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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-29
(45)【発行日】2022-10-07
(54)【発明の名称】衣類乾燥機
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/38 20200101AFI20220930BHJP
   D06F 58/02 20060101ALI20220930BHJP
【FI】
D06F58/38
D06F58/02 C
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2018231243
(22)【出願日】2018-12-11
(65)【公開番号】P2020092754
(43)【公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-08-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001117
【氏名又は名称】特許業務法人ぱてな
(72)【発明者】
【氏名】川村 祥彰
(72)【発明者】
【氏名】岩間 隆裕
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-281700(JP,A)
【文献】実開昭63-147199(JP,U)
【文献】特開平06-134193(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 58/38
D06F 58/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類を収容する乾燥室が形成された筐体と、
前記筐体に設けられ、空気を前記乾燥室内で流通させて前記乾燥室の外部に排出する送風手段と、
前記筐体に設けられ、前記送風手段に供給される空気を加熱する加熱源と、
前記筐体に設けられ、前記送風手段及び前記加熱源を制御して、前記乾燥室に収容された前記衣類を乾燥させる乾燥運転を実行する制御部と、を備えた衣類乾燥機であって、
前記制御部には、任意に設定される作動時間を計測開始する場合はON信号を前記制御部に出力する一方、前記作動時間を計測終了する場合はOFF信号を前記制御部に出力するタイマ機器が接続可能とされ、
前記制御部は、前記タイマ機器の前記ON信号に基づいて前記乾燥運転の開始を行なうとともに、前記OFF信号に基づいて前記乾燥運転の停止を行う連携乾燥運転と、前記タイマ機器の前記ON信号及び前記OFF信号とは無関係に前記乾燥運転の開始及び停止を行う自律乾燥運転とを選択的に実行可能であり、
前記乾燥室内の温度を検知する温度センサをさらに備え、
前記制御部は、
前記乾燥運転の開始時に、前記加熱源を停止させたままで前記送風手段を作動させる送風運転を実行し、前記乾燥室内の前記温度が所定値以下になったときに前記加熱源を作動させ、
前記自律乾燥運転において前記送風運転を実行するときに、第1所定値を前記所定値として用いる一方、前記連携乾燥運転において前記送風運転を実行するときに、前記第1所定値よりも高い第2所定値を前記所定値として用いることを特徴とする衣類乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来の衣類乾燥機が開示されている。この衣類乾燥機は、衣類を収容する乾燥室が形成された筐体と、筐体にそれぞれ設けられた送風手段、加熱源及び制御部とを備えている。送風手段は、空気を乾燥室内で流通させて乾燥室の外部に排出する。加熱源は、送風手段に供給される空気を加熱する。制御部は、送風手段及び加熱源を制御して、乾燥室に収容された衣類を乾燥させる乾燥運転を実行する。
【0003】
このような衣類乾燥機では、例えば特許文献2に開示されたようなタイマ機器が制御部に接続される場合がある。このようなタイマ機器では、例えばカードに記録された情報やコインの投入枚数等に基づいて、作動時間が任意に設定される。このため、制御部にタイマ機器が接続された衣類乾燥機では、タイマ機器がその作動時間の計測によってON信号及びOFF信号を制御部に出力することで、制御部が乾燥運転の開始及び停止を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-75144号公報
【文献】特開平5-282532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来の衣類乾燥機では、制御部にタイマ機器が接続される場合、衣類乾燥機の動作と、タイマ機器が衣類乾燥機にさせようとする動作とについてずれが生じるおそれがあり、その結果、ユーザの利便性をより向上させることが難しいという問題がある。
【0007】
例えば、衣類乾燥機において、乾燥室内の温度に基づいて衣類の乾燥程度を精度良く把握するため、制御部が乾燥運転を開始する際に、加熱源を停止させたままで送風手段を作動させる送風運転を実行して乾燥室内の温度を低下させた後、加熱源を作動させる場合がある。この場合、送風運転の所要時間が長くなる程、作動時間が無駄に消費されるおそれがある。
【0008】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、ユーザの利便性をより向上できる衣類乾燥機を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の衣類乾燥機は、衣類を収容する乾燥室が形成された筐体と、
前記筐体に設けられ、空気を前記乾燥室内で流通させて前記乾燥室の外部に排出する送風手段と、
前記筐体に設けられ、前記送風手段に供給される空気を加熱する加熱源と、
前記筐体に設けられ、前記送風手段及び前記加熱源を制御して、前記乾燥室に収容された前記衣類を乾燥させる乾燥運転を実行する制御部と、を備えた衣類乾燥機であって、
前記制御部には、任意に設定される作動時間を計測開始する場合はON信号を前記制御部に出力する一方、前記作動時間を計測終了する場合はOFF信号を前記制御部に出力するタイマ機器が接続可能とされ、
前記制御部は、前記タイマ機器の前記ON信号に基づいて前記乾燥運転の開始を行なうとともに、前記OFF信号に基づいて前記乾燥運転の停止を行う連携乾燥運転と、前記タイマ機器の前記ON信号及び前記OFF信号とは無関係に前記乾燥運転の開始及び停止を行う自律乾燥運転とを選択的に実行可能であり、
前記乾燥室内の温度を検知する温度センサをさらに備え、
前記制御部は、
前記乾燥運転の開始時に、前記加熱源を停止させたままで前記送風手段を作動させる送風運転を実行し、前記乾燥室内の前記温度が所定値以下になったときに前記加熱源を作動させ、
前記自律乾燥運転において前記送風運転を実行するときに、第1所定値を前記所定値として用いる一方、前記連携乾燥運転において前記送風運転を実行するときに、前記第1所定値よりも高い第2所定値を前記所定値として用いることを特徴とする。
【0010】
本発明の衣類乾燥機では、制御部にタイマ機器が接続された場合、制御部が連携乾燥運転において、自律乾燥運転で実行可能な機能の一部を制限するので、衣類乾燥機の動作と、タイマ機器が衣類乾燥機にさせようとする動作とについて生じうるずれを抑制し、又は無くすことができる。
【0011】
したがって、本発明の衣類乾燥機では、ユーザの利便性をより向上できる。
【0012】
タイマ機器は、作動時間を計測している間、計測に基づく残時間を表示する残時間表示部を備えていることが望ましい。衣類乾燥機は、情報を表示可能な表示部をさらに備えていることが望ましい。そして、制御部は、衣類の乾燥程度を把握して乾燥終了までの推定残時間を算出する残時間計算部を有するとともに、自律乾燥運転において、表示部に推定残時間を表示させる一方、連携乾燥運転において、表示部に推定残時間を表示させないように構成されていることが望ましい。
【0013】
この場合、衣類乾燥機において、制御部が自律乾燥運転を実行するときに、衣類の乾燥程度を把握して乾燥終了までの推定残時間を算出し、その推定残時間を表示させることにより、ユーザは、推定残時間を容易に把握できる。その一方、衣類乾燥機において、制御部が連携乾燥運転を実行するときに推定残時間を表示せず、タイマ機器において、作動時間を計測している間、計測に基づく残時間を表示することにより、ユーザが残時間を容易に把握できる。このため、制御部が連携乾燥運転を実行するときに、ユーザが推定残時間及び残時間のどちらを信用すればよいか混乱することを防止できる。
【0014】
制御部は、連携乾燥運転において、表示部に衣類の乾燥程度を表示させるように構成されていることが望ましい。
【0015】
この場合、制御部が連携乾燥運転を実行するときに、ユーザが残時間だけでなく衣類の乾燥程度も把握できるので、例えば、その把握した乾燥程度を次に作動時間を設定する際の判断材料にすることができる。その結果、ユーザの利便性をより一層向上できる。
【0016】
本発明の衣類乾燥機は、乾燥室内の温度を検知する温度センサをさらに備え、制御部は、乾燥運転の開始時に、加熱源を停止させたままで送風手段を作動させる送風運転を実行した後、加熱源を作動させる。そして、制御部は、連携乾燥運転における送風運転の所要時間について、自律乾燥運転における送風運転の所要時間よりも短くする。
【0017】
この場合、衣類乾燥機において、制御部が自律乾燥運転を実行するときに、送風運転を実行して乾燥室内の温度を低下させた後に加熱源を作動させることで、乾燥室内の温度に基づいて衣類の乾燥程度を精度良く把握することができる。その一方、制御部が連携乾燥運転を実行するときの送風運転の所要時間について、自律乾燥運転における送風運転の所要時間よりも短くする。このため、制御部が連携乾燥運転を実行するときに、作動時間が無駄に消費されることを抑制できる。
【0018】
制御部は、乾燥室内の温度が所定値以下になるまで、送風運転を実行する。そして、制御部は、自律乾燥運転において送風運転を実行するときに、第1所定値を所定値として用いる一方、連携乾燥運転において送風運転を実行するときに、第1所定値よりも高い第2所定値を所定値として用いる。
【0019】
連携乾燥運転における送風運転の所要時間について、自律乾燥運転における送風運転の所要時間よりも短くするときに、時間そのものを決定してしまうと、送風運転で乾燥室内の温度を充分に低下させることができずに加熱源の作動後に異常加熱するおそれがある。この点、制御部が連携乾燥運転において、第1所定値よりも高い第2所定値を所定値として用いて送風運転を実行することにより、送風運転の所要時間を自律乾燥運転よりも短くしつつ、送風運転で乾燥室内の温度を充分に低下させることができる。その結果、加熱源の作動後に異常加熱することを確実性高く抑制できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の衣類乾燥機によれば、ユーザの利便性をより向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、実施例の衣類乾燥機の正面図であって、タイマ機器が接続された状態を示す図である。
図2図2は、実施例の衣類乾燥機の模式断面図であって、タイマ機器が接続された状態を示す図である。
図3図3は、実施例の衣類乾燥機に係り、乾燥運転実行プログラムを示すフローチャートである。
図4図4は、乾燥運転実行プログラムのうちの自律乾燥運転サブルーチンを示すフローチャートである。
図5図5は、乾燥運転実行プログラムのうちの連携乾燥運転サブルーチンを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
【0023】
(実施例)
図1及び図2に示すように、実施例の衣類乾燥機1は、本発明の衣類乾燥機の具体的態様の一例である。衣類乾燥機1は、ガスの燃焼によって加熱した空気で衣類を乾燥させるガス衣類乾燥機である。衣類乾燥機1は、タイマ機器9と共に利用可能となっている。
【0024】
<衣類乾燥機の構成>
衣類乾燥機1は、筐体8を備えている。本実施例では、略箱状体である筐体8における扉89が配置された側面側を筐体8の前面側と規定し、筐体8における扉89が配置された側面とは反対の側面側を筐体8の後面側と規定する。
【0025】
筐体8の前面側には、片開き式の扉89が開閉可能に支持されている。図2に示すように、筐体8の前面には、衣類投入口88が設けられている。衣類投入口88は、扉89によって閉鎖及び開放可能となっている。衣類投入口88における筐体8の内部に位置する端縁には、略円環状のリング板87の内周縁が接合されている。リング板87の下部分には、連通孔87Aが形成されている。
【0026】
筐体8の後面側の壁には、回転軸心X80を中心とするドラム支持軸80Sが固定されている。回転軸心X80は、筐体8の前後方向に水平に延びている。ドラム支持軸80Sは、筐体8の前面側に突出している。
【0027】
筐体8は、回転ドラム80を有している。回転ドラム80は、円筒部84及び奥壁部82を有している。円筒部84は、回転軸心X80を中心とする円筒形状である。奥壁部82は、円筒部84における筐体8の後面側に位置する端縁に接続する略円盤形状である。
【0028】
回転ドラム80は、円筒部84及び奥壁部82によって、衣類C1を収容する乾燥室81を形成している。奥壁部82には、通気部83が設けられている。通気部83は、複数の孔と、各孔を覆うフィルタとによって構成されている。
【0029】
回転ドラム80は、奥壁部82がドラム支持軸80Sによって回転可能に支持され、かつ円筒部84における筐体8の前面側に位置する端縁がリング板87の外周縁によって回転可能に支持されることにより、回転軸心X80周りに回転可能となっている。
【0030】
筐体8内における回転ドラム80よりも下方には、モータ60が設けられている。モータ60は、回転軸心X80と平行な駆動軸心X60を中心とする第1駆動軸61及び第2駆動軸62を有している。第1駆動軸61は、筐体8の前面側に突出している。第2駆動軸62は、筐体8の後面側に突出している。
【0031】
第1駆動軸61には、第1プーリ61Pが一定回転可能に固定されている。そして、第1伝達ベルト61Bが第1プーリ61Pと、回転ドラム80の円筒部84とに巻き掛けられている。
【0032】
モータ60が作動して駆動力を発生すると、第1駆動軸61、第1プーリ61P及び第1伝達ベルト61Bを経由して円筒部84に駆動力が伝達され、回転ドラム80が回転軸心X80周りに回転する。回転ドラム80の回転は、乾燥室81に収容されている衣類C1を定位置に止めることなく常に動かすために行われる。
【0033】
また、衣類乾燥機1は、送風手段7及び加熱源5を備えている。
【0034】
送風手段7は、給気口71、給気ダクト72、排気口75、排気ダクト76及び排気ファン78を有している。
【0035】
給気口71は、筐体8の底壁に貫設された複数の穴である。給気ダクト72は、筐体8内における前面側、かつ底壁側に設けられている。給気ダクト72には、導入口72Aが形成されている。導入口72Aは、筐体8内において給気口71から上方に離間する位置で下向きに大きく開口している。給気ダクト72は、導入口72Aから上向きに延びて、その上端がリング板87の連通孔87Aに接続している。
【0036】
給気口71、給気ダクト72及び連通孔87Aによって、乾燥室81に空気を供給する給気経路が構成されている。
【0037】
排気口75は、回転ドラム80よりも筐体8の後面側において、筐体8の上壁に貫設された穴である。排気ダクト76は、回転ドラム80の奥壁部82と筐体8の後面側の壁との間に設けられている。排気ダクト76には、導出口76Aが形成されている。導出口76Aは、筐体8内において奥壁部82の通気部83に対向する位置で前向きに大きく開口している。排気ダクト76は、導出口76Aから上向きに延びて、その上端が排気口75に接続している。
【0038】
通気部83、排気ダクト76及び排気口75によって、乾燥室81から空気を排出する排気経路が構成されている。
【0039】
排気ファン78は、排気ダクト76内に設けられている。排気ファン78は、奥壁部82の通気部83に対向する状態で、ドラム支持軸80Sに外挿された円筒状のファン支持体78Sに一体回転可能に固定されている。これにより、排気ファン78は、回転軸心X80周りに回転可能となっている。
【0040】
モータ60の第2駆動軸62には、第2プーリ62Pが一定回転可能に固定されている。そして、第2伝達ベルト62Bが第2プーリ62Pと、ファン支持体78Sとに巻き掛けられている。
【0041】
モータ60が作動して駆動力を発生すると、第2駆動軸62、第2プーリ62P及び第2伝達ベルト62Bを経由してファン支持体78Sに駆動力が伝達され、排気ファン78が回転軸心X80周りに回転する。排気ファン78の回転により、筐体8の外部の空気が給気口71、給気ダクト72及び連通孔87Aを経由して乾燥室81内に供給され、乾燥室81内で流通した後、通気部83、排気ダクト76及び排気口75を経由して筐体8の外部に排出される。
【0042】
加熱源5は、ガスバーナ50、ガス供給弁装置53及びガス噴射ノズル51を有している。
【0043】
ガスバーナ50は、給気ダクト72の導入口72Aの真下に配置されている。ガス供給弁装置53は、図示しないガス供給源からガス噴射ノズル51に燃料ガスを供給する。ガス噴射ノズル51は、燃料ガスをガスバーナ50のガス入口50Aに向けて噴射する。これにより、燃料ガスがガス入口50A周辺の空気と共にガスバーナ50に導かれて燃焼する。その結果、排気ファン78の回転によって給気口71から筐体8内に取り込まれた空気は、ガスバーナ50で生成される燃料排ガスによって加熱され、給気ダクト72の導入口72A等を経由して乾燥室81内に温風として供給される。そして、その温風は、乾燥室81内で流通して衣類C1の湿気を吸収した後、通気部83及び排気ダクト76を経由して排気口75から筐体8の外部に排出される。
【0044】
図1及び図2に示すように、衣類乾燥機1は、制御部3、表示部3D及び操作部30をさらに備えている。
【0045】
制御部3は、筐体8内における衣類投入口88よりも下方の位置に設けられている。制御部3は、図示しないCPU、メモリ、インターフェース回路等により構成された電子回路ユニットである。制御部3のメモリは、ROM、RAM等の記憶素子によって構成されている。
【0046】
制御部3のメモリは、衣類乾燥機1を動作させるために制御部3が実行する各種プログラム、例えば図3図5に示す乾燥運転実行プログラム等を記憶している。また、制御部3のメモリは、衣類乾燥機1の設定情報、演算処理情報等の各種情報を随時記憶する。
【0047】
制御部3は、送風手段7及び加熱源5を構成するモータ60及びガス供給弁装置53等を制御して、乾燥室81に収容された衣類C1を乾燥させる乾燥運転を実行するようになっている。
【0048】
また、制御部3は、ガス供給弁装置53を停止させたままで、モータ60を作動させることにより、乾燥室81内で加熱されていない空気を流通させる送風運転を実行するようになっている。
【0049】
図2に示すように、リング板87における連通孔87Aよりも上方の位置には、乾燥室81内の温度を検知する温度センサS1が設けられている。制御部3は、温度センサS1が検知した乾燥室81内の温度の情報を取得して、乾燥運転及び送風運転の制御に利用する。
【0050】
さらに、制御部3は、残時間計算部3Cを含んでいる。後で詳しく説明するが、制御部3が図4に示す自律乾燥運転サブルーチンS200を実行するときに、制御部3の一部が残時間計算部3Cとして機能する。残時間計算部3Cは、温度センサS1が検知した乾燥室81内の温度に基づいて衣類C1の乾燥程度を把握して乾燥終了までの推定残時間を算出する。
【0051】
図1及び図2に示すように、表示部3D及び操作部30は、筐体8の前面における扉89よりも下方の位置に露出するように設けられている。
【0052】
図1に示すように、表示部3Dは、本実施例では、横に並ぶ2つの7セグメントLEDによって構成されている。表示部3Dは、制御部3に制御されて各種の情報を表示するようになっている。例えば、表示部3Dは、2桁の数字を表示したり、7セグメントで表示可能なアルファベット文字、記号等を表示したりする。
【0053】
操作部30は、電源ボタン31、乾燥運転等の開始を指示するためのスタートボタン32、入力値を変更する加算ボタン33及び減算ボタン34、各種のモードの選択や切り替えを行うボタン等の複数のボタンを含んでいる。ユーザが操作部30に対して行う各種の操作は、制御部3に伝達されて乾燥運転等の制御に反映される。
【0054】
制御部3には、接続配線W1によって、タイマ機器9が接続可能とされている。このため、制御部3は、タイマ機器9が接続されているか否かの設定情報を把握するようになっている。具体的には、制御部3は、図示しないタイマ機器接続設定スイッチのON/OFF状態や、操作部30の複数のボタンを所定の手順で選択的に押すタイマ機器接続設定操作等によって制御部3のメモリに記憶された設定情報を参照する。
【0055】
<タイマ機器の構成及び動作>
図1及び図2に示すように、タイマ機器9は、コイン投入口9A、残時間表示部9D及びタイマ制御部9Cを有している。
【0056】
コイン投入口9Aには、コインが投入される。ユーザは、コイン投入口9Aに投入するコインの枚数によって、衣類乾燥機1に乾燥運転を行わせる作動時間を任意に設定する。本実施例では、コインは100円硬貨であり、100円硬貨1枚当たりの作動時間(分)×投入された100円硬貨の枚数によって、作動時間(分)が設定される。
【0057】
図1に示すように、残時間表示部9Dは、横に並ぶ2つの7セグメントLEDによって構成されている。残時間表示部9Dは、タイマ制御部9Cに制御されて、2桁の数字を表示する。
【0058】
タイマ制御部9Cは、コイン投入口9Aにコインが投入されていない状態では、接続配線W1を介して、OFF信号を制御部3に出力するとともに、残時間表示部9Dに「00」を表示させている。
【0059】
タイマ制御部9Cは、コイン投入口9Aにコインが投入されることにより、接続配線W1を介して、ON信号を制御部3に出力する。また、タイマ制御部9Cは、コイン投入口9Aに投入されたコインの枚数に基づいて作動時間を確定し、作動時間のタイマ計測を開始する。さらに、タイマ制御部9Cは、タイマ計測中、ON信号を継続して制御部3に出力するとともに、タイマ計測に基づく残時間(分)を随時更新して、残時間表示部9Dに表示させる。
【0060】
そして、残時間がゼロになって作動時間のタイマ計測が終了すると、タイマ制御部9Cは、接続配線W1を介して、OFF信号を制御部3に出力するとともに、残時間表示部9Dに「00」を表示させる。
【0061】
<乾燥運転実行プログラムによる衣類乾燥機の動作>
衣類乾燥機1の電源が投入されると、制御部3は、図3図5に示す乾燥運転実行プログラムを開始する。
【0062】
すると、制御部3は、図3に示すステップS101において、図示しないタイマ機器接続設定スイッチのON/OFF状態や、操作部30の複数のボタンに対するタイマ機器接続設定操作等によって制御部3のメモリに記憶された設定情報を参照し、タイマ機器9が接続されているか否かを判断する。
【0063】
ステップS101において「Yes」の場合、ステップS102に移行し、さらに、連携乾燥運転サブルーチンS300に移行して、図5に示すステップS301~S319を実行する。連携乾燥運転とは、タイマ機器9のON信号に基づいて乾燥運転の開始を行なうとともに、タイマ機器9のOFF信号に基づいて乾燥運転の停止を行う運転である。ステップS102及び連携乾燥運転サブルーチンS300については、後で詳しく説明する。
【0064】
その一方、ステップS101において「No」の場合、自律乾燥運転サブルーチンS200に移行して、図4に示すステップS201~S219を実行する。自律乾燥運転とは、タイマ機器9のON信号及びOFF信号とは無関係に乾燥運転の開始及び停止を行う運転である。
【0065】
<自律乾燥運転サブルーチン>
制御部3は、ステップS201において、スタートボタン32が押されたか否かを判断する。ステップS201において「Yes」の場合、ユーザが乾燥運転の開始を指示したことを意味するので、ステップS202に移行する。その一方、ステップS201において「No」の場合、ステップS201を繰り返す。
【0066】
ステップS201からステップS202に移行すると、制御部3は、表示部3Dを点灯させる。この段階では、残時間計算部3Cが推定残時間を算出するための情報が乏しいので、制御部3は、表示部3Dに暫定の推定残時間を表示させる。
【0067】
次に、制御部3は、ステップS203に移行して、加熱源5を停止させたままでモータ60を作動させ、回転ドラム80及び排気ファン78の回転を開始する。これにより、送風運転が開始され、加熱されていない空気が乾燥室81内に供給され、乾燥室81内で流通した後、筐体8の外部に排出される。
【0068】
次に、制御部3は、ステップS204に移行して、温度センサS1によって乾燥室81内の温度を検知する。
【0069】
次に、制御部3は、ステップS205に移行して、乾燥室81内の温度が第1所定値以下であるか否かを判断する。ここで、第1所定値は、後述するステップS209、S210において、衣類C1の乾燥程度を精度良く把握して乾燥終了までの推定残時間を精度良く算出するため、かつ、加熱源5の作動後の異常加熱を抑制するために、充分に低い温度に設定される。
【0070】
ステップS205において「Yes」の場合、制御部3は、乾燥室81内を充分に冷却できたと判断し、ステップS206に移行する。その一方、ステップS205において「No」の場合、ステップS204、S205を繰り返す。
【0071】
ステップS205からステップS206に移行すると、制御部3は、加熱源5を作動させ、ガス供給弁装置53によってガス噴射ノズル51に燃料ガスを供給し、ガスバーナ50に点火する。これにより、ガスバーナ50で生成される燃料排ガスによって加熱された空気が乾燥室81内に温風として供給され、乾燥室81内で流通した後、筐体8の外部に排出される。
【0072】
次に、制御部3は、ステップS207に移行して、温度センサS1によって乾燥室81内の温度を検知する。
【0073】
次に、制御部3は、ステップS208に移行して、乾燥室81内の温度が異常加熱に相当する温度であるか否かを判断する。ここで、本実施例では、ステップS203~S205の送風運転によって乾燥室81内を充分に冷却するので、乾燥室81の異常加熱は発生し難いが、衣類C1の大量投入等の想定外の使用がなされることを想定して、ステップS208を設けている。
【0074】
ステップS208において「Yes」の場合、制御部3は、ステップS219に移行して、加熱源5を停止し、送風運転によって乾燥室81内を冷却する等の停止処理を行う。その後、制御部3は、自律乾燥運転サブルーチンS200を終了し、さらに、乾燥運転実行プログラムを終了する。そして、制御部3は、衣類乾燥機1の電源が投入されている間、乾燥運転実行プログラムを繰り返し実行する。
【0075】
その一方、ステップS208において「No」の場合、制御部3は、ステップS209に移行する。そして、制御部3は、残時間計算部3Cによって、温度センサS1が検知した乾燥室81内の温度に基づいて衣類C1の乾燥程度を把握する。
【0076】
次に、制御部3は、ステップS210に移行し、残時間計算部3Cによって、把握した衣類C1の乾燥程度に基づいて乾燥終了までの推定残時間(分)を算出し、その推定残時間を表示部3Dに表示させる。
【0077】
次に、制御部3は、ステップS211に移行して、残時間計算部3Cによって算出された推定残時間がゼロになったか否かに基づいて、衣類C1の乾燥が完了したか否かを判断する。
【0078】
ステップS211において「No」の場合、ステップS207~S211を繰り返す。これにより、表示部3Dに表示される推定残時間(分)が随時更新される。
【0079】
その一方、ステップS211において「Yes」の場合、ステップS212に移行して、加熱源5を停止し、ガスバーナ50に消火する。これにより、加熱されていない空気が乾燥室81内に供給され、乾燥室81内で流通した後、筐体8の外部に排出される。
【0080】
次に、制御部3は、ステップS213に移行して、仕上げ送風時間の計測を開始する。仕上げ送風時間は、ユーザが乾燥室81から衣類C1を取り出し易い温度まで乾燥室81を冷却できる長さに設定される。
【0081】
次に、制御部3は、ステップS214に移行して、仕上げ送風時間が満了したか否かを判断する。ステップS214において「Yes」の場合、ステップS215に移行する。その一方、ステップS214において「No」の場合、ステップS214を繰り返す。
【0082】
ステップS214からステップS215に移行すると、制御部3は、モータ60を停止させ、回転ドラム80及び排気ファン78の回転を停止させる。
【0083】
次に、制御部3は、ステップS216に移行して、表示部3Dを消灯した後、自律乾燥運転サブルーチンS200を終了し、さらに、乾燥運転実行プログラムを終了する。その後の処理は、上述した通りである。
【0084】
<連携乾燥運転サブルーチン>
図3に示すステップS101において「Yes」となって、ステップS102に移行すると、制御部3は、連携乾燥運転サブルーチンS300を実行するための準備として、自律乾燥運転サブルーチンS200で実行される機能の一部を制限する設定を実行する。
【0085】
具体的には、制御部3は、残時間計算部3Cが衣類C1の乾燥程度を把握するが推定残時間は算出せず、表示部3Dに推定残時間を表示しないように設定する。また、制御部3は、乾燥室81内の温度と比較する所定値として、自律乾燥運転サブルーチンS200に係る第1所定値よりも高い第2所定値を用いるように設定する。
【0086】
次に、制御部3は、連携乾燥運転サブルーチンS300に移行して、図5に示すステップS301~S319を実行する。なお、連携乾燥運転サブルーチンS300の各ステップにおいて、自律乾燥運転サブルーチンS200の各ステップと同様の処理を行う場合には、説明を適宜省略又は簡略する。
【0087】
制御部3は、ステップS301において、タイマ機器9のタイマ制御部9CからON信号が出力されたか否かを判断する。ステップS301において「Yes」の場合、ユーザがタイマ機器9のコイン投入口9Aにコインを投入したことを意味するので、ステップS302に移行する。その一方、ステップS301において「No」の場合、ステップS301を繰り返す。
【0088】
ステップS301からステップS302に移行すると、制御部3は、表示部3Dを点灯させる。制御部3は、表示部3Dに推定残時間を表示しない代わりに、衣類C1の乾燥程度を表示させる。本実施例では、制御部3は、衣類C1の乾燥程度を10段階に区分けした「d0」、「d1」、…、「d9」のいずれか1つを表示部3Dに表示させる。ただし、この段階では、残時間計算部3Cが衣類C1の乾燥程度を把握するための情報が乏しいので、制御部3は、表示部3Dに暫定の衣類C1の乾燥程度、例えば「d0」を表示させる。
【0089】
次に、制御部3は、ステップS303に移行して、加熱源5を停止させたままでモータ60を作動させ、回転ドラム80及び排気ファン78の回転を開始する。これにより、送風運転が開始される。
【0090】
次に、制御部3は、ステップS304に移行して、温度センサS1によって乾燥室81内の温度を検知する。
【0091】
次に、制御部3は、ステップS305に移行して、乾燥室81内の温度が第2所定値以下であるか否かを判断する。ここで、第2所定値は、第1所定値よりも高い温度であるが、加熱源5の作動後の異常加熱を抑制するために、充分に低い温度に設定される。
【0092】
ステップS305において「Yes」の場合、制御部3は、乾燥室81内を充分に冷却できたと判断し、ステップS306に移行する。その一方、ステップS305において「No」の場合、ステップS304、S305を繰り返す。
【0093】
ここで、第2所定値が第1所定値よりも高いことにより、連携乾燥運転における送風運転(図5のステップS303~S305)の所要時間は、自律乾燥運転における送風運転(図4のステップS203~S205)の所要時間よりも短くなっている。
【0094】
ステップS305からステップS306に移行すると、制御部3は、加熱源5を作動させてガスバーナ50に点火する。これにより、温風が乾燥室81内に供給され、乾燥室81内で流通した後、筐体8の外部に排出される。
【0095】
次に、制御部3は、ステップS307に移行して、温度センサS1によって乾燥室81内の温度を検知する。
【0096】
次に、制御部3は、ステップS308に移行して、乾燥室81内の温度が異常加熱に相当する温度であるか否かを判断する。
【0097】
ステップS308において「Yes」の場合、制御部3は、ステップS319に移行して、停止処理を行う。その後、制御部3は、連携乾燥運転サブルーチンS300を終了し、さらに、乾燥運転実行プログラムを終了する。その後の処理は、上述した通りである。
【0098】
その一方、ステップS308において「No」の場合、制御部3は、ステップS309に移行する。そして、制御部3は、残時間計算部3Cによって、温度センサS1が検知した乾燥室81内の温度に基づいて衣類C1の乾燥程度を把握し、その乾燥程度に対応する「d0」~「d9」のいずれか1つを表示部3Dに表示させる。
【0099】
次に、制御部3は、ステップS310に移行して、タイマ機器9のタイマ制御部9CからOFF信号が出力されたか否かを判断する。
【0100】
ステップS310において「No」の場合、ステップS307~S310を繰り返す。これにより、表示部3Dに表示される乾燥程度が随時更新される。
【0101】
その一方、ステップS310において「Yes」の場合、ステップS311に移行して、加熱源5を停止し、ガスバーナ50に消火する。
【0102】
次に、制御部3は、ステップS312に移行して、仕上げ送風時間の計測を開始する。
【0103】
次に、制御部3は、ステップS313に移行して、仕上げ送風時間が満了したか否かを判断する。ステップS313において「Yes」の場合、ステップS314に移行する。その一方、ステップS313において「No」の場合、ステップS313を繰り返す。
【0104】
ステップS313からステップS314に移行すると、制御部3は、モータ60を停止させ、回転ドラム80及び排気ファン78の回転を停止させる。
【0105】
次に、制御部3は、ステップS315に移行して、表示部3Dを消灯した後、連携乾燥運転サブルーチンS300を終了し、さらに、乾燥運転実行プログラムを終了する。その後の処理は、上述した通りである。
【0106】
<作用効果>
実施例の衣類乾燥機1では、制御部3が図3図5に示す乾燥運転実行プログラムを実行する。これにより、制御部3にタイマ機器9が接続される場合、制御部3が図5に示す連携乾燥運転サブルーチンS300において、図4に示す自律乾燥運転サブルーチンS200で実行可能な機能の一部を制限するので、衣類乾燥機1の動作と、タイマ機器9が衣類乾燥機1にさせようとする動作とについて生じうるずれを抑制し、又は無くすことができる。
【0107】
具体的には、制御部3が図4に示す自律乾燥運転サブルーチンS200を実行するときに、ステップS209、S210において、衣類C1の乾燥程度を把握して乾燥終了までの推定残時間を算出し、その推定残時間を表示部3Dに表示させる。これにより、ユーザは、推定残時間を容易に把握できる。その一方、衣類乾燥機1において、制御部3が図5に示す連携乾燥運転サブルーチンS300を実行するときに推定残時間を表示部3Dに表示させず、タイマ機器9において、作動時間を計測している間、計測に基づく残時間を残時間表示部9Dに表示させる。これにより、ユーザが残時間を容易に把握できる。このため、制御部3が図5に示す連携乾燥運転サブルーチンS300を実行するときに、ユーザが推定残時間及び残時間のどちらを信用すればよいか混乱することを防止できる。
【0108】
また、制御部3が図4に示す自律乾燥運転サブルーチンS200を実行するときに、第1所定値を用いてステップS203~S205の送風運転を実行し、乾燥室81内の温度を充分に低下させた後に加熱源5を作動させる。これにより、ステップS209、S210において、残時間計算部3Cが乾燥室81内の温度に基づいて衣類C1の乾燥程度を精度良く把握することができ、推定残時間を精度良く算出できる。その一方、制御部3が図5に示す連携乾燥運転サブルーチンS300を実行するときに、第1所定値よりも高い第2所定値を用いてステップS303~S305の送風運転を実行する。これにより、図5に示す連携乾燥運転サブルーチンS300における送風運転の所要時間について、図4に示す自律乾燥運転サブルーチンS200における送風運転の所要時間よりも短くすることができる。このため、制御部3が図5に示す連携乾燥運転サブルーチンS300を実行するときに、作動時間が無駄に消費されることを抑制できる。
【0109】
したがって、実施例の衣類乾燥機1では、ユーザの利便性をより向上できる。
【0110】
また、この衣類乾燥機1では、制御部3は、図5に示す連携乾燥運転サブルーチンS300のステップS309において、表示部3Dに衣類C1の乾燥程度を表示させる。これにより、ユーザが残時間だけでなく衣類C1の乾燥程度も把握できるので、例えば、その把握した乾燥程度を次に作動時間を設定する際の判断材料にすることができる。その結果、ユーザの利便性をより一層向上できる。
【0111】
さらに、この衣類乾燥機1では、図5に示す連携乾燥運転サブルーチンS300における送風運転の所要時間について、図4に示す自律乾燥運転サブルーチンS200における送風運転の所要時間よりも短くするときに、仮に時間そのものを決定してしまうと、図5のステップS303~S305の送風運転で乾燥室81内の温度を充分に低下させることができずに加熱源5の作動後に異常加熱するおそれがある。この点、本実施例では、制御部3が図5に示す連携乾燥運転サブルーチンS300において、第1所定値よりも高い第2所定値を用いてステップS303~S305の送風運転を実行することにより、送風運転の所要時間を自律乾燥運転よりも短くしつつ、送風運転で乾燥室81内の温度を充分に低下させることができる。その結果、加熱源5の作動後に異常加熱することを確実性高く抑制できる。
【0112】
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【0113】
実施例では、タイマ機器9は、硬貨等の投入によって有料で作動時間を設定するがこの構成には限定されない。例えば、タイマ機器は、ICカード等に記憶された情報に基づいて有料又は無料で作動時間を設定してもよい。
【0114】
実施例では、タイマ機器9は、作動時間を計測している間はON信号を継続して制御部に出力する一方、作動時間を計測していない間はOFF信号を継続して制御部に出力するがこの構成には限定されない。例えば、タイマ機器は、作動時間を計測開始する場合は、ON信号としてパルス状の信号やデータ通信によって伝達されるコマンド等を制御部に出力する一方、作動時間を計測終了する場合は、OFF信号としてパルス状の信号やデータ通信によって伝達されるコマンド等を制御部に出力してもよい。
【0115】
実施例では、タイマ機器9は、接続配線W1によって制御部3に有線接続されているがこの構成には限定されない。例えば、タイマ機器は、無線LAN等によって制御部に無線接続されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は衣類乾燥機等に利用可能である。
【符号の説明】
【0117】
1…衣類乾燥機
C1…衣類
81…乾燥室
8…筐体
7…送風手段
5…加熱源
3…制御部
9…タイマ機器
9D…残時間表示部
3D…表示部
3C…残時間計算部
図1
図2
図3
図4
図5