(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-29
(45)【発行日】2022-10-07
(54)【発明の名称】データの伝送方法、端末機器およびネットワーク機器
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20220930BHJP
H04W 28/16 20090101ALI20220930BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220930BHJP
H04W 48/10 20090101ALI20220930BHJP
【FI】
H04L27/26 113
H04W28/16
H04W72/04 131
H04W72/04 133
H04W48/10
(21)【出願番号】P 2018567112
(86)(22)【出願日】2016-07-28
(86)【国際出願番号】 CN2016092103
(87)【国際公開番号】W WO2018018511
(87)【国際公開日】2018-02-01
【審査請求日】2019-07-17
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】タン、ハイ
【審査官】谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/131827(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/040290(WO,A1)
【文献】Guangdong OPPO Mobile Telecom,Frame structure supporting flexible parameter allocations[online],3GPP TSG-RAN WG1#85,R1-164472,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_589/Docs/R1-164472.zip>,2016年05月13日
【文献】Sharp,Scalable numerology for New RAT[online],3GPP TSG-RAN WG1#85,R1-165316,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_1422/Docs/R1-165316.zip>,2016年05月14日
【文献】Huawei, HiSilicon,Overview of 5G frame structure[online],3GPP TSG-RAN WG1#84b,R1-162157,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_84b/Docs/R1-162157.zip>,2016年04月02日
【文献】MediaTek Inc.,Discussion on Forward Compatible System Design for NR[online],3GPP TSG-RAN WG1#85,R1-165160,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_1267/Docs/R1-165160.zip>,2016年05月14日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04W 28/16
H04W 72/04
H04W 48/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データの伝送方法であって、
第1の端末機器が前記データ伝送用の伝送帯域の番号を指示するための、ネットワーク機器により送信された指示情報を受信するステップと、
前記第1の端末機器が、前記ネットワーク機器が送信した、伝送帯域と基本パラメータセットとの間の第1の対応関係を含む設定情報を受信するステップと、
前記第1の端末機器が前記伝送帯域の番号、および伝送帯域と基本パラメータセットとの間の前記第1の対応関係に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するステップと、
前記第1の端末機器が前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器へ前記データを送信し、或いは前記ネットワーク機器が送信した前記データを受信するステップと、
を含
み、
前記指示情報は、複数の伝送帯域における前記伝送帯域の対応位置の情報を指示するために用いられることを特徴とするデータの伝送方法。
【請求項2】
前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の対応関係は、アップリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係、およびダウンリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係の中の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記設定情報はさらに、基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の第2の対応関係を含み、前記第1の端末機器が前記伝送帯域の番号に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定した後、前記方法はさらに、
前記第1の端末機器が前記基本パラメータセット、および前記第2の対応関係に基づき、前記基本パラメータセットに対応するフィルタリング方式を決定するステップを含み、
前記第1の端末機器が前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器へ前記データを送信し、或いは前記ネットワーク機器が送信した前記データを受信するステップは、
前記第1の端末機器が前記フィルタリング方式に基づいて前記データを処理して、前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器へ処理済みの前記データを送信するステップ、または
前記第1の端末機器が前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器が送信した前記データを受信して、前記フィルタリング方式に基づいて受信した前記データを処理するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記フィルタリング方式は、ベースバンドフィルタのタイプ、前記ベースバンドフィルタのパラメータ、使用したフィルタリング波形および前記フィルタリング波形のパラメータのうちの少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記伝送帯域と前記ネットワーク機器が第2の端末機器に指示する伝送帯域との間は、保護帯域を含むことを特徴とする請求項1から
5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記保護帯域の帯域幅は、前記ネットワーク機器がサポートする最小のサブキャリア間隔の整数倍であることを特徴とする請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記基本パラメータセットは、サブキャリア間隔、特定の帯域幅でのサブキャリア数、物理リソースブロック(PRB)内のサブキャリア数、直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの長さ、OFDM信号を生成するためのフーリエ変換例えば高速フーリエ変換(FFT)または逆フーリエ変換例えば逆高速フーリエ変換(IFFT)の点数、伝送時間間隔TTIにおけるOFDMシンボル数、特定の時間長さ内に含まれるTTIの個数および信号プレフィックスの長さの中の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1から
7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
データの伝送方法であって、
ネットワーク機器が前記データ伝送用の伝送帯域の番号を決定するステップと、
前記ネットワーク機器が伝送帯域と基本パラメータセットとの間の第1の対応関係を決定するステップと、
前記ネットワーク機器が前記第1の対応関係を含む設定情報を送信するステップと、
前記ネットワーク機器が第1の端末機器に、前記伝送帯域の番号を指示することにより、前記第1の端末機器が前記伝送帯域の番号と前記第1の対応関係に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するための指示情報を送信するステップと、
前記ネットワーク機器が前記伝送帯域で前記第1の端末機器が送信した前記データを受信し、或いは前記第1の端末機器へ前記データを送信するステップと、
を含
み、
前記指示情報は、複数の伝送帯域における前記伝送帯域の対応位置の情報を指示するために用いられることを特徴とするデータの伝送方法。
【請求項10】
前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含むことを特徴とする請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の対応関係は、アップリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係、およびダウンリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係の中の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項
9または
10に記載の方法。
【請求項12】
前記設定情報はさらに、基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の第2の対応関係を含み、それにより前記第1の端末機器が前記第2の対応関係に基づき、前記データを処理するためのフィルタリング方式を決定し、
前記ネットワーク機器が前記設定情報を送信する前に、前記方法はさらに、
前記ネットワーク機器が前記第2の対応関係を決定することを含む、
ことを特徴とする請求項
9から
11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
端末機器であって、
プロセッサとコマンドを記憶するメモリを含み、前記プロセッサは、前記コマンドを実行する時、請求項1~
8のいずれか1項に記載の方法を実行するように配置される、
ことを特徴とする端末機器。
【請求項14】
ネットワーク機器であって、
プロセッサとコマンドを記憶するメモリを含み、前記プロセッサは、前記コマンドを実行する時、請求項
9~
12のいずれか1項に記載の方法を実行するように配置される、
ことを特徴とするネットワーク機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、詳しく言えば、データの伝送方法、端末機器およびネットワーク機器に関する。
【背景技術】
【0002】
第五世代移動通信技術(5G)技術では、ユーザ機器(User Equipment、略称UE)は、1つの搬送波内で様々な異なる基本パラメータセット(numerology)をサポートできる。これらの異なる基本パラメータセットは、周波数分割多重(Frequency Division Multiplex、略称FDM)の方式で多重化できる。同一の伝送時間間隔(Transmission Time Interval、略称TTI)において、異なる周波数領域リソースを異なる基本パラメータセットに基づくデータ伝送に割り当て使用できる。例えばロングタームエボリューション(Long Term Evolution、略称LTE)システムにとって、サブキャリア(subcarrier)の帯域幅が15kHzであり、シンボル(symbol)の幅が1/14msである。5G通信システムと4G通信システムとの最大の違いは、5Gシステムが異なる基本パラメータセットに基づくデータ伝送をサポートでき、5Gの端末も異なる基本パラメータセットに基づくデータ伝送をサポートでき、例えば、現在の5Gシステムのサブキャリアの帯域幅は15*2nHz(nは非負の整数)であってもよいことである。従って、どのように異なる基本パラメータセットに基づくデータ伝送をスケジューリングするかということは早急な解決の待たれる問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施例は、どのように異なる基本パラメータセットに基づくデータ伝送をスケジューリングするかという問題を解決するためのデータの伝送方法、端末機器およびネットワーク機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様に係るデータの伝送方法は、第1の端末機器が前記データ伝送用の伝送帯域を指示するための、ネットワーク機器により送信された指示情報を受信するステップと、前記第1の端末機器が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するステップと、前記第1の端末機器が前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器へ前記データを送信し、或いは前記ネットワーク機器が送信した前記データを受信するステップと、を含む。
従って、異なる伝送帯域に基づくデータ伝送に対して異なる基本パラメータセットを用いてスケジューリングすることを実現でき、制御シグナリング設計の柔軟性を増加させる。
また、端末機器は、ネットワーク機器が送信した、現在のデータ伝送に使用される当該基本パラメータセットを指示する情報を受信する必要がないため、ダウンリンクシグナリングのオーバーヘッドを省くことができる。
別の実施例として、前記第1の端末機器が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定する前に、前記方法はさらに、前記第1の端末機器が、前記ネットワーク機器がブロードキャストした伝送帯域と基本パラメータセットとの間の第1の対応関係を含む設定情報を受信するステップを含み、前記第1の端末機器が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するステップは、前記第1の端末機器が前記伝送帯域、および伝送帯域と基本パラメータセットとの間の前記第1の対応関係に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するステップを含む。
一つの実施形態において、ネットワーク機器は、物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHで当該設定情報をブロードキャストすることができる。
なお、基本パラメータセットと伝送帯域との間の当該対応関係は、ネットワーク機器により決定されてもよく、ネットワーク機器と端末機器との間で予め定められてもよい。
別の実施例として、前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含む。
一つの実施形態において、ネットワーク機器は、所定の時間周期に従って前記設定情報をブロードキャストでき、各時間周期内にブロードキャストした設定情報に含まれる伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係は、異なってもよい。
別の実施例として、前記第1の対応関係は、アップリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係、および/またはダウンリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係を含む。
別の実施例として、前記設定情報はさらに、基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の第2の対応関係を含み、前記第1の端末機器が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定した後、前記方法はさらに、前記第1の端末機器が前記基本パラメータセット、および基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の前記第2の対応関係に基づき、前記基本パラメータセットに対応するフィルタリング方式を決定するステップを含み、前記第1の端末機器が前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器へ前記データを送信し、或いは前記ネットワーク機器が送信した前記データを受信するステップは、前記第1の端末機器が前記フィルタリング方式に基づいて前記データを処理し、且つ前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器へ処理済みの前記データを送信するステップ、または前記第1の端末機器が前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器が送信した前記データを受信し、且つ前記フィルタリング方式に基づいて受信した前記データを処理するステップを含む。
別の実施例として、前記フィルタリング方式は、ベースバンドフィルタのタイプ、前記ベースバンドフィルタのパラメータ、使用したフィルタリング波形および前記フィルタリング波形のパラメータのうちの少なくとも1種を含む。
別の実施例として、前記指示情報は、複数の伝送帯域における前記伝送帯域の対応位置の情報を指示し、或いは前記伝送帯域の開始位置および終止位置を指示するために用いられる。
すなわち、ネットワーク機器は、当該伝送帯域の開始位置および終止位置を直接指示してもよく、端末機器のスケジューリングリソースの割り当てられた基本パラメータセット領域での対応位置を指示してもよく、スケジューリングリソースの全体の搬送波での位置を指示する必要がない。
別の実施例として、前記伝送帯域と前記ネットワーク機器が第2の端末機器に指示する伝送帯域との間は、保護帯域を含む。
ただし、当該保護帯域の高周波数側および低周波数側は、異なる基本パラメータセットに基づいて伝送されるデータが使用する伝送帯域とそれぞれ隣接し、当該端末機器は、当該保護帯域で前記データを送信および受信しない。
従って、保護帯域を設定することにより、異なる基本パラメータセットに基づくデータ伝送の間に生じる相互干渉を回避する。
別の実施例として、前記保護帯域の帯域幅は、前記ネットワーク機器がサポートする最小のサブキャリア間隔の整数倍である。
別の実施例として、前記基本パラメータセットは、サブキャリア間隔を含む。
【0005】
第2の態様に係る端末機器は、前述した第1の態様および各種の実現方式における、データ伝送用の方法での端末機器により実行される各過程を実行するために用いることができる。当該端末機器は、前記データ伝送用の伝送帯域を指示するための、ネットワーク機器により送信された指示情報を受信するための伝送モジュールと、前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するための決定モジュールと、を含み、前記伝送モジュールはさらに、前記決定モジュールが決定した前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器へ前記データを送信し、或いは前記ネットワーク機器が送信した前記データを受信するために用いられる。
【0006】
第3の態様に係る端末機器は、前述した第1の態様および各種の実現方式における、データ伝送用の方法での端末機器により実行される各過程を実行するために用いることができる。当該端末機器は、前記データ伝送用の伝送帯域を指示するための、ネットワーク機器により送信された指示情報を受信するための送受信機と、前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するためのプロセッサと、を含み、前記送受信機はさらに、前記決定モジュールが決定した前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器へ前記データを送信し、或いは前記ネットワーク機器が送信した前記データを受信するために用いられる。
【0007】
第4の態様に係るデータの伝送方法は、ネットワーク機器が前記データ伝送用の伝送帯域を決定するステップと、前記ネットワーク機器が第1の端末機器に、前記伝送帯域を指示することにより、前記第1の端末機器が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するための指示情報を送信するステップと、前記ネットワーク機器が前記伝送帯域で前記第1の端末機器が送信した前記データを受信し、或いは前記第1の端末機器へ前記データを送信するステップと、を含む。
従って、端末機器は、ネットワーク機器が指示する伝送帯域に基づいてデータ伝送用の基本パラメータセットを知ることができ、ネットワーク機器が送信した現在実行しようとするデータ伝送に使用される当該基本パラメータセットを受信する必要がなく、ダウンリンクシグナリングのオーバーヘッドを省くことができる。
別の実施例として、前記ネットワーク機器が第1の端末機器に指示情報を送信する前に、前記方法はさらに、前記ネットワーク機器が伝送帯域と基本パラメータセットとの間の第1の対応関係を決定するステップと、前記ネットワーク機器が前記第1の対応関係を含む設定情報をブロードキャストすることにより、前記第1の端末機器が前記伝送帯域および前記第1の対応関係に基づいて前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するステップと、を含む。
一つの実施形態において、ネットワーク機器は、物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHで当該設定情報をブロードキャストすることができる。
なお、基本パラメータセットと伝送帯域との間の当該対応関係は、ネットワーク機器により決定されてもよく、ネットワーク機器と端末機器との間で予め定められてもよい。
別の実施例として、前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含む。
一つの実施形態において、ネットワーク機器は、所定の時間周期に従って前記設定情報をブロードキャストでき、各時間周期内にブロードキャストした設定情報に含まれる伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係は、異なってもよい。
別の実施例として、前記第1の対応関係は、アップリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係、および/またはダウンリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係を含む。
別の実施例として、前記設定情報はさらに、基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の第2の対応関係を含み、それにより前記第1の端末機器が前記基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の前記第2の対応関係に基づき、前記データを処理するためのフィルタリング方式を決定し、前記ネットワーク機器が前記設定情報をブロードキャストする前に、前記方法はさらに、前記ネットワーク機器が基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の前記第2の対応関係を決定するステップを含む。
別の実施例として、前記フィルタリング方式は、ベースバンドフィルタのタイプ、前記ベースバンドフィルタのパラメータ、使用したフィルタリング波形および前記フィルタリング波形のパラメータのうちの少なくとも1種を含む。
別の実施例として、前記指示情報は、複数の伝送帯域における前記伝送帯域の対応位置の情報を指示し、或いは前記伝送帯域の開始位置および終止位置を指示するために用いられる。
すなわち、ネットワーク機器は、当該伝送帯域の開始位置および終止位置を直接指示してもよく、端末機器のスケジューリングリソースの割り当てられた基本パラメータセット領域での対応位置を指示してもよく、スケジューリングリソースの全体の搬送波での位置を指示する必要がない。
別の実施例として、前記伝送帯域と前記ネットワーク機器が第2の端末機器に指示する伝送帯域との間は、保護帯域を含む。
別の実施例として、前記保護帯域の帯域幅は、前記ネットワーク機器がサポートする最小のサブキャリア間隔の整数倍である。
別の実施例として、前記基本パラメータセットは、サブキャリア間隔を含む。
別の実施例として、前記ネットワーク機器が前記データ伝送用の伝送帯域を決定するステップは、前記ネットワーク機器が所定の複数の基本パラメータセットから前記データ伝送用の前記基本パラメータセットを決定するステップを含む。
【0008】
第5の態様に係るネットワーク機器は、前述した第4の態様および各種の実現方式における、データ伝送用の方法でのネットワーク機器により実行される各過程を実行するために用いることができる。当該ネットワーク機器は、前記データ伝送用の伝送帯域を決定するための決定モジュールと、前記決定モジュールが決定した前記伝送帯域を指示することにより、前記第1の端末機器が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するための指示情報を第1の端末機器に送信するための伝送モジュールと、を含み、前記伝送モジュールはさらに、前記決定モジュールが決定した前記伝送帯域で前記第1の端末機器が送信した前記データを受信し、或いは前記第1の端末機器へ前記データを送信するために用いられる。
【0009】
第6の態様に係るネットワーク機器は、前述した第4の態様および各種の実現方式における、データ伝送用の方法でのネットワーク機器により実行される各過程を実行するために用いることができる。当該ネットワーク機器は、前記データ伝送用の伝送帯域を決定するためのプロセッサと、前記プロセッサが決定した前記伝送帯域を指示することにより、前記第1の端末機器が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するための指示情報を第1の端末機器に送信するための送受信機と、を含み、前記送受信機はさらに、前記プロセッサが決定した前記伝送帯域で前記第1の端末機器が送信した前記データを受信し、或いは前記第1の端末機器へ前記データを送信するために用いられる。
【0010】
第7の態様に係るデータの伝送方法は、ネットワーク機器が使用可能な帯域リソースを少なくとも1つの伝送帯域に区切るステップと、前記ネットワーク機器が前記少なくとも1つの伝送帯域と少なくとも1つの基本パラメータセットとの間の対応関係を決定するステップと、前記ネットワーク機器が前記対応関係を含む設定情報をブロードキャストするステップと、を含む。
従って、異なる伝送帯域に基づくデータ伝送に対して異なる基本パラメータセットを用いてスケジューリングすることを実現でき、制御シグナリング設計の柔軟性を増加させる。
また、ネットワーク機器がブロードキャストした帯域リソースの区分状況、および区切った後の伝送帯域でデータを伝送する際に使用される基本パラメータセットにより、端末機器は、ネットワーク機器が送信した、現在のデータ伝送に使用される基本パラメータセットを指示する情報を受信する必要がなく、ダウンリンクシグナリングのオーバーヘッドを省くことができる。
具体的には、ネットワーク機器は、そのカバレッジ範囲内の端末機器の数量、これらの端末機器のカバレッジ状況、搬送波における重要な周波数帯域の情報、現在実行されているサービス種類または伝送されるデータのタイプ等の情報に基づき、使用可能な帯域リソースを、データ伝送用の少なくとも1つの伝送帯域に区分でき、各伝送帯域がいずれも1つの基本パラメータセットに対応し、これらの帯域で伝送されるデータが使用する基本パラメータセットが当該伝送帯域に対応する基本パラメータセットである。これらの伝送帯域で伝送されるデータが使用する基本パラメータセットは、同一でもよく、異なっていてもよく、これらの伝送帯域の間は、隣接してもよく、隣接しなくてもよい。
一つの実施形態において、ネットワーク機器は、物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHで当該設定情報をブロードキャストすることができる。
別の実施例として、前記指示情報は、複数の伝送帯域における前記伝送帯域の対応位置の情報を指示し、或いは前記伝送帯域の開始位置および終止位置を指示するために用いられる。
別の実施例として、前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含む。
一つの実施形態において、ネットワーク機器は、所定の時間周期に従って前記設定情報をブロードキャストでき、各時間周期内にブロードキャストした設定情報に含まれる伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係は、異なってもよい。
別の実施例として、前記少なくとも1つの伝送帯域は、アップリンクデータおよび/またはダウンリンクデータを伝送するために用いられる。
別の実施例として、前記設定情報はさらに、前記少なくとも1つの基本パラメータセットと少なくとも1種のフィルタリング方式との間の対応関係を含む。
別の実施例として、前記フィルタリング方式は、ベースバンドフィルタのタイプ、前記ベースバンドフィルタのパラメータ、使用したフィルタリング波形および前記フィルタリング波形のパラメータのうちの少なくとも1種を含む。
別の実施例として、前記少なくとも1つの伝送帯域の間は、保護帯域を含む。
ただし、当該保護帯域の高周波数側および低周波数側は、異なる基本パラメータセットに基づいて伝送されるデータが使用する伝送帯域とそれぞれ隣接し、当該端末機器は、当該保護帯域で前記データを送信および受信しない。
従って、保護帯域を設定することにより、異なる基本パラメータセットに基づくデータ伝送の間に生じる相互干渉を回避する。
別の実施例として、前記保護帯域の帯域幅は、前記ネットワーク機器がサポートする最小のサブキャリア間隔の整数倍である。
別の実施例として、前記基本パラメータセットは、サブキャリア間隔を含む。
【0011】
第8の態様に係るネットワーク機器は、前述した第7の態様および各種の実現方式における、データ伝送用の方法でのネットワーク機器により実行される各過程を実行するために用いることができる。当該ネットワーク機器は、前記データ伝送用の伝送帯域を決定するための決定モジュールと、前記決定モジュールが決定した前記伝送帯域を指示することにより、前記第1の端末機器が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するための指示情報を第1の端末機器に送信するための伝送モジュールと、を含み、前記伝送モジュールはさらに、前記決定モジュールが決定した前記伝送帯域で前記第1の端末機器が送信した前記データを受信し、或いは前記第1の端末機器へ前記データを送信するために用いられる。
【0012】
第9の態様に係るネットワーク機器は、前述した第7の態様および各種の実現方式における、データ伝送用の方法でのネットワーク機器により実行される各過程を実行するために用いることができる。当該ネットワーク機器は、前記データ伝送用の伝送帯域を決定するためのプロセッサと、前記プロセッサが決定した前記伝送帯域を指示することにより、前記第1の端末機器が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するための指示情報を第1の端末機器に送信するための送受信機と、を含み、前記送受信機はさらに、前記プロセッサが決定した前記伝送帯域で前記第1の端末機器が送信した前記データを受信し、或いは前記第1の端末機器へ前記データを送信するために用いられる。
【0013】
第10の態様に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ネットワーク機器に上記第1の態様、およびその各種の実現方式における任意の1種のデータ伝送用方法を実行させるプログラムが記憶されている。
【0014】
第11の態様に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、端末機器に上記第4の態様、およびその各種の実現方式における任意の1種のデータ伝送用方法を実行させるプログラムが記憶されている。
【0015】
第12の態様に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ネットワーク機器に上記第7の態様、およびその各種の実現方式における任意の1種のデータ伝送用方法を実行させるプログラムが記憶されている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施例の技術的解決手段をより明確にするために、以下、本発明の実施例の説明に用いる必要な図面を簡単に紹介し、当然ながら、以下で説明する図面は本発明の幾つかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な努力を行わなくても、これらの図面に基づき他の図面を得ることができる。
【
図2】本発明の実施例によるデータの伝送方法のフローインタラクション図である。
【
図3】保護帯域がない場合および保護帯域が存在する場合に異なる基本パラメータセットに基づくデータ伝送の概略図である。
【
図4】本発明の別の実施例によるデータの伝送方法のフローインタラクション図である。
【
図5】本発明の実施例によるデータの伝送方法のフローインタラクション図である。
【
図6】本発明の実施例によるデータの伝送方法のフローインタラクション図である。
【
図7】本発明の別の実施例によるデータの伝送方法の概略フローチャートである。
【
図8】本発明の実施例による端末機器のブロック構成図である。
【
図9】本発明の実施例による端末機器のブロック構成図である。
【
図10】本発明の実施例によるシステムチップの概略構成図である。
【
図11】本発明の実施例によるネットワーク機器のブロック構成図である。
【
図12】本発明の実施例によるネットワーク機器のブロック構成図である。
【
図13】本発明の実施例によるシステムチップの概略構成図である。
【
図14】本発明の別の実施例によるネットワーク機器のブロック構成図である。
【
図15】本発明の別の実施例によるネットワーク機器のブロック構成図である。
【
図16】本発明の別の実施例によるシステムチップの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例の技術的解決手段について明確に、完全に説明する。当然ながら、記載する実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者であれば創造的な労力を要さずに想到し得る他の実施例は、いずれも本発明の技術的範囲に属する。
【0018】
なお、本発明の実施例の技術的解決手段は、各種の通信システム、例えば、グローバル移動通信(Global System of Mobile communication、略称GSM)システム、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、略称CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、略称WCDMA)システム、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、略称GPRS)、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、略称LTE)システム、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunication System、略称UMTS)、等の現在の通信システム、特に未来の5Gシステムに適用されうる。
【0019】
本発明の実施例の端末機器は、ユーザ機器(User Equipment、略称UE)、アクセス端末、ユーザ要素、加入者局、移動局、移動台、遠隔局、遠隔端末、移動機器、ユーザ端末、端末、無線通信機器、ユーザエージェントまたはユーザ装置を指してもよい。アクセス端末は、セルラ電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、略称SIP)電話、無線ローカルループ(Wireless Local Loop、略称WLL)局、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、略称PDA)、無線接続機能を有する手持ち式デバイス、コンピューティングデバイスまたは無線モデムに接続されたその他の処理デバイス、車載用デバイス、ウェアラブルデバイス、未来の5Gネットワークにおける端末機器または未来進化型の公衆携帯電話網(Public Land Mobile Network、略称PLMN)における端末機器等であってもよい。
【0020】
本発明の実施例のネットワーク機器は、端末機器と通信するための機器であってもよく、当該ネットワーク機器は、GSMまたはCDMAにおける基地局(Base Transceiver Station、略称BTS)であってもよく、WCDMAシステムにおける基地局(NodeB、略称NB)であってもよく、LTEシステムにおける進化型基地局(Evolutional NodeB、略称eNBまたはeNodeB)であってもよく、クラウド無線アクセスネットワーク(Cloud Radio Access Network、略称CRAN)のシーンでの無線コントローラであってもよく、または当該ネットワーク機器は、中継局、アクセスポイント、車載用デバイス、ウェアラブルデバイスおよび未来の5Gネットワークにおけるネットワーク機器または未来進化型のPLMNネットワークにおけるネットワーク機器等であってもよい。
【0021】
図1は本発明の適用シナリオの概略図である。
図1における通信システムは、ネットワーク機器10と、端末機器20とを含んでもよい。ネットワーク機器10は、端末機器20に通信サービスを提供し且つコアネットワークにアクセスし、端末機器20は、ネットワーク機器10が送信するシンクロナス信号、ブロードキャスト信号等を検索することによってネットワークにアクセスし、それによりネットワークとの通信を行う。
図1に示される矢印は、端末機器20とネットワーク機器10との間のセルラーリンクを介して行うアップリンク/ダウンリンク伝送を示すことができる。本発明の実施例は、異なるDCIフォーマットを使用して異なる基本パラメータセットに基づくデータ伝送をスケジューリングし、制御シグナリング設計の柔軟性を向上させることができる。
【0022】
図2に本発明の実施例によるデータの伝送方法のフローインタラクション図を示す。
図2にネットワーク機器10および端末機器20を示す。
図2に示すように、当該データ伝送の具体的なフローは、以下を含む。
【0023】
210、ネットワーク機器10が前記データ伝送用の伝送帯域を決定する。
【0024】
具体的には、ネットワーク機器10は、複数の伝送帯域において、端末機器20に端末機器20のデータ伝送用の伝送帯域を割り当てる。例えば、ネットワーク機器10は、そのカバレッジ範囲内の端末機器の数量、これらの端末機器のカバレッジ状況、搬送波における重要な周波数帯域の情報、現在実行されているサービス種類または伝送されるデータのタイプ等の情報に基づき、使用可能な帯域リソースを、データ伝送用の少なくとも1つの伝送帯域に区分でき、各伝送帯域がいずれも1つの基本パラメータセットに対応し、これらの帯域で伝送されるデータが使用する基本パラメータセットが当該伝送帯域に対応する基本パラメータセットである。これらの伝送帯域で伝送されるデータが使用する基本パラメータセットは、同一でもよく、異なっていてもよく、これらの伝送帯域の間は、隣接してもよく、隣接しなくてもよい。ネットワーク機器10が端末機器20に前記データ伝送用の伝送帯域を割り当てた後、端末機器20は、当該伝送帯域に基づき、当該データ伝送用の基本パラメータセットを決定することができる。
【0025】
従って、異なる伝送帯域に基づくデータ伝送に対して異なる基本パラメータセットを用いてスケジューリングすることを実現でき、制御シグナリング設計の柔軟性を増加させる。
【0026】
また、端末機器は、ネットワーク機器が送信した、現在のデータ伝送に使用される当該基本パラメータセットを指示する情報を受信する必要がないため、ダウンリンクシグナリングのオーバーヘッドを省くことができる。
【0027】
一つの実施形態において、当該伝送帯域とネットワーク機器10が他の端末機器例えば端末機器30に指示する伝送帯域との間は、保護帯域を含み、端末機器20は、当該保護帯域で当該データを伝送しない。当該保護帯域の高周波数側および低周波数側は、異なる基本パラメータセットに基づいて伝送されるデータが使用する伝送帯域とそれぞれ隣接し、端末機器20は、現在この帯域領域内で当該5G信号を送信および受信しない。
【0028】
特にネットワーク機器10が端末機器20に割り当てる伝送帯域に対応する基本パラメータセットは、ネットワーク機器10が端末機器30に割り当てる伝送帯域に対応する基本パラメータセットと異なる場合、この2つの伝送帯域の間に1つの保護帯域を挿入でき、端末機器は、当該保護帯域でデータを伝送しない。それにより、この2つの伝送帯域における異なる基本パラメータセットを使用するデータが伝送過程に生じた干渉を回避することができる。
【0029】
例えば、
図3に保護帯域がない場合および保護帯域が存在する場合に異なる基本パラメータセットに基づくデータ伝送の概略図を示す。
図3を例として、保護帯域がない場合、異なる基本パラメータセットを使用するデータは、隣接した伝送帯域で伝送される際、相互干渉を発生させやすく、
図3に示すように、2つの隣接した伝送帯域でデータ伝送を行う際に使用されるサブキャリア間隔(subcarrier spacing)は、それぞれ30kHzおよび15kHzであれば、この2つの隣接した伝送帯域でそれぞれこの2種のサブキャリア間隔を使用するデータ伝送過程に、隣接した2つの伝送帯域で異なるサブキャリア間隔でデータを伝送する際に干渉を発生させる。しかしながら、保護帯域が存在する場合、
図3に示すように、2つの異なる伝送帯域で伝送されるデータが使用するサブキャリア間隔は、それぞれ30kHzおよび15kHzであり、この2つの伝送帯域でそれぞれこの2種のサブキャリア間隔を使用するデータ伝送過程に、異なる基本パラメータセットで伝送されるデータが占有するこの2つの伝送帯域は、保護帯域に隔てられ、当該保護帯域でデータ伝送を行わず、それにより異なるサブキャリア間隔の間の相互干渉を発生させず、
図3に示される保護帯域の帯域幅は60kHzである。
【0030】
従って、保護帯域を設定することにより、異なる基本パラメータセットに基づくデータ伝送の間に生じる相互干渉を回避する。
【0031】
一つの実施形態において、前記保護帯域の帯域幅は、ネットワーク機器10がサポートする最小のサブキャリア間隔の整数倍である。
【0032】
具体的には、5Gシステムにおいて同じ搬送波が異なる基本パラメータセットをサポートできるため、当該保護帯域の帯域幅は、異なる基本パラメータセットに基づくデータ伝送に使用される伝送帯域をカバレッジできるものとする。従ってネットワーク機器10は、当該保護帯域の帯域幅を決定する場合、ネットワーク機器10がサポートする最小の搬送波間隔を単位とする。
図2に示すように、当該通信システムは、15kHzと30kHzの2種のサブキャリア間隔をサポートし、ネットワーク機器10は、当該保護帯域の帯域幅を決定する場合、15kHzを基本単位として、つまり、当該保護帯域の帯域幅は、15kHzの整数倍であり且つターゲット伝送帯域の帯域幅より小さい。当該保護帯域が同時にターゲット伝送帯域の低周波数側および高周波数側にあれば、低周波数側に位置する部分の保護帯域の開始終止位置および高周波数側に位置する部分の保護帯域の開始位置と終了位置の帯域幅は、いずれも15kHzの整数倍である。
【0033】
一つの実施形態において、前記基本パラメータセットは、サブキャリア間隔を含む。
【0034】
ただし、サブキャリア間隔とは、隣接したサブキャリアの間の周波数間隔であり、例えば15kHz、60kHz等である。当該基本パラメータセットにおけるパラメータは、ここでサブキャリア間隔を含むがそれに限定されるものではなく、例えば、ネットワーク機器10が端末機器20へ送信する設定情報に含まれる基本パラメータセットにおいて、他のパラメータを含んでもよく、例えば、特定の帯域幅でのサブキャリア数、物理リソースブロック(Physical ResourceBlock、略称PRB)内のサブキャリア数、直交周波数分割多重(Orthogonal FrequencyDivision Multiplexing、略称OFDM)シンボルの長さ、OFDM信号を生成するためのフーリエ変換例えば高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform、略称FFT)または逆フーリエ変換例えば逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform、略称IFFT)の点数、伝送時間間隔TTIにおけるOFDMシンボル数、特定の時間長さ内に含まれるTTIの個数および信号プレフィックスの長さ等である。
【0035】
220、ネットワーク機器10は、端末機器20に指示情報を送信する。
【0036】
ただし、当該指示情報は、ネットワーク機器10が端末機器20に決定した当該伝送帯域を指示することにより、端末機器20が当該伝送帯域に基づいて当該データ伝送用の基本パラメータセットを決定するために用いられる。
【0037】
なお、ネットワーク機器10は、端末機器20に当該伝送帯域を指示する場合、当該伝送帯域の開始位置および終止位置を直接指示してもよく、当該伝送帯域の所在の対応位置、すなわち当該伝送帯域の区分された複数の帯域での対応位置を指示してもよく、つまり、ネットワーク機器10が端末機器20をスケジューリングしてデータを送信または受信する場合、ネットワーク機器10は、端末機器20のスケジューリングリソースの割り当てられた基本パラメータセット領域での対応位置を指示するだけでよく、スケジューリングリソースの全体の搬送波での位置を指示する必要がない。
【0038】
例えば、ネットワーク機器10は、割り当て対象の基本パラメータセットの領域に対して複数の伝送帯域を区分でき、且つ区分された後の複数の伝送帯域に対して番号を付け、次に端末機器20が何番目の伝送帯域で対応する基本パラメータセットを用いてデータを伝送することを直接指示する。番号が異なる伝送帯域は、占有する帯域幅および位置も異なり、ネットワーク機器10は、端末機器20に事前に知らせることができ、例えば、ブロードキャストの方式により、帯域リソースの区分状況および区分後の異なる番号の伝送帯域の所在位置をブロードキャストする。または、例えば、ネットワーク機器10は、割り当て対象の基本パラメータセットの領域を3つの伝送帯域、すなわち第1の伝送帯域、第2の伝送帯域および第3の伝送帯域に区切ると、この3つの伝送帯域の開始位置および終止位置は、同じではなく、且つ各伝送帯域に対応するデータ伝送用のサブキャリア間隔が異なり、第1の伝送帯域の位置は他の2つの伝送帯域の位置に比べて低周波数帯域にあり、第3の伝送帯域の位置は他の2つの伝送帯域の位置に比べて高周波数帯域にあり、第2の伝送帯域は第1の伝送帯域と第3の伝送帯域の間にあり、当該指示情報は端末機器20が高周波帯域でデータを送信することを指示すると、端末機器20は、対応して高い伝送帯域位置すなわち第3の伝送帯域にあり、第3の伝送帯域に対応するサブキャリア間隔で当該データを伝送する。
【0039】
230、端末機器20は、ネットワーク機器10が送信した指示情報を受信する。
【0040】
具体的には、端末機器20は、ネットワーク機器10が送信した当該指示情報を受信し、それによりネットワーク機器10が端末機器20に割り当てる当該データ伝送用の伝送帯域を知る。
【0041】
240、端末機器20は、当該指示情報に基づき、当該データ伝送用の基本パラメータセットを決定する。
【0042】
具体的には、ネットワーク機器10が端末機器20に割り当てる当該伝送帯域で伝送されるデータが使用する基本パラメータセットは、他の伝送帯域で伝送されるデータが使用する基本パラメータセットと異なる可能性があるため、端末機器20は、ネットワーク機器10が端末機器20に割り当てる伝送帯域に基づき、端末機器20が当該伝送帯域で伝送されるデータが使用する基本パラメータセットを決定できる。それにより端末機器20は、当該基本パラメータセットに基づき、当該伝送帯域でネットワーク機器10へ当該データを送信し、或いはネットワーク機器10が送信した当該データを受信することができる。
【0043】
例えば、ネットワーク機器10は、端末機器20に前記データ伝送用の伝送帯域を割り当てた後、当該伝送帯域を指示する指示情報を端末機器20に送信し、端末機器20は、当該指示情報を受信した後、当該伝送帯域、および伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係に基づき、当該データ伝送用の基本パラメータセットを決定することができる。
【0044】
一つの実施形態において、端末機器20が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定する前、すなわち220の前に、前記方法はさらに、250から270を含む。
図4は本発明の別の実施例によるデータの伝送方法のフローインタラクション図である。
図4に示すように、220の前に、前記方法はさらに、250から270を含む。
【0045】
250、ネットワーク機器10は、伝送帯域と基本パラメータセットとの対応関係を決定する。
【0046】
具体的には、ネットワーク機器10は、使用可能な帯域リソースを、データ伝送用の少なくとも1つの伝送帯域に区切った後、各伝送帯域に対応する基本パラメータセットを割り当てる。これらの伝送帯域で伝送されるデータが使用する基本パラメータセットは、同一でもよく、異なっていてもよく、これらの伝送帯域の間が隣接してもよく、隣接しなくてもよい。つまり、複数の伝送帯域において、各伝送帯域は、いずれも1つの基本パラメータセットに対応し、ここで任意の2つの伝送帯域に対応する基本パラメータセットは、異なる基本パラメータセットであってもよく、同じ基本パラメータセットであってもよい。
【0047】
一つの実施形態において、伝送帯域と伝送帯域との間はさらに、保護帯域を含んでもよく、端末機器20は、当該保護帯域で当該データを伝送しない。特に当該複数の伝送帯域における元の隣接した2つの伝送帯域でデータを伝送するために使用される基本パラメータセットが異なる場合、この2つの伝送帯域の間に1つの保護帯域を挿入でき、端末機器は、当該保護帯域で当該データの伝送を行わず、それによりこの2つの伝送帯域で使用される異なる基本パラメータセットのデータの伝送過程に生じる干渉を回避することができる。
【0048】
なお、基本パラメータセットと伝送帯域との間の当該対応関係は、ネットワーク機器10により決定されてもよく、ネットワーク機器10と端末機器20との間で予め定められてもよい。
【0049】
260、ネットワーク機器10は、設定情報をブロードキャストする。
【0050】
ただし、前記設定情報は、伝送帯域と基本パラメータセットとの間の前記対応関係を含み、それにより端末機器20は、前記伝送帯域および前記対応関係に基づいて前記データ伝送用の前記基本パラメータセットを決定する。
【0051】
具体的には、ネットワーク機器10は、伝送帯域と基本パラメータセットとも対応関係を決定した後、当該対応関係を含む設定情報をブロードキャストでき、それにより端末機器20は、当該対応関係および220で指示した伝送帯域に基づき、当該伝送帯域に対応する基本パラメータセットを決定することにより、当該基本パラメータセットを用いて当該伝送帯域でネットワーク機器10とデータ伝送を行う。
【0052】
一つの実施形態において、ネットワーク機器10は、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、略称PDCCH)で当該設定情報をブロードキャストすることができる。
【0053】
一つの実施形態において、ネットワーク機器10は、所定の時間周期に従って前記設定情報をブロードキャストし、各時間周期内にブロードキャストした設定情報に含まれる伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係は、異なってもよい。
【0054】
具体的には、ネットワーク機器10は、使用可能な伝送帯域を複数の伝送帯域に区切り、且つ各伝送帯域は、1つの基本パラメータセットに対応し、各伝送帯域に対応する基本パラメータセットは、同一でもよく、異なっていてもよく、伝送帯域と伝送帯域との間は、隣接してもよく、または保護帯域に隔てられてもよい。このような区分および対応関係の決定は、所定の周期に従って調整できる。つまり、現在の時間周期内の複数の伝送帯域の区分状況および各伝送帯域に対応する基本パラメータセットは、前の時間周期内の複数の伝送帯域の区分状況および各伝送帯域に対応する基本パラメータセットと、異なってもよい。
【0055】
例えば、前一つの時間周期内に、ネットワーク機器10は、そのカバレッジ範囲内の端末機器の数量、これらの端末機器のカバレッジ状況、現在実行されているサービス種類または伝送のデータタイプ等の情報に基づき、使用可能な帯域リソースをデータ伝送用の4段の伝送帯域に区切ると仮定し、すべての隣接した伝送帯域に対応する基本パラメータセットがいずれも異なり、すべての隣接した伝送帯域の間がいずれも保護帯域を含むと仮定する。しかしながら、現在の時間周期内に、ネットワーク機器10のカバレッジ範囲内の端末機器の数量、カバレッジ状況および行われたサービス種類が変化するため、この時ネットワーク機器10は、帯域リソースを改めて区分でき、例えば、5段の伝送帯域に区切り、ここで、各段の伝送帯域に対応する基本パラメータセットを改めて決定することができる。
【0056】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含む。
【0057】
具体的には、ネットワーク機器10による帯域リソースに対する区分状況および各伝送帯域に対応する基本パラメータセットは、現在のネットワーク状況に応じて間断なく調整および変更可能であり、例えば一定時間周期に応じて変化し、つまり、異なる周期内に、帯域リソースに対する区分および各伝送帯域に割り当てる対応する基本パラメータセットは、異なってもよい。このように、ネットワーク機器10は、現在の具体的な状況に応じて、例えば、ダウンリンクコントロールチャネルで、設定情報を介して、現在状況に適合する帯域リソースの区分状況および各伝送帯域に割り当てる対応する基本パラメータセットをブロードキャストすることができる。
【0058】
ネットワーク機器による帯域リソースに対する区分状況、および区切った後の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係が非常に重要なシステム情報であるため、ネットワーク機器10は、現在時間周期内に当該設定情報を繰り返して送信でき、毎回当該設定情報をブロードキャストする場合、いずれも当該設定情報の持続時間を更新することができる。
【0059】
例えば、ネットワーク機器10は、現在期間内例えば14:00~14:30の間にブロードキャストする当該設定情報を決定し、且つ当該設定情報をブロードキャストする周波数を5分間おきに1回ブロードキャストするように決定し、それでネットワーク機器10が14:00に当該設定情報をブロードキャストする場合、当該設定情報において、帯域リソースを区切った後の複数の伝送帯域の位置と各伝送帯域に対応する基本パラメータセット、および当該設定情報の持続時間(または有効な時間と呼ばれ、ここで30分間)を含む。5分間後に、ネットワーク機器10が再び当該設定情報をブロードキャストし、すなわちネットワーク機器10が14:05に当該設定情報をブロードキャストする場合、当該設定情報に含まれる有効な時間は、25分間になる。再び5分間後に、ネットワーク機器10が当該設定情報を再びブロードキャストし、すなわちネットワーク機器10が14:10に該設定情報をブロードキャストする場合、当該設定情報に含まれる有効な時間は、20分間になり、このように循環し、14:30まで続け、ネットワーク機器10は、当該設定情報における伝送帯域の区切り状況および対応する基本パラメータセットを更新でき、且つ更新した後の設定情報の14:30~15:00の有効な時間を改めて計算する。
【0060】
ネットワーク機器10による設定情報における伝送帯域の区切り状況および対応する基本パラメータセットの時間に対する更新は、所定の時間周期に応じて行ってもよく、具体的な状況に応じて異なる時間長さ範囲内で更新してもよい。例えば、深夜、または都市の近郊地区等の場合に、ネットワークの使用状況が安定し、ネットワーク機器10は、当該設定情報における伝送帯域の区切り状況および対応する基本パラメータセットを頻繁に更新しなくてもよく、昼間、または都市の中心領域等の状況で、ネットワークの使用状況に変化が多く、ネットワーク機器10は、所定の時間周期例えば30分間に、当該設定情報における伝送帯域の区切り状況および対応する基本パラメータセットを更新し、それにより周波数領域リソースの効果的な利用を達成する。
【0061】
端末機器20は、ネットワーク機器10によりスケジューリングされる場合、受信した設定情報に基づき、データ伝送用の複数の伝送帯域の情報、および複数の伝送帯域における各伝送帯域に対応する基本パラメータセットを取得できる。端末機器20は、ネットワーク機器10が送信した、当該端末機器20のデータ伝送に使用される伝送帯域を指示する情報を受信する場合、端末機器20は、現在の時間周期における帯域リソースの区分状況および区分後の伝送帯域と基本パラメータセットとの対応関係に基づき、現在のデータ伝送用の基本パラメータセットを決定でき、それにより当該基本パラメータセットを用いてネットワーク機器10が指示する伝送帯域で、ネットワーク機器10とデータ伝送を行う。
【0062】
270、端末機器20は、当該設定情報を受信する。
【0063】
具体的には、端末機器20は、ネットワーク機器10がブロードキャストする当該設定情報を受信し、それにより伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係を知る。
【0064】
この時、240において、端末機器20が当該指示情報に基づき、当該データ伝送用の基本パラメータセットを決定することは、端末機器20が当該指示情報および当該設定情報に基づき、当該データ伝送用の基本パラメータセットを決定するステップを含む。
【0065】
具体的には、端末機器は、設定情報を受信した後、230で受信した当該指示情報および当該設定情報に基づき、当該データ伝送用の基本パラメータセットを決定できる。表1に示される伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係を例として説明する。
【0066】
【0067】
基本パラメータセットにサブキャリア間隔を含むと仮定し、現在ネットワーク機器10は、端末機器20が第1の伝送帯域、すなわち100kHz~160kHzの帯域でデータを伝送し、端末機器30が第2の伝送帯域、すなわち160kHz~220kHzの伝送帯域でデータを伝送し、端末機器40が第3の伝送帯域、すなわち250kHz~310kHzの帯域でデータを伝送するように指示すると仮定する。ここで、第1の伝送帯域に対応するサブキャリア間隔は15kHzであり、第2の伝送帯域に対応するサブキャリア間隔は15kHzであり、第3の伝送帯域に対応するサブキャリア間隔は30kHzであり、第4の伝送帯域に対応するサブキャリア間隔は60kHzである。
【0068】
端末機器20は、ネットワーク機器10が送信する第1の伝送帯域を指示する指示情報を受信した後、当該対応関係に基づき、当該データ伝送用の基本パラメータセットを決定でき、すなわち当該データ伝送用のサブキャリア間隔が15kHzであることを決定でき、それにより第1の伝送帯域で15kHzのサブキャリア間隔でネットワーク機器10と当該データの伝送を行い、端末機器30は、ネットワーク機器10が送信する第2の伝送帯域を指示する指示情報を受信した後、当該対応関係に基づき、当該データ伝送用のサブキャリア間隔が15kHzであることを決定し、それにより第2の伝送帯域で15kHzのサブキャリア間隔でネットワーク機器10とデータ伝送を行い、端末機器40は、ネットワーク機器10が送信する第3の伝送帯域を指示する指示情報を受信した後、当該対応関係に基づき、当該データ伝送用のサブキャリア間隔が30kHzであることを決定でき、それにより第3の伝送帯域で30kHzのサブキャリア間隔でネットワーク機器10とデータ伝送を行う。
【0069】
表1から分かるように、第1の伝送帯域と第2の伝送帯域に対応するサブキャリア間隔がいずれも15kHzであるため、第1の伝送帯域と第2の伝送帯域との間に保護帯域を割り当てなくてもよい。第2の伝送帯域に対応するサブキャリア間隔がいずれも15kHzであり、第3の伝送帯域に対応する30kHzのサブキャリア間隔と異なるため、第2の伝送帯域と第3の伝送帯域との間に保護帯域が割り当てられ、当該保護帯域の帯域幅が30kHzであり、それにより第2の伝送帯域および第3の伝送帯域でデータを伝送する過程に異なる基本パラメータセットを用いて生じる干渉を回避する。同様に、第3の伝送帯域に対応するサブキャリア間隔がいずれも30kHzであり、第4の伝送帯域に対応する60kHzのサブキャリア間隔と異なるため、第3の伝送帯域と第4の伝送帯域の間に保護帯域が割り当てられ、当該保護帯域の帯域幅が60kHzであり、それにより第3の伝送帯域および第4の伝送帯域でデータを伝送する過程に異なる基本パラメータセットを用いて生じる干渉を回避する。
【0070】
なお、ネットワーク機器10による帯域リソースに対する区分を簡略化するために、第1の伝送帯域と第2の伝送帯域との間にも保護帯域を設定してもよく、ここで限定されない。さらに、ネットワーク機器10に割り当てるこれらの保護帯域の帯域幅は、同一でもよく、異なっていてもよく、ここで限定されない。
【0071】
従って、伝送帯域と基本パラメータセットとの間の当該対応関係に基づき、端末機器20は当該データ伝送用の伝送帯域を知るだけで、当該伝送帯域に基づき、当該データ伝送用の基本パラメータセットを決定でき、且つ当該データを伝送する過程に干渉を発生させることがない。
【0072】
一つの実施形態において、伝送帯域と基本パラメータセットとの間の前記対応関係は、アップリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係、および/またはダウンリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係を含んでもよい。
【0073】
つまり、端末機器20とネットワーク機器10との間に伝送される当該データは、アップリンクデータまたはダウンリンクデータを含んでもよく、アップリンクデータが使用する基本パラメータセットは、ダウンリンクデータが使用する基本パラメータセットと同じではない可能性がある。伝送される当該データがダウンリンクデータであると、ネットワーク機器10は、端末機器20へ当該データを送信し、当該設定情報は、ダウンリンクデータをスケジューリングするための設定情報であり、ネットワーク機器10が端末機器20へ当該ダウンリンクデータを送信した後、端末機器20は、当該設定情報に基づき、ネットワーク機器10が送信する当該ダウンリンクデータを正確に受信し、伝送される当該データがアップリンクデータであると、端末機器20は、ネットワーク機器10へ当該データを送信し、当該設定情報は、アップリンクデータをスケジューリングするための設定情報であり、端末機器20は、当該設定情報に基づき、ネットワーク機器10へ当該アップリンクデータを送信し、ネットワーク機器10は、端末機器20が送信する当該アップリンクデータを受信する。ネットワーク機器10はさらに、当該設定情報において同時にアップリンクデータを伝送するための伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係、およびダウンリンクデータを伝送するための伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係を含んでもよく、端末機器20は、当該設定情報を受信した後、自らが伝送しようとするものがアップリンクデータであるかまたはダウンリンクデータであるかに基づき、対応する伝送帯域で当該データを伝送するための伝送帯域を決定し、且つ当該伝送帯域に対応する基本パラメータセットに基づいて当該データを伝送する。
【0074】
一つの実施形態において、260において、ネットワーク機器10が送信する前記設定情報はさらに、基本パラメータセットとフィルタリング方式との対応関係を含んでもよい。
【0075】
当該設定情報がさらに基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の対応関係を含む場合、ネットワーク機器10が当該設定情報をブロードキャストし、すなわち260を実行する前に、当該方法はさらに、ネットワーク機器10が基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の当該対応関係を決定するステップを含む。端末機器20が当該設定情報を受信した後、すなわち270を実行した後、当該方法はさらに、端末機器20が基本パラメータセットに基づいて前記データを処理するためのフィルタリング方式を決定するステップを含む。
【0076】
一つの実施形態において、当該フィルタリング方式は、ベースバンドフィルタのタイプ、前記ベースバンドフィルタのパラメータ、使用したフィルタリング波形および前記フィルタリング波形のパラメータのうちの少なくとも1種を含んでもよい。
【0077】
5Gシステムにおいて、異なる基本パラメータセットに基づいて伝送するデータは、ベースバンド処理過程に、異なる波形またはフィルタと組み合わせて使用する可能性がある。例えば、一般的に直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、略称OFDM)信号と組み合わせて使用する波形として、w-OFDM(windowing OFDM)、f-OFDM(filtered OFDM)が挙げられる。w-OFDMを例として、OFDM信号が生じた後に時間領域では1つの窓関数に乗じる必要があり、例えば、常用のレイズドコサインウィンドウw(n)=0.5{1-cos[2*pi*n/(N-1)]}であり、ここで、nは時間領域サンプリング時間であり、Nは割り当て可能なパラメータであり、以上に挙げた窓関数は1つの時間領域のフィルタであると捉えられ、Nはフィルタパラメータである。
【0078】
例えば、ネットワーク機器10が端末機器20に指示するアップリンクデータ伝送用の伝送帯域が1800kHz~1830kHzであり、端末機器20は、伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係に基づき、データ伝送用のサブキャリア間隔が30kHzであることを決定し、且つ当該サブキャリア間隔とフィルタリング波形との間の対応関係に基づき、当該データ処理用の波形がw-OFDMであることを決定し、それにより端末機器20は、w-OFDM波形に基づいて送信対象のアップリンクデータを処理し、且つ30kHzのサブキャリア間隔で、伝送帯域1800kHz~1830kHzでネットワーク機器10へ当該アップリンクデータを送信する。ネットワーク機器10が端末機器30に指示するダウンリンクデータ伝送用の伝送帯域が1920kHz~2000kHzであり、端末機器30は、伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係に基づき、データ伝送用のサブキャリア間隔が60kHzであることを決定し、且つ当該サブキャリア間隔とフィルタリング波形との間の対応関係に基づき、当該データ処理用の波形がf-OFDMであることを決定し、それにより端末機器30は、60kHzのサブキャリア間隔に基づき、伝送帯域1920kHz~2000kHzでネットワーク機器10が送信する当該ダウンリンクデータを受信し、且つf-OFDM波形に基づいて受信した当該データを処理する。
【0079】
一つの実施形態において、
図2および
図4に示されるデータの伝送方法、
図5に示される本発明の別の実施例によるデータの伝送方法に基づき、270の後に、当該方法はさらに、411と、421とを含む。
【0080】
411では、ネットワーク機器10は、当該設定情報に基づき、端末機器20へ当該データを送信する。
【0081】
具体的には、ネットワーク機器10は、当該基本パラメータセットにおけるパラメータに基づき、ネットワーク機器10が端末機器20に割り当てる当該データ伝送用の伝送帯域で、端末機器20へ当該データを送信する。
【0082】
421、端末機器20は、当該設定情報に基づき、ネットワーク機器10が送信する当該データを受信する。
【0083】
具体的には、端末機器20は、当該基本パラメータセットにおけるパラメータに基づき、ネットワーク機器10が端末機器20に割り当てる当該データ伝送用の伝送帯域で、ネットワーク機器10が送信する当該データを受信する。
【0084】
当該設定情報がさらに基本パラメータセットとフィルタリング方式との対応関係を含むと、421の後に、当該方法はさらに、端末機器20が当該フィルタリング方式に基づいて受信した当該データを処理するステップを含む。
【0085】
具体的には、端末機器20は、ネットワーク機器10が送信する設定情報に指示されるフィルタリング方式例えば適切なベースバンドフィルタタイプまたはフィルタリング波形に基づき、受信した当該データに対してフィルタリング処理を行う。
【0086】
一つの実施形態において、411および421はさらに、それぞれ
図6に示される412および422によって代替されてもよく、
図6は本発明の実施例によるデータの伝送方法のフローインタラクション図である。
【0087】
412、端末機器20は、当該設定情報に基づき、ネットワーク機器10へ当該データを送信する。
【0088】
具体的には、端末機器20は、当該基本パラメータセットにおけるパラメータに基づき、ネットワーク機器10が端末機器20に割り当てる当該データ伝送用の伝送帯域で、ネットワーク機器10へ当該データを送信することができる。
【0089】
422、ネットワーク機器10は、当該設定情報に基づき、端末機器20が送信する当該データを受信する。
【0090】
具体的には、ネットワーク機器10は、当該基本パラメータセットにおけるパラメータに基づき、ネットワーク機器10が端末機器20に割り当てる当該データ伝送用の伝送帯域で、端末機器20が送信する当該データを受信する。
【0091】
当該設定情報がさらに基本パラメータセットとフィルタリング方式との対応関係を含むと、421の前に、当該方法はさらに、端末機器20が当該フィルタリング方式に基づいて送信対象の当該データを処理するステップを含む。
【0092】
具体的には、端末機器20は、ネットワーク機器10が送信する設定情報に指示されるフィルタリング方式例えば適切なベースバンドフィルタタイプまたはフィルタリング波形に基づき、送信対象の当該データに対してフィルタリング処理を行い、且つネットワーク機器へ処理済みの当該データを送信する。
【0093】
なお、本発明の実施例におけるネットワーク機器10と端末機器20との間の当該データ伝送は、サービスデータの伝送を含んでもよく、制御シグナリングの伝送を含んでもよく、ここで限定されない。
【0094】
従って、本発明の実施例に記載の方法によれば、端末機器は、ネットワーク機器が指示する伝送帯域に基づいてデータ伝送用の基本パラメータセットを知ることができ、ネットワーク機器が送信した現在実行しようとするデータ伝送に使用される当該基本パラメータセットを受信する必要がなく、ダウンリンクシグナリングのオーバーヘッドを省くことができる。
【0095】
図7に本発明の別の実施例によるデータの伝送方法の概略フローチャートを示す。
図7に示される方法は、ネットワーク機器10によって実行されてもよく、以下を含む。
【0096】
701、ネットワーク機器10が現在のネットワーク状況に応じて、使用可能な帯域リソースを少なくとも1つの伝送帯域に区切る。
【0097】
702、ネットワーク機器10が前記少なくとも1つの伝送帯域と少なくとも1つの基本パラメータセットとの間の対応関係を決定する。
【0098】
703、ネットワーク機器10が前記対応関係を含む設定情報をブロードキャストする。
【0099】
具体的には、ネットワーク機器10は、そのカバレッジ範囲内の端末機器の数量、これらの端末機器のカバレッジ状況、搬送波における重要な周波数帯域の情報、現在実行されているサービス種類または伝送されるデータのタイプ等の情報に基づき、使用可能な帯域リソースを、データ伝送用の少なくとも1つの伝送帯域に区分でき、各伝送帯域がいずれも1つの基本パラメータセットに対応し、これらの伝送帯域で伝送されるデータが使用する基本パラメータセットが当該伝送帯域に対応する基本パラメータセットである。これらの伝送帯域で伝送されるデータが使用する基本パラメータセットは、同一でもよく、異なっていてもよく、これらの伝送帯域の間は、隣接してもよく、隣接しなくてもよい。ネットワーク機器10は、当該少なくとも1つの伝送帯域と少なくとも1つの基本パラメータセットとの間の対応関係を決定した後、ブロードキャストの方式により、当該対応関係をブロードキャストでき、それによりそのカバレッジ内の端末機器は、いずれも当該少なくとも1つの伝送帯域と少なくとも1つの基本パラメータセットとの間の対応関係を知ることができる。
【0100】
例えば、表1に示すように、ネットワーク機器10は、使用可能な帯域リソースをデータ伝送用の4つの伝送帯域に区切ると仮定し、各伝送帯域が1種の基本パラメータセットに対応する。当該基本パラメータセットがサブキャリア間隔を含むと仮定する。ネットワーク機器10は第1の伝送帯域、すなわち100kHz~160kHzの伝送帯域で伝送されるデータが使用するサブキャリア間隔が15kHzであり、第2の伝送帯域、すなわち160kHz~220kHzの伝送帯域で伝送されるデータが使用するサブキャリア間隔が15kHzであり、第3の伝送帯域、すなわち250kHz~310kHzの伝送帯域で伝送されるデータが使用するサブキャリア間隔が30kHzであり、第4の伝送帯域、すなわち370kHz~490kHzの伝送帯域で伝送されるデータが使用するサブキャリア間隔が60kHzであることを決定することができる。
【0101】
従って、異なる伝送帯域に基づくデータ伝送に対して異なる基本パラメータセットを用いてスケジューリングすることを実現でき、制御シグナリング設計の柔軟性を増加させる。
【0102】
また、ネットワーク機器がブロードキャストした帯域リソースの区分状況、および区切った後の伝送帯域でデータを伝送する際に使用される基本パラメータセットにより、端末機器は、ネットワーク機器が送信した、現在のデータ伝送に使用される基本パラメータセットを指示する情報を受信する必要がなく、ダウンリンクシグナリングのオーバーヘッドを省くことができる。
【0103】
なお、基本パラメータセットと伝送帯域との間の当該対応関係は、ネットワーク機器10により決定されてもよく、ネットワーク機器10と端末機器20との間で予め定められてもよい。
【0104】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含む。
【0105】
具体的には、ネットワーク機器10による帯域リソースに対する区分状況、および区切った後の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係が非常に重要なシステム情報であるため、ネットワーク機器10は、現在時間周期内に当該設定情報を繰り返して送信でき、毎回当該設定情報をブロードキャストする場合、いずれも当該設定情報の持続時間を更新でき、この時、当該設定情報がさらに当該設定情報の持続時間を含んでもよい。
【0106】
一つの実施形態において、前記少なくとも1つの伝送帯域は、アップリンクデータおよび/またはダウンリンクデータを伝送するために用いることができる。
【0107】
具体的には、当該少なくとも1つの伝送帯域と少なくとも1つの基本パラメータセットとの間の当該対応関係は、アップリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係、および/またはダウンリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係を含んでもよい。伝送される当該データがダウンリンクデータであれば、当該設定情報は、ダウンリンクデータをスケジューリングするための設定情報であり、ネットワーク機器10が端末機器20へ当該ダウンリンクデータを送信した後、端末機器20は、伝送帯域位置を指示する指示情報および当該設定情報に基づき、指示した伝送帯域で適切な基本パラメータセットを用いてネットワーク機器10が送信する当該ダウンリンクデータを正確に受信し、伝送される当該データがアップリンクデータであれば、当該設定情報は、アップリンクデータをスケジューリングするための設定情報であり、端末機器20は、伝送帯域を指示する指示情報および当該設定情報に基づき、指示した伝送帯域で適切な基本パラメータセットを用いてネットワーク機器10へ当該アップリンクデータを送信し、ネットワーク機器10は、端末機器20が送信する当該アップリンクデータを受信する。
【0108】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、前記少なくとも1つの基本パラメータセットと少なくとも1種のフィルタリング方式との間の対応関係を含む。
【0109】
一つの実施形態において、前記フィルタリング方式は、ベースバンドフィルタのタイプ、前記ベースバンドフィルタのパラメータ、使用したフィルタリング波形および前記フィルタリング波形のパラメータのうちの少なくとも1種を含む。
【0110】
一つの実施形態において、前記少なくとも1つの伝送帯域の間は、保護帯域を含む。例えば、二つ以上の伝送帯域がある場合、任意の2つの伝送帯域の間は、保護帯域を含む。当該保護帯域の高周波数側および低周波数側は、異なる基本パラメータセットに基づいて伝送されるデータが使用する伝送帯域とそれぞれ隣接し、端末機器20は、当該保護帯域内で当該データを送信または受信しない。
【0111】
一つの実施形態において、前記保護帯域の帯域幅は、前記ネットワーク機器がサポートする最小のサブキャリア間隔の整数倍である。
【0112】
当該設定情報に関する詳細な説明は、
図4における250および260の設定情報に対する説明を参照でき、簡潔にするために、ここでは説明を省略する。
【0113】
なお、本発明の各種の実施例によれば、上記各過程の番号の大小は、実行順序の前後を意味せず、各過程の実行順序がその機能およびロジックにより決定され、本発明の実施例の実施過程を限定するものではない。
【0114】
以上は、本発明の実施例によるデータの伝送方法を詳細に説明し、以下は、本発明の実施例によるネットワーク機器および端末機器を説明する。なお、本発明の実施例によるネットワーク機器および端末機器は、前述した本発明の実施例の各種の方法を実行でき、すなわち以下の各種の機器の具体的な動作過程は、前述した方法の実施例の対応過程を参照することができる。
【0115】
図8は本発明の実施例による端末機器800の概略ブロック図である。
図8に示すように、端末機器800は、伝送モジュール801と、決定モジュール802とを含む。
伝送モジュール801は、前記データ伝送用の伝送帯域を指示するための、ネットワーク機器により送信された指示情報を受信するために用いられ、
決定モジュール802は、伝送モジュール801が決定した前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するために用いられ、
伝送モジュール801はさらに、決定モジュール802が決定した前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器へ前記データを送信し、或いは前記ネットワーク機器が送信した前記データを受信するために用いられる。
【0116】
従って、端末機器は、ネットワーク機器が指示する伝送帯域に基づいてデータ伝送用の基本パラメータセットを知ることができ、ネットワーク機器が送信した現在実行しようとするデータ伝送に使用される当該基本パラメータセットを受信する必要がなく、ダウンリンクシグナリングのオーバーヘッドを省くことができる。
【0117】
一つの実施形態において、決定モジュール802が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定する前に、伝送モジュール801はさらに、前記ネットワーク機器がブロードキャストした伝送帯域と基本パラメータセットとの間の第1の対応関係を含む設定情報を受信するために用いられ、決定モジュール802は具体的には、前記伝送帯域、および伝送帯域と基本パラメータセットとの間の前記第1の対応関係に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するために用いられる。
【0118】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含む。
【0119】
一つの実施形態において、前記第1の対応関係は、アップリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係、および/またはダウンリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係を含む。
【0120】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の第2の対応関係を含み、決定モジュール802が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定した後、決定モジュール802はさらに、前記基本パラメータセット、および基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の前記第2の対応関係に基づき、前記基本パラメータセットに対応するフィルタリング方式を決定するために用いられ、伝送モジュール801は具体的には、前記フィルタリング方式に基づいて前記データを処理し、且つ前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器へ処理済みの前記データを送信し、または前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器が送信した前記データを受信し、且つ前記フィルタリング方式に基づいて受信した前記データを処理するために用いられる。
【0121】
一つの実施形態において、前記フィルタリング方式は、ベースバンドフィルタのタイプ、前記ベースバンドフィルタのパラメータ、使用したフィルタリング波形および前記フィルタリング波形のパラメータのうちの少なくとも1種を含む。
【0122】
一つの実施形態において、前記指示情報は、複数の伝送帯域における前記伝送帯域の対応位置の情報を指示し、或いは前記伝送帯域の開始位置および終止位置を指示するために用いられる。
【0123】
一つの実施形態において、前記伝送帯域と前記ネットワーク機器が第2の端末機器に指示する伝送帯域との間は、保護帯域を含む。
【0124】
一つの実施形態において、前記保護帯域の帯域幅は、前記ネットワーク機器がサポートする最小のサブキャリア間隔の整数倍である。
【0125】
一つの実施形態において、前記基本パラメータセットは、サブキャリア間隔を含む。
【0126】
なお、本発明の実施例において、伝送モジュール801は、送受信機によって実現することができる。
図9に示すように、端末機器900はプロセッサ910と、送受信機と、メモリ930とを含んでもよい。ただし、送受信機は、受信機921と、送信機922とを含んでもよく、メモリ930は、基本パラメータセットおよびフィルタリング方式等の相関情報を記憶するために用いられ、さらにプロセッサ910が実行するコード等を記憶するために用いられる。端末機器900における各ユニットは、バスシステム940を介して結合され、ただし、バスシステム940は、データバスを含む以外に、さらに電源バス、コントロールバスおよび状態信号バス等を含む。
【0127】
ただし、受信機921は、前記データ伝送用の伝送帯域を指示するための、ネットワーク機器により送信された指示情報を受信するために用いられ、プロセッサ910は、前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するために用いられ、送信機922はさらに、前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器へ前記データを送信し、或いは前記ネットワーク機器が送信した前記データを受信するために用いられる。
【0128】
一つの実施形態において、プロセッサ910が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定する前に、受信機921はさらに、前記ネットワーク機器がブロードキャストする伝送帯域と基本パラメータセットとの間の第1の対応関係を含む設定情報を受信するために用いられ、プロセッサ910は具体的には、前記伝送帯域、および伝送帯域と基本パラメータセットとの間の前記第1の対応関係に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するために用いられる。
【0129】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含む。
【0130】
一つの実施形態において、前記第1の対応関係は、アップリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係、および/またはダウンリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係を含む。
【0131】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の第2の対応関係を含み、プロセッサ910が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定した後、プロセッサ910はさらに、前記基本パラメータセット、および基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の前記第2の対応関係に基づき、前記基本パラメータセットに対応するフィルタリング方式を決定するために用いられ、送信機922は具体的には、前記フィルタリング方式に基づいて前記データを処理し、且つ前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器へ処理済みの前記データを送信するために用いられ、または前記基本パラメータセットに基づき、前記伝送帯域で前記ネットワーク機器が送信した前記データを受信し、且つ前記フィルタリング方式に基づいて受信した前記データを処理するために用いられる。
【0132】
一つの実施形態において、前記フィルタリング方式は、ベースバンドフィルタのタイプ、前記ベースバンドフィルタのパラメータ、使用したフィルタリング波形および前記フィルタリング波形のパラメータのうちの少なくとも1種を含む。
【0133】
一つの実施形態において、前記指示情報は、複数の伝送帯域における前記伝送帯域の対応位置の情報を指示し、或いは前記伝送帯域の開始位置および終止位置を指示するために用いられる。
【0134】
一つの実施形態において、前記伝送帯域と前記ネットワーク機器が第2の端末機器に指示する伝送帯域との間は、保護帯域を含む。
【0135】
一つの実施形態において、前記保護帯域の帯域幅は、前記ネットワーク機器がサポートする最小のサブキャリア間隔の整数倍である。
【0136】
一つの実施形態において、前記基本パラメータセットは、サブキャリア間隔を含む。
【0137】
図10は本発明の実施例によるシステムチップの概略構成図である。
図10のシステムチップ1000は、入力インターフェース1001と、出力インターフェース1002と、少なくとも1つのプロセッサ1003と、メモリ1004とを含み、入力インターフェース1001、出力インターフェース1002、プロセッサ1003およびメモリ1004の間は、バス1005を介して接続され、プロセッサ1003は、メモリ1004におけるコードを実行するために用いられ、前記コードが実行される場合、プロセッサ1003は、
図2から
図6における端末機器20に実行される方法を実現する。
【0138】
図8に示される端末機器800または
図9に示される端末機器900または
図10に示されるシステムチップ1000は、前述した
図2から
図6の方法例における端末機器20により実現される各過程を実現でき、重複を避けるために、ここでは説明を省略する。
【0139】
図11に本発明の実施例によるネットワーク機器1100の概略ブロック図を示す。
図11に示すように、ネットワーク機器1100は、決定モジュール1101と、伝送モジュール1102とを含む。
決定モジュール1101は、前記データ伝送用の伝送帯域を決定するために用いられ、
伝送モジュール1102は、決定モジュール1101が決定した前記伝送帯域を指示することにより、前記第1の端末機器が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するための指示情報を第1の端末機器に送信するために用いられ、
伝送モジュール1102はさらに、決定モジュール1101が決定した前記伝送帯域で前記第1の端末機器が送信した前記データを受信し、或いは前記第1の端末機器へ前記データを送信するために用いられる。
【0140】
従って、端末機器は、ネットワーク機器が指示する伝送帯域に基づいてデータ伝送用の基本パラメータセットを知ることができ、端末機器へ現在実行しようとするデータ伝送に使用される当該基本パラメータセットを送信する必要がなく、ダウンリンクシグナリングのオーバーヘッドを省くことができる。
【0141】
一つの実施形態において、伝送モジュール1102が第1の端末機器に指示情報を送信する前に、決定モジュール1101はさらに、伝送帯域と基本パラメータセットとの間の第1の対応関係を決定するために用いられ、伝送モジュール1102はさらに、前記第1の対応関係を含む設定情報をブロードキャストすることにより、前記第1の端末機器が前記伝送帯域と前記第1の対応関係に基づいて前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するために用いられる。
【0142】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含む。
【0143】
一つの実施形態において、前記第1の対応関係は、アップリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係、および/またはダウンリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係を含む。
【0144】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の第2の対応関係を含み、それにより前記第1の端末機器は、前記基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の前記第2の対応関係に基づき、前記データを処理するためのフィルタリング方式を決定し、伝送モジュール1102が前記設定情報をブロードキャストする前に、決定モジュール1101はさらに、基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の前記第2の対応関係を決定するために用いられる。
【0145】
一つの実施形態において、前記フィルタリング方式は、ベースバンドフィルタのタイプ、前記ベースバンドフィルタのパラメータ、使用したフィルタリング波形および前記フィルタリング波形のパラメータのうちの少なくとも1種を含む。
【0146】
一つの実施形態において、前記指示情報は、複数の伝送帯域における前記伝送帯域の対応位置の情報を指示し、或いは前記伝送帯域の開始位置および終止位置を指示するために用いられる。
【0147】
一つの実施形態において、前記伝送帯域と前記ネットワーク機器が第2の端末機器に指示する伝送帯域との間は、保護帯域を含む。
【0148】
一つの実施形態において、前記保護帯域の帯域幅は、前記ネットワーク機器がサポートする最小のサブキャリア間隔の整数倍である。
【0149】
一つの実施形態において、前記基本パラメータセットは、サブキャリア間隔を含む。
【0150】
一つの実施形態において、前記決定モジュール1101は具体的には、所定の複数の基本パラメータセットから前記データ伝送用の前記基本パラメータセットを決定するために用いられる。
【0151】
なお、本発明の実施例において、決定モジュール1101は、プロセッサにより実現することができ、伝送モジュール1102は、送受信機により実現することができる。
図12に示すように、ネットワーク機器1200は、プロセッサ1210と、送受信機と、メモリ1230とを含んでもよい。ただし、送受信機は、受信機1221と、送信機1222とを含んでもよく、メモリ1230は、基本パラメータセット、保護帯域およびフィルタリング方式等の相関情報を記憶するために用いられ、さらにプロセッサ1210が実行するコード等を記憶するために用いられる。ネットワーク機器1200における各ユニットは、バスシステム1240を介して結合され、ただし、バスシステム1240は、データバスを含む以外に、さらに電源バス、制御バスおよび状態信号バス等を含む。
【0152】
ただし、プロセッサ1210は具体的には、前記データ伝送用の伝送帯域を決定するために用いられ、送信機1222は、前記伝送帯域を指示することにより、前記第1の端末機器が前記伝送帯域に基づき、前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するための指示情報を第1の端末機器に送信し、前記伝送帯域で前記第1の端末機器が送信した前記データを受信し、或いは前記第1の端末機器へ前記データを送信するために用いられる。
【0153】
一つの実施形態において、送信機1222が第1の端末機器に指示情報を送信する前に、プロセッサ1210はさらに、伝送帯域と基本パラメータセットとの間の第1の対応関係を決定するために用いられ、送信機1222はさらに、前記第1の対応関係を含む設定情報をブロードキャストすることにより、前記第1の端末機器が前記伝送帯域と前記第1の対応関係に基づいて前記データ伝送用の基本パラメータセットを決定するために用いられる。
【0154】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含む。
【0155】
一つの実施形態において、前記第1の対応関係は、アップリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係、および/またはダウンリンクデータ伝送用の伝送帯域と基本パラメータセットとの間の対応関係を含む。
【0156】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の第2の対応関係を含み、それにより前記第1の端末機器は、前記基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の前記第2の対応関係に基づき、前記データを処理するためのフィルタリング方式を決定し、送信機1222が前記設定情報をブロードキャストする前に、プロセッサ1210はさらに、基本パラメータセットとフィルタリング方式との間の前記第2の対応関係を決定するために用いられる。
【0157】
一つの実施形態において、前記フィルタリング方式は、ベースバンドフィルタのタイプ、前記ベースバンドフィルタのパラメータ、使用したフィルタリング波形および前記フィルタリング波形のパラメータのうちの少なくとも1種を含む。
【0158】
一つの実施形態において、前記指示情報は、複数の伝送帯域における前記伝送帯域の対応位置の情報を指示し、或いは前記伝送帯域の開始位置および終止位置を指示するために用いられる。
【0159】
一つの実施形態において、前記伝送帯域と前記ネットワーク機器が第2の端末機器に指示する伝送帯域との間は、保護帯域を含む。
【0160】
一つの実施形態において、前記保護帯域の帯域幅は、前記ネットワーク機器がサポートする最小のサブキャリア間隔の整数倍である。
【0161】
一つの実施形態において、前記基本パラメータセットは、サブキャリア間隔を含む。
【0162】
一つの実施形態において、プロセッサ1210は具体的には、所定の複数の基本パラメータセットから前記データ伝送用の前記基本パラメータセットを決定するために用いられる。
【0163】
図13は本発明の実施例によるシステムチップの概略構成図である。
図13のシステムチップ1300は、入力インターフェース1301と、出力インターフェース1302と、少なくとも1つのプロセッサ1303と、メモリ1304とを含み、入力インターフェース1301、出力インターフェース1302、プロセッサ1303およびメモリ1304の間は、バス1305を介して接続され、プロセッサ1303は、メモリ1304におけるコードを実行するために用いられ、前記コードが実行される場合、プロセッサ1303は、
図2から
図6におけるネットワーク機器10に実行される方法を実現する。
【0164】
図11に示されるネットワーク機器1100または
図12に示されるネットワーク機器1200または
図13に示されるシステムチップ1300は、前述した
図2から
図6の方法例におけるネットワーク機器10により実現される各過程を実現でき、重複を避けるために、ここでは説明を省略する。
【0165】
図14は本発明の別の実施例によるネットワーク機器1400の概略ブロック図である。
図14に示すように、ネットワーク機器1400は、区切りモジュール1401と、決定モジュール1402と、伝送モジュール1403とを含む。
区切りモジュール1401が使用可能な帯域リソースを少なくとも1つの伝送帯域に区切るために用いられ、
決定モジュール1402が前記少なくとも1つの伝送帯域と少なくとも1つの基本パラメータセットとの間の対応関係を決定するために用いられ、
伝送モジュール1403が前記対応関係を含む設定情報をブロードキャストするために用いられる。
【0166】
従って、本発明の実施例によるネットワーク機器は、異なる伝送帯域に基づくデータ伝送に対して異なる基本パラメータセットを用いてスケジューリングすることを実現でき、制御シグナリング設計の柔軟性を増加させる。
【0167】
また、ネットワーク機器がブロードキャストした帯域リソースの区分状況、および区切った後の伝送帯域でデータを伝送する際に使用される基本パラメータセットにより、端末機器は、ネットワーク機器が送信した、現在のデータ伝送に使用される基本パラメータセットを指示する情報を受信する必要がなく、ダウンリンクシグナリングのオーバーヘッドを省くことができる。
【0168】
一つの実施形態において、前記指示情報は、複数の伝送帯域における前記伝送帯域の対応位置の情報を指示し、或いは前記伝送帯域の開始位置および終止位置を指示するために用いられる。
【0169】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含む。
【0170】
一つの実施形態において、前記少なくとも1つの伝送帯域は、アップリンクデータおよび/またはダウンリンクデータを伝送するために用いられる。
【0171】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、前記少なくとも1つの基本パラメータセットと少なくとも1種のフィルタリング方式との間の対応関係を含む。
【0172】
一つの実施形態において、前記フィルタリング方式は、ベースバンドフィルタのタイプ、前記ベースバンドフィルタのパラメータ、使用したフィルタリング波形および前記フィルタリング波形のパラメータのうちの少なくとも1種を含む。
【0173】
一つの実施形態において、前記少なくとも1つの伝送帯域の間は、保護帯域を含む。
【0174】
一つの実施形態において、前記保護帯域の帯域幅は、前記ネットワーク機器がサポートする最小のサブキャリア間隔の整数倍である。
【0175】
一つの実施形態において、前記基本パラメータセットは、サブキャリア間隔を含む。
【0176】
なお、本発明の実施例において、区切りモジュール1401および決定モジュール1402は、プロセッサにより実現することができ、伝送モジュール1403は、送受信機により実現することができる。
図15に示すように、ネットワーク機器1500は、プロセッサ1510と、送受信機と、メモリ1530とを含んでもよい。ただし、送受信機は、受信機1521と、送信機1522とを含んでもよく、メモリ1530は、基本パラメータセット、保護帯域およびフィルタリング方式等の相関情報を記憶するために用いられ、さらにプロセッサ1510が実行するコード等を記憶するために用いられる。ネットワーク機器1500における各ユニットは、バスシステム1540を介して結合され、ただし、バスシステム1540は、データバスを含む以外に、さらに電源バス、制御バスおよび状態信号バス等を含む。
【0177】
ただし、プロセッサ1510は、使用可能な帯域リソースを少なくとも1つの伝送帯域に区切り、前記少なくとも1つの伝送帯域と少なくとも1つの基本パラメータセットとの間の対応関係を決定するために用いられ、送信機1522は、前記対応関係を含む設定情報をブロードキャストするために用いられる。
【0178】
一つの実施形態において、前記指示情報は、複数の伝送帯域における前記伝送帯域の対応位置の情報を指示し、或いは前記伝送帯域の開始位置および終止位置を指示するために用いられる。
【0179】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、前記設定情報の持続時間を含む。
【0180】
一つの実施形態において、前記少なくとも1つの伝送帯域は、アップリンクデータおよび/またはダウンリンクデータを伝送するために用いられる。
【0181】
一つの実施形態において、前記設定情報はさらに、前記少なくとも1つの基本パラメータセットと少なくとも1種のフィルタリング方式との間の対応関係を含む。
【0182】
一つの実施形態において、前記フィルタリング方式は、ベースバンドフィルタのタイプ、前記ベースバンドフィルタのパラメータ、使用したフィルタリング波形および前記フィルタリング波形のパラメータのうちの少なくとも1種を含む。
【0183】
一つの実施形態において、前記少なくとも1つの伝送帯域の間は、保護帯域を含む。
【0184】
一つの実施形態において、前記保護帯域の帯域幅は、前記ネットワーク機器がサポートする最小のサブキャリア間隔の整数倍である。
【0185】
一つの実施形態において、前記基本パラメータセットは、サブキャリア間隔を含む。
【0186】
図16は本発明の別の実施例によるシステムチップの概略構成図である。
図16のシステムチップ1600は、入力インターフェース1601と、出力インターフェース1602と、少なくとも1つのプロセッサ1603と、メモリ1604とを含み、入力インターフェース1601、出力インターフェース1602、プロセッサ1603およびメモリ1604の間は、バス1605を介して接続され、プロセッサ1603は、メモリ1604におけるコードを実行するために用いられ、前記コードが実行される場合、前記プロセッサ1603は、
図2から
図6におけるネットワーク機器10に実行される方法を実現する。
【0187】
図14に示されるネットワーク機器1400または
図15に示されるネットワーク機器1500または
図16に示されるシステムチップ1600は、前述した
図2から
図7の方法例においてネットワーク機器10により実現される各過程を実現でき、重複を避けるために、ここでは説明を省略する。
【0188】
なお、本発明の実施例におけるプロセッサは、信号の処理能力を有する集積回路チップであってもよい。実現過程に、上記方法例の各ステップは、プロセッサにおけるハードウェアの集積ロジック回路またはソフトウェア形式のコマンドを介して完了することができる。上記プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、略称DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、略称ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、略称FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理回路、離散ハードウェアコンポーネントであってもよい。本発明の実施例に開示されている各方法、ステップおよび論理ブロックを実現しまたは実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサーであってもよく、または当該プロセッサは、任意の通常のプロセッサ等であってもよい。本発明の実施例に開示されている方法に係るステップは、直接ハードウェアデコードプロセッサにより実行を完了してもよく、またはデコードプロセッサにおけるハードウェアおよびソフトウェアモジュールを組み合わせて実行を完了してもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリまたは電子的消去可能プログラマブルメモリ、レジスタ等の本分野で成熟した記憶媒体に位置する。当該記憶媒体は、メモリにあり、プロセッサは、メモリの情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上記方法のステップを完了する。
【0189】
なお、本発明の実施例におけるメモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであってもよく、または揮発性メモリと不揮発性メモリの両者を含んでもよい。ただし、不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、略称ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(Programmable ROM、略称PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable PROM、略称EPROM)、電子的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically EPROM、略称EEPROM)またはフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、略称RAM)であってもよく、外部キャッシュとして用いられる。制限的ではなく例示的な説明により、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM、略称SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic RAM、略称DRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM、略称SDRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(Double Data Rate SDRAM、略称DDRSDRAM)、進化型シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM、略称ESDRAM)、シンクリンクシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchlink DRAM、略称SLDRAM)および直接ランバスランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM、略称DRRAM)などの多くの形式のRAMは使用可能である。なお、本明細書に説明したシステムおよび方法のメモリは、これらまたは任意の他の適切なタイプのメモリを含むがこれらに限定されない。
【0190】
さらに、本明細書における用語「システム」および「ネットワーク」は、本明細書に常に変換して使用される。本明細書における用語「および」/「または」は、関連対象の関連関係のみを説明し、3種の関係が存在できることを示し、例えば、Aおよび/またはBは、Aが独立して存在する場合、AとBが同時に存在する場合、Bが独立して存在する場合という3種の場合である。さらに、本明細書における文字「/」は、一般的に前後関連対象が「または」の関係であることを示す。
【0191】
なお、本発明の実施例において、「Aに対応するB」は、BがAに関連することを示し、Aに基づいてBを決定する。しかしながら、Aに基づいてBを決定することはAのみに基づいてBを決定することを意味せず、さらに、Aおよび/または他の情報に基づいてBを決定できる。
【0192】
当業者であれば理解できるように、ここにおいて開示される実施形態と関係させて説明される様々な例示的なユニット、およびアルゴリズムステップを参照し、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組合せによって実装でき、これらの機能のハードウェアまたはソフトウェアによる実装は、本技術的解決手段の個別的な適用および設計上の制限となる条件に依存する。当業者は、様々な方法を使用して、説明した機能を具体的な適用ごとに実装してもよいが、その実装は本発明の範囲を超えるとは考えるべきではない。
【0193】
当業者であれば明確に理解できるであろうが、説明の便宜上および簡潔化のために、上記説明したシステム、装置およびユニットの具体的な動作過程は、前述した方法例の対応する過程を参照することができるため、ここでは説明を省略する。
【0194】
本発明によって提供される幾つかの実施例において、指摘するシステム、装置および方法は、他の形態でも実現できる。例えば、以上で説明した装置の実施例は単なる概略的なものであり、例えば、前記ユニットの区分は、単なるロジック機能の区分であって、実際に実現する際には別の区分方式が可能であり、例えば、複数のユニットまたはアセンブリは結合し、または他のシステムに集積でき、または幾つかの特徴は無視してもよく、または実行しないようにすることができる。また、表示または討論する相互間の結合、または直接結合、または通信接続は、幾つかのインターフェース、装置、またはユニットの間接結合、または通信接続によって接続でき、電気、機械、または他の形式であってもよい。
【0195】
分離部材として説明した前記ユニットは、物理的に分離しても、或いは分離しなくてもよく、ユニットとして表示する部材は、物理ユニットであっても、または物理ユニットでなくてもよく、すなわち同一の場所に位置することができ、または複数のネットワークユニットに配置することもできる。実際の必要に応じて、その一部または全てのユニットを選択して、本実施形態の手段の目的を実現することができる。
【0196】
その他、本発明の各実施例における各機能ユニットは、同一の処理ユニットに集積することができ、各ユニットは独立して物理的に実在することもでき、2つ、或いは2つ以上のユニットを1つのユニットに集積することもできる。
【0197】
前記機能は、ソフトウェア機能ユニットの形式で実現し、且つ独立した製品として販売または使用する際、1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶させることができる。本発明の技術的解決手段は本質的に、従来技術に対する貢献部分を、または技術的解決手段の一部を、ソフトウェア製品の形式で示すことができるという理解に基づき、当該コンピュータソフトウェア製品は、1つの記憶媒体に記憶され、それは1台のコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク機器等)が、本発明の各実施例における方法のステップの全てまたは一部を実行するための複数のコマンドを含む。前述した記憶媒体は、USBメモリ、モバイルハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、略称ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、略称RAM)、磁気ディスクまたは光ディスク等のプロクラムコードを記憶できる種々の媒体を含む。
【0198】
以上に記述されたのは、本発明の具体的な実施形態だけであり、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、当業者であれば本発明に開示された技術的範囲内で、想到し得る変更または置換は、いずれも本発明の範囲に属する。従って、本発明の保護範囲は特許請求の保護範囲に準じるものとする。