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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-29
(45)【発行日】2022-10-07
(54)【発明の名称】医療用に適したプレースホルダ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/56 20060101AFI20220930BHJP
   A61F 2/28 20060101ALI20220930BHJP
【FI】
A61B17/56
A61F2/28
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020099461
(22)【出願日】2020-06-08
(65)【公開番号】P2020199260
(43)【公開日】2020-12-17
【審査請求日】2020-08-24
(31)【優先権主張番号】10 2019 115 932.6
(32)【優先日】2019-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510340506
【氏名又は名称】ヘレウス メディカル ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】フォクト セバスティアン
(72)【発明者】
【氏名】クルーゲ トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ビュヒナー フーベルト
【審査官】二階堂 恭弘
(56)【参考文献】
【文献】特表昭61-500832(JP,A)
【文献】米国特許第5376069(US,A)
【文献】特表2002-505592(JP,A)
【文献】国際公開第2009/084109(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/56
A61F 2/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの中空体(1、21、41、61、81、101)であって、拡張可能であり、前記中空体(1、21、41、61、81、101)の内部に内部空間を画定する、少なくとも1つの中空体と、
前記中空体(1、21、41、61、81、101)の前記内部空間にガス透過可能に接続された、または接続可能なガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)と、
前記中空体(1、21、41、61、81、101)の前記内部空間とガス透過可能に接続された、または接続可能なガス排出ホース(3、23、43、63、83、103)と、を備える医療用プレースホルダであって、
前記中空体(1、21、41、61、81、101)は、少なくとも一部エリアまたは全部が、酸素および二酸化炭素に対して透過性である少なくとも1つのプラスチック材料からなり、
一方向弁が前記ガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)に配置され、圧力逃がし弁が前記ガス排出ホース(3、23、43、63、83、103)に配置される、医療用プレースホルダ。
【請求項2】
前記中空体(1、21、41、61、81、101)または前記中空体(1、21、41、61、81、101)の前記少なくとも1つのプラスチック材料が、0.5cm/(m*d*bar)以上の酸素透過係数および0.5cm/(m*d*bar)以上の二酸化炭素透過係数を有することを特徴とする、請求項1に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項3】
前記ガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)が前記内部空間に開口する前記ガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)の流入開口部(10、30、50、70、90、110)が、前記ガス排出ホース(3、23、43、63、83、103)の流出開口部(11、31、51、71、91、111)とは空間的に別々に配置され、前記流出開口部(11、31、51、71、91、111)は、前記内部空間が前記ガス排出ホース(3、23、43、63、83、103)に開口する点を形成することを特徴とする、請求項1または2に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項4】
前記ガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)の前記流入開口部(10、30、50、70、90、110)は、前記中空体(1、21、41、61、81、101)の第一の端部に配置され、前記流出開口部(11、31、51、71、91、111)は、前記中空体(1、21、41、61、81、101)の前記第一の端部とは反対側の第二の端部に配置されることを特徴とする、請求項3に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項5】
前記ガス供給ホース(22)と前記ガス排出ホース(23)とは、互いに同軸で適所に配置されており、前記2つのホースは、フィードスルーを介して前記中空体(21)から一緒に案内されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項6】
前記ガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)と前記ガス排出ホース(3、23、43、63、83、103)とが互いに接続されていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項7】
前記ガス供給ホース(22、42)と前記ガス排出ホース(23、43)が共通外側ホース(38、58)を有することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項8】
微生物に対しては不透過性であるが、ガスに対しては透過性である滅菌フィルタが、前記ガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)および/または前記ガス排出ホース(3、23、43、63、83、103)内に配置されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項9】
1つの前記滅菌フィルタが、前記ガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)または前記ガス排出ホース(3、23、43、63、83、103)内に、前記弁の流れ方向下流側に配置され、または複数の前記滅菌フィルタが、前記弁の下流側の前記ガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)および前記ガス排出ホース(3、23、43、63、83、103)内に配置されることを特徴とする、請求項8に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項10】
前記ガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)および/または前記ガス排出ホース(3、23、43、63、83、103)内に弁が配置され、前記ガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)および/または前記ガス排出ホース(3、23、43、63、83、103)は、前記弁で遮断可能であることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項11】
前記圧力逃がし弁の開口圧力が調整可能であることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項12】
前記ガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)および前記ガス排出ホース(3、23、43、63、83、103)は、酸素および二酸化炭素を透過しない材料、または、酸素および二酸化炭素を透過しないプラスチック材料からなることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項13】
前記中空体(1、21、41、61、81、101)または前記中空体(1、21、41、61、81、101)の前記少なくとも1つのプラスチック材料が、少なくとも1つの消毒有効成分を含有するか、または少なくとも1つの消毒有効成分でコーティングされていることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項14】
フィードスルーは、前記中空体(1、21、41、61、81、101)または前記中空体(1、21、41、61、81、101)の前記少なくとも1つのプラスチック材料の少なくとも1つの壁に配置され、
前記フィードスルーは、開口部を有し、前記開口部は、前記中空体(1、21、41、61、81、101)の外側の方向を指し、並びに、液体および気体を透過させるように、少なくとも1つのダクトを前記中空体(1、21、41、61、81、101)の周囲に接続し、
前記少なくとも1つのダクトは、前記フィードスルーに、液体を前記中空体(1、21、41、61、81、101)に供給するために提供されることを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項15】
前記中空体(1、21、41、61、81、101)が、前記ガス供給ホース(2、22、42、62、82、102)および/または前記ガス排出ホース(3、23、43、63、83、103)に対して非膨張状態で留まることを特徴とする、請求項1~14のいずれか一項に記載の医療用プレースホルダ。
【請求項16】
前記中空体(1、21、41、61、81、101)または前記少なくとも1つのプラスチック材料が、バルーンのように膨張可能であることを特徴とする、請求項1~15のいずれか一項に記載の医療用プレースホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨欠損を治療するための医療用プレースホルダに関する。また、本発明は、医療用プレースホルダの表面をガスフラッシングするための方法に関する。
【0002】
本発明によれば、本発明の主題は、骨空洞に一時的にインプラントするための拡張可能な医療用プレースホルダである。医療用プレースホルダは、その位置保持機能に加えて、また、周囲組織とのガス交換を意図され、酸素もしくは酸素含有フラッシングガス混合物、または酸素富化フラッシング液は、スペーサの内部空間を連続的または不連続的に流れ、酸素は、プレースホルダの透過性外壁を介して組織に供給され、二酸化炭素は、同時に除去することができる。
【背景技術】
【0003】
内臓器官を治療するために設けられた酸素透過性チューブ壁を有するカテーテルは、特許文献1から公知である。使用されるチューブの材料は、拡張すると、内臓器官を損なう可能性があるので、理想的には、拡張すべきではない。したがって、この装置は、骨欠損のための可変プレースホルダとして使用することができない。特許文献2は、気管とガス交換システムの膜との間でガス交換を行うことができる、体内腔(気管)のためのガス交換システムを開示している。このシステムも、骨欠損を治療するために使用できない。
【0004】
管状骨の大きな分節欠損は、外科医にとって今も深刻な課題である。分節欠損は、とりわけ、外傷、感染した偽関節および慢性骨炎によって引き起こされることがある。これらの骨欠損は、しばしば、イリザロフ法を用いて治療される。骨幹および骨幹端で3cmを超える大きな欠損サイズを有する骨欠損を治療するために、Masquelet技術は、別の治療選択肢である。この技術には、骨欠損を広範囲にわたって創面切除し、骨セメントスペーサをプレースホルダとして髄腔に挿入する第一の手術を含む。骨セメントスペーサは軟組織で覆われている。軟組織による十分で部分的な被覆は、治療の成功のために絶対に不可欠である。骨欠損の機械的安定化は、外部固定によって達成される。4~6週間の期間にわたって、血管化結合組織膜が骨セメントスペーサの周りに形成される。このようにして、骨膜を再建する。次いで、骨セメントスペーサは、第二の手術で除去され、そのために、少なくとも1つの長手方向の切開が通常行われる。この方法では、できるだけ形成された結合組織膜を保護することが試みられるが、骨セメントスペーサは髄腔の直径に等しい直径を有するので、これは困難である。次いで、髄腔を、自己海綿質骨、骨代替材料、または自己海綿質骨と骨代替材料との混合物で充填する。ほとんどの場合、膜誘導性骨化は、その後、結合組織膜に沿って起こる。
【0005】
したがって、結合組織膜が骨セメントスペーサまたはプレースホルダの除去時に損傷を受ける場合には、骨化のために、結合組織膜がその後に必要とされるので、不利である。さらに、結合組織膜は、その後の治癒プロセスを補助するために、迅速かつ堅牢に構築されることが望ましい。同時に、プレースホルダは、異なる治療状況に可変的に適応可能なものでなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許第4576590号
【文献】米国特許出願公開第2016/0235902号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、一時的インプラントとして、骨空洞または骨欠損にインプラントすることができる医療用スペーサを開発することである。スペーサの体積および形状は、可能な限り可変であるべきである。隣接する組織への損傷が最小限となるように、骨腔または骨欠損からスペーサを除去することが可能であるべきである。スペーサを取り囲む結合組織膜は、可能な限り無傷に保たれるべきである。スペーサは、またインプラントの直後にスペーサに隣接するヒト組織、あるいはインプラント期間中にそこで形成されるヒト組織とのガス交換を可能にする必要がある。組織には、酸素を供給できる必要があり、同時に、組織代謝の間に生じる二酸化炭素を、連続的に、または実際には不連続的に除去できる必要がある。このスペーサは、大きな骨欠損を治療する目的で、Masquelet技術の一時的インプラントとして使用するのに適している必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、少なくとも1つの中空体であって、拡張可能であり、前記中空体の内部に内部空間を画定する、少なくとも1つの中空体と、前記中空体の前記内部空間にガス透過可能に接続された、または接続可能なガス供給ホースと、前記中空体の前記内部空間とガス透過可能に接続された、または接続可能なガス排出ホースと、を備える医療用プレースホルダであって、前記中空体は、少なくとも一部エリアまたは全部が、酸素および二酸化炭素に対して透過性である少なくとも1つのプラスチック材料からなり、一方向弁がガス供給ホースに配置され、圧力逃がし弁が前記ガス排出ホースに配置される、医療用プレースホルダに関する。
【0009】
医療用プレースホルダは、好ましくは、骨空洞への一時的インプラントに適している。
【0010】
また、好ましくは、中空体は、酸素および二酸化炭素透過性プラスチック材料から作られる。
【0011】
さらに、中空体は、少なくとも十分に拡張可能であり、その中空体の体積を少なくとも50%増加させることができ、好ましくは少なくとも100%増加させることができ、特に好ましくは少なくとも200%増加させることができるようになることが提供され得る。
【0012】
さらに、中空体は、その中空体の体積を少なくとも十分に弾性的に拡張可能であり、少なくとも50%だけ可逆的かつ非破壊的に増加させることができ、好ましくは少なくとも100%だけ増加させることができ、特に好ましくは少なくとも200%だけ増加させることができるようになることが提供され得る。
【0013】
さらに、内部空間が医療用プレースホルダの周囲から閉鎖されることが提供され得る。
【0014】
好ましいさらなる展開によれば、少なくとも1つのプラスチック材料が液体に対して不透過性であることが提供されてもよい。
【0015】
中空体またはプラスチック中空体は、ガス供給ホースおよびガス排出ホースとともに、好ましくは周囲に対して閉鎖された共通の内部空間を形成し、その結果、加圧フラッシングガス(またはフラッシングガス混合物)または酸素含有フラッシング液の供給時に、中空体は拡張することができる。この目的のために、中空体の壁が、ゴム弾性プラスチック材料または塑性変形可能なプラスチック材料から形成され、中空体が膨張または拡張され得ることが有利である。したがって、中空体の形状、したがって医療用プレースホルダの形状を、一時的に充填される骨欠損の形状、または一時的に充填される空洞の形状に適合させることが可能である。
【0016】
少なくとも1つのプラスチック材料は、好ましくは、少なくとも一部エリアにおいて、中空体の連続壁を形成する。これは、少なくとも1つのプラスチック材料とは別に、他の追加材料を含まない中空体の壁の領域が存在することを意味する。この点に関し、容易に透過可能なメッシュおよびワイヤ、特に金属のメッシュおよびワイヤは、問題がない。この場合、酸素および二酸化炭素に対するプラスチック材料の透過性を使用して、中空体の壁が、少なくともこれらの領域において酸素および二酸化炭素に対して同様に透過性であることを確実にすることができるようにすることが意図される。
【0017】
したがって、好ましくは、中空体の内部空間を画定する壁が、酸素および二酸化炭素に対して透過性であることが提供されてもよい。
【0018】
本発明の好ましい実施形態によれば、中空体が管状構成であり、ガス供給ホースおよびガス排出ホースは、好ましくは、中空体の一方の端部面で中空体の内部空間に接続されるか、または中空体の2つの相互に対向する端部面で中空体の内部空間に接続されることを提供することができる。管状中空体は、特に、長管状骨の骨欠損のためのスペーサとして使用するのに特に適している。
【0019】
中空体はまた、一時的に充填される骨欠損のサイズおよび形状に応じて、任意の他の所望の形状を有してもよい。
【0020】
本発明において、中空体または中空体の少なくとも1つのプラスチック材料は、0.5cm/(m*d*bar)以上の酸素透過係数、および0.5cm/(m*d*bar)以上の二酸化炭素透過係数を有し、好ましくは1cm/(m*d*bar)以上の酸素透過係数、および1cm/(m*d*bar)以上の二酸化炭素透過係数を有することが提供されてもよい。
【0021】
このようにして、結合組織膜に酸素を十分に供給することができ、二酸化炭素は、結合組織膜から離れて、その過程で結合組織膜の内側から容易に輸送することができる。
【0022】
透過係数は、DIN53380-4(11/2006)に準拠して決定される。これは、特に、プラスチック材料を試験することに関し、この場合、ガス透過性の測定に関し、DIN53380-4は、酸素にも適用され得るプラスチックフィルムおよびプラスチック成形品の測定のための二酸化炭素特定赤外線吸収法を標準化する。このような測定は、例えば、Mecadi GmbH社(Bexbach、ドイツ)によって行われ、市販されている。
【0023】
したがって、中空体または中空体の少なくとも1つのプラスチック材料は、DIN53380-4(11/2006)によると、酸素に対する透過係数が0.5cm/(m*d*bar)以上であり、二酸化炭素に対する透過係数が0.5cm/(m*d*bar)以上であり、好ましくはDIN53380-4(11/2006)によると、酸素に対する透過係数が1cm/(m*d*bar)以上であり、二酸化炭素に対する透過係数が1cm/(m*d*bar)以上である。
【0024】
固体において、透過性は、一般に、気体および/または液体が通過することを可能にする特性を示す。本ケースでは、これは、特に気体形態の分子状酸素および分子状二酸化炭素に関連して、中空体の壁の透過性に関する。透過係数は、材料固有の定数であり、液体および気体に対する透過性の尺度である。
【0025】
単位dは、日を表す。
【0026】
また、ガス供給ホースが内部空間に開口するガス供給ホースの流入開口部が、ガス排出ホースの流出開口部とは空間的に別々に配置され、流出開口部は、内部空間がガス排出ホースに開口する点を形成することが提供され得る。
【0027】
このようにして、貫流フラッシングガスまたは貫流フラッシング液と、中空体または少なくとも1つのプラスチック材料の内壁との間の十分に長い接触が、中空体を通る流れの間に達成され、それによって、中空体または少なくとも1つのプラスチック材料の壁を通る酸素および二酸化炭素のガス交換を促進する。
【0028】
流入開口部は、ガス供給ホースの開口部であり、この開口部を通って、フラッシングガスまたはフラッシング液がガス供給ホースから中空体の内部空間に流入する。流出開口部は、したがって、ガス排出ホースの開口部であり、フラッシングガスまたはフラッシング液が中空体の内部空間からがガス排出ホースに流入する。
【0029】
この点に関し、ガス供給ホースの流入開口部が中空体の第一の端部に配置され、流出開口部が第一の端部に対向する中空体の第二の端部に配置されるようにしてもよい。
【0030】
それによって、中空体の内壁または少なくとも1つのプラスチック材料の内壁に対する、貫流フラッシングガスまたは貫流フラッシング液の滞留時間が長くなり、中空体または少なくとも1つのプラスチック材料を介するガス交換が改善される。
【0031】
さらに、ガス供給ホースとガス排出ホースとは、互いに同軸で適所に配置することができ、この2つのホースは、好ましくは、フィードスルーを介して中空体から一緒に案内される。
【0032】
このようにして、中空体へのアクセス点は1つだけであり、処理位置への共通通路は1つだけである。それによって、同軸のガス供給ホースおよびガス排出ホースが有機体の外側から内側に移行する点での微生物汚染の危険性が低下する。同軸ホースの代替として、仕切りで2つのホースに分割されたホース、例えば、2つの半月形または半円形のホースを使用することも可能である。
【0033】
ガス供給ホースとガス排出ホースとが互いに接続されるようにすることもでき、ガス供給ホースとガス排出ホースとは、好ましくは、共通外側ホースを有し、共通外側ホースは、一方の側のガス供給ホースと他方の側のガス排出ホースとの境となる仕切りによって細分化されることが特に好ましい。
【0034】
同様に、特に好ましくは、仕切りは、共通外側ホースを、ガス供給ホースおよびガス排出ホースを形成する2つの断面の半月形ホースまたは半円形ホースに細分化する。
【0035】
これにより、微生物汚染の危険性も低下する。
【0036】
本発明の好ましいさらなる展開によれば、微生物に対しては不透過性であるが、ガスに対しては透過性である滅菌フィルタが、ガス供給ホースおよび/またはガス排出ホースに配置されるように提供されてもよい。
【0037】
これにより、治療を受けた患者および担当職員の感染リスクが低下する。
【0038】
さらに、ガス供給ホースおよび/またはガス排出ホース内に配置される弁を設けることができ、好ましくは、ガス供給ホースおよび/またはガス排出ホースは、弁で遮断することができる。
【0039】
中空体の拡張状態(膨張状態)は、それによって、任意選択で、フラッシングガス供給源またはフラッシング液供給源を除去したときでさえ、維持され得る。
【0040】
また、好ましくは、1つの滅菌フィルタが、流れの方向において弁の下流側のガス供給ホースまたはガス排出ホースに配置されるように、あるいは複数の滅菌フィルタが、弁の下流側のガス供給ホースおよびガス排出ホースに配置されるように構成されてもよい。
【0041】
このようにして、治療を受けた患者および担当職員の感染リスクが同様に低下し得る。
【0042】
さらに、弁がガス供給ホースに配置され、一方向弁として構成されるようになっている。
【0043】
このようにして、弁を手動で操作する必要なしに、フラッシングガス供給源またはフラッシング液供給源を切断すると、ガス供給ホースの自動的な気密閉鎖が達成される。これにより、医療用プレースホルダの適用安全性が大幅に向上する。さらに、中空体を過圧で拡張させると、ガス供給ホースを介して中空体から圧力が逃げるのを防止することができる。
【0044】
弁がガス排出ホース内に配置され、圧力逃がし弁として構成され、圧力逃がし弁の開口圧力が調整可能であることが好ましい。
【0045】
これにより、中空体の拡張状態を確実に実現することができる。
【0046】
また、ガス供給ホースおよびガス排出ホースが、酸素および二酸化炭素に対して不透過性である材料から、好ましくは酸素および二酸化炭素に対して不透過性であるプラスチック材料からなるようにすることもできる。
【0047】
このようにして、酸素がフラッシングガスまたはフラッシング液から時期尚早に出ることが防止される。さらに、ガス供給ホースおよびガス排出ホースは、このようにして安価なプラスチック材料で作ることができる。
【0048】
さらに、中空体または中空体の少なくとも1つのプラスチック材料が、少なくとも1つの消毒有効成分を含有するように、または少なくとも1つの消毒有効成分でコーティングされるように、提供がなされてもよい。
【0049】
このようにして、医療用プレースホルダの表面および患者の体内の医療用プレースホルダの周囲を、少なくとも1つの消毒有効成分で消毒することができる。このようにして、治療合併症は回避される。
【0050】
さらに、フィードスルーが、中空体または中空体の少なくとも1つのプラスチック材料の少なくとも1つの壁に配置され、前記フィードスルーは、中空体の外側の方向を指し、液体および気体に対して透過可能に中空体の周囲と少なくとも1つのダクトを接続する開口部を有し、少なくとも1つのダクトは、液体を中空体に供給するためにフィードスルーに提供され、少なくとも1つのダクトは、好ましくは、医薬有効成分溶液のための供給ホースに接続され、接続アダプタ、特にルアーロックアダプタは、特に好ましくは、前記供給ホースに配置されることが提供され得る。
【0051】
これにより、フィードスルーを供給ホースに接続することが可能になり、供給ホースを介して、消毒溶液または抗生物質溶液をフィードスルーに押し込むことができる。フィードスルーによって、中空体の表面の抗菌保護が可能になる。また、液体またはゲル型の抗菌製剤または消毒製剤をフィードスルーに導入することも可能であり、フィードスルーは、拡散によって周囲に移動することができ、したがって、医療用プレースホルダの領域内で患者を治療するために使用することができる。
【0052】
さらに、中空体が、ガス供給ホースおよび/またはガス排出ホースに対して非膨張状態で留まるようにしてもよく、中空体または少なくとも1つのプラスチック材料が、好ましくは、バルーンのように膨張可能である。
【0053】
このようにして、医療用プレースホルダは、(非拡張状態で)膨張していないときにコンパクトであり、したがって、骨欠損内により容易に導入され、骨欠損から再び除去することができる。
【0054】
本発明の基礎をなす目的は、医療用プレースホルダ、特に、本発明による医療用プレースホルダの表面をガスフラッシングする方法によっても達成され、この方法は、
A)中空体の内部空間に酸素を含むフラッシング液またはフラッシングガスを供給して、中空体を拡張させ、中空体の内部空間を拡大するステップと、
B)内部空間を画定するプラスチック材料を介して、フラッシング液またはフラッシングガスから中空体の周囲に気体状酸素を送達するステップと、
C)中空体の周囲から、内部空間を画定するプラスチック材料を介して、気体状二酸化炭素をフラッシング液またはフラッシングガスに吸収するステップと、
D)フラッシング液またはフラッシングガスを中空体の内部空間を介して通過させ、内部空間からフラッシング液またはフラッシングガスを排出するステップと、を含むことを特徴とする。
【0055】
ステップB)およびC)は、好ましくは同時に実行される。さらに、ステップB)およびC)におけるガス交換は、好ましくは、ステップA)の間と同じくらい早く、またステップD)の全体にわたっても行われる。
【0056】
空気または酸素をフラッシングガスとして使用することができる。フラッシングガスとしての空気または酸素の代わりに、酸素飽和フラッシング液、例えば、生理食塩水、リンガー溶液またはリンガー乳酸塩溶液などが、特にガス供給ホースによって、拡張可能な医療用プレースホルダに導入される場合も、本発明の目的に含まれる。さらに、酸素が酸素担体として可溶であるペルフルオロ化デカリンまたは他のペルフルオロ化フラッシング液を使用することも可能である。これらのフラッシング液は、ガス排出ホースによって中空体から排出されてもよい。
【0057】
フラッシング液は、気体状酸素(O分子)を含んでいてもよい。気体状酸素は、フラッシング液中で溶解して、フラッシング液からプラスチック材料を介して中空体の周囲に出ることができる。
【0058】
ヒトまたは動物の身体の医療処置のために実施されない方法を提供することができる。
【0059】
好ましくは、この方法は、ヒトまたは動物の体外で実施されるようにすることができる。
【0060】
本発明による方法が医師または内科医によって実施されないようにすることもできる。
【0061】
ステップA)の前に中空体を空洞内に導入することが好ましく、ステップA)の間、膨張した中空体の形状を、少なくともその場所で空洞の形状に適合し、ステップB)およびC)の間、少なくとも空洞に対して適所に留まる。
【0062】
空洞は、好ましくは、ヒトまたは動物の身体の空洞ではない。
【0063】
空洞内への導入により、この方法の利点が十分に発揮される。空洞と中空体の内部空間との間のガス交換は、本発明による利点をもたらす。
【0064】
さらに、ステップA)で中空体を最小圧力に達するまで膨張させ、最小圧力に達すると、圧力逃がし弁を開いて、ステップD)の間に、この圧力逃がし弁を介して、中空体の内部空間から、フラッシング液またはフラッシングガスを排出するようにしてもよい。
【0065】
このようにして、中空体の形状は、中空体の周囲を中空体で機械的に安定させることができるように、周囲の形状に適合させることができる。
【0066】
本発明の根底にあるのは、拡張可能な医療用プレースホルダが結合組織膜の構築を助けることを可能にし、医療用プレースホルダが骨欠損の形状に適応可能であり、結合組織膜に酸素が供給され、二酸化炭素または炭酸による結合組織膜の過酸性化が回避されるという驚くべき発見である。同時に、医療用プレースホルダは、結合組織膜の小さな切れ目を通して、体積収縮後に、より容易に取り外すことができる。この理由のために、治癒がより早く成功するように、より迅速かつ効果的な骨化が達成され得る。ここでの特定の利点は、特に、血流から離れているために、通常は血流によって酸素が十分に供給されることのない結合組織層の内部が、本発明による医療用プレースホルダを使用することで、結合組織層に直接隣接し、より良好に供給できることでもある。これは、従来のソリッドプレースホルダでは不可能である。
【0067】
したがって、本発明による医療用プレースホルダの利点は、中空体が、充填されるべき骨欠損に適合するように、拡張(例えば、膨張)によって形状が適合され得るという事実にある。さらに有利なことに、インプラント段階の完了後、中空体は、真空を適用することによってその体積を減少させることができ、それによって、形成された結合組織膜の小さな開口部を通して中空体を除去することができ、その結果、結合組織膜は、ほとんど損傷を受けないままである。本発明による医療用プレースホルダの重要な利点は、形成する結合組織膜の細胞に酸素を供給し、生成される二酸化炭素を除去することである。このようにして、以前に損傷した軟組織による軟組織被覆の場合でも酸素欠乏が可能となる。二酸化炭素を除去することで、形成する結合組織膜の細胞の酸性化を防げる。これらの2つのプロセスは、生存可能な結合組織膜の形成を補助する。
【0068】
血管新生結合組織膜が十分に生存可能であり、上を覆う軟組織によって酸素と栄養を供給されることが骨化に必須である。
【0069】
本発明の文脈において、従来の骨セメントスペーサのインプラント期間中、形成結合組織膜は、実質的に上にある軟組織によって酸素および栄養素が供給されることが確認された。代謝プロセス中に生じる二酸化炭素の除去は、同様に、上にある軟組織を介して進行する。薄い軟組織だけしか存在する場合、あるいは骨欠損が生じたときに軟組織が以前に損傷を受けている場合、酸素および栄養素が十分に供給されず、二酸化炭素が十分に除去されないため、結合組織膜の形成に遅れが生じることが予想されるはずである。軟組織被覆率が低い場合でも、あるいは以前に損傷を受けた軟組織で軟組織が覆われている場合でも、結合組織膜を確実に生成することが望ましい。この目的のために、スペーサ表面にすぐに位置する細胞には、酸素が最適に供給されるべきである。さらに、局所的にpHが低下するのを防ぐために、発生する二酸化炭素を除去する必要がある。pHが低下すると、細胞が損傷をする可能性がある。
【0070】
本発明による例示的な拡張可能な医療用プレースホルダは、例えば、
a)内部空間を有する少なくとも1つの拡張可能なプラスチック中空体と、
b)プラスチック中空体の内部空間にガス透過可能に接続された少なくとも1つのガス供給ホースと、
c)プラスチック中空体の内部空間にガス透過可能に接続された少なくとも1つのガス排出ホースと、を有することができ、
d)プラスチック中空体は、0.5cm/(m*d*bar)以上の酸素透過係数と、0.5cm/(m*d*bar)以上の二酸化炭素透過係数とを有する。
【0071】
本発明の6つのさらなる例示的な実施形態を、19の概略的に描かれた図を参照して以下に説明するが、それによって本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0072】
図1】圧縮状態にある本発明による第一の例示的な医療用プレースホルダの概略平面図である。
図2】圧縮状態にある図1による第一の例示的な医療用プレースホルダの概略断面図であり、この断面は図1の画像平面内に存在する。
図3】拡張状態にある図1および図2による第一の例示的な医療用プレースホルダの概略平面図である。
図4】拡張状態にある図1図3による医療用プレースホルダの概略断面図であり、この断面は、図3の画像平面内に存在する。
図5図4による概略断面図を示し、流れの状態を矢印で示す。
図6】圧縮状態にある本発明による第二の例示的な医療用プレースホルダの概略平面図である。
図7】圧縮状態にある図6による第二の例示的な医療用プレースホルダの概略断面図であり、この断面は、図6の画像平面内に存在する。
図8】拡張状態にある図6および図7による第二の例示的な医療用プレースホルダの概略断面図である。
図9】拡張状態にある図6図8による第二の例示的な医療用プレースホルダの概略斜視部分断面図であり、この断面は図6の画像平面内に存在する。
図10】圧縮状態にある本発明による第三の例示的な医療用プレースホルダの概略断面図である。
図11】拡張状態にある図10による第三の例示的な医療用プレースホルダの概略断面図である。
図12】拡張状態にある図10および図11による第三の例示的な医療用プレースホルダの概略斜視部分断面図を示す。
図13】圧縮状態にある本発明による第四の例示的な医療用プレースホルダの概略断面図である。
図14】拡張状態にある図13による第四の例示的な医療用プレースホルダの概略断面図である。
図15】拡張状態にある図13および図14による第四の例示的な医療用プレースホルダの概略斜視部分断面図を示す。
図16】圧縮状態にある本発明による第五の例示的な医療用プレースホルダの概略断面図である。
図17】拡張状態にある図16による第五の例示的な医療用プレースホルダの概略断面図である。
図18】圧縮状態にある本発明による第六の例示的な医療用プレースホルダの概略断面図である。
図19】拡張状態にある図18による第六の例示的な医療用プレースホルダの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0073】
図1図17では、それぞれの医療用プレースホルダの前方が下向きに、後方が上向きになっている。
【0074】
図1図5は、本発明による第一の医療用プレースホルダの図を示す。図1および図2は、圧縮状態にあるプレースホルダを示し、図3図5は、拡張状態にあるプレースホルダを示す。
【0075】
本発明による第一の医療用プレースホルダは、弾性的または塑性的に変形可能なプラスチック材料の中空体1を有することができる。中空体1は、フラッシングガスで膨張されるという点で、あるいはフラッシング液が圧力下で中空体1内に押し込まれるという点で、拡張可能であってもよい。中空体1は、例えば、ゴムから成っていてもよい。
【0076】
中空体1に使用される材料は、気体分子状酸素および気体状二酸化炭素に対して透過性であってもよい。中空体1または中空体1を形成する材料は、この目的のために、0.5cm/(m*d*bar)以上の酸素透過係数、および0.5cm/(m*d*bar)以上の二酸化炭素透過係数を有することができる。透過係数は、DIN53380-4(11/2006)に準拠して決定される。
【0077】
フラッシング流体(フラッシングガスまたはフラッシング液)を供給するために、中空体1の内部空間は、プラスチック材料のガス供給ホース2と接続されてもよい。中空体1からフラッシング流体(フラッシングガスまたはフラッシング液)を排出するために、中空体1の内部空間は、プラスチック材料のガス排出ホース3と接続されてもよい。ガス供給ホース2およびガス排出ホース3は、可撓性を有し、少なくとも適所で移動可能であってもよい。リップ弁の形態の弁4がガス供給ホース2内に配置されてもよく、前記リップ弁は中空体1に向かってフラッシング流体が流れるのを許容するが、中空体1から離れてフラッシング流体が流れるのを防止する。リップ弁の形態の弁5がガス排出ホース3内に配置されてもよく、前記リップ弁は中空体1に向かってフラッシング流体が流れるのを防止するが、中空体1から離れてフラッシング流体が流れるのを許容する。弁5は、フラッシング流体の最小圧力から開くように構成することができる。最小圧力は、弁5で調整可能であることが好ましい。この点において、最小圧力は、フラッシング流体の圧力が、中空体1を圧縮状態(図1および図2を参照)から拡張状態(図3図5を参照)に移行させるのに十分であるように選択され得る。
【0078】
弁4、5は、接続スリーブ6、7を介してガス供給ホース2およびガス排出ホース3と接続することができる。このために、ガス供給ホース2を接続スリーブ6上にスリップさせ、そこに圧着スリーブ14で締め付けることができる。ガス排出ホース3も同様に、接続スリーブ7上にスリップさせ、そこに圧着スリーブ15で締め付けることができる。
【0079】
ガス供給ホース2は、ルアーロックアダプタの形態のアダプタ8の中で、その後部で終端してもよい。ガス排出ホース3も同様に、ルアーロックアダプタの形態のアダプタ9の中で、その後部で終端してもよい。このフラッシング液は、アダプタ8,9を介して、供給され、排出することができる。
【0080】
ガス供給ホース2は、流入開口部10を介して中空体1の内部の前部に導くことができ、一方、ガス排出ホース3は、中空体1の内部空間の対向する後部で流出開口部11を介して中空体1の内部空間と接続することができる。このようにして、フラッシング流体が中空体1全体の壁の表面に沿って流れることができ、それによって酸素および二酸化炭素のガス交換が中空体1の全長にわたって壁を通って行われることが保証される。
【0081】
弁4は、弁ハウジング12を有していてもよい。弁ハウジング12は、雌ネジを介して、接続スリーブ6の雄ネジに接続することができる。弁5は、弁ハウジング13を有していてもよい。弁ハウジング13は、雌ネジを介して、接続スリーブ7の雄ネジに接続することができる。すべての接続は、気密性と耐圧性を有し得る。
【0082】
ガス供給ホース2は、アダプタ8の接続ポート上にスリップされ、圧着スリーブ16で気密性と耐圧性を有するように、その上に締め付けられ得る。ガス排出ホース3は、アダプタ9の接続ポート上にスリップされ、圧着スリーブ17で気密性と耐圧性を有するように、その上に締め付けられ得る。
【0083】
圧縮状態では、中空体1は、また、小さな開口部を通って空洞内に導入されてもよい。中空体1を、その中で拡張させることもでき、このようにして、中空体1の外形を空洞に適合させることができる。拡張された中空体1、または拡張状態のプレースホルダは、したがって、空洞を機械的に支持し、安定させることができる。プレースホルダがもはや必要でない場合、例えば、中空体1を排気することによって、圧縮状態に戻すこともできる。次いで、中空体1は、狭い開口部を通して空洞から再び除去することもできる。特に、空洞が骨の空洞である場合、この骨欠損は、このようにして慎重に治療することができる。
【0084】
動作中、フラッシング流体は、アダプタ8を介して医療用プレースホルダ内に供給されてもよい。フラッシング流体は、圧力が十分であるときに、ガス供給ホース2を通って流れ、弁4を開くことができる。次いで、フラッシング流体は、流入開口部10を通って中空体1内に流れ、中空体1を通って流れることができる。フラッシング流体は、ガス排出ホース3を通って、当初閉じていた弁5に流れることができる。次いで、中空体1の内部に圧力が蓄積され、これにより、中空体1が拡張状態に移行する(図5を参照)。ガス排出ホース3内の弁5で圧力が十分になるとすぐに、弁5が開き、フラッシング流体がガス排出ホース3およびアダプタ9を通って流出する。
【0085】
フラッシング流体には、酸素が含まれている。フラッシング流体は、中空体1の壁を通して中空体1の周囲に酸素を排出することができる。同時に、流動フラッシング流体は、中空体1の壁を通って内部空間に拡散する二酸化炭素を中空体1の周囲から吸収し、その二酸化炭素を、アダプタ9を通って医療用プレースホルダから運び去ることができる。このようにして、中空体1の周囲に酸素を供給することができ、二酸化炭素の吸収によって中空体1の周囲の過酸性化を防ぐことができる。
【0086】
ガス供給ホース2および/またはガス排出ホース3には、好ましくは、微生物に対しては不透過性であるが、ガスに対しては透過性である滅菌フィルタ(図示せず)を配置することも可能である。そうでなければ、中空体1に到達し得る微生物、および/またはアダプタ9を通って中空体1から運び去られ得る微生物は、滅菌フィルタを用いてフラッシング流体から除去することもできる。これにより、治療を受けた患者および担当職員の感染リスクが低下する。
【0087】
1つの滅菌フィルタは、好ましくは、流れの方向において弁4または弁5の下流側のガス供給ホース2またはガス排出ホース3に配置されてもよく、あるいは複数の滅菌フィルタは、弁4、5の下流側のガス供給ホース2およびガス排出ホース3に配置されてもよい。
【0088】
感染を防止するために、中空体1およびホース2、3の隣接領域を消毒剤物質でコーティングすることも、あるいは中空体1の材料に水溶性消毒剤物質を含有させることもできる。
【0089】
中空体1の周囲を処理するために、中空体1の少なくとも1つの壁または中空体1の少なくとも1つのプラスチック材料の壁にフィードスルー(図示せず)を配置することもでき、前記フィードスルーは、中空体1の外側の方向を指す開口部を有し、前記開口部は、少なくとも1つのダクト(図示せず)を中空体1の周囲に液体および気体を透過させるように接続する。少なくとも1つのダクトは、フィードスルーに、液体を中空体1内に供給するために設けることができる。さらに、少なくとも1つのダクトは、医薬有効成分溶液のための供給ホース(図示せず)に接続されてもよい。このようにして、中空体1の表面に医薬有効成分溶液を送達することができる。
【0090】
図6図9は、本発明による第二の医療用プレースホルダの図を示す。図6および図7は、圧縮状態にあるプレースホルダを示し、図8および図9は、拡張状態にあるプレースホルダを示す。
【0091】
本発明による第二の医療用プレースホルダは、弾性的または塑性的に変形可能なプラスチック材料の中空体21を有することができる。中空体21は、フラッシングガスで膨張されるという点で、あるいはフラッシング液が圧力下で中空体21内に押し込まれるという点で、拡張可能であってもよい。中空体21は、例えば、ゴムから成っていてもよい。
【0092】
中空体21に使用される材料は、気体分子状酸素および気体状二酸化炭素に対して透過性であってもよい。中空体21または中空体21を形成する材料は、この目的のために、0.5cm/(m*d*bar)以上の酸素透過係数、および0.5cm/(m*d*bar)以上の二酸化炭素透過係数を有することができる。透過係数は、DIN53380-4(11/2006)に準拠して決定される。
【0093】
フラッシング流体(フラッシングガスまたはフラッシング液)を供給するために、中空体21の内部空間は、プラスチック材料のガス供給ホース22と接続されてもよい。中空体21からフラッシング流体(フラッシングガスまたはフラッシング液)を排出するために、中空体21の内部空間は、プラスチック材料のガス排出ホース23と接続されてもよい。ガス供給ホース22およびガス排出ホース23は、可撓性を有し、少なくとも適所で移動可能であってもよい。リップ弁の形態の弁24がガス供給ホース22内に配置されてもよく、前記リップ弁は中空体21に向かってフラッシング流体が流れるのを許容するが、中空体21から離れてフラッシング流体が流れるのを防止する。リップ弁の形態の弁25がガス排出ホース23内に配置されてもよく、前記リップ弁は中空体21に向かってフラッシング流体が流れるのを防止するが、中空体21から離れてフラッシング流体が流れるのを許容する。弁25は、フラッシング流体の最小圧力から開くように構成することができる。最小圧力は、弁25で調整可能であることが好ましい。この点において、最小圧力は、フラッシング流体の圧力が、中空体21を圧縮状態(図6および図7を参照)から拡張状態(図8および図9を参照)に移行させるのに十分であるように選択され得る。
【0094】
弁24、25は、接続スリーブ26、27を介してガス供給ホース22およびガス排出ホース23と接続することができる。このために、ガス供給ホース22を接続スリーブ26上にスリップさせ、そこに圧着スリーブ34で締め付けることができる。ガス排出ホース23も同様に、接続スリーブ27上にスリップさせ、そこに圧着スリーブ35で締め付けることができる。
【0095】
ガス供給ホース22は、ルアーロックアダプタの形態のアダプタ28の中で、その後部で終端してもよい。ガス排出ホース23も同様に、ルアーロックアダプタの形態のアダプタ29の中で、その後部で終端してもよい。フラッシング流体は、アダプタ28、29を介して、供給され、排出することができる。
【0096】
ガス供給ホース22は、流入開口部30を介して中空体21の内部の前部に導くことができ、一方、ガス排出ホース23は、中空体21の内部空間の対向する後部で流出開口部31を介して中空体21の内部空間と接続することができる。このようにして、フラッシング流体が中空体21全体の壁の表面に沿って流れることができ、それによって酸素および二酸化炭素のガス交換が中空体21の全長にわたって壁を通って行われることが保証される。
【0097】
弁24は、弁ハウジング32を有していてもよい。弁ハウジング32は、雌ネジを介して、接続スリーブ26の雄ネジに接続することができる。弁25は、弁ハウジング33を有していてもよい。弁ハウジング33は、雌ネジを介して、接続スリーブ27の雄ネジに接続することができる。すべての接続は、気密性と耐圧性を有し得る。
【0098】
ガス供給ホース22は、アダプタ28の接続ポート上にスリップされ、圧着スリーブ36で気密性と耐圧性を有するように、その上に締め付けられ得る。ガス排出ホース23は、アダプタ29の接続ポート上にスリップされ、圧着スリーブ37で気密性と耐圧性を有するように、その上に締め付けられ得る。
【0099】
第一の例示的な実施形態とは異なり、第二の例示的な実施形態では、ガス供給ホース22およびガス排出ホース23は、中空体21の上流で一緒にされ、同軸ホース38を形成する。この場合、ガス排出ホース23が、(図6図9に示すように)ガス供給ホース22内に配置されても、あるいはガス供給ホース22が、ガス排出ホース23内に配置されてもよい。その利点は、接続が1つだけ存在することで、これにより、通路を閉じやすくなり、微生物が通過するリスクを低下させることである。さらに、流出開口部31は、ガス供給ホース22の周囲を中空体21の内部空間に導く(あるいは代替として、流入開口部30は、ガス排出ホースの周囲を中空体21の内部空間に導く)。このようにして、中空体21の全表面は、フラッシング流体によって、より直接的かつ容易にコーティングされ、したがって、ガス交換が改善され得る。
【0100】
動作中、フラッシング流体は、アダプタ28を介して医療用プレースホルダ内に供給されてもよい。フラッシング流体は、圧力が十分であるときに、ガス供給ホース22を通って流れ、弁24を開くことができる。次いで、フラッシング流体は、流入開口部30を通って中空体21内に流れ、中空体21を通って流れることができる。フラッシング流体は、ガス排出ホース23を通って、当初閉じていた弁25に流れることができる。次いで、中空体21の内部に圧力が蓄積され、これにより、中空体21が拡張状態に移行する。ガス排出ホース23内の弁25で圧力が十分になるとすぐに、弁25が開き、フラッシング流体がガス排出ホース23およびアダプタ29を通って流出する。
【0101】
圧縮状態では、中空体21は、また、小さな開口部を通って空洞内に導入されてもよい。中空体21を、その中で拡張させることもでき、このようにして、中空体21の外形を空洞に適合させることができる。拡張された中空体21、または拡張状態のプレースホルダは、したがって、空洞を機械的に支持し、安定させることができる。プレースホルダがもはや必要でない場合、例えば、中空体21を排気することによって、圧縮状態に戻すこともできる。次いで、中空体21は、狭い開口部を通して空洞から再び除去することもできる。特に、空洞が骨の空洞である場合、この骨欠損は、このようにして慎重に治療することができる。
【0102】
フラッシング流体には、酸素が含まれている。フラッシング流体は、中空体21の壁を通して中空体21の周囲に酸素を排出することができる。同時に、流動フラッシング流体は、中空体21の壁を通って内部空間に拡散する二酸化炭素を中空体21の周囲から吸収し、その二酸化炭素を、アダプタ29を通って医療用プレースホルダから運び去ることができる。このようにして、中空体21の周囲に酸素を供給することができ、二酸化炭素の吸収によって中空体21の周囲の過酸性化を防ぐことができる。
【0103】
ガス供給ホース22および/またはガス排出ホース23には、好ましくは、微生物に対しては不透過性であるが、ガスに対しては透過性である滅菌フィルタ(図示せず)を配置することも可能である。そうでなければ、中空体21に到達し得る微生物、および/またはアダプタ29を通って中空体21から運び去られ得る微生物は、滅菌フィルタを用いてフラッシング流体から除去することもできる。これにより、治療を受けた患者および担当職員の感染リスクが低下する。
【0104】
1つの滅菌フィルタは、好ましくは、流れの方向において弁24または弁25の下流側のガス供給ホース22またはガス排出ホース23に配置されてもよく、あるいは複数の滅菌フィルタは、弁24、25の下流側のガス供給ホース22およびガス排出ホース23に配置されてもよい。
【0105】
感染を防止するために、中空体21および/または同軸ホース38を消毒剤物質でコーティングすることも、あるいは中空体21の材料に水溶性消毒剤物質を含有させることもできる。
【0106】
中空体21の周囲を処理するために、中空体21の少なくとも1つの壁または中空体21の少なくとも1つのプラスチック材料の壁にフィードスルー(図示せず)を配置することもでき、前記フィードスルーは、中空体21の外側の方向を指す開口部を有し、前記開口部は、少なくとも1つのダクト(図示せず)を中空体21の周囲に液体および気体を透過させるように接続する。少なくとも1つのダクトは、フィードスルーに、中空体21内に液体を供給するために設けることができる。さらに、少なくとも1つのダクトは、医薬有効成分溶液のための供給ホース(図示せず)に接続されてもよい。このようにして、中空体21の表面に医薬有効成分溶液を送達することができる。
【0107】
図10図12は、本発明による第三の医療用プレースホルダの図を示す。図10は、圧縮状態にあるプレースホルダを示し、図11および図12は、拡張状態にあるプレースホルダを示す。
【0108】
本発明による第三の医療用プレースホルダは、弾性的または塑性的に変形可能なプラスチック材料の中空体41を有することができる。中空体41は、フラッシングガスで膨張されるという点で、あるいはフラッシング液が圧力下で中空体41内に押し込まれるという点で、拡張可能であってもよい。中空体41は、例えば、ゴムから成っていてもよい。
【0109】
中空体41に使用される材料は、気体分子状酸素および気体状二酸化炭素に対して透過性であってもよい。中空体41または中空体41を形成する材料は、この目的のために、0.5cm/(m*d*bar)以上の酸素透過係数、および0.5cm/(m*d*bar)以上の二酸化炭素透過係数を有することができる。透過係数は、DIN53380-4(11/2006)に準拠して決定される。
【0110】
フラッシング流体(フラッシングガスまたはフラッシング液)を供給するために、中空体41の内部空間は、プラスチック材料のガス供給ホース42と接続されてもよい。中空体41からフラッシング流体(フラッシングガスまたはフラッシング液)を排出するために、中空体41の内部空間は、プラスチック材料のガス排出ホース43と接続されてもよい。ガス供給ホース42およびガス排出ホース43は、可撓性を有し、少なくとも適所で移動可能であってもよい。リップ弁の形態の弁44がガス供給ホース42内に配置されてもよく、前記リップ弁は中空体41に向かってフラッシング流体が流れるのを許容するが、中空体41から離れてフラッシング流体が流れるのを防止する。リップ弁の形態の弁45がガス排出ホース43内に配置されてもよく、前記リップ弁は中空体41に向かってフラッシング流体が流れるのを防止するが、中空体41から離れてフラッシング流体が流れるのを許容する。弁45は、フラッシング流体の最小圧力から開くように構成することができる。最小圧力は、弁45で調整可能であることが好ましい。この点において、最小圧力は、フラッシング流体の圧力が、中空体41を圧縮状態(図10を参照)から拡張状態(図11および図12を参照)に移行させるのに十分であるように選択され得る。
【0111】
弁44、45は、接続スリーブ46、47を介してガス供給ホース42およびガス排出ホース43と接続することができる。このために、ガス供給ホース42を接続スリーブ46上にスリップさせ、そこに圧着スリーブ54で締め付けることができる。ガス排出ホース43も同様に、接続スリーブ47上にスリップさせ、そこに圧着スリーブ55で締め付けることができる。
【0112】
ガス供給ホース42は、ルアーロックアダプタの形態のアダプタ48の中で、その後部で終端してもよい。ガス排出ホース43も同様に、ルアーロックアダプタの形態のアダプタ49の中で、その後部で終端してもよい。フラッシング流体は、アダプタ48,49を介して、供給され、排出することができる。
【0113】
ガス供給ホース42は、流入開口部50を介して中空体41の内部の前部に導くことができ、一方、ガス排出ホース43は、中空体41の内部空間の対向する後部で流出開口部51を介して中空体41の内部空間と接続することができる。このようにして、フラッシング流体が中空体41全体の壁の表面に沿って流れることができ、それによって酸素および二酸化炭素のガス交換が中空体41の全長にわたって壁を通って行われることが保証される。
【0114】
弁44は、弁ハウジング52を有していてもよい。弁ハウジング52は、雌ネジを介して、接続スリーブ46の雄ネジに接続することができる。弁45は、弁ハウジング53を有していてもよい。弁ハウジング53は、雌ネジを介して、接続スリーブ47の雄ネジに接続することができる。すべての接続は、気密性と耐圧性を有し得る。
【0115】
ガス供給ホース42は、アダプタ48の接続ポート上にスリップされ、圧着スリーブ56で気密性と耐圧性を有するように、その上に締め付けられ得る。ガス排出ホース43は、アダプタ49の接続ポート上にスリップされ、圧着スリーブ57で気密性と耐圧性を有するように、その上に締め付けられ得る。
【0116】
第一の例示的な実施形態とは異なり、第三の例示的な実施形態では、ガス供給ホース42およびガス排出ホース43は、中空体41の上流で一緒にされ、そこで、ガス供給ホース42およびガス排出ホース43の一部を構成する2つのラインが隣り合って配置されたツインホース58を形成する。この場合、ガス排出ホース43が、(図10図12に示すように)ガス供給ホース42の隣に配置されてもよい。その利点は、接続が1つだけ存在することで、これにより、通路を閉じやすくなり、微生物が通過するリスクを低下させることである。ガス排出ホース43およびガス供給ホース42は、ツインホース58の領域に半月形または半円形の線断面を有する。
【0117】
動作中、フラッシング流体は、アダプタ48を介して医療用プレースホルダ内に供給されてもよい。フラッシング流体は、圧力が十分であるときに、ガス供給ホース42を通って流れ、弁44を開くことができる。次いで、フラッシング流体は、流入開口部50を通って中空体41内に流れ、中空体41を通って流れることができる。フラッシング流体は、ガス排出ホース43を通って、当初閉じていた弁45に流れることができる。次いで、中空体41の内部に圧力が蓄積され、これにより、中空体41が拡張状態に移行する。ガス排出ホース43内の弁45で圧力が十分になるとすぐに、弁45が開き、フラッシング流体がガス排出ホース43およびアダプタ49を通って流出する。
【0118】
圧縮状態では、中空体41は、また、小さな開口部を通って空洞内に導入されてもよい。中空体41を、その中で拡張させることもでき、このようにして、中空体41の外形を空洞に適合させることができる。拡張された中空体41、または拡張状態のプレースホルダは、したがって、空洞を機械的に支持し、安定させることができる。プレースホルダがもはや必要でない場合、例えば、中空体41を排気することによって、圧縮状態に戻すこともできる。次いで、中空体41は、狭い開口部を通して空洞から再び除去することもできる。特に、空洞が骨の空洞である場合、この骨欠損は、このようにして慎重に治療することができる。
【0119】
フラッシング流体には、酸素が含まれている。フラッシング流体は、中空体41の壁を通して中空体41の周囲に酸素を排出することができる。同時に、流動フラッシング流体は、中空体41の壁を通って内部空間に拡散する二酸化炭素を中空体41の周囲から吸収し、その二酸化炭素を、アダプタ29を通って医療用プレースホルダから運び去ることができる。このようにして、中空体41の周囲に酸素を供給することができ、二酸化炭素の吸収によって中空体41の周囲の過酸性化を防ぐことができる。
【0120】
ガス供給ホース42および/またはガス排出ホース43には、好ましくは、微生物に対しては不透過性であるが、ガスに対しては透過性である滅菌フィルタ(図示せず)を配置することも可能である。そうでなければ、中空体41に到達し得る微生物、および/またはアダプタ49を通って中空体41から運び去られ得る微生物は、滅菌フィルタを用いてフラッシング流体から除去することもできる。これにより、治療を受けた患者および担当職員の感染リスクが低下する。
【0121】
1つの滅菌フィルタは、好ましくは、流れの方向において弁44または弁45の下流側のガス供給ホース42またはガス排出ホース43に配置されてもよく、あるいは複数の滅菌フィルタは、弁44、45の下流側のガス供給ホース42およびガス排出ホース43に配置されてもよい。
【0122】
感染を防止するために、中空体41および/またはツインホース58を消毒剤物質でコーティングすることも、あるいは中空体41の材料に水溶性消毒剤物質を含有させることもできる。
【0123】
中空体41の周囲を処理するために、中空体41の少なくとも1つの壁または中空体41の少なくとも1つのプラスチック材料の壁にフィードスルー(図示せず)を配置することもでき、前記フィードスルーは、中空体41の外側の方向を指す開口部を有し、前記開口部は、少なくとも1つのダクト(図示せず)を中空体41の周囲に液体および気体を透過させるように接続する。少なくとも1つのダクトは、フィードスルーに、中空体41内に液体を供給するために設けることができる。さらに、少なくとも1つのダクトは、医薬有効成分溶液のための供給ホース(図示せず)に接続されてもよい。このようにして、中空体41の表面に医薬有効成分溶液を送達することができる。
【0124】
図13図15は、本発明による第四の医療用プレースホルダの図を示す。図13は、圧縮状態にあるプレースホルダを示し、図14および図15は、拡張状態にあるプレースホルダを示す。
【0125】
本発明による第四の医療用プレースホルダは、弾性的または塑性的に変形可能なプラスチック材料の中空体61を有することができる。中空体61は、フラッシングガスで膨張されるという点で、あるいはフラッシング液が圧力下で中空体61内に押し込まれるという点で、拡張可能であってもよい。中空体61は、例えば、ゴムから成っていてもよい。
【0126】
中空体61に使用される材料は、気体分子状酸素および気体状二酸化炭素に対して透過性であってもよい。中空体61または中空体61を形成する材料は、この目的のために、0.5cm/(m*d*bar)以上の酸素透過係数、および0.5cm/(m*d*bar)以上の二酸化炭素透過係数を有することができる。透過係数は、DIN53380-4(11/2006)に準拠して決定される。
【0127】
フラッシング流体(フラッシングガスまたはフラッシング液)を供給するために、中空体61の内部空間は、プラスチック材料のガス供給ホース62と接続されてもよい。中空体61からフラッシング流体(フラッシングガスまたはフラッシング液)を排出するために、中空体61の内部空間は、プラスチック材料のガス排出ホース63と接続されてもよい。ガス供給ホース62およびガス排出ホース63は、可撓性を有し、少なくとも適所で移動可能であってもよい。手動で操作可能な回転弁の形態の弁64が、ガス供給ホース62内およびガス排出ホース63内に配置されてもよく、前記回転弁は、弁ハンドル65を介して操作可能である。弁64は、ガス供給ホース62およびガス排出ホース63を手動によって閉じたり、開けたりするために使用することができる。ガス供給ホース62およびガス排出ホース63は、個別で相互に独立した手動によって閉じたり、開けたりできるようにすることもできる。ガス排出ホース63の断面によって決定される動圧は、この場合、フラッシング流体の圧力が、弁64が開いているときに、中空体61を圧縮状態(図13を参照)から拡張状態(図14および図15を参照)に移行するのに十分であるように選択され得る。
【0128】
弁64は、接続スリーブ66、67を介してガス供給ホース62およびガス排出ホース63に接続することができる。このために、ガス供給ホース62を接続スリーブ66上にスリップさせ、そこに圧着スリーブ74で締め付けることができる。ガス排出ホース63も同様に、接続スリーブ67上にスリップさせ、そこに圧着スリーブ75で締め付けることができる。
【0129】
ガス供給ホース62は、ルアーロックアダプタの形態のアダプタ68の中で、その後部で終端してもよい。ガス排出ホース63も同様に、ルアーロックアダプタの形態のアダプタ69の中で、その後部で終端してもよい。フラッシング流体は、アダプタ68、69を介して、供給され、排出することができる。
【0130】
ガス供給ホース62は、流入開口部70を介して中空体61の内部の前部に導くことができ、一方、ガス排出ホース63は、中空体61の内部空間の対向する後部で流出開口部71を介して中空体61の内部空間と接続することができる。このようにして、フラッシング流体が中空体61全体の壁の表面に沿って流れることができ、それによって酸素および二酸化炭素のガス交換が中空体61の全長にわたって壁を通って行われることが保証される。
【0131】
弁64は、弁ハウジング72を有していてもよい。弁ハウジング72は、雌ネジを介して、接続スリーブ66および接続スリーブ67の雄ネジに接続することができる。すべての接続は、気密性と耐圧性を有し得る。
【0132】
ガス供給ホース62は、アダプタ68の接続ポート上にスリップされ、圧着スリーブ76で気密性と耐圧性を有するように、その上に締め付けられ得る。ガス排出ホース63は、アダプタ69の接続ポート上にスリップされ、圧着スリーブ77で気密性と耐圧性を有するように、その上に締め付けられ得る。
【0133】
動作中、フラッシング流体は、アダプタ68を介して医療用プレースホルダ内に供給されてもよい。弁64が開いているとき、フラッシング流体はガス供給ホース62を通って流れることができる。次いで、フラッシング流体は、流入開口部70を通って中空体61内に流れ、中空体61を通って流れることができる。次いで、中空体61の内部に圧力が蓄積され、これにより、中空体61が拡張状態に移行する。
【0134】
圧縮状態では、弁64を閉じた状態で、中空体61を小さな開口部を通して空洞内に導入することもできる。中空体61を、その中で拡張させることもでき、このようにして、中空体61の外形を空洞に適合させることができる。拡張された中空体61、または拡張状態のプレースホルダは、したがって、空洞を機械的に支持し、安定させることができる。プレースホルダがもはや必要でない場合、例えば、中空体61を排気することによって、圧縮状態に戻すこともできる。次いで、中空体61は、狭い開口部を通して空洞から再び除去することもできる。特に、空洞が骨の空洞である場合、この骨欠損は、このようにして慎重に治療することができる。
【0135】
フラッシング流体には、酸素が含まれている。フラッシング流体は、中空体61の壁を通して中空体61の周囲に酸素を排出することができる。同時に、流動フラッシング流体は、中空体61の壁を通って内部空間に拡散する二酸化炭素を中空体61の周囲から吸収し、その二酸化炭素を、アダプタ69を通って医療用プレースホルダから運び去ることができる。このようにして、中空体61の周囲に酸素を供給することができ、二酸化炭素の吸収によって中空体61の周囲の過酸性化を防ぐことができる。
【0136】
ガス供給ホース62および/またはガス排出ホース63には、好ましくは、微生物に対しては不透過性であるが、ガスに対しては透過性である滅菌フィルタ(図示せず)を配置することも可能である。そうでなければ、中空体61に到達し得る微生物、および/またはアダプタ69を通って中空体61から運び去られ得る微生物は、滅菌フィルタを用いてフラッシング流体から除去することもできる。これにより、治療を受けた患者および担当職員の感染リスクが低下する。
【0137】
1つの滅菌フィルタは、好ましくは、流れの方向において、1つの弁64の下流側のガス供給ホース62またはガス排出ホース63に配置されてもよく、あるいは複数の滅菌フィルタは、複数の弁64の下流側のガス供給ホース62およびガス排出ホース63に配置されてもよい。
【0138】
感染を防止するために、中空体61および/またはホース62、63を中空体61の領域において消毒剤物質でコーティングすることも、あるいは中空体61の材料に水溶性消毒剤物質を含有させることもできる。
【0139】
中空体61の周囲を処理するために、中空体61の少なくとも1つの壁または中空体61の少なくとも1つのプラスチック材料の壁にフィードスルー(図示せず)を配置することもでき、前記フィードスルーは、中空体61の外側の方向を指す開口部を有し、前記開口部は、少なくとも1つのダクト(図示せず)を中空体61の周囲に液体および気体を透過させるように接続する。少なくとも1つのダクトは、フィードスルーに、液体を中空体61内に供給するために設けることができる。さらに、少なくとも1つのダクトは、医薬有効成分溶液のための供給ホース(図示せず)に接続されてもよい。このようにして、中空体61の表面に医薬有効成分溶液を送達することができる。
【0140】
図16および図17は、非常に単純な構造の本発明による第五の医療用プレースホルダの図である。図16は、圧縮状態にあるプレースホルダを示し、図17は、拡張状態にあるプレースホルダを示す。
【0141】
本発明による第五の医療用プレースホルダは、弾性的または塑性的に変形可能なプラスチック材料の中空体81を有することができる。中空体81は、フラッシングガスで膨張されるという点で、あるいはフラッシング液が圧力下で中空体81内に押し込まれるという点で、拡張可能であってもよい。中空体81は、例えば、ゴムから成っていてもよい。
【0142】
中空体81に使用される材料は、気体分子状酸素および気体状二酸化炭素に対して透過性であってもよい。中空体81または中空体81を形成する材料は、この目的のために、0.5cm/(m*d*bar)以上の酸素透過係数、および0.5cm/(m*d*bar)以上の二酸化炭素透過係数を有することができる。透過係数は、DIN53380-4(11/2006)に準拠して決定される。
【0143】
フラッシング流体(フラッシングガスまたはフラッシング液)を供給するために、中空体81の内部空間は、プラスチック材料のガス供給ホース82と接続されてもよい。中空体81からフラッシング流体(フラッシングガスまたはフラッシング液)を排出するために、中空体81の内部空間は、プラスチック材料のガス排出ホース83と接続されてもよい。ガス供給ホース82およびガス排出ホース83は、可撓性を有し、少なくとも適所で移動可能であってもよい。ガス排出ホース83の断面によって決定される動圧は、この場合、フラッシング流体の圧力が、中空体81を圧縮状態(図16参照)から拡張状態(図17参照)に移行するのに十分であるように選択され得る。
【0144】
ガス供給ホース82は、流入開口部90を介して中空体81の内部の前部に導くことができ、一方、ガス排出ホース83は、中空体81の内部空間の対向する後部で流出開口部91を介して中空体81の内部空間と接続することができる。このようにして、フラッシング流体が中空体81全体の壁の表面に沿って流れることができ、それによって酸素および二酸化炭素のガス交換が中空体81の全長にわたって壁を通って行われることが保証される。
【0145】
動作中、フラッシング流体は、ガス供給ホース82を通して医療用プレースホルダに供給されてもよい。フラッシング流体は、流入開口部90を通って中空体81に、そして中空体81を通って流れることができる。次いで、中空体81の内部に圧力が蓄積され、これにより、中空体81が拡張状態に移行する。
【0146】
圧縮状態では、中空体81は、また、小さな開口部を通って空洞内に導入されてもよい。中空体81を、その中で拡張させることもでき、このようにして、中空体81の外形を空洞に適合させることができる。拡張された中空体81、または拡張状態のプレースホルダは、したがって、空洞を機械的に支持し、安定させることができる。プレースホルダがもはや必要でない場合、例えば、中空体81を排気することによって、圧縮状態に戻すこともできる。次いで、中空体81は、狭い開口部を通して空洞から再び除去することもできる。特に、空洞が骨の空洞である場合、この骨欠損は、このようにして慎重に治療することができる。
【0147】
フラッシング流体には、酸素が含まれている。フラッシング流体は、中空体81の壁を通して中空体81の周囲に酸素を排出することができる。同時に、流動フラッシング流体は、中空体81の壁を通って内部空間に拡散する二酸化炭素を中空体81の周囲から吸収し、その二酸化炭素を、ガス排出ホース83を通って医療用プレースホルダから運び去ることができる。このようにして、中空体81の周囲に酸素を供給することができ、二酸化炭素の吸収によって中空体81の周囲の過酸性化を防ぐことができる。
【0148】
ガス供給ホース82および/またはガス排出ホース83には、好ましくは、微生物に対しては不透過性であるが、ガスに対しては透過性である滅菌フィルタ(図示せず)を配置することも可能である。そうでなければ、中空体81に到達し得る微生物、および/またはガス排出ホース83を通って中空体81から運び去られ得る微生物は、滅菌フィルタを用いてフラッシング流体から除去することもできる。これにより、治療を受けた患者および担当職員の感染リスクが低下する。
【0149】
感染を防止するために、中空体81および/またはホース82、83を中空体81の領域において消毒剤物質でコーティングすることも、あるいは中空体81の材料に水溶性消毒剤物質を含有させることもできる。
【0150】
中空体81の周囲を処理するために、中空体81の少なくとも1つの壁または中空体81の少なくとも1つのプラスチック材料の壁にフィードスルー(図示せず)を配置することもでき、前記フィードスルーは、中空体81の外側の方向を指す開口部を有し、前記開口部は、少なくとも1つのダクト(図示せず)を中空体81の周囲に液体および気体を透過させるように接続する。少なくとも1つのダクトは、フィードスルーに、中空体81内に液体を供給するために設けることができる。さらに、少なくとも1つのダクトは、医薬有効成分溶液のための供給ホース(図示せず)に接続されてもよい。このようにして、中空体81の表面に医薬有効成分溶液を送達することができる。
【0151】
図18および図19は、非常に単純な構造の本発明による第六の医療用プレースホルダの図である。図18は、圧縮状態にあるプレースホルダを示し、図19は、拡張状態にあるプレースホルダを示す。
【0152】
本発明による第六の医療用プレースホルダは、弾性的または塑性的に変形可能なプラスチック材料の中空体101を有することができる。中空体101は、フラッシングガスで膨張されるという点で、あるいはフラッシング液が圧力下で中空体101内に押し込まれるという点で、拡張可能であってもよい。中空体81は、例えば、ゴムから成っていてもよい。
【0153】
中空体101に使用される材料は、気体分子状酸素および気体状二酸化炭素に対して透過性であってもよい。中空体101または中空体101を形成する材料は、この目的のために、0.5cm/(m*d*bar)以上の酸素透過係数、および0.5cm/(m*d*bar)以上の二酸化炭素透過係数を有することができる。透過係数は、DIN53380-4(11/2006)に準拠して決定される。
【0154】
フラッシング流体(フラッシングガスまたはフラッシング液)を供給するために、中空体101の内部空間は、プラスチック材料のガス供給ホース102と接続されてもよい。中空体101からフラッシング流体(フラッシングガスまたはフラッシング液)を排出するために、中空体101の内部空間は、プラスチック材料のガス排出ホース103と接続されてもよい。ガス供給ホース102およびガス排出ホース103は、可撓性を有し、少なくとも適所で移動可能であってもよい。ガス排出ホース103の断面によって決定される動圧は、この場合、フラッシング流体の圧力が、中空体101を圧縮状態(図18参照)から拡張状態(図19参照)に移行するのに十分であるように選択され得る。
【0155】
ガス供給ホース102は、流入開口部110を介して中空体101の内部の前部に導くことができ、一方、ガス排出ホース103は、中空体101の内部空間の対向する後部で流出開口部111を介して中空体101の内部空間と接続することができる。このようにして、フラッシング流体が中空体101全体の壁の表面に沿って流れることができ、それによって酸素および二酸化炭素のガス交換が中空体101の全長にわたって壁を通って行われることが保証される。
【0156】
動作中、フラッシング流体は、ガス供給ホース102を通して医療用プレースホルダに供給されてもよい。フラッシング流体は、流入開口部110を通って中空体101に、そして中空体101を通って流れることができる。次いで、中空体101の内部に圧力が蓄積され、これにより、中空体101が拡張状態に移行する。
【0157】
圧縮状態では、中空体101は、また、小さな開口部を通って空洞内に導入されてもよい。中空体101を、その中で拡張させることもでき、このようにして、中空体101の外形を空洞に適合させることができる。拡張された中空体101、または拡張状態のプレースホルダは、したがって、空洞を機械的に支持し、安定させることができる。プレースホルダがもはや必要でない場合、例えば、中空体101を排気することによって、圧縮状態に戻すこともできる。次いで、中空体101は、狭い開口部を通して空洞から再び除去することもできる。特に、空洞が骨の空洞である場合、この骨欠損は、このようにして慎重に治療することができる。
【0158】
フラッシング流体には、酸素が含まれている。フラッシング流体は、中空体101の壁を通して中空体101の周囲に酸素を排出することができる。同時に、流動フラッシング流体は、中空体101の壁を通って内部空間内に拡散する二酸化炭素を中空体101の周囲から吸収し、その二酸化炭素を、ガス排出ホース103を通って医療用プレースホルダから運び去ることができる。このようにして、中空体101の周囲に酸素を供給することができ、二酸化炭素の吸収によって中空体101の周囲の過酸性化を防ぐことができる。
【0159】
ガス供給ホース102および/またはガス排出ホース103には、好ましくは、微生物に対しては不透過性であるが、ガスに対しては透過性である滅菌フィルタ(図示せず)を配置することも可能である。そうでなければ、中空体101に到達し得る微生物、および/またはガス排出ホース103を通って中空体101から運び去られ得る微生物は、滅菌フィルタを用いてフラッシング流体から除去することもできる。これにより、治療を受けた患者および担当職員の感染リスクが低下する。
【0160】
感染を防止するために、中空体101および/またはホース102、103を中空体101の領域において消毒剤物質でコーティングすることも、あるいは中空体101の材料に水溶性消毒剤物質を含有させることもできる。
【0161】
中空体101の周囲を処理するために、中空体101の少なくとも1つの壁または中空体101の少なくとも1つのプラスチック材料の壁にフィードスルー(図示せず)を配置することもでき、前記フィードスルーは、中空体101の外側の方向を指す開口部を有し、前記開口部は、少なくとも1つのダクト(図示せず)を中空体101の周囲に液体および気体を透過させるように接続する。少なくとも1つのダクトは、フィードスルーに、液体を中空体101内に供給するために設けることができる。さらに、少なくとも1つのダクトは、医薬有効成分溶液のための供給ホース(図示せず)に接続されてもよい。このようにして、中空体101の表面に医薬有効成分溶液を送達することができる。
【0162】
上記の説明、ならびに特許請求の範囲、図面、および例示的な実施形態に開示された本発明の特徴は、本発明をその様々な実施形態で実現するために、個別に、および任意の所望の組合せで必須であり得る。
【符号の説明】
【0163】
1、21、41、61、81、101 中空体
2、22、42、62、82、102 ガス供給ホース
3、23、43、63、83、103 ガス排出ホース
4、5、24、25、44、45 弁/リップ弁/一方向弁
6、26、46、66 接続スリーブ
7、27、47、67 接続スリーブ
8、28、48、68 アダプタ
9、29、49、69 アダプタ
10、30、50、70、90、110 流入開口部
11、31、51、71、91、111 流出開口部
12、32、52、72 弁ハウジング
13、33、53 弁ハウジング
14、34、54、74 圧着スリーブ
15、35、55、75 圧着スリーブ
16、36、56、76 圧着スリーブ
17、37、57、77 圧着スリーブ
38 同軸ホース
58 ツインホース
64 弁
65 弁ハンドル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19