(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-30
(45)【発行日】2022-10-11
(54)【発明の名称】作業機管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20120101AFI20221003BHJP
A01B 71/02 20060101ALI20221003BHJP
【FI】
G06Q50/02
A01B71/02 Z
(21)【出願番号】P 2019058821
(22)【出願日】2019-03-26
【審査請求日】2021-01-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマーパワーテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087701
【氏名又は名称】稲岡 耕作
(74)【代理人】
【識別番号】100086391
【氏名又は名称】香山 秀幸
(74)【代理人】
【識別番号】100110799
【氏名又は名称】丸山 温道
(74)【代理人】
【識別番号】100206704
【氏名又は名称】西尾 明洋
(72)【発明者】
【氏名】石川 彬
【審査官】加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-212941(JP,A)
【文献】特開2006-296261(JP,A)
【文献】国際公開第2015/118730(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0165502(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
A01B 71/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機が装着される作業車両と、
前記作業機が装着された前記作業車両を自動走行させる自動走行経路を生成する自動走行経路生成部と、前記作業機を管理する管理サーバとを含む作業機管理システムであって、
前記作業車両が、前記作業車両に装着された作業機を撮影して撮影画像を取得する撮影部と、前記撮影画像を前記管理サーバに送信する撮影画像送信部とを有し、
前記管理サーバが、前記撮影画像を解析して少なくとも前記作業車両に装着された作業機の種類を判別する作業機判別部を有し、
前記作業機判別部が、前記撮影画像を解析して、前記作業機の種類とともに前記作業機の型式を判別し、
前記管理サーバが、前記作業機の型式毎に異なり前記自動走行経路の生成に必要な前記作業機の情報である作業機情報を、前記作業機の型式毎に記憶する作業機情報記憶部と、前記作業機判別部が判別した前記作業機の型式に対応する前記作業機情報を、前記自動走行経路生成部に送信する作業機情報送信部とを有する、作業機管理システム。
【請求項2】
前記撮影画像送信部が、前記撮影画像が撮影された時刻を示す撮影時刻情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバが、前記撮影画像および前記撮影時刻情報を、前記作業機の種類毎に記憶する記憶部を有する、請求項1に記載の作業機管理システム。
【請求項3】
前記作業車両が、前記作業車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記位置情報を前記管理サーバに送信する位置情報送信部とを有し、
前記位置情報送信部が、前記撮影画像送信部である、請求項1または2に記載の作業機管理システム。
【請求項4】
作業機が装着される作業車両と、前記作業機が装着された前記作業車両を自動走行させる自動走行経路を生成する自動走行経路生成部と、前記作業機を管理する管理サーバとを含む作業機管理システムであって、
前記作業車両が、前記作業車両に装着された作業機を撮影して撮影画像を取得する撮影部と、前記撮影画像を前記管理サーバに送信する撮影画像送信部とを有し、
前記管理サーバが、前記撮影画像を解析して少なくとも前記作業車両に装着された作業機の型式を判別する作業機判別部を有し、
前記管理サーバが、前記作業機の型式毎に異なり前記自動走行経路の生成に必要な前記作業機の情報である作業機情報を、前記作業機の型式毎に記憶する作業機情報記憶部と、前記作業機判別部が判別した前記作業機の型式に対応する前記作業機情報を、前記自動走行経路生成部に送信する作業機情報送信部とを有する、作業機管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
トラクタに作業機を装着して作業を行う場合に、トラクタに装着されている作業機の種類や型式を自動的に判定する技術として、下記特許文献1が開示されている。
下記特許文献1に開示された技術では、作業機には、作業機の識別情報を送信するRFID(Radio Frequency Identification)タグが取り付けられており、作業車両には、RFIDタグが送信する識別情報を受信するRFIDリーダが取り付けられている。そのため、作業車両に装着された作業機のRFIDタグをRFIDリーダが読み取ることで、作業車両に装着中の作業機の種類を把握することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術では、装着され得る様々な作業機にRFIDタグを準備し、RFIDリーダが読取可能とする取付位置にRFIDタグを正確に取り付ける必要があるため、手間がかかる。
そこで、この発明の目的は、作業車両に装着される作業機を簡単に識別することができる作業機管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明の一実施形態は、作業機が装着される作業車両と、前記作業機を管理する管理サーバとを含む作業機管理システムを提供する。そして、前記作業車両が、前記作業車両に装着された作業機を撮影して撮影画像を取得する撮影部と、前記撮影画像を前記管理サーバに送信する撮影画像送信部とを有し、前記管理サーバが、前記撮影画像を解析して少なくとも前記作業車両に装着された作業機の種類を判別する作業機判別部を有する。
【0006】
この構成によれば、作業車両の撮影部によって取得された撮影画像が管理サーバの作業機判別部によって解析されることによって、作業機の種類が判別される。そのため、作業機の種類を識別するための部品を個々の作業機に取り付けることなく、作業車両に装着される作業機の種類を簡単に判別することができる。
この発明の一実施形態では、前記撮影画像送信部が、前記撮影画像が撮影された時刻を示す撮影時刻情報を前記管理サーバに送信する。そして、前記管理サーバが、前記撮影画像および前記撮影時刻情報を、前記作業機の種類毎に記憶する記憶部を有する。そのため、記憶部に記憶された画像情報および撮影時刻情報を参照することで、各作業が行われた日時を把握することができる。
【0007】
この発明の一実施形態では、前記作業車両が、前記作業車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記位置情報を前記管理サーバに送信する位置情報送信部とを有し、前記位置情報送信部が、前記撮影画像送信部である。
この構成によれば、位置情報取得部によって取得された作業車両の位置情報を管理サーバに送信する位置情報送信部を、画像情報送信部に兼用することができる。
【0008】
この発明の一実施形態では、前記作業機が装着された前記作業車両を自動走行させる自動走行経路を生成する自動走行経路生成部をさらに含む。前記作業機判別部が、前記撮影画像を解析して、前記作業機の種類とともに前記作業機の型式を判別する。そして、前記管理サーバが、前記作業機の型式毎に異なり前記自動走行経路の生成に必要な前記作業機の情報である作業機情報を、前記作業機の型式毎に記憶する作業機情報記憶部と、前記作業機判別部が判別した前記作業機の型式に対応する前記作業機情報を、前記自動走行経路生成部に送信する作業機情報送信部とを有する。
【0009】
この構成によれば、画像情報の解析によって判別された作業機の型式に対応する作業機情報が作業車両に送信される。そのため、自動走行経路生成部は、作業機情報に基づいて自動走行経路を生成することができる。したがって、作業機の種類および型式を簡単に判別し、その結果に基づいて、自動走行経路の生成に必要な作業機情報を自動走行経路生成部に与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る作業機管理システムの構成を示す模式図である。
【
図2】
図2は、前記作業機管理システムに備えられた作業車両および管理サーバの電気的構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、前記作業車両の撮影部によって取得される撮影画像の一例を示す模式図である。
【
図4】
図4は、前記管理サーバに備えられた記憶部に記憶された前記撮影画像を外部端末を用いてユーザが閲覧する際に、当該外部端末に表示される画像の模式図であり、作業機の種類を選択するための画像の模式図である。
【
図5】
図5は、前記管理サーバに備えられた記憶部に記憶された前記撮影画像を外部端末を用いてユーザが閲覧する際に、当該外部端末に表示される画像の模式図であり、閲覧する撮影画像を選択するための画像の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、この発明の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る作業機管理システム1の構成を示す模式図である。作業機管理システム1は、作業車両としてのトラクタに装着される作業機に関する情報をユーザ毎に管理するシステムである。
作業機管理システム1は、作業機3が装着される作業車両としてのトラクタ2と、作業機3に関する情報を管理する管理サーバ4と、管理サーバ4にアクセス可能な外部端末5と、トラクタ2についての各種情報が表示される遠隔操作端末7とを含む。
【0012】
トラクタ2は、手動走行および自律走行(自動走行)が可能にされている。オペレータは、トラクタ2に搭乗することなくトラクタ2を自律走行させることができるように構成されていてもよい。また、このトラクタ2は、トラクタ2が搭乗した状態で自律走行を行えるように構成されていてもよい。
作業機3としては、たとえば、ロールベーラ、ロータリ、プラウ、レベラ、草刈機、播種機、収穫機、スプレーヤ等の種々の作業機を用いることができる。
【0013】
トラクタ2、外部端末5および遠隔操作端末7は、通信網6を介して、管理サーバ4と無線通信可能である。管理サーバ4は、管理センター内に設けられている。外部端末5は、ユーザによって操作される。外部端末5は、ユーザの家やユーザの事務所に設けられている。
トラクタ2は、遠隔操作端末7とWiFi等で無線通信可能である。遠隔操作端末7は、トラクタ2が自動走行する際の走行経路である自動走行経路を生成することができる。遠隔操作端末7は、自動走行経路生成部の一例である。遠隔操作端末7には、トラクタ2の各種情報が表示されユーザが操作可能な操作表示部7Aが設けられている。
【0014】
図2は、トラクタ2および管理サーバ4の電気的構成を示すブロック図である。トラクタ2は、トラクタ2の動作(前進、後進、停止、旋回等の動作)を制御するトラクタ制御部40を含む。トラクタ制御部40は、CPUおよびメモリ(RAM等)41を備えたマイクロコンピュータを含む。トラクタ制御部40には、無線通信部42、複数のコントローラ43および撮影部46が電気的に接続されている。無線通信部42は、管理サーバ4と無線通信するための通信インターフェースである。
【0015】
複数のコントローラ43は、トラクタ2の各部を制御する。具体的には、複数のコントローラ43には、エンジンの回転数を制御するエンジンコントローラ、トラクタ2の車速を制御する車速コントローラ、トラクタ2の向きを制御する操向コントローラ、作業機3の昇降を制御する昇降コントローラ、作業機3に動力を伝達するPTO軸の回転を制御するPTOコントローラ等が含まれる。
【0016】
トラクタ制御部40には、衛星信号受信用アンテナ44が電気的に接続されている。衛星信号受信用アンテナ44は、衛星測位システムを構成する測位衛星(図示せず)からの信号を受信するものである。衛星測位システムは、たとえば、GNSS(Global Navigation Satellite System)である。衛星信号受信用アンテナ44で受信された測位信号は、測位データ取得部45に入力される。
【0017】
測位データ取得部45は、トラクタ2の測位データを所定の間隔(たとえば、1秒間隔)で取得する。測位データには、トラクタ2(厳密には、衛星信号受信用アンテナ44)の位置情報(たとえば緯度・経度情報)と、位置情報に対応する時刻情報とが含まれる。測位データ取得部45は、位置情報取得部の一例である。
撮影部46は、トラクタ2に装着された作業機3を撮影して撮影データを取得する。撮影部46は、たとえば、カメラである。撮影部46は、トラクタ2の後方部分に取り付けられており、トラクタ2の後下方を撮影する。
【0018】
撮影データには、撮影画像と、撮影部46によって撮影画像が取得されたときの時刻(撮影時刻情報)とが含まれる。撮影画像は、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。
図3は、撮影画像の一例を示す模式図である。撮影画像には、作業機3、および、圃場において作業機3よりも後方の領域の画像が含まれる。
撮影時刻情報は、測位データ取得部45によって取得される測位データに含まれる時刻情報に基づいて特定されてもよいし、トラクタ2の内部時刻であってもよい。
【0019】
撮影部46は、たとえば、トラクタ2のエンジン(図示せず)の始動時に撮影データを取得する。撮影部46は、圃場でのトラクタ2の走行中にも撮影画像を1回または複数回取得してもよい。
無線通信部42は、測位データおよび撮影データを所定のタイミングで管理サーバ4に送信する。無線通信部42は、撮影画像送信部の一例であり、位置情報送信部の一例でもある。所定のタイミングとは、たとえば、トラクタ2のエンジン(図示せず)が停止するタイミングである。
【0020】
圃場でのトラクタ2の走行中にも撮影部46によって撮影画像が取得されている場合には、無線通信部42は、圃場でのトラクタ2の走行中に取得された撮影画像を遠隔操作端末7(
図1を参照)にも送信する。これにより、ユーザは、遠隔操作端末7の操作表示部7Aを介して、トラクタ2の走行中に作業機3が正常に動作しているか否かを確認することができる。
【0021】
管理サーバ4は、管理サーバ4を制御するサーバ制御部60を含む。サーバ制御部60は、CPUおよびメモリ(ROM、RAM等)61を備えたマイクロコンピュータを含む。サーバ制御部60には、無線通信部62、操作表示部64、操作部65および記憶部63が電気的に接続されている。
無線通信部62は、トラクタ2や作業機3と無線通信するための通信インターフェースである。記憶部63は、ハードディスク、不揮発性メモリ等の記憶デバイスから構成されている。操作表示部64は、たとえば、タッチパネル式ディスプレイからなる。操作部65は、たとえば、キーボード、マウス等を含む。
【0022】
無線通信部62は、トラクタ2の無線通信部42から送信された測位データおよび撮影データを受信する。サーバ制御部60は、無線通信部62が受信した撮影データをメモリ61に保存する。サーバ制御部60は、メモリ61に保存された撮影データに含まれる撮影画像を解析して、撮影画像中の作業機3の種類を判別する作業機判別部70を含む。撮影画像の解析手法としては、たとえば、人工知能(AI:artificial intelligence)を用いた特徴量解析が挙げられる。
【0023】
記憶部63は、測位データを記憶する測位データ記憶部66と、作業機判別部70による判別結果とともに撮影データを記憶する撮影データ記憶部67とを含む。
測位データ記憶部66に記憶された測位データは、サーバ制御部60がトラクタ2の移動軌跡を生成するために用いることができる。ユーザは、トラクタ2を用いて作業を行った後、遠隔操作端末7または外部端末5を用いて管理サーバ4にアクセスすることによって、サーバ制御部60によって生成されたトラクタ2の移動軌跡を閲覧することができる。
【0024】
撮影データ記憶部67には、撮影データを分類するフォルダが作業機の種類毎に予め用意されている。撮影データ記憶部67は、作業機判別部70によって判別された作業機の種類に対応するフォルダに撮影データを記憶する。撮影データ記憶部67に記憶された撮影データには、識別情報として、作業機の種類および撮影時刻(撮影日)を含むファイル名が設定される。
【0025】
ユーザは、外部端末5を用いて管理サーバ4にアクセスすることによって、撮影データ記憶部67に記憶された撮影データを閲覧することができる。
図4および
図5は、撮影データ記憶部67に記憶された撮影データを、外部端末5を用いてユーザが閲覧する際に、外部端末5のディスプレイ等の表示部5Aに表示される画像の模式図である。
ユーザは、外部端末5を用いて管理サーバ4にアクセスすると、
図4に示すように、ユーザ自身が所有する作業機の種類(ロータリ、スプレーヤ、プラウ等)が、外部端末5の表示部5A内の所定の表示領域5Bに表示される。ユーザが外部端末5の表示部5Aの内の表示領域5Bに表示される複数の作業機種のうちから1つを選択すると、外部端末5の表示部5Aの表示領域5Bに表示される画像が変更され、選択した作業機の種類に対応する撮影データのファイル名が1つまたは複数表示される。
【0026】
図5には、
図4においてユーザが作業機の種類として「ロータリ」を選択した場合の例が示されている。
図5に示す例では、作業機の種類がロータリである撮影データのファイル名が表示される。外部端末5の表示部5Aの表示領域5Bに表示されたファイル名を選択すると、そのファイル名に対応する撮影画像が外部端末5の表示部5Aの表示領域5Bに表示される。たとえば、「20180410_ロータリ.JPG」というファイル名を選択すると、2018年4月10日に撮影されたロータリの撮影画像が表示される。
【0027】
図5に示す例では、ファイル名には撮影日が含まれているが、撮影部46が1日のうちに複数回撮影する場合には、同日に取得された撮影画像を識別するために、撮影日ではなく、撮影時刻(撮影日時)がファイル名に含まれることが好ましい。
仮に、撮影画像の内容とファイル名とが整合していない場合には、ユーザが外部端末5を操作することによって、正しいファイル名に変更することができる。管理サーバ4を操作するオペレータが撮影画像の内容とファイル名とが整合していないことに気付いた場合には、オペレータが管理サーバ4の操作部65または操作表示部64を操作して正しいファイル名に変更することが可能である。
【0028】
この実施形態によれば、撮影部46によって取得された作業機3の撮影画像が管理サーバ4のサーバ制御部60の作業機判別部70によって解析されることによって、作業機3の種類が判別される。そのため、作業機3の種類を識別するための部品を個々の作業機3に取り付けることなく、作業機3の種類を簡単に判別することができる。
また、トラクタ2の走行中に撮影部46によって撮影データを取得すれば、撮影データを、作業機3の種別の判別だけでなく、トラクタ2の走行中に作業機3が正常に動作しているか否かの確認にも利用することができる。
【0029】
また、トラクタ2の無線通信部42が、撮影画像とともに撮影時刻情報を管理サーバ4に送信し、管理サーバ4の記憶部63の撮影データ記憶部67が、撮影データ(撮影画像および撮影時刻情報)を記憶する。そのため、撮影データ記憶部67に記憶された撮影データを参照することで各作業が行われた日時を把握することができる。
また、撮影データが、トラクタ2の走行中に取得されたものであれば、撮影データを参照することで、作業中の圃場の状態を確認することもできる。
【0030】
また、トラクタ2において、管理サーバ4に向けて測位データを送信する無線通信部42が、管理サーバ4に向けて撮影データも送信する。そのため、無線通信部42を、画像情報送信部に兼用することができる。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、さらに他の形態で実施することができる。
【0031】
たとえば、作業機判別部70は、撮影画像を解析することによって、作業機3の種類だけでなく作業機3の型式を判別可能であってもよい。そうであれば、トラクタ2に装着される作業機3を詳しく判別することができる。
さらに、管理サーバ4の記憶部63が、自動走行経路の生成に必要な作業機情報を作業機3の型式毎に記憶する作業機情報記憶部68を含んでおり、かつ、無線通信部62が、作業機3の型式に対応する作業機情報を遠隔操作端末7に送信するように構成されていれば、遠隔操作端末7は、作業機情報に基づいて自動走行経路を生成することができる。作業機情報には、たとえば、幅方向における作業機3の寸法等が含まれる。
【0032】
遠隔操作端末7は、作業機情報を取得することができれば、圃場の作業領域において作業機3が無駄なく作業可能なように、自動走行経路を生成することができる。したがって、作業機3の種類および型式を簡単に判別し、その結果に基づいて、自動走行経路の生成に必要な情報をトラクタ2に与えることができる。
ただし、自動走行経路の生成に作業機情報を利用する場合には、トラクタ2が自動走行を開始する前に、撮影部46による撮影データの取得、撮影画像に基づく作業機3の型式の判別、および、トラクタ2への作業機情報の送信が行われる必要がある。
【0033】
上述の実施形態に係る作業機管理システム1では、ユーザが外部端末5を用いて管理サーバ4にアクセスするように構成されている。しかしながら、ユーザが、外部端末5の代わりに、遠隔操作端末7を用いて管理サーバ4にアクセスできるように作業機管理システム1が構成されていてもよい。この場合、
図4および
図5に示す画像は、遠隔操作端末7の操作表示部7A(
図1参照)に表示される。
【0034】
上述の実施形態に係る作業機管理システム1では、撮影部46がトラクタ2の後方部分に取り付けられている。しかしながら、トラクタ2の前方に作業機3が装着される構成であれば、撮影部46がトラクタ2の前方部分に取り付けられていてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0035】
1 :作業機管理システム
2 :トラクタ(作業車両)
3 :作業機
4 :管理サーバ
7 :遠隔操作端末(自動走行経路生成部)
42 :無線通信部(撮影画像送信部、位置情報送信部)
45 :測位データ取得部(位置情報取得部)
58 :位置情報算出部(位置情報取得部)
62 :無線通信部(作業機情報送信部)
63 :記憶部
68 :作業機情報記憶部
70 :作業機判別部