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特許7150622インクジェットカットシート印刷中のショートシート上におけるプリントヘッドの乾燥を軽減するため2重にエッジを位置合わせされたシート
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  • 特許-インクジェットカットシート印刷中のショートシート上におけるプリントヘッドの乾燥を軽減するため2重にエッジを位置合わせされたシート 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-30
(45)【発行日】2022-10-11
(54)【発明の名称】インクジェットカットシート印刷中のショートシート上におけるプリントヘッドの乾燥を軽減するため2重にエッジを位置合わせされたシート
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20221003BHJP
【FI】
B41J2/01 305
B41J2/01 401
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2019002447
(22)【出願日】2019-01-10
(65)【公開番号】P2019123237
(43)【公開日】2019-07-25
【審査請求日】2022-01-05
(31)【優先権主張番号】15/872,020
(32)【優先日】2018-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ・エム・フェラーラ・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・ビー・ウィリアムズ
【審査官】長田 守夫
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102862387(CN,A)
【文献】特開2009-226589(JP,A)
【文献】特開2019-055569(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01-2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリントヘッドの乾燥を軽減するためのシステムであって、
印刷のために少なくとも1つの基材を搬送するためのクロスローラの配列および位置合わせトランスポートと、
前記少なくとも1つの基材を前記位置合わせトランスポート上のプリントヘッドに対向する位置合わせプリントエッジに向けて駆動するステアリング機構とを備え、前記少なくとも1つの基材が前記プリントヘッドの適切なエッジに位置合わせされているときにのみ前記クロスローラが係合し、それにより乾燥する前に前記プリントヘッドを動作させることを可能にする、システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの基材が、少なくとも1つのシートを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの基材が少なくとも1つのニップから外れているとき、前記少なくとも1つのニップは係合解除し、それにより少なくとも1つの次のシートが前記位置合わせプリントヘッドの対向するエッジ上で動かされることを可能にする、請求項に記載のシステム。
【請求項4】
前記対向する位置合わせプリントヘッドが、内側位置合わせエッジと外側位置合わせエッジとを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記クロスローラの配列が、第2の一連のクロスローラの反対側に配置された第1の一連のクロスローラを備え、前記第1の前記一連のクロスローラのうちの少なくともいくつかのクロスローラが前記少なくとも1つの基材の搬送中に係合解除および係合され、前記第2の一連のクロスローラのうちの少なくともいくつかのクロスローラが、前記シートの前記搬送中に係合解除および係合される、請求項に記載のシステム。
【請求項6】
互いに平行、かつ互いに対して反対の方向に延びる複数のニップローラを含むニップ機構をさらに備え、前記クロスローラの配列は前記複数のニップローラを備え、前記複数のニップローラが前記位置合わせトランスポートに沿って前記少なくとも1つの基材を移動する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの基材が、紙、金属、箔、およびダイカット材料のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記クロスローラの配列および前記位置合わせトランスポートおよび前記ステアリング機構を含む前記印刷するためのプリンタ装置をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記プリンタ装置が、水性インクジェットプリンタを備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
プリントヘッドの乾燥を軽減するシステムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを具現化する非一時的なコンピュータ使用可能媒体とを備え、前記コンピュータ使用可能媒体は、前記少なくとも1つのプロセッサと通信することができ、前記コンピュータプログラムコードが前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を備えており、
クロスローラの配列および位置合わせトランスポートを利用して、印刷するための少なくとも1つの基材を搬送し、
記少なくとも1つの基材が前記プリントヘッドの適切なエッジに位置合わせされているときにのみ前記クロスローラが係合し、それにより乾燥する前に前記プリントヘッドを動作させることを可能にするように、前記少なくとも1つの基材を、ステアリング機構を介して前記位置合わせトランスポート上のプリントヘッドの対向する位置合わせプリントエッジに向けて駆動する、システム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの基材が、少なくとも1つのシートを備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの基材が、前記少なくとも1つのニップから外れており、少なくとも1つのニップが係合解除され、それにより少なくとも1つの次のシートが前記位置合わせプリントヘッドの対向するエッジ上で動かされることを可能にする、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記対向する位置合わせプリントヘッドが、内側位置合わせエッジと外側位置合わせエッジとを備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記クロスローラの配列が、第2の一連のクロスローラの反対側に配置された第1の一連のクロスローラを備え、前記第1の前記一連のクロスローラのうちの少なくともいくつかのクロスローラが、前記少なくとも1つの基材の搬送中に係合解除および係合され、前記第2の一連のクロスローラのうちの少なくともいくつかのクロスローラが、前記シートの前記搬送中に係合解除および係合される、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの基材が、紙、金属、箔、およびダイカット材料のうちの少なくとも1つを備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
前記クロスローラの配列および前記位置合わせトランスポートおよび前記ステアリング機構を含む、前記印刷するためのプリンタ装置をさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
前記プリンタ装置が、水性インクジェットプリンタを備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
プリントヘッドの乾燥を軽減する方法であって、前記方法は、
印刷するための少なくとも1つの基材をクロスローラの配列および位置合わせトランスポートを利用して自動的に搬送することと、
前記少なくとも1つの基材が前記プリントヘッドの適切なエッジに位置合わせされているときにのみ前記クロスローラが係合し、それにより、乾燥する前に前記プリントヘッドを動作させることを可能にするように、前記少なくとも1つの基材を、前記位置合わせトランスポート上のプリントヘッドの対向する位置合わせプリントエッジにステアリング機構を介して自動的に駆動することと、を含む方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの基材が、少なくとも1つのシートを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの基材が少なくとも1つのニップから外れているとき、前記少なくとも1つのニップが係合解除され、それにより少なくとも1つの次のシートが前記位置合わせプリントヘッドの対向するエッジ上で動かされることを可能にし、前記対向する位置合わせプリントヘッドが、内側位置合わせエッジと外側位置合わせエッジとを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記クロスローラの配列が、第2の一連のクロスローラの反対側に配置された第1の一連のクロスローラを備え、前記第1の前記一連のクロスローラのうちの少なくともいくつかのクロスローラが、前記少なくとも1つの基材の搬送中に係合解除および係合され、前記第2の一連のクロスローラのうちの少なくともいくつかのクロスローラが、前記シートの前記搬送中に係合解除および係合される、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、一般に、ジェットプリンタに関する。加えて、実施形態は、水性インクジェットプリンタに関する。実施形態はさらに、水性インクジェットプリンタに使用されるインクジェットプリントヘッドのドライアウトを緩和(乾燥を軽減)するための装置、システム、および技術に関する。
【0002】
一般に、インクジェット印刷機またはプリンタは、記録または画像形成面上に液体インクの液滴またはジェットを噴射する1つ以上のプリントヘッドを含む。水性インクジェットプリンタは、顔料または他の着色剤が懸濁または溶解された水性または溶媒ベースのインクを使用する。水性インクがプリントヘッドによって受像面上に放出されると、水または溶媒が蒸発して、受像面上のインク画像を安定化させる。
【0003】
ほとんどの水性インクジェットプリンタでは、印刷ジョブ中に様々なシートサイズを使用することができる。従来の水性インクジェットプリンタの最大印刷ゾーンは、一般に、用紙搬送路の最大幅またはプリントヘッドアレイの最大幅である。顧客が長いエッジフィードを有する正規のサイズの文書を比較的完全な画像で印刷すると、プリントヘッド上のすべてのジェットが消費される。しかし、顧客が小さいサイズまたは短いエッジフィードを使用する場合、印刷されるジョブの長さに応じて、1つ以上のジェットが特に長い期間インクの動きが見られないことがある。結果として、これらのジェットは、ジェットを詰まらせる粘性流体を発生させ、次のジョブがこれらの特定のジェットを必要とする場合、ジェットの不足を引き起こす可能性がある。これらの問題を緩和するために、顧客またはユーザはヘッドからインクをパージするためにプリントヘッドメンテナンス作業を行う必要があるが、これは消耗品の浪費および生産性の低下となる。
【0004】
以下の概要は、開示された実施形態に固有のいくつかの革新的な特徴の理解を容易にするために提供されており、完全な説明であることを意図するものではない。本明細書に開示された実施形態の様々な態様の完全な理解は、明細書、特許請求の範囲、図面、および要約全体を全体としてとらえることによって得ることができる。
【0005】
したがって、開示された実施形態の1つの態様は、プリントヘッドのドライアウトを緩和するための改良された方法およびシステムを提供することである。
【0006】
開示された実施形態の別の態様は、インクジェットカットシート印刷中のショートシート上におけるジェットのドライアウトを緩和するため2重にエッジを位置合わせされたシートの使用を含む方法およびシステムを提供する。
【0007】
開示された実施形態のさらに別の態様は、シートを水性インクジェットプリンタ内の対向する位置合わせエッジに駆動するステアリング機構を提供することである。
【0008】
上記の態様および他の目的および利点は、本明細書に記載されるようにして達成され得る。プリントヘッドのドライアウトを緩和するための方法およびシステムが開示される。例示的な実施形態では、システムは、実施することができ、印刷のために1つ以上のシートを搬送するためのクロスローラの配列および位置合わせトランスポートと、シートを位置合わせトランスポート上のプリントヘッドの対向する位置合わせプリントエッジに駆動するステアリング機構とを含み、シートがプリントヘッドの適切なエッジに位置合わせされているときにのみクロスローラが係合し、それによりドライアウトする前にプリントヘッドを運動(動作)させることを可能にする。シートの1つ以上がニップから外れると、ニップが契合解除されて、それにより、次のシートを位置合わせプリントヘッドの対向するエッジ上に動かすことを可能にする。対向する位置合わせプリントヘッドは、内側位置合わせエッジおよび外側位置合わせエッジを備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】例示的な実施形態による、実施され得る水性インクジェットプリンタの概略図を図示する。
図2】例示的な実施形態による、図1に示すプリンタのような水性インクジェットプリンタにおけるインクジェットカットシート印刷中のショートシート上におけるプリントヘッドジェットのドライアウトを緩和するために2重にエッジを位置合わせされたシートの使用を含むシステムを図示する。
図3】例示的な実施形態による、位置合わせトランスポート上の対向するエッジを交互に交替する方法の論理的な動作ステップを示す動作のフローチャートを図示する。
図4】代替の例示的な実施形態による、位置合わせトランスポート上の対向するエッジを交互に交替するためのシステムのブロック図を図示する。
図5】例示的な実施形態による使用に適合させることができるコンピュータシステム/装置の概略図を図示する。
図6】例示的な実施形態による使用に適合させることができるモジュール、オペレーティングシステム、およびユーザインタフェースを含むソフトウェアシステムの概略図を図示する。
【0010】
これらの非限定的な実施例において論じられた特定の値および構成は、1つ以上の実施形態を説明するためだけに変更および引用してもよく、その範囲を限定するものではない。
【0011】
主題は、本明細書の一部を形成し、例示として具体的な実施形態を示す添付の図面を参照して、本明細書においてより完全に説明される。しかしながら、主題は、様々な異なる形態で具体化されてもよく、したがって、カバーまたはクレームされる主題は、本明細書に記載された例示的な実施形態に限定されないと解釈されることを意図し、例示的な実施形態は、単に説明のために提供される。同様に、クレームされた、またはカバーされる主題の合理的に広い範囲が意図される。とりわけ、主題は、方法、デバイス、コンポーネント、またはシステム/デバイスとして具体化されてもよい。その結果、実施形態は、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせ(ソフトウェア自体以外の)の形態を取ることができる。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されることを意図するものではない。
【0012】
明細書および特許請求の範囲を通じて、用語は、文脈において明示的に述べられた意味を超えて、示唆されまたは暗示された微妙な意味を有することがある。同様に、「一実施形態では」または「例示的実施形態では」などの語句およびその変形は、必ずしも同じ実施形態および「別の実施形態では」または「別の実施形態において」という表現およびそれらの変形は、異なる実施形態を指してもよく、または必ずしも指していなくてもよい。例えば、クレームされる主題が、全体的または部分的に例示的実施形態の組み合わせを含むことが意図される。
【0013】
一般に、専門用語は、文脈における使用から少なくとも部分的に理解され得る。例えば、本明細書で使用される「および」「または」または「および/または」などの用語は、そのような用語が使用される文脈に少なくとも部分的に依存し得る様々な意味を含み得る。典型的には、「A」、「B」、または「C」などのリストを関連付けるために使用される「または」は、包括的な意味で使用されるA、BおよびCならびに、本明細書では排他的に使用されるA、BまたはCを意味するものとする。加えて、文脈に少なくとも部分的に応じて、本明細書で使用される「1つ以上」という用語は、単数の意味において任意の特徴、構造または特性を説明するために使用されてもよく、または複数の意味における特徴、構造または特性の組み合わせを説明するために使用されてもよい。同じように、「a」、「an」、または「the」などの用語は、再び、文脈に少なくとも部分的に応じて、単数の使用法を伝えること、または複数の使用法を伝えることが理解されよう。加えて、「基づいて」という用語は、排他的な要素のセットを伝えることを必ずしも意図するものではなく、再び、必ずしも文脈に少なくとも部分的に依存して、必ずしも明示的に記載されてない追加の要素の存在を可能にすることが理解されよう。加えて、「ステップ」という用語は、「命令」または「オペレーション」と互換的に利用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
開示された実施形態例の一般的な理解のために、図面を参照する。図面において、同様の参照番号は、同様の要素を示すために全体を通して使用されている。本明細書で使用される「プリンタ」、「印刷デバイス」、「画像形成デバイス」または「レンダリングデバイス」という用語は、一般に、水性インクを用いて印刷媒体上に画像を生成するデバイスを指し、任意の目的に印刷画像を生成するデジタル複写機、製本機、ファクシミリ機、多機能機などの画像形成装置に適用することができる。画像データは一般に、使用される電子形式の情報を含み、印刷媒体上にインク画像を形成するためにインクジェット噴射器を動作させるためにレンダリングされおよび使用される。このデータは、テキスト、グラフィックス、画像などを含むことができる。例えばグラフィック、テキスト、写真などの印刷媒体上に着色剤を有する画像を生成する操作は、本明細書では一般に印刷またはマーキングと呼ばれる。水性インクジェットプリンタは、インク中の着色剤の量に対して高い割合の水を有するインクを使用する。
【0015】
本明細書で使用される「プリントヘッド」という用語は、インク滴を受像面上に噴射するインクジェット噴射器で構成されたプリンタ内のコンポーネントを指す。典型的なプリントヘッドは、インクジェット噴射器内のアクチュエータを作動させる噴射信号に応答して、1つ以上のインク色のインク滴を受像面上に噴射する複数のインクジェット噴射器を含む。インクジェットは、1つ以上の行および列の配列に配設される。いくつかの例示的な実施形態では、インクジェットは、プリントヘッドの面を横切る互い違いの対角線の列に配設される。様々なプリンタの実施形態は、受像面上にインク画像を形成する1つ以上のプリントヘッドを含む。いくつかのプリンタの実施形態は、印刷ゾーン内に配設された複数のプリントヘッドを含む。中間画像形成面のような受像面は、印刷ゾーンを通ってプロセス方向にプリントヘッドを通過して移動する。プリントヘッド内のインクジェットが、受像面を横切るプロセス方向に垂直な、クロスプロセス方向の行にインク滴を噴射する。本明細書で使用される場合、用語「水性インク」は、水または1つ以上の溶媒で、溶解している着色剤中の液体インクを含む。
【0016】
図1は、例示的な実施形態によって実施され得る水性インクジェットプリンタ10の概略図を図示する。図1に示す水性インクジェットプリンタ10は、一般に、例えば、給紙モジュール11、プリントヘッドおよびインクアセンブリモジュール12、ドライヤモジュール13、および生産スタッカ14などの多数のセクションまたはモジュールを含む。そのようなモジュールは、物理的なハードウェアコンポーネントで構成することができるが、場合によっては、ソフトウェアの使用を含むこともあれば、ソフトウェア命令を対象とすることもある。
【0017】
図1で描写された水性インクジェットプリンタ10は、1つ以上の例示的な実施形態での使用に適合させることができる水性インクジェットプリンタの一例を表すことを理解されたい。図1に示される特定の構成は、開示された実施形態の限定的な特徴とみなされるべきではない。すなわち、様々な実施形態によって、他のタイプのインクジェットプリンタを実施することができる。図1に示す例示的な水性インクジェットプリンタ10は、水性インクまたは溶媒ベースのインクを使用するプリンタとして構成することができる。
【0018】
水性インクジェットプリンタ10の給紙モジュール11は、2つのトレイのそれぞれに、例えば90gsm、4.0のキャリパストックを2500枚保持することができる。あなたの構成には、1台あたり5,000枚、最大4台のフィーダがあり、ノンストップの生産性を2万枚提供することができる。給紙モジュールは、例えば、用紙サイズ8.27インチ×10インチ/210mm×254mmから、14.33インチ×20.5インチ/364mm×521mmを保持する上側トレイ17と、用紙サイズ7インチ×10インチ/178mm×254mmから14.33インチ×20.5インチ/364mm×521mmの範囲を保持できる下側トレイ19とを含むことができる。各フィーダは、シャトルの真空供給ヘッドを利用して、シートをスタックの上部から取り出し、搬送機構に送ることができる。
【0019】
水性インクジェットプリンタ10のプリントヘッドおよびインクアセンブリモジュール12は、例えば、600×600dpiのプリントを生成するために、例えば、1色当たり7,870個のノズルを通して4つの異なる液滴サイズを供給する複数のインクジェットプリントヘッドを含む。一体型全幅スキャナは、自動プリントヘッドの調整、ジェット補正の欠落、用紙上のイメージの位置合わせを可能にする。オペレータは、エッジ強調、トラップ、黒色オーバープリントなどの特別なジョブの画質を向上させることができる。常に自動化されたチェックと予防措置により、プレス機を準備完了状態に維持して操作することができる。
【0020】
水性インクジェットプリンタ10のドライモジュール13は、ドライヤを含む。印刷後、シートはドライヤに直接移動し、用紙とインクは赤外線カーボンランプ7本で約90℃(194°F)まで加熱される。このプロセスは、用紙から水分を除去するので、シートは用紙搬送路を効率的に動くため十分硬い。ドライ工程はまた、インクから水分を除去して、インクがこすれないようにする。センサ、サーモスタット、サーミスター、サーモパイル、およびブロワーの組み合わせにより、これらの高速に移動するシートを正確に加熱し、定格印刷速度を維持する。
【0021】
生産スタッカ14は、一度に2,850枚までを連続的に供給することができるフィニッシャを含む。一旦アンロードされると、スタックトレイはメインスタックキャビティに戻り、別のロードを引き続き選択して引き渡す。スタッカ14は、例えば8インチ~24インチの荷下ろしのために調整可能なウエスト高さと、下流のデバイスにシートを回転させることができるバイパス経路とを提供することができる。生産スタッカ14は、例えば、シートパージおよびサンプル用の250枚のトップトレイで構成することもでき、スタック搬送を容易にするオプションの生産メディアカートをさらに含むことができる。
【0022】
図2は、例示的な実施形態による、図1に示す、プリンタ10のような水性インクジェットプリンタにおけるインクジェットカットシート印刷中のショートシート上のプリントヘッドジェットのドライアウトを緩和するため、二重のエッジに位置合わせをされたシートの使用を含むシステム30を図示する。システム30は、従来のシステム20と比較して、図2の右側に示されている。システム20および30において、類似または同一の部品は、類似または同一の参照番号によって示されていることに留意されたい。
【0023】
前述したように、2重のエッジ位置合わせは、小さなジョブ上での水性プリントヘッドのドライアウトを回避する方法の状況で利用することができる。したがって、顧客が11インチ幅の画像を印刷する場合、使用されない第3のプリントヘッドジェットは典型的には乾燥しており、パージが必要であり、全幅ジョブ(例えば、14インチ)に切り替える際にはより多くの補助が必要となることがある。
【0024】
このアプローチは、図2の右側(すなわち、システム20)に示されている。一般に、システム20のアプローチに示されるように、シート22および24のような1つ以上の基材またはシートは、位置合わせトランスポート21に沿って矢印27によって示される方向または経路を移動する。互いに平行、かつ互いに対して反対の方向に延び、互いに直接対向するニップローラ62、64を含むニップ機構が設けられている。このようなローラは、位置合わせトランスポート21に沿って、シート22および24などの基材またはシートを移動させるために使用される。1つの典型的な操作モードでは、最初にニップローラが互いに分離され、すなわち開放され、シート22などの基材がニップローラの間に挿入される。次いで、ニップローラを一緒にして、すなわち閉じて、2つのニップローラの間で基材を係合させる。次にニップローラの一方または両方を駆動して基材を転送する。かくして、係合および係合解除されたクロスローラは、ローラ62および64によって示されるように、矢印27にほぼ平行に示される。例えば、直線62は、係合、係合解除、係合および係合の構成を示す。直線64も類似の構成を示す。
【0025】
第1のプリントヘッド31、第2のプリントヘッド32、および第3のプリントヘッド33を含む複数のプリントヘッドが、画像化された領域26に関して示されている。図2の右側に示されたシステム30の構成は、位置合わせトランスポート上の対向するエッジを交互に交替する方法を伴い、シート22が適切な位置合わせエッジに位置合わせされているときにのみ係合するクロスローラを利用する。そのようなクロスローラは、例えば、クロスローラ42、44、46、48、および50、52、54、56を含み、そのいくつかは係合して示され、および、そのいくつかは係合解除されて示されている。シート22がニップから外れているとき、ニップは係合を解除し、次のシートが反対側のエッジに動かされることを可能にする。加えて、ニップがより小さな用紙のサイズに適応するためには、より強い動きを必要とするであろう。図2に示す矢印25は、システム20とシステム30との異なるアプローチ間のコントラストを示すために使用される。
【0026】
ここで利用される「位置合わせ」または「レジスタ」という用語は、シート22などの基材の精密なアライメントおよび配置に関するものであることに留意されたい。適切な位置合わせとは、基材、シートまたは用紙のインキ、金属箔、エンボス加工、ダイカットの形状などの模様が、意図したとおりの正確な位置に生じることを意味する。反対に、印刷ジョブのいずれかの要素が整列されていないか、またはずらされている場合、レジスタは「オフ」と言われる。印刷された基材の位置合わせは、生産設備の初期設定だけでなく、シート、基材、または用紙が設備を通過する際のあらゆる動きによって影響される。
【0027】
したがって、システム30のアプローチは、シート22のようなシートを対向する位置合せエッジに向けて駆動することができるステアリング機構を実施する。「X」シートごとにエッジを交互に交替することにより、このアプローチはジェットをヘッド上でより均等に運動させる補助となり、ジェットのドライアウトを最小限に抑える。このアプローチはまた、顧客のプリントヘッドに、より長い寿命を提供可能で、従来のプリンタでは、フルサイズの画線比率のジョブでは、ヘッド1(例えば、プリントヘッド31)が任意のサイズのジョブに対して常にプリントされることになり、プリントヘッド3(例えば、プリントヘッド33)は、例えば、7インチ~8インチの送り長さでは使用できないという事実があるからである。このアプローチは、結果として顧客/ユーザによる消耗材の交換を少なくできる。
【0028】
図3は、例示的な一実施形態による、位置合わせトランスポートの対向エッジを交互に交替するための方法100の論理的動作ステップを描写した動作のフローチャートを図示する。ブロック102に示すように、プロセスが始まる。次に、ブロック104に示すように、1つ以上のシート/基材(例えば、用紙)を位置合わせトランスポート上で搬送する動作を実施することができる。その後、ブロック106に示すように、クロスローラは、シートが適切なエッジまで駆動されているときに係合することができる。次に、判定ブロック108に描写されるように、テストまたは操作を実施して、シートがニップから出ているかどうかを判断することができる。そうである場合、ブロック110に示すように、ニップが外れ、それによって、次のシートを対向するエッジに進ませる。その後、ブロック112に示すように、シートは実際に対向するエッジに進められる。ブロック114に示すように、プロセスが終了する。いくつかの例示的な実施形態では、より小さな用紙サイズに適応するために、より強いステアリングのために、追加のニップが必要であり得ることに留意されたい。図3に示す方法100は、「X」枚のシートで実施することができることに留意されたい。例えば、10枚ごとにピッチをスキップし、そして次の10枚を他の位置合わせエッジに進ませることができる。
【0029】
図4は、代替の例示的な実施形態による、位置合わせトランスポート上の対向するエッジを交互に交替するためのシステム120のブロック図を図示する。図4に示される構成は、本明細書で説明されるローラベースの構成の代替物を表す。すなわち、中央位置合わせシステム124は、他の例示的な実施形態に関して論じたクロスローラではなく、シートを進める水性インクジェット印刷の状況で実施することができる。中央位置合わせシステム124は、シート122の増分ステアを可能にする追加のセンサ126と通信することができ、またはそれを用いて構成することができ、このようなシートを全プリントヘッドのフルジェットアレイ上に漸次移動する。このアプローチを使用すると、片面から次面に移動するシートの移行がより緩やかになり、画像処理の監視が良好になり、シートが進められたときに正確なピクセルからジェットへのマッピングが可能になるため、クロスロールよりも生産性が向上する。
【0030】
当業者によって理解されるように、実施形態は、方法、データ処理システム、またはコンピュータプログラム製品のコンテキストで実施され得る。その結果、実施形態は、ハードウェア実施形態全体、ソフトウェア実施形態全体、または本明細書ではすべて「回路」または「モジュール」と総称されるソフトウェアおよびハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態を取ることができる。さらに、実施形態は、いくつかの場合において、媒体に組み込まれたコンピュータ使用可能プログラムコードを有するコンピュータ使用可能記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態をとることもある。ハードディスク、USBフラッシュドライブ、DVD、CD-ROM、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、サーバストレージ、データベースなどを含む任意の適切なコンピュータ可読媒体を利用することができる。
【0031】
本発明の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、オブジェクト指向プログラミング言語(例えば、Java(登録商標)、C++など)で記述することができる。しかしながら、特定の実施形態の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、「C」プログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語、または例えばVisual Basicなどの視覚指向プログラミング環境で記述することもできる。
【0032】
プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータ上、一部はユーザのコンピュータ上、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとして、一部はユーザのコンピュータ上、一部はリモートコンピュータ上、または完全にリモートコンピュータ上で実行することができる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)、Wi-Fi、Wimax、802.xxなどのワイヤレスデータネットワーク、およびセルラーネットワーク、またはほとんどのサードパーティがサポートしているネットワークを通じて外部コンピュータに接続することができる(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用するインターネットを通じて)。
【0033】
実施形態は、本発明の実施形態による方法、システム、およびコンピュータプログラム製品およびデータ構造のフローチャート図および/またはブロック図を参照して、本明細書の少なくとも一部において説明される。図の各ブロックおよびブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施できることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、例えば、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されて機械を製造することができ、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、1つ以上のブロックで指定された機能/動作を実装するための手段を作成するようにする。しかしながら、明瞭にするため、開示された実施形態は、例えば、専用コンピュータまたは汎用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置またはシステムのコンテキストで実施することができる。例えば、いくつかの実施形態では、データ処理装置またはシステムは、専用コンピュータと汎用コンピュータとの組み合わせとして実施することができる。いくつかの例示的な実施形態では、本明細書で論じるデータ処理システム装置は、専用コンピュータとして実施することができる。したがって、印刷システムは、場合によっては専用コンピュータであってもよい。
【0034】
本明細書で論じられるコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読メモリに格納されて、コンピュータ可読メモリに記憶された命令が製造物品を生成するように、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置を特定の仕方で機能させることができるさまざまなブロックまたはブロックに指定された機能/動作を実施する命令手段、フローチャート、および本明細書に図示および説明される他のアーキテクチャを含む。このような命令は、例えば、図3にブロック102~114に関して描写された命令(すなわち、ステップまたは動作)を含むことができる。
【0035】
プロセッサ(「処理デバイス」とも呼ばれる)は、分析、操作、データの変換または作成、またはデータに対する他の操作を含む、本明細書に開示された動作ステップ、処理ステップ、計算ステップ、方法ステップ、または他の機能のいずれかを行い、または実行することができることに留意されたい。プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、集積回路、サーバ、他のプログラム可能な論理デバイス、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。プロセッサは、従来のプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサは、チップまたはチップの一部(例えば、半導体チップ)を指すこともできる。「プロセッサ」という用語は、同じタイプまたは異なるタイプの1つ、2つ、またはそれ以上のプロセッサを指すことがある。コンピュータ、コンピューティングデバイスおよびユーザデバイスなどは、プロセッサを含むデバイスを指してもよく、プロセッサ自体と同等であってもよいことに留意されたい。
【0036】
コンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置に搭載され、コンピュータまたは他のプログラマブル装置上で一連の動作ステップを行わせてコンピュータ実施プロセスを生成し、コンピュータまたは他のプログラマブル装置上で行われる命令が、1つ以上のブロックで指定された機能/動作を実施するためのステップを提供する。
【0037】
図面のフローチャートおよびブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品の実施可能なアーキテクチャ、機能、および動作を図示する。これに関して、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、指定された論理機能を実施するための1つ以上の実行可能命令を備えるモジュール、セグメント、または命令の一部を表すことができる。いくつかの代替的な実施形態では、ブロックに記されている機能は、図に示された順序から外れることがある。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行されてもよく、または、関連する機能に依存してブロックが時々逆の順序で実行されてもよい。また、ブロック図および/またはフローチャート図の各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャート図のブロックの組み合わせは、特定の機能または動作を行う専用のハードウェアベースのシステムによって、または専用ハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせを実行することによって実施できることを留意されたい。
【0038】
図5図6は、例示的な実施形態を実施することができるデータ処理環境の例示的な図としてのみ示されている。図5図6は例示的なものに過ぎず、開示された実施形態の態様または実施形態を実施することができる環境に関していかなる限定を主張または示唆するようには意図されていないことを理解されたい。開示された実施形態の精神および範囲から逸脱することなく、描写された環境に対する多くの修正を行うことができる。
【0039】
図5に図示するように、いくつかの実施形態は、データ処理システム/装置400のコンテキストにおいて実施されることが可能であり、プロセッサ341(例えば、CPU(中央処理ユニット)および/または他のマイクロプロセッサ)のような、1つ以上のプロセッサ、メモリ342、入出力コントローラ343、マイクロコントローラ349(任意であり得る)、周辺USB(ユニバーサルシリアルバス)接続347、キーボード344、および/または別の入力デバイス345(例えば、マウス、トラックボール、ペンデバイスなどのポインティングデバイス)、ディスプレイ346(例えば、モニタ、タッチスクリーンディスプレイなど)、および/または他の周辺接続およびコンポーネントを含むことができる。いくつかの例示的な実施形態では、周辺USB(ユニバーサルシリアルバス)接続347は、印刷デバイスまたは図1に示すプリンタ10のようなシステムに電子的に接続されてもよい。
【0040】
図示のように、データ処理システム/装置400の様々なコンポーネントは、システムバス351または類似のアーキテクチャを通じて電子的に通信することができる。システムバス351は、例えば、データ処理システム/装置400内のコンピュータコンポーネント間、または他のデータ処理デバイス、コンポーネント、コンピュータなどとの間でデータを転送するサブシステムであってもよい。データ処理システム/装置400は、いくつかの実施形態では、例えば、クライアント-サーバベースのネットワーク(例えば、インターネット)内のサーバとして、またはクライアントおよびサーバのコンテキストにおいて(すなわち、クライアントとサーバ上で実践される態様)実施される。
【0041】
いくつかの例示的な実施形態では、データ処理システム/装置400は、例えばスタンドアロンデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、パッドコンピューティングデバイスなどであってもよく、このような各デバイスは、クライアント-サーバベースのネットワークまたは他のタイプのネットワーク(例えば、セルラーネットワーク、Wi-Fiなど)に動作可能に接続され、および/またはそれと通信する。他の例示的な実施形態では、データ処理システム/装置400は、このような印刷デバイスまたはシステムの動作を制御するために、例えば本明細書で前述したプリンタ10または他のタイプの画像形成または印刷デバイスおよびシステムなどの印刷システムまたはデバイスと一体化することができる。さらに他の例示的な実施形態では、データ処理システム/装置400は、図1のプリンタ10などの印刷デバイスまたはシステムと双方向パケットベースの無線通信ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク、Wi-Fi、等)を通じて無線通信が可能である。
【0042】
図6は、図5に描写されたデータ処理システム/装置400の動作を指示するコンピュータソフトウェアシステム/装置450を図示する。コンピュータソフトウェアシステム/装置450は、ソフトウェアアプリケーション454、OS(オペレーティングシステム)451、およびシェルまたはインターフェース453を含む。ソフトウェアアプリケーション454は、例えば、図5に示すメモリ342に格納することができる。コンピュータソフトウェアシステム/装置450は、一般に、カーネルまたはOS451およびシェルまたはインターフェース453を含む。OS451は、コンピュータハードウェアおよびソフトウェアリソースを管理し、コンピュータプログラムのための共通サービスを提供するシステムソフトウェアのコンテキストで実施することができる。
【0043】
ソフトウェアアプリケーション454などの1つ以上のアプリケーションプログラムは、データ処理システム/装置400による実行のために「ロード」(すなわち、大容量ストレージまたは別のメモリロケーションからメモリ342に転送されてもよい)することができる。データ処理システム/装置400は、インターフェース453を通じてユーザコマンドおよびデータを受信することができ、これらの入力は、オペレーティングシステム451および/またはソフトウェアアプリケーション454からの命令に従って、データ処理システム/装置400によって行われてもよい。インターフェース453は、いくつかの実施形態では、結果を表示するように機能することができ、その結果、ユーザは追加の入力を供給したり、セッションを終了したりすることができる。ソフトウェアアプリケーション454は、例えば、本明細書の図1~4に関して本明細書で説明したような様々な命令または動作を実施することができるモジュール452を含むことができる。モジュール452はまた、例えば、様々なモジュール(およびコンポーネント/特徴など)または図1図4に関して本明細書にて説明および図示されたコンポーネントおよび動作などの特定のモジュールを実施するモジュールまたはサブモジュールのグループで構成することもできる。
【0044】
以下の説明は、システムおよび方法を実施することができる適切なコンピューティング環境の簡潔で一般的な説明を提供することを意図している。必須ではないが、開示された実施形態は、単一のコンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータ実行可能命令の一般的なコンテキストで説明される。ほとんどの場合、「モジュール」はソフトウェアアプリケーションを構成することができるが、ソフトウェアとハードウェアの両方(すなわち、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせ)として実施することもできる。
【0045】
一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを行ったり、特定のデータタイプおよび命令を実施したりするルーチン、サブルーチン、ソフトウェアアプリケーション、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含むが、これらに限定されない。さらに、当業者は、開示された方法およびシステムが、例えば、ハンドヘルドデバイス、マルチプロセッサシステム、データネットワーク、マイクロプロセッサベースまたはプログラム可能な家電製品、ネットワーク化されたPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、サーバなどの他のコンピュータシステム構成と共に実施できることを理解するであろう。
【0046】
本明細書で使用されるモジュールという用語は、特定のタスクを行う、または特定のデータタイプを実施するルーチンおよびデータ構造の集合を指すことができることに留意されたい。モジュールは2つのパートから構成可能であり、定数、データタイプ、変数、および他のモジュールまたはルーチンによってアクセス可能なルーチンをリストするインターフェースと、モジュール内でルーチンを実際に実施するソースコードを含む、典型的にはプライベートな(そのモジュールにのみアクセス可能である)インプリメントである。モジュールという用語は、ワードプロセッシング、会計、在庫管理などの特定のタスクを行うことを補助するように設計されたコンピュータプログラムなどのアプリケーションを単に指す場合もある。他の実施形態では、モジュールはハードウェアコンポーネント、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせを指すこともある。
【0047】
したがって、図5図6は、例として意図されており、開示された実施形態のアーキテクチャ上の制限としてではない。加えて、このような例示的な実施形態は、特定のアプリケーションまたはコンピューティングまたはデータ処理環境に限定されない。代わりに、当業者は、開示されたアプローチが様々なシステムおよびアプリケーションソフトウェアに有利に適用され得ることを理解するであろう。さらに、開示された実施形態は、Macintosh、Windows、Android、UNIX(登録商標)、LINUXなどの様々な異なるコンピューティングプラットフォーム上で具体化することができるが、これらに限定されない。
【0048】
前述に基づいて、多くの実施形態、代替的かつ好適なものが本明細書に開示されていることが理解されよう。例えば、好適な実施形態では、プリントヘッドのドライアウトを緩和させるシステムを実施することができる。そのようなシステムは、例えば、印刷のために1つ以上の基材を搬送するためのクロスローラの配列および位置合わせトランスポートと、位置合わせトランスポート上のプリントヘッドに対向する位置合わせプリントエッジに向けて1つ以上の基材を駆動するステアリング機構とを含む。基材がプリントヘッドの適切なエッジに位置合わせされているときにのみクロスローラが係合し、プリントヘッドをドライアウトする前に運動させることができる。
【0049】
いくつかの例示的な実施形態では、基材が少なくとも1つのニップから外れているとき、ニップ(または複数のニップ)が係合解除され、それによって、少なくとも1つの次のシートが、位置合わせプリントヘッドの対向するエッジ上に動かされる。いくつかの例示的な実施形態では、対向する位置合わせプリントヘッドは、内側位置合わせエッジおよび外側位置合わせエッジを構成することができる。
【0050】
さらに別の例示的な実施形態では、クロスローラの上記配列は、第2の一連のクロスローラの反対側に配置された第1の一連のクロスローラを含むことができ、第1の一連のクロスローラのうちの少なくともいくつかのクロスローラは、少なくとも1つの基材の搬送中に係合解除および係合され、第2の一連のクロスローラのうちの少なくともいくつかのクロスローラは、シートの搬送中に係合解除されて係合される。
【0051】
さらに別の例示的な実施形態では、ニップ機構は、実施することができ、互いに平行、かつ互いに対して反対の方向に延びる複数のニップローラを含み、クロスローラの配列は複数のニップローラを備え、複数ニップローラが、位置合わせトランスポートに沿って基材を移動させる。いくつかの例示的な実施形態では、上記基材は、例えば、シート、用紙、金属、箔、ダイカット材料などであり得る。
【0052】
いくつかの例示的な実施形態では、印刷用のプリンタ装置は、実施することができ、クロスローラの上記配列と、位置合わせトランスポートおよびステアリング機構とを含む。いくつかの例示的な実施形態では、プリンタ装置は水性インクジェットプリンタであってもよい。
【0053】
別の例示的な実施形態では、プリントヘッドのドライアウトを緩和するシステムは、実施することができ、1つ以上のプロセッサと、プロセッサと通信することができるコンピュータプログラムコードを具現化する非一時的コンピュータ使用可能媒体とを含む。コンピュータプログラムコードは、プロセッサによって実行可能な命令を含むことができ、クロスローラの配列および位置合わせトランスポートを利用してプリントするために1つ以上の基材を搬送し、基材がプリントヘッドの適切なエッジに位置合わせされているときにのみクロスローラが係合するように、位置合わせトランスポート上のプリントヘッドの対向する位置合わせプリントエッジにステアリング機構を介して1つ以上の基板を駆動し、それにより、ドライアウトする前にプリントヘッドを運動させるように構成されている。
【0054】
さらに別の例示的な実施形態では、プリントヘッドのドライアウトを緩和する方法は、例えば、ステップ、命令、または動作を含む、印刷装置のコンテキストで実施することができ、例えば、クロスローラの配列と位置合わせトランスポートを使用して印刷するための1つ以上の基材を自動的に搬送することと、基材がプリントヘッドの適切なエッジに位置合わせされているときにのみクロスローラが係合するように、位置合わせトランスポート上のプリントヘッドの対向する位置合わせプリントエッジにステアリング機構を介して基材を自動的に駆動し、それにより、ドライアウトする前にプリントヘッドを運動させることと、を含む。

図1
図2
図3
図4
図5
図6