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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-28
(45)【発行日】2022-10-06
(54)【発明の名称】電動グリップ装置
(51)【国際特許分類】
   B25J 15/08 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
B25J15/08 H
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021530759
(86)(22)【出願日】2019-07-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-02
(86)【国際出願番号】 KR2019009196
(87)【国際公開番号】W WO2020036332
(87)【国際公開日】2020-02-20
【審査請求日】2021-02-10
(31)【優先権主張番号】10-2018-0094533
(32)【優先日】2018-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】597060645
【氏名又は名称】コリア アトミック エナジー リサーチ インスティテュート
【氏名又は名称原語表記】KOREA ATOMIC ENERGY RESEARCH INSTITUTE
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】シン,ホチョル
(72)【発明者】
【氏名】チョン,スンホ
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ユラク
(72)【発明者】
【氏名】リュ,ドンソク
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ジョンヒ
【審査官】木原 裕二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0265401(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0123175(KR,A)
【文献】実開昭57-043994(JP,U)
【文献】特開2011-131341(JP,A)
【文献】特開2018-120844(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1固定部を有して第1駆動軸の回転力を発生する第1アクチュエータモジュール、
第2固定部を有して第2駆動軸の回転力を発生する第2アクチュエータモジュール、
前記第1固定部に対応する位置に前記第1アクチュエータモジュールが結合され、前記第2固定部に対応する位置に前記第2アクチュエータモジュールが結合される第1結合部、そして外側にグリッパの一部が結合される第2結合部を有する本体部、
前記第1アクチュエータモジュールと前記本体部に一端がそれぞれ結合されてリンク連結され、他端の第1クランプに該当する動力を伝達する第1指リンク部、そして
前記第2アクチュエータモジュールと前記本体部に一端がそれぞれ結合されてリンク連結され、他端の第2クランプに該当する動力を伝達する第2指リンク部
を含み、
前記第1指リンク部と前記第2指リンク部はそれぞれ4節リンクで形成され、前記第1クランプと前記第2クランプは前記本体部の長さ方向に沿って互いに離隔されて対面する位置に備えられて前記第1クランプと前記第2クランプは互いに接近または離隔し、
前記本体部は、
前記第1アクチュエータモジュールと前記第2アクチュエータモジュールを間に置いて一側に備えられて前記第1アクチュエータモジュールと前記第2アクチュエータモジュールと結合される第1ボディー部であって、前記第1固定部と前記第2固定部にそれぞれ対応する位置に第11結合部が形成されている第1ボディー部、および
前記第1アクチュエータモジュールと前記第2アクチュエータモジュールを間に置いて前記第1ボディー部と対応する他側に備えられて前記第1アクチュエータモジュールと前記第2アクチュエータモジュールと結合される第2ボディー部であって、前記第1固定部と前記第2固定部にそれぞれ対応する位置に第21結合部が形成されている第2ボディー部、
を含む、
電動グリップ装置。
【請求項2】
前記第1指リンク部は、
前記第1駆動軸の長さ方向の両側に結合される第1連結点を有して回動される第11リンク、
前記本体部に結合される第2連結点を有して回動される第12リンク、
前記第11リンクに結合される第3連結点を有して回動される第13リンク、そして
一端が前記第13リンクと結合される第4連結点を有して折り曲げ部に前記第12リンクと結合される第5連結点を有して、他端部に第1クランプを有する第14リンクを含む、請求項1に記載の電動グリップ装置。
【請求項3】
前記第1連結点と前記第2連結点の間の直線長さa1は、前記第4連結点と前記第5連結点の間の直線長さa2と同じである、請求項2に記載の電動グリップ装置。
【請求項4】
前記第1連結点と前記第4連結点の間の直線長さb1は、前記第2連結点と前記第5連結点の間の直線長さb2と同じである、請求項3に記載の電動グリップ装置。
【請求項5】
前記第11リンクは、
一端が前記第1駆動軸の長さ方向の両側にそれぞれ結合されて他端が所定の角度を有して上向きに傾斜して配置される第11連結部、そして
長さ方向に形成されて前記第11連結部の他端の間に結合される第11結合ロッドと前記第11結合ロッドの長さ方向の中心部で前記第11連結部と所定の角度をなして延びるように形成されて前記第1リンクの一端と結合される第12結合ロッドを含む第12連結部を含み、
前記第11連結部と前記第12連結部は、前記第1アクチュエータモジュールとの駆動干渉を考慮して所定の角度に傾斜して結合される、請求項2に記載の電動グリップ装置。
【請求項6】
前記第2指リンク部は、
前記第2駆動軸の長さ方向の両側に結合される第1連結点を有して回動される第21リンク、
前記本体部に結合される第2連結点を有して回動される第22リンク、
前記第21リンクに結合される第3連結点を有して回動される第23リンク、そして
一端が前記第23リンクと結合される第4連結点を有して折り曲げ部に前記第22リンクと結合される第5連結点を有して、他端部に第2クランプを有する第24リンクを含む、請求項1に記載の電動グリップ装置。
【請求項7】
前記第21リンクは、
一端が前記第2駆動軸の長さ方向の両側にそれぞれ結合されて他端が所定の角度を有して上向きに傾斜して配置される第21連結部、そして
長さ方向に形成されて前記第21連結部の他端の間に結合される第21結合ロッドと前記第21結合ロッドの長さ方向の中心部で前記第21連結部と所定の角度をなして延びるように形成されて前記第2リンクの一端と結合される第22結合ロッドを含む第22連結部を含み、
前記第21連結部と前記第22連結部は、前記第2アクチュエータモジュールとの駆動干渉を考慮して所定の角度に傾斜して結合される、請求項6に記載の電動グリップ装置。
【請求項8】
前記第1ボディー部は、
直六面体のパネル形状に形成される第11本体、そして
前記第11本体の上部に形成されて前記第2結合部を有する第12本体を含み、
前記第11本体の下面には前記第1固定部と前記第2固定部にそれぞれ対応する位置に前記第11結合部が形成される、請求項に記載の電動グリップ装置。
【請求項9】
前記第2ボディー部は、
前記第1アクチュエータモジュールと前記第2アクチュエータモジュールを間に置いて前記第11本体と対応する位置で形成される第21本体、そして
前記第21本体の下部に形成されてハンド結合部を有する第22本体を含み、
前記第21本体の上面には前記第1固定部と前記第2固定部にそれぞれ対応する位置に前記第21結合部が形成される、請求項に記載の電動グリップ装置。
【請求項10】
前記第1固定部と前記第2固定部は、それぞれ前記第1アクチュエータモジュールと前記第2アクチュエータモジュールに形成され、前記第1固定部は前記第1アクチュエータモジュールの角部分に形成される凹溝に備えられる締結具を含む、請求項1に記載の電動グリップ装置。
【請求項11】
前記第1固定部と前記第2固定部は、前記第1アクチュエータモジュールと前記第2アクチュエータモジュールに形成され、前記第1固定部は前記第1アクチュエータモジュールの両側周囲面に沿って形成される突起部に備えられる複数の締結穴を含む、請求項1に記載の電動グリップ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電動グリップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動化装備を用いて物を掴んで移送する場合はグリッパを使用することができる。グリッパを使用する場合、構造が簡単で制御が単純な空気圧グリッパを使用することができる。空気圧グリッパは別途の空気圧設備を備えなければならないので、小型の単独装備やロボットの場合には電動グリッパを使用することができる。電動グリッパのうち2指グリッパが多く使用されている。一部の電動グリッパは、空気圧グリッパように直線運動をする指を有しているが、大部分は把持距離を大きくするために指に4節リンクを使用することができる。
【0003】
指に4節リンクを使用した2指電動グリッパはモータ1個を利用して2個の指を同時に動く場合、グリッパの長さが長くなって空間を多く占める。したがって、節リンクを使用した2指電動グリッパはロボットなどに連結される時作業空間と作業方向の確保に制約事項として作用し得る。
【0004】
関連先行文献として、韓国登録特許第1674894号公報には「産業用多自由度グリッパ」が開示されており、韓国登録特許第1701236号公報には「アクチュエータモジュール」が開示されており、日本登録特許第5892173号公報には「ロボットハンドおよびロボット」が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一実施形態は、4節リンクを使用した2指クランプモジュールとアクチュエータモジュールの結合関係を改善してアクチュエータモジュールとクランプモジュールの締結および分解組立を容易に実現することができ、電動グリッパの長さを最小化してロボットに連結される時ロボットの作業空間または作業方向を容易に確保できる電動グリップ装置を提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態による電動グリップ装置は、第1固定部を有して第1駆動軸の回転力を発生する第1アクチュエータモジュール、第2固定部を有して第2駆動軸の回転力を発生する第2アクチュエータモジュール、第1固定部に対応する位置に前記第1アクチュエータモジュールが結合され、前記第2固定部に対応する位置に第2アクチュエータモジュールが結合される第1結合部、そして分離結合構造を有して外側にグリッパの一部が結合される第2結合部を有する本体部、第1アクチュエータモジュールと本体部に一端がそれぞれ結合されてリンク連結された他端の第1クランプに該当する動力を伝達する第1指リンク部、そして第2アクチュエータモジュールと本体部に一端がそれぞれ結合されてリンク連結された他端の第2クランプに該当する動力を伝達する第2指リンク部を含み、第1指リンク部と第2指リンク部はそれぞれ4節リンクで形成され、第1クランプと第2クランプは本体部の長さ方向に沿って互いに離隔されて対面する位置に備えられて第1クランプと第2クランプは互いに接近または離隔し得る。
【0007】
第1指リンク部は、第1駆動軸の長さ方向の両側に結合される第1連結点を有して回動される第11リンク、本体部に結合される第2連結点を有して回動される第12リンク、第11リンクに結合される第3連結点を有して回動される第13リンク、そして一端が第13リンクと結合される第4連結点を有して折り曲げ部に第12リンクと結合される第5連結点を有して、他端部に第1クランプを有する第14リンクを含み得る。ここで、第1連結点と第2連結点の間の直線長さa1は第4連結点と第5連結点の間の直線長さa2と同一であり得る。そして第1連結点と第4連結点の間の直線長さb1は第2連結点と第5連結点の間の直線長さb2と同一であり得る。
【0008】
第11リンクは、一端が第1駆動軸の長さ方向の両側にそれぞれ結合されて他端があらかじめ設定された角度を有して上向きに傾斜して配置される第11連結部、そして長さ方向に形成されて第11連結部の他端の間に結合される第11結合ロッドと第11結合ロッドの長さ方向の中心部であらかじめ設定された角度に長く形成されて第12リンクの一端と結合される第12結合ロッドを含む第12連結部を含み、第11連結部と第12連結部は第1アクチュエータモジュールとの駆動干渉を考慮してあらかじめ設定された角度に傾斜して結合され得る。
【0009】
第2指リンク部は、第2駆動軸の長さ方向の両側に結合される第1連結点を有して回動される第21リンク、本体部に結合される第2連結点を有して回動される第22リンク、第21リンクに結合される第3連結点を有して回動される第23リンク、そして一端が第23リンクと結合される第4連結点を有して折り曲げ部に第22リンクと結合される第5連結点を有して、他端部に第2クランプを有する第24リンクを含み得る。
【0010】
第21リンクは、一端が第2駆動軸の長さ方向の両側にそれぞれ結合されて他端があらかじめ設定された角度を有して上向きに傾斜して配置される第21連結部、そして長さ方向に形成されて第21連結部の他端の間に結合される第21結合ロッドと第21結合ロッドの長さ方向の中心部であらかじめ設定された角度に長く形成されて第22リンクの一端と結合される第22結合ロッドを含む第22連結部を含み、第21連結部と第22連結部は第2アクチュエータモジュールとの駆動干渉を考慮してあらかじめ設定された角度に傾斜して結合され得る。
【0011】
本体部は、第1アクチュエータモジュールと第2アクチュエータモジュールを間に置いて一側に備えられて第1アクチュエータモジュールと第2アクチュエータモジュールと結合される第1ボディー部、そして第1アクチュエータモジュールと第2アクチュエータモジュールを間に置いて第1ボディー部と対応する他側に備えられて第1アクチュエータモジュールと第2アクチュエータモジュールと結合される第2ボディー部を含み得る。
【0012】
第1ボディー部は、直六面体のパネル形状に形成される第11本体、そして第11本体の上部に形成されて第2結合部を有する第12本体を含み、第11本体の下面には第1固定部と第2固定部にそれぞれ対応する位置に第11結合部が形成され得る。
【0013】
第2ボディー部は、第1アクチュエータモジュールと第2アクチュエータモジュールを間に置いて第11本体と対応する位置で形成される第21本体、そして第21本体の下部に形成されてハンド結合部を有する第22本体を含み、第21本体の上面には第1固定部と第2固定部にそれぞれ対応する位置に第21結合部が形成され得る。
【0014】
第1固定部と第2固定部はそれぞれ第1アクチュエータモジュールと第2アクチュエータモジュールに形成され、第1固定部は第1アクチュエータモジュールの角部分に形成される凹溝に備えられる締結具を含み得る。
【0015】
一方、本発明の他の実施形態による電動グリップ装置は、第1固定部と第2固定部は第1アクチュエータモジュールと第2アクチュエータモジュールに形成され、第1固定部は第1アクチュエータモジュールの両側周囲面に沿って形成される突起部に備えられる複数の締結穴を含み得る。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一実施形態は、電動グリッパの駆動リンクがアクチュエータモジュールに干渉されないようにグリッパの駆動リンクとアクチュエータモジュールの結合関係を改善してアクチュエータモジュールとグリッパの駆動リンクの締結および分解組立を容易に実現することができ、ロボットに連結される時ロボットの作業空間または作業方向を容易に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態による電動グリップ装置の結合された状態を示す正面図である。
図2】本発明の一実施形態による電動グリップ装置の結合関係を示す分離斜視図である。
図3】本発明の一実施形態による本体部とアクチュエータモジュールの結合関係を示す分離斜視図である。
図4】本発明の他の実施形態による電動グリップ装置の結合された状態を示す斜視図である。
図5】本発明の他の実施形態による電動グリップ装置の結合関係を示す部分分離斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付する図面を参照して本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は様々な異なる形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体にわたって同一又は類似の構成要素に対しては同じ図面符号が使用された。また広く知られている公知技術の場合はその具体的な説明は省略する。
【0019】
明細書全体で、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対の意味を示す記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0020】
以下、本発明の一実施形態による電動グリップ装置について説明する。
【0021】
図1は本発明の一実施形態による電動グリップ装置の結合された状態を示す正面図であり、図2は本発明の一実施形態による電動グリップ装置の結合関係を示す分離斜視図であり、図3は本発明の一実施形態による本体部とアクチュエータモジュールの結合関係を示す分離斜視図である。図1ないし図3を参照すると、本発明の一実施形態による電動グリップ装置は、第1アクチュエータモジュール100、第2アクチュエータモジュール200、本体部300、第1指リンク部400、そして第2指リンク部500を含み、第1指リンク部400と第2指リンク部500は互いに同じ4節リンクで形成され、本体部300の長さ方向に沿って互いに離隔されて第1クランプと第2クランプが互いに対面する位置に備えられて相互接近および離隔し得る。電動グリップ装置は2指4節リンク電動グリッパに実現されることができる。
【0022】
第1アクチュエータモジュール100は、第1固定部110を有して第1駆動軸102の回転力を発生する第1駆動部の機能をすることができる。第2アクチュエータモジュール200は第2固定部210を有して第1アクチュエータモジュール100と互いに対応する位置に配置され、第2駆動軸202の回転力を発生する第2駆動部の機能をすることができる。第1固定部110と第2固定部210は本体部300と締結構造で結合されることができる。したがって、第1アクチュエータモジュール100と第2アクチュエータモジュール200が本体部300に容易に締結または分離することができる。
【0023】
本体部300は、第1固定部110と第2固定部210にそれぞれ対応する位置に第1アクチュエータモジュール100と第2アクチュエータモジュール200がそれぞれ結合される第1結合部を有して分離結合構造で形成され、外側にグリッパの一部が結合される第2結合部を有する。本体部300は第1ボディー部310、そして第2ボディー部320を含み得る。第1ボディー部310は第1アクチュエータモジュール100と第2アクチュエータモジュール200を間に置いて一側に備えられて第1アクチュエータモジュール100と第2アクチュエータモジュール200と結合されることができる。第1ボディー部310は直六面体のパネル形状に形成される第11本体312、そして第11本体312の上部に形成されて第2結合部を有する第12本体314を含み得る。第11本体312の下面には第1固定部110と第2固定部210にそれぞれ対応する位置に第11結合部316が形成され得る。ここで、第1固定部110と第2固定部210は互いに同じ形状を有して第1アクチュエータモジュール100と第2アクチュエータモジュール200に形成され得る。第1固定部110は第1アクチュエータモジュール100の角部分に形成される凹溝112に備えられる締結具114を含み得る。
【0024】
第2ボディー部320は、第1アクチュエータモジュール100と第2アクチュエータモジュール200を間に置いて第1ボディー部310と対応する他側に備えられて第1アクチュエータモジュール100と第2アクチュエータモジュール200と結合され得る。第2ボディー部320は第1アクチュエータモジュール100と第2アクチュエータモジュール200を間に置いて第11本体312と対応する位置で直六面体のパネル形状に形成される第21本体322、そして第21本体322の下部に形成されてハンド結合部を有する第22本体324を含み得る。第21本体322の上面には第1固定部110と第2固定部210にそれぞれ対応する位置に第21結合部326が形成され得る。第2ボディー部320の一面にハンド結合部を有する第22本体324を利用してロボットのハンドに締結できるので電動グリッパをロボットのハンドに装脱着することが容易である。また、第1アクチュエータモジュール100と第2アクチュエータモジュール200の締結構造を片面のみ利用して電動グリッパと連結させるので分解組立が容易である。
【0025】
第1指リンク部400と第2指リンク部500は、互いに同じ4節リンクで形成され、本体部300の長さ方向に沿って互いに離隔されて第1クランプと第2クランプが互いに対面する位置に平行であるように備えられて相互接近および離隔し得る。第1指リンク部400と第2指リンク部500は相互接近するように離隔して物を把持する一対のクランプを有し、これらクランプは平行なリンクメカニズムでグリップ動作を遂行することができる。第1指リンク部400と第2指リンク部500はリンクの下部に別途の駆動部がないので電動グリッパの全体長さを最小化することができる。したがって、ロボットのハンドに結合した時作業空間での作業半径が減少して作業方向の確保を容易に選択することができる。
【0026】
第1指リンク部400は、第1アクチュエータモジュール100と本体部300に一端がそれぞれ結合されてリンク連結された他端の第1クランプに該当する動力を伝達し得る。第1指リンク部400は第11リンク410、第12リンク420、第13リンク430、そして第14リンク440を含み得る。
【0027】
第11リンク410は、駆動リンク機能をし、第1アクチュエータモジュール100との干渉を考慮してあらかじめ設定された角度を有して形成され得る。第11リンク410は適切な角度に曲がって形成されて第1駆動軸102の長さ方向の両側に結合される第1連結点410aを有して回動され得る。第11リンク410は第11連結部412、そして第12連結部414を含み得る。第11連結部412と第12連結部414は、第1アクチュエータモジュール100との駆動干渉を考慮してあらかじめ設定された角度に傾斜して結合され得る。第11連結部412は一端が第1駆動軸102の長さ方向の両側にそれぞれ結合されて他端があらかじめ設定された角度を有して上向きに傾斜して配置され得る。第11連結部412は長さ方向に沿って一側が広く形成され、他側が狭く形成され得る。第11連結部412が第1駆動軸102に結合される位置には第1駆動軸102の周辺に結合板102aが備えられる。結合板102aには円周方向に多数の締結ホールを有する。そして、第11連結部412には結合板102aと対応する位置で結合板102aの形状と対応するラウンド形状を有して締結ホールと対応する位置に結合穴を備え得る。第11連結部412と結合板102aが複数の位置で締結構造で結合されることによってより堅固でかつ安定的に第1アクチュエータモジュール100の駆動力を電動グリッパに伝達することができる。
【0028】
第12連結部414は長さ方向に形成されて第11連結部412の他端の間に結合される第11結合ロッドと第11結合ロッドの長さ方向の中心部であらかじめ設定された角度に長く形成されて第13リンク430の一端と結合される第12結合ロッドを含み得る。
【0029】
第12リンク420は本体部300に結合される第2連結点420aを有して回動され得る。第13リンク430は第11リンク410に結合される第3連結点430aを有して回動され得る。第13リンク430は第11リンク410と固定されるように連結されて共に動くように一つのリンクとして実現されることもできる。このような場合、第13リンク430は第11リンク410に結合される第3連結点430aが2個で実現されることができる。
【0030】
第14リンク440は、一端が第13リンク430と結合される第4連結点440aを有して折り曲げ部に第12リンク420と結合される第5連結点を有し、他端部に第1クランプを有する。ここで、第1連結点410aと第2連結点420aの間の直線長さa1は第4連結点440aと第5連結点440bの間の直線長さa2と同一であり得る。そして、第1連結点410aと第4連結点440aの間の直線長さb1は第2連結点420aと第5連結点440bの間の直線長さb2と同一であり得る。したがって、第1指リンク部400と第2指リンク部500は互いに同じ4節リンクで形成され、本体部300の長さ方向に沿って互いに対面する位置に離隔して配置され、リンク間連結地点を同一に形成することによって互いに平行に相互接近および離隔し得る。また、第1指リンク部400と第2指リンク部500が互いに平行を維持して本体部300と第1アクチュエータモジュール100、そして第2アクチュエータモジュール200から容易に分離および結合され得る。したがって、電動グリッパの長さを最小化することができ、ロボットに連結される時ロボットの作業空間または作業方向を確保することができる。
【0031】
第2指リンク部500は、第2アクチュエータモジュール200と本体部300に一端がそれぞれ結合されてリンク連結された他端の第2クランプに該当する動力を伝達し得る。第2指リンク部500は第21リンク510、第22リンク520、第23リンク530、そして第24リンク540を含み得る。
【0032】
第21リンク510は、第2駆動軸202の長さ方向の両側に結合される第1連結点410aを有して回動されることができる。第21リンク510は第21連結部512、そして第22連結部514を含み、第21連結部512と第22連結部514は第2アクチュエータモジュール200との駆動干渉を考慮してあらかじめ設定された角度に傾斜して結合され得る。第21連結部512は、一端が第2駆動軸202の長さ方向の両側にそれぞれ結合されて他端があらかじめ設定された角度を有して上向きに傾斜して配置され得る。第22連結部514は長さ方向に形成されて第21連結部512の他端の間に結合される第21結合ロッドと第21結合ロッドの長さ方向の中心部であらかじめ設定された角度に長く形成されて第23リンク530の一端と結合される第22結合ロッドを含み得る。
【0033】
第22リンク520は、本体部300に結合される第2連結点420aを有して回動され得る。第23リンク530は第21リンク510に結合される第3連結点430aを有して回動され得る。第23リンク530は第21リンク510と固定されるように連結されて共に動くように一つのリンクに実現されることもできる。このような場合、第23リンク530は第21リンク510に結合される第3連結点430aが2個で実現されることができる。
【0034】
第24リンク540は、一端が第23リンク530と結合される第4連結点440aを有して折り曲げ部に第22リンク520と結合される第5連結点440bを有し、他端部に第2クランプを有する。
【0035】
上記したように、本発明の一実施形態による電動グリップ装置は、本体部300とアクチュエータモジュールの間で平行であるように備えられて最短長さを実現できる2指4節リンク形態の電動グリッパを含み得る。すなわち、アクチュエータモジュールとグリッパリンクモジュールの結合時平行である2指4節リンク電動グリッパを実現して電動グリッパをロボットのハンドに結合した時作業空間や作業方向の確保が容易であるように電動グリッパの全体長さを短くすることができる。
【0036】
電動グリップ装置は、4節リンクを使用した2指クランプモジュールとアクチュエータモジュールの結合関係を改善してアクチュエータモジュールとクランプモジュールの締結および分解組立を容易に実現することができる。そして、第1アクチュエータモジュール100と第2アクチュエータモジュール200の駆動力が直接第1指リンク部400と第2指リンク部500に伝達され得る。そして、クランプモジュールとアクチュエータモジュールの結合時クランプモジュールの駆動リンクがアクチュエータモジュールに干渉されないようにクランプモジュールとアクチュエータモジュールの結合関係を改善してロボットに連結される時ロボットの作業空間または作業方向を容易に確保することができる。
【0037】
図1ないし図3を参照して本発明の一実施形態による電動グリップ装置の動作を説明する。
【0038】
先に、本体部300に第1アクチュエータモジュール100と第2アクチュエータモジュール200が結合された状態で第1アクチュエータモジュール100と第2アクチュエータモジュール200の駆動によって第1駆動軸102と第2駆動軸202がそれぞれ回転することができる。第1アクチュエータモジュール100の駆動によって第1駆動軸102が時計回りに回転する状態を仮定すると、第1駆動軸102の動力を第11リンク410に伝達することができる。したがって、第11リンク410は第1駆動軸102と同じ方向に回転することができる。第1駆動軸102が時計回りに回転すると第1指リンク部400の第11リンク410は連動されて時計回りに回転することができる。そして、第11リンク410に連結された第13リンク430は上向きに移動するようになる。第14リンク440も第13リンク430に連結された状態であるため上向きに移動するようになる。この時、第14リンク440は第12リンク420と第13リンク430にそれぞれ連結された状態であるため第14リンク440は第2指リンク部500の方向に移動することができる。
【0039】
一方、第2指リンク部500が第1指リンク部400とともに閉じられたり広げられたりするように第2アクチュエータモジュール200の駆動によって第2駆動軸202が反時計回りに回転することができる。第2駆動軸202が反時計回りに回転すると第2指リンク部500の第21リンク510は連動されて反時計回りに回転することができる。そして、第21リンク510に連結された第23リンク530は上向きに移動するようになる。第24リンク540も第23リンク530に連結された状態であるため上向きに移動するようになる。この時、第24リンク540は第22リンク520と第23リンク530にそれぞれ連結された状態であるため第24リンク540は第1指リンク部400の方向に移動することができる。
【0040】
第1アクチュエータモジュール100の第1駆動軸102と第2アクチュエータモジュール200の第2駆動軸202を中心に水平に配置される第11リンク410と第21リンク510がそれぞれ時計回りと反時計回りに回転することによって第1指リンク部400と第2指リンク部500は互いに近くなる。これとは異なり、第1駆動軸102と第2駆動軸202の回転方向が変わると第1指リンク部400と第2指リンク部500は互いに遠ざかる。
【0041】
上記したように本発明の一実施形態による電動グリップ装置を利用すると、電動グリッパの駆動リンクがアクチュエータモジュールに干渉されないようにクランプモジュールとアクチュエータモジュールの結合関係を改善してアクチュエータモジュールとクランプモジュールの締結および分解組立を容易に実現することができる。そして、電動グリッパの長さが最小化されて電動グリッパをロボットのハンドに付着した時作業工間や作業方向の確保が容易であるため電動グリッパの使い道が大きく拡大され得る。
【0042】
図4は本発明の他の実施形態による電動グリップ装置の結合された状態を示す斜視図であり、図5は本発明の他の実施形態による電動グリップ装置の結合関係を示す部分分離斜視図である。図4図5を参照すると、本発明の他の実施形態による電動グリップ装置は、本体部300aに第1アクチュエータモジュール100aと第2アクチュエータモジュール200aが結合される方式が互いに相違し、結合方式以外の構成および動作は本発明の一実施形態による電動グリップ装置と同一に適用することができる。
【0043】
図4図5を参照すると、本体部300aは第1アクチュエータモジュール100aと第2アクチュエータモジュール200aを間に置いて一側に備えられて第1アクチュエータモジュール100aと第2アクチュエータモジュール200aと結合される第1ボディー部310a、そして第1アクチュエータモジュール100aと第2アクチュエータモジュール200aを間に置いて第1ボディー部310aと対応する他側に備えられて第1アクチュエータモジュール100aと第2アクチュエータモジュール200aと結合される第2ボディー部320aを含み得る。
【0044】
第1ボディー部310aは、直六面体のパネル形状に形成される第11本体312a、そして第11本体312aの上部に形成されて第2結合部を有する第12本体314aを含み得る。第11本体312aの下面には第1固定部と第2固定部にそれぞれ対応する位置に第11結合部316aが形成され得る。ここで、第1固定部と第2固定部は互いに同じ形状を有して第1アクチュエータモジュール100aと第2アクチュエータモジュール200aに形成され得る。第1固定部は第1アクチュエータモジュール100aの両側周囲面に沿って形成される突起部100a1に備えられる複数の締結穴100a2を含み得る。
【0045】
第2ボディー部320aは、第1アクチュエータモジュール100aと第2アクチュエータモジュール200aを間に置いて第11本体312aと対応する位置で直六面体のパネル形状に形成される第21本体322a、そして、第21本体322aの下部に形成されてハンド結合部を有する第22本体324aを含み得る。第21本体322aの上面には第1固定部と第2固定部にそれぞれ対応する位置に第21結合部326aが形成されることができる。
【0046】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5