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  • 特許-シート貼付装置およびシート貼付方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-29
(45)【発行日】2022-10-07
(54)【発明の名称】シート貼付装置およびシート貼付方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20220930BHJP
【FI】
H01L21/68 N
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018166858
(22)【出願日】2018-09-06
(65)【公開番号】P2020043107
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120592
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 崇裕
(74)【代理人】
【識別番号】100184712
【弁理士】
【氏名又は名称】扇原 梢伸
(74)【代理人】
【識別番号】100192223
【弁理士】
【氏名又は名称】加久田 典子
(72)【発明者】
【氏名】杉下 芳昭
【審査官】湯川 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-162523(JP,A)
【文献】特開2013-235635(JP,A)
【文献】特開2015-154033(JP,A)
【文献】特開2008-285285(JP,A)
【文献】特開2010-272755(JP,A)
【文献】特開2010-208683(JP,A)
【文献】特開2013-001436(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の剥離シートの一方の面に接着シートが仮着された原反を繰り出す繰出手段と、
前記繰出手段で繰り出した前記原反における前記接着シートの位置を検知する接着シート検知手段と、
前記接着シートの貼付対象となる被着体を支持し、前記接着シート検知手段で検知した前記接着シートの位置に合わせて当該被着体を対向配置させる被着体支持手段と、
前記接着シートに対向配置させた前記被着体に当該接着シートを押圧して貼付する押圧手段と、
前記被着体に貼付した接着シートから前記剥離シートを剥離する剥離手段とを有し、
前記接着シート検知手段は、前記原反を保持する原反保持手段と、当該原反保持手段で保持した前記原反における前記接着シートの位置を検知する接着シート検知機器とを備え、
前記押圧手段は、前記原反保持手段で保持した状態の前記原反における前記接着シートと、前記被着体支持手段で支持した状態の前記被着体とを相対接近させ、当該被着体に前記接着シートを押圧して貼付することを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
帯状の剥離シートの一方の面に接着シートが仮着された原反を繰り出す繰出工程と、
前記繰出工程で繰り出した前記原反における前記接着シートの位置を検知する接着シート検知工程と、
前記接着シートの貼付対象となる被着体を被着体支持手段で支持し、前記接着シート検知工程で検知した前記接着シートの位置に合わせて当該被着体を対向配置させる被着体支持工程と、
前記接着シートに対向配置させた前記被着体に当該接着シートを押圧して貼付する押圧工程と、
前記被着体に貼付した接着シートから前記剥離シートを剥離する剥離工程とを実施し、
前記接着シート検知工程では、原反保持手段で前記原反を保持する原反保持工程と、当該原反保持工程で保持した前記原反における前記接着シートの位置を検知する位置検知工程とを実施し、
前記押圧工程では、前記原反保持手段で保持した状態の前記原反における前記接着シートと、前記被着体支持手段で支持した状態の前記被着体とを相対接近させ、当該被着体に前記接着シートを押圧して貼付することを特徴とするシート貼付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート貼付装置およびシート貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、帯状の剥離シートの一方の面に仮着された接着シートを、被着体に対向配置させて位置決めし、当該接着シートを被着体に貼付するシート貼付装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-26904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された従来のシート貼付装置10(シート貼付装置)では、貼付用シートS1(接着シート)をウエハW(被着体)に対向配置させるにあたり、当該接着シートの位置をカメラ27(接着シート検知手段)で検知する際、当該接着シートを支持している第2の剥離シートB(剥離シート)部分が宙吊りになっているため、当該剥離シート部分が弛んだり、引っ張られたり、揺れ動いたりすることで、当該接着シートの正確な位置を検知できず、当該接着シートを被着体の所定の位置に正確に貼付できない場合があるという不都合を発生する。
【0005】
本発明の目的は、接着シートの正確な位置を検知し、当該接着シートを被着体の所定の位置に正確に貼付することができるシート貼付装置およびシート貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、原反保持手段で保持した原反における接着シートの位置を検知し、当該原反保持手段で保持した状態の原反における接着シートと、被着体支持手段で支持した状態の被着体とを相対接近させ、当該被着体に接着シートを押圧して貼付するので、当該接着シートを支持している剥離シートが弛んだり、引っ張られたり、揺れ動いたりすることを防止し、当該接着シートの正確な位置を検知して当該接着シートを被着体の所定の位置に正確に貼付することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】(A)~(E)は、本発明の実施形態に係るシート貼付装置の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な図1中手前方向から観た場合を基準とし、図を指定することなく方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。また、図1(B)~(E)は、図1(A)と同じ方向から観た図なので、方向を示す矢印は省略する。
【0010】
本発明のシート貼付装置EAは、帯状の剥離シートRLの一方の面RL1に接着シートASが仮着された原反RSを繰り出す繰出手段10と、繰出手段10で繰り出した原反RSにおける接着シートASの位置を検知する接着シート検知手段20と、接着シートASの貼付対象となる被着体としての半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」ともいう)WFを支持し、接着シート検知手段20で検知した接着シートASの位置に合わせて当該ウエハWFを対向配置させる被着体支持手段30と、接着シートASに対向配置させたウエハWFに当該接着シートASを押圧して貼付する押圧手段40と、ウエハWFに貼付した接着シートASから剥離シートRLを剥離する剥離手段50とを備えている。
【0011】
繰出手段10は、剥離シートRLの一方の面RL1に帯状の接着シート基材AS1が仮着され、当該接着シート基材AS1上にカバーシートCSが仮着された接着シート積層体RS1を支持する支持ローラ11と、接着シート積層体RS1等を案内するガイドローラ12と、カバーシート剥離手段としてのカバーシート剥離ローラ13Aで接着シート基材AS1から剥離したカバーシートCSに、常に所定の張力を付与して当該カバーシートCSを巻回して回収する回収手段としてのカバーシート回収ローラ13と、接着シート基材AS1に閉ループ状の切込CUを形成し、当該切込CUで仕切られた領域に接着シートASを形成し、当該接着シートAS以外の領域を不要シートUSとする切断手段14と、不要シート剥離手段としての不要シート剥離ローラ15Aで剥離シートRLからから剥離した不要シートUSに、常に所定の張力を付与して当該不要シートUSを巻回して回収する回収手段としての不要シート回収ローラ15と、駆動機器としての直動モータ16Aの出力軸16Bに回転自在に支持された調整ローラ16と、原反RSに繰出力を付与する繰出力付与手段17と、繰出力付与手段17との間に存在する剥離シートRLに、常に所定の張力を付与して当該剥離シートRLを巻回して回収する回収手段としての剥離シート回収ローラ18と、当該繰出手段10で繰り出した原反RSにおける接着シートASの繰出方向先端部を検知するカメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等からなるシート先端検知機器19とを備えている。
切断手段14は、駆動機器としての回動モータ14Aの出力軸14Bに支持され、円周面に平ループ状の切断部材としての切断刃14Cが設けられたダイカットローラ14Dと、ダイカットローラ14Dと同期回転するアンビルローラ14Eとを備えている。
繰出力付与手段17は、駆動機器としてのリニアモータ17Aと、そのスライダ17Bに支持された駆動機器としてのリニアモータ17Cと、そのスライダ17Dに支持された駆動機器としての回動モータ17Eと、その図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ17Fとで剥離シートRLを挟み込む駆動ローラ17Gとを備えている。
【0012】
接着シート検知手段20は、原反RSを保持する原反保持手段21と、当該原反保持手段21で保持した原反RSにおける接着シートASの位置を検知するカメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等の接着シート検知機器22とを備えている。
原反保持手段21は、駆動機器としての直動モータ21Aの出力軸21Bに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能な位置決め保持面21Cを有する原反保持プレート21Dを備えている。
【0013】
被着体支持手段30は、駆動機器としてのリニアモータ31のスライダ31Aに支持された駆動機器としてのリニアモータ32と、そのスライダ32Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能な被着体支持面33Aを有する被着体支持テーブル33と、当該被着体支持テーブルで支持したウエハWFの位置を検知するカメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等の被着体検知機器34とを備え、被着体検知機器34で検知したウエハWFの位置を基に、接着シート検知機器22で検知した接着シートASの位置に合わせてウエハWFを対向配置させる構成となっている。
【0014】
押圧手段40は、接着シート検知手段20と共用される直動モータ21Aを備え、原反保持手段21で保持した状態の原反RSにおける接着シートASと、被着体支持手段30で支持した状態のウエハWFとを相対接近させ、当該ウエハWFに接着シートASを押圧して貼付する構成となっている。
【0015】
剥離手段50は、全部が繰出手段10と共用されており、リニアモータ17Aと、スライダ17Bと、リニアモータ17Cと、スライダ17Dと、回動モータ17Eと、ピンチローラ17Fと、駆動ローラ17Gとで構成されている。
【0016】
以上のシート貼付装置EAの動作を説明する。
先ず、図1(A)中実線で示す初期位置に各部材が配置されたシート貼付装置EAに対し、当該シート貼付装置EAの使用者(以下、単に「使用者」という)が同図のように原反RSをセットした後、操作パネルやパーソナルコンピュータ等の図示しない操作手段を介して運転開始の信号を入力する。すると、繰出手段10が回動モータ14A、17Eを駆動し、接着シート積層体RS1を繰り出しつつ、ダイカットローラ14Dを回転させ、接着シート基材AS1に閉ループ状の切込CUを形成して接着シートASと不要シートUSとを形成する。次いで、図1(A)に示すように、先頭の接着シートASの繰出方向先端部をシート先端検知機器19が検知すると、繰出手段10が回動モータ14A、17Eの駆動を停止する。
なお、原反RSが繰り出されると、カバーシートCSは、カバーシート剥離ローラ13Aで接着シート基材AS1から剥離され、カバーシート回収ローラ13に巻回されて回収されるとともに、不要シートUSは、不要シート剥離ローラ15Aで剥離シートRLから剥離され、不要シート回収ローラ15に巻回されて回収される。
【0017】
その後、使用者または、多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しないウエハ搬送手段が、図1(A)に示すように、ウエハWFを被着体支持テーブル33上に載置する。すると、被着体支持手段30が図示しない減圧手段および被着体検知機器34を駆動し、被着体支持面33AでのウエハWFの吸着保持を開始するとともに、当該被着体支持面33A上に載置されたウエハWFの位置を検知する。また、被着体支持面33AでのウエハWFの吸着保持の開始タイミングと合わせて、繰出手段10が回動モータ17Eの駆動をロックした状態でリニアモータ17Aを駆動し、ピンチローラ17Fおよび駆動ローラ17Gを左方へ移動させて原反RSを繰り出す。この際も、繰出手段10が回動モータ14Aを駆動し、繰り出される接着シート基材AS1にダイカットローラ14Dで切込CUを形成して接着シートASと不要シートUSとを形成するとともに、カバーシート回収ローラ13および不要シート回収ローラ15で、それぞれカバーシートCSおよび不要シートUSを回収する。
【0018】
次に、先頭の接着シートASに次ぐ次の接着シートASの繰出方向先端部をシート先端検知機器19が検知すると、繰出手段10が回動モータ14Aおよびリニアモータ17Aの駆動を停止する。そして、接着シート検知手段20が直動モータ21Aを駆動し、原反保持プレート21Dを下降させ、図1(B)に示すように、位置決め保持面21Cを剥離シートRLの他方の面RL2(上面)に当接させた後、図示しない減圧手段を駆動し、当該位置決め保持面21Cでの原反RSの吸着保持を開始する。次いで、接着シート検知手段20が接着シート検知機器22を駆動し、位置決め保持面21Cで吸着保持している原反RSにおける接着シートASの位置を検知する。その後、被着体支持手段30がリニアモータ31、32を駆動し、スライダ31A、32Aを左右、前後方向に移動させ、図1(C)に示すように、被着体検知機器34で検知したウエハWFの位置を基に、接着シート検知機器22で検知した接着シートASの直下にウエハWFを配置する。次に、押圧手段40が直動モータ21Aを駆動し、図1(D)に示すように、原反保持プレート21Dで保持した状態の原反RSにおける接着シートASを、被着体支持テーブル33で支持した状態のウエハWFに接近させ、当該ウエハWFに接着シートASを所定の押圧力で押圧して貼付する。このとき、繰出手段10が直動モータ16Aおよびリニアモータ17Cを駆動し、原反保持プレート21Dの下降に合わせて調整ローラ16、ピンチローラ17Fおよび駆動ローラ17Gも下降させる。
【0019】
そして、ウエハWFへの接着シートASの貼付が完了すると、接着シート検知手段20が図示しない減圧手段の駆動を停止し、位置決め保持面21Cでの原反RSの吸着保持を解除した後、押圧手段40が直動モータ21Aを駆動し、原反保持プレート21Dを初期位置に復帰させる。次いで、剥離手段50がリニアモータ17Aおよび回動モータ17Eを駆動し、図1(E)に示すように、駆動ローラ17Gを剥離シートRL上で転動させながらピンチローラ17Fおよび駆動ローラ17Gを右方へ移動させ、ウエハWFに貼付された接着シートASから剥離シートRLを剥離する。その後、ウエハWFに貼付された接着シートASから剥離シートRL全体が剥離され、リニアモータ17Cが初期位置に復帰すると、剥離手段50がリニアモータ17Aおよび回動モータ17Eの駆動を停止した後、繰出手段10が直動モータ16Aおよびリニアモータ17Cを駆動し、調整ローラ16、ピンチローラ17Fおよび駆動ローラ17Gを初期位置に復帰させる。
【0020】
次いで、被着体支持手段30がリニアモータ31、32を駆動し、被着体支持テーブル33を初期位置に復帰させた後、図示しない減圧手段の駆動を停止し、被着体支持面33AでのウエハWFの吸着保持を解除する。その後、使用者または図示しないウエハ搬送手段が、被着体支持面33A上のウエハWFを次の工程に搬送し、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0021】
以上のような実施形態によれば、原反保持手段21で保持した原反RSにおける接着シートASの位置を検知し、当該原反保持手段21で保持した状態の原反RSにおける接着シートASと、被着体支持手段30で支持した状態のウエハWFとを相対接近させ、当該ウエハWFに接着シートASを押圧して貼付するので、当該接着シートASを支持している剥離シートRLが弛んだり、引っ張られたり、揺れ動いたりすることを防止し、当該接着シートASの正確な位置を検知して当該接着シートASをウエハWFの所定の位置に正確に貼付することができる。
【0022】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、剥離手段は、被着体に貼付した接着シートから剥離シートを剥離可能なものであれば、出願当初の技術常識に照らし合わせ、その技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
【0023】
繰出手段10は、帯状の剥離シートRLの一方の面RL1に、予め接着シートASが仮着された原反RSを支持ローラ11で支持し、当該原反RSを繰り出してもよく、この場合、当該繰出手段10に切断手段14が備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
繰出手段10は、不要シート剥離ローラ15Aおよび不要シート回収ローラ15が備わっていなくてもよいし、ピンチローラ17Fおよび駆動ローラ17Gを移動させずにまたは移動させつつ、支持ローラ11、ガイドローラ12、調整ローラ16等を移動させ、原反RSを繰り出してもよいし、チャックシリンダや吸着パッド等の保持手段で原反RSを保持して繰り出してもよいし、支持ローラ11やガイドローラ12等の各ローラの代わりに、板状部材やシャフト部材等で接着シート積層体RS1、原反RSまたは剥離シートRLを支持したり案内したりしてもよいし、接着シート積層体RS1や原反RSを巻回することなく例えばファンフォールド折りにして支持してもよいし、回収手段として、巻回することなく例えばファンフォールド折りにしたり、シュレッダ等で切り刻んだりしてカバーシートCS、不要シートUSまたは剥離シートRLを回収する構成を採用したり、巻回したりファンフォールド折りにしたりすることなく単に集積してカバーシートCS、不要シートUSまたは剥離シートRLを回収する構成を採用したりしてもよいし、調整ローラ16を昇降させなくてもよいし、直動モータ16Aや調整ローラ16が備わっていなくてもよい。
切断手段14は、剥離シートRLに仮着された帯状の接着シート基材AS1に短寸幅方向全体の切込CUを形成することで、その切込CUで仕切られた領域を接着シートASとし、その他の領域を不要シートUSとしてもよいし、原反RSを移動させずにまたは移動させつつ切断部材を移動させ、接着シート基材AS1に切込CUを形成して接着シートASと不要シートUSとを形成してもよいし、切断部材として、例えば、接着シート基材AS1に離間接近することで、当該接着シート基材AS1に所定形状の切込CUを形成する所謂平刃を採用してもよいし、切断刃14Cがダイカットローラ14Dに対して着脱可能でもよいし、着脱不能でもよい。
【0024】
接着シート検知手段20は、接着シートASを部分的に検知する接着シート検知機器22を採用し、当該接着シートASの位置を検知する接着シート検知機器22を採用してもよいし、接着シートASを全体的に検知する接着シート検知機器22を採用し、当該接着シートASの位置を検知してもよいし、接着シートASを部分的に検知する接着シート検知機器22を採用し、当該接着シート検知機器22と原反RSとの少なくとも一方を移動させ、接着シートASを全体的に検知して当該接着シートASの位置を検知してもよい。
原反保持手段21は、原反RSに対して離間接近しない構成でもよいし、剥離シートRLの一方の面RL1側から原反RSを保持してもよいし、剥離シートRLの一方の面RL1側と当該剥離シートRLの他方の面RL2側との両側から原反RSを保持してもよいし、位置決め保持面21Cが平面でもよいし、凸曲面、凸型面、凹曲面、凹型面、凹凸曲面または凹凸型面等の平面以外の面でもよく、位置決め保持面21Cが平面以外の面であった場合、位置決め保持面21Cおよび被着体支持面33Aのうち少なくとも一方は、弾性変形可能な構成とするとよいし、原反RSを面で保持することなく、例えば、線や点等で保持してもよい。
接着シート検知機器22は、前記実施形態のように、剥離シートRLの一方の面RL1側から接着シートASの位置を検知してもよいし、例えば、剥離シートRLが透明な場合や、透明な原反保持プレート21Dを採用した場合や、透明でない剥離シートRLを透過して接着シートASを検知可能な接着シート検知機器22を採用した場合等において、剥離シートRLの他方の面RL2側から接着シートASの位置を検知してもよい。
【0025】
被着体支持手段30は、被着体検知機器34が備わっておらず、接着シート検知機器22で検知した接着シートASの位置に合わせてウエハWFを対向配置させる構成としてもよい。この場合、例えば、被着体支持テーブル33上に載置するウエハWFが常に所定の位置となるように、図示しないウエハ搬送手段がウエハWFを被着体支持面33A上に載置するようにしたり、被着体支持手段30が駆動機器や位置決め枠等の位置決め手段を含むように構成し、被着体支持面33A上に載置されたウエハWFが所定の位置に配置されるように当該位置決め手段でウエハWFを位置決めしたりすることができる。
被着体支持手段30は、被着体支持テーブル33を前後方向に移動不能な構成としてもよいし、被着体支持テーブル33に保持手段が備わっていなくてもよいし、ウエハWFの外側またはウエハWFを囲むようにリングフレームや額縁等のフレーム部材を支持し、当該ウエハWFおよびフレーム部材を被着体としてもよく、この場合、当該被着体支持手段30は、接着シート検知手段20の検知結果を基に、当該接着シート検知手段20で検知した接着シートASの位置に合わせてウエハWFおよびフレーム部材を対向配置させ、押圧手段40でウエハWFおよびフレーム部材に接着シートASを押圧して貼付することができる。
【0026】
押圧手段40は、直動モータ21Aに代えて、接着シート検知手段20と共用されることのない駆動機器を採用し、原反保持手段21で保持した状態の原反RSにおける接着シートASと、被着体支持手段30で支持した状態のウエハWFとを相対接近させ、当該ウエハWFに接着シートASを押圧して貼付する構成としてもよいし、被着体支持テーブル33を昇降させる駆動機器としての図示しない直動モータを採用してもよく、この場合、当該押圧手段40が図示しない直動モータを駆動し、原反保持プレート21Dで保持した状態の原反RSにおける接着シートASに、被着体支持テーブル33で支持した状態のウエハWFを接近させ、当該ウエハWFに接着シートASを押圧して貼付することができる。なお、押圧手段40は、原反保持プレート21Dで保持した状態の原反RSを移動させずにまたは移動させつつ、被着体支持テーブル33で支持した状態のウエハWFを移動させてウエハWFに接着シートASを押圧して貼付してもよい。押圧手段40は、原反保持プレート21Dで保持した状態の原反RSを移動させずに、被着体支持テーブル33で支持した状態のウエハWFを移動させてウエハWFに接着シートASを押圧して貼付する場合、直動モータ21Aが構成物に含まれなくてもよい。
【0027】
剥離手段50は、ピンチローラ17Fおよび駆動ローラ17Gを移動させずにまたは移動させつつ、被着体支持テーブル33および剥離シートRLを移動させて接着シートASから剥離シートRLを剥離してもよいし、ピンチローラ17Fおよび駆動ローラ17Gを昇降させない構成としてもよいし、リニアモータ17A、スライダ17B、リニアモータ17C、スライダ17D、回動モータ17E、ピンチローラ17Fおよび駆動ローラ17Gの一部または全部に代えて、繰出手段10と共用することのない部材を採用し、ウエハWFに貼付された接着シートASから剥離シートRLを剥離するように構成してもよく、例えば、チャックシリンダや吸着パッド等の保持手段で剥離シートRLを保持し、当該チャックシリンダを移動させて接着シートASから当該剥離シートRLを剥離する構成としてもよいし、駆動機器としての直動モータの出力軸に支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の減圧手段によって吸着保持が可能な保持部材で剥離シートRLを保持し、当該保持部材で保持した剥離シートRLを接着シートASから離間させて剥離する構成としてもよい。
【0028】
原反RSは、接着シート基材AS1上にカバーシートCSが仮着されていなくてもよいし、接着シート基材AS1上にカバーシートCS以外の他のシートや層が仮着されていてもよいし、カバーシートCS上に別のシートや層が仮着されていてもよく、接着シート基材AS1上にカバーシートCSや他のシート等が仮着されていない場合、繰出手段10は、カバーシート剥離ローラ13Aやカバーシート回収ローラ13が備わっていなくてもよいし、備わっていてもよい。
ウエハWFは、一方の面および他方の面のうち少なくとも一方に所定の回路が形成されていてもよいし、それら両方に回路が形成されていなくてもよい。
【0029】
本発明における接着シートASおよび被着体の材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートASは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性の接着シートASが採用された場合は、当該接着シートASを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプの加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。また、このような接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層とで構成されたもの、基材と接着剤層との間に中間層を有するもの、基材の上面にカバー層を有する等3層以上のもの、更には、基材を接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層又は複層の中間層を有するものや、中間層のない単層又は複層のものであってよい。また、被着体としては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASは、機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
【0030】
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダ及びロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる。
前記実施形態において、ローラ等の回転部材が採用されている場合、当該回転部材を回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、回転部材の表面や回転部材自体をゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、回転部材の表面や回転部材自体を変形しない部材で構成してもよいし、ローラの代わりに回転するまたは回転しないシャフトやブレード等の他の部材を採用してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材といった被押圧物を押圧するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、ローラ、丸棒、ブレード材、ゴム、樹脂、スポンジ等の部材を採用したり、大気やガス等の気体の吹き付けにより押圧する構成を採用したりしてもよいし、押圧するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、剥離板や剥離ローラ等の剥離手段や剥離部材といった被剥離物を剥離するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、板状部材、丸棒、ローラ等の部材を採用してもよいし、剥離するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、支持(保持)手段や支持(保持)部材等の被支持部材(被保持部材)を支持(保持)するものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤(接着シート、接着テープ)、粘着剤(粘着シート、粘着テープ)、磁力、ベルヌーイ吸着、吸引吸着、駆動機器等で被支持部材を支持(保持)する構成を採用してもよいし、切断手段や切断部材等の被切断部材を切断または、被切断部材に切込や切断線を形成するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、カッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等で切断するものを採用したり、適宜な駆動機器を組み合わせたもので切断するものを移動させて切断するようにしたりしてもよい。
【符号の説明】
【0031】
EA…シート貼付装置
10…繰出手段
20…接着シート検知手段
21…原反保持手段
22…接着シート検知機器
30…被着体支持手段
40…押圧手段
50…剥離手段
AS…接着シート
RL…剥離シート
RL1…一方の面
RS…原反
WF…半導体ウエハ(被着体)
図1