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特許7150058電子膨張弁、その製造方法および熱管理ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-29
(45)【発行日】2022-10-07
(54)【発明の名称】電子膨張弁、その製造方法および熱管理ユニット
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/04 20060101AFI20220930BHJP
   F25B 41/335 20210101ALI20220930BHJP
   F25B 41/345 20210101ALI20220930BHJP
【FI】
F16K31/04 Z
F25B41/335 D
F25B41/345
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020561870
(86)(22)【出願日】2019-07-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 CN2019096207
(87)【国際公開番号】W WO2020015654
(87)【国際公開日】2020-01-23
【審査請求日】2020-11-04
(31)【優先権主張番号】201810801473.X
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810801389.8
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810801412.3
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517149748
【氏名又は名称】浙江三花智能控制股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang Sanhua Intelligent Controls CO., Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼▲栄▼▲栄▼
(72)【発明者】
【氏名】▲査▼▲達▼朝
(72)【発明者】
【氏名】▲陸▼▲穎▼▲チュウ▼
(72)【発明者】
【氏名】周磊
【審査官】山崎 孔徳
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-211180(JP,A)
【文献】特開2017-211137(JP,A)
【文献】中国実用新案第207049366(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/04
F25B 41/335
F25B 41/345
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子膨張弁であって、
弁体(20)、弁構成部品(40)、制御部(10)、およびセンサ(50)を備え、前記弁体(20)は、第1取り付け部(25)および第2取り付け部(26)を備え、前記弁体(20)は、第1通路(27)、第2通路(28)を有し、前記第1取り付け部(25)は第1チャンバ(250)を有し、前記第2取り付け部(26)は第2チャンバ(260)を有し、前記第1チャンバ(250)は前記第1通路(27)と連通し、前記第2チャンバ(260)は前記第2通路(28)と連通し、前記弁構成部品(40)は、弁座(41)、弁芯(42)、およびロータユニット(43)を備え、前記弁座(41)に弁口(44)が形成され、前記ロータユニット(43)は、前記弁芯(42)を前記弁座(41)に対して相対移動させることができ、前記弁芯(42)の前記弁座(41)に対する相対移動により、前記弁口(44)の開度を調節することができ、少なくとも一部の前記弁座(41)は前記第1チャンバ(250)に位置し、少なくとも一部の前記センサ(50)は前記第2チャンバ(260)に位置し、前記制御部(10)は、カバー(11)、ステータユニット(13)、および電気制御基板(12)を備え、前記ステータユニット(13)と前記電気制御基板(12)とは、電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、前記センサ(50)と前記電気制御基板(12)とは電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、前記制御部(10)は制御チャンバ(112)を有し、前記カバー(11)によって、少なくとも一部の前記制御チャンバ(112)が形成され、前記電気制御基板(12)は前記制御チャンバ(112)に配置され、一部の前記センサ(50)は前記制御チャンバ(112)に位置し、前記制御チャンバ(112)と前記第2チャンバ(260)とは連通するように設けられ、前記センサ(50)は前記弁体(20)に固定接続され、前記センサ(50)は前記電気制御基板(12)に当接
少なくとも前記カバー(11)の一部は、前記ステータユニット(13)と一体に射出成形され、前記制御チャンバ(112)の開口は前記弁体(20)に向かい、前記第1チャンバ(250)の開口および前記第2チャンバ(260)の開口は前記弁体(20)の同一側に位置し、前記第1チャンバ(250)の開口および前記第2チャンバ(260)の開口はいずれも前記弁体(20)の第1側壁に位置し、前記電子膨張弁は第1ピン(119)および第2ピン(116)を更に備え、前記第1ピン(119)および前記第2ピン(116)はいずれも前記カバー(11)と射出により固定接続され、前記電気制御基板(12)は前記第1ピン(119)および前記第2ピン(116)に固定接続され、前記制御部(10)は前記弁体(20)に固定接続され、少なくとも前記第2チャンバ(260)の外周に第1封止部材(60)が設けられ、前記第1封止部材(60)は、前記制御部(10)および前記弁体(20)により圧着される、電子膨張弁。
【請求項2】
前記電気制御基板(12)は、第1面(123)および第2面(124)を備え、前記第1面(123)と前記第2面(124)とは背向するように設けられ、前記第2面(124)は前記弁体(20)に向かい、前記電気制御基板(12)は第1当接部(121)を備え、前記第1当接部(121)は前記第2面(124)に成形される、または前記第1当接部(124)は前記第2面(124)に固定接続され、前記センサ(50)は前記第1当接部(124)に接触し、前記第1当接部(124)は前記電気制御基板(12)の回路に電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続されている、請求項1に記載の電子膨張弁。
【請求項3】
前記センサ(50)は、本体(51)、感知ヘッド(52)、および接続部(53)を備え、前記感知ヘッド(52)は前記本体(51)に固定接続され、前記接続部(53)は前記本体(51)に固定接続され、前記感知ヘッド(52)と前記接続部(53)とは、電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、前記感知ヘッド(52)は前記第2チャンバ(260)または前記第2通路(28)に位置し、前記接続部(53)は弾性素子を備え、前記弾性素子は前記第1当接部(121)に当接し、前記弾性素子の前記電気制御基板(12)と前記センサ(50)との間における長さは、前記弾性素子の自然状態における長さよりも小さい、請求項2に記載の電子膨張弁。
【請求項4】
前記センサ(50)は2つ以上の前記弾性素子を備え、前記センサ(50)は伝導板(54)を更に備え、前記伝導板(54)は前記本体(51)に固定接続され、前記弾性素子は前記伝導板(54)に溶接固定され、前記感知ヘッド(52)は前記伝導板(54)に固定接続され、且つ前記感知ヘッド(52)と前記伝導板(54)とは、電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続されている、請求項3に記載の電子膨張弁。
【請求項5】
前記制御部(10)は支持部(101)を備え、前記支持部(101)は前記カバー(11)から前記制御チャンバ(112)に向かって突起して形成され、前記支持部(101)は前記第1面(123)に当接し、前記支持部(101)と前記第1面(123)との接触位置は、前記第1当接部(121)の前記第2面(124)における位置と1対1で対応して設けられ、または前記支持部(101)と前記第1面(123)との接触位置は、前記第1当接部(121)で囲まれた領域内に位置する、請求項3または4に記載の電子膨張弁。
【請求項6】
前記弾性素子はバネであり、前記本体(51)に収容チャンバが成形され、前記バネの一部は前記収容チャンバに収容され、前記バネの他の部分は前記本体(51)から露出し、前記第1当接部(121)は、前記電気制御基板(12)に成形された導電層を備え、前記本体(51)から露出した前記バネの他の部分は前記導電層に当接する、請求項5に記載の電子膨張弁。
【請求項7】
前記本体(51)は位置限定部(512)を備え、前記位置限定部(512)は非回転体であり、前記位置限定部(512)は位置限定面(535)を含み、前記位置限定面(535)は、前記位置限定部(512)の周方向に沿って分布され、少なくとも一部の位置限定部(512)は前記本体(51)の外縁から突出して設けられ、前記第2取り付け部(26)は、嵌合部(264)および当接面(262)を備え、前記嵌合部(264)は嵌合面を含み、前記嵌合面は前記第2取り付け部(26)の側壁に成形され、前記位置限定面(535)は前記嵌合面に当接し、前記当接面(262)は、前記嵌合部(264)によりも前記第2取り付け部(26)の底部に近接して設けられ、前記位置限定部(512)の下端面は前記当接面(262)に当接する、請求項6に記載の電子膨張弁。
【請求項8】
第1圧着ナット(541)を備え、前記第1圧着ナット(541)の外周にネジが形成され、前記第2取り付け部(26)はネジ部を備え、前記ネジ部は、前記嵌合部(264)によりも前記第2取り付け部(26)の底部から離れて設けられ、前記ネジ部は前記第2取り付け部(26)の側壁に成形され、前記第1圧着ナット(541)は前記ネジ部にネジ接続され、前記第1圧着ナット(541)の下端面は前記位置限定部の上端面(533)に当接する、請求項7に記載の電子膨張弁。
【請求項9】
前記第1通路(27)と前記第2通路(28)とは連通せず、前記第1チャンバの開口および前記第2チャンバの開口は前記弁体の同一側に位置し、前記制御部(10)はインタフェース部(115)を更に備え、前記インタフェース部(115)は前記カバー(11)と射出により固定され、前記インタフェース部(115)は、前記電子膨張弁を外部に電気接続する、または信号接続する、または電気接続しながら信号接続するために用いられ、前記電子膨張弁は第1封止部材(60)を備え、前記第1封止部材(60)は前記制御チャンバ(112)の外周を囲んで設けられ、前記第1封止部材(60)は前記カバー(11)と前記弁体(20)との間に圧着される、請求項1に記載の電子膨張弁。
【請求項10】
前記第1チャンバ(250)の開口および前記第2チャンバ(260)の開口は前記弁体(20)の第1側壁(204)に位置し、前記ステータユニット(13)をインサートとし、射出により前記カバー(11)を含む第1部が形成され、前記制御チャンバ(112)の開口は前記弁体(20)に向かい、前記カバー(11)は第1リング部(117)を備え、前記第1リング部(117)は、前記制御チャンバ(112)の外周を囲み、前記第1リング部(117)の前記制御部(10)の外縁に近接して成形され、前記第1リング部(117)または前記第1側壁(204)に第1凹溝(103)が成形され、前記第1凹溝(103)は前記第1チャンバ(250)の開口および前記第2チャンバ(260)の開口の外周に位置し、前記第1封止部材(60)は前記第1凹溝(103)に位置限定され、前記第1凹溝(103)の深さは前記第1封止部材(60)の高さよりも小さく、前記第1側壁(204)は前記第1封止部材(60)を前記第1リング部(117)に圧着し、前記第1側壁(204)は前記第1リング部(117)に当接する、請求項に記載の電子膨張弁。
【請求項11】
前記第1チャンバ(250)の開口および前記第2チャンバ(260)の開口は前記弁体(20)の第1側壁(204)に位置し、前記ステータユニット(13)をインサートとし、射出により前記カバー(11)を含む第1部が形成され、前記カバー(11)は第1リング部(117)を備え、前記第1リング部(117)は前記制御部(10)の外縁に近接して成形され、前記第1側壁(204)または前記第1リング部(117)に第1凹溝(103)が成形され、前記第1凹溝(103)は前記第2チャンバ(206)の開口の外周に位置し、少なくとも一部の前記第1凹溝(103)は前記第1チャンバ(250)の開口と前記第2チャンバ(206)の開口との間に位置し、前記第1封止部材(60)は前記第1凹溝(103)に位置限定され、前記第1凹溝(103)の深さは前記第1封止部材(60)の高さよりも小さく、前記第1側壁(204)は前記第1封止部材(60)を前記第1リング部(117)に圧着し、前記第1側壁(204)は前記第1リング部(117)に当接する、請求項に記載の電子膨張弁。
【請求項12】
前記第1チャンバ(250)の開口および前記第2チャンバ(260)の開口は前記弁体(20)の第1側壁(204)に位置し、前記カバー(11)は第1ハウジングおよび第2ハウジングを備え、前記ステータユニット(13)をインサートとし、射出により前記第2ハウジングを含む第1部が形成され、前記制御チャンバ(112)の開口は前記弁体(20)に背向し、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとは封止して固定接続され、前記第2ハウジングに第1連通孔が形成され、前記第1封止部材(60)は前記第1連通孔の外周を囲み、前記第2ハウジングは前記第1封止部材(60)を前記弁体(20)に圧着し、前記第2ハウジングは第1リング部(117)を備え、前記第1リング部(117)は前記第1連通孔の外周を囲み、前記第1リング部(117)または前記第1側壁(204)に第1凹溝(103)が成形され、前記第1封止部材(60)は前記第1凹溝(103)に位置限定され、前記第1凹溝(103)の深さは前記第1封止部材(60)の高さよりも小さく、前記第1側壁(204)は前記第1封止部材(60)を前記第1リング部(117)に圧着し、前記第1側壁(204)は前記第1リング部(117)に当接する、請求項に記載の電子膨張弁。
【請求項13】
前記カバー(11)は位置限定ピン(102)を備え、前記位置限定ピン(102)は前記第1凹溝(103)の外側に位置し、前記位置限定ピン(102)の数は2つ以上であり、前記弁体(20)は位置決め孔(202)を備え、前記位置決め孔(202)の数は前記位置限定ピン(102)の個数と同じであり、各前記位置限定ピン(102)は前記位置決め孔(202)に挿入されている、請求項11または12に記載の電子膨張弁。
【請求項14】
締付装置(70)を更に備え、前記カバー(11)は第2連通孔(104)を備え、前記第2連通孔(104)は前記第1リング部(117)に成形され、前記第2連通孔(104)は前記位置限定ピン(102)よりも前記カバー(11)の外縁に近接して設けられ、前記弁体(20)はネジ孔を備え、前記締付装置(70)は前記第2連通孔(104)を貫通して前記ネジ孔にネジ接続される、請求項13に記載の電子膨張弁。
【請求項15】
少なくとも1つの係止溝(105)を備え、各前記係止溝(105)は前記第1凹溝(103)と共に前記弁体(20)または前記第1リング部(117)に設けられ、各前記係止溝(105)は前記第1凹溝(103)に連通し、これに対応して、前記第1封止部材(60)は少なくとも1つの突起(601)を含み、各前記第1封止部材(60)の突起(601)は対応する前記係止溝(105)に締り嵌められる、請求項14に記載の電子膨張弁。
【請求項16】
電子膨張弁および熱交換器を備え、前記電子膨張弁と前記熱交換器とは固定接続され、
前記電子膨張弁は、請求項1~15のいずれか1項に記載の電子膨張弁であり、
前記弁体(20)は、第1入口(21)、第2入口(22)、第1出口(23)、および第2出口(24)を備え、前記第1通路(27)は前記第1出口(23)と前記第1入口(21)とを連通し、前記第2通路(28)は前記第2出口(23)と前記第2入口(22)とを連通し、前記第1出口(23)は前記熱交換器(500)の入口に連通し、前記第2入口(22)は前記熱交換器(500)の出口に連通し、前記熱交換器(500)の入口は前記熱交換器(500)の第3通路を介して前記熱交換器(500)の出口に連通する、熱管理ユニット。
【請求項17】
請求項1~15のいずれか1項に記載の電子膨張弁の製造方法であって、
前記制御部(10)を組み立てるステップと、
前記弁構成部品(40)を前記弁体(20)と固定接続するステップと、
前記センサ(50)を前記弁体(20)と固定接続するステップと、
組み立て成形された制御部(10)を前記弁体(20)と組み立てるステップと、を含
前記カバー(11)と前記ステータユニット(13)とは射出により一体に成形され、
前記制御部(10)を組み立てることは、
ステータユニット(13)、第1ピン(119)、および第2ピン(116)をインサートとし、射出によりカバー(11)を含む第1部を形成し、前記制御部(10)の第1部の成形を実現し、
電気制御基板(12)を第1ピン(119)、第2ピン(116)と固定接続し、前記電気制御基板(12)と前記第1部との組み立てを実現することである、
電子膨張弁の製造方法。
【請求項18】
前記弁構成部品(40)を前記弁体(20)と固定接続することは、
前記弁構成部品(40)を前記弁体(20)の第1取り付け部(25)に取り付け、前記弁構成部品(40)のフランジ部の下端面(413)を前記第1取り付け部(25)の第1段差面(252)に当接させ、第2圧着ナット(641)を前記弁構成部品(40)の外周に嵌着し、前記第2圧着ナット(641)と前記弁体(20)の第1取り付け部(25)のネジ部とをネジ接続し、前記第2圧着ナット(641)の下端面を前記弁構成部品(40)のフランジ部の上端面(412)に当接させることを含み、
前記センサ(50)を前記弁体(20)と固定接続することは、
前記センサ(50)を前記弁体(20)の第2取り付け部(26)に取り付け、前記センサ(50)の位置限定面(535)を前記弁体(20)の嵌合面に当接させ、前記センサ(50)の位置限定部(512)の下端面(413)を前記第2取り付け部(26)の当接面(262)に当接させ、第1圧着ナット(541)を前記センサ(50)の外周に嵌着し、前記第1圧着ナット(541)と前記弁体(20)の第2取り付け部(26)のネジ部とをネジ接続し、前記第1圧着ナット(541)の下端面(413)を前記センサ(50)の位置限定部(512)の上端面に当接させることを含み、
前記センサ(50)と前記電気制御基板(12)とは、電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、前記センサ(50)の接続部(53)を前記電気制御基板(12)の第1当接部(121)に当接させ、前記電気制御基板(12)は、前記接続部(53)の弾性素子を圧縮し、所定の長さだけ変形させる、請求項17に記載の電子膨張弁の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体制御の技術分野に関し、例えば、電子膨張弁、その製造方法および熱管理ユニットに関する。
【0002】
本開示は、2018年7月20日に中国専利局に提出された出願番号が201810801473.X、201810801389.8および201810801412.3である中国特許出願に対して優先権を主張するものであり、上記出願の全ての内容を引用により本開示に援用する。
【背景技術】
【0003】
冷凍システムは、コンプレッサ、蒸発器、凝縮器、および絞り素子を備え、通常、膨張弁を絞り素子とする。制御精度を向上させるために、通常、電子膨張弁を絞り素子とし、電子膨張弁は、冷凍システムの作動媒体(例えば、冷媒)を絞るために使用されることが可能であり、電気制御可能な機器である。冷凍システムは、更に蒸発器の出口管路にセンサを設けて蒸発器の出口の作動媒体の関連パラメータを収集する。センサがワイヤハーネスを介して制御ユニットに接続され、制御ユニットは、関連パラメータを取得した後、対応する制御プログラムに応じて電子膨張弁の開度を調節する。このように、センサの機械的接続および電気的接続に関し、構造は比較的複雑となる。センサおよび電子膨張弁の弁体が独立して冷凍システムに接続されるため、取付けの基準は不一致であり、組み立てプロセスは比較的複雑となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、構造の簡略化に寄与し、容易かつ簡単な組み立ての実現に寄与し、且つ、取付けの信頼性を確保するための電子膨張弁、その製造方法および熱管理ユニットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
電子膨張弁は、弁体、弁構成部品、制御部、およびセンサを備え、前記弁体は、第1取り付け部および第2取り付け部を備え、前記弁体は、第1通路、第2通路を有し、前記第1取り付け部は第1チャンバを有し、前記第2取り付け部は第2チャンバを有し、前記第1チャンバは前記第1通路と連通し、前記第2チャンバは前記第2通路と連通し、前記弁構成部品は、弁座、弁芯、およびロータユニットを備え、前記弁座に弁口が形成され、前記ロータユニットは、前記弁芯を前記弁座に対して相対移動させることができ、前記弁芯の前記弁座に対する相対移動により、前記弁口の開度を調節することができ、少なくとも一部の前記弁座は前記第1チャンバに位置し、少なくとも一部の前記センサは前記第2チャンバに位置し、前記制御部は、カバー、ステータユニット、および電気制御基板を備え、前記ステータユニットと前記電気制御基板とは、電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、前記センサと前記電気制御基板とは、電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、前記制御部は制御チャンバを有し、前記カバーによって少なくとも一部の前記制御チャンバが形成され、前記電気制御基板は前記制御チャンバに配置され、一部の前記センサは前記制御チャンバに位置し、前記制御チャンバと前記第2チャンバとは連通するように設けられ、前記センサは前記弁体に固定接続され、前記センサは前記電気制御基板に当接する。
【0006】
熱管理ユニットは、電子膨張弁および熱交換器を備え、前記電子膨張弁と前記熱交換器とは固定接続され、電子膨張弁は、上記した電子膨張弁であり、前記電子膨張弁は弁体を備え、前記弁体は、第1入口、第2入口、第1出口、および第2出口を備え、第1通路は第1出口と第1入口とを連通し、第2通路は第2出口と第2入口とを連通し、前記第1出口は前記熱交換器の入口に連通し、前記第2入口は前記熱交換器の出口に連通し、前記熱交換器の入口は前記熱交換器の第3通路を介して前記熱交換器の出口に連通する。
【0007】
電子膨張弁および熱管理ユニットにおいて、熱管理ユニットは電子膨張弁を備え、電子膨張弁は、弁体、弁構成部品、センサ、および制御部を備え、センサは電子膨張弁に統合され、弁体によってセンサを位置限定し、センサを位置限定するための機械的接続部を個別に設ける必要がなく、このように、構造がより簡単となるとともに、センサのピンと制御部とを接続することにより、ワイヤハーネスを個別に設けてセンサの信号を制御器に伝達する必要がない
【0008】
電子膨張弁は上記した電子膨張弁であり、
前記制御部を組み立てるステップと、
前記弁構成部品を前記弁体と固定接続するステップと、
前記センサを前記弁体と固定接続するステップと、
組み立て成形された制御部を、前記弁体と組み立てる、または前記弁構成部品と前記弁体とを固定接続し、前記センサと前記弁体とを固定接続することにより形成されたユニットと組み立てるステップと、を含む電子膨張弁の製造方法。
【0009】
前記弁構成部品を前記弁体と固定接続し、前記センサを前記弁体とを固定接続し、成形された制御部を弁体と固定接続することを含む電子膨張弁の製造方法。このようにして、該製造方法は、弁体を基に、弁構成部品、センサ、および制御部を弁体と固定接続し、製
造基準の確保、取付けの信頼性の確保、位置決め治具の簡略化に寄与し、電子膨張弁の組み立てプロセスの簡略化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】冷凍システムの一実施形態の模式的なブロック図である。
図2】熱管理ユニットの一実施形態の構造模式図である。
図3】本技術案における電子膨張弁の一方向の斜視構造模式図である。
図4】本技術案における電子膨張弁の別の方向の斜視構造模式図である。
図5図3における電子膨張弁のB-B方向の断面構造模式図である。
図6図4における電子膨張弁のC-C方向の断面構造模式図である。
図7図3における電子膨張弁のA-A方向の断面構造模式図である。
図8図7におけるD部の部分構造拡大模式図である。
図9図3における弁体の斜視構造模式図である。
図10図6におけるセンサの斜視構造模式図である。
図11】電子膨張弁の組み立てステップ1の模式図である。
図12】電子膨張弁の組み立てステップ2の模式図である。
図13】電子膨張弁の組み立てステップ3の模式図である。
図14】電子膨張弁の別の実施形態の断面構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面および具体的な実施形態を参照しながら本発明について更に説明する。
【0012】
図1は、冷凍システムの一実施形態の模式的なブロック図であり、本実施例において、冷凍システムは、空調システムおよびバッテリ冷却システムを含み、空調システムは、コンプレッサ100、凝縮器200、第1電子膨張弁1、および蒸発器300を備え、空調システムが作動すると、冷媒はコンプレッサ100により高温高圧の冷媒に圧縮され、高温高圧の冷媒は凝縮器200により放熱された後、常温高圧の冷媒となり、常温高圧の冷
媒は第1電子膨張弁1を介して蒸発器300に入る。常温高圧の冷媒が第1電子膨張弁1を通過した後に圧力が小さくなるため、冷媒は気化して低温の冷媒となり、低温の冷媒は、蒸発器300を通過して大量の熱が吸収されて冷媒となり、コンプレッサ100に戻る。バッテリ冷却システムは熱管理ユニットを備え、空調システムにおける冷媒とバッテリ冷却システムの作動媒体とは熱管理ユニットで熱交換を行う。
【0013】
図2は、熱管理ユニットの1つの具体的な実施形態の構造模式図であり、本実施例において、熱管理ユニット400は、熱交換器500および第2電子膨張弁2を備え、熱交換器500および第2電子膨張弁2は一体に統合され、空調システムにおける冷媒とバッテリ冷却システムの作動媒体とは熱交換器500で熱交換を行い、本実施例において、第1電子膨張弁1の構造と第2電子膨張弁2の構造とは同じであり、以下、第1電子膨張弁1および第2電子膨張弁2を電子膨張弁と総称して説明する。もちろん、第1電子膨張弁および第2電子膨張弁の構造は異なってもよく、またはバッテリ冷却システムが電子膨張弁を使用しなくてもよく、第1電子膨張弁と第2電子膨張弁との一方は本技術案の電子膨張弁の構造と同じであり、いずれも本技術案の保護範囲内にある。
【0014】
図3図6に示すように、いくつかの実施例において、電子膨張弁1は、制御部10、弁体20、弁構成部品40、およびセンサ50を備え、弁構成部品40は弁体20に固定接続され、センサ50は制御部10に電気接続され、センサ50は弁体20に固定接続され、制御部10と弁体20とは固定接続されている。本実施例において、制御部10と弁体20とはスクリュー70により固定接続されているが、スナップフィットまたは接着の方式で固定接続されてもよい。このように、センサ50を電子膨張弁1に統合し、弁体20によってセンサ50を位置限定し、センサを位置限定するための機械的接続部を個別に設ける必要がなく、このように、構造がより簡単となるとともに、センサのピンを用いて制御部10と接続することにより、ワイヤハーネスを個別に設けてセンサの信号を制御器に伝達する必要がない。電子膨張弁1は第1封止部材60を更に備え、第1封止部材60は制御部10と弁体20との間に設けられ、制御部10と弁体20との間の封止を強化する。電子膨張弁は第1凹溝103を更に備え、第1凹溝103は制御部10または弁体20に設けられ、第1封止部材60は第1凹溝103に収容され、第1凹溝103は、第1封止部材を位置決めまたは位置限定するように構成される。
【0015】
図5図6に示すように、いくつかの実施例において、弁体20は、第1入口21、第1出口23、および第1通路27を備え、ここで、第1入口21と第1出口23とは第1通路27を介して連通できる。弁体20は、第2入口22、第2出口24、および第2通路28を更に備え、第2入口22と第2出口24とは第2通路28を介して連通できる。第1通路27と第2通路28とは連通しない。図3および図4を参照し、第1入口21および第2出口24は弁体20の同一側に設けられ、第2入口22および第1出口23は弁体20の同じ他側に設けられ、このように、電子膨張弁と熱交換器とを統合するまたは組み立てる時、電子膨張弁の第1出口23と熱交換器500の入口とを接続し、熱交換器の出口と電子膨張弁の第2入口22とを接続することにより、熱交換器と電子膨張弁とを対応して取り付けやすい。また、第1入口21、第2入口22、第1出口23、および第2出口24は弁体20の同じ側に設けられてもよく、弁体20の異なる側に設けられてもよく、電子膨張弁の実際の適用のニーズに応じて設計できる。技術案において、作動媒体の流れ方向に従い、第1出口は熱交換器の入口の上流に位置し、第2入口は熱交換器の出口の下流に位置する。
【0016】
図9に示すように、いくつかの実施例において、弁体20は、第1取り付け部25および第2取り付け部26を更に備え、第1取り付け部25は第1チャンバ250を有し、第2取り付け部26は第2チャンバ260を有し、第1チャンバ250は第1通路27と連通でき、第2チャンバ260は第2通路28と連通し、弁体20は第1側壁204を備え
、第1チャンバ250の開口および第2チャンバ260の開口はいずれも第1側壁204に成形され、または第1側壁に第1チャンバ250および第2チャンバ260が成形され、または第1チャンバの開口および第2チャンバの開口は第1側壁に位置し、または第1チャンバの開口および第2チャンバの開口は弁体の同一側に位置し、このように、本実施例において、第1入口21および第2出口24は弁体20の同一側に位置し、第2入口22および第1出口23は弁体20の同一側に位置し、第1チャンバ250の開口および第2チャンバ260は弁体20の同一側に位置し、以上の3側は弁体の異なる側であり、このように、干渉の回避に寄与し、弁体の小型化および弁体の利用率の向上に寄与する。
【0017】
図7に示すように、いくつかの実施例において、弁構成部品40は、弁座41、弁芯42、およびロータユニット43を備え、ロータユニット43は、弁芯42を動作させて弁芯42を弁座41に対して相対移動させることができ、弁座41は弁口44を有し、弁口44は、弁口44の両側に位置する第1通路27を連通し、弁芯42は、弁口44に近接したり離れたりすることにより、第1通路の弁口44における流通断面積を変え、更に、弁口44に絞りを形成することができる。
【0018】
本実施例において、弁構成部品40は接続部材45およびスリーブ46を更に備え、スリーブ46はロータユニット43の外周に被覆され、スリーブ46は接続部材45と溶接固定され、弁座41と接続部材45とは固定接続され、すなわち、接続部材45によりスリーブ46と弁座41とを接続し、このように、型の簡略化に寄与し、型を小型化するとともに、弁座の成形加工を容易にし、もちろん、接続部材45は弁座41と一体成形されてもよく、このようにすると、両者の接続設置を行う必要がない。
【0019】
本実施例において、接続部材45にフランジ部411が成形され、フランジ部411は2つの面を含み、それぞれフランジ部の下端面413およびフランジ部の上端面412であり、フランジ部の上端面412はスリーブ46の位置する側に向かい、フランジ部の下端面413は弁体20の位置する側に向かっている。
【0020】
少なくとも一部の弁構成部品40は第1チャンバ250に収容され、弁構成部品40と第1取り付け部25とは固定接続される。いくつかの実施例において、図9に示すように、第1取り付け部25は第1段差面252および第1側部253を含み、第1取り付け部25の軸線方向に沿って、第1側部253は第1段差面252よりも弁体の外側に近接して設けられ、且つ第1段差面252は第1取り付け部25の本体部の軸線方向にほぼ垂直であり、第1側部253は第1取り付け部25の本体部の軸線方向に平行であり、第1取り付け部25の本体部とは、第1チャンバが成形された部分を指し、第1側部253の表面にネジが成形され、第1側部253の表面に成形されたネジを雌ネジと定義する。
【0021】
図7図9および図12に示すように、いくつかの実施例において、フランジ部の下端面413が第1段差面252に当接し、第1段差面252から第1チャンバの開口が形成された弁体20の外側面までの距離を予め設定することにより、第1チャンバ250に進入した弁座41の長さを制御することができる。電子膨張弁1は第2圧着ナット641を更に備え、第2圧着ナット641は第1貫通孔6411を有し、第2圧着ナットの外周に
ネジが成形され、第2圧着ナットの外周に成形されたネジを雄ネジ6412と定義し、スリーブ46は第1貫通孔6411を貫通し、第2圧着ナット641は接続部材45の外周に設けられ、第2圧着ナットの下端面はフランジ部の上端面412に当接し、第2圧着ナット641を回転し、第2圧着ナット641の雄ネジおよび第1側部253の雌ネジは作用し、第2圧着ナット641はフランジ部411を弁体20に圧着し、弁構成部品40と弁体20とは相対的に固定接続され、このように、弁構成部品40と弁体20との相対位置を一定に確保することに寄与し、取り付けが容易で簡単となる。
【0022】
いくつかの実施例において、電子膨張弁1は第2封止部材540を更に備え、弁体20の第1取り付け部250は第2段差面251を更に含んでもよく、第2段差面251は第1段差面252とほぼ平行であり、且つ、第2段差面251は第1段差面252に対して第1側壁204から離れ、すなわち、第2段差面251は第1段差面252よりも第1チャンバ250の底部に近接して設けられ、第2封止部材540は第2段差面251とフランジ部の下端面413との間に設けられ、第2封止部材540の寸法および封止のニーズに応じて第1段差面252と第2段差面251との距離を設定することができ、このように、第2封止部材540に作用する圧着力が大きすぎたり小さすぎたりすることで第2封止部材540の封止効果が不良になることの回避に寄与し、第1取り付け部25と弁構成部品40との間の封止を強化し、作動媒体漏れのリスクを低減し、電子膨張弁の封止性を向上させる。あるいは、第1段差面252に第2凹溝が設けられ、第2封止部材540は第1段差面252の第2凹溝に設けられ、フランジ部の下端面413は第2封止部材540に接触して第2封止部材540を圧着し、第1段差面252に第2凹溝が設けられ、このように、第2封止部材540の取り付けが容易にとなり、且つ、第1取り付け部25と弁座41との間の封止を強化し、作動媒体漏れのリスクを低減し、電子膨張弁の封止性を向上させることもでき、これにより分かるように、第2凹溝はフランジ部の側部に設けられてもよく、第2凹溝の深さは第2封止部材の厚さよりも小さく、第2封止部材は弁構成部品と弁体との間に圧着される。
【0023】
図7図11に示すように、いくつかの実施例において、制御部10は、カバー11、電気制御基板12、およびステータユニット13を備え、電気制御基板12とステータユニット13とは、電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、制御部10は制御チャンバ112を有し、カバー11によって少なくとも一部の制御チャンバ112が形成され、制御チャンバ112と第2チャンバとは連通するように設けられ、電気制御基板12は制御チャンバ112内に取り付けられ、電気制御基板12は、ステータユニット13に制御信号を出力するまたは制御信号をステータユニット13に伝達することができる。カバー11とステータユニット13とは射出により一体に成形され、いくつかの実施例において、ステータユニット13はコイルおよび第1ピン119を備え、ステータユニット13は、第1ピン119により電気制御基板12に電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、コイル、第1ピン119等をインサートとし、射出によりカバー11を形成し、第1ピン119の一端がカバー11にパッケージされ、第1ピン119の他端がカバー11から露出し、カバー11から露出した第1ピン119の他端は電気制御基板12に挿着固定されて電気接続することできる、または信号接続することできる、または電気接続しながら信号接続することできる。制御部10はインタフェース部115を更に備え、電子膨張弁はインタフェース部115を介して外部に電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続されている。インタフェース部115はカバー11と射出により固定接続され、インタフェース部115は第2ピン116を備え、インタフェース部115は取り付けチャンバ1151を有し、第2ピン116は取り付けチャンバに進入し、第2ピン116はカバー11と射出により固定接続され、第2ピン116の第1端は制御チャンバ112に進入し、第2ピン116の第2端は取り付けチャンバ1151に進入し、少なくとも一部の第2ピン116の中部はカバー11と射出により固定接続され、第2ピン116の第1端は電気制御基板12と挿着固定または圧着固定され、第2ピン116の第2端は取り付けチャンバ1151に進入し、電気制御基板12は第2ピン116により電子膨張弁の外部の電源と制御信号とのうちの少なくとも1つに接続することができる。電気制御基板12は第1差込孔122および第2差込孔125を有し、第1ピン119は第1差込孔122に挿入し、第2ピン116は第2差込孔125に挿入し、第1ピン119、第2ピン116、および電気制御基板12は溶接により接続されてもよく、圧着嵌合の方式で接続されてもよく、電気制御基板12は第1ピン119、第2ピン116により、カバー11に相対的に固定接続される。ステータユニット13およびカバー11は、一体に射出成形することにより、電気制御基板12と組み立てて制御部の第1部を形成し、ここで、ステータユニット13はロータユニット43の外周に嵌着される。
【0024】
図7図8図11および図14に示すように、いくつかの実施例において、第2取り付け部26の軸線方向に沿って、第2チャンバ260の開口方向を上、第2チャンバ260の開口方向と反対となる方向を下、電気制御基板12の上方の面を電気制御基板の第1面123、電気制御基板の第1面123と反対となる面を電気制御基板の第2面124と定義し、または、第2取り付け部26の軸線方向に沿って、電気制御基板の第2面124は電気制御基板の第1面123よりも第1側壁204に近接していると定義し、これにより分かるように、電気制御基板12の電子部品は電気制御基板の第1面または電気制御基板の第2面に設けられている。第2取り付け部26の軸線方向に沿って、少なくとも一部の電気制御基板12は第2取り付け部26とカバー11との間に設けられ、または、電気制御基板の第1面123は、一部のカバーの内壁113に対向し、電気制御基板の第2面124は、第2取り付け部26が設けられた第1側壁204およびセンサ50に対向し、または、電気制御基板12と弁体20との間にカバー11が設けられず、電気制御基板12は第1ピン119および第2ピン116に取り付けられて固定され、電気制御基板12は、弁体20に対応するカバーの一側から制御チャンバ112に入れられ、電気制御基板12は第1ピン119および第2ピン116に圧着され、電気制御基板の取り付けおよび電子膨張弁の組み立てに寄与する。また、電気制御基板12およびステータユニット13は第1側壁204の同一側に設けられ、電子膨張弁の構造は比較的コンパクトである。
【0025】
本技術案において、センサ50は弁体20に固定接続され、センサ50の一端は第2取り付け部26に固定接続され、部分センサ50は第2チャンバ260に進入する。
【0026】
技術案において、センサ50は、本体51、感知ヘッド52、および接続部53を備え、感知ヘッド52は本体51に固定接続され、感知ヘッド52は第2通路28または第2チャンバ260に位置し、感知ヘッド52は、第2通路28または第2チャンバ260内の作動媒体の関連パラメータ、例えば、作動媒体の温度と圧力とのうちの少なくとも1つを感知することができる。電気制御基板12とセンサ50とは接続部53により電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、接続部53の一端は本体の第1端から露出して設けられ、感知ヘッド52は本体51の第2端から露出して設けられ、本体51の第1端および本体の第2端は本体の異なる端に位置し、接続部53の一端は本体51内にパッケージされ、且つ感知ヘッド52に電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、接続部53の他端は本体51から露出し、且つ電気制御基板12に電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、電気制御基板12が制御チャンバ112に設けられるため、少なくとも一部の接続部53は制御チャンバ112に位置する。
【0027】
図8に示すように、電気制御基板の第2面124に第1当接部121が設けられ、第1当接部121は、電気制御基板の第2面124に成形された導電層を備え、ここで、導電層は、錫メッキ層、無電解ニッケルおよび金メッキ等の処理を行った層であってもよく、または電気制御基板に固定接続された導電金属片であってもよい。第1当接部121は電気制御基板の回路に電気接続され、センサの接続部53は第1当接部121に当接して電気接続することできる、または信号接続することできる、または電気接続しながら信号接続することでき、または、接続部53は第1当接部に固定接続されて電気接続することできる、または信号接続することできる、または電気接続しながら信号接続することできる。このように設けられたセンサ50は第1当接部121により電気制御基板12に当接し、線路配置を相対的に減少することができ、電気制御基板12に挿着孔を設ける必要がなく、電気制御基板の第1面に電子部品を配置することに寄与し、電気制御基板の第1面の利用率の向上に寄与するとともに、溶接を行う必要がなく、組み立てプロセスはより簡単
となる。
【0028】
具体的には、本実施例において、センサは5つの接続部53を含み、このように、接続部と電気制御基板との接続信頼性の向上に寄与し、センサ50は伝導板54を更に備え、伝導板54は導電材料で作製され、伝導板54は本体51にパッケージされ、接続部53の第1端は伝導板54に固定接続され、面と面とを接触して溶接すること、挿着した後に溶接すること、または締まり挿着固定して電気接続し、または信号接続し、または電気接続しながら信号接続することを含む。感知ヘッド52と伝導板54とは溶接により固定接続され、または挿着され、接続部53は伝導板54により感知ヘッド52に電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、このように、伝導板により接続部および感知ヘッドに支持を提供する。もちろん、本体により接続部および伝導板の位置を限定してもよく、すなわち、接続部は伝導板に接触して電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、接続部と伝導板とは本体により固定接続され、本体により伝導板および感知ヘッドの位置を限定し、すなわち、伝導板と感知ヘッドとは電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、本体により伝導板と感知ヘッドとを固定接続する。もちろん、センサが1つの接続部のみを含む場合、伝導板を設けなくてもよく、接続部と感知ヘッドとは電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、接続部と感知ヘッドとは固定接続される、または接続部と感知ヘッドとは本体により固定接続され、このように、センサの構造はより簡単となる。
【0029】
本実施例において、接続部53は、バネ、弾性シート、板バネ等のような弾性素子であり、本実施例において、接続部53をバネとして説明し、接続部53が固定された後、接続部53は電気制御基板12および伝導部材54によって圧縮されて変形し、接続部53は弾性変形し、または、弾性素子の電気制御基板とセンサとの間における長さは弾性素子の自然状態における長さよりも小さく、このように、接続部53と電気制御基板12との接触をより確実にすることに寄与する。本体に収容チャンバが成形され、接続部の一部は収容チャンバに収容され、接続部の他の部分は本体から露出し、接続部53の本体から露出した一端は電気制御基板12の導電層に当接し、接続部の対応する他端はセンサの伝導板または感知ヘッドに当接し、溶接を相対的に減少し、組み立て過程を簡略化する。接続部53は電気制御基板12に当接し、電気制御基板12は変形し、接続部53の電気制御基板12に対する作用力を除去するとともに電気制御基板12の安定性を強化するために、カバー11に支持部101が設けられ、支持部101はカバーの内壁113に対して突出し、電気制御基板12に向かって突出し、第2取り付け部26の軸線方向に沿って、支持部101は電気制御基板12の上方に位置し、支持部101は電気制御基板の第1面123にほぼ垂直であり、支持部101は電気制御基板の第1面123に接触し、支持部101および接続部53はそれぞれ電気制御基板12の両側に位置し、支持部101は、接続部53の電気制御基板12に作用する弾性力を相殺するために用いられる。本実施例において、電気制御基板12は5つの第1当接部121を備え、カバー11は2つの支持部101を備え、第1当接部121は囲んで第1領域を形成し、支持部101は第1領域の中心寄りの位置に支持され、電気制御基板12の相対的な安定に寄与する。
【0030】
いくつかの実施例において、本体51は位置限定部512を更に備え、位置限定部は非回転体であり、位置限定部512は位置限定面535を含み、位置限定面535は位置限定部512の周方向に沿って分布されている。これに対応して、第2取り付け部26は嵌合部264を備え、嵌合部264は嵌合面を含み、嵌合面は第2取り付け部の側壁に成形され、センサと弁体とが組み立てられた後、嵌合面と位置限定面とは嵌合当接してセンサの弁体に対する回動を限定し、センサの弁体に対する位置を確保し、更にセンサの電気制御基板に対する位置を確保する。具体的には、図9および図10に示すように、本体51は本体部511を更に備え、伝導板54と本体部511とは固定接続され、本実施例において、少なくとも一部の位置限定部512は本体部511の外縁から突出し、第2取り付け部26の軸線方向に沿って、本体部511は位置限定部512よりも電気制御基板12に近接している。電子膨張弁は第1圧着ナットを更に備え、第1圧着ナットは、位置限定部512の本体部から突出した部分に圧着される。いくつかの実施例において、位置限定部512は、位置限定面535、位置限定部の下端面534、および位置限定部の上端面533を含み、位置限定面535は位置限定部512の周方向に分布され、センサの軸線方向に沿って、位置限定部の下端面534は位置限定部512の一側に位置し、位置限定部の上端面533は位置限定部512の他側に位置する。位置限定面535は円弧面および平面を含み、これにより分かるように、位置限定部512が第2チャンバ260に位置
する場合、位置限定部が非回転体であるため、センサは回動できない。位置限定部の構造は複数種あり、センサの回動を防止できれば良く、例えば、位置限定部は方形、楕円形または他の形状である。第2取り付け部26は、第3段差面263、当接面262、および第2側部265を含み、第2取り付け部26の軸線方向に沿って、嵌合面は第3段差面263と当接面262との間に位置し、第3段差面263は当接面262よりも第1側壁204に近接し、第2側部265は第3段差面263よりも第1側壁204に近接している。第3段差面263、当接面262は第2取り付け部26の軸線方向にほぼ垂直であり、嵌合面、第2側部265は第2取り付け部26の軸線にほぼ平行であり、第2側部265は雌ネジを有し、位置限定部の下端面534は当接面262に当接し、第2チャンバ260に進入したセンサ50の長さを制御することができる。電子膨張弁は第1圧着ナット541を備え、第1圧着ナット541は本体部511に嵌設され、第1圧着ナットの下端面は位置限定部の上端面に当接し、第1圧着ナットの外周にネジが形成され、第2取り付け部はネジ部を備え、ネジ部は嵌合部よりも第2取り付け部の底部から離れて設けられ、第1圧着ナット541の外周のネジおよび第2取り付け部の第2側部265のネジ部の作用で、第1圧着ナット541は位置限定部512を圧着し、センサ50と弁体20とを接続する。
【0031】
本実施例において、電子膨張弁は第3封止部材520を更に備え、第3封止部材は第2取り付け部の底部とセンサとの間に設けられ、第3封止部材によって、センサと弁体との間に封止構造が形成され、第2通路内の作動媒体がセンサと弁体との間の隙間を介して制御チャンバに入ることを防止するために用いられる。第3封止部材520は、第2取り付け部の底部に設けられ、嵌合面を形成することにより位置限定され、当接面から第2取り付け部の底部までの距離は第3封止部材の厚さよりも小さく、位置限定部の下端面534は第3封止部材520に接触し、第3封止部材520を第2取り付け部の底部に圧着し、当接面から第2取り付け部の底部までの距離を設定することにより、第3封止部材の圧縮量を制御し、このように、第3封止部材520に作用する圧着力が大きすぎたり小さすぎたりすることで第3封止部材520の封止効果が不良になることの回避に寄与し、第2取り付け部26とセンサ50との間の封止を強化し、作動媒体が制御チャンバに漏れるリスクを低減し、電子膨張弁の封止性を向上させ、内部漏れのリスクを低減する。これにより分かるように、第3封止部材は位置限定面と弁体との間に設けられてもよく、すなわち、位置限定面または弁体に第3凹溝が設けられ、第3封止部材が第3凹溝内に係止され、第3凹溝が設けられていない位置限定面または弁体は第3封止部を圧着する。または、センサの位置限定部の下端面に第3凹溝または段差部が形成され、または、第2取り付け部の当接面に第3凹溝が形成され、第3封止部材が第3凹溝内に係止され、第3凹溝の深さは第3封止部材の厚さよりも小さく、第3封止部材はセンサの位置限定部の下端面と弁体との間に圧着される。
【0032】
本実施例において、図11に示すように、カバー11は第1リング部117を更に備え、第1リング部117は制御部のカバー11の外縁に近接して成形され、または、第1リング部117は制御チャンバの外周を囲み、本発明の一実施形態において、カバーと弁体とが組み立てられた後、第1リング部117は弁体の第1側壁204に当接する。電子膨張弁は第1封止部材60を更に備え、第1封止部材は制御チャンバの外周を囲んで設けられ、第1封止部材60は第1側壁204と第1リング部117との間に設けられ、更に、カバー11は第1封止部材60を弁体20に圧着し、このように、カバー11と弁体20との間の封止を強化し、作動媒体がカバーと弁体との接続部を介して電子膨張弁の外部に漏れること、または外部の媒体がカバーと弁体との接続部を介して電子膨張弁の内部に入ることを減少し、電子膨張弁の外部封止を向上させることができる。本発明の一実施形態において、第1リング部117はカバー11の周側に近接して設けられ、いくつかの実施例において、図7に示すように、第2取り付け部26の軸線方向に沿って、第1チャンバ250の開口、第2チャンバ260の開口、および第1リング部117を、該軸線に垂直な平面に投影して第1投影、第2投影、および第3投影を形成し、第1投影や第2投影は第3投影で囲まれた領域内に位置し、すなわち、第1封止部材は第1チャンバの開口および第2チャンバの開口の周辺に位置し、このように、第1リング部が弁体に相対的に固定接続されると、外部の作動媒体が制御チャンバに入ることを阻止できる。別の実施形態において、図14に示すように、主に外部の媒体が制御チャンバに入って電気制御基板を破損することを防止するため、本実施例において、第2取り付け部26の軸線方向に沿って、第1封止部材60は第2チャンバ260の開口を囲んで設けられ、第1リング部が弁体に接続されると、カバーは第1封止部材を弁体に圧着し、このように、第1リング部が弁体に相対的に固定接続されると、制御チャンバの封止を実現することができる。一部の第1封止部材は第1チャンバの開口と第2チャンバの開口との間に設けられ、更に第1チャンバに入った作動媒体が制御チャンバに入ることを阻止でき、第1チャンバの開口の外周に第1封止部材が設けられず、このように、第1封止部材の小型化に寄与する。第1ピン119および第2ピン116はカバー11と一体に射出成形され、電気制御基板12を組み立てる時、電気制御基板12を第1ピン119および第2ピン116に向かって圧着し
、電気制御基板12は第1ピン119および第2ピン116と圧着固定または溶接固定され、カバーの制御チャンバの開口が弁体に向かい、電気制御基板はカバーの制御チャンバの開口から制御チャンバに配置され、カバー11とステータユニットとは一体に成形される。もちろん、カバー11は第1ハウジングと第2ハウジングとを更に備え、第1ハウジングは単独で成形され、第2ハウジングはステータユニットと一体に成形され、このように、制御チャンバの開口は弁体に背向し、電気制御基板は制御チャンバの開口から制御チャンバに配置されて第1ピン、第2ピンに固定接続され、更に、第1ハウジングと第2ハウジングとは固定されて封止設置され、例えば、レーザ溶接の方式で封止して固定接続される。第2ハウジングは第1リング部を備え、第2ハウジングに第1連通孔が形成され、第1リング部は第1連通孔の外周を囲み、第1封止部材は第1連通孔の外周を囲み、第2ハウジングは第1封止部材を弁体に圧着する。
【0033】
本実施例において、電子膨張弁は第1凹溝103を更に備え、第1凹溝103は第1リング部117に設けられてもよく、第1凹溝103は弁体20に設けられてもよく、すなわち、第1凹溝の壁は第1側壁204の一部であり、または、第1側壁204は第1凹溝の壁を含み、第1凹溝103と第1リング部117とは対向するように設けられている。第1封止部材60は第1凹溝103に設けられ、第1凹溝の深さは第1封止部材の高さよりも小さく、カバー11と弁体20とを固定接続する時、第1封止部材60を圧着することで弁体20とカバー11との間の封止を実現する。また、図11に示すように、電子膨張弁は少なくとも1つの係止溝105を更に備えてもよく、各係止溝は第1凹溝103と共に弁体またはカバーの第1リング部に設けられ、各係止溝105は第1凹溝103と連通し、これに対応して、第1封止部材60は少なくとも1つの突起601を更に備え、各第1封止部材の突起601は対応する係止溝105と締り嵌めされ、第1凹溝103がカバー11の第1リング部117に設けられている場合、制御部10と弁体20とを取付けする時の第1封止部材60の落下を防止することができ、取り付けしやすくなる。
【0034】
図11および図13に示すように、いくつかの実施例において、カバー11は位置限定
ピン102を更に備え、位置限定ピンの数は2つ以上であり、本実施例において、カバーは2つ位置限定ピン102を備え、各位置限定ピン102は第1リング部117に固定接続され、各位置限定ピン102は第1リング部117に対して弁体20に突出し、各位置限定ピン102は第1リング部117の外縁に近接して設けられる、または各位置限定ピンは第1凹溝の外側に位置する。弁体20は位置決め孔202を備え、位置決め孔202の数は位置限定ピン102の数と同じであり、各位置限定ピン102は位置決め孔202に挿入され、制御部10と弁体20との相対位置を限定し、このように、取付け過程において制御部10が弁体20に対してずれることを防止でき、制御部10と弁体20との固定接続は正確で組み立てやすくなる。これにより分かるように、位置限定ピンは弁体に設けられてもよく、これに対応して、位置限定孔はカバーに設けられている。
【0035】
いくつかの実施例において、電子膨張弁は締付装置70を更に備え、締付装置70はボルトまたはスクリューであってもよく、カバー11は第2連通孔104を備え、第2連通孔104は第1リング部117の外縁に近接して設けられ、すなわち、第2連通孔104は第1リング部117を貫通し、弁体20はネジ孔203を備え、締付装置70は第2連通孔104およびネジ孔203を貫通して制御部10と弁体20とを固定接続し、本実施例において、第2連通孔の数は2つ以上であり、ネジ孔の数は第2連通孔の数と同じであり、第1封止部材60を圧着し、このように、制御部10と弁体20とを一体に統合でき、且つ、弁体20と制御部10との間の封止性、防水性、防塵性を確保し、外部の水や塵の侵入および内部の作動媒体の漏れを効果的に防止し、全体的に封止する作用を果たすことができる。
【0036】
図11図13を参照し、本発明は電子膨張弁の製造方法を更に提供し、電子膨張弁は、制御部、弁体、弁構成部品、およびセンサを備え、制御部は、カバー、ステータユニット、および電気制御基板を備え、カバーとステータユニットとは射出により一体に成形され、該電子膨張弁の製造方法は以下のステップを含む。
【0037】
a1、制御部を組み立てる。
ステータユニット、第1ピン、第2ピンをインサートとし、射出によりカバーを含む第1部を形成する制御部の第1部の成形と、
電気制御基板と第1部との組み立てと、
電気制御基板と第1ピン、第2ピンとの固定接続と、
を含む。
【0038】
a2、弁構成部品と弁体とを固定接続する。
【0039】
a3、センサと弁体とを固定接続する。
【0040】
a4、ステップa1で成形された制御部とステップa2、a3で形成されたユニットとを組み立てる。
【0041】
以上のステップa1、a2、a3の順序は調整可能であり、a4はステップa1、a2、a3の後である。ステップa2の前に、弁構成部品の組み立てを更に含み、弁構成部品は、弁座、弁芯、スリーブ、接続部材、およびロータユニットを備え、ロータユニットと弁芯とが組み立てられてスリーブの内側に配置され、スリーブは接続部材と溶接固定され、弁座は接続部材と溶接固定されている。
【0042】
ステップa3の前に、センサの成形を更に含み、センサは、接続部、伝導板、本体、および感知ヘッドを備え、接続部は弾性素子を備え、弾性素子は伝導板に接触し、感知ヘッドは伝導板に接触し、弾性素子、伝導板、および感知ヘッドをインサートとし、射出によ
り本体を含むセンサを形成する。
【0043】
ステップa2は、第2封止部材を第1チャンバに配置し、更に弁構成部品を第1チャンバ内に配置し、第2圧着ナットにより弁構成部品と弁体とを固定接続することを含む。
【0044】
ステップa3は、第3封止部材を第2チャンバに配置し、センサの位置限定部および弁体の嵌合部を位置限定し、センサを弁体の第2チャンバ内に配置し、第1圧着ナットによりセンサと弁体とを固定接続することを更に含む。
【0045】
ステップa4は、第1封止部材を第1凹溝に配置し、位置限定ピンを弁体の位置決め孔に挿入し、締付装置により制御部と弁体とを固定接続することを更に含む。
【0046】
ステップa4において、センサと電気制御基板とが電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、センサの接続部が電気制御基板の第1当接部に当接し、電気制御基板がセンサ接続部の弾性素子を圧縮し、所定の長さだけ変形させることが含まれる。
【0047】
前記電子膨張弁は、制御部、弁体、弁構成部品、およびセンサを備え、制御部は、カバー、ステータユニット、および電気制御基板を備え、前記カバーは第1ハウジングおよび第2ハウジングを備え、前記第2ハウジングは前記ステータユニットと一体成形され、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとの間に制御チャンバが形成され、該電子膨張弁の製造方法は、以下のステップを含む。
【0048】
a1、制御部を組み立てる。
ステータユニット、第1ピン、第2ピンをインサートとし、射出により第2ハウジングを含む第1部を形成する制御部の第1部の成形と、
電気制御基板と第1部との取り付けと、
電気制御基板と第1ピン、第2ピンとの固定接続と、
第1ハウジングと第2ハウジングとの固定接続と、
を含む。
【0049】
a2、弁構成部品と弁体とを固定接続する。
【0050】
a3、センサと弁体とを固定接続する。
【0051】
a4、ステップa1で成形された制御部と弁体とを組み立てる。
【0052】
このように製造された電子膨張弁は、弁構成部品の取付けおよびセンサの取付けのステップに制限がないため、取付けプロセスの設計の自由度が大きい。
【0053】
本発明の実施例において、熱管理ユニットは電子膨張弁を備え、電子膨張弁は、弁体、センサ、および制御部を備え、制御部は電気制御基板を備え、センサは弁体に固定接続され、センサは制御板に電気接続される、または信号接続される、または電気接続されながら信号接続され、且つ当接するように設けられ、ピン溶接に対して応力緩和に寄与し、センサと制御部とが直接当接してワイヤハーネスが不要となり、冷凍システムの統合に寄与し、センサと弁体とが直接固定接続され、構造の簡略化に寄与し、構造をコンパクトにする。
【0054】
本発明の実施例において、熱管理ユニットは電子膨張弁を備え、電子膨張弁は、弁体、弁構成部品、センサ、制御部、および第1封止部材を備え、第1封止部材は第2チャンバの外周に設けられ、前記第1封止部材は前記カバーと前記弁体との間に圧着される。外部
の水などの媒体が制御チャンバに入って回路基板の作動性能に影響を及ぼすことを阻止するために、制御チャンバの外周に第1封止部材が設けられ、このような構成は、電子膨張弁の電気制御基板の位置する制御チャンバの封止性の向上に寄与する。
【0055】
本発明に係る電子膨張弁の製造方法は、前記弁構成部品と前記弁体とを固定接続することと、前記センサと前記弁体とを固定接続することと、成形された制御部と弁体とを固定接続することとを含み、このように、該製造方法は、弁体を基に、弁構成部品、センサ、および制御部を弁体と固定接続し、製造基準の確保、取付けの信頼性の確保、位置決め治具の簡略化に寄与し、電子膨張弁の組み立てプロセスの簡略化に寄与する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14