(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-30
(45)【発行日】2022-10-11
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
G09G 3/36 20060101AFI20221003BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20221003BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20221003BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20221003BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20221003BHJP
G09G 3/30 20060101ALI20221003BHJP
G09G 3/3233 20160101ALI20221003BHJP
G09F 9/46 20060101ALI20221003BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20221003BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20221003BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20221003BHJP
H05B 33/14 20060101ALI20221003BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20221003BHJP
H04N 5/232 20060101ALI20221003BHJP
H04N 5/225 20060101ALI20221003BHJP
【FI】
G09G3/36
G02F1/133 580
G02F1/1333
G02F1/13 505
G09G3/20 624B
G09G3/20 680F
G09G3/20 621K
G09G3/20 642F
G09G3/20 611A
G09G3/30 K
G09G3/30 J
G09G3/3233
G09F9/46 Z
G09F9/00 366G
G09F9/30 365
H05B33/14 A
H05B33/14 Z
H01L27/32
H04N5/232 410
H04N5/225 450
(21)【出願番号】P 2017124786
(22)【出願日】2017-06-27
【審査請求日】2020-06-26
(31)【優先権主張番号】P 2016131271
(32)【優先日】2016-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2016131274
(32)【優先日】2016-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2016135774
(32)【優先日】2016-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 〔刊行物名〕 SOCIETY FOR INFORMATION DISPLAY 2016 INTERNATIONAL SYMPOSIUM DIGEST OF TECHNICAL PAPERS、 Volume 47、 57-60、735-738、1002-1004頁、 発行年月日 平成28年5月22日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 〔集会名〕 DISPLAY WEEK 2016 INTERNATIONAL SYMPOSIUM 開催日 平成28年5月22日-27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 実
(72)【発明者】
【氏名】木村 邦夫
(72)【発明者】
【氏名】和田 理人
【審査官】橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-292597(JP,A)
【文献】特開2015-072361(JP,A)
【文献】特開2002-323867(JP,A)
【文献】国際公開第2012/001749(WO,A1)
【文献】特許第4185556(JP,B2)
【文献】特開2008-225381(JP,A)
【文献】特開2003-157026(JP,A)
【文献】国際公開第01/091098(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/36
G02F 1/133
G02F 1/1333
G02F 1/13
G09G 3/20
G09G 3/30
G09G 3/3233
G09F 9/46
G09F 9/00
G09F 9/30
H01L 51/50
H05B 33/14
H01L 27/32
H04N 5/232
H04N 5/225
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、撮像部と、制御部と、入力部と、センサ部と、を有し、
前記表示部には、第1の表示素子と、第2の表示素子と、が設けられ、
前記第1の表示素子は、可視光を反射する機能を有し、
前記第2の表示素子は、可視光を発する機能を有し、
前記表示部は、前記第1の表示素子が反射する第1の光、及び前記第2の表示素子が発する第2の光のうち、いずれか一方または両方により、画像を表示する機能を有し、
前記撮像部は、被写体を撮像する機能を有し、
前記制御部は、前記表示部および前記撮像部を制御する機能を有し、
前記入力部は、前記表示部および前記撮像部を制御する信号を前記制御部に入力する機能を有する、電子機器であって、
前記表示部は、
前記第1の表示素子の下方に配置され前記第1の表示素子を駆動する機能を有する第1の回路と、
前記第1の回路の下方であって前記第2の表示素子の上方に配置される樹脂層と、
前記第2の表示素子の下方に配置され前記第2の表示素子を駆動する機能を有する第2の回路と、
前記第2の回路の下方に配置される基板と、
を有し、
前記第1の回路は、前記樹脂層を貫通する開口部を介して前記樹脂層の下面側において第1のFPCと電気的に接続され、
前記第2の回路は、前記基板の上面側において第2のFPCと電気的に接続され、
前記基板の上面に垂直な方向から見た場合において、前記第1のFPCは前記第2のFPCと重なりを有さず、前記開口部は前記基板と重なりを有さない、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、電子機器に関する。また、本発明の一態様は、電子機器の駆動方法に関する。
【0002】
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、電子機器、照明装置、入力装置、入出力装置、それらの駆動方法、又はそれらの製造方法、を一例として挙げることができる。
【0003】
なお、本明細書等において、半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指す。トランジスタ、半導体回路、演算装置、記憶装置等は半導体装置の一態様である。また、撮像装置、電気光学装置、発電装置(薄膜太陽電池、有機薄膜太陽電池等を含む)、及び電子機器は半導体装置を有している場合がある。
【背景技術】
【0004】
表示装置の一つとして、液晶素子を備える液晶表示装置がある。例えば、画素電極をマトリクス状に配置し、画素電極の各々に接続するスイッチング素子としてトランジスタを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置が注目を集めている。
【0005】
例えば、画素電極の各々に接続するスイッチング素子として、金属酸化物をチャネル形成領域とするトランジスタを用いるアクティブマトリクス型液晶表示装置が知られている。(特許文献1及び特許文献2)
【0006】
アクティブマトリクス型液晶表示装置には大きく分けて透過型と反射型の二種類のタイプが知られている。
【0007】
透過型の液晶表示装置は、冷陰極蛍光ランプやLED(Light Emitting Diode)などのバックライトを用い、液晶の光学変調作用を利用して、バックライトからの光が液晶を透過して液晶表示装置外部に出力される状態と、出力されない状態とを選択し、明と暗の表示を行わせ、さらにそれらを組み合わせることで、画像表示を行うものである。
【0008】
また、反射型の液晶表示装置は、液晶の光学変調作用を利用して、外光、即ち入射光が画素電極で反射して装置外部に出力される状態と、入射光が装置外部に出力されない状態とを選択し、明と暗の表示を行わせ、さらにそれらを組み合わせることで、画像表示を行うものである。反射型の液晶表示装置は、透過型の液晶表示装置と比較して、バックライトを使用しないため、消費電力が少ないといった長所を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2007-123861号公報
【文献】特開2007-96055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
表示装置が適用される電子機器において、その消費電力を低減することが求められている。特に、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の、バッテリを電源に用いる機器においては、表示装置の消費電力が大きな割合を占めるため、表示装置の低消費電力化が求められている。
【0011】
また、携帯型の電子機器は、外光の強い環境下と、外光の少ない環境下の両方において、高い視認性が求められている。
【0012】
本発明の一態様は、表示装置の表示品位を高めることを課題の一とする。または、使用環境によらず、高い表示品位で映像を表示することを課題の一とする。または、表示装置の消費電力を低減することを課題の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様は、表示部と、撮像部と、制御部と、入力部と、センサ部と、を有する電子機器であって、表示部には、第1の表示素子と、第2の表示素子と、が設けられ、第1の表示素子は、可視光を反射する機能を有し、第2の表示素子は、可視光を発する機能を有し、表示部は、第1の表示素子が反射する第1の光、及び第2の表示素子が発する第2の光のうち、いずれか一方または両方により、画像を表示する機能を有し、撮像部は、被写体を撮像する機能を有し、制御部は、表示部および撮像部を制御する機能を有し、入力部は、表示部および撮像部を制御する信号を制御部に入力する機能を有する、電子機器である。
【0014】
また、筐体を有し、表示部は、筐体の第1の面に設けられ、撮像部の少なくとも一部は、筐体の第1の面と対向する第2の面に設けられ、センサ部は、外光の照度に基づく検知情報を制御部に出力する機能を有し、センサ部は、光センサを含み、光センサは、筐体の第1の面および第2の面と接する第3の面に設けられる上述の電子機器も、本発明の一態様である。
【0015】
また、筐体を有し、表示部は、筐体の第1の面に設けられ、撮像部の少なくとも一部は、筐体の第1の面と対向する第2の面に設けられ、センサ部は、外光の照度に基づく検知情報を制御部に出力する機能を有し、センサ部は、第1の光センサおよび第2の光センサを含み、第1の光センサは、第1の面に設けられ、第2の光センサは、第2の面に設けられる上述の電子機器も、本発明の一態様である。
【0016】
また、筐体を有し、表示部は、筐体の第1の面に設けられ、撮像部の少なくとも一部は、筐体の第1の面と対向する第2の面に設けられ、センサ部は、被検知体の位置情報を制御部に出力する機能を有し、センサ部は、位置検出センサを含み、位置検出センサは、第1の面に設けられる上述の電子機器も、本発明の一態様である。
【0017】
上記において、第1の表示素子は、反射型の液晶素子であることが好ましい。
【0018】
上記において、第2の表示素子は、電界発光素子であることが好ましい。
【0019】
また、表示部は、第1の回路と、第2の回路と、を有し、第1の回路は、第1の表示素子と電気的に接続され、第2の回路は、第2の表示素子と電気的に接続され、第2の表示素子は、第1の回路と第2の回路との間に位置する上述の電子機器も、本発明の一態様である。
【0020】
また、第2の表示素子は、第1の導電層と、第2の導電層と、第1の導電層と第2の導電層との間に発光性の物質を含む層と、を有し、第1の導電層は、可視光を透過する機能を有し、且つ定電位が与えられる配線と電気的に接続され、且つ第1の回路と第2の回路との間に位置する上述の電子機器も、本発明の一態様である。
【0021】
また、上記の電子機器の駆動方法であって、光センサが検出する照度が第1の照度以上の場合に、表示部は、第1の光によって画像を表示し、光センサが検出する照度が第1の照度未満の場合に、表示部は、第2の光によって画像を表示し、第1の照度は、300ルクス以上20000ルクス以下である電子機器の駆動方法も、本発明の一態様である。
【0022】
また、上記の電子機器の駆動方法であって、第1の光センサが検出する第1の照度が、第2の光センサが検出する第2の照度よりも高い場合に、表示部は第1の光または第2の光のいずれか一方により画像を表示し、第1の照度が第2の照度よりも低い場合に、表示部は第1の光および第2の光により画像を表示する電子機器の駆動方法も、本発明の一態様である。
【0023】
また、上記の電子機器の駆動方法であって、第1の光センサが検出する第1の照度が、第2の光センサが検出する第2の照度よりも低い場合に、表示部は第1の光または第2の光のいずれか一方により画像を表示し、第1の照度が第2の照度よりも高い場合に、表示部は第1の光および第2の光により画像を表示する電子機器の駆動方法も、本発明の一態様である。
【0024】
また、上記の電子機器の駆動方法であって、位置検出センサが被検知体を検出する場合に、表示部は、第1の光によって画像を表示し、位置検出センサが被検知体を検出しない場合に、表示部は、第1の光および第2の光によって画像を表示する電子機器の駆動方法も、本発明の一態様である。
【0025】
また、位置検出センサが被検知体を検出できる画角が、1°以上20°以下である上述の電子機器の駆動方法も、本発明の一態様である。
【0026】
また、位置検出センサが被検知体を検出できる距離が、100mm以上500mm以下である上述の電子機器の駆動方法も、本発明の一態様である。
【発明の効果】
【0027】
本発明の一態様によれば、表示装置の表示品位を高めることができる。または、使用環境によらず、高い表示品位で映像を表示する表示装置を提供できる。または、表示装置の消費電力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図7】使用者および電子機器の位置関係を説明する図。
【
図17】表示装置の回路を説明する図および画素の上面図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0030】
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
【0031】
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
【0032】
なお、本明細書等における「第1」、「第2」等の序数詞は、構成要素の混同を避けるために付すものであり、数的に限定するものではない。
【0033】
トランジスタは半導体素子の一種であり、電流や電圧の増幅や、導通または非導通を制御するスイッチング動作などを実現することができる。本明細書におけるトランジスタは、IGFET(Insulated Gate Field Effect Transistor)や薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を含む。
【0034】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の電子機器について説明する。
【0035】
図1に電子機器の主な構成の一例を表すブロック図を示す。
図1において、矢印で結ばれた2つの要素は有線または無線によって電気的に接続される。また矢印の向きは、信号が出力される方向を示している。
【0036】
本発明の一態様の電子機器は、表示部15と、撮像部16と、制御部17と、入力部18と、センサ部19と、を有する。該電子機器は、カメラ、デジタルカメラ、またはデジタルビデオカメラともいえる。
【0037】
表示部15は、画像または映像を表示する機能を有する。撮像部16は、被写体を撮像する機能を有する。制御部17は、表示部15および撮像部16の動作を制御する機能を有する。
【0038】
入力部18は、制御部17へ信号を出力する機能を有する。具体的には、制御部17が表示部15および撮像部16を制御するための信号を、制御部17へ出力する機能を有する。使用者は入力部18によって電子機器の操作を行う。
【0039】
センサ部19は、センサ部19が検出する外光の照度に基づく検知情報を制御部17に出力する機能を有する。または、センサ部19は、センサ部19が検出する被検知体、たとえば使用者の位置情報を制御部17に出力する機能を有する。電子機器がセンサ部19を有することで、表示部15が使用環境の照度に応じた表示を行うことができる。
【0040】
<電子機器の構成例1>
以下より、本発明の一態様の電子機器の具体的な構成例について
図2、
図3を用いて説明する。
図2(A)は、電子機器60Aの背面側の斜視図であり、
図2(B)および
図3は、電子機器60Aの正面側の斜視図である。
【0041】
電子機器60Aは、筐体61と、表示装置62と、操作ボタン63と、シャッターボタン64と、光センサ65と、撮像部16と、制御部と、を有する。また、表示装置62は、表示部62Dを有する。
【0042】
表示部62Dは、
図1に示す表示部15の一例である。操作ボタン63およびシャッターボタン64は、
図1に示す入力部18の一例である。光センサ65は、
図1に示すセンサ部19の一例である。なお、
図2(A)、(B)において
図1に示す制御部17に対応する制御部は図示していない。
【0043】
表示部62Dは、表示装置62に設けられる。表示装置62は、筐体61の第1の面に設けられる。すなわち、表示部62Dは筐体61の第1の面に設けられる(
図2(A)参照)。また、レンズ66は、筐体61の第1の面と対向する第2の面に設けられる(
図2(B)参照)。また、光センサ65は、筐体61の第1の面および第2の面と接する第3の面に設けられる。シャッターボタン64は、第3の面に設けられる。第3の面は、電子機器60Aの上面であることが好ましい。
【0044】
光センサ65としては、例えば光の検出部にフォトダイオードなどの光電変換素子を用いることができる。光センサ65は、光電変換素子に流れる電流量に基づいて外光の照度を検出することができる。
【0045】
撮像部16は撮像素子および撮像素子上に像を形成する光学系を有する。撮像素子としては、例えば電荷結合素子CCDや相補性金属酸化物半導体CMOSを用いることができる。また、光学系としては、レンズ、絞りの他、自動焦点機構等を用いることができる。
図2(A)、(B)では、撮像部16のうちレンズ66のみを図示している。
【0046】
操作ボタン63は筐体61の第1の面に設けられる。使用者は操作ボタン63およびシャッターボタン64を用いて、電子機器60Aを操作することができる。例えば、操作ボタン63を用いて、表示部62Dに静止画または動画を表示させること、および露光やズームなどの撮影条件を設定すること、等ができる。また、シャッターボタン64を用いて、被写体にピントを合わせること、および被写体を撮像すること、等ができる。
【0047】
また、表示装置62は筐体61との間に設けられる可動部(図示しない)を介して筐体61と接続される。電子機器60Aが可動部を有することで、表示装置62を背面側(第1の面側)に引き出すことができる。また、電子機器60Aが可動部を有することで、表示装置62を、表示部62Dの表示面が正面(第2の面側)を向く状態にすることができる。
図3に、表示部62Dの表示面が第2の面側を向いた状態の電子機器60Aの正面側の斜視図を示す。電子機器60Aを
図3の状態で使用することで、使用者は使用者自身の一部(例えば顔面、上半身など)を撮影する、いわゆる自撮りを行うことが可能となる。
【0048】
ここで、表示部62Dについて説明する。
【0049】
表示部62Dには、可視光を反射する第1の表示素子と、可視光を発する第2の表示素子とが混在して設けられている。
【0050】
表示部62Dは、第1の表示素子が反射する第1の光と、第2の表示素子が発する第2の光のうち、いずれか一方、または両方により、画像を表示する機能を有する。または、表示装置は、第1の表示素子が反射する第1の光の光量と、第2の表示素子が発する第2の光の光量と、をそれぞれ制御することにより、階調を表現する機能を有する。
【0051】
また、表示部62Dは、第1の表示素子の反射光の光量を制御することにより階調を表現する第1の画素と、第2の表示素子からの発光の光量を制御することにより階調を表現する第2の画素を有する構成とすることが好ましい。第1の画素及び第2の画素は、例えばそれぞれマトリクス状に複数配置され、表示部62Dを構成する。
【0052】
また、第1の画素と第2の画素は、同ピッチで、表示領域内に配置されていることが好ましい。このとき、隣接する第1の画素と第2の画素を合わせて、画素ユニットと呼ぶことができる。
【0053】
さらに、第1の画素及び第2の画素は表示装置の表示領域に混在して配置されていることが好ましい。これにより、後述するように複数の第1の画素のみで表示された画像と、複数の第2の画素のみで表示された画像、ならびに複数の第1の画素及び複数の第2の画素の両方で表示された画像のそれぞれは、同じ表示領域に表示することができる。
【0054】
第1の画素が有する第1の表示素子には、外光を反射して表示する素子を用いることができる。このような素子は、光源を持たないため、表示の際の消費電力を極めて小さくすることが可能となる。また、晴天下の屋外など外光による照度の高い環境で電子機器を使用する場合には、該照度に応じた高い輝度で表示できるため、視認性の高い表示を行うことができる。
【0055】
第1の表示素子には、代表的には反射型の液晶素子を用いることができる。または、第1の表示素子として、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子、光干渉方式のMEMS素子の他、マイクロカプセル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)方式等を適用した素子などを用いることができる。
【0056】
また、第2の画素が有する第2の表示素子は光源を有し、その光源からの光を利用して表示する素子を用いることができる。特に、電界を印加することにより発光性の物質から発光を取り出すことのできる、電界発光素子を用いることが好ましい。このような画素が射出する光は、その輝度や色度が外光に左右されることがないため、色再現性が高く(色域が広く)、且つコントラストの高い、つまり鮮やかな表示を行うことができる。
【0057】
第2の表示素子には、例えばOLED(Organic Light Emitting Diode)、LED(Light Emitting Diode)、QLED(Quantum-dot Light Emitting Diode)などの自発光性の発光素子を用いることができる。または、第2の表示素子として、光源であるバックライトと、バックライトからの光の透過光の光量を制御する透過型の液晶素子とを組み合わせたものを用いてもよい。
【0058】
第1の画素は、例えば白色(W)を呈する副画素、または例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の光をそれぞれ呈する副画素を有する構成とすることができる。また、第2の画素も同様に、例えば白色(W)を呈する副画素、または例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の光をそれぞれ呈する副画素を有する構成とすることができる。なお、第1の画素及び第2の画素がそれぞれ有する副画素は、4色以上であってもよい。副画素の種類が多いほど、消費電力を低減することが可能で、また色再現性を高めることができる。
【0059】
表示部62Dは、第1の画素で画像を表示する第1の表示モード、第2の画素で画像を表示する第2の表示モード、及び第1の画素及び第2の画素で画像を表示する第3の表示モードを切り替えることができる。
【0060】
第1の表示モードは、第1の表示素子による反射光を用いて画像を表示するモードである。第1の表示モードは光源が不要であるため、極めて低消費電力な駆動モードである。例えば、外光の照度が十分高く、且つ外光が白色光またはその近傍の光である場合に有効である。第1の表示モードは、例えば本や書類などの文字情報を表示することに適した表示モードである。また、反射光を用いるため、目に優しい表示を行うことができ、目が疲れにくいという効果を奏する。
【0061】
第2の表示モードでは、第2の表示素子による発光を利用して画像を表示するモードである。そのため、外光の照度や色度によらず、極めて鮮やかな(コントラストが高く、且つ色再現性の高い)表示を行うことができる。例えば、夜間や暗い室内など、外光の照度が極めて小さい場合などに有効である。また外光が暗い場合、明るい表示を行うと使用者が眩しく感じてしまう場合がある。これを防ぐために、第2の表示モードでは輝度を抑えた表示を行うことが好ましい。またこれにより、眩しさを抑えることに加え、消費電力も低減することができる。第2の表示モードは、鮮やかな画像や滑らかな動画などを表示することに適したモードである。
【0062】
第3の表示モードでは、第1の表示素子による反射光と、第2の表示素子による発光の両方を利用して表示を行うモードである。具体的には、第1の画素が呈する光と、第1の画素と隣接する第2の画素が呈する光を混色させることにより、1つの色を表現するように駆動する。第1の表示モードよりも鮮やかな表示をしつつ、第2の表示モードよりも消費電力を抑えることができる。例えば、室内照明下や、朝方や夕方の時間帯など、外光の照度が比較的低い場合や、外光の色度が白色ではない場合などに有効である。または、外光の照度が高く、外光の光源が表示部に映り込む場合(使用者が表示部の表面反射によって外光の光源を視認してしまう場合)には、第3の表示モードにおいて輝度を高くすることで視認性を高めることができる。
【0063】
電子機器60Aには、筐体61の第3の面に光センサ65が設けられる(
図2(A)、(B)参照)。光センサ65が検出する照度に閾値を設定することで、光センサ65の検出値が該閾値以上である場合に、表示部62Dが第1の表示モードで表示を行い、検出値が該閾値未満である場合に、表示部62Dが第2の表示モードで表示を行うことができる。電子機器60Aのこのような駆動方法は、以下の効果を奏する。すなわち、電子機器60Aを明るい環境で使用する場合には、表示部62Dは消費電力が低く、かつ視認性が良好な明るい輝度で表示を行うことができる。また電子機器60Aを暗い環境で使用する場合には、視認性を損なわない程度に低い輝度で、かつ鮮やかな表示を行うことができる。
【0064】
上記の閾値としては、300ルクス以上20000ルクス以下とすることが好ましく、1000ルクス以上15000ルクス以下とすることがより好ましく、5000ルクス以上10000ルクス以下とすることがさらに好ましい。
【0065】
なお、検出値が閾値以上である場合に、表示部62Dが第3の表示モードで表示を行ってもよい。また、光センサ65が第3の面ではなく第1の面または第2の面に設けられていてもよい。また、電子機器60Aが光センサ65を有する代わりに、撮像部16が外光の照度を検出する機能を有していてもよい。
【0066】
また、電子機器60Aを使用するモードに応じて表示部62Dの表示モードを変更することで、電子機器60Aの消費電力を下げることができる。例えば、静止画を撮像するモードにおいてピントを合わせる時にのみ第3の表示モードで表示を行い、該モード以外の時においては第1のモードで表示を行うことで、電子機器60Aの消費電力を下げることができる。また、動画を撮影するモードにおいて撮影を実行している時にのみ第3の表示モードで表示を行い、該モード以外の時においては第1のモードで表示を行うことで、電子機器60Aの消費電力を下げることができる。また、撮影した静止画または動画を表示部62Dに表示させて確認するモードの時のみ第3の表示モードで表示を行い、該モード以外の時においては第1の表示モードで表示を行うことで、電子機器60Aの消費電力を下げることができる。
【0067】
<電子機器の構成例2>
以下より、電子機器60Aとは一部の構成が異なる本発明の一態様の電子機器の具体的な構成例について、
図4、
図5を用いて説明する。
図4(A)は、電子機器60Bの背面側の斜視図であり、
図4(B)および
図5は、電子機器60Bの正面側の斜視図である。
【0068】
電子機器60Bは、光センサ65の代わりに光センサ65Aおよび光センサ65Bを有する点が、電子機器60Aと異なる。電子機器60Bにおいて、電子機器60Aと共通の構成については上述の電子機器60Aの説明を参照できる。
【0069】
光センサ65Aは筐体61の第1の面に設けられ、光センサ65Bは筐体61の第2の面に設けられる(
図4(A)、(B)参照)。光センサ65A、光センサ65Bには、光センサ65と同様の構成を用いることができる。
【0070】
電子機器60Bをこのような構成とすることで、電子機器60Bの背面側の外光の明るさ、すなわち光センサ65Aが検出する照度(以下、第1の照度ともいう)と、電子機器60Bの正面側の外光の明るさ、すなわち光センサ65Bが検出する照度(以下、第2の照度ともいう)とを比較し、第1の照度および第2の照度の大小関係に応じて表示部62Dの表示モードを変更することができる。
【0071】
具体的には、第1の照度が第2の照度よりも大きい場合には、表示部62Dが第3の表示モードで表示を行い、第1の照度が第2の照度よりも小さい場合には、表示部62Dが第1の表示モードまたは第2の表示モードで表示を行う(以下、このような表示設定を第1の設定モードともいう)。電子機器60Bを第1の設定モードで駆動することで、電子機器60Bが
図5の状態で外光の光源が筐体61の背面側に位置する場合(例えば、順光の光線状態で自撮りを行う場合)に、使用者は輝度の高い視認性の良好な表示を見ながら撮影を行うことができる。
【0072】
また、例えば、第1の照度が第2の照度よりも小さい場合には、表示部62Dが第3の表示モードで表示を行い、第1の照度が第2の照度よりも大きい場合には、表示部62Dが第1の表示モードまたは第2の表示モードで表示を行ってもよい(以下、このような表示設定を第2の設定モードともいう)。電子機器60Bを第2の設定モードで駆動することで、電子機器60Bが
図4(A)の状態で外光の光源が筐体61の正面側に位置する場合(例えば、逆光の光線状態で筐体61の正面側に位置する被写体を撮影する場合)に、使用者は輝度の高い視認性の良好な表示を見ながら撮影を行うことができる。
【0073】
よって、例えば電子機器60Bを
図5の状態(すなわち表示部62Dの表示面が第2の面側を向く状態)では第1の設定モードで駆動し、
図4(A)の状態(すなわち表示部62Dの表示面が第1の面側を向く状態)では第2の設定モードで駆動することで、上記のような様々な撮影シーンにおいて使用者は輝度の高い視認性の良好な表示を見ながら撮影を行うことができる。
【0074】
なお、本明細書において順光の光線状態とは、被写体および電子機器の第2の面が互いに向き合う面をそれぞれの正面とする場合に被写体の正面側かつ電子機器の背面側に外光の光源が位置する状態を指す。また逆光の光線状態とは、被写体および電子機器の第2の面が互いに向き合う面をそれぞれの正面とする場合に被写体の背面側かつ電子機器の正面側に光源が位置する状態を指す。
【0075】
<電子機器の構成例3>
以下より、電子機器60Aとは一部の構成が異なる本発明の一態様の電子機器の具体的な構成例について、
図6及び
図7を用いて説明する。
図6(A)は、電子機器60Cの背面側の斜視図であり、
図6(B)は、電子機器60Cの正面側の斜視図である。
【0076】
電子機器60Cは、光センサ65の代わりに位置検出センサ65Cを有する点が、電子機器60Aと異なる。電子機器60Cにおいて、電子機器60Aと共通の構成については上述の電子機器60Aの説明を参照できる。
【0077】
位置検出センサ65Cは、
図1に示すセンサ部19の一例である。
【0078】
電子機器60Cには、筐体61の第1の面に位置検出センサ65Cが設けられる(
図6(A)参照)。位置検出センサ65Cが被検知体を検出できる領域の距離および画角を設定することで、位置検出センサ65Cが使用者を検出する場合に、表示部62Dが第1の表示モードで表示を行い、使用者を検出しない場合に、表示部62Dが第3の表示モードで表示を行うことができる。電子機器60Cのこのような駆動方法は、以下の効果を奏する。すなわち、電子機器60Cが
図6(A)の状態で外光の光源が筐体61の背面側に位置する場合(例えば、順光の光線状態で電子機器60Cの正面側に位置する被写体を撮影する場合)に、使用者が電子機器60Cを把持する位置や角度によらず視認性の良好な表示を行うことができる。
【0079】
位置検出センサ65Cとしては、電荷結合素子(CCD)センサまたは相補性金属-酸化物-半導体(CMOS)センサなどの可視光を検知する素子を用いることができる。または、赤外線センサ、超音波センサなどを用いてもよい。筐体61の第1の面に設けられる位置検出センサ65Cによって、電子機器60Cの使用者の位置情報を検出できる。例えば、使用者が筐体61の第1の面に相対している場合は位置検出センサ65Cは使用者を検出し、使用者が筐体61の第1の面に相対していない場合は位置検出センサ65Cは使用者を検出しない。
【0080】
図7に、電子機器60Cの使用時の使用者および電子機器60Cの位置関係を表す模式図を示す。
図7(A1)は使用者67の体の向きと電子機器60Cの撮影方向(
図7(A1)に示す矢印X)とが概ね平行な場合の上面図、
図7(B1)は使用者67の体の向きに対して電子機器60Cの撮影方向が一定程度傾いている場合の上面図である。
図7(A2)および
図7(B2)は、それぞれ
図7(A1)および
図7(B1)の位置関係に対応する側面図である。
図7(A1)、(A2)、(B1)、(B2)において、使用者は屋外で電子機器60Cを使用しており、図示しない外光の光源、例えば太陽は使用者67の背面側にあるとする。なお、
図7において使用者67が電子機器60Cを把持する手は省略している。
【0081】
図7における領域68は、位置検出センサ65Cが被検知体を検出できる範囲(以下、検出範囲ともいう)を示している。検出範囲は、第1の面に垂直な向きにおける位置検出センサ65Cからの距離dおよび画角ωによって定義できる(
図7(A1)、(A2)参照)。
【0082】
図7(A1)、(A2)の状態では、使用者67が陰となることで、光源が表示部62Dに映り込む(使用者67が表示部62Dの表面反射によって光源を視認する)ことが抑制されている。この状態では使用者67の頭部67Hが検出範囲内に位置するため、位置検出センサ65Cは被検知体すなわち使用者67を検出し、表示部62Dは第1の表示モードで表示を行う。
【0083】
一方、
図7(B1)、(B2)の状態では、光源の位置によっては使用者67が陰とならず、表示部62Dに光源が映り込む場合がある。
図7(B1)は、光源からの光69が表示部62Dの表面で反射され、使用者67によって視認されている状態を示している。この状態では、検出範囲の外側に使用者67が位置するため、位置検出センサ65Cは被検知体すなわち使用者67を検出せず、表示部62Dは第3の表示モードで表示を行う。
【0084】
以上のように、光源の映り込みが生じた場合には高い輝度で視認性の高い表示が行える第3の表示モードとし、光源の映り込みがない状態では表示部62Dの消費電力が低い第1の表示モードで表示を行うことで、電子機器60Cの消費電力を抑制し、かつ使用者が電子機器60Cを把持する位置や角度によらず表示部62Dが視認性の良好な表示を行うことができる。
【0085】
図7(A1)、(A2)に示す画角ωおよび距離dを適切な値に設定することで、このような表示モードの変更を位置検出センサ65Cの検出状態に基づいて実現することができる。画角ωは、例えば、1°以上20°以下が好ましく、3°以上10°以下がより好ましい。距離dは、例えば、100mm以上500mm以下が好ましく、150mm以上300mm以下がより好ましい。
【0086】
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
【0087】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で説明する表示装置62のより具体的な構成例について、図面を参照して説明する。
【0088】
[表示装置の構成例]
図8に、表示装置62のブロック図を示す。表示装置62は、表示部62Dを有する。
【0089】
表示部62Dは、マトリクス状に配置された複数の画素ユニット30を有する。画素ユニット30は、第1の画素31pと、第2の画素32pを有する。
【0090】
図8では、第1の画素31p及び第2の画素32pが、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色に対応する表示素子を有する場合の例を示している。
【0091】
第1の画素31pは、赤色(R)に対応する表示素子31R、緑色(G)に対応する表示素子31G、青色(B)に対応する表示素子31Bを有する。表示素子31R、31G、31Bはそれぞれ、外光の反射を利用した表示素子である。
【0092】
第2の画素32pは、赤色(R)に対応する表示素子32R、緑色(G)に対応する表示素子32G、青色(B)に対応する表示素子32Bを有する。表示素子32R、32G、32Bはそれぞれ、光源の光を利用した表示素子である。
【0093】
[画素ユニットの構成例]
図9(A)、
図9(B)、
図9(C)は、画素ユニット30の構成例を示す模式図である。
図9(A)、
図9(B)、
図9(C)に示す画素ユニット30は、第1の画素31pと、第2の画素32pを有する。
【0094】
第1の画素31pは、表示素子31R、表示素子31G、表示素子31Bを有する。表示素子31R、表示素子31G、及び表示素子31Bは、それぞれ外光を反射して表示する素子である。表示素子31Rは、外光を反射し、赤色の光Rrを表示面側に射出する。表示素子31G、表示素子31Bも同様に、それぞれ緑色の光Grまたは青色の光Brを、表示面側に射出する。
【0095】
第2の画素32pは、表示素子32R、表示素子32G、表示素子32Bを有する。表示素子32R、表示素子32G、及び表示素子32Bは、それぞれ発光素子である。表示素子32Rは赤色の光Rtを、表示面側に射出する。表示素子32G、表示素子32Bも同様に、それぞれ緑色の光Gtまたは青色の光Btを、表示面側に射出する。これにより、低消費電力で、且つ鮮やかな表示を行うことができる。
【0096】
図9(A)は、第1の画素31pと第2の画素32pの両方を駆動させることで表示を行うモード(第3の表示モード)に対応する。画素ユニット30は、光Rr、光Gr、光Br、光Rt、光Gt、及び光Btの6つの光を混色させることにより、反射光と透過光とが混在した所定の色の光35trを表示面側に射出することができる。
【0097】
このとき、光35trが所定の輝度及び色度の光となるような、光Rr、光Gr、光Br、光Rt、光Gt、及び光Btの6つの光それぞれの輝度の組み合わせは、多数存在する。そこで、本発明の一態様は、同じ輝度及び色度の光35trを実現する6つの光それぞれの輝度(階調)の組み合わせのうち、第1の画素31pから射出される光Rr、光Gr及び光Brの輝度(階調)が最も大きくなる組み合わせを選択することが好ましい。これにより、色再現性を犠牲にすることなく、消費電力を低減することができる。
【0098】
図9(B)は、第1の画素31pを駆動させることにより、反射光のみを用いて表示を行うモード(第1の表示モード)に対応する。画素ユニット30は、例えば外光の照度が十分に高い場合などでは、第2の画素32pを駆動させずに、第1の画素31pからの光(光Rr、光Gr、及び光Br)のみを混色させることにより、反射光を組み合わせた所定の色の光35rを表示面側に射出することができる。これにより、極めて低消費電力な駆動を行うことができる。また、目に優しい表示を行うことができる。
【0099】
図9(C)は、第2の画素32pを駆動させることにより、発光(透過光)のみを用いて表示を行うモード(第2の表示モード)に対応する。画素ユニット30は、例えば外光の照度が極めて小さい場合などでは、第1の画素31pを駆動させずに、第2の画素32pからの光(光Rt、光Gt、及び光Bt)のみを混色させることにより、所定の色の光35tを表示面側に射出することができる。これにより鮮やかな表示を行うことができる。また外光の照度が小さい場合に輝度を低くすることで、使用者が感じる眩しさを抑えると共に消費電力を低減できる。
【0100】
[変形例]
上記では、第1の画素31pと第2の画素32pとが、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色に対応した表示素子を有する例を示したが、これに限られない。以下では、上記とは異なる構成例を示す。
【0101】
図10(A)、
図10(B)、
図10(C)、
図11(A)、
図11(B)、
図11(C)に、それぞれ画素ユニット30の構成例を示す。なおここでは、第1の画素31pと第2の画素32pの両方を駆動させることで表示を行うモード(第3の表示モード)に対応した模式図を示しているが、上記と同様に、第1の画素31pを駆動させることにより、反射光のみを用いて表示を行うモード(第1の表示モード)、及び第2の画素32pを駆動させることにより、発光(透過光)のみを用いて表示を行うモード(第2の表示モード)でも表示を行うことができる。
【0102】
図10(A)は、第2の画素32pが、表示素子32R、表示素子32G、表示素子32Bに加えて、白色(W)を呈する表示素子32Wを有する例を示している。これにより、第2の画素32pを用いた表示モード(第2の表示モード及び第3の表示モード)における消費電力を低減することができる。
【0103】
図10(B)は、第2の画素32pが、表示素子32R、表示素子32G、表示素子32Bに加えて、黄色(Y)を呈する表示素子32Yを有する例を示している。これにより、第2の画素32pを用いた表示モード(第2の表示モード及び第3の表示モード)における消費電力を低減することができる。
【0104】
図10(C)は、第1の画素31pが、表示素子31R、表示素子31G、表示素子31Bに加えて、白色(W)を呈する表示素子31Wを有する例を示している。さらに
図10(C)は、第2の画素32pが、表示素子32R、表示素子32G、表示素子32Bに加えて、白色(W)を呈する表示素子32Wを有する例を示している。これにより、第1の画素31pを用いた表示モード(第1の表示モード及び第3の表示モード)、及び第2の画素32pを用いた表示モード(第2の表示モード及び第3の表示モード)における消費電力を低減することができる。
【0105】
図11(A)では、第1の画素31pが、白色を呈する表示素子31Wのみを有する例を示している。このとき、第1の画素31pのみを用いた表示モード(第1の表示モード)では、白黒表示またはグレースケールでの表示を行うことができ、第2の画素32pを用いた表示モード(第2の表示モード及び第3の表示モード)では、カラー表示を行うことができる。
【0106】
また、このような構成とすることで、第1の画素31pの開口率を高めることができるため、第1の画素31pの反射率を向上させ、より明るい表示を行うことができる。
【0107】
図11(B)では、
図11(A)に加えて、白色(W)を呈する表示素子32Wを有する例を示している。これにより、第2の画素32pを用いた表示モード(第2の表示モード及び第3の表示モード)における消費電力を低減することができる。
【0108】
図11(C)では、
図11(A)に加えて、黄色(Y)を呈する表示素子32Yを有する例を示している。これにより、第2の画素32pを用いた表示モード(第2の表示モード及び第3の表示モード)における消費電力を低減することができる。
【0109】
以上が表示ユニットの構成例についての説明である。
【0110】
[表示部の断面構成例]
図12に、表示装置62における表示部62Dの断面構成の一例を示す。
【0111】
表示装置62は、基板11と基板12との間に、第1の層41、絶縁層134、絶縁層135、表示素子32、接着層151、第2の層42、絶縁層234、表示素子31等を有する。
【0112】
表示素子31は、導電層221、導電層223、及びこれらに挟持された液晶222を有する。導電層221は可視光を反射し、導電層223は可視光を透過する。したがって、表示素子31は基板12側に反射光22を射出する反射型の液晶素子である。ここで、導電層221は、画素毎に配置され、画素電極として機能する。導電層223は、複数の画素にわたって配置されている。導電層223は、図示しない領域で定電位が供給される配線と接続され、共通電極として機能する。
【0113】
表示素子32は、導電層121、導電層123、及びこれらに挟持されたEL層122を有する。EL層122は、少なくとも発光性の物質を含む層である。導電層121は可視光を反射し、導電層123は可視光を透過する。したがって、表示素子32は、導電層121と導電層123との間に電圧を印加することで、基板12側に光21を射出する電界発光素子である。導電層121は、画素毎に配置され、画素電極として機能する。EL層122と導電層123は、複数の画素にわたって配置されている。導電層123は、図示しない領域で定電位が供給される配線と接続され、共通電極として機能する。
【0114】
第1の層41は、表示素子31を駆動する回路を含む層である。第2の層42は、表示素子32を駆動する回路を含む層である。例えば第1の層41及び第2の層42はそれぞれ、トランジスタ、容量素子、配線、電極等により、画素回路が構成されている。
【0115】
第1の層41と導電層221との間には、絶縁層234が設けられている。また絶縁層234に設けられた開口を介して導電層221と第1の層41とが電気的に接続され、これにより第1の層41と表示素子31とが電気的に接続されている。
【0116】
第2の層42と導電層121との間には、絶縁層134が設けられている。また絶縁層134に設けられた開口を介して導電層121と第2の層42とが電気的に接続され、これにより第2の層42と表示素子32とが電気的に接続されている。
【0117】
第1の層41と導電層123とは、接着層151によって貼り合わされている。接着層151は、表示素子32を封止する封止層としても機能する。
【0118】
ここで、第1の層41の画素回路に、酸化物半導体が適用され、オフ電流が極めて低いトランジスタを適用した場合や、当該画素回路に記憶素子を適用した場合などでは、表示素子31を用いて静止画を表示する際に画素への書き込み動作を停止しても、階調を維持させることが可能となる。すなわち、フレームレートを極めて小さくしても表示を保つことができる。本発明の一態様は、ノイズを遮断する導電層123が設けられているため、ノイズの影響による表示素子31の階調の変動を抑制できる。そのため、表示品位を維持したまま、フレームレートを極めて小さくでき、低消費電力な駆動を行うことができる。
【0119】
以上が表示部の断面構成例についての説明である。
【0120】
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
【0121】
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置の基本的な構成について説明する。
【0122】
実施の形態1で説明した表示装置62の一態様は、反射型の液晶素子を有する第1の画素が設けられた第1の表示パネルと、発光素子を有する第2の画素が設けられた第2の表示パネルとが、接着層を介して貼り合わされた構成を有する。反射型の液晶素子は、反射光の光量を制御することにより階調を表現することができる。発光素子は、発する光の光量を制御することにより階調を表現することができる。
【0123】
表示装置は、例えば反射光のみを利用して表示を行うこと、発光素子からの光のみを利用して表示を行うこと、および、反射光と発光素子からの光の両方を利用して表示を行うことができる。
【0124】
第1の表示パネルは視認側に設けられ、第2の表示パネルは視認側とは反対側に設けられる。第1の表示パネルは、最も接着層側に位置する第1の樹脂層を有する。また第2の表示パネルは、最も接着層側に位置する第2の樹脂層を有する。
【0125】
また、第1の表示パネルの表示面側に第3の樹脂層を設け、第2の表示パネルの裏面側(表示面側とは反対側)に第4の樹脂層を設けることが好ましい。これにより、表示装置を極めて軽くすることが可能で、また表示装置を割れにくくすることが可能となる。
【0126】
第1の樹脂層乃至第4の樹脂層(以下、まとめて樹脂層とも表記する)は、極めて薄いことを特徴とする。より具体的には、それぞれ厚さが0.1μm以上3μm以下とすることが好ましい。そのため、2つの表示パネルを積層した構成であっても、厚さを薄くすることができる。また、第2の画素の発光素子が発する光の経路上に位置する樹脂層による光の吸収が抑制され、より高い効率で光を取り出すことができ、消費電力を小さくすることができる。
【0127】
樹脂層は、例えば以下のように形成することができる。すなわち、支持基板上に低粘度の熱硬化性の樹脂材料を塗布し、熱処理により硬化させて樹脂層を形成する。そして樹脂層上に、構造物を形成する。その後、樹脂層と、支持基板との間で剥離を行うことにより、樹脂層の一方の面を露出させる。
【0128】
支持基板と樹脂層とを剥離する際、これらの密着性を低下させる方法として、レーザ光を照射することが挙げられる。例えば、線状に成形したレーザ光を用い、これを走査することにより照射することが好ましい。これにより、支持基板の面積を大きくした際の工程時間を短縮することができる。レーザ光としては、波長308nmのエキシマレーザを好適に用いることができる。
【0129】
樹脂層に用いることのできる材料としては、代表的には熱硬化性のポリイミドが挙げられる。特に感光性のポリイミドを用いることが好ましい。感光性のポリイミドは、表示パネルの平坦化膜等に好適に用いられる材料であるため、形成装置や材料を共有することができる。そのため本発明の一態様の構成を実現するために新たな装置や材料を必要としない。
【0130】
また、樹脂層に感光性の樹脂材料を用いることにより、露光および現像処理を施すことで、樹脂層を加工することが可能となる。例えば、開口部を形成することや、不要な部分を除去することができる。さらに露光方法や露光条件を最適化することで、表面に凹凸形状を形成することも可能となる。例えばハーフトーンマスクやグレートーンマスクを用いた露光技術や、多重露光技術などを用いればよい。
【0131】
なお、非感光性の樹脂材料を用いてもよい。このとき、樹脂層上にレジストマスクやハードマスクを形成して開口部や凹凸形状を形成する方法を用いることもできる。
【0132】
このとき、発光素子からの光の経路上に位置する樹脂層を、部分的に除去することが好ましい。すなわち、第1の樹脂層および第2の樹脂層に、発光素子と重なる開口部を設ける。これにより、発光素子からの光の一部が樹脂層に吸収されることに伴う色再現性の低下や、光取り出し効率の低下を抑制することができる。
【0133】
または、樹脂層の発光素子からの光の経路上に位置する部分が、他の部分よりも薄くなるように、樹脂層に凹部が形成された構成としてもよい。すなわち、樹脂層は厚さの異なる2つの部分を有し、厚さの薄い部分が発光素子と重なる構成とすることもできる。この構成としても、樹脂層による発光素子からの光の吸収を低減できる。
【0134】
また、第1の表示パネルが第3の樹脂層を有する場合、上記と同様に発光素子と重なる開口部を設けることが好ましい。これにより、さらに色再現性や光取り出し効率を向上させることができる。
【0135】
また、第1の表示パネルが第3の樹脂層を有する場合、反射型の液晶素子における光の経路上に位置する第3の樹脂層の一部を除去することが好ましい。すなわち、第3の樹脂層に、反射型の液晶素子と重なる開口部を設ける。これにより、反射型の液晶素子の反射率を向上させることができる。
【0136】
樹脂層に開口部を形成する場合、支持基板上に光吸収層を形成し、当該光吸収層上に開口部を有する樹脂層を形成し、さらに開口部を覆う透光性の層を形成する。光吸収層は、光を吸収して加熱されることで、水素または酸素などのガスを放出する層である。したがって、支持基板側から光を照射し、光吸収層からガスを放出させることで、光吸収層と支持基板の界面、または光吸収層と透光性の層との間の密着性が低下し、剥離を生じさせることができる。または、光吸収層自体が破断して、剥離させることができる。
【0137】
または、以下の方法を用いることもできる。すなわち、樹脂層の開口部となる部分を、部分的に薄く形成し、上述した方法により支持基板と樹脂層とを剥離する。そして樹脂層の剥離した表面にプラズマ処理等を行うことで、樹脂層を薄膜化すると、樹脂層の薄い部分に開口を形成することができる。
【0138】
また、第1の画素および第2の画素は、それぞれトランジスタを有することが好ましい。さらに、当該トランジスタのチャネルを形成する半導体として、酸化物半導体を用いることが好ましい。酸化物半導体はトランジスタの作製工程にかかる最高温度を低温化(例えば400℃以下、好ましくは350℃以下)しても、高いオン電流を実現でき、また高い信頼性を確保することができる。また、酸化物半導体を用いることで、トランジスタの被形成面側に位置する樹脂層に用いる材料として、高い耐熱性が要求されないため、材料の選択の幅を広げることができる。例えば、平坦化膜として用いる樹脂材料と兼ねることもできる。
【0139】
ここで、例えば低温ポリシリコン(LTPS(Low Temperature Poly-Silicon))を用いた場合では、高い電界効果移動度が得られるものの、レーザ結晶化工程、結晶化の前処理のベーク工程、不純物の活性化のためのベーク工程などが必要であり、トランジスタの作製工程にかかる最高温度が上記酸化物半導体を用いた場合よりも高い(例えば500℃以上、または550℃以上、または600℃以上)。そのため、トランジスタの被形成面側に位置する樹脂層には高い耐熱性が必要となる。さらに、レーザ結晶化工程において、当該樹脂層にもレーザが照射されるため、当該樹脂層は比較的厚く形成する必要がある(例えば10μm以上、または20μm以上)。
【0140】
一方、酸化物半導体を用いた場合では、耐熱性の高い特殊な材料が不要で、且つ薄く形成できるため、表示パネル全体に対する当該樹脂層にかかるコストの割合を小さくできる。
【0141】
また、酸化物半導体は、バンドギャップが広く(例えば2.5eV以上、または3.0eV以上)、光を透過する性質を有する。そのため、支持基板と樹脂層の剥離工程において、レーザ光が酸化物半導体に照射されても吸収しにくいため、その電気的特性への影響を抑制できる。したがって、上述のように樹脂層を薄く形成することが可能となる。
【0142】
本発明の一態様は、感光性のポリイミドに代表される低粘度の感光性樹脂材料を用いて薄く形成した樹脂層と、低温であっても電気特性に優れたトランジスタを実現できる酸化物半導体と、を組み合わせることにより、極めて生産性に優れた表示装置を実現できる。
【0143】
続いて、画素の構成について説明する。第1の画素および第2の画素は、それぞれマトリクス状に複数配置され、表示部を構成する。また、表示装置は、第1の画素を駆動する第1の駆動部と、第2の画素を駆動する第2の駆動部を有することが好ましい。第1の駆動部は第1の表示パネルに設けられ、第2の駆動部は第2の表示パネルに設けられていることが好ましい。
【0144】
また、第1の画素と第2の画素は、同じ周期で表示領域内に配置されていることが好ましい。さらに、第1の画素および第2の画素は表示装置の表示領域に混在して配置されていることが好ましい。これにより、後述するように複数の第1の画素のみで表示された画像と、複数の第2の画素のみで表示された画像、および複数の第1の画素および複数の第2の画素の両方で表示された画像のそれぞれは、同じ表示領域に表示することができる。
【0145】
ここで、第1の画素は、例えば白色(W)を呈する1つの画素により構成されていることが好ましい。また第2の画素は、例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の光をそれぞれ呈する副画素を有することが好ましい。またはこれに加えて白色(W)または黄色(Y)の光を呈する副画素を有していてもよい。このような第1の画素と第2の画素が同じ周期で配列することで、第1の画素の面積を大きくし、第1の画素の開口率を高めることができる。
【0146】
なお、第1の画素として、例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の光をそれぞれ呈する副画素を有していてもよく、これに加えて白色(W)または黄色(Y)の光を呈する副画素を有していてもよい。
【0147】
続いて、第1の表示パネルおよび第2の表示パネルに用いることのできるトランジスタについて説明する。第1の表示パネルの第1の画素に設けられるトランジスタと、第2の表示パネルの第2の画素に設けられるトランジスタとは、同じ構成のトランジスタであってもよいし、それぞれ異なるトランジスタであってもよい。
【0148】
トランジスタの構成としては、例えばボトムゲート構造のトランジスタが挙げられる。ボトムゲート構造のトランジスタは、半導体層よりも下側(被形成面側)にゲート電極を有する。また、例えばソース電極およびドレイン電極が、半導体層の上面および側端部に接して設けられていることを特徴とする。
【0149】
また、トランジスタの他の構成としては、例えばトップゲート構造のトランジスタが挙げられる。トップゲート構造のトランジスタは、半導体層よりも上側(被形成面側とは反対側)にゲート電極を有する。また、例えば第1のソース電極および第1のドレイン電極が、半導体層の上面の一部および側端部を覆う絶縁層上に設けられ、且つ当該絶縁層に設けられた開口を介して半導体層と電気的に接続されることを特徴とする。
【0150】
また、トランジスタとして、半導体層を挟んで対向して設けられる第1のゲート電極および第2のゲート電極を有していることが好ましい。
【0151】
以下では、本発明の一態様の表示装置のより具体的な例について、図面を参照して説明する。
【0152】
[構成例1]
図13に、
図8に示す表示装置62における表示部62Dの断面概略図を示す。表示装置62は、表示パネル100と表示パネル200とが接着層50によって貼り合わされた構成を有する。また、表示装置62は、裏側(視認側とは反対側)に基板611と、表側(視認側)に基板612と、を有する。
【0153】
表示パネル100は、樹脂層101と樹脂層102との間に、トランジスタ110と、発光素子120と、を有する。表示パネル200は、樹脂層201と樹脂層202との間にトランジスタ210と、液晶素子220と、を有する。樹脂層101は、接着層51を介して基板611と貼り合わされている。また樹脂層202は、接着層52を介して基板612と貼り合わされている。
【0154】
また、樹脂層102、樹脂層201、および樹脂層202は、それぞれ開口部が設けられている。
図13に示す領域81は、発光素子120と重なる領域であって、且つ樹脂層102の開口部、樹脂層201の開口部、および樹脂層202の開口部と重なる領域である。
【0155】
〔表示パネル100〕
樹脂層101には、トランジスタ110、発光素子120、絶縁層131、絶縁層132、絶縁層133、絶縁層134、絶縁層135等が設けられている。また、樹脂層102には、遮光層153、および着色層152等が設けられている。樹脂層101と樹脂層102とは、接着層151により接着されている。
【0156】
トランジスタ110は、絶縁層131上に設けられ、ゲート電極として機能する導電層111と、ゲート絶縁層として機能する絶縁層132の一部と、半導体層112と、ソース電極またはドレイン電極の一方として機能する導電層113aと、ソース電極またはドレイン電極の他方として機能する導電層113bと、を有する。
【0157】
半導体層112は、酸化物半導体を含むことが好ましい。
【0158】
絶縁層133および絶縁層134は、トランジスタ110を覆って設けられている。絶縁層134は、平坦化層として機能する。
【0159】
発光素子120は、導電層121と、EL層122と、導電層123と、が積層された構成を有する。導電層121は可視光を反射する機能を有し、導電層123は、可視光を透過する機能を有する。したがって、発光素子120は、被形成面側とは反対側に光を射出する上面射出型(トップエミッション型ともいう)の発光素子である。
【0160】
導電層121は、絶縁層134および絶縁層133に設けられた開口を介して導電層113bと電気的に接続されている。絶縁層135は、導電層121の端部を覆い、且つ導電層121の上面が露出するように開口が設けられている。EL層122および導電層123は、絶縁層135および導電層121の露出した部分を覆って、順に設けられている。
【0161】
樹脂層102の樹脂層101側には、絶縁層141が設けられている。また絶縁層141の樹脂層101側には、遮光層153と、着色層152とが設けられている。着色層152は、発光素子120と重なる領域に設けられている。遮光層153は、発光素子120と重なる部分に開口を有する。
【0162】
絶縁層141は、樹脂層102の開口部を覆って設けられている。また絶縁層141の樹脂層102の開口部と重なる部分は、接着層50と接している。
【0163】
〔表示パネル200〕
樹脂層201には、トランジスタ210、導電層221、配向膜224a、絶縁層231、絶縁層232、絶縁層233、絶縁層234等が設けられている。また、樹脂層202には、絶縁層204、導電層223、配向膜224b等が設けられている。また配向膜224aと配向膜224bとの間に液晶222が挟持されている。樹脂層201と樹脂層202とは、図示しない領域で接着層により接着されている。
【0164】
トランジスタ210は、絶縁層231上に設けられ、ゲート電極として機能する導電層211と、ゲート絶縁層として機能する絶縁層232の一部と、半導体層212と、ソース電極またはドレイン電極の一方として機能する導電層213aと、ソース電極またはドレイン電極の他方として機能する導電層213bと、を有する。
【0165】
半導体層212は、酸化物半導体を含むことが好ましい。
【0166】
絶縁層233および絶縁層234は、トランジスタ210を覆って設けられている。絶縁層234は、平坦化層として機能する。
【0167】
液晶素子220は、導電層221と、導電層223と、これらの間に位置する液晶222と、により構成されている。導電層221は可視光を反射する機能を有し、導電層223は、可視光を透過する機能を有する。したがって、液晶素子220は反射型の液晶素子である。
【0168】
導電層221は、絶縁層234および絶縁層233に設けられた開口を介して導電層213bと電気的に接続されている。配向膜224aは、導電層221および絶縁層234の表面を覆って設けられている。
【0169】
樹脂層202の樹脂層201側には、導電層223と配向膜224bとが積層されて設けられている。なお、樹脂層202と導電層223との間に絶縁層204が設けられている。また、液晶素子220の反射光を着色するための着色層を設けてもよい。
【0170】
絶縁層231は、樹脂層201の開口部を覆って設けられている。また、絶縁層231の樹脂層202の開口部と重なる部分は、接着層50と接して設けられている。また、絶縁層204は、樹脂層202の開口部を覆って設けられている。また、絶縁層204の樹脂層202の開口部と重なる部分は、接着層52と接して設けられている。
【0171】
〔表示装置62〕
表示装置62は、表示部62Dを上面から見たときに、発光素子120が、反射型の液晶素子220と重ならない部分を有する。これにより、
図13に示すように、発光素子120からは、着色層152によって着色された光21が、視認側に射出される。また、液晶素子220では、導電層221により外光が反射された反射光22が液晶222を介して射出される。
【0172】
発光素子120から射出された光21は、樹脂層102の開口部、樹脂層201の開口部、および樹脂層202の開口部を通って視認側に射出される。したがって、樹脂層102、樹脂層201、および樹脂層202が可視光の一部を吸収する場合であっても、光21の光路上にこれら樹脂層が存在しないため、光取り出し効率や、色再現性を高いものとすることができる。
【0173】
なお、基板612が偏光板、または円偏光板として機能する。または、基板612よりも外側に、偏光板または円偏光板を設けてもよい。
【0174】
ここでは、表示パネル200が着色層を有さず、カラー表示を行わない構成としているが、樹脂層202側に着色層を設け、カラー表示可能な構成としてもよい。
【0175】
以上が構成例についての説明である。
【0176】
[構成例の変形例]
以下では、
図13で示した構成例と比較して、一部の構成の異なる構成例について説明する。
【0177】
図13では、発光素子120からの光の経路上に位置する樹脂層に、開口部を設ける構成としたが、反射型の液晶素子220における光の経路上に位置する樹脂層にも開口部を設けてもよい。
【0178】
図14には、領域81に加えて領域82を有する例を示している。領域82は、樹脂層202の開口部、および液晶素子220と重なる領域である。
【0179】
なお、
図14では樹脂層202に、発光素子120と重なる開口部および液晶素子220と重なる開口部の両方が加えられた1つの開口が設けられている例を示したが、発光素子120と重なる開口部と、液晶素子220と重なる開口部とが別々に設けられた構成としてもよい。
【0180】
[トランジスタについて]
図13で例示した表示装置62は、トランジスタ110とトランジスタ210の両方に、ボトムゲート構造のトランジスタを適用した場合の例である。
【0181】
トランジスタ110は、ゲート電極として機能する導電層111が、半導体層112よりも被形成面側(樹脂層101側)に位置する。また、絶縁層132が導電層111を覆って設けられている。また半導体層112は、導電層111を覆って設けられている。半導体層112の導電層111と重なる領域が、チャネル形成領域に相当する。また、導電層113aおよび導電層113bは、それぞれ半導体層112の上面および側端部に接して設けられている。
【0182】
なお、トランジスタ110は、導電層111よりも半導体層112の幅が大きい場合の例を示している。このような構成により、導電層111と導電層113aまたは導電層113bの間に半導体層112が配置されるため、導電層111と導電層113aまたは導電層113bとの間の寄生容量を小さくすることができる。
【0183】
トランジスタ110は、チャネルエッチ型のトランジスタであり、トランジスタの占有面積を縮小することが比較的容易であるため、高精細な表示装置に好適に用いることができる。
【0184】
トランジスタ210は、トランジスタ110と共通の特徴を有している。
【0185】
ここで、トランジスタ110およびトランジスタ210に適用可能な、トランジスタの構成例について説明する。
【0186】
図15(A)に示したトランジスタ110aは、トランジスタ110と比較して、導電層114および絶縁層136を有する点で相違している。導電層114は、絶縁層133上に設けられ、半導体層112と重なる領域を有する。また絶縁層136は、導電層114および絶縁層133を覆って設けられている。
【0187】
導電層114は、半導体層112を挟んで導電層111とは反対側に位置している。導電層111を第1のゲート電極とした場合、導電層114は、第2のゲート電極として機能することができる。導電層111と導電層114に同じ電位を与えることで、トランジスタ110aのオン電流を高めることができる。また導電層111および導電層114の一方にしきい値電圧を制御するための電位を与え、他方に駆動のための電位を与えることで、トランジスタ110aのしきい値電圧を制御することができる。
【0188】
ここで、導電層114として、酸化物を含む導電性材料を用いることが好ましい。これにより、導電層114を構成する導電膜の成膜時に、酸素を含む雰囲気下で成膜することで、絶縁層133に酸素を供給することができる。好適には、スパッタ法における成膜ガス中の酸素ガスの割合を90%以上100%以下の範囲とすることが好ましい。絶縁層133に供給された酸素は、後の熱処理により半導体層112に供給され、半導体層112中の酸素欠損の低減を図ることができる。
【0189】
特に、導電層114には低抵抗化された酸化物半導体を用いることが好ましい。このとき、絶縁層136に水素を放出する絶縁膜、例えば窒化シリコン膜等を用いることが好ましい。絶縁層136の成膜中、またはその後の熱処理によって導電層114中に水素が供給され、導電層114の電気抵抗を効果的に低減することができる。
【0190】
図15(B)に示すトランジスタ110bは、トップゲート構造のトランジスタである。
【0191】
トランジスタ110bは、ゲート電極として機能する導電層111が、半導体層112よりも上側(被形成面側とは反対側)に設けられている。また、絶縁層131上に半導体層112が形成されている。また半導体層112上には、絶縁層132および導電層111が積層して形成されている。また、絶縁層133は、半導体層112の上面および側端部、絶縁層132の側面、および導電層111を覆って設けられている。導電層113aおよび導電層113bは、絶縁層133上に設けられている。導電層113aおよび導電層113bは、絶縁層133に設けられた開口を介して、半導体層112の上面と電気的に接続されている。
【0192】
なお、ここでは絶縁層132が、導電層111と重ならない部分に存在しない場合の例を示しているが、絶縁層132が半導体層112の上面および側端部を覆って設けられていてもよい。
【0193】
トランジスタ110bは、導電層111と導電層113aまたは導電層113bとの物理的な距離を離すことが容易なため、これらの間の寄生容量を低減することが可能である。
【0194】
図15(C)に示すトランジスタ110cは、トランジスタ110bと比較して、導電層115および絶縁層137を有している点で相違している。導電層115は絶縁層131上に設けられ、半導体層112と重なる領域を有する。また絶縁層137は、導電層115および絶縁層131を覆って設けられている。
【0195】
導電層115は、上記導電層114と同様に第2のゲート電極として機能する。そのため、オン電流を高めることや、しきい値電圧を制御することなどが可能である。
【0196】
ここで、表示装置62において、表示パネル100が有するトランジスタと、表示パネル200が有するトランジスタとを、異なるトランジスタで構成してもよい。一例としては、発光素子120と電気的に接続するトランジスタは、比較的大きな電流を流す必要があるためトランジスタ110aやトランジスタ110cを適用し、その他のトランジスタには、トランジスタの占有面積を低減するために、トランジスタ110を適用することができる。
【0197】
一例として、
図16には、
図13のトランジスタ210に代えてトランジスタ110aを適用し、トランジスタ110に代えてトランジスタ110cを適用した場合の例を示している。
【0198】
以上がトランジスタについての説明である。
【0199】
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
【0200】
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置のより具体的な例について説明する。以下で例示する表示装置400は、実施の形態1で説明する表示装置62に用いることのできる反射型の液晶素子と、発光素子の両方を有し、透過モードと反射モードの両方の表示を行うことのできる表示装置である。
【0201】
[構成例]
図17(A)は、表示装置400の構成の一例を示すブロック図である。表示装置400は、表示部362aにマトリクス状に配列した複数の画素410を有する。また表示装置400は、回路GDと、回路SDを有する。また方向Rに配列した複数の画素410、および回路GDと電気的に接続する複数の配線G1、複数の配線G2、複数の配線ANO、および複数の配線CSCOMを有する。また方向Cに配列した複数の画素410、および回路SDと電気的に接続する複数の配線S1および複数の配線S2を有する。
【0202】
なお、ここでは簡単のために回路GDと回路SDを1つずつ有する構成を示したが、液晶素子を駆動する回路GDおよび回路SDと、発光素子を駆動する回路GDおよび回路SDとを、別々に設けてもよい。
【0203】
画素410は、反射型の液晶素子と、発光素子を有する。画素410において、液晶素子と発光素子とは、互いに重なる部分を有する。
【0204】
図17(B1)は、画素410が有する電極311bの構成例を示す。電極311bは、画素410における液晶素子の反射電極として機能する。また電極311bには、開口451が設けられている。
【0205】
図17(B1)には、電極311bと重なる領域に位置する発光素子360を破線で示している。発光素子360は、電極311bが有する開口451と重ねて配置されている。これにより、発光素子360が発する光は、開口451を介して表示面側に射出される。
【0206】
図17(B1)では、方向Rに隣接する画素410が異なる色に対応する画素である。このとき、
図17(B1)に示すように、方向Rに隣接する2つの画素において、開口451が一列に配列されないように、電極311bの異なる位置に設けられていることが好ましい。これにより、2つの発光素子360を離すことが可能で、発光素子360が発する光が隣接する画素410が有する着色層に入射してしまう現象(クロストークともいう)を抑制することができる。また、隣接する2つの発光素子360を離して配置することができるため、発光素子360のEL層をシャドウマスク等により作り分ける場合であっても、高い精細度の表示装置を実現できる。
【0207】
また、
図17(B2)に示すような配列としてもよい。
【0208】
非開口部の総面積に対する開口451の総面積の比の値が大きすぎると、液晶素子を用いた表示が暗くなってしまう。また、非開口部の総面積に対する開口451の総面積の比の値が小さすぎると、発光素子360を用いた表示が暗くなってしまう。
【0209】
また、反射電極として機能する電極311bに設ける開口451の面積が小さすぎると、発光素子360が射出する光から取り出せる光の効率が低下してしまう。
【0210】
開口451の形状は、例えば多角形、四角形、楕円形、円形または十字等の形状とすることができる。また、細長い筋状、スリット状、市松模様状の形状としてもよい。また、開口451を隣接する画素に寄せて配置してもよい。好ましくは、開口451を同じ色を表示する他の画素に寄せて配置する。これにより、クロストークを抑制できる。
【0211】
[回路構成例]
図18は、画素410の構成例を示す回路図である。
図18では、隣接する2つの画素410を示している。
【0212】
画素410は、スイッチSW1、容量素子C1、液晶素子340、スイッチSW2、トランジスタM、容量素子C2、および発光素子360等を有する。また、画素410には、配線G1、配線G2、配線ANO、配線CSCOM、配線S1、および配線S2が電気的に接続されている。また、
図18では、液晶素子340と電気的に接続する配線VCOM1、および発光素子360と電気的に接続する配線VCOM2を示している。
【0213】
図18では、スイッチSW1およびスイッチSW2に、トランジスタを用いた場合の例を示している。
【0214】
スイッチSW1は、ゲートが配線G1と接続され、ソースまたはドレインの一方が配線S1と接続され、ソースまたはドレインの他方が容量素子C1の一方の電極、および液晶素子340の一方の電極と接続されている。容量素子C1は、他方の電極が配線CSCOMと接続されている。液晶素子340は、他方の電極が配線VCOM1と接続されている。
【0215】
またスイッチSW2は、ゲートが配線G2と接続され、ソースまたはドレインの一方が配線S2と接続され、ソースまたはドレインの他方が、容量素子C2の一方の電極、トランジスタMのゲートと接続されている。容量素子C2は、他方の電極がトランジスタMのソースまたはドレインの一方、および配線ANOと接続されている。トランジスタMは、ソースまたはドレインの他方が発光素子360の一方の電極と接続されている。発光素子360は、他方の電極が配線VCOM2と接続されている。
【0216】
図18では、トランジスタMが半導体を挟む2つのゲートを有し、これらが接続されている例を示している。これにより、トランジスタMが流すことのできる電流を増大させることができる。
【0217】
配線G1には、スイッチSW1を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えることができる。配線VCOM1には、所定の電位を与えることができる。配線S1には、液晶素子340が有する液晶の配向状態を制御する信号を与えることができる。配線CSCOMには、所定の電位を与えることができる。
【0218】
配線G2には、スイッチSW2を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えることができる。配線VCOM2および配線ANOには、発光素子360が発光する電位差が生じる電位をそれぞれ与えることができる。配線S2には、トランジスタMの導通状態を制御する信号を与えることができる。
【0219】
図18に示す画素410は、例えば反射モードの表示を行う場合には、配線G1および配線S1に与える信号により駆動し、液晶素子340による光学変調を利用して表示することができる。また、透過モードで表示を行う場合には、配線G2および配線S2に与える信号により駆動し、発光素子360を発光させて表示することができる。また両方のモードで駆動する場合には、配線G1、配線G2、配線S1および配線S2のそれぞれに与える信号により駆動することができる。
【0220】
[表示装置の構成例]
図19は、本発明の一態様の表示装置300の斜視概略図である。表示装置300は、基板351と基板361とが貼り合わされた構成を有する。
図19では、基板361を破線で明示している。
【0221】
表示装置300は、表示部362、回路部364、配線365、回路部366、配線367等を有する。基板351には、例えば回路部364、配線365、回路部366、配線367および画素電極として機能する電極311b等が設けられる。また
図19では基板351上にIC373、FPC372、IC375およびFPC374が実装されている例を示している。そのため、
図19に示す構成は、表示装置300とIC373、FPC372、IC375およびFPC374を有する表示モジュールと言うこともできる。
【0222】
表示装置300は実施の形態1で説明する表示装置62に相当し、表示部362は、表示部62Dに相当する。
【0223】
回路部364および回路部366は、例えば走査線駆動回路として機能する回路を用いることができる。
【0224】
配線365および配線367は、表示部362や回路部364に信号や電力を供給する機能を有する。当該信号や電力は、FPC372を介して外部、またはIC373から配線365に入力される。
【0225】
また、
図19では、COG(Chip On Glass)方式等により、基板351にIC373およびIC375が設けられている例を示している。IC373およびIC375は、例えば走査線駆動回路としての機能を有するICを適用できる。なお表示装置300が走査線駆動回路および信号線駆動回路として機能する回路を備える場合や、走査線駆動回路や信号線駆動回路として機能する回路を外部に設け、FPC372およびFPC374を介して表示装置300を駆動するための信号を入力する場合などでは、IC373およびIC375を設けない構成としてもよい。また、IC373およびIC375を、COF(Chip On Film)方式等により、FPC372およびFPC374に実装してもよい。
【0226】
図19には、表示部362の一部の拡大図を示している。表示部362には、複数の表示素子が有する電極311bがマトリクス状に配置されている。電極311bは、可視光を反射する機能を有し、後述する液晶素子340の反射電極として機能する。
【0227】
また、
図19に示すように、電極311bは開口を有する。さらに電極311bよりも基板351側に、発光素子360を有する。発光素子360からの光は、電極311bの開口を介して基板361側に射出される。
【0228】
[断面構成例]
図20に、
図19で例示した表示装置300の、FPC372を含む領域の一部、回路部364を含む領域の一部、表示部362を含む領域の一部、回路部366を含む領域の一部、およびFPC374を含む領域の一部をそれぞれ切断したときの断面の一例を示す。
【0229】
図20に示す表示装置は、表示パネル100と、表示パネル200とが積層された構成を有する。表示パネル100は、樹脂層101と樹脂層102を有する。表示パネル200は、樹脂層201と樹脂層202を有する。樹脂層102と樹脂層201とは、接着層50によって接着されている。また樹脂層101は、接着層51により基板351と接着されている。また樹脂層202は、接着層52により基板361と接着されている。
【0230】
〔表示パネル100〕
【0231】
表示パネル100は、樹脂層101、絶縁層478、複数のトランジスタ、容量素子405、配線407、絶縁層411、絶縁層412、絶縁層413、絶縁層414、絶縁層415、発光素子360、スペーサ416、接着層417、着色層425、遮光層426、絶縁層476、および樹脂層102を有する。
【0232】
樹脂層102は、発光素子360と重なる領域に開口部を有する。
【0233】
回路部364はトランジスタ401を有する。表示部362は、トランジスタ402およびトランジスタ403を有する。
【0234】
各トランジスタは、ゲート、絶縁層411、半導体層、ソース、およびドレインを有する。ゲートと半導体層は、絶縁層411を介して重なる。絶縁層411の一部は、ゲート絶縁層としての機能を有し、他の一部は、容量素子405の誘電体としての機能を有する。トランジスタ402のソースまたはドレインとして機能する導電層は、容量素子405の一方の電極を兼ねる。
【0235】
図20では、ボトムゲート構造のトランジスタを示す。回路部364と表示部362とで、トランジスタの構造が異なっていてもよい。回路部364および表示部362は、それぞれ、複数の種類のトランジスタを有していてもよい。
【0236】
容量素子405は、一対の電極と、その間の誘電体とを有する。容量素子405は、トランジスタのゲートと同一の材料、および同一の工程で形成した導電層と、トランジスタのソースおよびドレインと同一の材料、および同一の工程で形成した導電層と、を有する。
【0237】
絶縁層412、絶縁層413、および絶縁層414は、それぞれ、トランジスタ等を覆って設けられる。トランジスタ等を覆う絶縁層の数は特に限定されない。絶縁層414は、平坦化層としての機能を有する。絶縁層412、絶縁層413、および絶縁層414のうち、少なくとも一層には、水または水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好ましい。外部から不純物がトランジスタに拡散することを効果的に抑制することが可能となり、表示装置の信頼性を高めることができる。
【0238】
絶縁層414として有機材料を用いる場合、表示装置の端部に露出した絶縁層414を通って発光素子360等に表示装置の外部から水分等の不純物が侵入する恐れがある。不純物の侵入により、発光素子360が劣化すると、表示装置の劣化につながる。そのため、
図20に示すように、絶縁層414が、表示装置の端部に位置しないことが好ましい。
図20の構成では、有機材料を用いた絶縁層が表示装置の端部に位置しないため、発光素子360に不純物が侵入することを抑制できる。
【0239】
発光素子360は、電極421、EL層422、および電極423を有する。発光素子360は、光学調整層424を有していてもよい。発光素子360は、着色層425側に光を射出する、トップエミッション構造である。
【0240】
トランジスタ、容量素子、および配線等を、発光素子360の発光領域と重ねて配置することで、表示部362の開口率を高めることができる。
【0241】
電極421および電極423のうち、一方は、陽極として機能し、他方は、陰極として機能する。電極421および電極423の間に、発光素子360の閾値電圧より高い電圧を印加すると、EL層422に陽極側から正孔が注入され、陰極側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層422において再結合し、EL層422に含まれる発光物質が発光する。
【0242】
電極421は、トランジスタ403のソースまたはドレインと電気的に接続される。これらは、直接接続されてもよいし、他の導電層を介して接続されてもよい。電極421は、画素電極として機能し、発光素子360ごとに設けられている。隣り合う2つの電極421は、絶縁層415によって電気的に絶縁されている。
【0243】
EL層422は、発光性の物質を含む層である。
【0244】
電極423は、共通電極として機能し、複数の発光素子360にわたって設けられている。電極423には、定電位が供給される。
【0245】
発光素子360は、接着層417を介して着色層425と重なる。スペーサ416は、接着層417を介して遮光層426と重なる。
図20では、電極423と遮光層426との間に隙間がある場合を示しているが、これらが接していてもよい。
図20では、スペーサ416を基板351側に設ける構成を示したが、基板361側(例えば遮光層426よりも基板361側)に設けてもよい。
【0246】
カラーフィルタ(着色層425)とマイクロキャビティ構造(光学調整層424)との組み合わせにより、表示装置からは、色純度の高い光を取り出すことができる。光学調整層424の膜厚は、各画素の色に応じて変化させる。
【0247】
着色層425は特定の波長域の光を透過する有色層である。例えば、赤色、緑色、青色、または黄色の波長域の光を透過するカラーフィルタなどを用いることができる。
【0248】
なお、本発明の一態様は、カラーフィルタ方式に限られず、塗り分け方式、色変換方式、または量子ドット方式等を適用してもよい。
【0249】
遮光層426は、隣接する着色層425の間に設けられている。遮光層426は隣接する発光素子360からの光を遮光し、隣接する発光素子360間における混色を抑制する。ここで、着色層425の端部を、遮光層426と重なるように設けることにより、光漏れを抑制することができる。遮光層426としては、発光素子360が発する光を遮る材料を用いることができる。なお、遮光層426は、回路部364などの表示部362以外の領域に設けると、導波光などによる意図しない光漏れを抑制できるため好ましい。
【0250】
樹脂層101の一方の表面には絶縁層478が形成されている。また、樹脂層102の一方の表面には絶縁層476が形成されている。絶縁層476および絶縁層478に防湿性の高い膜を用いることが好ましい。一対の防湿性の高い絶縁層の間に発光素子360およびトランジスタ等を配置することで、これらの素子に水等の不純物が侵入することを抑制でき、表示装置の信頼性が高くなるため好ましい。
【0251】
防湿性の高い絶縁膜としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪素を含む膜、および、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。また、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。
【0252】
例えば、防湿性の高い絶縁膜の水蒸気透過量は、1×10-5[g/(m2・day)]以下、好ましくは1×10-6[g/(m2・day)]以下、より好ましくは1×10-7[g/(m2・day)]以下、さらに好ましくは1×10-8[g/(m2・day)]以下とする。
【0253】
接続部406は、配線365を有する。配線365は、トランジスタのソースおよびドレインと同一の材料、および同一の工程で形成することができる。接続部406は、回路部364に外部からの信号や電位を伝達する外部入力端子と電気的に接続する。ここでは、外部入力端子としてFPC372を設ける例を示している。接続層419を介してFPC372と接続部406は電気的に接続する。
【0254】
接続層419としては、様々な異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)および異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)などを用いることができる。
【0255】
以上が表示パネル100についての説明である。
【0256】
〔表示パネル200〕
表示パネル200は、縦電界方式が適用された反射型液晶表示装置である。
【0257】
表示パネル200は、樹脂層201、絶縁層578、複数のトランジスタ、容量素子505、配線367、絶縁層511、絶縁層512、絶縁層513、絶縁層514、液晶素子529、配向膜564a、配向膜564b、接着層517、絶縁層576、および樹脂層202を有する。
【0258】
樹脂層201と樹脂層202とは、接着層517によって貼り合わされている。樹脂層201、樹脂層202、および接着層517に囲まれた領域に、液晶563が封止されている。基板361の外側の面には、偏光板599が位置する。
【0259】
また樹脂層201には、発光素子360と重なる開口部が設けられている。また、樹脂層202には、液晶素子529および発光素子360と重なる開口部が設けられている。
【0260】
液晶素子529は、電極311b、電極562、および液晶563を有する。電極311bは画素電極として機能する。電極562は共通電極として機能する。電極311bと電極562との間に生じる電界により、液晶563の配向を制御することができる。液晶563と電極311bの間には配向膜564aが設けられている。液晶563と電極562の間には、配向膜564bが設けられている。
【0261】
樹脂層202には、絶縁層576、電極562、および配向膜564b等が設けられている。
【0262】
樹脂層201には、電極311b、配向膜564a、トランジスタ501、トランジスタ503、容量素子505、接続部506、および配線367等が設けられている。
【0263】
樹脂層201上には、絶縁層511、絶縁層512、絶縁層513、絶縁層514等の絶縁層が設けられている。
【0264】
ここで、トランジスタ503のソースまたはドレインのうち、電極311bと電気的に接続されていない方の導電層は、信号線の一部として機能してもよい。また、トランジスタ503のゲートとして機能する導電層は、走査線の一部として機能してもよい。
【0265】
図20では、表示部362の例として、着色層を設けない構成を示している。そのため、液晶素子529は、白黒の階調表示を行う素子である。
【0266】
図20では、回路部366の例としてトランジスタ501が設けられている例を示している。
【0267】
各トランジスタを覆う絶縁層512、絶縁層513のうち少なくとも一方は、水や水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好ましい。
【0268】
絶縁層514上には、電極311bが設けられている。電極311bは、絶縁層514、絶縁層513、絶縁層512等に形成された開口を介して、トランジスタ503のソースまたはドレインの一方と電気的に接続されている。また電極311bは、容量素子505の一方の電極と電気的に接続されている。
【0269】
表示パネル200は、反射型の液晶表示装置であるため、電極311bに可視光を反射する導電性材料を用い、電極562に可視光を透過する導電性材料を用いる。
【0270】
可視光を透過する導電性材料としては、例えば、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)の中から選ばれた一種を含む材料を用いるとよい。具体的には、酸化インジウム、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)、インジウム亜鉛酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、酸化シリコンを含むインジウム錫酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを含む酸化亜鉛などが挙げられる。なお、グラフェンを含む膜を用いることもできる。グラフェンを含む膜は、例えば膜状に形成された酸化グラフェンを含む膜を還元して形成することができる。
【0271】
可視光を反射する導電性材料としては、例えば、アルミニウム、銀、またはこれらの金属材料を含む合金等が挙げられる。そのほか、金、白金、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、またはこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料または合金に、ランタン、ネオジム、またはゲルマニウム等が添加されていてもよい。アルミニウムとチタンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金、アルミニウム、ニッケル、およびランタンの合金(Al-Ni-La)等のアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)、銀と銅の合金、銀とパラジウムと銅の合金(Ag-Pd-Cu、APCとも記す)、銀とマグネシウムの合金等の銀を含む合金を用いてもよい。
【0272】
ここで、偏光板599として直線偏光板を用いてもよいが、円偏光板を用いることもできる。円偏光板としては、例えば直線偏光板と1/4波長位相差板を積層したものを用いることができる。これにより、外光反射を抑制することができる。また、偏光板599の種類に応じて、液晶素子529のセルギャップ、配向、駆動電圧等を調整することで、所望のコントラストが実現されるようにすればよい。
【0273】
電極562は、樹脂層202の端部に近い部分において、樹脂層201側に設けられた導電層と接続体543により電気的に接続されている。これにより、樹脂層201側に配置されるFPC374やIC等から電極562に電位や信号を供給することができる。
【0274】
接続体543としては、例えば導電性の粒子を用いることができる。導電性の粒子としては、有機樹脂またはシリカなどの粒子の表面を金属材料で被覆したものを用いることができる。金属材料としてニッケルや金を用いると接触抵抗を低減できるため好ましい。またニッケルをさらに金で被覆するなど、2種類以上の金属材料を層状に被覆させた粒子を用いることが好ましい。また接続体543として、弾性変形、または塑性変形する材料を用いることが好ましい。このとき導電性の粒子である接続体543は、
図20に示すように上下方向に潰れた形状となる場合がある。こうすることで、接続体543と、これと電気的に接続する導電層との接触面積が増大し、接触抵抗を低減できるほか、接続不良などの不具合の発生を抑制することができる。
【0275】
接続体543は、接着層517に覆われるように配置することが好ましい。例えば硬化前の接着層517に接続体543分散させておけばよい。
【0276】
樹脂層201の端部に近い領域には、接続部506が設けられている。接続部506は、接続層519を介してFPC374と電気的に接続されている。
図20に示す構成では、配線367の一部と、電極311bと同一の導電膜を加工して得られた導電層を積層することで接続部506を構成している例を示している。
【0277】
以上が表示パネル200についての説明である。
【0278】
[各構成要素について]
以下では、上記に示す各構成要素について説明する。
【0279】
〔基板〕
表示パネルが有する基板には、平坦面を有する材料を用いることができる。表示素子からの光を取り出す側の基板には、該光を透過する材料を用いる。例えば、ガラス、石英、セラミック、サファイヤ、有機樹脂などの材料を用いることができる。
【0280】
厚さの薄い基板を用いることで、表示パネルの軽量化、薄型化を図ることができる。さらに、可撓性を有する程度の厚さの基板を用いることで、可撓性を有する表示パネルを実現できる。
【0281】
また、発光を取り出さない側の基板は、透光性を有していなくてもよいため、上記に挙げた基板の他に、金属基板等を用いることもできる。金属基板は熱伝導性が高く、基板全体に熱を容易に伝導できるため、表示パネルの局所的な温度上昇を抑制することができ、好ましい。可撓性や曲げ性を得るためには、金属基板の厚さは、10μm以上400μm以下が好ましく、20μm以上50μm以下であることがより好ましい。
【0282】
金属基板を構成する材料としては、特に限定はないが、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属、もしくはアルミニウム合金またはステンレス等の合金などを好適に用いることができる。
【0283】
また、金属基板の表面を酸化する、または表面に絶縁膜を形成するなどにより、絶縁処理が施された基板を用いてもよい。例えば、スピンコート法やディップ法などの塗布法、電着法、蒸着法、またはスパッタリング法などを用いて絶縁膜を形成してもよいし、酸素雰囲気で放置するまたは加熱するほか、陽極酸化法などによって、基板の表面に酸化膜を形成してもよい。
【0284】
可撓性および可視光に対する透過性を有する材料としては、例えば、可撓性を有する程度の厚さのガラスや、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂等が挙げられる。特に、熱膨張係数の低い材料を用いることが好ましく、例えば、熱膨張係数が30×10-6/K以下であるポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、PET等を好適に用いることができる。また、ガラス繊維に有機樹脂を含浸した基板や、無機フィラーを有機樹脂に混ぜて熱膨張係数を下げた基板を使用することもできる。このような材料を用いた基板は、重量が軽いため、該基板を用いた表示パネルも軽量にすることができる。
【0285】
上記材料中に繊維体が含まれている場合、繊維体は有機化合物または無機化合物の高強度繊維を用いる。高強度繊維とは、具体的には引張弾性率またはヤング率の高い繊維のことを言い、代表例としては、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエチレン系繊維、アラミド系繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ガラス繊維、または炭素繊維が挙げられる。ガラス繊維としては、Eガラス、Sガラス、Dガラス、Qガラス等を用いたガラス繊維が挙げられる。これらは、織布または不織布の状態で用い、この繊維体に樹脂を含浸させ樹脂を硬化させた構造物を、可撓性を有する基板として用いてもよい。可撓性を有する基板として、繊維体と樹脂からなる構造物を用いると、曲げや局所的押圧による破損に対する信頼性が向上するため、好ましい。
【0286】
または、可撓性を有する程度に薄いガラス、金属などを基板に用いることもできる。または、ガラスと樹脂材料とが接着層により貼り合わされた複合材料を用いてもよい。
【0287】
可撓性を有する基板に、表示パネルの表面を傷などから保護するハードコート層(例えば、窒化シリコン、酸化アルミニウムなど)や、押圧を分散可能な材質の層(例えば、アラミド樹脂など)等が積層されていてもよい。また、水分等による表示素子の寿命の低下等を抑制するために、可撓性を有する基板に透水性の低い絶縁膜が積層されていてもよい。例えば、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム等の無機絶縁材料を用いることができる。
【0288】
基板は、複数の層を積層して用いることもできる。特に、ガラス層を有する構成とすると、水や酸素に対するバリア性を向上させ、信頼性の高い表示パネルとすることができる。
【0289】
〔トランジスタ〕
トランジスタは、ゲート電極として機能する導電層と、半導体層と、ソース電極として機能する導電層と、ドレイン電極として機能する導電層と、ゲート絶縁層として機能する絶縁層と、を有する。上記では、ボトムゲート構造のトランジスタを適用した場合を示している。
【0290】
なお、本発明の一態様の表示装置が有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、プレーナ型のトランジスタとしてもよいし、スタガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート型またはボトムゲート型のいずれのトランジスタ構造としてもよい。または、チャネルの上下にゲート電極が設けられていてもよい。
【0291】
トランジスタに用いる半導体材料の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、または一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いると、トランジスタ特性の劣化を抑制できるため好ましい。
【0292】
また、トランジスタに用いる半導体材料としては、エネルギーギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である酸化物半導体を用いることができる。代表的には、インジウムを含む酸化物半導体などであり、例えば、後述するCAC-OSなどを用いることができる。
【0293】
シリコンよりもバンドギャップが広く、且つキャリア密度の小さい酸化物半導体を用いたトランジスタは、その低いオフ電流により、トランジスタと直列に接続された容量素子に蓄積した電荷を長期間に亘って保持することが可能である。
【0294】
半導体層は、例えばインジウム、亜鉛およびM(アルミニウム、チタン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、セリウム、スズ、ネオジムまたはハフニウム等の金属)を含むIn-M-Zn系酸化物で表記される膜とすることができる。
【0295】
半導体層を構成する酸化物半導体がIn-M-Zn系酸化物の場合、In-M-Zn酸化物を成膜するために用いるスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比は、In≧M、Zn≧Mを満たすことが好ましい。このようなスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比として、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=1:1:1.2、In:M:Zn=3:1:2、In:M:Zn=4:2:3、In:M:Zn=4:2:4.1、In:M:Zn=5:1:6、In:M:Zn=5:1:7、In:M:Zn=5:1:8等が好ましい。なお、成膜される半導体層の原子数比はそれぞれ、上記のスパッタリングターゲットに含まれる金属元素の原子数比のプラスマイナス40%の変動を含む。
【0296】
本実施の形態で例示したボトムゲート構造のトランジスタは、作製工程を削減できるため好ましい。またこのとき酸化物半導体を用いることで、多結晶シリコンよりも低温で形成できる、半導体層よりも下層の配線や電極の材料、基板の材料として、耐熱性の低い材料を用いることが可能なため、材料の選択の幅を広げることができる。例えば、極めて大面積のガラス基板などを好適に用いることができる。
【0297】
〔導電層〕
トランジスタのゲート、ソースおよびドレインのほか、表示装置を構成する各種配線および電極などの導電層に用いることのできる材料としては、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタングステンなどの金属、またはこれを主成分とする合金などが挙げられる。またこれらの材料を含む膜を単層で、または積層構造として用いることができる。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、チタン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、タングステン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、銅-マグネシウム-アルミニウム合金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜上に銅膜を積層する二層構造、タングステン膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜または窒化チタン膜と、その上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜または窒化チタン膜を形成する三層構造、モリブデン膜または窒化モリブデン膜と、その上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜または窒化モリブデン膜を形成する三層構造等がある。なお、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛等の酸化物を用いてもよい。また、マンガンを含む銅を用いると、エッチングによる形状の制御性が高まるため好ましい。
【0298】
また、透光性を有する導電性材料としては、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物またはグラフェンを用いることができる。または、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、またはチタンなどの金属材料や、該金属材料を含む合金材料を用いることができる。または、該金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)などを用いてもよい。なお、金属材料、合金材料(またはそれらの窒化物)を用いる場合には、透光性を有する程度に薄くすればよい。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウムスズ酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。これらは、表示装置を構成する各種配線および電極などの導電層や、表示素子が有する導電層(画素電極や共通電極として機能する導電層)にも用いることができる。
【0299】
〔絶縁層〕
各絶縁層に用いることのできる絶縁材料としては、例えば、ポリイミド、アクリル、エポキシ、シリコーン樹脂等の他、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウムなどの無機絶縁材料を用いることもできる。
【0300】
また発光素子は、一対の透水性の低い絶縁膜の間に設けられていることが好ましい。これにより、発光素子に水等の不純物が侵入することを抑制でき、装置の信頼性の低下を抑制できる。
【0301】
透水性の低い絶縁膜としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪素を含む膜や、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。また、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。
【0302】
例えば、透水性の低い絶縁膜の水蒸気透過量は、1×10-5[g/(m2・day)]以下、好ましくは1×10-6[g/(m2・day)]以下、より好ましくは1×10-7[g/(m2・day)]以下、さらに好ましくは1×10-8[g/(m2・day)]以下とする。
【0303】
〔表示素子について〕
表示面側に位置する第1の画素が有する表示素子には、外光を反射して表示する素子を用いることができる。このような素子は、光源を持たないため、表示の際の消費電力を極めて小さくすることが可能となる。第1の画素が有する表示素子には、代表的には反射型の液晶素子を用いることができる。または、第1の画素が有する表示素子として、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子、光干渉方式のMEMS素子の他、マイクロカプセル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)方式等を適用した素子などを用いることができる。
【0304】
また、表示面側とは反対側に位置する第2の画素が有する表示素子は光源を有し、その光源からの光を利用して表示する素子を用いることができる。このような画素が射出する光は、その輝度や色度が外光に左右されることがないため、色再現性が高く(色域が広く)、且つコントラストの高い、つまり鮮やかな表示を行うことができる。第2の画素が有する表示素子には、例えばOLED(Organic Light Emitting Diode)、LED(Light Emitting Diode)、QLED(Quantum-dot Light Emitting Diode)などの自発光性の発光素子を用いることができる。または、第2の画素が有する表示素子として、光源であるバックライトと、バックライトからの光の透過光の光量を制御する透過型の液晶素子とを組み合わせたものを用いてもよい。
【0305】
〔液晶素子〕
液晶素子としては、例えば垂直配向(VA:Vertical Alignment)モードが適用された液晶素子を用いることができる。垂直配向モードとしては、MVA(Multi-Domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、ASV(Advanced Super View)モードなどを用いることができる。
【0306】
また、液晶素子には、様々なモードが適用された液晶素子を用いることができる。例えばVAモードのほかに、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In-Plane-Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro-cell)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モード等が適用された液晶素子を用いることができる。
【0307】
なお、液晶素子は、液晶の光学的変調作用によって光の透過または非透過を制御する素子である。なお、液晶の光学的変調作用は、液晶にかかる電界(横方向の電界、縦方向の電界または斜め方向の電界を含む)によって制御される。なお、液晶素子に用いる液晶としては、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。これらの液晶材料は、条件により、コレステリック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す。
【0308】
また、液晶材料としては、ポジ型の液晶、またはネガ型の液晶のいずれを用いてもよく、適用するモードや設計に応じて最適な液晶材料を用いればよい。
【0309】
また、液晶の配向を制御するため、配向膜を設けることができる。なお、横電界方式を採用する場合、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善するために数重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を液晶層に用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が短く、光学的等方性である。また、ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、配向処理が不要であり、視野角依存性が小さい。また配向膜を設けなくてもよいのでラビング処理も不要となるため、ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を防止することができ、作製工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。
【0310】
本発明の一態様では、特に反射型の液晶素子を用いることができる。
【0311】
反射型の液晶素子を用いる場合には、表示面側に偏光板を設ける。またこれとは別に、表示面側に光拡散板を配置すると、視認性を向上させられるため好ましい。
【0312】
〔発光素子〕
発光素子としては、自発光が可能な素子を用いることができ、電流または電圧によって輝度が制御される素子をその範疇に含んでいる。例えば、LED、QLED、有機EL素子、無機EL素子等を用いることができる。
【0313】
本発明の一態様では、特に発光素子は、トップエミッション型の発光素子を用いることが好ましい。光を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる。また、光を取り出さない側の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい。
【0314】
EL層は少なくとも発光層を有する。EL層は、発光層以外の層として、正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、またはバイポーラ性の物質(電子輸送性および正孔輸送性が高い物質)等を含む層をさらに有していてもよい。
【0315】
EL層には低分子系化合物および高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機化合物を含んでいてもよい。EL層を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
【0316】
陰極と陽極の間に、発光素子の閾値電圧より高い電圧を印加すると、EL層に陽極側から正孔が注入され、陰極側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層において再結合し、EL層に含まれる発光物質が発光する。
【0317】
発光素子として、白色発光の発光素子を適用する場合には、EL層に2種類以上の発光物質を含む構成とすることが好ましい。例えば2以上の発光物質の各々の発光が補色の関係となるように、発光物質を選択することにより白色発光を得ることができる。例えば、それぞれR(赤)、G(緑)、B(青)、Y(黄)、O(橙)等の発光を示す発光物質、またはR、G、Bのうち2以上の色のスペクトル成分を含む発光を示す発光物質のうち、2以上を含むことが好ましい。また、発光素子からの発光のスペクトルが、可視光領域の波長(例えば350nm乃至750nm)の範囲内に2以上のピークを有する発光素子を適用することが好ましい。また、黄色の波長領域にピークを有する材料の発光スペクトルは、緑色および赤色の波長領域にもスペクトル成分を有する材料であることが好ましい。
【0318】
EL層は、一の色を発光する発光材料を含む発光層と、他の色を発光する発光材料を含む発光層とが積層された構成とすることが好ましい。例えば、EL層における複数の発光層は、互いに接して積層されていてもよいし、いずれの発光材料も含まない領域を介して積層されていてもよい。例えば、蛍光発光層と燐光発光層との間に、当該蛍光発光層または燐光発光層と同一の材料(例えばホスト材料、アシスト材料)を含み、且ついずれの発光材料も含まない領域を設ける構成としてもよい。これにより、発光素子の作製が容易になり、また、駆動電圧が低減される。
【0319】
また、発光素子は、EL層を1つ有するシングル素子であってもよいし、複数のEL層が電荷発生層を介して積層されたタンデム素子であってもよい。
【0320】
なお、上述した、発光層、ならびに正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、電子輸送性の高い物質、および電子注入性の高い物質、バイポーラ性の物質等を含む層は、それぞれ量子ドットなどの無機化合物や、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)を有していてもよい。例えば、量子ドットを発光層に用いることで、発光材料として機能させることもできる。
【0321】
なお、量子ドット材料としては、コロイド状量子ドット材料、合金型量子ドット材料、コア・シェル型量子ドット材料、コア型量子ドット材料などを用いることができる。また、12族と16族、13族と15族、または14族と16族の元素グループを含む材料を用いてもよい。または、カドミウム、セレン、亜鉛、硫黄、リン、インジウム、テルル、鉛、ガリウム、ヒ素、アルミニウム等の元素を含む量子ドット材料を用いてもよい。
【0322】
可視光を透過する導電膜は、例えば、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などを用いて形成することができる。また、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、もしくはチタン等の金属材料、これら金属材料を含む合金、またはこれら金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等も、透光性を有する程度に薄く形成することで用いることができる。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウム錫酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。また、グラフェン等を用いてもよい。
【0323】
可視光を反射する導電膜は、例えば、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、またはこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料や合金に、ランタン、ネオジム、またはゲルマニウム等が添加されていてもよい。また、チタン、ニッケル、またはネオジムと、アルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)を用いてもよい。また銅、パラジウム、またはマグネシウムと、銀を含む合金を用いてもよい。銀と銅を含む合金は、耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウム膜またはアルミニウム合金膜に接して金属膜または金属酸化物膜を積層することで、酸化を抑制することができる。このような金属膜、金属酸化物膜の材料としては、チタンや酸化チタンなどが挙げられる。また、上記可視光を透過する導電膜と金属材料からなる膜とを積層してもよい。例えば、銀とインジウム錫酸化物の積層膜、銀とマグネシウムの合金とインジウム錫酸化物の積層膜などを用いることができる。
【0324】
電極は、それぞれ、蒸着法やスパッタリング法を用いて形成すればよい。そのほか、インクジェット法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法、またはメッキ法を用いて形成することができる。
【0325】
〔接着層〕
接着層としては、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これら接着剤としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿性が低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を用いてもよい。
【0326】
また、上記樹脂に乾燥剤を含んでいてもよい。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸化カルシウムや酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸着する物質を用いることができる。または、ゼオライトやシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を吸着する物質を用いてもよい。乾燥剤が含まれていると、水分などの不純物が素子に侵入することを抑制でき、表示パネルの信頼性が向上するため好ましい。
【0327】
また、上記樹脂に屈折率の高いフィラーや光散乱部材を混合することにより、光取り出し効率を向上させることができる。例えば、酸化チタン、酸化バリウム、ゼオライト、ジルコニウム等を用いることができる。
【0328】
〔接続層〕
接続層としては、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)や、異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)などを用いることができる。
【0329】
〔着色層〕
着色層に用いることのできる材料としては、金属材料、樹脂材料、顔料または染料が含まれた樹脂材料などが挙げられる。
【0330】
〔遮光層〕
遮光層として用いることのできる材料としては、カーボンブラック、チタンブラック、金属、金属酸化物、複数の金属酸化物の固溶体を含む複合酸化物等が挙げられる。遮光層は、樹脂材料を含む膜であってもよいし、金属などの無機材料の薄膜であってもよい。また、遮光層に、着色層の材料を含む膜の積層膜を用いることもできる。例えば、ある色の光を透過する着色層に用いる材料を含む膜と、他の色の光を透過する着色層に用いる材料を含む膜との積層構造を用いることができる。着色層と遮光層の材料を共通化することで、装置を共通化できるほか工程を簡略化できるため好ましい。
【0331】
以上が各構成要素についての説明である。
【0332】
[変形例]
以下では、上記断面構成例で例示した表示装置とは一部の構成の異なる例を説明する。なお、上記と重複する部分については説明を省略し、相違点のみ説明する。
【0333】
〔断面構成例の変形例1〕
図21は、
図20と比較してトランジスタの構成および樹脂層202の構成が異なる点、ならびに着色層565、遮光層566、および絶縁層567を有する点で相違している。
【0334】
図21示すトランジスタ401、トランジスタ403、トランジスタ501は、第2のゲート電極を有する。このように、回路部364や回路部366に設けるトランジスタ、および発光素子360に流れる電流を制御するトランジスタに、一対のゲートを有するトランジスタを適用することが好ましい。
【0335】
樹脂層202は、液晶素子529と重なる開口部と、発光素子360と重なる開口部とが、別々に設けられている。これにより、液晶素子529の反射率を向上させることができる。
【0336】
また、絶縁層576の液晶素子529側の面には、遮光層566と、着色層565が設けられている。着色層565は、液晶素子529と重ねて設けられている。これにより、表示パネル200はカラー表示を行うことができる。また、遮光層566は、液晶素子529と重なる開口部と、発光素子360と重なる開口部を有する。これにより、隣接画素間の混色を抑制し、色再現性の高い表示装置を実現できる。
【0337】
〔断面構成例の変形例2〕
図22は、各トランジスタにトップゲート型のトランジスタを適用した場合の例である。このように、トップゲート型のトランジスタを適用することにより、寄生容量が低減できるため、表示のフレーム周波数を高めることができる。また、例えば8インチ以上の大型の表示パネルに好適に用いることができる。
【0338】
〔断面構成例の変形例3〕
図23は、各トランジスタに第2のゲート電極を有するトップゲート型のトランジスタを適用した場合の例を示している。
【0339】
各トランジスタは、チャネル領域と重なるように導電層591を有する。また、導電層591を覆って絶縁層475または絶縁層578が設けられている。
【0340】
また、表示パネル200の接続部506において、樹脂層201の一部が開口され、当該開口を埋めるように導電層592が設けられている。導電層592は、その裏面側(表示パネル100側)の表面が露出するように設けられている。導電層592は、配線367と電気的に接続されている。FPC374は、導電層592の露出した表面と、接続層519を介して電気的に接続されている。導電層592は導電層591と同一の導電膜を加工して形成することができる。導電層592は、裏面電極とも呼ぶことのできる電極として機能する。
【0341】
このような構成は、樹脂層201に感光性の有機樹脂を用いることにより実現することができる。例えば、支持基板上に樹脂層201を形成する際に、樹脂層201に開口部を形成し、当該開口を埋めるように導電層592を形成する。そして樹脂層201と支持基板とを剥離する際、導電層592と支持基板とも同時に剥離されることにより、
図23に示すような導電層592を形成することができる。
【0342】
このような構成とすることで、表示面側に位置する表示パネル200に接続するFPC374を、表示面とは反対側に配置することができる。そのため、表示装置を電子機器に組み込む際に、FPC374を折り曲げるためのスペースを省くことができ、より小型化した電子機器を実現できる。
【0343】
〔断面構成例の変形例4〕
図24に、
図20乃至
図23とは異なる構成の表示装置について、表示部762および回路部764の断面の一例を示す。
【0344】
表示パネルは、基板751と基板761の間に、絶縁層820を有する。また基板751と絶縁層820の間に、発光素子760、トランジスタ801、トランジスタ805、トランジスタ806、着色層734等を有する。また絶縁層820と基板761の間に、液晶素子740、着色層731等を有する。また基板761と絶縁層820は接着層741を介して接着され、基板751と絶縁層820は接着層742を介して接着されている。
【0345】
トランジスタ806は、液晶素子740と電気的に接続し、トランジスタ805は、発光素子760と電気的に接続する。トランジスタ805とトランジスタ806は、いずれも絶縁層820の基板751側の面上に形成されているため、これらを同一の工程を用いて作製することができる。
【0346】
基板761には、着色層731、遮光層732、絶縁層721、及び液晶素子740の共通電極として機能する導電層713、配向膜733b、絶縁層717等が設けられている。絶縁層717は、液晶素子740のセルギャップを保持するためのスペーサとして機能する。
【0347】
絶縁層820の基板751側には、絶縁層811、絶縁層812、絶縁層813、絶縁層814、絶縁層815等の絶縁層が設けられている。絶縁層811は、その一部が各トランジスタのゲート絶縁層として機能する。絶縁層812、絶縁層813、及び絶縁層814は、各トランジスタを覆って設けられている。また絶縁層814を覆って絶縁層815が設けられている。絶縁層814及び絶縁層815は、平坦化層としての機能を有する。なお、ここではトランジスタ等を覆う絶縁層として、絶縁層812、絶縁層813、絶縁層814の3層を有する場合について示しているが、これに限られず4層以上であってもよいし、単層、または2層であってもよい。また平坦化層として機能する絶縁層814は、不要であれば設けなくてもよい。
【0348】
また、トランジスタ801、トランジスタ805、及びトランジスタ806は、一部がゲートとして機能する導電層821、一部がソース又はドレインとして機能する導電層822、半導体層831を有する。ここでは、同一の導電膜を加工して得られる複数の層に、同じハッチングパターンを付している。
【0349】
液晶素子740は反射型の液晶素子である。液晶素子740は、導電層711a、液晶712、導電層713が積層された積層構造を有する。また導電層711aの基板751側に接して、可視光を反射する導電層711bが設けられている。導電層711bは開口851を有する。また導電層711a及び導電層713は可視光を透過する材料を含む。また液晶712と導電層711aの間に配向膜733aが設けられ、液晶712と導電層713の間に配向膜733bが設けられている。また、基板761の外側の面には、偏光板730を有する。
【0350】
液晶素子740において、導電層711bは可視光を反射する機能を有し、導電層713は可視光を透過する機能を有する。基板761側から入射した光は、偏光板730により偏光され、導電層713、液晶712を透過し、導電層711bで反射する。そして液晶712及び導電層713を再度透過して、偏光板730に達する。このとき、導電層711bと導電層713の間に与える電圧によって液晶の配向を制御し、光の光学変調を制御することができる。すなわち、偏光板730を介して射出される光の強度を制御することができる。また光は着色層731によって特定の波長領域以外の光が吸収されることにより、取り出される光は、例えば赤色を呈する光となる。
【0351】
発光素子760は、ボトムエミッション型の発光素子である。発光素子760は、絶縁層820側から導電層791、EL層792、及び導電層793bの順に積層された積層構造を有する。また導電層793bを覆って導電層793aが設けられている。導電層793bは可視光を反射する材料を含み、導電層791及び導電層793aは可視光を透過する材料を含む。発光素子760が発する光は、着色層734、絶縁層820、開口851、導電層713等を介して、基板761側に射出される。
【0352】
ここで、
図24に示すように、開口851には可視光を透過する導電層711aが設けられていることが好ましい。これにより、開口851と重なる領域においてもそれ以外の領域と同様に液晶712が配向するため、これらの領域の境界部で液晶の配向不良が生じ、意図しない光が漏れてしまうことを抑制できる。
【0353】
ここで、基板761の外側の面に配置する偏光板730として直線偏光板を用いてもよいが、円偏光板を用いることもできる。円偏光板としては、例えば直線偏光板と1/4波長位相差板を積層したものを用いることができる。これにより、外光反射を抑制することができる。また、偏光板の種類に応じて、液晶素子740に用いる液晶素子のセルギャップ、配向、駆動電圧等を調整することで、所望のコントラストが実現されるようにすればよい。
【0354】
また導電層791の端部を覆う絶縁層816上には、絶縁層817が設けられている。絶縁層817は、絶縁層820と基板751が必要以上に接近することを抑制するスペーサとしての機能を有する。またEL層792や導電層793aを遮蔽マスク(メタルマスク)を用いて形成する場合には、当該遮蔽マスクが被形成面に接触することを抑制する機能を有していてもよい。なお、絶縁層817は不要であれば設けなくてもよい。
【0355】
トランジスタ805のソース又はドレインの一方は、導電層824を介して発光素子760の導電層791と電気的に接続されている。
【0356】
トランジスタ806のソース又はドレインの一方は、接続部807を介して導電層711bと電気的に接続されている。導電層711bと導電層711aは接して設けられ、これらは電気的に接続されている。ここで、接続部807は、絶縁層820に設けられた開口を介して、絶縁層820の両面に設けられる導電層同士を接続する部分である。
【0357】
基板751と基板761が重ならない領域には、接続部804が設けられている。接続部804は、接続層842を介してFPC772と電気的に接続されている。接続部804は接続部807と同様の構成を有している。接続部804の上面は、導電層711aと同一の導電膜を加工して得られた導電層が露出している。これにより、接続部804とFPC772とを接続層842を介して電気的に接続することができる。
【0358】
接着層741が設けられる一部の領域には、接続部852が設けられている。接続部852において、導電層711aと同一の導電膜を加工して得られた導電層と、導電層713の一部が、接続体843により電気的に接続されている。したがって、基板761側に形成された導電層713に、基板751側に接続されたFPC772から入力される信号または電位を、接続部852を介して供給することができる。
【0359】
以上が変形例についての説明である。
【0360】
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
【0361】
(実施の形態5)
[CAC-OSの構成]
以下では、本発明の一態様で開示されるトランジスタに用いることができるCAC(Cloud-Aligned Composite)-OSの構成について説明する。
【0362】
CAC-OSとは、例えば、酸化物半導体を構成する元素が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで偏在した材料の一構成である。なお、以下では、酸化物半導体において、一つあるいはそれ以上の金属元素が偏在し、該金属元素を有する領域が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで混合した状態をモザイク状、またはパッチ状ともいう。
【0363】
なお、酸化物半導体は、少なくともインジウムを含むことが好ましい。特にインジウムおよび亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれていてもよい。
【0364】
例えば、In-Ga-Zn酸化物におけるCAC-OS(CAC-OSの中でもIn-Ga-Zn酸化物を、特にCAC-IGZOと呼称してもよい。)とは、インジウム酸化物(以下、InOX1(X1は0よりも大きい実数)とする。)、またはインジウム亜鉛酸化物(以下、InX2ZnY2OZ2(X2、Y2、およびZ2は0よりも大きい実数)とする。)と、ガリウム酸化物(以下、GaOX3(X3は0よりも大きい実数)とする。)、またはガリウム亜鉛酸化物(以下、GaX4ZnY4OZ4(X4、Y4、およびZ4は0よりも大きい実数)とする。)などと、に材料が分離することでモザイク状となり、モザイク状のInOX1、またはInX2ZnY2OZ2が、膜中に均一に分布した構成(以下、クラウド状ともいう。)である。
【0365】
つまり、CAC-OSは、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域とが、混合している構成を有する複合酸化物半導体である。なお、本明細書において、例えば、第1の領域の元素Mに対するInの原子数比が、第2の領域の元素Mに対するInの原子数比よりも大きいことを、第1の領域は、第2の領域と比較して、Inの濃度が高いとする。
【0366】
なお、IGZOは通称であり、In、Ga、Zn、およびOによる1つの化合物をいう場合がある。代表例として、InGaO3(ZnO)m1(m1は自然数)、またはIn(1+x0)Ga(1-x0)O3(ZnO)m0(-1≦x0≦1、m0は任意数)で表される結晶性の化合物が挙げられる。
【0367】
上記結晶性の化合物は、単結晶構造、多結晶構造、またはCAAC構造を有する。なお、CAAC構造とは、複数のIGZOのナノ結晶がc軸配向を有し、かつa-b面においては配向せずに連結した結晶構造である。
【0368】
一方、CAC-OSは、酸化物半導体の材料構成に関する。CAC-OSとは、In、Ga、Zn、およびOを含む材料構成において、一部にGaを主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。従って、CAC-OSにおいて、結晶構造は副次的な要素である。
【0369】
なお、CAC-OSは、組成の異なる二種類以上の膜の積層構造は含まないものとする。例えば、Inを主成分とする膜と、Gaを主成分とする膜との2層からなる構造は、含まない。
【0370】
なお、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域とは、明確な境界が観察できない場合がある。
【0371】
なお、ガリウムの代わりに、アルミニウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれている場合、CAC-OSは、一部に該金属元素を主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。
【0372】
CAC-OSは、例えば基板を意図的に加熱しない条件で、スパッタリング法により形成することができる。また、CAC-OSをスパッタリング法で形成する場合、成膜ガスとして、不活性ガス(代表的にはアルゴン)、酸素ガス、及び窒素ガスの中から選ばれたいずれか一つまたは複数を用いればよい。また、成膜時の成膜ガスの総流量に対する酸素ガスの流量比は低いほど好ましく、例えば酸素ガスの流量比を0%以上30%未満、好ましくは0%以上10%以下とすることが好ましい。
【0373】
CAC-OSは、X線回折(XRD:X-ray diffraction)測定法のひとつであるOut-of-plane法によるθ/2θスキャンを用いて測定したときに、明確なピークが観察されないという特徴を有する。すなわち、X線回折から、測定領域のa-b面方向、およびc軸方向の配向は見られないことが分かる。
【0374】
またCAC-OSは、プローブ径が1nmの電子線(ナノビーム電子線ともいう。)を照射することで得られる電子線回折パターンにおいて、リング状に輝度の高い領域と、該リング領域に複数の輝点が観測される。従って、電子線回折パターンから、CAC-OSの結晶構造が、平面方向、および断面方向において、配向性を有さないnc(nano-crystal)構造を有することがわかる。
【0375】
また例えば、In-Ga-Zn酸化物におけるCAC-OSでは、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X-ray spectroscopy)を用いて取得したEDXマッピングにより、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域とが、偏在し、混合している構造を有することが確認できる。
【0376】
CAC-OSは、金属元素が均一に分布したIGZO化合物とは異なる構造であり、IGZO化合物と異なる性質を有する。つまり、CAC-OSは、GaOX3などが主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域と、に互いに相分離し、各元素を主成分とする領域がモザイク状である構造を有する。
【0377】
ここで、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域は、GaOX3などが主成分である領域と比較して、導電性が高い領域である。つまり、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域を、キャリアが流れることにより、酸化物半導体としての導電性が発現する。従って、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域が、酸化物半導体中にクラウド状に分布することで、高い電界効果移動度(μ)が実現できる。
【0378】
一方、GaOX3などが主成分である領域は、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域と比較して、絶縁性が高い領域である。つまり、GaOX3などが主成分である領域が、酸化物半導体中に分布することで、リーク電流を抑制し、良好なスイッチング動作を実現できる。
【0379】
従って、CAC-OSを半導体素子に用いた場合、GaOX3などに起因する絶縁性と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1に起因する導電性とが、相補的に作用することにより、高いオン電流(Ion)、および高い電界効果移動度(μ)を実現することができる。
【0380】
また、CAC-OSを用いた半導体素子は、信頼性が高い。従って、CAC-OSは、ディスプレイをはじめとするさまざまな半導体装置に最適である。
【0381】
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0382】
11 基板
12 基板
15 表示部
16 撮像部
17 制御部
18 入力部
19 センサ部
21 光
22 反射光
30 画素ユニット
31 表示素子
31B 表示素子
31G 表示素子
31p 画素
31R 表示素子
32 表示素子
32B 表示素子
32G 表示素子
32p 画素
32R 表示素子
32Y 表示素子
35r 光
35t 光
35tr 光
41 層
42 層
50 接着層
51 接着層
52 接着層
60A 電子機器
60B 電子機器
60C 電子機器
61 筐体
62 表示装置
62D 表示部
63 操作ボタン
64 シャッターボタン
65 光センサ
65A 光センサ
65B 光センサ
65C 位置検出センサ
66 レンズ
67 使用者
67H 頭部
68 領域
69 光
81 領域
82 領域
100 表示パネル
101 樹脂層
102 樹脂層
110 トランジスタ
110a トランジスタ
110b トランジスタ
110c トランジスタ
111 導電層
112 半導体層
113a 導電層
113b 導電層
114 導電層
115 導電層
120 発光素子
121 導電層
122 EL層
123 導電層
131 絶縁層
132 絶縁層
133 絶縁層
134 絶縁層
135 絶縁層
136 絶縁層
137 絶縁層
141 絶縁層
151 接着層
152 着色層
153 遮光層
200 表示パネル
201 樹脂層
202 樹脂層
204 絶縁層
210 トランジスタ
211 導電層
212 半導体層
213a 導電層
213b 導電層
220 液晶素子
221 導電層
222 液晶
223 導電層
224a 配向膜
224b 配向膜
231 絶縁層
232 絶縁層
233 絶縁層
234 絶縁層
300 表示装置
311b 電極
340 液晶素子
351 基板
360 発光素子
361 基板
362 表示部
364 回路部
365 配線
366 回路部
367 配線
372 FPC
373 IC
374 FPC
375 IC
400 表示装置
401 トランジスタ
402 トランジスタ
403 トランジスタ
405 容量素子
406 接続部
407 配線
410 画素
411 絶縁層
412 絶縁層
413 絶縁層
414 絶縁層
415 絶縁層
416 スペーサ
417 接着層
419 接続層
421 電極
422 EL層
423 電極
424 光学調整層
425 着色層
426 遮光層
451 開口
476 絶縁層
478 絶縁層
501 トランジスタ
503 トランジスタ
505 容量素子
506 接続部
511 絶縁層
512 絶縁層
513 絶縁層
514 絶縁層
517 接着層
519 接続層
529 液晶素子
543 接続体
562 電極
563 液晶
564a 配向膜
564b 配向膜
565 着色層
566 遮光層
567 絶縁層
576 絶縁層
578 絶縁層
591 導電層
592 導電層
599 偏光板
611 基板
612 基板
711a 導電層
711b 導電層
712 液晶
713 導電層
717 絶縁層
721 絶縁層
730 偏光板
731 着色層
732 遮光層
733a 配向膜
733b 配向膜
734 着色層
740 液晶素子
741 接着層
742 接着層
751 基板
760 発光素子
761 基板
762 表示部
764 回路部
772 FPC
791 導電層
792 EL層
793a 導電層
793b 導電層
801 トランジスタ
804 接続部
805 トランジスタ
806 トランジスタ
807 接続部
811 絶縁層
812 絶縁層
813 絶縁層
814 絶縁層
815 絶縁層
816 絶縁層
817 絶縁層
820 絶縁層
821 導電層
822 導電層
824 導電層
831 半導体層
842 接続層
843 接続体
851 開口
852 接続部