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特許7150692複数のタイミングアドバンスに関連付けられた複数のコンポーネントキャリア上における無線伝送のための電力制御の方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-30
(45)【発行日】2022-10-11
(54)【発明の名称】複数のタイミングアドバンスに関連付けられた複数のコンポーネントキャリア上における無線伝送のための電力制御の方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/30 20090101AFI20221003BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221003BHJP
【FI】
H04W52/30
H04W72/04 111
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019234993
(22)【出願日】2019-12-25
(62)【分割の表示】P 2017156555の分割
【原出願日】2012-11-02
(65)【公開番号】P2020048230
(43)【公開日】2020-03-26
【審査請求日】2020-01-24
【審判番号】
【審判請求日】2021-12-10
(31)【優先権主張番号】61/555,853
(32)【優先日】2011-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/591,050
(32)【優先日】2012-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/612,096
(32)【優先日】2012-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/644,726
(32)【優先日】2012-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/677,750
(32)【優先日】2012-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/705,436
(32)【優先日】2012-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ダブリュ.ハイム
(72)【発明者】
【氏名】ジャネット エー.スターン-ベルコヴィッツ
(72)【発明者】
【氏名】ステファン イー.テリー
(72)【発明者】
【氏名】バージル コムサ
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】石田 紀之
【審判官】圓道 浩史
(56)【参考文献】
【文献】InterDigital Communications,Timing,Pathloss Reference and RLM for Scells[online],3GPP TSG-RAN WG2#75bis R2-115410,インターネット<https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_75bis/docs/R2-115410.zip>,2011年10月14日
【文献】Panasonic,Uplink signalling for carrier aggregation enhancement[online],3GPP TSG-RAN WG1#66b R1-113115,インターネット<https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_66b/Docs/R1-113115.zip>,2011年10月14日
【文献】Research In Motion,UK Limited,Simultaneous SRS Transmission In Carrier Aggregation,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #65 R1-111665,インターネット<https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_65/Docs/R1-111665.zip>2011年 5月 3日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24- 7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送信/受信ユニット(WTRU)による電力制御のための方法であって、
前記WTRUによって、少なくとも、第1のタイミングアドバンスグループ(TAG)内の第1のサービングセルについての第1の物理チャネルのための第1の送信電力、および、第2のTAG内の第2のサービングセルについての第2の物理チャネルのための第2の送信電力を決定するステップであって、前記第1のTAGは第1のタイミングアドバンス値と関連付けられ、前記第2のTAGは第2のタイミングアドバンス値に関連付けられている、ステップと、
前記WTRUによって、重複している部分についてのWTRU構成最大出力電力を決定するステップであって、前記重複している部分は、第1のスロット内の前記第1の物理チャネルの送信の部分であって、次のサブフレーム内の前記第2の物理チャネルの送信の部分と時間的に重複している部分である、ステップと、
前記WTRUによって、前記重複している部分における前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルの送信電力の合計が前記重複している部分についての前記決定された前記WTRU構成最大出力電力を超えないように、前記重複している部分における前記第1の物理チャネルのための前記第1の送信電力および前記第2の物理チャネルのための前記第2の送信電力のうちの少なくとも1つを、前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルの前記少なくとも1つの重複していない部分の少なくとも1つとは別に、調整するステップと、
前記WTRUによって、前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルの少なくとも1つ上でデータを送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルのうちの少なくとも1つを調整するステップは、第1の送信電力および第2の送信電力のうちの少なくとも1つを調整することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルのうちの少なくとも1つを調整するステップは、前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルのうちの少なくとも1つをドロップすることを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記重複している部分における前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルの前記送信電力の前記合計が前記重複している部分についての前記WTRU構成最大出力電力を超えることになることを条件として、前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルのうちの少なくとも1つを調整するステップが実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルのうちの少なくとも1つは、サウンディングリファレンス信号(SRS)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記WTRU構成最大出力電力は、PCMAXであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
電力制御のための無線送信/受信ユニット(WTRU)であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに動作可能に結合された送受信機と
を備え、
前記プロセッサは、少なくとも、第1のタイミングアドバンスグループ(TAG)内の第1のサービングセルについての第1の物理チャネルのための第1の送信電力、および、第2のTAG内の第2のサービングセルについての第2の物理チャネルのための第2の送信電力を決定するように構成され、前記第1のTAGは第1のタイミングアドバンス値と関連付けられ、前記第2のTAGは第2のタイミングアドバンス値に関連付けられており、
前記プロセッサは、重複している部分についてのWTRU構成最大出力電力を決定するようにさらに構成されており、前記重複している部分は、第1のスロット内の前記第1の物理チャネルの送信の部分であって、次のサブフレーム内の前記第2の物理チャネルの送信の部分と時間的に重複している部分であり、
前記プロセッサおよび前記送受信機は、前記重複している部分における前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルの送信電力の合計が前記重複している部分についての前記決定された前記WTRU構成最大出力電力を超えないように、前記重複している部分における前記第1の物理チャネルのための前記第1の送信電力および前記第2の物理チャネルのための前記第2の送信電力のうちの少なくとも1つを、前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルの前記少なくとも1つの重複していない部分の少なくとも1つとは別に、調整するようにさらに構成されており、
前記プロセッサおよび前記送受信機は、前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルの少なくとも1つ上でデータを送信するように構成されている
ことを特徴とするWTRU。
【請求項8】
前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルのうちの少なくとも1つを調整することは、第1の送信電力および第2の送信電力のうちの少なくとも1つを調整することを含むことを特徴とする請求項7に記載のWTRU。
【請求項9】
前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルのうちの少なくとも1つを調整することは、前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルのうちの少なくとも1つをドロップすることを含むことを特徴とする請求項7に記載のWTRU。
【請求項10】
前記重複している部分における前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルの前記送信電力の前記合計が前記重複している部分についての前記WTRU構成最大出力電力を超えることになることを条件として、前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルのうちの少なくとも1つを調整することが実行されることを特徴とする請求項7に記載のWTRU。
【請求項11】
前記第1の物理チャネルおよび前記第2の物理チャネルのうちの少なくとも1つは、サウンディングリファレンス信号(SRS)であることを特徴とする請求項7に記載のWTRU。
【請求項12】
前記WTRU構成最大出力電力は、PCMAXであることを特徴とする請求項7に記載のWTRU。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、参照により内容を本願に援用する、2011年11月4日に出願した米国特許仮出願第61/555,853号、2012年1月26日に出願した米国特許仮出願第61/591,050号、2012年3月16日に出願した米国特許仮出願第61/612,096号、2012年5月9日に出願した米国特許仮出願第61/644,726号、2012年7月31日に出願した米国特許仮出願第61/677,750号、および2012年9月25日に出願した米国特許仮出願第61/705,436号の利益を主張するものである。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムは、音声、データなどのような、さまざまなタイプの通信コンテンツを提供するために幅広く展開されている。これらの通信システムは、使用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅および送信電力)を共有することによって、複数のユーザとの通信をサポートすることができる多元接続システムであってもよい。そのような多元接続システムの例は、符号分割多元接続(CDMA:code division multiple access)システム、時分割多元接続(TDMA:time division multiple access)システム、周波数分割多元接続(FDMA:frequency division multiple access)システム、Third Generation Partnership Project(3GPP)のLong Term Evolution(LTE)システム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA:orthogonal frequency division multiple access)システムを含む。
【0004】
さまざまな無線デバイスが都市レベル、全国レベル、地域レベル、さらには地球レベルでも通信できるようにする共通のプロトコルを提供するために、これらの多元接続技術は、さまざまな電気通信規格に採用されてきた。新たな電気通信規格の一例は、LTEである。LTEは、3GPPによって推奨されるUniversal Mobile Telecommunications System(UMTS)移動体規格の一連の機能拡張である。LTEは、ダウンリンク(DL)でOFDMAを使用し、アップリンク(UL)でシングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)を使用し、多入力多出力(MIMO:multiple-input multiple-output)アンテナ技術を使用して、スペクトル効率を高め、コストを低減し、サービスを改善し、新しいスペクトルを使用し、他のオープン規格とより良好に統合することによって、移動体ブロードバンドインターネットアクセスをより良好にサポートすることを目指して設計されている。
【0005】
移動体通信システムにおけるアップリンク送信機電力制御は、望ましいサービス品質(たとえば、データ転送速度およびエラー率)を達成するための伝送されるビットあたりの十分なエネルギーの必要性と、システムの他のユーザへの干渉を最小化し、移動体端末のバッテリ寿命を最大化する必要性とのバランスをとる。この目標を達成するため、アップリンク電力制御は、パス損失、シャドーイング、高速フェーディング、および同一セルおよび隣接セルの他のユーザからの干渉を含む、無線伝搬チャネルの特徴に適合する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
複数のタイミングアドバンスに関連付けられた複数のコンポーネントキャリア上における無線伝送のための電力制御の方法および装置が開示される。無線送信/受信ユニット(WTRU)は、チャネルの送信電力の和がサブフレームの構成済み最大出力電力を超える見込みであるかまたは超える場合、さまざまなタイミングアドバンスグループ(TAG:timing advance group)に属するコンポーネントキャリア上で伝送されるようにその各サブフレームで物理チャネル上で電力スケーリングまたはその他の調整を実行することができ、各TAGはアップリンク伝送の別個のタイミングアドバンス値に関連付けられてもよい。WTRUは、後行のTAGおよび先行のTAGのサブフレームの重複部分の送信電力の和が、重複している間の構成済み最大WTRU出力電力を超える見込みであるかまたは超える場合、少なくとも1つの物理チャネルの送信電力を調整することができる。
【0007】
WTRUは、別の物理チャネルが、任意のコンポーネントキャリアで重複するシンボルで伝送されるようにスケジュールされることを条件として、サウンディングリファレンス信号(SRS:sounding reference signal)をドロップすることができる。WTRUは、構成済み最大WTRU出力電力が、任意のサービス提供セルの構成済み最大WTRU出力電力またはサービス提供セルの構成済み最大WTRU出力電力の和と等しくないことを条件として、現在のサブフレームの構成済み最大WTRU出力電力を含む電力ヘッドルームレポートをネットワークに送信することができる。
【0008】
WTRUは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)の第1のサブフレームに対して決定された一定電力レベルで、PRACHを伝送することができる。ガードシンボルは、重複チャネルを回避するためにコンポーネントキャリアに含まれてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
さらに詳細な理解は、添付の図面と併せて一例として示した以下の説明から得ることができる。
図1A】1つまたは複数の開示される実施形態が実施されうる例示的な通信システムを示すシステム図である。
図1B図1Aに示される通信システム内で使用されうる例示的な無線送信/受信ユニット(WTRU)を示すシステム図である。
図1C図1Aに示される通信システム内で使用されうる例示的な無線アクセスネットワークおよび例示的なコアネットワークを示すシステム図である。
図2】1つのコンポーネントキャリア(CC)においてセル固有のSRSサブフレームであり、別のCCにおいてはセル固有のSRSサブフレームではない、例示のサブフレームを示す図である。
図3】各々のタイミングアドバンスグループ(TAG)に異なるタイミングアドバンス(TA)が適用されている複数のTAGの例を示す図である。
図4A】SRSとその他のチャネル伝送とのクロスサブフレーム競合の例を示す図である。
図4B】SRSとその他のチャネル伝送とのクロスサブフレーム競合の例を示す図である。
図5A】CC間のTA差が1シンボル未満である場合のSRSおよびその他のチャネルの伝送の例を示す図である。
図5B】CC間のTA差が1シンボル未満である場合のSRSおよびその他のチャネルの伝送の例を示す図である。
図5C】CC間のTA差が1シンボル未満である場合のSRSおよびその他のチャネルの伝送の例を示す図である。
図6A】TA差が1シンボルよりも大きい場合のSRSおよびその他のチャネルの伝送の例を示す図である。
図6B】TA差が1シンボルよりも大きい場合のSRSおよびその他のチャネルの伝送の例を示す図である。
図6C】TA差が1シンボルよりも大きい場合のSRSおよびその他のチャネルの伝送の例を示す図である。
図7】SRSがサブフレームの最前部にある場合のクロスサブフレーム競合の例を示す図である。
図8】サブフレームの中央に含まれるSRSの例を示す図である。
図9】2つのセルのTA差を決定するために測定を使用する例を示す図である。
図10】過去のサブフレームと現在のサブフレームとの間の潜在的な干渉の例を示す図である。
図11】過去のサブフレーム内の物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)の現在のサブフレームへの重複の例を示す図である。
図12】先行のCCにおいて現在のサブフレームに含まれるガードシンボルの例を示す図である。
図13】SRSを伴わない過渡期間の例を示す図である。
図14】SRSを伴う過渡期間の例を示す図である。
図15】非SRS伝送の拡張された過渡期間の例を示す図である。
図16】SRS伝送の拡張された過渡期間の例を示す図である。
図17】シンボル単位のスケーリングが重複部分のシンボルに適用される例を示す図である。
図18A】2つの隣接するサブフレームに対して電力が決定された後に重複部分の送信電力が再スケーリングされる例を示す図である。
図18B】重複しない領域内の送信電力とは別個に重複部分の送信電力がスケーリングされる例を示す図である。
図19】アップリンク(UL)タイミングに基づく例示の重複領域を示す図である。
図20】過渡領域を含む例示の重複領域を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1Aは、1つまたは複数の開示される実施形態が実施されうる例示的な通信システム100を示す図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのようなコンテンツを、複数の無線ユーザに提供する多元接続システムであってもよい。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共用を通じて、そのようなコンテンツにアクセスできるようにすることができる。たとえば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)などのような、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を採用することができる。
【0011】
図1Aにおいて示されるように、通信システム100は、無線送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、およびその他のネットワーク112を含むことができるが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を検討することが理解されるであろう。WTRU102a、102b、102c、102dは各々、無線環境において操作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスであってもよい。一例として、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成されてもよく、ユーザ機器(UE)、移動局、固定または移動加入者ユニット、ページャー、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサー、家庭用電化製品などを含むことができる。
【0012】
通信システム100はまた、基地局114aおよび基地局114bを含むこともできる。基地局114a、114bは各々、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112のような1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするため、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェイスをとるように構成された任意のタイプのデバイスであってもよい。一例として、基地局114a、114bは、無線基地局装置(BTS)、Node-B、eNode B、Home Node B、Home eNode B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、無線ルータなどであってもよい。基地局114a、114bは各々単一の要素として示されるが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが理解されよう。
【0013】
基地局114aはRAN104の一部であってもよく、RAN104はまた、その他の基地局、および/または、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、リレーノードなどのような、ネットワーク要素(図示せず)を含むこともできる。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)と称されることもある特定の地理的領域内の無線信号を送信および/または受信するように構成されてもよい。セルは、セルセクタにさらに分割されてもよい。たとえば、基地局114aに関連付けられているセルは、3つのセクタに分割されてもよい。したがって、1つの実施形態において、基地局114aは、3つの送受信機、すなわちセルのセクタごとに1つの送受信機を含むことができる。もう1つの実施形態において、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を採用することができるので、セルの各セクタに対して複数の送受信機を使用することができる。
【0014】
基地局114a、114bは、エアインターフェイス116を介して、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数と通信することができ、エアインターフェイス116は(たとえば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光線など)任意の適切な無線通信リンクであってもよい。エアインターフェイス116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されてもよい。
【0015】
さらに具体的には、前述のように、通信システム100は、多元接続システムであってもよく、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなどのような、1つまたは複数のチャネルアクセス方式を採用することができる。たとえば、RAN104内の基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))を使用してエアインターフェイス116を確立することができるユニバーサル移動体通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)地上波無線アクセス(UTRA:Terrestrial Radio Access)のような無線技術を実施することができる。WCDMA(登録商標)は、高速パケットアクセス(HSPA)および/またはEvolved HSPA(HSPA+)のような通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
【0016】
もう1つの実施形態において、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、Long Term Evolution(LTE)および/またはLTE-Advanded(LTE-A)を使用してエアインターフェイス116を確立することができるEvolved UMTS地上波無線アクセス(E-UTRA:Evolved UMTS Terrestrial Radio Access)のような無線技術を実施することができる。
【0017】
もう1つの実施形態において、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(すなわち、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA200 EV-DO、Interim Standard 2000(IS-2000)、Interim Standard 95(IS-95)、Interim Standard 856(IS-856)、Global System for Mobile communications(GSM(登録商標))、Enhanced Data rates for GSM Evolution(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などのような無線技術を実施することができる。
【0018】
図1Aの基地局114bは、たとえば、無線ルータ、Home Node B、Home eNode B、またはアクセスポイントであってもよく、事業所、家庭、車両、キャンパスなどのような、局在的な領域において無線接続を容易にするために任意の適切なRATを使用することができる。1つの実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立するためにIEEE802.11のような無線技術を実施することができる。もう1つの実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立するためにIEEE802.15のような無線技術を実施することができる。さらにもう1つの実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、セルラーベースのRAT(WCDMA(登録商標)、CDMA2000、GSM(登録商標)、LTE、LTE-Aなど)を使用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。図1Aにおいて示されるように、基地局114bは、インターネット110に直接接続することができる。したがって、基地局114bが、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスする必要はない。
【0019】
RAN104は、コアネットワーク106と通信することができ、コアネットワーク106は音声、データ、アプリケーション、および/またはVoIP(voice over internet protocol)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数に提供するように構成された任意のタイプのネットワークであってもよい。たとえば、コアネットワーク106は、呼制御、課金サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイドコール、インターネット接続、ビデオ配信などを提供すること、および/またはユーザ認証のような高水準のセキュリティを実行することができる。図1Aにおいて示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106が、RAN104と同じRATまたは異なるRATを採用するその他のRANと直接または間接的に通信できることが理解されよう。たとえば、E-UTRA無線技術を使用しているRAN104に接続されていることに加えて、コアネットワーク106はまた、GSM(登録商標)無線技術を採用する別のRAN(図示せず)と通信することもできる。
【0020】
コアネットワーク106はまた、PSTN108、インターネット110、および/またはその他のネットワーク112にアクセスするためのWTRU102a、102b、102c、102dのゲートウェイとしての役割を果たすこともできる。PSTN108は、従来のアナログ電話回線サービス(POTS)を提供する回線交換電話ネットワークを含むことができる。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートの伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、およびインターネットプロトコル(IP)のような、共通の通信プロトコルを使用する相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク112は、その他のサービスプロバイダによって所有および/または運用される有線または無線の通信ネットワークを含むことができる。たとえば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを採用することができる1つまたは複数のRANに接続された別のコアネットワークを含むこともできる。
【0021】
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dの一部または全部は、マルチモード機能を含むことができる、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dはさまざまな無線リンクを介してさまざまな無線ネットワークと通信するための複数の送受信機を含むことができる。たとえば、図1Aに示されるWTRU102cは、セルラーベースの無線技術を採用することができる基地局114a、およびIEEE802無線技術を採用することができる基地局114bと通信するように構成されてもよい。
【0022】
図1Bは、例示のWTRU102を示すシステム図である。図1Bにおいて示されるように、WTRU102は、プロセッサ118、送受信機120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、固定式メモリ130、取り外し可能メモリ132、電源134、全地球測位システム(GPS)チップセット136、およびその他の周辺機器138を含むことができる。WTRU102は、実施形態に整合しながら、前述の要素の任意の部分的組み合わせを含むことができることが理解されよう。
【0023】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、特殊用途プロセッサ、標準的なプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意のタイプの集積回路(IC)、状態機械などであってもよい。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で操作できるようにする任意の他の機能を実行することができる。プロセッサ118は、送信/受信要素122に結合されうる送受信機120に結合されてもよい。図1Bはプロセッサ118および送受信機120を別個のコンポーネントとして示すが、プロセッサ118および送受信機120が電子パッケージまたはチップに統合されてもよいことが理解されよう。
【0024】
送信/受信要素122は、エアインターフェイス116を介して基地局(たとえば、基地局114a)に信号を送信するか、または基地局から信号を受信するように構成されてもよい。たとえば、1つの実施形態において、送信/受信要素122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナであってもよい。もう1つの実施形態において、送信/受信要素122は、たとえば、IR、UV、または可視光信号を送信および/または受信するように構成されたエミッタ/検出器であってもよい。さらにもう1つの実施形態において、送信/受信要素122は、RF信号および光信号を送信および受信するように構成されてもよい。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成されてもよいことが理解されよう。
【0025】
加えて、図1Bにおいて、送信/受信要素122は単一の要素として示されるが、WTRU102は任意の数の送信/受信要素122を含むことができる。さらに具体的には、WTRU102は、MIMO技術を採用することができる。したがって、1つの実施形態において、WTRU102は、エアインターフェイス116を介して無線信号を送信および受信するために2つ以上の送信/受信要素122(たとえば、複数のアンテナ)を含むことができる。
【0026】
送受信機120は、送信/受信要素122によって送信されるべき信号を変調し、送信/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成されてもよい。前述のように、WTRU102は、マルチモード機能を有することができる。したがって、送受信機120は、WTRU102が、たとえばUTRAおよびIEEE802.11のような複数のRATを介して通信できるようにするための複数の送受信機を含むことができる。
【0027】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)表示ユニット、または有機発光ダイオード(OLED)表示ユニット)に結合されてもよく、これらの機器からユーザ入力データを受信することができる。プロセッサ118はまた、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することもできる。加えて、プロセッサ118は、固定式メモリ130および/または取り外し可能メモリ132のような、任意のタイプの適切なメモリから情報にアクセスし、適切なメモリにデータを格納することができる。固定式メモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク、または任意のタイプのメモリストレージデバイスを含むことができる。取り外し可能メモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含むことができる。その他の実施形態において、プロセッサ118は、サーバ上、またはホームコンピュータ上のような(図示せず)、WTRU102に物理的に位置していないメモリから情報にアクセスし、そのようなメモリにデータを格納することができる。
【0028】
プロセッサ118は、電源134から電力を受信することができ、WTRU102内のその他のコンポーネントへの電力の配電および/または制御を行なうように構成されてもよい。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の適切なデバイスであってもよい。たとえば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(たとえば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li-ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含むことができる。
【0029】
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136に結合されてもよく、GPSチップセット136は、WTRU102の現在の場所に関するロケーション情報(たとえば、緯度および経度)を提供するように構成されてもよい。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその情報の代わりに、WTRU102は、基地局(たとえば、基地局114a、114b)からエアインターフェイス116を介してロケーション情報を受信すること、および/または2つ以上の近隣の基地局から受信されている信号のタイミングに基づいてその場所を決定することができる。WTRU102は、実施形態に整合しながら、任意の適切な場所決定の方法を用いてロケーション情報を取得することができることが理解されよう。
【0030】
プロセッサ118は、その他の周辺機器138にさらに結合されてもよく、周辺機器138は、追加の特徴、機能、および/または有線もしくは無線接続を提供する1つまたは複数のソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる。たとえば、周辺機器138は、加速度計、e-compass、衛星送受信機、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、USB(ユニバーサルシリアルバス)ポート、振動装置、テレビ送受信機、ハンズフリーヘッドセット、ブルートゥース(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線装置、デジタル音楽プレイヤー、メディアプレイヤー、テレビゲームプレイヤーモジュール、インターネットブラウザなどを含むことができる。
【0031】
図1Cは、1つの実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106を示すシステム図である。前述のように、RAN104は、E-UTRA無線技術を採用して、エアインターフェイス116を介してWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN104はまた、コアネットワーク106と通信することもできる。
【0032】
RAN104はeNode-B140a、140b、140cを含むことができるが、RAN140は、実施形態に整合しながら、任意の数のeNode-Bを含むことができることが理解されよう。eNode-B140a、140b、140cは各々、エアインターフェイス116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数の送受信機を含むことができる。1つの実施形態において、eNode-B140a、140b、140cはMIMO技術を実施することができる。したがって、たとえば、eNode-B140aは、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、WTRU102aから無線信号を受信することができる。
【0033】
eNode-B140a、140b、140cは各々、特定のセル(図示せず)に関連付けられてもよく、無線リソース管理の決定、ハンドオーバーの決定、アップリンクおよび/またはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを処理するように構成されてもよい。図1Cに示すように、eNode-B140a、140b、140cは、X2インターフェイスを介して相互に通信することができる。
【0034】
図1Cに示されるコアネットワーク106は、モビリティ管理ゲートウェイ(MME)142、サービス提供ゲートウェイ144、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ146を含むことができる。前述の要素は各々、コアネットワーク106の一部として示されているが、それらの要素のうちのいずれかがコアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有および/または運用されてもよいことが理解されよう。
【0035】
MME142は、S1インターフェイスを介してRAN104内のeNode-B142a、142b、142cの各々に接続されてもよく、制御ノードとしての役割を果たすことができる。たとえば、MME142は、WTRU102a、102b、102cのユーザを認証すること、ベアラのアクティブ化/非アクティブ化、WTRU102a、102b、102cの初期接続中に特定のサービス提供ゲートウェイを選択することなどに責任を負うことができる。MME142はまた、RAN104と、GSM(登録商標)またはWCDMA(登録商標)のような他の無線技術を採用するその他のRAN(図示せず)とを切り替えるための制御プレーン機能を提供することもできる。
【0036】
サービス提供ゲートウェイ144は、S1インターフェイスを介してRAN104内のeNode B140a、140b、140cの各々に接続されてもよい。サービス提供ゲートウェイ144は一般に、ユーザデータパケットを、WTRU102a、102b、102cとの間でルーティングおよび転送することができる。サービス提供ゲートウェイ144はまた、eNode B間ハンドオーバー中にユーザプレーンを固定すること、ダウンリンクデータがWTRU102a、102b、102cに使用可能な場合にページングをトリガーすること、WTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理して格納することなどのようなその他の機能を実行することもできる。
【0037】
サービス提供ゲートウェイ144はまた、PDNゲートウェイ146に接続されてもよく、PDNゲートウェイ146は、インターネット110のようなパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cとIP対応のデバイスとの間の通信を容易にすることができる。
【0038】
コアネットワーク106は、その他のネットワークとの通信を容易にすることができる。たとえば、コアネットワーク106は、PSTN108のような回線交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cと従来の固定電話通信デバイスとの間の通信を容易にすることができる。たとえば、コアネットワーク106は、コアネットワーク106とPSTN108との間のインターフェイスとしての役割を果たすIPゲートウェイ(たとえば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むことができるか、またはIPゲートウェイと通信することができる。加えて、コアネットワーク106は、その他のサービスプロバイダによって所有および/または運用される他の有線または無線ネットワークを含むことができるネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供することができる。
【0039】
3GPP LTEにおいて、たとえばLTE Release 8(R8)によれば、WTRUは、そのサービス提供セルと称されうる1つのセルに1つのキャリアで伝送することができる。キャリアアグリゲーションをサポートするWTRUは、たとえばLTE Release 10(R10)によれば、複数のキャリアで同時に伝送することができ、複数のサービス提供セルを有することができる。
【0040】
一部の実施形態において、セルは、ダウンリンクリソースおよび/またはアップリンクリソースの組み合わせを含む。ダウンリンクおよびアップリンクリソースのセットは各々、セルの中心周波数であってもよいキャリア周波数、および帯域幅に関連付けられてもよい。
【0041】
キャリアアグリゲーションをサポートするWTRUは、たとえばLTE R10によれば、1つまたは複数のサービス提供セル(またはコンポーネントキャリア(CC))で構成されてもよく、各CCに対してWTRUはUL通信用に構成されてもよい。CCおよびサービス提供セルが同義的に使用されてもよく、引き続き本明細書に含まれる実施形態に整合することが意図される。
【0042】
キャリアアグリゲーションをサポートするWTRUは、1つのプライマリセル(PCell)および1つまたは複数のセカンダリセル(SCell)と通信することができる。セルおよびサービス提供セルという用語は、同義的に使用されてもよい。
【0043】
LTEにおいて、任意の所与のサブフレームのCCでのWTRU UL伝送は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:physical random access channel)、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)、または物理アップリンク制御チャネル(PUCCH:physical uplink control channel)のうちの少なくとも1つを含むことができる。UL伝送は、サブフレームによって管理されてもよい。たとえば、所与のサブフレームにおける、各々一部の送信電力での、PUSCHおよび/またはPUCCHの伝送は、その他のサブフレームにおいてPUSCHおよび/またはPUCCH伝送とは別個に管理されてもよい。CCにおいて、PUSCHおよびPUCCH伝送は、たとえばそれぞれの認可またはその他の構成または割り振りによって指示されるように、サブキャリアの一部のセットを使用することができ、たとえばWTRUが復調リファレンス信号(DMRS:demodulation reference signal)を伝送することができるシンボル、またはサウンディングリファレンス信号(SRS)のために使用または確保されうるシンボルなど、特定のシンボルの可能性を除いて、サブフレーム内のすべてのシンボルを使用することができる。たとえば、通常の巡回プレフィックス(CP:cyclic prefix)の場合、PUSCHは、サブフレームの14のシンボルのうちの12において、シンボル3および10にDMRSを伴って伝送されてもよく、PUCCHは、14のシンボルのうちの8において、シンボル2~4および9~11にDMRSを伴って伝送されてもよい。
【0044】
特定のサブフレームにおいて、WTRUは、SRSを伝送することができる。WTRUは、たとえばブロードキャストシグナリングおよび無線リソース制御(RRC:radio resource control)専用シグナリングのうちの1つまたは複数を介して、evolved Node B(eNB)によってWTRUに提供されうるスケジュールおよび伝送パラメータに基づいて、定期的にSRSを伝送することができる。セル固有のSRS構成は、SRSが、所与のセルについてWTRUによって伝送されることを許可されるサブフレームを定義することができる。WTRU固有のSRS構成は、固有のWTRUによって使用されうるサブフレームおよび伝送パラメータを定義することができる。WTRUは、そのWTRU固有のサブフレームにおいて、単一のSRS伝送に関心がある全周波数帯域にわたり、またはSRS伝送のシーケンスが関心対象の周波数帯域を合同でカバーできるような方法で周波数領域のホッピングにより帯域幅の一部にわたり、最後のシンボルでSRSを伝送することができる。特定のWTRUは、セル固有のSRSサブフレームのサブセットであるWTRU固有のサブフレームでSRSを伝送することができる。WTRUはまた、UL認可も提供することができるダウンリンク制御情報(DCI:downlink control information)形式で含まれうる、ネットワークからの非周期的なSRS要求に応答してオンデマンドでSRSを伝送することができる。別個のWTRU固有のSRS構成は、定期的および非定期的なSRS伝送のためにWTRUに提供されてもよい。
【0045】
特定のルールは、セル固有のSRSサブフレームにおいて適用することができる。PUSCHが特定のCCでの特定のWTRUによる伝送をスケジュールされている、その特定のCCのセル固有のSRSサブフレームにおいて、特定のWTRUは、PUSCH伝送がセル固有のSRS帯域幅と部分的または完全に重複する場合、PUSCH伝送を短縮することができる(たとえば、特定のWTRUはサブフレームの最後のシンボルにPUSCHをマップしないかまたはサブフレームの最後のシンボルでPUSCHを伝送しなくてもよい)。重複がない場合、特定のWTRUは、PUSCH伝送を短縮しなくてもよい。いずれの場合においても、特定のWTRUは、サブフレームでPUSCHを伝送することができ、それが特定のWTRUのWTRU固有のSRSサブフレームである場合、特定のWTRUはまた、サブフレームでSRSを伝送することができ、ここでPUSCHおよびSRSはサブフレーム内のそれぞれのシンボルで伝送されてもよい。
【0046】
たとえばPUCCHフォーマット1、1a、1b、または3のような特定のPUCCHフォーマットもまた特定のCCでの特定のWTRUによる伝送をスケジュールされ、たとえばackNackSRS-SimultaneousTransmissionのようなパラメータが、少なくとも特定のWTRについてTRUEのような特定の値である、その特定のCCのセル固有のSRSサブフレームにおいて、特定のWTRUは、サブフレームの最後のシンボルを使用しない短縮されたPUCCHフォーマットを使用することができる(たとえば、特定のWTRはサブフレームの最後のシンボルにPUCCHをマップしないかまたはサブフレームの最後のシンボルでPUCCHを伝送しなくてもよい)。特定のWTRUは、サブフレームでPUCCHを伝送することができ、それが特定のWTRUのWTRU固有のSRSサブフレームである場合、特定のWTRUはまた、サブフレームでSRSを伝送することができ、ここでPUCCHおよびSRSはサブフレーム内のそれぞれのシンボルで伝送されてもよい。別のPUCCHフォーマットが伝送をスケジュールされているか、またはたとえばackNackSRS-SimultaneousTransmissionのようなパラメータが、少なくとも特定のWTRについてFALSEのような特定の他の値である場合、特定のWTRUは、正規の(たとえば、短縮されていない)フォーマットを使用してPUCCHを伝送することができ、SRSをドロップすることができる(たとえば、伝送しなくてもよい)。
【0047】
WTRUは、その受信および送信タイミングを、基準セルの受信フレームタイミングに同期することができる。キャリアアグリゲーション(CA)の場合、基準セルは、プライマリセル(PCell)またはセカンダリセル(SCell)であってもよい。受信フレーム境界のタイミングは、WTRUモーションおよび/またはその他の要因(たとえば、発振器ドリフト)により、時間の経過と共に変化することがあり、WTRUは、適宜そのタイミングを自律的に調整することができる。加えて、WTRUは、タイミングアドバンス(TA)を送信済み信号に適用することができる(たとえば、WTRUは、所与のULサブフレームの伝送を、対応するDLサブフレームの開始よりもある時間だけ(たとえば、適用されたTA)早く開始することができる)。eNBは、TAコマンドを、ULでeNBと通信することができるか、またはその制御下にありうる各WTRUに提供することができ、eNBはそのようなコマンドを、特定のセルに意図された任意の所与のサブフレームでのWTRUからのUL伝送が、名目上同時に特定のセルに到着するという意図を持って提供することができる。WTRUはまた、そのアップリンクタイミングを、基準セルの受信ダウンリンクフレームに従って自律的に調整することができ、そのタイミングは変化することがある。
【0048】
「タイミングアドバンスグループ」(TAG)という用語は、汎用性を失うことなく、RRCシグナリングのような上位レイヤシグナリングによって構成されうる1つまたは複数のサービス提供セルのグループを含み、グループ内の各セルごとにWTRUは、たとえば基準がグループのすべてのセルに対して同じであってもまたは同じでなくてもよい各セルのダウンリンクタイミング基準を使用して、同じTA値またはオフセットを適用することができる。TAの適用は、構成済みアップリンクを伴うセルに限定されてもよい。TAGは、構成済みアップリンクを伴うセルに限定されてもよい。プライマリTAG(pTAG)は、PCellを含むTAGであってもよい。pTAGは、SCellを含むことも、または含まないこともある。セカンダリTAG(sTAG)は、PCellを含まないTAGであってもよい。sTAGは、SCellのみを含むことができ、構成済みアップリンクを伴う少なくとも1つのセルを含むことができる。
【0049】
CAに対して構成されたWTRUは、同じサブフレームの複数のサービス提供セルで伝送することができる。「サービス提供セル」および「CC」という用語は、同義的に使用されてもよい。帯域内CAのような(たとえば、アグリゲートされたCCが同じ帯域にある)特定の場合において、WTRUは、アグリゲートされたCCに同じDLタイミング基準および同じタイミングアドバンスを使用することができ、その結果、WTRUは、相互に時間整合された(たとえば、正確にまたはほぼ正確に時間整合された)アグリゲートされたCCでサブフレームを伝送することができる。
【0050】
TAおよびΔTAは、それぞれこれ以降に開示される実施形態のいずれかにおいて、ULタイミングおよびULタイミング差によって置き換えられてもよい。「サブフレーム」および「伝送時間間隔」(TTI:transmission time interval)という用語は、同義的に使用されてもよい。サブフレームiおよびi+1は、時間が重複する連続サブフレームを表すことができ、NおよびN+1は、iおよびi+1の代わりに使用されてもよい。「電力バックオフ(power backoff)」および「電力低減(power reduction)」という用語は、同義的に使用されてもよい。イタリック体および非イタリック体の表記は、同義的に使用されてもよい。
【0051】
WTRUが伝送することができる各サブフレームについて、WTRUは、伝送されるべき物理チャネルの送信電力を設定することができる。WTRUは、以下のうちの少なくとも1つに従って、PUSCH、PUCCH、および/またはSRS送信電力を決定することができる。
【0052】
【数1】
【0053】
または、
【0054】
【数2】
【0055】
【数3】
【0056】
SRS,c(i)=min{PCMAX,c(i),PSRS_OFFSET,c(m)+10log10(MSRS,c)+Po_PUSCH,c(j)+αC(j)-PLC+fc(i)} 式(4)
【0057】
PUSCH,c(i)およびPSRS,c(i)は、それぞれサブフレームiのCCcに対する、PUSCHおよびSRSの電力であってもよく、PPUCCH(i)は、サブフレームiのPUCCHの電力であってもよく、PCMAX,c(i)はサブフレームiのCCcに対する構成済みの最大出力電力であってもよく、それらの値の各々はdBm単位であってもよい。
【0058】
【数4】
【0059】
はPPUCCH(i)の線形値であってもよく、
【0060】
【数5】
【0061】
はPPUSCH,c(i)の線形値であってもよく、
【0062】
【数6】
【0063】
はPCMAX,c(i)の線形値であってもよい。WTRUは、許容される限度内でPCMAX,c(i)を設定することができる。
【0064】
PUSCH,c(i)は、PUSCHリソース割り当ての帯域幅であってもよく、サブフレームiおよびサービス提供セルcに有効なリソースブロックの数で表されてもよい。
【0065】
o_PUSCH,c(j)は、サービス提供セルcについて、j=0および1の場合に上位レイヤにより提供されうるコンポーネントPo_NOMINAL_PUSCH,c(j)、およびj=0および1の場合に上位レイヤにより提供されうるコンポーネントPo_UE_PUSCH,c(j)の和から成るパラメータであってもよい。半永続的認可に対応するPUSCH(再)伝送の場合、jは0であってもよく、動的スケジューリングされた認可に対応するPUSCH(再)伝送の場合、jは1であってもよく、ランダムアクセス応答認可に対応するPUSCH(再)伝送の場合、jは2であってもよい。j=2の場合、Po_NOMINAL_PUSCH,c(j)の値は、ランダムアクセス手順の結果に基づいて設定されてもよく、Po_UE_PUSCH,c(j)は0であってもよい。αC(j)は、上位レイヤによって提供されるパラメータであってもよいか、または固定の値であってもよい。PLCは、サービス提供セルcについてWTRUにおいて計算されたダウンリンクパスロス推定であってもよい。ΔTF,c(i)は、上位レイヤによって提供されたパラメータ、および/またはコードブロックの数、各コードブロックのサイズ、チャネル品質インジケータ(CQI)/伝送される事前コード化マトリクスインジケータ(PMI)ビットの数、およびリソース要素の数のうちの1つまたは複数に基づいてWTRUによって計算されたパラメータであってもよい。fc(i)は、たとえばCCc上のPUSCHの場合など、送信電力制御(TPC)コマンドの積算であってもよい電力制御積算項であってもよい。
【0066】
o_PUCCHは、上位レイヤにより提供されうるパラメータPo_NOMINAL_PUCCH、および上位レイヤにより提供されうるパラメータPo_UE_PUCCHの和から成るパラメータであってもよい。h(nCQI,nHARQ,nSR)は、CQI、ハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)、および伝送されるスケジューリング要求ビットの数の関数であってもよいPUCCHフォーマット従属値であってもよい。パラメータΔF_PUCCH(F)は、上位レイヤによって提供されうるPUCCHフォーマット従属パラメータであってもよい。ΔTxD(F’)は、WTRUが2つのアンテナポートでPUCCHを伝送するように上位レイヤによって構成される場合、上位レイヤによって提供されうるPUCCHフォーマット従属パラメータであってもよく、それ以外の場合0であってもよい。g(i)は、たとえばPUCCHの場合など、TPCコマンドの積算であってもよい電力制御積算項であってもよい。
【0067】
SRS_OFFSET,c(m)は、上位レイヤによって提供されるパラメータであってもよく、mは、定期的または非定期的であってもよいSRSモードを表す値を有することができる。MSRS,cは、サービス提供セルcのサブフレームiにおけるSRS伝送の帯域幅であってもよく、リソースブロックの数で表されてもよい。PUSCHの式の場合と同じ表記を有するSRSの式のパラメータは、同じCCcについてPUSCH電力に使用される値と同じ値を使用することができる。
【0068】
WTRUは、伝送される各チャネルの電力を、(たとえば、最初に決定するなど)、決定することができる。チャネル送信電力(たとえば、決定されたチャネル送信電力)の和が、WTRUの構成済みの最大出力電力(たとえば、合計構成済み最大出力電力)を超える見込みであるかまたは超える場合、WTRUは、スケーリング後に、送信電力の和がWTRUの構成済み最大出力電力PCMAX(たとえば、合計構成済み最大出力電力)を超えない見込みとなるかまたは超えないように、ルールのセットなどに従って、チャネルの送信電力をスケーリングすることができる。
【0069】
たとえば、WTRUは、以下の条件が満足されるように、サブフレームiのサービス提供セルcについて
【0070】
【数7】
【0071】
をスケーリングすることができる。
【0072】
【数8】
【0073】
【数9】
【0074】
はPPUCCH(i)の線形値であってもよく、
【0075】
【数10】
【0076】
はPPUSCH,c(i)の線形値であってもよく、
【0077】
【数11】
【0078】
は、サブフレームiのWTRU合計構成済み最大出力電力PCMAXの線形値であってもよく、w(i)は、0≦w(i)≦1として、サービス提供セルcに対する
【0079】
【数12】
【0080】
の倍率であってもよい。
【0081】
送信電力のスケーリング、または調整の後には、チャネル優先順位に基づくルールのセットが続いてもよい。たとえば、優先順位は、最高から最低の順に、PUCCH、アップリンク制御情報(UCI)を伴うPUSCH、およびUCIを伴わないPUSCHの順序であってもよく、最高優先順位のチャネルはすべての使用可能な送信電力を使用することができ、すぐ下の優先順位のチャネルは残りの使用可能な送信電力のいずれかを使用することができる。同じ優先順位のチャネルが複数ある場合、そのすべてに十分な電力がなければ、電力は、同じ相対的な低減が各チャネルに適用されるように、チャネル間で等しく共有されてもよい。電力低減がチャネルまたはチャネルのグループに適用された後、すぐ下の優先順位のチャネルに使用可能な電力がない場合、それらのすぐ下の優先順位のチャネルは伝送されないことがある。
【0082】
WTRUは、複数のCCにおけるSRS送信電力の和が、WTRUの合計構成済み最大出力電力を超える見込みであるかまたは超える場合、たとえば以下のように、SRS送信電力をスケーリングすることができる。
【0083】
【数13】
【0084】
【数14】
【0085】
は、PSRS,c(i)の線形値であってもよい。
【0086】
WTRUは、以下のように、下限および上限の範囲内で、サービス提供セルcの構成済み最大WTRU出力電力PCMAX,cを決定(または設定)することができる。
【0087】
CMAX_L,c≦PCMAX,c≦PCMAX_H,c 式(7)
【0088】
下限および上限は、たとえば、以下のように定義されてもよい。
【0089】
CMAX_L,c=MIN{PEMAX,c-ΔTC,c,PPowerClass-MAX(MPRc+A‐MPRc+ΔTIB,c,P‐MPRc)-ΔTC,c} 式(8)
および
CMAX_H,c=MIN{PEMAX,c,PPowerClass} 式(9)
【0090】
EMAX,cは、サービス提供セルcについて上位レイヤによって信号伝達されうる最大許容WTRU出力電力であってもよく、PPowerClassは、たとえばその電力クラスに従った、最大WTRU電力であってもよく、許容度を考慮に入れないこともあり、最大電力低減(MPRc)、追加最大電力低減(A‐MPRc)、電力管理電力低減(P‐MPRc)、ΔTC,cおよびΔTIB,cは、WTRUが、特に放出要件および特定の吸収要件(SAR)を満足するためなど特定の許容される理由でその最大出力電力を低減できるようにする、サービス提供セルcの項であってもよい。これらの値は、dB単位であってもよい。
【0091】
ULサービス提供セルを伴うキャリアアグリゲーションの場合、WTRUは、以下のように、下限および上限の範囲内で、合計構成済み最大WTRU出力電力PCMAXを決定(または設定)することができる。
【0092】
CMAX_L_CA≦PCMAX≦PCMAX_H_CA 式(10)
【0093】
下限および上限は、たとえば、以下のように帯域間キャリアアグリゲーションについて定義されてもよい。
【0094】
CMAX_L_CA=MIN{10log10ΣMIN[pEMAX,c/(ΔtC,c),pPowerClass/(mprc・a‐mprc・ΔtC,c・ΔtIB,c),pPowerClass/(pmprc・ΔtC,c)],PPowerClass} and 式(11)
CMAX_H_CA=MIN{10log10ΣpEMAX,c,PPowerClass} 式(12)
【0095】
EMAX,cは、PEMAX,cの線形値であってもよく、ΔtC,cは、ΔTC,cの線形値であってもよく、pPowerClassは、PPowerClassの線形値であってもよく、mprc、a‐mprc、およびpmprcは、それぞれMPRc、A‐MPRc、およびP‐MPRcの線形値であってもよい。
【0096】
一部の実施形態において、PCMAXは、PCMAX(i)と等価であってもよく、用語は同義的に使用されてもよい。
【0097】
サービス提供セルにわたり測定された最大出力電力PUMAXは、以下の範囲内となるように定義されうるか、または範囲内となることが要求されうる。
【0098】
CMAX_L_CA‐T(PCMAX_L_CA)≦PUMAX≦PCMAX_H_CA+T(PCMAX_H_CA) 式(13)
UMAX=10log10ΣPUMAX,c 式(14)
【0099】
T(P)は、Pの値の関数である認められた許容度であってもよく、PUMAXは均等目盛で表されるサービス提供セルcの測定された最大出力電力を示すことができる。
【0100】
WTRUが複数のCCで伝送している場合、別のCCで何が伝送されうるかに基づいて、1つのCCにおけるSRSの伝送を管理する特定のルールが適用されてもよい。たとえば、サブフレームは、1つのCCにおいてセル固有のSRSサブフレームであってもよいが、別のCCにおいてはセル固有のSRSサブフレームではなくてもよい。図2は、サブフレームが1つのCC、CC1のセル固有のSRSサブフレームであるが、別のCC、CC2のセル固有のSRSサブフレームではない例を示す図である。
【0101】
LTE R10で定義されているような、例示のルールのセットによれば、WTRUが1つのCC(たとえば、CC1)でSRSを伝送するようにスケジュールされ、WTRUがまたPUSCHまたはPUCCH(フォーマット従属でありうる可能性を除いて)も伝送するようにスケジュールされており、そのような伝送が別のCC(たとえば、CC2)において最後のシンボル204に伝送を含む場合、WTRUはCC1でスケジュールされているSRSをドロップすることができる(たとえば、伝送しなくてもよい)。WTRUがCC2においてPUSCHまたはPUCCHを伝送するようにスケジュールされていないか、またはWTRUがCC2においてPUSCHまたはPUCCHを伝送するようにスケジュールされているが、そのような伝送がCC2の最後のシンボル204に伝送を含まない(たとえば、これがCC2のセル固有のSRSサブフレームであるため)場合、WTRUは、CC1でスケジュールされているSRS202を伝送することができる。PUCCHに関するルールは、伝送されるPUCCHフォーマットに依存してもよく、たとえば、SRS伝送は、HARQ ACKを伴わないPUCCHフォーマット2のような特定のPUCCHフォーマットのPUCCH伝送よりも優先することができる。
【0102】
複数のCCで伝送しているWTRUは、それらのCCの1つまたは複数について異なるDLタイミング基準および/または異なるTAを有することができる。タイミングアドバンスグループ(TAG)は、WTRUが共通のDLタイミング基準および/または共通のTAを有するCCのセットであってもよい。
【0103】
異なるDLタイミング基準および/または異なるTAを使用するCCを考えると、WTRUが2つ以上のそのようなCCで名目上同時に(つまり、名目上同じサブフレームで)伝送する場合、サブフレームおよび内部シンボル境界は相互に時間整合されないこともあり、その結果、1つのCC内のサブフレームおよびそれらの内部シンボルが1つまたは複数のその他のCC内のサブフレームおよび内部シンボルと重複してしまう。図3は、各TAGに異なるTAが適用されている複数のTAGの例を示す図である。TAG1は、図3のTAG2よりもさらに先行している。図3の例が2つのTAGの各々における2つのCCを示しているが、各TAG内に任意の数のCCを持つ任意の数のTAGがあってもよいことに留意されたい。さらに、図3の例が、最大2つのシンボルの重複を結果としてもたらしうる時間差を示すが、これは例示を目的とするものであり、時間差および重複は任意の値であってもよい。
【0104】
従来、ULチャネルの送信電力(たとえば、PPUSCH,c(i)、PPUCCH(i)、PSRS,c(i)、およびPPRACH(i)またはPPRACH,c(i))は、CC間のUL時間差を考慮することなく決定される。しかし、CC間にULタイミング差がある場合、そのような送信電力は、たとえば、WTRUが、最大送信電力を超えないように、および/または1つのCCのサブフレームが別のCCの隣接サブフレームと重複するときに最大送信電力で過剰な干渉を生じさせないようにするため、別々に決定される必要があることもある。
【0105】
WTRUは、WTRUのUL伝送を方向付けるDLでアップリンクスケジューリング認可を受信することができる。1つのサブフレーム(たとえば、サブフレームn)で受信されたアップリンクスケジューリング認可は、後のサブフレーム(たとえばLTE FDDの、サブフレームn+4など)でUL伝送をもたらすことができる。WTRUは、一度に1つのULサブフレームの認可を処理することができる。この例において、間隔[n,n+4]の間のある時点において、ULスケジューリング認可がサブフレームnで受信された任意の所与のサブフレームn+4について、WTRUは、認可を復調して復号し、サブフレームn+4の電力処理を実行することができる。電力処理は、サブフレームn+4のさまざまなチャネルの送信電力の決定、WTRU合計構成済み最大出力電力を超えないようにスケーリングする決定、スケジュールされたSRSを伝送するかまたは伝送しないよう決定すること、SRSに対応するためにPUSCHをパンクチャおよび/またはPUCCHを短縮することなどのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0106】
これ以降、サブフレームn+4のような1つのサブフレームは「現在の」サブフレームと称され、以前のサブフレームは「過去の」サブフレームと称され、次のサブフレームは「未来の」サブフレームと称される。現在のサブフレームのようなサブフレームに関する決定が行なわれてもよく、実際的なWTRUの実施態様においては通常、現在のサブフレームに先行する一部のサブフレーム中に決定が行なわれてもよい。現在のサブフレームの電力の決定は、過去または未来のサブフレームにおける伝送の影響を受けることもある。例示的なWTRUの実施態様において、過去のサブフレームにおける伝送(たとえば、伝送の電力)は、たとえば、過去はすでに発生してしまい、変更することは不可能であるため、後の(現在の)サブフレームの伝送に対応するように変更されなくてもよい。もう1つの例において、現在のサブフレームにおける伝送(たとえば、伝送の電力)は、たとえば、WTRUが現在のサブフレームに関する決定を行なう際に、未来のサブフレームの伝送の完全な知識をまだ有していないこともあるので、未来のサブフレームの伝送に対応するように変更されなくてもよい。
【0107】
サブフレームnのUL割り当てと、サブフレームn+4のUL伝送の上記のタイミング関係は、一例として示されるものであり、本明細書において開示される実施形態は任意の規格(たとえば、LTE FDDまたはLTE TDD)に対応しうるタイミング関係のような任意のタイミング関係に適用可能であることに留意されたい。加えて、現在のサブフレームとしてサブフレームn+4を使用することは、例示を目的とするものであり、任意のサブフレームは、先行するサブフレームを過去のサブフレームとし、後続のサブフレームを未来のサブフレームとして、現在のサブフレームと見なされてもよく、引き続き本明細書に開示される実施形態に矛盾することはない。一部の実施形態において、iまたはNは、i-1またはN-1が過去のサブフレームを表す、および/またはi+1またはN+1が未来のサブフレームを表すものとして、現在のサブフレームを表すために使用されてもよい。その他の表記が使用されてもよく、引き続き本明細書において開示される実施形態に矛盾することはない。
【0108】
従来、異なるCC上の所与のWTRUによるSRSおよびその他のチャネルの同時伝送のルールは通常、たとえばTA差による重複(たとえば隣接サブフレーム重複)がないか、またはCC間にTA差がないと仮定するなど、同時発生する(たとえば、正確またはほぼ正確に一致する)CCのULサブフレーム境界に基づいている。TA差がある場合、従来のルールは、同時のSRSおよびその他のUL伝送を適正に処理しない場合もある。たとえば、TA差がない場合、WTRUは、1つのCCでのSRS伝送を、別のCCで短縮されたPUSCH伝送と同時に行なうことが許容されうる。しかし、TA差がある場合、そのルールを適用することで結果として、1つのCCでのPUSCHの伝送および別のCCでのSRSの伝送が、同じシンボル期間内に発生することがありうる。これは、SRSおよびその他のチャネルの間のクロスサブフレーム競合(過去、現在、および未来のサブフレーム間)と称される。
【0109】
図4Aおよび図4Bは、SRSおよびその他のチャネル伝送間のクロスサブフレーム競合の例を示す。図4Aに示されるように、SRSが後行のTAGで伝送される場合、過去のサブフレームのSRS402は、現在のサブフレームのPUSCHおよび/またはPUCCH406と競合する可能性があり、未来のサブフレームのPUSCHおよび/またはPUCCH408は現在のサブフレームのSRS404と競合する可能性がある。図4Bに示されるように、SRSが先行のTAGで伝送される場合、過去のサブフレームのSRS412は、過去のサブフレームのPUSCHおよび/またはPUCCH416と競合する可能性があり、現在のサブフレームのPUSCHおよび/またはPUCCH418は現在のサブフレームのSRS414と競合する可能性がある。
【0110】
これ以降、ULタイミング差の場合に同時伝送にスケジュールされるSRSおよびその他のULチャネルを処理するための実施形態が開示される。
【0111】
1つの実施形態において、WTRUは、SRSを同じシンボルでPUSCHおよび/またはPUCCHと同時に伝送することはなく、これは隣接のシンボルまたは隣接するサブフレームまで及びうる。図5A図5Cは、CC間のTA差が1シンボル未満である場合のSRSおよびその他のチャネルの伝送の例を示す図である。これらの例において、SRSは、サブフレームの終わりに伝送される。図5A図5Cにおいて、水平網掛けされたシンボルは、CC間のULタイミング差の場合に同時のSRSおよびその他のULチャネル伝送のルールによって影響を受けうる(現行または次のサブフレーム内の)追加のシンボルである。
【0112】
図5Aにおいて、SRS502は、先行のCCでスケジュールされる。WTRUは、PUSCHまたはPUCCHがサブフレームiの別のCC(後行のCC)の最後のシンボル504および最後のすぐ前のシンボル506の両方にマップされない場合、サブフレームiの所与のCCに対してスケジュールされたSRS502を伝送することができる。WTRUは、PUSCHまたはPUCCHがサブフレームiの別のCC(後行のCC)の最後のシンボル504または最後のすぐ前のシンボル506にマップされる場合、サブフレームiの所与のCCに対してスケジュールされたSRS502をドロップすることができる。たとえば、WTRUが、サブフレームiの最後のシンボル504を使用しないが、そのCCで最後のすぐ前のシンボル506を使用する別のCC(後行のCC)で短縮されたPUCCHフォーマットまたは短縮されたPUSCHを使用する場合、WTRUは、スケジュールされたSRS502をドロップすることができる。
【0113】
図5Bにおいて、SRSは、後行のCCでスケジュールされる。この場合、クロスサブフレーム干渉が、現在のサブフレームのSRSと未来のサブフレームのその他のチャネルとの間、または過去のサブフレームのSRSと現在のサブフレームのその他のチャネルとの間に発生する可能性がある。WTRUは、PUSCHまたはPUCCHが別のCC(先行のCC)のサブフレームiの最後のシンボル514およびサブフレームi+1の最初のシンボル516の両方にマップされない場合、サブフレームiの所与のCCに対してスケジュールされたSRS512を伝送することができる。WTRUは、PUSCHまたはPUCCHが別のCC(先行のCC)のサブフレームiの最後のシンボル514またはサブフレームi+1の最初のシンボル516にマップされる場合、サブフレームiの所与のCCに対してスケジュールされたSRS512をドロップすることができる。SRSがそのサブフレームの最後にあり、WTRUは、現在のサブフレームの処理の一部として本来決定してあったように、現在のサブフレームでSRSを伝送しないことを後に(実際のSRS伝送の時点までに)決定することができるので、これは実際的な実施態様でありうる。WTRUがSRSを伝送しないことを決定する場合、WTRUが現在のサブフレームの処理の一部として本来決定してあったように、WTRUは、PUSCHパンクチャまたはPUCCH短縮を取り消すことができる。
【0114】
図5Cにおいて、SRS522、544は、両方のCCでスケジュールされる。この場合、クロスサブフレーム干渉が、現在のサブフレームのSRSと未来のサブフレームのその他のチャネルとの間、または過去のサブフレームのSRSと現在のサブフレームのその他のチャネルとの間に発生する可能性がある。WTRUが、後行のCCの現行のサブフレーム(サブフレームi)の最後のすぐ前のシンボル528を使用しない(たとえば、PUSCHおよびPUCCHがマップされない)場合、およびWTRUが、先行のCCの次のサブフレーム(サブフレームi+1)の最初のシンボル526を使用しない(たとえば、PUSCHおよびPUCCHがマップされない)場合、2つのCCで同時にスケジュールされたSRS522、524を伝送することができる。
【0115】
図5A図5Cにおいて、2つのCCは一例として使用されているに過ぎず、本実施形態は、3つ以上のCCがWTRUに対してアクティブである場合に適用可能である。その場合、WTRUは、スケジュールされた伝送および複数のその他のCCのULタイミング関係に基づいて、SRSを伝送するかどうかを決定することができる。
【0116】
もう1つの実施形態において、WTRUは、スケジュールされたSRSが伝送されるようにするため、追加のシンボル(図5A図5Cの水平網掛けのシンボル506、516、526、528)を使用することを回避することができる。WTRUは、スケジュールされたSRSがPUSCHまたはPUCCHと同じCCで伝送されるようにするため、図5A図5Cの斜め網掛けのシンボル504、514を回避することができる。
【0117】
もう1つの実施形態において、追加の伝送フォーマットが定義されてもよい。たとえば、サブフレームの最後の2つのシンボルを使用しない短縮されたPUSCHおよび/またはPUCCHフォーマット、サブフレームの最初のシンボルを使用しない短縮されたPUSCHおよび/またはPUCCHフォーマット、サブフレームの最初および最後のシンボルのいずれも使用しない短縮されたPUSCHおよび/またはPUCCHフォーマットが定義されうる。
【0118】
WTRUは、1つまたは複数の短縮されたフォーマットの使用が許容されるかどうかに関するネットワークからの指示、またはWTRUが短縮されたフォーマットの1つまたは複数を使用すべきであるというネットワークからの指示に基づいて、そのような短縮されたフォーマットの1つまたは複数を使用することができる。これはまた、CC間の、たとえばWTRUのULタイミング関係のような、タイミング関係に基づいてもよい。
【0119】
WTRUは、2つの状態(TA差がない第1の状態、およびTA差が1シンボル未満の第2の状態)を保持して、その状態に基づいてSRSおよびその他のチャネルの伝送について上記で開示されている実施形態のいずれか1つを実施することができる。
【0120】
上記で開示されている実施形態は、たとえば1~2シンボルの範囲など、TA差が1シンボルよりも大きい場合まで拡大されてもよい。図6A図6Cは、TA差が1シンボルよりも大きい場合のSRSおよびその他のチャネルの伝送の例を示す図である。
【0121】
図6Aにおいて、SRS602は、先行のCCでスケジュールされる。WTRUは、PUSCHまたはPUCCHがサブフレームiの別のCC(後行のCC)の最後から2番目のシンボル604および3番目のシンボル606の両方にマップされない場合、サブフレームiの所与のCCに対してスケジュールされたSRS602を伝送することができる。WTRUは、PUSCHまたはPUCCHがサブフレームiの別のCC(後行のCC)の最後から2番目のシンボル604または3番目のシンボル606にマップされる場合、サブフレームiの所与のCCに対してスケジュールされたSRS602をドロップすることができる。
【0122】
図6Bにおいて、SRS612は、後行のCCでスケジュールされる。この場合、クロスサブフレーム干渉が、現在のサブフレームのSRSと未来のサブフレームのその他のチャネルとの間に発生する可能性がある。WTRUは、PUSCHまたはPUCCHが別のCC(先行のCC)のサブフレームi+1の最初のシンボル614および2番目のシンボル616の両方にマップされない場合、サブフレームiの所与のCCに対してスケジュールされたSRS612を伝送することができる。WTRUは、PUSCHまたはPUCCHがサブフレームi+1の別のCC(先行のCC)の最初のシンボル614または2番目のシンボル616にマップされる場合、サブフレームiの所与のCCに対してスケジュールされたSRS616をドロップすることができる。
【0123】
図6Cにおいて、SRS622、624は、両方のCCでスケジュールされる。この場合、クロスサブフレーム干渉が、現在のサブフレームのSRSと未来のサブフレームのその他のチャネルとの間、または過去のサブフレームのSRSと現在のサブフレームのその他のチャネルとの間に発生する可能性がある。WTRUが、後行のCCの現在のサブフレーム(サブフレームi)の2つの最後シンボル630、632を使用しない(たとえば、PUSCHおよびPUCCHがマップされない)場合、およびWTRUが、先行のCCの次のサブフレーム(サブフレームi+1)の最初の2つのシンボル626、628を使用しない(たとえば、PUSCHおよびPUCCHがマップされない)場合、2つのCCで同時にスケジュールされたSRS622、624を伝送することができる。
【0124】
上記の実施形態において、WTRUは、3つの状態(たとえば、TA差がない第1の状態、TA差が1シンボル未満の第2の状態、およびTA差が1シンボルより大きい第3の状態)を保持して、その状態に基づいてSRSおよびその他のチャネルの伝送について上記で開示されている実施形態のいずれか1つを実施することができる。
【0125】
もう1つの実施態様において、SRSは、サブフレームの最後ではなく、最初に含まれてもよい。図7は、SRSがサブフレームの最前部にある場合のクロスサブフレーム競合の例を示す図である。SRSが後行のTAGにある場合、現在のサブフレームのPUSCHまたはPUCCHは、現在のサブフレームのSRS702と競合する可能性があり、未来のサブフレームのSRS704は未来のサブフレームのPUSCHまたはPUCCHと競合する可能性がある。SRSが先行のTAGにある場合、過去のサブフレームのPUSCHまたはPUCCHは、現在のサブフレームのSRS706と競合する可能性があり、未来のサブフレームのSRS708は現在のサブフレームのPUSCHまたはPUCCHと競合する可能性がある。
【0126】
WTRUは現在のサブフレームを処理する間に知識を有することができるので、WTRUは、クロスサブフレーム競合を回避するためにSRSを伝送しないことがある。たとえば、現在のサブフレームについて、WTRUは、SRSが過去のサブフレームのPUSCHまたはPUCCHと競合する可能性があるので、SRSを伝送しないことを決定することができ、WTRUは、この決定の時点において過去のサブフレームのチャネルについて認識することができる。加えて、現在のサブフレームのPUSCHおよび/またはPUCCHを処理する際に、その時点において、WTRUは、未来のサブフレームのSRSの知識を有することができ、現在のサブフレームのPUSCHをパンクチャおよび/またはPUCCHを短縮して、未来のサブフレームのSRSに対応することができる。
【0127】
サブフレームの最前部にSRSがあるので、PUSCHの最後のシンボルではなく、最初(または最初の2つ)のシンボル(複数可)は、パンクチャされる必要があり、短縮されたPUCCHは、サブフレームの最初に開始して最後のすぐ前のシンボルで終了するのではなく、SRSの後に開始してサブフレームの最後に終了することができる。
【0128】
もう1つの実施形態において、クロスサブフレーム競合を回避するために、SRSは、サブフレームの(たとえば、最初または最後のシンボルではなく)中央に含まれてもよい。図8は、サブフレームの中央に含まれるSRS802、804の例を示す図である。ULタイミング差がサブフレームの半分に満たないほどの大きさである限り、SRSが先行または後行のTAGに含まれているかどうかにかかわらずクロスサブフレーム競合は生じることはない。サブフレームの中央にSRSがあるので、1つ(または2つ)のPUSCHシンボル(複数可)は、サブフレームの中央に向けてパンクチャされる必要があり、短縮されたPUCCHはSRSのそれぞれの端の周辺で分割されてもよい。
【0129】
上記で開示される実施形態は、(1)WTRUが帯域内CAで動作している場合(WTRUが少なくとも2つのアクティブ状態のUL CCを有する場合に限定されうる)、(2)WTRUが帯域間CAで動作している場合(WTRUが複数の帯域でアクティブ状態のUL CCを有する場合に限定されうる)、(3)WTRUが、2つ以上の単独に制御されるTAループで動作している(たとえば、WTRUが少なくとも2つのTAGを有する)場合、または(4)WTRUが(たとえば、RRCまたはその他のシグナリングを介して)実施形態を適用するようeNBによって具体的に指示される場合、のうちの1つまたは複数において適用されてもよい。
【0130】
SRSおよびその他のUL伝送について上記で開示される実施形態は、常時適用されてもよいか、または上記の条件(1)~(4)の1つまたは複数が真である場合に適用されてもよい。あるいは、上記の実施形態は、たとえば、上記の条件(1)~(4)のうちの1つが真であり、最大および最小の適用されたTA間の差(たとえば、重複部分の長さ、TA差、またはULタイミング差)がしきい値よりも大きい場合に、適宜適用されてもよい。
【0131】
実施形態は、たとえば、上記の条件が真であったとしても、決定するために使用される差がしきい値未満である場合、適用されないことがある。ヒステリシスが採用されてもよい(たとえば、これらの実施形態の使用を開始するために1つのしきい値、およびこれらの実施形態の使用を停止するためにもう1つのしきい値、というように、2つの異なるしきい値が使用されてもよい)。実施形態は、実施形態を適用するかまたは適用しないかの根拠となる条件を信号伝達した後に適用されることもまたは適用されないこともあり、サブフレームkにおいて条件をレポートした後にサブフレームk+4のような特定のサブフレームにおいて開始する。実施形態は、実施形態を適用するかまたは適用しないかの根拠となる条件を信号伝達した後に適用されることもまたは適用されないこともあり、WTRUがサブフレームkにおいてレポートのHARQ ACKを受信した後にサブフレームk+4のような特定のサブフレームにおいて開始する。
【0132】
TA(またはULタイミング)差をしきい値と比較する場合、関連するのは差の大きさであってもよい(たとえば、どのCCが先行または後行であるかは問題ではない)。
【0133】
適正なUL通信のために、eNBは、WTRUが同時のSRSおよびその他のチャネル伝送に適用したルールのような、WTRUがそのUL伝送に適用したルールを認識する必要がある。eNBが任意の所与のサブフレームで実施形態が使用されるかまたは適用されないかを認識するため、eNBは、WTRUにおけるTA(ULタイミング)差を計算または推測することができる。
【0134】
WTRUが1つの共通のDLタイミング基準を使用する場合、WTRUおよびeNBは、WTRUにおける最大の(たとえば、CCのうちで最大の)TA差を、各CCのRx-Tx時間差測定間の差として、計算または推測することができる。最大TA差は、以下のように計算されてもよい。
ΔTAps=(TAp-TAs) 式(15)
ただし、TApは、1つのセル(たとえば、PCell)のRx-Tx時間差測定であってもよく、TAsは、別のセル(たとえば、SCell)のRx-Tx時間差測定であってもよい。WTRUは、1つまたは複数のセルのこの測定をeNBにレポートすることができ、レポート(たとえば、レポートパラメータ、レポートコンテンツなど)はeNBからのシグナリング(たとえば、測定構成)に基づいてもよい。
【0135】
WTRUが(たとえば、PCellおよび1つまたは複数のSCellのような)2つ以上のCCの異なるDLタイミング基準を使用する場合、WTRUおよびeNBは、共通のDL基準の場合と同様の方法を使用してWTRUにおける最大のTA差を計算または推測することができる。あるいは、WTRUおよびeNBは、ULタイミング差を、適用済みTA差から受信DL基準タイミング差を減算した値として、測定または決定することができる。たとえば、WTRUおよびeNBは、2つのセルまたは2つのTAGのDL基準間の時間差(たとえば、ΔTREF=TREFp-TREFs)をもたらすことができる各SCellまたはTAGの基準信号時間差(RSTD)のような測定を追加することができるか、またはULタイミング差を、適用済みTA差(ΔTAps)からRSTDのような測定を減算した値として計算することができる(たとえば、(TAp-TAs)-(TREFp-TREFs))。
【0136】
図9は、2つのセル(たとえば、PCellおよびSCell)のTA差を決定するために測定値を使用する例を示す図である。項ΔTApsはΔTAと称されてもよく、ここで差は2つの異なるTAGの2つのCC(たとえば、プライマリおよびセカンダリCC)、または2つのそれぞれのTAGの間にあることが理解されよう。
【0137】
WTRUは、ΔTAを、上記で説明されているように、またはより簡単な方法で(たとえば、タイミング基準差を無視して)計算、処理、および/またはレポートすることができる。WTRUは、ΔTAを、上記で説明されているように、計算、処理、および/またはレポートすることができるが、複数のCCまたはTAGに適用される実際のタイミングアドバンスの差を使用するのではなく、eNBから受信したタイミングアドバンスコマンド(たとえば、積算されたタイミングアドバンスコマンド)を使用して、WTRU自律アップリングタイミング調整を無視する。
【0138】
もう1つの実施形態において、WTRUは、TAまたはULタイミング差を計算して、それをeNBにレポートすることができる。そのようなレポートは、WTRUが大きいTA差の特殊な処理を開始または停止するのと連動してもよいか(タイミング基準はPCellであってもよい)、または単に、ネットワークが、たとえばセル負荷分散のポリシーをスケジュールすることによって、またはTAGの問題のあるSCell(複数可)を非アクティブ化することによって、大きなTA差がUL伝送で競合しないようにするためにそのようなレポートを使用するという見込みをレポートするものであってもよい。
【0139】
WTRUは、定期的またはイベント駆動式に、CCまたはTAGのTAまたはULタイミング、2つのCCまたはTAGのTAまたはULタイミング差、任意の2つのCCまたはTAGの最大TAまたはULタイミング差、任意のSCell TAGのPCellと相対的なULタイミング差、任意のSCell TAGのPCellと相対的なULタイミング差であって、そのようなULタイミング差を(たとえば、RRCによって)レポートするように構成されたもの、TAG間の順序による相対タイミング差(たとえば、最も先行から最も後行まで、またはその逆順のTAGのリスト、または最も前行のTAGの表示)、TAまたはULタイミング差がしきい値を超えるとき(たとえば、最大TAまたはULタイミング差がしきい値を超えるとき)の表示、WTRUが、所与の大きいTA差を処理している状態を有するか、その状態に入るか、またはその状態を終了した表示(これはTAGタイミング差の表示またはレポートと結合されてもよい)、などのうちの1つまたは複数をレポートすることができる。
【0140】
レポートをトリガーするイベントは、TAGの最初のSCellのアクティブ化(たとえば、定期的レポートを開始できる追加のTAGの始動)であってもよいか、またはTAGの最後のSCellの非アクティブ化(たとえば、定期的レポートがもう後に続くことがないTAGの停止)であってもよい。レポートは、PHYシグナリング、MAC制御要素(CE)、またはRRCシグナリングによるものであってもよい。MAC CEに搬送されるレポートは、関与するSCell TAGの電力ヘッドルームレポートと共に送信されてもよい。
【0141】
これ以降、ULタイミング差またはTA差がある場合に送信電力を処理するための実施形態が開示される。
【0142】
複数のCCで伝送する場合に、WTRUがその最大許容出力電力(たとえば、その合計構成済み最大出力電力)を超えないようにするための従来のルールは、通常、たとえばTA差による重複(たとえば隣接サブフレームの重複)がないか、またはCC間にTA差がないと仮定するなど、同時発生する(たとえば、正確またはほぼ正確に同時発生する)CCのULサブフレーム境界に基づいている。しかし、TA差がある場合、従来の最大電力のルールを適用することは、あらゆる場合において十分ではない。
【0143】
たとえば、CC間にTA差がある場合、隣接サブフレームの重複に起因して、1つのCCでSRS、別のCCでPUSCHおよび/またはPUCCHの同時伝送があってもよい。たとえば、最大60μsのTA差の場合、これはSRSが伝送されうるシンボル期間のほぼ84%まで対応することができるが、1つのCCでSRS、別のCCでPUSCHおよび/またはPUCCHの同時伝送があってもよい。これは、従来の最大電力のルールにおいては考慮されない。
【0144】
もう1つの例において、CC間にTA差がある場合、1つのCCのPUSCHは、名目上隣接するサブフレームである別のCCのPUSCHと電力を共有することができる。これは、従来の最大電力のルールまたはPUSCHスケーリングルールにおいては考慮されない。
【0145】
本明細書において説明される実施形態において、最大電力は、構成済み最大電力、構成済み最大出力電力、合計構成済み最大出力電力、合計構成済み最大WTRU出力電力、およびその他同様の用語で置き換えられてもよい。これらの用語およびその他の同様の用語は、同義的に使用されてもよい。
【0146】
1つの実施形態において、SRSを伴わないサブフレームについて、UCIを伴うPUSCHがない場合、PUSCH電力は以下のようにスケーリングされてもよい。
【0147】
【数15】
【0148】
ただし、fΔTAは、多変数の関数であり、変数の各々は、現行および隣接のサブフレームの名目チャネル電力であってもよい。たとえば、fΔTAは以下のようなものであってもよい。
【0149】
【数16】
【0150】
ただし、iは、現行(または現在)のサブフレームであり(すなわち、電力が計算されているサブフレーム)、より小さいTA(または後行のULタイミング)を伴うCCについてj=i-1であり、より大きいTA(または先行のULタイミング)を伴うCCについてj=i+1である。上記の例においてmax(x,y)の代わりに、たとえば、2つのサブフレームの各々におけるPUSCH電力の加重平均が採用されてもよい。そのような重み付けは、たとえば以下のような、2つのCCのTA(またはULタイミング)差の関数であってもよい。
【0151】
【数17】
【0152】
ただし、ΔTAは、マイクロ秒単位のTA差である。
【0153】
電力の項(たとえば、
【0154】
【数18】
【0155】
【0156】
【数19】
【0157】
【0158】
【数20】
【0159】
)のいずれかまたはすべては、本明細書において開示される実施形態のいずれかにおいて、電力制御数式のいずれかまたはすべてにおけるそのような項の関数fΔTA(・)に置き換えられてもよい。
【0160】
ULタイミング差により、PUSCHおよび/またはPUCCHがSRSと重複する場合、SRSは、たとえば最大許容電力(たとえば、WTRUの合計構成済み最大出力電力)を超えないように、調整またはスケーリングされてもよい。
【0161】
SRSが(たとえば、図5Aに示されるように)先行のCCにある場合、斜め網掛けのシンボル504に伝送がないが、水平網掛けのシンボル506に伝送があれば、そのCCのSRS電力は、CCの使用可能な送信電力(たとえば、PCMAX,c)を、CCの他のチャネルの数分の1の電力だけ低減することによって設定されてもよい。その割合は、CCのTA(またはULタイミング)差の関数であってもよい。たとえば、SRS電力は以下のように設定されてもよい。
【0162】
【数21】
【0163】
ただし、Tsymbは、シンボル期間であり、(たとえば、拡張CPの場合83.3μs、または通常のCPの場合71.4μs)、
SRS_OFFSETc(m)+...+fc(i)=PSRS_OFFSETc(m)+10log10(MSRS,c)+PO_PUSCH,c(j)+αc(j)・PLc+fc(i) 式(20)
【0164】
TAおよびΔTAは、それぞれ本明細書において開示される実施形態のいずれかにおいて、ULタイミングおよびULタイミング差によって置き換えられてもよい。
【0165】
図5Aにおける水平網掛けのシンボル506および斜め網掛けのシンボル504の伝送の場合、SRS電力は以下のように設定されてもよい。
【0166】
【数22】
【0167】
SRSが(たとえば、図5Bに示されるように)後行のCCにある場合、斜め網掛けのシンボル514に伝送がないが、水平網掛けのシンボル516に伝送があれば、SRS電力は、以下のように設定されてもよい。
【0168】
【数23】
【0169】
ただし、j=i+1である。
【0170】
水平網掛けのシンボル516および斜め網掛けのシンボル514の伝送の場合、SRS電力は以下のように設定されてもよい。
【0171】
【数24】
【0172】
SRSが(たとえば、図5Cに示されるように)両方のCCで伝送される場合、水平網掛けのシンボル526、528に伝送があれば、CCあたりのSRS電力は、それぞれ先行のCCおよび後行のCCの各SRSについて上記の実施形態に従って設定されてもよく、次いで以下のようにスケーリングされてもよい。
【0173】
【数25】
【0174】
上記で開示されている実施形態は、PUCCHまたはPUSCHよりも低い優先順位を有するSRSを反映することができる。
【0175】
上記の式において、CCのTA差の関数としての加重係数であることを意図された、係数
【0176】
【数26】
【0177】
および
【0178】
【数27】
【0179】
は、例示的なものであり、異なる係数が採用されてもよい。
【0180】
PRACHおよびその他のチャネル(複数可)の同時伝送を許容され、上記の不等式は以下のように変更されてもよい。
【0181】
【数28】
【0182】
ただし、
【0183】
【数29】
【0184】
は、サブフレームiのPPRACHの線形等価であってもよく、
【0185】
【数30】
【0186】
は、サブフレームiのSRSシンボル中の
【0187】
【数31】
【0188】
であってもよい(プリアンブルの最後または唯一のサブフレームでゼロであってもよい)。
【0189】
あるいは、SRSは、
【0190】
【数32】
【0191】
が使用可能な電力を超える見込みであるかまたは超える場合、SRSをスケーリングするのではなく、ドロップされてもよい。
【0192】
SRSおよびPUCCHおよび/またはPUSCHが現在のサブフレームでスケジュールされうる場合、スケジュールされたSRSの伝送を許可するように短縮されたPUCCHフォーマットを使用すること、および/またはPUSCHを短縮することを決定されていたが、その後WTRUが、現在のサブフレームのSRSと次のサブフレームのPUSCH、PUCCH、またはPRACHの部分的な重複により電力が制限されて、SRSを現在のサブフレームで伝送しないことを決定するのであれば、WTRUは、現在のサブフレームのPUCCHおよび/またはPUSCHをそれらの元のフォーマットおよび/またはサイズに復元することができる。あるいは、WTRUは、PUCCHおよび/またはPUSCHを復元しない場合もある。
【0193】
ULサービス提供セルを伴うキャリアアグリゲーション(CA)の場合、WTRUは、以下のように、下限および上限の範囲内で、合計構成済み最大WTRU出力電力PCMAXを決定(または設定)することができる。
【0194】
CMAX_L_CA≦PCMAX≦PCMAX_H_CA 式(26)
【0195】
1つの実施形態において、WTRUは、追加の電力バックオフ項(たとえば、MPRのような項)をCAの構成済み最大WTRU出力電力の下限に追加することによって、TA(またはULタイミング)差がある場合に、最大電力を超えることを回避することができる。これは、実質的に、現行のサブフレームにスケジュールされたチャネルに使用可能な送信電力を低減する(バックオフする)ことによってより高い優先順位として現在のサブフレームにずれ込んでいる過去のサブフレームからの電力を扱うことになる。
【0196】
図10は、過去のサブフレームと現在のサブフレームの間に干渉がありうる例を示す図である。図10に示されるように、WTRUは、TAG1の過去のサブフレームがTAG2の現在のサブフレームにどれほどの干渉を生じさせうるか(1002)、およびTAG2の現在のサブフレームがTAG1の現在のサブフレームにどれほどの干渉を生じさせうるか(1004)を認識することができるが、TAG2の未来のサブフレームがTAG1の現在のサブフレームにどれほどの干渉を生じさせうるか(1006)を認識しないこともあり、これは無視されうる。
【0197】
現在のサブフレームの場合、過去のサブフレームの送信電力は認識されうるが、未来のサブフレームの送信電力は認識されないことがある。過去のサブフレームの送信電力はすでに決定されているので、WTRUは、現在のサブフレームが現在のサブフレームと重複する過去のサブフレームの送信電力に対応するように、現在のサブフレームで使用可能な最大送信電力をバックオフすることができる。現在のサブフレーム全体にわたり平均化された、過去のサブフレームから現在のサブフレームにずれ込んでいる電力は、多くてもPCMAX(i)のわずかな部分であり、比較的短い重複期間中にWTRUによってもたらされうる重複の悪影響(たとえば、過剰な隣接チャネルまたは帯域外干渉)は、サブフレーム期間にわたり平均化されうる。
【0198】
所与のCCについて、重複するサブフレームからの干渉電力は、異なるCCからもありうる。したがって、バックオフをPCMAX,c(i)(たとえば、サブフレームiのサービス提供セルcの構成済み最大WTRU出力電力)に適用するのではなく、バックオフは、PCMAX(i)(たとえば、サブフレームiの合計構成済み最大WTRU出力電力)を低減するための係数として、WTRUに全体として適用されてもよい。たとえば、バックオフは、PCMAX(i)の下限に適用されてもよく、これはまた本明細書において単にPCMAXと称されてもよい。帯域間キャリアアグリゲーションのような(たとえば、動作帯域あたり最大1つのサービス提供セルを伴う)キャリアアグリゲーションの場合、PCMAX、PCMAX_L_CAの下限は、新しい電力バックオフ項(TA最大電力低減(T‐MPR)またはtmprと称されてもよく、T‐MPRはdB単位の値であってもよく、tmprはT‐MPRの線形値であってもよい)を含むことができるか、またはPCMAX_L_CAを決定するために使用される式に1つまたは複数の項が含まれてもよい。たとえば、帯域間CAまたは非隣接帯域内CAについて、PCMAX_L_CAは以下のように決定されてもよい。
【0199】
CMAX_L_CA=MIN{10log10ΣMIN[pEMAX,c/(ΔtC,c),pPowerClass/(mprc・a‐mprc・ΔtC,c・ΔtIB,c),pPowerClass/(pmprc・ΔtC,c),pPowerClass/(tmpr・ΔtC,c)],PPowerClass} 式(27)
または、以下のように決定されてもよい。
【0200】
CMAX_L_CA=MIN{10log10ΣMIN[pEMAX,c/(ΔtC,c),pPowerClass/(mprc・a‐mprc・tmpr・ΔtC,c・ΔtIB,c),pPowerClass/(pmprc・ΔtC,c)],PPowerClass} 式(28)
【0201】
代替として、バックオフは、以下のようにPCMAXの下限に含まれてもよい(たとえば、帯域内キャリアアグリゲーション、または帯域内隣接CAの場合)。
【0202】
CMAX_L_CA=MIN{10log10ΣpEMAX,c‐ΔTC,PPowerClass-MAX(MPR+A‐MPR+T‐MPR,P‐MPR)-ΔTC} 式(29)
【0203】
上記の実施形態のいずれかにおいて、T‐MPR(またはtmpr)は、すべてのCCについて同じであってもよいか、またはCC固有の値を有することができる。
【0204】
もう1つの実施形態において、PCMAXは、最初に重複を考慮することなく決定されてもよく、次いでバックオフは、以下のように、重複に基づいてPCMAXに適用されてもよい。
【0205】
重複を考慮するPCMAX=(重複を除外するPCMAX-T‐MPR) 式(30)
【0206】
サブフレームiの重複を除外するPCMAXを表すためにPCMAX(i)を使用し、サブフレームiの重複を考慮するPCMAXを表すためにPCMAXov(i)を使用して、サブフレームiの重複を考慮するPCMAXは、以下のように記述されてもよい。
【0207】
CMAXov(i)=PCMAX(i)-T‐MPR 式(31)、または
CMAXov(i)=PCMAX(i)-T‐MPR(i) 式(32)
【0208】
線形形式では、これは以下のように記述される。
【0209】
CMAXov(i)=pCMAX(i)/tmpr 式(33)、または
CMAXov(i)=pCMAX(i)/tmpr(i) 式(34)
【0210】
この場合、最大電力の超過および/または電力制御のためのスケーリングの決定は、PCMAX(i)ではなくPCMAXov(i)に関して(またはpCMAX(i)ではなくpCMAXov(i)に関して)行なわれてもよい。
【0211】
もう1つの実施形態において、PCMAX_L_CAは、重複を考慮することなく決定されてもよく、次いでバックオフは、以下のように適用されてもよい。
【0212】
CMAX_L_CA accounting for overlap=(PCMAX_L_CA excluding overlap-T‐MPR) 式(35)
【0213】
CMAX_L_CA(たとえば、帯域間CAの場合)は、以下のように計算されてもよい。
【0214】
CMAX_L_CA=MIN{10log10ΣMIN[pEMAX,c/(ΔtC,c),pPowerClass/(mprc・a‐mprc・ΔtC,c・ΔtIB,c),pPowerClass/(pmprc・ΔtC,c)],PPowerClass}-T‐MPR 式(36)
【0215】
あるいは、PCMAX_L_CA(たとえば、帯域内CAの場合)は、以下のように計算されてもよい。
【0216】
CMAX_L_CA=MIN{10log10ΣpEMAX,c‐ΔTC,PPowerClass-MAX(MPR+A‐MPR,P‐MPR)-ΔTC}‐T‐MPR 式(37)
【0217】
dB形式であってもよい追加のバックオフT‐MPR(または線形形式であってもよいtmpr)の追加は、所与のサブフレームまたは所与の測定期間(たとえば、1ms)中にWTRUが構成済み最大出力電力を超える原因となりうるTA(またはULタイミング)差の影響を回避するために、WTRUが、構成済み最大出力電力の下限または構成済み最大出力電力自体を低下させることができるようにする。
【0218】
もう1つの実施形態において、追加のバックオフは、PCMAX(i)の下限および上限の両方に適用されてもよい。たとえば、(たとえば、動作帯域あたり最大1つのサービス提供セルcを伴う)帯域内CAおよび/または帯域間キャリアアグリゲーションの場合、PCMAX_H_CAは、以下のうちの1つのように計算されてもよい。
【0219】
CMAX_H_CA=MIN{10log10ΣpEMAX,c,pPowerClass/tmpr} 式(38)
CMAX_H_CA=MIN{10log10ΣMIN[pEMAX,c,pPowerClass/pmprc],pPowerClass/tmpr} 式(39)
CMAX_H_CA=MIN{10log10ΣpEMAX,c,PPowerClass}-T‐MPR 式(40) または
CMAX_H_CA=MIN{10log10ΣMIN[pEMAX,c,pPowerClass/pmprc]}-T‐MPR 式(41)
【0220】
T‐MPRは、電力低減値または電力低減許容値であってもよく、WTRUがこの許容値よりも小さいかまたはこれと等しい実際の低減値を選択することができるようになっている。
【0221】
許容されるT‐MPRの量または実際の電力バックオフは、0dB、固定の値、または複数の値を含むことができるセットからの値(たとえば、小さいΔTAの場合0、大きいΔTAの場合は一定の値)のいずれかであってもよい。T‐MPRは、たとえばリストから、WTRUによって選択されてもよい。リストは、WTRUに対して、ネットワークによって、指定されるかまたは提供されてもよい。ネットワークは、(たとえば、物理レイヤシグナリング、MAC CE、RRCシグナリングなどを介して)、使用するリストのインデックスを、WTRUに信号伝達することができる。あるいは、WTRUは、たとえばΔTAの関数として、インデックスを自律的に決定することができる。固定の値またはリストの例は、{0,1}dB、または{0,0.5,1.0}dBである。
【0222】
WTRUは、以前のサブフレームの送信電力の関数として、および、または代わりに、ΔTAの関数として、T‐MPRを決定することができる。たとえば、任意の所与のΔTAについて、サブフレームi-1のより小さい送信電力は、結果としてサブフレームiのより小さいT‐MPRをもたらすことができる。
【0223】
現在のサブフレームのT‐MPRは、過去、現在、および未来のサブフレームのうちの1または複数における構成済みULでのアクティブ状態のCCを伴うTAGの数、過去、現在、および未来のサブフレームのうちの1または複数におけるスケジュールされたUL伝送でのTAGの数、または過去、現在、および未来のサブフレームのうちの1または複数におけるUL伝送でのCCの帯域の数、のうちの1または複数の関数として決定されてもよい。
【0224】
T‐MPRは、(たとえば、WTRUが、現在のサブフレームの少なくとも1つのTAG、および過去または未来のサブフレームのそのTAG以外のTAGでULにおいて伝送するようスケジュールされている場合など)、潜在的な重複を伴うサブフレームにおいて適用可能であってもよい(たとえば、この場合に限り適用可能)。
【0225】
T‐MPRは、異なるTAGにおけるCC間のΔTA(またはULタイミング差)の1または複数の関数であってもよい。たとえば、T‐MPRは、TAGの各ペアの間の最大ΔTA(またはULタイミング差)の関数であってもよい。これは、現在、過去、および未来のサブフレームのうちの1または複数におけるUL伝送でのTAGに適用可能であってもよい。より大きいΔTA(またはULタイミング差)は、結果としてより大きいT‐MPRをもたらすか、またはより大きいT‐MPRに対応することができる。
【0226】
T‐MPRは、たとえば、サブフレーム時間またはシンボルの時間(CP時間を除外する)で除算された重複時間の関数のような、重複の量の関数であってもよい。
【0227】
WTRUは、過去のサブフレームの送信電力および/または未来のサブフレームの送信電力の関数として、現在のサブフレームのT‐MPRを決定することができる。過去のサブフレームの送信電力は、スケーリングが行なわれた後であってもよい実際に決定された送信電力であってもよく、そのサブフレームについて決定されたT‐MPRを考慮してもしなくてもよい。未来のサブフレームの送信電力は、スケーリングの後であってもよいそのサブフレームについて計算された送信電力であってもよく、そのサブフレームのT‐MPRを考慮してもしなくてもよい。
【0228】
WTRUは、過去のサブフレームのPCMAXおよび/または未来のサブフレームのPCMAXの関数として、現在のサブフレームのT‐MPRを決定することができる。過去のサブフレームに使用されるPCMAXは、そのサブフレームについて決定されたT‐MPRを考慮してもまたはしなくてもよい。未来のサブフレームに使用されるPCMAXは、そのサブフレームのT‐MPRを考慮してもまたはしなくてもよい。
【0229】
WTRUがT‐MPRを決定した後、WTRUは、使用する実際のバックオフ値を決定することができる。WTRUは、サブフレームベースで、サブフレームのT‐MPR許容値および/または実際のバックオフ値を決定することができる。
【0230】
上記の実施形態において、ΔTAは、ULタイミング差に置き換えられてもよい。
【0231】
サブフレームiのPUCCH送信電力、およびPUSCH送信電力のスケーリングルールの決定は、PCellのPCMAX,c(i)がPCMAX(i)よりも大きくないという仮定に基づいてもよい。しかし、T‐MPRのバックオフが、PCellのPCMAX,c(i)ではなくPCMAX(i)に適用されるので、この仮定は必ずしも真ではないこともある。PCellのPCMAX,c(i)がPCMAX(i)よりも大きくなることを許容しながら、PPUCCH(i)を計算するために、WTRUは、たとえば以下のように、スケーリングの第1のステップにおいて、PUCCH電力を決定することができる。
【0232】
【数33】
【0233】
あるいは、PUCCH電力は以下のように決定されてもよい。
【0234】
【数34】
【0235】
ただし、cは、たとえばPCellのような、PUCCHが伝送されうるCCである。
【0236】
PUCCH(i)を決定した後、以下のことが実行されてもよい。
【0237】
【数35】
【0238】
CMAXov(i)は、上記の式においてPCMAX(i)に置き換えられてもよい。PCMAXov(i)の線形等価が、上記の式においてPCMAX(i)の線形等価に取って代わってもよい。
【0239】
PRACH伝送は、PRACHプリアンブル形式に応じて、TCP+TSEQとして表される、一定期間にわたり存続することができる。そのような期間は、名目上1から3のサブフレームである。2サブフレームまたは3サブフレームの伝送の最後のサブフレームの間、または1サブフレームのPRACH伝送の単一のサブフレームの間、PRACH伝送は、最後または単一のサブフレームの終わりまでに終了することができる。完全サブフレームの数、および各プリアンブルフォーマットの最後または単一のサブフレームの未使用部分は、表1に示されるとおりであってもよい。たとえば、PRACHプリアンブルフォーマット1伝送は、後に第2のサブフレームの約48%が続く1つの完全サブフレームにわたり存続することができる。
【0240】
【表1】
【0241】
過去のサブフレームのPRACHは、現在のサブフレームについてT‐MPRを決定する際に含まれる必要のある影響を有することもまたは有さないこともある。PRACH伝送は、(たとえば、PRACHプリアンブルフォーマット1、2、または3のような)マルチサブフレームPRACHの最後のサブフレームではない場合、過去のサブフレーム全体を占有することができる。この場合、過去のサブフレームにおけるPRACHの影響は、過去のサブフレームにおけるPUSCHおよび/またはPUCCHの影響と類似していてもよい。しかし、過去のサブフレームが、PRACH伝送の単一のサブフレームであるか(たとえば、PRACHプリアンブルフォーマット0または4)、または最後のサブフレームである(たとえば、PRACHプリアンブルフォーマット1、2、または3)場合、過去のPRACHの現在のサブフレームへのずれ込みはあってもまたはなくてもよい。
【0242】
図11は、過去のサブフレームのPRACHの現在のサブフレームへのずれ込みの例を示す図である。この例において、ψは、過去のサブフレームにおけるPRACH伝送の長さである。ψは、最後のPRACHフレームについてはmod(TCP(.)+TSEQ(.),0.001)秒であり、その他のPRACHフレームについては0.001秒である。TCP(.)は、PRACHプリアンブルのCP部分の長さであり、TSEQ(.)は、PRACHプリアンブルのシーケンス部分の長さであり、mod()は、モジュロ演算である。現在のサブフレームにずれ込む過去のサブフレームのPRACH電力の割合は、以下のとおりであってもよい。
【0243】
【数36】
【0244】
ただし、pは、サブフレームi内のPCellである。
【0245】
WTRUは、現在のサブフレームのT‐MPRに対する過去のサブフレームのPRACHの影響を決定するために、係数Q(i)を使用することができる。
【0246】
サブフレームiのPRACH電力およびPUSCH送信電力のスケーリングルールの決定は、PRACHを伝送するサービス提供セルのPCMAX,c(i)がPCMAX(i)よりも大きくないという仮定に基づいてもよい。しかし、T‐MPRのバックオフが、PRACHを伝送するサービス提供セルのPCMAX,c(i)ではなくPCMAX(i)に適用されるので、この仮定は必ずしも真ではないこともある。サービス提供セルcのPCMAX,c(i)がPCMAX(i)よりも大きくなることを許容しながら、サービス提供セルcのPPRACH(i)を計算するために、WTRUは、以下のように、優先順位ルールに基づいてPRACHおよびPUCCH電力を決定することができる。
【0247】
PRACHがPUCCHよりも高い優先順位を有する場合、WTRUは、PRACHおよびPUCCH電力を以下のように決定することができる。
【0248】
【数37】
【0249】
【数38】
【0250】
式(47)の代替は、次のとおりである。
【0251】
【数39】
【0252】
ただし、係数αPRACH(i)は、PRACHプリアンブルフォーマットに応じて、サブフレームiのPRACHの長さが全サブフレームよりも少ないことを考慮することができる。ただし、係数は、たとえば、サブフレームの長さに対する、サブフレームiのPRACHプリアンブルの長さの比、または、その他の値α’PRACH(i)であってもよい(ただし、0<αPRACH(i)<α’PRACH(i)<1とする)。サブフレームiが、フォーマット1、2、または3のようなPRACHプリアンブルフォーマットの最後のサブフレームではない場合、係数は単位元であってもよい。
【0253】
PUCCHがPRACHよりも高い優先順位を有する場合、WTRUは、PUCCHおよびPRACH電力を以下のように決定することができる。
【0254】
【数40】
【0255】
【数41】
【0256】
もう1つの実施形態において、WTRUは、サービス提供セルcのPCMAX,c(i)がPCMAX(i)よりも大きくなることを許容しながら、サービス提供セルcのPPRACH(i)を計算することができる。WTRUは、以下のようにPPRACH(i)を計算することができる。
【0257】
PRACH(i)=min(min(PCMAX(i),PCMAX,c(i)),PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER+PLc) 式(51)
ただし、PCMAX,c(i)はプライマリセルのサブフレームiの構成済みWTRU送信電力であってもよく、PLcはプライマリセルについてWTRUで計算されたダウンリンクパスロス推定であってもよい。
【0258】
WTRUの合計送信電力が
【0259】
【数42】
【0260】
を超える見込みであるかまたは超える場合、WTRUは、以下の条件が満足されるように、サブフレームiのサービス提供セルcについて
【0261】
【数43】
【0262】
を異なるようにスケーリングすることができる。
【0263】
【数44】
【0264】
あるいは、αPRACH(i)は、含まれなくてもよい。サブフレームiにPRACH伝送がない場合、
【0265】
【数45】
【0266】
である。
【0267】
WTRUが、サービス提供セルjでUCIを伴うPUSCH伝送、および残りのサービス提供セルのいずれかでUCIを伴わないPUSCH伝送を有し、WTRUの合計送信電力が
【0268】
【数46】
【0269】
を超える見込みであるかまたは超える場合、WTRUは、以下の条件が満足されるように、サブフレームiのUCIを伴わないサービス提供セルについて
【0270】
【数47】
【0271】
を異なるようにスケーリングすることができる。
【0272】
【数48】
【0273】
αPRACH(i)は、含まれなくてもよく、サブフレームiにPRACH伝送がない場合、
【0274】
【数49】
【0275】
である。
【0276】
WTRUが、サービス提供セルjでUCIを伴う同時PUCCHおよびPUSCH伝送、および残りのサービス提供セルのいずれかでUCIを伴わないPUSCH伝送を有し、WTRUの合計送信電力が
【0277】
【数50】
【0278】
を超える見込みであるかまたは超える場合、WTRUは、以下のように
【0279】
【数51】
【0280】
を計算することができる。
【0281】
【数52】
【0282】
【数53】
【0283】
αPRACH(i)は、含まれなくてもよい。
【0284】
CMAXov(i)は、上記の式においてPCMAX(i)に置き換えられてもよい。PCMAXov(i)の線形等価が、上記の式においてPCMAX(i)の線形等価に取って代わってもよい。
【0285】
WTRUは、電力ヘッドルームをeNBにレポートすることができる。WTRUは、非ゼロのT‐MPRが使用されているという表示を電力ヘッドルームレポートに含むことができる。WTRUに対して1つの表示があってもよい。あるいは、TAGごとまたはCCごとまたはレポートに含まれる実際のヘッドルームを持つCCごとに1つの表示があってもよい。
【0286】
WTRUは、eNBが自らPCMAX(i)を決定することができない場合、(たとえば、電力ヘッドルームレポートに含まれるPCMAX、c(i)値からなど、その他の要因から)、電力ヘッドルームレポートにPCMAX(i)を含めることができる。
【0287】
WTRUは、(1)PCMAX(i)が、たとえば帯域内CAまたは隣接帯域内CAの電力ヘッドルームレポートに含まれるPCMAX、c(i)値の1または複数と等しくない、または(2)PCMAX(i)が、電力ヘッドルームレポートに含まれるPCMAX、c(i)値の合計と等しくない(たとえば、合計は、たとえば帯域内CAまたは非隣接帯域内CAの場合のように、PPowerClassによって制限されうる)、の1または複数が真である場合に、PCMAX(i)を電力ヘッドルームレポートに含むことができる。
【0288】
WTRUは、PCMAX(i)が電力ヘッドルームレポートに含まれるという表示を、電力ヘッドルームレポートに含むことができる。
【0289】
WTRUは、重複に起因する実際のバックオフがしきい値よりも大きく変化する場合、電力ヘッドルームレポートをトリガーすることができる。所与のサブフレームにおけるトリガーは、そのサブフレームの複数のTAGに実際のUL伝送(たとえば、PUSCH、PUCCH、またはPRACH)を必要とすることがある。所与のサブフレームにおけるトリガーは、そのサブフレームにおいて2つ以上のTAGの間の重複条件を必要とすることがある。重複条件は、現行のサブフレームの少なくとも1つのTAG、または以前および/または次のサブフレームの少なくとも1つの他のTAGにUL伝送(PUSCH、PUCCH、またはPRACHのうちの1または複数であってもよい)を必要とすることがある。比較のための開始サブフレームは、電力ヘッドルームレポートが送信され、WTRUが複数のTAGに実際のUL伝送を有していた、最新のサブフレームであってもよい。比較のための開始サブフレームは、電力ヘッドルームレポートが送信され、WTRUが重複条件を有していた、最新のサブフレームであってもよい。
【0290】
電力ヘッドルームレポートにPCMAX(i)を含めることは、T‐MPRの使用に関連する上記の場合に限定されないことに留意されたい。
【0291】
上記の実施形態において、PCMAX(i)は、上記の電力ヘッドルームレポートの変更の1または複数において、PCMAXov(i)に置き換えられてもよい。
【0292】
1つの実施形態において、WTRUは、以下の条件の1または複数が真である場合、電力ヘッドルームレポートに(たとえば、電力ヘッドルームレポートが伝送されるべきサブフレームまたはTTIiに)PCMAX(i)を含むことができる。
【0293】
ΣpCMAX,c(i)<pPowerClassである場合にPCMAX(i)≠ΣpCMAX,c(i) または、
ΣpCMAX,c(i)>=pPowerClassである場合にpCMAX(i)≠pPowerClass
上記の条件の1または複数が満足されない場合、WTRUは、PCMAX(i)を電力ヘッドルームレポートに含まなくてもよい。
【0294】
もう1つの実施形態において、WTRUは、以下のことが真である場合、電力ヘッドルームレポートに(たとえば、電力ヘッドルームレポートが伝送されるべきサブフレームまたはTTIiに)PCMAX(i)を含むことができる。
【0295】
CMAX(i)≠min[ΣpCMAX,c(i),pPowerClass
この条件が満足されない場合、WTRUは、PCMAX(i)を電力ヘッドルームレポートに含まなくてもよい。
【0296】
上記の実施形態は、帯域間CAおよび/または非隣接帯域内CAに適用可能であってもよい。上記の実施形態は、WTRUが、異なる帯域、異なるクラスタ、異なるTAGなどのうちの少なくとも1つにある少なくとも2つのCCに実際のUL伝送を有する、サブフレームまたはTTIの電力ヘッドルームレポートに適用可能であってもよい。
【0297】
上記の条件のΣpCMAX,c(i)は、PCMAX,c(i)値(またはそれらの線形等価)の和であってもよく、これらの値は、電力ヘッドルームレポートに含まれているPCMAX,c(i)値、(たとえばサブフレームまたはTTIiのような)電力ヘッドルームレポートのサブフレーム(またはTTI)の(PUSCHおよび/またはPUCCH伝送を含むことができ、PRACHおよび/またはSRS伝送を含まないこともある)UL伝送を伴うアクティブ状態のCCについての電力ヘッドルームレポート内のPCMAX,c(i)値、または、(たとえばサブフレームまたはTTIiのような)電力ヘッドルームレポート(PHR)のサブフレーム(またはTTI)の(PUSCHおよび/またはPUCCH伝送を含むことができ、PRACHおよび/またはSRS伝送を含まないこともある)UL伝送を伴うアクティブ状態のCCのチャネルの電力計算に使用される(たとえば、制限するために使用される)PCMAX,c(i)値、のうちの1または複数であってもよい。
【0298】
タイプ1およびタイプ2の電力ヘッドルームレポートの両方を有することができ、各々に関連付けられているPCMAX,c(i)値を有することができるPCellの場合、PCMAX,c和(たとえばΣpCMAX,c(i))のために使用されうるPCMAX,c(i)値は、(1)1つだけが伝送される場合、PCellの電力ヘッドルームレポートで伝送されるPCMAX,c(i)値、(2)電力ヘッドルームレポートが伝送されるべきサブフレームのPCellにPUSCH伝送があるがPUCCH伝送はない場合、タイプ1電力ヘッドルームレポートに関連付けられているPCMAX,c(i)値、(3)電力ヘッドルームレポートが伝送されるべきサブフレームのPCellにPUCCH伝送があるがPUSCH伝送はない場合、タイプ2電力ヘッドルームレポートに関連付けられているPCMAX,c(i)値、(4)電力ヘッドルームレポートが伝送されるべきサブフレームのPCellにPUCCH伝送およびPUSCH伝送がある場合、タイプ2電力ヘッドルームレポートに関連付けられているPCMAX,c(i)値、(あるいは、タイプ1電力ヘッドルームレポートに関連付けられているPCMAX,c(i)値が使用されてもよい)、または(5)電力ヘッドルームレポートが伝送されるべきサブフレームのPCellのチャネルの電力計算に使用される(または制限するために使用される)PCMAX,c(i)値、のうちの1つであってもよい。
【0299】
CMAX,c(i)のバックオフを適用する代わりに、またはこれに加えて、バックオフはTAG内のサービス提供セルにTAGごとに適用されてもよい。電力バックオフは、T‐MPRcと表されてもよく、PCMAX,c(i)に以下のように適用されてもよい。
【0300】
CMAX_L,c=MIN{PEMAX,c-ΔTC,c,PPowerClass-MAX(MPRc+A‐MPRc+ΔTIB,c,P‐MPRc,T‐MPRc)-ΔTC,c} 式(56)
CMAX_L,c=MIN{PEMAX,c-ΔTC,c,PPowerClass-MAX(MPRc+A‐MPRc+ΔTIB,c+T‐MPRc,P‐MPRc)-ΔTC,c} 式(57)
CMAX_L,c=MIN{PEMAX,c-ΔTC,c,PPowerClass-MAX(MPRc+A‐MPRc+ΔTIB,c,P‐MPRc,)-T‐MPRc‐ΔTC,c} 式(58) または、
CMAX_L,c=MIN{PEMAX,c-ΔTC,c,PPowerClass-MAX(MPRc+A‐MPRc+ΔTIB,c,P‐MPRc,)-ΔTC,c}‐T‐MPRc 式(59)
【0301】
上記に加えて、以下のように適用されてもよい。
【0302】
CMAX_H,c=MIN{PEMAX,c,PPowerClass,PPowerClass‐T‐MPRc} 式(60)
CMAX_H,c=MIN{PEMAX,c,PPowerClass‐T‐MPRc} 式(61) または、
CMAX_H,c=MIN{PEMAX,c,PPowerClass}‐T‐MPRc 式(62)
【0303】
T‐MPRは、先行のTAGのサービス提供セルに適用されてもよいか、または後行のTAGのサービス提供セルに適用されてもよい。
【0304】
T‐MPRおよび/またはT‐MPRc(たとえば、PPowerClassからのバックオフ)は、(たとえば、SRSの継続中、TAG間の重複期間中、または重複期間および過渡期間中など)短い期間にわたり適用されてもよい。
【0305】
WTRUは、(たとえば、先行のTAGの現在のサブフレームの)、重複するチャネルを回避するために、サブフレーム間にガードシンボルを作成することができる。WTRUは、PUSCHをパンクチャおよび/またはPUCCHを短縮することができるので、たとえば現在のサブフレームの最初の1または2つのシンボルについて、そのTAGでPUSCHおよび/またはPUCCHを伝送しないことがある。図12は、先行のCCにおいて現在のサブフレームに含まれるガードシンボル1202の例を示す図である。
【0306】
ガードシンボルは、重複する領域のSRSをドロップするための上記で開示される任意の条件が満たされる場合に使用されてもよい。あるいは、または加えて、WTRUは、過去のサブフレームの後行のTAGに伝送があり、現在のサブフレームの先行のTAGに伝送がある場合、および/または送信電力の和が現在のサブフレームのPCMAX(i)を超える見込みであるかまたは超える場合、ガードシンボルを含むことができる。
【0307】
ガードシンボルは、sTAGのSCell内のサブフレームの最初および最後のシンボルであってもよい。あるいは、ガードシンボルは、そのサブフレームの最後のシンボルを使用するかまたは使用するようスケジュールされている以前のサブフレーム内のpTAGのPCellまたは任意のSCellに伝送がある場合、sTAGのSCell内のサブフレームの最初のシンボルであってもよい。サブフレームの最後のシンボルを使用するようスケジュールされているが、使用しない伝送の例は、たとえば送信電力の制約により伝送されないSRSである。あるいは、ガードシンボルは、次のサブフレーム内のpTAGのPCellまたは任意のSCellに伝送がある場合、sTAGのSCell内のサブフレームの最後のシンボルであってもよい。これらの場合において、WTRUおよび/またはeNBは、どのCCまたはTAGが先行または後行であるかを認識または決定する必要はなくてもよい。
【0308】
全PRACHプリアンブルにわたり一定のPRACH電力の場合、PRACHプリアンブル送信電力PPRACHは、以下のように決定されてもよい。
【0309】
PRACH=min{PCMAX,c(j),PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER+PLc) 式(63)
ただし、サブフレームjはプリアンブルの最初のサブフレームであってもよく、PCMAX,c(j)は、サービス提供セルcのサブフレームjの構成済みWTRU送信電力であってもよく、PLcは、サービス提供セルcについてWTRUで計算されたダウンリンクパスロス推定であってもよい。PPRACHは、dBm単位であってもよい。
【0310】
式(63)は以下のように表されてもよい。
【0311】
PRACH(i)=min{PCMAX,c(j),PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER+PLc) 式(64)
ただし、サブフレームiはプリアンブルの任意のサブフレームであってもよく、jはプリアンブルの最初のサブフレームであってもよく、PCMAX,c(j)は、サービス提供セルcのサブフレームjの構成済みWTRU送信電力であってもよく、PLcは、サービス提供セルcについてWTRUで計算されたダウンリンクパスロス推定であってもよい。PPRACH(i)は、dBm単位であってもよい。
【0312】
PRACHまたはPPRACH(i)を決定した後、PCMAX<PCMAX,cを考慮するように追加の処理が実行されてもよく、これは(たとえば、PPRACH(i)の線形形式で)以下のように表されてもよい。
【0313】
【数54】
【0314】
【数55】
【0315】
ただし、サブフレームjは、PRACHプリアンブルの最初のサブフレームであってもよい。
【0316】
加えて、
【0317】
【数56】
【0318】
【0319】
【数57】
【0320】
よりも大きい場合を考慮するため、特にチャネル電力項
【0321】
【数58】
【0322】
または
【0323】
【数59】
【0324】
【0325】
【数60】
【0326】
から減算される任意の式において、減算は、たとえば
【0327】
【数61】
【0328】
または
【0329】
【数62】
【0330】
のような負の線形電力項の計算を避けるように変更されてもよい。
【0331】
サブフレームの始めおよび/または終わりに過渡期間がある場合、その間、サブフレームの電力要件は適用されないこともある。そのようなSRSを伴わない過渡期間およびSRSを伴う過渡期間の例は、それぞれ図13および図14に示される。
【0332】
1つの実施形態において、過渡期間(たとえば、スロットおよび/またはサブフレームの間)は、拡張されてもよい。過渡期間は、(たとえば、異なるCCのUL伝送の間の)TA差が固定のしきい値、信号伝達されたしきい値を超える場合、またはしきい値検査を行なうことなく(たとえば、帯域間動作の場合に無条件に)、拡張されてもよい。図15および図16は、それぞれ非SRS伝送およびSRS伝送の拡張された過渡期間の例を示す図である。
【0333】
これ以降、シンボル単位のスケーリングを適用するための実施形態が開示される。シンボル単位のスケーリングは、PCMAX(i)の従来のスケーリングが適用された後に適用されてもよい。
【0334】
eNBは、WTRUがシンボル単位のスケーリングを適用していることを認識する必要があってもよい。WTRUがSRSをドロップするルールを適用していることをeNBが認識する、上記で開示される実施形態は、この目的で採用されてもよい。シンボル単位のスケーリングは、2つ以上のTAGがある場合、それらのTA差にはかかわりなく、適用されてもよい。
【0335】
1または複数の実施形態において、シンボル単位のスケーリングの場合、重複内のすべてのシンボルは、同じ係数によりスケーリングされてもよい。係数は、WTRUおよびeNBの両方に認識されてもよい。係数は、重複内のCCの数の関数であってもよい。CCの数は、構成済みのCCの数、アクティブ状態のCCの数、または影響を受けるサブフレーム内の認可を伴うCCの数であってもよい。短縮されたサブフレームまたはフォーマットの場合、CCの数は、重複内の伝送されたシンボルを持つCCのそれぞれの数であってもよい。これは、直交振幅変調(QAM:quadrature amplitude modulation)を使用してそれらの定義のいずれかごとのCCの数に制限されてもよい。
【0336】
シンボル単位のスケーリング係数は、1/Kであってもよい、ただしKは上記で説明されているCCの数である。重複部分のシンボル(たとえば、後行のTAGのサブフレームの最後のシンボルおよび先行のTAGの次のサブフレームの最初のシンボル)は、1/Kだけスケーリングされた自身の電力を有することができる。図17は、シンボル単位のスケーリングが重複部分のシンボルに適用される例を示す図である。この例において、TAG1(先行のTAG)の2つのCC、およびTAG2(後行のTAG)の2つのCCが示され、シンボル1702は、シンボル単位のスケーリングが適用されるシンボルである。
【0337】
あるいは、スケーリング係数α/Kが使用されてもよい、ただし、αは、WTRUによってeNBに信号伝達され、eNBによってWTRUに信号伝達されうる定数であってもよく、信号伝達された値(複数可)の指定された関数であってもよいか、または指定されてもよい。αは、1≦α≦Kの範囲内にあってもよい。
【0338】
上記で説明されるようにシンボル単位のスケーリングを適用することに加えて、たとえば、シンボル単位のスケーリングを重複部分のシンボルに適用する前後で同じとなりうるように、各CCの平均電力を管理するために、サブフレーム内の残りのシンボルの電力が、異なる係数によってスケーリングされてもよい。たとえば、重複部分のシンボルおよび残りのシンボルは、それぞれf1およびf2によってスケーリングされてもよい、ただし以下のとおりである。
【0339】
【数63】
【0340】
ただし、
【0341】
【数64】
【0342】
は、サブフレームのスロット内のSC-FDMAシンボルの数であり、6または7であってもよい。
【0343】
定数αを含む、2つのスケーリング係数f1(重複部分のシンボルをスケーリングするために使用されうる)およびf2(残りのシンボルをスケーリングするために使用されうる)を使用する例は、以下のとおりである。
【0344】
【数65】
【0345】
あるいは、シンボル単位のスケーリングの場合、サブフレーム内の最初または最後のシンボル(または重複に応じて固定サブセットまたはサブセットであってもよいサブフレーム内のシンボルの別のサブセット)は、係数f1によってスケーリングされてもよく、残りのシンボルは、たとえば係数f2がα、K、および
【0346】
【数66】
【0347】
の実際的な組み合わせには単位元に非常に近いためにその差が無視されうるので、スケーリングされないこともある。
【0348】
シンボル単位のスケーリングのための上記の実施形態は、それぞれの重複においてQAMを使用してCCに制限されてもよい。
【0349】
複数のTAGに伝送がある場合、電力スケーリング係数は、TAG内のCCの最初および最後のシンボルに適用されてもよい。あるいは、以前のサブフレームの最後のシンボルの別のTAGに伝送があった場合、および/または次のサブフレームの最初のシンボルの別のTAGに伝送があるであろう場合、電力スケーリング係数は、TAG内のCCの最初および最後のシンボルに適用されてもよい。あるいは、以前のサブフレームの最後のシンボルの別のTAGに伝送があった場合、電力スケーリング係数は、TAG内のCCの最初のシンボルに適用されてもよく、次のサブフレームの最初のシンボルの別のTAGに伝送があるであろう場合、電力スケーリング係数は、TAG内のCCの最後のシンボルに適用されてもよい。これらの実施形態において、シンボル単位のスケーリングは、どのTAGが先行または後行であるかにはかかわりなく、適用されてもよい。
【0350】
電力スケーリング係数(たとえば、f12)が、最初のシンボルおよび最後のシンボルの両方に適用される場合、サブフレーム内の残りのシンボルの電力もまた、たとえば各CCの平均電力を、最初および最後のシンボルに電力スケーリングを適用する前後で同じになるように維持するために、異なる電力スケーリング係数(たとえば、f22)によってスケーリングされてもよい。第1の添字は、重複部分のシンボルまたは上記説明の残りのシンボルを意味し、第2の添字は、2シンボルの場合を意味する。
【0351】
【数67】
【0352】
定数αを含む2つの電力スケーリング係数は、以下のように記述されてもよい。
【0353】
【数68】
【0354】
上記の実施形態は、Kがサブフレームの最初のシンボルおよび最後のシンボルに対して異なっており、それぞれK1およびK2Nと表される場合について、拡大されてもよい。この場合、電力スケーリング係数は、たとえば以下のとおりであってもよい。
【0355】
【数69】
【0356】
ただし、f13は、サブフレーム内の最初のシンボルに適用される電力スケーリング係数であってもよく、f33は、サブフレーム内の最後のシンボルに適用される電力スケーリング係数であってもよく、f23は、サブフレーム内の残りのシンボルに適用される電力スケーリング係数であってもよい。パラメータK1およびK2Nは、それぞれK1/αおよびK2N/αに置き換えられてもよい。
【0357】
シンボル単位のスケーリングは、たとえば、複数のTAGがある場合、またはサブフレームに特定のタイプの伝送(たとえば、16-QAMまたは64-QAM)がある場合など、条件付きで適用されてもよい。
【0358】
シンボル単位のスケーリングは、スケジュールされたSRS伝送がある場合に不必要なスケーリングを回避するような方法で適用されてもよい。たとえば、1つのスケーリング係数1/Kが使用されるものとして、サブフレームNの任意のセルに64-QAM伝送がある場合、および異なるTAGにおいて、サブフレームN-1の最後のシンボルで伝送されたPUCCHおよび/またはPUSCHがあった場合、WTRUは、サブフレームNで伝送されたチャネルのその最初のシンボルの電力を1/Kだけスケーリングすることができ、サブフレームNの最後のシンボルの任意のセルに64-QAM伝送があり、異なるTAGにおいて、サブフレームN+1の最初のシンボルに伝送がある場合、WTRUは、サブフレームNで伝送されるPUCCHおよび/またはPUSCHの最後のシンボルの電力を1/Kだけスケーリングすることができる。
【0359】
たとえばシンボル単位のスケーリングによって生じた小さいロスを補償するため、PPUCCHおよび/またはUCIを伴うPPUSCHを決定する際に補償係数が含まれてもよい。
【0360】
【数70】
【0361】
【数71】
【0362】
ただし、xは補償係数である。補償係数は、固定の量、またはPPUCCHおよび/またはPPUSCHの関数、または重複の量の関数であってもよく、重複でPCMAXを超えることを回避するためにスケーリングが実行される場合に適用されてもよい。補償係数は、シンボル単位のスケーリングが実行されるときの特定の値であってもよく、かつシンボル単位のスケーリングが実行されない場合には0dBであってもよい。
【0363】
これ以降、重複中に最大電力を処理するための実施形態が開示される。
【0364】
特定の実施形態において、送信電力は、サブフレームNに対して決定されてもよく、スケーリングを含むことができる。伝送前に、および場合によっては後段において説明される追加の処理の時間を考慮して、送信電力は、サブフレームN+1に対して決定されてもよく、スケーリングを含むことができる。
【0365】
サブフレームNおよびN+1の上記の処理に続いて、またはこれに加えて、WTRUは、たとえば重複中の最大電力を超えないようにするため、サブフレームN+aの先行のTAGおよびサブフレームNの後行のTAGにありうる、重複部分のチャネルの伝送または送信電力をスケーリング、さらにスケーリング、再スケーリング、または調整することができる。図18Aは、2つの隣接するサブフレームに対して電力が決定された後に重複部分の送信電力が再スケーリングされる例を示す図である。サブフレームNおよびサブフレームN+1の送信電力は、従来のスケーリングルールによって設定されてもよく、再スケーリングは、たとえば重複中の最大電力を超えないようにするため、後行のTAG(この例のTAG2)のサブフレームNおよび先行のTAG(この例のTAG1)のサブフレームN+1に適用されてもよい。
【0366】
スケーリング、再スケーリング、または調整は、(たとえば、従来のスケーリング優先順位を使用して)、NおよびN+1をiおよびi+1に置き換えて、以下のように適用されてもよい(電力を量PCMAX_ov(i)に限定する)。
【0367】
【数72】
【0368】
【数73】
【0369】
【数74】
【0370】
ただし、
【0371】
【数75】
【0372】
は、TAGyの、サブフレームiにおける、チャネルX(たとえば、X=PUCCH)の送信電力の線形形式であってもよい。TAG1はTAG2よりも先行である(たとえば、所与のサブフレームについて、TAG1のチャネルは、TAG2のチャネルが伝送されるよりも早くWTRUに伝送される)。TAGの番号付けは例示を目的とするものであり、jは、UCIを伴うPUSCH伝送を有するサービス提供セルであってもよい。
【0373】
特定の実施形態において、PCMAX_ov(i)は、サブフレームiおよびi+1の重複におけるチャネルの電力の和に対するWTRUの電力限度(たとえば、最大電力)、またはサブフレームiおよびi+1の重複におけるCC電力の和に対するWTRUの電力限度(たとえば、最大電力)であってもよい。PCMAX_ov(i)(または線形形式で
【0374】
【数76】
【0375】
)は、PCMAX(i)および/またはPCMAX(i+1)(または
【0376】
【数77】
【0377】
および/または
【0378】
【数78】
【0379】
)の関数であってもよく、たとえば、α・min(
【0380】
【数79】
【0381】
【0382】
【数80】
【0383】
)、ただしαは1であってもよい。あるいは、これは重複の量を考慮に入れる
【0384】
【数81】
【0385】
および
【0386】
【数82】
【0387】
の関数であってもよい。αは、定数であってもよく、シンボル単位のスケーリングについて上記で開示されるαであってもよい。
【0388】
上記の式における不等式の右項の線形電力量は、以前のステップにおいてスケーリングが適用された後のものであってもよい。
【0389】
再スケーリングのために従来のスケーリング優先順位を使用することの代替として、TAG2のサブフレームNのチャネルおよびTAG1のサブフレームN+1のチャネルが同等に再スケーリングされてもよい。
【0390】
TAG2のサブフレームNのチャネルおよびTAG1のサブフレームN+1のチャネルのみを再スケーリングすることの代替として、サブフレームNのチャネルおよびサブフレームN+1のチャネルが再スケーリングされてもよい。
【0391】
特定の実施形態において、WTRUは、重複を無視してサブフレームNおよびサブフレームN+1のチャネル(複数可)の電力を決定することができ、それらの電力を、それぞれサブフレームNおよびサブフレームN+1の重複しない部分のチャネル(複数可)に使用することができる。WTRUは、重複部分のチャネルの電力を決定して、それらの電力を重複部分のチャネルに使用することができる。たとえば、WTRUは、重複部分でサブフレーム全体をスケーリングしてから再スケーリングまたは調整するのではなく、重複する領域(複数可)とは別に重複しない領域のチャネルをスケーリングすることができる。WTRUは、重複領域および重複しない領域のスケーリングを行なう前に、同じ個別チャネル電力を使用することができ、それらのチャネル電力は、あたかも重複が存在しなかったかのようにWTRUによって決定されてもよい。
【0392】
WTRUは、サブフレームNおよびN+1の重複部分のチャネルの電力を、たとえば、PCMAX_ovとも称されてもよいPCMAX_ov(N)(または「i」表記を使用してPCMAX_ov(i))のような、重複の最大出力電力を超えないようにスケーリングまたは調整することができる。
【0393】
図18Bは、重複しない領域内の送信電力とは別個に重複部分の送信電力がスケーリングされ、重複部分の送信電力がPCMAX_ovを超えないように必要に応じてスケーリングされる例を示す図である。重複部分の外側のサブフレームNおよびN+1の送信電力は、それぞれ重複部分の外側のサブフレームNおよびN+1でPCMAX(N)およびPCMAX(N+1)を超えないように必要に応じてスケーリングされる。重複部分の送信電力は、重複部分でPCMAX_ovを超えないように必要に応じてスケーリングされる。スケーリングは一例であり、重複部分でPCMAX_ovを超えないように、またはそれぞれ重複部分の外側のサブフレームNおよびN+1でPCMAX(N)および/またはPCMAX(N+1)を超えないように、電力を調整するかまたはチャネルをドロップするような、任意の処置が取られてもよく、引き続き本明細書に開示される実施形態に矛盾することはないことに留意されたい。
【0394】
重複しない領域のチャネルまたは送信電力および重複部分のチャネルまたは送信電力に対して別々に、処置を取ること(たとえば、電力をスケーリングもしくは調整すること、またはチャネルをドロップすること)および/またはそれらの処置に関連する決定を行なうこと(たとえば、最大電力が超過する見込みであるかまたは超過するかどうかを決定すること)は、一例であり、重複部分でPCMAX_ovを超えないように、またはそれぞれ重複部分の外側のサブフレームNおよびN+1でPCMAX(N)および/またはPCMAX(N+1)を超えないように、処置が取られてもよく、決定が別々にまたは一緒に行なわれてもよく、任意の順序で処置が取られるかまたは決定が行なわれてもよく、引き続き本明細書に開示される実施形態に矛盾することはない。最大電力が超過する見込みであるかまたは超過されるかどうかに関するような決定または判定、および関連する処置は、線形またはログ形式の値、和、および比較を使用して実行されてもよい。
【0395】
CMAX_ov(i)は、WTRUによって選択されうる構成済みの値であってもよい。これは、高い値(たとえば、PCMAX_ov_H(i))と低い値(たとえば、PCMAX_ov_L(i))の範囲を有するように定義されてもよく、かつ/または、1つの値を有するように定義されてもよい。範囲を有するように定義される場合、WTRUは、PCMAX_ov(i)にその範囲の値を選択することができる。重複については、WTRUは、その選択された値(たとえば範囲の場合)、高い値、または単一の値の電力を超えることは許容されない。PCMAX_ov(i)、PCMAX_ov_H(i)、およびPCMAX_ov_L(i)は、サブフレームiおよびi+1の間の重複に対応することができる(たとえば、適用できる)。
【0396】
CMAX_ov(i)またはPCMAX_ov_H(i)は、PPowerClassまたは重複部分のCCのPEMAX,c値の和とPPowerClassの小さい方の値(たとえば、MIN{10log10ΣpEMAX、c,PPowerClass})のうちの少なくとも1つであってもよい。値、和、および比較は、線形またはログ形式であってもよい。
【0397】
CMAX_ov_L(i)は、値、和、および比較が線形および/またはログ形式であってもよい以下のうちの少なくとも1つであってもよい。PCMAX_ov_L(i)は、2つの値のうちの1つまたは2つの値のうちの最小(minimum)のような(たとえば、MIN{PCMAX_L_CA(i),PCMAX_L_CA(i+1)})、サブフレームiおよび/またはi+1のPCMAX_L_CA値の関数であってもよい。
【0398】
CMAX_ov_L(i)は、たとえば、後行のCC(複数可)のサブフレームiのPCMAX_L,c値(複数可)の和と先行のCC(複数可)のサブフレームi+1のPCMAX_L,c値(複数可)の和とを加えたものなど、サブフレームiおよび/またはi+1で伝送されたCCのPCMAX_L,c値の関数であってもよい、ただし合計はたとえば、以下のように、PPowerClassによって制限されてもよい。
【0399】
CMAX_ov_L(i)=MIN[10log10(sum(pCMAX_L,c(k))),PPowerClass] 式(77)
ただし、後行であるTAGのCC(複数可)の場合k=i、および先行であるTAGのCC(複数可)の場合k=i+1である。たとえば、2つのCC(c0およびc1)の場合、上記の式において、c=c0の場合k=i、c=c1の場合k=i+1であってもよい、ただしc0はc1のTAGよりも後行のTAGのキャリアであり、c1はc0のTAGよりも先行のTAGのキャリアである。
【0400】
もう1つの例において、
CMAX_ov_L(i)=MIN[10log10(sum(MIN[pEMAX,c(k)/ΔtC,c(k),PowerClass/(mprc(k)・a‐mprc(k)・ΔTC,c(k)・ΔTIB,c(k),pPowerClass/(pmprc(k)・ΔtC,c(k])),PPowerClass] 式(78)
ただし、たとえば、2つのCC(c0およびc1)について、c=c0の場合k=i、c=c1の場合k=i+1であってもよく、c0はc1のTAGよりも後行のTAGのキャリアであり、c1はc0のTAGよりも先行のTAGのキャリアである。
【0401】
CMAX_ov_L(i)は、たとえば重複しうる各CCに対する(サブフレームiまたはi+1からの)低いほうのPCMAX_L,c値の和のような、サブフレームiおよび/またはi+1で伝送されたCCのPCMAX_L,c値の関数であってもよい。ただしそのような和はPPowerClassによって制限されてもよい。たとえば、PCMAX_ov_L(i)は、以下のように表されてもよい。
【0402】
CMAX_ov_L(i)=MIN[10log10(sum(MIN[pCMAX_L,c(i),pCMAX_L,c(i+1)]),PPowerClass] 式(79)
【0403】
CMAX_ov_L(i)は、たとえば重複しうるCCの中の(サブフレームiまたはi+1からの)最低のPCMAX_L,c値にKを乗算するような、サブフレームiおよび/またはi+1で伝送されたCCのPCMAX_L,c値の関数であってもよい。ただしKは重複しうるCCの数であり、結果の値はPPowerClassによって制限されてもよい。
【0404】
たとえば、2つのCC、c0およびc1がある場合、
CMAX_ov_L(i)=MIN[10log10(2×MIN[pCMAX_L,c0(i),pCMAX_L,c0(i+1),pCMAX_L,c1(i),pCMAX_L,c1(i+1)]),PPowerClass] 式(80)
【0405】
CMAX_ov(i)を決定するためにどの実施形態が使用されるかは、重複するCCが帯域内または帯域間のいずれであるかに少なくとも基づいてもよい。
【0406】
たとえばPCMAX_ov(i)が適用することのできるサブフレーム(複数可)および/または重複についてのスケーリングまたは伝送ルールのようなルールが適用することのできるサブフレーム(複数可)の領域など、重複領域と見なされうるサブフレーム領域または時間は、各CC、または各TAG、または各TAG内の1または複数のCCに対する各サブフレームの開始および終了のULタイミングに基づいて定義されてもよい。図19は、ULタイミングに基づく例示の重複領域を示す図である。図19において、斜め網掛けされたセクション1902は、それらのCCまたはTAGの重複領域と見なされてもよい。
【0407】
サブフレームの実際の開始と見なされるよりも前に開始しうる各CC、および/またはサブフレームの実際の終了と見なされるよりも後に終了しうる各CCについて定義される過渡領域があってもよいことに留意されたい。この過渡領域は、電力が1つのサブフレームから別のサブフレームに移ることを可能にする、および/または電力検査に含まれていないサブフレームの領域であってもよい。CCの電力は過渡領域の間に変化しうるので、その領域において電力限度を超える可能があってもよい。
【0408】
1つの実施形態において、(たとえば、重複中に最大電力を処理するための実施形態を適用するため)、重複領域と見なされるべきである領域は、各サブフレームの始めおよび/または終わりにありうる過渡領域を含む(たとえば、過渡領域も含む)ことができる。図20は、先行のTAG(TAG2)のサブフレームiの終わり、および後行のTAG(TAG1)のサブフレームi+1の始めにおける過渡領域の例を示す。図20に示されるように、各サブフレームの開始前および終了後の過渡領域は、たとえばULサブフレームタイミングに基づいて、重複すると見なされる領域に含まれてもよい。
【0409】
サービス提供セルにわたり測定された最大出力電力PUMAXは、以下の範囲内であってもよい。
【0410】
CMAX_L_CA-T(PCMAX_L_CA)≦PUMAX≦PCMAX_H_CA+T(PCMAX_H_CA) 式(81)
ただし、T(P)は、電力Pの許容値を表す。
【0411】
複数のタイミングアドバンスまたは複数のTAGがある場合、重複する伝送の許容は、PUMAXおよびT(PCMAX)の許容度を変更することによって行なわれてもよい。そのような許容は、複数のTAGがある場合、または複数のTAGがありTAG間のタイミング差がしきい値よりも大きい場合に、適用可能であってもよい。許容は、たとえば、固定の量(たとえば+0.5dB)、PCMAXの関数である固定の量、eNBによって信号伝達されるその他の量の関数である量(複数可)、eNBによって信号伝達される新しい量(複数可)、および/または関数(複数可)自体のような、何らかの量による増大または減少であってもよい。
【0412】
(加算または減算であってもよい)許容度の変化は、PUMAXの上限または下限の1または複数に適用可能であってもよい。T‐MPRがPCMAX_L_CAに含まれない場合、またはその他の場合、サブフレームに重複条件があるとき、以下のように、追加の許容度が式(81)の左項から減算されてもよい。
【0413】
CMAX_L_CA-T(PCMAX_L_CA)‐Toverlap≦PUMAX≦PCMAX_H_CA+T(PCMAX_H_CA) 式(82)
ただし、Toverlapは、T‐MPRと等しいか、またはT‐MPRの関数であってもよい。
【0414】
(実施形態)
1. 複数のタイミングアドバンスに関連付けられている複数のコンポーネントキャリアにおける無線伝送の電力制御のための方法。
【0415】
2. WTRUが、少なくとも2つの異なるタイミングアドバンスグループに属する複数のコンポーネントキャリアで伝送される各サブフレーム内の物理チャネルの送信電力を計算するステップを備え、各タイミングアドバンスグループはアップリンク伝送の別個のタイミングアドバンス値に関連付けられている実施形態1に記載の方法。
【0416】
3. WTRUが、同じサブフレーム内の物理チャネルの送信電力の和がそのサブフレームの構成済み最大WTRU出力電力を超えることを条件として、各サブフレームの物理チャネルの少なくとも1つの送信電力をスケーリングするステップを備える実施形態2に記載の方法。
【0417】
4. WTRUが、後行のTAGのサブフレームおよび先行のTAGの次のサブフレームの重複部分の物理チャネルの送信電力の和が、重複の構成済み最大WTRU出力電力を超えることを条件として、重複部分の物理チャネルの送信電力の和が重複の構成済み最大WTRU出力電力を超えないように、物理チャネルの少なくとも1つの送信電力を調整するステップを備える実施形態3に記載の方法。
【0418】
5. 物理チャネルの送信電力は、物理チャネル優先順位に基づく順序で調整される実施形態3または4のいずれか一項に記載の方法。
【0419】
6. 重複の構成済み最大WTRU出力電力は、2つの連続する重複サブフレームの構成済み最大WTRU出力電力の関数として決定される実施形態4または5のいずれか一項に記載の方法。
【0420】
7. 重複の構成済み最大WTRU出力電力は、2つの連続する重複サブフレームの構成済み最大WTRU出力電力の1つと同じである実施形態4から6のいずれか一項に記載の方法。
【0421】
8. 重複の構成済み最大WTRU出力電力は、下限および上限の範囲からWTRUによって選択される実施形態4から7のいずれか一項に記載の方法。
【0422】
9. WTRUは、別の物理チャネルが、任意のコンポーネントキャリアで部分的または完全にSRSと重複するシンボルで伝送されるようにスケジュールされることを条件としてSRSをドロップする実施形態3から8のいずれか一項に記載の方法。
【0423】
10. WTRUが、コンポーネントキャリアで伝送される各SRSの送信電力を計算するステップをさらに備え、WTRUは、複数のコンポーネントキャリアのSRSの送信電力の和が使用可能な電力を超えることを条件として、SRSをドロップする実施形態3から9のいずれか一項に記載の方法。
【0424】
11. WTRUが、電力ヘッドルームレポートをネットワークに送信するステップをさらに備え、電力ヘッドルームレポートは、構成済み最大WTRU出力電力が、任意のサービス提供セルの構成済み最大WTRU出力電力またはサービス提供セルの構成済み最大WTRU出力電力の和と等しくないことを条件として、現在のサブフレームの構成済み最大WTRU出力電力を含む実施形態3から10のいずれか一項に記載の方法。
【0425】
12. WTRUが、PRACHの送信電力を計算するステップをさらに備える実施形態3から11のいずれか一項に記載の方法。
【0426】
13. WTRUが、PRACHを伝送するステップを備え、PRACHの送信電力は、PRACHの最初のサブフレームに決定された電力レベルで全PRACHプリアンブルにわたり一定である実施形態12に記載の方法。
【0427】
14. ガードシンボルは重複するチャネルを回避するためにコンポーネントキャリアに含まれる実施形態3から13のいずれか一項に記載の方法。
【0428】
15. 複数のタイミングアドバンスに関連付けられている複数のコンポーネントキャリアにおける無線伝送の電力制御のためのWTRU。
【0429】
16. 少なくとも2つの異なるTAGに属する複数のコンポーネントキャリアで伝送される各サブフレーム内の物理チャネルの送信電力を計算するように構成されたプロセッサを備え、各TAGはアップリンク伝送の別個のタイミングアドバンス値に関連付けられている実施形態15に記載のWTRU。
【0430】
17. プロセッサは、同じサブフレーム内の物理チャネルの送信電力の和がそのサブフレームの構成済み最大WTRU出力電力を超えることを条件として、各サブフレームの物理チャネルの少なくとも1つの送信電力をスケーリングするようにさらに構成される実施形態16に記載のWTRU。
【0431】
18. プロセッサは、後行のTAGのサブフレームおよび先行のTAGの次の連続するサブフレームの重複部分の物理チャネルの送信電力の和が、重複の構成済み最大WTRU出力電力を超えることを条件として、重複部分の物理チャネルの送信電力の和が重複の構成済み最大WTRU出力電力を超えないように、物理チャネルの少なくとも1つの送信電力を調整するようにさらに構成される実施形態17に記載のWTRU。
【0432】
19. プロセッサは、物理チャネル優先順位に基づく順序で物理チャネルの送信電力を調整するように構成される実施形態17または18のいずれか一項に記載のWTRU。
【0433】
20. プロセッサは、重複の構成済み最大WTRU出力電力を、2つの連続するサブフレームの構成済み最大WTRU出力電力の関数として決定するように構成される実施形態18または19のいずれか一項に記載のWTRU。
【0434】
21. 重複の構成済み最大WTRU出力電力は、2つの連続する重複サブフレームの構成済み最大WTRU出力電力の1つと同じである実施形態18から20のいずれか一項に記載のWTRU。
【0435】
22. プロセッサは、重複の構成済み最大WTRU出力電力を、下限および上限の範囲から選択するように構成される実施形態18から21のいずれか一項に記載のWTRU。
【0436】
23. プロセッサは、別の物理チャネルが、任意のコンポーネントキャリアで部分的または完全にSRSと重複するシンボルで伝送されるようにスケジュールされることを条件としてSRSをドロップするように構成される実施形態18から22のいずれか一項に記載のWTRU。
【0437】
24. プロセッサは、コンポーネントキャリアで伝送される各SRSの送信電力を計算するように構成され、複数のコンポーネントキャリアのSRSの送信電力の和が使用可能な電力を超えることを条件として、SRSをドロップする実施形態18から23のいずれか一項に記載のWTRU。
【0438】
25. プロセッサは、構成済み最大WTRU出力電力が、任意のサービス提供セルの構成済み最大WTRU出力電力またはサービス提供セルの構成済み最大WTRU出力電力の和と等しくないことを条件として、現在のサブフレームの構成済み最大WTRU出力電力を含む電力ヘッドルームレポートをネットワークに送信するように構成される実施形態18から24のいずれか一項に記載のWTRU。
【0439】
26. プロセッサは、PRACHの送信電力を計算するように構成される実施形態18から25のいずれか一項に記載のWTRU。
【0440】
27. プロセッサは、PRACHを伝送するように構成され、PRACHの送信電力は、PRACHの最初のサブフレームに決定された電力レベルで全PRACHプリアンブルにわたり一定である実施形態26に記載のWTRU。
【0441】
28. ガードシンボルは、重複するチャネルを回避するためにコンポーネントキャリアに含まれる実施形態18から27のいずれか一項に記載のWTRU。
【0442】
特徴および要素は特定の組み合わせで上記で説明されるが、各々の特徴または要素は、単独で使用されるか、または他の特徴および要素の任意の組み合わせで使用されてもよいことを、当業者であれば理解するであろう。加えて、本明細書において説明される方法は、コンピュータまたはプロセッサにより実行するためにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにおいて実施されてもよい。コンピュータ可読媒体の例は、(有線または無線接続を介して伝送される)電子信号およびコンピュータストレージ媒体を含む。コンピュータ可読ストレージ媒体の例は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよび取り外し可能ディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体、CD-ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含むが、これらに限定されることはない。ソフトウェアと関連するプロセッサは、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータにおいて使用する無線周波数送受信機を実施するために使用されてもよい。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B
図19
図20