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  • 特許-防振支持構造 図1
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  • 特許-防振支持構造 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-30
(45)【発行日】2022-10-11
(54)【発明の名称】防振支持構造
(51)【国際特許分類】
   F16F 15/08 20060101AFI20221003BHJP
   B60T 13/36 20060101ALI20221003BHJP
   F16F 1/373 20060101ALN20221003BHJP
【FI】
F16F15/08 E
B60T13/36
F16F1/373
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018206544
(22)【出願日】2018-11-01
(65)【公開番号】P2020070894
(43)【公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-09-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000005463
【氏名又は名称】日野自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000512
【氏名又は名称】弁理士法人山田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神田 太郎
【審査官】後藤 健志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0313398(US,A1)
【文献】特開2005-180562(JP,A)
【文献】特開2015-021531(JP,A)
【文献】特開平08-013839(JP,A)
【文献】実開平04-110248(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 15/08
B60T 13/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に装備される支持物をフレーム側から片持ちで防振支持するようにした防振支持構造であって、前記支持物の片方の側面に固定されて該側面から離間する方向へ開くチャンネル形の一体的な側断面を持つ第一ブラケットと、前記フレーム側に固定されて前記第一ブラケットと向かい合わせのチャンネル形を成す一体的な側断面を持つ第二ブラケットとを備え、前記第一ブラケットと前記第二ブラケットとを段違いに対向させて相互の上部フランジ同士及び下部フランジ同士を鉛直方向に重ね、これら上部フランジ同士及び下部フランジ同士の夫々の組における一方を一対の防振ゴムにより上下から挟持せしめて該各防振ゴムごと前記上部フランジ同士及び前記下部フランジ同士の夫々の組を締結具により鉛直方向に貫通締結したことを特徴とする防振支持構造。
【請求項2】
対を成す防振ゴムのうち一方の防振ゴムの軸心部に他方の防振ゴムに向け突き出す嵌合凸部が形成され且つ該嵌合凸部を受ける嵌合凹部が他方の防振ゴムの軸心部に形成されており、前記嵌合凸部及び前記嵌合凹部の夫々の軸心部を鉛直方向に貫通するカラーが装備されていることを特徴とする請求項1に記載の防振支持構造。
【請求項3】
車両が燃料電池バスであると共に、該車両に装備される支持物がアクスルモジュレータであることを特徴とする請求項1又は2に記載の防振支持構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に装備される支持物をフレーム側から片持ちで防振支持する場合にもちいるための防振支持構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、バスやトラック等の大型車両では、圧縮空気を作動媒体とする空気圧応動アクチュエータにより、ブレーキシュー等の摩擦部材を、車輪に固着したブレーキドラム等に圧接させて制動力を発生させるエアブレーキ装置が広く採用されているが、近年においては、エアブレーキ装置に電気信号系を追加して、ブレーキレスポンスとブレーキフィーリングを向上させた電子制御エアブレーキ装置が用いられるようになってきており、前輪側と後輪側の夫々に装備されたアクスルモジュレータにコントロールユニットから電気信号を送り、該電気信号により指示された空気圧で前記アクスルモジュレータから圧縮空気を送給してブレーキの作動を適切に制御するようにしている。
【0003】
これまで前記アクスルモジュレータのバルブから発せられる音については、エンジン音に紛れて乗員が特に気にするような状況にならなかったが、例えば、燃料電池バス等のようにエンジンを搭載しない静粛性の高い大型車両の実用化が進みつつある昨今では、前記アクスルモジュレータを防振ゴムを介して支持することで防音措置を施すことが求められるようになってきている。
【0004】
図4に示す如く、この種のアクスルモジュレータaは、一般的に片方の側面にしか締結部位を持たないため、フレームb側から片持ちで支持されるようになっているが、このような片持ち支持の構造に防振ゴムc,dを適用する場合、長短二種類のL字形の側断面を持つブラケットe,fを一対使用し、該各ブラケットe,f相互のフランジg,h同士を鉛直方向に重ねて縦向きの防振ゴムdを介し連結する一方、前記ブラケットe,f相互のウェブ端部i,j同士を水平方向に重ねて横向きの防振ゴムcを介し連結している。
【0005】
ここで、ブラケットeのアクスルモジュレータaへの固定は、該アクスルモジュレータaの片方の側面に突設したスタッドボルトkを、前記ブラケットeのウェブ基部lのボルト穴mを通しナットnで締結することにより行われ、ブラケットfのフレームb側への固定は、該フレームbの適宜位置に前記ブラケットfのウェブ基部oを図示しない締結具等を介し締結することで行われている。
【0006】
尚、この種のアクスルモジュレータに関連する先行技術文献情報としては下記の特許文献1等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2008-230501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前述した如き図4の如き従来構造にあっては、各防振ゴムc,dによる防振性能により良好な防音効果が得られる一方、アクスルモジュレータaが片持ちで防音支持されているが故に、上下方向の走行振動の入力により前記アクスルモジュレータaにモーメントが生じ易く、特に縦向きの防振ゴムdを基点として横向きの防振ゴムcを大きく拡張するようなモーメントが発生してしまうと、横向きの防振ゴムcに引張力が強く作用して大きな負荷を与えてしまう結果となり、その耐久性に悪影響を及ぼしてしまう懸念があった。
【0009】
即ち、従来における防振ゴムc,dでは、単に上下方向の走行振動を防振ゴムcの剪断変位と防振ゴムdの圧縮変位で吸収するように設計されており、その両端部に突設したスタッドボルトp,qをブラケットe,f相互のフランジg,hやウェブ端部i,jに対しナットr,sで締結して連結するようにしていたため、アクスルモジュレータaにモーメントが生じることでフランジg,hやウェブ端部i,jの相互間隔が拡張されてしまうと、防振ゴムc,dに引張力が強く作用してしまう構造となっていた。
【0010】
しかも、縦向きの防振ゴムdと横向きの防振ゴムcとを併用しているため、その組付性が悪く、各ブラケットe,fについても特殊性の高い形状を新たに製作しなければならなくなって製作コストの高騰を招いてしまっていた。
【0011】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、従来よりも耐久性及び組付性が良好で且つ製作コストを大幅に低減し得る防振支持構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、車両に装備される支持物をフレーム側から片持ちで防振支持するようにした防振支持構造であって、前記支持物の片方の側面に固定されて該側面から離間する方向へ開くチャンネル形の一体的な側断面を持つ第一ブラケットと、前記フレーム側に固定されて前記第一ブラケットと向かい合わせのチャンネル形を成す一体的な側断面を持つ第二ブラケットとを備え、前記第一ブラケットと前記第二ブラケットとを段違いに対向させて相互の上部フランジ同士及び下部フランジ同士を鉛直方向に重ね、これら上部フランジ同士及び下部フランジ同士の夫々の組における一方を一対の防振ゴムにより上下から挟持せしめて該各防振ゴムごと前記上部フランジ同士及び前記下部フランジ同士の夫々の組を締結具により鉛直方向に貫通締結したことを特徴とするものである。
【0013】
而して、このようにすれば、支持物側の第一ブラケットとフレーム側の第二ブラケットとにおける上部フランジ同士及び下部フランジ同士の鉛直方向の締結が、上下に二分割された一対の防振ゴムを介して行われることになるので、走行振動により前記支持物にモーメントが生じても、前記一対の防振ゴムには常に圧縮方向にしか力が加わらなくなり、該各防振ゴムに引張力が作用して大きな負荷を与えてしまう事象が起こらなくなる。
【0014】
即ち、支持物にモーメントが生じた際には、一対の防振ゴムにより上下から挟持された上部フランジ及び下部フランジが、前記各防振ゴムによる挟持箇所を基点としてシーソーのように相対的に傾動し、上下の防振ゴムで相反する側が交互に圧縮力を受ける一方、上下の防振ゴムの何れにも引張力が作用することがなくなる。
【0015】
また、支持物をフレーム側から片持ちで防振支持するにあたり、縦向きの防振ゴムと横向きの防振ゴムとを併用しなくて済み、支持物側の第一ブラケットとフレーム側の第二ブラケットとにおける上部フランジ同士及び下部フランジ同士を上下一対の防振ゴムを介し同じ鉛直方向に締結するだけで良好に組み付けることが可能となる。
【0016】
尚、支持物側の第一ブラケットとフレーム側の第二ブラケットには、一般的な汎用のチャンネル材を用いることが可能であり、また、新規に製作するとしても簡素なチャンネル形に形成するだけで済んで製作コストの大幅な低減化を図ることが可能となる。
【0017】
更に、本発明をより具体的に実施するにあたっては、対を成す防振ゴムのうち一方の防振ゴムの軸心部に他方の防振ゴムに向け突き出す嵌合凸部が形成され且つ該嵌合凸部を受ける嵌合凹部が他方の防振ゴムの軸心部に形成されており、前記嵌合凸部及び前記嵌合凹部の夫々の軸心部を鉛直方向に貫通するカラーが装備されていることが好ましい。
【0018】
このようにすれば、一方の防振ゴムの嵌合凸部を他方の防振ゴムの嵌合凹部に嵌め合わせ且つこれら嵌合凸部及び嵌合凹部の夫々の軸心部にカラーを鉛直方向から貫通させることで上下の防振ゴムを簡便に位置決めさせて締結具により速やかに締結することが可能となる。
【0019】
また、本発明では、車両が燃料電池バスであると共に、該車両に装備される支持物がアクスルモジュレータであることが好ましく、このようにすれば、エンジンを搭載しない静粛性の高い燃料電池バスにおいて、アクスルモジュレータのバルブから発せられる音を防振ゴムにより効果的に抑制することが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
上記した本発明の防振支持構造によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0021】
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、車両の走行振動により支持物にモーメントが生じても、各防振ゴムに引張力の作用による大きな負荷が加わらないようにして、耐久性の大幅な向上を図ることができると共に、支持物側の第一ブラケットとフレーム側の第二ブラケットとにおける上部フランジ同士及び下部フランジ同士を、上下一対の防振ゴムを介し同じ鉛直方向に締結するだけで良好に組み付けられるようにして、組付性の大幅な向上を図ることもでき、更には、支持物側の第一ブラケットとフレーム側の第二ブラケットに一般的な汎用のチャンネル材を用いたり、簡素なチャンネル形に形成して安価に製作したりすることができて、製作コストの大幅な低減化を図ることもできる。
【0022】
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、一方の防振ゴムの嵌合凸部を他方の防振ゴムの嵌合凹部に嵌め合わせ且つこれら嵌合凸部及び嵌合凹部の夫々の軸心部にカラーを鉛直方向から貫通させることで上下の防振ゴムを簡便に位置決めさせて締結具により速やかに締結することができ、その組付性の更なる向上を図ることができる。
【0023】
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、エンジンを搭載しない静粛性の高い燃料電池バスにおいて、アクスルモジュレータのバルブから発せられる音を防振ゴムにより効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。
図2図1の一対の防振ゴムの詳細を示す断面図である。
図3図1の各防振ゴムとボルト及びナットとカラーの分解図である。
図4】従来例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0026】
図1は本発明を実施する形態の一例を示すもので、燃料電池バス1(車両)に装備されるアクスルモジュレータ2(支持物)をフレーム3側から片持ちで防振支持する場合を示しており、前記アクスルモジュレータ2の片方の側面に固定されて該側面から離間する方向へ開くチャンネル形の一体的な側断面を持つ第一ブラケット4と、前記フレーム3側に固定されて前記第一ブラケット4と向かい合わせのチャンネル形を成す一体的な側断面を持つ第二ブラケット5とが備えられている。
【0027】
前記第一ブラケット4と前記第二ブラケット5とは、段違いに対向されて相互の上部フランジ4a,5a同士及び下部フランジ4b,5b同士が鉛直方向に重ねられており、前記第一ブラケット4の上部フランジ4a及び下部フランジ4bの夫々が一対の防振ゴム6,7により上下から挟持され、該各防振ゴム6,7ごと前記第一ブラケット4及び前記第二ブラケット5の上部フランジ4a,5a同士及び下部フランジ4b,5b同士がボルト8及びナット9からなる締結具により鉛直方向に貫通締結されている。
【0028】
また、第一ブラケット4のアクスルモジュレータ2への固定は、該アクスルモジュレータ2の片方の側面に突設したスタッドボルト10を、前記第一ブラケット4のウェブ4cのボルト穴11を通しナット12で締結することにより行われ、第二ブラケット5のフレーム3側への固定は、該フレーム3の適宜位置に前記第一ブラケット4のウェブ4cを図示しない締結具を介し締結することで行われているが、これら以外の固定形式を採用しても良いことは勿論である。
【0029】
ここで、第一ブラケット4及び第二ブラケット5は、基本的な構造としてチャンネル形を成す部位を有していれば良く、特に第二ブラケット5については、アクスルモジュレータ2とは別の支持物を一緒に支持する目的や、第二ブラケット5をフレーム3側の水平部分等に締結する目的のために、下部フランジ5bを適宜に延長形成したものとすることも可能である。
【0030】
更に、図2に詳細に示す如く、対を成す防振ゴム6,7のうち一方の防振ゴム6(図示では上段の防振ゴム6)の軸心部に他方の防振ゴム7(図示では下段の防振ゴム7)に向け突き出す嵌合凸部6aが形成され且つ該嵌合凸部6aを受ける嵌合凹部7aが他方の防振ゴム7の軸心部に形成されていると共に、図3に分解図で示す如く、前記嵌合凸部6a及び前記嵌合凹部7aの夫々の軸心部を鉛直方向に貫通するカラー13が装備されるようになっている。
【0031】
尚、ここに図示している例においては、第一ブラケット4の上部フランジ4a及び下部フランジ4bを一対の防振ゴム6,7により上下から挟持するようにしているが、第二ブラケット5の上部フランジ5a及び下部フランジ5bを一対の防振ゴム6,7により上下から挟持するようにしても良く、また、ボルト8及びナット9の締結方向については、作業面からの取り付け易さに応じて図示とは天地が逆になるようにしても良い。
【0032】
而して、このように防振支持構造を構成すれば、アクスルモジュレータ2側の第一ブラケット4とフレーム3側の第二ブラケット5とにおける上部フランジ4a,5a同士及び下部フランジ4b,5b同士の鉛直方向の締結が、上下に二分割された一対の防振ゴム6,7を介して行われることになるので、走行振動により前記アクスルモジュレータ2にモーメントが生じても、前記一対の防振ゴム6,7には常に圧縮方向にしか力が加わらなくなり、該各防振ゴム6,7に引張力が作用して大きな負荷を与えてしまう事象が起こらなくなる。
【0033】
即ち、図1に示す如く、アクスルモジュレータ2にモーメントが生じた際には、一対の防振ゴム6,7により上下から挟持された第一ブラケット4の上部フランジ4a及び下部フランジ4bが、前記各防振ゴム6,7による挟持箇所を基点としてシーソーのように相対的に傾動し、上下の防振ゴム6,7で相反する側が交互に圧縮力を受ける一方、上下の防振ゴム6,7の何れにも引張力が作用することがなくなる。
【0034】
また、アクスルモジュレータ2をフレーム3側から片持ちで防振支持するにあたり、縦向きの防振ゴムと横向きの防振ゴムとを併用しなくて済み、アクスルモジュレータ2側の第一ブラケット4とフレーム3側の第二ブラケット5とにおける上部フランジ4a,5a同士及び下部フランジ4b,5b同士を上下一対の防振ゴム6,7を介し同じ鉛直方向に締結するだけで良好に組み付けることが可能となる。
【0035】
尚、アクスルモジュレータ2側の第一ブラケット4とフレーム3側の第二ブラケット5には、一般的な汎用のチャンネル材を用いることが可能であり、また、新規に製作するとしても簡素なチャンネル形に形成するだけで済んで製作コストの大幅な低減化を図ることが可能である。
【0036】
従って、上記形態例によれば、車両の走行振動によりアクスルモジュレータ2にモーメントが生じても、各防振ゴム6,7に引張力の作用による大きな負荷が加わらないようにして、耐久性の大幅な向上を図ることができると共に、アクスルモジュレータ2側の第一ブラケット4とフレーム3側の第二ブラケット5とにおける上部フランジ4a,5a同士及び下部フランジ4b,5b同士を、上下一対の防振ゴム6,7を介し同じ鉛直方向に締結するだけで良好に組み付けられるようにして、組付性の大幅な向上を図ることもでき、更には、アクスルモジュレータ2側の第一ブラケット4とフレーム3側の第二ブラケット5に一般的な汎用のチャンネル材を用いたり、簡素なチャンネル形に形成して安価に製作したりすることができて、製作コストの大幅な低減化を図ることもできる。
【0037】
また、特に本形態例にあっては、一方の防振ゴム6の嵌合凸部6aを他方の防振ゴム7の嵌合凹部7aに嵌め合わせ且つこれら嵌合凸部6a及び嵌合凹部7aの夫々の軸心部にカラー13を鉛直方向から貫通させることで上下の防振ゴム6,7を簡便に位置決めさせてボルト8及びナット9により速やかに締結することができ、その組付性の更なる向上を図ることができる。
【0038】
更に、本形態例のように、燃料電池バス1に装備されるアクスルモジュレータ2をフレーム3側から片持ちで防振支持する場合には、エンジンを搭載しない静粛性の高い燃料電池バス1において、アクスルモジュレータ2のバルブから発せられる音を防振ゴム6,7により効果的に抑制することができて極めて好適である。
【0039】
尚、本発明の防振支持構造は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、車両は燃料電池バス以外のものであっても良く、支持物は必ずしもアクスルモジュレータに限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0040】
1 燃料電池バス(車両)
2 アクスルモジュレータ(支持物)
3 フレーム
4 第一ブラケット
4a 上部フランジ
4b 下部フランジ
5 第二ブラケット
5a 上部フランジ
5b 下部フランジ
6 防振ゴム
6a 嵌合凸部
7 防振ゴム
7a 嵌合凹部
8 ボルト(締結具)
9 ナット(締結具)
13 カラー
図1
図2
図3
図4