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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-30
(45)【発行日】2022-10-11
(54)【発明の名称】セメントサイロ
(51)【国際特許分類】
   B65D 88/30 20060101AFI20221003BHJP
【FI】
B65D88/30
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021215505
(22)【出願日】2021-12-31
(65)【公開番号】P2022105329
(43)【公開日】2022-07-13
【審査請求日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】P 2020219961
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521005018
【氏名又は名称】大阪建機センター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129986
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓生
(72)【発明者】
【氏名】中塚 佳子
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-030908(JP,A)
【文献】特開平10-059486(JP,A)
【文献】特開2004-203428(JP,A)
【文献】実開昭51-028673(JP,U)
【文献】米国特許第05339996(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0291348(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0102658(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0328137(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 88/30
B65D 88/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒部及び倒立円錐部が上下に連なった筒型のサイロ容器と、
サイロ容器の円錐部下端に連結されてサイロ容器内と連通する水平フィーダーと、
サイロ容器の側部に連結されて、水平フィーダーと内部連通する垂直コンベアと、
サイロ容器の倒立円錐部の外周面に等間隔に取付けられた複数個の振動モーターと、
サイロ容器の円筒部の外周面に等間隔に取付けられた複数個のロードセルと、
サイロ容器の円筒部内に、平面視交差十字状に組み構成して取り付けられた、4枚刃形状の破袋ブレードと、
サイロ容器の側部を八角柱状の立体フレームで枠保持する保持フレームと、
前記立体フレームの八角柱の各側面に、展開及び収納可能に吊設された複数台(2台)の点検台(10)と、を具備してなり、
前記保持フレームは、略正八角柱状に枠構成され、サイロ容器の円筒部の周囲を平面視同心状に囲う立体フレームを具備し、
各点検台は、正八角柱状の立体フレームの離間した複数の側面にそれぞれ吊設され、各点検台は、正八角柱状の立体フレームの各側面に沿って収納された収納状態となり得ることを特徴とするセメントサイロ。
【請求項2】
前記各点検台は、台板と、係止部と、固定脚部とを具備すると共に、台板の端部の係止部が正八角柱状の立体フレームの水平枠部にそれぞれ係止されてなり、台板が各側面に沿って収納された収納状態、及び、台板が水平に展開された展開状態になり得ることを特徴とする請求項1に記載のセメントサイロ。
【請求項3】
前記サイロ容器と、前記水平フィーダー、前記複数個の振動モーター、及び破袋ブレードが相互に連結されると共に、前記水平フィーダーと垂直コンベアとが相互に連結されてサイロ供給体を一体構成し、
サイロ容器の周囲側部には、サイロ供給体全体の重量を支承するための複数個のステーロッドを周方向等間隔の各固定位置に固定してなり、
また、前記保持フレームは、前記ステーロッドの個数に対応した複数のシングルビーム型のロードセルを、それぞれ、八角柱状の立体フレームの上枠に沿う、円筒部の平面視接線方向の向きで上枠の各辺に沿わせて水平固定し、
各ステーロッドに各ロードセルの検知部を対応接触させて、サイロ供給体を、八角形状の上枠の各辺に沿って配置された複数のロードセルを介して支持することを特徴とする、請求項1、2、又は3のいずれかに記載のセメントサイロ。
【請求項4】
前記点検台は、保持フレームの正八角柱状の立体フレームの側面のうち特定の複数側面にそれぞれ取り付けられると共に、
前記ロードセルは、保持フレームの正八角柱状の立体フレームの側面のうち、点検台の取り付けられた前記特定の複数側面それぞれに隣接する特定の隣接側面にそれぞれ取り付けられルことを特徴とする、請求項1、2、又は3のいずれかに記載のセメントサイロ。
【請求項5】
前記保持フレームは、正八角形状の上枠、正八角形状の下枠、及び上枠と下枠を鉛直に繋ぐ柱状の縦枠によって正八角柱状に枠構成された立体フレームと、
正八角形状の下枠の一部から平面視外方へ延伸して三方枠構成された延伸フレームベースと、が一体的に構成され、
前記立体フレームが自身の八角柱状の枠内にサイロ容器及び水平フィーダーを収納し、
前記延伸フレームベースが自身の三方枠状の平面視枠内に垂直コンベア(及び水平フィーダーの先部)を囲ってなることを特徴とする、請求項1、2、3、又は4のいずれかに記載のセメントサイロ。
【請求項6】
前記破袋ブレード6は、4枚刃形状のうち1枚の特定箇所に、吊下げ用の長孔が設けられ、
前記サイロ供給体全体の重心位置が、この長孔の設けられた特定箇所と略一致していることを特徴とする、請求項1、2、又は3のいずれかに記載のセメントサイロ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
セメント袋を破袋してセメントを投入・貯留し、フィーダー搬送によって排出するセメントホッパーと、セメントホッパーを支持する支持フレームとからなるセメントサイロに関する。特に、トラックで運搬し、土木現場に設置することが可能な、小型・可搬型のセメントサイロに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、セメントホッパーを備えたミキサーないし紛体輸送用コンテナとして、下記のものが開示される。
【0003】
特許文献1は、粉体輸送用コンテナ、更に詳しくは、コンテナ本体と、コンテナ本体内に離脱自在に装着された、可撓性を有する袋形成部材とを備えている粉体輸送用コンテナに関する。この粉体輸送用コンテナ100は、コンテナ本体10と、コンテナ本体10内に離脱自在に装着された袋形成部材20と、開閉機構30とを備えている。袋形成部材20は、上端及び下端が開口された可撓性を有する合成樹脂製シートから形成され、開閉機構30は袋形成部材20の下方領域の一部を開閉することができる(特許文献1)。
【0004】
特許文献2は、セメント等の粉粒体と、水等の混練液等の混練を行うミキサーに関する。このミキサーは、ミキサー本体の上部にホッパー本体を有し、ミキサー支持枠を上部支持枠と下部支持枠とで着脱自在に構成してなる。前記上部支持枠には複数の定量型ホッパーよりなるホッパー本体を取り付け、前記下部支持枠にはミキサー本体を載置し、さらに同定量型ホッパーの切出口をミキサー本体上面の投入口に着脱自在に連結してなる(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2003-002391号公報
【文献】特公昭59-20377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記ミキサーないし紛体輸送用コンテナは強度確保のために大型にならざるを得ず、このため運搬が困難であり、また、比較的広大な設置スペースが必要であった。さらに、ホッパーやサイロ容器の投入口が高所(接地面から上方)にあるため、内部のメンテナンス性に欠けるものであった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、本発明のセメントサイロは以下の手段を講じるものとしている。なお、以下各構成名称に続けて括弧付きで示す数字、アルファベットないしこれらの組合せによる文字列は、図面を参照して発明を理解するために便宜上付した符号であり、当該文字列によって概念や形態を限定するものではない。
【0008】
〔1〕本発明のセメントサイロは、
円筒部及び倒立円錐部が上下に連なった筒型のサイロ容器(1)と、
サイロ容器の円錐部下端に連結されてサイロ容器内と連通する水平フィーダー(2)と、
サイロ容器の側部に連結されて、水平フィーダーと内部連通する垂直コンベア(3)と、
サイロ容器の倒立円錐部の外周面に等間隔に取付けられた複数個(2個)の振動モーター(4)と、
サイロ容器の円筒部の外周面に等間隔に取付けられた複数個(3個)のロードセル(5)と、
サイロ容器の円筒部内に、平面視交差十字状(かつ側面視倒立V字状)に組み構成して取り付けられた、4枚刃形状の破袋ブレード(6)と、
サイロ容器の側部を八角柱状の立体フレームで枠保持する保持フレーム(9)と、
前記立体フレームの八角柱の(離反方向を向く)各側面に、展開及び収納可能に吊設された複数台(2台)の点検台(10)と、を具備してなる。
【0009】
そして、前記保持フレーム(9)は、
略正八角柱状に枠構成され、サイロ容器の円筒部の周囲を平面視同心状に囲う立体フレーム(92)を具備し、
各点検台(10)は、正八角柱状の立体フレームの離間した複数の側面(すなわち、正八角柱の8個の側面のうち互いに隣り合う面を除く複数の側面)(さらに好ましくは、平面視にて互いに等間隔の周方向に離間した平面視対称位置)にそれぞれ吊設され、各点検台は、正八角柱状の立体フレームの各側面に沿って収納された状態(収納状態)となり得ることを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、サイロ容器の円筒を八角形の立体フレームで平面視同心状に囲うことでコンパクトな設置スペース内に、サイロ容器及びサイロ供給体を安定して支持することができる。また、立体フレームが八角柱状であって点検台を八角柱の側面に折り畳み可能に備えるため、円柱状部からなるサイロ容器と共に、コンパクトであって運搬しやすいものとなった。さらに、正八角柱状の立体フレームの各側面に複数の点検台を設けることで、ホッパーの投入口を複数の周方向から点検できるものとなり、メンテナンス性や設置調整の容易性にも優れるものとなった。特に点検台は正八角柱状の立体フレームの側面に対応した大きさで設けてあることで、点検台の必要な台面の大きさを確保しつつコンパクトに取り付けられ、運搬ないし設置時のコンパクト性を損なわないものとなっている。
【0011】
また、さらには、後述する実施例に示すように、セメント排出量及び残貯留量を表示可能な表示部を有した設定盤(13)と、
サイロ容器の上部開口を覆う容器蓋(14)と、を具備することが好ましい。
【0012】
[2]前記各点検台は、台板と、係止部と、固定脚部とを具備すると共に、台板の端部の係止部が正八角柱状の立体フレームの水平枠部(正八角形状の複数の辺)にそれぞれ係止されてなり、台板が各側面に沿って収納された状態(収納状態)、及び、台板が水平に展開された状態(展開状態)になり得ることを特徴とする。
点検台が使用されないときや運搬時には収納状態とすることで、余分な側方張出部を有さないコンパクトな形態となり、必要に応じて任意箇所の点検台を展開状態として設置することができる。
【0013】
なお、後述する実施例の点検台は、特に、立体フレームから取り外して収納する取り外し式ではなく、点検台の全ての構成部材が立体フレームの側面内に折りたたみ収納可能な折畳み式のものである。また、八角柱状の立体フレームの隣り合う縦枠同士をつなぐ水平枠部に係止固定されており、八角柱状の立体フレームの剛性を高め、強度を確保している。
【0014】
[3]前記セメントサイロは、
前記サイロ容器(1)と、前記水平フィーダー(2)、前記複数個の振動モーター(4)、及び破袋ブレード(6)が相互に連結されると共に、前記水平フィーダー(2)と垂直コンベア(3)とが相互に連結されてサイロ供給体(100)を一体構成し、
サイロ容器(1)の周囲側部には、サイロ供給体(100)全体の重量を支承するための複数個のステーロッド(50)を周方向等間隔の各固定位置に固定してなり、
また、前記保持フレーム(9)は、前記ステーロッド(50)の個数に対応した複数のシングルビーム型のロードセル(5)を、それぞれ、八角柱状の立体フレームの上枠(八角形の辺)に沿う向き(円筒部の平面視接線方向の向き)で上枠の各辺に沿わせて水平固定し、
各ステーロッドに各ロードセル(5)の検知部を対応接触させて、サイロ供給体(100)を、八角形状の上枠の各辺に沿って配置された複数のロードセルを介して支持することを特徴とする。
【0015】
上記構成であれば、複数のロードセルが、立体フレームの八角形状の上枠の辺に沿って、立体フレームから大きく突出することなく、コンパクトに離間配置される。そして、サイロ供給体の周部に離間固定したステーロッドが、これら複数のロードセルのそれぞれに接触して、八角柱状の立体フレーム内に支持される。このため、省スペース内にて安定性のあるサイロ供給体の計量支持が可能となる。
【0016】
この、ロードセルを八角柱状の枠に沿って支持して安定性とコンパクト性をなしている点は、複数本の棒状のロードセルが平面視放射方向に配置される従来のセメントサイロとは異なり、体裁上及び機能上優れたものとなっている。
【0017】
[4]前記点検台は、保持フレームの正八角柱状の立体フレームの側面のうち特定の複数側面(2面)にそれぞれ取り付けられると共に、
前記ロードセルは、保持フレームの正八角柱状の立体フレームの側面のうち、点検台の取り付けられた前記特定の複数側面それぞれに隣接する特定の隣接側面(3面)にそれぞれ取り付けられることを特徴とする。
【0018】
[5]前記保持フレームは、正八角形状の上枠、正八角形状の下枠、及び上枠と下枠を鉛直に繋ぐ柱状の縦枠によって正八角柱状に枠構成された立体フレーム(9)と、
正八角形状の下枠の一部から平面視外方へ延伸して三方枠構成された延伸フレームベース(911)とが一体的に構成され、
前記立体フレームが自身の八角柱状の枠内にサイロ容器及び水平フィーダーを収納し、
前記延伸フレームベースが自身の三方枠状の平面視枠内に垂直コンベア(及び水平フィーダーの先部)を囲ってなることを特徴とする。
【0019】
[6]前記破袋ブレード(6)は、4枚刃形状のうち1枚(サイロ容器の内部であって垂直コンベア寄りの位置に取り付け固定された1枚)の特定箇所に、吊下げ用の長孔(61H)が設けられ、
前記サイロ供給体全体の(蓋を外した状態の)重心(G)位置が、この長孔(61H)の設けられた特定箇所と一致していることを特徴とする。
【0020】
さらに、後述する実施例(図7)に示すように、吊下げ用の長孔(61H)でサイロ供給体を吊るしたときに、垂直コンベア及びサイロ容器が垂直方向にバランス姿勢を保って吊持されることを特徴とする。
【0021】
前記保持フレーム(9)は、
略正八角柱状に枠構成され、サイロ容器の円筒部の周囲を平面視同心状に囲う立体フレーム(92)と、
立体フレームの下端の立体フレームにおいて(立体フレームの一部と共通構成すると共に、この立体フレームから側方延伸して、水平フィーダー及び垂直コンベアを枠内保持するよう、)略正八角柱状の一部が側方へ張出変形した変形八角形状に枠構成された延伸フレームベース(91)とで一体構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
上記手段を講じることで、強度を確保しつつコンパクトな形態をなし、このため運搬が比較的容易であり、また、比較的小さい設置スペース内に収容又は配置することが可能となった。さらに、ホッパーやサイロ容器の投入口が高所(接地面から上方)の複数個所にあるため、容器内部等の高所のメンテナンス性にも優れたものとなった。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】実施例1のセメントサイロの正面図(点検台を水平に起こした状態)
図2】実施例1のセメントサイロの側面図(点検台を水平に起こした状態)
図3】実施例1のセメントサイロの平面図(点検台を水平に起こした状態)
図4】実施例1のセメントサイロの平面図(点検台を収納した状態に修正)
図5】サイロ容器の上部及び破砕カッターの分解斜視図。
図6】サイロ容器の側面の一部ステーロッド及びロードセル、及び上枠を示す側面部分拡大図
図7】サイロ供給体をワイヤーで吊るした状態の正面図。
図8】モニター画像の拡大図。
図9】実施例2のセメントサイロの平面レイアウト図。
図10】実施例3のセメントサイロの平面レイアウト図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、発明を実施するための形態例について、実施例として示す各図とともに説明する。
〔1〕図1図8に示す本発明の実施例1のセメントサイロは、
円筒部及び倒立円錐部が上下に連なった筒型のサイロ容器(1)と、
サイロ容器の円錐部下端に連結されてサイロ容器内と連通する水平フィーダー(2)と、
サイロ容器の側部に連結されて、水平フィーダーと内部連通する垂直コンベア(3)と、
サイロ容器の倒立円錐部の外周面に等間隔に取付けられた複数個(2個)の振動モーター(4)と、
サイロ容器の円筒部の外周面に等間隔に取付けられた複数個(3個)のロードセル(5)と、
サイロ容器の円筒部内に、平面視交差十字状かつ側面視倒立V字状に組み構成して取り付けられた、4枚刃形状の破袋ブレード(6)と、
サイロ容器の円筒部内であって破袋ブレード(6)の取付け部の下端位置に取り付けられた、円形枠の内部に格子状に網構成されたメッシュ枠(7)と、
サイロ容器の側部を八角柱状の立体フレームで枠保持する保持フレーム(9)と、
前記立体フレームの八角柱の側面のうち、互いに離反方向を向く2側面それぞれに吊設された、展開及び収納可能な点検台(10)と、
さらには、後述する実施例に示すように、セメント排出量及び残貯留量を表示可能な表示部を有した設定盤(13)と、
サイロ容器の上部開口を覆う容器蓋(14)と、を具備してなる。
【0025】
図2,3に示すように、実施例1のセメントサイロの保持フレーム(9)は、全体として平面視変形八角形のフレームベース枠と、正八角柱状の立体フレームとから構成されると共に、八角形枠のうち、互いに対称位置にある2面の立体フレームにそれぞれ、点検台を水平展開可能に設けてなる。立体フレームの正八角柱のうち対称の2面に点検台を設けることで、サイロ容器の内部ないし外周部を偏りなく点検することができる。また、外側方へ延伸して枠構成されたフレームベース枠の部分によって、サイロ容器の側部に突設された垂直コンベア(32)を囲うことで、サイロ容器及びフィーダー装置からなる装置構成をコンパクトに囲うものとしている。
【0026】
具体的には、略正八角柱状に枠構成されてサイロ容器の円筒部の周囲を平面視同心状に囲う立体フレーム(92)と、
立体フレーム(92)の下部の八角形枠部のうち連なる5辺を立体フレーム(92)と共有すると共に、残り三辺部分を外側方へ延伸して三方枠構成された延伸フレームベース(911)とが一体的に構成される(図3図7参照)。
【0027】
各点検台(10)は、正八角柱状の立体フレームの離間した複数の側面(すなわち、正八角柱の8個の側面のうち互いに隣り合う面を除く複数の側面)(さらに好ましくは、平面視にて互いに等間隔の周方向に離間した平面視対称位置)にそれぞれ各側面に対して一台ずつ設けられる。各点検台は、立体フレームの側面幅に対応した矩形の台板が、台板の矩形上辺に沿って設けられたヒンジ部10Hにて、立体フレームの一側面に所定の高さでヒンジ連結される。また、台板の矩形両側辺にはそれぞれ脚部10Lが折り畳み可能に設けられる。点検台の展開状態では、脚部10Lの先端10LEを立体フレームの縦枠に係止させることで、台板を水平状態に維持する(図1,2,3参照)。この展開状態から、脚部10Lを折りたたむと共に台板をヒンジ部10Hでヒンジ可動させることで、正八角柱状の立体フレームの各側面に沿って収納された状態(収納状態)となり得る(図4図7参照)。
【0028】
上記構成によれば、サイロ容器の円筒を八角形の立体フレームで平面視同心状に囲うことでコンパクトな設置スペース内に、サイロ容器及びサイロ供給体を安定して支持することができる。また、立体フレームが八角柱状であって点検台を八角柱の側面に折り畳み可能に備えるため、円柱状部からなるサイロ容器と共に、コンパクトであって運搬しやすいものとなった。さらに、正八角柱状の立体フレームの各側面に複数の点検台を設けることで、ホッパーの投入口を複数の周方向から点検できるものとなり、メンテナンス性や設置調整の容易性にも優れるものとなった。特に点検台は正八角柱状の立体フレームの側面に対応した大きさで設けてあることで、点検台の必要な台面の大きさを確保しつつコンパクトに取り付けられ、運搬ないし設置時のコンパクト性を損なわないものとなっている。
【0029】
[点検台]前記各点検台(10)は、台板と、係止部と、固定脚部とを具備すると共に、台板の端部の係止部(10LE)が正八角柱状の立体フレームの水平枠部(正八角形状の複数の辺)にそれぞれ係止されてなり、台板が各側面に沿って収納された収納状態(図4及び図7)、及び、台板が水平に展開された展開状態(図1図2図3)になり得ることを特徴とする。
【0030】
点検台が使用されないときや運搬時には収納状態とすることで、余分な側方張出部を有さないコンパクトな形態となり、必要に応じて任意箇所の点検台を展開状態として設置することができる。
【0031】
なお、後述する実施例の点検台は、特に、立体フレームから取り外して収納する取り外し式ではなく、点検台の全ての構成部材が立体フレームの側面内に折りたたみ収納可能な折畳み式のものである。また、八角柱状の立体フレームの隣り合う縦枠同士をつなぐ水平枠部に係止固定されており、八角柱状の立体フレームの剛性を高め、強度を確保している。
【0032】
[サイロ供給体の枠支持構造]
前記セメントサイロは、サイロ供給体(100)の下半部を、八角柱枠状の立体フレーム枠で囲うと共に、八角柱枠状の立体フレーム枠の枠辺上に配置した複数個のロードセルを介して、当該複数の配置箇所で点支持する構造となっている(図7図8参照)。ここで、複数個のロードセルは、八角形の上枠(920)に沿って、枠上面に一辺置きに水平配置されたシングルビーム型のロードセルからなる(図5図6参照)。つまり平面視にて円形のサイロ供給体の略接線方向に八角形枠の立体フレームが構成されると共に、当該接線方向の枠上に棒状のロードセルを配置して、コンパクトにかつ安定支持できる構造となっている(図3参照)。
【0033】
サイロ供給体(100)は、前記サイロ容器(1)と、前記水平フィーダー(2)、前記複数個の振動モーター(4)、及び破袋ブレード(6)が相互に連結されると共に、前記水平フィーダー(2)と垂直コンベア(3)とが相互に連結されて一体構成される(図7上部)。
ここで、破袋ブレード(6)のブレード(61)の一枚には長孔(61H)が設けられており、この長孔(61H)はサイロ供給体(100)全体の重心位置Gと共通する。これにり、長孔(61H)にてサイロ供給体(100)をワイヤーWで吊り支持した場合に、図7に示すように、サイロ供給体(100)が垂直方向を向いて吊下げられる。この吊下げ状態のまま立体フレームの枠上に沿って片持ち支持した3基のロードセル(5L)上にサイロ供給体(100)を載置することで、サイロ供給体(100)を計量状態で支持することができる(図7)。
【0034】
ロードセル支持の構造をより具体的に説明すると、図6に示すように、サイロ容器(1)の周囲側部には、サイロ供給体(100)全体の重量を支承するための複数個のステーロッド(50)を周方向等間隔の各固定位置に固定してなり、また、前記保持フレーム(9)は、前記ステーロッド(50)の個数に対応した複数のシングルビーム型のロードセル(5)を、それぞれ、八角柱状の立体フレームの上枠(八角形の辺)に沿う向き(円筒部の平面視接線方向の向き)で上枠の各辺に沿わせて水平固定している。そして、各ステーロッドに各ロードセル(5)の検知部を対応接触させて、サイロ供給体(100)を、八角形状の上枠の各辺に沿って配置された複数のロードセルを介して独立支持する構造としている。
【0035】
上記構成であれば、複数のロードセルが、立体フレームの八角形状の上枠の辺に沿って、立体フレームから大きく突出することなく、コンパクトに離間配置される。そして、サイロ供給体の周部に離間固定したステーロッドが、これら複数のロードセルのそれぞれに接触して、八角柱状の立体フレーム内に支持される。このため、省スペース内にて安定性のあるサイロ供給体の計量支持が可能となる。
【0036】
この、ロードセルを八角柱状の枠に沿って支持して安定状態とコンパクト化状態をなしている点は、複数本の棒状のロードセルが平面視放射方向に配置される従来のセメントサイロとは異なり、体裁上及び機能上優れたものとなっている。
【0037】
[点検台]前記点検台は、保持フレームの正八角柱状の立体フレームの側面のうち特定の複数側面(2面)にそれぞれ各面ずつ1対1対応して取り付けられると共に、
前記ロードセルは、保持フレームの正八角柱状の立体フレームの側面のうち、点検台の取り付けられた前記特定の複数側面それぞれに隣接する特定の隣接側面(3面)にそれぞれ取り付けられることを特徴とする。
【0038】
[5]前記保持フレームは、正八角形状の上枠、正八角形状の下枠、及び上枠と下枠を鉛直に繋ぐ柱状の縦枠によって正八角柱状に枠構成された立体フレーム(9)と、
正八角形状の下枠の一部から平面視外方へ延伸して三方枠構成された延伸フレームベース(911)とが一体的に構成され、
前記立体フレームが自身の八角柱状の枠内にサイロ容器及び水平フィーダーを収納し、
前記延伸フレームベースが自身の三方枠状の平面視枠内に垂直コンベア(及び水平フィーダーの先部)を囲ってなることを特徴とする。
【0039】
[6]前記破袋ブレード(6)は、4枚刃形状のうち1枚(サイロ容器の内部であって垂直コンベア寄りの位置に取り付け固定された1枚)の特定箇所に、吊下げ用の長孔(61H)が設けられ、
前記サイロ供給体全体の(蓋を外した状態の)重心(G)位置が、この長孔(61H)の設けられた特定箇所と一致していることを特徴とする。
【0040】
さらに、後述する実施例(図7)に示すように、吊下げ用の長孔(61H)でサイロ供給体を吊るしたときに、垂直コンベア及びサイロ容器が垂直方向にバランス姿勢を保って吊持されることを特徴とする。
【0041】
前記保持フレーム(9)は、
略正八角柱状に枠構成され、サイロ容器の円筒部の周囲を平面視同心状に囲う立体フレーム(92)と、
立体フレームの下端の立体フレームにおいて(立体フレームの一部と共通構成すると共に、この立体フレームから側方延伸して、水平フィーダー及び垂直コンベアを枠内保持するよう、)略正八角柱状の一部が側方へ張出変形した変形八角形状に枠構成された延伸フレームベース(91)とで一体構成されることが好ましい。)
【0042】
保持フレームの上部を構成する立体フレーム(92)及び延伸フレームベース(91)について具体的に説明する。
【0043】
保持フレームの上部を構成する立体フレーム(92)は、正八角柱状に枠構成された立体フレームからなり、円筒状のサイロ容器(1)の周囲を平面視同心形状で略均等に囲って保持する。八角柱状のうち離反する2側面には、それぞれ折り畳み式の点検台がヒンジ接続され、折りたたみ状態でこの点検台が各側面上を覆うように吊設される。また、2つの点検台付き側面に隣接する各側面、及び、垂直コンベア方向と反対側の一側面には、補強用の横桟92Sが複数高さに亘って平行に設けられると共に、各側面の上辺フレーム920を覆って、ロードセル基部を保持するロードセル保持アングル920Rが設けられる(図6)。ロードセル保持アングル920RはL字アングルからなり、アングル上面に、角柱棒状のロードセルの基部下面を支持する支持板54Lが固着される。ロードセルはこの支持板54Lによって検知部よりも基部側を支持固定される(図6)。
【0044】
また、保持フレームの下部を構成する延伸フレームベース(91)は、この立体フレーム(92)の下端にて、立体フレームの平面視正八角形のうち連続する5辺と共通枠を構成すると共に、正八角形の残りの三辺よりも一側方外方へ延伸して枠構成された、平面視変形八角形状の立体フレームから構成される。この延伸部分の枠内に、水平フィーダーの先端及びこれに連結する垂直コンベア(3)が保持される。
【0045】
立体フレーム及び延伸フレームベースが八角形のフレームからなることで剛性を確保すると共に比較的コンパクトに構成され、運搬時及び使用時に余分な設置領域を形成することがない。また立体フレームの正八角形及び延伸フレームベースの変形八角形が共通する5辺で一体的に枠構成されることで、サイロ容器と垂直コンベアとの位置関係を保つとともに保持フレーム全体として高い剛性を確保することができる。
【0046】
さらに、正八角柱状の立体フレームの側面のうち、隣接面を除く離間した複数の側面に、点検台を水平設置可能に吊設してなる。この点検台は一台ではなく複数台設けられることで複数面の台面を確保している。実施例1では、垂直コンベア3を右側とする方向を正面視としたとき、正面方向及び背面方向の離反する2方向に計2台の点検台10が設けられる。各点検台10は網板面からなる矩形台面の一辺がヒンジ10LEで立体フレームに吊設され、網板面の下部にヒンジ接続された折り畳み式の脚部10Lを開いて接地させることで水平設置状態となる。
【0047】
サイロ容器(1)は、円筒部11及び倒立円錐部12が上下に連なった筒型のサイロ容体からなる。円筒部11の上部は開口し、平坦なドーム状の容器蓋14によって閉蓋状態とされる。
円筒部11の外周面の上部には、吊り孔付きのアーム板状の吊りステー15が、斜め上方を向いて周方向へ等間隔に固定される。複数の吊りステー15によって、サイロ容器(1)と水平フィーダー(2)と複数個の振動モーター(4)と破袋ブレード(6)と垂直コンベア(3)とからなるサイロ供給体(100)が吊下げ支持される(図7)。或いは、破袋ブレードの吊り孔61Hによって吊り下げ支持される。サイロ供給体(100)が破袋ブレードの吊り孔61Hによって吊下げ支持されたとき、サイロ供給体全体の蓋を外した状態の重心Gは、吊り孔61Hと同じ位置にあるように設定されている(図7)。また、円筒部11の外周面の下部3箇所には、ロードセル5Lを円筒部11の接線方向に固定する水平検知板51が、吊り孔付きのアーム板状の吊りステー15が斜め上方を向いて固定される。倒立円錐部12は下方へ窄まる略円錐容体であって、正面下部及び背面下部が平板状に絞られることで下端が略矩形の吐出口を有する。倒立円錐部12は、下端の吐出口にて水平フィーダー2と連結固定される。
【0048】
水平フィーダー(2)は、サイロ容器の円錐部下端に連通する。フィーダー筒の内部にはスパイラルフィーダー2Sが軸回転可能に内蔵され、フィーダー筒の左右端部にはフランジ22Fを介してそれぞれフィーダモーター機構22J,垂直コンベア接続機構3Dが接続される。フィーダーモーター機構22Jはジョイントキーによってキー蓋22Cの開閉が可能となっている。また垂直コンベア接続機構3Dは、垂直コンベアのフィーダー筒と直交して水平フィーダーによる水平搬送路を垂直コンベアの垂直搬送路につなげる機構からなり、側端部に開閉式の点検口が設けられる。
【0049】
垂直コンベア(3)は、上端をフィーダーモーターとして垂直方向を向いた垂直フィーダー筒からなり、サイロ容器の側部(図1における正面視右寄りの側部)にアーム35を介して側部接続され、下部が水平フィーダーに連通する。下端は点検尿フランジ3Fからなり、フランジ蓋3Eを取り外すことでフィーダー筒内を点検できるようになっている。この垂直コンベアは下部の延伸フレームによって周囲下部を囲われる。
【0050】
振動モーター(4)は、サイロ容器の円錐部12外面にH鋼を介して取付けられ、正面視にて左右2基が連動してサイロ容器に振動をかける。実施例では垂直コンベア側の側部(図1における正面視右側)とその反対側(正面視左側)の側面に位置し、立体フレームの左右のフレーム枠面内に露出するように設けられる。
【0051】
ロードセル5Lは、サイロ容器の円筒部外面に水平検知板51を介して等間隔に取り付けられた、計3個のストレートビーム型の箱状棒状体からなる。3本のロードセル5Lはそれぞれ、ストレートビーム型の箱状棒体が、水平検知板51の下面に接して、サイロ容器の円筒部の接線方向に沿って伸長するように配向される。そして、ロードセルの箱状棒体の先部上面の検知部が、水平検知板の下面との間にスリーブ54を介して接し、この検知部のスリーブ54内に上下内挿される検知ロッド53が水平検知板51と連結固定される。ここで、水平検知板51は略台形の水平板からなり、垂直サイロ容器の円筒部外面に固着された側面プレート50のプレート外面に、前記台形の水平板が水平方向を向くように固定される。水平板は、中央部にロードセル5Lの検知ロッドを挿入するための挿入穴が形成されると共に、この挿入穴の左右近傍にそれぞれ略三角形の垂直板52が立設固定されて設置角度を保持するよう補強される(図5、6)。つまり、縦方向を向いた側面プレート50の側面上には、一枚の水平検知板51と、この水平検知板51上に接して垂直に立つ2枚の垂直板52とが立設固定される。
【0052】
破袋ブレード(6)は、サイロ容器の円筒部内に、平面視交差十字・側面視倒立V字に組み構成して取り付けられた、4枚刃形状のブレード体からなる。
【0053】
フレームは、サイロ容器の側部を、ロードセルを介して支承する八角柱の立体フレーム(9)と、この立体フレームの下部に連結された延伸フレームベース(911)とからなる。
【0054】
この立体フレームの下部に連結された延伸フレームベースは、平面視八角形の立体フレームのうち、垂直コンベアと反対寄りの五つのフレーム連接辺と共有し、かつ、垂直コンベア側の側方へ三方辺で突出した、平面視変形八角形のフレーム枠からなる(図3)。
【0055】
立体フレームは八角柱状の枠体からなり、円筒形状のサイロ容器の周囲を略等間隔に且つ平面視同心状に囲う(図3)。
【0056】
延伸フレームベースは・垂直コンベアを共に囲う)変形八角形の剛体枠からなる。
【0057】
点検台は、八角柱フレームの前後両側面に展開/折畳み収納可能に複数台が吊設される。2台の折畳み式の点検台(10)を八角フレーム上枠の両側辺に平面視対称吊設してなる。
【0058】
設定盤の盤面には、セメント計量値(131)及び残留値(132)を表示可能な表示部を有する(図8)。また、計量値の設定ダイヤル(133)及び落差設定ダイヤル(134)を2セットずつ設けてなると共に、バッチ回数の表示部(135)、振動モーター(4)(バイブロ)の作動スイッチ(136)、並びに残量値のリセットボタン(137)を設けてなる。
【0059】
容器蓋(14)は、サイロ容器の上部開口を覆う上凸状すなわちドーム状の蓋体からなり、蓋上面中央に吊り保持用の倒立U環(14F)が固着される。
【0060】
図9に示す本発明の実施例2のセメントサイロは、
円筒部及び倒立円錐部が上下に連なった筒型のサイロ容器(1)と、
サイロ容器の円錐部下端に連結されてサイロ容器内と連通する水平フィーダー(2)と、
サイロ容器の側部に連結されて、水平フィーダーと内部連通する垂直コンベア(3)と、
サイロ容器の倒立円錐部の外周面に等間隔に取付けられた複数個(2個)の振動モーター(4)と、
サイロ容器の円筒部の外周面に等間隔に取付けられた複数個(3個)のロードセル(5)と、
サイロ容器の円筒部内に、平面視交差十字状(かつ側面視倒立V字状)に組み構成して取り付けられた、4枚刃形状の破袋ブレード(6)と、
サイロ容器の側部を八角柱状の立体フレームで枠保持する保持フレーム(9)と、
前記立体フレームの八角柱の(離反方向を向く)各側面に、展開及び収納可能に吊設された複数台(2台)の点検台(10)と、を具備してなる。
【0061】
図10に示す本発明の実施例3のセメントサイロは、
円筒部及び倒立円錐部が上下に連なった筒型のサイロ容器(1)と、
サイロ容器の円錐部下端に連結されてサイロ容器内と連通する水平フィーダー(2)と、
サイロ容器の側部に連結されて、水平フィーダーと内部連通する垂直コンベア(3)と、
サイロ容器の倒立円錐部の外周面に等間隔に取付けられた複数個(2個)の振動モーター(4)と、
サイロ容器の円筒部の外周面に等間隔に取付けられた複数個(3個)のロードセル(5)と、
サイロ容器の円筒部内に、平面視交差十字状(かつ側面視倒立V字状)に組み構成して取り付けられた、4枚刃形状の破袋ブレード(6)と、
サイロ容器の側部を八角柱状の立体フレームで枠保持する保持フレーム(9)と、
前記立体フレームの八角柱の(離反方向を向く)各側面に、展開及び収納可能に吊設された複数台(2台)の点検台(10)と、を具備してなる。
【0062】
上記いずれの実施例においても、本発明のセメントサイロは、
円筒部及び倒立円錐部が上下に連なった筒型のサイロ容器(1)と、
サイロ容器の円錐部下端に連通する水平フィーダー(2)、サイロ容器の側部にアーム連結され、水平フィーダーに連通した垂直コンベア(3)と、
サイロ容器の円錐部外面にH鋼を介して取付けられた、2基の振動モーター(4)と、
サイロ容器の円筒部外面に水平検知板を介して取り付けられた、3個のロードセル(5)と、
サイロ容器の円筒部内に、平面視交差十字・側面視倒立V字に組み構成して取り付けられた、4枚刃形状の破袋ブレード(6)と、
サイロ容器の側部をロードセルを介して支承する八角柱立体フレーム及び延伸フレームベースからなる剛体のフレーム(9)と、
八角柱フレームの前後両側面に組立て/折畳み可能に吊設された2台の点検台(10)と、
セメント排出量及び残貯留量を表示可能な表示部を有した設定盤(13)と、
サイロ容器の上部開口を覆う容器蓋(14)と、を具備してなり、
フレーム(9)を、(容器を囲う)八角柱立体フレームと、(容器・垂直コンベアを共に囲う)変形八角形の延伸フレームベースとで剛体構成し、2台の折畳み式の点検台(10)を八角フレーム上枠の両側辺に対称吊設したことを特徴とする。
【0063】
上記のほか、本発明の特徴は以下にもある。
(1)4枚の破袋ブレード(6)のうち1枚のブレードに、サイロを簡易吊持するための吊り長孔(06H)を設けた点。
(2)容器蓋(14)が上凸ドーム状の湾曲円盤からなる点。
(3)フィーダー(02)のモーター取り外し時に、フィーダー軸を強制回転させるキー穴プレート(02P)が露出する点。
(4)サイロ容器の円錐外面の対称位置に、2基の振動モーター(4)を接面設置した点。(従来は一基)
(5)ロードセルの検知重量変化に基づき、設定盤(13)の表示部が、セメント排出量と残貯留量を並列同時表示する点。(従来はどちらか一方だけ)
(6)ロードセル(5)が、フレーム上枠上方近傍の円筒状のサイロ容器外面に、平面視接線方向に接触させた横向きビーム型ロードセルからなる点。横向きビーム型の各ロードセルが、立体フレームの八角形の上枠の各辺上に設置される点。
【符号の説明】
【0064】
円筒部 11
倒立円錐部 12
サイロ容器 1
水平フィーダー 2
垂直コンベア 3
連結アーム35
振動モーター 4
ロードセル5L
破袋ブレード 6
立体フレーム 91
保持フレーム 9
点検台10
収納状態(S2)
展開状態(S1)
排出量表示部 131
貯残留量表示部 132
設定盤 13
容器蓋 14
台板 10F
係止部 10H
固定脚部 10L
水平枠部 92S
サイロ供給体 100
を一体構成し、
ステーロッド 50
上枠 920
下枠 910
縦枠 92
立体フレーム 9
延伸フレームベース 911
長孔 61H
サイロ供給体全体の蓋を外した状態の重心 G
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10