に関するコルチコステロイドは許容されるが、研究薬物投与前に1週間の洗い出しを必要とする)。3.リンパ腫による中枢神経系(CNS)の関与。4.研究薬物の初回投与前に4週間以内の大手術。5.クレアチニンが1.5倍超の制度的な正常上限(ULN);全ビリルビンが1.5倍超のULN(ギルバート病によるものを除く);及び疾患が関連しない場合、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)またはアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)が2.5倍超のULN。6.QT延長あるいは心室性不整脈を引き起こすことが知られている薬物との併用。7.左脚ブロック、第2程度のAVブロック型II、第3程度のブロック、徐脈、及びQTcが470msec超を含む、有意なスクリーニング心電図(ECG)の異常。8.授乳していることまたは妊娠していること。
【0365】
実施例8:再発性/難治性のマントル細胞リンパ腫(MCL)を持つ対象における化合物1の安全性及び有効性
この試験の主な目的は、マントル細胞リンパ腫(MCL)を持つ再発性/難治性の対象における、化合物1の有効性を評価することである。第2の目的は、この集団における化合物1の固定された毎日の投薬レジメン(錠剤の形態で560mg/日)の安全性を評価することである。
【0366】
主要評価基準:化合物1に対する反応がある参加者の数を測定すること。
【0367】
二次評価基準:安全性及び耐性の指標として、有害事象を持つ参加者の数を測定すること。身体が研究薬物にどのように反応するか決定するのを助けるために、薬物動態を測定すること。患者は結果を報告した(健康に関連するクオリティオブライフを決定する際に、結果を報告された参加者の数を測定するため)。
【0368】
適格:18歳以上;両方の性別が適格である。
【0369】
試験対象患者基準:18歳以上の男性及び女性。2以下のECOG一般状態。サイクリンD1またはt(11;14)の過剰発現のいずれか文書化により、病理学的に確認されたMCL、及び最長の直径が2cm以上であり、2つの垂直寸法で測定可能である、断面撮像で測定可能な疾患。少なくとも部分寛解(PR)の達成の失敗の文書化、または最近の処置レジメン後に疾患進行の疾患の文書化。少なくとも1であるが、5未満の、MCLに関する以前の処置レジメン(注:単一の薬剤、または併用治療レジメンの一部としてのいずれかで、ボルテゾミブによる以前の処置を2以上のサイクルで受けた対象は、ボルテゾミブに暴露されると考慮されるであろう)。難なく錠剤を飲み込むことを含む、本研究プロトコルにおけるすべての必要とされる評価及び手順に参加することを厭わず、かつ可能である。研究の目的及び危険性を理解し、かつ(国立及び地方の対象プライバシー規制に従って)保護された健康情報を使用するための署名及び日付のあるインフォームドコンセント及び許可を提供する能力。
【0370】
主な除外基準:3週間以内の前の化学療法、6週間以内のニトロソ尿素、4週間以内の治療上の抗癌性抗体、10週間以内の放射もしくは毒素の免疫複合体、3週間以内の放射線治療、または研究薬物の初回投与の2週間以内の大手術。治験責任医師の判断において、対象の安全性を障害し、化合物1の高負荷の錠剤の吸収もしくは代謝を妨げるか、または研究の成果を過度に危険にさらし得る、任意の生命にかかわる疾患、医学的状態、または臓器系機能不全。スクリーニングの6か月以内の制御されないまたは徴候的な不整脈、鬱血性心不全、または心筋梗塞等の臨床的に有意な心疾患、あるいは、ニューヨーク心臓協会の機能別分類によって定義されるような任意のクラス3または4の心臓病。吸収不良症候群、胃腸の機能に著しく影響する疾患、または、胃、小腸、もしくは潰瘍性大腸炎の切除、徴候的な炎症性腸疾患、または部分的もしくは完全な腸閉塞。以下の実験室の異常性のいずれか:1.骨髄の関与の文書化が存在しない限り、絶対好中球数(ANC)が750細胞/mm3(0.75×109/L)未満。2.骨髄の関与の文書化が存在しない限り、輸血支援とは無関係である血小板数が50,000細胞/mm3(50×109/L)未満。3.血清アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST/SGOT)またはアラニントランスアミナーゼ(ALT/SGPT)が3.0倍以上の正常値上限(ULN)。4.クレアチニンが2.0倍超のULN。
【0371】
実施例9:高リスク慢性リンパ球性白血病及び小リンパ球性リンパ腫の患者における、化合物1とリツキシマブの組み合わせの第2相研究
目的:この臨床調査研究の目標は、リツキシマブと組み合わせた化合物1が慢性リンパ球性白血病(CLL)及び小リンパ球性リンパ腫(SLL)を制御するのを支援することができるか否かを、知ることである。この組み合わせの安全性も研究されるであろう。
【0372】
1日目、8日目、15日目、及び22日目に静脈内(IV)で与えられるであろうリツキシマブ(375mg/m)は、次いで、サイクル2~6の間の1日目にのみ、4週間毎に1回、続いた。化合物1は、毎日経口で、420mgの用量(1錠420mgの錠剤)でサイクル1の2日目に開始され、毎日継続するであろう。
【0373】
主要評価基準:無憎悪生存率(PFS)[タイムフレーム:3か月]-処置から、初期に起こる進行性疾患または死までの時間間隔として定義される、無増悪生存率。完全寛解(CR)、部分寛解(PR)、または安定した疾患(SD)の患者はすべて、進行がないものとして数えられる。カプランマイヤー法を使用して評価された進行機能に対する生存または時間。
【0374】
二次評価基準:毒性[タイムフレーム:3か月]-型、頻度、及び重症度によって報告された毒性。患者毎の最悪の毒性のグレードを、選択された有害事象及び実験室測定のために作表した。毒性(グレード3または4)を、ベータ(1,1)後の毒性の先天的な可能性の仮定により、ベイジアンモデル(ベータ-二項式)に基づいて監視した。
【0375】
適格:18歳以上;両方の性別が適格である。
【0376】
試験対象患者基準:1.患者は、高リスクCLL/SLLの診断を有していなければならず、以前に、前の治療の3つのラインまでにより処置されねばならない。高リスクCLL及び高リスクSLLは、17pの欠失または11qの欠失あるいはTP53の突然変異の存在によって定義される。FCRレジメン等の以前の第一線免疫化学療法後3年未満の短い寛解持続時間を持つ、任意のCLL及びSLL患者も、細胞遺伝学的異常の存在または不在にかかわらず、高リスクCLL/SLLの基準を満たす。2.17pの欠失またはTP53の突然変異を持つ、CLL及びSLLの患者は、標準の第一線の化学免疫療法に対するCLL/SLLの患者の不良転帰を考慮すると、いかなる以前の治療を受けることは要求されず、そのような患者は、未処置であるか、または以前の治療の3つのラインまで受けていた場合、適格であろう。3.患者は、2008 IWCLL基準による処置に関する指標を有していなければならない。4.インフォームドコンセントに署名した時点で、18歳を超える患者。インフォームドコンセントを理解し、自発的に署名する。研究手順及び追跡試験に従うことができる。5.0~1のECOG/WHO一般状態。6.出産の可能性のある患者は、研究の間に、及び研究薬物の最後の投与後の30日間、非常に効果的な受胎調節(例えば、コンドーム、インプラント、注射剤、組み合わせた経口避妊薬、いくつかの子宮内避妊器具[IUD]、性禁欲、またはパートナーの滅菌)を快く実行しなければならない。出産の可能性のある女性は、初経を経験し、成功した不妊手術(子宮摘出、両卵管結紮、または両側卵巣摘出術)を受けなかった、または閉経後でない、任意の女性を含む。閉経後は以下のように定義される:無月経が別の原因無しで連続して12ヵ月以下、及び文書化した血清卵胞刺激ホルモン(FSH)レベルは35mIU/mL超;出産の可能性のある男性は、外科的に殺菌されていない任意の男性である。7.以下のいずれかによって示されるような適切な腎臓及び肝臓の機能:関与することを認められる、ギルバート病によりビリルビン上昇を持つ患者を除いて、全ビリルビンが1.5倍以下の制度的な正常値上限(ULN);ALTが2.5倍以下ULN;及び、関連する疾患の無い限り、Cockroft-Gaultの方程式によって計算されるように、30mL/分超の評価されたクレアチニンクリアランス(CrCl)。8.現在処置された基底細胞、皮膚の扁平上皮細胞癌、または頚部もしくは乳房の上皮内癌を除いて、3年間の以前の悪性腫瘍がない。9.尿妊娠試験(1日目の7日以内)が、出産の可能性のある女性に必要とされる。
【0377】
除外基準:1.妊娠しているまたは母乳を分泌する女性。2.この試験の登録または協力の前の21日以内の、化学療法、化学免疫療法、モノクローナル抗体療法、放射線療法、高用量コルチコステロイド治療(毎日、60mgより多くのプレドニゾンまたは同等のもの)、または免疫療法を含む処置。3.研究薬物の初回投与前の30日以内に受けられる、または以前に化合物1を摂取した、治験薬。この時点の前に任意の治験薬を受けた場合、薬物関連の毒性は、研究薬物の初回投与前に、グレード1以下にまで回復しなければならない。4.制御されない、全身性の菌類、細菌、ウィルス、または他の感染(適切な抗生物質または他の処置にもかかわらず、感染に関連し、かつ改善がない、進行中の兆候/症状を示すように定義される)。5.制御されない自己免疫溶血性貧血(AIHA)または自己免疫性血小板減少症(ITP)を持つ患者。6.このプロトコルに関するスクリーニングの時点で、500/ミクロ-L未満の絶対好中球数及び/または30,000/ミクロ-L未満の血小板数で定義されるように、重度の造血の不全症を持つ患者。7.任意の他の重度の併発症、または、化合物1及びリツキシマブによる治療を受けるために、患者を過度の危険性にさらし得る、心臓、腎臓、肝臓、または他の臓器系に関する重度の臓器機能不全または疾患の履歴を有している。8.スクリーニングの6か月以内の制御されないまたは徴候的な不整脈、鬱血性心不全、または心筋梗塞等の有意な心疾患、あるいは、ニューヨーク心臓協会の機能別分類によって定義されるような任意のクラス3または4の心臓病。9.左脚ブロック、第2程度のAVブロック型II、第3程度のブロック、徐脈、及びQTcが470msec超を含む、有意なスクリーニングECGの異常。10.対象が研究に関与した場合、対象を受け入れられない危険にさらす、任意の重度な病状、研究所異常性、または精神病。11.6か月以内の脳卒中または脳出血の履歴。12.出血性素因または凝血異常の証拠。13.1日目の前の28日以内の主要な外科手術手技、直視下生検、または有意な外傷、研究の経過中の主要な外科手術手技に必要な予想。14.1日目の前の7日以内の小規模の外科手術手技、細針吸引、またはコア生検。骨髄吸引及び/または生検が許可される。15.重度の、癒えていない創傷、潰瘍、または骨折。16.クマジンによる処置。最近クマジンを受けた患者は、研究の開始前に少なくとも7日間、クマジンを止めねばならない。17.任意の化学療法(例えば、ベンダムスチン、シクロホスファミド、ペントスタチン、またはフルダラビン)、免疫療法(例えば、アレムツズマブまたはオファツムマブ)、骨髄移植、実験的治療、または放射線療法は、この研究での治療中に禁止される。18.QTc間隔を延長すると知られ、または、心室性不整脈(付属書Fを指す)に関係し得る、薬物の使用は、研究薬剤の開始の7日以内、及び研究薬剤処置中は、禁止される。
【0378】
本明細書に記載される実施例及び実施形態は、実例的なものであり、当業者に示唆される様々な修正または変更は、本開示内に含まれるべきである。当業者によって認識されるように、上記の実施例に列挙される特定の成分は、他の機能的に同等な成分、例えば、希釈剤、結合剤、滑沢剤、充填剤等と置き換えられ得る。
図1
図2
図3