(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-28
(45)【発行日】2022-10-06
(54)【発明の名称】環境変化を検出するための方法及び装置、計算装置、記憶媒体並びにコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20220929BHJP
B60W 40/02 20060101ALI20220929BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20220929BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
G01C21/26 A
B60W40/02
G09B29/10 A
G09B29/00 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021032625
(22)【出願日】2021-03-02
【審査請求日】2021-05-17
(32)【優先日】2020-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus, No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】ホォゥ,シェンフゥア
(72)【発明者】
【氏名】ディン,ウェンドォン
(72)【発明者】
【氏名】ガァォ,ハァン
(72)【発明者】
【氏名】ウァン,グゥオウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ソォン,シィーイー
【審査官】高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/180097(WO,A1)
【文献】特表2019-533152(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00-60/00
G01C 21/00-21/36
G08G 1/00-99/00
G09B 29/00
29/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1サブ領域を含む所定領域のグローバルマップ
を取得するステップと、
前記所定領域における
複数の第1サブ領域に対して第1時刻に構築された第1ローカルマッ
プを取得するステップと、
前記第1ローカルマップと前記グローバルマップとを比較することにより、前記第1サブ領域における環境変化及び前記
第1サブ領域における環境変化の第1確率を確定するステップと
、
前記複数の第1サブ領域から前記第1サブ領域における環境変化の第1確率が閾値確率を超えた1組の第1サブ領域を確定し、前記1組の第1サブ領域における、距離が閾値距離より小さい2つの第1サブ領域を連通領域とするステップと、
前記連通領域の範囲が閾値範囲を超えたと判定されたことに応答して、前記グローバルマップが更新されるべきであると判定するステップと、
を含む、環境変化を検出するための方法。
【請求項2】
前記第1ローカルマップは点群データに基づいて構築され、前記点群データは前記第1サブ領域における第1の複数の点についての第1高さ情報及び第1レーザ反射情報を含み、
前記グローバルマップは前記所定領域を複数のグリッドに分割し、グリッド毎に複数の点が含まれ、前記グローバルマップは前記複数のグリッドのそれぞれにおける前記複数の点の高さ情報及びレーザ反射情報を記録し、
前記第1確率を確定するステップは、
前記第1ローカルマップを前記複数のグリッドに投影することにより、前記複数のグリッドから前記第1サブ領域に対応するグリッドを確定することと、
前記グローバルマップから前記グリッドにおける前記複数の点の第2高さ情報及び第2レーザ反射情報を確定することと、
前記第1高さ情報と前記第2高さ情報との間の第1差分及び、前記第1レーザ反射情報と前記第2レーザ反射情報との間の第2差分を確定することと、
前記第1差分及び前記第2差分に基づいて、前記第1確率を確定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1確率を確定するステップは、
前記第1差分に基づいて、前記環境変化の第1条件付き確率を確定することと、
前記第2差分に基づいて、前記環境変化の第2条件付き確率を確定することと、
少なくとも前記第1条件付き確率及び前記第2条件付き確率に基づいて、前記第1確率を確定することと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1サブ領域に対して、前記第1時刻よりも遅い第2時刻に構築された第2ローカルマップを取得するステップと、
前記第2ローカルマップと前記グローバルマップとを比較することにより、前記第1サブ領域における環境変化の第2確率を確定するステップと、
前記第2確率に基づいて、前記環境変化の確率を更新するステップと
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1ローカルマッ
プから、前記連通領域に対応する少なくとも一部のローカルマップを確定する
ステップと、
前記少なくとも一部のローカルマップを用いて前記グローバルマップを更新する
ステップと
を
さらに含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムが記憶されるメモリとを含む計算装置であって、前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、
複数の第1サブ領域を含む所定領域のグローバルマップ
を取得するステップと、
前記所定領域における
複数の第1サブ領域に対して第1時刻に構築された第1ローカルマッ
プを取得するステップと、
前記第1ローカルマップと前記グローバルマップとを比較することにより、前記第1サブ領域における環境変化及び前記
第1サブ領域における環境変化の第1確率を確定するステップと
、
前記複数の第1サブ領域から前記第1サブ領域における環境変化の第1確率が閾値確率を超えた1組の第1サブ領域を確定し、前記1組の第1サブ領域における、距離が閾値距離より小さい2つの第1サブ領域を連通領域とするステップと、
前記連通領域の範囲が閾値範囲を超えたと判定されたことに応答して、前記グローバルマップが更新されるべきであると判定するステップと、
を含む処理を実行させる、計算装置。
【請求項7】
前記第1ローカルマップは点群データに基づいて構築され、前記点群データは前記第1サブ領域における第1の複数の点についての第1高さ情報及び第1レーザ反射情報を含み、
前記グローバルマップは前記所定領域を複数のグリッドに分割し、グリッド毎に複数の点が含まれ、前記グローバルマップは前記複数のグリッドのそれぞれにおける前記複数の点の高さ情報及びレーザ反射情報を記録し、
前記第1確率を確定するステップは、
前記第1ローカルマップを前記複数のグリッドに投影することにより、前記複数のグリッドから前記第1サブ領域に対応するグリッドを確定することと、
前記グローバルマップから前記グリッドにおける前記複数の点の第2高さ情報及び第2レーザ反射情報を確定することと、
前記第1高さ情報と前記第2高さ情報との間の第1差分及び、前記第1レーザ反射情報と前記第2レーザ反射情報との間の第2差分を確定することと、
前記第1差分及び前記第2差分に基づいて、前記第1確率を確定することと
を含む、請求項
6に記載の計算装置。
【請求項8】
前記第1確率を確定するステップは、
前記第1差分に基づいて、前記環境変化の第1条件付き確率を確定することと、
前記第2差分に基づいて、前記環境変化の第2条件付き確率を確定することと、
少なくとも前記第1条件付き確率及び前記第2条件付き確率に基づいて、前記第1確率を確定することと
を含む、請求項
7に記載の計算装置。
【請求項9】
前記処理は、
前記第1サブ領域に対して、前記第1時刻よりも遅い第2時刻に構築された第2ローカルマップを取得するステップと、
前記第2ローカルマップと前記グローバルマップとを比較することにより、前記第1サブ領域における環境変化の第2確率を確定するステップと、
前記第2確率に基づいて、前記環境変化の確率を更新するステップと
をさらに含む、請求項
6に記載の計算装置。
【請求項10】
前記
処理は、
前記第1ローカルマッ
プから、前記連通領域に対応する少なくとも一部のローカルマップを確定することと、
前記少なくとも一部のローカルマップを用いて前記グローバルマップを更新することと
を含む、請求項
6に記載の計算装置。
【請求項11】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムが装置により実行されると、
複数の第1サブ領域を含む所定領域のグローバルマップ
を取得するステップと、
前記所定領域における
複数の第1サブ領域に対して第1時刻で構築された第1ローカルマッ
プを取得するステップと、
前記第1ローカルマップと前記グローバルマップとを比較することにより、前記第1サブ領域における環境変化及び前記
第1サブ領域における環境変化の第1確率を確定するステップと
、
前記複数の第1サブ領域から前記第1サブ領域における環境変化の第1確率が閾値確率を超えた1組の第1サブ領域を確定し、前記1組の第1サブ領域における、距離が閾値距離より小さい2つの第1サブ領域を連通領域とするステップと、
前記連通領域の範囲が閾値範囲を超えたと判定されたことに応答して、前記グローバルマップが更新されるべきであると判定するステップと、
を含む処理を前記装置に実行させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記第1ローカルマップは点群データに基づいて構築され、前記点群データは前記第1サブ領域における第1の複数の点についての第1高さ情報及び第1レーザ反射情報を含み、
前記グローバルマップは前記所定領域を複数のグリッドに分割し、グリッド毎に複数の点が含まれ、前記グローバルマップは前記複数のグリッドのそれぞれにおける前記複数の点の高さ情報及びレーザ反射情報を記録し、
前記第1確率を確定するステップは、
前記第1ローカルマップを前記複数のグリッドに投影することにより、前記複数のグリッドから前記第1サブ領域に対応するグリッドを確定することと、
前記グローバルマップから前記グリッドにおける前記複数の点の第2高さ情報及び第2レーザ反射情報を確定することと、
前記第1高さ情報と前記第2高さ情報との間の第1差分及び、前記第1レーザ反射情報と前記第2レーザ反射情報との間の第2差分を確定することと、
前記第1差分及び前記第2差分に基づいて、前記第1確率を確定することと
を含む、請求項
11に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記第1確率を確定するステップは、
前記第1差分に基づいて、前記環境変化の第1条件付き確率を確定することと、
前記第2差分に基づいて、前記環境変化の第2条件付き確率を確定することと、
少なくとも前記第1条件付き確率及び前記第2条件付き確率に基づいて、前記第1確率を確定することと
を含む、請求項
12に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記処理は、
前記第1サブ領域に対して、前記第1時刻よりも遅い第2時刻に構築された第2ローカルマップを取得するステップと、
前記第2ローカルマップと前記グローバルマップとを比較することにより、前記第1サブ領域における環境変化の第2確率を確定するステップと、
前記第2確率に基づいて、前記環境変化の確率を更新するステップと
をさらに含む、請求項
11に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
複数の第1サブ領域を含む所定領域のグローバルマップと、前記所定領域における
複数の第1サブ領域に対して第1時刻に構築された第1ローカルマップとを取得するように構成される第1マップ取得モジュールと、
前記第1ローカルマップと前記グローバルマップとを比較することにより、前記第1サブ領域における環境変化及び前記
第1サブ領域における環境変化の第1確率を確定するように構成される第1確率確定モジュールと
、
前記複数の第1サブ領域から前記第1サブ領域における環境変化の第1確率が閾値確率を超えた1組の第1サブ領域を確定し、前記1組の第1サブ領域における、距離が閾値距離より小さい2つの第1サブ領域を連通領域とするように構成される連通領域確定モジュールと、
前記連通領域の範囲が閾値範囲を超えたと判定されたことに応答して、前記グローバルマップが更新されるべきであると判定するように構成されるグローバルマップ更新モジュールと、
を備える、環境変化を検出するための装置。
【請求項16】
プロセッサにより実行されると、請求項1~
5のいずれか一項に記載の方法を実現する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、主に自動運転分野に関し、具体的には、環境変化を検出するための方法及び装置、計算装置、コンピュータ可読記憶媒体並びにコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動運転(無人運転ともいう)は、人工知能の応用シーンとして、様々な交通手段、特に自動車産業の新たな発展方向となっている。自動運転技術は、一般的に自動運転車両に対する高精度な測位に依存するが、このような測位は、走行経路周辺の物理的環境に基づいて構築された測位マップに決まる。
【0003】
しかしながら、走行経路周辺の物理的環境は、常に様々な変化(例えば、車や人の流れの変化、季節の変化、工事など)を伴う場合がある。これらの環境変化のうち、ある変化(例えば、路上駐車と往来の車の流れなど)は自動運転のレーザ測位に与える影響が小さいが、ある変化(例えば工事など)は自動運転のレーザ測位に与える影響が大きい。測位マップの更新を提示および支援しやすくするために、自動運転のレーザ測位に影響を与えることがある環境変化が検出される必要がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示の例示的な実施形態は、環境変化を検出するための方案を提供している。
【0005】
本開示の第1態様において、所定領域のグローバルマップと、前記所定領域における第1サブ領域に対して第1時刻に構築された第1ローカルマップとを取得するステップと、前記第1ローカルマップと前記グローバルマップとを比較することにより、前記第1サブ領域における環境変化及び前記環境変化の第1確率を確定するステップと、を含む環境変化を検出するための方法を提供している。
【0006】
本開示の第2態様において、所定領域のグローバルマップと、所定領域における第1サブ領域に対して第1時刻に構築された第1ローカルマップとを取得するように構成される第1マップ取得モジュールと、第1ローカルマップとグローバルマップとを比較することにより、第1サブ領域における環境変化及び環境変化の第1確率を確定するように構成される第1確率確定モジュールと、を含む環境変化を検出するための装置を提供している。
【0007】
本開示の第3態様において、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムが記憶されるメモリとを含む計算装置であって、前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、
所定領域のグローバルマップと、前記所定領域における第1サブ領域に対して第1時刻に構築された第1ローカルマップとを取得するステップと、
前記第1ローカルマップと前記グローバルマップとを比較することにより、前記第1サブ領域における環境変化及び前記環境変化の第1確率を確定するステップと、を含む処理を実行する、計算装置を提供している。
【0008】
本開示の第4態様において、装置により実行される場合に前記装置に処理を実行させるコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記処理は、
所定領域のグローバルマップと、前記領域における第1サブ領域に対して第1時刻に構築された第1ローカルマップとを取得するステップと、
前記第1ローカルマップと前記グローバルマップとを比較することにより、前記第1サブ領域における環境変化及び前記環境変化の第1確率を確定するステップと、を含む。
【0009】
本開示の第5態様において、本開示の実施例は、コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、本開示の第1態様に記載の環境変化検出方法を実現する、コンピュータプログラムを提供する。
【0010】
発明の概要に記述の内容は、本開示の実施形態の肝要又は重要な特徴を限定することを意図しておらず、本開示の範囲を限定するものでもないことを理解されたい。本開示の他の特徴は、以下の記述を通して容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示の各実施形態の上記及び他の特徴、利点及び形態は、図面に合わせて以下の詳細な説明を参照することにより明らかになるであろう。図面において、同一又は類似の符号は、同一又は類似の要素を示す。
【0012】
【
図1】本開示の複数の実施形態が実現できる例示的な環境を示す概略図である。
【
図2】本開示の実施形態に係る環境変化を検出するためのプロセスを示すフローチャートである。
【
図3】本開示の実施形態に係る環境変化を検出してマップを更新するためのプロセスを示すフローチャートである。
【
図4】本開示の実施形態に係る環境変化を検出するための装置を示すブロック概略図である。
【
図5】本開示の複数の実施形態を実行できる計算装置のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態を詳細に説明する。図面には本開示のいくつかの実施形態が示されているが、本開示は様々な形態により実現することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈するべきではないことを理解されたい。逆に、これらの実施形態を提供する目的は、本開示をより明確かつ完全に理解することにある。本開示の図面及び実施形態は例示的なものにすぎず、本開示の保護範囲を限定するものではないと理解されたい。
【0014】
本開示の実施形態の説明において、「含む」という用語及びその類似用語が、非限定の表現であり、すなわち「含むがこれに限定されない」と理解されるべきである。「に基づく」という用語は、「少なくとも部分的に基づく」と理解されるべきである。「1つの実施形態」又は「該実施形態」という用語は、「少なくとも1つの実施形態」と理解されるべきである。「第1」、「第2」などの用語は、異なるオブジェクト又は同一のオブジェクトを指すことができる。他の明示的及び暗黙的な定義も以下に含まれ得る。
【0015】
上述したように、自動運転技術は、一般的に自動運転車両に対する高精度な測位に依存するが、このような測位は、走行経路周辺の物理的環境に基づいて構築された測位マップに決まる。しかしながら、走行経路周辺の物理的環境は、常に様々な変化(例えば、車や人の流れの変化、季節の変化、工事など)を伴う場合がある。これらの環境変化のうち、ある変化(例えば、路上駐車と往来の車の流れなど)は自動運転のレーザ測位に与える影響が小さいが、ある変化(例えば工事など)は自動運転のレーザ測位に与える影響が大きい。測位マップの更新を容易に提示し、支援するために、自動運転のレーザ測位に影響を与えることがある環境変化が検出される必要がある。
【0016】
本開示の実施形態によれば、環境変化を検出してマップを更新するための方法が提出される。該方法において、所定領域に対して予め構築されたグローバルマップ及び所定領域におけるサブ領域に対してリアルタイムに構築されたローカルマップが取得される。ローカルマップとグローバルマップとを比較することにより、サブ領域における環境変化の確率を確定する。所定領域における複数のサブ領域の該当確率に基づいて、グローバルマップが更新されるべきであるか否かを判定することができる。グローバルマップが更新されるべきであると判定されたことにより、複数のローカルマップのうち少なくとも一部のローカルマップを用いてグローバルマップを更新する。このように、本開示の実施形態によれば、自動運転の測位に影響を与える環境変化を自動的に検出することができ、測位マップの更新に役立つ。
【0017】
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態を具体的に説明する。
図1は本開示の複数の実施形態が実現できる例示的な環境100を示す概略図である。環境100は、計算、記憶、通信、制御などの機能を実現するように、少なくともプロセッサ、メモリ、及び通常に汎用コンピュータに存在する他の構成要素を含む計算装置110を含み得る。
【0018】
図1に示すように、計算装置110は、所定領域に対して予め構築されたグローバルマップ101及び所定領域における1つ又は複数のサブ領域に対してリアルタイムに構築された1つ又は複数のローカルマップ102を取得することができる。計算装置110は、ローカルマップ102とグローバルマップ101とを比較することにより、1つ又は複数のサブ領域における環境が変化したか否かを検出することができる。計算装置110は、複数のサブ領域における環境変化の該当確率を表すことが可能な検出結果103を出力することができる。付加的に又は代替的に、計算装置110は複数のサブ領域における環境変化の該当確率に基づいて、グローバルマップ101が更新されるべきであるか否かをさらに確定することができる。グローバルマップ101が更新されるべきであると確定されたことに応答して、計算装置110は複数のグローバルマップ102のうち少なくとも一部のローカルマップを用いてグローバルマップ101を更新し、更新されたグローバルマップ104を出力することができる。
【0019】
図2は本開示の実施形態に係る環境変化を検出するためのプロセス200を示すフローチャートである。説明の便宜上、
図1を参照しながらプロセス200を記述する。プロセス200は示されていない付加処理を含み得、及び/又は示された処理を省略することもでき、本開示の範囲はこれにより限定されるものではないと理解されたい。
【0020】
ブロック210において、計算装置110は、所定領域に対して予め構築されたグローバルマップ101と、所定領域におけるサブ領域に対してリアルタイムに構築されたローカルマップ102(「第1ローカルマップ」ともいう)とを取得する。
【0021】
いくつかの実施形態において、ローカルマップ102は採集装置(例えば、LiDAR(ライダー)が搭載された車両)により、所定領域におけるサブ領域に対してリアルタイムに採集された1フレーム以上の点群データに基づいて、ローカル座標系において構築され得る。ローカル座標系は、例えば採集装置の初期位置を原点とする。代替的には、いくつかの実施形態において、ローカルマップ102は、レーダー慣性オドメトリによって、サブ領域に対する複数フレームの点群データに基づいて合成され得る。ここで説明する「点群データ」とは、レーザ光がサブ領域における物体表面に照射した際に返信された該物体表面の各点のデータ情報をいい、各点の位置情報及びレーザ反射情報を含む。例えば、各点の位置情報は、x座標、y座標、及びz座標で表すことができ、z座標は、該点の高さ値に対応する。各点のレーザ反射情報は、該点のレーザ反射強度(「反射値」ともいう)を示すことができる。
【0022】
いくつかの実施形態において、グローバルマップ101は、例えば所定領域に対して、グローバル座標系において予め構築された2次元占有グリッドマップであり得る。グローバル座標系は、例えば緯度及び経度を示す世界座標系である。いくつかの実施形態において、グローバルマップ101は、所定領域を複数のグリッドに分けるとともに、複数のグリッドにおけるグリッド毎の複数の点の位置情報及びレーザ反射情報を記録することができる。いくつかの実施形態において、グローバルマップ101は、複数のグリッドのそれぞれに対して、高さの平均値、反射値の平均値及び分散値を記録することができる。
【0023】
ブロック220において、計算装置110は、ローカルマップ102とグローバルマップ101とを比較することにより、サブ領域における環境変化の確率を確定する(例えば、
図1に示される検出結果103で示す)。
【0024】
いくつかの実施形態において、計算装置110は、ローカルマップ102をグローバルマップ101に対応する複数のグリッドに投影するとともに、複数のグリッドのうちローカルマップ102にヒットされた1つ又は複数のグリッド(例えば、該1つ又は複数のグリッドがローカルマップ102に対応するサブ領域に対応する)を確定することができる。いくつかの実施形態において、投影する前に、計算装置110はローカルマップ102をローカル座標系からグローバル座標系に変換する必要があり得る。グローバルマップ101がグリッド化されたマップであるため、ローカルマップ102に対応する点群データにおける点が複数のグリッドに投影される。このように、計算装置110は、複数のグリッドのうちローカルマップ102に関連付けられたサブ領域に対応する1つ又は複数のグリッドを確定することができる。
【0025】
いくつかの実施形態において、計算装置110は、グローバルマップ101から、ヒットされたグリッドに対応する高さ情報(例えば、高さの平均値)及びレーザ反射情報(例えば、反射値の平均値及び分散値)を確定することができる。また、計算装置110は、ローカルマップ102に対応する点群データにおける該グリッドに投影される点を確定するとともに、これらの点の該当高さ値及びレーザ反射値に基づいて、該グリッドに対応する高さ情報(例えば、高さの平均値)及びレーザ反射情報(例えば、反射値の平均値及び分散値)を確定することができる。本明細書において、ローカルマップ102からの高さ情報及びレーザ反射情報がそれぞれ「第1高さ情報」及び「第1レーザ反射情報」と呼ばれ、グローバルマップ101からの高さ情報及びレーザ反射情報がそれぞれ「第2高さ情報」及び「第2レーザ反射情報」と呼ばれる。
【0026】
いくつかの実施形態において、計算装置110は下記のように、第1高さ情報と第2高さ情報との間の差分(「第1差分」ともいう)及び、第1レーザ反射情報と第2レーザ反射情報との間の差分(「第2差分」ともいう)を確定することができる。
【数1】
式中、u
s、σ
s、a
s、u
m、σ
m、a
mはそれぞれローカルマップ102から確定された反射値の平均値、反射値の分散値及び高さの平均値、並びにグローバルマップ101から確定された反射値の平均値、反射値の分散値及び高さの平均値を表す。z
s(r)は第1レーザ反射情報と第2レーザ反射情報との間の差分を表し、z
s(a)は第1高さ情報と第2高さ情報との間の差分を表す。
【0027】
いくつかの実施形態において、計算装置110は、第1差分及び第2差分に基づいて、サブ領域における環境変化の確率(「第1確率」ともいう)を確定することができる。いくつかの実施形態において、環境変化の確率は下記の確率モデルに基づいて確定され得る。
【数2】
式中、
【数3】
は、環境変化程度の高さ情報差分に対する条件付き確率(「第1条件付き確率」ともいう)を表し、
【数4】
は、環境変化程度の反射情報差分に対する条件付き確率(「第2条件確率」ともいう)を表し、z
sはz
s(r)とz
s(a)との集合を表し、P(d
s|z
s)は環境変化程度のz
sに対する条件付き確率を表す。γは第2条件付き確率のための重みを表し、1-γは第1条件付き確率のための重みを表し、ηは所定の調整係数を表す。高さ情報差分及び反射情報差分が、自動運転のレーザ測位に影響を与える環境変化をよりよく識別できるため、高さ情報差分及び反射情報差分の両方に基づいて、サブ領域における環境変化の確率を正確に確定することができる。
【0028】
いくつかの実施形態において、計算装置110は同一サブ領域に対して、異なる時間に構築された複数のローカルマップを取得することができる。例えば、ローカルマップ採集装置は、異なる時間に同一サブ領域に対して複数のローカルマップを採集する可能性がある。ここで、計算装置110が取得した第1ローカルマップが第1時刻に構築されたものであるとすると、計算装置110は第1時刻以後の第2時刻に構築された同一サブ領域についての第2ローカルマップを取得することができる。
【0029】
いくつかの実施形態において、第1確率が確定された後に、同一サブ領域に対して第2ローカルマップが取得されたことに応答して、計算装置110は第2ローカルマップとグローバルマップ101とを比較することにより、該サブ領域における環境変化の第2確率を確定することができる。第2確率の確定方法は第1確率の確定方法と類似すると理解されたい。その後、計算装置110は、第2確率に基づいて第1確率を更新することができる。いくつかの実施形態において、確率更新は下記の式により行われることができる。
【数5】
式中、tは時刻を表し、且つtは自然数であり、l
tは時刻tにおける対数尤度比を表し、且つl
0は0である。いくつかの実施形態において、時刻tにおける環境変化の確率P
tは下記の式により得られる。
【数6】
上記式(3)及び(4)によれば、第1時刻(すなわち、t=1の時)において、確率P
1は第1時刻に確定されたP(d
s|z
s)であり、第2時刻(すなわち、t=2の時)において、確率P
2は第1時刻の対数尤度比l
1と第2時刻に確定されたP(d
s|z
s)との両方に基づいて確定される。
【0030】
代替的に、他のいくつかの実施形態において、確率は他の方法(例えば、平均値を求める方法又は前に確定された環境変化の確率の替わりに後に確定された環境変化の確率を用いる方法など)により更新されることができる。本開示の範囲はこれらに限定されない。
【0031】
図2に示すように、代替的に、ブロック230において、計算装置110は第1確率に基づいてサブ領域における環境変化を確定する。いくつかの実施形態において、第1確率が所定閾値を超える場合に、計算装置110はサブ領域において環境変化が発生したと確定することができる。そうでない場合、計算装置110はサブ領域において環境変化が発生していないと確定することができる。
【0032】
このように、計算装置110は、自動運転の測位に影響を与える環境変化を自動的に検出することにより、グローバル測位マップの更新に役立つ。
【0033】
図3は本開示の実施形態に係る環境変化を検出してマップを更新するためのプロセス300を示すフローチャートである。プロセス300は、
図1に示した計算装置110により実現できる。説明の便宜上、
図1を参照しながらプロセス300を記述する。プロセス300は示されていない付加処理を含むことができ、及び/又は示された処理を省略することができ、本開示の範囲はそれに限定されるものではないと理解されたい。
【0034】
ブロック310において、計算装置110は、所定領域に対して予め構築されたグローバルマップ101と、所定領域における複数のサブ領域に対してリアルタイムに構築された複数のローカルマップ102とを取得する。
【0035】
ブロック320において、計算装置110は、それぞれ複数のローカルマップ102とグローバルマップ101とを比較することにより、複数のサブ領域における環境変化の該当確率を確定する。
【0036】
なお、計算装置110は、複数のサブ領域のそれぞれに対して、
図2に示したプロセス200により、該サブ領域における環境変化の確率を確定及び/又は更新することができ、ここで繰り返し説明しない。
【0037】
ブロック330において、計算装置110は、少なくとも確定された該当確率に基づいて、グローバルマップ101が更新されるべきであるか否かを確定する。
【0038】
いくつかの実施形態において、計算装置110は、複数のサブ領域に対応する環境変化の確率を用いて、環境変化確率のヒートマップを作成し、異なる色で環境変化確率の高低を示す。いくつかの実施形態において、計算装置110は複数のサブ領域から、環境変化確率が閾値確率を超える1組のサブ領域を確定することができる。計算装置110は、該組のサブ領域における少なくとも一部のサブ領域から構成された連通領域の範囲が閾値範囲を超えるか否かをさらに確定することができる。いくつかの実施形態において、2つのサブ領域間の距離が閾値距離より小さいと、この2つのサブ領域が連通領域と見なされてもよい。いくつかの実施形態において、計算装置110は、該組のサブ領域のうちの少なくとも一部のサブ領域から構成された連通領域の範囲が閾値範囲を超えたと判定された場合、グローバルマップ101が更新されるべきであると確定することができる。
【0039】
ブロック340において、グローバルマップ101が更新されるべきであると確定されたことに応答して、計算装置110は、複数のローカルマップ102のうちの少なくとも一部のローカルマップを用いて、該グローバルマップ101を更新する。
【0040】
いくつかの実施形態において、計算装置110は、複数のローカルマップ102から、該連通領域に対応する少なくとも一部のローカルマップを確定して、確定された少なくとも一部のローカルマップを用いて、グローバルマップ101を更新する。任意の既知の又は将来に開発される方法により、確定された少なくとも一部のローカルマップを用いて、グローバルマップ101を更新する。本開示の範囲はこれらに限定されない。
【0041】
このように、自動運転の測位に影響を与える環境変化を検出することにより、計算装置110が、検出結果に基づいて、グローバル測位マップのローカル自動化更新を促進することができる。更新されたグローバルマップが、走行経路周辺の実環境をよりよく反映することができるため、自動運転中のレーザ測位によりよく対応することができる。
【0042】
図4は本開示の実施形態に係る環境変化を検出するための装置400を示すブロック図である。装置400は、
図1に示す計算装置110に含まれるか、又は計算装置110とされ得る。
図4に示すように、装置400は所定領域に対して予め構築されたグローバルマップと、所定領域におけるサブ領域に対してリアルタイムに構築された第1ローカルマップとを取得するように構成される第1マップ取得モジュール410を含む。装置400は、第1ローカルマップとグローバルマップとを比較することにより、サブ領域における環境変化の第1確率を確定するように構成される第1確率確定モジュール420を含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、第1ローカルマップは点群データに基づいて構築され、点群データは、レーザによりサブ領域における複数の点を照射して得られた複数の点についての第1高さ情報及び第1レーザ反射情報を示し、グローバルマップは所定領域を複数のグリッドに分割して、複数のグリッドのそれぞれにおける複数の点についての高さ情報及びレーザ反射情報を記録する。いくつかの実施形態において、第1確率確定モジュール420は、第1ローカルマップを複数のグリッドに投影して、複数のグリッドにおけるサブ領域に対応するグリッドを確定するように構成される第1確定ユニットと、グローバルマップに基づいて、グリッドに対応する第2高さ情報及び第2レーザ反射情報を確定するように構成される第2確定ユニットと、第1高さ情報と第2高さ情報との間の第1差分と、第1レーザ反射情報と第2レーザ反射情報との間の第2差分とを確定するように構成される第3確定ユニットと、第1差分及び第2差分に基づいて第1確率を確定するように構成される第4確定ユニットと、を含む。
【0044】
いくつかの実施形態において、第4確定ユニットは、第1差分に基づいて環境変化の第1条件付き確率を確定するように構成される第1確定サブユニットと、第2差分に基づいて環境変化の第2条件付き確率を確定するように構成される第2確定サブユニットと、少なくとも第1条件付き確率及び第2条件付き確率に基づいて第1確率を確定するように構成される第3確定サブユニットとを含む。
【0045】
いくつかの実施形態において、装置400は、第1確率が確定されたことに応答して、該サブ領域に対してリアルタイムに構築された第2ローカルマップを取得するように構成される第2マップ取得モジュールであって、第2ローカルマップの構築時間が第1ローカルマップよりも遅い、第2マップ取得モジュールと、第2ローカルマップとグローバルマップとを比較することにより、サブ領域における環境変化の第2確率を確定するように構成される第2確率確定モジュールと、第2確率に基づいて、第1確率を更新するように構成される確率更新モジュールと、をさらに含む。
【0046】
いくつかの実施形態において、装置400は、所定領域における複数のサブ領域に対してリアルタイムに構築された複数のローカルマップを取得するように構成される第3マップ取得モジュールと、複数のローカルマップとグローバルマップとをそれぞれ比較することにより、複数のサブ領域における環境変化の該当確率を確定するように構成される第3確率確定モジュールと、少なくとも複数のサブ領域における環境変化の該当確率に基づいて、グローバルマップが更新されるべきであるか否かを判定するように構成される更新判定モジュールと、グローバルマップが更新されるべきであると判定されたことに応答して、複数のローカルマップの少なくとも一部を用いてグローバルマップを更新するように構成されるマップ更新モジュールと、をさらに含む。
【0047】
いくつかの実施形態において、更新判定モジュールは、複数のサブ領域からその環境変化の確率が閾値確率を超えた1組のサブ領域を確定するように構成される第5確定ユニットと、1組のサブ領域における少なくとも一部のサブ領域から構成された連通領域の範囲が閾値範囲を超えたことに応答して、グローバルマップが更新されるべきであると確定するように構成される第6確定ユニットとを含む。
【0048】
いくつかの実施形態において、マップ更新モジュールは、複数のローカルマップから連通領域に対応する少なくとも一部のローカルマップを確定するように構成される第7確定ユニットと、少なくとも一部のローカルマップを用いてグローバルマップを更新するように構成される更新ユニットとを含む。
【0049】
図5は、本開示の実施形態を実施することができる例示的な装置500の概略ブロック図を示す。装置500は
図1に示す計算装置110を実現することができる。図示のように、装置500は、読み出し専用メモリ(ROM)502に記憶されているコンピュータプログラム指令、又は記憶ユニット508からランダムアクセスメモリ(RAM)503にロードされるコンピュータプログラム指令に従ってさまざまな適切な動作及び処理を実行することができる中央処理装置(CPU)501を含む。RAM503には、装置500の動作に必要な各種プログラム及びデータも記憶することができる。CPU501、ROM502及びRAM503は、バス504を介して相互に接続されている。入/出力(I/O)インターフェース505もバス504に接続されている。
【0050】
キーボード、マウスなどの入力ユニット506と、各種のディスプレイやスピーカなどの出力ユニット507と、磁気ディスクや光ディスクなどの記憶ユニット508と、ネットワークカード、モデム、無線通信トランシーバなどの通信ユニット509とを含む装置500における複数の構成要素が、I/Oインターフェース505に接続されている。通信ユニット509は、装置500がインターネットのようなコンピュータネットワーク及び/又は様々な電気通信ネットワークを介して他の装置と情報/データを交換することを可能にする。
【0051】
処理ユニット501は、プロセス200及び/又は300など、上記の様々な方法及び処理を実行する。例えば、いくつかの実施形態において、プロセス200及び/又は300は、記憶ユニット508などの機械読み取り可能な媒体に有形に含まれるコンピュータソフトウェアプログラムとされることができる。いくつかの実施形態において、コンピュータプログラムの一部又はすべては、ROM502及び/又は通信ユニット509を介して装置500にロード及び/又はインストールすることができる。コンピュータプログラムがRAM503にロードされ、CPU501により実行されると、上記に説明したプロセス200及び/又は300の1つ又は複数のステップが実行され得る。代替的には、他の実施形態において、CPU501は、他の任意の適切な手段により(例えば、ファームウェアにより)プロセス200及び/又は300を実行するように構成され得る。
【0052】
本明細書において、上述した機能は、少なくとも部分的に、1つ又は複数のハードウェアロジックコンポーネントにより実行されることができる。これらに限定されないが、使用することができる例示的なハードウェアロジックコンポーネントは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、コンポーネントプログラマブルロジックデバイス(CPLD)などが挙げられる。
【0053】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで作成されることができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されてもよく、その結果、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラにより実行されると、フローチャート及び/又はブロック図において特定される機能/操作が実行される。プログラムコードは、完全に機械で実行、部分的に機械で実行されることができ、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして部分的に機械で実行され、部分的にリモート機械で実行され又は全てリモート機械又はサーバで実行され得る。
【0054】
本開示の明細書では、機械読み取り可能な媒体は、指令実行システム、装置、又は電子機器により使用されるか又は指令実行システム、装置、又は電子機器と組み合わせて使用するためのプログラムを含む又は記憶することができる有形の媒体とすることができる。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体又は機械読み取り可能な記憶媒体とすることができる。機械読み取り可能な媒体は、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線の、又は半導体のシステム、装置、又は電子機器、あるいは上記の任意の適切な組み合わせを含むことができるが、それらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例は、1本又は複数本の導線による電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又はこれらの任意の適切な組み合わせを含むことができる。
【0055】
また、特定の順序で各動作を説明したが、これは、そのような動作が示された特定の順序又は順序の順番で実行されること、又は所望の結果を達成するためにすべての示された動作が実行されることを必要とするように理解されたい。特定の環境では、マルチタスキング及び並行処理は、有利な場合がある。同様に、いくつかの具体的な実現例の詳細が上記の説明に含まれているが、これらは本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。別々の実施形態で説明されたいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実現されることもできる。逆に、単一の実施形態に関して説明された様々な特徴は、個別に又は任意の適切なサブコンビネーションの形態で複数の実施形態で実施されることもできる。
【0056】
構成の特徴及び/又は方法論理的動作に特有の言語で本開示の主題を説明したが、添付の特許請求の範囲で定義される主題は、上記の特定の特徴又は動作に限定されないと理解されるべきである。逆に、上記の特定の特徴及び動作は単に特許請求の範囲を実現する例示的な形態である。