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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-28
(45)【発行日】2022-10-06
(54)【発明の名称】カラオケ装置
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/04 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019015110
(22)【出願日】2019-01-31
(65)【公開番号】P2020122899
(43)【公開日】2020-08-13
【審査請求日】2021-11-18
(73)【特許権者】
【識別番号】390004710
【氏名又は名称】株式会社第一興商
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】金子 多加志
【審査官】岩田 淳
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-267676(JP,A)
【文献】特開2017-067956(JP,A)
【文献】特開2008-165079(JP,A)
【文献】特開2008-176080(JP,A)
【文献】特開2006-208957(JP,A)
【文献】特開2003-255964(JP,A)
【文献】特開2002-108372(JP,A)
【文献】特開平10-149179(JP,A)
【文献】特開2011-255115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケ装置に対する利用者のログインを行うログイン処理部と、
ログインした複数の前記利用者に関する第1の属性情報及び第2の属性情報を取得する取得部と、
取得した前記第1の属性情報に基づいて、前記複数の利用者を同人数ずつ振り分けた複数のチームを生成できるかどうかを判定する第1の判定部と、
前記第1の判定部により前記複数のチームを生成できると判定された場合、当該複数のチームにより、カラオケ歌唱の採点値の合計点を競う第1のチーム対抗戦を実行するか否かを決定する第1の決定部と、
前記第1の判定部により前記複数のチームを生成できないと判定された場合、或いは前記第1の決定部により前記第1のチーム対抗戦を実行しないことが決定された場合、前記第2の属性情報に基づいて、前記複数の利用者を同人数ずつ振り分けた複数のチームを生成できるかどうかを判定する第2の判定部と、
前記第2の判定部により前記複数のチームを生成できると判定された場合、当該複数のチームにより、カラオケ歌唱の採点値の合計点を競う第2のチーム対抗戦を実行するか否かを決定する第2の決定部と、
前記第1の決定部により前記第1のチーム対抗戦を実行することが決定された場合または前記第2の決定部により前記第2のチーム対抗戦を実行することが決定された場合、前記複数の利用者に対し、チームの振り分けを報知する報知部と、
前記利用者を識別するための利用者識別情報を所属するチームのチーム識別情報と紐付け、且つある利用者がカラオケ歌唱する楽曲を予約した場合に当該楽曲を識別するための楽曲識別情報と当該ある利用者が所属する前記チーム識別情報とを紐付けて記憶させる記憶処理部と、
各利用者のカラオケ歌唱を採点する採点部と、
前記採点部による採点結果をチーム毎に加算することで、チーム毎に得点を算出する算出部と、
を有するカラオケ装置。
【請求項2】
前記第1の属性情報または前記第2の属性情報は利用者の性別であり、
前記第1の判定部または前記第2の判定部は、男性の利用者が振り分けられたチームと女性の利用者が振り分けられたチームを生成できるか否かを判定することを特徴とする請求項1記載のカラオケ装置。
【請求項3】
前記第1の属性情報または前記第2の属性情報は利用者の性別であり、
前記第1の判定部または前記第2の判定部は、男性の利用者1名と女性の利用者1名から構成される複数のチームを生成できるか否かを判定することを特徴とする請求項1記載のカラオケ装置。
【請求項4】
前記取得部は、ログインした複数の前記利用者の歌唱履歴を取得し、
前記第1の判定部または前記第2の判定部は、男性の利用者1名と女性の利用者1名から構成されるチームそれぞれにおいて、当該男性の利用者の前記歌唱履歴及び当該女性の利用者の前記歌唱履歴の両方に共通するデュエット歌唱可能な楽曲が含まれているかどうかを判定し、当該デュエット可能な楽曲が含まれている場合、前記複数のチームを生成できると判定することを特徴とする請求項3記載のカラオケ装置。
【請求項5】
前記第1の属性情報または前記第2の属性情報は、前記利用者の年齢、生年月日または前記利用者に関する位置情報であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカラオケ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケ装置が提供するコンテンツとして、複数人で構成されるチームをいくつか編成し、チーム毎の合計点を競うチーム対抗戦(たとえば、非特許文献1に開示されている「カラオケ紅白歌合戦」)がある。
【0003】
このようなチーム対抗戦を行う時には、たとえばある利用者(代表者)が他の利用者をチームに振り分ける必要がある。チームの振り分けは、利用者全員の楽曲を代表者が予約しながら行うため煩雑であり、且つチームの振り分けが完了するまでに時間を要する。
【0004】
そこで、特許文献1には、リモコン装置から楽曲を予約する時に、楽曲IDとチームIDを紐づけて予約し、歌唱時に算出された採点値をチームID別に集計することにより、予めチームの振り分けを行うことなくチーム対抗戦を実施することができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平11-95771号公報
【非特許文献】
【0006】
【文献】「DAMコンテンツ カラオケ紅白歌合戦」、株式会社第一興商、[平成31年1月20日検索]、インターネット、<URL:https://cmkara.com/karaokekouhaku/197/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1の技術を利用したとしても、代表者の代わりに他の利用者自らが楽曲IDとチームIDを紐づけて入力する必要がある。また、他の利用者は自らがどのチームに所属するかを把握しながら楽曲IDの入力作業を行う必要がある。すなわち、特許文献1の技術を用いたとしても、チームの振り分け作業の煩雑さは低減できない。
【0008】
本発明の目的は、チーム対抗戦のようなコンテンツを簡易に楽しむことが可能なカラオケ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための一の発明は、カラオケ装置に対する利用者のログインを行うログイン処理部と、ログインした複数の前記利用者に関する第1の属性情報及び第2の属性情報を取得する取得部と、取得した前記第1の属性情報に基づいて、前記複数の利用者を同人数ずつ振り分けた複数のチームを生成できるかどうかを判定する第1の判定部と、前記第1の判定部により前記複数のチームを生成できると判定された場合、当該複数のチームにより、カラオケ歌唱の採点値の合計点を競う第1のチーム対抗戦を実行するか否かを決定する第1の決定部と、前記第1の判定部により前記複数のチームを生成できないと判定された場合、或いは前記第1の決定部により前記第1のチーム対抗戦を実行しないことが決定された場合、前記第2の属性情報に基づいて、前記複数の利用者を同人数ずつ振り分けた複数のチームを生成できるかどうかを判定する第2の判定部と、前記第2の判定部により前記複数のチームを生成できると判定された場合、当該複数のチームにより、カラオケ歌唱の採点値の合計点を競う第2のチーム対抗戦を実行するか否かを決定する第2の決定部と、前記第1の決定部により前記第1のチーム対抗戦を実行することが決定された場合または前記第2の決定部により前記第2のチーム対抗戦を実行することが決定された場合、前記複数の利用者に対し、チームの振り分けを報知する報知部と、前記利用者を識別するための利用者識別情報を所属するチームのチーム識別情報と紐付け、且つある利用者がカラオケ歌唱する楽曲を予約した場合に当該楽曲を識別するための楽曲識別情報と当該ある利用者が所属する前記チーム識別情報とを紐付けて記憶させる記憶処理部と、各利用者のカラオケ歌唱を採点する採点部と、前記採点部による採点結果をチーム毎に加算することで、チーム毎に得点を算出する算出部と、を有するカラオケ装置である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、チーム対抗戦のようなコンテンツを簡易に楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に係るカラオケ装置を示す図である。
図2】実施形態に係るカラオケ本体を示す図である。
図3】実施形態における各利用者の利用者情報を示す図である。
図4】実施形態におけるチームの振り分けを示す図である。
図5】実施形態におけるチームの振り分けを示す図である。
図6】実施形態におけるチームの振り分けを示す図である。
図7A】実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
図7B】実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態>
図1図7Bを参照して、実施形態に係るカラオケ装置について説明する。
【0013】
==カラオケ装置==
カラオケ装置Kは、楽曲のカラオケ演奏、及び利用者がカラオケ歌唱を行うための装置である。図1に示すように、カラオケ装置Kは、カラオケ本体10、スピーカ20、表示装置30、マイク40、及びリモコン装置50を備える。
【0014】
カラオケ本体10は、選曲された楽曲の演奏制御、歌詞や背景映像等の表示制御、マイク40を通じて入力された音声信号の処理といった、カラオケ演奏やカラオケ歌唱に関する各種の制御を行う。スピーカ20はカラオケ本体10からの放音信号に基づいて放音するための構成である。表示装置30はカラオケ本体10からの信号に基づいて映像や画像を画面に表示するための構成である。マイク40は利用者の歌唱音声をアナログの音声信号に変換してカラオケ本体10に入力するための構成である。リモコン装置50は、カラオケ本体10に対する各種操作をおこなうための装置である。
【0015】
図2に示すように、本実施形態に係るカラオケ本体10は、記憶部10a、通信部10b、入力部10c、及び制御部10dを備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
【0016】
[記憶部]
記憶部10aは、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置であり、たとえばハードディスクドライブなどである。記憶部10aは、カラオケ装置Kによりカラオケ演奏を行うための複数の楽曲データを記憶する。
【0017】
楽曲データは、個々のカラオケ楽曲を特定するための楽曲識別情報(楽曲ID)が付与されている。楽曲データは、伴奏データ、リファレンスデータ等を含む。伴奏データは、カラオケ演奏音の元となるMIDI形式のデータである。リファレンスデータは、利用者によるカラオケ歌唱を採点する際の基準として用いられるデータである。
【0018】
本実施形態において、記憶部10aの記憶領域の一部は、利用者情報記憶部11として機能する。利用者情報記憶部11は利用者情報を記憶する。利用者情報は、各利用者を識別するための利用者識別情報と紐付けられて記憶されている。利用者識別情報は、利用者IDのような、各利用者に固有の情報である。利用者識別情報は、たとえば、初めてカラオケ装置Kを使用する際に利用者自身で設定する。
【0019】
本実施形態における利用者情報は、利用者に関する第1の属性情報及び第2の属性情報を含む。第2の属性情報は、第1の属性情報とは異なる情報である。属性情報は、利用者に付随する様々な情報である。属性情報は、たとえば利用者の性別、年齢、生年月日、趣味、好きなアーティストや音楽のジャンル、出身地や現住所(都道府県、市町村等)である。出身地や現住所は「位置情報」の一例である。複数の属性情報のうち、どの属性情報を第1の属性情報、第2の属性情報とするかは予め設定されていてもよいし、チーム対抗戦のコンテンツを利用する際に利用者が指定してもよい。
【0020】
また、利用者情報は、歌唱履歴を含んでいてもよい。歌唱履歴は、ある利用者が過去にカラオケ歌唱を行った楽曲を示す情報である。歌唱履歴は、たとえばカラオケ歌唱を行った楽曲の楽曲IDを時系列に記録したものである。
【0021】
図3は、利用者情報記憶部11に記憶されている利用者情報の一例を示す。ここでは、グループ利用者である利用者U1~利用者U6の利用者情報を示している。各利用者情報には、性別、年齢、出身地(都道府県)からなる属性情報と、各利用者の歌唱履歴とが含まれている。
【0022】
[通信部・入力部]
通信部10bは、リモコン装置50との通信を行うためのインターフェースを提供する。入力部10cは、利用者が各種の指示入力を行うための構成である。入力部10cは、カラオケ本体10に設けられたボタン等である。或いは、リモコン装置50が入力部10cとして機能してもよい。
【0023】
[制御部]
制御部10dは、カラオケ装置Kにおける各種の制御を行う。制御部10dは、CPUおよびメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。
【0024】
本実施形態においてはCPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御部10dは、ログイン処理部100、取得部110、第1の判定部120、第1の決定部130、第2の判定部140、第2の決定部150、報知部160、記憶処理部170、採点部180、及び算出部190として機能する。
【0025】
(ログイン処理部)
ログイン処理部100は、カラオケ装置Kに対する利用者のログインを行う。
【0026】
たとえば、カラオケ装置Kが提供するチーム対抗戦のコンテンツを6名の利用者(利用者U1~利用者U6)で利用する場合について説明する。また、本実施形態に係るチーム対抗戦のコンテンツは、複数の利用者が同人数ずつ複数のチームに分かれて、チーム毎の合計点を競うものである。チーム対抗戦のコンテンツは、たとえばリモコン装置50の表示画面に表示されるアイコンを選択することにより実行される。
【0027】
いずれかの利用者がチーム対抗戦のアイコンを選択した後、利用者U1~利用者U6は、カラオケ装置Kのリモコン装置50を介し、自己の利用者IDを順番に入力する。各利用者からの操作入力に基づき、ログイン処理部100は、当該各利用者の利用者IDを記憶部10aに記憶させることでカラオケ装置Kに対する各利用者のログインを完了する。或いは、最初に各利用者がログインを完了し、通常のカラオケ歌唱を行った後、チーム対抗戦のアイコンが選択されてもよい。この場合、アイコンが選択された時点でチームの振り分け(後述)が行われる。
【0028】
(取得部)
取得部110は、ログインした複数の利用者に関する第1の属性情報及び第2の属性情報を取得する。
【0029】
具体的に、取得部110は、ログインした利用者の利用者IDと同じ利用者IDが紐付けられている属性情報のうち少なくとも2つの属性情報を利用者情報記憶部11から取得する。上述の利用者U1~利用者U6がログインした場合、取得部110は、利用者情報記憶部11から利用者U1~利用者U6それぞれについて、同じ種類の属性情報を取得する。図3に示した利用者情報が記憶されている場合、取得部110は、利用者U1~利用者U6それぞれについて、たとえば、第1の属性情報として「性別」を取得し、第2の属性情報として「性別」とは異なる「年齢(生年月日)」を取得する。なお、取得した第1の属性情報の数と第2の属性情報の数は同じとなる。
【0030】
(第1の判定部)
第1の判定部120は、取得した第1の属性情報に基づいて、複数の利用者を同人数ずつ振り分けた複数のチームを生成できるかどうかを判定する。
【0031】
本実施形態におけるチーム対抗戦は、各チームが同人数になるように構成される。すなわち、利用者の数が素数の場合には同人数ずつ振り分けたチームを複数生成することはできない。
【0032】
よって、第1の判定部120は、まず、ログインした利用者の人数が素数であるかどうかを判定する。ログインした利用者の人数が素数であると判定した場合、どのような属性情報に基づいても同人数ずつ複数のチームを生成することはできないので、全ての処理を終了する。一方、ログインした利用者の人数が素数ではないと判定した場合、第1の判定部120は、更に、第1の属性情報に基づいて利用者を振り分け、複数のチームを生成できるか否かを判定する。第1の属性情報に基づいて複数のチームを生成できると判定した場合、第1の判定部120は、チームを識別するためのチーム識別情報を設定する。チーム識別情報は、チームIDのような、各チームに固有の情報である。第1の判定部120は、生成されたチームに対応するチームID、及び各チームに所属する利用者IDを第1の決定部130に出力する。一方、第1の判定部120は、第1の属性情報に基づいて複数のチームを生成できないと判定した場合、その結果を第2の判定部140に出力する。第1の判定部120による具体的な処理例については後述する。
【0033】
(第1の決定部)
第1の決定部130は、第1の判定部120により複数のチームを生成できると判定された場合、当該複数のチームにより、カラオケ歌唱の採点値の合計点を競う第1のチーム対抗戦を実行するか否かを決定する。
【0034】
具体的に、第1の決定部130は、第1の判定部120によりチームを生成する際に用いた属性情報(性別等)を利用者に対して提示し、利用者を属性情報により分けてチーム対抗戦を実行するかどうかを確認する。
【0035】
たとえば、第1の決定部130は、チームを生成する際に用いた属性情報に基づき、「性別で分けたチーム対抗戦を行いますか?」といった確認メッセージを表示装置30に表示させる。利用者は、表示されたメッセージを確認し、利用者を性別で分けたチーム対抗戦を実行するかどうかを、リモコン装置50や入力部10cを介して入力する。第1の決定部130は、利用者からの操作入力に応じて、チーム対抗戦を実行するか否かを決定する。
【0036】
チーム対抗戦を実行することが決定された場合、第1の決定部130は、その結果を報知部160に出力する。一方、チーム対抗戦を実行しないことが決定された場合、第1の決定部130は、その結果を第2の判定部140に出力する。
【0037】
(第2の判定部)
第2の判定部140は、第1の判定部120により複数のチームを生成できないと判定された場合、或いは第1の決定部130により第1のチーム対抗戦を実行しないことが決定された場合、第2の属性情報に基づいて、複数の利用者を同人数ずつ振り分けた複数のチームを生成できるかどうかを判定する。
【0038】
第2の判定部140は、第1の判定部120と同様の処理を行う。すなわち、第2の判定部140は、第2の属性情報に基づいて利用者を振り分け、複数のチームを生成できるか否かを判定する。第2の属性情報に基づいて複数のチームを生成できると判定した場合、第2の判定部140は、チーム識別情報を設定する。第2の判定部140は、生成されたチームに対応するチームID、及び各チームに所属する利用者IDを第2の決定部150に出力する。一方、第2の判定部140は、第2の属性情報に基づいて複数のチームを生成できないと判定した場合、その結果を報知部160に出力する。第2の判定部140の具体的な処理例については後述する。
【0039】
(第2の決定部)
第2の決定部150は、第2の判定部140により複数のチームを生成できると判定された場合、当該複数のチームにより、カラオケ歌唱の採点値の合計点を競う第2のチーム対抗戦を実行するか否かを決定する。
【0040】
具体的に、第2の決定部150は、第2の判定部140によりチームを生成する際に用いた属性情報(性別等)を利用者に対して提示し、利用者を属性情報により分けてチーム対抗戦を実行するかどうかを確認する。
【0041】
たとえば、第2の決定部150は、チームを生成する際に用いた属性情報に基づき、「性別で分けたチーム対抗戦を行いますか?」といった確認メッセージを表示装置30に表示させる。利用者は、表示されたメッセージを確認し、利用者を性別で分けたチーム対抗戦を実行するかどうかを、リモコン装置50や入力部10cを介して入力する。第2の決定部150は、利用者からの操作入力に応じて、チーム対抗戦を実行するか否かを決定する。
【0042】
チーム対抗戦を実行するか否かに関わらず、第2の決定部150は、決定した結果を報知部160に出力する。
【0043】
(報知部)
報知部160は、第1の決定部130により第1のチーム対抗戦を実行することが決定された場合または第2の決定部150により第2のチーム対抗戦を実行することが決定された場合、複数の利用者に対し、チームの振り分けを報知する。
【0044】
報知部160は、第1の決定部130または第2の決定部150からの出力に応じて、チーム対抗戦が実行される旨と併せて、生成されたチーム毎に所属する利用者名を表示装置30に表示させる。この表示を見た利用者は、最終的に決定されたチーム(自分がどのチームに所属するか)を把握できる。なお、報知部160は、どのような属性情報に基づいてチームの振り分けがなされたかを、チーム対抗戦が実行される旨等と併せて表示装置30に表示させてもよい。
【0045】
(記憶処理部)
記憶処理部170は、利用者を識別するための利用者識別情報を所属するチームのチーム識別情報と紐付け、且つある利用者がカラオケ歌唱する楽曲を予約した場合に当該楽曲を識別するための楽曲識別情報と当該ある利用者が所属するチーム識別情報とを紐付けて記憶させる。
【0046】
上述のように、報知部160によりチームの振り分けが報知された場合、記憶処理部170は、予め設定されているチームIDを、各チームに所属する利用者の利用者IDと紐付け、記憶部10aに記憶させる。
【0047】
また、チームの振り分けが報知された後、各利用者は、リモコン装置50等を介して自らがカラオケ歌唱を行う楽曲を選曲する。具体的に、各利用者は、自らの利用者IDと楽曲名を入力する。リモコン装置50は、利用者IDと入力された楽曲名に対応する楽曲IDをカラオケ本体10に送信する。記憶処理部170は、受信した利用者IDに基づいて利用者が所属するチームを特定し、楽曲IDとチームIDを紐付けて記憶部10aに記憶させる。
【0048】
(採点部)
採点部180は、各利用者のカラオケ歌唱を採点する。
【0049】
カラオケ歌唱の採点は公知の手法を用いることができる。全ての利用者の楽曲の予約が完了した後、たとえばカラオケ装置Kは、一番目の利用者がカラオケ歌唱を行う楽曲Xの伴奏データを記憶部10aから読み出し、カラオケ演奏音をスピーカ20から放音させる。利用者は、カラオケ演奏に合わせてカラオケ歌唱を行う。
【0050】
利用者が楽曲Xのカラオケ歌唱を行った場合、採点部180は、利用者のカラオケ歌唱に基づく歌唱音声信号と、楽曲Xのリファレンスデータとを比較し、その一致度に応じて採点結果を求める。採点結果は、たとえば、100点を満点とした数値(採点値)として求めることができる。
【0051】
本実施形態において、採点部180は、各利用者のカラオケ歌唱が終了する都度、カラオケ歌唱の採点を行い、採点結果を求める。採点結果は、利用者ID等と紐付けられて記憶部10aに記憶される。
【0052】
(算出部)
算出部190は、採点部180による採点結果をチーム毎に加算することで、チーム毎に得点を算出する。
【0053】
得点の算出は、たとえば、各チームに所属する一の利用者同士のカラオケ歌唱が終了する都度行ってもよいし、チーム対抗戦が終了した後にまとめて行ってもよい。
【0054】
また、算出部190は、算出したチーム毎の得点を報知部160に送信する。報知部160は、その結果を表示装置30に表示させることができる。
【0055】
==チーム生成の処理について==
ここで、第1の判定部120及び第2の判定部140によるチーム生成の具体例について説明する。以下の説明において、利用者情報は、図3に示した例を用いる。なお、以下の具体例は一例であって、第1の判定部120及び第2の判定部140による処理や、利用する属性情報を限定するものではない。
【0056】
[例1]
この例では、第1の属性情報が「性別」であり、第2の属性情報が「年齢」である例について説明する。
【0057】
この場合、第1の判定部120は、男性の利用者が振り分けられたチームと女性の利用者が振り分けられたチームを生成できるか否かを判定する。
【0058】
ここで、図3の例によれば、男性と女性が3名ずつであるため、男性のみのチームT1と女性のみのチームT2に振り分けることができる(図4の(a)参照)。よって、第1の判定部120は、生成されたチームT1に対応するチームIDに利用者U1~利用者U3の利用者IDを紐付け、第1の決定部130に出力する。同様に、第1の判定部120は、生成されたチームT2に対応するチームIDに利用者U4~利用者U6の利用者IDを紐付け、第1の決定部130に出力する。
【0059】
利用者からの操作入力により、チーム対抗戦を実行することが決定された場合、第1の決定部130は、その結果を報知部160に出力する。報知部160は、利用者U1~利用者U6に対し、チームの振り分けを報知する。
【0060】
一方、利用者からの操作入力により、チーム対抗戦を実行しないことが決定された場合、第2の判定部140は、年齢により利用者を振り分けたチームを生成できるか否かを判定する。
【0061】
ここで、図3の例によれば、利用者U1~利用者U6の年齢層はバラバラであるため、たとえば年齢層が高い順から3名で構成されるチームT3と、年齢層が低い順から3名で構成されるチームT4に振り分けることができる(図4の(b)参照)。よって、第2の判定部140は、生成されたチームT3に対応するチームIDに利用者U1、利用者U2、及び利用者U4の利用者IDを紐付け、第2の決定部150に出力する。同様に、第2の判定部140は、生成されたチームT4に対応するチームIDに利用者U3、利用者U5、及び利用者U6の利用者IDを紐付け、第2の決定部150に出力する。
【0062】
利用者からの操作入力により、チーム対抗戦を実行することが決定された場合、第2の決定部150は、その結果を報知部160に出力する。報知部160は、利用者U1~利用者U6に対し、チームの振り分けを報知する。
【0063】
なお、この例におけるチームT1及びチームT2によるチーム対抗戦(性別)は「第1のチーム対抗戦」の一例であり、チームT3及びチームT4によるチーム対抗戦(年齢)は「第2のチーム対抗戦」の一例である。また「年齢」の代わりに「生年月日」を用いてもよい。たとえば同窓会の2次会のような場面では利用者全員が同学年であるため年齢は同じとなる。このような場合であっても、属性情報として生年月日を用いることにより、チームを生成することができる。
【0064】
[例2]
この例では、第1の属性情報が「性別」であり、第2の属性情報が「出身地(都道府県)」である例について説明する。
【0065】
この場合、例1と同様、男性のみのチームT1と女性のみのチームT2に振り分けることができる(図5の(a)参照)。よって、第1の判定部120は、生成されたチームT1に対応するチームIDに利用者U1~利用者U3の利用者IDを紐付け、第1の決定部130に出力する。同様に、第1の判定部120は、生成されたチームT2に対応するチームIDに利用者U4~利用者U6の利用者IDを紐付け、第1の決定部130に出力する。
【0066】
利用者からの操作入力により、チーム対抗戦を実行することが決定された場合、第1の決定部130は、その結果を報知部160に出力する。報知部160は、利用者U1~利用者U6に対し、チームの振り分けを報知する。
【0067】
一方、利用者からの操作入力により、チーム対抗戦を実行しないことが決定された場合、第2の判定部140は、出身地により利用者を振り分けたチームを生成できるか否かを判定する。
【0068】
ここで、図3の例によれば、利用者U1~利用者U6の出身地について、たとえば西側の府県(広島、大阪、愛知)で構成されるチームT5と、東側の都道及び県(北海道、東京、長野)で構成されるチームT6に振り分けることができる(図5の(b)参照)。よって、第2の判定部140は、生成されたチームT5に対応するチームIDに利用者U1、利用者U3、及び利用者U4の利用者IDを紐付け、第2の決定部150に出力する。同様に、第2の判定部140は、生成されたチームT6に対応するチームIDに利用者U2、利用者U5、及び利用者U6の利用者IDを紐付け、第2の決定部150に出力する。
【0069】
利用者からの操作入力により、チーム対抗戦を実行することが決定された場合、第2の決定部150は、その結果を報知部160に出力する。報知部160は、利用者U1~利用者U6に対し、チームの振り分けを報知する。
【0070】
なお、この例におけるチームT1及びチームT2によるチーム対抗戦(性別)は「第1のチーム対抗戦」の一例であり、チームT5及びチームT6によるチーム対抗戦(出身地)は「第2のチーム対抗戦」の一例である。
【0071】
また、例1及び例2では、2つのチームを生成する内容で説明したが、チームの数は2つに限られない。たとえば、例2において、第2の判定部140は、出身地が東日本(北海道、東京)のチーム(利用者U5及び利用者U6)、中日本(長野、愛知)のチーム(利用者U2及び利用者U3)、西日本(大阪、広島)のチーム(利用者U1及び利用者U4)を生成することも可能である。
【0072】
[例3]
この例では、属性情報と併せて歌唱履歴を利用する例について述べる。この例における属性情報は例1と同様である。すなわち、第1の属性情報が「性別」であり、第2の属性情報が「年齢」である例について説明する。また、図3に示した楽曲X1~楽曲X3は、いずれもデュエット歌唱可能な楽曲(以下、デュエット楽曲という場合がある)であるとする。
【0073】
まず、取得部110は、属性情報と併せて、ログインした複数の利用者の歌唱履歴を取得する。
【0074】
次に、第1の判定部120は、男性の利用者1名と女性の利用者1名から構成されるチームそれぞれにおいて、当該男性の利用者の歌唱履歴及び当該女性の利用者の歌唱履歴の両方に共通するデュエット楽曲が含まれているかどうかを判定し、全てのチームについて当該デュエット楽曲が含まれているような組み合わせが可能である場合、複数のチームを生成できると判定する。
【0075】
ここで、図3の例によれば、利用者U1(男性)と利用者U4(女性)それぞれの歌唱履歴には、デュエット楽曲X1が含まれており、利用者U2(男性)と利用者U5(女性)それぞれの歌唱履歴には、デュエット楽曲X2が含まれており、利用者U3(男性)と利用者U6(女性)それぞれの歌唱履歴には、デュエット楽曲X3が含まれている。よって、デュエット楽曲X1をカラオケ歌唱するチームT7、デュエット楽曲X2をカラオケ歌唱するチームT8、及びデュエット楽曲X3をカラオケ歌唱するチームT9に振り分けることができる(図6の(a)参照)。よって、第1の判定部120は、生成されたチームT7に対応するチームIDに利用者U1及び利用者U4の利用者IDを紐付け、第1の決定部130に出力する。同様に、第1の判定部120は、生成されたチームT8に対応するチームIDに利用者U2及び利用者U5の利用者IDを紐付け、第1の決定部130に出力する。第1の判定部120は、生成されたチームT9に対応するチームIDに利用者U3及び利用者U6の利用者IDを紐付け、第1の決定部130に出力する。
【0076】
利用者からの操作入力により、チーム対抗戦を実行することが決定された場合、第1の決定部130は、その結果を報知部160に出力する。報知部160は、利用者U1~利用者U6に対し、チームの振り分けを報知する。
【0077】
一方、利用者からの操作入力により、チーム対抗戦を実行しないことが決定された場合、第2の判定部140は、年齢により利用者を振り分けたチームを生成できるか否かを判定する。
【0078】
この場合、例1と同様、たとえば年齢層が高い順から3名で構成されるチームT3と、年齢層が低い順から3名で構成されるチームT4に振り分けることができる(図6の(b)参照)。よって、第2の判定部140は、生成されたチームT3に対応するチームIDに利用者U1、利用者U2、及び利用者U4の利用者IDを紐付け、第2の決定部150に出力する。同様に、第2の判定部140は、生成されたチームT4に対応するチームIDに利用者U3、利用者U5、及び利用者U6の利用者IDを紐付け、第2の決定部150に出力する。
【0079】
利用者からの操作入力により、チーム対抗戦を実行することが決定された場合、第2の決定部150は、その結果を報知部160に出力する。報知部160は、利用者U1~利用者U6に対し、チームの振り分けを報知する。
【0080】
なお、この例におけるチームT7~チームT9によるチーム対抗戦(性別、デュエット歌唱)は「第1のチーム対抗戦」の一例であり、チームT3及びチームT4によるチーム対抗戦(年齢)は「第2のチーム対抗戦」の一例である。
【0081】
==カラオケ装置における処理について==
次に、図7A及び図7Bを参照して本実施形態に係るカラオケ装置Kにおける処理の具体例について述べる。図7A及び図7Bは、カラオケ装置Kにおける処理例を示すフローチャートである。この例では、複数の利用者でカラオケ装置Kを利用し、チーム対抗戦のコンテンツを実行するとする。また、各利用者の属性情報が、利用者情報記憶部11に予め記憶されているとする。なお、利用者の合計人数は素数でないものとする。
【0082】
ログイン処理部100は、各利用者からの操作入力に応じて、カラオケ装置Kに対する各利用者のログインを行う(各利用者のログイン。ステップ10)。
【0083】
取得部110は、ステップ10でログインした複数の利用者に関する第1の属性情報及び第2の属性情報を取得する(各利用者の第1の属性情報及び第2の属性情報を取得。ステップ11)。
【0084】
第1の判定部120は、ステップ11で取得した第1の属性情報に基づいて、複数の利用者を同人数ずつ振り分けた複数のチームを生成できるかどうかを判定する。
【0085】
第1の判定部120により複数のチームを生成できると判定された場合(ステップ12でYの場合)、第1の決定部130は、当該複数のチームにより、カラオケ歌唱の採点値の合計点を競う第1のチーム対抗戦を実行するか否かを決定する。
【0086】
第1の判定部120により複数のチームを生成できないと判定された場合(ステップ12でNの場合)、或いは第1の決定部130により第1のチーム対抗戦を実行しないことが決定された場合(ステップ13でNの場合)、第2の判定部140は、第2の属性情報に基づいて、複数の利用者を同人数ずつ振り分けた複数のチームを生成できるかどうかを判定する。
【0087】
第2の判定部140により複数のチームを生成できると判定された場合(ステップ14でYの場合)、第2の決定部150は、当該複数のチームにより、カラオケ歌唱の採点値の合計点を競う第2のチーム対抗戦を実行するか否かを決定する。
【0088】
第1の決定部130により第1のチーム対抗戦を実行することが決定された場合(ステップ13でYの場合)または第2の決定部150により第2のチーム対抗戦を実行することが決定された場合(ステップ15でYの場合)、報知部160は、複数の利用者に対し、チームの振り分けを報知する(チームの振り分けを報知。ステップ16)。
【0089】
記憶処理部170は、利用者IDを所属するチームのチームIDと紐付けて記憶部10aに記憶させる。また、チームの振り分けが報知された後、各利用者は、リモコン装置50等を介して自らがカラオケ歌唱を行う楽曲を選曲する。この場合、記憶処理部170は、利用者がカラオケ歌唱する楽曲を予約した場合に楽曲IDと当該利用者が所属するチームIDとを紐付けて記憶部10aに記憶させる(チームIDに対して利用者ID及び楽曲IDを紐付けて記憶。ステップ17)。
【0090】
全ての利用者の楽曲の予約が完了した後、カラオケ装置Kは、一番目の利用者がカラオケ歌唱を行う楽曲の伴奏データを記憶部10aから読み出し、カラオケ演奏音をスピーカ20から放音させる(カラオケ演奏の開始。ステップ18)。利用者は、カラオケ演奏に合わせてカラオケ歌唱を行う。
【0091】
利用者が楽曲のカラオケ歌唱を行った場合、採点部180は、利用者のカラオケ歌唱を採点する(カラオケ歌唱の採点。ステップ19)。
【0092】
各チームに所属する一の利用者同士の対戦が終了した場合(ステップ20でYの場合)、算出部190は、ステップ19で得られた採点結果をチーム毎に加算することで、チーム毎に得点を算出する(チーム毎の得点を算出。ステップ21)。
【0093】
報知部160は、ステップ21で算出したチーム毎の得点を表示装置30に表示させる(チーム毎の得点を表示。ステップ22)。
【0094】
カラオケ装置Kは、全ての利用者のカラオケ歌唱が終了するまで(全ての対戦が終了するまで。ステップ23でYの場合)、ステップ18~ステップ22の処理を繰り返す。
なお、この例において、第2の判定部140により複数のチームを生成できないと判定された場合(ステップ14でNの場合)、或いは第2の決定部150により第2のチーム対抗戦を実行しないことが決定された場合(ステップ15でNの場合)、カラオケ装置Kは、チーム対抗戦のコンテンツを実行しないとして処理を終了する。
【0095】
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケ装置Kは、カラオケ装置Kに対する利用者のログインを行うログイン処理部100と、ログインした複数の利用者に関する第1の属性情報及び第2の属性情報を取得する取得部110と、取得した第1の属性情報に基づいて、複数の利用者を同人数ずつ振り分けた複数のチームを生成できるかどうかを判定する第1の判定部120と、第1の判定部120により複数のチームを生成できると判定された場合、当該複数のチームにより、カラオケ歌唱の採点値の合計点を競う第1のチーム対抗戦を実行するか否かを決定する第1の決定部130と、第1の判定部120により複数のチームを生成できないと判定された場合、或いは第1の決定部130により第1のチーム対抗戦を実行しないことが決定された場合、第2の属性情報に基づいて、複数の利用者を同人数ずつ振り分けた複数のチームを生成できるかどうかを判定する第2の判定部140と、第2の判定部140により複数のチームを生成できると判定された場合、当該複数のチームにより、カラオケ歌唱の採点値の合計点を競う第2のチーム対抗戦を実行するか否かを決定する第2の決定部150と、第1の決定部130により第1のチーム対抗戦を実行することが決定された場合または第2の決定部150により第2のチーム対抗戦を実行することが決定された場合、複数の利用者に対し、チームの振り分けを報知する報知部160と、利用者IDを所属するチームのチームIDと紐付け、且つある利用者がカラオケ歌唱する楽曲を予約した場合に当該楽曲を識別するための楽曲IDと当該ある利用者が所属するチームIDとを紐付けて記憶させる記憶処理部170と、各利用者のカラオケ歌唱を採点する採点部180と、採点部180による採点結果をチーム毎に加算することで、チーム毎に得点を算出する算出部190と、を有する。
【0096】
このようなカラオケ装置Kによれば、チーム対抗戦のようなコンテンツを利用する場合に、利用者がカラオケ装置Kにログインするだけで、チームの振り分けが自動的に行われる。よって、利用者は気軽にチーム対抗戦を行うことができる。また、チームの振り分けは利用者の属性情報に基づいて行われるため、一つのチームに所属する利用者同士は、何らかの共通項を持っていることとなる。よって、チーム毎に一体感が生まれやすくなり、チーム対抗戦をより楽しむことができる。すなわち、本実施形態に係るカラオケ装置Kによれば、チーム対抗戦のようなコンテンツを簡易に楽しむことができる。
【0097】
また、第1の属性情報または第2の属性情報は利用者の性別であり、第1の判定部120または第2の判定部140は、男性の利用者が振り分けられたチームと女性の利用者が振り分けられたチームを生成できるか否かを判定することができる。このように性別により利用者の振り分けを行うことにより、同性同士でチーム対抗戦を楽しむことができる。
【0098】
また、第1の属性情報または第2の属性情報は利用者の性別であり、第1の判定部120または第2の判定部140は、男性の利用者1名と女性の利用者1名から構成される複数のチームを生成できるか否かを判定することができる。このように男性と女性のペアに振り分けを行うことにより、異性と一緒にチーム対抗戦を楽しむことができる。
【0099】
また、取得部110は、ログインした複数の利用者の歌唱履歴を取得し、第1の判定部120または第2の判定部140は、男性の利用者1名と女性の利用者1名から構成されるチームそれぞれにおいて、当該男性の利用者の歌唱履歴及び当該女性の利用者の歌唱履歴の両方に共通するデュエット歌唱可能な楽曲が含まれているかどうかを判定し、当該デュエット可能な楽曲が含まれている場合、複数のチームを生成できると判定する。このように歌唱履歴を利用することにより、デュエット歌唱により、チーム対抗戦を楽しむことができる。
【0100】
また、第1の属性情報または第2の属性情報は、利用者の年齢、生年月日または利用者に関する位置情報であってもよい。このような属性情報を用いることにより、同じ利用者同士であっても、異なるチームの振り分けを行うことができる。
【0101】
<その他>
上記実施形態では、利用者情報記憶部11において利用者情報が記憶されている例について述べたが、カラオケ装置Kが必ずしも利用者記憶情報を記憶している必要は無い。たとえば、取得部110は、通信部10bを介してサーバ装置(図示なし)と通信し、サーバ装置に記憶されている利用者毎の歌唱採点履歴を取得することでもよい。
【0102】
また、利用者の数が素数の場合には、属性情報の種類に関わらず、同人数ずつ振り分けたチームを生成することはできない。この場合、第1の判定部120は複数のチームを生成できないと判定し、その旨を報知部160に出力する。報知部160は、利用者に対して属性情報によるチームの生成ができない旨を報知する。なお、このような場合であっても、従来通り利用者自らが、たとえば人数の異なるチーム分けを行うことにより、チーム対抗戦を行うことは可能である。
【0103】
また、上記実施形態では、チームの振り分けを2回行う例について述べたが、チームの振り分けは3回以上行ってもよい。チームの振り分けを行うことができる回数は、利用者情報に含まれる属性情報の数によって決まる。
【0104】
この場合、取得部110は、ログインした複数の利用者に関する第n-1の属性情報及び第nの属性情報を取得する。第1の判定部120は、取得した第n-1の属性情報に基づいて、複数の利用者を同人数ずつ振り分けた複数のチームを生成できるかどうかを判定する。第1の決定部130は、第1の判定部120により複数のチームを生成できると判定された場合、当該複数のチームにより、カラオケ歌唱の採点値の合計点を競う第n-1のチーム対抗戦を実行するか否かを決定する。第2の判定部140は、第1の判定部120により複数のチームを生成できないと判定された場合、或いは第1の決定部130により第n-1のチーム対抗戦を実行しないことが決定された場合、第nの属性情報に基づいて、複数の利用者を同人数ずつ振り分けた複数のチームを生成できるかどうかを判定する。第2の決定部150は、第2の判定部140により複数のチームを生成できると判定された場合、当該複数のチームにより、カラオケ歌唱の採点値の合計点を競う第nのチーム対抗戦を実行するか否かを決定する。報知部160は、第1の決定部120により第n-1のチーム対抗戦を実行することが決定された場合または第2の決定部140により第nのチーム対抗戦を実行することが決定された場合、複数の利用者に対し、チームの振り分けを報知する。
【0105】
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0106】
100 ログイン処理部
110 取得部
120 第1の判定部
130 第1の決定部
140 第2の判定部
150 第2の決定部
160 報知部
170 記憶処理部
180 採点部
190 算出部
K カラオケ装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B