(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-29
(45)【発行日】2022-10-07
(54)【発明の名称】電気コネクタを搬送するためのパレット
(51)【国際特許分類】
B65B 35/16 20060101AFI20220930BHJP
H01R 43/20 20060101ALI20220930BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20220930BHJP
【FI】
B65B35/16
H01R43/20 A
B65G1/00 543D
B65G1/00 535
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017185903
(22)【出願日】2017-09-27
【審査請求日】2020-09-23
(32)【優先日】2016-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・アール・ポーター
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0199396(US,A1)
【文献】特開平01-128599(JP,A)
【文献】米国特許第06705217(US,B1)
【文献】実開昭58-150465(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 35/16
H01R 43/20
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気コネクタを搬送するためのパレット(100)であって、
第1の端部(104、168)、および対向する第2の端部(106、170)を有するコネクタ支持体(102)であって、前記コネクタ支持体(102)は、前記第1の端部(104、168)と前記第2の端部(106、170)との間に支持面を有し、前記コネクタ支持体(102)は、前記第1の端部(104、168)と、前記第2の端部(106、170)と、前記第1の端部(104、168)および前記第2の端部(106、170)の間にある位置決め点(112)との間に長手方向軸線(110)を画定する、コネクタ支持体(102)と、
前記支持面の上に配置され、前記第1の端部(104、168)および前記位置決め点(112)の間で、前記長手方向軸線(110)に沿って双方向に移動可能な、第1の顎状組立体(120)であって、前記第1の顎状組立体(120)は、
前記コネクタ支持体(102)の前記支持面の上に配置された、第1の顎板(122)、および第2の顎板(124)を備え、前記第1の顎板(122)、および前記第2の顎板(124)は、間隙を形成するように、互いに平行に離間された関係にあり、前記第1の顎板(122)、および前記第2の顎板(124)は、第1の把持縁部を画定する、第1の顎状組立体(120)と、
前記支持面の上に配置され、前記第2の端部(106、170)および前記位置決め点(112)の間で、前記長手方向軸線(110)に沿って双方向に移動可能な、第2の顎状組立体(130)であって、前記第2の顎状組立体(130)は、前記コネクタ支持体(102)の前記支持面の上に配置され、前記第1の顎板(122)、および前記第2の顎板(124)に対して平行な関係にある、第3の顎板を含み、前記第3の顎板は、第2の把持縁部を画定し、かつ前記第3の顎板は、前記第1の顎状組立体(120)、および前記第2の顎状組立体(130)が互いの方に向かって移動して閉位置になる場合に、前記第3の顎板が前記間隙に挿入されるように、前記間隙の平面に配置される、第2の顎状組立体(130)と、
前記第1の把持縁部、および前記第2の把持縁部は、これらの間に配置された前記位置決め点(112)と対向する対面関係にあり、かつ前記第1の把持縁部、および前記第2の把持縁部は、前記位置決め点(112)を中心とする成形開口部を形成し、前記成形開口部は、前記第1の顎状組立体(120)、および前記第2の顎状組立体(130)が前記閉位置へと移動するにつれて、前記長手方向軸線(110)に沿った第1の寸法、および前記長手方向軸線(110)と交差する第2の寸法が次第に小さくなり、
前記第1の顎状組立体(120)、および前記第2の顎状組立体(130)に結合された同期装置であって、前記同期装置は、前記第1の顎状組立体(120)、および前記第2の顎状組立体(130)の、それぞれの第1の端部および第2の端部から、前記位置決め点(112)の方への動きを同期させるように動作可能な、同期装置と、
を備え、
前記第1の顎状組立体(120)は、前記支持面上で前記第1の顎板および前記第2の顎板を支持する第1の顎部支持体をさらに備え、前記第2の顎状組立体(130)は、前記支持面上で前記第3の顎板を支持する第2の顎部支持体をさらに備え、
前記パレットは、前記第1の顎部支持体と、前記第2の顎部支持体とに結合された弾性部材をさらに備え、前記弾性部材が、前記第1の顎部支持体と、前記第2の顎部支持体とに付勢力を与えて、前記第1の顎部支持体と、前記第2の顎部支持体とを、それらの間にある位置決め点(112)の方に向かわせ、
前記パレットは、
前記第1の顎部支持体から、前記長手方向軸線(110)に沿って、前記第2の顎部支持体に向かう方向に延伸する、第1の押し棒と、
前記第2の顎部支持体から、前記長手方向軸線(110)に沿って、前記第1の顎部支持体に向かう方向に延伸する、第2の押し棒とをさらに備え、
前記第1の押し棒および前記第2の押し棒が、アクチュエータから作動力を受けるように構成された、自由端である鈍端を有し、前記第1の押し棒および前記第2の押し棒に印加された前記作動力が除去されると、前記第1の把持縁部と、前記第2の把持縁部とが、それぞれ前記電気コネクタを把持するように、前記第1の顎状組立体および前記第2の顎状組立体が前記閉位置へ移動する、パレット(100)。
【請求項2】
前記同期装置が、
前記支持面から見て、前記コネクタ支持体(102)の反対側に配置された円形カムであって、前記円形カムの回転軸が、前記長手方向軸線(110)に垂直であり、かつ前記位置決め点(112)を通る、円形カムと、
第1の端部(104、168)が、前記円形カムの第1の箇所で前記円形カムに、かつ第2の端部(106、170)が、前記第1の顎状組立体(120)に、枢動可能に結合された、第1のリンク機構と、
第3の端部が前記円形カムに、かつ第4の端部が前記第2の顎状組立体(130)に、枢動可能に結合された、第2のリンク機構と、
を備え、
前記回転軸回りの前記円形カムの回転が、前記第1のリンク機構の前記第2の端部(106、170)、および前記第2のリンク機構の前記第4の端部を、前記長手方向軸線(110)に沿って移動させ、これによって、前記第1のリンク機構の前記第2の端部、および前記第2のリンク機構の前記第4の端部のそれぞれに取り付けられた、前記第1の顎状組立体と、前記第2の顎状組立体との動きを同期させる、請求項1に記載のパレット(100)。
【請求項3】
パレット基部(180)であって、前記円形カムが、前記パレット基部(180)と、前記コネクタ支持体(102)との間に配置されるように、前記コネクタ支持体(102)の反対側に配置され、前記パレット基部(180)が、前記コネクタ支持体(102)の前記反対側に面する第1の面を有する、パレット基部(180)と、
前記長手方向軸線(110)に沿って、前記パレット基部(180)の前記第1の面に配置される、第1のレールおよび第2のレールであって、前記レールが前記長手方向軸線(110)に沿って、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体をガイドするように、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体が、前記第1のレールおよび第2のレールに結合される、第1のレールおよび第2のレールとをさらに備える、
請求項2に記載のパレット(100)。
【請求項4】
前記円形カムが、ピボットによって前記パレット基部(180)に結合され、前記円形カムが、前記ピボットの回転軸回りに回転する、請求項3に記載のパレット(100)。
【請求項5】
前記第1の顎部支持体が、前記第1のレールおよび前記第2のレールに摺動可能に結合され、前記第1のリンク機構が、前記第1の顎部支持体に枢動可能に結合され、前記第1の顎板(122)および前記第2の顎板(124)が、前記第1の顎部支持体に結合され、
前記第2の顎部支持体が、前記第1のレールおよび前記第2のレールに摺動可能に結合され、前記第2のリンク機構が、前記第2の顎部支持体に枢動可能に結合され、前記第3の顎板が、前記第2の顎部支持体に結合される、
請求項3または4に記載のパレット(100)。
【請求項6】
前記第1の顎部支持体が、前記長手方向軸線(110)に沿って配向された、貫通する第1の孔を有し、前記第2の顎部支持体が、前記長手方向軸線(110)に沿って配向された、貫通する第2の孔を有し、前記第1の押し棒が、前記第2の孔を通って延伸し、前記第2の押し棒が、前記第1の孔を通って延伸する、請求項
1に記載のパレット(100)。
【請求項7】
電気コネクタの製造システムであって、前記電気コネクタの少なくとも2つは大きさが異なり、前記製造システムは、
複数のパレット(100)であって、前記各パレット(100)は、
第1の端部(104、168)、および対向する第2の端部(106、170)を有するコネクタ支持体(102)であって、前記コネクタ支持体(102)は、前記第1の端部(104、168)と前記第2の端部(106、170)との間に支持面を有し、前記コネクタ支持体(102)は、前記第1の端部(104、168)と、前記第2の端部(106、170)と、前記第1の端部(104、168)および前記第2の端部(106、170)の間にある位置決め点(112)との間に長手方向軸線(110)を画定する、コネクタ支持体(102)と、
前記支持面の上に配置され、前記第1の端部(104、168)および前記位置決め点(112)の間で、前記長手方向軸線(110)に沿って双方向に移動可能な、第1の顎状組立体(120)であって、前記第1の顎状組立体(120)は、
前記コネクタ支持体(102)の前記支持面の上に配置された、第1の顎板(122)、および第2の顎板(124)を備え、前記第1の顎板(122)、および前記第2の顎板(124)は、間隙を形成するように、互いに平行に離間された関係にあり、前記第1の顎板(122)、および前記第2の顎板(124)は、第1の把持縁部を画定する、第1の顎状組立体(120)と、
前記支持面の上に配置され、前記第2の端部(106、170)および前記位置決め点(112)の間で、前記長手方向軸線(110)に沿って双方向に移動可能な、第2の顎状組立体(130)であって、前記第2の顎状組立体(130)は、前記コネクタ支持体(102)の前記支持面の上に配置され、前記第1の顎板(122)、および前記第2の顎板(124)に対して平行な関係にある、第3の顎板を含み、前記第3の顎板は、第2の把持縁部を画定し、かつ前記第3の顎板は、前記第1の顎状組立体(120)、および前記第2の顎状組立体(130)が互いの方に向かって移動して閉位置になる場合に、前記第3の顎板が前記間隙に挿入されるように、前記間隙の平面に配置される、第2の顎状組立体(130)と、
前記第1の把持縁部、および前記第2の把持縁部は、これらの間に配置された前記位置決め点(112)と対向する対面関係にあり、かつ前記第1の把持縁部、および前記第2の把持縁部は、前記位置決め点(112)を中心とする成形開口部を形成し、前記成形開口部は、前記第1の顎状組立体(120)、および前記第2の顎状組立体(130)が前記閉位置へと移動するにつれて、前記長手方向軸線(110)に沿った第1の寸法、および前記長手方向軸線(110)と交差する第2の寸法が次第に小さくなり、
前記第1の顎状組立体(120)、および前記第2の顎状組立体(130)に結合された同期装置であって、前記同期装置は、前記第1の顎状組立体(120)、および前記第2の顎状組立体(130)の、それぞれの第1の端部および第2の端部から、前記位置決め点(112)の方への動きを同期させるように動作可能な、同期装置とを備える、パレットと、
前記電気コネクタのコネクタソケットをプラグで塞ぐように動作可能な、少なくとも1つのロボットと、
前記複数のパレット(100)のそれぞれを少なくとも1つのロボットに搬送するように動作可能な、コンベヤとを備え、
前記第1の顎状組立体(120)は、前記支持面上で前記第1の顎板および前記第2の顎板を支持する第1の顎部支持体をさらに備え、前記第2の顎状組立体(130)は、前記支持面上で前記第3の顎板を支持する第2の顎部支持体をさらに備え
前記パレットは、前記第1の顎部支持体と、前記第2の顎部支持体とに結合された弾性部材をさらに備え、前記弾性部材が、前記第1の顎部支持体と、前記第2の顎部支持体とに付勢力を与えて、前記第1の顎部支持体と、前記第2の顎部支持体とを、それらの間にある位置決め点(112)の方に向かわせ、
前記パレットは、
前記第1の顎部支持体から、前記長手方向軸線(110)に沿って、前記第2の顎部支持体に向かう方向に延伸する、第1の押し棒と、
前記第2の顎部支持体から、前記長手方向軸線(110)に沿って、前記第1の顎部支持体に向かう方向に延伸する、第2の押し棒とをさらに備え、
前記第1の押し棒および前記第2の押し棒が、アクチュエータから作動力を受けるように構成された、自由端である鈍端を有し、前記第1の押し棒および前記第2の押し棒に印加された前記作動力が除去されると、前記第1の把持縁部と、前記第2の把持縁部とが、それぞれ前記電気コネクタを把持するように、前記第1の顎状組立体および前記第2の顎状組立体が前記閉位置へ移動する、製造システム。
【請求項8】
前記同期装置が、
前記支持面から見て、前記コネクタ支持体(102)の反対側に配置された円形カムであって、前記円形カムの回転軸が、前記長手方向軸線(110)に垂直であり、かつ前記位置決め点(112)を通る、円形カムと、
第1の端部(104、168)が、前記円形カムの第1の箇所で前記円形カムに、かつ第2の端部(106、170)が、前記第1の顎状組立体(120)に、枢動可能に結合された、第1のリンク機構と、
第3の端部が前記円形カムに、かつ第4の端部が前記第2の顎状組立体(130)に、枢動可能に結合された、第2のリンク機構と、
を備え、
前記回転軸の周囲の前記円形カムの回転が、前記第1のリンク機構の前記第2の端部(106、170)、および前記第2のリンク機構の前記第4の端部を、前記長手方向軸線(110)に沿って移動させ、これによって、前記第1のリンク機構の前記第2の端部、および前記第2のリンク機構の前記第4の端部のそれぞれに取り付けられた、前記第1の顎状組立体と、前記第2の顎状組立体との動きを同期させる、請求項
7に記載の製造システム。
【請求項9】
前記パレット(100)が、
パレット基部(180)であって、前記円形カムが、前記パレット基部(180)と、前記コネクタ支持体(102)との間に配置されるように、前記コネクタ支持体(102)の反対側に配置され、前記パレット基部(180)が、前記コネクタ支持体(102)の前記反対側に面する第1の面を有する、パレット基部(180)と、
前記長手方向軸線(110)に沿って、前記パレット基部(180)の前記第1の面に配置される、第1のレールおよび第2のレールであって、前記レールが前記長手方向軸線(110)に沿って、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体をガイドするように、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体が、前記第1のレールおよび第2のレールに結合される、第1のレールおよび第2のレールとをさらに備える、
請求項
8に記載の製造システム。
【請求項10】
前記円形カムが、ピボットによって前記パレット基部(180)に結合され、前記円形カムが、前記ピボットの前記回転軸の周囲で回転する、請求項
9に記載の製造システム。
【請求項11】
前記第1の顎部支持体が、前記第1のレールおよび前記第2のレールに摺動可能に結合され、前記第1のリンク機構が、前記第1の顎部支持体に枢動可能に結合され、前記第1の顎板(122)および前記第2の顎板(124)が、前記第1の顎部支持体に結合され、
前記第2の顎部支持体が、前記第1のレールおよび前記第2のレールに摺動可能に結合され、前記第2のリンク機構が、前記第2の顎部支持体に枢動可能に結合され、前記第3の顎板が、前記第2の顎部支持体に結合される、
請求項9または10に記載の製造システム。
【請求項12】
前記コンベヤが、前記第1の押し棒の前記自由端である鈍端に接触するように構成された第1のアクチュエータ、および前記第2の押し棒の前記自由端である鈍端と係合するように構成された第2のアクチュエータを備え、前記第1のアクチュエータ、および前記第2のアクチュエータが、前記第1の押し棒、および前記第2の押し棒にそれぞれ前記作動力を印加するように動作可能な、
請求項
7に記載の製造システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電気コネクタは、電線を確実に接続するために用いられる。例えば、航空機に搭載されている特定の航空電子機器モジュールの配線束は、円形の電気コネクタを介して配線用ハーネスに接続される場合がある。配線束が円形の電気コネクタの半分に接続され、配線用ハーネスが円形の電気コネクタのもう半分に接続される。円形の電気コネクタのこの2つの半分は、電気コネクタの2つの半分とソケットとが、1つの方法で接続可能になるように、特定の方法で配置されたソケットを含む。その結果、電気コネクタの2つの半分が結合されると、配線束のそれぞれの配線は、配線用ハーネスの特定のそれぞれの配線に電気的に接続される。場合によっては、電気コネクタの全てのソケットが使用されるわけではない。このような場合、使用されていないソケットは通常は塞がれ、水分、汚れその他の破片がコネクタに入るのを防止する。ロボット等の機械によって、電気コネクタのソケットを迅速かつ正確に塞ぐことができるが、ロボットはこれを行うために、コネクタが比較的正確に配置かつ配向されることを必要とする。
【背景技術】
【0002】
電気コネクタは、各電気コネクタをロボットに運ぶパレットに載せて、コンベヤシステムのロボットに提供されてもよい。パレットは、その上で電気コネクタを配向する、切り欠きその他の誤挿入を防止する形状(keying feature)を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電気コネクタの大きさおよび構成が異なるため、パレットは、特定の1つの電気コネクタに対して固有である。したがって、例えば5つの異なる電気コネクタを収容する組立てシステムの場合、この組立てシステムには、5つの異なる種類のパレットが必要になる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様によれば、電気コネクタを搬送するためのパレットが提供される。パレットは、第1の端部と、対向する第2の端部とを有する、コネクタ支持体を備える。コネクタ支持体は、第1の端部と第2の端部との間に支持面を有する。コネクタ支持体は、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間にある位置決め点との間に、長手方向軸線を画定する。また、パレットは、支持面の上に配置され、第1の端部と位置決め点との間で長手方向軸線に沿って双方向に移動可能な、第1の顎状組立体を備える。第1の顎状組立体は、コネクタ支持体の支持面の上に配置された、第1の顎板と、第2の顎板と備える。第1の顎板と第2の顎板とは、間隙を形成するように、互いに平行に離間された関係にある。第1の顎板と第2の顎板とは、第1の把持縁部を画定する。また、パレットは、支持面の上に配置され、第2の端部と位置決め点との間で長手方向軸線に沿って双方向に移動可能な、第2の顎状組立体を備える。第2の顎状組立体は、第3の顎板を備え、これはコネクタ支持体の支持面の上に配置され、第1の顎板、および第2の顎板に対して並列関係にある。第3の顎板は、第2の把持縁部を画定する。第3の顎板は、間隙の平面に配置され、その結果、第1の顎状組立体と、第2の顎状組立体とが互いの方に向かって移動して閉位置になると、第3の顎板は、間隙に挿入される。第1の把持縁部と第2の把持縁部とは、その間に配置された位置決め点と対面関係にある。第1の把持縁部と第2の把持縁部とは、位置決め点を中心とする成形開口部を形成する。成形開口部は、第1の顎状組立体と、第2の顎状組立体とが閉位置へと移動するにつれて、長手方向軸線に沿った第1の寸法、および長手方向軸線と交差する第2の寸法において次第に小さくなる。また、パレットは、第1の顎状組立体、および第2の顎状組立体に結合された、同期装置を備える。同期装置は、第1の顎状組立体と、第2の顎状組立体との、それぞれの第1および第2の端部から位置決め点に向かう動きを、同期させるように動作可能である。
【0005】
一態様によれば、大きさが異なる電気コネクタ用の製造システムが提供される。本製造システムは、複数のパレットを備える。各パレットは、第1の端部と、対向する第2の端部とを有する、コネクタ支持体を備える。コネクタ支持体は、第1の端部と第2の端部との間に支持面を有する。コネクタ支持体は、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間にある位置決め点との間に、長手方向軸線を画定する。また、各パレットは、支持面の上に配置され、第1の端部と位置決め点との間で長手方向軸線に沿って双方向に移動可能な、第1の顎状組立体を備える。第1の顎状組立体は、コネクタ支持体の支持面の上に配置された、第1の顎板と、第2の顎板と備える。第1の顎板と第2の顎板とは、間隙を形成するように、互いに平行に離間された関係にある。第1の顎板と第2の顎板とは、第1の把持縁部を画定する。また、各パレットは、支持面の上に配置され、第2の端部と位置決め点との間で長手方向軸線に沿って双方向に移動可能な、第2の顎状組立体を備える。第2の顎状組立体は、第3の顎板を備え、これはコネクタ支持体の支持面の上に配置され、第1の顎板、および第2の顎板に対して並列関係にある。第3の顎板は、第2の把持縁部を画定する。第3の顎板は、間隙の平面に配置され、その結果、第1の顎状組立体と、第2の顎状組立体とが互いの方に向かって移動して閉位置になると、第3の顎板は、間隙に挿入される。第1の把持縁部と第2の把持縁部とは、その間に配置された位置決め点と対面関係にある。第1の把持縁部と第2の把持縁部とは、位置決め点を中心とする成形開口部を形成する。成形開口部は、第1の顎状組立体と、第2の顎状組立体とが閉位置へと移動するにつれて、長手方向軸線に沿った第1の寸法、および長手方向軸線と交差する第2の寸法において次第に小さくなる。また、各パレットは、第1の顎状組立体、および第2の顎状組立体に結合された、同期装置を備える。同期装置は、第1の顎状組立体と、第2の顎状組立体との、それぞれの第1および第2の端部から位置決め点に向かう動きを、同期させるように動作可能である。また、本製造システムは、電気コネクタのコネクタソケットをプラグで塞ぐように動作可能な、少なくとも1つのロボットを備える。また、本製造システムは、複数のパレットのそれぞれを、少なくとも1つのロボットに搬送するように動作可能な、コンベヤを備える。
【0006】
一態様によれば、電気コネクタを塞ぐ方法は、パレットを提供するステップを含み、パレットは、第1の端部と、対向する第2の端部とを有するコネクタ支持体を備え、コネクタ支持体は、第1の端部と、第2の端部との間に支持面を有する。コネクタ支持体は、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間にある位置決め点との間に、長手方向軸線を画定する。また、パレットは、支持面の上に配置され、第1の端部と位置決め点との間で長手方向軸線に沿って双方向に移動可能な、第1の顎状組立体を備える。第1の顎状組立体は、コネクタ支持体の支持面の上に配置された、第1の顎板と、第2の顎板と備える。第1の顎板と第2の顎板とは、間隙を形成するように、互いに平行に離間された関係にある。第1の顎板と第2の顎板とは、第1の把持縁部を画定する。また、パレットは、支持面の上に配置され、第2の端部と位置決め点との間で長手方向軸線に沿って双方向に移動可能な、第2の顎状組立体を備える。第2の顎状組立体は、第3の顎板を備え、これはコネクタ支持体の支持面の上に配置され、第1の顎板、および第2の顎板に対して並列関係にある。第3の顎板は、第2の把持縁部を画定する。第3の顎板は、間隙の平面に配置され、その結果、第1の顎状組立体と、第2の顎状組立体とが互いの方に向かって移動して閉位置になると、第3の顎板は、間隙に挿入される。第1の把持縁部と第2の把持縁部とは、その間に配置された位置決め点と対面関係にある。第1の把持縁部と第2の把持縁部とは、位置決め点を中心とする成形開口部を形成する。成形開口部は、第1の顎状組立体と、第2の顎状組立体とが閉位置へと移動するにつれて、長手方向軸線に沿った第1の寸法、および長手方向軸線と交差する第2の寸法において次第に小さくなる。また、パレットは、第1の顎状組立体、および第2の顎状組立体に結合された、同期装置を備える。同期装置は、第1の顎状組立体と、第2の顎状組立体との、それぞれの第1および第2の端部から位置決め点に向かう動きを、同期させるように動作可能である。本方法は、パレットの第1および第2の顎状組立体を、第1および第2の端部に向かって移動させるステップ、第1の電気コネクタをパレットの支持面に配置するステップ、ならびに第1および第2の把持縁部が第1の電気コネクタの外面に接触するように、第1および第2の顎状組立体を位置決め点に向かって移動させるステップをさらに含む。本方法は、パレットをロボットに搬送するステップをさらに含む。本方法は、第1の電気コネクタの、少なくとも1つのコネクタソケットを塞ぐように、ロボットを動作させるステップをさらに含む。本方法は、パレットを荷下ろし場に搬送するステップをさらに含む。本方法は、パレットの第1および第2の顎状組立体を、第1および第2の端部に向かって移動させるステップ、ならびにパレットの支持面にある第1の電気コネクタを除去するステップをさらに含む。本方法は、第2の電気コネクタをパレットの支持面に配置し、かつ第1および第2の把持縁部が第2の電気コネクタの外面に接触するように、第1および第2の顎状組立体を位置決め点に向かって移動させるステップをさらに含み、第2の電気コネクタの外面は、第1の電気コネクタとは異なる外形寸法を有する。本方法は、パレットをロボットに搬送するステップをさらに含む。本方法は、第2の電気コネクタの、少なくとも1つのコネクタソケットを塞ぐように、ロボットを動作させるステップをさらに含む。本方法は、パレットを荷下ろし場に搬送するステップをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一態様による、電気コネクタを搬送するためのパレットの上面図であり、顎状組立体が開位置で示されている。
【
図5】
図1のパレットの斜視図であり、顎状組立体が閉位置で示されている。
【
図6A】第1の電気コネクタの周囲で1つの閉位置にある、
図1のパレットの顎状組立体の上面図である。
【
図6B】第2の電気コネクタの周囲で別の閉位置にある、
図1のパレットの顎状組立体の上面図である。
【
図7A】
図1のパレットの上面図であり、パレットの同期装置を分かりやすく示すためにパレットの態様を図から除去し、同期装置を、顎状組立体が開位置にある第1の位置で示す。
【
図7B】
図1のパレットの上面図であり、パレットの同期装置を分かりやすく示すためにパレットの態様を図から除去し、同期装置を、顎状組立体が閉位置にある第2の位置で示す。
【
図8】
図1のパレットを移動させるコンベヤと、電気コネクタをパレットに積み込む、または荷下ろしするように動作可能なロボットと、電気コネクタにプラグを取り付けるように動作可能なロボットとを備える、製造システムの上面図である。
【
図9】
図1のパレットの顎状組立体を閉位置から開位置へと動かすように構成された、アクチュエータの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以降において、本開示で示す態様が参照される。しかしながら、本開示の範囲は、記載された特定の態様に限定されない。むしろ、別の態様に関連するかどうかにかかわらず、後述する形態および要素の組み合わせはいずれも、考えられる態様を実施および実行することが意図されている。さらに、本明細書で開示される態様は、他の可能な解決策に対して、または従来技術に対して利点を達成し得るが、所与の態様によって特定の利点が達成されるかどうかによって、本開示の範囲が限定されるものではない。したがって、後述の態様と、形態と、態様および利点とは、単に例示的であって、特許請求の範囲に明示的に列挙されている場合を除き、添付の特許請求の範囲の要素または制限とはみなされない。同様に、「本発明」への言及は、本明細書に開示される発明の主題を一般化していると解釈されるものではなく、特許請求の範囲に明示的に列挙されている場合を除き、添付の特許請求の範囲の要素または制限とはみなされない。
【0009】
本明細書に記載の様々な態様において、パレットは、その後のロボットによる組立て手順用に適切な位置決めを提供するために、様々に大きさの異なる電気コネクタを把持できる、移動可能な顎部を有する。大きさの異なる電気コネクタを収容できるパレットがあることによって、1つのパレット、または少ない数のパレットで、多数の異なる種類の電気コネクタを収容することができる。
【0010】
図1~
図5は、例えば、電気コネクタの未使用のソケットの中にプラグを挿入することができる製造システム(例えば、
図8に示す製造システム300)の周囲で、電気コネクタを搬送するパレット100を様々な観点から図示している。パレット100は、パレット基部180を含む。パレット基部180は、第1の面182と、パレット基部180の対向する端部で第1の面182から延伸する、部材103および105とを含む。
図2および
図3を主に参照すると、コネクタ支持体102は、離間されてパレット基部180の上に配置される。コネクタ支持体102は、第1の端部104、および第2の端部106で、それぞれ部材103および105に結合される。コネクタ支持体102は、第1の端部104と第2の端部106との間に支持面108を有する。コネクタ支持体102は、第1の端部104と第2の端部106との間に、長手方向軸線110を画定する。また、コネクタ支持体102の支持面108は、第1の端部104と第2の端部106との間に位置決め点112を画定し、この上で電気コネクタがセンタリングされる。通常、位置決め点112は、コネクタ支持体102の第1の端部104と第2の端部106との中間にある。しかしながら、他の態様では、位置決め点112は、第1の端部104に、または第2の端部106に近くてもよい。
【0011】
パレット100は、コネクタ支持体102の支持面108の上に配置された、第1の顎状組立体120を有する。第1の顎状組立体120は、第1の端部104と位置決め点112との間で、長手方向軸線110に沿って双方向に移動可能であり、つまり、第1の顎状組立体120は、長手方向軸線110に沿って、矢印Aの方向、および矢印A’の方向へ移動することができる。第1の顎状組立体120は、コネクタ支持体102の支持面108の上に配置された、第1の顎板122と、第2の顎板124とを備える。第1の顎板122と第2の顎板124とは、その間に間隙126を形成するように、互いに平行に離間された関係にある。一態様では、第1の顎状組立体120は、間隙126を形成するために第1の顎板122と第2の顎板124との間に配置された、スペーサ板141を備える。少なくとも1つの態様では、第1の顎状組立体120は、コネクタ支持体102の支持面108の上で、第1の顎板122と、スペーサ板141と、第2の顎板124とを支持する、第1の顎部支持体140を備える。第1の顎板122と、スペーサ板141と、第2の顎板124とは、締め具143を介して、第1の顎部支持体140に固定されてもよい。少なくとも1つの態様において、第1の顎部支持体140と、第1の顎板122と、スペーサ板141と、第2の顎板124とは、一体構造である。例えば、第1の顎部支持体140、第1の顎板122、スペーサ板141、および第2の顎板124は、機械加工工程および/または積層造形工程を介して、材料のブロック(例えば、ナイロンポリマー)から形成されてもよい。
【0012】
また、パレット100は、コネクタ支持体102の支持面108の上に配置された、第2の顎状組立体130を有する。第2の顎状組立体130は、第2の端部106と位置決め点112との間で、長手方向軸線110に沿って双方向に移動可能であり、つまり、第2の顎状組立体130は、長手方向軸線110に沿って、矢印Bの方向、および矢印B’の方向へ移動することができる。第2の顎状組立体130は、第3の顎板132を備え、これはコネクタ支持体102の支持面108の上に配置され、第1の顎板122、および第2の顎板124に対して並列関係にある。さらに、第3の顎板132は、第1の顎板122と、第2の顎板124との間の間隙126の平面136に配置され、その結果、第1の顎状組立体120が矢印Aの方向へ移動し、第2の顎状組立体130が矢印Bの方向へ移動して閉位置になると、第3の顎板132は、
図5に示すように間隙126に挿入される。少なくとも1つの態様において、第2の顎状組立体130は、コネクタ支持体102の支持面108の上で、第3の顎板132を支持する、第2の顎部支持体142を備える。第3の顎板132は、間にあるスペーサ板145と共に、第2の顎部支持体142に結合される。スペーサ板145は、第3の顎板132が、第1の顎状組立体120の第1の顎板122と、第2の顎板124との間で、間隙126の平面136内に配置されるように、第3の顎板132を持ち上げる。つまり、
図2を主に参照すると、第1の顎部支持体140と、第2の顎部支持体142とは、寸法が等しくてもよい。したがって、第1の顎板122、および第3の顎板132が、それぞれ第1の顎部支持体140、および第2の顎部支持体142の上に直接置かれた場合は、第3の顎板132が、第1の顎板122の平面に配置されることになり、第1の顎状組立体120、および第2の顎状組立体130が、矢印AおよびBの方向へ移動すると、第1の顎板122と、第3の顎板132とが互いに干渉する。スペーサ板145は、第3の顎板132を持ち上げて、第1の顎板122とこのように干渉しないようにする。必要に応じて、第2の顎状組立体130は、スペーサ板145から見て第3の顎板132の反対側に配置された、追加のスペーサ板147を備えてもよい。一態様において、第2の顎部支持体142と、第3の顎板132と、スペーサ板145および147とは、締め具143を介して互いに固定される。少なくとも1つの他の態様において、第2の顎部支持体142と、第3の顎板132と、スペーサ板145および147とは、一体構造である。例えば、第2の顎部支持体142と、第3の顎板132と、スペーサ板145および147とは、機械加工工程および/または積層造形工程を介して、材料のブロック(例えば、ナイロンポリマー)で形成されてもよい。
【0013】
第1の顎状組立体120の第1の顎板122と、第2の顎板124とは、第1の把持縁部128を画定し、第3の顎板132は、第2の把持縁部138を画定する。第1の把持縁部128と第2の把持縁部138とは、その間に配置された位置決め点112と対面関係にある。つまり、第1の把持縁部128、および第2の把持縁部138は、位置決め点112の対向する側に配置され、かつ第1の把持縁部128、および第2の把持縁部138は、位置決め点112に面する。第1の把持縁部128、および第2の把持縁部138は、円形の電気コネクタの周辺部に接触し、その結果、電気コネクタは、第1の顎状組立体120、および第2の顎状組立体130が、それぞれ矢印AおよびBの方向へ移動する場合に、第1の把持縁部128、および第2の把持縁部138によって、位置決め点112に位置合わせされて(すなわち、位置決め点112の上でセンタリングされて)配置かつ保持される。
【0014】
図6Aおよび
図6Bは、比較的小さい円形の電気コネクタ200a、および比較的大きい円形の電気コネクタ200bをそれぞれ固定する、第1の顎状組立体120、および第2の顎状組立体130の、顎板122、124、および132を示す。第1の顎状組立体120、および第2の顎状組立体130は、
図6Bに示す比較的大きい円形の電気コネクタ200bを固定しているときよりも、
図6Aに示す比較的小さい円形の電気コネクタ200aを固定しているときの方が、(
図5に示す)完全な閉位置に近い。第1の顎状組立体120の第1の把持縁部128と、第2の顎状組立体130の第2の把持縁部138とは、位置決め点112を中心とする成形開口部150を形成する。成形開口部150は、長手方向軸線110に沿った第1の寸法D
1と、第2の寸法D
2と、長手方向軸線110と交差する方向(軸線111で示す)とを画定する。第1の寸法D
1、および第2の寸法D
2は、第1の顎状組立体120と、第2の顎状組立体130とが、位置決め点112から(矢印A’およびB’の方向へ)移動して遠ざかるにつれて大きくなる。例えば、
図6Aに示す、成形開口部150の第1の寸法D
1、および第2の寸法D
2は、
図6Bに示す、成形開口部150’の第1の寸法D
1’、および第2の寸法D
2’よりも小さい。
【0015】
電気コネクタ200が、コネクタ支持体102の支持面108に配置されて、位置決め点112に位置決めされていない場合は、顎状組立体120および130は、矢印AおよびBの方向へ移動して、それぞれ(
図5に示す)完全な閉位置に向かい、その結果として、成形開口部150が徐々に小さくなって(すなわち、第1の寸法D1、および第2の寸法D2が小さくなって)、電気コネクタ200を位置決め点112に位置合わせする。電気コネクタ200が、位置決め点112に位置決めされない場合は、次に、把持縁部128または138のうちの1つが、把持縁部の残りの1つが電気コネクタ200に接触する前に、電気コネクタ200に接触する。電気コネクタ200と最初に接触する、特定の把持縁部128または138が、矢印Fで示す力を加えて、電気コネクタ200を長手方向軸線110の方へ、かつ位置決め点112の方へ向かわせる。例えば、
図6Aを参照しながら、電気コネクタ200aが、長手方向軸線110のわずか上、かつ位置決め点112の左側で、コネクタ支持体102の支持面108に配置されている状況について考察する(ここで「上」および「左側」という用語は、図における表示を参照して用いられている)。このような状況では、顎状組立体120および130は、(
図5に示す)完全な閉位置に向かって矢印AおよびBの方向へ移動し、第3の顎板132の把持縁部138aが、電気コネクタ200aに最初に接触する。第3の顎板132の把持縁部138aは、電気コネクタ200aに力Fを加え、電気コネクタ200を長手方向軸線110に向けて下降させ、かつ位置決め点112に向けて右側に寄せる(ここで「下降」および「右側」という用語は、図における表示を参照して用いられている)。顎状組立体120および130が、(
図5に示す)完全な閉位置に向かって矢印AおよびBの方向へ移動し続けると、残りの把持縁部138b、128a、および128bが、電気コネクタ200aに接触し、その結果、把持縁部128a、128b、138a、および138bのそれぞれが、電気コネクタ200aに力Fを加える。力Fは全て、電気コネクタ200aを、位置決め点112と位置が合う方向に向かって動かす。電気コネクタ200aが、位置決め点112に位置合わせされると(すなわちセンタリングされると)、把持縁部128a、128b、138a、および138bによって加えられた力Fは、電気コネクタ200aが動かないように均衡される。
【0016】
再び
図1~
図5を参照すると、顎状組立体120および130は、長手方向軸線110に沿って、かつパレット基部180の第1の面182に取り付けられたレール184および186に沿って、コネクタ支持体102、およびパレット基部180に対して移動可能である。
図3を主に参照すると、第1の顎部支持体140、および第2の顎部支持体142は、スロット185および187を備え、これを介してレール184および186が挿入される。スロット185および187は、顎部支持体140および142がパレット基部180から外れるのを防止し、また、顎部支持体140および142の、レール184および186に沿った移動をガイドする。レール184および186は、第1の顎状組立体120、および第2の顎状組立体130の移動が長手方向軸線110に沿うように、長手方向軸線110に位置合わせされる。
【0017】
様々な態様において、第1の顎状組立体120、および第2の顎状組立体130は、第1の顎状組立体120が矢印Aの方向へ移動するにつれて、第2の顎状組立体130が矢印Bの方向へ移動するように、かつ第1の顎状組立体120が矢印A’の方向へ移動するときに、第2の顎状組立体130が矢印B’の方向へ移動するように、同期装置160を介して互いに結合される。また、同期装置160は、第1の顎状組立体120と、第2の顎状組立体130とが、位置決め点112に位置合わせされて、完全な閉位置に確実に到達するようにする。
図7Aおよび
図7Bは、同期装置160の構成部品、およびその動作がよく見えるように、いくつかの形態が図から除去された、
図1~
図5のパレット100の上面図である。同期装置160は、一態様によれば、(
図2に最も明確に示されているように)支持面108から見てコネクタ支持体102の反対側に配置された、円形カムを備える。円形カム162の回転軸164は、長手方向軸線110に垂直であり、位置決め点112を通る。
図7Aおよび
図7Bに示すように、回転軸164は、ページに出入りする向きに配向されている。同期装置160は、第1の端部168で円形カム162に、かつ第2の端部170で第1の顎状組立体120に、枢動可能に結合された第1のリンク機構166を含む。第1のリンク機構166の第2の端部170は、少なくとも1つの態様において、第1の顎部支持体140に結合される。同期装置160は、第3の端部174で円形カム162に、かつ第4の端部176で第2の顎状組立体130に、枢動可能に結合された第2のリンク機構172を含む。第2のリンク機構172の第4の端部176は、少なくとも1つの態様において、第2の顎部支持体142に結合される。
【0018】
第1のリンク機構166、および第2のリンク機構172は、同期運動を容易にするために、円形カム162の回転軸164の周囲で互いに180°離れて、円形カム162に枢動可能に結合され、これはつまり、第1の顎状組立体120と、第2の顎状組立体130とが、長手方向軸線110に沿って、位置決め点112から常に等距離に位置し、かつ第1の顎状組立体120と、第2の顎状組立体130とが、位置決め点112に向かって、または離れて、等しい割合で移動することを意味する。円形カム162は、回転軸164の周囲で、矢印CおよびC’の方向に回転可能である。円形カム162が、
図7Aに示す位置から
図7Bに示す位置へと、矢印Cの方向へ回転するにつれて、第1のリンク機構166の第2の端部170と、第2のリンク機構172の第4の端部176とは、第1の顎状組立体120と第2の顎状組立体130との位置決め点112に向かう動きが同期するように、長手方向軸線110に沿って、矢印AおよびBの方向へそれぞれ移動する。同様に、円形カム162が、
図7Bに示す位置から
図7Aに示す位置へと、矢印C’の方向へ回転するにつれて、第1のリンク機構166の第2の端部170と、第2のリンク機構172の第4の端部176とは、第1の顎状組立体120と第2の顎状組立体130との位置決め点112から離れる動きが同期するように、長手方向軸線110に沿って、矢印A’およびB’の方向へそれぞれ移動する。
【0019】
少なくとも1つの態様において、円形カム162は、ピボット163によってパレット基部180に結合され、その結果、円形カム162は、ピボット163の回転軸164の周囲で回転する。一態様では、ピボット163は、摩擦を最小化して回転を容易にする、ボール軸受またはブッシングを含む。第1のリンク機構166が第1の切り欠き167を、第2のリンク機構172が第2の切り欠き173を有してもよく、これにより、円形カム162が矢印Cの方向へ回転すると、第1のリンク機構166と第2のリンク機構172とに隙間が設けられる。
図7Bに示すように、第1のリンク機構166と第2のリンク機構172とが、円形カム162の周囲で位置決め点112を横切るときに、第1の切り欠き167、および第2の切り欠き173は、ピボット163からの隙間を設ける。
【0020】
また、少なくとも1つの態様において、第1の顎状組立体120と、第2の顎状組立体130とは、第1の顎状組立体120と、第2の顎状組立体130とを、その間にある位置決め点112の方へ向かわせる、1つ以上の弾性部材で互いに結合される。
図2は、第1の顎状組立体120と、第2の顎状組立体130との間で伸長するばねとして構成された、弾性部材144を示す。様々な他の態様において、弾性部材144は、第1の顎状組立体120と、第2の顎状組立体130との間で伸長する、エラストマー部材(例えば、ゴムバンド、またはバンジーコード)であってもよい。弾性部材144は、第1の顎状組立体120の第1の顎部支持体140と、第2の顎状組立体130の第2の顎部支持体142とに結合されてもよい。様々な態様において、弾性部材144は、長手方向軸線110に沿って配向され、
図1に示すように、弾性部材144がコネクタ支持体102の支持面108を覆ったり、見えなくしたりしないように、位置決め点112からずらされる。様々な態様において、パレット100は、複数の弾性部材144を含む。例えば、1つの態様では、パレット100は、2つの弾性部材144を含み、弾性部材144は、位置決め点112の対向する側に配置される。別の態様では、パレット100は、4つの弾性部材144を含み、2つの弾性部材144が、位置決め点112の両側に配置され、それぞれの側にある1つの弾性部材144が、その側にある残りの弾性部材144の上に配置される。
【0021】
少なくとも1つの態様において、パレット100は、第1の顎部支持体140に取り付けられた第1の押し棒190と、第2の顎部支持体142に取り付けられた第2の押し棒192とを備える。
図4を主に参照すると、第1の押し棒190は、第1の顎部支持体140から、長手方向軸線110に沿って第2の顎部支持体142に向かう方向へ延伸する。同様に、第2の押し棒192は、第2の顎部支持体142から、長手方向軸線110に沿って第1の顎部支持体140に向かう方向へ延伸する。少なくとも1つの態様において、第1の顎部支持体140は、第1の孔152(
図2に破線で示す)を有し、第2の顎部支持体142は、第2の孔154(
図4に示す)を有する。第1の孔152は、第2の顎部支持体142から延伸する第2の押し棒192が、第1の孔152を通って延伸するように、長手方向軸線110に沿って配向される。第2の孔154もまた、第1の顎部支持体140から延伸する第1の押し棒190が、第2の孔154を通って延伸するように、長手方向軸線110に沿って配向される。
【0022】
第1の押し棒190は、アクチュエータから作動力を受けるように構成された(
図9を参照して後述する)、自由端である鈍端194を有する。第2の押し棒192もまた、アクチュエータから作動力を受けるように構成された、自由端である鈍端196を有する。
図5を主に参照すると、(複数の)弾性部材144を備える態様において、第1の顎状組立体120と、第2の顎状組立体130とは、閉位置に向かって付勢される。自由端である鈍端194および196に作動力が印加されると、第1の顎状組立体120と、第2の顎状組立体130とは、
図4に示す開位置に向かって互いに押し離される。前述のように、同期装置160は、第1の顎状組立体120と、第2の顎状組立体130とが、協調して動くことを確実にする。
【0023】
図8は、
図6Aおよび
図6Bに示す電気コネクタ200aおよび200b等の、電気コネクタの製造システム300の一態様の上面概略図である。製造システム300は、電気コネクタ200のコネクタソケット202を塞ぐように動作可能な1つ以上のロボット304に、複数のパレット100のそれぞれを搬送するように動作可能なコンベヤ302を備える。コンベヤ302に沿ったパレット100の移動の方向は、矢印Zで示されている。コンベヤ302は、パレット100を次々に移送する単一のコンベヤベルト、または複数のコンベヤベルトを備えることができる。
図8に示す態様では、製造システム300は、3つのロボット304を備える。他の態様は、3つより少ないロボット304、または3つより多いロボット304を備えてもよい。製造システム300は、電気コネクタ200がロボット304のうちの1つに搬送されるのを待つ間にパレット100が準備される、準備領域330を有する。製造システム300が、複数の異なる種類のパレット用に構成される態様では、準備領域330は、複数のレーン332a、332b、332c、および332dを有してもよく、その中で異なる種類のパレットが分類される。コンベヤ302は、パレット100を準備領域330の中に導くために選択的に開閉する、ゲート334を備える。コンベヤ302はまた、複数のレーン332a、332b、332c、および332dのうちの特定の1つの中にパレット100を導くために選択的に開閉する、ゲート336を備える。コンベヤ302はまた、複数のレーン332a、332b、332c、および332dのうちの特定の1つからパレット100を放出するために選択的に開閉する、ゲート338を備える。本明細書で説明する態様では、パレット100は同一であり、複数のレーン332a、332b、332c、および332dのうちの任意のレーンで、任意のパレット100を準備することができる。製造システム300が、本明細書で述べる態様のパレット100で使用するために構成される態様では、単一のレーンを選択して、複数のレーン332a、332b、332c、および332dは排除されてもよく、これにより、製造システム300が簡素化される。
【0024】
電気コネクタ200をパレット100に配置するために、製造システム300は、パレット100を準備領域330から放出する。放出されたパレット100は、コンベヤ302に沿って移動して、パレット100の側面を把持するように動作可能なクランプ322を備える、積み込み領域320aに入る。
図9は、パレット100の側面に沿った、クランプ322を示す。クランプは、矢印Dの方向へ移動してパレット100の側面を把持し、矢印D’の方向へ移動してパレット100を解放する。さらに
図9を参照すると、積み込み領域320aは、第1の押し棒190の、自由端である鈍端194に接触するように構成された、第1のアクチュエータ340aを備える。また、積み込み領域320aは、第2の押し棒192の、自由端である鈍端196に接触するように構成された、第2のアクチュエータ340bを備える。
図9に示す態様では、第1のアクチュエータ340aは、第1のアクチュエータ連結体342aに結合された、第1のソレノイド344aを有し、第1のアクチュエータ連結体342aは、第1の押し棒190の自由端である鈍端194に接触する。第2のアクチュエータ340bは、第2のアクチュエータ連結体342bに結合された、ソレノイド344bを有し、第2のアクチュエータ連結体342bは、第2の押し棒192の自由端である鈍端196に接触する。ソレノイド344aおよび344bが作動すると、アクチュエータ連結体342aおよび342bが矢印Eの方向へ移動し、これによって、第1の押し棒190、および第2の押し棒192にそれぞれ作動力が印加される。ソレノイド344aおよび344bが作動しないと、アクチュエータ連結体342aおよび342bが矢印E’の方向へ移動し、これによって、第1の押し棒190、および第2の押し棒192から、それぞれ作動力が除去される。様々な態様において、ソレノイド344aおよび344bは、空気圧アクチュエータ、または油圧アクチュエータ等の、他の作動機構に置き換えられてもよい。
【0025】
図8に戻ると、クランプ322によってパレット100が把持され、アクチュエータ340aおよび340bが、積み込み領域320aでパレット100の第1の押し棒190、および第2の押し棒192にそれぞれ作動力を印加した後に、積み込みロボット306は、パレット100に電気コネクタ200を配置することができる。積み込みロボット306は、準備領域308から電気コネクタを取り出す。準備領域308は、いくつかの異なる種類および/または大きさの電気コネクタを含んでもよい。積み込みロボット306は、積み込みロボット306が、準備領域308にある電気コネクタの位置および配向を決定できるように、一般に機械視覚システム(例えばデジタルカメラ)を備えている。積み込みロボット306は、電気コネクタ200を取り出し、電気コネクタ200をパレット100へと搬送し、そしてパレット100に対して特定の向きで(すなわち、回転させるかまたは測定して)電気コネクタ200をパレット100に配置することができる。その後、第1および第2のアクチュエータは、第1の押し棒190、および第2の押し棒192から、それぞれ作動力を除去する。前述のように、作動力が除去されると、第1の顎状組立体120の把持縁部128と、第2の顎状組立体130の把持縁部138とが、それぞれ電気コネクタを把持するように、第1の顎状組立体120と、第2の顎状組立体130とが、電気コネクタ200の方へ移動する。積み込みロボット306が、電気コネクタ200を位置決め点112からずらしてパレット100に配置した場合は、第1の顎状組立体120の把持縁部128と、第2の顎状組立体130の把持縁部138とが、それぞれ電気コネクタ200を位置決め点112に位置合わせする。
【0026】
電気コネクタ200がパレット100に配置されて、第1の顎状組立体120の把持縁部128と、第2の顎状組立体130の把持縁部138とによって把持されると、積み込み領域320aのクランプ322は、パレット100がコンベヤ302に沿って矢印Zの方向へ搬送されるように、パレット100を解放する。その後、製造システム300は、ゲート340を用いて、電気コネクタ200のコネクタソケット202を塞ぐように動作可能なロボット304のうちの1つへと、コンベヤ302に沿ってパレット100を選択的に導く。別のゲート342は、選択されたロボットが、電気コネクタ200のコネクタソケット202にプラグを取り付けられるように、複数のロボット304のうちの1つに隣接して、パレット100を停止させることができる。様々な態様において、ロボット304は、電気コネクタ200のコネクタソケット202にプラグを取り付けること以外の、付加的な、および/または異なる機能を実行することができる。例えば、少なくとも1つの態様では、1つ以上のロボットが、配線束および/または配線用ハーネスの電線を電気コネクタ200のコネクタソケット202に取り付けることができる。
【0027】
ロボット304が、電気コネクタ200に対して指定の動作を行った後、ゲート342はパレット100を放出し、パレット100は、荷下ろし領域320bへと移動する。荷下ろし領域320bでは、第2の組のクランプ322が、パレット100を把持し、荷下ろし領域302bに関連付けられた第2のアクチュエータ340aおよび340bが、顎状組立体120および130を開位置へと動かすために、第1の押し棒190、および第2の押し棒192に作動力をそれぞれ印加する。その後、荷下ろしロボット310が、電気コネクタ200をパレット100から取り外す。荷下ろしロボット310は、取り外した電気コネクタ200を荷下ろし領域312に置く。荷下ろし領域312は、異なる種類の完成した電気コネクタ200を保管するための、複数の異なる容器その他の分離された領域を有することができる。
図8に示す態様では、荷下ろし領域312は、第1の容器314、第2の容器316、および第3の容器318を有する。様々な他の態様において、荷下ろし領域312は、3つの容器より多い、あるいは少ない容器を有してもよい。荷下ろしロボット310が電気コネクタ200を取り外したら、アクチュエータ340aおよび340bは、第1の押し棒190、および第2の押し棒192から作動力をそれぞれ除去し、クランプ322は、パレット100を解放する。その後、パレット100は、コンベヤに沿って矢印Zの方向へ移動し、準備領域330に戻る。パレット100は、その後、ロボット304のうちの1つによって処理される、新たな電気コネクタ200をその上に置ける状態になる。新たな電気コネクタ200は、先の電気コネクタと同じ大きさであっても、異なる大きさであってもよい。
【0028】
前述の態様において、パレット100は、様々な異なる種類および/または大きさの電気コネクタを把持および搬送することができる。結果として、製造システム300に対して、1種類のパレット100を用いることができる。1種類のパレット100を用いることで、製造システム300の構造および動作を簡素化することができる。例えば、前述のような、パレット100が互いに同一である用途においては、種類および/または大きさが異なる電気コネクタ200に固有の、種類が異なるパレットを準備するための分離したレーン(例えば、レーン332a、332b、332c、および332d)は必要としない。別の例として、製造システム300が、大きさおよび/または種類が異なる電気コネクタ200のために、異なるパレット用の別個のレーンを備えている場合であっても、コンベヤ302の準備領域330に、電気コネクタの全ての種類/大きさ用のパレットを同時に有することができない場合がある。その結果、種類および/または大きさの異なる多数の電気コネクタを収容するために、いくつかのパレットを他の種類のパレットと交換する必要が生じる場合がある。これとは対照的に、1種類のパレット100を使用することにより、パレットを交換するために製造システム300を停止しなければならない尤度を排除または低減する。
【0029】
前述の態様では、1つのパレット100が、いくつかの異なる種類および/または大きさの電気コネクタを収容する。様々な状況において、パレット100に、いくつかの変形例が必要な場合がある。例えば、異なる種類の電気コネクタは、高さが異なる場合があり、その結果、これらを収容するために、パレット100のコネクタ支持体102の支持面108からの、顎板122、124、および132の距離を変更する必要が生じる場合がある。少なくとも1つの例では、顎部支持体140および142は、高さが異なる電気コネクタ200を収容するために、顎板122、124、および132のコネクタ支持体102からの距離が変動するように調節可能であってもよい。あるいは、製造システム300は、限られた数のパレット100の変形例を有してもよく、異なる変形例はそれぞれ、顎板122、124、および132の、コネクタ支持体102からの距離が異なる。このような場合、パレット100の変形例の数は、おそらく、各パレットが特定の種類および/または大きさの電気コネクタに固有であるときに必要なパレットの数よりもはるかに少なく、これにより、製造システム300にやはり大幅な運転柔軟性を与える。
【0030】
また、本開示は、以下の項に基づく要素を含む。
項1.電気コネクタを搬送するためのパレットであって、
第1の端部、および対向する第2の端部を有するコネクタ支持体であって、前記コネクタ支持体は、第1の端部と第2の端部との間に支持面を有し、前記コネクタ支持体は、前記第1の端部と、前記第2の端部と、前記第1の端部と前記第2の端部との間にある位置決め点との間に長手方向軸線を画定する、コネクタ支持体と、
前記支持面の上に配置され、前記第1の端部と前記位置決め点との間で、前記長手方向軸線に沿って双方向に移動可能な、第1の顎状組立体であって、
前記コネクタ支持体の前記支持面の上に配置された、第1の顎板、および第2の顎板であって、前記第1の顎板、および前記第2の顎板は、間隙を形成するように、互いに平行に離間された関係にあり、前記第1の顎板、および前記第2の顎板は、第1の把持縁部を画定する、第1の顎板、および第2の顎板を含む、第1の顎状組立体と、
前記支持面の上に配置され、前記第2の端部と前記位置決め点との間で、前記長手方向軸線に沿って双方向に移動可能な、第2の顎状組立体であって、前記第2の顎状組立体は、前記コネクタ支持体の前記支持面の上に配置され、前記第1の顎板、および前記第2の顎板に対して平行な関係にある、第3の顎板を含み、前記第3の顎板は、第2の把持縁部を画定し、かつ前記第3の顎板は、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体が互いの方に向かって移動して閉位置になるときに、前記第3の顎板が前記間隙に挿入されるように、前記間隙の平面に配置される、第2の顎状組立体と、
前記第1の把持縁部、および前記第2の把持縁部は、これらの間に配置された前記位置決め点と対向する対面関係にあり、かつ前記第1の把持縁部、および前記第2の把持縁部は、前記位置決め点を中心とする成形開口部を形成し、前記成形開口部は、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体が前記閉位置へと移動するにつれて、前記長手方向軸線に沿った第1の寸法、および前記長手方向軸線と交差する第2の寸法が次第に小さくなり、
前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体に結合された同期装置であって、前記同期装置は、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体の、それぞれの第1の端部および第2の端部から、前記位置決め点の方への動きを同期させるように動作可能な、同期装置とを備える、
パレット。
【0031】
項2.前記同期装置が、
前記支持面から見て、前記コネクタ支持体の反対側に配置された円形カムであって、前記円形カムの回転軸が、前記長手方向軸線に垂直であり、かつ前記位置決め点を通る、円形カムと、
第1の端部が、前記円形カムの第1の箇所で前記円形カムに、かつ第2の端部が、前記第1の顎状組立体に、枢動可能に結合された、第1のリンク機構と、
第3の端部が前記円形カムに、かつ第4の端部が前記第2の顎状組立体に、枢動可能に結合された、第2のリンク機構であって、前記回転軸の周囲の前記円形カムの回転が、前記第1のリンク機構の前記第2の端部、および前記第2のリンク機構の前記第4の端部を、前記長手方向軸線に沿って移動させ、これによって、前記第1のリンク機構の前記第2の端部、および前記第2のリンク機構の前記第4の端部のそれぞれに取り付けられた、前記第1の顎状組立体と、前記第2の顎状組立体との動きを同期させる、第2のリンク機構とを備える、項1に記載のパレット。
【0032】
項3.前記コネクタ支持体の反対側に配置され、その結果、前記円形カムが、前記パレット基部と、前記コネクタ支持体との間に配置される、パレット基部であって、前記パレット基部が、前記コネクタ支持体の前記反対側に面する第1の面を有する、パレット基部と、
前記長手方向軸線に沿って、前記パレット基部の前記第1の面に配置される、第1のレールおよび第2のレールであって、前記レールが前記長手方向軸線に沿って、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体をガイドするように、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体が、前記第1のレールおよび第2のレールに結合される、第1のレールおよび第2のレールとをさらに備える、
項2に記載のパレット。
【0033】
項4.前記円形カムが、ピボットによって前記パレット基部に結合され、前記円形カムが、前記ピボットの回転軸の周囲で回転する、項3に記載のパレット。
【0034】
項5.前記第1の顎状組立体が、第1の顎部支持体をさらに備え、前記第1の顎部支持体が、前記第1のレールおよび前記第2のレールに摺動可能に結合され、前記第1のリンク機構が、前記第1の顎部支持体に枢動可能に結合され、前記第1の顎板および前記第2の顎板が、前記第1の顎部支持体に結合され、
前記第2の顎状組立体が、第2の顎部支持体をさらに備え、前記第2の顎部支持体が、前記第1のレールおよび前記第2のレールに摺動可能に結合され、前記第2のリンク機構が、前記第2の顎部支持体に枢動可能に結合され、前記第3の顎板が、前記第2の顎部支持体に結合される、
項3に記載のパレット。
【0035】
項6.前記第1の顎部支持体と前記第2の顎部支持体とに結合される弾性部材をさらに備え、前記弾性部材が、前記第1の顎部支持体と前記第2の顎部支持体とに付勢力を与えて、前記第1の顎部支持体と前記第2の顎部支持体とを、その間にある位置決め点の方に向かわせる、項5に記載のパレット。
【0036】
項7.前記第1の顎部支持体から、前記長手方向軸線に沿って、前記第2の顎部支持体に向かう方向に延伸する、第1の押し棒と、
前記第2の顎部支持体から、前記長手方向軸線に沿って、前記第1の顎部支持体に向かう方向に延伸する、第2の押し棒とをさらに備え、前記第1の押し棒および前記第2の押し棒が、アクチュエータから作動力を受けるように構成された、自由端である鈍端を有し、前記第1の押し棒および前記第2の押し棒に印加された前記作動力が、前記第1の顎部支持体、および前記第2の顎部支持体を、前記コネクタ支持体の前記第1の端部、および対向する前記第2の端部の方に向かわせる、項6に記載のパレット。
【0037】
項8.前記第1の顎部支持体が、前記長手方向軸線に沿って配向された、貫通する第1の孔を有し、前記第2の顎部支持体が、前記長手方向軸線に沿って配向された、貫通する第2の孔を有し、前記第1の押し棒が、前記第2の孔を通って延伸し、前記第2の押し棒が、前記第1の孔を通って延伸する、項7に記載のパレット。
【0038】
項9.電気コネクタの製造システムであって、前記電気コネクタの少なくとも2つは大きさが異なり、前記製造システムは、
複数のパレットであって、前記各パレットは、
第1の端部、および対向する第2の端部を有するコネクタ支持体であって、前記コネクタ支持体は、第1の端部と第2の端部との間に支持面を有し、前記コネクタ支持体は、前記第1の端部と、前記第2の端部と、前記第1の端部と前記第2の端部との間にある位置決め点との間に長手方向軸線を画定する、コネクタ支持体と、
前記支持面の上に配置され、前記第1の端部と前記位置決め点との間で、前記長手方向軸線に沿って双方向に移動可能な、第1の顎状組立体であって、
前記コネクタ支持体の前記支持面の上に配置された、第1の顎板、および第2の顎板であって、前記第1の顎板、および前記第2の顎板は、間隙を形成するように、互いに平行に離間された関係にあり、前記第1の顎板、および前記第2の顎板は、第1の把持縁部を画定する、第1の顎板、および第2の顎板を含む、第1の顎状組立体と、
前記支持面の上に配置され、前記第2の端部と前記位置決め点との間で、前記長手方向軸線に沿って双方向に移動可能な、第2の顎状組立体であって、前記第2の顎状組立体は、前記コネクタ支持体の前記支持面の上に配置され、前記第1の顎板、および前記第2の顎板に対して平行な関係にある、第3の顎板を含み、前記第3の顎板は、第2の把持縁部を画定し、かつ前記第3の顎板は、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体が互いの方に向かって移動して閉位置になるときに、前記第3の顎板が前記間隙に挿入されるように、前記間隙の平面に配置され、
前記第1の把持縁部、および前記第2の把持縁部は、これらの間に配置された前記位置決め点と対向する対面関係にあり、かつ前記第1の把持縁部、および前記第2の把持縁部は、前記位置決め点を中心とする成形開口部を形成し、前記成形開口部は、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体が前記閉位置へと移動するにつれて、前記長手方向軸線に沿った第1の寸法、および前記長手方向軸線と交差する第2の寸法が次第に小さくなる、第2の顎状組立体と、
前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体に結合された同期装置であって、前記同期装置は、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体の、それぞれの第1の端部および第2の端部から、前記位置決め点の方への動きを同期させるように動作可能な、同期装置とを備える、パレットと、
前記電気コネクタのコネクタソケットをプラグで塞ぐように動作可能な、少なくとも1つのロボットと、
前記複数のパレットのそれぞれを、少なくとも1つのロボットに搬送するように動作可能な、コンベヤとを備える、
製造システム。
【0039】
項10.前記同期装置が、
前記支持面から見て、前記コネクタ支持体の反対側に配置された円形カムであって、前記円形カムの回転軸が、前記長手方向軸線に垂直であり、かつ前記位置決め点を通る、円形カムと、
第1の端部が、前記円形カムの第1の箇所で前記円形カムに、かつ第2の端部が、前記第1の顎状組立体に、枢動可能に結合された、第1のリンク機構と、
第3の端部が前記円形カムに、かつ第4の端部が前記第2の顎状組立体に、枢動可能に結合された、第2のリンク機構であって、前記回転軸の周囲の前記円形カムの回転が、前記第1のリンク機構の前記第2の端部、および前記第2のリンク機構の前記第4の端部を、前記長手方向軸線に沿って移動させ、これによって、前記第1のリンク機構の前記第2の端部、および前記第2のリンク機構の前記第4の端部のそれぞれに取り付けられた、前記第1の顎状組立体と、前記第2の顎状組立体との動きを同期させる、第2のリンク機構とを備える、項9に記載の製造システム。
【0040】
項11.前記パレットが、
前記コネクタ支持体の反対側に配置され、その結果、前記円形カムが、前記パレット基部と、前記コネクタ支持体との間に配置される、パレット基部であって、前記パレット基部が、前記コネクタ支持体の前記反対側に面する第1の面を有する、パレット基部と、
前記長手方向軸線に沿って、前記パレット基部の前記第1の面に配置される、第1のレールおよび第2のレールであって、前記レールが前記長手方向軸線に沿って、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体をガイドするように、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体が、前記第1のレールおよび第2のレールに結合される、第1のレールおよび第2のレールとをさらに備える、
項10に記載の製造システム。
【0041】
項12.前記パレットが、
前記円形カムが、ピボットによって前記パレット基部に結合され、前記円形カムが、前記ピボットの回転軸の周囲で回転する、円形カムをさらに備える、項11に記載の製造システム。
【0042】
項13.前記複数のパレットのそれぞれの前記第1の顎状組立体が、第1の顎部支持体をさらに備え、前記第1の顎部支持体が、前記第1のレールおよび前記第2のレールに摺動可能に結合され、前記第1のリンク機構が、前記第1の顎部支持体に枢動可能に結合され、前記第1の顎板および前記第2の顎板が、前記第1の顎部支持体に結合され、
前記複数のパレットのそれぞれの前記第2の顎状組立体が、第2の顎部支持体をさらに備え、前記第2の顎部支持体が、前記第1のレールおよび前記第2のレールに摺動可能に結合され、前記第2のリンク機構が、前記第2の顎部支持体に枢動可能に結合され、前記第3の顎板が、前記第2の顎部支持体に結合される、
項11に記載の製造システム。
【0043】
項14.前記パレットが、
前記第1の顎部支持体と、前記第2の顎部支持体とに結合される弾性部材をさらに備え、前記弾性部材が、前記第1の顎部支持体と、前記第2の顎部支持体とに付勢力を与えて、前記第1の顎部支持体と、前記第2の顎部支持体とを、その間にある位置決め点の方に向かわせる、項13に記載の製造システム。
【0044】
項15.前記パレットが、
前記第1の顎部支持体から、前記長手方向軸線に沿って、前記第2の顎部支持体に向かう方向に延伸する、第1の押し棒と、
前記第2の顎部支持体から、前記長手方向軸線に沿って、前記第1の顎部支持体に向かう方向に延伸する、第2の押し棒であって、前記第1の押し棒および前記第2の押し棒が、作動力を受けるように構成された、自由端である鈍端を有し、前記第1の押し棒および前記第2の押し棒に印加された前記作動力が、前記第1の顎部支持体および前記第2の顎部支持体を、前記コネクタ支持体の前記第1の端部、および対向する前記第2の端部の方に向かわせる、第2の押し棒とをさらに備え、
前記コンベヤが、前記第1の押し棒の前記自由端である鈍端に接触するように構成された第1のアクチュエータ、および前記第2の押し棒の前記自由端である鈍端と係合するように構成された第2のアクチュエータを備え、前記第1のアクチュエータ、および前記第2のアクチュエータが、前記第1の押し棒、および前記第2の押し棒にそれぞれ前記作動力を印加するように動作可能な、
項14に記載の製造システム。
【0045】
項16.前記コンベヤが、前記第1および第2のアクチュエータに対して静止した関係で、前記各パレットを把持するように動作可能なクランプをさらに備える、項15に記載の製造システム。
【0046】
項17.前記パレットが前記クランプによって把持されたときに、前記コンベヤ上の前記複数のパレットのそれぞれに、電気コネクタを置くように動作可能な積み込みロボットをさらに備え、前記コンベヤが、前記クランプの上流に待機する単一のパレット列を有する、項16に記載の製造システム。
【0047】
項18.前記パレットの前記第1のハウジングが、前記長手方向軸線に沿って配向された、貫通する第1の孔を有し、前記パレットの前記第2のハウジングが、前記長手方向軸線に沿って配向された、貫通する第2の孔を有し、前記パレットの前記第1の押し棒が、前記第2の孔を通って延伸し、前記パレットの前記第2の押し棒が、前記第1の孔を通って延伸する、項15に記載の製造システム。
【0048】
項19.前記複数のパレットのそれぞれが、前記複数のパレットの残りのパレットと同一である、項9に記載の製造システム。
【0049】
項20.第1の端部、および対向する第2の端部を有するコネクタ支持体であって、前記コネクタ支持体は、第1の端部と第2の端部との間に支持面を有し、前記コネクタ支持体は、前記第1の端部と、前記第2の端部と、前記第1の端部と前記第2の端部との間にある位置決め点との間に長手方向軸線を画定する、コネクタ支持体と、
前記支持面の上に配置され、前記第1の端部と前記位置決め点との間で、前記長手方向軸線に沿って双方向に移動可能な、第1の顎状組立体であって、
前記コネクタ支持体の前記支持面の上に配置された、第1の顎板、および第2の顎板であって、前記第1の顎板、および前記第2の顎板は、間隙を形成するように、互いに平行に離間された関係にあり、前記第1の顎板、および前記第2の顎板は、第1の把持縁部を画定する、第1の顎板、および第2の顎板を含む、第1の顎状組立体と、
前記支持面の上に配置され、前記第2の端部と前記位置決め点との間で、前記長手方向軸線に沿って双方向に移動可能な、第2の顎状組立体であって、前記第2の顎状組立体は、前記コネクタ支持体の前記支持面の上に配置され、前記第1の顎板、および前記第2の顎板に対して平行な関係にある、第3の顎板を含み、前記第3の顎板は、第2の把持縁部を画定し、かつ前記第3の顎板は、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体が互いの方に向かって移動して閉位置になるときに、前記第3の顎板が前記間隙に挿入されるように、前記間隙の平面に配置され、
前記第1の把持縁部、および前記第2の把持縁部は、これらの間に配置された前記位置決め点と対向する対面関係にあり、かつ前記第1の把持縁部、および前記第2の把持縁部は、前記位置決め点を中心とする成形開口部を形成し、前記成形開口部は、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体が前記閉位置へと移動するにつれて、前記長手方向軸線に沿った第1の寸法、および前記長手方向軸線と交差する第2の寸法が次第に小さくなる、第2の顎状組立体と、
前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体に結合された同期装置であって、前記同期装置は、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体の、それぞれの第1の端部および第2の端部から、前記位置決め点の方への動きを同期させるように動作可能な、同期装置とを備える、パレットを提供するステップと、
前記パレットの前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体を、前記第1の端部、および前記第2の端部に向かって移動させ、前記パレットの前記支持面に第1の電気コネクタを配置して、前記第1の把持縁部、および前記第2の把持縁部が前記第1の電気コネクタの外面に接触するように、前記パレットの前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体を、位置決め点に向かって移動させるステップと、
前記パレットをロボットに搬送するステップと、
前記第1の電気コネクタの少なくとも1つのコネクタソケットを塞ぐように、前記ロボットを動作させるステップと、
前記パレットを荷下ろし場に搬送するステップと、
前記パレットの前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体を、前記第1の端部、および前記第2の端部に向かって移動させて、前記パレットの前記支持面にある前記第1の電気コネクタを除去するステップと、
前記第2の電気コネクタを前記パレットの前記支持面に配置し、かつ前記第1の把持縁部、および前記第2の把持縁部が前記第2の電気コネクタの外面に接触するように、前記第1の顎状組立体、および前記第2の顎状組立体を、位置決め点に向かって移動させるステップであって、前記第2の電気コネクタの前記外面は、前記第1の電気コネクタとは異なる外形寸法を有する、配置かつ移動させるステップと、
前記パレットを前記ロボットに搬送するステップと、
前記第2の電気コネクタの少なくとも1つのコネクタソケットを塞ぐように、前記ロボットを動作させるステップと、
前記パレットを荷下ろし場に搬送するステップとを含む、
電気コネクタを塞ぐ方法。
【0050】
様々な態様の説明が、例示の目的で提示されているが、全てを述べ尽くそうとするものでも、開示された態様に限定することを意図するものでもない。説明した態様の範囲および原理から逸脱することのない、多数の変更および変種があることは、当業者にとって明らかであろう。本明細書で用いられる用語は、本態様の原理、実際の用途、または市場に見られる技術を超える技術改善を最もよく説明するために、あるいは本明細書で開示される態様を当業者が理解できるようにするために選択されたものである。
【0051】
前述の内容は複数の態様に向けられているが、本明細書で説明するその他さらに別の態様が、その基本的な範囲から逸脱することなく考案されてもよく、その範囲は、添付の特許請求の範囲によって決定される。
【符号の説明】
【0052】
100 パレット
102 コネクタ支持体
108 支持面
110 長手方向軸線
112 位置決め点
120 第1の顎状組立体
122 第1の顎板
124 第2の顎板
126 間隙
128、128a、128b 第1の把持縁部
130 第2の顎状組立体
132 第3の顎板
138 、138a、138b 第2の把持縁部
140 第1の顎部支持体
142 第2の顎部支持体
144 弾性部材
150、150’ 成形開口部
160 同期装置
162 円形カム
163 ピボット
164 回転軸
166 第1のリンク機構
167 第1の切り欠き
172 第2のリンク機構
173 第2の切り欠き
180 パレット基部
184、186 レール
185、187 スロット
190 第1の押し棒
192 第2の押し棒