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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-29
(45)【発行日】2022-10-07
(54)【発明の名称】ロープ及び保護テープ
(51)【国際特許分類】
   D07B 1/00 20060101AFI20220930BHJP
【FI】
D07B1/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018178204
(22)【出願日】2018-09-24
(65)【公開番号】P2020050969
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-08-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000107907
【氏名又は名称】セーレン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135448
【弁理士】
【氏名又は名称】北川 泰隆
(72)【発明者】
【氏名】川島 健治
【審査官】静野 朋季
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-160489(JP,A)
【文献】特開平6-17388(JP,A)
【文献】特開2012-235660(JP,A)
【文献】特開昭54-38962(JP,A)
【文献】特開平4-41787(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D07B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロープ本体と、
積層される第一層及び第二層を含み、前記第二層で前記ロープ本体の外周面に接し、所定の重なり幅で前記ロープ本体の長さ方向に螺旋状に巻き付けられる、帯状の保護テープと、を備え、
前記保護テープは、前記保護テープの長さ方向の第一側及び第二側の各第一端縁部が開口し、且つ前記保護テープの幅方向の第三側及び第四側の各第二端縁部で前記第一層及び前記第二層が繋がった形状を有する、ロープ。
【請求項2】
前記保護テープは、前記各第一端縁部が開口した筒状で、且つ前記保護テープの内周面のうちの周方向の第一領域と、前記第一領域と対向する前記保護テープの内周面のうちの第二領域と、が接した形状を有し、
前記第一層は、前記第一領域を含み、
前記第二層は、前記第二領域を含み、
前記第一層及び前記第二層は、前記第一領域及び前記第二領域が接した状態で積層される、請求項1に記載のロープ。
【請求項3】
前記ロープ本体は、
複数のストランドを撚った芯材と、
前記芯材を被覆する被覆層と、を含む、請求項1又は請求項2に記載のロープ。
【請求項4】
ロープのロープ本体の外周面に螺旋状に巻き付けられる、帯状の保護テープであって、
第一層と、
前記第一層と積層される第二層と、を含み、更に、
前記保護テープは、
前記第二層で前記ロープ本体の外周面に接し、
前記保護テープの長さ方向の第一側及び第二側の各第一端縁部が開口し、且つ前記保護テープの幅方向の第三側及び第四側の各第二端縁部で前記第一層及び前記第二層が繋がった形状を有する、保護テープ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロープに関する。
【背景技術】
【0002】
ロープに関する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、ロープのプロテクターが開示されている。プロテクターは、内層生地と、外層生地を含む。内層生地は、ポリエステル系合成繊維の平組織によって形成される。外層生地は、高機能繊維の平組織によって形成される。高機能繊維としては、全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ポリビニルアルコール系繊維及び超高分子量ポリエチレン繊維が挙げられる。内層生地と外層生地は、重ね合わされて一体に縫着される。その際、内層生地と外層生地は、四周辺に沿って互いに縫着される。プロテクターは、面ファスナーを含む。面ファスナーは、ロープの長さ方向に沿う両辺の縁部に縫着される。プロテクターは、内層生地をロープ表面に接させてロープ外周を囲繞する。プロテクターは、面ファスナーによって固定される。
【0003】
特許文献2には、合成繊維ロープが開示されている。合成繊維ロープは、複数本のストランドを撚り合わせて構成される。ストランドは、筒状織物と、芯材から構成される。筒状織物は、合成繊維の経糸と緯糸により構成される。芯材は、筒状織物内に集束された合成繊維束からなる。合成繊維としては、ナイロン等のポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ビニロン等のポリビニルアルコール系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維及びポリウレタン系繊維が挙げられる。筒状織物としては、平織り、綾織り等、筒状に織成できる織組織が適宜選定される。この他、特許文献2には、他の実施例として、合成繊維ロープに被覆を施すことが開示されている。被覆としては、次の第一構成、第二構成及び第三構成の何れかが採用される。第一構成は、合成樹脂の薄膜である。第二構成は、合成繊維の複数のヤーンを組紐構造に編み上げたものである。第三構成は、前述の筒状織物と同様の織物構造である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3105015号公報
【文献】特開2014-111851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ロープは、各種の用具となる。例えば、ロープは、搬送用具又は係留用具となる。用具としてのロープには、所定の力が繰り返し作用する。例えば、ロープが搬送用の吊り具であるとする。この場合、ロープは、クレーン等の所定の重機側の部材に取り付けられると共に、搬送対象の重量物に掛けられる。前述の重機は、重量物を吊り上げ、所定の位置に搬送する。重量物の搬送は、同じロープによって繰り返して実施される。従って、重量物が吊り上げられる度に、ロープは、重量物に掛けられた部分で重量物と擦れ合う。この他、ロープが船舶係留用の係留ロープであるとする。この場合、ロープは、船体側及び岸側の各部材に掛けられる。従って、海上の船が揺れ動くことで、ロープは、その両端で船体側及び岸側の各部材と擦れ合う。このようにロープが使用されることで、ロープは、損傷し易くなる。発明者は、このような損傷を抑制し、耐久性に優れたロープの構造について検討した。
【0006】
本発明は、耐久性に優れたロープ及びロープの保護テープを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面は、ロープ本体と、積層される第一層及び第二層を含み、前記第二層で前記ロープ本体の外周面に接し、所定の重なり幅で前記ロープ本体の長さ方向に螺旋状に巻き付けられる、帯状の保護テープと、を備え、前記保護テープは、前記保護テープの長さ方向の第一側及び第二側の各第一端縁部が開口し、且つ前記保護テープの幅方向の第三側及び第四側の各第二端縁部で前記第一層及び前記第二層が繋がった形状を有する、ロープである。
【0008】
このロープによれば、ロープの使用によってロープ本体が損傷することを抑制することができる。ロープが対象物に掛けられた状態でロープに張力が作用した場合、第一層と第二層の間に相対的な滑りを発生させることができる。ロープ全長のうち、保護テープを設ける範囲を、前述の対象物に応じて調整することができる。保護テープを交換することができる。仮に、ロープの使用によって保護テープに損傷が認められた場合、又はロープの保管状態に起因して保護テープが経年劣化した場合、既存の保護テープを外し、新たな保護テープを、上記同様の状態に巻き付けることで、ロープにおける保護テープの機能を回復させることができる。ロープの寿命を延ばすことができる。
【0009】
ところで、ロープが対象物に掛けられた状態でロープに張力が作用した場合、対象物に対する力が作用するロープ上の位置は、保護テープの長さ方向の第一側及び第二側の各第一端縁部の一方又は両方となることもある。仮に、保護テープが次のような仕様であるとする。前述の仕様は、保護テープの長さ方向の第一側及び第二側の一方側又は両側の第一端縁部が開口しておらず、保護テープの幅方向の第三側及び第四側の各第二端縁部と同様、前述の第一端縁部で第一層及び第二層が繋がった形状を有する仕様である。保護テープが前述のように仮定した仕様である場合、第一端縁部では、第一層と第二層の間の相対的な滑りは、第一層と第二層が繋がる接続部分によって制限される。換言すれば、本発明の一側面に係るロープの保護テープでは、各第一端縁部が開口しているため、第一層と第二層の間の相対的な滑りは、仮定した保護テープのように制限されない。その結果、本発明の一側面に係るロープの保護テープでは、仮定した形状の保護テープと比較し、第一層及び第二層のうちの一方に対する他方の可動範囲を大きくすることができる。
【0010】
ロープでは、前記保護テープは、前記各第一端縁部が開口した筒状で、且つ前記保護テープの内周面のうちの周方向の第一領域と、前記第一領域と対向する前記保護テープの内周面のうちの第二領域と、が接した形状を有し、前記第一層は、前記第一領域を含み、前記第二層は、前記第二領域を含み、前記第一層及び前記第二層は、前記第一領域及び前記第二領域が接した状態で積層される、ようにしてもよい。この構成によれば、保護テープを容易に形成することができる。即ち、筒状物を保護テープとすることができる。
【0011】
ロープでは、前記ロープ本体は、複数のストランドを撚った芯材と、前記芯材を被覆する被覆層と、を含む、ようにしてもよい。この構成によれば、ロープ本体の強度を向上させることができる。
【0012】
本発明の他の側面は、ロープのロープ本体の外周面に螺旋状に巻き付けられる、帯状の保護テープであって、第一層と、前記第一層と積層される第二層と、を含み、更に、前記保護テープは、前記第二層で前記ロープ本体の外周面に接し、前記保護テープの長さ方向の第一側及び第二側の各第一端縁部が開口し、且つ前記保護テープの幅方向の第三側及び第四側の各第二端縁部で前記第一層及び前記第二層が繋がった形状を有する、保護テープである。
【0013】
この保護テープによれば、上述した機能を奏するロープを実現することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、耐久性に優れたロープ及びロープの保護テープを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】ロープの概略構成の一例を示す正面図である。ロープの一部を示す。芯材、被覆層、ロープ本体及び保護テープを示す。
図2】保護テープの概略構成の一例を示す斜視図である。上段は、保護テープを形成する筒状生地を中間部を省略して示す。下段は、保護テープを中間部を省略して示す。
図3】保護テープの概略構成の他の例を示す斜視図である。上段は、保護テープを形成する第一生地及び第二生地を中間部を省略して示す。下段は、保護テープを中間部を省略して示す。
図4】ロープによる吊り具を示す斜視図である。吊り具によって重量物を吊り上げている状態を示す。
図5】保護テープの概略構成の他の例を示す平面図である。上段は、第二長さ方向の第一側の第一端縁部を三角形状とした保護テープを中間部を省略して示す。下段は、第二長さ方向の第一側及び第二側の各第一端縁部を傾斜した形状とした保護テープを中間部を省略して示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を実施するための実施形態について、図面を用いて説明する。本発明は、以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。例えば、以下に示す構成の一部は、省略し又は他の構成等に置換してもよい。他の構成を含むようにしてもよい。図中、細線で示す破線は、かくれ線であり、二点鎖線は、想像線である。また、ハッチングは、切断面を示す。
【0017】
<ロープ>
ロープ10について、図1~3を参照して説明する。ロープ10は、ロープ本体20と、保護テープ30を備える(図1参照)。ロープ本体20は、芯材22と、被覆層24を含む。芯材22は、複数のストランドを撚って形成される。芯材22は、繊維製であってもよく、又は鋼製のような金属製であってもよい。被覆層24は、芯材22を被覆する。ロープ10では、芯材22として、公知のロープを採用することができる。例えば、特許文献2に記載のロープを、芯材22として採用することができる。また、ロープ10では、被覆層24として、特許文献2に記載の合成繊維ロープに施される被覆を採用することができる。つまり、ロープ10では、芯材22を被覆層24で被覆するロープ本体20として、公知の構成を採用することができる。従って、ロープ本体20、芯材22及び被覆層24に関するこの他の説明は、省略する。図1では、芯材22及び被覆層24の図示は、簡略化されている。例えば、図1では、ストランドの図示は、省略されている。
【0018】
保護テープ30は、帯状の形状を有する(図2下段,図3下段参照)。保護テープ30は、第一層32と、第二層34を含む。第一層32及び第二層34は、積層される。実施形態では、第一層32及び第二層34は、直接積層される。保護テープ30は、第二層34でロープ本体20の外周面に接し、所定の重なり幅W1でロープ本体20の長さ方向に螺旋状に巻き付けられる(図1参照)。保護テープ30は、ロープ10の全体に設けるようにしてもよい。また、保護テープ30は、ロープ10の一部の範囲に設けるようにしてもよい。保護テープ30を設ける範囲は、ロープ10の用途を考慮して適宜決定される。
【0019】
実施形態では、ロープ本体20の長さ方向及び保護テープ30の長さ方向を区別する。そのため、説明の便宜上、ロープ本体20の長さ方向を「第一長さ方向」といい(図1参照)、保護テープ30の長さ方向を「第二長さ方向」という(図2,3参照)。ロープ10では、第二長さ方向に帯状に延びる保護テープ30は、ロープ本体20の外周を、第一長さ方向に沿って螺旋状に巻き付けられる。
【0020】
保護テープ30の螺旋状の巻き付けに関し、保護テープ30の重なり幅W1は、保護テープ30の幅W2に対して1/4~3/4の範囲の所定値とするようにしてもよい。例えば、保護テープ30の重なり幅W1は、保護テープ30の幅W2に対して1/2とするようにしてもよい。なお、図1に示す例では、保護テープ30の重なり幅W1は、保護テープ30の幅W2に対して9/20程度とされている。
【0021】
また、保護テープ30の螺旋状の巻き付けに関し、角度θは、10~60°の範囲の所定値とするようにしてもよい。角度θは、次の式(1)によって求められる角度である。式(1)で、「L」は、リードである。リードLは、ロープ本体20の外周に保護テープ30を1周巻き付けた場合に保護テープ30が第一長さ方向に進む距離である(図1参照)。また、「D」は、ロープ本体20の直径である。従って、「πD」は、ロープ本体20の周長となる。
【0022】
θ=tan-1(L/πD) ・・・(1)
保護テープ30の重なり幅W1及び角度θを適宜設定することで、ロープ10の使用に伴う保護テープ30の巻きずれを抑制することができる。保護テープ30の螺旋状の巻き付けに関し、保護テープ30の重なり幅W1及び角度θのうちの何れを優先するかは、諸条件を考慮して適宜決定される。図1は、模式的な図である。従って、図1では、次の要素同士の正確な関係は、考慮されていない。前述の要素は、ロープ本体20の直径Dと、保護テープ30の重なり幅W1と、保護テープ30の幅W2と、角度θと、リードLである。
【0023】
保護テープ30は、長尺の筒状生地40によって形成される(図2下段参照)。筒状生地40が保護テープ30となった状態では、筒状生地40の長さ方向は、第二長さ方向となり、筒状生地40の長さ方向の各側は、第一側及び第二側となる。従って、実施形態では、説明の便宜上、筒状生地40の長さ方向を「第二長さ方向」といい、筒状生地40の長さ方向の各側を「第一側」及び「第二側」という。筒状生地40は、第二長さ方向の第一側及び第二側の各端縁部が開口した筒状の形状を有する長尺の生地である(図2上段参照)。筒状生地40の第二長さ方向の第一側の端縁部は、後述する「第一端縁部E1」となり、筒状生地40の第二長さ方向の第二側の端縁部は、後述する「第一端縁部E2」となる。
【0024】
筒状生地40は、編物及び織物の何れであってもよく、編組織又は織組織も特に限定されない。編組織としては、たて編(ダブルトリコット又はダブルラッセル等)、よこ編又は丸編が例示される。織組織としては、平織、朱子織等の一重組織、よこ二重織、たて二重織等の重ね組織が例示される。筒状生地40の素材(糸種)としては、各種の繊維を採用することができる。例えば、筒状生地40の素材(糸種)としては、合成繊維、半合成繊維、再生繊維及び天然繊維を採用することができる。合成繊維としては、ポリエステル、ポリアミド、アクリル、ポリ塩化ビニル又はポリウレタンが例示される。半合成繊維としては、アセテート、トリアセテート又はプロミックスが例示される。再生繊維としては、レーヨン又はキュプラが例示される。天然繊維としては、綿又はウールが例示される。但し、発明者は、強度及び耐候性が良好であるという点を考慮し、ポリアミド又はポリエステル等の合成繊維が好ましいと考える。
【0025】
筒状生地40は、筒編又は袋織等の技法により製編又は製織段階から両端を閉じた状態で形成することができる。前述の両端は、保護テープ30の幅方向の第三側及び第四側の各第二端縁部E3,E4(図2下段参照)となる、筒状生地40の部分である。図2上段では、筒状生地40を円筒形状で図示している。但し、これは、筒状生地40が筒状であることの理解を容易とするためである。筒状生地40は、製編又は製織段階から図2下段に示すような多層構造の生地であってもよい。
【0026】
保護テープ30は、第一領域R1及び第二領域R2が接した形状を有する(図2下段参照)。第一領域R1は、筒状の保護テープ30の内周面のうちの周方向の半分の領域である(図2上段で「格子模様を付した領域」参照)。第二領域R2は、筒状の保護テープ30の内周面のうちの周方向の残りの半分の領域である(図2上段で「網点模様を付した領域」参照)。図2上段に示す二点鎖線は、説明用の図示であって、第一領域R1及び第二領域R2の境界位置を示す。第一領域R1は、第一層32及び第二層34が積層された状態で第二層34に接する第一層32の面となる。第二領域R2は、第一層32及び第二層34が積層された状態で第一層32に接する第二層34の面となる。つまり、保護テープ30では、第一層32は、第一領域R1を含み、第二層34は、第二領域R2を含む。
【0027】
この他、保護テープ30は、2枚の第一生地42及び第二生地44を重ね合わせ、縫製糸46によって一体的に縫製する等の技法によって形成することもできる(図3参照)。2枚の第一生地42及び第二生地44の縫製により、保護テープ30を容易に形成することができる。第一生地42及び第二生地44は、筒状生地40と同様、編物及び織物の何れであってもよく、編組織又は織組織も特に限定されない。また、第一生地42及び第二生地44の素材(糸種)も、筒状生地40と同様である。但し、保護テープ30のロープ本体20への巻き付け施工性を考慮すると、保護テープ30には、伸縮性及び柔軟性が必要となる。また、耐久性を考慮すると、保護テープ30には、耐摩擦性等の強度が必要となる。これらの点から、発明者は、保護テープ30としては、図2に示す態様が好ましいと考える。
【0028】
保護テープ30は、第一層32及び第二層34が積層され、第二長さ方向の第一側及び第二側の各第一端縁部E1,E2が開口し、且つ保護テープ30の幅方向の第三側及び第四側の各第二端縁部E3,E4で第一層32及び第二層34が繋がった形状となる(図2下段,図3下段参照)。そして、保護テープ30では、第一層32及び第二層34は、第一領域R1と第二領域R2が接した状態で積層される。実施形態では、保護テープ30の幅方向を、単に「幅方向」という。
【0029】
保護テープ30は、第二長さ方向及び幅方向に適度な伸縮性を有するとよい。例えば、保護テープ30は、第二長さ方向に50N/2.5cmの荷重を加えたときの伸度が10%以上100%以下となり、幅方向に50N/2.5cmの荷重を加えたときの伸度が100%以上400%以下となるようにするとよい。保護テープ30の伸度の下限を前述の値とすることで、保護テープ30をロープ本体20にスムーズに巻き付けることができる。保護テープ30をロープ本体20に密着させることができる。この他、保護テープ30では、JIS L1096 A法(ストリップ法)に準拠した引張強度が、第二長さ方向及び幅方向の両方向で、1000N以上/2.5cmとなるようにするとよい。
【0030】
<ロープの用途>
ロープ10は、各種の用具となる。例えば、ロープ10は、搬送用具としての吊り具となる(図4参照)。ロープ10が吊り具である場合、ロープ10には、第一長さ方向の両端にアイ12が設けられる。図4は、搬送対象の重量物として、シェークブロック50を示す。この説明では、図4に基づき、搬送対象の重量物をシェークブロック50とする。シェークブロック50の搬送には、3本のロープ10、3本のワイヤロープ54及び3個のシャックル56が用いられる。シェークブロック50の搬送時、3本のロープ10、3本のワイヤロープ54及び3個のシャックル56は、次のように設置される。
【0031】
即ち、3本のロープ10は、シェークブロック50の4本の脚部52のうち、鉛直方向の下側の3本の脚部52にそれぞれ掛けられる。ロープ10が脚部52に掛けられた状態で、ロープ10は、保護テープ30で脚部52に接する。3本のワイヤロープ54では、ワイヤロープ54の一端がクレーンのフック58に掛けられる。また、ワイヤロープ54の他端には、1個のシャックル56が取り付けられる。シャックル56は、鉛直方向の下側の2本の脚部52の間に設けられる。シャックル56には、前述の2本の脚部52に掛けられた2本のロープ10で、このシャックル56の側となるアイ12がそれぞれ取り付けられる。図4では、3個のシャックル56のうちの1個は、シェークブロック50の背面側に設置される。従って、図4では、シャックル56の図示は、2個とされている。また、図4では、クレーンの図示は、省略されている。
【0032】
詳細は省略するが、ロープ10は、搬送用具の他、例えば、係留用具に採用することもできる。
【0033】
ロープ10の使用時、ロープ本体20は、ロープ10に作用する張力の増減に伴い伸縮する。上記では説明を省略したが、保護テープ30の伸度の下限を上述の値とすることで、ロープ10で、保護テープ30をロープ本体20の伸縮に対応させた状態とすることができる。ロープ本体20の伸縮に伴う保護テープ30の巻きずれを抑制することができる。更に、保護テープ30の伸度の上限を上述の値とすることで、ロープ10の使用時、保護テープ30の過大な伸びを回避することができる。例えば、ロープ10が吊り具である場合(図4参照)、搬送対象の重量物を適切に搬送することができる。
【0034】
<実施例>
発明者は、実施形態のロープ10の有効性を確認するため、実験を行った。この実験により、発明者は、ロープ10がこれとは異なるロープと比較して耐久性の面で優れていることを確認した。以下、今回の実験により得られた実験結果を説明する。
【0035】
(1)実験方法
(1-1)実験サンプル
実験は、搬送用具としての吊り具であるロープを評価対象として実施した。評価対象のロープは、サンプル1~4とした。サンプル1~4では、ロープ本体は、同一とした。サンプル1~4の相違は、保護テープであり、サンプル1~4の保護テープの仕様は、次の通りである。但し、サンプル1~4では、第一層及び第二層の素材及び織組織は、次に示す通り、同一とした。また、サンプル1~4では、保護テープの幅(図1,2に示す「幅W2」参照)は、20cmで一定とした。更に、サンプル1~4では、ロープ本体に対して、保護テープを10cmの重なり幅(図1に示す「重なり幅W1」参照)で第一長さ方向に螺旋状に巻き付けた。
【0036】
サンプル1~4の形状に関し、「2層」は、保護テープが第一層及び第二層による2層であることを示す。サンプル1~4では、保護テープは、幅方向の第三側及び第四側(図2下段に示す「幅方向の第三側及び第四側」参照)の各第二端縁部で第一層及び第二層が繋がった形状を有する。サンプル1は、実施形態の保護テープ30(図2下段参照)を備えるロープ10に対応する。サンプル2~4は、実施形態の保護テープ30(図2下段、図3下段参照)とは異なる保護テープを備えるロープに対応する。即ち、サンプル2~4の各ロープは、実施形態のロープ10とは異なる。
[サンプル1]
層数:2層
製織法:袋織
第一層及び第二層の結節状態:結節点は幅方向両端のみ
第一端縁部状態:第二長さ方向の第一側及び第二側共に開口
[サンプル2]
層数:2層
製織法:袋織
第一層及び第二層の結節状態:結節点は幅方向両端のみ
第一端縁部状態:第二長さ方向の第一側及び第二側共に閉口
[サンプル3]
層数:2層
製織法:袋織
第一層及び第二層の結節状態:結節点は幅方向両端のみ
第一端縁部状態:第二長さ方向の第一側及び第二側のうち、一方側が開口し、他方側が閉口
[サンプル4]
層数:2層
製織法:二重織
第一層及び第二層の結節状態:全面結節(2層一体化)
第一端縁部状態:第二長さ方向の第一側及び第二側共に閉口
[サンプル1~4の第一層及び第二層]
糸種:ポリエチレンテレフタレート(PET)
太さ:1670T
織組織:平織組織
(1-2)評価方法
実験では、サンプル1~4の各ロープに対して、次に示す第一工程~第三工程による搬送動作を1回分とし、この搬送動作を100回繰り返した。その後、サンプル1~4について、各ロープの外観を目視にて観察し、次に示す評価基準に従い評価した。搬送対象の重量物は、消波ブロックである中空三角ブロック(株式会社チスイ製,重量:50t)とした。実施例では、説明の便宜上、中空三角ブロックの形状を三角錐と仮定する。三角錐を形成する4面のうち、底面を除く各面を「側面」という。
[搬送動作(1回分)]
第一工程:ロープに対する負荷が0である状態から中空三角ブロックの吊り上げを開始し、中空三角ブロックを地面から0.5~1m上昇させる。
【0037】
第二工程:0.5~1mだけ浮かせた中空三角ブロックを3m旋回させる。
【0038】
第三工程:中空ブロックを地面へと下降させ、ロープに対する負荷を0の状態とする。
[評価基準]
評価A:保護テープの表面に破れはなく、毛羽立ちも僅かな状態である。更に、保護テープに巻きずれ及び緩みはなく、補修せずにロープを継続使用できる状態である。
【0039】
評価B:保護テープに破れはないが、強い毛羽立ち及び薄地化した部分がある状態であり、又は保護テープに巻きずれ及び緩みの一方又は両方が発生し、ロープを継続使用する場合、補修が必要な状態である。
【0040】
評価C:保護テープに破れがあり、ロープ本体にも毛羽立ちその他の損傷が発生し、ロープを継続して使用することが懸念される状態である。
【0041】
上述の搬送動作は、クレーンによって行うこととし、更に、この搬送動作の実施には、図4の場合と同様、同一サンプルの3本のロープ、3本のワイヤロープ及び3個のシャックルを用いた。前述のワイヤロープは、図4に示すワイヤロープ54に対応し、前述のシャックルは、図4に示すシャックル56に対応する。また、後述するクレーンのフックは、図4に示すフック58に対応する。中空三角ブロックは、搬送動作の実施時、三角錐を形成する三角形状の4面のうちの1面が底面となる状態で、地面に設置した。
【0042】
同一サンプルの3本のロープは、中空三角ブロックの底面側(鉛直方向下側)の3個の角部にそれぞれ掛けられる。ロープが前述の角部に掛けられた状態で、ロープは、保護テープで角部に接する。3本のワイヤロープでは、ワイヤロープの一端がクレーンのフックに掛けられる。また、ワイヤロープの他端には、1個のシャックルが取り付けられる。シャックルは、三角錐の側面の次の位置に設けられる。前述の位置は、三角錐の側面の水平方向の中央部付近で、且つ鉛直方向に一致する三角錐の高さ方向の中心より下側となる所定の位置である。シャックルには、2個の角部に掛けられた2本のロープで、このシャックルの側となるアイがそれぞれ取り付けられる。即ち、中空三角ブロックの搬送は、図4に示す態様と同様の状態で行った。
【0043】
(2)実験結果
上述した実験により得られた評価は、次の通りであった。即ち、サンプル1は、評価Aであった。これに対して、サンプル2~4は、何れも評価Cであった。これにより、サンプル1のロープ10は、サンプル2~4の各ロープと比較し、耐久性に優れたロープであることが確認された。
【0044】
(3)考察
ロープが対象物に掛けられた状態でロープに張力が作用した場合、対象物に対する力が作用するロープ上の位置は、第二長さ方向の第一側及び第二側の各第一端縁部の一方又は両方となることもある。サンプル2~4の各ロープでは、保護テープは、少なくとも第二長さ方向の第一側及び第二側の何れかの第一端縁部で第一層及び第二層が繋がった形状を有する。従って、サンプル2~4の各保護テープの第一端縁部では、第一層と第二層の間の相対的な滑りは、第一層と第二層が繋がる接続部分によって制限される。換言すれば、サンプル1の保護テープ30では、第二長さ方向の両側で第一端縁部E1,E2が開口しているため、第一層32と第二層34の間の相対的な滑りは、サンプル2~4の各保護テープのように制限されない。その結果、サンプル1の保護テープ30では、サンプル2~4の各保護テープと比較し、第一層32及び第二層34のうちの一方に対する他方の可動範囲を大きくすることができる。発明者は、上述した実験結果はこのような点に基づくものであると考える。
【0045】
<実施形態の効果>
実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
【0046】
(1)ロープ10は、ロープ本体20と、帯状の保護テープ30を備える(図1参照)。保護テープ30は、第一層32と、第二層34を含む(図2,3参照)。第一層32及び第二層34は、積層される。保護テープ30は、第二層34でロープ本体20の外周面に接し、所定の重なり幅W1で第一長さ方向に螺旋状に巻き付けられる(図1参照)。保護テープ30は、第二長さ方向の第一側及び第二側の各第一端縁部E1,E2が開口し、且つ幅方向の第三側及び第四側の各第二端縁部E3,E4で第一層32及び第二層34が繋がった形状を有する(図2下段,図3下段参照)。
【0047】
そのため、ロープ10の使用によってロープ本体20が損傷することを抑制することができる。ロープ10が対象物に掛けられた状態でロープ10に張力が作用した場合、第一層32と第二層34の間に相対的な滑りを発生させることができる。ロープ10の全長のうち、保護テープ30を設ける範囲を、前述の対象物に応じて調整することができる。保護テープ30を交換することができる。仮に、ロープ10の使用によって保護テープ30に損傷が認められた場合、又はロープ10の保管状態に起因して保護テープ30が経年劣化した場合、既存の保護テープ30を外し、新たな保護テープ30を、上記同様の状態に巻き付けることで、ロープ10における保護テープ30の機能を回復させることができる。ロープ10の寿命を延ばすことができる。
【0048】
(2)保護テープ30は、第二長さ方向の第一側及び第二側の各第一端縁部E1,E2が開口した筒状で、且つ第一領域R1及び第二領域R2が接した形状を有する(図2下段参照)。この場合、第一層32は、第一領域R1を含み、第二層34は、第二領域R2含む。第一層32及び第二層34は、第一領域R1及び第二領域R2が接した状態で互いに積層される。そのため、保護テープ30を容易に形成することができる。即ち、筒状生地40を保護テープ30とすることができる。
【0049】
(3)ロープ10では、ロープ本体20は、芯材22と、被覆層24を含む(図1参照)。芯材22は、複数のストランドを撚って形成される。被覆層24は、芯材22を被覆する。そのため、ロープ本体20の強度を向上させることができる。
【0050】
<変形例>
実施形態は、次のようにすることもできる。以下に示す変形例のうちの幾つかの構成は、適宜組み合わせて採用することもできる。以下では、上記とは異なる点を説明することとし、同様の点についての説明は、適宜省略する。
【0051】
(1)ロープ10では、被覆層24を保護テープ30とは異なる色とするとよい。即ち、被覆層24の外周面は、保護テープ30の外周面とは異なる色とするとよい。保護テープ30が第一層32及び第二層34の2層構造であって、保護テープ30が第二層34でロープ本体20の外周面に接する場合、保護テープ30の外周面は、第一層32の外周面によって形成される。ロープ10では、例えば、その使用に伴い、保護テープ30が損傷し、又は螺旋状に巻かれた保護テープ30で所定の部分に巻きずれが生じることが想定される。このような場合、被覆層24がロープ10の表面に露出する。ロープ10の使用者は、表面に露出した被覆層24を視認することで、保護テープ30が前述の状態であることを認識することができる。従って、被覆層24が表面に露出した状態を、保護テープ30の交換又は保護テープ30の巻き直しの目安とすることができる。ロープ本体では、被覆層24は、省略してもよい。この場合、ロープ本体は、芯材によって形成される。芯材の外周面を保護テープ30の外周面とは異なる色とすることで、ロープは、前述の機能と同等の機能を奏する。即ち、ロープでは、ロープ本体の外周面を保護テープ30の外周面とは異なる色とするとよい。
【0052】
(2)保護テープ30が図3下段に示す態様である場合、第一生地42及び第二生地44は、同一の素材であってもよいし、異なる素材であってもよい。第一生地42及び第二生地44の素材は、諸条件を考慮して適宜決定される。第一生地42及び第二生地44を異なる素材とすることで、第一層32及び第二層34を、特性が異なる層とすることができる。ロープ10の用途に応じて、第一層32に求められる特性を第一層32に付与し、第二層34に求められる特性を第二層34に付与することができる。
【0053】
(3)保護テープ30では、第二長さ方向の第一側及び第二側の各第一端縁部E1,E2を幅方向に沿った形状とした(図2下段,図3下段参照)。第一端縁部は、このような形状とは異なる形状としてもよい。例えば、第一端縁部は、第二長さ方向の第一側及び第二側の一方又は両方で、第二長さ方向及び幅方向の両方向に対して傾斜した方向に沿った形状としてもよい。図5上段に例示する保護テープ30では、第一端縁部E1は、第一傾斜辺H1及び第二傾斜辺H2による三角形状を有し、第一端縁部E2は、上述の保護テープ30と同様(図2下段,図3下段参照)、幅方向に沿った形状を有する。図5上段では、第一傾斜辺H1及び第二傾斜辺H2は、幅方向の中心線C1に対して対称な二等辺である。但し、第一傾斜辺H1及び第二傾斜辺H2は、二等辺ではない2つの辺であってもよい。図5下段に例示する保護テープ30では、第一端縁部E1は、第三傾斜辺H3による傾斜した形状を有し、第一端縁部E2は、第四傾斜辺H4による傾斜した形状を有する。図5下段では、第三傾斜辺H3及び第四傾斜辺H4は、幅方向の全体で一定の角度で傾斜し、且つ第二長さ方向の中心線C2に対して対称な辺である。但し、第三傾斜辺H3及び第四傾斜辺H4は、中心線C2に対して対称ではない2つの辺であってもよい。例えば、第一端縁部E2は、図5上段のように、幅方向に沿った形状としてもよい。第一端縁部E1,E2の形状は、諸条件を考慮して適宜決定される。
【0054】
上述した通り、保護テープ30は、第二長さ方向の第一側及び第二側の各第一端縁部E1,E2が開口する。従って、例えば、所定の1本の保護テープ30の第二長さ方向の第一側の第一端縁部E1を、他の1本の保護テープ30の第二長さ方向の第二側の第一端縁部E2に挿入することで、前述の2本の保護テープ30を繋ぎ合わせることができる。第一端縁部E1,E2の形状を、上述したような傾斜した形状とすることで、このような繋ぎ合わせが容易となる。2本の保護テープ30が繋ぎ合わされ、第一端縁部E1の第一層32及び第二層34と第一端縁部E2の第一層32及び第二層34が重なり合う4層の領域でも、第一層32と第二層34の間の相対的な滑りは、上記同様、制限されない。
【0055】
(4)保護テープ30は、第一層32と、第二層34を含む(図2下段,図3下段参照)。保護テープは、3層以上の積層体であってもよい。例えば、保護テープが第一層32、第二層34及び第三層による3層の積層体であるとする。この場合、第一層32、第二層34及び第三層の積層順は、ロープ本体20の側から、例えば、次のように設定することができる。即ち、前述の積層順は、第二層34、第一層32及び第三層の順としてもよい。また、前述の積層順は、第二層34、第三層及び第一層32の順としてもよい。前述の積層順で、第二層34をロープ本体20の側としているが、これは、ロープ10では、保護テープ30は、第二層34でロープ本体20の外周面に接するとした点に合わせる、形式的な理由に基づく。前述の積層順を第二層34、第一層32及び第三層の順とした場合、保護テープの外周面は、第三層の外周面によって形成される。
【0056】
(5)上記では、説明の便宜上、第二長さ方向の第一側及び第二側を次のように設定した。即ち、図2,3の紙面を正面視した場合の右上側を第二長さ方向の第一側とした。前述の紙面を正面視した場合の左下側を第二長さ方向の第二側とした。但し、第二長さ方向の第一側及び第二側は、上記とは反対に設定するようにしてもよい。即ち、上記で第二長さ方向の第二側とした第二長さ方向の側は、第二長さ方向の第一側であってもよい。上記で第二長さ方向の第一側とした第二長さ方向の側は、第二長さ方向の第二側であってもよい。
【0057】
また、上記では、説明の便宜上、幅方向の第三側及び第四側を次のように設定した。即ち、図2,3の紙面を正面視した場合の左上側を幅方向の第三側とした。前述の紙面を正面視した場合の右下側を幅方向の第四側とした。但し、幅方向の第三側及び第四側は、上記とは反対に設定するようにしてもよい。即ち、上記で幅方向の第四側とした幅方向の側は、幅方向の第三側であってもよい。上記で幅方向の第三側とした幅方向の側は、幅方向の第四側であってもよい。
【符号の説明】
【0058】
10 ロープ、 12 アイ、 20 ロープ本体、 22 芯材、 24 被覆層
30 保護テープ、 32 第一層、 34 第二層、 40 筒状生地
42 第一生地、 44 第二生地、 46 縫製糸、 50 シェークブロック
52 脚部、 54 ワイヤロープ、 56 シャックル、 58 フック
C1 中心線(幅方向)、 C2 中心線(第二長さ方向)、 D 直径
E1,E2 第一端縁部、 E3,E4 第二端縁部、 H1 第一傾斜辺
H2 第二傾斜辺、 H3 第三傾斜辺、 H4 第四傾斜辺、 L リード
R1 第一領域、 R2 第二領域、 W1 重なり幅
W2 幅(保護テープ30)、 θ 角度
図1
図2
図3
図4
図5