特許 7149719 包装箱

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2022-09-29

(45)【発行日】2022-10-07

(54)【発明の名称】包装箱

(51)【国際特許分類】

   B65D 5/42 20060101AFI20220930BHJP

【ＦＩ】

B65D5/42 G

【請求項の数】 2

(21)【出願番号】P 2018054992

(22)【出願日】2018-03-22

(65)【公開番号】P2019167127

(43)【公開日】2019-10-03

【審査請求日】2021-01-15

(73)【特許権者】

【識別番号】390022895

【氏名又は名称】株式会社トーモク

(74)【代理人】

【識別番号】110000800

【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】米丸 武

【審査官】種子島 貴裕

(56)【参考文献】

【文献】特開２００６－２２５００７（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２００９－００７０１１（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｂ６５Ｄ ５／４２

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

底部が閉塞された角筒状の胴部と、前記胴部を構成する一の側板の上端縁に折目線を介して連設されたフラップとを備える紙製の包装箱であって、
前記側板及び前記フラップには前記折目線を挟んで線対称に、前記折目線側を基端として該折目線からそれぞれ延びる第１切目線と、前記第１切目線から離間して前記折目線側を基端として該折目線からそれぞれ延びる第２切目線と、前記第２切目線の先端に連接され、前記折目線と前記第１切目線と前記第２切目線と前記第１切目線の先端及び前記第２切目線の先端を結ぶ仮想線とで囲まれた領域の中間部に向かって延びる第３切目線とが形成されており、
前記フラップを前記折目線に沿って前記側板の外側に折り返したとき、前記フラップ側に設けられた前記第１切目線、前記第２切目線及び前記第３切目線と、前記側板側に設けられた前記第１切目線、前記第２切目線及び前記第３切目線とはそれぞれ重なり合うように配置され、当該重なり合った状態で前記第１切目線と前記第２切目線と前記第３切目線とで包囲された部分を、前記第３切目線の先端と前記第１切目線の先端とを結ぶ線を軸として前記側板に対して折り倒すことによりロック片が形成されることを特徴とする包装箱。

【請求項2】

前記請求項１に記載の包装箱において、
前記側板及び前記フラップには前記折目線を挟んで線対称に、前記第１切目線の先端に連接され、前記折目線と前記第１切目線と前記第２切目線と前記第１切目線の先端及び前記第２切目線の先端を結ぶ仮想線とで囲まれた領域の中間部に向かって延び、前記第３切目線と所定の距離を有する第４切目線が形成されており、
前記フラップを前記折目線に沿って前記側板の外側に折り返したとき、前記フラップ側に設けられた前記第１切目線、前記第２切目線、前記第３切目線及び前記第４切目線と、前記側板側に設けられた前記第１切目線、前記第２切目線、前記第３切目線及び前記第４切目線とはそれぞれ重なり合うように配置され、当該重なり合った状態で前記第１切目線と前記第２切目線と前記第３切目線と前記第３切目線とで包囲された部分を、前記第３切目線の先端と前記第４切目線の先端とを結ぶ線を軸として前記側板に対して折り倒すことにより前記ロック片が形成されることを特徴とする包装箱。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、包装箱に関する。

【背景技術】

【0002】

従来、底部が閉塞された四角筒状の胴部と、前記胴部を構成する各側板の上端縁に折目線を介して連設されたフラップとが設けられた包装箱が知られている（例えば、特許文献１参照）。

【0003】

特許文献１の包装箱では、フラップから該フラップ連接される側板まで、折目線と交差して延びる切目線が一対形成されている。そのため、フラップを側板の外側に折り返した状態で、両切目線の基端同士を結んだ第１補助折目線と先端同士を結んだ第２補助折目線とをそれぞれ回転軸として、この両切目線に挟まれる領域をロック片として包装箱の外側方向へ折り返すことができる。

【0004】

このロック片のうちフラップ側のロック片は、折目線と、該折目線に直交する一対の切目線と、前記折目線と平行な第１補助折目線と、で長方形状に構成されている。他方、ロック片のうち側板側のロック片は、折目線と、互いに離間する方向に延びてから屈曲し互いに近づく方向に倒凹状を形成する一対の切目線と、前記折れ目線と平行な第２補助折目線と、で構成されている。この結果、側板側のロック片の最大横幅は、フラップ側のロック片の横幅よりも大になっている。

【0005】

そのため、ロック片を包装箱の外側方向へ折り返すと、フラップ側のロック片が抜け出た後の切目線の両縁部の間を、フラップ側のロック片が前記最大横幅まで徐々に弾性変形されながら通過し、前記倒凹状の箇所に前記両縁部が嵌入される。

【0006】

その結果として、ロック片は外側に折り倒された状態で確実に固定され、フラップは該フラップを胴部の外側に折り返した状態で保持されることとなる。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0007】

【文献】特開２００９－２９８４５３号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0008】

しかしながら、特許文献１の包装箱は、前述のとおり、ロック片の側板側の切目線が互いに離間する方向に延びてから屈曲し互いに近づく方向に倒凹状を形成しなければならにため、ロック片の全長が長くなってしまう。そのため、ロック片を外側に折り倒したときに、ロック片が外側に大きく突出し作業の邪魔になっていた。

【0009】

本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、フラップを胴部の外側に折り返した状態で確実に保持することができるとともに、作業の邪魔になりにくいロック片を有する包装箱を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0010】

上記目的を達成するために、本発明の包装箱は、底部が閉塞された角筒状の胴部と、前記胴部を構成する一の側板の上端縁に折目線を介して連設されたフラップとを備える紙製の包装箱であって、前記側板及び前記フラップには前記折目線を挟んで線対称に、前記折目線側を基端として該折目線からそれぞれ延びる第１切目線と、前記第１切目線から離間して前記折目線側を基端として該折目線からそれぞれ延びる第２切目線と、前記第２切目線の先端に連接され、前記折目線と前記第１切目線と前記第２切目線と前記第１切目線の先端及び前記第２切目線の先端を結ぶ仮想線とで囲まれた領域の中間部に向かって延びる第３切目線とが形成されており、前記フラップを前記折目線に沿って前記側板の外側に折り返したとき、前記フラップ側に設けられた前記第１切目線、前記第２切目線及び前記第３切目線と、前記側板側に設けられた前記第１切目線、前記第２切目線及び前記第３切目線とはそれぞれ重なり合うように配置され、当該重なり合った状態で前記第１切目線と前記第２切目線と前記第３切目線とで包囲された部分を、前記第３切目線の先端と前記第１切目線の先端とを結ぶ線を軸として前記側板に対して折り倒すことによりロック片が形成されることを特徴とする。

【0011】

本発明の包装箱において、前記側板及び前記フラップには、第１切目線、第２切目線及び第３切目線が、前記折目線を挟んで線対称に形成されている。

【0012】

そのため、前記胴部を構成する一の側板の上端縁に折目線を介して連設されたフラップを該折目線で該側板の外側に折り返したとき、フラップ側に設けられた第１切目線、第２切目線及び第３切目線と、側板側に設けられた第１切目線、第２切目線及び第３切目線とはそれぞれ重なり合う。

【0013】

そして、包装箱は紙製であるため、先端が開放されている該第３切目線の先端と前記第１切目線の先端とを結ぶ仮想線を回動軸として、前記折目線と前記第１切目線と前記第２切目線とで囲まれた領域を包装箱の外側に折り倒すことができる。

【0014】

このとき、第３切目線は、該囲まれた領域の中間部にその先端を有するため、第２切目線は、回動軸の延長線との交点より折目線側の部分のみが外側に突出する。したがって、本発明の包装箱では、前記領域を外側に折り倒す際に、第２切目線は、折目線側の一部しか外側に突出しないため、作業の邪魔になりにくくすることができる。

【0015】

さらに、前記囲まれた領域の一部を包装箱の外側に折り倒したときに、前記回動軸の延長線と、第２切目線のうち該延長線との交点より先端側と、第３切目線とで挟まれる領域は、包装箱の内側に折り倒されて自身の抜けた穴の縁で係止される。

【0016】

したがって、本発明の包装箱では、包装箱の外側に折り倒された第１切目線及び第２切目線の一部だけではなく、包装箱の内側に折り倒される領域でも係止されるため、フラップは該フラップを胴部の外側に折り返した状態で確実に保持することができる。

【0017】

本発明の包装箱においては、前記側板及び前記フラップには前記折目線を挟んで線対称に、前記第１切目線の先端に連接され、前記折目線と前記第１切目線と前記第２切目線と前記第１切目線の先端及び前記第２切目線の先端を結ぶ仮想線とで囲まれた領域の中間部に向かって延び、前記第３切目線と所定の距離を有する第４切目線が形成されており、前記フラップを前記折目線に沿って前記側板の外側に折り返したとき、前記フラップ側に設けられた前記第１切目線、前記第２切目線、前記第３切目線及び前記第４切目線と、前記側板側に設けられた前記第１切目線、前記第２切目線、前記第３切目線及び前記第４切目線とはそれぞれ重なり合うように配置され、当該重なり合った状態で前記第１切目線と前記第２切目線と前記第３切目線と前記第３切目線とで包囲された部分を、前記第３切目線の先端と前記第４切目線の先端とを結ぶ線を軸として前記側板に対して折り倒すことにより前記ロック片が形成されることが好ましい。

【0018】

これによれば、第３切目線の先端と第４切目線の先端とを結ぶ仮想線を回動軸として前記囲まれる領域の一部を包装箱の外側に折り倒すことができる。

【0019】

その場合、第１切目線は、前記回動軸の延長線との交点よりも折目線側の部分のみが外側に突出することとなる。したがって、この包装箱では、前記領域を折り倒すときに第１切目線及び第２切目線のいずれも、折目線寄りの一部しか外側に突出しないため、さらに作業の邪魔になりにくくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【0020】

【図1】本発明の包装箱の一実施形態を示す斜視図。

【図2】本実施形態の包装箱を展開して示す説明図。

【図3】本発明の実施形態のロック動作を示す斜視図であって、図３Ａは天板外フラップを第２側板の外側に折り返した状態を示す説明図。図３Ｂはロック片を折り倒した状態を示す説明図。

【図4】図３Ｂの断面図であって、図４ＡはＡ－Ａ線断面を示す断面図。図４ＢはＢ－Ｂ線断面を示す断面図。

【図5】ロック片の変形例を示す説明図。

【発明を実施するための形態】

【0021】

本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。

【0022】

本実施形態の包装箱１は、図１に組立状態を示すように、四角筒状の胴部２と、該胴部２の上端を閉塞する天板３と、該胴部２の下端を閉塞する底板４（本発明の底部に相当）とによって直方体状に形成されている。

【0023】

包装箱１は、図２に展開して示すように、一枚の段ボール板紙１０から形成されている。なお、図２は、段ボール板紙１０の裏面側を示している。段ボール板紙１０は、右端の第１側板２１と、第１側板２１の左側縁に折目線Ｌ１を介して連設された第２側板２２と、第２側板２２の左側縁に折目線Ｌ２を介して連設された第３側板２３と、第３側板２３の左側縁に折目線Ｌ３を介して連設された第４側板２４と、第４側板２４の左側縁に折目線Ｌ４を介して連設された接着片２５とを備えている。

【0024】

第１側板２１には、上端縁に折目線Ｌ５を介して天板内フラップ３１が連接され、下端縁に折目線Ｌ９を介して底板内フラップ４１が連接されている。

【0025】

第２側板２２には、上端縁に折目線Ｌ６を介して天板外フラップ３２が連接され、下端縁に折目線Ｌ１０を介して底板外フラップ４２が連接されている。

【0026】

第３側板２３には、上端縁に折目線Ｌ７を介して天板内フラップ３３が連接され、下端縁に折目線Ｌ１１を介して底板内フラップ４３が連接されている。

【0027】

第４側板２４には、上端縁に折目線Ｌ８を介して天板外フラップ３４が連接され、下端縁に折目線Ｌ１２を介して底板外フラップ４４が連接されている。

【0028】

後述するが、天板内フラップ３１，３３及び天板外フラップ３２，３４は、天板３を構成するものであり、底板内フラップ４１，４３及び底板外フラップ４２，４４は底板４を構成するものである。

【0029】

図１及び図２に示すように、第２側板２２及び天板外フラップ３２には、ロック片５が形成されている。ロック片５は、折目線Ｌ６を挟んで第２側板２２及び天板外フラップ３２に対して線対称に設けられている。

【0030】

ロック片５は、図２に示すように、折目線Ｌ６に直交し第２側板２２及び天板外フラップ３２にわたって延びる第１切目線５１を有する。

【0031】

また、ロック片５は、第１切目線５１から所定距離を存して折目線Ｌ６に直交し第２側板２２及び天板外フラップ３２にわたって延びる第２切目線５２を有する。

【0032】

また、ロック片５は、第２側板２２及び天板外フラップ３２のそれぞれに第３切目線５３を有する。第３切目線５３は、第２切目線５２の各端から第１切目線５１及び第２切目線５２に囲まれる領域の中間部まで延びている。本実施形態の第３切目線５３は、第１切目線５１に向かって折目線Ｌ６に平行に延びてから直角に屈曲して、折目線Ｌ６に向かって第１切目線５１に平行に延びることで、概略Ｌ字状に形成され、その先端が、第１切目線５１及び第２切目線５２に囲まれる領域の中間部に達している。

【0033】

また、ロック片５は、第２側板２２及び天板外フラップ３２のそれぞれに第４切目線５４を有する。第４切目線５４は、第１切目線５１の各端から第１切目線５１及び第２切目線５２に囲まれる領域の中間部まで延びている。本実施形態の第４切目線５４は、第２切目線５２に向かって折目線Ｌ６に平行に延びてから直角に屈曲して、折目線Ｌ６に向かって第２切目線５２に平行に延びることで、概略Ｌ字状に形成され、その先端が、第１切目線５１及び第２切目線５２に囲まれる領域の中間部に達している。

【0034】

また、この第４切目線５４は、第３切目線５３と所定の間隔を存しており、互いに交わっていない。

【0035】

また、ロック片５は、第２側板２２及び天板外フラップ３２のそれぞれに一対の補助折目線５５を有する。一方の補助折目線５５は、第２側板２２に形成された第３切目線５３の先端と第４切目線５４の先端とを結ぶものであり、他方の補助折目線５５は、天板外フラップ３２に形成された第３切目線５３の先端と第４切目線５４の先端とを結ぶものである。

【0036】

以上の各切目線及び補助折目線５５で囲まれた概略Ｈ形状のロック片５のうち補助折目線５５を含む延長線で挟まれた内側領域がロック片本体部５６であり、外側領域がロック片脚部５７である。

【0037】

図１に示す包装箱１は、図２に示す上記構成の段ボール板紙１０から組み立てられる。

【0038】

即ち、段ボール板紙１０の第１側板２１と第２側板２２と第３側板２３と第４側板２４をそれぞれ折目線Ｌ１乃至Ｌ３に沿って同一方向に折り曲げ、次いで、第４側板２４の左端縁に連設されている接着片２５を折目線Ｌ４に沿って前記同一方向に折り曲げ、第１側板２１の右端部の内側面に重合させて接着する。これにより、四角筒状の胴部２が形成される。

【0039】

続いて、底板内フラップ４１及び４３をそれぞれ折目線Ｌ９及びＬ１１沿って水平に折り曲げ、底板外フラップ４２及び４４をそれぞれ折目線Ｌ１０及びＬ１２に沿って水平に折り曲げて前記底板内フラップ４１及び４３の外側に重合させて、その重合部分を接着剤で接着することにより、底板４が形成される。

【0040】

次いで、胴部２の内部に被包装物を入れ、その後、天板内フラップ３１及び３３をそれぞれ折目線Ｌ５及びＬ７に沿ってそれぞれ水平に折り曲げ、天板外フラップ３２及び３４を折目線Ｌ６及びＬ８に沿ってそれぞれ水平に折り曲げ、前記天板内フラップ３１及び３３の外側に重合させて、その重合部分を接着剤で接着することにより、天板３が形成され、図１に示すように、包装箱１が形成される。

【0041】

次に、図３を参照して、本実施形態の包装箱１のロック片５で天板外フラップ３２を折り返した状態で保持する作業を説明する。

【0042】

まず、図３Ａに示すように、天板外フラップ３２を折目線Ｌ６で第２側板２２の外側に折り返す。

【0043】

このとき、ロック片５は、天板外フラップ３２側と第２側板２２側とが折目線Ｌ６を挟んで線対称に設けられているため、各切目線及び補助折目線５５がいずれも重なり合う。

【0044】

次に、図３Ｂに示すように、補助折目線５５を回動軸としてロック片５を包装箱１の外側に折り倒していく。

【0045】

このとき、図４Ａ、図４Ｂに示すようにロック片５のうちロック片本体部５６は、天板外フラップ３２側及び第２側板２２側のいずれもがそれぞれ第１切目線５１及び第２切目線５２の両側縁の間から抜け出る。このとき、ロック片本体部５６が抜け出た後の天板外フラップ３２側における第１切目線５１及び第２切目線５２の両側縁の間を、第２側板２２側の対応する両側縁が弾性変形しながら順次通過していく。

【0046】

これによりロック片本体部５６は、包装箱１の外側に突出した状態で保持される。

【0047】

他方、ロック片５のうちロック片脚部５７は、天板外フラップ３２側及び第２側板２２側のいずれもがそれぞれ第２切目線５２と第３切目線５３とに囲まれる領域から抜け出る。このとき、ロック片脚部５７が抜け出た後の第２側板２２側における第２切目線５２と第３切目線５３とに囲まれる領域を、天板外フラップ３２側の対応する該領域の外縁が弾性変形しながら順次通過していく。これは、第１切目線５１と第４切目線５４とに囲まれる領域でも同様である。

【0048】

これによりロック片脚部５７は包装箱１の内側に突出した状態で保持される。

【0049】

以上説明したとおり、図４Ｂに示すように本実施形態のロック片５は、ロック片本体部５６の両側縁だけでなく、ロック片脚部５７の外縁でも係止されるため、天板外フラップ３２を第２側板２２の外側に折り返した状態で確実に保持することができる。

【0050】

このロック片脚部５７は、包装箱の内側に突出するので作業時の邪魔にならない。

【0051】

また、包装箱の内側に突出するロック片脚部５７により保持力を十分に確保できるので、包装箱の外側に突出するロック片本体部５６側に係止のための構造を設けなくてもよいため、ロック片本体部５６側を小型化することができる。よって、ロック片５を外側に折り倒した際の外側への突出量を小さくすることができるので、作業時に邪魔になりにくい。

【0052】

以上説明した本実施形態の包装箱は、例えば、胴部２の内部に被包装物を入れる際に、起立する各天板フラップのうち天板外フラップ３２を折り返した状態で保持することで、被包装物を入れやすくすることができる。

【0053】

また、搬送後に被包装物を販売する際に、起立させた他の各天板フラップによって商品を積み上げるとともに、天板外フラップ３２を折り返した状態で保持することで、商品が看者から見やすい状態にすることもできる。

【0054】

［変形例］
なお、本実施形態では四角筒状の胴部を例として説明したが、胴部は五角筒状、六角筒状であってもよい。

【0055】

また、本実施形態ではＡ式段ボール包装箱を例として説明したが、本発明の包装箱は、Ｂ式段ボール包装箱としてもよい。

【0056】

また、本実施形態のロック片５は、天板外フラップ３２及び第２側板２２に１つだけ設けられているが、天板外フラップ３４及び第４側板２４にも設けられていてもよく、天板内フラップ３１，３３とそれに連接される第１側板２１、第３側板２３とに設けられてもよい。つまり、ロック片５の個数に限定はなく、一の側板に複数設けてもよい。

【0057】

また、本実施形態においては、概略Ｈ形状のロック片５を説明したが、本発明はこれに限られることなく、図５に示すようなロック片５’であってもよい。

【0058】

図５に示すように、第１切目線は、倒Ｖ字状に形成され、第２切目線５２は、Ｋを両端して弧状に形成されている。すなわち、第１切目線５１及び第２切目線５２は、折目線Ｌ６を軸として線対称であれば形状は直線に限定されず、曲線でもよく、屈曲点を有していてもよい。また、第１切目線５１及び第２切目線５２と折目線Ｌ６との交点は直交している必要はない。また、第１切目線５１及び第２切目線５２は、折目線Ｌ６を軸として線対称であれば相互に対称形状である必要はない。

【0059】

図５に示すように、第３切目線５３はＫを基端として弧状に形成されている。すなわち、第３切目線５３は、折目線Ｌ６と第１切目線５１と第２切目線５２と該第１切目線５１の先端及び該第２切目線５２の先端を結ぶ仮想線とで囲まれた領域の中間部に自身の先端が達していれば、形状はＬ字状に限定されず、まっすぐな直線でもよく曲線でもよい。

【0060】

ロック片５’で示すとおり、第４切目線５４は省略してもよい。この場合、第３切目線５３とこれに連接される第２切目線５２の一部（第１切目線の先端と第３切目線の先端とを結ぶ線の延長線と第２切目線５２との交点より第２切目線５２の先端側）とがロック片脚部５７を構成する。

【0061】

ロック片５’で示すとおり、補助折目線５５は省略してもよい。包装箱１は紙製であるため、補助折目線５５がなくとも手で折り曲げることができる。さらに、図５では補助折目線５５を省略しているため図示していないが、補助折目線５５に相当する回動軸は折目線Ｌ６から所定距離を存していれば折目線Ｌ６と平行である必要はない。

【0062】

なお、本実施形態においてロック片５，５’は、いずれも包装箱１の外側に折り返したが、ロック片５，５’は折目線Ｌ６を挟んで対称形状であるため内側に折り倒すこともできる。

【符号の説明】

【0063】

１ 包装箱
２ 胴部
４ 底板（底部）
２２ 第２側板（側板）
３２ 天板外フラップ（フラップ）
５１ 第１切目線
５２ 第２切目線
５３ 第３切目線
５４ 第４切目線
Ｌ６ 折目線

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】