(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-30
(45)【発行日】2022-10-11
(54)【発明の名称】手摺装置
(51)【国際特許分類】
E04F 11/18 20060101AFI20221003BHJP
【FI】
E04F11/18
(21)【出願番号】P 2018006909
(22)【出願日】2018-01-19
【審査請求日】2020-12-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000005005
【氏名又は名称】不二サッシ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000140269
【氏名又は名称】株式会社遠藤照明
(73)【特許権者】
【識別番号】000112185
【氏名又は名称】ビニフレーム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002712
【氏名又は名称】特許業務法人みなみ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 國孝
(72)【発明者】
【氏名】小丸 昭弘
(72)【発明者】
【氏名】亀井 龍治
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 直行
(72)【発明者】
【氏名】吉野 貴之
(72)【発明者】
【氏名】瀬川 葉一
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0091494(US,A1)
【文献】特開2014-056845(JP,A)
【文献】特開2006-299586(JP,A)
【文献】特開2013-163937(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0182428(US,A1)
【文献】特開2004-152618(JP,A)
【文献】特開2016-091612(JP,A)
【文献】実開平02-113643(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 11/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手摺部と、支柱と、ブラケットと、照明部を備え、
前記手摺部は、直線状に延びるものであって、その外周側面に、互いに傾斜する複数の面を有しており、
前記ブラケットは、前記支柱に設けてあって、前記手摺部を支持するものであって、前記手摺部の前記複数の面のうちの何れかの選択された面と当接する面を有しており、
前記照明部は、前記手摺部に取り付けてあって、前記手摺部の長手方向軸周りの一部方向に光を照射するものであり、
前記ブラケットに対する、前記手摺部の長手方向軸回りの取付角度が選択可能であって、
前記ブラケットに対する、前記照明部の手摺部長手方向軸回りの角度が複数の角度から選択可能に構成されている手摺装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歩行者を補助するために設置される手摺装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ベランダや通路などに設置される手摺装置において、従来、特許文献1に示すように、歩行者が手を掛けるための手摺部に照明を内蔵したものがある。この照明は、下向きに光を照射するものであり、設置面を照射して歩行者の安全を確保するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の手摺装置は、照明の照射方向が下向きに固定されており、それ以外の方向に光を照射することはできなかった。よって、たとえば通路の中央などの手摺装置から離れた場所に向けて光を照射したい場合には対応できなかった。
【0005】
本発明は、このような事情を鑑みたものであり、照明を有しており光の照射方向を選択可能である手摺装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のうち請求項1の発明は、手摺部と、支柱と、ブラケットと、照明部を備え、前記手摺部は、直線状に延びるものであって、その外周側面に、互いに傾斜する複数の面を有しており、前記ブラケットは、前記支柱に設けてあって、前記手摺部を支持するものであって、前記手摺部の前記複数の面のうちの何れかの選択された面と当接する面を有しており、前記照明部は、前記手摺部に取り付けてあって、前記手摺部の長手方向軸周りの一部方向に光を照射するものであり、前記ブラケットに対する、前記手摺部の長手方向軸回りの取付角度が選択可能であって、前記ブラケットに対する、前記照明部の手摺部長手方向軸回りの角度が複数の角度から選択可能に構成されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明のうち請求項1の発明によれば、照明部を取り付けた手摺部の長手方向軸周りの取付角度が選択可能であることにより、ブラケットに対する照明部の手摺部長手方向軸周りの角度が複数の角度から選択可能となっているので、設置場所の状況に応じて、適宜照明部の光の照射方向を変更することができる。また、手摺部を所望の取付角度でブラケットに取り付けることが容易である。そして特に、手摺部を長手方向に複数本並べて設ける際には、手摺部同士の取付角度を合わせることが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】手摺装置の第一実施形態の上部の縦断面図である。
【
図2】第一実施形態の手摺部の拡大縦断面図であり、(a)は
図4のA-A線断面図、(b)は
図4のB-B線断面図である。
【
図3】第一実施形態の手摺部の拡大縦断面図により照明部の照射方向の変化を示すものであり、(a)は前下方向とした場合、(b)は後下方向とした場合である。
【
図8】第一実施形態の手摺部の部分拡大背面図である。
【
図9】手摺装置の第二実施形態の手摺部の拡大縦断面図により照明部の照射方向の変化を示すものであり、(a)は下方向とした場合、(b)は前下方向とした場合、(c)は後上方向とした場合である。
【
図10】手摺装置の第三実施形態の上部の縦断面図である。
【
図11】第三実施形態の手摺部の拡大縦断面図であり、
図13のC-C線断面図である。
【
図12】第三実施形態の手摺部の拡大縦断面図により照明部の照射方向の変化を示すものであり、(a)は手摺部を回転させて前下方向とした場合、(b)は手摺部を回転させて後下方向とした場合、(c)は照明部を回転させて前下方向とした場合、(d)は照明部を回転させて後下方向とした場合である。
【
図14】第三実施形態の手摺部の部分拡大背面図である。
【
図15】手摺装置の第四実施形態を示し、(a)は上部の縦断面図、(b)は全体背面図である。
【
図16】手摺装置の第五実施形態を示し、(a)は上部の縦断面図、(b)は全体背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の手摺装置の具体的な内容について説明する。なお、以下において、前後方向とは手摺装置の見込方向であり、
図5に示すように、後記のパネル体側を前側、手摺部側を後側とする。この手摺装置は、種々の場所に設置して用いられるものであり、たとえば、歩行の補助及び転落の防止を目的として、集合住宅の通路やベランダに設置されるものである。この場合、手摺装置の後側が建物側となる。
【0018】
まず、手摺装置の第一実施形態の全体構成について説明する。
図4~
図7に示すように、この手摺装置は、手摺部1と、支柱2と、ブラケット3と、照明部4と、パネル体5を備える。支柱2は、左右に複数本(図示の例では2本)並べて設置面に立設してあり、各支柱2の上端部に、ブラケット3を取り付けてある。ブラケット3は、支柱2から後側に持ち出して手摺部1を支持している。手摺部1は、断面略円形で、左右に直線状に延びており、照明部4を内蔵している。そして、支柱2の前側に、支柱2と離隔してパネル体5を設けてある。パネル体5の上端部は、ブラケット3に固定されており、パネル体5の下端部は、支柱2の前側面に設けた取付具6に固定されている。なお、図示の例は支柱2が2本だけの最小左右幅の構成のものであるが、より幅広い領域に設置する場合には、支柱2の本数を増やして、同様の構成を左右に連設できる。
【0019】
続いて、手摺装置の第一実施形態の各構成部材について説明する。支柱2は、断面略矩形のアルミニウム製の押出型材からなる。設置面には、芯材(図示省略)の下側部分を埋め込んで立設してあり、芯材の設置面から突出した部分に支柱2を外挿し、外周側からネジ止めして固定してある。こうして、支柱2をその長手方向が鉛直方向となるように、設置面に対して立設してある。なお、支柱2の前側面の下部には、略L字形の取付具6を取り付けてある。取付具6は、水平片61と垂直片62からなり、垂直片62を支柱2の前側面にネジ止めしてあり、水平片61が支柱2から前側に向けて突出している。
【0020】
ブラケット3は、
図1及び
図5に示すように、側面視して略y字形のアルミニウム製の押出型材からなり(押出方向は左右方向)、その左右幅は支柱2の左右幅と略同じである。以下、側面視した状態に基づきブラケット3の形状を説明するものであり、支柱2の上端部から後上方向に向けて延びる後側腕部31と、後側腕部31の前側面から前上方向に向けて延びる前側腕部32を有している。後側腕部31は、先端側に向けてやや先細り形状となっていて、基端部の下面は水平面になっており、支柱2の上端を丁度覆っている。下面からは下向きに2本の取付腕部36が延びており、取付腕部36の先端に形成したタッピングホールに対して支柱2の左右方向からネジ止めして固定してある。そして、後側腕部31の後端部からは突出片が後側に向けて延びており、後側腕部31の先端部と突出片とで、手摺部1を支持する支持部33を形成している。
図2に示すように、支持部33は、その上面のうち、前後方向中央部分が水平面331となっており、水平面331の前後部分が円弧面332となっている。また、支持部33の水平面331の位置には、ネジ孔333を形成してある。なお、後側腕部31は、外形を構成する部分以外が肉抜きされた構造となっているが、そこに左右からキャップ37を取り付けて塞いである。一方、前側腕部32は、先端側に向けてやや先細り形状となった平板状のもので、先端部は後側腕部31の先端部よりも高い位置まで延びている。そして、先端部から上側に向けて延びる固定片34を有しており、さらに固定片34の根元部から前側に向けて延び前上側に向けて屈曲する略くの字形の受片35を有している。
【0021】
手摺部1は、
図1及び
図2に示すように、左右に直線状に延びる断面略円形のものである。なお、手摺部1は、後記のように長手方向軸周りの取付角度が選択可能であるが、ここでは
図1に示す状態に基づき形状を説明する。この手摺部1は、上側部分となる本体部11と、下側部分となる目板部12及びカバー部13を有する。本体部11は、アルミニウム製の押出型材からなり、断面形状は、円の下側部分を切り欠いた中心角が約240度の円弧状で、前後の下端部には内側に向けて突出する係合片111を形成してある。この本体部11の外周面は、ブラケット3の支持部33の円弧面332に丁度内接する形状である。そして、
図8に示すように、この本体部11の下側部分のうち、長手方向においてブラケット3の支持部33に対向する部分には目板部12を取り付けてあり、それ以外の部分にはカバー部13を取り付けてある。目板部12は、アルミニウム製の押出型材からなり、
図2(a)に示すように、下側部分が平板を2箇所で屈曲させた形状で、その下面のうち、前後方向中央部分の中央面121が水平向きの面となっており、中央面121の前後の前側面122及び後側面123が、それぞれ中央面121に対して上向きに25度傾斜した面となっている。そして、目板部12の、中央面121、前側面122及び後側面123の位置には、それぞれネジ孔124を形成してある。また、前側面122の前側及び後側面123の後側には、それぞれ前側面122及び後側面123よりも短い円弧面125を形成してある。さらに、前後の上端部には外側に向けて開口する係合溝126を形成してある。前後の係合溝126に本体部11の前後の係合片111を係合させて取り付けてあり、本体部11の外周面と目板部12の円弧面125が連続面となる。また、前後の係合溝126の内側部分には、それぞれ内側に向けて開口する取付溝127を形成してある。一方、カバー部13は、透光性の樹脂からなり、
図2(b)に示すように、下側部分が本体部11と同じ曲率半径で中心角が約120度の円弧状で、前後の上端部には外側に向けて開口する係合溝131を形成してある。前後の係合溝131に本体部11の前後の係合片111を係合させて取り付けてあり、本体部11とカバー部13が一体となって断面円形となる。また、前後の係合溝131の内側部分には、それぞれ内側に向けて開口する取付溝132を形成してある。なお、本体部11に取り付けた状態において、目板部12の下端部は、カバー部13の下端部より上側に位置している。
【0022】
そして、このように構成した手摺部1は、
図1及び
図2に示すように、ブラケット3の支持部33に支持されている。前述のように、手摺部1において、長手方向の支持部33に対向する部分には、目板部12を取り付けてある。そして、目板部12の中央面121が、支持部33の水平面331に当接しており、目板部12の円弧面125及び本体部11の外周面の下端部が、支持部33の円弧面332に当接している。手摺部1の本体部11の外周面は、支持部33の円弧面332に丁度内接する形状なので、手摺部1は支持部33に丁度嵌まり込んだ状態となる。そして、この状態で、支持部33の水平面331のネジ孔333と、手摺部1の目板部12の中央面121のネジ孔124が連通するので、下側からネジを螺入して、手摺部1を支持部33に固定してある。
【0023】
照明部4は、
図1、
図2、
図4~
図6に示すように、手摺部1の長手方向に延び左右に隣接する支柱2に跨る長さのユニットで、LEDからなる発光部41と、ユニットの前後から突出する取付片42を有する。前後の取付片42の左右端部を手摺部1の目板部12の前後の取付溝127に嵌め込み、それ以外の部分をカバー部13の前後の取付溝132に嵌め込んで、発光部41が下向きとなるように取り付けてある。発光部41は指向性を有しており、ユニットの長手方向軸周りの一部方向、すなわち
図1の状態で下向きに光を照射するものである。照明部4の光は、透光性のカバー部13を透過して外周側に照射される。なお、照明部4の配線43は、
図1、
図5及び
図6に示すように、ブラケット3の後側腕部31のキャップ37で塞いだ内側を通り、支柱2の内部を通って手摺装置の下部へと延びている。
【0024】
パネル体5は、
図4~
図6に示すように、アルミニウム製の押出型材からなる上枠51、下枠52及び左右の縦枠53を四周枠組みして形成した枠体の内周側に、ガラスパネル54を嵌め込んで構成したものである。上枠51は、下向きに開口する断面略コ字形の外側部材511と、外側部材511の開口部を塞ぎ前後方向中央部に下向きに開口する溝部を形成してある内側部材512からなる。そして、内側部材512の下面をブラケット3の受片35に当接させ、外側部材511の後側面をブラケット3の固定片34に当接させ後側からネジ止めして固定してある。下枠52は、下向きに開口する断面略コ字形で上面に上向きに開口する溝部を形成してある外側部材521と、外側部材521の内側に納まり上向きに開口する断面略コ字形の内側部材522からなる。そして、内側部材522が、取付具6の水平片61に載置してあって水平片61に上側からネジ止めしてあり、外側部材521が、内側部材522を覆って取付具6の水平片61に載置してあって内側部材522に後側からネジ止めしてある。なお、
図6に示すように、内側部材522は短尺の部材で、これらのネジ止め部分にのみ設けてある。左右の縦枠53は、対称な構成であり、ガラスパネル54の端面及び後側面に対向する断面略L字形の基材531と、ガラスパネル54の前側面に対向する押縁材532からなる。基材531の上下端部は上枠51の内側部材512及び下枠52の外側部材521にネジ止めしてあり、ガラスパネル54を上枠51と下枠52にケンドンで嵌め込んだ後、縦枠53の押縁材532を取り付けて固定するものである。
【0025】
このように構成した手摺装置の第一実施形態は、手摺部1が歩行を補助し、パネル体5が転落を防止するものであって、手摺部1に内蔵された照明部4が垂直下向きに光を照射するので、設置面、すなわち歩行者の足元が明るくなり、安全性が向上するものである。
【0026】
そして、この手摺装置の第一実施形態においては、ブラケット3の支持部33に対する、手摺部1の長手方向軸周りの取付角度が、
図1及び
図2に示す場合を含めて3通りに選択可能である。
図1及び
図2の場合、照明部4の光の照射方向が垂直下向きであるのに対し、他の2通りは、
図3に示すように、照明部4の光の照射方向が前下向き及び後下向きとなる。まず、
図3(a)に示す場合、手摺部1の目板部12の後側面123が、支持部33の水平面331に当接しており、目板部12の円弧面125及び本体部11の外周面の下端部が、支持部33の円弧面332に当接している。この場合でも、手摺部1の本体部11の外周面は、支持部33の円弧面332に丁度内接する形状なので、手摺部1は支持部33に丁度嵌まり込んだ状態となる。そして、この状態で、支持部33の水平面331のネジ孔333と、手摺部1の目板部12の後側面123のネジ孔124が連通するので、下側からネジを螺入して、手摺部1を支持部33に固定してある。目板部12の後側面123は、中央面121に対して25度傾斜しているので、手摺部1は
図1及び
図2の場合に対して時計回りに25度回転した状態となり、照明部4の光の照射方向は、垂直下向きから前側へ25度傾いた向きとなる。一方、
図3(b)に示す場合、手摺部1の目板部12の前側面122が、支持部33の水平面331に当接しており、目板部12の円弧面125及び本体部11の外周面の下端部が、支持部33の円弧面332に当接している(ただし、支持部33の後側の円弧面332は短いので、本体部11の外周面の後側の下端部は当接しない)。この場合でも、手摺部1の本体部11の外周面は、支持部33の円弧面332に丁度内接する形状なので、手摺部1は支持部33に丁度嵌まり込んだ状態となる。そして、この状態で、支持部33の水平面331のネジ孔333と、手摺部1の目板部12の前側面122のネジ孔124が連通するので、下側からネジを螺入して、手摺部1を支持部33に固定してある。目板部12の前側面122は、中央面121に対して25度傾斜しているので、手摺部1は
図1及び
図2の場合に対して反時計回りに25度回転した状態となり、照明部4の光の照射方向は、垂直下向きから後側へ25度傾いた向きとなる。
【0027】
このように、目板部12の中央面121、前側面122及び後側面123の中から、支持部33の水平面331に当接させる面を選択することで、照明部4を取り付けた手摺部1の長手方向軸周りの取付角度を選択することができる。そしてこれにより、設置場所の状況に応じて、適宜照明部4の光の照射方向を変更することができる。すなわち、
図1及び
図2に示すように、目板部12の中央面121を支持部33の水平面331に当接させると、照明部4の光の照射方向は下向きとなり、手摺部1に手を掛ける歩行者の足元を照らすことができる。また、
図3(a)に示すように、目板部12の後側面123を支持部33の水平面331に当接させると、照明部4の光の照射方向は前下向きとなり、パネル体5を照射して、間接照明として用いることができる。さらに、
図3(b)に示すように、目板部12の前側面122を支持部33の水平面331に当接させると、照明部4の光の照射方向は後下向きとなり、手摺装置から離隔した通路やベランダの中央部を照らすことができる。
【0028】
次に、本発明の手摺装置の第二実施形態について説明する。第二実施形態の全体構成は、第一実施形態と同様であり、ブラケット3の支持部33と手摺部1の形状のみが異なっている。以下、第一実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0029】
ブラケット3の支持部33は、
図9に示すように、その上面が30度ずつ傾斜して前後に並ぶ4つの面からなり、前から3つ目の面が水平面331となっている。そして、支持部33の水平面331の位置には、ネジ孔333を形成してある。
【0030】
手摺部1は、
図9に示すように、左右に直線状に延びる断面略正十二角形のものである。なお、手摺部1は、後記のように長手方向軸周りの取付角度が選択可能であるが、ここでは
図9(a)に示す状態に基づき形状を説明する。この手摺部1は、上側部分となる本体部11と、下側部分となる目板部12及びカバー部を有する。本体部11は、断面形状が正十二角形の下側の5辺を切り欠いた形状で、前後の下端部には内側に向けて突出する係合片111を形成してある。目板部12は、アルミニウム製の押出型材からなり、断面形状が本体部11の切り欠いた5辺に対応する形状である。また、目板部12の前後の上端部には外側に向けて開口する係合溝126を形成してある。前後の係合溝126に本体部11の前後の係合片111を係合させて取り付けてあり、本体部11と目板部12が一体となって断面正十二角形となる。この本体部11及び目板部12の外周面は、ブラケット3の支持部33の上面に丁度内接する形状である。また、前後の係合溝126の内側部分には、それぞれ内側に向けて開口する取付溝127を形成してある。一方、カバー部は、透光性の樹脂からなり、目板部12と同じ断面形状であって、前後の係合溝に本体部11の前後の係合片111を係合させて取り付けてあり、本体部11とカバー部が一体となって断面正十二角形となる。また、前後の係合溝の内側部分には、それぞれ内側に向けて開口する取付溝を形成してあり、照明部4の取付片42を嵌め込んで取り付けてある。
【0031】
そして、このように構成した手摺部1は、
図9(a)に示すように、ブラケット3の支持部33に支持されている。手摺部1の本体部11及び目板部12の外周面は、支持部33の上面に丁度内接する形状なので、手摺部1は支持部33に丁度嵌まり込んだ状態となる。そして、この状態で、目板部12における支持部33の水平面331のネジ孔333に対応する位置にネジ孔を形成し、下側からネジを螺入して、手摺部1を支持部33に固定してある。
【0032】
そして、この手摺装置の第二実施形態においては、ブラケット3の支持部33に対する、手摺部1の長手方向軸周りの取付角度が、12通りに選択可能である。すなわち、手摺部1が断面正十二角形で、支持部33に対して丁度内接する形状であるから、本体部11及び目板部12のどの面を支持部33の水平面331に当接させてもよい。たとえば、
図9(a)に示す場合、手摺部1の目板部12の前後方向中央面が、支持部33の水平面331に当接しており、照明部4の光の照射方向は、垂直下向きとなる。また、
図9(b)に示す場合、手摺部1の目板部12の最も後側(
図9(a)の状態基準)の面が、支持部33の水平面331に当接しており、照明部4の光の照射方向は、垂直下向きから前側へ60度傾いた向きとなる。さらに、
図9(c)に示す場合、手摺部1の本体部11の前側から3番目(
図9(a)の状態基準)の面が、支持部33の水平面331に当接しており、照明部4の光の照射方向は、垂直上向きから後側へ30度傾いた向きとなる。
【0033】
このように、本体部11及び目板部12の各面の中から、支持部33の水平面331に当接させる面を選択することで、照明部4を取り付けた手摺部1の長手方向軸周りの取付角度を選択することができる。そしてこれにより、設置場所の状況に応じて、適宜照明部4の光の照射方向を変更することができるものであり、30度間隔で全周に向けることができる。
【0034】
次に、本発明の手摺装置の第三実施形態について説明する。第三実施形態の全体構成は、第一実施形態と同様であり、ブラケット3の支持部33、手摺部1の形状及び照明部4の形状のみが異なっている。以下、第一実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0035】
ブラケット3の支持部33は、
図10及び
図11に示すように、その上面が略半円弧状の円弧面332からなる。そして、支持部33の下端部からやや後側にずれた位置には、ネジ孔333を形成してある。
【0036】
手摺部1は、
図10及び
図11に示すように、左右に直線状に延びる断面円形のものである。なお、手摺部1は、後記のように長手方向軸周りの取付角度が選択可能であるが、ここでは
図10及び
図11に示す状態に基づき形状を説明する。この手摺部1は、アルミニウム製の押出型材からなる断面円形の本体部11を備え、本体部11の外周面は、ブラケット3の支持部33の円弧面332に丁度内接する形状である。第一実施形態及び第二実施形態のような目板部やカバー部は有していない。そして、本体部11の内周側面の前側部分及び後側部分に、内周側に向けて突出する2枚1組の突出片からなる取付溝14を3つずつ設けてある。より詳しくは、取付溝14は前後それぞれにおいて上下対称に等間隔に設けてあり、水平方向に対して0度、+30度、-30度の位置に形成されている。さらに、
図13及び
図14に示すように、本体部11の、後記の照明部4を設けた位置の下側部分に、貫通孔15を形成してある。貫通孔15は、本体部11の下側面の、垂直下向きから前側及び後側にそれぞれ約60度の範囲を切り欠いたものであって、透光性の樹脂からなる蓋部材16により塞いであり、本体部11と蓋部材16が一体となって断面円形となっている。
【0037】
そして、このように構成した手摺部1は、
図10及び
図11に示すように、ブラケット3の支持部33に支持されている。手摺部1は断面円形で、支持部33の円弧面332に丁度内接する形状なので、手摺部1は支持部33に丁度嵌まり込んだ状態となり、長手方向軸周りに自在に回転させられる。そして、所望の取付角度とした状態で、支持部33のネジ孔333に対応する位置にネジ孔を形成し、下側からネジを螺入して、手摺部1を支持部33に固定してある。
【0038】
照明部4は、
図10、
図11、
図13、
図14に示すように、手摺部1の長手方向長さに対して短尺のユニットで、LEDからなる発光部41と、ユニットの前後から突出する取付片42を有し、図示の例では手摺部1内に2つ設けてある。それぞれ前後の取付片42を手摺部1の前後の取付溝14に嵌め込んで、発光部41が下向きとなるように取り付けてある。ただし、ここでは水平方向に対して0度の位置の取付溝14に嵌め込んである。発光部41は指向性を有しており、手摺部1の長手方向軸周りの一部方向、すなわち
図10の状態で下向きに光を照射するものである。照明部4の光は、貫通孔15を通って外周側に照射される。
【0039】
そして、この手摺装置の第三実施形態においては、ブラケット3の支持部33に対する、手摺部1の長手方向軸周りの取付角度が、任意に選択可能である。すなわち、手摺部1が断面円形で、支持部33に対して丁度内接する形状であるから、支持部33に対して手摺部1が回転自在である。たとえば、
図10及び
図11に示す場合、照明部4の光の照射方向は、垂直下向きとなる。また、
図12(a)に示す場合、照明部4の光の照射方向は、前下向きとなる。さらに、
図12(b)に示す場合、照明部4の光の照射方向は、後下向きとなる。
【0040】
さらに、第三実施形態においては、手摺部1に対する、照明部4の手摺部長手方向軸回りの取付角度が、3通りに選択可能である。すなわち、手摺部1の内周側面には、前後それぞれ3つの取付溝14が形成されており、対向する3組の取付溝14から1組を選ぶことができる。たとえば、
図10及び
図11に示す場合、水平方向に対して0度の取付溝14を用いており、照明部4の光の照射方向は、垂直下向きとなる。また、
図12(c)に示す場合、手摺部1の取付角度は
図10及び
図11の場合と同じであって、前側が水平方向に対して+30度の取付溝14、後側が水平方向に対して-30度の取付溝14を用いており、照明部4の光の照射方向は、垂直下向きから前側へ30度傾いた向きとなる。さらに、
図12(d)に示す場合、手摺部1の取付角度は
図10及び
図11の場合と同じであって、前側が水平方向に対して-30度の取付溝14、後側が水平方向に対して+30度の取付溝14を用いており、照明部4の光の照射方向は、垂直下向きから後側へ30度傾いた向きとなる。なお、貫通孔15は、本体部11の垂直下向きから前側及び後側にそれぞれ約60度の範囲にわたって形成してあるので、手摺部1に対して照明部4がどの向きに取り付けられた場合でも、光が貫通孔15を透過する。
【0041】
このように、支持部33に対して、照明部4を取り付けた手摺部1の長手方向軸周りの取付角度を選択することができるので、設置場所の状況に応じて、適宜照明部4の光の照射方向を変更することができるものであり、無段階で全周に向けることができる。また、手摺部1の取付角度を変えるのではなく、手摺部1の複数組の取付溝14の中から、照明部4の取付片42を嵌め込む取付溝14を選択することでも、照明部4の光の照射方向を変更することができる。この場合、照明部4の取付片42を適宜選択した取付溝14に嵌め込むだけでよいので、施工が容易である。そして、この第三実施形態では、手摺部1とこれに取り付ける照明部4のみで光の照射方向を変更することができ、それ以外の部材については、断面円形の手摺部を有する従来の手摺装置と共用できるので、製造コストを抑えられる。
【0042】
次に、本発明の手摺装置の第四実施形態について説明する。第四実施形態の全体構成は、第一実施形態と同様であり、パネル体5の形状のみが異なっている。以下、第一実施形態と異なる部分についてのみ説明する。第四実施形態のパネル体5は、
図15に示すように、アルミニウム製の押出型材からなる上枠51と下枠52を備える。第一実施形態の上枠及び下枠とは、溝部が無い点が異なっている。そして、上枠51と下枠52の間に、上下に延びる格子材55を設けてある。格子材55は、断面略矩形のアルミニウム製の押出型材からなるもので、左右に等間隔に複数本並んでおり、上端部が上枠51側からネジ止めして上枠51に固定してあり、下端部が下枠52側からネジ止めして下枠52に固定してある。
【0043】
この手摺装置の第四実施形態においては、パネル体5をこのような格子構造とすることで、採光・採風を確保しつつ、歩行者の転落を防止できる。そして、第一実施形態と同様に、照明部4を取り付けた手摺部1の長手方向軸周りの取付角度を選択することができ、これにより、設置場所の状況に応じて、適宜照明部4の光の照射方向を変更することができる。
【0044】
次に、本発明の手摺装置の第五実施形態について説明する。第五実施形態の全体構成は、第一実施形態と同様であり、パネル体5の形状のみが異なっている。以下、第一実施形態と異なる部分についてのみ説明する。第五実施形態のパネル体5は、
図16に示すように、アルミニウム製の押出型材からなる上枠51と下枠52を備える。第一実施形態の上枠及び下枠とは、溝部が無い点が異なっている。また、上枠51と下枠52の間に、上下に延びる縦桟56を設けてある。縦桟56は、断面略矩形のアルミニウム製の押出型材からなるもので、左右に離隔して2本設けてあり、上端部が上枠51側からネジ止めして上枠51に固定してあり、下端部が下枠52側からネジ止めして下枠52に固定してある。そして、2本の縦桟56の前側面に、左右に延びるガラリ材57を設けてある。ガラリ材57は、アルミニウム製の押出型材からなるもので、断面形状は、平行四辺形で前上端部と後下端部からヒレ片が延びるものである。これが上下に等間隔に複数本並んでおり、縦桟56側からネジ止めして縦桟56に固定してある。
【0045】
この手摺装置の第五実施形態においては、パネル体5をこのようなガラリ構造とすることで、採光・採風を確保しつつ、外部からの視線を遮断する目隠しとなり、さらに歩行者の転落を防止できる。そして、第一実施形態と同様に、照明部4を取り付けた手摺部1の長手方向軸周りの取付角度を選択することができ、これにより、設置場所の状況に応じて、適宜照明部4の光の照射方向を変更することができる。
【0046】
なお、前記の第一~第五実施形態においては、ブラケットが、支柱の上端に設けてあって、後上方向に向けて延びる後側腕部と、後側腕部の前側面から前上方向に向けて延びる前側腕部を有している。そして、後側腕部の先端に支持部を設けてあって、支持部が手摺部を支持しており、前側腕部の先端に固定片を設けてあって、固定片にパネル体を固定してある。これにより、パネル体と、手摺部に設けた照明部とが前後に離隔する。
【0047】
すなわち、これらの手摺装置は、支柱の前側に支柱から離隔して設けてあるパネル体を備え、ブラケットは、支柱の上端に設けてあって、前側に延び先端部にパネル体を固定する前側腕部と後側に延び先端部で手摺部を支持する後側腕部を有しており、照明部の照射方向をパネル体側に向けられるものである。
【0048】
このような構成によれば、パネル体を備え、照明部がパネル体から離隔していることで、パネル体の広い範囲を照射することができるので、間接照明として好適である。
【0049】
また、第一、第四、第五実施形態においては、手摺部の目板部が、中央面と、中央面に対して25度傾斜した前側面及び後側面を有しており、何れかの面を支持部の水平面に当接させることで、支持部に対して手摺部の長手方向軸周りの取付角度が固定される。よって、目板部の中央面、前側面及び後側面と、支持部の水平面とが、支持部に対して手摺部を長手方向軸周りに25度間隔で角度決めできる角度決め機構となっている。さらに、第二実施形態においては、手摺部が断面正十二角形で、支持部の上面に丁度内接する形状なので、手摺部を支持部に嵌まり込ませることで、支持部に対して手摺部の長手方向軸周りの取付角度が固定される。よって、手摺部の外周面と支持部の上面とが、支持部に対して手摺部を長手方向軸周りに30度間隔で角度決めできる角度決め機構となっている。
【0050】
すなわち、これらの手摺装置は、手摺部と支持部に、支持部に対して手摺部を長手方向軸周りに所定角度間隔で角度決めできる角度決め構造を設けてある。
【0051】
このような構成によれば、手摺部と支持部に角度決め構造があるので、手摺部を所望の取付角度で支持部に取り付けることが容易である。そして特に、手摺部を長手方向に複数本並べて設ける際には、手摺部同士の取付角度を合わせることが容易になる。
【0052】
また、第三実施形態においては、手摺部の内周側面に30度間隔で3組の取付溝が形成されており、1組を選んで照明部の取付片を嵌め込むことで、手摺部に対して照明部の手摺部長手方向軸周りの取付角度が固定される。よって、手摺部の取付溝と照明部の取付片とが、手摺部に対して照明部を手摺部長手方向軸周りに30度間隔で角度決めできる角度決め機構となっている。
【0053】
すなわち、この手摺装置は、照明部と手摺部に、手摺部に対して照明部を手摺部長手方向軸周りに所定角度間隔で角度決めできる角度決め構造を設けてある。
【0054】
このような構成によれば、照明部と手摺部に角度決め構造があるので、照明部を所望の取付角度で手摺部に取り付けることが容易である。そして特に、手摺部を長手方向に複数本並べて設ける際には、異なる手摺部に設けられた照明部同士の取付角度を合わせることが容易になる。
【0055】
また、第二実施形態においては、手摺部の本体部と目板部が一体となって断面正十二角形となっていることにより、支持部側から本体部又は目板部の何れの面に対してもネジを螺合できる。よって、手摺部の支持部に対応する長手方向位置の全周がネジ受け面となっている。さらに、第三実施形態においては、手摺部が断面円形であることにより、支持部側から手摺部のどの位置に対してもネジを螺合できる。よって、手摺部の支持部に対応する長手方向位置の全周がネジ受け面となっている。
【0056】
すなわち、これらの手摺装置は、支持部に対して手摺部をネジ止めして固定するものであって、手摺部は、支持部に対応する長手方向位置の全周にネジ受け面を有する。
【0057】
このような構成によれば、手摺部が全周にネジ受け面を有するので、手摺部をどの向きにしてもネジ止めが可能であり、照明部の光の照射方向を任意に選択できる。
【0058】
また、第一、第二、第四、第五実施形態のように、手摺部が本体部とカバー部を備える場合において、断面円形又は断面正多角形の一部からなる本体部に対して、カバー部の外周面がその円形又は正多角形よりも外周側に突出するものであってもよい。
【0059】
すなわち、手摺部に、照明部を覆いかつ光を透過するカバー部を設けてあり、カバー部は、手摺部のカバー部を設けない部分の外周面よりも外周側に突出しているものであってもよい。
【0060】
このような構成によれば、照明部を覆うカバー部が手摺部の外周面から外周側に突出しているので、歩行者の手が発熱した照明部に直接触れることがなく安全であるとともに、照明部が破損することを防ぐ。そして、歩行者が手摺部を握った際、手摺部のカバー部を設けない部分の外周面とカバー部の境目に形成される凹部に指が掛かり、指がカバー部自体に被さりにくく、照明部から照射される光が妨げられにくい。
【0061】
さらに、前記の各実施形態とは異なる参考形態として、パネル体が、透光性を有する表示部を備えるものであってもよい。ここで、表示部とは、文字、図柄、写真、色彩などを平面上に表示したもの又は立体的形状で表示したもので、広告や案内など情報伝達のために用いられるものであってもよいし、装飾として用いられるものであってもよい。具体的には、一例として、ガラスなどからなる透明なパネルに文字や図柄などを表したものが挙げられる。この際、文字や図柄などは、パネルの表面に描いてもよいし、パネルに彫り込んでもよいし、それらを表示したシートをパネルに張り付けてもよい。また、別の例として、不透明なパネルに孔を開けて文字や図柄などを表したものが挙げられる。さらに、別の例として、彫刻などの立体的構造物により、文字や図柄などを表したものが挙げられる。そして、この参考形態においては、照明部がパネル体を後側から照らすものであって、これにより、表示部の表示が設置面に投影される。この際、表示部の表示内容は、設置面に投影された状態で判読されるものであり、必ずしも表示部を直接視認して判読できるものでなくてもよい。また、この参考形態においては、必ずしも照明部の光の照射方向が変更できるものでなくてもよい。
【0062】
すなわち、この手摺装置は、手摺部と、支柱と、ブラケットと、照明部と、パネル体を備え、手摺部は、直線状に延びるものであり、照明部は、手摺部に取り付けてあって、手摺部の長手方向軸周りの一部方向に光を照射するものであり、ブラケットは、支柱に設けてあって、手摺部を支持する支持部を有しており、パネル体は、支柱の前側に支柱から離隔して設けてあって、透光性を有する表示部を備えており、照明部がパネル体を後側から照射して、表示部の表示を設置面に投影するものである。
【0063】
このような構成によれば、パネル体が表示部を有していて、その表示の内容により、装飾、広告、各種案内など、種々の目的で用いることができる。そして特に、その表示を設置面に投影するという、従来にない形態の表示方法ができるものである。
【0064】
また、このような参考形態の手摺装置において、前記の第一、第二、第四、第五実施形態と同様の構成により、ブラケットに対する手摺部の長手方向軸周りの取付角度を選択可能なものとしてもよい。
【0065】
すなわち、この手摺装置は、ブラケットに対する、手摺部の長手方向軸回りの取付角度が選択可能であって、照明部のパネル体に対する照射方向を変えられるものである。
【0066】
このような構成によれば、照明部のパネル体に対する照射方向を変えることにより、設置面への投影状態を変化させることができる。
【0067】
また、このような参考形態の手摺装置において、前記の第三実施形態と同様の構成により、手摺部に対する照明部の手摺部長手方向軸周りの取付角度を選択可能なものとしてもよい。
【0068】
すなわち、この手摺装置は、手摺部に対する、照明部の手摺部長手方向軸回りの取付角度が選択可能であって、照明部のパネル体に対する照射方向を変えられるものである。
【0069】
このような構成によれば、照明部のパネル体に対する照射方向を変えることにより、設置面への投影状態を変化させることができる。
【0070】
さらに、このような参考形態の手摺装置において、前記と同様に、手摺部と支持部又は照明部と手摺部に角度決め構造を設けてもよいし、手摺部に外周側に突出するカバー部を設けてもよい。
【0071】
本発明は、前記の実施形態に限定されない。たとえば、手摺部、支柱、ブラケット及びパネル体の各部の形状は、前記の要件を満たす範囲内で、使用目的、設置場所の状況や意匠性などを考慮して適宜変更できる。また、照明部の構成も一例を示したものであり、その形状はどのようなものであってもよく、手摺部長手方向の全長にわたって設けてもよいし、一部にのみ設けてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 手摺部
2 支柱
3 ブラケット
4 照明部