(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-29
(45)【発行日】2022-10-07
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/8238 20060101AFI20220930BHJP
H01L 27/092 20060101ALI20220930BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20220930BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20220930BHJP
H01L 21/28 20060101ALI20220930BHJP
H01L 21/822 20060101ALI20220930BHJP
H01L 27/04 20060101ALI20220930BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20220930BHJP
H01L 27/06 20060101ALI20220930BHJP
H01L 27/088 20060101ALI20220930BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20220930BHJP
H01L 29/417 20060101ALI20220930BHJP
H01L 29/423 20060101ALI20220930BHJP
H01L 29/49 20060101ALI20220930BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20220930BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220930BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20220930BHJP
H05B 33/10 20060101ALI20220930BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20220930BHJP
【FI】
H01L27/092 D
G02F1/1368
G09F9/30 338
H01L21/28 301B
H01L27/04 C
H01L27/06 102A
H01L27/088 331E
H01L27/092 F
H01L27/32
H01L29/50 M
H01L29/58 G
H01L29/78 616V
H01L29/78 618B
H01L29/78 619A
H05B33/02
H05B33/10
H05B33/14 A
(21)【出願番号】P 2021085125
(22)【出願日】2021-05-20
(62)【分割の表示】P 2019125088の分割
【原出願日】2010-10-08
【審査請求日】2021-06-18
(31)【優先権主張番号】P 2009236780
(32)【優先日】2009-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 舜平
(72)【発明者】
【氏名】坂田 淳一郎
(72)【発明者】
【氏名】秋元 健吾
(72)【発明者】
【氏名】野田 耕生
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-123861(JP,A)
【文献】特開2008-112136(JP,A)
【文献】特開2009-194351(JP,A)
【文献】特表2007-529117(JP,A)
【文献】特開2009-122656(JP,A)
【文献】特開2009-4757(JP,A)
【文献】国際公開第2009/034953(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0114918(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/28、21/336、21/822、
21/8234、21/8238、
27/04、27/06、27/088、
27/092、27/32、
29/417、29/423、29/49、
29/786、51/50、
H05B 33/02、33/10、
G02F 1/1368、
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一基板上に第1のトランジスタを有する画素部と、第2のトランジスタを有する駆動回路を有し、
前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタは、ゲート電極層と、前記ゲート電極層上にゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層上に表層がナノ結晶からなる微結晶群で形成された酸化物半導体層と、前記酸化物半導体層の一部と重なるソース電極層及びドレイン電極層と、前記酸化物半導体層と接する酸化物絶縁層と、を有し、
前記第1のトランジスタのゲート電極層、ソース電極層及びドレイン電極層は、非晶質の酸化物導電層で形成されており、
前記第2のトランジスタのゲート電極層、ソース電極層及びドレイン電極層は、金属層で形成されている、半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
酸化物半導体を用いる半導体装置に関する。
【0002】
なお、本明細書中において半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置
全般を指し、液晶表示装置や発光装置などの電気光学装置、半導体回路及び電子機器は全
て半導体装置である。
【背景技術】
【0003】
近年、絶縁表面を有する基板上に形成された半導体薄膜(厚さ数~数百nm程度)を用い
てトランジスタを構成する技術が注目されている。トランジスタはICや電気光学装置の
ような電子デバイスに広く応用され、特に画像表示装置のスイッチング素子として開発が
急がれている。
【0004】
半導体特性を示す材料の一つとして、金属酸化物が挙げられる。半導体特性を示す金属酸
化物としては、例えば、酸化タングステン、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛などがあ
り、この様な半導体特性を示す金属酸化物をチャネル形成領域とするトランジスタが既に
知られている(特許文献1及び特許文献2)。
【0005】
また、酸化物半導体を用いたトランジスタは、比較的電界効果移動度が高い。そのため、
該トランジスタを用いて、表示装置などの駆動回路を構成することもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2007-123861号公報
【文献】特開2007-96055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
絶縁表面上に複数の異なる回路を形成する場合、例えば、画素回路(画素部とも言う)と
駆動回路を同一基板上に形成する場合には、画素回路に用いるトランジスタには、オンオ
フ比が大きいなどの優れたスイッチング特性が要求され、駆動回路に用いるトランジスタ
には高速動作が可能なことが要求される。特に、表示部が高精細であればあるほど、表示
画像の書き込み時間が短くなるため、駆動回路に用いるトランジスタは高速動作させるこ
とが好ましい。また、高精細化に伴って低下する開口率を向上させることで表示品質を高
めることができる。
【0008】
従って、本発明の一態様は、上記課題を解決することを目的とする。すなわち、優れたス
イッチング特性を有し、高速動作が可能であり、かつ表示部を高精細化しても開口率の低
減を引き起こさない半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書で開示する本発明の一態様は、同一基板上にトランジスタで駆動回路部及び画素
部を形成した半導体装置及びその作製方法であり、当該トランジスタは、ソース領域及び
ドレイン領域に酸化物導電体を含み、且つ半導体層が酸化物半導体によって構成されてい
ることを特徴とする。
【0010】
本明細書で開示する本発明の一態様は、同一基板上に第1のトランジスタを有する画素部
と、第2のトランジスタを有する駆動回路部を有し、第1のトランジスタ及び第2のトラ
ンジスタは、ゲート電極層と、ゲート電極層上にゲート絶縁層と、ゲート絶縁層上に表層
がナノ結晶からなる微結晶群で形成された酸化物半導体層と、酸化物半導体層の一部と重
なるソース電極層及びドレイン電極層と、酸化物半導体層と接する酸化物絶縁層と、を有
し、第1のトランジスタのゲート電極層、ソース電極層及びドレイン電極層は、非晶質の
酸化物導電体で形成されており、第2のトランジスタのゲート電極層、ソース電極層及び
ドレイン電極層は、金属で形成されていることを特徴とする半導体装置である。
【0011】
なお、本明細書において、第1、第2として付される序数詞は便宜上用いるものであり、
工程順または積層順を示すものではない。また、本明細書において発明を特定するための
事項として固有の名称を示すものではない。
【0012】
上記構成において、第1のトランジスタのゲート電極層、ソース電極層及びドレイン電極
層に透光性を有する材料を用いることで、開口率を高くすることができる。
【0013】
また、第2のトランジスタのゲート電極層、ソース電極層及びドレイン電極層には、Ti
、Mo、W、Al、Cr、Cu、Ta、から選ばれた元素を主成分とする単膜、または合
金膜か、該膜の積層膜を用いることができる。
【0014】
また、第2のトランジスタのソース電極層と酸化物半導体層、及び第2のトランジスタの
ドレイン電極層と酸化物半導体層のそれぞれの間には、酸化物導電層が形成されている。
この構成とすることで接触抵抗を低減することができ、高速動作が可能なトランジスタを
実現できる。
【0015】
第1及び第2のトランジスタの酸化物半導体層上に形成される酸化物絶縁層には、酸化珪
素膜、窒化酸化珪素膜、酸化アルミニウム膜、または酸化窒化アルミニウムなどを用いる
ことができる。
【0016】
また、本発明の一態様であるトランジスタを用いて、駆動回路部及び画素回路部を同一基
板上に形成し、EL素子、液晶素子または電気泳動素子などを用いて半導体装置を作製す
ることができる。
【0017】
また、本明細書で開示する本発明の他の一態様は、絶縁表面を有する基板上に第1のゲー
ト電極層と第2のゲート電極層を形成し、第1のゲート電極層及び第2のゲート電極層上
にゲート絶縁層を形成し、ゲート絶縁層上に第1の酸化物半導体層と第2の酸化物半導体
層を形成し、加熱処理によって第1の酸化物半導体層及び第2の酸化物半導体層の表層に
ナノ結晶からなる微結晶群を形成し、ゲート絶縁層、第1の酸化物半導体層及び第2の酸
化物半導体層上に酸化物導電層を形成し、酸化物導電層上に金属層を形成し、金属層及び
酸化物導電層を選択的にエッチングすることにより、第1の酸化物半導体層の一部と重な
るように酸化物導電層からなる第1のソース電極層及び第1のドレイン電極層を形成し、
第2の酸化物半導体層の一部と重なり、かつ酸化物導電層と金属層の積層からなる第2の
ソース電極層と第2のドレイン電極層を形成し、第1の酸化物半導体層、第2の酸化物半
導体層、第1のソース電極層、第1のドレイン電極層、第2のソース電極層及び第2のド
レイン電極層上に酸化物絶縁層を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法である
。
【0018】
本発明の一態様は逆スタガ型のボトムゲート構造のトランジスタであり、酸化物導電層の
一部をエッチングすることでソース電極層、ドレイン電極層及びチャネル領域を形成する
。このとき、酸化物導電層と、表層にナノ結晶からなる微結晶群を有した酸化物半導体層
に対して高いエッチング選択比を有するリン酸、酢酸及び硝酸を含む混酸を用いると良い
。該混酸を用いることで、酸化物導電層下部の酸化物半導体層の表層にあるナノ結晶から
なる微結晶群は、ほとんどエッチングされない状態で残すことができる。
【0019】
また、第1の酸化物半導体層及び第2の酸化物半導体層の加熱処理はラピッドサーマルア
ニール法で行うことが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明の一態様によって、電気特性が良好で信頼性の高いトランジスタを作製することが
でき、表示品質及び信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は
以下の説明に限定されず、その形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば
容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈され
るものではない。なお、本明細書中の図面において、同一部分または同様な機能を有する
部分には同一の符号を付し、その説明は省略する場合がある。
【0023】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一形態である半導体装置及びその作製方法を説明する。
【0024】
図1(E)は同一基板上に作製された異なる構造の2つのトランジスタの断面構造を示し
ており、トランジスタ440、460は、逆スタガ型と呼ばれるボトムゲート構造の一つ
である。
【0025】
画素に配置されるトランジスタ460は、絶縁表面を有する基板400上に、ゲート電極
層451a、ゲート絶縁層402、酸化物半導体層405、ソース電極層455a、及び
ドレイン電極層455bを含んで構成される。また、トランジスタ460を覆い、酸化物
半導体層405の側面に接する酸化物絶縁層426、上面に接する酸化物の絶縁層427
が設けられている。なお、酸化物絶縁層426を省いた構成とすることもできる。
【0026】
また、画素に配置されるトランジスタ460は、一例としてシングルゲート構造のトラン
ジスタを図示したが、チャネル形成領域を複数有するマルチゲート構造のトランジスタで
あっても良い。
【0027】
トランジスタ460は、ゲート電極層451a上にゲート絶縁層402及び酸化物半導体
層405が重なり、該酸化物半導体層405上にソース電極層455a、及びドレイン電
極層455bの一部が重なって形成されている。ここで、トランジスタ460のチャネル
形成領域は、酸化物半導体層405のうち、ソース電極層455aの側面と該側面と向か
い合うドレイン電極層455bの側面で挟まれる領域、即ち、ゲート絶縁層402と接し
、且つゲート電極層451aと重なる領域である。
【0028】
また、トランジスタ460は、ゲート電極層451a、ソース電極層455a、及びドレ
イン電極層455bに透光性を有する導電膜を用いることで、高開口率を有する半導体装
置を実現することができる。
【0029】
透光性を有する導電膜には、可視光に対して透光性を有する導電材料、例えばIn-Sn
-O系、In-Sn-Zn-O系、In-Al-Zn-O系、Sn-Ga-Zn-O系、
Al-Ga-Zn-O系、Sn-Al-Zn-O系、In-Zn-O系、Sn-Zn-O
系、Al-Zn-O系、In-O系、Sn-O系、Zn-O系の酸化物導電材料を用いる
ことができる。なお、透光性を有する該導電膜の形成にスパッタ法を用いる場合は、酸化
珪素を2重量%以上10重量%以下含むターゲットを用いて成膜を行い、透光性を有する
導電膜にSiOx(X>0)を含ませ、非晶質の状態としても良い。
【0030】
駆動回路部に配置されるトランジスタ440は、絶縁表面を有する基板400上に、ゲー
ト電極層421a、ゲート絶縁層402、酸化物半導体層404、酸化物導電層446a
、446b、ソース電極層445a、及びドレイン電極層445bを含んで構成される。
また、チャネル形成領域443、ソース電極層445a、及びドレイン電極層445b上
には絶縁層427及び保護絶縁層428が設けられる。
【0031】
トランジスタ440のゲート電極層421a、ソース電極層445a及びドレイン電極層
445bは、Ti、Mo、W、Al、Cr、Cu、Taから選ばれた元素を主成分とする
単膜、または合金膜か、該膜の積層膜で形成することができる。また、ソース電極層44
5aと酸化物半導体層404、及びドレイン電極層445bと酸化物半導体層404の間
にはそれぞれの酸化物導電層446a、446bが形成されている。この構成とすること
で接触抵抗を低減することができ、高速動作が可能なトランジスタを実現できる。なお、
該酸化物導電層446a、446bは、トランジスタ460のソース電極層455a及び
ドレイン電極層455bと同一の材料で形成される。
【0032】
また、酸化物絶縁層426と重なる酸化物半導体層404の第1領域444c、第2領域
444dは、チャネル形成領域443と同じ酸素過剰な状態であり、リーク電流の低減や
、寄生容量を低減する機能も果たしている。
【0033】
酸化物半導体層404、405には、四元系金属酸化物であるIn-Sn-Ga-Zn-
O系金属酸化物や、三元系金属酸化物であるIn-Ga-Zn-O系金属酸化物、In-
Sn-Zn-O系金属酸化物、In-Al-Zn-O系金属酸化物、Sn-Ga-Zn-
O系金属酸化物、Al-Ga-Zn-O系金属酸化物、Sn-Al-Zn-O系金属酸化
物や、二元系金属酸化物であるIn-Zn-O系金属酸化物、Sn-Zn-O系金属酸化
物、Al-Zn-O系金属酸化物、Zn-Mg-O系金属酸化物、Sn-Mg-O系金属
酸化物、In-Mg-O系金属酸化物や、In-O系金属酸化物、Sn-O系金属酸化物
、Zn-O系金属酸化物などの酸化物半導体を用いることができる。また、上記酸化物半
導体に酸化珪素を含んでもよい。
【0034】
なお、酸化物半導体層404、405としては、InMO3(ZnO)m(m>0)で表
記される薄膜を用いることができる。ここで、Mは、Ga、Al、Mn及びCoから選ば
れた一または複数の金属元素を示す。例えばMとして、Ga、Ga及びAl、Ga及びM
n、またはGa及びCoなどがある。InMO3(ZnO)m(m>0)で表記される構
造の酸化物半導体膜のうち、MとしてGaを含む構造の酸化物半導体膜を、上記したIn
-Ga-Zn-O酸化物半導体膜とよび、その薄膜をIn-Ga-Zn-O膜ともよぶこ
ととする。
【0035】
また、酸化物半導体層404、405は、RTA(ラピッドサーマルアニール)法等で高
温短時間の脱水化または脱水素化処理が施される。脱水化または脱水素化処理は、不活性
ガス雰囲気下で抵抗加熱やランプ照射などの手段を用い、500℃以上750℃以下(若
しくはガラス基板の歪点以下の温度)で1分間以上10分間以下程度、好ましくは650
℃、3分間以上6分間以下程度の加熱処理で行うことができる。RTA法を用いれば、短
時間に脱水化または脱水素化が行えるため、ガラス基板の歪点を超える温度でも処理する
ことができる。
【0036】
酸化物半導体層404、405は、成膜された段階では多くの未結合手を有する非晶質で
あるが、上記脱水化または脱水素化処理の加熱工程を行うことで、近距離にある未結合手
同士が結合し合い、秩序化された非晶質構造とすることができる。また、秩序化が発展す
ると、非晶質領域中に微結晶が点在した非晶質酸化物半導体と微結晶酸化物半導体の混合
物、または全体が微結晶群で形成されるようになる。ここで、微結晶の粒子サイズは1n
m以上20nm以下の所謂ナノクリスタル(ナノ結晶とも呼ぶ)であり、一般的にマイク
ロクリスタルと呼ばれる微結晶粒子よりも小さいサイズである。
【0037】
また、上記加熱工程で結晶領域となる酸化物半導体層404、405の表層部は、膜表面
に対し垂直方向にc軸配向をしたナノサイズの微結晶が形成され、c軸方向に結晶の長軸
を有し、短軸方向は1nm以上20nm以下となる。
【0038】
従って、酸化物半導体層404、405の表層部は、ナノ結晶の微結晶群404a、40
5aで構成された緻密な結晶領域が存在するため、表層部を通しての水分の侵入や、酸素
の脱離によりn型化し、その影響で電気特性が劣化することを防止することができる。ま
た、酸化物半導体層404、405の表層部は、バックチャネル側であり、n型化の防止
は寄生チャネルの抑制にも効果がある。また、結晶領域を有することで導電率が向上した
表層部とソース電極層445a、455aまたはドレイン電極層445b、455bとの
接触抵抗を下げることができる。
【0039】
ここで、In-Ga-Zn-O膜は、用いる金属酸化物ターゲットによって、成長しやす
い結晶構造が異なる。例えば、モル数比がIn2O3:Ga2O3:ZnO=1:1:1
となるIn、Ga、及びZnを含む金属酸化物ターゲットを用いてIn-Ga-Zn-O
膜を成膜し、加熱工程を経て結晶化させた場合、In酸化物層で挟まれる領域は、Gaと
Znを含む1層または2層の酸化物層が混在する六方晶系層状化合物型の結晶構造となり
やすい。また、モル数比がIn2O3:Ga2O3:ZnO=1:1:2のターゲットを
用いて成膜し、加熱工程を経て結晶化させた場合は、In酸化物層で挟まれるGaとZn
を含む酸化物層は2層となりやすい。安定な結晶構造は後者のGaとZnを含む酸化物層
が2層のものであり、結晶成長も起こりやすく、モル数比がIn2O3:Ga2O3:Z
nO=1:1:2のターゲットを用いて成膜し、加熱工程を経て結晶化させた場合は、表
層からゲート絶縁膜界面までつながった結晶が形成されることがある。なお、モル数比は
酸化物層中の金属の原子数比と言い換えても良い。
【0040】
なお、工程の順序によっては酸化物半導体層の側面部には結晶領域は形成されず、側面部
を除く上層部のみに結晶領域は形成される。ただし、側面部の面積比率は小さく、この場
合においても、電気特性の劣化や寄生チャネルに対する上記効果が維持される。
【0041】
以下、
図1(A)、(B)、(C)、(D)、(E)を用い、同一基板上にトランジスタ
440及びトランジスタ460を作製する工程を説明する。
【0042】
まず、絶縁表面を有する基板400上に導電膜を形成した後、第1のフォトリソグラフィ
工程及びエッチング工程によりゲート電極層421a、421bを形成する。
【0043】
なお、レジストマスクをインクジェット法で形成してもよい。レジストマスクをインクジ
ェット法で形成するとフォトマスクを使用しないため、製造コストを低減できる。もちろ
ん、第1のフォトリソグラフィ工程だけでなく、他のフォトリソグラフィ工程にもインク
ジェット法を適用できる。
【0044】
ゲート電極層421a、421bを形成する導電膜としては、Ti、Mo、W、Al、C
r、Cu、Taから選ばれた元素を主成分とする単膜、または合金膜か、該膜の積層膜等
が挙げられる。
【0045】
また、基板400としては、後の加熱処理の温度が高い場合には、歪み点が730℃以上
のガラス基板を用いると良い。また、ガラス基板には、例えば、アルミノシリケートガラ
ス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスなどのガラス材料が用いられ
ている。なお、一般的に酸化ホウ素と比較して酸化バリウム(BaO)を多く含ませるこ
とで、より実用的な耐熱ガラスが得られる。このため、B2O3よりBaOを多く含むガ
ラス基板を用いることが好ましい。
【0046】
なお、上記のガラス基板に代えて、セラミック基板、石英基板、サファイア基板などの絶
縁体でなる基板を用いても良い。他にも、結晶化ガラスなどを用いることができる。
【0047】
また、下地膜となる絶縁層を基板400とゲート電極層421a、421bの間に設けて
もよい。下地膜は、基板400からの不純物元素の拡散を防止する機能があり、窒化珪素
膜、酸化珪素膜、窒化酸化珪素膜、または酸化窒化珪素膜から選ばれた一つ、または複数
の膜による積層構造により形成することができる。
【0048】
次いで、ゲート電極層421a、421bを覆って透光性を有する酸化物導電層を成膜し
た後、第2のフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程によりゲート電極層451a、
451bを形成する。本実施の形態では、配線抵抗を低減するため、画素部に配置される
ゲート配線は、ゲート電極層421bと同じ金属膜で形成する。
【0049】
透光性を有する酸化物導電層としては、可視光に対して透光性を有する導電材料であり、
例えばIn-Sn-O系、In-Sn-Zn-O系、In-Al-Zn-O系、Sn-G
a-Zn-O系、Al-Ga-Zn-O系、Sn-Al-Zn-O系、In-Zn-O系
、Sn-Zn-O系、Al-Zn-O系、In-O系、Sn-O系、Zn-O系の酸化物
導電材料を適用することができ、スパッタ法を用いる場合は、酸化珪素を2重量%以上1
0重量%以下含むターゲットを用いて成膜を行い、透光性を有する導電膜にSiOx(X
>0)を含ませ、非晶質の状態としても良い。本実施の形態では酸化珪素を含むインジウ
ム錫酸化物を用いる。
【0050】
次いで、ゲート電極層421a、421b、451a、451b上にゲート絶縁層402
を形成する。
【0051】
本実施の形態において、ゲート絶縁層402の形成は、高密度プラズマ装置により行う。
ここでは、高密度プラズマ装置は、1×1011/cm3以上のプラズマ密度を達成でき
る装置を指している。例えば、3kW~6kWのマイクロ波電力を印加してプラズマを発
生させて、絶縁膜の成膜を行う。
【0052】
チャンバーに材料ガスとしてモノシランガス(SiH4)と亜酸化窒素(N2O)と希ガ
スを導入し、10Pa~30Paの圧力下で高密度プラズマを発生させてガラス等の絶縁
表面を有する基板上に絶縁膜を形成する。その後、モノシランガスの供給を停止し、基板
を大気に曝すことなく亜酸化窒素(N2O)と希ガスとを導入して絶縁膜表面にプラズマ
処理を行ってもよい。上記プロセス順序を経た絶縁膜は、膜厚が薄く、例えば100nm
未満であっても半導体装置の信頼性を確保することができる絶縁膜である。
【0053】
ゲート絶縁層402の形成の際、チャンバーに導入するモノシランガス(SiH4)と亜
酸化窒素(N2O)との流量比は、1:10から1:200の範囲とする。また、チャン
バーに導入する希ガスとしては、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、キセノンなどを用い
ることができるが、中でも安価であるアルゴンを用いることが好ましい。
【0054】
また、高密度プラズマ装置により得られた絶縁膜は、一定した厚さの膜形成ができるため
段差被覆性に優れている。また、高密度プラズマ装置を用いることにより、絶縁膜の厚み
を精密に制御することができる。
【0055】
上記プロセス順序を経た絶縁膜は、従来の平行平板型のPCVD装置で得られる絶縁膜と
は大きく異なっており、同じエッチャントを用いてエッチング速度を比較した場合におい
て、平行平板型のPCVD装置で得られる絶縁膜の10%以上または20%以上遅く、高
密度プラズマ装置で得られる絶縁膜は緻密な膜と言える。
【0056】
本実施の形態では、ゲート絶縁層402として高密度プラズマ装置による膜厚100nm
の酸化窒化珪素膜(SiOxNyとも呼ぶ、ただし、x>y>0)を用いる。
【0057】
他の方法としてゲート絶縁層402は、プラズマCVD法またはスパッタリング法等を用
いて形成することができる。この場合、ゲート絶縁層402は、酸化珪素層、窒化珪素層
、酸化窒化珪素層または窒化酸化珪素層の単層、またはそれらの積層で形成することがで
きる。例えば、成膜ガスとして、SiH4、酸素及び窒素を用いてプラズマCVD法によ
り酸化窒化珪素層を形成すればよい。ゲート絶縁層402の膜厚は、100nm以上50
0nm以下とし、積層の場合は、例えば、膜厚50nm以上200nm以下の第1のゲー
ト絶縁層と、第1のゲート絶縁層上に膜厚5nm以上300nm以下の第2のゲート絶縁
層の積層とする。
【0058】
次いで、第3のフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程により、ゲート電極層421
bに達するコンタクトホールをゲート絶縁層402に形成する。ただし、酸化物半導体膜
を成膜、エッチングした後に酸化物半導体層上にレジストマスクを形成し、ゲート電極層
421bに達するコンタクトホールを形成しても良い。その場合には逆スパッタを行い、
酸化物半導体層及びゲート絶縁層402の表面に付着しているレジスト残渣などを除去す
ることが好ましい。
【0059】
本実施の形態では、第3のフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程により、ゲート電
極層421bに達するコンタクトホールをゲート絶縁層402に形成するため、コンタク
トホール形成後に、不活性ガス雰囲気(窒素、またはヘリウム、ネオン、アルゴン等)下
において加熱処理(400℃以上基板の歪み点未満)を行い、ゲート絶縁層402に含ま
れる水素及び水などの不純物を除去した後、酸化物半導体膜を成膜することが好ましい。
【0060】
次いで、ゲート絶縁層402上に、膜厚5nm以上200nm以下、好ましくは10nm
以上20nm以下の酸化物半導体膜403を形成する(
図1(A)参照)。
【0061】
酸化物半導体膜403は、四元系金属酸化物であるIn-Sn-Ga-Zn-O系や、三
元系金属酸化物であるIn-Ga-Zn-O系金属酸化物、In-Sn-Zn-O系金属
酸化物、In-Al-Zn-O系金属酸化物、Sn-Ga-Zn-O系金属酸化物、Al
-Ga-Zn-O系金属酸化物、Sn-Al-Zn-O系金属酸化物や、二元系金属酸化
物であるIn-Zn-O系金属酸化物、Sn-Zn-O系金属酸化物、Al-Zn-O系
金属酸化物、Zn-Mg-O系金属酸化物、Sn-Mg-O系金属酸化物、In-Mg-
O系金属酸化物や、In-O系金属酸化物、Sn-O系金属酸化物、Zn-O系金属酸化
物などの酸化物半導体膜を用いることができる。また、上記酸化物半導体膜に酸化珪素を
含んでもよい。また、酸化物半導体膜403は、希ガス(代表的にはアルゴン)雰囲気下
、酸素雰囲気下、または希ガス(代表的にはアルゴン)及び酸素雰囲気下においてスパッ
タ法により形成することができる。
【0062】
ここでは、In、Ga、及びZnを含む金属酸化物ターゲット(モル数比がIn2O3:
Ga2O3:ZnO=1:1:1、またはIn2O3:Ga2O3:ZnO=1:1:2
を用いて、基板とターゲットの間との距離を100mm、圧力0.6Pa、直流(DC)
電源0.5kW、酸素(酸素流量比率100%)雰囲気下で成膜する。なお、パルス直流
(DC)電源を用いると、成膜時に発生する粉状物質(パーティクル、ゴミともいう)が
軽減でき、膜厚分布も均一となるために好ましい。本実施の形態では、酸化物半導体膜4
03として、In-Ga-Zn-O系金属酸化物ターゲットを用いてスパッタ法により膜
厚15nmのIn-Ga-Zn-O膜を成膜する。
【0063】
スパッタ法にはスパッタ用電源に高周波電源を用いるRFスパッタ法と、DCスパッタ法
があり、さらにパルス的にバイアスを与えるパルスDCスパッタ法もある。RFスパッタ
法は主に絶縁層を成膜する場合に用いられ、DCスパッタ法は主に導電層を成膜する場合
に用いられる。
【0064】
また、材料の異なるターゲットを複数設置できる多元スパッタ装置もある。多元スパッタ
装置は、同一チャンバーで異なる材料膜を積層成膜することも、同一チャンバーで複数種
類の材料を同時に放電させて成膜することもできる。
【0065】
また、チャンバー内部に磁石機構を備えたマグネトロンスパッタ法を用いるスパッタ装置
や、グロー放電を使わずマイクロ波を用いて発生させたプラズマを用いるECRスパッタ
法を用いるスパッタ装置がある。
【0066】
また、成膜中にターゲット物質とスパッタガスとを化学反応させてそれらの化合物薄膜を
形成するリアクティブスパッタ法や、成膜中に基板にも電圧をかけるバイアススパッタ法
もある。
【0067】
なお、酸化物半導体膜をスパッタ法により成膜する前に、アルゴンガスを導入してプラズ
マを発生させる逆スパッタを行い、ゲート絶縁層402の表面に付着しているゴミを除去
することが好ましい。逆スパッタとは、アルゴン雰囲気下で基板側にRF電源を用いて電
圧を印加し、イオン化したアルゴンを基板に衝突させて表面を改質する方法である。なお
、アルゴンに代えて窒素、ヘリウム、酸素などを用いてもよい。
【0068】
また、酸化物半導体膜の成膜前に、不活性ガス雰囲気(窒素、またはヘリウム、ネオン、
アルゴン等)下において加熱処理を行い、ゲート絶縁層402内に含まれる水素及び水な
どの不純物を除去したゲート絶縁層としてもよい。
【0069】
次いで、酸化物半導体膜403を第4のフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程によ
り島状の酸化物半導体層404、405に加工する。
【0070】
次いで、酸化物半導体層404、405の脱水化または脱水素化を行う。この脱水化また
は脱水素化を行う第1の加熱処理は、不活性ガス雰囲気下で抵抗加熱やランプ照射などの
手段を用い、500℃以上750℃以下(若しくはガラス基板の歪点以下の温度)で1分
間以上10分間以下、好ましくは650℃、3分間以上6分間以下の加熱処理で行うこと
ができる。RTA法を用いれば、短時間に脱水化または脱水素化が行えるため、ガラス基
板の歪点を超える温度でも処理することができる。なお、第1の加熱処理は、このタイミ
ングに限らず、フォトリソグラフィ工程や成膜工程の前後などで複数回行っても良い。
【0071】
なお、本明細書では、酸化物半導体層に対して行う、窒素、または希ガス等の不活性気体
雰囲気下での加熱処理を脱水化または脱水素化のための加熱処理と呼ぶ。本明細書では、
この加熱処理によってH2として脱離させていることのみを脱水素化と呼んでいるわけで
はなく、H、OHなどを脱離することを含めて脱水化または脱水素化と便宜上呼ぶことと
する。
【0072】
脱水化または脱水素化を行った酸化物半導体層は、大気に触れさせることなく、水または
水素を再び混入させないことが重要である。脱水化または脱水素化を行い、酸化物半導体
層をn型化(n-、n+など)、即ち低抵抗化させた後、i型として高抵抗化させた酸化
物半導体層を用いたトランジスタは、そのしきい値電圧値が正であり、所謂ノーマリーオ
フ特性を示す。表示装置に用いるトランジスタは、ゲート電圧が0Vにできるだけ近い正
のしきい値電圧であることが好ましい。アクティブマトリクス型の表示装置においては、
回路を構成するトランジスタの電気特性が重要であり、この電気特性が表示装置の性能を
左右する。特に、トランジスタのしきい値電圧は重要である。トランジスタのしきい値電
圧値が負であると、ゲート電圧が0Vでもソース電極とドレイン電極の間に電流が流れる
、所謂ノーマリーオン特性となり、該トランジスタで構成した回路を制御することが困難
となる。また、しきい値電圧値が正であっても、その絶対値が高いトランジスタの場合に
は、駆動電圧が高くなり、場合によってはスイッチング動作そのものができないことがあ
る。nチャネル型のトランジスタの場合は、ゲート電圧に正の電圧を印加してはじめてチ
ャネルが形成されて、ドレイン電流が流れ出すトランジスタであることが望ましい。駆動
電圧を高くしないとチャネルが形成されないトランジスタや、負の電圧状態でもチャネル
が形成されてドレイン電流が流れるトランジスタは、回路に用いるトランジスタとしては
不向きである。
【0073】
脱水化または脱水素化後の酸化物半導体層の冷却は、脱水化または脱水素化時の雰囲気と
異なる雰囲気で行っても良い。例えば、脱水化または脱水素化を行った同じ炉で大気に触
れさせることなく、炉の中を高純度の酸素ガスまたはN2Oガス、ドライエアー(露点が
-40℃以下、好ましくは-60℃以下)で満たして冷却を行うことができる。
【0074】
なお、第1の加熱処理においては、窒素、またはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガス
に、水や水素などが含まれないことが好ましい。ここで、加熱処理装置に導入する窒素、
またはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスの純度は、6N(99.9999%)以上
、好ましくは7N(99.99999%)以上とすることが好ましい。
【0075】
上記、不活性気体雰囲気下での第1の加熱処理を行った場合、酸化物半導体層は第1の加
熱処理により酸素欠乏型となってn型化(n-化など)、即ち低抵抗化する。その後、酸
化物半導体層に接する酸化物絶縁層の形成を行うことにより酸化物半導体層を酸素過剰な
状態とすることで高抵抗化、即ちi型化させているとも言える。これにより、電気特性が
良好で信頼性のよいトランジスタを作製することができる。
【0076】
昇温脱離ガス分析法(TDS:(Thermal Desorption Spectr
oscopy)で第1の加熱処理をしていない酸化物半導体層を分析すると、スペクトル
中に450℃までに水分の脱離を示す2つのピークが見られる。一方で、上記条件で脱水
化または脱水素化を十分に行った酸化物半導体層は、該ピークのうち、少なくとも250
~300℃に現れる1つのピークは検出されない。
【0077】
本実施の形態ではRTA(ラピッドサーマルアニール)装置に基板を導入し、酸化物半導
体層404、405に対して窒素雰囲気下で650℃、6分間の加熱処理を行う。このと
き、酸化物半導体層404、405の脱水化または脱水素化が行われるだけでなく、酸化
物半導体層404、405の表層は結晶化し、ナノ結晶からなる微結晶群404a、40
5aが形成される(
図1(B)参照)。
【0078】
第1の加熱処理後の酸化物半導体層は、酸素欠乏型となって成膜直後よりもキャリア濃度
が高まり、1×1018/cm3以上のキャリア濃度を有し、低抵抗化した酸化物半導体
層404、405となる。また、第1の加熱処理の条件、または酸化物半導体層の材料に
よっては、膜全体が結晶化し、微結晶または多結晶となる場合もある。
【0079】
また、ゲート電極層451a、451bも第1の加熱処理の条件、または材料によっては
、結晶化し、微結晶または多結晶となる場合もある。例えば、ゲート電極層451a、4
51bとして、インジウム錫酸化物を用いる場合は450℃1時間の第1の加熱処理で結
晶化するが、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物を用いる場合は結晶化が起こりにくい。
【0080】
また、酸化物半導体層の第1の加熱処理は、島状の酸化物半導体層に加工する前の酸化物
半導体膜403に行うこともできる。
【0081】
次いで、ゲート絶縁層402、及び酸化物半導体層404、405上に、スパッタ法で酸
化物絶縁層を形成した後、第5のフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し
、選択的にエッチングを行って酸化物絶縁層426を形成し、その後レジストマスクを除
去する。この段階で酸化物半導体層404、405の周縁及び側面は、酸化物絶縁層42
6で覆われる。ただし、この酸化物絶縁層426は省くこともできる。次に、第5のフォ
トリソグラフィ工程及びエッチング工程によりゲート電極層421bに達するコンタクト
ホールの形成を行う。
【0082】
酸化物絶縁層426は、少なくとも1nm以上の膜厚とし、酸化物絶縁層426に水、水
素等の不純物を混入させない方法を適宜用いて形成することができる。本実施の形態では
、酸化物絶縁層426として酸化珪素膜をスパッタ法で成膜する。成膜時の基板温度は、
室温以上300℃以下とすればよく、本実施の形態では100℃とする。ここで、成膜時
に水、水素等の不純物を混入させない方法として、成膜前に減圧下で150℃以上350
℃以下の温度で2分間以上10分間以下のプリベークを行い、大気に触れることなく酸化
物絶縁層を形成することが望ましい。酸化珪素膜のスパッタ法による成膜は、希ガス(代
表的にはアルゴン)及び酸素の一方の雰囲気下、または両方が混合された雰囲気下におい
て行うことができる。また、成膜用ターゲットとして酸化珪素ターゲットまたは珪素ター
ゲットを用いることができる。例えば、珪素ターゲットを用いて、酸素、及び希ガス雰囲
気下でスパッタ法により酸化珪素膜を形成することができる。低抵抗化した酸化物半導体
層に接して形成する酸化物絶縁層としては、水分や、水素イオンや、OH-などの不純物
を含まず、これらが外部から侵入することをブロックする無機絶縁膜を用い、代表的には
酸化珪素膜、窒化酸化珪素膜、酸化アルミニウム膜、または酸化窒化アルミニウム膜など
を用いる。
【0083】
本実施の形態では、純度が6Nであり、柱状多結晶Bドープの珪素ターゲット(抵抗値0
.01Ωcm)を用い、基板とターゲットの間との距離(T-S間距離)を89mm、圧
力0.4Pa、直流(DC)電源6kW、酸素(酸素流量比率100%)雰囲気下でパル
スDCスパッタ法により成膜する。膜厚は300nmとする。
【0084】
次いで、ゲート絶縁層402、酸化物絶縁層426、及び酸化物半導体層404、405
上に、酸化物導電層と金属層の積層を形成する。スパッタ法を用いれば、酸化物導電層と
金属層の積層を大気に触れることなく連続的に成膜を行うことができる(
図1(C)参照
)。
【0085】
酸化物導電層としては、前述したゲート電極層451a、451bに適用する可視光に対
して透光性を有する導電材料を用いることが望ましい。本実施の形態では酸化珪素を含む
インジウム錫酸化物を用いる。
【0086】
また、金属膜としては、Ti、Mo、W、Al、Cr、Cu、Ta、から選ばれた元素、
または上述した元素を成分とする合金か、上述した元素を組み合わせた合金等を用いる。
また、上述した元素を含む単層に限定されず、積層を用いることができる。金属膜の成膜
方法は、上述したスパッタ法だけでなく、真空蒸着法(電子ビーム蒸着法など)や、アー
ク放電イオンプレーティング法や、スプレー法なども用いることができる。本実施の形態
ではスパッタ法で形成するチタン膜を用いる。
【0087】
次いで、第6のフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し、金属膜を選択的
にエッチングして駆動回路部に配置されるトランジスタのソース電極層445a、ドレイ
ン電極層445bと接続電極層449を形成した後、レジストマスクを除去する。このと
き、画素部に配置されるトランジスタ460上には金属膜は残されずにエッチングされる
。
【0088】
次いで、第7のフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し、酸化物導電層を
選択的にエッチングして駆動回路部に配置されるトランジスタ440のソース電極層44
5aと重なる酸化物導電層446a、ドレイン電極層445bと重なる酸化物導電層44
6b、画素部に配置されるトランジスタ460のソース電極層455a、ドレイン電極層
455b及び接続電極層448、449を形成した後、レジストマスクを除去する(
図1
(D)参照)。
【0089】
ここで、酸化物導電層のエッチングには、リン酸、酢酸及び硝酸を含む混酸を用いる。例
えば、リン酸72.3%、酢酸9.8%、硝酸2.0%、水15.9%で構成された混酸
を用いることができる。酸化物導電層と酸化物半導体層は組成が類似しているため、エッ
チングの選択比が小さいものが多い。しかしながら、本実施の形態で用いている酸化物導
電層(酸化珪素を含むインジウム錫酸化物)は非晶質であり、酸化物半導体層(In-G
a-Zn-O膜)404、405の表層にはナノ結晶の微結晶群が形成されているため、
比較的大きなエッチングの選択比が取れる。上記混酸を用いた場合のエッチングレートは
、酸化物導電層が18.6nm/secであったのに対し、ナノ結晶からなる微結晶群が
形成されている酸化物半導体層が4.0nm/secであった。従って、酸化物導電層を
上記混酸を用いて時間制御でエッチングすることで、酸化物半導体層404、405の表
層にあるナノ結晶の微結晶群をほとんどエッチングされない状態で残すことができる。
【0090】
また、酸化物半導体層404とソース電極層445a及びドレイン電極層445bとの間
に酸化物導電層446a、446bを設けることによって接触抵抗を下げ、高速動作が可
能なトランジスタを実現できる。本実施の形態では、駆動回路部に設置されるトランジス
タ440のソース電極層445aと酸化物半導体層404との間に設けられる酸化物導電
層446aはソース領域として機能し、ドレイン電極層445bと酸化物半導体層404
との間に設けられる酸化物導電層446bはドレイン領域として機能する。これらは、例
えば、周辺回路(駆動回路)の周波数特性の向上に有効となる。
【0091】
一方、画素部に設置されるトランジスタ460のソース電極層455a及びドレイン電極
層455bは透光性を有する酸化物導電層で形成されるため、光を透過することができ、
開口率を向上させることができる。
【0092】
次いで、酸化物絶縁層426、画素部に設置されるトランジスタ460のソース電極層4
55a、ドレイン電極層455b、駆動回路部に配置されるトランジスタ440のソース
電極層445a、ドレイン電極層445b及び接続電極層449上に絶縁層427を形成
する(
図1(E)参照)。絶縁層427としては、前述した酸化物絶縁層426と同様に
酸化珪素膜、窒化酸化珪素膜、酸化アルミニウム膜、または酸化窒化アルミニウム膜など
を用いることができる。本実施の形態では、絶縁層427にRFスパッタ法を用いて形成
した酸化珪素膜を用いる。
【0093】
次いで、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下、200℃以上400℃以下、好ましくは25
0℃以上350℃以下で第2の加熱処理を行う。例えば、窒素雰囲気下で250℃、1時
間の加熱処理を行う。または、第1の加熱処理と同様に高温短時間のRTA処理を行って
も良い。
【0094】
第2の加熱処理では、酸化物である絶縁層427と酸化物半導体層404、405の一部
が接した状態で加熱される。このため、第1の加熱処理で低抵抗化された酸化物半導体層
404、405は、絶縁層427から酸素が供給されて酸素過剰な状態となり、高抵抗化
(i型化)される。
【0095】
本実施の形態では、絶縁層427成膜後に第2の加熱処理を行ったが、加熱処理のタイミ
ングは絶縁層427の成膜以降であれば問題なく、絶縁層427の成膜直後に限定される
ものではない。また、回数も1回に限られない。
【0096】
次いで、第8のフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し、絶縁層427に
ドレイン電極層455bに達するコンタクトホールを形成し、後の工程で画素電極層と接
続される接続電極層442を形成する。接続電極層442には、Al、Cr、Cu、Ta
、Ti、Mo、Wから選ばれた元素を主成分とする単膜、または合金膜か、該膜の積層膜
を用いることができる。ただし、ドレイン電極層455bと画素電極層が直接接続される
場合は接続電極層442を省いても良い。
【0097】
次いで、絶縁層427上に保護絶縁層428を形成する(
図1(E)参照)。保護絶縁層
428としては、窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、または窒化アルミニウム膜などを用いる
。本実施の形態では、RFスパッタ法を用いて窒化珪素膜の保護絶縁層428を形成する
。
【0098】
また、図示はしないが、画素部において絶縁層427と保護絶縁層428の間に平坦化絶
縁層を設けても良い。平坦化絶縁層としては、アクリル樹脂、ポリイミド、ベンゾシクロ
ブテン系樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂等の、耐熱性を有する有機材料を用いることが
できる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low-k材料)、シロキサン系樹脂
、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)等を用いることができる。なお
、これらの材料で形成される絶縁層を複数積層させてもよい。また、カラーフィルタ層を
平坦化絶縁層として用いることもできる。
【0099】
以上により、本実施の形態では同一基板上に高速動作が可能な駆動回路部と、開口率が向
上した画素部を有した半導体装置の作製方法を提供することができる。
【0100】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【0101】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1に示したトランジスタを用いて同一基板上に画素部と駆
動回路部を形成し、アクティブマトリクス型の液晶表示装置及び発光装置を作製する一例
を示す。
【0102】
アクティブマトリクス基板の断面構造として、液晶表示装置の一例を
図2に示す。
【0103】
本実施の形態では、同一基板上に駆動回路部及び画素部を有する構成について、駆動回路
部用のトランジスタ440、画素部用のトランジスタ460、ゲート配線コンタクト部、
保持容量、ゲート配線とソース配線及びその交差部、画素電極等を図示して説明する。保
持容量、ゲート配線、ソース配線は、実施の形態1に示すトランジスタの作製工程と同じ
工程で形成することができ、フォトマスク枚数の増加や、工程数を増加することなく作製
することができる。
【0104】
図2において、トランジスタ440は、駆動回路部に設けられるトランジスタであり、画
素電極層457aと電気的に接続するトランジスタ460は、画素部に設けられるトラン
ジスタである。
【0105】
本実施の形態において、基板400上に形成されるトランジスタ460は、実施の形態1
のトランジスタと同じ構造を用いることができる。
【0106】
トランジスタ460のゲート電極層と同じ材料、及び同じ工程で形成される容量配線層4
30は、誘電体となるゲート絶縁層402を介して容量電極層431と重なり、保持容量
を形成する。なお、容量電極層431は、トランジスタ460のソース電極層455aま
たはドレイン電極層455bと同じ材料、及び同じ工程で形成される。
【0107】
なお、保持容量は、画素電極層457aの下方に設けられ、容量電極層431が画素電極
層457aと電気的に接続される。
【0108】
本実施の形態では、容量電極層431、及び容量配線層430を用いて保持容量を形成す
る例を示したが、保持容量を形成する構造については特に限定されない。例えば、ゲート
配線、平坦化絶縁層、保護絶縁層、ゲート絶縁層、及び画素電極層457aを重ねて保持
容量を形成してもよい。
【0109】
また、ゲート配線、ソース配線、及び容量配線層は画素密度に応じて複数本設けられるも
のである。また、端子部においては、ゲート配線と同電位の第1の端子電極、ソース配線
と同電位の第2の端子電極、容量配線層と同電位の第3の端子電極などが複数並べられて
配置される。それぞれの端子電極の数は、それぞれ任意な数で設ければ良いものとし、実
施者が適宣決定すれば良い。
【0110】
ゲート配線コンタクト部において、ゲート電極層421bは、低抵抗の金属材料で形成す
ることができる。ゲート電極層421bは、ゲート配線に達するコンタクトホールを介し
てゲート配線と電気的に接続される。
【0111】
ここで、酸化物半導体層に対する脱水化・脱水素化の熱処理は、酸化物半導体層の成膜後
、酸化物半導体層上に酸化物導電層を積層させた後、ソース電極及びドレイン電極上にパ
ッシベーション膜を形成した後、のいずれかで行えば良い。
【0112】
また、駆動回路部のトランジスタ440のゲート電極層421aは、酸化物半導体層の上
方に設けられた導電層417と電気的に接続させる構造としてもよい。
【0113】
また、配線交差部において、
図2に示すように寄生容量を低減するため、ゲート配線層4
21cとソース配線層422との間には、ゲート絶縁層402及び酸化物絶縁層426を
積層する構成としている。
【0114】
また、アクティブマトリクス型の液晶表示装置を作製する場合には、アクティブマトリク
ス基板と、対向電極が設けられた対向基板との間に液晶層を設け、アクティブマトリクス
基板と対向基板とを固定する。なお、対向基板に設けられた対向電極と電気的に接続する
共通電極をアクティブマトリクス基板上に設け、共通電極と電気的に接続する第4の端子
電極を端子部に設ける。この第4の端子電極は、共通電極を固定電位、例えばGND、0
Vなどに設定するための端子である。第4の端子電極は、画素電極層457aと同じく透
光性を有する材料で形成することができる。
【0115】
また、ゲート電極層、ソース電極層、ドレイン電極層、画素電極層、またはその他の電極
層や、その他の配線層に同じ材料を用いれば、原材料や製造装置を共用することができ、
製造コストを削減することができる。
【0116】
また、
図2の構造において、平坦化絶縁層456として感光性の樹脂材料を用いる場合、
レジストマスクを形成する工程を省略することができる。
【0117】
また、
図3にアクティブマトリクス型発光装置として、第1電極(画素電極)上にEL層
を形成する前の基板の状態を示す断面図を示す。
【0118】
図3においては、逆スタガ型のトランジスタが図示されており、実施の形態1と同様の構
造のトランジスタを用いることができる。また、下記に示す画素部の構成以外は前述した
液晶表示装置と同様の構成とすることができる。
【0119】
絶縁層427を形成した後、カラーフィルタ層453を形成する。カラーフィルタ層は、
赤色、緑色、及び青色があり、印刷法、インクジェット法、フォトリソグラフィ技術を用
いたエッチング方法などでそれぞれを順次形成する。カラーフィルタ層453を基板40
0側に設けることによって、カラーフィルタ層453と発光素子の発光領域との位置合わ
せが不要になる。
【0120】
次いで、カラーフィルタ層453を覆うオーバーコート層458を形成する。オーバーコ
ート層458には、透光性を有する樹脂を用いる。
【0121】
ここでは赤色、緑色、及び青色の3色のカラーフィルタ層を用いてフルカラー表示する例
を示したが、特に限定されず、シアン、マゼンタ、イエロー、またはホワイトのカラーフ
ィルタ層を加えてフルカラー表示を行ってもよい。
【0122】
次いで、オーバーコート層458及び絶縁層427を覆う保護絶縁層428を形成する。
保護絶縁層428は、無機絶縁膜を用い、窒化珪素膜、窒化アルミニウム膜、窒化酸化珪
素膜、または酸化窒化アルミニウム膜などを用いる。
【0123】
次いで、フォトリソグラフィ工程により保護絶縁層428を選択的にエッチングして接続
電極層452に達するコンタクトホールを形成する。また、このフォトリソグラフィ工程
により端子部の保護絶縁層428及び絶縁層427を選択的にエッチングして端子電極の
一部を露呈させる。また、後に形成される発光素子の第2電極と共通電位線とを接続する
ため、共通電位線に達するコンタクトホールも形成する。
【0124】
次いで、透光性を有する導電膜を形成し、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程に
より接続電極層452と電気的に接続する第1電極457bを形成する。
【0125】
次いで、第1電極457bの周縁部を覆うように隔壁459を形成する。隔壁459は、
ポリイミド、アクリル樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂等の有機樹脂膜、無機絶縁膜また
は有機ポリシロキサンを用いて形成する。隔壁459は、第1の電極457b上に側壁が
曲率を有する傾斜面となる開口部を第1の電極457b上に有する様に形成することが好
ましい。この様な開口部は、隔壁459を感光性の樹脂材料を用いて形成することで容易
に形成することができる。
【0126】
以上の工程を経て
図3に示す基板の状態を得ることができる。以降の工程は第1電極45
7b上にEL層を形成し、EL層上に第2電極を形成して発光素子を形成する。なお、第
2の電極は、共通電位線と電気的に接続する。
【0127】
また、
図3に示す駆動回路部のトランジスタ440には、酸化物半導体層の上方に導電層
417を設けてもよい。導電層417は、画素電極層457aまたは、第1電極457b
と同じ材料、同じ工程で形成することができる。
【0128】
導電層417を酸化物半導体層のチャネル形成領域443と重なる位置に設けることによ
って、トランジスタ440のしきい値電圧の経時変化量を低減することができる。また、
導電層417は、ゲート電極層421aと同電位とすることで、第2のゲート電極層とし
て機能させることもできる。また、導電層417にゲート電極層421aと異なる電位を
与えても良い。また、導電層417の電位がGND、0V、或いはフローティング状態で
あってもよい。
【0129】
また、トランジスタは静電気などにより破壊されやすいため、画素部と駆動回路部と同一
基板上に保護回路を設けることが好ましい。保護回路は、酸化物半導体層を用いた非線形
素子を用いて構成することが好ましい。例えば、保護回路は画素部と、走査線入力端子及
び信号線入力端子との間に配設されている。本実施の形態では複数の保護回路を配設して
、走査線、信号線及び容量バス線に静電気等によりサージ電圧が印加され、画素トランジ
スタなどが破壊されないように構成されている。そのため、保護回路にはサージ電圧が印
加されたときに、共通配線に電荷を逃がすように構成する。また、保護回路は、走査線に
対して並列に配置された非線形素子によって構成されている。非線形素子は、ダイオード
の様な二端子素子またはトランジスタのような三端子素子で構成される。例えば、画素部
のトランジスタ460と同じ工程で形成することも可能であり、例えばゲート端子とドレ
イン端子を接続することによりダイオードと同様の特性を持たせることができる。
【0130】
なお、本実施の形態では、実施の形態1のトランジスタと同じ構造を用いており、トラン
ジスタ460のゲート電極層451a、ソース電極層455a、ドレイン電極層455b
、保持容量部の容量配線層430、及び容量電極層431は透光性を有する酸化物導電層
で形成されている。従って、画素部のトランジスタ460及び保持容量部は透光性を有し
、開口率を向上させることができる。
【0131】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【0132】
(実施の形態3)
実施の形態1に示したトランジスタを用いて表示機能を有する半導体装置(表示装置とも
いう)を作製することができる。また、トランジスタを有する駆動回路部及び画素部を同
じ基板上に一体形成し、システムオンパネルを形成することができる。
【0133】
表示装置は表示素子を含んで構成される。表示素子としては液晶素子(液晶表示素子とも
いう)、電子インクなど、電気的作用によりコントラストが変化する表示媒体も適用する
ことができる。
【0134】
なお、本明細書中における表示装置とは、画像表示デバイス、表示デバイス、もしくは光
源(照明装置含む)を指す。また、FPC(Flexible printed cir
cuit)もしくはTAB(Tape Automated Bonding)テープが
取り付けられたモジュール、TABテープの先にプリント配線板が設けられたモジュール
、または表示素子にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)
が直接実装されたモジュールも全て表示装置に含むものとする。
【0135】
半導体装置の一形態に相当する液晶表示パネルの外観及び断面について、
図4を用いて説
明する。
図4(A1)、(A2)は、トランジスタ4010、4011、及び液晶素子4
013を、第1の基板4001と第2の基板4006との間にシール材4005によって
封止した、パネルの平面図であり、
図4(B)は、
図4(A1)、(A2)のM-Nにお
ける断面図に相当する。
【0136】
第1の基板4001上に設けられた画素部4002と、走査線駆動回路部4004とを囲
むようにして、シール材4005が設けられている。また画素部4002と、走査線駆動
回路部4004の上に第2の基板4006が設けられている。よって画素部4002と、
走査線駆動回路部4004とは、第1の基板4001とシール材4005と第2の基板4
006とによって、液晶層4008と共に封止されている。また第1の基板4001上の
シール材4005によって囲まれている領域とは異なる領域に、単結晶半導体または多結
晶半導体で形成された信号線駆動回路部4003が実装されている。
【0137】
なお、信号線駆動回路部4003の接続方法は、特に限定されるものではなく、COG方
法、ワイヤボンディング方法、或いはTAB方法などを用いることができる。
図4(A1
)は、COG方法により信号線駆動回路部4003を実装する例であり、
図4(A2)は
、TAB方法により信号線駆動回路部4003を実装する例である。
【0138】
また第1の基板4001上に設けられた画素部4002と、走査線駆動回路部4004は
、トランジスタを複数有しており、
図4(B)では、画素部4002に含まれるトランジ
スタ4010と、走査線駆動回路部4004に含まれるトランジスタ4011とを例示し
ている。トランジスタ4010、4011上には絶縁層4041、4020、4021が
設けられている。
【0139】
トランジスタ4010、4011は、実施の形態1で示した酸化物半導体層を含む信頼性
の高いトランジスタを適用することができる。本実施の形態において、トランジスタ40
10、4011はnチャネル型トランジスタである。
【0140】
絶縁層4021上において、駆動回路部用のトランジスタ4011の酸化物半導体層のチ
ャネル形成領域と重なる位置に導電層4040が設けられている。導電層4040を酸化
物半導体層のチャネル形成領域と重なる位置に設けることによって、トランジスタ401
1のしきい値電圧の変化量を低減することができる。また、導電層4040は、電位がト
ランジスタ4011のゲート電極と同じでもよいし、異なっていても良く、第2のゲート
電極として機能させることもできる。また、導電層4040の電位がGND、0V、或い
はフローティング状態であってもよい。
【0141】
また、液晶素子4013が有する画素電極4030は、トランジスタ4010と電気的に
接続されている。そして、液晶素子4013の対向電極4031は、第2の基板4006
上に形成されている。画素電極4030と対向電極4031と液晶層4008とが重なっ
ている部分が、液晶素子4013に相当する。なお、画素電極4030、対向電極403
1には、それぞれ配向膜として機能する絶縁層4032、4033が設けられている。
【0142】
なお、第1の基板4001、第2の基板4006としては、透光性基板を用いることがで
き、ガラス、セラミックス、またはプラスチックを用いることができる。プラスチックと
しては、FRP(Fiberglass-Reinforced Plastics)板
、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹
脂フィルムを用いることができる。
【0143】
また、スペーサ4035は絶縁層を選択的にエッチングすることで得られ、画素電極40
30と対向電極4031との間の距離(セルギャップ)を制御するために設けられている
。なお、球状のスペーサを用いていても良い。また、対向電極4031は、トランジスタ
4010と同一基板上に設けられる共通電位線と電気的に接続される。共通接続部を用い
て、一対の基板間に配置される導電性粒子を介して対向電極4031と共通電位線とを電
気的に接続することができる。なお、導電性粒子はシール材4005に含有させる。
【0144】
また、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つで
あり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直
前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善
するために5重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を用いて液晶層4008に
用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が1msec
以下と短く、光学的等方性であるため配向処理が不要であり、視野角依存性が小さい。
【0145】
また、液晶表示装置では、基板の外側(視認側)に偏光板を設け、内側に着色層、表示素
子に用いる電極層という順に設ける例を示すが、偏光板は基板の内側に設けてもよい。ま
た、偏光板と着色層の積層構造も本実施の形態に限定されず、偏光板及び着色層の材料や
作製工程条件によって適宜設定すればよい。
【0146】
トランジスタ4011は、チャネル形成領域を含む半導体層に接して絶縁層4041が形
成されている。絶縁層4041は、実施の形態1で示した絶縁層427と同様な材料及び
方法で形成すればよい。また、トランジスタ起因の表面凹凸を低減するため、平坦化絶縁
層として機能する絶縁層4021で覆う構成となっている。ここでは、絶縁層4041と
して、実施の形態1と同様にスパッタ法により酸化珪素膜を形成する。
【0147】
また、絶縁層4041上に保護絶縁層4020が形成されている。保護絶縁層4020は
実施の形態1で示した保護絶縁層428と同様な材料及び方法で形成すればよい。ここで
は、保護絶縁層4020として、PCVD法により窒化珪素膜を形成する。
【0148】
また、平坦化絶縁層として絶縁層4021を形成する。絶縁層4021としては、アクリ
ル樹脂、ポリイミド、ベンゾシクロブテン系樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂等の、耐熱
性を有する有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(l
ow-k材料)、シロキサン系樹脂、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラ
ス)等を用いることができる。なお、これらの材料で形成される絶縁層を複数積層させる
ことで、絶縁層4021を形成してもよい。
【0149】
なお、シロキサン系樹脂とは、シロキサン系材料を出発材料として形成されたSi-O-
Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサン系樹脂は置換基としては有機基(例えばアル
キル基やアリール基)やフルオロ基を用いても良い。また、有機基はフルオロ基を有して
いても良い。
【0150】
絶縁層4021の形成法は、特に限定されず、その材料に応じて、スパッタ法、SOG法
、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、液滴吐出法(インクジェット法、スクリーン
印刷、オフセット印刷等)、ドクターナイフ、ロールコーター、カーテンコーター、ナイ
フコーター等を用いることができる。絶縁層4021の焼成工程と酸化物半導体層のアニ
ールを兼ねることで効率よく半導体装置を作製することが可能となる。
【0151】
画素電極4030、対向電極4031は、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸
化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化
チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム錫酸化物(以下、ITOと示す。)、イン
ジウム亜鉛酸化物、酸化珪素を添加したインジウム錫酸化物などの透光性を有する導電性
材料を用いることができる。
【0152】
また、画素電極4030、対向電極4031として、導電性高分子(導電性ポリマーとも
いう)を含む導電性組成物を用いて形成することができる。導電性組成物を用いて形成し
た画素電極は、シート抵抗が10000Ω/□以下、波長550nmにおける光の透過率
が70%以上であることが好ましい。また、導電性組成物に含まれる導電性高分子の抵抗
率が0.1Ω・cm以下であることが好ましい。
【0153】
導電性高分子としては、いわゆるπ電子共役系導電性高分子が用いることができる。例え
ば、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリピロールまたはその誘導体、ポリチオフェンま
たはその誘導体、若しくはこれらの2種以上の共重合体などがあげられる。
【0154】
また別途形成された信号線駆動回路部4003と、走査線駆動回路部4004または画素
部4002に与えられる各種信号及び電位は、FPC4018を介して供給されている。
【0155】
接続端子電極4015は、液晶素子4013が有する画素電極4030と同じ導電膜で形
成され、端子電極4016は、トランジスタ4010、4011のソース電極層及びドレ
イン電極層と同じ導電膜で形成されている。
【0156】
接続端子電極4015は、FPC4018が有する端子と、異方性導電膜4019を介し
て電気的に接続されている。
【0157】
また
図4においては、信号線駆動回路部4003を別途形成し、第1の基板4001に実
装している例を示しているがこの構成に限定されない。信号線駆動回路部4003を第1
の基板4001上に形成しても構わない。
【0158】
図5は、本明細書に開示する作製方法により作製されるトランジスタを形成した基板を用
いて液晶表示モジュールを構成する一例を示している。
【0159】
図5は液晶表示モジュールの一例であり、トランジスタを形成した基板2600と対向基
板2601がシール材2602により固着され、その間にトランジスタ等を含む画素部2
603、液晶層を含む表示素子2604、着色層2605が設けられ表示領域を形成して
いる。着色層2605はカラー表示を行う場合に必要であり、RGB方式の場合は、赤、
緑、青の各色に対応した着色層が各画素に設けられている。トランジスタを形成した基板
2600と対向基板2601の外側には偏光板2606、偏光板2607、拡散板261
3が配設されている。光源は冷陰極管2610と反射板2611により構成され、回路基
板2612は、フレキシブル配線基板2609によりトランジスタを形成した基板260
0の配線回路部2608と接続され、コントロール回路や電源回路などの外部回路が組み
こまれている。また偏光板と、液晶層との間に位相差板を有した状態で積層してもよい。
【0160】
液晶表示モジュールには、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(I
n-Plane-Switching)モード、FFS(Fringe Field S
witching)モード、MVA(Multi-domain Vertical A
lignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alig
nment)モード、ASM(Axially Symmetric aligned
Micro-cell)モード、OCB(Optical Compensated B
irefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liqui
d Crystal)モード、AFLC(Antiferroelectric Liq
uid Crystal)などを用いることができる。
【0161】
以上の工程により、半導体装置として信頼性の高い液晶表示パネルを作製することができ
る。
【0162】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【0163】
(実施の形態4)
本実施の形態では、発光表示パネル(発光パネルともいう)の外観及び断面について、図
6を用いて説明する。
図6は、第1の基板上に形成されたトランジスタ及び発光素子を第
2の基板との間にシール材によって封止したパネルの平面図であり、
図6(B)は、
図6
(A)のH-Iにおける断面図に相当する。
【0164】
第1の基板4501上に設けられた画素部4502、信号線駆動回路部4503a、45
03b、及び走査線駆動回路部4504a、4504bを囲むようにして、シール材45
05が設けられている。また画素部4502、信号線駆動回路部4503a、4503b
、及び走査線駆動回路部4504a、4504bの上に第2の基板4506が設けられて
いる。
【0165】
従って、画素部4502、信号線駆動回路部4503a、4503b、及び走査線駆動回
路部4504a、4504bは、第1の基板4501とシール材4505と第2の基板4
506とによって、充填材4507と共に密封されている。さらに外気に曝されないよう
に気密性が高く、脱ガスの少ない保護フィルム(貼り合わせフィルム、紫外線硬化樹脂フ
ィルム等)やカバー材でパッケージング(封入)することが好ましい。
【0166】
また、第1の基板4501上に設けられた画素部4502、信号線駆動回路部4503a
、4503b、及び走査線駆動回路部4504a、4504bは、トランジスタを複数有
しており、
図6(B)では、画素部4502に含まれるトランジスタ4510と信号線駆
動回路部4503aに含まれるトランジスタ4509を例示している。
【0167】
トランジスタ4509、4510は、実施の形態1で示した酸化物半導体層を含む信頼性
の高いトランジスタを適用することができる。本実施の形態において、トランジスタ45
09、4510はnチャネル型トランジスタである。
【0168】
絶縁層4544上において駆動回路部用のトランジスタ4509の酸化物半導体層のチャ
ネル形成領域と重なる位置に導電層4540が設けられている。導電層4540を酸化物
半導体層のチャネル形成領域と重なる位置に設けることによって、トランジスタ4509
のしきい値電圧の変化量を低減することができる。また、導電層4540は、トランジス
タ4509のゲート電極層と同電位とすることで、第2のゲート電極層として機能させる
こともできる。また、トランジスタ4509のゲート電極層と異なる電位を与えても良い
。また、導電層4540の電位がGND、0V、或いはフローティング状態であってもよ
い。
【0169】
トランジスタ4509には、酸化物半導体層の周縁部(側面を含む)を覆う酸化物絶縁層
4541が形成されている。
【0170】
また、トランジスタ4510は、接続電極層4548を介して第1電極4517と電気的
に接続されている。また、トランジスタ4510の酸化物半導体層の周縁部(側面を含む
)を覆う酸化物絶縁層4542が形成されている。
【0171】
酸化物絶縁層4541、4542は実施の形態1で示した酸化物絶縁層426と同様な材
料及び方法で形成すればよい。また、酸化物絶縁層4541、4542を覆う絶縁層45
44が形成される。絶縁層4544は、実施の形態1で示した保護絶縁層428と同様な
材料及び方法で形成すればよい。
【0172】
発光素子4511の発光領域と重なるようにカラーフィルタ層4545が、トランジスタ
4510上に形成される。
【0173】
また、カラーフィルタ層4545起因の表面凹凸を低減するため平坦化絶縁層として機能
するオーバーコート層4543で覆う構成となっている。
【0174】
また、オーバーコート層4543上に絶縁層4546が形成されている。絶縁層4546
は、実施の形態1で示した保護絶縁層428と同様な材料及び方法で形成すればよい。
【0175】
また、発光素子4511が有する画素電極である第1電極4517は、トランジスタ45
10のソース電極層またはドレイン電極層と電気的に接続されている。なお、発光素子4
511の構成は、第1電極4517、電界発光層4512、第2電極4513の積層構造
であるが、示した構成に限定されない。発光素子4511から取り出す光の方向などに合
わせて、発光素子4511の構成は適宜変えることができる。
【0176】
隔壁4520は、有機樹脂膜、無機絶縁膜または有機ポリシロキサンを用いて形成する。
側壁が曲率を有する傾斜面となる様な開口部を第1の電極4517上に有する様に形成す
ることが好ましい。この様な開口部は、隔壁4520を感光性の樹脂材料を用いて形成す
ることで容易に形成することができる。
【0177】
電界発光層4512は、単層に限らず、複数の層の積層で構成されていても良い。
【0178】
発光素子4511に酸素、水素、水分、二酸化炭素等が侵入しないように、第2の電極4
513及び隔壁4520上に保護膜を形成してもよい。保護膜としては、窒化珪素膜、窒
化酸化珪素膜、DLC膜等を形成することができる。
【0179】
また、信号線駆動回路部4503a、4503b、走査線駆動回路部4504a、450
4b、または画素部4502に与えられる各種信号及び電位は、FPC4518a、45
18bを介して供給されている。
【0180】
接続端子電極4515は、発光素子4511が有する第1電極4517と同じ導電膜から
形成され、端子電極4516は、トランジスタ4509のソース電極層及びドレイン電極
層と同じ導電膜から形成されている。
【0181】
接続端子電極4515は、FPC4518aが有する端子と、異方性導電膜4519を介
して電気的に接続されている。
【0182】
発光素子4511からの光の取り出し方向に位置する第1の基板は透光性でなければなら
ない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリエステルフィルムまたはアクリル
フィルムのような透光性を有する材料を用いる。
【0183】
また、充填材4507としては窒素やアルゴンなどの不活性な気体の他に、紫外線硬化樹
脂または熱硬化樹脂を用いることができ、PVC(ポリビニルクロライド)、アクリル樹
脂、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)または
EVA(エチレンとビニルアセテートとの共重合体)を用いることができる。
【0184】
また、必要であれば、発光素子の射出面に偏光板、または円偏光板(楕円偏光板を含む)
、位相差板(λ/4板、λ/2板)などの光学フィルムを適宜設けてもよい。また、偏光
板または円偏光板に反射防止膜を設けてもよい。例えば、表面の凹凸により反射光を拡散
し、映り込みを低減できるアンチグレア処理を施すことができる。
【0185】
信号線駆動回路部4503a、4503b、及び走査線駆動回路部4504a、4504
bの一部を別途形成して実装しても良く、
図6(A)、(B)の構成に限定されない。
【0186】
以上の工程により、信頼性の高い発光表示装置(表示パネル)を作製することができる。
【0187】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【0188】
(実施の形態5)
本実施の形態では、保持容量の構成について、実施の形態2と異なる例を
図7(A)及び
図7(B)に示す。
図7(A)は、
図2及び
図3と保持容量の構成が異なる点以外は同じ
であるため、同じ箇所には同じ符号を用い、同じ箇所の詳細な説明は省略する。なお、図
7(A)では画素部のトランジスタ460と保持容量の断面構造を示す。
【0189】
図7(A)は、誘電体を絶縁層427、保護絶縁層428及び平坦化絶縁層456とし、
画素電極層457と該画素電極層457と重なる容量配線層432を電極として保持容量
を形成する例である。容量配線層432は、画素部のトランジスタ460のソース電極層
とドレイン電極層同じ透光性を有する材料、及び同じ工程で形成されるため、トランジス
タ460のソース配線層と重ならないようにレイアウトされる。
【0190】
図7(A)に示す保持容量は、一対の電極及び誘電体が透光性を有しており、保持容量全
体として透光性を有する。
【0191】
また、
図7(B)は、
図7(A)と異なる保持容量の構成の例である。
図7(B)も、図
2及び
図3と保持容量の構成が異なる点以外は同じであるため、同じ箇所には同じ符号を
用い、同じ箇所の詳細な説明は省略する。
【0192】
図7(B)は、誘電体をゲート絶縁層402とし、容量配線層430と、該容量配線層4
30と重なる酸化物半導体層405と容量電極層431との積層で保持容量を形成する例
である。また、容量電極層431は酸化物半導体層405上に接して積層されており、保
持容量の一方の電極として機能する。なお、容量電極層431は、トランジスタ460の
ソース電極層とドレイン電極層と同じ透光性を有する材料、同じ工程で形成する。また、
容量配線層430は、トランジスタ460のゲート電極層と同じ透光性を有する材料、同
じ工程で形成されるため、トランジスタ460のゲート配線層と重ならないようにレイア
ウトされる。
【0193】
また、容量電極層431は画素電極層457と電気的に接続されている。
【0194】
図7(B)に示す保持容量も、一対の電極及び誘電体が透光性を有しており、保持容量全
体として透光性を有する。
【0195】
図7(A)及び
図7(B)に示す保持容量は、透光性を有しており、ゲート配線の本数を
増やすなどして表示画像の高精細化を図るため、画素寸法を微細化しても、十分な容量を
得ることができ、且つ、高い開口率を実現することができる。
【0196】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【0197】
(実施の形態6)
本実施の形態では、実施の形態1に示すトランジスタを適用した半導体装置として電子ペ
ーパーの例を示す。
【0198】
図8は、半導体装置の例としてアクティブマトリクス型の電子ペーパーを示す。半導体装
置に用いられるトランジスタ581としては、実施の形態1で示すトランジスタを適用す
ることができる。
【0199】
図8の電子ペーパーは、ツイストボール表示方式を用いた表示装置の例である。ツイスト
ボール表示方式とは、白と黒に塗り分けられた球形粒子を表示素子に用いる電極層である
第1の電極層及び第2の電極層の間に配置し、第1の電極層及び第2の電極層に電位差を
生じさせて球形粒子の向きを制御することにより、表示を行う方法である。
【0200】
第1の基板580上に形成されたトランジスタ581はボトムゲート構造のトランジスタ
であり、ソース電極層またはドレイン電極層によって第1の電極層587と、絶縁層58
5に形成する開口で接しており電気的に接続している。第1の電極層587と第2の基板
596に設けられた第2の電極層588との間には球形粒子589が設けられており、球
形粒子589の周囲は樹脂等の充填材595で充填されている。球形粒子589内のキャ
ビティ594は液体で満たされており、かつ黒色領域590a及び白色領域590bを有
する粒子が存在している。本実施の形態においては、第1の電極層587が画素電極に相
当し、第2の電極層588が共通電極(対向電極)に相当する。第2の電極層588は、
トランジスタ581と同一基板上に設けられる共通電位線と電気的に接続される。実施の
形態1に示すいずれか一つの接続部を用いて、一対の基板間に配置される導電性粒子を介
して第2の電極層588と共通電位線とを電気的に接続することができる。
【0201】
また、ツイストボールの代わりに、電気泳動素子を用いることも可能である。透明な液体
と、正に帯電した白い微粒子と負に帯電した黒い微粒子とを封入した直径10μm以上2
00μm以下程度のマイクロカプセルを用いる。第1の電極層と第2の電極層との間に設
けられるマイクロカプセルは、第1の電極層と第2の電極層によって、電場が与えられる
と、白い微粒子と、黒い微粒子が逆の方向に移動し、白または黒を表示することができる
。この原理を応用した表示素子が電気泳動表示素子であり、一般的に電子ペーパーとよば
れている。電気泳動表示素子は、液晶表示素子に比べて反射率が高いため、補助ライトは
不要であり、また消費電力が小さく、薄暗い場所でも表示部を認識することが可能である
。また、表示部に電源が供給されない場合であっても、一度表示した像を保持することが
可能であるため、電源から表示機能付き半導体装置(単に表示装置、または表示装置を具
備する半導体装置ともいう)を切断した場合であっても、表示された画像を保存しておく
ことが可能となる。
【0202】
以上の工程により、半導体装置として信頼性の高い電子ペーパーを作製することができる
。
【0203】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【0204】
(実施の形態7)
実施の形態1に示すトランジスタを適用した半導体装置は、電子ペーパーとして適用する
ことができる。電子ペーパーは、情報を表示するものであればあらゆる分野の電子機器に
用いることが可能である。例えば、電子ペーパーを用いて、電子書籍(電子ブック)、ポ
スター、電車などの乗り物の車内広告、クレジットカード等の各種カードにおける表示等
に適用することができる。電子機器の一例を
図9、
図10に示す。
【0205】
図9(A)は、電子ペーパーで作られたポスター2631を示している。広告媒体が紙の
印刷物である場合には、広告の交換は人手によって行われるが、電子ペーパーを用いれば
ポスター2631自体を交換をすることなく広告の表示を変えることができる。また、表
示も崩れることなく安定した画像が得られる。なお、ポスターは無線で情報を送受信でき
る構成としてもよい。
【0206】
また、
図9(B)は、電車などの乗り物の車内広告2632を示している。広告媒体が紙
の印刷物である場合には、広告の交換は人手によって行われるが、電子ペーパーを用いれ
ば人手を多くかけることなくポスター2631自体を交換をすることなく広告の表示を変
えることができる。また表示も崩れることなく安定した画像が得られる。なお、車内広告
は無線で情報を送受信できる構成としてもよい。
【0207】
また、
図10は、電子書籍の一例を示している。例えば、電子書籍2700は、筐体27
01及び筐体2703の2つの筐体で構成されている。筐体2701及び筐体2703は
、軸部2711により一体とされており、該軸部2711を軸として開閉動作を行うこと
ができる。このような構成により、紙の書籍の様に取り扱いをすることが可能となる。
【0208】
筐体2701には表示部2705が組み込まれ、筐体2703には表示部2707が組み
込まれている。表示部2705及び表示部2707は、連続する画像を表示する構成とし
てもよいし、異なる画像を表示する構成としてもよい。異なる画像を表示する構成とする
ことで、例えば右側の表示部(
図10では表示部2705)に文章を表示し、左側の表示
部(
図10では表示部2707)に画像を表示することができる。
【0209】
また、
図10では、筐体2701に操作部などを備えた例を示している。例えば、筐体2
701において、電源2721、操作キー2723、スピーカ2725などを備えている
。操作キー2723により、頁を送ることができる。なお、筐体の表示部と同一面にキー
ボードやポインティングディバイスなどを備える構成としてもよい。また、筐体2701
、2727の裏面や側面に、外部接続用端子(イヤホン端子、USB端子、または電源ケ
ーブルや他の信号ケーブルなどの各種ケーブルと接続可能な端子など)、記録媒体挿入部
などを備える構成としてもよい。さらに、電子書籍2700は、電子辞書としての機能を
持たせた構成としてもよい。
【0210】
また、電子書籍2700は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。無線により、
電子書籍サーバから、所望の書籍データなどを購入し、ダウンロードする構成とすること
も可能である。
【0211】
なお、本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示した構成を適宜組み合わせて用い
ることができることとする。
【0212】
(実施の形態8)
実施の形態1に示すトランジスタを用いた半導体装置は、さまざまな電子機器(遊技機も
含む)に適用することができる。電子機器としては、例えば、テレビジョン装置(テレビ
、またはテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ
、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装
置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲ
ーム機などが挙げられる。
【0213】
図11(A)は、テレビジョン装置の一例を示している。テレビジョン装置9600は、
筐体9601に表示部9603が組み込まれている。表示部9603により、映像を表示
することが可能である。また、ここでは、スタンド9605により筐体9601を支持し
た構成を示している。
【0214】
テレビジョン装置9600の操作は、筐体9601が備える操作スイッチや、別体のリモ
コン操作機9610により行うことができる。リモコン操作機9610が備える操作キー
9609により、チャンネルの切り替えや音量の操作を行うことができ、表示部9603
に表示される映像を操作することができる。また、リモコン操作機9610に、当該リモ
コン操作機9610から出力する情報を表示する表示部9607を設ける構成としてもよ
い。
【0215】
なお、テレビジョン装置9600は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機に
より一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線または無線に
よる通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向
(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
【0216】
図11(B)は、デジタルフォトフレームの一例を示している。例えば、デジタルフォト
フレーム9700は、筐体9701に表示部9703が組み込まれている。表示部970
3は、各種画像を表示することが可能であり、例えばデジタルカメラなどで撮影した画像
データを表示させることで、通常の写真立てと同様に機能させることができる。
【0217】
なお、デジタルフォトフレーム9700は、操作部、外部接続用端子(USB端子)、外
部メモリスロットなどを備える構成とする。これらの構成は、表示部と同一面に組み込ま
れていてもよいが、側面や裏面に備えるとデザイン性が向上するため好ましい。例えば、
デジタルフォトフレームの外部メモリスロットに、デジタルカメラで撮影した画像データ
を記憶したメモリを挿入して画像データを取り込み、取り込んだ画像データを表示部97
03に表示させることができる。
【0218】
また、デジタルフォトフレーム9700は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい
。無線により、所望の画像データを取り込み、表示させる構成とすることもできる。
【0219】
図12(A)は携帯型遊技機であり、筐体9881と筐体9891の2つの筐体で構成さ
れており、連結部9893により、開閉可能に連結されている。筐体9881には表示部
9882が組み込まれ、筐体9891には表示部9883が組み込まれている。また、図
12(A)に示す携帯型遊技機は、その他、スピーカ部9884、記録媒体挿入部988
6、LEDランプ9890、入力手段(操作キー9885、接続端子9887、センサ9
888(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、
化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振
動、におい、または赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン9889)等を
備えている。もちろん、携帯型遊技機の構成は上述のものに限定されず、少なくとも本発
明に係る半導体装置を備えた構成であればよく、その他付属設備が適宜設けられた構成と
することができる。
図12(A)に示す携帯型遊技機は、記録媒体に記録されているプロ
グラムまたはデータを読み出して表示部に表示する機能や、他の携帯型遊技機と無線通信
を行って情報を共有する機能を有する。なお、
図12(A)に示す携帯型遊技機が有する
機能はこれに限定されず、様々な機能を有することができる。
【0220】
図12(B)は大型遊技機であるスロットマシンの一例を示している。スロットマシン9
900は、筐体9901に表示部9903が組み込まれている。また、スロットマシン9
900は、その他、スタートレバーやストップスイッチなどの操作手段、コイン投入口、
スピーカなどを備えている。もちろん、スロットマシン9900の構成は上述のものに限
定されず、少なくとも本発明に係る半導体装置を備えた構成であればよく、その他付属設
備が適宜設けられた構成とすることができる。
【0221】
図13(A)は、携帯電話機の一例を示している。携帯電話機1000は、筐体1001
に組み込まれた表示部1002の他、操作ボタン1003、外部接続ポート1004、ス
ピーカ1005、マイク1006などを備えている。
【0222】
図13(A)に示す携帯電話機1000は、表示部1002を指などで触れることで、情
報を入力ことができる。また、通話やメールの送受信などの操作は、表示部1002を指
などで触れることにより行うことができる。
【0223】
表示部1002の画面は主として3つのモードがある。第1は、画像の表示を主とする表
示モードであり、第2は、文字等の情報の入力を主とする入力モードである。第3は表示
モードと入力モードの2つのモードが混合した表示+入力モードである。
【0224】
例えば、通話や、メールの文章を作成する場合は、表示部1002を文字の入力を主とす
る文字入力モードとし、画面に表示させた文字の入力操作を行えばよい。この場合、表示
部1002の画面のほとんどにキーボードまたは番号ボタンを表示させることが好ましい
。
【0225】
また、携帯電話機1000内部に、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサを
有する検出装置を設けることで、携帯電話機1000の向き(縦か横か)を判断して、表
示部1002の画面表示を自動的に切り替えるようにすることができる。
【0226】
また、画面モードの切り替えは、表示部1002を触れること、または筐体1001の操
作ボタン1003の操作により行われる。また、表示部1002に表示される画像の種類
によって切り替えるようにすることもできる。例えば、表示部に表示する画像信号が動画
のデータであれば表示モード、テキストデータであれば入力モードに切り替える。
【0227】
また、入力モードにおいて、表示部1002の光センサで検出される信号を検知し、表示
部1002のタッチ操作による入力が一定期間ない場合には、画面のモードを入力モード
から表示モードに切り替えるように制御してもよい。
【0228】
表示部1002は、イメージセンサとして機能させることもできる。例えば、表示部10
02に掌や指を触れることで、掌紋、指紋等を撮像することで、本人認証を行うことがで
きる。また、表示部に近赤外光を発光するバックライトまたは近赤外光を発光するセンシ
ング用光源を用いれば、指静脈、掌静脈などを撮像することもできる。
【0229】
図13(B)も携帯電話機の一例である。
図13(B)の携帯電話機は、筐体9411に
、表示部9412、及び操作ボタン9413を含む表示装置9410と、筐体9401に
操作ボタン9402、外部入力端子9403、マイク9404、スピーカ9405、及び
着信時に発光する発光部9406を含む通信装置9400とを有しており、表示機能を有
する表示装置9410は電話機能を有する通信装置9400と矢印の2方向に脱着可能で
ある。よって、表示装置9410と通信装置9400の短軸同士を取り付けることも、表
示装置9410と通信装置9400の長軸同士を取り付けることもできる。また、表示機
能のみを必要とする場合、通信装置9400より表示装置9410を取り外し、表示装置
9410を単独で用いることもできる。通信装置9400と表示装置9410とは無線通
信または有線通信により画像または入力情報を授受することができ、それぞれ充電可能な
バッテリーを有する。
【0230】
なお、本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0231】
400 基板
402 ゲート絶縁層
404 酸化物半導体層
405 酸化物半導体層
417 導電層
422 ソース配線層
426 酸化物絶縁層
427 絶縁層
428 保護絶縁層
430 容量配線層
431 容量電極層
432 容量配線層
440 トランジスタ
442 接続電極層
443 チャネル形成領域
448 接続電極層
449 接続電極層
452 接続電極層
453 カラーフィルタ層
456 平坦化絶縁層
457 画素電極層
458 オーバーコート層
459 隔壁
460 トランジスタ
404a 微結晶群
405a 微結晶群
421a ゲート電極層
421b ゲート電極層
421c ゲート配線層
444c 領域
444d 領域
445a ソース電極層
445b ドレイン電極層
446a 酸化物導電層
446b 酸化物導電層
451a ゲート電極層
451b ゲート電極層
455a ソース電極層
455b ドレイン電極層
457a 画素電極層
457b 電極
580 第1の基板
581 トランジスタ
585 絶縁層
587 電極層
588 電極層
589 球形粒子
590a 黒色領域
590b 白色領域
594 キャビティ
595 充填材
596 第2の基板
1000 携帯電話機
1001 筐体
1002 表示部
1003 操作ボタン
1004 外部接続ポート
1005 スピーカ
1006 マイク
2600 基板
2601 対向基板
2602 シール材
2603 画素部
2604 表示素子
2605 着色層
2606 偏光板
2607 偏光板
2608 配線回路部
2609 フレキシブル配線基板
2610 冷陰極管
2611 反射板
2612 回路基板
2613 拡散板
2631 ポスター
2700 電子書籍
2701 筐体
2703 筐体
2705 表示部
2707 表示部
2711 軸部
2721 電源
2723 操作キー
2725 スピーカ
4001 第1の基板
4002 画素部
4003 信号線駆動回路部
4004 走査線駆動回路部
4005 シール材
4006 第2の基板
4008 液晶層
4010 トランジスタ
4011 トランジスタ
4013 液晶素子
4015 接続端子電極
4016 端子電極
4018 FPC
4019 異方性導電膜
4020 保護絶縁層
4021 絶縁層
4030 画素電極
4031 対向電極
4032 絶縁層
4033 絶縁層
4035 スペーサ
4040 導電層
4041 絶縁層
4501 第1の基板
4502 画素部
4505 シール材
4506 第2の基板
4507 充填材
4509 トランジスタ
4510 トランジスタ
4511 発光素子
4512 電界発光層
4513 電極
4515 接続端子電極
4516 端子電極
4517 電極
4519 異方性導電膜
4520 隔壁
4540 導電層
4541 酸化物絶縁層
4542 酸化物絶縁層
4543 オーバーコート層
4544 絶縁層
4545 カラーフィルタ層
4546 絶縁層
4548 接続電極層
4503a 信号線駆動回路部
4503a 信号線駆動回路部
4504a 走査線駆動回路部
4504b 走査線駆動回路部
4518a FPC
4518b FPC
9400 通信装置
9401 筐体
9402 操作ボタン
9403 外部入力端子
9404 マイク
9405 スピーカ
9406 発光部
9410 表示装置
9411 筐体
9412 表示部
9413 操作ボタン
9600 テレビジョン装置
9601 筐体
9603 表示部
9605 スタンド
9607 表示部
9609 操作キー
9610 リモコン操作機
9700 デジタルフォトフレーム
9701 筐体
9703 表示部
9881 筐体
9882 表示部
9883 表示部
9884 スピーカ部
9885 操作キー
9886 記録媒体挿入部
9887 接続端子
9888 センサ
9889 マイクロフォン
9890 LEDランプ
9891 筐体
9893 連結部
9900 スロットマシン
9901 筐体
9903 表示部