(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-29
(45)【発行日】2022-10-07
(54)【発明の名称】乗客、航空機乗務員、容器および配膳カートを搬送するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B66B 9/04 20060101AFI20220930BHJP
B64D 11/00 20060101ALI20220930BHJP
【FI】
B66B9/04 M
B64D11/00
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021005734
(22)【出願日】2021-01-18
(62)【分割の表示】P 2016181349の分割
【原出願日】2016-09-16
【審査請求日】2021-01-20
(32)【優先日】2016-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス・エー・ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】カレン・エル・ヒルズ
【審査官】吉川 直也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2007/0215754(US,A1)
【文献】特開平05-330763(JP,A)
【文献】特開平04-203369(JP,A)
【文献】特開2009-250153(JP,A)
【文献】特開2000-355477(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0084172(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00-31/02
B64C 1/22
B64D 11/00-11/06
F04B 39/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビークルの少なくとも2つのデッキ間に延びるシャフトであって、前記シャフトは、連結機構により前記少なくとも2つのデッキを隔離するデッキ構造に装着される、シャフトと、
前記シャフト内のかご室であって、前記少なくとも2つのデッキ間で移動可能である、かご室と、
前記シャフトの内部と選択的に連通し、前記かご室を移動させるよう動作可能な空気圧式システムであって、前記空気圧式システムは、
前記ビークルの客室と前記ビークルの外部との間の圧力差を使用して空気圧力を発生させる弁、タービンエンジンにより発生させた抽気を使用して空気圧力を発生させる弁、またはそれらの組み合わせを含む、空気圧式システムと、
を備える、エレベータシステム。
【請求項2】
前記連結機構が、前記デッキ構造が前記シャフトとは無関係に撓むことを可能にするために、デッキ構造の撓みを許容する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記シャフトは、前記デッキ構造の第1の側に結合された第1の管状構造と、前記デッキ構造の第2の側に結合された第2の管状構造とを有する複数の垂直に積み重ねられた管状構造から構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記連結機構が、前記デッキ構造の第1の側および前記デッキ構造の第2の側に固定された1つまたは複数のブラケットを含み、第1の管状構造および第2の管状構造がそれぞれ、1つまたは複数のブラケットのU字形部分を補完する部分を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記連結機構が、引っ張り力に抵抗するコードを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記連結機構が、回転バンパを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記連結機構が、1または複数のタイロッドを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
別の連結機構をさらに備え、前記シャフトの基部が、前記別の連結機構によって別のデッキ構造に取り付けられ、前記別の連結機構が、前記シャフトの前記基部の形状を補完するU字形部分を有するブラケット、タイロッド、滑り軸受、緩衝パネル、またはそれらの任意の組み合わせを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
ビークルの少なくとも2つのデッキ間に延びるシャフトであって、前記シャフトは、連結機構により前記少なくとも2つのデッキを隔離するデッキ構造に装着される、シャフトと、
前記シャフト内のかご室であって、前記少なくとも2つのデッキ間で移動可能である、かご室と、
前記シャフトの内部と選択的に連通し、前記かご室を移動させるよう動作可能な空気圧式システムと、
ビークル用廃棄システムであって、前記空気圧式システムは、ビークル用廃棄システムの一部である、ビークル用廃棄システムと、
を備える、エレベータシステム。
【請求項10】
前記シャフトは、前記デッキ構造の第1の側に結合された第1の管状構造と、前記デッキ構造の第2の側に結合された第2の管状構造とを有する複数の垂直に積み重ねられた管状構造から構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記連結機構が、前記デッキ構造の第1の側および前記デッキ構造の第2の側に固定された1つまたは複数のブラケットを含み、第1の管状構造および第2の管状構造がそれぞれ、1つまたは複数のブラケットのU字形部分を補完する部分を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
エレベータシステムの設置方法であって、前記方法は、
シャフトとは無関係にデッキ構造の撓みを許容する連結機構を用いて、少なくとも2つのビークルのデッキを隔離するデッキ構造にシャフトを装着するステップと、
前記シャフト内にかご室を設置するステップと、
前記シャフトの内部と選択的に連通する空気圧式システムを設けるステップであって、前記空気圧式システムは、前記かご室を移動させるよう動作可能であり、前記空気圧式システムは、前記ビークルの客室と前記ビークルの外部との間の圧力差を使用して空気圧力を発生させる弁、タービンエンジンにより発生させた抽気を使用して空気圧力を発生させる弁、またはそれらの組み合わせを含む、ステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記シャフトは、複数の管状構造を含み、前記シャフトを前記デッキ構造に装着するステップは、
第1のブラケットを用いて第1の管状構造を前記デッキ構造の第1の側に連結するステップと、
第2のブラケットを用いて第2の管状構造を前記デッキ構造の第2の側に連結するステップと、
を備え、
第2の連結機構が第1のブラケットおよび第2のブラケットを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のブラケットのU字形部分が、前記第1の管状構造の一部を囲むように構成され、前記第2のブラケットのU字形部分が、前記第2の管状構造の一部を囲むように構成される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記シャフトを前記デッキ構造に装着するステップが、
引っ張り力に抵抗する少なくとも1つのコードを用いて前記シャフトを前記デッキ構造に取り付けるステップを備え、第2の連結機構が前記少なくとも1つのコードを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記シャフトを前記デッキ構造に装着するステップが、
前記デッキ構造に直交する方向に前記シャフトが移動することを可能にすると同時に前記デッキ構造の開口部内に前記シャフトを保持する少なくとも1つの回転バンパを用いて前記シャフトを前記デッキ構造に装着するステップを備え、第2の連結機構が前記回転バンパを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記シャフトを前記デッキ構造に装着するステップが、
少なくとも1つのタイロッドを用いて前記シャフトを前記デッキ構造に取り付けるステップを備え、第2の連結機構が前記少なくとも1つのタイロッドを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記シャフトの基部を別の連結機構を用いて別のデッキ構造に装着するステップをさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記シャフトの前記基部を前記別のデッキ構造に装着するステップが、
前記シャフトの前記基部の一部分を保持するためにシャフトの前記基部の形状を補完するU字形部分を有する少なくとも1つのブラケットを位置決めするステップと、
前記少なくとも1つのブラケットを前記別のデッキ構造に固定するステップであって、前記別の連結機構が前記少なくとも1つのブラケットを含む、固定するステップと、
を備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記シャフトの前記基部を前記別のデッキ構造に装着するステップが、
弾性ダンパを有する少なくとも1つのタイロッドを用いて前記シャフトの前記基部を前記別のデッキ構造に取り付けるステップ、または
少なくとも1つの滑り軸受を用いて前記シャフトの前記基部を前記別のデッキ構造に取り付けるステップ、または
緩衝パネルを前記別のデッキ構造に取り付け、前記シャフトの前記基部を前記緩衝パネルに固定するステップ、
を備える、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、空気圧式エレベータシステムの分野に関し、特に、乗客、航空機乗務員、容器及び配膳カートを搬送するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のデッキを備えた航空機に関して、デッキ間のアクセスを可能にすることが有益であり得る。例えば、乗客又は乗務員のための寝台領域は、航空機の下部ローブ領域又はクラウン領域に位置し得る。更に、配膳カート及び他の容器は、乗客デッキの下方の貨物区画内に保管することができる。
【0003】
階段は、乗客及び乗務員があるデッキから別のデッキに移動することを可能にすることができる。しかしながら、カートが階段を上り下りすることは困難であり得る。更に、階段は、一部の民間航空機に対して空間を取りすぎる場合がある。食品カート及び他の容器は、階段を使用して容易にデッキ間で移動させることができない。
【0004】
場合により、デッキ間での乗客、乗務員、又は容器の移動を容易にするために、航空機内にリフトシステムを設置することができる。典型的なリフトビークルリフトシステムは、エレベータかご室を駆動するねじシステムなどの、電動式リフト機構を使用する。このようなシステムは、騒々しく、動かなくなりやすく、過剰な整備を必要とする場合がある。現在のリフトシステムの他の欠点も存在し得る。有益であり得るものは、典型的な電動式リフト機構よりも、静かで、簡単で、動かなくなりにくく、且つ整備が容易であるリフトシステムである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
民間航空機内で使用する空気圧式リフトシステムが本明細書に開示される。空気圧式リフトシステムの用途としては、(限定されるものではないが)乗客用エレベータ、航空機乗務員用エレベータ及び/又は容器/配膳カート用エレベータが挙げられる。リフトシステムは、航空機乗務員を下部ローブ寝室又はクラウン領域寝室に移送するために使用することができる。リフトシステムは、デッキ間(下部ローブ領域とクラウン領域の両方の収納場所の間)で、航空機乗務員、容器、及び配膳カートを移送するために使用することができる。リフトシステムはまた、デッキ間で乗客を移送するために使用することができる。開示のシステムは、典型的な航空機エレベータシステムに伴う欠点のうちの1つ又は複数を克服することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態において、エレベータシステムは、車両の少なくとも2つのデッキ間に延びるシャフトを含む。シャフトの基部は、第1のデッキ構造がシャフトの基部とは無関係に撓むことを可能にするために第1のデッキ構造の撓みを許容する連結機構により、少なくとも2つのデッキのうちの第1のデッキ構造に装着される。システムは、シャフト内にかご室を更に含む。かご室は、少なくとも2つのデッキ間で移動可能である。このシステムはまた、シャフトの内部と選択的に連通する空気圧式システムを含む。
【0007】
いくつかの実施形態において、空気圧式システムは、空気圧力を発生させる真空ポンプを含み得る。空気圧式システムは、真空ポンプを取り囲む騒音低減用筐体を更に含み得る。空気圧式システムはまた、ビークルの客室内とビークル外部との間の圧力差を使用して空気圧力を発生させる弁を含み得る。いくつかの実施形態において、空気圧式システムは、タービンエンジンにより発生させた抽気を使用して空気圧力を発生させる弁を含み得る。空気圧式システムは、ビークル用廃棄システムの一部とすることができる。
【0008】
いくつかの実施形態において、エレベータシステムは、シャフトの上部に固定された緊急脱出用ロープを更に含む。エレベータシステムはまた、乗客及び乗務員の脱出を可能にするためにかご室の少なくとも1つの表面に緊急ハッチを含み得る。
【0009】
いくつかの実施形態において、かご室は、かご室の天井からかご室の床を吊り下げる引張りケーブルを含み得る。いくつかの実施形態において、かご室、シャフト、又はこれらの両方は、繊維巻回材料から構成することができる。いくつかの実施形態において、シャフトは、ハニカムパネル材料から構成される。
【0010】
実施形態において、エレベータシステムの設置方法は、第1のデッキ構造がシャフトの基部とは無関係に撓むことを可能にするために第1のデッキ構造の撓みを許容する連結機構を用いてシャフトの基部をビークルの第1のデッキ構造に装着するステップを含む。方法は、シャフト内にかご室を設置するステップを更に含む。この方法はまた、シャフトの内部と選択的に連通する空気圧式システムを設けるステップを含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、シャフトの基部を第1のデッキ構造に装着するステップは、シャフトの基部の一部分を保持するためにシャフトの基部の形状を補完するU字形部分を備えた少なくとも1つのブラケットを位置決めすることと、少なくとも1つのブラケットを第1のデッキ構造に固定することとを含む。いくつかの実施形態において、シャフトの基部を第1のデッキ構造に装着するステップは、弾性ダンパを有する少なくとも1つのタイロッドを用いてシャフトの基部を第1のデッキ構造に取り付けることを含む。いくつかの実施形態において、シャフトの基部を第1のデッキ構造に装着するステップは、少なくとも1つの滑り軸受を用いてシャフトの基部を第1のデッキ構造に取り付けることを含む。いくつかの実施形態において、シャフトの基部を第1のデッキ構造に装着するステップは、緩衝パネルを第1のデッキ構造に取り付けることと、シャフトの基部を緩衝パネルに固定することとを含む。
【0012】
いくつかの実施形態において、方法はまた、第2のデッキ構造がシャフトとは無関係に撓むことを可能にする第2の連結機構を用いてシャフトをビークルの第2のデッキ構造に装着するステップを含む。いくつかの実施形態において、第2のデッキ構造にシャフトを装着するステップは、引張り力に抵抗する少なくとも1つのコードを使用してシャフトを第2のデッキ構造に取り付けることを含む。いくつかの実施形態において、シャフトを第2のデッキ構造に装着するステップは、第2のデッキ構造に直交する方向にシャフトが移動することを可能にすると同時に第2のデッキ構造における開口部においてシャフトを保持する少なくとも1つの回転バンパを用いてシャフトを第2のデッキ構造に装着することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、かご室下降位置にあるリフトシステムの実施形態の断面図である。
【
図2】
図2は、かご室上昇位置にあるリフトシステムの実施形態の断面図である。
【
図3】
図3は、航空機胴体内のリフトシステムの実施形態の側面図である。
【
図4】
図4は、リフトシステムで使用する引張りケーブルを含むかご室の実施形態を描いた図である。
【
図5】
図5は、リフトシステムで使用する繊維巻回材料を含むかご室の実施形態を描いた図である。
【
図6】
図6は、リフトシステムで使用する繊維巻回材料を含むシャフトの実施形態を描いた図である。
【
図7】
図7は、リフトシステムで使用するハニカムパネル材を含むシャフトの実施形態を描いた図である。
【
図8】
図8は、リフトシステムで使用可能なシャフトの基部をデッキ構造に連結するための連結機構の実施形態を描いた図である。
【
図9】
図9は、リフトシステムで使用可能なシャフトの基部をデッキ構造に連結するための連結機構の実施形態を描いた図である。
【
図10】
図10は、リフトシステムで使用可能なシャフトの基部をデッキ構造に連結するための連結機構の実施形態を描いた図である。
【
図11】
図11は、リフトシステムで使用可能なシャフトの基部をデッキ構造に連結するための連結機構の実施形態を描いた図である。
【
図12】
図12は、リフトシステムで使用可能なシャフトを中間のデッキ構造に連結するための連結機構の実施形態を描いた図である。
【
図13】
図13は、リフトシステムで使用可能なシャフトを中間のデッキ構造に連結するための連結機構の実施形態を描いた図である。
【
図14】
図14は、リフトシステムで使用可能なシャフトを中間のデッキ構造に連結するための連結機構の実施形態を描いた図である。
【
図15】
図15は、リフトシステムで使用可能なシャフトを中間のデッキ構造に連結するための連結機構の実施形態を描いた図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、種々の修正及び代替形態を受け入れる余地があるが、具体的な実施形態は、図面中に例として示されており、且つ本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、本開示が開示の特定の形態に限定されるように意図されていないことを理解するべきである。むしろ、本開示は、添付の特許請求の範囲により定義される本開示の精神及び範囲内に含まれる全ての修正、同等物、及び代替例を網羅するものである。
【0015】
図1を参照すると、リフトシステム100の実施形態の断面図が描かれている。リフトシステム100は、航空機の胴体110内に設置することができる。胴体は、複数のデッキ構造112、114を含み得る。デッキ構造112は、下部デッキ区画118から上部デッキ区画116を隔離することができる。実施形態において、上部デッキ区画116は、乗員デッキ区画とすることができ、且つ下部デッキ区画118は、貨物デッキ区画とすることができる。代替的に、デッキ区画116、118の両方は、乗員デッキ区画とすることができる。例えば、デッキ区画118は、乗客寝室又は乗務員寝室を収納することができる。例示を目的として、デッキ構造112は、デッキ区画116の床とデッキ区画118の天井の両方とすることができる。デッキ構造114は、下部デッキ区画118の床とすることができる。
【0016】
リフトシステム100は、シャフト120とかご室130とを含み得る。シャフト120は、上部デッキ区画116と下部デッキ区画118との間に延びることができる。例えば、シャフトの内部122は、デッキ区画116と118との間に連続した空間を含み得る。シャフト120のためのスペースを空ける目的で、デッキ構造112の部分を取り外すことができ、且つデッキ構造112の構造的完全性を維持するために、インターコスタルを設置することができる。そのようなものとして、デッキ構造112は、全ての梁、インターコスタル、又はデッキ区画116と118との間の隔離を維持する他の構造を含み得る。
【0017】
かご室130は、シャフト120の内部122に設置し位置決めすることができる。更に、かご室130は、デッキ区画116と118との間で移動可能とすることができる。かご室130は、かご室130の上方の空間とかご室130の下方の空間との間で圧力差が生じることを可能にし、それにより、かご室130をシャフト120内で移動させるように、シャフト120内に嵌合することができる。いくつかの実施形態において、かご室は、かご室130の下方の圧力からかご室130の上方の圧力を隔離するためのシールを含み得る。
【0018】
空気圧コネクタ160は、シャフト120の内部122と連通することができる。空気圧コネクタ160は、空気圧式システムの一部とすることができ、且つ空気圧式システムとシャフト120の内部122との間の選択的な連通を可能にすることができる。空気圧式システムは、
図3を参照して更に説明するようにシャフト120の内部122に圧力差を発生させるための機構を含み得る。
【0019】
かご室130の上方の空気圧とかご室の下方の空気圧が均等化される場合、又はかご室130の下方の空気圧がかご室130の上方の空気圧よりも低い場合には、
図1に描かれているように、かご室130が、重力により下降し、デッキ区画118に隣接して停止する。リフトシステム100の動作中に、空気圧コネクタ160を介してシャフト120の内部122から空気を除去することができる。空気の除去により、かご室130の上方の空気圧がかご室130の下方の空気圧よりも低い圧力差を生じさせることができる。圧力差は、かご室130に空気圧力を及ぼして、かご室130を上方向に移動させることができる。
【0020】
図2に描かれているように、かご室130は、上部デッキ区画116に隣接するまで上方に移動することができる。このように、かご室130は、エレベータとしての役割を果たし、下部デッキ区画118から上部デッキ区画116に人又は物資を持ち上げることができる。その後、かご室130の上方の空気圧及びかご室130の下方の空気圧は、均等化させることができ、かご室130を再び下部デッキ区画118まで下降させる。
【0021】
システム100は、空気圧式エレベータを使用することにより、ギヤに基づくエレベータに依存するシステムと比較して、より静かで且つより堅牢なものとすることができる。更に、リフトシステム100は、ギヤに基づくエレベータ又は階段と比較して、よりコンパクトなものとすることができる。リフトシステム100の他の利益及び利点は、本開示の利益を得る当業者にはすぐに明らかになるであろう。
【0022】
いくつかの実施形態において、リフトシステム100は、安全手段を含み得る。例えば、リフトシステム100は、緊急コード170を含み得る。緊急コード170は、緊急区画172内に保管することができ、且つシャフト120の上部に取り付けることができる。
【0023】
システム100は、かご室130の少なくとも1つの表面に緊急ハッチ174を更に含み得る。例えば、緊急ハッチ174は、かご室130の上部に位置することができる。
図1には示されていないが、いくつかの実施形態において、かご室130の底部は、追加的又は代替的に、緊急ハッチを含み得る。
【0024】
リフトシステム100の誤動作発生時には、下部デッキ区画118から上部デッキ区画116への乗客及び乗務員の脱出を可能にするために緊急ハッチ174を開くことができる。区画172を開くことができ、且つ閉じ込められた乗客又は乗務員が安全に上ることを可能にするために、コード170を降ろすことができる。
【0025】
緊急コード170及び緊急ハッチ174は、上部デッキ区画116と下部デッキ区画118との間で移動する他の方法が存在しないか又は排除された場合に特に有益であり得る。例えば、空間制限又は重量制約のため、階段の代わりにリフトシステム100を航空機内に設置して、リフトシステム100をデッキ区画116と118との間で移動する唯一の方法として残すことができる。このような場合に、緊急ハッチ174は、リフトの故障発生時にも依然としてデッキ区画116、118間の移動を可能にすることができる。
【0026】
いくつかの実施形態において、シャフト120は、デッキ構造112の撓みを許容する連結機構140を用いてデッキ構造112に装着することができる。撓みを許容することにより、連結機構140は、デッキ構造112がシャフト120とは無関係に撓むことを可能にすることができる。同じように、シャフト120の基部は、デッキ構造114がシャフト120の基部とは無関係に撓むことを可能にするために撓みを許容する連結機構150を用いてデッキ構造114に装着することができる。
【0027】
飛行中、航空機胴体110は、航空機に加わる種々の力に起因して撓む場合がある。例えば、方向の変化、推力の変化、風のパターン、及び乱流は、胴体110を通して撓み又はシャッタリングもたらす場合がある。胴体はデッキ構造112、114に固定されるので、デッキ構造112、114も撓みを受ける場合がある。過度の撓みは、シャフト120を破断させるか又は変形させる場合がある。更に、シャフト120は、デッキ構造112、114から分離されない限り、胴体110の可撓性に対して予期せぬ抵抗をもたらす場合がある。連結機構140、150においてデッキ構造112、114の撓みを許容することにより、リフトシステム100は、それらの欠陥を回避することができる。
図8~
図11を参照して連結機構150の実施形態の例を説明し、且つ
図12~
図15を参照して連結機構140の実施形態の例を説明する。
図3を参照すると、システム100は、航空機胴体110内に側面図で描かれている。空気圧コネクタ160に接続された1つ又は複数の空気圧式システムを介して、空気圧力を発生させ、その空気圧力をかご室130に印加することができる。例えば、リフトシステム100は、真空ポンプ310と、真空ポンプ310を取り囲む騒音低減用筐体312とを含み得る。真空ポンプ310は、弁314を使用して空気圧コネクタ160を介してかご室130に選択的に印加できる空気圧力を発生させることができる。
【0028】
別の例として、弁314を使用して空気圧コネクタ160と連通するように、外部コネクタ316を選択的に配置することができる。航空機の飛行中、胴体110外側の圧力は、シャフト120内側の圧力未満であり得る。外部コネクタ316を空気圧コネクタ160に接続することにより、航空機の客室と航空機の外部との圧力差を、かご室130に対して空気圧力を発生させるために使用することができる。いくつかの実施形態では、かご室130を移動させるために、航空機が地上にある間には真空ポンプ310を使用することができ、航空機が飛行している間には客室と航空機の外部との圧力差を使用することができる。
【0029】
多くの大型民間航空機は、真空作動式の廃棄システムを既に含む。いくつかの実施形態において、真空ポンプ310は、航空機用廃棄システムの一部とすることができる。例えば、航空機は、トイレ320とビークル用廃棄コネクタ322とを含み得る。真空ポンプ310は、リフトシステム100とトイレ320の両方のために空気圧力を発生させるために使用することができる。弁330は、かご室130に空気圧力を選択的に印加することができる。
【0030】
かご室130を移動させるために使用できる空気圧式システムの更に別の例として、弁330は、空気圧コネクタ160を抽気コネクタ332と選択的に連通させることができる。抽気コネクタ332は、負の空気流を発生させ、それにより、空気圧力を生じさせるのに、航空機のタービンエンジンにより発生させる抽気に依存し得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、かご室130を移動させるために、複数の空気圧式システムを組み合わせて使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、空気圧力を発生させるために、真空ポンプ310と外部コネクタ160との組み合わせを使用することができる。他の実施形態では、真空ポンプ310と抽気コネクタ332との組み合わせを使用して、空気圧力を発生させることができる。更に他の実施形態では、外部コネクタ160と抽気コネクタ332との組み合わせを使用することができる。そのようなものとして、かご室130を移動させるための空気圧力を発生させるために、真空ポンプ310、外部コネクタ160、抽気コネクタ332、別の種類の空気圧式システム、又はこれらの任意の組み合わせを使用することができる。
【0032】
かご室130を移動させる空気圧力を発生させるためにトイレ320又は抽気コネクタ332などの、既存のシステムを使用する利点は、航空機に重量を付加することに寄与し得る追加の部品を必要としないことである。そのようなものとして、航空旅行に伴う現時点の限られた資源に更なる負担を加えずにリフトシステム100を実装することができる。
【0033】
図4を参照すると、かご室130の実施形態が描かれている。かご室130は、天井410と床420とを含み得る。床420は、引張りケーブル430を介して天井から吊り下げることができる。この実施形態において、かご室130は、壁を有さなくてもよい。かご室130の天井は、かご室内の圧力を変化させずに天井の上方に真空を形成するのに十分にシャフト120にきつく嵌め込むことができる。天井410の上方に形成された真空は、天井410に対して上向きの力を生じさせることができ、次いで、天井410が、引張りケーブル430を介して床420を引っ張り上げる。この実施形態の利点は、かご室130が、壁又は他の側面構造を含むかご室と比較してより軽量であり得ることである。
【0034】
図5を参照すると、かご室130の実施形態が描かれている。この実施形態において、かご室130は、円筒壁510を含む。天井410、床420、及び壁510は、繊維巻回材料512などの、複合材料から形成することができる。例えば、複合繊維からかご室130を形成するために、マンドレル巻き付け工程を使用することができる。繊維巻回材料の使用は、かご室130が頑丈だが軽量とすることができる。そのようなものとして、かご室130は、壁510を含むことにより、壁を含まない実施形態よりも、強度があり、頑丈で、且つ保護力の高いものとすることができるが、更に、かご室の壁を構成するために他の材料を使用する実施形態と比較して、比較的軽量なものとすることができる。いくつかの実施形態では、出入口を壁510に切り込むことができる。他の実施形態では、出入口用の開口部を残すような方式で、壁510を巻き付けることができる。
【0035】
図6を参照すると、シャフト120の実施形態が描かれている。この実施形態において、シャフト120は、繊維巻回材料612などの、複合材料から形成された壁610を含み得る。かご室130と同じように、複合繊維からシャフト120を形成するために、マンドレル巻き付け工程を使用することができる。繊維巻回材料は、ポリカーボネート材料などの、他の材料と比較して、壁610が軽量だが頑丈であることを可能にする。
【0036】
図7を参照すると、シャフト120の実施形態が描かれている。この実施形態では、シャフト120を1つ又は複数のハニカムパネル710から形成することができる。ハニカムパネル形状は、公称重量を付加するだけで、壁610に十分な強度を加えることができる。
【0037】
図8~
図15を参照すると、シャフト120に対する撓み及び床の歪みを許容するために弾性体及び/又は滑り軸受を組み込んだ多数の連結機構が説明されている。例えば、
図8を参照すると、シャフト120の基部をデッキ構造114に連結するための連結機構800の実施形態が描かれている。この実施形態において、連結機構800は、U字形部分812を備えたブラケット810を含み得る。U字形部分は、シャフト120の基部の形状を補完することができる。例えば、シャフト120の基部は、リップ822を含み得る。リップ822は、U字形部分812内に収めることができる。リップ822を保持するためにブラケット810を位置決めすることができ、且つ締め具814を使用してブラケット810をデッキ構造114に固定することができる。リップ822は、U字形部分812内に収められるが、保持されたままでブラケット810の境界内でずれることが可能であり得る。したがって、デッキ構造114が撓んだとしても、シャフト120の基部はデッキ構造114と一緒に撓まない。そのようなものとして、ブラケット810は、デッキ構造114がシャフト120の基部とは無関係に撓むことを可能にする。
【0038】
図9を参照すると、シャフト120の基部をデッキ構造114に連結するための連結機構900の実施形態が描かれている。この実施形態において、連結機構900は、1つ又は複数のタイロッド910を含み得る。タイロッド910は、撓み及びずれを許容するための、弾性のインライン減衰要素を含み得る。タイロッド910は、シャフト120の基部とデッキ構造114とに取り付けることができ、シャフト120の基部とデッキ構造114との間にある程度の可撓性をもたらす。タイロッド910の可撓性は、デッキ構造114がシャフト120の基部とは無関係に撓むことを可能にすることができる。
【0039】
図10を参照すると、シャフト120の基部をデッキ構造114に連結するための連結機構1000の実施形態が描かれている。この実施形態において、連結機構1000は、1つ又は複数の滑り軸受1010を含み得る。シャフト120の基部を、シャフト120の基部がデッキ構造114に対してずれることを可能にする滑り軸受1010に取り付け且つ滑り軸受1010上に載置することができる。そのようなものとして、滑り軸受1010は、デッキ構造114がシャフト120の基部とは無関係に撓むことを可能にすることができる。
【0040】
図11を参照すると、シャフト120の基部をデッキ構造114に連結するための連結機構1100の実施形態が描かれている。この実施形態では、連結機構1100は、デッキ構造114とシャフト120の基部との間に緩衝パネル1110を含み得る。緩衝パネル1110は、シャフト120の基部に固定することができる。実施形態において、緩衝パネル1110は、緩衝パネルが下部デッキ構造114に対してずれることを可能にする方式で、下部デッキ構造114に取り付けられる。代替的に、緩衝パネル1110は、緩衝パネル1110が撓むことを可能にする可撓性材料から形成することができる。そのようなものとして、緩衝パネル1110は、デッキ構造114がシャフト120の基部とは無関係に撓むことを可能にすることができる。
【0041】
図8~
図11を参照して説明した連結機構が例示を目的とするものに過ぎないことに留意するべきである。いくつかの実施形態では、本開示の利益を有する当業者により認識されるように、デッキ構造114がシャフト120とは無関係に撓むことができるようにする他の連結機構を使用することができる。更に、シャフト120をデッキ構造114に連結するために、ブラケット810、タイロッド910、滑り軸受1010、緩衝パネル1110、又は別の種類の取付機構の組み合わせを使用することができる。
【0042】
図12を参照すると、シャフト120をデッキ構造112に連結するための連結機構1200の実施形態が描かれている。この実施形態において、連結機構1200は、1つ又は複数のブラケット1210を含み得る。1つ又は複数の締め具1222を使用して、ブラケット1210をデッキ構造112に固定することができる。更に、
図12に描かれているように、シャフト120を、上下方向に積み重ねられた複数の管状構造から構成することができる。完全なシャフト120を形成するために、1つの管状構造をデッキ構造112の各側に連結することができる。各管状構造は、1つ又は複数のブラケット1212のU字形部分1212を補完する部分を含み得る。U字形部分1212は、シャフト120に緩く嵌合することができ、シャフト120を保持したままでデッキ構造112がシャフト120とは無関係に撓むことを可能にする。
【0043】
図13を参照すると、シャフト120をデッキ構造112に連結するための連結機構1300の実施形態が描かれている。この実施形態において、連結機構1300は、引張り力に抵抗する1つ又は複数のコード1310含み得る。デッキ構造112における撓みは、コード1310で吸収することができ、それにより、デッキ構造112がシャフト120とは無関係に撓むことを可能にする。
【0044】
図14を参照すると、シャフト120をデッキ構造112に連結するための連結機構1400の実施形態が描かれている。この実施形態において、連結機構1400は、1つ又は複数の回転バンパ1410を含み得る。デッキ構造112が撓むときに、回転バンパ1410は、シャフト120に撓み力を伝達せずにシャフト120に沿って転動することができる。
【0045】
図15を参照すると、シャフト120をデッキ構造112に連結するための連結機構1500の実施形態が描かれている。この実施形態において、連結機構1500は、弾性要素とすることができる、可撓性インライン要素を有する1つ又は複数のタイロッド1510を含み得る。タイロッド1510の可撓性要素は、デッキ構造112から撓み力を吸収することができ、それにより、デッキ構造112がシャフト120とは無関係に撓むことを可能にする。
【0046】
図12~
図15を参照して説明した連結機構が例示を目的とするものに過ぎないことに留意するべきである。いくつかの実施形態では、本開示の利益を有する当業者により認識されるように、デッキ構造112がシャフト120とは無関係に撓むことができるようにするために、他の連結機構を使用することができる。更に、シャフト120をデッキ構造112に連結するために、ブラケット1210、コード1310、回転バンパ1410、タイロッド1510、又は別の種類の取付機構の組み合わせを使用することができる。
【0047】
更に、本開示は以下の条項に記載の実施形態を含む。
【0048】
条項1
ビークルの少なくとも2つのデッキ間に延びるシャフト(120)であって、第1のデッキ構造(114)が前記シャフトの基部とは無関係に撓むことを可能にするために前記第1のデッキ構造(114)の撓みを許容する連結機構により、前記シャフト(120)の前記基部が、前記少なくとも2つのデッキのうちの前記第1のデッキ構造(114)に装着される、シャフト(120)と、
前記シャフト(120)内のかご室(130)であって、前記少なくとも2つのデッキ間で移動可能である、かご室(130)と、
前記シャフト(120)の内部と選択的に連通する空気圧式システムと
を備える、エレベータシステム。
【0049】
条項2
前記かご室、前記シャフト、又はこれらの両方が、繊維巻回材料から構成される、条項1記載のシステム。
【0050】
条項3
前記シャフトが、ハニカムパネル材料から構成される、条項1に記載のシステム。
【0051】
条項4
エレベータシステムの設置方法であって、前記方法は、
第1のデッキ構造がシャフトの基部とは無関係に撓むことを可能にするために前記第1のデッキ構造の撓みを許容する連結機構を用いて前記シャフトの前記基部をビークルの前記第1のデッキ構造に装着するステップと、
前記シャフト内にかご室を設置するステップと、
前記シャフトの内部と選択的に連通する空気圧式システムを設けるステップと
を含む、方法。
【0052】
条項5
前記シャフトを前記第2のデッキ構造に装着するステップが、前記第2のデッキ構造に直交する方向に前記シャフトが移動することを可能にすると同時に前記第2のデッキ構造における開口部において前記シャフトを保持する少なくとも1つの回転バンパを用いて前記シャフトを前記第2のデッキ構造に装着することであって、前記第2の連結機構が前記回転バンパを含む、装着することを含む、条項4に記載の方法。
【0053】
種々の実施形態を示し説明してきたが、本開示は、そのように限定されるものではなく、当業者に明らかであるように全てのかかる修正及び変形を含むことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0054】
100 リフトシステム
110 胴体
112 デッキ構造
114 デッキ構造
116 上部デッキ区画
118 下部デッキ区画
120 シャフト
122 内部
130 かご室
140 連結機構
150 連結機構
160 空気圧コネクタ
170 緊急コード
172 緊急区画
174 緊急ハッチ
310 真空ポンプ
312 騒音低減用筐体
314 弁
316 外部コネクタ
320 トイレ
322 ビークル用廃棄コネクタ
330 弁
332 抽気コネクタ
410 天井
420 床
430 引張りケーブル
510 円筒壁
512 繊維巻回材料
610 壁
612 繊維巻回材料
710 ハニカムパネル
800 連結機構
810 ブラケット
812 U字形部分
814 締め具
822 リップ
900 連結機構
910 タイロッド
1000 連結機構
1010 滑り軸受
1100 連結機構
1110 緩衝パネル
1200 連結機構
1210 ブラケット
1212 U字形部分
1222 締め具
1300 連結機構
1310 コード
1400 連結機構
1410 回転バンパ
1500 連結機構
1510 タイロッド