(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-28
(45)【発行日】2022-10-06
(54)【発明の名称】作業者保護具
(51)【国際特許分類】
B66F 9/24 20060101AFI20220929BHJP
B66F 11/04 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
B66F9/24 H
B66F11/04
(21)【出願番号】P 2018214436
(22)【出願日】2018-11-15
【審査請求日】2021-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】513220562
【氏名又は名称】首都高技術株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】布施 光弘
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 久
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 鷹之
【審査官】八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0187712(US,A1)
【文献】特開2016-055983(JP,A)
【文献】特開平10-310058(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/00-11/04
G08B 19/00-31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者を載せて作業位置へ移動する作業バケットに設置される作業者保護具であって、
前記作業バケットに設置され、前記作業バケットが構造物に接近したことを検知する超音波センサと、
前記作業者に警告を発する警告装置と、
前記作業バケットが構造物に接近したことを前記超音波センサが検知したときに、前記警告装置が警告を発するように、前記警告装置を制御する制御装置と、
を有
し、前記警告装置は、前記制御装置から無線通信によって、前記構造物に接近した旨の信号を受信したときに、前記警告を発するように構成されており、
前記作業バケットには、前記作業バケットの位置決めをするための操作部が設けられており、
前記警告装置は、第1の所定の時間間隔で確認用信号を前記制御装置に送信し、
前記制御装置が、前記第1の所定の時間間隔よりも長い第2の所定の時間内に、前記確認用信号を受信しないときには、前記作業者による前記操作部を用いた操作が無効になるように構成されていることを特徴とする作業者保護具。
【請求項2】
請求項1に記載の作業者保護具であって、
前記超音波センサは、複数設けられおり、これらの超音波センサのそれぞれは、お互いが離れて、前記作業バケットに設置され、
前記複数の超音波センサのそれぞれと前記制御装置とをお互いに接続している複数本のケーブルを有することを特徴とする作業者保護具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業者保護具に係り、特に、高所作業車の作業バケットに設置されるものに関する。
【背景技術】
【0002】
道路の橋梁等の構造物は、日々点検を要するが、点検個所によっては、高所作業車を用いて点検を行っている。
【0003】
ここで、高所作業車を用いた点検作業中に、作業者の誤操作により、作業者保護具が構造物にぶつかることを防止すること、また、高所作業車を用いた点検作業中に、作業者の誤操作により、高所作業車の作業バケットに乗っている作業者が、作業バケットと構造物との間に挟まれ受傷してしまうことを防止することが重要である。
【0004】
なお、従来、作業者の受傷を防止するための作業者保護具として、たとえば、特許文献1に記載されたものが知られている。
【0005】
特許文献1に記載の作業者保護具は、作業バケットの上方に突出するようにして、作業バケットに設置されて使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、従来の作業者保護具では、高所作業車を用いた点検作業中の作業者の誤操作により、作業者保護具が構造物にぶつかると、作業者保護具によって構造物が損傷するおそれがあるという問題がある。
【0008】
本発明は、作業者を乗せて作業位置へ移動する作業バケットに設置される作業者保護具において、作業者の誤操作等があっても作業者や作業バケットが構造物にぶつかることを防止することができる作業者保護具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、作業者を載せて作業位置へ移動する作業バケットに設置される作業者保護具であって、前記作業バケットに設置され、前記作業バケットが構造物に接近したことを検知する超音波センサと、前記作業者に警告を発する警告装置と、前記作業バケットが構造物に接近したことを前記超音波センサが検知したときに、前記警告装置が警告を発するように、前記警告装置を制御する制御装置とを有し、前記警告装置は、前記制御装置から無線通信によって、前記構造物に接近した旨の信号を受信したときに、前記警告を発するように構成されており、前記作業バケットには、前記作業バケットの位置決めをするための操作部が設けられており、前記警告装置は、第1の所定の時間間隔で確認用信号を前記制御装置に送信し、前記制御装置が、前記第1の所定の時間間隔よりも長い第2の所定の時間内に、前記確認用信号を受信しないときには、前記作業者による前記操作部を用いた操作が無効になるように構成されている作業者保護具である。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の作業者保護具であって、前記超音波センサは、複数設けられおり、これらの超音波センサのそれぞれは、お互いが離れて、前記作業バケットに設置され、前記複数の超音波センサのそれぞれと前記制御装置とをお互いに接続している複数本のケーブルを有する作業者保護具である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、作業者を乗せて作業位置へ移動する作業バケットに設置される作業者保護具において、作業者の誤操作等があっても作業者や作業バケットが構造物にぶつかることを防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】作業バケットと本発明の実施形態に係る作業者保護具との概略構成を示す斜視図である。
【
図2】(a)は、作業バケットと本発明の実施形態に係る作業者保護具の超音波センサとを示す平面図であり、(b)は、(a)におけるIIB-IIB矢視図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る作業者保護具の概略構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る作業者保護具の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態に係る作業者保護具(作業バケット接触防止装置)1は、
図1や
図2で示すように、作業者3を載せて(乗せて)、作業位置(たとえば、高所作業位置)へ移動する作業バケット(たとえば高所用作業バケット)5に設置されて使用されるものである。
【0016】
作業バケット5は、ブーム6を介して図示しない高所作業車(高所作業車本体)に支持されており、上下方向や水平方向で高所作業車本体に対して移動位置決め自在になっている。
【0017】
作業者保護具1は、超音波センサ7と第1の警告装置9と制御装置11とを備えて構成されている(
図1、
図2、
図3参照)。
【0018】
超音波センサ7は、作業バケット5に一体的に設置され、作業バケット5が構造物(図示せず)に接近したことを検知するようになっている。すなわち、超音波センサ7は、作業バケット5の周辺の所定の範囲内に構造物が存在するか否かを検知するようになっている。
【0019】
第1の警告装置9は、作業者に警告を発するようになっている。制御装置11は、作業バケット5に一体的に設けられ、作業バケット5が構造物に接近したことを超音波センサ7が検知したときに、第1の警告装置9が警告を発するように第1の警告装置9を制御する。
【0020】
さらに説明すると、超音波センサ7は、作業バケット5が構造物に接近したことを検知したときに、構造物に接近した旨の信号を制御装置11に送信するように構成されている。
【0021】
制御装置11は、超音波センサ7から構造物に接近した旨の信号を受信したときに、第1の警告装置9が警告を発するための信号を、第1の警告装置9に送信するようになっている。
【0022】
第1の警告装置9は、制御装置11から警告を発するための信号を受信したときに、警告を発するように構成されている。
【0023】
第1の制御装置11と超音波センサ7とは、
図3で示すように、有線(ケーブル)13で接続されており、たとえば、高所作業車から電力の供給を受けて、第1の制御装置11と超音波センサ7とが作動するようになっている。
【0024】
第1の警告装置9は、制御装置(第1の制御装置)11から無線通信(たとえば、電波を用いた無線電気通信)によって、構造物に接近した旨の信号を受信したときに、警告を発するように構成されている。
【0025】
さらに説明すると、第1の制御装置11は、CPU15とメモリ17と第1の警告装置9へ構造物に接近した旨の信号を送信するための無線送信部19とが設けられている。第1の警告装置9には、制御装置11から送信されてきた構造物に接近した旨の信号を受信するための無線受信部21と、作業者3に向けて警告を発する警告発生部(警報発生部)23とが設けられている。
【0026】
第1の警告装置9として、作業者3が着用するヘルメット24(
図1参照)に設置されるバイブレータを掲げることができる。このバイブレータ9は、振動をすることによって、作業者3に警告を発するようになっている。なお、バイブレータ9の振動は、たとえば、携帯電話程度の着信通知と同程度のものであり、可聴音をほとんど発しないようになっている。
【0027】
バイブレータ9は、ヘルメット24の開口部の縁のところの、ヘルメット24の肉部をこの厚さ方向で挟み込むことで、ヘルメット24に対して着脱自在になっている。また、バイブレータ9は、リチウムイオン電池等の電池で駆動するようになっている。
【0028】
なお、第1の警告装置9として、振動に代えてもしくは加えて、音や発光によって警告を発するものを採用してもよいし、第1の警告装置9が、作業者3が着用している作業服(ハーネス等を含む)や作業バケット5に設置されるようになっていてもよい。
【0029】
さらに、無線通信として、電波以外に、赤外線、超音波(超音波センサ7とは振動数が異なる超音波)等を用いてもよい。
【0030】
また、
図1、
図2、
図3で示すように、超音波センサ7は複数設けられており、これらの超音波センサ7(7A、7B、7C、7D)のそれぞれは、お互いが離れて、作業バケット5に一体的に設置されるようになっている。
【0031】
ケーブル13も、複数本設けられおり、これらのケーブル13(13A、13B、13C、13D)によって、複数の超音波センサ7(7A、7B、7C、7D)のそれぞれと制御装置11とがお互いに接続されている。
【0032】
さらに詳しく説明すると、作業バケット5は、底壁部25と、この底壁部25の外周部から上方に立ち上がっている側壁部27とを備えて、矩形な枡状に形成されている。作業バケット5の開口部(側壁部27の上側の矩形な開口部)には、側壁部27に沿って手摺29が設けられている。
【0033】
作業バケット5には、操作部31が一体的に設けられている。そして、作業者3が、操作部31を操作することで、図示しない第2の制御装置の制御の下、作業バケット5が移動位置決めされるように構成されている。すなわち、操作部31を介してブーム6を旋回させたり移動させたりし、作業バケット5が移動位置決めされるようになっている。
【0034】
なお、第2の制御装置は、第1の制御装置11とは別体であってもよいし、第1の制御装置11が第2の制御装置の機能を備えていてもよい。
【0035】
各超音波センサ7のそれぞれは、図示しない超音波センサ設置具によって、矩形な桝状の作業バケット5の開口部の四隅のところに設けられている。さらに説明すると、超音波センサ7Aは、手摺29の1つ目の角部のところで手摺29の上側に設けられており、超音波センサ7Bは、手摺29の2つ目の角部のところで手摺29の上側に設けられており、超音波センサ7Cは、手摺29の3つ目の角部のところで手摺29の上側に設けられており、超音波センサ7Dは、手摺29の4つ目の角部のところで手摺29の上側に設けられている。
【0036】
超音波センサ7が構造物等を検知することができる範囲は、
図2(b)の示す柱状の範囲LAになっている。範囲LAは、超音波センサ7の上側に位置しており上下方向に長くなっている。これにより、作業バケット5の開口部の四隅のところで、各超音波センサ7(7A7B7C7D)の上側に存在する構造物等を検知することができる。なお、超音波センサ7を作業バケット5の開口部の四隅のところに設けることに代えてもしくは加えて、超音波センサ7を手摺29の中間部(手摺29の角部の間の部位)に設置してもよい。これにより、構造物等をさらに緻密に検知することができる。
【0037】
ところで、4つの超音波センサ7が構造物等を検知することができる範囲を、
図2に示す線分や円弧L1~L12で示す範囲にしてもよい。すなわち、平面視で、
図2(a)で示すように、「ロ」字状の側壁部27の外側の所定の範囲(線分L1~L8の外側であって「ロ」字状の線L9の内側の範囲)にしてもよい。また、側面視で、
図2(b)で示すように、線分L10、L11と円弧L12で囲まれた範囲にしてもよい。
【0038】
このような範囲とすることで、作業バケット5内の作業者3は、超音波センサ7では検知できないようになっているとともに、作業バケット5外の適宜の所定範囲で構造物を検出することができるようになっている。
【0039】
次に、作業者保護具1の動作を、
図4を参照しつつ説明する。
【0040】
作業バケット5に作業者3が乗って、操作部31によって作業バケット5を移動位置決めし、構造物の点検等の作業をする。
【0041】
このとき、超音波センサ7(超音波センサ7A、7B、7C、7Dのいずれか)が構造物を検出する(S1)と、構造物に接近した旨の信号を受信した制御装置11が、警告を発するための信号を第1の警告装置(バイブレータ)9に送信し(S3)、警告を発するための信号を受信したバイブレータ9が振動し(S5、S7)、作業者に注意喚起する。そして、作業者3が、作業バケット5の移動を停止等する措置をとる。
【0042】
作業者保護具1によれば、作業バケット5が構造物に接近したことを超音波センサ7が検知したときに、第1の警告装置9が警告を発するように構成されているので、作業者3の誤操作等があっても、警告によって作業者3が操作を改めることができる。そして、作業者3や作業バケット5が構造物にぶつかることを防止することができ、さらに、作業バケット5と構造物との間に作業者3が挟まれることを防止することができる。
【0043】
また、作業者保護具1によれば、第1の制御装置11から無線通信で所定の信号を受信したときに、第1の警告装置9が警告を発するように構成されているので、第1の警告装置9を作業者3が装着している場合であっても、作業者3は作業バケット5内で自由に活動することができる。
【0044】
また、作業者保護具1によれば、第1の警告装置9がバイブレータで構成されているので、警告を発するときにおける騒音の発生を防止することができる。
【0045】
また、作業者保護具1によれば、超音波センサ7が複数設けられており、これらの超音波センサ7のそれぞれが、お互いが離れて作業バケット5に設置されており、複数の超音波センサ7のそれぞれと制御装置11とがケーブル13(13A、13B、13C、13D)でお互いに接続されているので、超音波センサ7が作業バケット5から外れてしまった場合であっても、超音波センサ7が作業バケット5から落下等することが防止される。
【0046】
また、作業者保護具1によれば、ヘルメット24の開口部の縁のところの、ヘルメット24の肉部をこの厚さ方向で挟み込むことで、ヘルメット24に対して着脱自在になっているので、ヘルメット24の形態が変わっても、第1の警告装置9のヘルメット24への着脱を容易にすることができる。
【0047】
また、作業者保護具1によれば、超音波センサ7が超音波センサ設置具によって作業バケット5に設置されるようになっているので、超音波センサ設置具の形態を変更し、または、超音波センサ設置具の形態を変更することなく、作業バケット5の形態が変わっても、超音波センサ7の作業バケット5への設置を容易にすることができる。
【0048】
ところで、作業者保護具1において、超音波センサ7が、構造物までの距離を測定できるようにしてもよい。そして、作業バケット5と構造物との間の距離に応じて、バイブレータ9の振動パターンを変えるようにしてもよい。たとえば、超音波センサ7から構造物までの距離の値が大きい場合には、バイブレータ9が断続的に振動し、超音波センサ7から構造物までの距離の値が小さい場合には、バイブレータ9が連続的に振動するようにしてもよい。
【0049】
また、作業バケット5と構造物との間の距離に応じて、作業バケット5の移動速度を自動的に変更するようにしてもよい。たとえば、超音波センサ7から構造物までの距離の値が大きいときに、作業バケット5を移動すべく作業者3が操作部31を操作したとき場合には、作業バケット5が速い速度で移動できるようにしてもよい。
【0050】
また、超音波センサ7から構造物までの距離の値が小さいときに、作業バケット5を移動すべく作業者3が操作部31を操作したと場合には、作業バケット5が遅い速度でしか移動することができないようにしてもよい。
【0051】
さらに、超音波センサ7から構造物までの距離の値がさらに小さくなったときに、作業バケット5を移動すべく作業者3が操作部31を操作したと場合には、作業バケット5が移動できず停止するようにしてもよい。
【0052】
また、超音波センサ7が、構造物までの距離を測定できるようにし、しかも、超音波センサ7の検知範囲を、超音波センサ7の上側の半球状の範囲とし、各超音波センサ7の検知範囲内(作業バケット5内)に作業者3がいても、4つの超音波センサ7で作業者3の位置を特定し作業者3の存在を無視するようにしてもよい。
【0053】
次に、変形例に係る作業者保護具1について説明する。
【0054】
1つ目の変形例に係る作業者保護具1では、第1の警告装置9が、第1の所定の時間間隔で確認用信号を第1の制御装置11に送信するようになっている。
【0055】
そして、第1の制御装置11が、第1の所定の時間間隔よりも長い第2の所定の時間内に、確認用信号を受信しないときには、作業者3による操作部31を用いた操作が無効になるように構成されている(作業者が操作部31で操作をしたにもかかわらず、作業バケット5が停止するように構成されている)。
【0056】
なお、制御装置11には、第1の警告装置9との間で無線通信するための無線通信部(制御装置無線通信部)が設けられている。第1の警告装置9には、制御装置11との間で無線通信するための無線通信部(第1の警告装置無線通信部)と、作業者に向けて警告を発する警告発生部(警報発生部)とが設けられている。
【0057】
1つ目の変形例に係る作業者保護具1によれば、第1の所定の時間間隔よりも長い第2の所定の時間内に、確認用信号を受信しないときには、作業者3による操作部31の操作が無効になるように構成されているので、作業者3が被るヘルメット24に着脱自在な第1の警告装置9の故障(たとえば落下等による破損)や電池切れがあった場合に、作業バスケット5が動かなくなり、作業者3の安全等を一層確実に確保することができる。
【0058】
なお、1つ目の変形例に係る作業者保護具1において、作業バスケット5が動かなくようにすることに代えてもしくは加えて、図示しない第2の警告装置を設け、第1の所定の時間間隔よりも長い第2の所定の時間内に、確認用信号を受信しないときに、第2の警告装置が警告を発するように構成されていてもよい。
【0059】
2つ目の変形例に係る作業者保護具1では、第1の制御装置11が、第1の所定の時間間隔で確認用補助信号を第1の警告装置9に送信し、第1の警告装置9が、第1の制御装置11から確認用補助信号を受信した時にただちに、確認用信号を第1の制御装置11に送信するようになっている。
【0060】
そして、第1の制御装置11が、第1の所定の時間間隔よりも長い第2の所定の時間内に、確認用信号を受信しないときには、作業者3による操作部31を用いた操作が無効になるように構成されている。
【0061】
2つ目の変形例に係る作業者保護具1によれば、第1の制御装置11が第1の所定の時間間隔で確認用補助信号を第1の警告装置9に送信し、第1の警告装置9が第1の制御装置11から確認用補助信号を受信した時に、確認用信号を第1の制御装置11に送信し、第1の制御装置11が、第1の所定の時間間隔よりも長い第2の所定の時間内に、確認用信号を受信しないときには、作業者3による操作部31を用いた操作が無効になるように構成されているので、第1の警告装置9の故障や電池切れがあった場合に加えて、制御装置11に故障があった場合であっても、作業者3の安全等を一層確実に確保することができる。
【0062】
なお、2つ目の変形例に係る作業者保護具1においても、1つ目の変形例に係る作業者保護具1と同様にして、作業バスケット5が動かなくようにすることに代えてもしくは加えて、図示しない第2の警告装置を設け、第1の所定の時間間隔よりも長い第2の所定の時間内に、確認用信号を受信しないときに、第2の警告装置が警告を発するように構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 作業者保護具
3 作業者
5 作業バケット
7 超音波センサ
9 警告装置(バイブレータ)
11 制御装置
13 ケーブル
31 操作部