(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-29
(45)【発行日】2022-10-07
(54)【発明の名称】基地局装置、端末装置、通信方法、および、集積回路
(51)【国際特許分類】
H04L 1/00 20060101AFI20220930BHJP
H03M 13/09 20060101ALI20220930BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20220930BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220930BHJP
【FI】
H04L1/00 A
H03M13/09
H04L27/26 300
H04W72/04 136
(21)【出願番号】P 2018526452
(86)(22)【出願日】2017-07-07
(86)【国際出願番号】 JP2017024947
(87)【国際公開番号】W WO2018008739
(87)【国際公開日】2018-01-11
【審査請求日】2019-08-14
【審判番号】
【審判請求日】2021-02-22
(31)【優先権主張番号】P 2016135741
(32)【優先日】2016-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】518446879
【氏名又は名称】鴻穎創新有限公司
【氏名又は名称原語表記】FG INNOVATION COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat 2623,26/F Tuen Mun Central Square,22 Hoi Wing Road,Tuen Mun,New Territories,The Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】特許業務法人SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】横枕 一成
(72)【発明者】
【氏名】山田 昇平
(72)【発明者】
【氏名】坪井 秀和
(72)【発明者】
【氏名】高橋 宏樹
(72)【発明者】
【氏名】相羽 立志
【合議体】
【審判長】角田 慎治
【審判官】衣鳩 文彦
【審判官】丸山 高政
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-513929(JP,A)
【文献】Huawei,A Method of Code Block Segmentation,IEEE 802.16 Broadband Wireless Access Working Group,2008年 7月 7日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H03M 13/09
H04L 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コードワードビット数と符号化率とトランスポートブロックサイズとに基づいてコードブロックグループ数を決定し、前記コードブロックグループの各々が一又は複数のコードブロックで構成される、決定部と、
各コードブロックの最大サイズに関するパラメータに基づいて、入力ビット列を複数のコードブロックに分割する分割部と、
前記コードブロックの各々に巡回冗長チェック(CRC: Cyclic Redundancy Check)パリティビット列を付加し、前記巡回冗長チェックパリティビット列が付加された前記コードブロックの各々に対してチャネル符号化する符号部とを備え、
HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request ACKnowledgement)
が前記コードブロックグループ毎に報告
される、基地局装置。
【請求項2】
コードワードビット数と符号化率とトランスポートブロックサイズとに基づいてコードブロックグループ数を決定し、前記コードブロックグループの各々が一又は複数のコードブロックで構成される、決定部と、
各コードブロックの最大サイズに関するパラメータに基づいて、入力ビット列を複数のコードブロックに分割する分割部と、
前記コードブロックの各々に巡回冗長チェック(CRC: Cyclic Redundancy Check)パリティビット列を付加し、前記巡回冗長チェックパリティビット列が付加された前記コードブロックの各々に対してチャネル符号化する符号部と
を備え、
HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request ACKnowledgement)
が前記コードブロックグループ毎に報告
される、端末装置。
【請求項3】
コードワードビット数と符号化率とトランスポートブロックサイズとに基づいてコードブロックグループ数を決定し、前記コードブロックグループの各々が一又は複数のコードブロックで構成され、
各コードブロックの最大サイズに関するパラメータに基づいて、入力ビット列を複数のコードブロックに分割し、
前記コードブロックの各々に巡回冗長チェック(CRC: Cyclic Redundancy Check)パリティビット列を付加し、前記巡回冗長チェックパリティビット列が付加された前記コードブロックの各々に対してチャネル符号化し、
HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request ACKnowledgement)
が前記コードブロックグループ毎に報告
される、通信方法。
【請求項4】
コードワードビット数と符号化率とトランスポートブロックサイズとに基づいてコードブロックグループ数を決定し、前記コードブロックグループの各々が一又は複数のコードブロックで構成され、
各コードブロックの最大サイズに関するパラメータに基づいて、入力ビット列を複数のコードブロックに分割し、
前記コードブロックの各々に巡回冗長チェック(CRC: Cyclic Redundancy Check)パリティビット列を付加し、前記巡回冗長チェックパリティビット列が付加された前記コードブロックの各々に対してチャネル符号化
する、
手段を備え、
HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request ACKnowledgement)
が前記コードブロックグループ毎に報告
される
、集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局装置、端末装置、通信方法、および、集積回路に関する。
本願は、2016年7月8日に日本に出願された特願2016-135741号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
現在、第5世代のセルラーシステムに向けた無線アクセス方式および無線ネットワーク技術として、第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP: The Third Generation Partnership Project)において、LTE(Long Term Evolution)-Advanced Pro及びNR(New Radio technology)の技術検討及び規格策定が行われている(非特許文献1)。
【0003】
第5世代のセルラーシステムでは、高速・大容量伝送を実現するeMBB(enhanced Mobile BroadBand)、低遅延・高信頼通信を実現するURLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)、IoT(Internet of Things)などマシン型デバイスが多数接続するmMTC(massive Machine Type Communication)の3つがサービスの想定シナリオとして要求されている。
【0004】
NRでは、LTE-Advanced Proで用いられるターボ符号に加え、低密度パリティチェック(LDPC: Low Density Parity Check)符号と、低レートターボ符号が提案されている(非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】RP-161214 NTT DOCOMO, “Revision of SI: Study on New Radio Access Technology”, 2016年6月
【文献】R1-164007, Samsung, “Flexibility of LDPC - Length, Rate and IR-HARQ”, 2016年5月
【文献】R1-164183, Intel Corporation, “LDPC code design for NR”, 2016年5月
【文献】R1-164361, Ericsson, “Turbo Code Enhancements”, 2016年5月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記のような無線通信システムにおいて、基地局装置と端末装置が、効率的に端末装置、基地局装置、通信方法、および、集積回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記の目的を達成するために、本発明の態様は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の一態様における基地局装置は、コードブロックグループ数を決定し、コードブロックセグメンテーションへの入力ビット列を前記コードブロックグループ数のコードブロックグループに分割し、前記コードブロックグループの各々に対してコードブロック数を決定し、前記コードブロックグループの各々を前記コードブロック数のコードブロックに分割し、前記コードブロックの各々に対してチャネル符号化を適用する符号部を備える。
【0008】
(2)また、本発明の一態様における基地局装置において、前記コードブロックグループ数は、OFDMシンボル数に基づいて決定される。
【0009】
(3)また、本発明の一態様における基地局装置において、第1のコードブロックグループ内のコードブロック数は、前記第1のコードブロックグループに対応する1または複数のOFDMシンボルまたはSC-FDMAシンボルに含まれるリソースエレメント数に基づいて決定される。
【0010】
(4)また、本発明の一態様における基地局装置において、前記コードブロックセグメンテーションへの入力ビット列は、トランスポートブロックに巡回冗長チェック(CRC: Cyclic Redundancy Check)系列が付与されたビット列である。
【0011】
(5)また、本発明の一態様における基地局装置において、前記OFDMシンボル数またはSC-FDMAシンボル数は、上位層または物理リンク制御チャネルにより指示される情報に基づいて決定される。
【0012】
(6)また、本発明の一態様における端末装置は、コードブロックグループ数を決定し、コードブロックセグメンテーションへの入力ビット列を前記コードブロックグループ数のコードブロックグループに分割し、前記コードブロックグループの各々に対してコードブロック数を決定し、前記コードブロックグループの各々を前記コードブロック数のコードブロックに分割し、前記コードブロックの各々に対してチャネル符号化を適用する符号部を備える。
【0013】
(7)また、本発明の一態様における端末装置において、前記コードブロックグループ数は、OFDMシンボル数に基づいて決定される。
【0014】
(8)また、本発明の一態様における端末装置において、第1のコードブロックグループ内のコードブロック数は、前記第1のコードブロックグループに対応する1または複数のOFDMシンボルに含まれるリソースエレメント数に基づいて決定される。
【0015】
(9)また、本発明の一態様における端末装置において、前記コードブロックセグメンテーションへの入力ビット列は、トランスポートブロックに巡回冗長チェック(CRC: Cyclic Redundancy Check)系列が付与されたビット列である。
【0016】
(10)また、本発明の一態様における端末装置において、前記OFDMシンボル数は、上位層または物理リンク制御チャネルにより指示される情報に基づいて決定される。
【0017】
(11)また、本発明の一態様における通信方法は、コードブロックグループ数を決定し、コードブロックセグメンテーションへの入力ビット列を前記コードブロックグループ数のコードブロックグループに分割し、前記コードブロックグループの各々に対してコードブロック数を決定し、前記コードブロックグループの各々を前記コードブロック数のコードブロックに分割し、前記コードブロックの各々に対してチャネル符号化を適用する。
【0018】
(12)また、本発明の一態様における集積回路は、コードブロックグループ数を決定し、コードブロックセグメンテーションへの入力ビット列を前記コードブロックグループ数のコードブロックグループに分割し、前記コードブロックグループの各々に対してコードブロック数を決定し、前記コードブロックグループの各々を前記コードブロック数のコードブロックに分割し、前記コードブロックの各々に対してチャネル符号化を適用する手段を備える。
【発明の効果】
【0019】
この発明の一態様によれば、基地局装置と端末装置が、効率的に通信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本実施形態における無線通信システムの概念を示す図である。
【
図2】本実施形態におけるサブフレームの概念を示す図である。
【
図3】コードブロックセグメンテーションへ入力するビット数を算出する疑似コードの例である。
【
図4】コードブロックセグメンテーションにおけるセグメンテーションサイズとセグメント数を決定する疑似コードの例である。
【
図5】コードブロックセグメンテーションにおけるフィラービット数とコードブロックサイズ数を決定する疑似コードの例である。
【
図6】ターボ内部インターリーバにおける各パラメータの値を示す図である。
【
図7】原符号化率1/3の符号器構成を示す図である。
【
図8】ビット結合・レートマッチングを実行するブロック図である。
【
図9】原符号化率1/5の符号器構成を示す図である。
【
図10】ビット結合・レートマッチングを実行するブロック図である。
【
図11】チャネル符号化を実行するフローの一例である。
【
図12】チャネル符号化を実行するフローの一例である。
【
図13】コードブロックセグメンテーションの概念を示す図である。
【
図14】チャネル符号化を実行するフローの一例である。
【
図15】コードブロックセグメンテーションへ入力するビット数を算出する疑似コードの例である。
【
図16】コードブロックセグメンテーションにおけるセグメンテーションサイズとセグメント数を決定する疑似コードの例である。
【
図17】本実施形態における端末装置1の構成を示す概略ブロック図である。
【
図18】本実施形態における基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0022】
図1は、本実施形態における無線通信システムの概念図である。
図1において、無線通信システムは、端末装置1A~1C、および基地局装置3を具備する。以下、端末装置1A~1Cを端末装置1とも称する。
【0023】
端末装置1は、ユーザ端末、移動局装置、通信端末、移動機、端末、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)とも称される。基地局装置3は、無線基地局装置、基地局、無線基地局、固定局、NB(Node B)、eNB(evolved Node B)、BTS(Base Tranceiver Station)、BS(Base Station)、NR NB(NR Node B)、NNB、TRP(Transmission and Reception Point)とも称される。
【0024】
図1において、端末装置1と基地局装置3の間の無線通信では、サイクリックプレフィックス(CP: Cyclic Prefix)を含む直交周波数分割多重(OFDM: Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、シングルキャリア周波数多重(SC-FDM: Single-Carrier Frequency Division Multiplexing)、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-S-OFDM: Discrete Fourier Transform Spread OFDM)、マルチキャリア符号分割多重(MC-CDM: Multi-Carrier Code Division Multiplexing)が用いられてもよい。
【0025】
また、
図1において、端末装置1と基地局装置3の間の無線通信では、ユニバーサルフィルタマルチキャリア(UFMC: Universal-Filtered Multi-Carrier)、フィルタOFDM(F-OFDM: Filtered OFDM)、窓が乗算されたOFDM(Windowed OFDM)、フィルタバンクマルチキャリア(FBMC: Filter-Bank Multi-Carrier)が用いられてもよい。
【0026】
なお、本実施形態ではOFDMを伝送方式としてOFDMシンボルで説明するが、上述の他の伝送方式の場合を用いた場合も本発明の一態様に含まれる。
【0027】
また、
図1において、端末装置1と基地局装置3の間の無線通信では、CPを用いない、あるいはCPの代わりにゼロパディングをした上述の伝送方式が用いられてもよい。また、CPやゼロパディングは前方と後方の両方に付加されてもよい。
【0028】
図1において、端末装置1と基地局装置3の間の無線通信では、サイクリックプレフィックス(CP: Cyclic Prefix)を含む直交周波数分割多重(OFDM: Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、シングルキャリア周波数多重(SC-FDM: Single-Carrier Frequency Division Multiplexing)、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-S-OFDM: Discrete Fourier Transform Spread OFDM)、マルチキャリア符号分割多重(MC-CDM: Multi-Carrier Code Division Multiplexing)が用いられてもよい。
【0029】
図1において、端末装置1と基地局装置3の無線通信では、以下の物理チャネルが用いられる。
・PBCH(Physical Broadcast CHannel)
・PCCH(Physical Control CHannel)
・PSCH(Physical Shared CHannel)
PBCHは、端末装置1が必要な重要なシステム情報を含む重要情報ブロック(MIB: Master Information Block、EIB: Essential Information Block)を報知するために用いられる。
【0030】
PCCHは、上りリンクの無線通信(端末装置1から基地局装置3の無線通信)の場合には、上りリンク制御情報(Uplink Control Information: UCI)を送信するために用いられる。ここで、上りリンク制御情報には、下りリンクのチャネルの状態を示すために用いられるチャネル状態情報(CSI: Channel State Information)が含まれてもよい。また、上りリンク制御情報には、UL-SCHリソースを要求するために用いられるスケジューリング要求(SR: Scheduling Request)が含まれてもよい。また、上りリンク制御情報には、HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request ACKnowledgement)が含まれてもよい。HARQ-ACKは、下りリンクデータ(Transport block, Medium Access Control Protocol Data Unit: MAC PDU, Downlink-Shared Channel: DL-SCH)に対するHARQ-ACKを示してもよい。
【0031】
また、下りリンクの無線通信(基地局装置3から端末装置1への無線通信)の場合には、下りリンク制御情報(Downlink Control Information: DCI)を送信するために用いられる。ここで、下りリンク制御情報の送信に対して、1つまたは複数のDCI(DCIフォーマットと称してもよい)が定義される。すなわち、下りリンク制御情報に対するフィールドがDCIとして定義され、情報ビットへマップされる。
【0032】
例えば、DCIとして、スケジューリングされたPSCHに含まれる信号が下りリンクの無線通信か上りリンクの無線通信か示す情報を含むDCIが定義されてもよい。
【0033】
例えば、DCIとして、スケジューリングされたPSCHに含まれる下りリンクの送信期間を示す情報を含むDCIが定義されてもよい。
【0034】
例えば、DCIとして、スケジューリングされたPSCHに含まれる上りリンクの送信期間を示す情報を含むDCIが定義されてもよい。
【0035】
例えば、DCIとして、スケジューリングされたPSCHに対するHARQ-ACKを送信するタイミング(例えば、PSCHに含まれる最後のシンボルからHARQ-ACK送信までのシンボル数)示す情報を含むDCIが定義されてもよい。
【0036】
例えば、DCIとして、スケジューリングされたPSCHに含まれる下りリンクの送信期間、ギャップ、及び上りリンクの送信期間を示す情報を含むDCIが定義されてもよい。
【0037】
例えば、DCIとして、1つのセルにおける1つの下りリンクの無線通信PSCH(1つの下りリンクトランスポートブロックの送信)のスケジューリングのために用いられるDCIが定義されてもよい。
【0038】
例えば、DCIとして、1つのセルにおける1つの上りリンクの無線通信PSCH(1つの上りリンクトランスポートブロックの送信)のスケジューリングのために用いられるDCIが定義されてもよい。
【0039】
ここで、DCIには、PSCHに上りリンクまたは下りリンクが含まれる場合にPSCHのスケジューリングに関する情報が含まれる。ここで、下りリンクに対するDCIを、下りリンクグラント(downlink grant)、または、下りリンクアサインメント(downlink assignment)とも称する。ここで、上りリンクに対するDCIを、上りリンクグラント(uplink grant)、または、上りリンクアサインメント(Uplink assignment)とも称する。
【0040】
PSCHは、媒介アクセス(MAC: Medium Access Control)からの上りリンクデータ(UL-SCH: Uplink Shared CHannel)または下りリンクデータ(DL-SCH: Downlink Shared CHannel)の送信に用いられる。また、下りリンクの場合にはシステム情報(SI: System Information)やランダムアクセス応答(RAR: Random Access Response)などの送信にも用いられる。上りリンクの場合には、上りリンクデータと共にHARQ-ACKおよび/またはCSIを送信するために用いられてもよい。また、CSIのみ、または、HARQ-ACKおよびCSIのみを送信するために用いられてもよい。すなわち、UCIのみを送信するために用いられてもよい。
【0041】
ここで、基地局装置3と端末装置1は、上位層(higher layer)において信号をやり取り(送受信)する。例えば、基地局装置3と端末装置1は、無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)層において、RRCシグナリング(RRC message: Radio Resource Control message、RRC information: Radio Resource Control informationとも称される)を送受信してもよい。また、基地局装置3と端末装置1は、MAC(Medium Access Control)層において、MACコントロールエレメントを送受信してもよい。ここで、RRCシグナリング、および/または、MACコントロールエレメントを、上位層の信号(higher layer signaling)とも称する。
【0042】
PSCHは、RRCシグナリング、および、MACコントロールエレメントを送信するために用いられてもよい。ここで、基地局装置3から送信されるRRCシグナリングは、セル内における複数の端末装置1に対して共通のシグナリングであってもよい。また、基地局装置3から送信されるRRCシグナリングは、ある端末装置1に対して専用のシグナリング(dedicated signalingとも称する)であってもよい。すなわち、端末装置固有(UEスペシフィック)な情報は、ある端末装置1に対して専用のシグナリングを用いて送信されてもよい。PSCHは、上りリンクに置いてUEの能力(UE Capability)の送信に用いられてもよい。
【0043】
なお、PCCHおよびPSCHは下りリンクと上りリンクで同一の呼称を用いているが、下りリンクと上りリンクで異なるチャネルが定義されてもよい。
【0044】
図1において、下りリンクの無線通信では、以下の下りリンク物理信号が用いられる。ここで、下りリンク物理信号は、上位層から出力された情報を送信するために使用されないが、物理層によって使用される。
・同期信号(Synchronization signal: SS)
・参照信号(Reference Signal: RS)
同期信号は、端末装置1が下りリンクの周波数領域および時間領域の同期をとるために用いられる。ここで、同期信号は、端末装置1が基地局装置3によるプリコーディングまたはビームフォーミングにおけるプリコーディングまたはビームの選択に用いられて良い。
【0045】
参照信号は、端末装置1が物理チャネルの伝搬路補償を行うために用いられる。ここで、参照信号は、端末装置1が下りリンクのCSIを算出するためにも用いられてよい。また、参照信号は、無線パラメータやサブキャリア間隔などのヌメロロジーやFFTの窓同期などができる程度の細かい同期(Fine synchronization)に用いられて良い。
【0046】
以下、サブフレームについて説明する。本実施形態ではサブフレームと称するが、リソースユニット、無線フレーム、時間区間、時間間隔などと称されてもよい。
【0047】
図2に、サブフレーム(サブフレームタイプ)の一例を示している。同図において、Dは下りリンク、Uは上りリンクを示している。同図に示されるように、ある時間区間内(例えば、システムにおいて1つのUEに対して割り当てなければならない最小の時間区間)においては、
・下りリンクパート(デュレーション)
・ギャップ
・上りリンクパート(デュレーション)のうち1つまたは複数を含んでよい。
【0048】
図2(a)は、ある時間区間(例えば、1UEに割当可能な時間リソースの最小単位、またはタイムユニットなどとも称されてよい。また、時間リソースの最小単位を複数束ねてタイムユニットと称されてもよい。)で、全て下りリンク送信に用いられている例であり、
図2(b)は、最初の時間リソースで例えばPCCHを介して上りリンクのスケジューリングを行い、PCCHの処理遅延及び下りから上りの切り替え時間、送信信号の生成のためのギャップを介して上りリンク信号を送信する。
図2(c)は、最初の時間リソースで下りリンクのPCCHおよび/または下りリンクのPSCHの送信に用いられ、処理遅延及び下りから上りの切り替え時間、送信信号の生成のためのギャップを介してPSCHまたはPCCHの送信に用いられる。ここで、一例としては、上りリンク信号はHARQ-ACKおよび/またはCSI、すなわちUCIの送信に用いられてよい。
図2(d)は、最初の時間リソースで下りリンクのPCCHおよび/または下りリンクのPSCHの送信に用いられ、処理遅延及び下りから上りの切り替え時間、送信信号の生成のためのギャップを介して上りリンクのPSCHおよび/またはPCCHの送信に用いられる。ここで、一例としては、上りリンク信号は上りリンクデータ、すなわちUL-SCHの送信に用いられてもよい。
図2(e)は、全て上りリンク送信(上りリンクのPSCHまたはPCCH)に用いられている例である。
【0049】
上述の下りリンクパート、上りリンクパートは、LTEと同様複数のOFDMシンボルで構成されてよい。
【0050】
ここで、リソースグリッドが、複数のサブキャリアと複数のOFDMシンボルまたはSC-FDMAシンボルによって定義されてもよい。また、1つのスロットを構成するサブキャリアの数は、セルの帯域幅に依存してもよい。1つの下りリンクパート、上りリンクパートを構成するOFDMシンボルまたはSC-FDMA(SC-FDM)シンボルの数は1または2以上であってもよい。ここで、リソースグリッド内のエレメントのそれぞれはリソースエレメントと称される。また、リソースエレメントは、サブキャリアの番号とOFDMシンボルまたはSC-FDMAシンボル番号を用いて識別されてもよい。
【0051】
以下、チャネル符号化について説明する。
【0052】
上位層から送信された情報ビット列(トランスポートブロックと呼ばれてもよい)は、コードブロック分割(コードブロックセグメンテーション)が適用される。コードブロック分割への入力ビット列をbk(k=0,1,...B-1、Bは入力ビット数であり、B>0)とする。もし、Bが最大のコードブロックサイズZより大きければ、入力ビット列の分割が適用され、Lビットの巡回冗長チェック(CRC: Cyclic Redundancy Check)系列が各コードブロックに付加される。CRC系列長さLは、例えば16や24が用いられ、最大のコードブロックサイズZは、例えば6144ビットや8192ビットが用いられる。
【0053】
もし計算されたフィラービット数Fが0でなければ、フィラービットが最初のブロックの先頭に追加される。ただし、もし入力ビット数Bが40より小さい場合には、フィラービットはコードブロックの先頭に追加される。フィラービットは、符号器への入力でナル(Null)がセットされる。
【0054】
図3に、コードブロック数が決定される擬似コードを示す。
図3に示す擬似コードにより、CRC系列の長さLおよびコードブロック数Cが決定される。また、AはCRC系列の長さであり、チャネルによって異なる値でもよい。B’は、入力ビット数にCRC系列を付加したときのビット数である。
【0055】
Cが0でない場合、コードブロック分割から出力されるビットはck(k=r0,r1,...r(Kr-1))と示される。ただし、rはコードブロック番号、Krは、コードブロック番号rのためのビット数である。
【0056】
図4、
図5に、コードブロック分割におけるセグメントサイズおよびセグメント数を決定するための疑似コード、及びフィラービット、コードブロックサイズが決定される擬似コードをそれぞれ示す。
図6は、
図4、
図5においてK
+およびK
-を決定するための表を示している。
【0057】
図7に、原符号化率が1/3のターボ符号器の構成を示す。
図7において、ターボ符号化の方法は、2つの8状態(拘束長4)を持つ構成符号化部とターボ符号内部インターリーバを持つ並列連接畳み込み符号(PCCC: Parallel Concatenated Convolutional Code)である。なお、本実施形態では畳み込み演算により実現される構成符号化部を並列連接する構成であるが、LDPCのようなブロック符号を適用してもよいし、直列連接畳み込み符号(SCCC: Serial Concatenated Convolutional Code)や直列連接された畳み込み演算により実現される構成符号化部とブロック符号を直列連接する構成でもよい。また、以下の実施形態では、ターボ符号化における符号化率1/3を原符号化率(マザーレート、マザーコーディングレート)と称し、トランスポートブロックサイズとレートマッチ後のコードワードビット数で決まる実際の符号化率を伝送符号化率と称する。
【0058】
図7において、+は排他的論理和、Dはシフトレジスタを示している。シフトレジスタの初期値は0である。
【0059】
k番目の情報ビットckは、第1の構成符号化部(Constituent encoder)に入力されるとともに、ターボ符号内部インターリーバ10に入力される。ターボ符号内部インターリーバ10では、入力されたビットの順番を入れ替えるインターリーバが行われ、c’kが出力される。c’kは、第2の構成符号化部に入力される。なお、情報ビットはトランスポートブロック(コードブロックグループ、コードブロックなどとも称される)に含まれる各ビットであり、情報ビットは情報源ビット、ソースビットなどとも称されてよい。
【0060】
ターボ符号内部インターリーバ10は、ランダムインターリーブでもブロックインターリーブが用いられてよい。また、二次順列多項式(QPP: Quadratic Permutation Polynominal)インターリーバが用いられもよい。なお、QPPインターリーバは、ビット長Kに対して数(1)で表される。
【0061】
【0062】
ただし、modはモジュロ演算であり、Π(i)は、i番目のビットが入力されるビットがΠ(i)番目に出力されることを意味しており、f
1、f
2は入力ビット数Kにより定義される
図5で与えられるパラメータであり、
図5により値が定義されている。
【0063】
ckは、第1の構成符号化部11において、そのまま出力される符号語xkと、ビットの入力ごとにシフトレジスタに保持されているビットを用いて同図に示される論理演算によりzkが出力される。c’kは、第2の構成符号化部12で、ビットの入力ごとにシフトレジスタに保持されているビットを用いて同図に示される論理演算により出力されるz’kが出力される。
【0064】
第1の構成符号化部のスイッチ及び第2の構成符号化部から出力されるx’kは、シフトレジスタの状態遷移において全てのレジスタをゼロに終端することができる。
【0065】
ここで、k番目の情報ビットに対するターボ符号化された符号語d(n)
k(n=0,1,2)は、入力された情報ビット数(コードブロック長)をK(k=0,1,2,...,K-1)とすると、それぞれ次式で表される。
【0066】
【0067】
終端ビットd(n)
k(n=0,1,2およびk=K,K+1,K+2,K+3)に関しては、数(3)~数(6)のように表される。
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
図8に、レートマッチングのためのブロック図の一例を示す。ターボ符号化された符号語d
(n)
kは、サブブロックインターリーバ20を介して順番が入れ替えられ、v
(n)
kが出力される。v
(n)
kは、ビット結合(Bit Collection)部21によりサーキュラーバッファw
kが(k=0,1,...,K
Π)得られる。ここで、w
kは数(7)で表され、サーキュラーバッファ長K
w=3K
Πである。
【0073】
【0074】
ただし、KΠはサブブロックインターリーバに必要なビット数であり、サブブロックインターリーバ長をCと、サブブロックインターリーバを適用するブロック数Rとすると、Rは、C×RがK以上を満たす最小の値であり、KΠ=C×Rである。
【0075】
ここで、v(0)
kを組織ビット、v(1)
kを第1の構成符号化部からの符号語ビット、v(2)
kを第2の構成符号化部からの符号語ビットと定義すると、サーキュラーバッファに入力される符号語(符号ビット)は、組織ビットを最初に順番に並び、第1の構成符号化部からの符号語ビットと第2の構成符号化部からの符号語ビットを交互に並ぶように入力されている。
【0076】
その後、レートマッチング22によりリダンダンシバージョンの値により符号語ekがサーキュラーバッファから出力される。
【0077】
図9に、原符号化率が1/5のターボ符号器の構成を示す。
図9は、一例として拘束長4のコンポーネント符号器が並列連接されている並列連接畳み込み符号(PCCC)の構成を示している。
【0078】
図9において、+は排他的論理和、Dはシフトレジスタを示している。k番目の情報ビットc
kは、第1の構成符号化部(Constituent encoder)に入力されるとともに、ターボ符号内部インターリーバ30に入力される。ターボ符号内部インターリーバ30では、入力されたビットの順番を入れ替えるインターリーバが行われ、c’
kが出力される。c’
kは、第2の構成符号化部に入力される。
【0079】
ターボ符号内部インターリーバ30は、ランダムインターリーブでもブロックインターリーブでもよく、二次順列多項式(QPP: Quadratic Permutation Polynominal)インターリーバが用いられてよい。
【0080】
ckは、第1の構成符号化部31において、そのまま出力される符号語xkと、ビットの入力ごとにシフトレジスタに保持されているビットを用いて同図に示される論理演算により出力されるzkおよびykが出力される。c’kは、第2の構成符号化部32で、ビットの入力ごとにシフトレジスタに保持されているビットを用いて同図に示される論理演算により出力されるz’kおよびy’kがおよび出力される。
【0081】
各構成符号化部のスイッチ及び第2の構成符号化部から出力されるx’kは、シフトレジスタの状態遷移において全てのレジスタをゼロに終端することができる。
【0082】
ここで、k番目の情報ビットに対するターボ符号化された符号語d(n)
k(n=0,1,...,4)は、入力された情報ビット数(コードブロック長)をK(k=0,1,2,...,K-1)とすると、数(8)で表される。
【0083】
【0084】
同様に、終端ビットd(n)
k(n=0,1,...,4およびk=K,K+1,K+2,K+3)はシフトレジスタが全てゼロになるようにスイッチを切り変えて出力される符号ビットで与えられる。
【0085】
図10に、レートマッチングのためのブロック図の一例を示す。ターボ符号化された符号語d
(n)
kは、サブブロックインターリーバ40を介して順番が入れ替えられ、v
(n)
kが出力される。v
(n)
kは、ビット結合(Bit Collection)部41によりサーキュラーバッファw
kが(k=0,1,...,K
Π)得られる。ここで、w
kは数(9)で表され、サーキュラーバッファ長K
w=5K
Πである。
【0086】
【0087】
ただし、KΠはサブブロックインターリーバに必要なビット数であり、サブブロックインターリーバ長をCと、サブブロックインターリーバを適用するブロック数Rとすると、Rは、C×RがK以上を満たす最小の値であり、KΠ=C×Rである。
【0088】
ここで、v(0)
kを組織ビット、v(1)
k、v(2)
kを第1の構成符号化部からの符号語ビット、v(3)
k、v(4)
kを第2の構成符号化部からの符号語ビットと定義すると、サーキュラーバッファに入力される符号語(符号ビット)は、組織ビットを最初に順番に並び、第1の構成符号化部からの符号語ビットと第2の構成符号化部からの符号語ビットv(1)
kとv(3)
kが交互に並ぶように入力され、v(2)
kとv(4)
kが交互に入力されている。
【0089】
その後、レートマッチング42によりリダンダンシバージョンの値により符号語ekがサーキュラーバッファから出力される。
【0090】
本実施形態では、原符号化率1/3と原符号化率1/5のそれぞれについて説明したが、送信する符号語の原符号化率により切り替えてもよいし、原符号化率1/5のチャネル符号化のみが用いられてもよい。
【0091】
また、どちらの原符号化率を用いて符号化するかは基地局装置3が端末装置1にシグナルしてもよい。例えば、基地局装置3は、原符号化率1/3を用いて符号化が行われていることを示すために用いられる情報を送信してもよい。また、基地局装置3は、原符号化率1/5を用いて符号化が行われていることを示すために用いられる情報を送信してもよい。すなわち、基地局装置3によって送信される情報に基づいて、いずれの原符号化率を用いて符号化が行われているかどうかが与えられてもよい。また、複数の符号化方法のうち、どの符号化方法(ターボ符号、畳み込み符号、LDPC、ポーラー符号、リードソロモン符号、外部消失符号(アウターイレージャー符号)など)を適用するかがシグナルされてもよい。また、トランスポートブロックに対していずれの符号化方法が適用されるかは、仕様書などによって規定されてもよい。例えば、第1のトランスポートブロックに対して第1の符号化方法が適用され、第2のトランスポートブロックに対して第2の符号化方法が適用されてもよい。
【0092】
以下、復号可能なOFDMシンボル数またはSC-FDMAシンボル数に対してトランスポートブロックを符号化する方法を説明する。(トランスポートブロックサイズをシンボルグループ内のシンボル数に合わせてスケーリング)
図11は、下りリンクパート及び上りリンクパートに含まれるOFDMシンボル数またはSC-FDMAシンボル数をXとした場合のフローチャートを示す。
【0093】
まず、ステップ50において、チャネル状態(例えば、下りリンクの場合は、端末装置が測定したCSI情報、上りリンクの場合は上りリンクのサウンディング信号により基地局装置で測定された上りリンクのチャネル状態)と、PSCH伝送に用いられる下りリンクパートまたは上りリンクパートに含まれるシンボル数に基づいてトランスポートブロックサイズを決定する。
【0094】
例えば、下りリンクPSCHにおいて、端末装置から報告されたCSIに含まれるCQIが16QAM、利用効率が3(1ヘルツあたりに送信可能なビット数)であった場合、1024を乗算した伝送符号化率は768であり、伝送符号化率r=3/4である。このとき、Xシンボル内にマッピング可能な変調シンボル数をYとすると、送信可能なCRCを付加したトランスポートブロックサイズは数(10)で表される。
【0095】
【0096】
ただし、floor(x)は床関数であり、x以下の最大の整数である。B’はチャネル符号化前の情報ビット数、Mは1変調シンボルあたりに送信可能なビット数であり、rは伝送符号化率である。なお、Mの値は、変調方式により異なり、例えば、BPSK、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM、1024QAMの場合は、それぞれM=1、M=2、M=4、M=6、M=8、M=10である。
【0097】
このとき、トランスポートブロック数を決定する際には、B’は予め定義された表の中から最もB’に近い値のBを決定してもよいし、シンボル数Xにより定義されるB’に最も近い値をBとしてもよい。また、B’からコードブロック数を予め計算した上でトランスポートブロックサイズBを決定してもよいし、B’をそのままBとしてコードブロック分割に用いてもよい。なお、上述のB’にCRCビットを含んでいると想定しても含んでいないと想定してもよい。
【0098】
例えば、Y=1024、M=4、r=3/4の場合、B’は3072であり、3072からB(例えば、3070等)を決定し、例えば上述したコードブロック分割の手順に進む。
【0099】
決定されたBの値からステップ51においてコードブロック分割とコードブロック毎のCRCの付加を行い、ステップ52においてチャネル符号化を行う。その後、ステップ51においてサブフロックインターリーブなどのビット系列の結合やレートマッチングを行う。
【0100】
なお、本実施形態におけるトランスポートブロックサイズの決定は、ターボ符号でも低密度パリティチェック符号(LDPC)でもよい。
【0101】
なお、本実施形態におけるトランスポートブロックサイズの決定は、シンボル数Xに基づいて媒介アクセス制御(MAC)層が決定してもよい。(トランスポートブロックをシンボルグループ毎にコーディング)
以下、本実施形態における別のコードブロックの決定方法について説明する。上述の例は、トランスポートブロックサイズを変更するものであるが、以下の方法は、コードブロックサイズをOFDMシンボル数またはSC-FDMAシンボル数Xに基づいて変える方法である。
【0102】
図12に、本決定方法のフローチャートの一例を示す。送信装置(基地局装置または端末装置)は、ステップ60においてXシンボルにマッピング可能な変調シンボル数(またはリソースエレメント数)からコードブロックグループ分割のためのビット数(サイズ)を決定する。例えば、トランスポートブロックの送信に用いられるシンボル(Nシンボル)のうちのXシンボルに対応する変調シンボル数(リソースエレメント数)に基づき、該トランスポートブロックに対するコードブロックグループ分割のためのビット数(サイズ)が与えられてもよい。すなわち、該トランスポートブロックは、該与えられたビット数(サイズ)にコードブロックグループ分割されてもよい。
【0103】
ここで、Xシンボル(Xはシンボルの数)は、仕様書などによって事前に規定されていてもよい。また、Xシンボルは、基地局装置3によって送信される情報に基づいて与えられてもよい。例えば、Xシンボルの数は、1、2、4、および/または、7であってもよい。
【0104】
例えば、下りリンクPSCHにおいて、端末装置から報告されたCSIに含まれるCQIが16QAM、利用効率が3(1ヘルツあたりに送信可能なビット数)であった場合、1024を乗算した伝送符号化率は768であり、伝送符号化率r=3/4である。このとき、Xシンボル内にマッピング可能な変調シンボル数をYとすると、送信可能なチャネル符号化前のビット数B’’は数(11)で表される。
【0105】
【0106】
ただし、floor(x)は床関数であり、x以下の最大の整数である。このように求めたB’’を1つのコードブロックグループのビット数とする。例えば、トランスポートブロックサイズが12288ビットで、B’’が7000ビットであった場合、例えば6144ビットのコードブロックを2つ作るのではなく、7000ビットと5288ビットをコードブロック分割のための単位として、ステップ61においてコードブロック分割を行う。すなわち、この例においては、トランスポートブロックサイズが12288ビットであり、コードブロックグループ分割のためのビット数が7000ビットと5288ビットである。すなわち、コードブロックグループ分割の数は2である。また、コードブロック分割は、7000ビットのコードブロックグループと5288ビットのコードブロックグループのそれぞれに対して適用される。
【0107】
その後ステップ62でチャネル符号化を行い、ステップ63でコードワードの結合・レートマッチングを行う。
【0108】
図13に、本実施形態のトランスポートブロックからコードワード分割を適用する概念を示す。
【0109】
トランスポートブロックは、CRCが付加され、Xシンボル内に含まれるリソースエレメント数に基づいて複数のコードブロックグループ(B’’ビット)に分割される。
【0110】
各コードブロックグループに対して、コードブロック分割が適用される。
【0111】
コードブロック分割では、セグメントサイズを既定の値となるようにコードブロックのサイズを決定する。
【0112】
図14に、ステップ60におけるコードブロックグループ分割のためのフローの一例を示す。
【0113】
まず、ステップ70においてシンボル数Xおよび/またはリソースエレメント数からコードワードビット数(チャネル符号化後のビット数)Mを計算する。例えば、X-OFDMシンボルまたはX-SC-FDMAシンボルに含まれるリソースエレメント数をYとすると、1変調シンボルで送信可能なビット数Qを用いてM=Y×Qと表すことができる。
【0114】
次に、ステップ71においてレートマッチ後のコードワードビット数がMとなるためのコードブロックグループのビット数を計算する。例えば、CSIの報告やサウンディング等により伝送に用いる伝送符号化率がrであるとすると、コードブロックグループに含まれるビット数B’’は、B’’=floor(Mr)と表される。ただし、floor(x)は床関数であり、x以下の最大の整数である。
【0115】
最後に、ステップ72においてトランスポートブロックサイズをコードブロックグループに分割する。l番目のコードブロックグループに含まれるビット数をKl、コードブロックグループ数をClとすると、数(12)で表される。
【0116】
【0117】
ただし、ceil(x)天井関数であり、x以上の最小の整数である。また、floor(x)は床関数であり、x以下の最大の整数である。なお、Aはトランスポートブロックサイズである。ここでは、端数に対してはトランスポートブロックサイズをfloor(Mr)ビットで割った余りを1つのコードブロックグループとしているが、他の端数処理でもよい。例えば、floor(Mr)ビット毎にトランスポートブロックを分割していき、残りのビットがfloor(Mr)ビットから2×floor(Mr)の間になったときに、残りのトランスポートブロックを半分にすることで、トランスポートブロックを分割してもよい。
【0118】
図15、
図16に、ステップ61におけるコードブロック分割におけるセグメントサイズおよびセグメント数を決定するための疑似コード、及びィラービット、コードブロックサイズが決定される擬似コードをそれぞれ示す。
【0119】
図15、
図16はターボ符号の場合を例として示しており、
図4との違いは、B’により決定された値をB’’により決定するようにしている点である。
【0120】
まず、第1のセグメンテーションサイズK
+を、コードブロック数×Kの値がB’’以上を満たす
図5のKの値の中から最も小さい値とする。
【0121】
コードブロック数Cが1の場合は、長さK+のコードブロックサイズ数はC+=1であり、K-=0、C-=0とする。
【0122】
コードブロック数Cが1より大きい場合には、第2のセグメンテーションサイズK
+を、値を
図5のKの中からK
+より小さい最も大きい値とする。
【0123】
その後、セグメントサイズC
-およびC
+を
図14中の式のように決定する。最後に、フィラービット数を決定し、r番目のコードブロックのサイズK
rを決定する。
【0124】
LDPCの場合は、予め定義された、あるいはコードブロックやトランスポートブロックサイズにより規定されるLDPCの検査行列または生成行列の行または列のサイズをコードブロックサイズKrとしてもよい。なお、LDPCの場合は、フィラービット数の決定などの処理がなくてもよい。
【0125】
なお、コードブロックグループにはCRC(CRCパリティビット)を付加(付与)してもよい。また、コードブロックグループにはCRCを付加しなくてもよい。また、HARQビットはコードブロックグループ毎に報告されてもよい。また、HARQビットはトランスポートブロック毎に報告されてもよい。
【0126】
コードブロック数Cが1より大きい場合には、第2のセグメンテーションサイズK
+を、値を
図5のKの中からK
+より小さい最も大きい値とする。
【0127】
その後、セグメントサイズC
-およびC
+を
図14中の式のように決定する。最後に、フィラービット数を決定し、r番目のコードブロックのサイズK
rを決定する。
【0128】
LDPCの場合は、予め定義された、あるいはコードブロックやトランスポートブロックサイズにより規定されるLDPCの検査行列または生成行列の行または列のサイズをコードブロックサイズKrとしてもよい。なお、LDPCの場合は、フィラービット数の決定などの処理がなくてもよい。
【0129】
また、別のB’’を算出する方法として、上位層から送信(供給)されたトランスポートブロックを、復号の単位とするOFDMシンボル数またはSC-FDMAシンボル数X単位で分割することでB’’を決定する。
【0130】
具体的には、ステップ70において、割り当てられたOFDMシンボル数またはSC-FDMAシンボル数をN、復号の単位とするOFDMシンボル数またはSC-FDMAシンボル数をX、トランスポートブロックサイズをTとすると、例えば、B’’は数(13)で表される。
【0131】
【0132】
ただし、mod(A,B)は、AをBで除算した余りである。これは、コードブロックグループ間のビット数の差が最小になるように分割する方法で算出しておるが、他の分割方法でもよい。また、復号可能なOFDMシンボル数またはSC-FDMシンボルXは、割り当てられたOFDMシンボル数またはSC-FDMシンボルNよりも小さい。
【0133】
LDPCの場合には、生成行列または検査行列をB’’またはコードブロック長に基づいて決定または選択してもよい。
【0134】
本実施形態の一態様は、LTEやLTE-A/LTE-A Proといった無線アクセス技術(RAT: Radio Access Technology)とのキャリアアグリゲーションまたはデュアルコネクティビティにおいてオペレーションされてもよい。このとき、一部またはすべてのセルまたはセルグループ、キャリアまたはキャリアグループ(例えば、プライマリセル(PCell: Prymary Cell),セカンダリセル(SCell: Secondary Cell), プライマリセカンダリセル(PSCell)、MCG(Master Cell Group)、SCG(Secondary Cell Group)など)で用いられてもよい。また、単独でオペレーションするスタンドアローンで用いられてもよい。
【0135】
なお、本実施形態におけるトランスポートブロックは、複数のサブフレーム、タイムユニットに割り当てる場合の拡張も可能である。また、OFDMシンボル数またはSC-FDMシンボルXは割り当てられたOFDMシンボル数Nより大きくてもよい。
【0136】
以下、本実施形態における装置の構成について説明する。ここでは、下りリンクの無線伝送方式として、CP-OFDM、上りリンクの無線伝送方式としてCP DFTS-OFDM(SC-FDM)を適用する場合の例を示している。
【0137】
図17は、本実施形態の端末装置1の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、端末装置1は、上位層処理部101、制御部103、受信部105、送信部107と送受信アンテナ109を含んで構成される。また、上位層処理部101は、無線リソース制御部1011、スケジューリング情報解釈部1013、および、チャネル状態情報(CSI)報告制御部1015を含んで構成される。また、受信部105は、復号化部1051、復調部1053、多重分離部1055、無線受信部1057と測定部1059を含んで構成される。また、送信部107は、符号化部1071、変調部1073、多重部1075、無線送信部1077と上りリンク参照信号生成部1079を含んで構成される。
【0138】
上位層処理部101は、ユーザの操作等により生成された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を、送信部107に出力する。また、上位層処理部101は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行う。
【0139】
上位層処理部101が備える無線リソース制御部1011は、自装置の各種設定情報の管理をする。また、無線リソース制御部1011は、上りリンクの各チャネルに配置される情報を生成し、送信部107に出力する。
【0140】
上位層処理部101が備えるスケジューリング情報解釈部1013は、受信部105を介して受信したDCI(スケジューリング情報)の解釈をし、前記DCIを解釈した結果に基づき、受信部105、および送信部107の制御を行うために制御情報を生成し、制御部103に出力する。
【0141】
CSI報告制御部1015は、測定部1059に、CSI参照リソースに関連するチャネル状態情報(RI/PMI/CQI/CRI)を導き出すよう指示する。CSI報告制御部1015は、送信部107に、RI/PMI/CQI/CRIを送信するよう指示をする。CSI報告制御部1015は、測定部1059がCQIを算出する際に用いる設定をセットする。
【0142】
制御部103は、上位層処理部101からの制御情報に基づいて、受信部105、および送信部107の制御を行う制御信号を生成する。制御部103は、生成した制御信号を受信部105、および送信部107に出力して受信部105、および送信部107の制御を行う。
【0143】
受信部105は、制御部103から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ109を介して基地局装置3から受信した受信信号を、分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部101に出力する。
【0144】
無線受信部1057は、送受信アンテナ109を介して受信した下りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート: down covert)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。無線受信部1057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(Guard Interval: GI)に相当する部分を除去し、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT)を行い、周波数領域の信号を抽出する。
【0145】
多重分離部1055は、抽出した信号を下りリンクのPCCH、PSCH、および下りリンク参照信号に、それぞれ分離する。また、多重分離部1055は、測定部1059から入力された伝搬路の推定値から、PCCHおよびPSCHの伝搬路の補償を行う。また、多重分離部1055は、分離した下りリンク参照信号を測定部1059に出力する。
【0146】
復調部1053は、下りリンクのPCCHに対して、復調を行い、復号化部1051へ出力する。復号化部1051は、PCCHの復号を試み、復号に成功した場合、復号した下りリンク制御情報と下りリンク制御情報が対応するRNTIとを上位層処理部101に出力する。
【0147】
復調部1053は、PSCHに対して、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、256QAM等の下りリンクグラントで通知された変調方式の復調を行い、復号化部1051へ出力する。復号化部1051は、下りリンク制御情報で通知された伝送または原符号化率に関する情報に基づいて復号を行い、復号した下りリンクデータ(トランスポートブロック)を上位層処理部101へ出力する。
【0148】
測定部1059は、多重分離部1055から入力された下りリンク参照信号から、下りリンクのパスロスの測定、チャネル測定、および/または、干渉測定を行う。測定部1059は、測定結果に基づいて算出したCSI、および、測定結果を上位層処理部101へ出力する。また、測定部1059は、下りリンク参照信号から下りリンクの伝搬路の推定値を算出し、多重分離部1055へ出力する。
【0149】
送信部107は、制御部103から入力された制御信号に従って、上りリンク参照信号を生成し、上位層処理部101から入力された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を符号化および変調し、PUCCH、PUSCH、および生成した上りリンク参照信号を多重し、送受信アンテナ109を介して基地局装置3に送信する。
【0150】
符号化部1071は、上位層処理部101から入力された上りリンク制御情報、および、上りリンクデータを符号化する。変調部1073は、符号化部1071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM等の変調方式で変調する。
【0151】
上りリンク参照信号生成部1079は、基地局装置3を識別するための物理セル識別子(physical cell identity: PCI、Cell IDなどと称する。)、上りリンク参照信号を配置する帯域幅、上りリンクグラントで通知されたサイクリックシフト、DMRSシーケンスの生成に対するパラメータの値などを基に、予め定められた規則(式)で求まる系列を生成する。
【0152】
多重部1075は、PUSCHのスケジューリングに用いられる情報に基づき、空間多重されるPUSCHのレイヤーの数を決定し、MIMO空間多重(MIMO SM: Multiple Input Multiple Output Spatial Multiplexing)を用いることにより同一のPUSCHで送信される複数の上りリンクデータを、複数のレイヤーにマッピングし、このレイヤーに対してプレコーディング(precoding)を行う。
【0153】
多重部1075は、制御部103から入力された制御信号に従って、PSCHの変調シンボルを離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform: DFT)する。また、多重部1075は、PCCHとPSCHの信号と生成した上りリンク参照信号を送信アンテナポート毎に多重する。つまり、多重部1075は、PCCHとPSCHの信号と生成した上りリンク参照信号を送信アンテナポート毎にリソースエレメントに配置する。
【0154】
無線送信部1077は、多重された信号を逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform: IFFT)して、SC-FDM方式の変調を行い、SC-FDM変調されたSC-FDMシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート: up convert)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ109に出力して送信する。
【0155】
図18は、本実施形態の基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、基地局装置3は、上位層処理部301、制御部303、受信部305、送信部307、および、送受信アンテナ309、を含んで構成される。また、上位層処理部301は、無線リソース制御部3011、スケジューリング部3013、および、CSI報告制御部3015を含んで構成される。また、受信部305は、復号化部3051、復調部3053、多重分離部3055、無線受信部3057と測定部3059を含んで構成される。また、送信部307は、符号化部3071、変調部3073、多重部3075、無線送信部3077と下りリンク参照信号生成部3079を含んで構成される。
【0156】
上位層処理部301は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行う。また、上位層処理部301は、受信部305、および送信部307の制御を行うために制御情報を生成し、制御部303に出力する。
【0157】
上位層処理部301が備える無線リソース制御部3011は、下りリンクのPSCHに配置される下りリンクデータ(トランスポートブロック)、システムインフォメーション、RRCメッセージ、MAC CE(Control Element)などを生成し、又は上位ノードから取得し、送信部307に出力する。また、無線リソース制御部3011は、端末装置1各々の各種設定情報の管理をする。
【0158】
上位層処理部301が備えるスケジューリング部3013は、受信したCSIおよび測定部3059から入力された伝搬路の推定値やチャネルの品質などから、物理チャネル(PSCH)を割り当てる周波数およびサブフレーム、物理チャネル(PSCH)の伝送符号化率および変調方式および送信電力などを決定する。スケジューリング部3013は、スケジューリング結果に基づき、受信部305、および送信部307の制御を行うために制御情報を生成し、制御部303に出力する。スケジューリング部3013は、スケジューリング結果に基づき、物理チャネル(PSCH)のスケジューリングに用いられる情報(例えば、DCI(フォーマット))を生成する。
【0159】
上位層処理部301が備えるCSI報告制御部3015は、端末装置1のCSI報告を制御する。CSI報告制御部3015は、端末装置1がCSI参照リソースにおいてRI/PMI/CQIを導き出すために想定する、各種設定を示す情報を、送信部307を介して、端末装置1に送信する。
【0160】
制御部303は、上位層処理部301からの制御情報に基づいて、受信部305、および送信部307の制御を行う制御信号を生成する。制御部303は、生成した制御信号を受信部305、および送信部307に出力して受信部305、および送信部307の制御を行う。
【0161】
受信部305は、制御部303から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ309を介して端末装置1から受信した受信信号を分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部301に出力する。無線受信部3057は、送受信アンテナ309を介して受信された上りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート: down covert)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信された信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。
【0162】
無線受信部3057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(Guard Interval: GI)に相当する部分を除去する。無線受信部3057は、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT)を行い、周波数領域の信号を抽出し多重分離部3055に出力する。
【0163】
多重分離部1055は、無線受信部3057から入力された信号をPCCH、PSCH、上りリンク参照信号などの信号に分離する。尚、この分離は、予め基地局装置3が無線リソース制御部3011で決定し、各端末装置1に通知した上りリンクグラントに含まれる無線リソースの割り当て情報に基づいて行われる。また、多重分離部3055は、測定部3059から入力された伝搬路の推定値から、PCCHとPSCHの伝搬路の補償を行う。また、多重分離部3055は、分離した上りリンク参照信号を測定部3059に出力する。
【0164】
復調部3053は、PSCHを逆離散フーリエ変換(Inverse Discrete Fourier Transform: IDFT)し、変調シンボルを取得し、PCCHとPSCHの変調シンボルそれぞれに対して、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM等の予め定められた、または自装置が端末装置1各々に上りリンクグラントで予め通知した変調方式を用いて受信信号の復調を行う。復調部3053は、端末装置1各々に上りリンクグラントで予め通知した空間多重される系列の数と、この系列に対して行うプリコーディングを指示する情報に基づいて、MIMO SMを用いることにより同一のPSCHで送信された複数の上りリンクデータの変調シンボルを分離する。
【0165】
復号化部3051は、復調されたPCCHとPSCHの符号化ビットを、予め定められた符号化方式の、予め定められた、又は自装置が端末装置1に上りリンクグラントで予め通知した伝送または原符号化率で復号を行い、復号した上りリンクデータと、上りリンク制御情報を上位層処理部101へ出力する。PSCHが再送信の場合は、復号化部3051は、上位層処理部301から入力されるHARQバッファに保持している符号化ビットと、復調された符号化ビットを用いて復号を行う。測定部309は、多重分離部3055から入力された上りリンク参照信号から伝搬路の推定値、チャネルの品質などを測定し、多重分離部3055および上位層処理部301に出力する。
【0166】
送信部307は、制御部303から入力された制御信号に従って、下りリンク参照信号を生成し、上位層処理部301から入力された下りリンク制御情報、下りリンクデータを符号化、および変調し、PCCH、PSCH、および下りリンク参照信号を多重または別々の無線リソースで、送受信アンテナ309を介して端末装置1に信号を送信する。
【0167】
符号化部3071は、上位層処理部301から入力された下りリンク制御情報、および下りリンクデータを符号化する。変調部3073は、符号化部3071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM等の変調方式で変調する。
【0168】
下りリンク参照信号生成部3079は、基地局装置3を識別するための物理セル識別子(PCI)などを基に予め定められた規則で求まる、端末装置1が既知の系列を下りリンク参照信号として生成する。
【0169】
多重部3075は、空間多重されるPSCHのレイヤーの数に応じて、1つのPSCHで送信される1つまたは複数の下りリンクデータを、1つまたは複数のレイヤーにマッピングし、該1つまたは複数のレイヤーに対してプレコーディング(precoding)を行う。多重部375は、下りリンク物理チャネルの信号と下りリンク参照信号を送信アンテナポート毎に多重する。多重部375は、送信アンテナポート毎に、下りリンク物理チャネルの信号と下りリンク参照信号をリソースエレメントに配置する。
【0170】
無線送信部3077は、多重された変調シンボルなどを逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform: IFFT)して、OFDM方式の変調を行い、OFDM変調されたOFDMシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート: up convert)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ309に出力して送信する。
【0171】
(1)より具体的には、本発明の第1の態様における基地局装置3は、コードブロックグループ数を決定し、コードブロックセグメンテーションへの入力ビット列を前記コードブロックグループ数のコードブロックグループに分割し、コードブロックグループの各々に対してコードブロック数を決定し、前記コードブロックグループの各々を前記コードブロック数のコードブロックに分割し、前記コードブロックの各々に対してチャネル符号化を適用する符号部を備える。
【0172】
(2)上記の第1の態様において、前記コードブロックグループ数は、OFDMシンボル数に基づいて決定される。
【0173】
(3)上記の第1の態様において、第1のコードブロックグループ内のコードブロック数は、前記第1のコードブロックグループに対応する1または複数のOFDMシンボルに含まれるリソースエレメント数に基づいて決定される。
【0174】
(4)上記の第1の態様において、前記コードブロックセグメンテーションへの入力ビット列は、トランスポートブロックに巡回冗長チェック(CRC: Cyclic Redundancy Check)系列が付与されたビット列である。
【0175】
(5)上記の第1の態様において、前記OFDMシンボル数は、上位層または物理リンク制御チャネルにより指示される情報に基づいて決定される。
【0176】
(6)本発明の第2の態様における端末装置1は、コードブロックグループ数を決定し、コードブロックセグメンテーションへの入力ビット列を前記コードブロックグループ数のコードブロックグループに分割し、コードブロックグループの各々に対してコードブロック数を決定し、前記コードブロックグループの各々を前記コードブロック数のコードブロックに分割し、前記コードブロックの各々に対してチャネル符号化を適用する符号部を備える。
【0177】
(7)上記の第2の態様において、前記コードブロックグループ数は、OFDMシンボル数に基づいて決定される。
【0178】
(8)上記の第2の態様において、第1のコードブロックグループ内のコードブロック数は、前記第1のコードブロックグループに対応する1または複数のOFDMシンボルに含まれるリソースエレメント数に基づいて決定される。
【0179】
(9)上記の第2の態様において、前記コードブロックセグメンテーションへの入力ビット列は、トランスポートブロックに巡回冗長チェック(CRC: Cyclic Redundancy Check)系列が付与されたビット列である。
【0180】
(10)上記の第2の態様において、前記OFDMシンボル数は、上位層または物理リンク制御チャネルにより指示される情報に基づいて決定される。
【0181】
(11)本発明の第3の態様における通信方法は、コードブロックグループ数を決定し、コードブロックセグメンテーションへの入力ビット列を前記コードブロックグループ数のコードブロックグループに分割し、コードブロックグループの各々に対してコードブロック数を決定し、前記コードブロックグループの各々を前記コードブロック数のコードブロックに分割し、前記コードブロックの各々に対してチャネル符号化を適用する。
【0182】
(12)本発明の第3の態様における集積回路は、コードブロックグループ数を決定し、コードブロックセグメンテーションへの入力ビット列を前記コードブロックグループ数のコードブロックグループに分割し、コードブロックグループの各々に対してコードブロック数を決定し、前記コードブロックグループの各々を前記コードブロック数のコードブロックに分割し、前記コードブロックの各々に対してチャネル符号化を適用する手段を備える。
【0183】
本発明の一態様に関わる装置で動作するプログラムは、本発明の一態様に関わる実施形態の機能を実現するように、Central Processing Unit(CPU)等を制御してコンピュータを機能させるプログラムであっても良い。プログラムあるいはプログラムによって取り扱われる情報は、一時的にRandom Access Memory(RAM)などの揮発性メモリあるいはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリやHard Disk Drive(HDD)、あるいはその他の記憶装置システムに格納される。
【0184】
尚、本発明の一態様に関わる実施形態の機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しても良い。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。ここでいう「コンピュータシステム」とは、装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、オペレーティングシステムや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、半導体記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体、短時間動的にプログラムを保持する媒体、あるいはコンピュータが読み取り可能なその他の記録媒体であっても良い。
【0185】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、たとえば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであっても良い。前述した電気回路は、ディジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本発明の一又は複数の態様は当該技術による新たな集積回路を用いることも可能である。
【0186】
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。実施形態では、装置の一例を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などの端末装置もしくは通信装置に適用出来る。
【0187】
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明の一態様は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0188】
本発明の一態様は、例えば、通信システム、通信機器(例えば、携帯電話装置、基地局装置、無線LAN装置、或いはセンサーデバイス)、集積回路(例えば、通信チップ)、又はプログラム等において、利用することができる。
【符号の説明】
【0189】
1(1A、1B、1C) 端末装置
3 基地局装置
10 ターボ符号内部インターリーバ
11、12 構成符号化部
20 サブブロックインターリーバ
21 ビット結合部
22 ビット選択部
30 ターボ符号内部インターリーバ
31、32 構成符号化部
40 サブブロックインターリーバ
41 ビット結合部
42 ビット選択部
50 チャネル状態とシンボル数からトランスポートブロックサイズを設定するステップ51 コードブロック分割とCRC付加を行うステップ
52 チャネル符号化を行うステップ
53 符号語結合・レートマッチングを行うステップ
60 コードブロックグループ分割を行うステップ
61 コードブロック分割を行うステップ
62 チャネル符号化を行うステップ
63 符号語結合・レートマッチングを行うステップ
70 OFDMシンボル数とリソースエレメント数からレートマッチ後のコードワードビット数Mを計算するステップ
71 コードワードビット数Mからチャネル符号化前のビット数Yを計算するステップ
72 トランスポートブロックをYビット単位で分割し、各コードブロックグループのビ
ット数B’’を計算するステップ
101 上位層処理部
103 制御部
105 受信部
107 送信部
109 アンテナ
301 上位層処理部
303 制御部
305 受信部
307 送信部
1013 スケジューリング情報解釈部
1015 チャネル状態情報報告制御部
1051 復号化部
1053 復号部
1055 多重分離部
1057 無線受信部
1059 測定部
1071 符号化部
1073 変調部
1075 多重部
1077 無線送信部
1079 上りリンク参照信号生成部
3011 無線リソース制御部
3013 スケジューリング部
3015 チャネル状態情報報告制御部
3051 復号化部
3053 復号部
3055 多重分離部
3057 無線受信部
3059 測定部
3071 符号化部
3073 変調部
3075 多重部
3077 無線送信部
3079 下りリンク参照信号生成部